JP7303343B2 - 半導体装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体装置及び半導体装置の製造方法に関する。
LSIチップのパッケージとして、半導体基板のサイズとパッケージサイズが等しく、半導体基板の主面に形成された回路素子を再配線により外部素子と接続するウェハレベルCSP(Chip Size Package)が用いられている。
このようなウェハレベルCSPにおいて、半導体基板の主面に形成された回路素子から外部に電磁ノイズが漏れ難くするため、回路素子のグランドに接続される再配線により半導体基板の全面を被覆することにより、シールドを形成する技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2001-156209号公報
膜厚の厚い再配線が半導体基板の表面にメッキで形成されると、半導体基板に反りが生じる。半導体基板表面で膜厚の厚い再配線の占有面積率(パターンレシオ)が高くなると、半導体基板に生じる反り量がより大きくなる。
上記従来技術のように、回路素子からの電磁ノイズを抑制するシールドを膜厚の厚い再配線で半導体基板の全面に形成した場合には、再配線のパターンレシオが高いため、半導体基板に生じる反り量がウェハレベルCSPの製造工程における許容範囲を超え、製造工程で不具合が生じるという問題があった。
例えば、反り量がウェハレベルCSPの製造工程で許容可能な範囲から逸脱した半導体基板では、製造装置のステージに半導体基板を吸着する真空チャックや静電チャックの吸着不良が生じ、製造装置内で処理が停止するという不具合が生じる。
また、半導体基板表面にレジストパターンを形成するリソグラフィ工程でデフォーカス(フォーカスのズレ)が生じ、レジストパターンが所望の寸法で形成できなくなる。レジストパターンが所望の寸法で形成できないことにより、レジストパターンを基準として形成される絶縁部材や導電部材の寸法が所定の寸法と異なって形成されるため、半導体装置が所望の特性を満たさなくなるという不具合が生じる。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、半導体基板の反りを低減しつつ外部への電磁ノイズの漏れ及び外部からの電磁ノイズの影響を防ぐことが可能な半導体装置及び半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る半導体装置は、半導体基板の主面上に形成された下層絶縁層と、前記下層絶縁層上に形成され、第1の膜厚を有する再配線層と、前記下層絶縁層上に前記再配線層の少なくとも2辺と所定の距離を離間して近接し、且つ、前記第1の膜厚より薄い第2の膜厚を有するシールド部と、前記下層絶縁層と前記再配線層と前記シールド部とを被覆する上層絶縁層と、を備え、前記シールド部は、前記上層絶縁層を介して所定の距離を離間して前記再配線層の周囲を囲むことを特徴とする
本発明に係る半導体装置によれば、半導体基板の反りを抑制しつつ外部への電磁ノイズの漏れ及び外部からの電磁ノイズの影響を防ぐことができる。これにより、半導体装置の製造工程において半導体基板の反りに起因する不具合の発生を抑制することが可能となる。
半導体装置100の上面を示す上面図である。 図1におけるX-X線での断面を表す断面図である。 図1におけるY-Y線での断面を表す断面図である。 図1におけるZ-Z線での断面を表す断面図である。 半導体装置100の製造手順を示すフロー図である。 半導体装置100の製造手順を示すフロー図である。 ウェハ準備工程におけるZ-Z線での断面を表す断面図である。 下層絶縁膜形成工程におけるZ-Z線での断面を表す断面図である。 熱硬化工程におけるZ-Z線での断面を表す断面図である。 UBM膜形成工程におけるZ-Z線での断面を表す断面図である。 配線部ホトリソ工程におけるZ-Z線での断面を表す断面図である。 配線部メッキ工程におけるZ-Z線での断面を表す断面図である。 シールド部ホトリソ工程におけるZ-Z線での断面を表す断面図である。 UBM膜除去工程におけるZ-Z線での断面を表す断面図である。 上層絶縁膜形成工程におけるZ-Z線での断面を表す断面図である。 熱硬化工程におけるZ-Z線での断面を表す断面図である。 UBM膜形成工程におけるZ-Z線での断面を表す断面図である。 