JP5786427B2 - スキュー低減方法および光伝送システム - Google Patents

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Description

本発明は、光伝送システムにおいてチャネル間のスキューを低減する技術に係わる。
近年、光伝送システムの大容量化および長距離伝送を実現するために、デジタルコヒーレント受信方式の開発が進められている。デジタルコヒーレント受信を実現するデジタルコヒーレント受信器は、光フロントエンド回路およびデジタル信号処理器を有する。光フロントエンド回路は、局発光源により生成される局発光を利用して、変調光信号を表すデジタル信号を生成する。このデジタル信号は、偏波毎に、複数のチャネル(変調光信号のI成分およびQ成分を表すI信号およびQ信号)を含む。デジタル信号処理器は、光フロントエンド回路により生成されるデジタル信号(すなわち、I信号およびQ信号)からデータを再生する。このとき、デジタル信号処理器は、位相再生、分散補償などを行うことができる。
上述のようなデジタルコヒーレント受信器において、デジタル信号処理器に入力される各チャネルのデジタル信号間にスキュー(遅延時間差)が生じることがある。このスキューは、例えば、光フロントエンド回路とデジタル信号処理器との間の信号線の長さのばらつき、各チャネルに対して設けられるアンプの特性のばらつき等に起因する。そして、スキューは、デジタル信号処理器により再生される信号の品質に影響を及ぼすことがある。なお、チャネル間のスキューは、光送信器内でも発生することがある。
このため、従来より、スキューを補償する信号処理装置が提案されている。提案されている信号処理装置は、位相制御部から出力される同相信号および直交信号の間に残存するスキューを検出するスキュー検出部と、スキュー検出部でのスキューの検出結果を用いて位相制御部での制御量を決定して位相制御部に出力する制御量決定部を備える。(たとえば、特許文献1)
特開2010−193204号公報
デジタルコヒーレント技術を利用する光伝送システムにおいて、周波数利用効率をさらに高めるために、多値変調の多値度を増やす技術、或いはOFDMを適用する技術などが検討されている。そして、これらの技術を適用して良好な伝送品質を確保するために、送信器および受信器に実装されるレーザの品質の向上が図られている。例えば、レーザの周波数変動、位相雑音、線幅が改善されてきている。
ところが、レーザの品質が向上すると、伝送システム全体の特性のばらつきが顕在化することがある。例えば、光送信器および光受信器においてそれぞれスキューが生じているものとする。また、光送信器および光受信器に実装されているレーザの周波数と位相が互いにほぼ一致する場合に、光伝送システムの動作条件によっては、光送信器内のスキューおよび光受信器内のスキューが、累積することもあれば、互いに打ち消し合うこともある。
このため、例えば、光送信器および光受信器の組合せを変更したとき、或いはシステム条件(レーザの中心周波数の揺らぎ等)が変化したときには、最適なスキュー補償量が変化してしまう。この結果、光伝送システム全体の特性が劣化することがある。
本発明の課題は、光伝送システムにおける光送信器内のスキューおよび光受信器内のスキューを個々に検出および/または低減する方法を提供することである。
本発明の1つの態様のスキュー低減方法は、第1のチャネルおよび第2のチャネルを含む光信号を送信する送信器および前記光信号を受信する受信器を有する光伝送システムにおいて、前記第1のチャネルと前記第2のチャネルとの間のスキューを低減する。このスキュー低減方法は、前記光信号に付加される分散を所定量よりも大きくし、前記受信器においてモニタされる前記光信号の品質に基づいて、前記受信器内での前記第1のチャネルと前記第2のチャネルの間のスキューが低減するように、前記受信器内で前記第1のチャネルまたは前記第2のチャネルの少なくとも一方の遅延時間を制御し、前記受信器においてモニタされる前記光信号の品質に基づいて、前記送信器内での前記第1のチャネルと前記第2のチャネルの間のスキューが低減するように、前記送信器内で前記第1のチャネルまたは前記第2のチャネルの少なくとも一方の遅延時間を制御する。
上述の態様によれば、光伝送システムにおける光送信器内のスキューおよび光受信器内のスキューを個々に検出および/または低減することができる。
実施形態の光伝送システムの構成を示す図である。 送信器の一例の構成を示す図である。 受信器の一例の構成を示す図である。 スキュー、波長分散、Q値の関係を示す図である。 Txスキュー、Rxスキュー、スキュー補償量の関係を示す図である。 第1の実施形態に係るスキュー低減方法を実現する光伝送システムの構成を示す図である。 第1の実施形態のスキュー低減方法を示すフローチャートである。 第1の実施形態のスキュー低減方法の効果を説明する図である。 第2の実施形態に係るスキュー低減方法を実現する光伝送システムの構成を示す図である。 スキュー、偏波モード分散、Q値の関係を示す図である。 偏波モード分散に対して、Txスキュー、Rxスキュー、スキュー補償量の関係を示す図である。 第3の実施形態に係るスキュー低減方法を実現する光伝送システムの構成を示す図である。 第4の実施形態に係るスキュー低減方法を実現する光伝送システムの構成を示す図である。 スキュー、周波数オフセット、Q値の関係を示す図である。 周波数オフセットに対して、Txスキュー、Rxスキュー、スキュー補償量の関係を示す図である。 第5の実施形態に係るスキュー低減方法を実現する光伝送システムの構成を示す図である。 第5の実施形態のスキュー低減方法を示すフローチャートである。 第6の実施形態に係るスキュー低減方法を実現する光伝送システムの構成を示す図である。 第7の実施形態に係るスキュー低減方法を実現する光伝送システムの構成を示す図である。 第8の実施形態に係るスキュー低減方法を実現する光伝送システムの構成を示す図である。 第9の実施形態に係るスキュー低減方法を実現する光伝送システムの構成を示す図である。 第10の実施形態に係るスキュー低減方法を実現する光伝送システムの構成を示す図である。 第11の実施形態に係るスキュー低減方法を実現する光伝送システムの構成を示す図である。 第12の実施形態に係るスキュー低減方法を実現する光伝送システムの構成を示す図である。 第13の実施形態に係るスキュー低減方法を実現する光伝送システムの構成を示す図である。 スキュー、光位相差、Q値の関係を示す図である。 光位相差に対して、Txスキュー、Rxスキュー、スキュー補償量の関係を示す図である。 第14の実施形態に係るスキュー低減方法を実現する光伝送システムの構成を示す図である。 第14の実施形態のスキュー低減方法を示すフローチャートである。 第15の実施形態に係るスキュー低減方法を実現する光伝送システムの構成を示す。 光伝送システムの運用とスキュー低減について説明する図である。 図31に示すシステムにおけるスキュー低減方法を示すフローチャートである。
図1は、実施形態の光伝送システムの構成を示す。実施形態の光伝送システム1は、光伝送装置2A、2Bを有する。光伝送装置2Aは、送信器3Aおよび受信器4Aを有し、光伝送装置2Bは、送信器3Bおよび受信器4Bを有する。送信器3Aから送信される光信号は、光ファイバ伝送路5Aを介して伝送され、受信器4Bにより受信される。また、送信器3Bから送信される光信号は、光ファイバ伝送路5Bを介して伝送され、受信器4Aにより受信される。なお、各光ファイバ伝送路5A、5Bには、光中継ノードまたは光アンプが設けられていてもよい。また、光伝送装置2A、2B間で伝送される光信号の変調方式は、特に限定されるものではないが、例えば、QPSKまたはDP−QPSKである。
図2は、送信器の一例の構成を示す。図2に示す送信器3は、図1においては、送信器3A、3Bに相当する。また、送信器3は、DP−QPSK変調光信号を生成する。
送信器3は、送信LD11、光変調器12x、12y、アンプ13a〜13dを有する。送信LD11は、レーザ光源であり、所定の周波数のキャリア光を生成する。キャリア光は、例えば、CW光である。そして、送信LD11により生成されるキャリア光は、光スプリッタにより分岐されて光変調器12x、12yに導かれる。
光変調器12x、12yは、QPSK光変調器である。また、光変調器12x、12yは、例えば、マッハツェンダ型変調器により実現される。光変調器12xは、入力キャリア光をIチャネル信号およびQチャネル信号で変調してQPSK変調光信号を生成する。同様に、光変調器12yも、入力キャリア光をIチャネル信号およびQチャネル信号で変調してQPSK変調光信号を生成する。なお、光変調器12xに与えられるIチャネル信号およびQチャネル信号は、図2においてそれぞれXI、XQと表記されている。また、光変調器12yに与えられるIチャネル信号およびQチャネル信号は、図2においてそれぞれYI、YQと表記されている。そして、送信器3は、光変調器12x、12yにより生成されるQPSK変調光信号を偏波多重してDP−QPSK変調光信号を生成する。
アンプ13a、13b、13c、13dは、それぞれ、XIチャネル信号、XQチャネル信号、YIチャネル信号、YQチャネル信号を増幅する。ただし、送信器3は、必ずしもアンプ13a〜13を備えなくてもよい。
上記構成の送信器3において、光変調器12x、12yに与えられるIチャネル信号およびQチャネル信号のタイミング誤差が生じることがある。たとえば、光変調器12xに与えられるXIチャネル信号およびXQチャネル信号のタイミングがずれていることがある。すなわち、I/Q間スキューが生じることがある。このI/Q間スキューは、不図示のデータ生成器から光変調器12x、12yまでの信号線の長さのばらつき、アンプ13a〜13dの特性のばらつき等に起因する。
このI/Q間スキューを低減するために、送信器3は、遅延制御要素14a〜14dを備える。なお、遅延制御要素14a〜14dについては、後で詳しく説明する。
図3は、受信器の一例の構成を示す。図3に示す送信器4は、図1においては、受信器4A、4Bに相当する。
受信器4は、90度光ハイブリッド回路21、局発LD22、受光器23a〜23d、アンプ24a〜24d、デジタル信号処理器(DSP)25を備える。そして、送信器3から送信される光信号は、90度光ハイブリッド回路21に入力される。
局発LD22は、レーザ光源であり、所定の周波数の局発光を生成する。局発光は、例えば、CW光である。また、局発光は、送信器3から送信される光信号を受信するために使用される。そして、局発LD22により生成される局発光は、90度光ハイブリッド回路21に導かれる。
90度光ハイブリッド回路21は、局発光から互いに直交するX偏波局発光およびY偏波局発光を生成する。そして、90度光ハイブリッド回路21は、X偏波局発光を利用して入力光信号からX偏波QPSK変調光信号のI成分およびQ成分を抽出する。また、90度光ハイブリッド回路21は、Y偏波局発光を利用して入力光信号からY偏波QPSK変調光信号のI成分およびQ成分を抽出する。X偏波QPSK変調光信号は、光変調器12xにより生成されるQPSK変調光信号に相当し、Y偏波QPSK変調光信号は、光変調器12yにより生成されるQPSK変調光信号に相当する。
受光器23a〜23dは、90度光ハイブリッド回路21から出力される光信号をそれぞれ電気信号に変換する。すなわち、受光器23a、23bは、X偏波QPSK変調光信号のI成分およびQ成分を表す電気信号を出力する。また、受光器23c、23dは、Y偏波QPSK変調光信号のI成分およびQ成分を表す電気信号を出力する。アンプ24a〜24dは、それぞれ受光器23a〜23dの出力信号を増幅する。なお、X偏波QPSK変調光信号のI、Q成分をそれぞれXI、XQチャネル信号と呼び、Y偏波QPSK変調光信号のI、Q成分をそれぞれYI、YQチャネル信号と呼ぶことがある。
