JP7301704B2 - 放射線撮影装置 - Google Patents

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Description

本開示は、放射線撮影装置に関する。
2つの端部を有し、放射線を照射する照射部(X線管)が一端に設けられ、照射部から照射された放射線を受ける受像部(受像装置)が他端に設けられたアームを持つ放射線撮影装置(X線装置)が知られている。このアームは、放射線撮影装置の本体部に対して回転自在に支持されており、アームが回転することによって照射部及び受像部が相対位置を保った状態で被写体の周囲で任意の姿勢にポジショニング可能とされている。
また、特許文献1に記載の放射線撮影装置では、アームの回転操作を手動操作によって行うことが可能である。アームの回転操作はアーム自体を直接操作することによって行われる。
特開平06-070918号公報
特許文献1に記載の放射線撮影装置のように、照射部及び受像部を保持するアームを持つ放射線撮影装置は、手術中に用いられる場合が多い。手術の際には、術者自身がアームを操作する場合もあれば、術者を補助する補助者がアームを操作する場合もある。しかし、アームの操作のために術者が握った部分は血液などが付着する場合があり、このような部分を補助者が握ることは、衛生的に好ましくないという問題があった。
本開示に係る技術は、アームを直接操作することなくアームを手動操作することが可能な放射線撮影装置を提供することを目的とする。
本開示の第1態様に係る放射線撮影装置は、放射線を照射する照射部と、照射部と、照射部から照射され被写体を透過した放射線を受ける受像部とを対向する姿勢で保持することが可能なアームと、アームを支持する支持部と、アームを支持部に対して変位させる変位機構と、アームとは独立に設けられ、変位機構に対してアームを変位させる操作力を手動操作によって入力可能な操作ハンドルと、を備えている。
上記構成によれば、操作ハンドルにより、アーム自体を直接操作することなくアームを手動操作することが可能となる。また、変位機構を介してアームを変位させるため、アーム自体を直接操作する場合と比べて、アームの変位量の調整がしやすい。
すなわち、操作ハンドルの操作量とアームの変位量との関係については、例えば、変位機構内部のギア比の設定を通じて行うことが可能である。そのため、操作ハンドルの変位量に対するアームの変位量を小さくする設定が比較的簡単である。このような操作ハンドルによって、アームの変位量の微調整がしやすい。
また、照射部及び受像部を保持するアームは手術中に用いられる場合が多い。このようなアームとは独立に操作ハンドルが設けられることにより、術者が操作する操作部位と補助者が操作する操作部位とを分けることが可能になる。このため、術者との接触によって汚染された操作部位を避けて、補助者がアームを回転させる、といった使い方も可能となる。
本開示の第2態様に係る放射線撮影装置は、第1態様に係る放射線撮影装置において、アームの変位操作は、手動操作のみによって可能である。
上記構成によれば、アームの変位操作を、電動によらずに手動操作のみによって可能としている。そのため、放射線撮影装置全体の小型軽量化が可能である。また、電動の場合はアームの変位量の微調整が行いやすいが、手動操作の場合はアームを直接操作すると微調整がし難かった。そのため、本開示の技術は、アームの変位操作が手動操作のみの小型軽量化した装置に対して特に有効である。
本開示の第3態様に係る放射線撮影装置は、第1態様又は第2態様に係る放射線撮影装置において、変位機構は、アームを回転させる回転機構である。
上記構成によれば、操作ハンドルは、アームを回転させる回転機構に対して操作力を入力する。手術中に行う操作としては、アームを水平方向にスライドさせるスライド操作と、アームを回転させる回転操作とがあるが、スライド操作と比較して回転操作の方が頻度が高いと考えられる。このため、本開示の技術は、操作ハンドルを回転機構と組み合わせた場合に特に有効である。
