JP7306941B2 - 包装吸収性物品 - Google Patents

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本発明は、包装吸収性物品に関する。
生理用ナプキン、失禁用パッド、パンティライナー(おりものシート)といった吸収性物品は、衛生面から、また持ち運びを便利にするために、包装シートによって包装された吸収性物品(包装吸収性物品)として提供されることが一般的である。包装吸収性物品としては、例えば、細長形状の包装シートが吸収性物品とともに、長手方向に少なくとも巻き三つ折りされ、包装シートの幅方向両縁部がヒートシール等により接合されてシール部が形成されているものが多い。
このような包装吸収性物品を開封する場合、使用者は、両縁部におけるシール部の接合を解除する必要がある。その際、シール部において包装シートを剥離する音(剥離音)が発生するが、使用者によってはそのような音を不快に感じる場合もある。そのため、剥離音の大きさを低減する等、使用者に不快感等を生じさせないための工夫が検討されている。
例えば、特許文献1には、シール部4に、弱接合部41と強接合部42とが、個装体1の中央部側から外方側に向かってこの順に形成された構成が記載されている。当該構成により、開封が容易になり剥離音も小さくできることが記載されている。
しかしながら、特許文献1に開示の構成であっても、開封時に接合解除される接合部の合計面積には変わりはない。そのため、開封時の状況や使用者の剥がし方等によっては剥離音を十分に低減できない場合がある。
特許第4275105号公報
上記の点に鑑みて、本発明の一態様は、開封時の剥離音を十分に低減し、剥離音による不快感を低減した包装吸収性物品を提供することを課題とする。
本発明の第一の態様は、包装シートと、前記包装シートによって包装された吸収性物品とを含む包装吸収性物品であって、前記包装シートは、第1折り線で折り畳まれた長手方向の一端を含む第1領域と、第2折り線で折り畳まれた前記長手方向の他端を含む第2領域とを有し、前記第1領域が前記第2領域に重ねられ、前記長手方向に直交する幅方向の両縁部に、複数の接合部分を含むシール部が形成され、前記第1領域の、前記幅方向の中央からずれた位置に把持部を備える。
上記第一の態様によれば、把持部を幅方向の中央からずれた位置に備えているので、包装吸収性物品の開封時に使用者が把持部を持って第1領域を持ち上げ引っ張る際、把持部に近い方の縁部に形成されたシール部が優先的に接合解除され、把持部から遠い方の縁部に形成された比較的多くのシール部は接合解除されずに維持され得る。そのため、開封動作において接合解除されるシール部の合計面積を、従来の包装吸収性物品に比べて小さくすることができる。これにより、開封時の剥離音を低減でき、ひいては不快感によって生じ得る不快感を低減することができる。
本発明の第二の態様では、前記把持部は、前記第1領域と前記第2領域との境界を跨ぐように貼着されたタブテープである。
上記第二の態様によれば、タブテープを把持部とすることで、開封時に包装シートが持ちやすく、剥がしやすくなっている。また、タブテープにより第1領域が第2領域に固定されるので、開封前に第1領域がずれて包装吸収性物品が意図せず開封されてしまうことを防止できる。
本発明の第三の態様では、前記シール部は、前記把持部に近い方の縁部に形成された第1シール部と、前記把持部から遠い方の縁部に形成された第2シール部とを含み、前記第1シール部に含まれる接合部分は、前記幅方向外側が、前記幅方向に対して第1折り線に近付くように傾斜して延在する細長の平面視形状を有する。
包装吸収性物品の開封動作においては、まず外側に配置されている第1領域を第1折り線に向かう方向に捲って剥がす。この際、シール部が形成された縁部においては、包装シートが剥がされていない部分と既に剥がされた後の部分との境界線は、幅方向に対して水平ではなく、幅方向内側が第1折り線に近付くように傾斜した線に沿う。そして、シール部を局所的に見ると、この境界線に直交する方向、すなわち幅方向外側が第1折り線に近付くように傾斜した線に沿って包装シートが剥離されていく。
上記第三の態様によれば、把持部に近い縁部に形成された第1シール部に含まれる接合部分が、幅方向外側が第1折り線に近付くように傾斜して延在する細長の平面視形状を有しており、この接合部分の延在方向は、上述の包装シートが剥離される方向(剥離方向)に沿うものである。これにより、少なくとも第1シール部において、接合部分の剥離進行の連続性が剥離方向に沿って高められ、シール部の接合解除を連続して行うことができる。よって、発生する剥離音が耳に付きにくくなる。
本発明の第四の態様では、前記第1シール部は、前記第1折り線に近い前記接合部分の延在方向の前記幅方向に対する角度が、前記第1折り線から遠い前記接合部分の延在方向の前記幅方向に対する角度より大きい部分を含む。
包装吸収性物品の開封動作で、包装シートが剥がされていない部分と既に剥がされた後の部分との境界線の方向、及び境界線に直交する包装シートの剥離方向は徐々に変化していく。より具体的には、第1シール部では、開封動作が進むにつれ、境界線の方向の、幅方向に対する傾斜は徐々に小さくなり、包装シートの剥離方向の幅方向に対する傾斜は徐々に大きくなる。