デジタル信号処理器25は、A/D変換器を備え、受光器23a〜23dにより得られるXIチャネル信号、XQチャネル信号、YIチャネル信号、YQチャネル信号をそれぞれデジタル信号に変換する。そして、デジタル信号処理器25は、デジタル信号処理でXIチャネル信号、XQチャネル信号、YIチャネル信号、YQチャネル信号をそれぞれ復調し、データを再生する。なお、A/D変換器は、デジタル信号処理器25の入力側に設けられてもよい。
上記構成の受信器4において、デジタル信号処理器25に与えられるIチャネル信号およびQチャネル信号のタイミング誤差が生じることがある。すなわち、受信器4においてもI/Q間スキューが生じることがある。このI/Q間スキューは、90度光ハイブリッド回路21からデジタル信号処理器25までの信号線の長さのばらつき、アンプ24a〜24dの特性のばらつき等に起因する。
受信器4も、送信器3と同様に、I/Q間スキューを低減する機能を有する。受信器4においては、例えば、デジタル信号処理器25がデジタル信号処理でI/Q間スキューを低減する。
なお、図2に示す送信器3および図3に示す受信器4は偏波多重を採用しているが、実施形態の光伝送システムは、単一偏波であってもよい。また、図2に示す送信器3および図3に示す受信器4はQPSKを採用しているが、実施形態の光伝送システムは、他の変調方式でデータを伝送してもよい。
<第1の態様>
<第1の実施形態>
図4は、スキュー、波長分散、Q値の関係を示す。図4において、横軸は、受信器4において与えられるスキュー補償量を表す。縦軸は、Q値を表す。Q値は、受信信号の品質を表し、例えば、FEC(Forward Error Correction)回路によりカウントされるエラー訂正数に基づいて算出される。
図4に示すグラフは、下記の条件でシミュレーションを行うことにより得られる。送信LD11の周波数と局発LD22の周波数の差分(すなわち、周波数オフセット)はゼロである。送信器3において生じるI/Q間スキューは、+9psである。受信器4において生じるI/Q間スキューは、-9psである。送信LD11および局発LD22の線幅は、100kHzである。光信号対雑音比(OSNR:Optical Signal-to-Noise Ratio)は、15dBである。なお、以下では、送信器3において生じるI/Q間スキューを「Txスキュー」と呼び、受信器4において生じるI/Q間スキューを「Rxスキュー」と呼ぶことがある。
上記シミュレーションにおいて、送信器3と受信器4との間の光伝送路の波長分散がゼロであるときは、受信器4におけるスキュー補償量がほぼゼロであるときに、Q値が最適化される。ここで、TxスキューおよびRxスキューを単純に足し合わせると、ゼロである。すなわち、波長分散がゼロであるときは、TxスキューおよびRxスキューの和を補償すれば、Q値が最適化される。
波長分散が200ps/nmであるときは、受信器4におけるスキュー補償量が約5psに制御されたときに、Q値が最適化される。すなわち、Q値を最適化するスキュー補償量は、TxスキューおよびRxスキューの和からずれている。この理由は、波長分散に起因して光信号波形が歪んだことにより、Txスキューの影響が受信器4において検知しにくくなるためと考えられる。なお、以下の説明では、Q値を最適化または略最適化する、受信器4におけるスキュー補償量を、「最適スキュー補償量」と呼ぶことがある。
波長分散が1000ps/nmであるときは、最適スキュー補償量は、さらに大きくなる。図4に示す例では、受信器4におけるスキュー補償量が約10psに制御されたときに、Q値が最適化されている。
図5は、Txスキュー、Rxスキュー、スキュー補償量の関係を示す。図5に示すシミュレーション結果は、図4と同じ条件下で得られたものである。ただし、図5(a)においては、波長分散がゼロである環境下で、Txスキューを変化させている。図5(b)においては、波長分散が1000ps/nmである環境下で、Txスキューを変化させている。なお、図5(a)および図5(b)において、Rxスキューは一定(-9ps)である。
波長分散がゼロであるときは、図5(a)に示すように、最適スキュー補償量は、Txスキューに依存する。すなわち、図5(a)に示す例では、最適スキュー補償量は、Txスキューが0ps/nm、4.5ps/nm、9ps/nmであるときに、それぞれ約10ps、5ps、0psである。
一方、波長分散が1000ps/nmであるときは、図5(b)に示すように、最適スキュー補償量は、実質的にTxスキューに依存しない。すなわち、Rxスキューが一定であるときには、Txスキューが変化しても、最適スキュー補償量は殆ど変化しない。図5(b)に示す例では、最適スキュー補償量は、Txスキューが0ps/nm、4.5ps/nm、9ps/nmであるときに、いずれも約10psである。
このように、波長分散が大きいときは、最適スキュー補償量は、ほとんどTxスキューに依存することなく、実質的にRxスキューに応じて決まる。したがって、送信器3から受信器4へ光信号を伝送する光伝送システムにおいて、波長分散が大きい環境を提供すれば、送信器3から独立して、受信器4において生じるI/Q間スキューを検出および低減することができる。
送信器3から独立してRxスキューを低減するためには、最適スキュー補償量が実質的にTxスキューの影響を受けない程度に、波長分散を十分に大きくする必要がある。「十分に大きい波長分散」は、例えば、シミュレーションまたは測定により特定される。この場合、例えば、図4に示すように、波長分散を徐々に大きくしてゆき、最適スキュー補償量が変動しなくなるような波長分散をサーチすることで特定される。ただし、「十分に大きい波長分散」は、受信器4が備えるA/D変換器のサンプリングレートなどにも依存する。
ただし、波長分散を大きくし過ぎると、Q値が劣化するので、好ましくない。したがって、「十分に大きい波長分散」は、最適スキュー補償量が実質的にTxスキューの影響を受けることがなく、且つ、Q値劣化が十分小さい、範囲で決定されることが好ましい。なお、「十分に大きい波長分散」は、正の分散であってもよいし、負の分散であってもよい。
上述のように、波長分散が大きい領域では、最適スキュー補償量は、実質的にTxスキューには依存しない。ただし、図5(b)に示すように、波長分散が大きい領域であっても、Q値は、Txスキューに依存する。たとえば、Txスキューが0psであるときのQ値(特性A)と比較して、Txスキューが4.5psであるときのQ値(特性B)は低い。Txスキューが9psであるときのQ値(特性C)は、さらに低くなっている。換言すれば、送信器3においてTxスキューを低減すれば、Q値を改善することができる。
したがって、第1の実施形態のスキュー低減方法は、下記の制御を行う。
(1)光信号に付加される波長分散を十分に大きくする
(2)Q値をモニタしながら最適スキュー補償量を決定し、Rxスキューを低減する
(3)Q値をモニタしながらTxスキューを低減する
工程(2)(3)を実行する順序は、特に限定されるものではない。即ち、工程(2)を先に実行してもよいし、工程(3)を先に実行してもよいし、工程(2)(3)を交互に繰り返し実行してもよい。また、工程(2)(3)のいずれか一方のみを実行するだけでもよい。
図6は、第1の実施形態に係るスキュー低減方法を実現する光伝送システムの構成を示す。第1の実施形態の光伝送システムは、図2に示す送信器3、図3に示す受信器4、波長分散付加部41、送受信制御部42を有する。
送信器3および受信器4は、例えば、図1に示す送信器3Aおよび受信器4Bに相当する。また、送信器3および受信器4は、1つの光伝送装置内に設けられる1組の送信器および受信器(例えば、送信器3A、受信器4A)であってもよい。或いは、例えば、製品の出荷前検査においては、送信器3および受信器4は、任意の送信器および任意の受信器であってもよい。
送信器3は、送信LD11、変調部12、Txチャネル間遅延制御部14を有する。変調部12は、この例では、図2に示す光変調器12x、12yを含むDP−QPSK光変調器である。Txチャネル間遅延制御部14は、この例では、図2に示す遅延制御要素14a〜14dを含み、送受信制御部42からの指示に応じて各チャネル(XI、XQ、YI、YQ)の遅延量を制御する。また、Txチャネル間遅延制御部14は、各チャネルの遅延量を送受信制御部42に通知する機能を備えるようにしてもよい。なお、送信器3は、図2に示すアンプ13a〜13dを備えるようにしてもよい。
遅延制御要素14a〜14dは、例えば、それぞれデジタルフィルタによって実現される。この場合、各デジタルフィルタのタップ係数は、送受信制御部42からの指示に応じて決定される。なお、遅延制御要素を実現するためのデジタルフィルタの構成および動作については、例えば、特開2010−193204号公報に記載されている。また、遅延制御要素14a〜14dは、それぞれ位相シフト器で実現してもよい。この場合、各位相シフト器の位相シフト量は、送受信制御部42からの指示に応じて決定される。さらに、遅延制御要素14a〜14dは、デジタルフリップフロップで実現してもよい。この場合、各デジタルフリップフロップの読出しタイミングは、送受信制御部42からの指示に応じて決定される。なお、Tチャネル間遅延制御部14は、デジタル信号に対して遅延時間の制御を行ってもよいし、アナログ信号に対して遅延時間の制御を行ってもよい。
受信器4は、90度光ハイブリッド回路21、局発LD22、光電変換部23、A/D変換部31、Rxチャネル間遅延制御部32、波長分散補償部33、信号品質判定部34を有する。光電変換部23は、図3に示す受光器23a〜23dを含み、90度光ハイブリッド回路21から出力される光信号(XI、XQ、YI、YQ)をそれぞれ電気信号に変換する。A/D変換部31は、光電変換部23の出力信号(XI、XQ、YI、YQ)をそれぞれデジタル信号に変換する。Rxチャネル間遅延制御部32、波長分散補償部33、信号品質判定部34は、この例では、図3に示すデジタル信号処理器25により実現される。なお、図6では省略されているが、受信器4は、デジタル信号処理で入力信号を復調してデータを再生する機能も備えている。また、受信器4は、図3に示すアンプ24a〜24dを備えるようにしてもよい。
Rxチャネル間遅延制御部32は、各チャネル(XI、XQ、YI、YQ)に対してそれぞれデジタルフィルタを設けることにより実現される。この場合、各デジタルフィルタのタップ係数は、送受信制御部42からの指示に応じて決定される。なお、Rxチャネル間遅延制御部32を実現するためのデジタルフィルタの構成および動作については、例えば、特開2010−193204号公報に記載されている。なお、Rxチャネル間遅延制御部32は、デジタル信号処理器25の入力側に配置されてもよい。たとえば、Rxチャネル間遅延制御部32は、各チャネル(XI、XQ、YI、YQ)のアナログ信号の位相をシフトする位相シフト器で実現してもよい。この場合、各位相シフト器の位相シフト量は、送受信制御部42からの指示に応じて決定される。このように、Rxチャネル間遅延制御部32は、デジタル信号に対して遅延時間の制御を行ってもよいし、アナログ信号に対して遅延時間の制御を行ってもよい。