本開示の第4態様に係る放射線撮影装置は、第3態様に係る放射線撮影装置において、回転機構は、アームの回転に伴って回転する回転軸を有しており、操作ハンドルは、操作ハンドルの回転に伴って回転するハンドル軸を有しており、回転軸とハンドル軸との連結により、操作力が回転機構に入力される。
上記構成によれば、回転機構の回転軸と操作ハンドルのハンドル軸とを連結させることにより、比較的簡便な構成とすることができる。
本開示の第5態様に係る放射線撮影装置は、第4態様に係る放射線撮影装置において、操作ハンドルから回転機構への操作力の入力を有効にする有効状態と、無効にする無効状態と、を切り替える切り替え機構を有する。
上記構成によれば、切り替え機構によって回転機構と操作ハンドルとの連動が切り替え可能であるため、アームを直接回転操作する場合にアームの回転に合わせて操作ハンドルが回転することを防ぐことができる。
本開示の第6態様に係る放射線撮影装置は、第5態様に係る放射線撮影装置において、切り替え機構は、操作ハンドルを軸方向にスライドさせることにより、有効状態と無効状態とが切り替え可能である。
上記構成によれば、操作ハンドルを軸方向にスライドさせることによって有効状態と無効状態とが切り替え可能であるため、簡単な操作で回転機構と操作ハンドルとの連動を切り替えることができる。
本開示の第7態様に係る放射線撮影装置は、第5態様又は第6態様に係る放射線撮影装置において、切り替え機構は、操作ハンドルを無効状態にする方向に付勢している。
上記構成によれば、付勢力に抗って操作ハンドルを手動にて軸方向にスライドさせることで、操作ハンドルを有効状態とすることができ、操作ハンドルから手を放すだけで操作ハンドルを無効状態とすることができる。
本開示の第8態様に係る放射線撮影装置は、第4態様~第7態様のいずれか1つの態様に係る放射線撮影装置において、アームは、側面視で円弧形状とされており、回転機構は、支持部に設けられ、円弧形状に沿ってアームを移動可能に支持する軌道部と、アームの外周部に形成され、軌道部と嵌合する嵌合部と、回転軸としての第1回転軸と、を備える第1回転機構を含み、アームは、軌道部に対して移動することにより、円弧形状の中心を回転中心とする軌道回転が可能である。
上記構成によれば、アームが円弧形状に沿った軌道回転が可能であるため、照射部及び受像部を被写体の体軸回りに回転させることができる。
本開示の第9態様に係る放射線撮影装置は、第4態様~第8態様のいずれか1つの態様に係る放射線撮影装置において、回転機構は、一端がアームに固定された回転軸としての第2回転軸と、支持部に設けられた軸受け部と、を備える第2回転機構を含み、アームは、軸受け部に対して第2回転軸の軸回りに回転することにより、照射部と受像部の被写体に対する位置を反転させることが可能である。
上記構成によれば、アームが回転軸周りに回転可能とされているため、照射部が受像部より上に配置されたオーバーチューブ姿勢と、照射部が受像部より下に配置されたアンダーチューブ姿勢とに切り替えることができる。
本開示に係る技術によれば、アームを直接操作することなくアームを手動操作することが可能となる。
第1実施形態に係る放射線撮影装置を示す全体斜視図である。 第1実施形態に係る放射線撮影装置の側面図である。 図2Aに示す放射線撮影装置のアームを矢印M1方向に回転させた状態を示す側面図である。 図2Aに示す放射線撮影装置のアームを矢印M2方向に回転させた状態を示す側面図である。 第1実施形態に係る放射線撮影装置の正面図である。 図3Aに示す放射線撮影装置のアームを矢印N1方向に回転させた状態を示す正面図である。 図3Aに示す放射線撮影装置のアームを矢印N2方向に180°回転させた状態を示す正面図である。 第1実施形態に係る放射線撮影装置の操作ハンドルを示す全体側面図である。 図4におけるA-A線断面図である。 第1実施形態に係る放射線撮影装置の操作ハンドルを示す斜視図である。 図6に示す操作ハンドルの平面図である。 図7に示す操作ハンドルの一方を軸方向にスライドさせた状態を示す動作図である。 図7に示す操作ハンドルの他方を軸方向にスライドさせた状態を示す動作図である。 