以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
第1実施形態にかかるインダクタについて説明する。ここで説明するインダクタは、例えば車両における電気自動車などにおける電力変換器に備えられるインダクタなどに使用される。
図1に示されるインダクタ100は、平板状の磁性コア10と、磁性コア10の一面側とその反対面それぞれに配置された導体パターン層20、30および両導体パターン層20、30の間の電気的接続を行う接続端子40とを有している。磁性コア10や両導体パターン層20、30は、上面形状が一方向を長手方向とする長方形状とされている。以下では、磁性コア10等の長手方向をx方向、短手方向をy方向、磁性コア10の厚み方向、つまり磁性コア10の一面や導体パターン層20、30の一面に対する法線方向をz方向として説明する。
図2に示すように、磁性コア10は、一面および他面を有する平板状の磁性部材11によって構成されている。磁性部材11には、一面から他面に貫通させられた複数の開口部12が形成され、複数の開口部12がx方向において並べて配置されることにより、y方向に延びる複数の磁脚13が形成された構成とされている。ここでは、8つの開口部12が形成されることで、9つの磁脚13が構成されている。磁脚13のうち両端に位置するものと比較して、それよりも内側に位置しているものについては太くされている。なお、ここでは磁脚13の数を9つとしているが、この数については任意であり、2つ以上とされていれば良い。
導体パターン層20は、第1導体パターン層に相当するもので、図1、図3Aおよび図3Bに示すように、磁性コア10と反対側の一面を上面、磁性コア10側の一面を下面として、少なくとも一方に導体パターンが形成されたものである。導体パターン層20は、第1絶縁層に相当する樹脂などの絶縁層21に対して導体パターンが形成されたものとされている。本実施形態の場合は、絶縁層21における上面側に第1導体パターン22、下面側に第2導体パターン23が形成された構成とされている。
図3Aに示すように、第1導体パターン22は、x方向を長手方向とする直線状部22aを複数有した構成とされている。直線状部22aは、x方向に延びる複数のライン上において、各ラインに複数ずつ配置されている。隣り合うラインにおいては、直線状部22aが互い違いに備えられている。換言すれば、複数の直線状部22aは千鳥状に配置されており、絶縁層21のうち直線状部22aが配置されていない部分を非配置部21aとすると、各ライン上において直線状部22aと非配置部21aが交互に繰り返されている。そして、隣り合うラインにおいては、直線状部22aと非配置部21aの順番が逆になっている。
また、各直線状部22aのx方向の両側には、他の導体パターンとの電気的な接続が行われる接続部22bが備えられている。各ラインの直線状部22aのうちx方向両端に配置されている2つ以外では、各直線状部22aの長手方向両側に1つずつ、各直線状部22aからx方向に張り出すように接続部22bが備えられている。そして、各直線状部22aの両端に備えられた接続部22bが共に、直線状部22aの短手方向の一方、図3Aで言えば紙面上方に寄せられて配置されている。
また、各ラインの直線状部22aのうちのx方向の一端、図3Aで言えば紙面右端に配置されたものでは、導体パターン層20の内寄りに位置する端部の接続部22bは直線状部22aからx方向に張り出すように備えられている。そして、この直線状部22aにおける導体パターン層20の外寄りに位置する端部の接続部22bは、直線状部22a内に配置されている。
さらに、各ラインの直線状部22aのうちのx方向の他端、図3Aで言えば紙面左端に配置されたものでは、導体パターン層20の内寄りに位置する端部の接続部22bは直線状部22aからx方向に張り出すように備えられている。そして、この直線状部22aにおける導体パターン層20の外寄りに位置する端部の接続部22bは、直線状部22aからy方向の一方に張り出した引出部22cの先端に備えられている。このため、x方向の他端の位置では、第1導体パターン22は、直線状部22aと引出部22cによってL字状となっている。
さらに、第1導体パターン22には、図3Aの紙面左上の位置に第1パッド22dが備えられている。この第1パッド22dを通じて外部との電気的接続が図れるようになっている。
図3Bに示すように、第2導体パターン23も、x方向を長手方向とする直線状部23aを複数有した構成とされている。直線状部23aは、x方向に延びる複数のライン上において、各ラインに複数ずつ配置されている。隣り合うラインにおいては、直線状部23aが互い違いに備えられている。換言すれば、複数の直線状部23aは千鳥状に配置されており、絶縁層21のうち直線状部23aが配置されていない部分を非配置部21nとすると、各ライン上において直線状部23aと非配置部21bが交互に繰り返されている。そして、隣り合うラインにおいては、直線状部23aと非配置部21bの順番が逆になっている。