上記第四の態様によれば、第1シール部は、第1折り線に近い接合部分の延在方向が、第1折り線から遠い接合部分の延在方向と比べて幅方向に対してより大きな角度をなす部分を有している。このため、接合部分の延在方向の長手方向での変化を、包装シートの剥離方向の変化に対応させることができる。よって、第1シール部で少なくとも部分的に、開封動作が進んで包装シートの剥離方向が変化しても、剥離進行の連続性が剥離方向に沿って維持され、開封動作においてシール部の接合解除を連続して行うことができる。このため、発生する剥離音が耳に付きにくくなる。
本発明の第五の態様では、前記第2シール部に含まれる接合部分は、前記幅方向外側が、前記幅方向に対して第1折り線に近付くように傾斜して延在する細長の平面視形状を有する。
上記第五の態様によれば、把持部から遠い縁部に形成された第2シール部に含まれる接合部分が細長の平面視形状を有し、延在方向が、包装シートの剥離方向に沿っている。そのため、接合部分の剥離進行の連続性が剥離方向に沿って高められ、第2シール部が接合解除される場合にも、第1シール部と同様に、シール部の接合解除を連続して行うことができる。よって、本形態では、第2シール部から発生する剥離音も耳に付きにくくすることができる。
本発明の第六の態様では、前記第2シール部において、前記第1折り線に近い前記接合部分の延在方向の前記幅方向に対する角度が、前記第1折り線から遠い前記接合部分の延在方向の前記幅方向に対する角度より小さい部分を含む。
把持部から遠い第2シール部において、特に開封動作の初期、すなわち第1領域の自由端に近い領域を剥がす際には、包装シートが剥がされていない部分と既に剥がされた後の部分との境界線の方向、及び境界線に直交する包装シートの剥離方向は徐々に変化していく。より具体的には、第2シール部は、開封動作が進むにつれ、境界線の方向の、幅方向に対する傾斜は徐々に大きくなり、包装シートの剥離方向の幅方向に対する傾斜は徐々に小さくなる部分を有する。
上記第六の態様によれば、第2シール部は、第1折り線に近い接合部分の延在方向が、第1折り線から遠い接合部分の延在方向と比べて幅方向に対してより小さな角度をなす部分を有している。このため、接合部分の延在方向の長手方向での変化を、包装シートの剥離方向の変化に対応させることができる。よって、開封動作が進んで包装シートの剥離方向が変化しても、第2シール部でも少なくとも部分的に、剥離方向に沿った接合部分の剥離進行の連続性が維持され、開封動作全体にわたってシール部の接合解除を連続して行うことができる。このため、発生する剥離音が耳に付きにくくなる。
本発明の一態様によれば、開封時の剥離音を十分に低減し、剥離音による不快感を低減した包装吸収性物品を提供する。
本発明の一形態よる包装吸収性物品を示す平面図である。 図1の断面図である。 本発明の一形態よる包装吸収性物品の開封動作を説明するための図である。 本発明の一形態よる包装吸収性物品の開封動作を説明するための図である。 把持部の変形例を示す図である。 シール部の変形例を示す図である。 シール部に含まれる接合部分の形状の変形例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、各図面において、特に説明がない限り、同一の又は対応する構成については同一の符号を付して説明を省略する場合がある。また、図面は、発明の理解を助けるための模式的なものである。
(包装吸収性物品)
図1に、本発明の一形態による包装吸収性物品100を示す。また、図2(a)に、図1のIa-Ia線断面図を示し、図2(b)に、図1のIb-Ib線断面図を示す。
図1及び図2に示すように、包装吸収性物品100は、包装シート10と当該包装シート10によって包装された吸収性物品1とを含む。別言すれば、包装吸収性物品100は、その内部に1つの吸収性物品1を収容している個別包装体である。包装シート10は、細長形状、例えば長方形、長楕円形等を有していてよい。包装シート10の寸法は、包装する吸収性物品1の大きさや形状によるが、例えば、包装シート10を広げた状態で、長手方向D1の長さを120~500mm、幅方向D2の長さ(単に幅という場合がある)を20~200mmとすることができる。また、折り畳んだ状態での包装吸収性物品100の長手方向D1の長さは50~160mmであってよい。
包装シート10を構成する材料は、特に限定されず、樹脂製フィルム、不織布、不織布と樹脂フィルムとを積層させたラミネート不織布、紙等であってよい。
包装シート10に樹脂製フィルムを用いた場合、用いられる樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、ポリエステル、ポリビニルアルコール等を挙げることができる。樹脂製フィルムとしては、延伸加工されたものが好ましい。また、樹脂製フィルムは、非通気性フィルムであってもよいし、通気性フィルムであってもよい。樹脂製フィルムを用いた場合、印刷の輪郭が明瞭になり、着色剤の発色も良好になるので、包装シートのデザイン性を向上させることができる。
包装シート10に不織布を用いた場合、風合いやソフト感等を向上させることができ、好ましい。用いられる不織布としては、メルトブロー不織布、スパンボンド不織布等が好ましく、これらの不織布の層を組み合わせ複数積層させたものを用いることもできる。また、不織布を構成する繊維は、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、ポリエステル、ナイロン等のポリアミド等であってよい。また、不織布の表面及び/又は不織布に含まれる繊維を、親水処理又は疎水処理されたものを用いることもできる。