第2実施形態に係る放射線撮影装置の操作ハンドルを示す全体側面図である。 第2実施形態に係る放射線撮影装置の操作ハンドルを示す斜視図である。 図10に示す操作ハンドルの一方を軸方向にスライドさせた状態を示す動作図である。 図10に示す操作ハンドルの他方を軸方向にスライドさせた状態を示す動作図である。 変形例に係る放射線撮影装置の操作ハンドルを示す全体側面図である。 図12に示す操作ハンドルの斜視図である。 図13に示す操作ハンドルの一方を軸方向にスライドさせた状態を示す動作図である。 図13に示す操作ハンドルの他方を軸方向にスライドさせた状態を示す動作図である。 変形例に係る放射線撮影装置の摩擦機構を示す斜視図である。
以下、本開示の第1及び第2実施形態に係る放射線撮影装置について、図面を参照して順に説明する。なお、図中において、矢印Xは放射線撮影装置の前後方向、矢印Yは放射線撮影装置の幅方向、矢印Zは鉛直方向を指す。
<第1実施形態>
まず、本開示の第1実施形態に係る放射線撮影装置について、図1~図8を用いて説明する。
(放射線撮影装置の全体構成)
図1に示す本実施形態の放射線撮影装置10は、被写体Hの放射線画像を撮影する装置である。放射線撮影装置10は、例えば、被写体Hの動画撮影及び静止画撮影が可能である。動画撮影は、例えば、手術の際に被写体Hの処置対象部位を動画で表示する場合(透視撮影などとも呼ばれる)に行われる。動画撮影においては、例えば、放射線撮影装置10とは別に設置された図示しないモニタに被写体Hの動画が表示される。もちろん、撮影した動画のデータを放射線撮影装置10のメモリ内に保存することも可能である。また、静止画撮影の場合も、撮影した静止画をモニタに表示したり、放射線撮影装置10内のメモリ内に保存することが可能である。
図1に示すように、放射線撮影装置10は、側面形状がC字形状(円弧形状)とされたアーム12(Cアーム等と呼ばれる)と、接続部14が取り付けられる本体部16と、を有している。なお、以下において、放射線撮影装置10におけるアーム12が設けられている側を放射線撮影装置10の前方、本体部16が設けられている側を放射線撮影装置10の後方とする。
(アームの構成)
アーム12は2つの端部を有しており、アーム12の一端部には照射部18が設けられ、他端部には受像部20が設けられている。アーム12は、照射部18と受像部20とを対向する姿勢で保持することが可能である。照射部18と受像部20との間には被写体H及び被写体Hが仰臥される寝台Sを挿入可能な間隔が確保されている。なお、以下、アーム12の側面視(図1においてY方向から見る方向)にて、照射部18及び受像部20が設けられている方向をアーム12の前方、接続部14側をアーム12の後方と呼ぶことがある。
アーム12は、手動操作によって回転操作が可能である。具体的には、図2Aに示すように、アーム12は、変位機構の一例としての第1回転機構21によって、接続部14に対して軸線M(Y軸と平行な軸線)を中心として軌道回転可能となっている。また、アーム12は、変位機構の一例としての第2回転機構23によって、本体部16に対して軸線N(X軸と平行な軸線)を中心として軸回転可能となっている。本実施形態では、接続部14又は本体部16が、アーム12を支持する「支持部」に相当する。
また、接続部14には、操作ハンドル44が設けられている。操作ハンドル44は、アーム12を操作するための操作部である。アーム12の操作は、基本的には、アーム12自体を直接操作することによって行われるが、本実施形態においては、アーム12の軌道回転については、操作ハンドル44を用いて行うことが可能である。操作ハンドル44については、詳しくは後述する。
第1回転機構21は、接続部14に設けられた軌道部22Bと、アーム12の外周面に形成され、軌道部22Bと嵌合する嵌合部22Aと、を備えている。なお、第1回転機構21は、後述する第1回転軸としてのプーリ軸48(図6参照)をさらに備えている。