また、各直線状部23aのx方向の両側には、他の導体パターンとの電気的な接続が行われる接続部23bが備えられている。接続部23bについては、絶縁層21を貫通して第1導体パターン22が配置された一面側まで設けられたスルーホールビアとされているが、スルーホールビアでなくても良い。各ラインの直線状部23aのうちx方向両端に配置されている2つ以外では、各直線状部23aの長手方向両側に1つずつ、各直線状部23aからx方向に張り出すように接続部23bが備えられている。そして、各直線状部23aの両端に備えられた接続部23bが共に、直線状部23aの短手方向の他方、つまり第1導体パターン22とは逆方向、図3Bで言えば紙面下方に寄せられて配置されている。
また、各ラインの直線状部23aのうちのx方向の一端、図3Bで言えば紙面右端に配置されたものでは、導体パターン層20の内寄りに位置する端部の接続部23bは直線状部23aからx方向に張り出すように備えられている。そして、この直線状部23aにおける導体パターン層20の外寄りに位置する端部の接続部23bは、直線状部23aからy方向の一方に張り出した引出部23cの先端に備えられている。このため、x方向の一端の位置では、第2導体パターン23は、直線状部23aと引出部23cによってL字状となっている。なお、図4Aに示されるように、紙面右端の位置において、直線状部23aは直線状部22aよりも長くされており、引出部23cが直線状部22aと重ならないように配置されている。
さらに、各ラインの直線状部23aのうちのx方向の他端、図3Bで言えば紙面左端に配置されたものも、直線状部23aの長手方向両側に1つずつ、接続部23bが直線状部23aからx方向に張り出すように備えられている。そして、この直線状部23aにおける導体パターン層20の外寄りに位置する端部の接続部23bは、直線状部23aからの張り出し長が長くされており、図4Aに示すように、紙面左端の位置において、直線状部22aよりも突き出している。
このように、第2導体パターン23は、第1導体パターン22と同様の構成とされているが、第1導体パターン22を概ね反転したレイアウトとされている。すなわち、第1導体パターン22の直線状部22aと第2導体パターン23が配置された下面側における非配置部21bとが対向している。逆に、第2導体パターン23の直線状部23aと第1導体パターン22が配置された上面側における非配置部21aとが対向している。図4Aにおいて、接続部22bが紙面上方に寄せられ、接続部23bが紙面下方に寄せられることで、接続部22bと接続部23bとがy方向において互いに異なる位置に配置されている。
導体パターン層30は、第2導体パターン層に相当するもので、磁性コア10側の一面を上面、磁性コア10と反対側の一面を下面として、少なくとも一方に導体パターンが形成されたものである。導体パターン層30は、第2絶縁層に相当する樹脂などの絶縁層31に対して導体パターンが形成されたものとされている。本実施形態の場合は、絶縁層31における上面側に第3導体パターン32、下面側に第4導体パターン33が形成された構成とされている。
図3Cに示すように、第3導体パターン32も、x方向を長手方向とする直線状部32aを複数有した構成とされている。直線状部32aは、x方向の複数のライン上において、各ラインに複数ずつ配置されている。隣り合うラインにおいては、直線状部32aが互い違いに備えられている。換言すれば、複数の直線状部32aは千鳥状に配置されており、絶縁層31のうち直線状部32aが配置されていない部分を非配置部31aとすると、各ライン上において直線状部32aと非配置部31aが交互に繰り返されている。そして、隣り合うラインにおいては、直線状部32aと非配置部31aの順番が逆になっている。
また、各直線状部32aのx方向の両側には、他の導体パターンとの電気的な接続が行われる接続部32bが備えられている。接続部32bについては、絶縁層31を貫通して第4導体パターン33が配置された一面側まで設けられたスルーホールビアとされているが、スルーホールビアでなくても良い。各ラインの直線状部32aのうちx方向両端に配置されている2つ以外では、各直線状部32aの長手方向両側に1つずつ、各直線状部32aからx方向に張り出すように接続部32bが備えられている。そして、各直線状部32aの両端に備えられた接続部32bが共に、直線状部32aの短手方向の一方、図3Cで言えば紙面上方に寄せられて配置されている。
また、各ラインの直線状部32aのうちのx方向の一端、図3Cで言えば紙面右端に配置されたものでは、導体パターン層30の内寄りに位置する端部の接続部32bは直線状部32aからx方向に張り出すように備えられている。そして、この直線状部32aにおける導体パターン層20の外寄りに位置する端部の接続部32bは、直線状部32aからy方向の一方に張り出した引出部32cの先端に備えられている。このため、x方向の一端の位置では、第3導体パターン32は、直線状部32aと引出部32cによってL字状となっている。なお、図4Bに示されるように、紙面右端の位置において、直線状部32aは後述する直線状部33aよりも長くされており、引出部32cが直線状部33aと重ならないように配置されている。
