JP7302609B2 - 電機子 - Google Patents

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Description

本発明は、電機子に関する。
従来、渡り部が設けられたセグメント導体を備える電機子が知られている。このような電機子は、たとえば、特開2004-64989号公報に開示されている。
上記特開2004-64989号公報には、複数のスロットが設けられているステータコアを備えるステータが開示されている。ステータコアのスロットには、U字形状を有するセグメント導体が挿入されている。具体的には、セグメント導体は、直線状に延びる一対のスロット挿入部と、一対のスロット挿入部の一端同士を連結する挿入側エンド部とを含む。一対のスロット挿入部の各々は、互いに異なるスロットに挿入されている。また、挿入側エンド部は、スロットの軸方向一方側から突出するように設けられている。また、セグメント導体は、スロット挿入部の他端においてスロット挿入部と一体的に設けられている一対の接合側エンド部を有する。一対の接合側エンド部の各々は、スロットの軸方向他方側から突出するように設けられている。一対の接合側エンド部は、スロットの軸方向他方側から突出した状態で互いに近づくように屈曲させられた後、互いの端部同士が接合される。
ここで、複数の接合側エンド部(挿入側エンド部)の各々が互いに異なる相の接合側エンド部(挿入側エンド部)同士と隣り合うように配置されるとともに、複数のスロット挿入部の各々がスロット内において互いに同相のスロット挿入部と隣り合うように配置される場合がある。この場合、同相同士が隣り合うように配置されるスロット挿入部よりも、異なる相同士が隣り合うように配置されている接合側エンド部(挿入側エンド部)の方が、高い絶縁性能が要求される。そこで、上記特開2004-64989号公報のように、挿入側エンド部および接合側エンド部の各々に粉体塗装膜を形成するなどの絶縁処理を施すことにより、挿入側エンド部(接合側エンド部)の絶縁性能をスロット挿入部よりも高めることが考えられる。
特開2004-64989号公報
しかしながら、上記特開2004-64989号公報に記載されているような従来の電機子では、絶縁処理が施された渡り部の少なくとも一方がスロットを通過するため、渡り部(渡り部に形成された絶縁層等)が破損する場合がある。また、セグメント導体をスロットに挿入した後、渡り部同士を溶接等の接合処理によって接合する際に、接合処理に起因して渡り部(渡り部に形成された絶縁層等)が破損する場合がある。すなわち、上記特開2004-64989号公報に記載されているような従来の電機子では、セグメント導体を軸方向に沿ってステータコアに配置する場合に、絶縁処理が施された渡り部が破損(渡り部に形成された絶縁層等が破損)するという問題点がある。なお、分割コア(周方向に分割されたステータコア)によりセグメント導体をステータコアに径方向挿入することは可能である一方、ステータコアが分割されることに起因して損失(磁気抵抗が大きくなることに起因する鉄損等)が悪化する場合がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、セグメント導体を軸方向に沿って電機子コアに配置する場合に、渡り部同士をより確実に絶縁しながら、絶縁処理が施された渡り部が破損するのを防止することが可能な電機子を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面における電機子は、軸方向に見て円環状を有するバックヨークと、バックヨークから径方向内側に突出する複数のティースと、径方向外側に設けられたバックヨークの壁部と周方向に隣接する2つのティースの周方向側面とに囲まれた部分である軸方向に延びる複数のスロットと、が設けられている電機子コアと、軸方向に沿って軸方向の一方側に延びる一対の第1脚部と、一対の第1脚部の軸方向の他方側の端部同士を接続する第1渡り部とを含む複数相の第1セグメント導体と、軸方向に沿って軸方向の他方側に延びる一対の第2脚部と、一対の第2脚部の軸方向の一方側の端部同士を接続する第2渡り部とを含む複数相の第2セグメント導体と、第1脚部の軸方向の一方側の端部、および、第2脚部の軸方向の他方側の端部が、1つのスロット内または1つのスロットの軸方向の外側において接合されている接合部と、を含むコイル部と、を備え、複数のティースは、径方向内側の先端部に凸部を有し、スロットの開口部は、周方向に隣接する2つのティースの凸部の先端部同士の間の距離に対応する開口幅を有し、周方向に隣接する2つのティースの周方向側面同士の間の距離に対応する幅は、開口幅よりも大きく、複数の第1セグメント導体の各々の第1脚部は、互いに同相の第1脚部同士と隣り合うように配置され、複数の第2セグメント導体の各々の第2脚部は、互いに同相の第2脚部同士と隣り合うように配置され、複数の第1セグメント導体の各々の第1渡り部は、互いに異なる相の第1渡り部同士と隣り合うように配置され、複数の第2セグメント導体の各々の第2渡り部は、互いに異なる相の第2渡り部同士と隣り合うように配置され、第1渡り部および第2渡り部は、第1脚部および第2脚部よりも絶縁可能な電圧値が高く、一対の第1脚部および一対の第2脚部の各々には、絶縁層が設けられておらず、第1渡り部のうちの、少なくとも、異なる相の第1渡り部同士が隣り合うように配置されている部分、および、第2渡り部のうちの、少なくとも、異なる相の第2渡り部同士が隣り合うように配置されている部分には、絶縁層が設けられている。なお、接合部とは、接合剤を介して接合されている部分のみならず、接合剤を介さずに接触しているだけの部分を含む広い意味である。
ここで、同相同士が隣り合うように配置される脚部よりも、異なる相同士が隣り合うように配置されている渡り部の方が、高い絶縁性能が要求される。したがって、この発明の第1の局面による電機子では、上記のように、第1渡り部および第2渡り部が、第1脚部および第2脚部よりも絶縁可能な電圧値が高いことによって、第1渡り部および第2渡り部の各々をより確実に絶縁することができる。
また、上記電機子は、上記のように、第1セグメント導体と第2セグメント導体とを備えている。そして、第1セグメント導体の第1脚部と、第2セグメント導体の第2脚部とは接合されている。すなわち、第1脚部と第2脚部との接合前において、第1セグメント導体および第2セグメント導体は、互いに別個に(切り離されて)設けられている。この場合、第1セグメント導体を軸方向の一方側(第1渡り部に対して第1脚部が設けられている方向側)に移動させるとともに、第2セグメント導体を軸方向の他方側(第2渡り部に対して第2脚部が設けられている方向側)に移動させることにより、第1脚部と第2脚部とは、近接するように配置されるとともに互いに接合される。これにより、第1渡り部および第2渡り部の各々を軸方向に沿ってスロットに挿入させることなく、第1脚部と第2脚部とを近接させることができるとともに互いに接合させることができる。その結果、渡り部がスロットを通過することがないので、絶縁性能(絶縁可能な電圧値)を高めるために絶縁処理(絶縁被膜の形成および絶縁部材の配置等)が施された渡り部が破損(絶縁被膜および絶縁部材が破損)するのを防止することができる。
また、上記電機子では、第1渡り部および第2渡り部のうちの少なくとも一方を軸方向に沿ってスロットに挿入させる場合と異なり、予め第1渡り部同士(第2渡り部同士)が接合された状態でセグメント導体をスロットに配置することができる。すなわち、セグメント導体をスロットに配置した後で、第1渡り部同士(第2渡り部同士)を溶接等の接合処理により接合させる必要がない。これにより、接合処理に起因して渡り部が破損(絶縁被膜および絶縁部材が破損)するのを防止することができる。
これらの結果、セグメント導体を軸方向に沿って電機子コアに配置する場合に、渡り部同士をより確実に絶縁することができるとともに、絶縁処理が施された渡り部が破損するのを防止することができる。
この発明の第2の局面における電機子は、軸方向に見て円環状を有するバックヨークと、バックヨークから径方向内側に突出する複数のティースと、径方向外側に設けられたバックヨークの壁部と周方向に隣接する2つのティースの周方向側面とに囲まれた部分である軸方向に延びる複数のスロットと、が設けられている電機子コアと、軸方向に沿って軸方向の一方側に延びる一対の第1脚部と、一対の第1脚部の軸方向の他方側の端部同士を接続する第1渡り部とを含む複数相の第1セグメント導体と、軸方向に沿って軸方向の他方側に延びる一対の第2脚部と、一対の第2脚部の軸方向の一方側の端部同士を接続する第2渡り部とを含む複数相の第2セグメント導体と、第1脚部の軸方向の一方側の端部、および、第2脚部の軸方向の他方側の端部が、1つのスロット内または1つのスロットの軸方向の外側において接合剤を介して接合されている接合部と、を含むコイル部と、を備え、複数のティースは、径方向内側の先端部に凸部を有し、スロットの開口部は、周方向に隣接する2つのティースの凸部の先端部同士の間の距離に対応する開口幅を有し、周方向に隣接する2つのティースの周方向側面同士の間の距離に対応する幅は、開口幅よりも大きく、一対の第1脚部の各々には、第1脚部側絶縁層が設けられており、一対の第2脚部の各々には、第2脚部側絶縁層が設けられており、第1渡り部のうちの、少なくとも、異なる相の第1渡り部同士が隣り合うように配置されている部分には、第1脚部側絶縁層よりも厚みが大きい第1渡り部側絶縁層が設けられており、第2渡り部のうちの、少なくとも、異なる相の第2渡り部同士が隣り合うように配置されている部分には、第2脚部側絶縁層よりも厚みが大きい第2渡り部側絶縁層が設けられている。
この発明の第2の局面による電機子は、上記のように、第1渡り部のうちの、少なくとも、異なる相の第1渡り部同士が隣り合うように配置されている部分には、第1脚部側絶縁層よりも厚みが大きい第1渡り部側絶縁層が設けられており、第2渡り部のうちの、少なくとも、異なる相の第2渡り部同士が隣り合うように配置されている部分には、第2脚部側絶縁層よりも厚みが大きい第2渡り部側絶縁層が設けられている。これにより、第1渡り部および第2渡り部の各々をより確実に絶縁することができる。
また、上記電機子は、上記のように、第1セグメント導体と第2セグメント導体とを備えている。そして、第1セグメント導体の第1脚部と、第2セグメント導体の第2脚部とは接合されている。ここで、第1脚部と第2脚部との接合前において、第1セグメント導体および第2セグメント導体は、互いに別個に(切り離されて)設けられている。この場合、第1セグメント導体を軸方向の一方側(第1渡り部に対して第1脚部が設けられている方向側)に移動させるとともに、第2セグメント導体を軸方向の他方側(第2渡り部に対して第2脚部が設けられている方向側)に移動させることにより、第1脚部と第2脚部とは、近接するように配置されるとともに互いに接合される。これにより、第1渡り部および第2渡り部の各々を軸方向に沿ってスロットに挿入させることなく、第1脚部と第2脚部とを近接させることができるとともに互いに接合させることができる。その結果、渡り部がスロットを通過することがないので、渡り部が破損(第1渡り部側絶縁層および第2渡り部側絶縁層が破損)するのを防止することができる。
また、上記電機子では、第1渡り部および第2渡り部のうちの少なくとも一方を軸方向に沿ってスロットに挿入させる場合と異なり、予め第1渡り部同士(第2渡り部同士)が接合された状態でセグメント導体をスロットに配置することができる。すなわち、セグメント導体をスロットに配置した後で、第1渡り部同士(第2渡り部同士)を溶接等の接合処理により接合させる必要がない。これにより、接合処理に起因して渡り部が破損(第1渡り部側絶縁層および第2渡り部側絶縁層が破損)するのを防止することができる。
これらの結果、セグメント導体を軸方向に沿って電機子コアに配置する場合に、渡り部同士をより確実に絶縁することができるとともに、渡り部が破損(第1渡り部側絶縁層および第2渡り部側絶縁層が破損)するのを防止することができる。
また、第1渡り部および第2渡り部のうちの少なくとも一方を軸方向に沿ってスロットに挿入させる場合に比べて、スロットの軸方向の開口面積が大きくなるのを防止することができるとともに、電機子コアが大型化するのを防止することができる。これにより、第1セグメント導体および第2セグメント導体を軸方向に沿って電機子コアに配置する場合において、第1渡り部側絶縁層の厚みが第1脚部側絶縁層の厚みよりも大きく、かつ、第2渡り部側絶縁層の厚みが第2脚部側絶縁層の厚みよりも大きい場合でも、第1渡り部および第2渡り部の少なくとも一方を軸方向に沿ってスロットに挿入させる場合に比べて、電機子コアが大型化するのを防止することができる。
また、第1渡り部および第2渡り部の各々をスロットに挿入させることなく、第1脚部と第2脚部とを接近させることができるので、コイル部を径方向内側から挿入する必要がない。その結果、径方向内側からの挿入時における径方向内側からの押圧により、渡り部の絶縁層が破損するのを防止することができる。また、第1セグメント導体および第2セグメント導体の各々を軸方向に移動させることにより、周方向に分割された複数の電機子コアを用いるとともに分割された電機子コアを径方向に移動させることによって、スロットに脚部を配置させる必要もない。その結果、電機子コアが分割されている場合に比べて、電機子コアの損失(磁気抵抗が大きくなることに起因する鉄損等)が悪化するのを防止することができる。
また、第1渡り部および第2渡り部の各々をスロットに挿入させることなく、第1脚部と第2脚部とを接近させることができるので、スロットの平面視における面積を拡大させる必要がない。その結果、電機子コアの体格が大きくなるのを防止することができるとともに、電機子の損失が悪化するのを防止することができる。