波長分散補償部33は、デジタル信号処理により、入力光信号に付加されている波長分散を補償する。このとき、波長分散補償部33は、送信器3と受信器4との間の光伝送路により付加される波長分散および波長分散付加部41により付加される波長分散を補償する。また、波長分散補償部33は、入力光信号に付加されている波長分散量をモニタして送受信制御部42に通知することができる。
信号品質判定部34は、デジタル信号処理により受信信号の品質をモニタし、そのモニタ結果に基づいてQ値を算出する。Q値は、受信信号の品質を表し、例えば、FEC回路によりカウントされるエラー訂正数に基づいて算出される。ただし、Q値は、他の測定値に基づいて算出されてもよい。
波長分散付加部41は、送信器3と受信器4との間に設けられ、送信器3から送信される光信号に波長分散を付加する。波長分散付加部41は、送信器3の近傍に設けられてもよいし、受信器4の近傍に設けられてもよい。波長分散付加部41により光信号に付加される波長分散量は、送受信制御部42により決定される。
波長分散付加部41は、例えば、光ファイバにより実現される。この場合、波長分散付加部41として、十分に大きな波長分散を有する光ファイバを使用することができる。或いは、波長分散付加部41は、波長分散量の異なる複数の光ファイバ、および複数の光ファイバの中の1つを選択するスイッチを含む構成であってもよい。この構成においては、波長分散付加部41は、送受信制御部42により指示される波長分散量を有する光ファイバを選択する。
波長分散付加部41は、他の構成で実現してもよい。すなわち、例えば、波長分散付加部41は、VIPA(Virtually Imaged phased array)で実現してもよい。また、波長分散付加部41は、ファイバグレーティングで実現してもよい。
送受信制御部42は、波長分散補償部33から通知される波長分散量に応じて、波長分散付加部41の波長分散量を制御する。また、送受信制御部42は、信号品質判定部34から通知されるQ値に基づいて、Txチャネル間遅延制御部14およびRxチャネル間遅延制御部32におけるスキュー低減を制御する。
なお、送受信制御部42は、例えば、プロセッサおよびメモリを備える。メモリは、ROM領域およびRAM領域を含むようにしてもよい。この場合、プロセッサは、メモリに格納されているスキュー低減プログラムを実行することにより、波長分散付加部41、Txチャネル間遅延制御部14、Rxチャネル間遅延制御部32を制御する。
図7は、第1の実施形態のスキュー低減方法を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、例えば、キャリブレーション時、初期設定時、または送信器3および受信器4の出荷前に、送受信制御部42により実行される。このとき、送受信制御部42は、波長分散付加部41、Txチャネル間遅延制御部14、Rxチャネル間遅延制御部32を利用して図7に示すフローチャートの処理を実行する。
S1において、送受信制御部42は、受信器4への入力光信号に付加されている波長分散量をモニタする。なお、入力光信号に付加されている波長分散量は、波長分散補償部33により検出され、送受信制御部42に通知される。
S2において、送受信制御部42は、入力光信号に付加されている波長分散量が所定の閾値よりも大きいか否かを判定する。この閾値は、図5(b)を参照しながら説明したように、最適スキュー補償量が実質的にTxスキューに依存しなくなる波長分散に相当する。
入力光信号に付加されている波長分散量が閾値以下であれば、送受信制御部42は、S3において、その波長分散量が閾値よりも大きくなるように、波長分散付加部41を制御する。そうすると、波長分散付加部41は、送信器3から受信器4へ伝送される光信号に対して、送受信制御部42により指示された波長分散量を付加する。この結果、入力光信号に付加されている波長分散量は、閾値よりも大きくなる。なお、入力光信号に付加されている波長分散量が閾値よりも大きければ、S3はスキップされる。
S3の処理は、必ずしも、自動的に実行されなくてもよい。すなわち、例えば、送信器3と受信器4との間に、波長分散付加部41として、所定の波長分散を有する光ファイバを挿入することで、S3の処理が実現されてもよい。
S4において、送受信制御部42は、入力光信号のQ値に基づいて、最適スキュー補償量を決定する。ここで、Q値は、信号品質判定部34により検出されて送受信制御部42に通知される。また、入力光信号に付加されている波長分散量は閾値よりも大きいので、最適スキュー補償量は、実質的にTxスキューに依存しない。すなわち、最適スキュー補償量は、実質的に、Rxスキューのみに依存する。よって、送受信制御部42は、Q値に基づいて決定した最適スキュー補償量で、Rxチャネル間遅延制御部32を制御する。
Rxチャネル間遅延制御部32は、送受信制御部42からの指示に応じて、対応するチャネルの遅延量を制御する。例えば、最適スキュー補償量が+10psであれば、Rxチャネル間遅延制御部32は、例えば、Iチャネルの遅延量を10psだけ大きくする。あるいは、Rxチャネル間遅延制御部32は、Qチャネルの遅延量を10psだけ小さくしてもよい。さらに、Rxチャネル間遅延制御部32は、Iチャネルの遅延量を5psだけ大きくするとともに、Qチャネルの遅延量を5psだけ小さくしてもよい。
同様に、最適スキュー補償量が-10psであれば、Rxチャネル間遅延制御部32は、例えば、Qチャネルの遅延量を10psだけ大きくする。あるいは、Rxチャネル間遅延制御部32は、Iチャネルの遅延量を10psだけ小さくしてもよい。さらに、Rxチャネル間遅延制御部32は、Qチャネルの遅延量を5psだけ大きくするとともに、Iチャネルの遅延量を5psだけ小さくしてもよい。
なお、送受信制御部42は、偏波ごとに、スキューの検出および低減を行うことができる。この場合、XI、XQチャネル間のスキューが検出および低減され、YI、YQチャネル間のスキューが検出および低減される。また、X偏波信号の遅延時間の平均値とY偏波信号の遅延時間の平均値の差(X-Y間スキュー)をなるべく小さくなるように制御するステップを挿入してもよい。
S5において、送受信制御部42は、Rxチャネル間遅延制御部32によるスキュー制御量をモニタする。Rxチャネル間遅延制御部32の動作が正常であることが確認されると、S6〜S7が実行される。
S6において、送受信制御部42は、入力光信号のQ値に基づいて、Txスキューを低減するためのスキュー補償量を決定する。そして、送受信制御部42は、Q値に基づいて決定したスキュー補償量で、Txチャネル間遅延制御部14を制御する。Txチャネル間遅延制御部14は、送受信制御部42からの指示に応じて、対応するチャネルの遅延量を制御する。このとき、Txチャネル間遅延制御部14は、IチャネルまたはQチャネルの少なくとも一方の遅延時間を制御する。
S6の動作は、図5(b)に示す例では、送信器3におけるスキュー補償量をスイープして最適な特性Aをサーチする処理に相当する。例えば、Txスキューが9psであるものとすると、特性Cが検出される。そして、送受信制御部42は、送信器3におけるスキュー補償量をスイープすることにより、Q値が最適化されるスキュー補償量を特定する。図5(b)に示す例では、送信器3におけるスキュー補償量として、-9psが得られるものと考えられる。そうすると、送受信制御部42は、このスキュー補償量でTxチャネル間遅延制御部14を制御し、Txチャネル間遅延制御部14は、対応するチャネルの遅延量を制御する。この結果、送信器3のスキューが低減し、Q値が改善する。
S7において、送受信制御部42は、Txチャネル間遅延制御部14によるスキュー制御量をモニタする。Txチャネル間遅延制御部14の動作が正常であることが確認されると、スキュー低減方法の処理は終了する。
このように、第1の実施形態のスキュー低減方法においては、S4で受信器4のスキューが低減され、S6で送信器3のスキューが低減される。すなわち、送信器3のスキューおよび受信器4のスキューが互いに独立して低減される。
なお、各ステップを実行する順序は、図7に限定されるものではない。すなわち、S4〜S5の前に、S6〜S7を実行してもよい。また、S4〜S5と、S6〜S7を交互に繰り返し実行してもよい。また、S4〜S5またはS6〜S7のいずれか一方のみを実行するだけでもよい。
上述したように、第1の実施形態のスキュー低減方法によれば、送信器3のスキューおよび受信器4のスキューを独立して低減することができる。このため、信号品質が向上する。また、スキューを制御および評価するシステムの簡易化および/または高速化が実現される。さらに、送信器のスキューおよび受信器のスキューが個々に低減されるので、送信器と受信器に組合せが変わっても、光伝送システムとして品質が保持される。
信号品質については、下記のように伝送劣化を回避または抑制することができる。例えば、送信器3におけるXI、XQチャネル間のスキューが9ps、受信器4におけるXI、XQチャネル間のスキューが9ps、送信LD11と局発LD22の周波数オフセットがゼロ、送信LD11および局発LD22の線幅が100kHzであるものとする。この場合、波長分散=0ps/nmとすると、TxスキューとRxスキューとの間の相関が大きいので、図8に示すように、最適スキュー補償量は約18psである。これに対して、波長分散が大きい領域(図8では、4500ps/nm)においては、TxスキューとRxスキューとの間の相関が小さくなるので、同じ条件でスキュー補償を実行すると、大きなペナルティが生じる。図8に示す例では、例えば、受信器4において-18psでスキュー補償を実行すると、Q値は、約8dBである。
第1の実施形態のスキュー低減方法によれば、図8に示す実施例では、受信器4において約-10psでスキュー補償が行われる。この場合、Q値は、約10dBである。即ち、第1の実施形態の方法によれば、スキュー補償量の変動に起因する波長分散ペナルティが低減される。
<第2の実施形態>
図9は、第2の実施形態に係るスキュー低減方法を実現する光伝送システムの構成を示す。第2の実施形態の光伝送システムは、図2に示す送信器3、図3に示す受信器4、送受信制御部42、波長分散付加部43を有する。すなわち、第2の実施形態の光伝送システムは、第1の実施形態と比較すると、波長分散付加部41の代わりに波長分散付加部43が設けられている。
波長分散付加部41は、光信号に対して光学的に波長分散を付加する。これに対して、波長分散付加部43は、光信号を生成するためのデータ信号に対して電気的に波長分散を付加する。
波長分散付加部43は、例えば、デジタルフィルタで実現される。ここで、データ信号のビットレートおよび変調方式などが既知であるときは、シミュレーションまたは測定等により、与えられた波長分散に対する光信号波形の歪を計算することができる。したがって、光信号に付加すべき波長分散量が送受信制御部42によって決定されると、波長分散付加部43は、その波長分散量を実現するように入力データ信号の波形を歪ませる。すなわち、波長分散付加部43は、必要な波長分散と等価な歪をデータ信号に与える。このとき、波長分散付加部43は、その波長分散量を実現するように、デジタルフィルタのタップ係数を制御する。そして、このデータ信号で光信号を生成することにより、送受信制御部42で算出された波長分散が付加された光信号が出力される。
第2の実施形態のスキュー低減方法の手順は、図7に示すフローチャートと類似する。ただし、第2の実施形態では、図7のS3において、波長分散付加部43が、光信号を生成するためのデータ信号に対して電気的に波長分散を付加する。この結果、第2の実施形態のスキュー低減方法によっても、第1の実施形態と実質的に同じ効果が得られる。
<第3の実施形態>