さらに、各ラインの直線状部32aのうちのx方向の他端、図3Cで言えば紙面左端に配置されたものでは、導体パターン層30の内寄りに位置する端部の接続部32bは直線状部32aからx方向に張り出すように備えられている。そして、この直線状部32aにおける導体パターン層30の外寄りに位置する端部の接続部32bは、直線状部32a内に配置されている。
このように、第3導体パターン32は、第1導体パターン22と同様の構成とされているが、図4Cに示すように、第1導体パターン22を概ね反転したレイアウトとされている。すなわち、第3導体パターン32が配置された上面側における非配置部31aと第1導体パターン22の直線状部22aとが対向している。逆に、第1導体パターン22が配置された上面側における非配置部21aと第3導体パターン32の直線状部32aとが対向している。接続部22bと接続部32bとについては、図3Aにおいて接続部22bが紙面上方に寄せられ、図3Cにおいて接続部32bも紙面上方に寄せられることで、y方向において一致し、z方向において互いに重なる。また、図4Cに示すように、z方向から見て、直線状部22aと直線状部32aは共に複数のライン上に配置されており、図中左端において、各直線状部32aが隣のラインの直線状部22aに備えられた引出部22cと重なっている。同様に、図中右端において、各直線状部22aが隣のラインの直線状部32aに備えられた引出部32cと重なっている。
図3Dに示すように、第4導体パターン33は、x方向を長手方向とする直線状部33aを複数有した構成とされている。直線状部33aは、x方向の複数のライン上において、各ラインに複数ずつ配置されている。隣り合うラインにおいては、直線状部33aが互い違いに備えられている。換言すれば、複数の直線状部33aは千鳥状に配置されており、絶縁層31のうち直線状部33aが配置されていない部分を非配置部31bとすると、各ライン上において直線状部33aと非配置部31bが交互に繰り返されている。そして、隣り合うラインにおいては、直線状部33aと非配置部31bの順番が逆になっている。
また、各直線状部33aのx方向の両側には、他の導体パターンとの電気的な接続が行われる接続部33bが備えられている。各ラインの直線状部33aのうちx方向両端に配置されている2つ以外では、各直線状部33aの長手方向両側に1つずつ、各直線状部33aからx方向に張り出すように接続部33bが備えられている。そして、各直線状部33aの両端に備えられた接続部33bが共に、直線状部33aの短手方向の一方、図3Dで言えば紙面下方に寄せられて配置されている。
また、各ラインの直線状部33aのうちのx方向の一端、図3Dで言えば紙面右端に配置されたものも、直線状部32aの長手方向両側に1つずつ、接続部33bが直線状部33aからx方向に張り出すように備えられている。そして、この直線状部33aにおける導体パターン層20の外寄りに位置する端部の接続部33bは、直線状部33aからの張り出し長が長くされており、図4Dに示すように、紙面右端の位置において、直線状部33aよりも突き出している。ただし、図3Dの紙面下のラインにおいては、直線状部33aが他のラインにおける接続部33bと同じ位置まで延設されている。このため、図3Aや図3Dの紙面右下の位置において、直線状部22aに備えられた外寄りの接続部22bと、直線状部33aに備えられた外寄りの接続部33bとがz方向において重なる。
さらに、各ラインの直線状部33aのうちのx方向の他端、図3Dで言えば紙面左端に配置されたものでは、導体パターン層20の内寄りに位置する端部の接続部33bは直線状部33aからx方向に張り出すように備えられている。そして、この直線状部33aにおける導体パターン層20の外寄りに位置する端部の接続部33bは、直線状部33aからy方向の一方に張り出した引出部33cの先端に備えられている。このため、x方向の他端の位置では、第4導体パターン33は、直線状部33aと引出部33cによってL字状となっている。
さらに、第4導体パターン33には、図3Dの紙面左上の位置に第2パッド33dが備えられている。この第2パッド33dを通じて外部との電気的接続が図れるようになっている。
このように、第4導体パターン33は、第3導体パターン32と同様の構成とされているが、第3導体パターン32を概ね反転したレイアウトとされている。すなわち、第4導体パターン33の直線状部33aと第3導体パターン32が配置された上面側における非配置部31bとが対向している。逆に、第3導体パターン32の直線状部32aと第4導体パターン33が配置された下面側における非配置部31aとが対向している。図4Bにおいて、接続部32bが紙面上方に寄せられ、接続部32bが紙面下方に寄せられることで、接続部33bと接続部32bとがy方向において互いに異なる位置に配置されている。