本発明によれば、上記のように、セグメント導体を軸方向に沿って電機子コアに配置する場合に、渡り部同士をより確実に絶縁することができるとともに、絶縁処理が施された渡り部が破損するのを防止することができる。
第1および第2実施形態によるステータ(回転電機)の構成を示す平面図である。 第1実施形態によるステータの構成を示す斜視図である。 第1および第2実施形態によるステータコアの構成を示す部分拡大平面図である。 第1実施形態によるコア脚部絶縁部材および接合部絶縁部材の構成を示す部分拡大断面図である。 第1実施形態によるコイル部の結線構成を示す回路図である。 第1実施形態による第1導体の構成を示す正面図である。 第1実施形態による第2導体の構成を示す正面図である。 第1実施形態による脚部の構成を示す横断面図である。(図8Aは、第1脚部の横断面図である。図8Bは、第2脚部の横断面図である。) 第1実施形態による渡り部の構成を示す横断面図である。(図9Aは、第1渡り部の横断面図である。図9Bは、第2渡り部の横断面図である。) 図1の1000-1000線に沿った断面図である。 図10の第1渡り部の近傍の部分拡大図である。 図10の第2渡り部の近傍の部分拡大図である。 図10の接合部の近傍の部分拡大図である。 第1実施形態による接合部絶縁部材の構成を示す断面図である。 第1実施形態による接合部絶縁部材の構成を示す斜視図である。 第1実施形態によるステータコア、コア脚部絶縁部材、および、接合部絶縁部材を分解した分解斜視図である。 第1実施形態によるステータの製造方法を説明するためのフロー図である。 第1実施形態による渡り部の構成を説明するための図である。(図18Aは、スロットに配置される第1セグメント導体を径方向内側から見た図である。図18Bは、スロットに配置される第2セグメント導体を径方向内側から見た図である。図18Cは、渡り部近傍の部分拡大平面図である。) 第2実施形態によるステータの分解斜視図である。 第2実施形態によるセグメント導体の断面図である。 第2実施形態によるスロット内の径方向に沿った断面図である。 図21の接触部近傍の部分拡大図である。 第2実施形態による絶縁部材の構成を示す断面図である。 第2実施形態による絶縁部材の絶縁層および固定層の構成を示す断面図である。 第2実施形態によるステータの製造方法を示すフロー図である。 第1実施形態の第1変形例によるステータの接合部の近傍の部分拡大図である。 第1実施形態の第2変形例によるステータの接合部の近傍の部分拡大図である。 第1実施形態の第3変形例による第1導体および第2導体の斜視図である。(図28Aは、第1導体を径方向外側から見た斜視図である。図28Bは、第2導体を径方向外側から見た斜視図である。) 第2実施形態の第4変形例による絶縁部材の構成を示す断面図である。
以下、本発明の本実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
[ステータの構造]
図1~図17を参照して、本実施形態によるステータ100の構造について説明する。ステータ100は、中心軸線Cを中心に円環形状を有する。なお、ステータ100は、請求の範囲の「電機子」の一例である。
本願明細書では、「軸方向(軸線方向)」とは、図1に示すように、ステータ100の中心軸線C(ロータ101の回転軸線)に沿った方向(Z方向)を意味する。軸方向の一方側とは、Z1方向側を意味し、軸方向の他方側とは、Z2方向側を意味する。また、「周方向」とは、ステータ100の周方向(A1方向、A2方向)を意味する。また、「径方向」とは、ステータ100の半径方向(R方向)を意味する。また、「径方向内側」とは、径方向に沿ってステータ100の中心軸線Cに向かう方向(R1方向)を意味する。また、「径方向外側」とは、径方向に沿ってステータ100の外に向かう方向(R2方向)を意味する。
ステータ100は、ロータ101と共に、回転電機102の一部を構成する。回転電機102は、たとえば、モータ、ジェネレータ、または、モータ兼ジェネレータとして構成される。ステータ100は、図1に示すように、永久磁石(図示せず)が設けられるロータ101の径方向外側に配置されている。すなわち、本実施形態では、ステータ100は、インナーロータ型の回転電機102の一部を構成する。
図2に示すように、ステータ100は、ステータコア10と、シート状のコア脚部絶縁部材20と、コイル部30とを備える。コア脚部絶縁部材20は、スロット12(図3参照)とコイル部30(後述する第1脚部71および第2脚部81)とを絶縁するためにスロット12とコイル部30との間に配置されている。すなわち、コア脚部絶縁部材20は、スロット12に挿入されている。コア脚部絶縁部材20は、後述する絶縁層73(図8A参照)および後述する絶縁層83(図8B参照)とは別個に設けられている。なお、ステータコア10は、請求の範囲の「電機子コア」の一例である。
また、コイル部30は、第1コイルアッセンブリ30a(反リード側コイル)と第2コイルアッセンブリ30b(リード側コイル)とを含む。また、コイル部30は、複数のセグメント導体40(図4参照)からなる。また、ステータ100は、コア脚部絶縁部材20とは別個に設けられたシート状の接合部絶縁部材21(図4参照)を備える。
(ステータコアの構造)
ステータコア10は、中心軸線C(図1参照)を中心軸とした円筒形状を有する。また、ステータコア10は、たとえば、複数枚の電磁鋼板(たとえば、珪素鋼板)が軸方向に積層されることにより、形成されている。図3に示すように、ステータコア10は、軸方向に見て円環状を有するバックヨーク11と、バックヨーク11の径方向内側に設けられ、軸方向に延びる複数のスロット12とが設けられている。そして、ステータコア10には、スロット12の周方向両側に複数のティース13が設けられている。
スロット12は、径方向外側に設けられたバックヨーク11の壁部11aと、2つのティース13の周方向側面13aとに囲まれた部分である。そして、スロット12には、径方向内側に開口する開口部12aが設けられている。また、スロット12は、軸方向両側のそれぞれに開口している。ティース13は、バックヨーク11から径方向内側に突出するように形成されており、径方向内側の先端部にスロット12の開口部12aを構成する凸部13bが形成されている。
開口部12aは、周方向に開口幅W1を有する。ここで、開口幅W1は、ティース13の凸部13bの先端部同士の距離に対応する。また、スロット12のコイル部30が配置される部分の幅W2は、開口幅W1よりも大きい。すなわち、スロット12は、セミオープン型のスロットとして構成されている。ここで、幅W2は、スロット12の周方向両側に配置されているティース13の周方向側面13a同士の距離に対応する。また、スロット12の幅W2は、径方向に亘って略一定である。
(コイル部の構造)
コイル部30は、図4に示すように、平角導線により構成されている。たとえば、コイル部30は、銅またはアルミニウムにより構成されている。
また、コイル部30は、図2に示すように、軸方向他方側(Z2方向側)に設けられた第1コイルアッセンブリ30aと、軸方向一方側(Z1方向側)に設けられた第2コイルアッセンブリ30bとが、軸方向に組み合わされるとともに、接合されて形成されている。第1コイルアッセンブリ30aおよび第2コイルアッセンブリ30bは、それぞれ、ステータコア10と同一の中心軸線C(図1参照)を中心とした円環状に形成されている。また、図4に示すように、本実施形態では、コイル部30は、複数のセグメント導体40の後述する第1脚部71と第2脚部81とが、接合部90において接合されて形成されている。
コイル部30は、たとえば、波巻きコイルとして構成されている。また、コイル部30は、8ターンのコイルとして構成されている。すなわち、コイル部30は、スロット12内に、径方向に8個のセグメント導体40が並列して配置されて構成されている。
〈コイル部の結線の構成〉
図5に示すように、コイル部30では、電源部(図示せず)から3相交流の電力が供給されることにより、磁束を発生させるように構成されている。具体的には、コイル部30は、3相のY結線により接続(結線)されている。すなわち、コイル部30は、U相コイル部30Uと、V相コイル部30Vと、W相コイル部30Wとを含む。そして、コイル部30には、複数(たとえば、2つ)の中性点Nが設けられている。詳細には、コイル部30は、4並列結線(スター結線)されている。すなわち、U相コイル部30Uには、4つの中性点接続端部NtUと、4つの動力線接続端部PtUとが設けられている。V相コイル部30Vには、4つの中性点接続端部NtVと、4つの動力線接続端部PtVとが設けられている。W相コイル部30Wには、4つの中性点接続端部NtWと、4つの動力線接続端部PtWとが設けられている。なお、以下の記載では、中性点接続端部および動力線接続端部について、U相、V相、および、W相を特に区別しない場合、単に、「中性点接続端部Nt」および「動力線接続端部Pt」として記載する。
〈コイルアッセンブリの構造〉
図2に示すように、第1コイルアッセンブリ30aは、セグメント導体40としての複数の第1セグメント導体70(以下、「第1導体70」とする)から構成されている。好ましくは、第1コイルアッセンブリ30aは、複数の第1導体70のみが組み合わされて構成されている。
また、第2コイルアッセンブリ30bは、セグメント導体40としての複数(たとえば、3つ)の動力セグメント導体50(以下、「動力導体50」とする)と、セグメント導体40としての複数(たとえば、2つ)の中性点セグメント導体60(以下、「中性点導体60」とする)と、複数のセグメント導体40のうちの動力導体50および中性点導体60とは異なる導体(一般のセグメント導体40)であり、コイル部30を構成する第2セグメント導体80(以下、「第2導体80」とする)とを含む。すなわち、ステータ100に設けられる動力導体50および中性点導体60の全ては、第2コイルアッセンブリ30bに設けられている。
〈第1導体および第2導体の構造〉
図6に示すように、コイル部30は、ステータコア10の軸方向の一方側(Z1方向側)に延びる一対の第1脚部71を含む複数の第1導体70を含む。複数の第1導体70は、複数相の第1導体70を含む。具体的には、複数の第1導体70は、U相用の第1導体70と、V相用の第1導体70と、W相用の第1導体70とを含む。また、複数の第1導体70の各々は、ステータコア10の軸方向の他方側(Z2方向側)に配置されている。また、複数の第1導体70の各々の第1脚部71は、軸方向において長さL1を有する。
また、図7に示すように、コイル部30は、ステータコア10の軸方向の他方側(Z2方向側)に延びる一対の第2脚部81を含む複数の第2導体80を含む。複数の第2導体80は、複数相の第2導体80を含む。具体的には、複数の第2導体80は、U相用の第2導体80と、V相用の第2導体80と、W相用の第2導体80とを含む。また、複数の第2導体80の各々は、ステータコア10の軸方向の一方側(Z1方向側)に配置されている。また、複数の第2導体80の各々は、複数の第1導体70に対して軸方向に対向して配置されている。また、複数の第2導体80の各々の第2脚部81は、軸方向において長さL2を有する。なお、第2脚部81の長さL2は、第1脚部71の長さL1よりも長い。
また、コイル部30は、軸方向に2分割された第1導体70と第2導体80とが接合されて形成されている。具体的には、コイル部30は、第1脚部71の軸方向の一方側の端部71aと、第2脚部81の軸方向の他方側の端部81aとが、1つのスロット12内において接合されている接合部90(図10参照)を含む。ここで、第2導体80とは、第2コイルアッセンブリ30bを構成するセグメント導体40のうちの動力導体50および中性点導体60以外のセグメント導体40である。なお、端部71aとは、後述する第1面配置部71dを含む部分である。また、端部81aとは、後述する第2面配置部81dを含む部分である。
図6に示すように、複数相の第1導体70の各々は、一対の第1脚部71の軸方向の他方側(Z2方向側)の端部71b同士を接続する第1渡り部72を含む。複数相の第1導体70の各々は、互いに異なるスロット12に配置される一対の第1脚部71が第1渡り部72によって接続されることにより、径方向に見てU字状(略U字状)を有するように形成されている。第1導体70のコイルピッチは6である。すなわち、一対の第1脚部71は、スロット12が6つ分、周方向に異なる位置に配置される。すなわち、一対の第1脚部71のうちの一方の第1脚部71が配置されているスロット12と、他方の第1脚部71が配置されているスロット12との間に、5つのスロット12が設けられている。なお、第1脚部71とは、第1導体70のうちの、軸方向に直線状に延びている部分を意味する。具体的には、第1脚部71とは、端部71bから後述する第1脚部71の先端部71eまでの部分を意味する。また、第1渡り部72とは、第1導体70のうちの、第1脚部71以外の部分を意味する。
また、第1渡り部72は、軸方向に折れ曲がる屈曲形状を有する。具体的には、第1渡り部72は、第1渡り部72の中央において屈曲している第1屈曲部72aを有する。また、第1渡り部72は、第1屈曲部72aから一対の第1脚部71側に互いに交差するように直線状に延びる一対の第1斜行部72bを有する。また、第1屈曲部72aは、軸方向から見て、径方向に1本のセグメント導体40の幅分、階段状に屈曲するクランク状に形成されている。つまり、第1屈曲部72aの径方向の幅は、1本のセグメント導体40の幅の2倍である。なお、「互いに交差する」とは、径方向から見て、第1斜行部72b同士の延長線が、ステータコア10の軸方向外側で交差することを意味する。