第1および第2の実施形態においては、光信号に付加する波長分散を十分に大きくすることにより、TxスキューおよびRxスキューを互いに独立して低減する手順が実現される。これに対して、第3の実施形態においては、光信号に付加する群遅延時間差(DGD:Differential Group Delay)を十分に大きくすることにより、TxスキューおよびRxスキューを互いに独立して低減する手順が実現される。なお、DGDは、偏波モード分散により発生する。
図10は、スキュー、偏波モード分散、Q値についてのシミュレーション結果を示す。このシミュレーションは、図4と同じ条件で行われている。ただし、図10に示すシミュレーションにおいては、Txスキューが+9psであり、Rxスキューも+9psである。また、図10に示すシミュレーションにおいては、偏波モード分散のDGDを変化させたときのスキュー補償量とQ値の関係が計算されている。
上記シミュレーションにおいて、送信器3と受信器4との間の光伝送路のDGDがゼロであるときは、受信器4におけるスキュー補償量が約-18psであるときに、Q値が最適化される。ここで、TxスキューおよびRxスキューを単純に足し合わせると、18psである。すなわち、DGDがゼロであるときは、TxスキューおよびRxスキューの和を補償すれば、Q値が最適化される。
DGDが11psであるときは、スキュー補償量が約14psに制御されたときに、Q値が最適化される。すなわち、Q値を最適化するスキュー補償量は、TxスキューおよびRxスキューの和からずれている。この理由は、偏波モード分散に起因して光信号波形が歪んだことにより、Txスキューの影響が受信器4において検知しにくくなるためと考えられる。さらに、DGDが22psであるときは、スキュー補償量が約9psに制御されたときに、Q値が最適化されている。
図11は、偏波モード分散に対して、Txスキュー、Rxスキュー、スキュー補償量の関係を示す。図11(a)においては、DGD=0psである環境下で、Txスキューを変化させている。図11(b)においては、DGD=22psである環境下で、Txスキューを変化させている。なお、図11(a)および図11(b)において、Rxスキューは一定(9ps)である。
DGD=0psにおいては、図11(a)に示すように、最適スキュー補償量は、Txスキューに依存する。すなわち、Txスキューが0ps/nm、4.5ps/nm、9ps/nmであるときに、最適スキュー補償量は、それぞれ約9ps、14ps、18psである。
DGD=22psにおいては、図11(b)に示すように、最適スキュー補償量は、実質的にTxスキューに依存しない。すなわち、Rzスキューが一定であるときには、Txスキューが変化しても、最適スキュー補償量はほとんど変化しない。図11(b)に示す例では、Txスキューが0ps/nm、4.5ps/nm、9ps/nmであるときに、最適スキュー補償量は、いずれも約10psである。
このように、偏波モード分散のDGDが大きいときは、最適スキュー補償量は、ほとんどTxスキューに依存することなく、実質的にRxスキューに応じて決まる。よって、送信器3から受信器4へ光信号を伝送する光伝送システムにおいて、DGDが大きい環境を提供すれば、送信器3から独立して受信器4において生じるI/Q間スキューを検出および低減することができる。
送信器3から独立してRxスキューを低減するためには、最適スキュー補償量が実質的にTxスキューの影響を受けない程度に、DGDを十分に大きくする必要がある。「十分に大きいDGD」は、例えば、シミュレーションまたは測定により特定される。例えば、図10に示すように、DGDを徐々に大きくしてゆき、最適スキュー補償量が変動しなくなるようなDGDをサーチすることで特定される。
ただし、偏波モード分散を大きくし過ぎると、Q値が劣化するので、好ましくない。したがって、「十分に大きいDGD」は、最適スキュー補償量が実質的にTxスキューの影響を受けることがなく、且つ、Q値劣化量が十分小さい範囲で決定されることが好ましい。なお、「十分に大きいDGD」は、正の値であってもよいし、負の値であってもよい。
上述のように、DGDが大きい領域では、最適スキュー補償量は、実質的にTxスキューに依存しない。ただし、図11(b)に示すように、DGDが大きい領域であっても、Q値は、Txスキューに依存する。換言すれば、送信器3においてTxスキューを低減すれば、Q値を改善することができる。
このように、第3の実施形態では、光信号に十分に大きなDGDを与えることにより、TxスキューおよびRxスキューを独立して低減することができる。したがって、第3の実施形態のスキュー低減方法は、下記の制御を行う。
(1)光信号に付加されるDGDを十分に大きくする
(2)Q値をモニタしながら最適スキュー補償量を決定し、Rxスキューを低減する
(3)Q値をモニタしながらTxスキューを低減する
図12は、第3の実施形態に係るスキュー低減方法を実現する光伝送システムの構成を示す。第3の実施形態の光伝送システムは、図2に示す送信器3、図3に示す受信器4、偏波分散付加部51、送受信制御部52を有する。すなわち、第3の実施形態の光伝送システムは、第1の実施形態と比較すると、波長分散付加部41および送受信制御部42の代わりに偏波分散付加部51および送受信制御部52が設けられている。
送信器3は、第1の実施形態と同様に、送信LD11、変調部12、Txチャネル間遅延制御部14を有する。したがって、送信器3についての説明は省略する。ただし、Txチャネル間遅延制御部14は、送受信制御部52からの指示に応じて各チャネル(XI、XQ、YI、YQ)の遅延量を制御する。
受信器4は、90度光ハイブリッド回路21、局発LD22、光電変換部23、A/D変換部31、Rxチャネル間遅延制御部32、偏波分散補償部35、信号品質判定部34を有する。90度光ハイブリッド回路21、局発LD22、光電変換部23、A/D変換部31、Rxチャネル間遅延制御部32、信号品質判定部34については、説明を省略する。ただし、Rxチャネル間遅延制御部32は、送受信制御部52からの指示に応じて各チャネル(XI、XQ、YI、YQ)の遅延量を制御する。
偏波分散補償部35は、デジタル信号処理により、入力光信号に付加されている偏波モード分散を補償する。このとき、偏波分散補償部35は、送信器3と受信器4との間の光伝送路により付加される偏波モード分散および偏波分散付加部51により付加される偏波モード分散を補償する。また、偏波分散補償部35は、入力光信号に付加されている偏波分散量(すなわち、DGD)をモニタして送受信制御部52に通知することができる。
偏波分散付加部51は、例えば、偏波保持光ファイバで実現される。一例として、PANDA(Polarization-maintaining and Absorption reducing)ファイバを使用してもよい。この場合、偏波分散付加部51として、十分に大きな偏波モード分散を有する偏波保持光ファイバを使用することができる。また、偏波スクランブラを通した後、PANDAファイバを挿入する構成でもよい。或いは、偏波分散付加部51は、DGDの異なる複数の偏波保持光ファイバ、および複数の偏波保持光ファイバの中の1つを選択するスイッチを含む構成であってもよい。この構成においては、偏波分散付加部51は、送受信制御部52により指示されるDGDを有する偏波保持光ファイバを選択する。
偏波分散付加部51は、他の構成で実現してもよい。例えば、偏波分散付加部51として、光信号を互いに直交する偏波に分離し、各偏波に対して所望の遅延を与えることができる偏波分散付加装置を使用してもよい。
第3の実施形態のスキュー低減方法の手順は、図7に示すフローチャートと類似する。ただし、第3の実施形態では、図7のS1〜S2の代わりに、偏波モード分散のDGDがモニタされる。そして、DGDが閾値以下であったときには、送受信制御部52は、S3の代わりに、そのDGDが閾値よりも大きくなるように、偏波分散付加部51を制御する。そうすると、偏波分散付加部51は、送信器3から受信器4へ伝送される光信号に対して、送受信制御部52により指示されたDGDを付加する。この結果、入力光信号に付加されているDGDは、閾値よりも大きくなる。なお、この閾値は、図11(b)を参照しながら説明したように、最適スキュー補償量が実質的にTxスキューに依存しなくなるDGDに相当する。第3の実施形態のスキュー低減方法によっても、第1の実施形態と実質的に同じ効果が得られる。
<第4の実施形態>
図13は、第4の実施形態に係るスキュー低減方法を実現する光伝送システムの構成を示す。第4の実施形態の光伝送システムは、図2に示す送信器3、図3に示す受信器4、送受信制御部52、偏波分散付加部53を有する。すなわち、第4の実施形態の光伝送システムは、第3の実施形態と比較すると、偏波分散付加部51の代わりに偏波分散付加部53が設けられている。
偏波分散付加部51は、光信号に対して光学的に偏波モード分散を付加する。これに対して、偏波分散付加部53は、光信号を生成するためのデータ信号に対して電気的に偏波モード分散を付加する。
偏波分散付加部53は、例えば、デジタルフィルタで実現される。ここで、データ信号のビットレートおよび変調方式などが既知であるときは、シミュレーションまたは測定等により、与えられた偏波モード分散に対する光信号波形の歪を計算することができる。したがって、光信号に付加すべきDGDが送受信制御部52によって決定されると、偏波分散付加部53は、そのDGDを実現するように入力データ信号の波形を歪ませる。このとき、偏波分散付加部53は、そのDGDを実現するように、デジタルフィルタのタップ係数を制御する。そして、このデータ信号で光信号を生成することにより、送受信制御部52で算出された偏波モード分散が付加された光信号が出力される。
第4の実施形態のスキュー低減方法の手順は、第3の実施形態と類似する。ただし、第4の実施形態では、偏波分散付加部53が、光信号を生成するためのデータ信号に対して電気的に偏波モード分散を付加する。第4の実施形態のスキュー低減方法によっても、第1の実施形態と実質的に同じ効果が得られる。
<第2の態様>
第1の態様では、TxスキューおよびRxスキューを独立して低減できるようにするために、光信号に対して大きな分散(例えば、波長分散、偏波モード分散)が付加される。これに対して、第2の態様では、TxスキューおよびRxスキューを独立して低減できるようにするために、送信LDと局発LDとの間の光周波数オフセットが制御される。
図14は、スキュー、周波数オフセット、Q値の関係を示す。なお、図14において、横軸は、受信器4において与えられるスキュー補償量を表す。縦軸は、Q値を表す。FOで表記される光周波数オフセットは、送信LD11の発振周波数と局発LD22の発振周波数との差分を表す。
図14に示すグラフは、下記の条件でシミュレーションを行うことにより得られる。送信器3と受信器4との間の光伝送路の波長分散はゼロである。送信器3において生じるI/Q間スキュー(すなわち、Txスキュー)は、+9psである。受信器4において生じるI/Q間スキュー(すなわち、Rxスキュー)も、+9psである。送信LD11および局発LD22の線幅は、100kHzである。光信号対雑音比は、15dBである。
上記シミュレーションにおいて、光周波数オフセットがゼロであるときは、受信器4におけるスキュー補償量が約-18psであるときに、Q値が最適化される。ここで、TxスキューおよびRxスキューを単純に足し合わせると、18psである。すなわち、光周波数オフセットがゼロであるときは、TxスキューおよびRxスキューの和を補償すれば、Q値が最適化される。