また、第4導体パターン33は、第2導体パターン23と同様の構成とされているが、図4Dに示すように、第2導体パターン23を概ね反転したレイアウトとされている。すなわち、第4導体パターン33が配置された下面側における非配置部31bと第2導体パターン23の直線状部23aとが対向している。逆に、第2導体パターン23が配置された下面側における非配置部21bと第4導体パターン33の直線状部33aとが対向している。接続部23bと接続部33bとについては、図4Dに示すように、接続部23bと接続部32bが共に紙面下方に寄せられることで、y方向において一致し、z方向において互いに重なる。また、図4Dに示すように、z方向から見て、直線状部23aと直線状部33aは共に複数のライン上に配置されており、図中右端において、各直線状部33aが隣のラインの直線状部23aに備えられた引出部23cと重なっている。同様に、図中左端において、各直線状部23aが隣のラインの直線状部33aに備えられた引出部33cと重なっている。
接続端子40は、導体パターン層20と導体パターン層30との間の電気的接続を行うものであり、z方向に延びる端子である。接続端子40は、第1端子41~第3端子43を有している。これら第1端子41~第3端子43が配置される位置は、磁性コア10のうちの開口部12や磁性コア10の外側の位置とされている。そして、開口部12や磁性コア10の外側を通じて第1端子41~第3端子43が導体パターン層20と導体パターン層30との電気的接続を行っている。
第1端子41は、第1導体パターン22と第3導体パターン32とを電気的に接続する。具体的には、図4C、図5Aおよび図5Bに示すようにz方向において重なって配置された接続部22bと接続部32bとを接続している。これにより、第1端子41を通じて、第1導体パターン22の直線状部22aと第3導体パターン32の直線状部32aとが接続されたのち、再び第1導体パターン22の直線状部22aに接続されるという接続形態が繰り返される。換言すると、直線状部22aと直線状部32aとが第1端子41によって交互に接続され、これらによって磁脚13が編み込まれたような構造になっている。なお、図5Aおよび図5Bは、それぞれ、図1中のVA-VA断面とVB-VB断面を記載した図であるが、図を見やすくするために縮尺は変えてある。
また、x方向の一端、図4Cにおいては左端では、第1導体パターン22の引出部22cが隣のラインまで引き出されているため、第1端子41を介して隣のラインの第3導体パターン32の接続部32bに接続されている。また、x方向の他端、図4Cにおいては右端では、第3導体パターン32の引出部32cが隣のラインまで引き出されているため、第1端子41を介して隣のラインの第1導体パターン22の接続部22bに接続されている。そして、図4Cの紙面左上においては、直線状部32aが第1端子41を通じて第1パッド22dに接続されている。
したがって、図4Cの紙面上方から見ると、第1導体パターン22と第3導体パターン32とは第1端子41を介して紙面左右に蛇行状に接続されて、左上の第1パッド22dから右下の位置まで接続されている。
第2端子42は、第2導体パターン23と第4導体パターン33とを電気的に接続する。具体的には、図4D、図5Cおよび図5Dに示すようにz方向において重なって配置された接続部23bと接続部33bとを接続している。これにより、第2端子42を通じて、第2導体パターン23の直線状部23aと第4導体パターン33の直線状部33aとが接続されたのち、再び第2導体パターン23の直線状部23aに接続されるという接続形態が繰り返される。換言すると、直線状部23aと直線状部33aとが第2端子42によって交互に接続され、これらによって磁脚13が編み込まれたような構造になっている。なお、図5Cおよび図5Dは、それぞれ、図1中のVC-VC断面とVD-VD断面を記載した図であるが、図を見やすくするために縮尺は変えてある。
また、x方向の一端、図4Dにおいては右端では、第2導体パターン23の引出部23cが隣のラインまで引き出されているため、第2端子42を介して隣のラインの第4導体パターン33の接続部33bに接続されている。また、x方向の他端、図4Dにおいては左端では、第4導体パターン33の引出部33cが隣のラインまで引き出されているため、第2端子42を介して隣のラインの第2導体パターン23の接続部23bに接続されている。そして、図4Dの紙面左上においては、直線状部23aが第2端子42を通じて第2パッド33dに接続されている。
したがって、図4Dの紙面上方から見ると、第2導体パターン23と第4導体パターン33とは第2端子42を介して紙面左右に蛇行状に接続されて、右下の位置から左上の第2パッド33dまで接続されている。
第3端子43は、図1の紙面右下において、第1導体パターン22と第4導体パターン33とを電気的に接続する。この第1導体パターン22と第4導体パターン33との接続点が折返地点となる。すなわち、図4Cにおいて、右上の第1パッド22dから第1導体パターン22と第3導体パターン32とが左右に蛇行状に接続されて右下の折返位置に至り、折返地点において、第1導体パターン22と第4導体パターン33が接続される。さらに、そこからは第4導体パターン33と第2導体パターン23とが左右に蛇行状に接続されて左上の第2パッド33dに至るという経路で接続されている。