また、一対の第1脚部71の軸方向長さL1は互いに略等しい。また、軸方向長さL1は、ステータコア10の軸方向長さL3(図2参照)よりも小さい。なお、ステータコア10の軸方向長さL3とは、軸方向における端面10aおよび端面10bの間の、軸方向の距離(間隔)を意味する。
同様に、図7に示すように、複数相の第2導体80の各々は、一対の第2脚部81の軸方向の一方側(Z1方向側)の端部81b同士を接続する第2渡り部82を含む。複数相の第2導体80の各々は、互いに異なるスロット12に配置される一対の第2脚部81が第2渡り部82によって接続されることにより、U字状を有するように形成されている。第2導体80のコイルピッチは6である。すなわち、一対の第2脚部81は、スロット12が6つ分、周方向に異なる位置に配置される。すなわち、一対の第2脚部81のうちの一方の第2脚部81が配置されているスロット12と、他方の第2脚部81が配置されているスロット12との間に、5つのスロット12が設けられている。なお、第2脚部81とは、第2導体80のうちの、軸方向に直線状に延びている部分を意味する。具体的には、第2脚部81とは、端部81bから後述する第2脚部81の先端部81eまでの部分を意味する。また、第2渡り部82とは、第2導体80のうちの、第2脚部81以外の部分を意味する。
また、第2渡り部82は、軸方向に折れ曲がる屈曲形状を有する。具体的には、第2渡り部82は、第2渡り部82の中央において屈曲している第2屈曲部82aを有する。また、第2渡り部82は、第2屈曲部82aから一対の第2脚部81側に互いに交差するように直線状に延びる一対の第2斜行部82bを有する。また、第2屈曲部82aは、軸方向から見て、径方向に1本のセグメント導体40の幅分、階段状に屈曲するクランク状に形成されている。つまり、第2屈曲部82aの径方向の幅は、1本のセグメント導体40の幅の2倍である。
また、第2導体80の一対の第2脚部81の軸方向長さL2は互いに略等しい。また、第2導体80の一対の第2脚部81の軸方向長さL2は、第1導体70の一対の第1脚部71の軸方向長さL1よりも大きい(L2>L1)。
また、図8Aに示すように、一対の第1脚部71の各々には、絶縁層73が設けられている。具体的には、セグメント導体40(第1導体70および第2導体80)は、横断面が略矩形形状を有する平角導線として構成されている。そして、第1導体70の導体表面70aには、厚みt1を有する絶縁層73が設けられている。絶縁層73の厚みt1は、たとえば、相間絶縁性能(第1脚部71同士の絶縁)を確保することが可能な程度に設定されている。なお、図8Aでは、説明のために、厚み等の大小関係を強調して図示しているが、この図示の例に限られない。また、絶縁層73は、請求の範囲の「第1脚部側絶縁層」の一例である。
また、図8Bに示すように、一対の第2脚部81の各々には、絶縁層83が設けられている。具体的には、第2導体80の絶縁層83には、厚みt2を有する絶縁層83が設けられている。絶縁層83の厚みt2は、たとえば、相内絶縁性能(第2脚部81同士の絶縁)を確保することが可能な程度に設定されている。なお、図8Bでは、説明のために、厚み等の大小関係を強調して図示しているが、この図示の例に限られない。また、絶縁層83の厚みt2は、絶縁層73の厚みt1と略等しい。なお、絶縁層83は、請求の範囲の「第2脚部側絶縁層」の一例である。
また、第1脚部71は、1つのスロット12内において、ステータコア10の径方向に複数配列(図10参照)されている。また、第2脚部81は、1つのスロット12内において、ステータコア10の径方向に複数配列(図10参照)されている。
具体的には、第1渡り部72は、スロット12内の軸方向の他方側(Z2方向側)において、径方向に複数配列(図10参照)されている。また、第2渡り部82は、スロット12内の軸方向の一方側(Z1方向側)において、径方向に複数配列(図10参照)されている。
ここで、図18に示すように、複数の第1導体70の各々の第1渡り部72は、互いに異なる相の第1渡り部72同士と隣り合うように配置されている。図18では、U相、V相、およびW相のセグメント導体に、それぞれ、U、V、およびWと記載している。具体的には、第1渡り部72のうち、一対の第1斜行部72bの全体は、異なる相の第1渡り部72の第1斜行部72bと(径方向および軸方向に)隣接する(図11参照)ように設けられている。なお、図18では、第1渡り部72のみを図示しているが、第2渡り部82においても構成は同じであるので、図示は省略する。
また、図7に示すように、複数の第2導体80の各々の第2渡り部82は、互いに異なる相の第2渡り部82同士と隣り合うように配置されている。具体的には、第2渡り部82のうち、一対の第2斜行部82bの全体は、異なる相の第2渡り部82の第2斜行部82bと(径方向および軸方向に)隣接する(図12参照)ように設けられている。
図18Aに示すように、一対の第1斜行部72bのうちの少なくとも一方は、径方向を向く面72dに部分的に設けられ、互いに異なる相の第1渡り部72と隣り合う部分72e(図18Aの斜線部)を有する。図18Aでは、一対の直線部72bの各々において、部分72eが4つ設けられている状態を図示している。また、図18Bに示すように、第1渡り部72と同様に、一対の第2斜行部82bの各々には、径方向を向く面82dに部分的に配置され、互いに異なる相の第2渡り部82と隣り合う部分82eが設けられる。
これは、図18Cに示すように、第2斜行部82b(第1斜行部72b)が、第2屈曲部82a(第1屈曲部72a)を境に、互いに径方向においてずれるように配置されている(1レーンチェンジする)ことに起因する。これにより、互いに異なる相の第2斜行部82b(第1斜行部72b)が、径方向において部分的に隣り合うように配置される。
具体的には、一対の第1脚部71は、第1脚部71の径方向の幅W11(図11参照)の分だけ径方向における位置が互いにずれて配置されている。また、一対の第2脚部81は、第2脚部81の径方向の幅W12(図12参照)の分だけ径方向における位置が互いにずれて配置されている。また、一対の第1斜行部72bは、第1脚部71の径方向の幅W11の分だけ径方向における位置が互いにずれて配置されている。一対の第2斜行部82bは、第2脚部81の径方向の幅W12の分だけ径方向における位置が互いにずれて配置されている。
また、径方向に複数並ぶ第1斜行部72bのうち、最内周および最外周の第1斜行部72b以外は、径方向を向く両側の面72dにおいて、互いに異なる相の第1渡り部72と隣り合う。また、径方向に複数並ぶ第2斜行部82bのうち、最内周および最外周の第2斜行部82b以外は、径方向を向く両側の面82dにおいて、互いに異なる相の第2渡り部82と隣り合う。
また、第1斜行部72bは、周方向(軸方向)を向く面72fにおいても、異なる相の第1斜行部72bと周方向(軸方向)に隣り合う部分を有する。具体的には、図18Aに示すように、左からU1,U2,V1,V2・・・と並ぶので、U2は、周方向(軸方向)において、V1の第1斜行部72bと隣り合う。また、図18Bに示すように、第2斜行部82bにおいても同様に、異なる相の第2斜行部82bと周方向(軸方向)に隣り合う部分を有する面82fが設けられている。
ここで、本実施形態では、図6に示すように、第1渡り部72および第2渡り部82の絶縁性能は、第1脚部71および第2脚部81の絶縁性能よりも高い。具体的には、第1渡り部72のうちの、少なくとも、異なる相の第1渡り部72同士が隣り合うように配置されている部分(すなわち第1斜行部72b)には、絶縁層73(図8A参照)よりも厚みが大きい絶縁層74が設けられている。なお、絶縁層74は、請求の範囲の「第1渡り部側絶縁層」の一例である。また、「絶縁性能が高い」とは、絶縁可能な電圧値が高いことを意味する。
詳細には、図9Aに示すように、絶縁層74は、第1ベース絶縁層74aと第1付加絶縁層74cとを含む。第1ベース絶縁層74aは、絶縁層73(図8A参照)と一体的に形成されているとともに絶縁層73の厚みt1と等しい厚みt3を有する。第1付加絶縁層74cは、第1ベース絶縁層74aの表面74b上に設けられている。第1付加絶縁層74cの厚みt4は、絶縁層73の厚みt1(第1ベース絶縁層74aの厚みt3)よりも大きい。たとえば、第1付加絶縁層74cの厚みt4は、絶縁層73の厚みt1(第1ベース絶縁層74aの厚みt3)の約1.5倍である。この場合、絶縁層74の厚み(t3+t4)は、絶縁層73の厚みt1の約2.5倍である。なお、第1付加絶縁層74cおよび第1ベース絶縁層74aの各々は、絶縁層73と同じ材質(たとえばポリイミド等の絶縁材料)により形成されている。
また、図7に示すように、第2渡り部82のうちの、少なくとも、異なる相の第2渡り部82同士が隣り合うように配置されている部分(すなわち第2斜行部82b)には、絶縁層83(図8B参照)よりも厚みが大きい絶縁層84が設けられている。なお、絶縁層84は、請求の範囲の「第2渡り部側絶縁層」の一例である。
具体的には、図9Bに示すように、絶縁層84は、第2ベース絶縁層84aと第2付加絶縁層84cとを含む。第2ベース絶縁層84aは、絶縁層83(図8B参照)と一体的に形成されているとともに絶縁層83の厚みt2と等しい厚みt5を有する。第2付加絶縁層84cは、第2ベース絶縁層84aの表面84b上に設けられている。第2付加絶縁層84cの厚みt6は、絶縁層83の厚みt2(第2ベース絶縁層84aの厚みt5)よりも大きい。たとえば、第2付加絶縁層84cの厚みt6は、絶縁層83の厚みt2(第2ベース絶縁層84aの厚みt5)の約1.5倍である。この場合、絶縁層84の厚み(t5+t6)は、絶縁層83の厚みt2の約2.5倍である。なお、第2付加絶縁層84cおよび第2ベース絶縁層84aの各々は、絶縁層83と同じ材質(たとえばポリイミド等の絶縁材料)により形成されている。
上記のように、異なる相間の電圧差が比較的大きくなる第1渡り部72(第2渡り部82)に、第1付加絶縁層74c(第2付加絶縁層84c)が設けられることによって、ステータ100を高電圧化に対応させることが可能である。
また、本実施形態では、図6に示すように、絶縁層74(第1付加絶縁層74c)は、第1屈曲部72aおよび一対の第1斜行部72bの各々に設けられている。具体的には、絶縁層74(第1付加絶縁層74c)は、第1渡り部72のうちの、後述する第1傾斜部72c以外の部分に設けられている。
また、第1屈曲部72aに設けられている絶縁層74の第1付加絶縁層74cと、一対の第1斜行部72bの各々に設けられている絶縁層74の第1付加絶縁層74cとは、一体的に設けられている。具体的には、第1付加絶縁層74cは、単一の絶縁層である。言い換えると、絶縁層74は、複数に分割されておらず、第1渡り部72において連続的に形成されている絶縁層である。
また、図9Aに示すように、絶縁層74は、第1渡り部72が延びている方向と直交する断面(横断面)において、第1渡り部72を周状に取り囲むように設けられている。すなわち、絶縁層74は、断面(横断面)を見ると、第1渡り部72を径方向外側から覆う環状形状を有している。
また、本実施形態では、図7に示すように、絶縁層84(第2付加絶縁層84c)は、第2屈曲部82aおよび一対の第2斜行部82bの各々に設けられている。具体的には、絶縁層84(第2付加絶縁層84c)は、第2渡り部82のうちの、後述する第2傾斜部82c以外の部分に設けられている。
また、第2屈曲部82aに設けられている絶縁層84の第2付加絶縁層84cと、一対の第2斜行部82bの各々に設けられている絶縁層84の第2付加絶縁層84cとは、一体的に設けられている。具体的には、第2付加絶縁層84cは、単一の絶縁層である。言い換えると、絶縁層84は、複数に分割されておらず、第2渡り部82において連続的に形成されている絶縁層である。
また、図9Bに示すように、絶縁層84は、第2渡り部82と直交する断面(横断面)において、第2渡り部82を周状に取り囲むように設けられている。すなわち、絶縁層84は、断面(横断面)を見ると、第2渡り部82を径方向外側から覆う環状形状を有している。
(傾斜部の構成)
図11に示すように、径方向に配列されている複数の第1渡り部72のうちの少なくとも一部には、第1傾斜部72cが設けられている。第1傾斜部72cは、第1脚部71の端部71b側に設けられている。また、第1傾斜部72cは、径方向外側に傾斜している。第1傾斜部72cは、第1渡り部72のうちの絶縁層74が設けられている部分と、第1脚部71(端部71b)との間に設けられている。図示は省略するが、第1傾斜部72cには、第1ベース絶縁層74a(図9A参照)のみが設けられている。なお、第1傾斜部72cは、径方向に複数(本実施形態では8つ)配列された第1渡り部72のうちの、最も径方向内側の第1渡り部72以外に設けられている。すなわち、スロット12の径方向に沿った断面を見ると、最も径方向内側の第1渡り部72以外の複数の第1渡り部72の各々は、第1脚部71よりも径方向外側にオフセットされている。なお、図11では、簡略化のため、絶縁層73は、図示を省略している。
上記のように、複数(本実施形態では7つ)の第1傾斜部72cは、径方向に沿って配列されている。ここで、本実施形態では、径方向外側の第1傾斜部72cは、径方向内側の第1傾斜部72cよりも、軸方向に対する傾斜角度θ1が大きい。言い換えると、径方向に配列される複数の第1傾斜部72cの各々の傾斜角度θ1は、最も径方向内側の第1傾斜部72cから順に徐々に大きくなっている。