バリアメタル部ホトリソ工程におけるZ-Z線での断面を表す断面図である。 バリアメタル部メッキ工程におけるZ-Z線での断面を表す断面図である。 UBM膜除去工程におけるZ-Z線での断面を表す断面図である。 外部接続端子形成工程におけるZ-Z線での断面を表す断面図である。 比較例において電極パッドとシールド部とを接続する際のエッチングの様子を示す図である。 比較例において電極パッドとシールド部とを接続する際のエッチングの様子を示す図である。 比較例において電極パッドとシールド部とを接続する際のエッチングの様子を示す図である。 比較例において電極パッドとシールド部とを接続する際のエッチングの様子を示す図である。 本実施例において電極パッドとシールド部とを接続する際のエッチングの様子を示す図である。 本実施例において電極パッドとシールド部とを接続する際のエッチングの様子を示す図である。 本実施例において電極パッドとシールド部とを接続する際のエッチングの様子を示す図である。 本実施例において電極パッドとシールド部とを接続する際のエッチングの様子を示す図である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施例における説明及び添付図面においては、実質的に同一又は等価な部分には同一の参照符号を付している。
図1は、本発明に係る半導体装置100の一部を素子形成面の上方から透視した上面図である。図2Aは、図1におけるX-X線に沿った断面図である。また、図2Bは、図1におけるY-Y線に沿った断面図である。また、図2Cは、図1におけるZ-Z線に沿った断面図である。
半導体装置100は、ダイシングにより切断された側壁を備えており、図1に示すように、平面視(上面視)で矩形の形状を有する。
図2A、図2B及び図2Cに示すように、第1導電型(例えばp型)のSi(シリコン)等からなる半導体基板10上には、層間絶縁膜11が形成されている。層間絶縁膜11中には、下層配線12が形成されている。
層間絶縁膜11上には、電極パッド13と保護層としてのパッシベーション膜14が形成されている。電極パッド13は、接続部Lを介して下層配線12に接続され、半導体基板10に形成された回路素子(図示せず)に電気的に接続されている。回路素子は、電極パッド13を介して固定電位に接続され又は信号の送受信を行う。以下の説明では、電極パッド13のうち固定電位に接続されるものを電極パッド13a、信号の送受信を行うものを電極パッド13bとも称する。パッシベーション膜14は、電極パッド13の一部を露出し、電極パッド13の外周及び側面と層間絶縁膜11とを被覆して形成されている。
パッシベーション膜14上には、下層絶縁層15が形成されている。下層絶縁層15は、パッシベーション膜14の表面を被覆するとともに、パッシベーション膜14から露出する電極パッド13の表面を露出する開口部OP(図1に示す)を備えている。開口部OPは、傾斜した側壁を有する。下層絶縁層15は、ポリイミド、PBO(ポリベンゾオキサゾール)といった感光性有機絶縁膜により構成されている。
下層絶縁層15上には、一端が下層絶縁層15の開口部OPを介して電極パッド13bに接続され、他端が外部接続端子に接続される再配線16が形成されている。また、電極パッド13の真上に外部接続端子が形成されている場合には、再配線16の底面が下層絶縁層15の開口部OPを介して電極パッド13に接続され、再配線16の上面が外部接続端子に接続される。再配線16は、密着層17及び導電層18から構成されている。
密着層17は、スパッタで成膜されたTiやTiW等、下層絶縁層15との密着性の高い膜から構成されている。導電層18は、密着層17上に形成されており、メッキで成膜されたCuから構成されている。密着層17は約150nmの膜厚を有し、導電層18は約5μmの膜厚を有する。
また、下層絶縁層15上には、シールド19が形成されている。図1及び図2Bに示すように、シールド19は、再配線16の少なくとも2辺と所定の距離を離間して近接する、または、再配線16と所定の距離を離間して周囲を囲むとともに、下層絶縁層15上の全面に亘って形成されている。シールド19と再配線16との距離は、ホトリソグラフィの解像度と重ね合わせ量より規定される5μm以上、電磁ノイズの外部への漏れを抑制可能な10μm以下が望ましい。これにより、回路素子により生じる電磁ノイズの外部への漏れ及び外部からの電磁ノイズの影響が抑制される。