以上説明したように、第1~第4導体パターン22、23、32、33および接続端子40によってコイルが構成され、コイルが磁性コア10に巻回されることで、本実施形態にかかるインダクタ100が構成されている。続いて、本実施形態のインダクタ100の作動および効果について説明する。ここでは、本実施形態のインダクタ100を簡略化した図6A、6Bを参照して説明する。
上記したように、第1端子41を通じて、第1導体パターン22の直線状部22aと第3導体パターン32の直線状部32aとが接続されたのち、再び第1導体パターン22の直線状部22aに接続されるという接続形態が繰り返されている。このため、第1パッド22dをスタート地点として、図5Aおよび図5Bに示したように磁脚13が第1導体パターン22、第3導体パターン32および第1端子41によって編み込まれたような構造を通じて電流が流されることになる。これにより、第1パッド22dより電流が流されると、図6Aに示すように、図中左側の開口部12においては紙面手前側から紙面向こう側に向けて電流が流れ、図中右側の開口部12においてはその逆方向に電流が流れる。これは、すべての隣り合うライン間において同様となる。
したがって、図6A中の左側の開口部12においては、紙面手前側から紙面向こう側に向かう電流を中心として、右ネジの法則に従った時計回りの磁束が磁性コア10内に発生させられる。また図6A中の右側の開口部12においては、紙面向こう側から紙面手前側に向かう電流を中心として、右ネジの法則に従った反時計回りの磁束が磁性コア10内に発生させられる。これにより、図6A中の中心に位置する磁脚13内においては同じ向きの磁束が発生することで、強い磁束を発生させることが可能となる。
同様に、第2端子42を通じて、第2導体パターン23の直線状部23aと第4導体パターン33の直線状部33aとが接続されたのち、再び第2導体パターン23の直線状部23aに接続されるという接続形態が繰り返されている。このため、図5Cおよび図5Dに示したように磁脚13が第2導体パターン23、第4導体パターン33および第2端子42によって編み込まれたような構造となり、第2パッド33dを終点として電流が流されることになる。これにより、第2パッド33dより電流が流されると、図6Bに示すように、図中左側の開口部12においては紙面手前側から紙面向こう側に向けて電流が流れ、図中右側の開口部12においてはその逆方向に電流が流れる。これは、すべての隣り合うライン間において同様となる。
したがって、図6B中の左側の開口部12においては、紙面手前側から紙面向こう側に向かう電流を中心として、右ネジの法則に従った時計回りの磁束が磁性コア10内に発生させられる。また図6B中の右側の開口部12においては、紙面向こう側から紙面手前側に向かう電流を中心として、右ネジの法則に従った反時計回りの磁束が磁性コア10内に発生させられる。これにより、図6B中の中心に位置する磁脚13内においては同じ向きの磁束が発生することで、強い磁束を発生させることが可能となる。
このように、第1導体パターン22、第3導体パターン32および第1端子41の組と、第2導体パターン23、第4導体パターン33および第2端子42の組、それぞれで同じ方向の磁束を発生させられる。このため、インダクタ100により、効率的な電力交換を行うことが可能な電力変換器を構成できる。
そして、このような構成のインダクタ100において、第1~第4導体パターン22、23、32、33の直線状部22a、23a、32a、33aをすべて磁束に対して垂直な方向に並べられる。このため、磁束に対して導体パターンを傾ける必要がないし、開口部12のうち接続端子40が配置されないデッドスペースを少なくすることが可能となる。したがって、配線長を短くでき、部品体格の大型化を抑制できると共に、導体パターンの抵抗値の増大を抑制することが可能となる。
また、本実施形態では、第1導体パターン22と第3導体パターン33とを第1端子41で接続した組だけでなく、第2導体パターン23と第4導体パターン33とを第2端子42で接続した組も備えている。つまり、導体パターン層20、30を表裏両面に導体パターンが備えられた両面基板としている。これら両方の組を備えることは必須ではなく、少なくとも一方を備えるだけでも、直線状部22a、23a、32a、33aを傾けていないことによる部品体格の大型化の抑制および導体パターンの抵抗値の増大の抑制を図ることができる。ただし、2組備えることで、導体パターンを片面だけに設ける片面基板とする場合と比較して、基板面積を同じにする場合における第1~第4導体パターン22、23、32、33の線幅を広げることができる。このため、より第1~第4導体パターン22、23、32、33を低抵抗にできるため、より上記効果を得ることが可能となる。
さらに、1個の磁脚13当たりのコイルの巻数を偶数とすれば、コイルの巻始めと巻き終わりが磁性コア10を挟んで対称の位置にできる。このため、第1導体パターン22と第3導体パターン33とを第1端子41で接続した組と、第2導体パターン23と第4導体パターン33とを第2端子42で接続した組とを、対称的に配置すれば良く、実装し易くできる。