また、図12に示すように、径方向に配列されている複数の第2渡り部82のうちの少なくとも一部には、第2傾斜部82cが設けられている。第2傾斜部82cは、第2脚部81の端部81b側に設けられている。また、第2傾斜部82cは、径方向外側に傾斜している。第2傾斜部82cは、第2渡り部82のうちの絶縁層84が設けられている部分と、第2脚部81(端部81b)との間に設けられている。図示は省略するが、第2傾斜部82cには、第2ベース絶縁層84a(図9B参照)のみが設けられている。なお、第2傾斜部82cは、径方向に複数(本実施形態では8つ)配列された第2渡り部82のうちの、最も径方向内側の第2渡り部82以外に設けられている。すなわち、スロット12の径方向に沿った断面を見ると、最も径方向内側の第2渡り部82以外の複数の第2渡り部82の各々は、第2脚部81よりも径方向外側にオフセットされている。なお、図12では、簡略化のため、絶縁層83は、図示を省略している。
上記のように、複数の(本実施形態では7つ)の第2傾斜部82cは、径方向に沿って配列されている。ここで、本実施形態では、径方向外側の第2傾斜部82cは、径方向内側の第2傾斜部82cよりも、軸方向に対する傾斜角度θ2が大きい。言い換えると、径方向に配列される複数の第2傾斜部82cの各々の傾斜角度θ2は、最も径方向内側の第2傾斜部82cから順に徐々に大きくなっている。なお、図11および図12では、簡略化のため、接合部絶縁部材21の図示を省略している。
(接合部の構成)
図13に示すように、1つのスロット12内において、複数の第1導体70(第1脚部71)の端部71aと複数の第2導体80(第2脚部81)の端部81aとが接合されている。具体的には、端部71aは、軸方向に沿って延びる第1面71cが設けられている第1面配置部71dを含む。また、端部81aは、軸方向に沿って延びる第2面81cが設けられている第2面配置部81dを含む。第1面配置部71dおよび第2面配置部81dは、径方向に沿って交互に複数配列されている。すなわち、複数の第1脚部71および複数の第2脚部81の接合部90同士は、1つのスロット12内において、径方向に隣り合って配置されている。なお、図13では、簡略化のため、接合部絶縁部材21の図示を省略している。
具体的には、1つのスロット12内において、複数の接合部90は、径方向から見て、互いにオーバラップするように設けられている。つまり、1つのスロット12内に配置される全ての接合部90が水平方向に沿って並んだ状態で配置されている。言い換えると、1つのスロット12内において、軸方向における複数の接合部90の各々位置は、互いに略等しい。なお、接合部90は、後述するように、径方向から見て、第1脚部71(端部71a)の第1面71cと、第2脚部81(端部81a)の第2面81cとが接合された(オーバラップした)部分である。
また、第1脚部71の先端部71eおよび第2脚部81の先端部81eの各々は、先細り形状を有している。具体的には、周方向(A方向)から見て、第1脚部71の先端部71eおよび第2脚部81の先端部81eの各々は、先細り形状を有している。
また、第1脚部71は、第1面71cが設けられている第1面配置部71dに連続して設けられる第1脚部本体部71fを有する。第1脚部本体部71fは、第1面配置部71dに対して、先端部71eとは反対側(Z2方向側)に設けられている。また、第2脚部81は、第2面81cが設けられている第2面配置部81dに連続して設けられる第2脚部本体部81fを有する。第2脚部本体部81fは、第2面配置部81dに対して、先端部81eとは反対側(Z1方向側)に設けられている。
また、互いに軸方向に対向する第1導体70と第2導体80との間において、第1脚部71の先端部71eと第2脚部81(第2脚部本体部81f)との間には、第1隙間部75が設けられている。また、互いに軸方向に対向する第1導体70と第2導体80との間において、第2脚部81の先端部81eと第1脚部71(第1脚部本体部71f)との間には、第2隙間部85が設けられている。
ここで、本実施形態では、図18に示すように、複数の第1導体70の各々の第1脚部71は、互いに同相の第1脚部71同士と径方向に隣り合うように配置されている。また、複数の第2導体80の各々の第2脚部81は、互いに同相の第2脚部81同士と隣り合うように配置されている。具体的には、図13に示すように、1つのスロット12内において、互いに同相の複数の第1脚部71が径方向に配列されているとともに、互いに同相の複数の第2脚部81が径方向に配列されている。詳細には、1つのスロット12内に配置されている8つの第1脚部71は、互いに同相の第1脚部71である。また、1つのスロット12内に配置されている8つの第2脚部81は、互いに同相の第2脚部81である。また、1つのスロット12内に配置されている第1脚部71と第2脚部81とは、互いに同相である。すなわち、複数のスロット12の各々に配置される複数の第1脚部72および複数の第2脚部82の全ては、互いに同相である。言い換えると、1つのスロット12内において、互いに異なる相の脚部(71、81)同士は隣り合うようには配置されていない。なお、周方向に複数設けられているスロット12には、2つおきに異なる相の脚部(71、81)が設けられている。すなわち、複数のスロット12には、U相、U相、V相、V相、W相、W相…(以下このサイクルを繰り返す)の順で脚部(71、81)が設けられている。なお、複数のスロット12における脚部(71、81)の配置(相の並び)は、これに限られない。
(コア脚部絶縁部材の構造)
コア脚部絶縁部材20は、図4に示すように、壁部11aおよびティース13と、第1脚部71および第2脚部81(セグメント導体40)との間に配置されている。
そして、コア脚部絶縁部材20は、Z2方向に見て、径方向に並列して配置された複数の第2脚部81の周囲を一体的に覆うように配置されている。言い換えると、径方向に並列して配置された複数の第2脚部81の周方向両側および径方向両側がコア脚部絶縁部材20により覆われる。これにより、コア脚部絶縁部材20によって、接合部90とステータコア10との絶縁を確保することが可能となる。
(接合部絶縁部材の構造)
また、図14に示すように、1つのスロット12において径方向に隣接するコイル間における第1脚部71の端部71a(第1面71c)と、第2脚部81の端部81a(第2面81c)とが接合された接合部90のうち、径方向に隣接する接合部90同士は、シート状の接合部絶縁部材21により絶縁されている。接合部絶縁部材21は、コア脚部絶縁部材20とは別個に設けられている。また、「コイル」とは、コイル部30における、第1導体70と第2導体80とが接合された後のスロット12内に配置される直線状の部分を意味する。したがって、一つのスロット12には、複数のコイルが配置される。
ここで、図14に示すように、接合部絶縁部材21は、たとえば、ノーメックスなどの1枚のシート状の絶縁部材が折りたたまれて形成されている。そして、接合部絶縁部材21は、径方向に隣り合う接合部90の間に設けられる対向面絶縁部分21aを含む。また、接合部絶縁部材21は、対向面絶縁部分21aの周方向の両端部から連続し、かつ、径方向に隣り合う接合部90の周方向面90aのうちのいずれか一方を少なくとも絶縁距離分覆う周方向面絶縁部分21bを含む。なお、絶縁距離とは、周方向面絶縁部分21bの径方向に沿った長さであるとともに、径方向に隣り合う接合部90同士を絶縁するために十分な距離(沿面距離)を意味する。
なお、図15に示すように、接合部絶縁部材21は、最も径方向外側に配置される接合部90の径方向外側を覆う部分21cを含む。また、接合部絶縁部材21は、最も径方向内側に配置される接合部90の径方向内側を覆う部分21dを含む。
また、接合部絶縁部材21では、径方向に隣り合う対向面絶縁部分21aは、周方向の一方または他方において周方向面絶縁部分21bにより連結されている。具体的には、径方向に隣り合うように配置される一対の対向面絶縁部分21aのうちの径方向外側の対向面絶縁部分21aと、周方向の一方側に設けられる周方向面絶縁部分21bと、一対の対向面絶縁部分21aのうちの径方向内側の対向面絶縁部分21aと、周方向の他方側に設けられる周方向面絶縁部分21bとが連続するように形成されている。つまり、接合部90のA1方向側の周方向面90aと、接合部90のA2方向側の周方向面90aとが交互に、周方向面絶縁部分21bにより覆われる。言い換えると、接合部絶縁部材21は、径方向に沿って隣り合うように配置される複数の接合部90の周方向面90aを連続して覆わないように構成されている。
このように、接合部絶縁部材21は、軸方向から見て、蛇行形状(蛇腹形状)を有する。また、1つの接合部絶縁部材21によって、1つのスロット12内に配置される径方向に隣接する接合部90同士が絶縁されるので、スロット12内の全ての接合部90同士が絶縁される。これにより、1つのスロット12内に配置される複数の接合部90を個別に絶縁部材により覆う場合と比べて、接合部絶縁部材21を配置するための工程数を低減することが可能になる。
また、接合部絶縁部材21は、径方向に沿って伸縮可能に構成されている。接合部絶縁部材21は、柔軟性を有するシート状の絶縁部材により構成されているとともに、径方向に沿って隣り合うように配置される複数の接合部90の周方向面90aを連続して覆わないように構成されているためである。これにより、第1脚部71と第2脚部81とを接合する際に、第1脚部71および第2脚部81が径方向または軸方向に沿って押圧されても、第1脚部71および第2脚部81の移動とともに接合部絶縁部材21は変形可能である。
ここで、本実施形態では、コア脚部絶縁部材20および接合部絶縁部材21の各々は、絶縁層74および絶縁層84とは別個に設けられている。また、コア脚部絶縁部材20および接合部絶縁部材21の各々は、絶縁層74および絶縁層84とは軸方向に離間して設けられている。
また、図16に示すように、軸方向において、接合部絶縁部材21の長さL12は、コア脚部絶縁部材20の長さL11よりも小さい。具体的には、コア脚部絶縁部材20の長さL11は、軸方向におけるステータコア10の長さL3よりも大きい。また、接合部絶縁部材21の長さL12は、ステータコア10の長さL3よりも小さい。また、接合部絶縁部材21は、接合部90を覆うとともに、接合部90からZ1方向側とZ2方向側とに延びるように設けられている。接合部絶縁部材21の長さL12は、コイル部30に印加される電圧の大きさなどに基づいて(必要な沿面距離に基づいて)調整される。なお、図16では、第1導体70および第2導体80の図示は、簡略化のため省略している。
(ステータの製造方法)
次に、図17を参照して、ステータ100の製造方法について説明する。
(セグメント導体を準備する工程および付加絶縁層を形成する工程)
まず、図17に示すように、ステップS1において、複数のセグメント導体40が準備される。具体的には、Y結線されたコイル部30の各相の動力線接続端部Ptを構成する動力導体50と、コイル部30の各相の中性点接続端部Ntを構成する中性点導体60と、コイル部30のその他の部分を構成する第1導体70および第2導体80とが準備される。
たとえば、図8Aおよび図9Aに示すように、銅等の導電性材料からなる第1導体70の導体表面70aに、絶縁層73および第1ベース絶縁層74aが形成(コーティング)される。なお、絶縁層73と第1ベース絶縁層74aとは一体的に形成されている絶縁層である。すなわち、絶縁層73および第1ベース絶縁層74aは、同工程において形成される。
また、図8Bおよび図9Bに示すように、銅等の導電性材料からなる第2導体80の導体表面80aに、絶縁層83および第2ベース絶縁層84aが形成(コーティング)される。なお、絶縁層83と第2ベース絶縁層84aとは一体的に形成されている絶縁層であるので、絶縁層83および第2ベース絶縁層84aは、同工程において形成される。
次に、第1導体70および第2導体80が成形治具(図示せず)により成形されることにより、第1導体70(図6)、第2導体80(図7)、動力導体50の一部または中性点導体60の一部を構成する第2脚部81が形成される。
この際、成形治具(図示せず)により、第1導体70において第1傾斜部72cが形成されるとともに、第2導体80において第2傾斜部82cが形成される。具体的には、径方向外側に設けられる第1傾斜部72c(第2傾斜部82c)の傾斜角度θ1(θ2)が、径方向内側に設けられる第1傾斜部72c(第2傾斜部82c)の傾斜角度θ1(θ2)よりも大きくなるように、第1導体70および第2導体80が形成される。
次に、図9Aおよび図9Bに示すように、第1ベース絶縁層74aの表面74b上に第1付加絶縁層74cが形成(コーティング)されるとともに、第2ベース絶縁層84aの表面84b上に第2付加絶縁層84cが形成(コーティング)される。具体的には、第1付加絶縁層74cおよび第2付加絶縁層84cを形成する手法として、第1渡り部72(第2渡り部82)を流動性の絶縁材料に浸す方法、第1渡り部72(第2渡り部82)にスプレー等により絶縁材料を塗布する方法、第1渡り部72(第2渡り部82)に熱収縮チューブを装着する方法、および、第1渡り部72(第2渡り部82)に絶縁性のテープを巻き付ける方法等が考えられる。
(第1コイルアッセンブリおよび第2コイルアッセンブリの形成)
次に、ステップS2において、複数のセグメント導体40からなる円環状の第1コイルアッセンブリ30a(図2参照)および第2コイルアッセンブリ30b(図2参照)が形成される。第1コイルアッセンブリ30aおよび第2コイルアッセンブリ30bは、セグメント導体40が径方向に複数(たとえば、8個)並列した状態で、かつ、周方向にスロット12の数分並列した状態に、形成される。第2コイルアッセンブリ30bには、動力導体50および中性点導体60が配置されている。
(コア脚部絶縁部材をスロットに配置する工程)
次に、ステップS3において、スロット12とコイル部30とを絶縁するためのシート状のコア脚部絶縁部材20がスロット12に挿入される。
(第2導体をスロットに配置する工程)