また、図2A及び図2Cに示すように、シールド19は、再配線16よりも厚さが薄いシールド部20と、再配線16と同程度の厚さを有する配線部21と、から構成されている。
配線部21は、下層絶縁層15の開口部OP及びその周辺領域P1(図2Aに示す)や、上層絶縁層23の開口部AP及びその周辺領域P2(図2Aに示す)に形成されている。下層絶縁層15の開口部OP及びその周辺領域P1に形成される配線部21は、平面視において開口部OPの下層絶縁層15の表面側の外周と所定の距離を離間すると共に内包して形成される。周辺領域P1に形成される配線部21の端部と開口部OPの下層絶縁層15の表面側の外周との距離は、ホトリソグラフィの寸法バラツキ及びマスクの重ね合わせのずれ量を考慮して2~5μm程度とすることが望ましい。
シールド19は一部が電極パッド13aに接続され、他の一部が外部接続端子25に接続されている。これにより、シールド19は電極パッド13aを介して回路素子のグランド端子に接続され、外部接続端子25及び実装基板を介して固定電位に接続される。
シールド19は、密着層17及び導電部材22から構成されている。導電部材22は、メッキで成膜されたCuからなる第1の導電部材22a及びスパッタで成膜されたCuからなる第2の導電部材22bから構成されている。第1の導電部材22aは、約5μmの膜厚を有し、密着層17とともに配線部21を構成している。第2の導電部材22bは、約200~500nmの膜厚を有し、密着層17とともにシールド部20を構成している。
下層絶縁層15の表面と再配線16とシールド19とを被覆して、上層絶縁層23が形成されている。上層絶縁層23は、再配線16の他端とシールド19の外部接続端子25と接続される部分を含む領域に開口部AP(図1に示す)を有する。上層絶縁層23は、ポリイミド、PBO(ポリベンゾオキサゾール)、ノボラック系有機絶縁膜といった感光性有機絶縁膜により構成されている。また、上層絶縁層23の開口部AP及びその周辺領域P2に形成される配線部21は、平面視において開口部APが露出する配線部21を内包して形成されると共に外部接続端子25に内包される領域に形成される。配線部21の端部と開口部APが露出する再配線の領域との距離は、ホトリソグラフィの寸法バラツキ及びマスクの重ね合わせのずれ量を考慮した2μm程度とすることが望ましい。
上層絶縁層23の表面には、上層絶縁層23の開口部APを介して再配線16及びシールド19に接続されるバリアメタル部24が形成されている。バリアメタル部24は、図2Aに示すように、スパッタで構成されたTi層24a及びCu層24bからなる積層膜上にメッキで形成されたNi層24cが積層されることにより構成されている。
バリアメタル部24上には、外部接続端子25が形成されている。外部接続端子25は、半導体装置100が実装される基板の上に形成された配線に接続される。外部接続端子25は、SnAgから構成されている。
このように、本実施例の半導体装置100では、メッキで形成される膜厚の厚い配線部21とスパッタ膜で形成される膜厚の薄いシールド部20とからなるシールド19が、下層絶縁層15上の全面に亘って形成されている。下層絶縁層15の開口部OPや上層絶縁層23の開口部APの形成領域以外の大部分の領域が膜厚の薄いシールド部20により構成されており、膜厚の厚い配線部21の半導体基板表面に対する占有面積率は低い。このため、再配線16及びこれと同等の厚さのシールドにより全面を被覆した場合と比べて、半導体基板に生じる反り量が小さい。従って、半導体基板の反りに起因する製造工程での不具合の発生を抑制することができる。
次に、半導体装置100の製造方法について、図3及び図4に示す製造フローに沿って説明する。なお、各工程の説明では、図5A~D、図6A~D、図7A~D及び図8A~Cを参照しつつ説明を行う。各々の図面は、図1のZ-Z線に沿った断面図(すなわち、図2C)に対応している。
まず、図5Aに示すように、半導体基板10と、半導体基板10上に形成された半導体素子(図示せず)と、半導体基板10及び半導体素子を被覆する層間絶縁膜11と、層間絶縁膜11上に形成され半導体素子に接続される電極パッド13と、電極パッド13の一部を露出する開口部を備えたパッシベーション膜(保護層)14と、を備える半導体ウェハを準備する(ウェハ準備工程:STEP101)。