光周波数オフセットが27MHz、54MHz、108MHzであるときは、最適スキュー補償量は、いずれも約-10psである。すなわち、最適スキュー補償量は、TxスキューおよびRxスキューの和からずれている。この理由は、光周波数オフセットに起因して受信光信号の位相が回転したことにより、Txスキューの影響が受信器4において検知しにくくなるためと考えられる。
図15は、周波数オフセットに対して、Txスキュー、Rxスキュー、スキュー補償量の関係を示す。図15に示すシミュレーション結果は、図14と同じ条件下で得られたものである。ただし、図15(a)においては、光周波数オフセット=0Hzで、Txスキューを変化させている。図15(b)においては、光周波数オフセット=27MHzで、Txスキューを変化させている。なお、図15(a)および図15(b)において、Rxスキューは一定(9ps)である。
光周波数オフセット=0Hzでは、図15(a)に示すように、最適スキュー補償量はTxスキューに依存する。すなわち、Txスキューが0ps/nm、4.5ps/nm、9ps/nmであるときの最適スキュー補償量は、それぞれ、約-9ps、-14ps、-18psである。
一方、光周波数オフセット=27MHzにおいては、図15(b)に示すように、最適スキュー補償量は、実質的にTxスキューに依存しない。すなわち、Rxスキューが一定であるときには、Txスキューが変化しても、最適スキュー補償量は殆ど変化しない。図15(b)に示す例では、Txスキューが0ps/nm、4.5ps/nm、9ps/nmであるときの最適スキュー補償量は、いずれも約-9psである。
このように、光周波数オフセットが大きいときは、最適スキュー補償量は、ほとんどTxスキューに依存することなく、実質的にRxスキューに応じて決まる。したがって、送信器3から受信器4へ光信号を伝送する光伝送システムにおいて、光周波数オフセットが大きい環境を提供すれば、送信器3から独立して受信器4において生じるI/Q間スキューを検出および低減することができる。
送信器3から独立してRxスキューを低減するためには、最適スキュー補償量が実質的にTxスキューの影響を受けない程度に、光周波数オフセットを十分に大きくする必要がある。「十分に大きい光周波数オフセット」は、例えば、シミュレーションまたは測定により特定される。この場合、例えば、図14に示すように、光周波数オフセットを徐々に大きくしてゆき、最適スキュー補償量が変動しなくなるような光周波数オフセットをサーチすることで特定される。ただし、「十分に大きい光周波数オフセット」は、受信器4が備えるA/D変換器のサンプリングレート、Txスキューの最大値などにも依存する。
ただし、光周波数オフセットを大きくし過ぎると、Q値が劣化するので好ましくない。したがって、「十分に大きい光周波数オフセット」は、最適スキュー補償量が実質的にTxスキューの影響を受けることがなく、且つ、Q値が劣化しない、範囲で決定されることが好ましい。なお、「十分に大きい光周波数オフセット」を実現する場合、キャリア光の光周波数が局発光の光周波数よりも高くてもよいし、キャリア光の光周波数が局発光の光周波数よりも低くてもよい。
上述のように、光周波数オフセットが大きい領域では、最適スキュー補償量は、実質的にTxスキューには依存しない。ただし、図15(b)に示すように、光周波数オフセットが大きい領域であっても、Q値は、Txスキューに依存する。たとえば、Txスキューが0psであるときのQ値(特性A)と比較して、Txスキューが4.5psであるときのQ値(特性B)は低い。Txスキューが9psであるときのQ値(特性C)は、さらに低くなっている。換言すれば、送信器3においてTxスキューを低減すれば、Q値を改善することができる。
このように、第2の態様では、光周波数オフセットを十分に大きくすることにより、TxスキューおよびRxスキューを独立して低減することができる。したがって、第2の態様のスキュー低減方法は、下記の制御を行う。
(1)光周波数オフセットを十分に大きくする
(2)Q値をモニタしながら最適スキュー補償量を決定し、Rxスキューを低減する
(3)Q値をモニタしながらTxスキューを低減する
工程(2)(3)を実行する順序は、特に限定されるものではない。即ち、工程(2)を先に実行してもよいし、工程(3)を先に実行してもよいし、工程(2)(3)を交互に繰り返し実行してもよい。また、工程(2)(3)のいずれか一方のみを実行するだけでもよい。以下、第2の態様について、第5〜第13の実施形態を説明する。
<第5の実施形態>
図16は、第5の実施形態に係るスキュー低減方法を実現する光伝送システムの構成を示す。第5の実施形態の光伝送システムは、図2に示す送信器3、図3に示す受信器4、光周波数オフセット設定部61、送受信制御部62を有する。
送信器3は、第1の実施形態と同様に、送信LD11、変調部12、Txチャネル間遅延制御部14を有する。したがって、送信器3についての説明は省略する。ただし、Txチャネル間遅延制御部14は、送受信制御部62からの指示に応じて各チャネル(XI、XQ、YI、YQ)の遅延量を制御する。
受信器4は、90度光ハイブリッド回路21、局発LD22a、光電変換部23、A/D変換部31、Rxチャネル間遅延制御部32、光周波数オフセット補償部36、信号品質判定部34を有する。90度光ハイブリッド回路21、光電変換部23、A/D変換部31、Rxチャネル間遅延制御部32、信号品質判定部34については、第1の実施形態と実質的に同じなので説明を省略する。ただし、Rxチャネル間遅延制御部32は、送受信制御部62からの指示に応じて各チャネル(XI、XQ、YI、YQ)の遅延量を制御する。
局発LD22aは、第1〜第4の実施形態の局発LD22と同様に、90度光ハイブリッド回路21において光信号を受信するための局発光を生成する。ただし、局発LD22aの発振周波数は、光周波数オフセット設定部61により制御される。すなわち、局発LD22aは、光周波数オフセット設定部61により制御される光周波数の局発光を生成する。
光周波数オフセット補償部36は、デジタル信号処理により、送信LD11と局発LD22aとの間の光周波数オフセットを補償する。なお、光周波数オフセットをモニタして補償する処理は、公知の技術を利用することができる。また、光周波数オフセット補償部36は、検出した光周波数オフセットを送受信制御部62に通知することができる。
光周波数オフセット設定部61は、局発LD22aの発振周波数を制御する。ここで、光周波数オフセット設定部61は、送受信制御部62により決定される光周波数オフセット(または、光周波数オフセット変動量)に応じて、局発LD22aの発振周波数を制御する。すなわち、光周波数オフセット設定部61は、実質的に、送信LD11と局発LD22aとの間の光周波数オフセットを設定する。
送受信制御部62は、光周波数オフセット補償部36により検出される光周波数オフセットに応じて、光周波数オフセット設定部61を制御する。また、送受信制御部62は、信号品質判定部34から通知されるQ値に基づいて、Txチャネル間遅延制御部14およびRxチャネル間遅延制御部32におけるスキュー低減を制御する。
図17は、第5の実施形態のスキュー低減方法を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、例えば、キャリブレーション時、初期設定時、または送信器3および受信器4の出荷前に、送受信制御部62により実行される。このとき、送受信制御部62は、光周波数オフセットを設定部61、Txチャネル間遅延制御部14、Rxチャネル間遅延制御部32を利用して図17に示すフローチャートの処理を実行する。
S11において、送受信制御部62は、光周波数オフセットをモニタする。光周波数オフセットは、光周波数オフセット補償部36により検出され、送受信制御部62に通知される。
S12において、送受信制御部62は、光周波数オフセットが所定の閾値よりも大きいか否かを判定する。この閾値は、図15(b)を参照しながら説明したように、最適スキュー補償量が実質的にTxスキューに依存しなくなる光周波数に相当する。
光周波数オフセットが閾値以下であれば、送受信制御部62は、S13において、その光周波数オフセットが閾値よりも大きくなるように、光周波数オフセット設定部61を利用して局発LD22aの発振周波数を制御する。この結果、光周波数オフセットは、閾値よりも大きくなる。なお、光周波数オフセットが閾値よりも大きければ、S13はスキップされる。
S14〜S17の処理は、実質的に図7に示すS4〜S7と同じである。すなわち、送受信制御部62は、光周波数オフセットが十分に大きい状態で、Q値に基づいてTxスキューおよびRxスキューを個々に低減する。
このように、第5の実施形態のスキュー低減方法によれば、第1〜第4の実施形態と同様に、送信器3のスキューおよび受信器4のスキューを独立して低減することができる。したがって、第5の実施形態においても、信号品質が向上する。また、スキューを制御および評価するシステムの簡易化および/または高速化が実現される。さらに、第5の実施形態においては、波長分散または偏波モード分散を付加するための構成を備えなくてもよい。
<第6〜第8の実施形態>
第6〜第8の実施形態は、第5の実施形態のバリエーションであり、光周波数オフセット制御を実現するための構成が異なっている。以下、第6〜第8の実施形態について、第5の実施形態との差異を記載する。なお、図18〜図20では光周波数オフセット補償部36が省略されているが、第6〜第8の実施形態においても、第5の実施形態と同様に、受信器4は光周波数オフセット補償部36を備えている。
図18は、第6の実施形態に係るスキュー低減方法を実現する光伝送システムの構成を示す。第6の実施形態の光伝送システムにおいては、光周波数モニタ63が、受信器4への入力光信号の光周波数をモニタする。すなわち、光周波数モニタ63は、送信LD11の光周波数をモニタする。
光周波数オフセット設定部61は、光周波数モニタ63により検出される送信LD11の光周波数と局発光の光周波数とを比較する。そして、スキュー制御を開始する旨の指示を送受信制御部62から受けると、光周波数オフセット設定部61は、上記光周波数の差分(すなわち、光周波数オフセット)が十分に大きくなるように、局発LD22aの発振周波数を制御する。この結果、光周波数オフセットが十分に大きくなり、送受信制御部62は、TxスキューおよびRxスキューを個々に低減することができる。なお、スキュー制御が終了すると、光周波数オフセット設定部61は、光周波数オフセットがゼロになるように局発LD22aの発振周波数を制御する。
図19は、第7の実施形態に係るスキュー低減方法を実現する光伝送システムの構成を示す。第7の実施形態においては、第6の実施形態と比較すると、光周波数モニタ63が光周波数モニタ64に置き換えられている。
光周波数モニタ64には、受信器4への入力光信号および局発LD22aにより生成される局発光が導かれる。そして、光周波数モニタ64は、入力光信号と局発光との間の干渉により発生するビート周波数をモニタすることで、光周波数オフセットを検出する。その他の構成および動作は、実質的に第5または第6の実施形態と同じである。
図20は、第8の実施形態に係るスキュー低減方法を実現する光伝送システムの構成を示す。第8の実施形態においては、受信器4は、局発LDを備えず、入力光信号を利用して入力光信号を復調する。すなわち、受信器4は、いわゆるセルフコヒーレント方式で入力光信号を受信する。