次に、ステップS4において、複数のセグメント導体40のうちのステータコア10の軸方向の一方側(Z1方向側)に配置される複数の第2導体80の第2脚部81が、ステータコア10の軸方向の一方側(Z1方向側)からステータコア10のスロット12に挿入される。これにより、複数の第2導体80が、ステータコア10の軸方向の一方側(Z1方向側)に配置される。
(接合部絶縁部材を配置する工程)
次に、ステップS5において、複数の第2導体80をスロット12に配置した後に、複数の第2導体80のうち、1つのスロット12において径方向に隣接する第2導体80の第2脚部81の間に、シート状の接合部絶縁部材21を配置する。
(第1導体をスロットに配置する工程)
次に、ステップS6において、複数の第1導体70を、ステータコア10の軸方向の他方側(Z2方向側)からステータコア10に対して相対的に移動させる。これにより、第1導体70の第1脚部71がスロット12内に挿入される。これにより、複数の第1導体70が、ステータコア10の軸方向の他方側(Z2方向側)に配置される。
また、全てのスロット12内において、第1脚部71の端部71aと、第2脚部81の端部81aとが交互に配置されるように、第1導体70の第1脚部71と、第2導体80の第2脚部81とがスロット12に配置される。このとき、第1導体70の第1脚部71を挿入する際に、径方向内側に第1脚部71を倒したり、または、第1脚部71を径方向外側にずらして挿入することにより、第1脚部71と第2脚部81との干渉を容易に回避することができる。
(第1脚部と第2脚部との接合を行う工程)
次に、ステップS7において、径方向に複数のセグメント導体40(端部71aおよび端部81a)が押圧されることにより、第1脚部71の第1面71cと第2脚部81の第2面81cとの接合が行われる。
[第2実施形態]
次に、図1、図3、および、図19~図25を参照して、第2実施形態によるステータ200について説明する。第2実施形態のステータ200は、上記第1実施形態とは異なり、第1脚部171および第2脚部181には絶縁層が設けられていない。なお、上記第1実施形態と同様の構成は、第1実施形態と同じ符号を付して図示するとともに説明を省略する。
[ステータの構造]
図1、図3、および、図19~図24を参照して、第2実施形態によるステータ200の構造について説明する。なお、ステータ200は、請求の範囲の「電機子」の一例である。
図1に示すように、ステータ200は、ロータ101と共に、回転電機202の一部を構成する。また、図19に示すように、ステータ200は、シート状の絶縁部材120と、コイル部130(図1参照)とを備える。また、コイル部130は、第1コイルアッセンブリ130a(反リード側コイル)(図21参照)と第2コイルアッセンブリ130b(リード側コイル)(図21参照)とを含む。また、コイル部130は、複数のセグメント導体140(図20参照)からなる。
〈第1導体および第2導体の構造〉
図20に示すように、複数相の第1導体170の各々は、一対の第1脚部171と、第1渡り部172とを含む。第1渡り部172は、第1屈曲部172aと、一対の第1斜行部172bとを有する。なお、第1導体170と同様の構成であるので図20では図示を省略するが、複数相の第2導体180の各々は、一対の第2脚部181(図21参照)と、第2渡り部182(図21参照)とを含む。また、第2渡り部182は、第2屈曲部182a(図21参照)と、一対の第2斜行部182b(図21参照)とを有する。第1脚部171と第2脚部181とは、略等しい長さ(図21参照)を有する。
ここで、第2実施形態では、第1渡り部172および第2渡り部182の絶縁性能は、第1脚部171および第2脚部181の絶縁性能よりも高い。具体的には、セグメント導体140のうち、一対の第1脚部171(第2脚部181)には、絶縁層が設けられていない。すなわち、第1脚部171(第2脚部181)は、絶縁層により被覆されずに導体表面140bが露出している。
そして、第1渡り部172のうちの、少なくとも、異なる相の第1渡り部172同士が隣り合うように配置されている部分、および、第2渡り部182のうちの、少なくとも、異なる相の第2渡り部182同士が隣り合うように配置されている部分の各々には、絶縁層が設けられている。具体的には、第1渡り部172の第1屈曲部172aおよび一対の第1斜行部172bの各々は、絶縁層174により被覆されている。また、第2渡り部182の第2屈曲部182aおよび一対の第2斜行部182bの各々は、絶縁層184(図21参照)により被覆されている。なお、図20では、第1導体170についてのみ図示しているが、第2導体180についても同様であるので図示は省略する。
また、図21に示すように、ステータ200は、複数のスロット12の各々において、コイル部130とスロット12の開口部12a(凸部13b)との間に挟まれるように設けられる板ばね部材210を備える。すなわち、板ばね部材210は、スロット12内の径方向内側に設けられる先端隙12bに設けられている。板ばね部材210は、R方向に撓み変形可能な板ばね部材により構成されている。板ばね部材210は、R1側からコイル部130を押圧することにより、後述する接触部190の接触状態を維持するように構成されている。
また、板ばね部材210は、Z方向に沿って湾曲する板ばね形状を有する。具体的には、板ばね部材210は、Z方向に沿って延びるSUS(ステンレス)等の金属板がZ方向に沿って湾曲されている。板ばね部材210は、ステータコア10のZ方向の長さL3(図19参照)よりも小さいZ方向の長さL4を有する。なお、板ばね部材210は、付勢力(弾性力)を有しているとともに、非磁性体であり、かつ、耐熱性を有している材質(たとえば、インコネル(登録商標))であるのが好ましい。
板ばね部材210は、第1導体170の第1脚部171の第1面171aと、第2導体180の第2脚部181の第2面181aとが接触するように、コイル部130を径方向内側から押圧するように構成されている。第1脚部171の第1面171aと、第2脚部181の第2面181aとが接触することにより接触部190が形成されている。なお、接触部190は、請求の範囲の「接合部」の一例である。
第1面171aおよび第2面181aは、第1面171aと第2面181aとの間に結合材を介さずに、板ばね部材210により押圧されることにより互いに接触されている。すなわち、第1面171aと第2面181aとは接合されておらず、第1面171aと第2面181aとの接触状態は、板ばね部材210による押圧力によって維持されている。
また、複数の接触部190の各々は、スロット12内において、ステータコア10の軸方向における中央部P1に配置されている。また、板ばね部材210も、ステータコア10の軸方向における中央部P1に配置されている。具体的には、板ばね部材210は、径方向から見て、複数の接触部190の各々とオーバラップするように設けられている。
また、第1面171aおよび第2面181aの各々は、メッキ処理されている。すなわち、メッキ処理された面同士(第1面171aおよび第2面181a)が接触されている。
また、メッキ処理においては、たとえば、Ni、Ag、Au、および、Sn等の金属が用いられる。なお、上記の金属のうちの複数の金属(たとえば、NiとAg)を用いてメッキ処理を行ってもよい。
図22に示すように、第1脚部171は、第1面配置部171bと、先端部171cと、第1脚部本体部171dと、第1段差部171eと、を含む。第1段差部171eと、第2脚部181の先端部181cとの間には、隙間部171fが設けられている。
また、第2脚部181は、第2面配置部181bと、先端部181cと、第2脚部本体部181dと、第2段差部181eと、を含む。第2段差部181eと、第1脚部171の先端部171cとの間には、隙間部181fが設けられている。
また、第1面配置部171bおよび第2面配置部181bは、ステータコア10の軸方向の中央部P1(図21参照)に設けられている。
また、ステータ200は、絶縁部材120を備えている。絶縁部材120は、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS:Poly Phenylene Sulfide Resin)、アラミド紙等により構成された絶縁層を含む。絶縁部材120は、シート状に形成されている。絶縁部材120は、ステータコア10とコイル部130とを電気的に絶縁するための第1絶縁部121と、同一のスロット12内に脚部(171、181)が挿入されたセグメント導体140同士を電気的に絶縁するための第2絶縁部122と、を含む。
図23に示すように、第1絶縁部121は、スロット12内において、少なくともスロット12の内側面12cと脚部(171、181)との間に設けられている。具体的には、第1絶縁部121は、スロット12内の全てのセグメント導体140が配置された領域12dの周囲において直線状に延びる部分121aを含む。直線状に延びる部分121aは、領域12dの周囲の殆どを囲むように配置されている。
第2絶縁部122は、スロット12内において、少なくとも同一のスロット12に挿入された複数の脚部(171、181)同士の間に設けられている。具体的には、第2絶縁部122は、同一のスロット12内のR1側に配置されたセグメント導体140からR2側に配置されたセグメント導体140までに渡って設けられる蛇行形状を有する部分122aを含む。蛇行形状を有する部分122aは、R方向に隣接するセグメント導体140の各々に対して、セグメント導体140間をステータコア10のA方向に延びるとともにセグメント導体140とスロット12の内側面12cとの間をR方向に延びるように蛇行している。すなわち、蛇行形状を有する部分122aは、セグメント導体140間をステータコア10のA方向に延びる部分122bと、セグメント導体140とスロット12の内側面12cとの間をR方向に延びる部分122cと、を含む。R1側からR2側に向かって、A方向の一方側に配置される部分122b、部分122c、A方向の他方側に配置される部分122b、部分122cの順に、連続して形成されている。そして、第2絶縁部122は、蛇行形状を有する部分122aが第1絶縁部121の直線状に延びる部分121aと接続されることにより、第1絶縁部121と一体的に形成されている。
また、図24に示すように、第1絶縁部121は、絶縁層121bを含む。また、第1絶縁部121は、熱によって発泡する発泡剤121cを有する固定層121dを含む。固定層121dは、発泡剤121cが発泡することによって膨張することにより、第1脚部171および第2脚部181の各々をステータコア10に対して少なくとも軸方向に固定する。第1絶縁部121の固定層121dは、第1脚部171および第2脚部181の各々とステータコア10とを接着して固定するように構成されている。固定層121dは、絶縁層121bの両面に設けられている。固定層121dは、加熱された際に、熱硬化性樹脂121eが硬化する。これにより、第1脚部171および第2脚部181の各々を固定するのにワニス等を用いる必要がない。また、図24では、第1絶縁部121を強調して図示するために、実際よりも大きい厚みを有しているように図示している。また、図24では、ステータコア10等の図示は、簡略化のため省略している。また、図示は省略するが、第2絶縁部122も第1絶縁部121と同様の構成(組成)を有している。
(ステータの製造工程)
次に、図25を参照して、ステータ200の製造方法(工程)について説明する。
図25に示すように、まず、ステップS11において、セグメント導体140の準備工程が行われる。具体的には、第1脚部171(第2脚部181)には絶縁層を設けず、第1導体170(第2導体180)の第1渡り部172(第2渡り部182)に絶縁層(174、184)を形成する。
次に、ステップS12において、絶縁部材120をスロット12内に配置(挿入)する。
次に、ステップS13において、軸方向の他方側(Z1方向側)から、第2導体180の第2脚部181(図21参照)をスロット12内に挿入する。
次に、ステップS14において、軸方向の一方側(Z2方向側)から、第1導体170の第1脚部171(図21参照)をスロット12内に挿入する。この際、第1脚部171の第1面171aと第2脚部181の第2面181aとが対向するように第1脚部171が配置される。
次に、ステップS15において、板ばね部材210(図21参照)を、軸方向の一方側(たとえばZ1方向側)からスロット12内の先端隙12bに挿入する。
そして、ステップS16において、ステータコア10が加熱されるとともに固定層121dが加熱されることにより、発泡剤121cが発泡するとともに固定層121dが膨張される。これにより、コイル部130が、スロット12に対して少なくとも軸方向に固定される。
[第1および第2実施形態の効果]
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1および第2実施形態では、上記のように、電機子(100、200)は、第1渡り部(72、172)および第2渡り部(82、182)は、第1脚部(71、171)および第2脚部(81、181)よりも絶縁可能な電圧値が高い。これにより、第1渡り部(72、172)および第2渡り部(82、182)の各々をより確実に絶縁することができる。