嵌合部22Aは、アーム12の形状に沿った円弧形状をしている。また、軌道部22Bは、アーム12の円弧と同じ半径を持つ円弧形状であり、円弧形状に沿ってアーム12を移動可能に支持する。図5に示すように、軌道部22Bは、例えば溝形状であり、凸状の嵌合部22Aが嵌合する。なお、軌道部22Bと嵌合部22Aとの間には、軌道部22Bに対する嵌合部22Aの摺動を補助する図示しないローラーが介在している。
アーム12に形成された嵌合部22Aが接続部14に形成された軌道部22Bに沿って摺動することにより、アーム12は、アーム12の円弧中心の軸線Mを回転中心として、接続部14及び本体部16に対して軌道回転可能とされている。
すなわち、図2B、図2Cに示すように、アーム12を軸線M回りに矢印M1方向(図2Bにおける反時計回り)及び矢印M2方向(図2Cにおける時計回り)にそれぞれ軌道回転させることが可能とされている。これにより、アーム12の両端に設けられた照射部18及び受像部20を被写体H(図1参照)の体軸(Y軸と平行な軸)回りに回転させることができる。
図2Aに示すように、第2回転機構23は、一端がアーム12に固定された第2回転軸としての支持軸24と、本体部16に設けられた軸受け部25と、を備えている。支持軸24は、放射線撮影装置10の前後方向(X方向)に延びており、他端が軸受け部25を介して本体部16に支持されている。
支持軸24が軸受け部25に対して軸線Nを中心に回転することにより、図3A~図3Cに示すように、支持軸24の軸線Nを回転中心として、アーム12及び接続部14が本体部16に対して軸回転可能とされている。
すなわち、図3B、図3Cに示すように、アーム12を軸線N回りに矢印N1方向(図3Bにおける反時計回り)又は矢印N2方向(図3Cにおける時計回り)に軸回転させることが可能とされている。これにより、アーム12の両端に設けられた照射部18及び受像部20の被写体H(図1参照)に対する上下方向(Z軸方向)の位置を反転させることができる。
ここで、図3Aに示す照射部18が受像部20より上に配置されたアーム12の姿勢は、照射部18に含まれる放射線管32(図1参照)が被写体Hの上方に位置するため、オーバーチューブ姿勢などと呼ばれる。一方、図3Cに示す照射部18が受像部20より下に配置されたアーム12の姿勢は、放射線管32が被写体Hの下方に位置するため、アンダーチューブ姿勢と呼ばれる。
オーバーチューブ姿勢は、アンダーチューブ姿勢と比較して、照射部18と被写体H(図1参照)との間の距離を広くとることができるため、比較的広範な領域を撮影することが可能である。このため、オーバーチューブ姿勢は、主に被写体Hの静止画撮影時に用いられる。一方、アンダーチューブ姿勢は、照射部18から照射される放射線が寝台S等によって一部遮蔽されるため、被写体H(図1参照)の周囲にいる術者や操作者等(図示せず)の被ばく量を低減することができる。このため、アンダーチューブ姿勢は、放射線の継続的な照射が行われる、被写体Hの動画撮影時に用いられる。
(本体部の構成)
図1に示すように、放射線撮影装置10の本体部16は、下部に複数のキャスター26が取り付けられており、操作者が手で押すことによって例えば手術室内や病棟内等で走行可能とされている。すなわち、本実施形態の放射線撮影装置10は、移動型とされている。
また、本体部16は、照射部18等の放射線撮影装置10の各部を制御する制御部28と、例えばタッチパネル式の操作パネル30と、を有している。本体部16は、その他、放射線撮影装置10の電源スイッチ等の図示しない各種のスイッチ、放射線撮影装置10の各部に電力を供給する電源回路、及びバッテリ等を備えている。
操作パネル30は、放射線撮影装置10の各部に操作指示を入力することで各部を操作する操作部として機能するとともに、例えば警告メッセージ、及び受像部20から出力された放射線画像等の各種の情報を表示する表示部として機能する。
(制御部の構成)
制御部28は、後述する照射部18の放射線管32に制御信号を送信することで、放射線管32の管電圧、管電流、及び放射線の照射時間等を制御する。管電圧を制御することにより、放射線のエネルギーが制御され、管電流及び照射時間を制御することにより、放射線の線量が制御される。実際には、放射線管32に対しては高電圧が印加されるため、制御部28は、図示しない高電圧発生装置を通じて放射線管32を制御する。撮影に際しては、操作パネル30を通じて、管電圧、管電流及び照射時間などを含む撮影条件が設定される。制御部28は、設定された撮影条件に基づいて照射部18を動作させる。