周波数シフト部65は、送受信制御部62の制御に応じて、入力光信号の光周波数を制御する。例えば、スキュー制御時には、周波数シフト部65は、送受信制御部62の制御に応じて、光周波数オフセットが十分に大きくなるように、入力光信号の光周波数をシフトさせる。そして、光増幅部66は、周波数シフト部65から出力される周波数シフト光を増幅する。光増幅器66は、例えば、光増幅器である。あるいは、光増幅部66は、入力光を種として発振する注入同期LD(Injection Locking LD)であってもよい。ただし、光増幅部66は必須の要素ではない。
このように、第5〜第8の実施形態は、光周波数オフセットを付加する構成が互いに異なるが、大きな光周波数オフセットを利用してTxスキューおよびRxスキューを個々に低減する動作は実質的に同じである。したがって、第6〜第8の実施形態においても第5の実施形態と同様の効果が得られる。
<第9〜第12の実施形態>
第5〜第8の実施形態においては、受信器4において光信号を受信するために使用される光(局発光または受信光信号を利用して生成される光)の周波数を変えることにより、大きな光周波数オフセットが実現される。これに対して、第9〜第12の実施形態においては、送信器3において光信号を伝送するためのキャリア光の周波数を変えることで、大きな光周波数オフセットが実現される。
図21は、第9の実施形態に係るスキュー低減方法を実現する光伝送システムの構成を示す。第9の実施形態においては、送信器3は、送信LD11a、変調部12、Txチャネル間遅延制御部14を備える。この構成は、後述する第10および第11の実施形態においても同様である。
送信LD11aは、第1〜第8の実施形態の送信LD11と同様に、変調部12に入力されるキャリア光を生成する。ただし、送信LD11aの発振周波数は、光周波数オフセット設定部67により制御される。すなわち、送信LD11aは、光周波数オフセット設定部67により制御される光周波数の局発光を生成する。
光周波数オフセット設定部67は、送信LD11aの発振周波数を制御する。ここで、光周波数オフセット設定部67は、送受信制御部62により決定される光周波数オフセット(または、光周波数オフセット変動量)に応じて、送信LD11aの発振周波数を制御する。すなわち、光周波数オフセット設定部67は、実質的に、送信LD11aと局発LD22との間の光周波数オフセットを設定する。
第9の実施形態のスキュー低減方法は、図16に示す第5の実施形態に対応する。すなわち、送受信制御部62は、光周波数オフセット補償部36により検出される光周波数オフセットに応じて、光周波数オフセット設定部67を制御する。また、送受信制御部62は、信号品質判定部34から通知されるQ値に基づいて、Txチャネル間遅延制御部14およびRxチャネル間遅延制御部32におけるスキュー低減を制御する。
図22は、第10の実施形態に係るスキュー低減方法を実現する光伝送システムの構成を示す。なお、第10の実施形態のスキュー低減方法は、図18に示す第6の実施形態に対応する。
第10の実施形態の光伝送システムにおいては、光周波数モニタ68が、局発LD22により生成される局発光の光周波数をモニタする。そして、光周波数オフセット設定部67は、送信LD11aにより生成されるキャリア光の光周波数と光周波数モニタ68により検出される局発光の光周波数とを比較する。そして、スキュー制御を開始する旨の指示を送受信制御部62から受けると、光周波数オフセット設定部67は、上記光周波数の差分(すなわち、光周波数オフセット)が十分に大きくなるように、送信LD11aの発振周波数を制御する。この結果、光周波数オフセットが十分に大きくなり、送受信制御部62は、TxスキューおよびRxスキューを個々に低減することができる。
図23は、第11の実施形態に係るスキュー低減方法を実現する光伝送システムの構成を示す。なお、第11の実施形態のスキュー低減方法は、図19に示す第7の実施形態に対応する。
第11の実施形態においては、第10の実施形態と比較すると、光周波数モニタ68が光周波数モニタ69に置き換えられている。光周波数モニタ69には、受信器4への入力光信号および局発LD22により生成される局発光が導かれる。そして、光周波数モニタ69は、入力光信号と局発光との間の干渉により発生するビート周波数をモニタすることで、光周波数オフセットを検出する。その他の構成および動作は、実質的に第9または第10の実施形態と同じである。
図24は、第12の実施形態に係るスキュー低減方法を実現する光伝送システムの構成を示す。なお、第12の実施形態のスキュー低減方法は、図20に示す第8の実施形態に対応する。
第12の実施形態においては、送信器3は、送信LDを備えず、受信器4において生成される局発光を利用して信号を送信する。すなわち、局発LD22により生成される局発光は、光スプリッタ等により分岐されて周波数シフト部70に導かれる。周波数シフト部70は、送受信制御部62の制御に応じて、局発光の光周波数を制御してキャリア光を生成する。変調部12は、このキャリア光をデータ信号で変調して光信号を生成する。
例えば、スキュー制御時には、周波数シフト部70は、送受信制御部62の制御に応じて、光周波数オフセットが十分に大きくなるように、局発光の光周波数をシフトさせる。この構成により、大きな光周波数オフセットが実現される。なお、周波数シフト部70と変調部12との間には、必要に応じて、図20に示す光増幅部66を設けてもよい。
このように、第9〜第12の実施形態は、キャリア光の光周波数を制御する構成であるあるが、大きな光周波数オフセットを利用してTxスキューおよびRxスキューを個々に低減する動作は実質的に第5〜第8の実施形態と同じである。したがって、第9〜第12の実施形態においても第5〜第8の実施形態と同様の効果が得られる。
なお、第5〜第8の実施形態では局発光の光周波数が制御され、第9〜第12の実施形態ではキャリア光の光周波数が制御される。しかし、第2の態様は、局発光またはキャリア光の一方を制御する構成に限定されない。すなわち、第5〜第8の実施形態と第9〜第12の実施形態とを任意に組み合わせてもよい。この場合、大きな光周波数オフセットを実現するために、局発光およびキャリア光の双方が制御される。
<第13の実施形態>
第5〜第12の実施形態においては、光周波数を直接的に制御することにより、大きな光周波数オフセットが実現される。これに対して、第13の実施形態では、光信号を生成するためのデータ信号を制御することで、大きな光周波数オフセットが実現される。
図25は、第13の実施形態に係るスキュー低減方法を実現する光伝送システムの構成を示す。第13の実施形態においては、送信器3は、電気変調部72を有する。電気変調72は、図25ではTxチャネル間遅延制御部14と変調部12との間に設けられているが、Txチャネル間遅延制御部14の入力側に設けられてもよい。
送受信制御部62は、例えば第5の実施形態と同様に、光周波数オフセット補償部36により検出される光周波数オフセットに応じて、光周波数オフセット設定部71を制御する。光周波数オフセット設定部71は、電気変調部72の信号処理を制御する。ここで、光周波数オフセット設定部71は、送受信制御部62により決定される光周波数オフセット(または、光周波数オフセット変動量)に応じて、電気変調部72の信号処理を制御する。すなわち、光周波数オフセット設定部71は、実質的に、送信LD11と局発LD22aとの間の光周波数オフセットを設定する。
電気変調部72は、例えば、デジタルフィルタで実現される。この場合、電気変調部72は、タップ係数を適切に制御することにより、光周波数のシフトを実現する。したがって、光周波数オフセット設定部71の制御に応じて更新されたタップ係数を利用してデータ信号を処理することで、実質的にキャリア光の光周波数が制御され、大きな光周波数オフセットが実現される。
なお、図25に示す例では、デジタル信号処理(すなわち、光周波数オフセット補償部36)を利用して光周波数オフセットがモニタされているが、他の方法で光周波数オフセットをモニタしてもよい。すなわち、図22に示すような各LDの光周波数をモニタする構成、或いは図23に示すような干渉によるビード周波数を利用する構成を、第13の実施形態に適用してもよい。
<第3の態様>
第1の態様では、TxスキューおよびRxスキューを独立して低減できるようにするために、光信号に対して大きな分散(例えば、波長分散、偏波モード分散)が付加される。第2の態様では、キャリア光と局発光との間の光周波数オフセットが制御される。これに対して、第3の態様では、TxスキューおよびRxスキューを独立して低減できるようにするために、キャリア光と局発光との間の光位相差が制御される。
図26は、スキュー、光位相差、Q値の関係を示す。なお、図26において、横軸は、受信器4において与えられるスキュー補償量を表す。縦軸は、Q値を表す。ΔPhaseで表記される光位相差は、キャリア光の光位相と局発光の光位相との差分を表す。
図26に示すグラフは、下記の条件でシミュレーションを行うことにより得られる。送信器3と受信器4との間の光伝送路の波長分散はゼロである。光周波数オフセットはゼロである。TxスキューおよびRxスキューは、いずれも+9psである。送信LD11および局発LD22の線幅は、100kHzである。光信号対雑音比は、15dBである。
上記シミュレーションにおいて、光位相差がゼロであるときは、受信器4におけるスキュー補償量が約-18psであるときに、Q値が最適化される。ここで、TxスキューおよびRxスキューを単純に足し合わせると、18psである。すなわち、光位相差がゼロであるときは、TxスキューおよびRxスキューの和を補償すれば、Q値が最適化される。
光位相差が25度のときは、光位相差がゼロであるときと比較すると、最適スキュー補償量は少しシフトする。さらに、光位相差が45度のときは、光位相差がゼロであるときと比較すると、最適スキュー補償量は大きくシフトしている。
図27は、光位相差に対して、Txスキュー、Rxスキュー、スキュー補償量の関係を示す。図27に示すシミュレーション結果は、図26と同じ条件で得られたものである。ただし、図27(a)においては、光位相差=0度で、Txスキューを変化させている。図27(b)においては、光位相差=45度で、Txスキューを変化させている。なお、図27(a)および図27(b)において、Rxスキューは一定(9ps)である。
光位相差=0度では、図27(a)に示すように、最適スキュー補償量は、Txスキューに依存する。すなわち、Txスキューが0ps/nm、4.5ps/nm、9ps/nmであるときの最適スキュー補償量は、それぞれ、約-9ps、-14ps、-18psである。
一方、光位相差=45度においては、図27(b)に示すように、最適スキュー補償量は、実質的にTxスキューに依存しない。すなわち、Rzスキューが一定であるときは、Txスキューが変化しても、最適スキュー補償量は殆ど変化しない。図27(b)に示す例では、Txスキューが0ps/nm、4.5ps/nm、9ps/nmであるときの最適スキュー補償量は、いずれも約-10psである。
このように、光位相差が45度であるときは、最適スキュー補償量は、ほとんどTxスキューに依存することなく、実質的にRxスキューに応じて決まる。したがって、送信器3から受信器4へ光信号を伝送する光伝送システムにおいて、光位相差を45度に制御すれば、送信器3から独立して受信器4において生じるI/Q間スキューを検出および低減することができる。
なお、図27(b)では、光位相差=45度でシミュレーションが行われているが、光位相差は、正確に45度でなくてもよく、光位相差を約45度に制御すれば、最適スキュー補償量は、ほとんどTxスキューに依存しなくなる。また、光位相差は、約45度に限定されるものではなく、約45+nπ/2度であればよい。nは、ゼロを含む任意の整数である。以下では、n=0として説明する。