次に、図5Aに示すウェハに対し、下層絶縁膜形成工程を実行する(STEP102)。具体的には、スピンコート法等を用いて、ポリイミド又はPBO等の感光性の下層絶縁膜31をパッシベーション膜14及び電極パッド13上に塗布する。さらに、一般的なホトリソグラフィ技術(露光、現像)を用いて、電極パッド13を露出する開口部を形成する。これにより、図5Bに示すように、開口部OP1を有する下層絶縁膜31が形成される。
なお、この下層絶縁膜形成工程及び以下に説明する各ホトリソ工程で用いるホトリソグラフィ技術は、ポジ型又はネガ型のいずれであっても良い。例えば、ポジ型のホトリソグラフィの場合、開口部OP1の形成位置以外に光を照射し、現像を行うことにより、開口部OP1が形成される。
次に、図5Bに示すウェハに対し、熱硬化工程を実行する(STEP103)。具体的には、下層絶縁膜31をキュア炉で熱硬化(キュア)させることにより、下層絶縁層15を形成する。このとき、STEP102の下層絶縁膜形成工程で形成された開口部OP1の側壁は、下層絶縁膜31の熱収縮により垂直から順テーパ形状へと変化する。これにより、図5Cに示すような下層絶縁層15の表面側の外周と下面側の内周とを備えた開口部OP2を有する下層絶縁層15が形成される。
次に、図5Cで示すウェハに対し、UBM膜形成工程を実行する(STEP104)。具体的には、下層絶縁層15の開口部OP2の側壁を含む表面全てと電極パッド13の表面とを被覆するUBM(Under Barrier Metal)膜32を形成する。UBM膜32の形成は、スパッタ法により密着層となるTi及びシード層となるCuの積層膜を形成することにより行う。これにより、図5Dに示すように、Ti層32a(密着層)及びCu層32b(シード層)からなるUBM膜32が形成される。
次に、図5Dに示すウェハに対し、配線部ホトリソ工程を実行する(STEP105)。具体的には、配線部21が形成される領域のUBM膜32を露出する開口を備えたレジストマスク33を形成する。レジストマスク33は、レジストをウェハ上にスピンコート法で形成した後、露光、現像を行うことにより形成する。これにより、図6Aに示すようなレジストマスク33が形成される。
次に、図6Aに示すウェハに対し、配線部メッキ工程を実行する(STEP106)。具体的には、メッキ液にウェハの表面を浸漬し、UBM膜に電圧を印加することにより、レジストマスク33の開口に応じた箇所にCuを析出させる。その後、アッシャ装置によるアッシング若しくは有機剥離液への浸漬によりレジストを除去する。これにより、図6Bに示すような導電部材22の第1の導電部材22a及び導電層18が形成される。
次に、図6Bに示すウェハに対し、シールド部ホトリソ工程を実行する(STEP107)。具体的には、シールド部20の形成領域を被覆するレジストマスク34を形成する。次のUBM膜除去工程ではレジストマスク34及び導電部材22の第1の導電部材22aをマスクとしてエッチングを行うため、ここでは導電部材22の第1の導電部材22aの全てをレジストマスク34により被覆する必要はない。これにより、図6Cに示すようなレジストマスク34が形成される。
次に、図6Cに示すウェハに対し、UBM膜除去工程を実行する(STEP108)。具体的には、ウェットエッチングにより、Cu層32b、Ti層32aを順に除去する。Cu層32bのエッチング時には導電部材22の第1の導電部材22aのCuとレジストマスク34がエッチングマスクとして機能する。Ti層32aのエッチング時には導電部材22の第1の導電部材22aのCuとレジストマスク34がエッチングマスクとして機能する。UBM膜32の除去後に、アッシャ装置によるアッシング若しくは有機剥離液への浸漬でレジストマスク34を除去する。これにより、図6Dに示すように、再配線16とシールド部20及び配線部21からなるシールド19が形成される。
次に、図6Dで示すウェハに対し、上層絶縁膜形成工程を実行する(STEP109)。具体的には、下層絶縁層15、再配線16、配線部21及びシールド部20上にスピンコート法などを用いてポリイミド、PBO又はノボラック系の上層絶縁膜35を塗布する。さらに、一般的なホトリソグラフィ技術(露光、現像)を用いて再配線16の一部及び配線部21の一部を露出する開口部を形成する。これにより、図7Aに示すような開口部AP1を有する上層絶縁膜35が形成される。