また、第1脚部(71、171)と第2脚部(81、181)との接合前において、第1セグメント導体(70、170)および第2セグメント導体(80、180)は、互いに別個に(切り離されて)設けられている。この場合、第1セグメント導体(70、170)を軸方向の一方側(第1渡り部(72、172)に対して第1脚部(71、171)が設けられている方向側)に移動させるとともに、第2セグメント導体(80、180)を軸方向の他方側(第2渡り部(82、182)に対して第2脚部(81、181)が設けられている方向側)に移動させることにより、第1脚部(71、171)と第2脚部(81、181)とは、近接するように配置されるとともに互いに接合される。これにより、第1渡り部(72、172)および第2渡り部(82、182)の各々を軸方向に沿ってスロット(12)に挿入させることなく、第1脚部(71、171)と第2脚部(81、181)とを近接させることができるとともに互いに接合させることができる。その結果、渡り部(72、82、172、182)がスロット(12)を通過することがないので、絶縁性能(絶縁可能な電圧値)を高めるために絶縁処理(絶縁層(74、84、174、184)の形成)が施された渡り部(72、82、172、182)が破損(絶縁層(74、84、174、184)が破損)するのを防止することができる。
また、第1渡り部(72、172)および第2渡り部(82、182)のうちの少なくとも一方を軸方向に沿ってスロット(12)に挿入させる場合と異なり、予め第1渡り部(72、172)同士(第2渡り部(82、182)同士)が接合された状態でセグメント導体(40、140)をスロット(12)に配置することができる。すなわち、セグメント導体(40、140)をスロット(12)に配置した後で、第1渡り部(72、172)同士(第2渡り部(82、182)同士)を溶接等の接合処理により接合させる必要がない。これにより、接合処理に起因して渡り部(72、82、172、182)が破損(絶縁層(74、84、174、184)が破損)するのを防止することができる。
これらの結果、セグメント導体(40、140)を軸方向に沿って電機子コア(10)に配置する場合に、渡り部(72、82、172、182)同士をより確実に絶縁することができるとともに、絶縁処理が施された渡り部(72、82、172、182)が破損(絶縁層(74、84、174、184)が破損)するのを防止することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、一対の第1脚部(71)の各々には、第1脚部側絶縁層(73)が設けられており、一対の第2脚部(81)の各々には、第2脚部側絶縁層(83)が設けられている。また、第1渡り部(72)のうちの、少なくとも、異なる相の第1渡り部(72)同士が隣り合うように配置されている部分には、第1脚部側絶縁層(73)よりも厚みが大きい第1渡り部側絶縁層(74)が設けられている。また、第2渡り部(82)のうちの、少なくとも、異なる相の第2渡り部(82)同士が隣り合うように配置されている部分には、第2脚部側絶縁層(83)よりも厚みが大きい第2渡り部側絶縁層(84)が設けられている。このように構成すれば、第1渡り部(72)および第2渡り部(82)のうちの少なくとも一方を軸方向に沿ってスロット(12)に挿入させる場合に比べて、スロット(12)の軸方向の開口面積が大きくなるのを防止することができるとともに、電機子コア(10)が大型化するのを防止することができる。これにより、第1セグメント導体(70)および第2セグメント導体(80)を軸方向に沿って電機子コア(10)に配置する場合において、第1渡り部側絶縁層(74)の厚み(t3+t4)が第1脚部側絶縁層(73)の厚み(t1)よりも大きく、かつ、第2渡り部側絶縁層(84)の厚み(t5+t6)が第2脚部側絶縁層(83)の厚み(t2)よりも大きい場合でも、第1渡り部(72)および第2渡り部(82)の少なくとも一方を軸方向に沿ってスロット(12)に挿入させる場合に比べて、電機子コア(10)が大型化するのを防止することができる。
また、第1渡り部(72)および第2渡り部(82)の各々をスロット(12)に挿入させることなく、第1脚部(71)と第2脚部(81)とを接近させることができるので、コイル部(30)を径方向内側から挿入する必要がない。その結果、径方向内側からの挿入時における径方向内側からの押圧により、渡り部(72、82)の絶縁層(74、84)が破損するのを防止することができる。さらに、径方向内側からの挿入時における径方向内側からの押圧により、付加絶縁層(74c、84c)を形成するための、径方向に隣り合う渡り部(72、82)同士間の隙間が潰れてしまうのを防止することができる。また、第1セグメント導体(70)および第2セグメント導体(80)の各々を軸方向に移動させることにより、周方向に分割された複数の電機子コア(10)を用いるとともに分割された電機子コア(10)を径方向に移動させることによって、スロット(12)に脚部(71、81)を配置させる必要もない。その結果、電機子コア(10)が分割されている場合に比べて、電機子コア(10)の損失(磁気抵抗が大きくなることに起因する鉄損等)が悪化するのを防止することができる。
また、第1渡り部(72)および第2渡り部(82)の各々をスロット(12)に挿入させることなく、第1脚部(71)と第2脚部(81)とを接近させることができるので、スロット(12)の平面視における面積を拡大させる必要がない。その結果、電機子コア(10)の体格が大きくなるのを防止することができるとともに、電機子(10)の損失が悪化するのを防止することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、第1渡り部側絶縁層(74)は、第1脚部側絶縁層(73)と一体的に形成されているとともに第1脚部側絶縁層(73)の厚み(t1)と等しい厚み(t3)を有する第1ベース絶縁層(74a)と、第1ベース絶縁層(74a)の表面(74b)上に設けられている第1付加絶縁層(74c)とを含む。また、第2渡り部側絶縁層(84)は、第2脚部側絶縁層(83)と一体的に形成されているとともに第2脚部側絶縁層(83)の厚み(t2)と等しい厚み(t5)を有する第2ベース絶縁層(84a)と、第2ベース絶縁層(84a)の表面(84b)上に設けられている第2付加絶縁層(84c)とを含む。このように構成すれば、第1付加絶縁層(74c)の厚み(t4)の分、第1渡り部側絶縁層(74)の厚み(t3+t4)を第1脚部側絶縁層(73)の厚み(t1)よりも容易に大きくすることができる。また、第2付加絶縁層(84c)の厚み(t6)の分、第2渡り部側絶縁層(84)の厚み(t5+t6)を第2脚部側絶縁層(83)の厚み(t2)よりも容易に大きくすることができる。その結果、第1セグメント導体(70)および第2セグメント導体(80)を電機子コア(10)に配置するのを容易化しながら、隣り合う第1渡り部(72)同士、および、隣り合う第2渡り部(82)同士をより確実に、かつ、容易に絶縁することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、1つのスロット(12)内には、複数の第1脚部(71)が径方向に配列されているとともに、複数の第2脚部(81)が径方向に配列されている。また、第1渡り部(72)は、スロット(12)の軸方向の他方側において、径方向に複数配列されている。また、第2渡り部(82)は、スロット(12)の軸方向の一方側において、径方向に複数配列されている。また、径方向に配列されている複数の第1渡り部(72)のうちの少なくとも一部には、第1渡り部(72)のうちの第1渡り部側絶縁層(74)が設けられている部分と第1脚部(71)との間に、径方向の一方側に傾斜する第1傾斜部(72c)が設けられている。また、径方向に配列されている複数の第2渡り部(82)のうちの少なくとも一部には、第2渡り部(82)のうちの第2渡り部側絶縁層(84)が設けられている部分と第2脚部(81)との間に、径方向の一方側に傾斜する第2傾斜部(82c)が設けられている。このように構成すれば、第1傾斜部(72c)を設けることにより、第1脚部(71)に対して第1渡り部(72)を径方向の一方側にずらして配置することができる。また、第2傾斜部(82c)を設けることにより、第2脚部(81)に対して第2渡り部(82)を径方向の一方側にずらして配置することができる。その結果、径方向に隣接する第1渡り部(71)同士の間の隙間の大きさを、第1傾斜部(72c)の傾斜角度(θ1)によって容易に調整することができる。また、径方向に隣接する第2渡り部(82)同士の間の隙間の大きさを、第2傾斜部(82c)の傾斜角度(θ2)によって容易に調整することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、複数の第1傾斜部(72c)、および、複数の第2傾斜部(82c)の各々は、径方向に配列されている。また、径方向の一方側の第1傾斜部(72c)は、径方向の他方側の第1傾斜部(72c)よりも、軸方向に対する傾斜角度(θ1)が大きい。また、径方向の一方側の第2傾斜部(82c)は、径方向の他方側の第2傾斜部(82c)よりも、軸方向に対する傾斜角度(θ2)が大きい。このように構成すれば、隣り合う第1渡り部(71)同士の間に確実に隙間を設けることができるとともに、隣り合う第2渡り部(82)同士の間に確実に隙間を設けることができる。これにより、隣り合う第1渡り部(71)同士の間の隙間に容易に第1渡り部側絶縁層(74)を設けることができるとともに、隣り合う第2渡り部(82)同士の間の隙間に容易に第2渡り部側絶縁層(84)を設けることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、1つのスロット(12)内において、互いに同相の複数の第1脚部(71)が径方向に配列されているとともに、互いに同相の複数の第2脚部(81)が径方向に配列されている。このように構成すれば、スロット(12)内において、第1脚部(71)同士の電圧差が過度に大きくなるのを防止することができるとともに、第2脚部(81)同士の電圧差が過度に大きくなるのを防止することができる。その結果、第1脚部側絶縁層(73)の厚み(t1)が第1渡り部側絶縁層(74)の厚み(t3+t4)よりも小さいとともに第2脚部側絶縁層(83)の各々の厚み(t2)が第2渡り部側絶縁層(84)の厚み(t5+t6)よりも小さい構成においても、隣接する第1脚部(71)同士を確実に絶縁することができるとともに隣接する第2脚部(81)同士を確実に絶縁することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、電機子(100)は、第1脚部側絶縁層(73)および第2脚部側絶縁層(83)とは別個に設けられ、スロット(12)とコイル部(30)との間に配置されるシート状のコア脚部絶縁部材(20)を備える。また、電機子(100)は、コア脚部絶縁部材(20)とは別個に設けられ、1つのスロット(12)内において径方向に隣接する接合部(90)同士を絶縁するシート状の接合部絶縁部材(21)を備える。また、コア脚部絶縁部材(20)および接合部絶縁部材(21)の各々は、第1渡り部側絶縁層(74)および第2渡り部側絶縁層(84)とは別個に設けられている。このように構成すれば、第1渡り部側絶縁層(74)および第2渡り部側絶縁層(84)が破損した場合でも、コア脚部絶縁部材(20)により、スロット(12)とコイル部(30)との間の絶縁性を確保することができる。また、第1渡り部側絶縁層(74)および第2渡り部側絶縁層(84)が破損した場合でも、接合部絶縁部材(21)により、接合部(90)同士の間の絶縁性を確保することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、第1渡り部(72)は、第1渡り部(72)の中央において屈曲している第1屈曲部(72a)と、第1屈曲部(72a)から一対の第1脚部(71)側に直線状に延びる一対の第1斜行部(72b)とを有する。また、第2渡り部(82)は、第2渡り部(82)の中央において屈曲している第2屈曲部(82a)と、第2屈曲部(82a)から一対の第2脚部(81)側に直線状に延びる一対の第2斜行部(82b)とを有する。また、第1渡り部側絶縁層(74)は、第1屈曲部(72a)および一対の第1斜行部(72b)の各々に設けられている。また、第2渡り部側絶縁層(84)は、第2屈曲部(82a)および一対の第2斜行部(82b)の各々に設けられている。このように構成すれば、第1渡り部側絶縁層(74)が、第1屈曲部(72a)および一対の第1斜行部(72b)の一方だけに設けられている場合に比べて、隣り合う第1渡り部(72)同士をより確実に絶縁することができる。また、第2渡り部側絶縁層(84)が、第2屈曲部(82a)および一対の第2斜行部(82b)の一方だけに設けられている場合に比べて、隣り合う第2渡り部(82)同士をより確実に絶縁することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、第1屈曲部(72a)に設けられている第1渡り部側絶縁層(74)の第1付加絶縁層(74c)と、一対の第1斜行部(72b)の各々に設けられている第1渡り部側絶縁層(74)の第1付加絶縁層(74c)とは、一体的に設けられている。また、第2屈曲部(82a)に設けられている第2渡り部側絶縁層(84)の第2付加絶縁層(84c)と、一対の第2斜行部(82b)の各々に設けられている第2渡り部側絶縁層(84)の第2付加絶縁層(84c)とは、一体的に設けられている。このように構成すれば、第1屈曲部(72a)の第1付加絶縁層(74c)と、一対の第1斜行部(72b)の各々の第1付加絶縁層(74c)とが、別個に設けられている場合に比べて、部品点数を低減することができるとともに、第1付加絶縁層(74c)の形成工程数を低減することができる。また、第2屈曲部(82a)の第2付加絶縁層(84c)と、一対の第2斜行部(82b)の各々の第2付加絶縁層(84c)とが、別個に設けられている場合に比べて、部品点数を低減することができるとともに、第2付加絶縁層(84c)の形成工程数を低減することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、第1渡り部側絶縁層(74)は、第1渡り部(72)が延びている方向と直交する断面において、第1渡り部(72)を周状に取り囲むように設けられている。