包装シート10に紙を用いた場合、廃棄の際の環境負担が少なく、独特の風合いを付与できるという点で好ましい。なお、本明細書において、紙とは、植物繊維その他の繊維を膠着剤で膠着させて平板状にしたものを指すことができる。特に、植物繊維(パルプ)を主原料としたもの、例えば含有繊維のうち植物繊維が50%以上であるもの、好ましくは80%以上であるものを指すことができる。紙に含まれるパルプの種類としては、木材パルプ、非木材パルプ、古紙パルプが含まれていてよく、これらは、機械パルプ、化学パルプのいずれであってもよい。紙には、添加剤が添加されていてもよい。さらに、包装シート10に用いられる具体的な紙の例としては、洋紙、和紙、加工紙、合成紙等の様々な種類の紙を挙げることができる。また、従来他の用途で使用されている紙、例えば、新聞用紙、印刷用紙(上質紙を含む)、筆記用紙、図画用紙、包装用紙、薄葉紙、雑種紙等と呼ばれる紙を未加工で又は加工して用いることもできる。
包装シート10の材料として紙を用いた場合には、吸収性物品を包装する際に折り畳みやすく、包装された後の状態を維持しやすくするために、包装シート10は、目付の低い薄葉紙とすることができる。薄葉紙は、薄口模造紙、インディアンペーパー、ライスペーパー(タバコ用巻紙等として使用)、グラシン紙、ティシュペーパー、トイレットペーパー、ろ紙等であってもよい。また、包装シート10は、抄紙後に加工が施されたものであってもよい。上記加工とは、例えば、クレープ加工、エンボス加工、カレンダー加工、撥水加工(後述の剥離加工を含む)、スリット加工、プライ加工、印刷加工等が挙げられる。クレープ加工やエンボス加工を行うことにより、強度及び柔軟性をともに向上させることができる。また、包装シート10を撥水加工する場合、例えば、シリコーン系樹脂、パラフィン系樹脂、フッ素樹脂等を含む撥水剤を、包装シート10の外面(吸収性物品1が包装された状態で外部に露出する側)及び外面と反対側の内面の少なくとも一方に塗布することができる。
包装シート10の材料として紙を用いた場合、包装シートの目付は、好ましくは50g/m以下、より好ましくは40g/m以下、さらに好ましくは30g/m以下、20g/m以下、11g/m以下、8g/m以下とすることができる。また、包装シート10の目付の下限は、包装シート10として機能できる限りは特に限定されないが、好ましくは5g/m以上、より好ましくは10g/m以上とすることができる。また、紙製の包装シート10の厚みは、好ましくは40~200μm、より好ましくは100~200μmとすることができる。
包装シート10としては、1枚の包装シート10が、上述の材料からなる単層のシートであってもよいし、1枚の包装シート10が、異なる材料からなる複数の層を積層させてなる積層シートであってもよい。よって、例えば、上述の紙製のシートに、樹脂フィルムをラミネートさせて構成したものであってもよい。
包装吸収性物品100は、広げた包装シート10に吸収性物品1を載置し、包装シート10の端部を含む領域を、吸収性物品1が載置された側へと折り畳むことによって得ることができる。図1及び図2の形態では、包装シート10は、包装シート10上に載置された吸収性物品1とともに、包装シート10の長手方向D1に巻き三つ折りされている。より具体的には、包装シート10の長手方向D1の一端11を含む第1領域R1が第1折り線FL1で折り畳まれ、包装シート10の長手方向D1の他端12を含む第2領域R2が第2折り線FL2で折り畳まれている。そして、折り畳みの際には、第1領域R1が第2領域R2の上に重なるように配置される。なお、本形態では、第1領域R1と第2領域R2との間の領域を第3領域R3とする。
包装吸収性物品100においては、上述のように巻き三つ折りされた状態で、さらに幅方向D2の両縁部が接合され、各縁部にそれぞれシール部21、22(合せてシール部20と呼ぶ場合がある)が形成されている。シール部20において積層され接合された包装シート同士は剥離可能である。ここで、本明細書において、剥離可能とは、使用者が通常の方法で包装吸収性物品1を開封する時に、シール部20における接合破壊が起こる、すなわち接合されていた包装シート10同士が剥離するようになっていることを指す。
シール部20は、微視的に見て接合部分(後に詳述)の集合体となっている。接合部分は、重ねられた複数の包装シートの片面から又は両面から圧力及び/又は熱の影響を与えることによって包装シート同士が溶着され一体化された部分である。そのようなシール部20は、ヒートシール、超音波シール等のシール方法によって形成することができ、好ましくはヒートシールによって形成することができる。また、シール部20は、ホットメルト接着剤等の接着剤を介在させることで形成することもできる。
吸収性物品1は、包装吸収性物品100内で、長手方向D1にわたって収容されているが、図1及び図2(b)に示すように、幅方向D2の両縁部に重ならないように収容されている。すなわち、幅方向D2の端部から所定の長さ離れた位置までの間には、吸収性物品1が存在しないようになっている。よって、包装吸収性物品100の縁部では、複数の包装シート10同士が直接積層され、接合されている(図2(b))。図2(b)においては、ヒートシール等によって形成されたシール部21(20)の図示を省略する。