次に、図7Aで示すウェハに対し、熱硬化工程を実行する(STEP110)。具体的には、上層絶縁膜35をキュア炉で熱硬化(キュア)させることにより、上層絶縁層23を形成する。このとき、STEP109の上層絶縁膜形成工程で形成された開口部AP1の側壁は、上層絶縁膜35の熱収縮により垂直から順テーパ形状へと変化する。これにより、図7Bに示すような開口部AP2を有する上層絶縁層23が形成される。
次に、図7Bで示すウェハに対し、UBM膜形成工程を実行する(STEP111)。具体的には、上層絶縁層23の開口部AP2の側壁を含む表面全てと開口部AP2から露出する再配線16及び配線部21の表面を被覆するUBM膜36を形成する。UBM膜36の形成は、スパッタ法により密着層となるTi及びシード層となるCuの積層膜を形成することにより行う。これにより、図7Cに示すように、Ti層36a(密着層)及びCu層36b(シード層)からなるUBM膜36が形成される。
次に、図7Cで示すウェハに対し、バリアメタル部ホトリソ工程を実行する(STEP112)。具体的には、バリアメタル部24を形成する領域のUBM膜36を露出する開口を備えたレジストマスク37を形成する。レジストマスク37の形成は、一般的なホトリソグラフィ技術を用いて行う。これにより、図7Dに示すようなレジストマスク37が形成される。
次に、図7Dで示すウェハに対し、バリアメタル部メッキ工程を実行する(STEP113)。具体的には、メッキ液にウェハの表面を浸漬し、UBM膜36に電圧を印加することで、レジストマスク37の開口部に応じた箇所にNiを析出させる。その後、アッシャ装置によるアッシング若しくは有機剥離液を用いてレジストを除去する。これにより、図8Aに示すようなNi層24cが形成される。
次に、図8Aで示すウェハに対し、UBM膜除去工程を実行する(STEP114)。具体的には、ウェットエッチングにより、Ni層24cをマスクとしてCu層36b、Ti層36aを順に除去する。そして、UBM膜36の除去後にレジストをアッシャ装置によるアッシング若しくは有機剥離液への浸漬により除去する。これにより、図8Bに示すように、上層絶縁層23上のUBM膜36が除去され、Ti層24a、Cu層24b及びNi層24cからなるバリアメタル部24が形成される。
次に、図8Bで示すウェハに対し、外部接続端子形成工程を実行する(STEP115)。具体的には、まず半田印刷(シルク印刷)若しくはボール搭載によりバリアメタル部24上にSn-Agを主成分とする半田端子を配置する。そして、半田端子配置後にリフローを行うことにより、バリアメタル部24上に外部接続端子25を形成する。これにより、図8Cに示すように、外部接続端子25を備えたウェハが形成される。
次に、図8Cで示すウェハに対し、半導体基板研削工程を実行する(STEP116)。具体的には、ウェハの表面に保護テープを貼付後、ウェハの裏面をグラインダーにより研削し、ウェハの薄膜化を行う。
次に、薄膜化されたウェハに対し、個片化工程を実行する(STEP117)。具体的には、ウェハ表面の保護テープを剥離後、ウェハの裏面にダイシングテープを貼り付けた後、ダイサーによりウェハをチップ毎に個片化する。
以上のような工程を経て半導体装置100が製造される。
本実施例の半導体装置100では、メッキで形成される膜厚の厚い配線部21とスパッタ膜で形成される膜厚の薄いシールド部20とからなるシールド19が、下層絶縁層15上の全面に亘って形成されている。そして、電極パッド13や外部接続端子25に接続される部分(下層絶縁層15の開口部OPや上層絶縁層23の開口部APの形成領域)以外の広い領域が膜厚の薄いシールド部20により構成されており、膜厚の厚い配線部21の半導体基板表面に対する占有面積率は低い。このため、再配線16及びこれと同等の厚さのシールドにより全面を被覆した場合と比べて、半導体基板に生じる反り量が小さい。
従って、本実施例の半導体装置100によれば、半導体基板の反りを低減し、これに起因する製造工程での不具合の発生を抑制しつつ、半導体装置100の外部への電磁波の漏れや外部からの電磁波の影響を抑えることができる。
また、本実施例の半導体装置100の製造方法では、下層絶縁層15の開口部OPから露出する電極パッド13とシールド部20との接続を配線部21により行っている。これにより、スパッタ膜でシールド部20と電極パッド13とを接続する際に生じる不具合を抑制することが可能となる。かかる不具合の発生及びその抑制のメカニズムについて、図9A~D(比較例)及び図10A~D(本実施例)を参照して説明する。