また、第2渡り部側絶縁層(84)は、第2渡り部(82)が延びている方向と直交する断面において、第2渡り部(82)を周状に取り囲むように設けられている。このように構成すれば、第1渡り部(72)が延びている方向と直交する断面において、第1渡り部(72)の一部が第1渡り部側絶縁層(74)により覆われている場合に比べて、隣り合う第1渡り部(72)同士をより確実に絶縁することができる。また、第1渡り部(72)が延びている方向と直交する断面において、第1渡り部(72)の一部を覆うように第1渡り部側絶縁層(74)を形成する場合に比べて、第1渡り部側絶縁層(74)を部分的に形成しないように制御(調整)する必要がないので、第1渡り部側絶縁層(74)の形成を容易化することができる。また、第2渡り部(82)が延びている方向と直交する断面において、第2渡り部(82)の一部が第2渡り部側絶縁層(84)により覆われている場合に比べて、隣り合う第2渡り部(82)同士をより確実に絶縁することができる。また、第2渡り部(82)が延びている方向と直交する断面において、第2渡り部(82)の一部を覆うように第2渡り部側絶縁層(84)を形成する場合に比べて、第2渡り部側絶縁層(84)を部分的に形成しないように制御(調整)する必要がないので、第2渡り部側絶縁層(84)の形成を容易化することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、一対の第1脚部(171)および一対の第2脚部(181)の各々には、絶縁層が設けられていない。また、第1渡り部(172)のうちの、少なくとも、異なる相の第1渡り部(172)同士が隣り合うように配置されている部分、および、第2渡り部(182)のうちの、少なくとも、異なる相の第2渡り部(182)同士が隣り合うように配置されている部分には、絶縁層(174、184)が設けられている。このように構成すれば、渡り部(172、182)同士の絶縁を確保しながら、脚部(171、181)に絶縁層が設けられていない分、スロット(12)内のコイル部(130)の占積率を大きくすることができる。
また、第1および第2実施形態では、上記のように、第1渡り部(72、172)は、第1渡り部(72、172)の中央において屈曲している第1屈曲部(72a、172a)と、第1屈曲部(72a、172a)から一対の第1脚部(71、171)側に延びる一対の第1斜行部(72b、172b)とを有する。第2渡り部(82、182)は、第2渡り部(82、182)の中央において屈曲している第2屈曲部(82a、182a)と、第2屈曲部(82a、182a)から一対の第2脚部(81、181)側に延びる一対の第2斜行部(82b、182b)とを有する。一対の第1斜行部(72b、172b)は、互いに交差するように延びるとともに径方向における位置が互いにずれるように配置されている。また、一対の第2斜行部(82b、182b)は、互いに交差するように延びるとともに径方向における位置が互いにずれるように配置されている。また、一対の第1斜行部(72b、172b)のうちの少なくとも一方は、径方向を向く面(72d)に部分的に設けられ、互いに異なる相の第1渡り部(72、172)と隣り合う部分(72e)を有する。一対の第2斜行部(82b、182b)のうちの少なくとも一方は、径方向を向く面(82d)に部分的に設けられ、互いに異なる相の第2渡り部(82、182)と隣り合う部分(82e)を有する。このように構成すれば、第1斜行部(72b、172b)の面(72d)の全体(第2斜行部(82b、182b)の面(82d)の全体)が、互いに異なる相と隣り合う場合に比べて、径方向に隣り合う渡り部(72、82、172、182)同士をより確実に絶縁することができる。
また、第1および第2実施形態では、上記のように、一対の第1脚部(71、171)は、第1脚部(71、171)の径方向の幅(W11)の分だけ径方向における位置が互いにずれて配置されている。また、一対の第2脚部(81、181)は、第2脚部(81、181)の径方向の幅(W12)の分だけ径方向における位置が互いにずれて配置されている。一対の第1斜行部(72b、172b)は、第1脚部(71、171)の径方向の幅(W11)の分だけ径方向における位置が互いにずれて配置されている。一対の第2斜行部(82b、182b)は、第2脚部(81、181)の径方向の幅(W12)の分だけ径方向における位置が互いにずれて配置されている。このように構成すれば、一対の第1脚部(71、171)同士を径方向において互いに隣接するレーン(環状に設けられた導体配置領域)に配置することができるとともに、一対の第1斜行部(72b、172b)同士を径方向において互いに隣接するレーンに配置することができる。また、一対の第2脚部(81、181)同士を径方向において互いに隣接するレーンに配置することができるとともに、一対の第2斜行部(82b、182b)同士を径方向において互いに隣接するレーンに配置することができる。
また、第1および第2実施形態では、上記のように、複数のスロット(12)の各々に配置される複数の第1脚部(71、171)および複数の第2脚部(81、181)の全ては、互いに同相である。このように構成すれば、1つのスロット(12)内において、互いに異なる相の脚部(71、81、171、181)同士が隣り合うことはないので、脚部(71、81、171、181)の絶縁性能を比較的小さくすることができる。その結果、厚みが比較的大きい絶縁被膜を設ける等の絶縁処理を脚部(71、81、171、181)に行う必要がないので、スロット(12)内におけるコイル部(30、130)の占積率をさらに向上させることができる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1実施形態では、第1渡り部72に第1付加絶縁層74cが設けられているとともに、第2渡り部82に第2付加絶縁層84cが設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第1付加絶縁層74cを設けない状態で、第1ベース絶縁層74aの厚みt3を、絶縁層73(第1脚部側絶縁層)の厚みt1よりも大きくしてもよい。また、第2付加絶縁層84cを設けない状態で、第2ベース絶縁層84aの厚みt5を、絶縁層83(第2脚部側絶縁層)の厚みt2よりも大きくしてもよい。
また、上記第1実施形態では、第1屈曲部72aに第1付加絶縁層74cが設けられているとともに、第2屈曲部82aに第2付加絶縁層84cが設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第1屈曲部72aに第1付加絶縁層74cが設けられていないとともに、第2屈曲部82aに第2付加絶縁層84cが設けられていなくてもよい。
また、上記第1実施形態では、第1斜行部72bの全体に第1付加絶縁層74cが設けられているとともに、第2斜行部82bの全体に第2付加絶縁層84cが設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第1斜行部72bのうち、異なる相の第1斜行部72bが隣り合うように設けられていない部分があれば、上記部分には第1付加絶縁層74cを設けなくてもよい。また、第2斜行部82bのうち、異なる相の第2斜行部82bが隣り合うように設けられていない部分があれば、上記部分には第2付加絶縁層84cを設けなくてもよい。
また、上記第1実施形態では、一のスロット12において、径方向に配列されている複数の第1渡り部72のうち、最も径方向内側の第1渡り部72以外に第1傾斜部72cが設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、径方向に配列されている複数の第1渡り部72の全てに、第1傾斜部72cが設けられていてもよい。同様に、径方向に配列されている複数の第2渡り部82の全てに、第2傾斜部82cが設けられていてもよい。
また、上記第1実施形態では、第1傾斜部72cおよび第2傾斜部82cの各々が、径方向外側に傾斜している例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第1傾斜部72cおよび第2傾斜部82cの各々が、径方向内側に傾斜していてもよい。また、第1傾斜部72cおよび第2傾斜部82cが、径方向において、互いに反対方向に傾斜していてもよい。
また、上記第1実施形態では、第1屈曲部72aに設けられている絶縁層74(第1渡り部側絶縁層)の第1付加絶縁層74cと、一対の第1斜行部72bの各々に設けられている絶縁層74(第1渡り部側絶縁層)の第1付加絶縁層74cとが一体的に設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、絶縁層74(第1渡り部側絶縁層)の第1付加絶縁層74cと、一対の第1斜行部72bの各々に設けられている絶縁層74(第1渡り部側絶縁層)の第1付加絶縁層74cとが互いに別個に設けられていてもよい。同様に、絶縁層84(第2渡り部側絶縁層)の第2付加絶縁層84cと、一対の第2斜行部82bの各々に設けられている絶縁層84(第2渡り部側絶縁層)の第2付加絶縁層84cとが互いに別個に設けられていてもよい。
また、上記第1実施形態では、第1付加絶縁層74cおよび第1ベース絶縁層74aが、互いに同じ材質により形成されているとともに、第2付加絶縁層84cおよび第2ベース絶縁層84aが、互いに同じ材質により形成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第1付加絶縁層74cおよび第1ベース絶縁層74aが、互いに異なる材質により形成されているとともに、第2付加絶縁層84cおよび第2ベース絶縁層84aが、互いに異なる材質により形成されていてもよい。
また、上記第1実施形態では、第1付加絶縁層74cおよび第2付加絶縁層84cを形成した後に、アッセンブリ(30a、30b)を形成する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、アッセンブリ(30a、30b)を形成した後に、第1付加絶縁層74cおよび第2付加絶縁層84cを形成してもよい。また、アッセンブリ(30a、30b)を部分的に形成した状態(一部のセグメント導体(40)だけを組み合わせた状態)で、第1付加絶縁層74cおよび第2付加絶縁層84cを形成してもよい。
また、上記第1実施形態では、接合部90が、スロット12内に配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、接合部90の一部がスロット12内に配置(図26参照)されていてもよい。また、接合部90の全体がスロット12の外側に配置(図27参照)されていてもよい。
また、上記第1実施形態では、ステータコア10(電機子コア)のスロット12内の軸方向の他方側(Z2方向側)に接合部90が設けられる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、ステータコア10(電機子コア)の軸方向の中央または一方側(Z1方向側)に接合部90が設けられていてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、スロット12内に複数組の第1脚部71(171)と第2脚部81(181)との組が設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。スロット12内に第1脚部71(171)と第2脚部81(181)との組が1組だけ設けられている構成であってもよい。
また、上記第1実施形態では、第1導体70の一対の第1脚部71は互いに等しい長さ(L1)を有するとともに、第2導体80の一対の第2脚部81は互いに等しい長さ(L2)を有する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第1導体270の一対の第1脚部271は互いに異なる長さを有する(図28A参照)とともに、第2セグメント導体280の一対の第2脚部281は互いに異なる長さを有する(図28B参照)ように構成されていてもよい。すなわち、この場合、第1セグメント導体270および第2セグメント導体280の各々は、J字状(略J字状)を有する。
また、上記第1実施形態では、第2脚部81の長さが、第1脚部71の長さよりも長い例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第2脚部81の長さが、第1脚部71の長さよりも短くてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、ステータ100(200)(電機子)は、インナーロータ型の回転電機102(202)の一部を構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、ステータは、アウターロータ型の回転電機の一部を構成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、第2導体80(180)がリード側の導体であり、第1導体70(170)が反リード側の導体である例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第2導体80(180)が反リード側の導体であり、第1導体70(170)がリード側の導体であってもよい。
また、上記第1実施形態では、コア脚部絶縁部材20および接合部絶縁部材21がシート状である例を示したが、本発明はこれに限られない。シート状でないコア脚部絶縁部材20および接合部絶縁部材21を備えるステータに対しても本発明を適用することは可能である。