なお、シール部20は、好ましくは、包装シート10の幅方向D2の端から25mmまでの範囲内に形成されていてよい。また、シール部20は、上記範囲内の全体にわたって又は一部に形成されていてよく、例えば、上記範囲内で、5mm以上25mm未満の幅の1以上の帯状に形成することができる。よって、包装シート10の幅方向D2の端から所定の幅の領域には、接合部が存在しない部分があってもよい。また、シール部20の幅はそれぞれ、全体として長手方向D1にわたって一定でなく、多少変化していてもよい。シール部20の幅とは、シール部20に含まれる接合部分の幅方向D2の最外端から最内端までの長さとすることができる。
(把持部)
図1及び図2に示すような包装吸収性物品100を開封する際、使用者は、まず外側に配置されている第1領域R1を第1折り線FL1側へと開き、第1領域R1を第2領域R2から剥がすというステップを行う。その際、使用者は通常、第1領域R1の自由端付近、すなわち包装シート10の一端11付近を一方の手で把持して、第1領域R1を持ち上げ、引っ張る。その際に使用者が第1領域R1を把持しやすいように、包装吸収性物品100には把持部が設けられている。
図1に示す形態では、把持部として、タブテープ15Aが設けられている。タブテープ15Aは、第1領域R1の自由端、すなわち包装シート10の一端11を跨ぐように、第1領域R1及び第2領域R2にわたって貼着されている。また、タブテープ15Aの、第2領域R2と重なる側の端部は、第2領域R2に貼着されていないタブ部15Aaが形成されている。このタブ部15Aaは、タブテープ15Aの第2領域R2側の端部を折り返すこと等によって形成されていてよい。
第1領域R1を剥がす際、使用者は、タブテープ15Aのタブ部15Aaを把持し、引き上げることができる。これにより、タブテープ15Aは第2領域R2から剥がされ、さらにタブテープ15Aを引き続き引っ張ると、タブテープ15Aとともに第1領域R1が引き上げられる。このように、タブテープ15Aが設けられていることで、剥がすべき第1領域R1を確実に把持でき、持ち上げることができ、開封動作はより容易となる。
また、開封前の状態では、タブテープ15Aによって、第1領域R1を第2領域R2に軽く固定することができるので、開封前に第1領域R1が第2領域R2からスライドしてずれ、意図せず包装吸収性物品100が開封されてしまうこと等を防止することができる。また、塵等の入り込みも防止できる。
図1に示す形態では、把持部であるタブテープ15Aは、幅方向D2の中央に配置されておらず、幅方向D2の中央からずれて配置されている。別の言い方をすれば、タブテープ15Aは、包装吸収性物品100の中心線、すなわち、包装シート10の幅方向D2中央を通る長手方向D1に延びる中心線CLからずれて配置されている。図1の形態では、図面において左側にずれているが、右側にずれていてもよい。
本形態のように、タブテープ15A(把持部)が幅方向D2の中央からずれていると、使用者が把持部を持って第1領域R1を剥がす際、幅方向D2の縁部にかかる力が非対称となり、縁部に形成されたシール部の接合解除のされ方が左右の両縁部で相違する。本形態では、タブテープ15A(把持部)に近い方のシール部を第1シール部21で、タブテープ15A(把持部)から遠い方のシール部を第2シール部22とする。
図3Aに示すように、タブテープ15Aを持ち上げて第1領域R1を引っ張ると、引っ張る力は、タブテープ15Aに近い方の第1シール部21により影響しやすい。すなわち、第1シール部21には、第2シール部22よりも大きな力がかかりやすい。そのため、第2シール部22よりも第1シール部21において優先的に第1領域R1が引っ張られ、先に接合解除が開始される。そうすると、第1領域R1が引っ張られる方向は、長手方向D1に平行な方向ではなく、第2シール部22側に傾いた方向(例えば、図3Aにおける右斜め上の方向)となり、その傾きは徐々に大きくなる。そして、第1領域R1をさらに引っ張っていくと、図3Bに示すように、第1シール部21における長手方向D1での境界線B(包装シート10が既に剥がされた部分と未だ剥がされていない部分との境界線)の位置が第1折り線FL1側にますます近付き、第2シール部22における境界線Bの位置との差が開く。
このため、開封時の最初のステップである第1領域R1を剥がすステップが終わった時点で、第2シール部22においては、第1領域R1の一部、例えば第1領域R1の長さの40%以上、50%以上、60%以上、70%以上、場合によっては全部が接合解除されずに維持される。よって、第2シール部22の、第1領域R1を剥がすステップによって接合解除される長さ及び面積は、把持部が幅方向D2中央に設けられている従来の包装吸収性物品よりも小さくなる。これにより、第2シール部22において接合解除される接合部分が低減されることから、シール部全体において、接合解除される接合部分を低減でき、発生する剥離音を低減できる。
なお、第1領域R1を引っ張って捲ることで、内部に収容されている吸収性物品1が現れたら(図3A及び図3B)、使用者は、吸収性物品1の長手方向の端部を持って、吸収性物品1を引っ張り、包装シート10から取り出すことができる。このように、本形態では、吸収性物品1の取り出しも容易である。なお、この吸収性物品1の取り出しの際には、接合未解除の第2シール部22の一部又は全体が接合解除される場合もあるし、又は接合解除されない場合もある。