制御部28は、照射部18から放射線を継続的に照射させる動画撮影用照射を照射部18に実行させることで、被写体Hの動画撮影を可能とする。動画撮影に際しては、制御部28は、照射部18の動画撮影用照射に同期して、後述する受像部20の検出器を動作させる。動画撮影の場合は撮影条件として、基本的に、照射時間は設定されず、動画撮影の開始及び終了の指示は、操作パネル30を通じて行われる。制御部28は、動画撮影の開始の指示が入力されると、予め設定された撮影条件で照射部18から放射線の照射が開始される。
動画撮影において、動画撮影用照射が行われている間、検出器は、予め設定されたフレームレートで画像検出動作を繰り返す。検出器が出力する画像は、制御部28に送信される。制御部28は、受信した画像を、順次、図示しないモニタに出力する。これにより、モニタに被写体Hの動画が表示される。
また、制御部28は、動画撮影用照射よりも短時間の間、照射部18から放射線を照射させる静止画撮影用照射を照射部18に実行させることで、被写体Hの静止画撮影を可能とする。
静止画撮影において、制御部28は、照射部18の静止画用照射の照射タイミングに同期して、受像部20の検出器を動作させる。静止画撮影の指示は、例えば、制御部28に接続された図示しない照射スイッチを通じて行われる。静止画撮影の場合、照射時間は、例えば、数十ミリ秒から数百ミリ秒のオーダである。制御部28は、静止画撮影の指示が入力されると、予め設定された撮影条件に基づいて照射部18を動作させる。静止画撮影の場合は、撮影条件において照射時間が設定されているため、設定された照射時間が経過すると照射部18の照射は終了する。
検出器は、照射が終了すると、検出した画像の出力を開始する。検出器が出力する画像は、制御部28に送信される。制御部28は、図示しないメモリに静止画のデータを保存する。そして、保存した静止画が、図示しないモニタに表示される。これにより、モニタに被写体Hの静止画が表示される。また、撮影直後に撮影した静止画を確認するために、操作パネル30に静止画を表示してもよい。
(照射部の構成)
照射部18は、放射線源31と照射野限定器34とを備えている。放射線源31は、放射線を発生する放射線管32を備えている。放射線は例えばX線である。放射線管32は、陰極から発生する電子をターゲット(陽極)に衝突させることにより、放射線を発生する。ターゲットにおいて電子が衝突する位置が、放射線が放射される焦点となる。
また、放射線源31の下方には照射野限定器34が設けられている。照射野限定器34(コリメータ等とも呼ばれる)は、矩形状の照射開口34Aを有している。放射線管32で発生した放射線は、照射開口34Aを通って被写体Hへ照射される。照射野限定器34は、照射開口34Aの開口面積を調整することができる。照射野限定器34は、例えば放射線を遮蔽する図示しない4枚の遮蔽板を有している。4枚の遮蔽板は、それぞれの一辺が照射開口34Aの各辺に対応しており、照射開口34Aを画定する。この遮蔽板の位置を変えることにより、照射開口34Aの開口面積が調整され、照射部18から照射される放射線の照射野が変更される。
また、照射部18は、放射線撮影装置10の幅方向(図1においてY方向)に延びる回転軸36の軸線を回転中心として、アーム12に対して回転可能とされている。具体的には、アーム12の一端には、一対の取付板38(図1には一方のみ図示)が固定されている。
一対の取付板38は、照射部18の幅方向の両側を挟み込むように配置され、照射部18の幅方向の両側面と連結される。各取付板38に対向する照射部18の各側面には、回転軸36がそれぞれ突設されており、この回転軸36は図示しない軸受けを介して一対の取付板38にそれぞれ支持されている。これにより、回転軸36の軸線を回転中心として、照射部18が取付板38に対して回転可能となり、照射部18の照射開口34Aの向きをアーム12の前後方向に変化させることが可能となる。照射開口34Aの向きを変化させることにより、放射線の照射方向を変化させることができる。