また、上記第2実施形態では、蛇腹形状を有する絶縁部材120がスロット12に配置される例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、梯子形状を有する絶縁部材がスロット12に配置されていてもよい。
具体的には、図29に示すように、絶縁部材220は、第1絶縁部221と、第2絶縁部222と、を含む。第1絶縁部221は、スロット12内の全てのセグメント導体140が配置された領域12dの周囲を取り囲むように環状に設けられた環状部分221aから構成されている。第2絶縁部222は、同一のスロット12内のセグメント導体140間にステータコア10の周方向(A方向)に延びるように設けられたセグメント導体間部分222aから構成されている。そして、セグメント導体間部分222aは、環状部分221aと連続的に形成されている。すなわち、第1絶縁部221を構成する環状部分221aと第2絶縁部222を構成するセグメント導体間部分222aとが一体的に形成されている。なお、絶縁部材220は、Z方向から見て、梯子形状を有する。
また、上記第2実施形態では、渡り部(172、182)に絶縁層(174、184)が設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。渡り部(172、182)が脚部(171、181)よりも絶縁性能(絶縁可能な電圧値)が高ければ、渡り部(172、182)に絶縁層(174、184)が設けられていなくてもよい。
10 ステータコア(電機子コア)
12 スロット
20 コア脚部絶縁部材
21 接合部絶縁部材
30、130 コイル部
70、170、270 第1導体
71、171、271 第1脚部
71a 端部(第1脚部の軸方向の一方側の端部)
71b 端部(第1脚部の軸方向の他方側の端部)
72、172 第1渡り部
72a、172a 第1屈曲部
72b、172b 第1斜行部
72c 第1傾斜部
72d 面(第1斜行部の面)
72e 部分(第1斜行部の部分)
73 絶縁層(第1脚部側絶縁層)
74 絶縁層(第1渡り部側絶縁層)
74a 第1ベース絶縁層
74b 表面(第1ベース絶縁層の表面)
74c 第1付加絶縁層
80、180、280 第2導体
81、181、281 第2脚部
81a 端部(第2脚部の軸方向の他方側の端部)
81b 端部(第2脚部の軸方向の一方側の端部)
82、182 第2渡り部
82a、182a 第2屈曲部
82b、182b 第2斜行部
82c 第2傾斜部
82d 面(第2斜行部の面)
82e 部分(第2斜行部の部分)
83 絶縁層(第2脚部側絶縁層)
84 絶縁層(第2渡り部側絶縁層)
84a 第2ベース絶縁層
84b 表面(第2ベース絶縁層の表面)
84c 第2付加絶縁層
90 接合部
100、200 ステータ(電機子)
174、184 絶縁層
190 接触部(接合部)
t1 厚み(第1脚部側絶縁層の厚み)
t2 厚み(第2脚部側絶縁層の厚み)
t3 厚み(第1ベース絶縁層の厚み)
t5 厚み(第2ベース絶縁層の厚み)
θ1 傾斜角度(第1傾斜部の傾斜角度)
θ2 傾斜角度(第2傾斜部の傾斜角度)

Claims (13)

  1. 軸方向に見て円環状を有するバックヨークと、前記バックヨークから径方向内側に突出する複数のティースと、径方向外側に設けられた前記バックヨークの壁部と周方向に隣接する2つの前記ティースの周方向側面とに囲まれた部分である軸方向に延びる複数のスロットと、が設けられている電機子コアと、
    前記軸方向に沿って前記軸方向の一方側に延びる一対の第1脚部と、前記一対の第1脚部の前記軸方向の他方側の端部同士を接続する第1渡り部とを含む複数相の第1セグメント導体と、前記軸方向に沿って前記軸方向の他方側に延びる一対の第2脚部と、前記一対の第2脚部の前記軸方向の一方側の端部同士を接続する第2渡り部とを含む複数相の第2セグメント導体と、前記第1脚部の前記軸方向の一方側の端部、および、前記第2脚部の前記軸方向の他方側の端部が、1つの前記スロット内または1つの前記スロットの前記軸方向の外側において接合されている接合部と、を含むコイル部と、を備え、
    前記複数のティースは、径方向内側の先端部に凸部を有し、
    前記スロットの開口部は、周方向に隣接する2つの前記ティースの前記凸部の先端部同士の間の距離に対応する開口幅を有し、
    周方向に隣接する2つの前記ティースの周方向側面同士の間の距離に対応する幅は、前記開口幅よりも大きく、
    前記複数の第1セグメント導体の各々の前記第1脚部は、互いに同相の前記第1脚部同士と隣り合うように配置され、
    前記複数の第2セグメント導体の各々の前記第2脚部は、互いに同相の前記第2脚部同士と隣り合うように配置され、
    前記複数の第1セグメント導体の各々の前記第1渡り部は、互いに異なる相の前記第1渡り部同士と隣り合うように配置され、
    前記複数の第2セグメント導体の各々の前記第2渡り部は、互いに異なる相の前記第2渡り部同士と隣り合うように配置され、
    前記第1渡り部および前記第2渡り部は、前記第1脚部および前記第2脚部よりも絶縁可能な電圧値が高く、
    前記一対の第1脚部および前記一対の第2脚部の各々には、絶縁層が設けられておらず、
    前記第1渡り部のうちの、少なくとも、異なる相の前記第1渡り部同士が隣り合うように配置されている部分、および、前記第2渡り部のうちの、少なくとも、異なる相の前記第2渡り部同士が隣り合うように配置されている部分には、絶縁層が設けられている、電機子。
  2. 軸方向に見て円環状を有するバックヨークと、前記バックヨークから径方向内側に突出する複数のティースと、径方向外側に設けられた前記バックヨークの壁部と周方向に隣接する2つの前記ティースの周方向側面とに囲まれた部分である軸方向に延びる複数のスロットと、が設けられている電機子コアと、
    前記軸方向に沿って前記軸方向の一方側に延びる一対の第1脚部と、前記一対の第1脚部の前記軸方向の他方側の端部同士を接続する第1渡り部とを含む複数相の第1セグメント導体と、前記軸方向に沿って前記軸方向の他方側に延びる一対の第2脚部と、前記一対の第2脚部の前記軸方向の一方側の端部同士を接続する第2渡り部とを含む複数相の第2セグメント導体と、前記第1脚部の前記軸方向の一方側の端部、および、前記第2脚部の前記軸方向の他方側の端部が、1つの前記スロット内または1つの前記スロットの前記軸方向の外側において接合剤を介して接合されている接合部と、を含むコイル部と、を備え、
    前記複数のティースは、径方向内側の先端部に凸部を有し、
    前記スロットの開口部は、周方向に隣接する2つの前記ティースの前記凸部の先端部同士の間の距離に対応する開口幅を有し、
    周方向に隣接する2つの前記ティースの周方向側面同士の間の距離に対応する幅は、前記開口幅よりも大きく、
    前記一対の第1脚部の各々には、第1脚部側絶縁層が設けられており、
    前記一対の第2脚部の各々には、第2脚部側絶縁層が設けられており、
    前記第1渡り部のうちの、少なくとも、異なる相の前記第1渡り部同士が隣り合うように配置されている部分には、前記第1脚部側絶縁層よりも厚みが大きい第1渡り部側絶縁層が設けられており、
    前記第2渡り部のうちの、少なくとも、異なる相の前記第2渡り部同士が隣り合うように配置されている部分には、前記第2脚部側絶縁層よりも厚みが大きい第2渡り部側絶縁層が設けられている、電機子。
  3. 前記第1渡り部側絶縁層は、前記第1脚部側絶縁層と一体的に形成されているとともに前記第1脚部側絶縁層の厚みと等しい厚みを有する第1ベース絶縁層と、前記第1ベース絶縁層の表面上に設けられている第1付加絶縁層とを含み、
    前記第2渡り部側絶縁層は、前記第2脚部側絶縁層と一体的に形成されているとともに前記第2脚部側絶縁層の厚みと等しい厚みを有する第2ベース絶縁層と、前記第2ベース絶縁層の表面上に設けられている第2付加絶縁層とを含む、請求項2に記載の電機子。
  4. 1つの前記スロット内には、複数の前記第1脚部が径方向に配列されているとともに、複数の前記第2脚部が径方向に配列されており、
    前記第1渡り部は、前記スロットの前記軸方向の他方側において、径方向に複数配列されており、
    前記第2渡り部は、前記スロットの前記軸方向の一方側において、径方向に複数配列されており、
    径方向に配列されている前記複数の第1渡り部のうちの少なくとも一部には、前記第1渡り部のうちの前記第1渡り部側絶縁層が設けられている部分と前記第1脚部との間に、径方向の一方側に傾斜する第1傾斜部が設けられ、
    径方向に配列されている前記複数の第2渡り部のうちの少なくとも一部には、前記第2渡り部のうちの前記第2渡り部側絶縁層が設けられている部分と前記第2脚部との間に、径方向の一方側に傾斜する第2傾斜部が設けられている、請求項2または3に記載の電機子。
  5. 複数の前記第1傾斜部、および、複数の前記第2傾斜部の各々は、径方向に配列されており、
    径方向の一方側の前記第1傾斜部は、径方向の他方側の前記第1傾斜部よりも、前記軸方向に対する傾斜角度が大きく、
    径方向の一方側の前記第2傾斜部は、径方向の他方側の前記第2傾斜部よりも、前記軸方向に対する傾斜角度が大きい、請求項4に記載の電機子。
  6. 1つの前記スロット内において、互いに同相の前記複数の第1脚部が径方向に配列されているとともに、互いに同相の前記複数の第2脚部が径方向に配列されている、請求項4または5に記載の電機子。
  7. 前記第1脚部側絶縁層および前記第2脚部側絶縁層とは別個に設けられ、前記スロットと前記コイル部との間に配置されるシート状のコア脚部絶縁部材と、
    前記コア脚部絶縁部材とは別個に設けられ、1つの前記スロット内において径方向に隣接する前記接合部同士を絶縁するシート状の接合部絶縁部材と、をさらに備え、
    前記コア脚部絶縁部材および前記接合部絶縁部材の各々は、前記第1渡り部側絶縁層および前記第2渡り部側絶縁層とは別個に設けられている、請求項4~6のいずれか1項に記載の電機子。
  8. 前記第1渡り部は、前記第1渡り部の中央において屈曲している第1屈曲部と、前記第1屈曲部から前記一対の第1脚部側に延びる一対の第1斜行部とを有し、
    前記第2渡り部は、前記第2渡り部の中央において屈曲している第2屈曲部と、前記第2屈曲部から前記一対の第2脚部側に延びる一対の第2斜行部とを有し、
    前記第1渡り部側絶縁層は、前記第1屈曲部および前記一対の第1斜行部の各々に設けられ、
    前記第2渡り部側絶縁層は、前記第2屈曲部および前記一対の第2斜行部の各々に設けられている、請求項2~7のいずれか1項に記載の電機子。
  9. 前記第1渡り部側絶縁層は、前記第1脚部側絶縁層と一体的に形成されているとともに前記第1脚部側絶縁層の厚みと等しい厚みを有する第1ベース絶縁層と、前記第1ベース絶縁層の表面上に設けられている第1付加絶縁層とを含み、
    前記第2渡り部側絶縁層は、前記第2脚部側絶縁層と一体的に形成されているとともに前記第2脚部側絶縁層の厚みと等しい厚みを有する第2ベース絶縁層と、前記第2ベース絶縁層の表面上に設けられている第2付加絶縁層とを含み、
    前記第1屈曲部に設けられている前記第1渡り部側絶縁層の前記第1付加絶縁層と、前記一対の第1斜行部の各々に設けられている前記第1渡り部側絶縁層の前記第1付加絶縁層とは、一体的に設けられており、
    前記第2屈曲部に設けられている前記第2渡り部側絶縁層の前記第2付加絶縁層と、前記一対の第2斜行部の各々に設けられている前記第2渡り部側絶縁層の前記第2付加絶縁層とは、一体的に設けられている、請求項8に記載の電機子。
  10. 前記第1渡り部側絶縁層は、前記第1渡り部が延びている方向と直交する断面において、前記第1渡り部を周状に取り囲むように設けられ、
    前記第2渡り部側絶縁層は、前記第2渡り部が延びている方向と直交する断面において、前記第2渡り部を周状に取り囲むように設けられている、請求項2~9のいずれか1項に記載の電機子。
  11. 前記第1渡り部は、前記第1渡り部の中央において屈曲している第1屈曲部と、前記第1屈曲部から前記一対の第1脚部側に延びる一対の第1斜行部とを有し、
    前記第2渡り部は、前記第2渡り部の中央において屈曲している第2屈曲部と、前記第2屈曲部から前記一対の第2脚部側に延びる一対の第2斜行部とを有し、
    前記一対の第1斜行部は、互いに交差するように延びるとともに径方向における位置が互いにずれるように配置され、
    前記一対の第2斜行部は、互いに交差するように延びるとともに径方向における位置が互いにずれるように配置され、
    前記一対の第1斜行部のうちの少なくとも一方は、径方向を向く面に部分的に設けられ、互いに異なる相の前記第1渡り部と隣り合う部分を有し、
    前記一対の第2斜行部のうちの少なくとも一方は、径方向を向く面に部分的に設けられ、互いに異なる相の前記第2渡り部と隣り合う部分を有する、請求項1~10のいずれか1項に記載の電機子。
  12. 前記一対の第1脚部は、前記第1脚部の径方向の幅の分だけ径方向における位置が互いにずれて配置され、
    前記一対の第2脚部は、前記第2脚部の径方向の幅の分だけ径方向における位置が互いにずれて配置され、
    前記一対の第1斜行部は、前記第1脚部の径方向の幅の分だけ径方向における位置が互いにずれて配置され、
    前記一対の第2斜行部は、前記第2脚部の径方向の幅の分だけ径方向における位置が互いにずれて配置されている、請求項11に記載の電機子。
  13. 前記複数のスロットの各々に配置される前記複数の第1脚部および前記複数の第2脚部の全ては、互いに同相である、請求項1~12のいずれか1項に記載の電機子。
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