また、包装吸収性物品の開封時、使用者は、把持部(タブテープ15A)を一方の手で持ち、第2領域R2及び第3領域R3が折り重ねられた部分を他方の手で持って、互いに反対方向に引っ張る。その際、他方の手は、折り線FL2に近い部分で包装吸収性物品100を親指とそれ以外の指とで挟むように第2領域R2及び第3領域R3を把持するが、第1領域R1を引っ張る力に対向できるようしっかり保持する必要があるので、幅方向D2中央付近に親指が配置される場合が多い。ここで、タブテープ15Aが幅方向D2中央付近に設けられていると、タブテープ15Aを掴む一方の手の親指と他方の手の親指とがぶつかりやすいので、他方の手の親指は、必然的に端(第2折り線FL2により近い部分)に配置されざるを得ない。これに対し、本形態によれば、タブテープ15Aが、幅方向D2中央からずれて設けられているので、両手の親指同士がぶつかりにくく、一方の手でタブテープ15Aを持つとともに、他方の手で、第2領域R2及び第3領域R3の幅方向D2中央を確実に把持することができる。これにより、開封動作をより容易に且つより確実に行うことが可能となる。
把持部が設けられる位置は、包装吸収性物品100のサイズ、包装シート10の材質及びシール部の形成方法等によって適宜決められるが、把持部は、幅方向D2の中央から、包装シート10の半幅の好ましくは20~85%、より好ましくは40~70%の長さだけずれた位置に配置することができる。ることが好ましい。すなわち、幅方向D2の中央を0とし且つ幅方向D2の端部を100とした場合に、把持部の幅方向D2中央が好ましくは20~85、40~70の位置にあるよう配置することができる。より具体的には、把持部、又は長手方向D1に沿った把持部の中心線が、上記ずれた位置に重ねられるように配置されていることが好ましい。包装シートの半幅に対する把持部の幅方向D2中央からのずれ位置を表す上記値を20%以上とすることで、第1シール部21を優先的に接合解除して第2シール部22の接合解除される部分を減らすことで剥離音を良好に低減できる。一方、上記値を85%以下とすることで、把持部を持って引っ張る時の動作の安定性を確保することができる。特に、把持部がタブテープ15Aである場合(図1)には、幅方向D2の一方の側でタブテープ15Aにかかる抵抗力が大きくなることを回避し、タブテープ15Aのみが剥がれてしまうことを防止できる。また、把持部が突出部15B(図4(a)、後述)である場合には、第1領域R1と第2領域R2との間に指を差し入れやすく、把持部を摘まみやすくできる。
(把持部の変形例)
図1に示す例では、把持部はタブテープ15Aであったが、把持部は、幅方向D2の中央からずれて配置され、使用者が把持して把持部を引っ張ることで第1領域R1を持ち上げて剥がすことができるように構成されているのであれば、その形態は特に限定されない。
図4に、把持部の変形例を示す。把持部は例えば、図4(a)に示すように、第1領域R1の自由端(包装シート10の一端11)を長手方向D1に突出させた突出部15Bであってもよい。また、図4(b)に示すように、第1領域R1の自由端に局所的に、包装シートにエンボスを形成したり、包装シートに同じ又は異なる材料の層を積層したりすることによって形成される、構造変更部15Cであってもよい。図4(a)及び(b)のいずれの例においても、第1領域R1と第2領域R2とを、弱い強度の接着剤又は粘着剤で一時的に貼着しておくことができる。これにより、使用前に第1領域R1が第2領域R2からスライドして意図せず開封されてしまうこと、及び第1領域R1と第2領域R2との間から塵等が入り込むことを抑制することができる。
把持部は、包装吸収性物品の構成、用途等によっては、使用者が把持部として認識できるような目印を付与しておくだけでもよい。
なお、把持部が幅方向D2中央から左側にずれて形成されている本形態は、右手で把持部を持ち、左手で第2領域R2と第3領域R3とが重ねられた部分を持って開封する場合に適している。これに対し、左手で把持部を持ち、右手で第2領域R2と第3領域R3とが重ねられた部分を持つ場合、把持部は、図1~図4に示す位置とは反対側、すなわち幅方向D2中央から右側にずれて設けられていることが好ましい。幅方向D2中央から右側にずれた把持部を備える構成では、第1シール部21及び第2シール部22の位置が図1~図4のものとは反対となり、例えば図1における右側に第1シール部21が、左側に第2シール部22が形成されることになる。
(シール部及び接合部分)
シール部20(第1シール部21及び第2シール部22)は、上述のように、複数の接合部分を含むことができる。接合部分の平面視形状は特に限定されないが、本形態では、細長形状とすることができる。また、シール部20に含まれる接合部分の平面視形状が細長形状である場合、接合部分の延在方向(図面中で、符号L、L、Lで表す場合がある)が、幅方向D2に対して第1折り線FL1に近付くように傾斜して延在すると好ましい。なお、接合部分の延在方向は、すなわち細長形状の接合部分の幅の中心を通る線が延びる方向であり、接合部分の長手方向といえる。
例えば、図1に示すように、第1シール部21に含まれる接合部分23の延在方向の幅方向D2の外側が第1折り線FL1に近付くように、幅方向D2に対して傾斜している。