なお、照射部18には、制御信号を送信するための信号線、及び電力供給用の電源線が配線された複数のケーブル40の一端が接続されている。図5に示すように、ケーブル40は、アーム12内に形成された中空部42に配設されており、アーム12に沿って延びている。なお、ケーブル40の他端は、図1に示す本体部16の制御部28及び図示しない電源回路等に接続されている。
(受像部の構成)
図1に示すように、受像部20は、照射部18と対向する位置である、アーム12の他端部に設けられている。受像部20は、筐体内に検出器を備えている。受像部20は、照射部18から照射され被写体Hを透過した放射線を受ける受像面20Aを備えている。受像面20Aには、被写体Hの情報が担持された放射線が入射する。
検出器は、例えば、デジタルラジオグラフィ(DR;Digital Radiography)方式のフラットパネルディテクタ(FPD;flat panel detector)である。FPDは、複数の画素を2次元に配列した検出面と、画素を駆動するための図示しない薄膜トランジスタ(TFT;thin film transistor)パネルと、を有している。受像面20Aを通じて検出器の検出面に放射線が入射する。検出器は、入射した放射線を電気信号に変換し、変換された電気信号に基づいて被写体Hを示す放射線画像を出力する。検出器としては、例えば、放射線をシンチレータによって可視光に変換し、変換された可視光を電気信号に変換する間接変換型が使用される。なお、検出器としては、放射線を直接電気信号に変換する直接変換型でもよい。また、受像部20としては、FPDを用いる構成以外でもよく、例えば、イメージインテンシファイア(I.I;Image Intensifier)とカメラを組み合わせた構成を採用することも可能である。
また、受像部20は、制御信号を送信するための信号線、及び電力供給用の電源線が配線された図示しないケーブルによって、本体部16の制御部28及び図示しない電源回路等に接続されている。
(操作ハンドルの構成)
図4に示すように、放射線撮影装置10の接続部14には、アーム12とは独立に設けられ、第1回転機構21を構成するプーリ軸48(図6参照)に対してアーム12を回転させる操作力を手動操作によって入力可能な操作ハンドル44が設けられている。
具体的には、アーム12の両端には、ベルト46の両端がそれぞれ固定されている。アーム12は、内部に空洞を有する筒状体で構成されている。図5に示すように、アーム12の内部の中空部42には、ベルト46及びケーブル40が配設されている。中空部42において、アーム12の前方側の内側面には、アーム12の円弧に沿って延びる溝42Aが形成されている。ベルト46は、この溝42Aに収容された状態でアーム12の円弧に沿って延びている。これにより、アーム12の中空部42内おいて、ケーブル40とベルト46とが干渉することを抑制することができる。
図6及び図7に示すように、接続部14には、第1回転機構21を構成するプーリ軸48が設けられている。プーリ軸48は、図示しない軸受け部を介して接続部14に回転可能に支持されている。また、プーリ軸48には、プーリ50及びメインギア52が同軸回転可能に固定されており、プーリ50にベルト46が巻き掛けられている。
ベルト46は、複数の歯46Aが形成されたタイミングベルトである。一方、プーリ50は、外周面に複数の溝50Aが形成されたタイミングプーリであり、プーリ50の溝50Aにベルト46の歯46Aが噛み合うことで、ベルト46とプーリ50が連動する。
また、図4に示すように、接続部14におけるプーリ50の鉛直方向(Z方向)上側及び鉛直方向(Z方向)下側には、アイドラ54がそれぞれ設けられている。ベルト46は、一対のアイドラ54によって所定の張力に保たれた状態でガイドされ、プーリ50に巻き掛けられている。