上述のように、光位相差が約45度であるときは、最適スキュー補償量は、実質的にTxスキューには依存しない。ただし、図27(b)に示すように、光位相差が約45度であっても、Q値は、Txスキューに依存する。例えば、Txスキューが0psであるときのQ値(特性A)と比較して、Txスキューが4.5psであるときのQ値(特性B)は低い。Txスキューが9psであるときのQ値(特性C)は、さらに低くなっている。換言すれば、送信器3においてTxスキューを低減すれば、Q値を改善することができる。
このように、第3の態様では、光位相差を約45度に制御することにより、TxスキューおよびRxスキューを独立して低減することができる。したがって、第3の態様のスキュー低減方法は、下記の制御を行う。
(1)光位相差を約45度に制御する
(2)Q値をモニタしながら最適スキュー補償量を決定し、Rxスキューを低減する
(3)Q値をモニタしながらTxスキューを低減する
工程(2)(3)を実行する順序は、特に限定されるものではない。即ち、工程(2)を先に実行してもよいし、工程(3)を先に実行してもよいし、工程(2)(3)を交互に繰り返し実行してもよい。また、工程(2)(3)のいずれか一方のみを実行するだけでもよい。以下、第2の態様について、第14〜第15の実施形態を説明する。
<第14〜第15の実施形態>
図28は、第14の実施形態に係るスキュー低減方法を実現する光伝送システムの構成を示す。第14の実施形態の光伝送システムは、図2に示す送信器3、図3に示す受信器4、光位相差モニタ81、送受信制御部82、光位相差設定部83を有する。
送信器3は、第1の実施形態と同様に、送信LD11、変調部12、Txチャネル間遅延制御部14を有する。したがって、送信器3についての説明は省略する。ただし、Txチャネル間遅延制御部14は、送受信制御部82からの指示に応じて各チャネル(XI、XQ、YI、YQ)の遅延量を制御する。
受信器4は、90度光ハイブリッド回路21、局発LD22b、光電変換部23、A/D変換部31、Rxチャネル間遅延制御部32、信号品質判定部34を有する。90度光ハイブリッド回路21、光電変換部23、A/D変換部31、Rxチャネル間遅延制御部32、信号品質判定部34については、第1の実施形態と実質的に同じなので説明を省略する。ただし、Rxチャネル間遅延制御部32は、送受信制御部82からの指示に応じて各チャネル(XI、XQ、YI、YQ)の遅延量を制御する。
局発LD22bは、第1〜第4の実施形態の局発LD22と同様に、90度光ハイブリッド回路21に与えられる局発光を生成する。ただし、局発LD22bの光位相は、光位相差設定部83により制御される。すなわち、局発LD22bは、光位相差設定部83により制御される光位相の局発光を生成する。
光位相差モニタ81は、受信光信号の光位相と局発LD22bにより生成される局発光の光位相とを比較する。すなわち、光位相差モニタ81は、キャリア光と局発光との間の光位相差をモニタする。
光位相差設定部83は、スキュー制御を開始する旨の指示を送受信制御部62から受けると、上記光位相差が約45度になるように、局発LD22bの発振位相を制御する。この結果、キャリア光と局発光との間の光位相差が約45度になり、送受信制御部82は、TxスキューおよびRxスキューを個々に低減することができる。
図29は、第14の実施形態のスキュー低減方法を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、たとえば、キャリブレーション時、初期設定時、または送信器3および受信器4の出荷前に、送受信制御部82および光位相差設定部83により実行される。
S21において、光位相差設定部83は、光位相差を検出する。光位相差は、光位相差モニタ81によりモニタされている。続いて、S22において、光位相差設定部83は、光位相差が約45度になるように、局発LD22bの発振位相を制御する。なお、検出された光位相差が約45度であれば、光位相差設定部83は、局発LD22bの状態を維持する。
S23〜S26の処理は、実質的に図7に示すS4〜S7と同じである。すなわち、送受信制御部82は、光位相差が45度に制御されている状態で、Q値に基づいてTxスキューおよびRxスキューを個々に低減する。
このように、第14の実施形態のスキュー低減方法によれば、第1〜第13の実施形態と同様に、送信器3のスキューおよび受信器4のスキューを独立して低減することができる。したがって、第14の実施形態においても、信号品質が向上する。また、スキューを制御および評価するシステムの簡易化および/または高速化が実現される。
第15の実施形態に係るスキュー低減方法を実現する光伝送システムの構成を示す。第15の実施形態の光伝送システムにおいては、光PLLデバイス84を利用して、光位相差=45度が実現される。
光PLLデバイス84は、光位相差設定83から指定される位相差を得るように、局発LD22bを制御する。ここで、スキュー低減制御時においては、光位相差設定部83は光位相差=45度を指定する。そうすると、光PLLデバイス84は、光位相差が約45度となるように、局発LD22bの発振位相を制御する。この結果、光位相差が約45度に制御され、送受信制御部82は、Q値に基づいてTxスキューおよびRxスキューを個々に低減することができる。
<システムの運用とスキュー低減>
図31は、光伝送システムの運用とスキュー低減について説明する図である。図31に示す光伝送システムは、互いに離れた地点に光伝送装置2A、2Bを備える。光伝送装置2Aは送信器3Aおよび受信器4Aを備え、光伝送装置2Bは送信器3Bおよび受信器4Bを備える。
光伝送装置2A内の送信器3Aおよび受信器4Aは、この例では、図6に示す送信器3および受信器4と同じである。また、光伝送装置2Aは、図6に示す波長分散付加部41および送受信制御部42を備える。さらに、光伝送装置2Aは、光経路切替部91、92を備えている。なお、光伝送装置2Bの構成は、光伝送装置2Aと実質的に同じなので、説明を省略する。
光経路切替部91は、送受信制御部42の制御に応じて、送信器3Aから出力される光信号を光伝送路5Aまたは波長分散付加部41に導く。例えば、データ送信時には、光経路切替部91は、送信器3Aから出力される光信号を光伝送路5Aに導く。また、スキュー低減制御時においては、光経路切替部91は、送信器3Aから出力される光信号を波長分散付加部41に導く。
光経路切替部92は、送受信制御部42の制御に応じて、光伝送路5Bを介して受信する光信号または波長分散付加部41から出力される光信号を選択して90度光ハイブリッド回路21に導く。たとえば、データ送信時には、光経路切替部92は、光伝送路5Bを介して受信する光信号を90度光ハイブリッド回路21に導く。また、スキュー低減制御時においては、光経路切替部92は、波長分散付加部41から出力される光信号を90度光ハイブリッド回路21に導く。
図32は、図31に示すシステムにおけるスキュー低減方法を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、例えば、光伝送システムがデータ伝送の運用を開始する前に実行される。或いは、光伝送システムの運用をいったん停止して、メンテナンス作業の中でこのフローチャートの処理を実行してもよい。なお、以下の説明では、光伝送装置2Aにおいてスキュー低減が行われるが、光伝送装置2A、2B双方においてスキュー低減を行うようにしてもよい。
S31において、送受信制御部42は、送信器3Aの出力光信号を受信器4Aに導くように、光経路切替部91、92を制御する。これにより、光経路切替部91は、送信器3Aから出力される光信号を波長分散付加部41に導く。また、光経路切替部92は、波長分散付加部41から出力される光信号を90度光ハイブリッド回路21に導く。すなわち、この光経路切替により、送信器3Aの出力光信号は、波長分散付加部41を介して受信器4Aに導かれるようになる。
S1〜S7については、図7を参照しながら説明した通りである。すなわち、送信器3Aから受信器4Aに導かれる光信号に十分に大きな波長分散が付加される。そして、送信器3Aにおいて生じるI/Q間スキューおよび受信器4Aにおいて生じるI/Q間スキューが個々に低減される。
S32において、送受信制御部42は、送信器3Aの出力光信号を受信器4Bに導くように光経路切替部91を制御する。また、送受信制御部42は、送信器3Bの出力光信号を受信器4Aに導くように光経路切替部92を制御する。すなわち、光伝送装置2A、2B間に双方向リンクが確立される。この後、光伝送装置2A、2Bは、双方向リンクを利用してデータを伝送する。
なお、図31〜図32に示す例では、第1の実施形態に係る構成が採用されているが、第2〜第15の実施形態に係る構成を採用してもよい。すなわち、偏波モード分散または光周波数オフセットを大きくする構成を図31に示すシステムに適用してもよい。また、光位相差を所定の値に設定する構成を図31に示すシステムに適用してもよい。
アクティブ系および予備系を有する光伝送システムにおいては、アクティブ系の送信器から出力される光信号をスタンバイ系の受信器へループバックすることにより、および/または、スタンバイ系の送信器から出力される光信号をアクティブ系の受信器へループバックすることにより、スキュー低減を行ってもよい。
<他の実施形態>
スキューを低減するときには、光伝送システムは、実際のデータ通信を行うときとは異なる変調方式で信号を伝送してもよい。例えば、キャリブレーション時には、送信器3および受信器4は、シンボル当たりの情報量が少ない変調方式(QPSKなど)で光信号を伝送する。シンボル当りの情報量が少ない変調方式でキャリブレーションを行うと、送信器が最適化されていない場合でも特性上のマージンがあるで、最適化手順を開始しやすくなる。そして、この伝送状態において、スキュー等の基本的なデバイスパラメータの調整が行われる。さらに、スキュー低減制御が終了した後、送信器3および受信器4は、シンボル当たりの情報量が多い変調方式(16QAMなど)でデータを伝送する。
以上記載した各実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。なお、本発明は、以下の付記に限定されるものではない。
(付記1)
第1のチャネルおよび第2のチャネルを含む光信号を送信する送信器および前記光信号を受信する受信器を有する光伝送システムにおいて、前記第1のチャネルと前記第2のチャネルとの間のスキューを低減する方法であって、
前記光信号に付加される分散を所定量よりも大きくし、
前記受信器においてモニタされる前記光信号の品質に基づいて、前記受信器内での前記第1のチャネルと前記第2のチャネルの間のスキューが低減するように、前記受信器内で前記第1のチャネルまたは前記第2のチャネルの少なくとも一方の遅延時間を制御し、
前記受信器においてモニタされる前記光信号の品質に基づいて、前記送信器内での前記第1のチャネルと前記第2のチャネルの間のスキューが低減するように、前記送信器内で前記第1のチャネルまたは前記第2のチャネルの少なくとも一方の遅延時間を制御する、
ことを特徴とするスキュー低減方法。
(付記2)
前記所定量は、前記光信号の品質を最適化するために前記受信器内で前記第1のチャネルまたは前記第2のチャネルの少なくとも一方を制御する遅延時間が、前記送信器内のスキューに実質的に依存しなくなる分散量である
ことを特徴とする付記1に記載のスキュー低減方法。
(付記3)
前記分散は、波長分散または偏波モード分散である
ことを特徴とする付記1に記載のスキュー低減方法。
(付記4)