包装吸収性物品100の開封動作においては、まず外側に配置されている第1領域R1を第1折り線FL1に向かう方向に捲って剥がす(図3A)。この際、シール部20が形成された縁部においては、包装シート10が剥がされていない部分と既に剥がされた後の部分との境界線(第1シール部21においては境界線B、第2シール部22においては境界線B)は、幅方向D2に対して水平ではなく、幅方向D2内側が第1折り線FL1に近付くように傾斜した線に沿う(図3A)。そして、シール部20を局所的に見た場合、包装シート10が剥離される方向(剥離方向、第1シール部21においては方向P、第2シール部22おいては方向P)は、上記境界線に直交する方向、すなわち幅方向D2の外側が第1折り線FL1に近付くように傾斜した線に沿う方向となる。
ここで、第1シール部21に含まれる接合部分23の幅方向D2の外側が、幅方向D2に対して第1折り線FL1に近付くように傾斜していることで、接合部分23の延在方向を上述の剥離方向Pに沿わせることができる。これにより、第1シール部21における剥離進行の連続性が高められる。すなわち、一の接合部分内において剥離方向Pに沿って連続して剥離される部分が増える。さらに、剥離方向Pに沿った接合部分23における剥離が、一の接合部分の剥離が終わった後に次の接合部分の剥離が開始されるように進行するのではなく、一の接合部分の剥離が終わらないうちに次の接合部分の剥離が始まるように進行する。このため、複数の接合部分における剥離が断続的にではなく、連続して進行するので、第1シール部21における接合部分23の剥離は、あたかも長い接合部分があるかのように進行する。このように、1つの接合部分内での、且つ複数の接合部分での剥離進行の連続性を高めることができるので、第1シール部21の接合解除を連続して行うことができ、発生する剥離音が耳に付きにくくなる。
第2シール部22についても、第2シール部22に含まれる接合部分24の幅方向D2の外側が、幅方向D2に対して第1折り線FL1に近付くように傾斜させた場合には、接合部分24の延在方向を上述の剥離方向Pに沿わせることができる。これにより、第2シール部22が接合解除される場合には、接合部分24の剥離進行の連続性が剥離方向Pに沿って高められる。すなわち、第1シール部21についての説明と同様に、1つの接合部分内で且つ複数の接合部分での剥離が連続的に進行するので、第2シール部22の接合解除を連続して行うことができ、発生する剥離音が耳に付きにくくなる。
なお、接合部分23、24の延在方向の、幅方向D2に対する傾斜角度は、10~80°、好ましくは20~70°とすることができる。後述のように、傾斜角度が長手方向D1の位置によって異なる形態の場合には、第1領域R1の長手方向D1の中央付近の接合部分23、24の傾斜角度が上記のものであると好ましい。
図5に、シール部20の接合部分の変形例を示す。図5(a)は、変形例による吸収性物品100の全体の平面図、図5(b)~(e)はそれぞれ、シール部の部分的な拡大図である。図5に示す吸収性物品100の基本的な構造は図1に示したものと同じであるが、シール部20(第1シール部21及び第2シール部22)の構成が異なっている。すなわち、図5の例においても、各シール部20は、平面視細長形状の接合部分を複数含んでおり、各接合部分の延在方向は幅方向D2に対して傾斜しているが、その傾斜は、接合部分の場所によって異なっている。
例えば、図5(a)に示すように、第1シール部21においては、接合部分23の延在方向Lの幅方向D2に対する角度αが、長手方向D1の位置によって異なっている。より具体的には、第1シール部21において、第1折り線FL1に近い接合部分23bの延在方向の、幅方向D2に対する角度は、第1折り線FL1から遠い接合部分23aの延在方向の、幅方向D2に対する角度よりも大きくなっている(図5(b)及び(c))。図5(b)及び(c)における直線Xは、幅方向D2に平行な直線を指す。
ここで、再び図3A及び図3Bを参照すると、例えば第1シール部21においては、包装吸収性物品100の開封動作が進むにつれ、包装シート10が剥がされていない部分と既に剥がされた後の部分との境界線Bの方向、及び境界線Bに直交する包装シートの剥離方向Pは変化していく。より具体的には、第1シール部21では、開封動作が進むにつれ、境界線Bの方向の、幅方向D2に対する傾斜は徐々に小さくなり、包装シート10の剥離方向Pの幅方向D2に対する傾斜は徐々に大きくなる(図3A及び図3B)。
よって、図5(a)~(c)に示すように、第1シール部21において、第1折り線FL1に近い接合部分23bの延在方向の幅方向D2に対する傾斜角度を、第1折り線FL1から遠い接合部分23aの延在方向の幅方向D2に対する傾斜角度より大きくしておくことで、接合部分23の延在方向Lの傾斜の変化を、開封動作の進行に伴う剥離方向Pの変化に対応させることができる。これにより、開封動作が進行して、剥離方向Pが変化しても、接合部分23の剥離方向Pでの連続性が維持され、第1シール部21の接合解除を連続して行うことができる。そうすると、発生する剥離音が途切れる傾向が減り、耳に付きにくくなり、剥離音によって生じ得る不快感を低減できる。
また、第2シール部22においても、接合部分の延在方向Lが幅方向D2に対して傾斜し、その傾斜角度αが接合部分の場所によって異なっていてもよい。