なお、本実施形態のように、磁脚13を編み込むようにコイルが巻かれる場合、磁脚13を1周全周に巻いているのではないが、磁束の発生に寄与するのは、開口部12を貫通するように電流を流す接続端子40の部分である。このため、ここでいう1個の磁脚13当たりのコイルの巻数とは、開口部12内を貫通する接続端子40の数のことを意味している。
(第2実施形態)
第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対してコイルを多層構造に変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図7A、図7Bに示すように、本実施形態では、磁性コア10の一面側に導体パターン層20を二枚積層して配置すると共に、他面側に導体パターン層30を二枚積層して配置している。二枚の導体パターン層20に形成された第1導体パターン22および第2導体パターン23は第1実施形態と同様とされ、互いに同じパターンとされている。また、二枚の導体パターン層30に形成された第3導体パターン32および第4導体パターン33も第1実施形態と同様とされ、互いに同じパターンとされている。
なお、図7A、図7Bは、本実施形態のインダクタ100のうちの一部のみを取り出した断面図である。図7Aは、図1中のVA-VA断面に対応する図であるが、図を見やすくするために縮尺は変えてある。また、図7Bは、図1中のVC-VC断面に対応する図であるが、図を見やすくするために縮尺は変えてある。
このように、磁性コア10を挟んで同じ数の複数枚ずつ、導体パターン層20、30を備えることも可能である。このような構成とする場合、接続端子40を介して、第1導体パターン22同士、第2導体パターン23同士、第3導体パターン32同士、さらには第4導体パターン33同士をそれぞれ並列接続させられる。これにより、導体パターン層20、30の抵抗値を低下させることが可能となる。
(第3実施形態)
第3実施形態について説明する。本実施形態は、第1、第2実施形態に対して導体パターン層20、30におけるパターン構造に変更したものであり、その他については第1、第2実施形態と同様であるため、第1、第2実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図8Aおよび図8Bに示すように、本実施形態の導体パターン層20、30についても、基本的な構造は第1実施形態と同様である。ただし、図9Aおよび図9Bに示すように、z方向に投影した場合に、第1~第4導体パターン22、23、32、33のうち同じ導体パターン層20、30に形成されたもの同士、短手方向での重なりがない構造とされている。より詳しくは、z方向に投影した場合に、y方向における第1導体パターン22と第3導体パターン32との間に隙間S1が設けられ、y方向における第2導体パターン23と第4導体パターン33との間にも隙間S2が設けられている。
隙間S1、S2の寸法は任意であるが、ここでは同じ値に設定してあり、第1~第4導体パターン22、23、32、33の短手方向の幅が等しくなるようにしてある。
このように、隙間S1、S2を備えることにより、z方向に投影した場合に、第1導体パターン22と第2導体パターン23との重なりや、第3導体パターン32と第4導体パターン33との間の重なりによる浮遊容量の発生を抑制できる。これにより、浮遊容量に起因するインダクタ100の効率低下を抑制することが可能となる。
なお、ここでは第1実施形態のように導体パターン層20、30が一枚ずつ備えられている場合を例に挙げているが、第2実施形態のように複数間ずつ備えられる構造とすることもできる。その場合にも、z方向に投影した場合に、第1~第4導体パターン22、23、32、33のうち同じ導体パターン層20、30に形成されたもの同士、短手方向での重なりがない構造とされば良い。
(第4実施形態)
第4実施形態について説明する。本実施形態は、第1、第2実施形態に対して導体パターン層20、30におけるパターン構造に変更したものであり、その他については第1、第2実施形態と同様であるため、第1、第2実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図10A、図10B、図11Aおよび図11Bに示すように、本実施形態では、z方向において、導体パターン層20に形成された第1導体パターン22と第2導体パターン23とが重なるように配置してある。また、z方向において、導体パターン層30に形成された第3導体パターン32と第4導体パターン33とが重なるように配置してある。
そして、各第1~第4導体パターン22、23、32、33は、同じライン上において接続端子40を介して接続されるもの同士、直線状部22a、23a、32a、33aの長さが変えられている。
具体的には、第1端子41を介して接続される第1導体パターン22と第3導体パターン32については、直線状部22aの方が直線状部32aよりも長くされている。また、第2端子42を介して接続される第2導体パターン23と第4導体パターン33については、直線状部23aの方が直線状部33aよりも短くされている。つまり、導体パターン層20、30のうちインダクタ100の内側に位置する第2導体パターン23と第3導体パターン32は短く、インダクタ100の外側に位置する第1導体パターン22と第4導体パターン33は長くされている。