第1のチャネルおよび第2のチャネルを含む光信号を送信する送信器および前記光信号を受信する受信器を有する光伝送システムにおいて、前記第1のチャネルと前記第2のチャネルとの間のスキューを低減する方法であって、
前記光信号を伝送するためのキャリア光と前記受信器において前記光信号を受信するために使用される局発光との間の光周波数オフセットを所定量よりも大きくし、
前記受信器においてモニタされる前記光信号の品質に基づいて、前記受信器内での前記第1のチャネルと前記第2のチャネルの間のスキューが低減するように、前記受信器内で前記第1のチャネルまたは前記第2のチャネルの少なくとも一方の遅延時間を制御し、
前記受信器においてモニタされる前記光信号の品質に基づいて、前記送信器内での前記第1のチャネルと前記第2のチャネルの間のスキューが低減するように、前記送信器内で前記第1のチャネルまたは前記第2のチャネルの少なくとも一方の遅延時間を制御する、
ことを特徴とするスキュー低減方法。
(付記5)
前記所定量は、前記光信号の品質を最適化するために前記受信器内で前記第1のチャネルまたは前記第2のチャネルの少なくとも一方を制御する遅延時間が、前記送信器内のスキューに実質的に依存しなくなる光周波数オフセットである
ことを特徴とする付記4に記載のスキュー低減方法。
(付記6)
前記局発光の光周波数を制御することで、前記光周波数オフセットを前記所定量よりも大きくする
ことを特徴とする付記4に記載のスキュー低減方法。
(付記7)
前記キャリア光の光周波数を制御することで、前記光周波数オフセットを前記所定量よりも大きくする
ことを特徴とする付記4に記載のスキュー低減方法。
(付記8)
前記送信器において、前記キャリア光を変調する電気信号を制御することで、前記光周波数オフセットを前記所定量よりも大きくする
ことを特徴とする付記4に記載のスキュー低減方法。
(付記9)
第1のチャネルおよび第2のチャネルを含む光信号を送信する送信器および前記光信号を受信する受信器を有する光伝送システムにおいて、前記第1のチャネルと前記第2のチャネルとの間のスキューを低減する方法であって、
前記光信号を伝送するためのキャリア光の光位相と前記受信器において前記光信号を受信するために使用される局発光の光位相との差を所定量に制御し、
前記受信器においてモニタされる前記光信号の品質に基づいて、前記受信器内での前記第1のチャネルと前記第2のチャネルの間のスキューが低減するように、前記受信器内で前記第1のチャネルまたは前記第2のチャネルの少なくとも一方の遅延時間を制御し、
前記受信器においてモニタされる前記光信号の品質に基づいて、前記送信器内での前記第1のチャネルと前記第2のチャネルの間のスキューが低減するように、前記送信器内で前記第1のチャネルまたは前記第2のチャネルの少なくとも一方の遅延時間を制御する、
ことを特徴とするスキュー低減方法。
(付記10)
前記所定量は、約45+nπ/2度(nは、ゼロを含む任意の整数)である
ことを特徴とする付記9に記載のスキュー低減方法。
(付記11)
前記第1のチャネルおよび前記第2のチャネルは、それぞれIチャネルおよびQチャネルである
ことを特徴とする付記1〜10のいずれか1つに記載のスキュー低減方法。
(付記12)
第1のチャネルおよび第2のチャネルを含む光信号を送信する送信器または前記光信号を受信する受信器の少なくとも一方において、前記第1のチャネルと前記第2のチャネルとの間のスキューを低減する方法であって、
前記光信号に付加される分散を所定量よりも大きくし、
前記受信器においてモニタされる前記光信号の品質に基づいて、前記受信器内での前記第1のチャネルと前記第2のチャネルの間のスキューが低減するように、前記受信器内で前記第1のチャネルまたは前記第2のチャネルの少なくとも一方の遅延時間を制御する第1の制御、または、前記受信器においてモニタされる前記光信号の品質に基づいて、前記送信器内での前記第1のチャネルと前記第2のチャネルの間のスキューが低減するように、前記送信器内で前記第1のチャネルまたは前記第2のチャネルの少なくとも一方の遅延時間を制御する第2の制御、の少なくとも一方を行う、
ことを特徴とするスキュー低減方法。
(付記13)
第1のチャネルおよび第2のチャネルを含む光信号を送信する送信器および前記光信号を受信する受信器を有する光伝送システムであって、
前記光信号に分散を付加する分散付加器と、
前記受信器においてモニタされる前記光信号の品質に基づいて、前記受信器内での前記第1のチャネルと前記第2のチャネルの間のスキューが低減するように、前記受信器内で前記第1のチャネルまたは前記第2のチャネルの少なくとも一方の遅延時間を制御すると共に、前記受信器においてモニタされる前記光信号の品質に基づいて、前記送信器内での前記第1のチャネルと前記第2のチャネルの間のスキューが低減するように、前記送信器内で前記第1のチャネルまたは前記第2のチャネルの少なくとも一方の遅延時間を制御するコントローラと、
を備えることを特徴とする光伝送システム。
(付記14)
前記分散付加器は、前記送信器と前記受信器との間に設けられ、光学的に前記光信号に分散を付加する
ことを特徴とする付記13に記載の光伝送システム。
(付記15)
前記分散付加器は、前記送信器においてキャリア光を変調する電気信号に対して、前記光信号に付加される分散と等価な歪を与えるデジタルフィルタである
ことを特徴とする付記13に記載の光伝送システム。
3 送信器
4 受信器
11、11a 送信LD
12 変調部
14 Txチャネル間遅延制御部
22、22a、22b 局発LD
32 Rxチャネル間遅延制御部
34 信号品質判定部
41、43 波長分散付加部
42、52、62、82 送受信制御部
51、53 偏波分散付加部
61、67、71 光周波数オフセット設定部
63、64、68、69 光周波数モニタ
65、70 周波数シフト部
81 光位相差モニタ
83 光位相差設定部
84 光PLLデバイス
91、92 光経路切替部

Claims (5)

  1. 第1のチャネルおよび第2のチャネルを含む光信号を送信する送信器およびデジタルコヒーレント受信により前記光信号を受信する受信器を有する光伝送システムにおいて、前記第1のチャネルと前記第2のチャネルとの間のスキューを低減する方法であって、
    前記光信号の品質を最適化するための前記受信器におけるスキュー補償量が前記送信器内のスキューに実質的に依存しなくなる分散量よりも大きな分散を前記光信号に付加し
    前記受信器においてモニタされる前記光信号の品質に基づいて、前記受信器内での前記第1のチャネルと前記第2のチャネルの間のスキューが低減するように、前記受信器内で前記第1のチャネルまたは前記第2のチャネルの少なくとも一方の遅延時間を制御し、
    前記受信器においてモニタされる前記光信号の品質に基づいて、前記送信器内での前記第1のチャネルと前記第2のチャネルの間のスキューが低減するように、前記送信器内で前記第1のチャネルまたは前記第2のチャネルの少なくとも一方の遅延時間を制御する、
    ことを特徴とするスキュー低減方法。
  2. 第1のチャネルおよび第2のチャネルを含む光信号を送信する送信器およびデジタルコヒーレント受信により前記光信号を受信する受信器を有する光伝送システムにおいて、前記第1のチャネルと前記第2のチャネルとの間のスキューを低減する方法であって、
    前記光信号を伝送するためのキャリア光と前記受信器において前記光信号を受信するために使用される局発光との間の光周波数オフセットを、前記光信号の品質を最適化するための前記受信器におけるスキュー補償量が前記送信器内のスキューに実質的に依存しなくなる光周波数オフセットよりも大きくし、
    前記受信器においてモニタされる前記光信号の品質に基づいて、前記受信器内での前記第1のチャネルと前記第2のチャネルの間のスキューが低減するように、前記受信器内で前記第1のチャネルまたは前記第2のチャネルの少なくとも一方の遅延時間を制御し、
    前記受信器においてモニタされる前記光信号の品質に基づいて、前記送信器内での前記第1のチャネルと前記第2のチャネルの間のスキューが低減するように、前記送信器内で前記第1のチャネルまたは前記第2のチャネルの少なくとも一方の遅延時間を制御する、
    ことを特徴とするスキュー低減方法。
  3. 第1のチャネルおよび第2のチャネルを含む光信号を送信する送信器およびデジタルコヒーレント受信により前記光信号を受信する受信器を有する光伝送システムにおいて、前記第1のチャネルと前記第2のチャネルとの間のスキューを低減する方法であって、
    前記光信号を伝送するためのキャリア光の光位相と前記受信器において前記光信号を受信するために使用される局発光の光位相との差をほぼ45度に制御し、
    前記受信器においてモニタされる前記光信号の品質に基づいて、前記受信器内での前記第1のチャネルと前記第2のチャネルの間のスキューが低減するように、前記受信器内で前記第1のチャネルまたは前記第2のチャネルの少なくとも一方の遅延時間を制御し、
    前記受信器においてモニタされる前記光信号の品質に基づいて、前記送信器内での前記第1のチャネルと前記第2のチャネルの間のスキューが低減するように、前記送信器内で前記第1のチャネルまたは前記第2のチャネルの少なくとも一方の遅延時間を制御する、
    ことを特徴とするスキュー低減方法。
  4. 第1のチャネルおよび第2のチャネルを含む光信号を送信する送信器またはデジタルコヒーレント受信により前記光信号を受信する受信器の少なくとも一方において、前記第1のチャネルと前記第2のチャネルとの間のスキューを低減する方法であって、
    前記光信号の品質を最適化するための前記受信器におけるスキュー補償量が前記送信器内のスキューに実質的に依存しなくなる分散量よりも大きな分散を前記光信号に付加し
    前記受信器においてモニタされる前記光信号の品質に基づいて、前記受信器内での前記第1のチャネルと前記第2のチャネルの間のスキューが低減するように、前記受信器内で前記第1のチャネルまたは前記第2のチャネルの少なくとも一方の遅延時間を制御する第1の制御、または、前記受信器においてモニタされる前記光信号の品質に基づいて、前記送信器内での前記第1のチャネルと前記第2のチャネルの間のスキューが低減するように、前記送信器内で前記第1のチャネルまたは前記第2のチャネルの少なくとも一方の遅延時間を制御する第2の制御、の少なくとも一方を行う、
    ことを特徴とするスキュー低減方法。
  5. 第1のチャネルおよび第2のチャネルを含む光信号を送信する送信器およびデジタルコヒーレント受信により前記光信号を受信する受信器を有する光伝送システムであって、
    前記光信号の品質を最適化するための前記受信器におけるスキュー補償量が前記送信器内のスキューに実質的に依存しなくなる分散量よりも大きな分散を前記光信号に付加する分散付加器と、
    前記受信器においてモニタされる前記光信号の品質に基づいて、前記受信器内での前記第1のチャネルと前記第2のチャネルの間のスキューが低減するように、前記受信器内で前記第1のチャネルまたは前記第2のチャネルの少なくとも一方の遅延時間を制御する、または、前記受信器においてモニタされる前記光信号の品質に基づいて、前記送信器内での前記第1のチャネルと前記第2のチャネルの間のスキューが低減するように、前記送信器内で前記第1のチャネルまたは前記第2のチャネルの少なくとも一方の遅延時間を制御する、の少なくとも一方を行うコントローラと、
    を備えることを特徴とする光伝送システム。
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