第2シール部22においても、包装シート10が剥がされていない部分と既に剥がされた後の部分との境界線Bの方向、及び境界線Bに直交する包装シート10の剥離方向Pは徐々に変化する(図3A及び図3B)。第2シール部22の場合には、特に、開封動作の初期の段階、すなわち、第1領域R1の自由端(包装シート10の長手方向D1の一端11)に近い領域では、開封動作が進むにつれ、境界線Bの方向の、幅方向D2に対する傾斜が徐々に大きくなり、包装シート10の剥離方向Pの幅方向D2に対する傾斜は徐々に小さくなる。この第2シール部22の、特に開封初期段階での境界線Bの方向及び剥離方向Pの変化は、第1シール部21における境界線B及び剥離方向Pの変化とは異なっている。
よって、図5(a)に示すように、第2シール部22において、第1折り線FL1に近い接合部分24bの延在方向の、幅方向D2に対する角度を、第1折り線FL1から遠い接合部分24aの延在方向の、幅方向D2に対する角度よりも小さくすることで(図5(d)及び(e))、接合部分24の延在方向Lの傾斜の変化を、開封動作の進行に伴う剥離方向Pの変化に対応させることができる。これにより、特に開封動作の初期段階で、接合部分24の剥離方向Pでの連続性が、剥離方向Pの変化に対応して維持され、第2シール部22の接合解除を連続して行うことができる。そうすると、発生する剥離音が途切れる傾向が減り、耳に付きにくくなり、剥離音によって生じ得る不快感を低減できる。図5(d)及び(e)においても、直線Xは、幅方向D2に平行な直線を指す。
なお、図5中の接合部分23a、23b、24a、24bの位置及び延在方向を含む構成は、理解を深めるための単なる例であり、第1シール部21及び第2シール部22における接合部分の、長手方向D1に沿った傾斜の変化は、図示のものに限られない。接合部分の延在方向の傾斜は、第1シール部21及び/又は第2シール部22の長手方向D1全体にわたって、徐々に変化していてもよいし、段階的に変化していてもよい。また、第1シール部21及び/又は第2シール部22の一部において、接合部分の延在方向の傾斜が徐々に又は段階的に変化していてもよい。その場合、第1シール部21及び/又は第2シール部22の上記一部を除いた残りの部分は、接合部分の延在方向は変化していなくともよいし、上記一部とは異なる変化の仕方で変化していてもよい。
よって、例えば、第2シール部22において、第1折り線FL1に近い接合部分24ほど、幅方向D2に対する小さい傾斜を有するようにした部分を、第1領域R1全体の長さに対する半分以下、又は3分の1以下の範囲で自由端側に有し、それ以外の第1領域R1の第1折り線FL1に近い側では、接合部分24の傾斜を長手方向D1にわたって同じとするか、又は第1折り線FL1に近い接合部分24ほど大きな傾斜を有するように構成してもよい。
図6に、シール部20に含まれる接合部分の細長形状の変形例を示す。図6は、第1シール部21の1つの接合部分23を示す拡大図であるが、第2シール部22の接合部分24の形状も同様の変形例を有していてよい。
図6(a)に示すように、接合部分23は、長楕円形としてもよいし、図6(b)~(d)に示すように、接合部分23は多角形としてもよい。図6(b)~(d)では、接合部分23は、三角形、四角形、五角形である。図6(b)~(d)に示すように接合部分が頂点を有する形状、特に幅方向D2内側に頂点を有する形状であると、開封時に、接合部分の接合解除が頂点から開始される可能性が高くなるので、剥離抵抗が小さくなり、剥離音の大きさを小さくすることができる。
なお、上述の形態は、包装シートが三つ折りされて構成された包装吸収性物品100について説明したが、包装シートが四つ折り以上されて構成された包装吸収性物品においても、幅方向の中央からずれた位置に把持部を備えるように構成し、上述と同様の効果を得ることができる。包装シート10が四つ折り以上される場合、例えば、第2領域R2(図1)を折り線FL2で折る前に、第2領域R2のうち他端12の側の部分を1回以上、内側又は外側に予め折り込むことで。その際、吸収性物品は包装シートとともに折り畳まれてもよいし、ともに折り畳まれなくてもよい。
(吸収性物品)
本発明の実施形態において用いられる吸収性物品1は、生理用ナプキン、パンティライナー(おりものシート)、軽失禁用パッド等であってよい。本明細書では、吸収性物品1平面視で細長形状を有しているが、吸収性物品1の平面視形状は図示のものに限られない。吸収性物品1は、例えば、包装シートとともに折り畳まずに包装シートによって包装される形状のもの、例えば正方形を含む正多角形、円形等の形状の体液吸収パッド等であってもよい。吸収性物品1が細長形状である場合、吸収性物品1の全長は、120~480mmとすることができ、吸収性物品1の幅は40~200mmとすることができる。
吸収性物品1は、液不透過性の裏面シート、吸収体、及び液透過性の表面シートがこの順に積層されてなる構造を有していてよい。裏面シートとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂シート等の少なくとも遮水性を有するシート材を用いることができる。ポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布や、さらには防水フィルムを介在させて実質的に不透液性を確保した不織布の積層シート等を用いることができる。また、透湿性を有するものが用いられてもよい。
表面シートとしては、有孔又は無孔の不織布や多孔性プラスチックシート等が好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン、ポリエステル、ポリアミド等の合成繊維、レーヨン、キュプラ等の再生繊維、及びこれらの混紡繊維、並びに綿等の天然繊維を単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