また、図10Aに示すように、第1導体パターン22の左上に位置するものをスタートとして、第1端子41や第3導体パターン32を順番に経て、蛇行状に電流が流れ、左下に位置する第3導体パターン32が終点となる。そして、図10A中の左下に位置する第3導体パターン32と図10B中の左上に位置する第2導体パターン23とが接続される。これにより、図10Bに示すように、第2導体パターン23の左上に位置するものをスタートとして、第2端子42や第4導体パターン33を順番に経て、蛇行状に電流が流れ、左下に位置する第4導体パターン33が終点となる。
このように構成し、インダクタ100の外側に位置する第1導体パターン22と内側に位置する第3導体パターン32とを接続し、インダクタ100の内側に位置する第2導体パターン23と外側に位置する第4導体パターンとを接続している。これにより、図10Aおよび図10Bに示すように、同じ開口部12内に配置される隣り合う接続端子40がx方向において異なる位置に配置されることになり、y方向において揃わないようにできる。つまり、同じ開口部12内に配置される接続端子40を複数列に並べることができる。このようにしても、第1実施形態と同様に、1個の磁脚13当たりの巻数を増やすことが可能となる。したがって、この場合には、第1実施形態のように、接続部22b、23b、32b、33bを直線状部22a、23a、32a、33aから張り出すように設けなくても、直線状部22a、23a、32a、33a内に設ければ良い。
(第5実施形態)
第5実施形態について説明する。本実施形態は、第1~第4実施形態における接続端子40による具体的な接続方法について、図12Aおよび図12Bを参照して説明する。なお、図12Aおよび図12Bは、接続端子40を通るy方向に平行な断面での接続時の様子を示した断面図であるが、図を見やすくするために端子数を少なくして図示してある。
接続端子40と第1~第4導体パターン22、23、32、33とは、どのような手法で接続されていても良いが、ここではその手法の一つを説明する。
まず、図12Aに示すように、磁性コア10の両面に導体パターン層20、30を配置した構造を設置できる治具50を用意する。治具50は、段付き形状の凹部で構成された収容部51を有している。収容部51は、底部に位置する底部凹部51aとそれよりも上部に位置する上部凹部51bとによって構成されている。底部凹部51aは、磁性コア10や導体パターン層20、30よりも短い幅で構成されている。また、上部凹部51bは、磁性コア10や導体パターン層20、30と同じ幅で構成されている。
このような治具50に対して、磁性コア10や導体パターン層20、30を収容部51内に配置すると、底部凹部51aと上部凹部51bとの段差部に設置される。また、上部凹部51bの内壁面と磁性コア10や導体パターン層20、30の外周面とが接し、磁性コア10や導体パターン層20、30の位置決めがなされる。これにより、接続部22b、32bに設けておいた貫通孔同士および接続部23b、33bに設けておいた貫通孔同士が、それぞれ、z方向において位置合わせされる。
そして、上方から柱状部材で構成された接続端子40を各貫通孔内に挿入し、各接続端子40が底部凹部51aに接するまで嵌め込む。これにより、各接続端子40が確実に導体パターン層20から開口部12内を通じて導体パターン層30に挿通された状態となる。この後、接続端子40と接続部22b、23bとをはんだ61、62を用いて接続する。なお、第2導体パターン23は磁性コア10側に配置されているが、接続部23bについては、絶縁層21を貫通して第1導体パターン22が形成された一面側まで設けたスルーホールビアとしてあるため、当該一面側ではんだ付けが可能となる。
続いて、図12Bに示すように、接続端子40とのはんだ付けを行った磁性コア10や導体パターン層20、30を治具50から取り出し、裏返して再び収容部51内に設置する。そして、今度は接続端子40と接続部32b、33bとをはんだ63、64を用いて接続する。なお、第3導体パターン32は磁性コア10側に配置されているが、接続部32bについては、絶縁層31を貫通して第4導体パターン33が形成された一面側まで設けたスルーホールビアとしてあるため、当該一面側ではんだ付けが可能となる。
このように、各接続部22b、23b、32b、33bに貫通孔を形成しておき、貫通孔内に接続端子40を挿入したのち、はんだ付けなどによって各接続部22b、23b、32b、33bと接続端子40とを接続できる。
(第6実施形態)
第6実施形態について説明する。本実施形態も、第1~第4実施形態における接続端子40による具体的な接続方法について、図13Aおよび図13Bを参照して説明する。なお、図13Aおよび図13Bは、接続端子40を通るy方向に平行な断面での接続時の様子を示した断面図であるが、図を見やすくするために端子数を少なくして図示してある。