スパッタ膜で電極パッドとシールド部とを接続する際には、一般的にレジストをマスクとしてウェットエッチングによりスパッタ膜のパターニングを行う。例えば、比較例である図9Aに示すように、密着層40(Ti)とスパッタで形成された導電膜41(Cu)とを積層した積層膜をレジスト膜42をマスクとしてパターニングを行う。
レジスト膜42と導電膜41とは密着性が低いため、図9Bに示すように、導電膜41のエッチングが下層絶縁層15の開口部の側壁まで進行する。傾斜した開口部の側壁に形成されたスパッタ膜は密度が低いため、エッチングレートが高いという特性を有する。このため、例えば開口部とシールド部との間隔(クリアランス)がシュリンクにより減少した場合や、ホトリソ工程におけるリソグラフィの合わせずれが生じた場合、そして熱硬化工程により下層絶縁膜が熱収縮を生じ下層絶縁膜15の開口部の上部が広がったとき等、レジストパターンと下層絶縁層15の開口部の下層絶縁層15の表面側の外周とが近接した場合には、下層絶縁層15の開口部の側壁に形成された導電膜41はエッチングレートが高いため、下層絶縁層15の開口部の側壁の途中までエッチングされる。
続いて密着層40のエッチングを行った場合、下層絶縁層15の開口部の側壁までエッチングが進行した導電膜41をマスクとして密着層40のエッチングが行われる。密着層40のエッチングは下層絶縁層15の開口部の側壁から開始され、上記の通り傾斜した下層絶縁層15の開口部の側壁に形成されたスパッタ膜は密度が低くエッチングレートが高いため、図9Cに示すように、開口部の底部に露出する電極パッド13の近傍まで進行する。このため、下層絶縁層15と導電膜41との隙間に生じたスリットには、密着層40のTiエッチング液が残存しやすくなる。
導電膜41と下層絶縁層15との間に残存した残存エッチング液REは、上層絶縁層23の形成により、図9Dに示すように半導体装置内に残存することになる。このため、残存エッチング液REにより電極パッド13と導電膜41との間の密着層40が徐々に浸食され、長期の使用において電極パッド13と導電膜41とが導通不良を起こすという不具合が生じる。
これに対し、本実施例の半導体装置100の製造方法では、図10Aに示すように、メッキにより形成された導電部材22の第1の導電部材22aが導電膜41のマスクとして機能する。導電膜41をシード層としてメッキにより導電部材22の第1の導電部材22aを形成すると、下層絶縁層15の開口部の側壁に形成された導電膜41は導電部材22の第1の導電部材22aに取り込まれる。導電部材22の第1の導電部材22aに取り込まれた導電膜41の密度はメッキ膜の密度となり、エッチングレートはスパッタで形成された導電膜41の1/10程度となる。このため、配線部21の端部と下層絶縁層15の開口部の下層絶縁層15の表面側の外周とが近接した場合でも、導電部材22の第1の導電部材22aはエッチングによるサイドエッチが生じず、図10Bに示すように、スパッタで形成された導電膜41のエッチングは下層絶縁層15の表面で止まり、開口部の側壁まで進行しない。
図10Cに示すように、密着層40のエッチングは開口部表面の導電部材22の第1の導電部材22aをマスクとして開始する。このため、密着層40のエッチングは、開口部の側壁に形成されたエッチングレートの高い部分まで進行しない。図10Dに示すように、下層絶縁層15と導電部材22の第1の導電部材22aとの間にスリットも生じないため、エッチング液の残存も生じず、長期の使用による導通不良等の不具合が生じない。
また、本実施例の半導体装置100では、上層絶縁層23の開口部APにより露出される領域を配線部21としている。これにより、上層絶縁層23に開口部APを形成する際に生じる開口不良を抑制することが可能となる。この開口不良の抑制効果について、以下に説明する。
上層絶縁層は、一般的に感光性の有機絶縁膜が用いられる。例えば、ネガ型の感光性有機絶縁膜を上層絶縁膜とし且つ上層絶縁層の開口部から露出される領域がスパッタ膜である場合、露出される領域が配線部である場合と比べて露光を行う上層絶縁膜の膜厚が厚くなるため長時間の露光が必要となる。そして、露光量が不足した場合には、露光後の現像で開口部の底面に有機絶縁膜の膜残りが生じる。