吸収体は、体液を吸収して保持できる材料であれば限定されないが、綿状パルプと吸水性ポリマーとを含むことが好ましい。吸水性ポリマーとしては、高吸水ポリマー粒状粉(superabsorbent poLymer(SAP))、高吸水ポリマー繊維(superabsorbent fiber(SAF))及びこれらの組合せを用いることができる。パルプとしては、木材から得られる化学パルプ、溶解パルプ等のセルロース繊維、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維からなるものが挙げられる。
吸収体の厚みは、0.5~25mmの範囲内とすることができ、1.5~6.5mmの範囲であると好ましい。吸収体は、体液排出口に対応させる領域(体液排出口対応領域)や、体液排出口対応領域より後方の、臀部の溝に対向する領域を、膨出させた構造とすることもできる。
上記吸収体4は、表面シート及び裏面シートからはみ出さない寸法及び形状を有し、吸収体の前方及び後方の端縁部では、裏面シートと表面シートとの外縁がホットメルト等の接着剤やヒートシール、超音波シール等の接着手段によって接合されている。また、吸収体の側方の外方においては、幅方向両端部に長手方向に沿ってサイド不織布が設けられていてもよい。サイド不織布としては、撥水処理不織布又は親水処理不織布を使用することができる。
1 吸収性物品
10 包装シート
11 包装シートの長手方向一端
12 包装シートの長手方向他端
15、15A、15B、15C 把持部
20 シール部
21 第1シール部
22 第2シール部
23、23a、24b 第1シール部に含まれる接合部分
24、24a、24b 第2シール部に含まれる接合部分
100 包装吸収性物品
第1シール部における剥離の境界線
第2シール部における剥離の境界線
CL 長手方向中心線
D1 長手方向
D2 幅方向
FL1 第1折り線
FL2 第2折り線
L、L、L 接合部分の長手方向(延在方向)
P1 第1シール部における剥離方向
R1 第1領域
R2 第2領域
R3 第3領域

Claims (5)

  1. 包装シートと、前記包装シートによって包装された吸収性物品とを含む包装吸収性物品であって、
    前記包装シートは、第1折り線で折り畳まれた長手方向の一端を含む第1領域と、第2折り線で折り畳まれた前記長手方向の他端を含む第2領域とを有し、前記第1領域が前記第2領域に重ねられ、
    前記長手方向に直交する幅方向の両縁部に、複数の接合部分を含むシール部が形成され、
    前記第1領域の、前記幅方向の中央からずれた位置に把持部を備え、
    前記シール部は、前記把持部に近い方の縁部に形成された第1シール部と、前記把持部から遠い方の縁部に形成された第2シール部とを含み、
    前記第1シール部に含まれる接合部分は、前記幅方向外側が、前記幅方向に対して前記第1折り線に近付くように傾斜して延在する細長の平面視形状を有し
    前記第1シール部は、前記第1折り線に近い前記接合部分の延在方向の前記幅方向に対する角度が、前記第1折り線から遠い前記接合部分の延在方向の前記幅方向に対する角度より大きい部分を含む、装吸収性物品。
  2. 前記第2シール部に含まれる接合部分は、前記幅方向外側が、前記幅方向に対して前記第1折り線に近付くように傾斜して延在する細長の平面視形状を有する、請求項に記載の包装吸収性物品。
  3. 前記第2シール部において、前記第1折り線に近い前記接合部分の延在方向の前記幅方向に対する角度が、前記第1折り線から遠い前記接合部分の延在方向の前記幅方向に対する角度より小さい部分を含む、請求項に記載の包装吸収性物品。
  4. 包装シートと、前記包装シートによって包装された吸収性物品とを含む包装吸収性物品であって、
    前記包装シートは、第1折り線で折り畳まれた長手方向の一端を含む第1領域と、第2折り線で折り畳まれた前記長手方向の他端を含む第2領域とを有し、前記第1領域が前記第2領域に重ねられ、
    前記長手方向に直交する幅方向の両縁部に、複数の接合部分を含むシール部が形成され、
    前記第1領域の、前記幅方向の中央からずれた位置に把持部を備え、
    前記シール部は、前記把持部に近い方の縁部に形成された第1シール部と、前記把持部から遠い方の縁部に形成された第2シール部とを含み、
    前記第1シール部に含まれる接合部分は、前記幅方向外側が、前記幅方向に対して前記第1折り線に近付くように傾斜して延在する細長の平面視形状を有し
    前記第2シール部に含まれる接合部分は、前記幅方向外側が、前記幅方向に対して前記第1折り線に近付くように傾斜して延在する細長の平面視形状を有し、
    前記第2シール部において、前記第1折り線に近い前記接合部分の延在方向の前記幅方向に対する角度が、前記第1折り線から遠い前記接合部分の延在方向の前記幅方向に対する角度より小さい部分を含む、装吸収性物品。
  5. 前記把持部は、前記第1領域と前記第2領域との境界を跨ぐように貼着されたタブテープである、請求項1から4のいずれか一項に記載の包装吸収性物品。
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