図13Aに示すように、第5実施形態と同様の治具50を用意し、収容部51内に磁性コア10や導体パターン層20、30を収容部51内に配置する。本実施形態の場合、磁性コア10側に配置される第2導体パターン23の接続部23bには第2端子42を、第3導体パターン32の接続部32bには第1端子41を、それぞれ予め接合してある。このため、収容部51内に導体パターン層30と磁性コア10を配置したのち、導体パターン層20に配置すると、第1端子41が接続部22bの貫通孔に、第2端子42が接続部33bの貫通孔に、それぞれ嵌め込まれる。
この状態で、まずは第1端子41と接続部22bとをはんだ61を用いて接続する。そして、今度は図13Bに示すように、はんだ付けを行った磁性コア10や導体パターン層20、30を治具50から取り出し、裏返して再び収容部51内に設置する。そして、今度は第2端子42と接続部33bとをはんだ64を用いて接続する。
このような構造としても、第5実施形態と同様に、はんだ付けなどによって各接続部22b、23b、32b、33bと接続端子40とを接続できる。
(第7実施形態)
第7実施形態について説明する。本実施形態は、第1~第4実施形態と同等の構成を積層プロセスによって構成するものである。なお、積層プロセスによってインダクタ100を製造することから、磁性コア10や導体パターン層20、30が一体的に製造されることになるが、基本構造については第1~第4実施形態と同様である。ここでは、積層プロセスによるインダクタ100の製造方法について、図14A~図14Jを参照して説明する。
まず、図14Aに示すように、導体パターン層20を用意する。導体パターン層20については、絶縁層21として樹脂層などを用意し、その両面に導体層を形成したのち、導体層をパターニングして、第1導体パターン22や第2導体パターン23を形成する。導体層としては、例えば、カーボンナノチューブや銅などの金属めっき等を用いることができる。
次に、図14Bに示すように、第2導体パターン23を覆うように樹脂層などで構成される絶縁膜70を成膜する。そして、図14Cに示すように、絶縁膜70の上に、磁性材料で構成された磁性膜を成膜したのち、パターニングして開口部12が形成された磁性コア10を構成する。
続いて、図14Dに示すように、開口部12内を含めて磁性コア10を覆うように樹脂層などで構成される絶縁膜71を成膜する。そして、図14Eに示すように、絶縁膜71の上にカーボンナノチューブや金属めっき等で構成される導体層を成膜した後、これをパターニングして第3導体パターン32を形成する。その後、図14Fに示すように、第3導体パターン32を覆うように樹脂層などで構成される絶縁層31を成膜する。さらに、図14Gに示すように、絶縁層31の上にカーボンナノチューブや金属めっき等で構成される導体層を形成したのち、これをパターニングして第4導体パターン33を形成する。
さらに、図14Hに示すように、第1導体パターン22側と第4導体パターン33側それぞれからレーザ加工等を行うことで、第1端子41や第2端子42が構成される部分に穴開け加工を行う。具体的には、第1導体パターン22から第3導体パターン32に至る第1穴81や、第4導体パターン33から第2導体パターン23に至る第2穴82を形成する。そして、図14Iに示すように、第1穴81や第2穴82の内壁にスルーホールビア41a、42aを形成し、図14Jに示すように、スルーホールビア41a、42a内に銅ペーストなどの導体材料41b、42bを埋め込む。これにより、第1端子41および第2端子42を構成する。
以上のようにして、積層プロセスによって、磁性コア10と導体パターン層20、30とが積層されたインダクタ100を製造することができる。このように、積層プロセスを用いても、第1~第4実施形態の構造のインダクタ100を製造することができる。
(他の実施形態)
本開示は、上記した実施形態に準拠して記述されたが、当該実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
例えば、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。
一例を示すと、第1実施形態では、第1~第4導体パターン22、23、32、33の各直線状部22a、23a、32a、33aがすべて同じライン上に配置されるレイアウトとしている。しかしながら、これは第1~第4導体パターン22、23、32、33を備える形態の最も面積効率を高めたレイアウトであり、異なるレイアウトとしても良い。例えば、第1端子41を介して互いに接続する直線状部22aと直線状部32aのラインと、第2端子42を介して互いに接続する直線状部23aと直線状部33aのラインとが、y方向において交互に配置されるレイアウトとしても良い。
また、第1導体パターン22と第3導体パターン32および第1端子41で構成されるコイルと、第2導体パターン23と第4導体パターン33および第2端子42で構成されるコイルを接続する第3端子43の位置についても任意である。
また、開口部12の形状も図2では長方形状としたが、楕円形状などであっても良い。すなわち、磁脚13が少なくとも複数の開口部12の配列方向に対して垂直方向に延びるものであれば良い。