一方、ポジ型の感光性有機絶縁膜を上層絶縁層とし且つ上層絶縁層の開口部から露出される領域がスパッタ膜である場合、露出される領域が配線部である場合と比べて現像で除去する上層絶縁膜の膜厚が厚くなるため長時間の現像が必要となる。そして、現像時間が不足した場合には、開口部の底面に有機絶縁膜の膜残りが生じる。
これらの有機絶縁膜の膜残りは、上層絶縁層上に形成される外部接続端子とシールド部との電気的な接続を阻害し、半導体装置の動作に不具合を生じさせる。また、膜残りを生じさせないためには長時間の露光や現像時間が必要となるため、過度な露光量又は現像時間により開口部の寸法拡大や形状異常といった不具合が生じる。
これに対し、本実施例の半導体装置100では、上層絶縁層23の開口部APが露出する領域は配線部により構成されているため、過度な露光量や現像時間を必要としない。このため、有機絶縁膜の膜残りによる半導体装置の動作の不具合や開口部の寸法拡大や形状異常といった不具合が生じない。
なお、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、上記実施例では、バリアメタル部24がTi/Cu/Niの積層膜からなる場合を例として説明したが、これに限られず、例えばTi/Ni、TiW/Cu/Ni、TiW/Ni等の積層膜によりバリアメタル部24を構成しても良い。すなわち、バリアメタル部24は、TiやTiWからなる密着層とNiにより構成されていれば良い。
また、実施形態では感光性有機絶縁膜からなる場合を例として説明したが、これに限らず、たとえば非感光性有機絶縁膜により下層絶縁層15及び上層絶縁層23を形成しても良い。この場合は、エッチングにより開口部OP1及びAP1が形成された後、熱硬化工程により開口部OP2及びAP2が形成される。
100 半導体装置
10 半導体基板
11 層間絶縁膜
12 下層配線
13 電極パッド
14 パッシベーション膜
15 下層絶縁層
16 再配線
17 密着層
18 導電層
19 シールド
20 シールド部
21 配線部
22 導電部材
22a 第1の導電部材
22b 第2の導電部材
23 上層絶縁層
24 バリアメタル部
24a Ti層
24b Cu層
24c Ni層
25 外部接続端子
31 下層絶縁膜
32 UBM膜
32a Ti層
32b Cu層
33 レジストマスク
34 レジストマスク
35 上層絶縁膜
36 UBM膜
36a Ti層
36b Cu層
37 レジストマスク
40 密着層
41 導電部材
42 レジスト膜
OP,AP 開口部

Claims (5)

  1. 半導体基板の主面上に形成された下層絶縁層と、
    前記下層絶縁層上に形成され、第1の膜厚を有する再配線層と、
    前記下層絶縁層上に前記再配線層の少なくとも2辺と所定の距離を離間して近接し、
    且つ、前記第1の膜厚より薄い第2の膜厚を有するシールド部と、
    前記下層絶縁層と前記再配線層と前記シールド部とを被覆する上層絶縁層と、
    を備え
    前記シールド部は、前記上層絶縁層を介して所定の距離を離間して前記再配線層の周囲を囲むことを特徴とする半導体装置。
  2. 記上層絶縁層の表面上に形成され、且つ、前記シールド部に電気的に接続された一方の外部接続端子と前記再配線層の一端に接続された他方の外部接続端子とを含む外部接続端子と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記再配線層の他端は、前記下層絶縁層の開口部を介して電極に接続されることを特徴とする請求項に記載の半導体装置。
  4. 前記下層絶縁層上に形成された前記第1の膜厚を有する配線部 を更に備え、
    前記他方の外部接続端子は、前記再配線層を露出する前記上層絶縁層の開口部を介して前記再配線層と接続され、
    前記シールド部は、前記配線部に接続されると共に前記配線部を介して前記一方の外部接続端子に接続される、
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の半導体装置。
  5. 前記シールド部は、前記一方の外部接続端子を介して固定電位に接続されることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置。
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