軌道部22Bに対してアーム12が軌道回転した場合、ベルト46は、アーム12の移動に追随する。例えば、アーム12の一端が接続部14(軌道部22B)から離れる方向に移動すると、ベルト46は、図6における矢印P方向、すなわち一端が接続部14から離れる方向に移動する。このとき、ベルト46に噛み合っているプーリ50も、ベルト46の移動に追随して矢印Q方向(図6における時計回り)に回転する。
図6及び図7に示すように、操作ハンドル44は、第1操作ハンドル56と第2操作ハンドル58と、によって構成されている。第1操作ハンドル56及び第2操作ハンドル58は、同一の構成であり、把持部60と、把持部60に同軸回転可能に固定された円筒形状のハンドル軸62と、を備えている。
把持部60は、操作者が手で握って操作ハンドル44(第1操作ハンドル56及び第2操作ハンドル58)を操作する部位であり、本実施形態では、ハンドル軸62よりも外径が大きい円柱形状となっている。
ハンドル軸62は、第1回転機構21を構成するプーリ軸48に平行に配置されており、接続部14に回転可能、かつ軸方向に移動可能に支持されている。なお、第1操作ハンドル56のハンドル軸62と、第2操作ハンドル58のハンドル軸62とは、互いに同一軸線上に配置されており、軸方向他端部同士が対向している。
図7に示すように、第1操作ハンドル56及び第2操作ハンドル58のハンドル軸62の軸方向一端部は、接続部14の側面壁64から接続部14の外部にそれぞれ露出しており、このハンドル軸62の軸方向一端部に把持部60が設けられている。すなわち、第1操作ハンドル56の把持部60、及び第2操作ハンドル58の把持部60が、接続部14の両側面にそれぞれ突設されている。このため、操作者は、接続部14の両側から把持部60を握って第1操作ハンドル56及び第2操作ハンドル58をそれぞれ操作することが可能である。
接続部14内に位置するハンドル軸62の軸方向他端部には、操作ハンドル44から第1回転機構21のプーリ軸48への操作力の入力を有効にする有効状態と、無効にする無効状態と、を切り替える切り替え機構66が設けられている。
切り替え機構66は、第1ギア68と、第2ギア70と、第1ギア68と第2ギア70との間に設けられたシャフト72及び付勢部材74と、によって構成されている。第1ギア68は、第1操作ハンドル56のハンドル軸62の軸方向他端部に同軸回転可能に固定されている。また、第2ギア70は、第2操作ハンドル58のハンドル軸62の軸方向他端部に同軸回転可能に固定されている。
第1ギア68及び第2ギア70は、ハンドル軸62の軸方向において、互いに隙間をあけて対向している。また、ハンドル軸62の軸方向において、第1ギア68と第2ギア70との間には、プーリ軸48に固定されたメインギア52が位置しており、第1ギア68又は第2ギア70がハンドル軸62の軸方向他端側に移動した際に、このメインギア52と第1ギア68又は第2ギア70とが噛み合う。
また、第1ギア68と接続部14の側面壁64との間、及び第2ギア70と接続部14の側面壁64との間には、スペーサ76がそれぞれ設けられている。スペーサ76は、ハンドル軸62が挿通された円筒部材であり、このスペーサ76によって第1ギア68及び第2ギア70の側面壁64側への移動、すなわちハンドル軸62の軸方向一端部側への移動が規制されている。なお、スペーサ76の一端は、側面壁64の内壁に固定されている。
シャフト72は、第1ギア68の軸穴68Aの内径、及び第2ギア70の軸穴70Aの内径より外径が小さく、第1ギア68の軸穴68Aと第2ギア70の軸穴70Aとに挿通されている。また、シャフト72の軸方向両端部は、第1操作ハンドル56のハンドル軸62内、及び第2操作ハンドル58のハンドル軸62内にそれぞれ位置している。
付勢部材74は、例えばシャフト72の外周面に沿って巻かれたコイルばねからなる。付勢部材74は、一端が第1ギア68に当接し、かつ、他端が第2ギア70に当接しており、第1ギア68及び第2ギア70を互いに離間する方向、すなわちハンドル軸62の軸方向一端部側へ付勢している。
第1操作ハンドル56を操作する場合には、接続部14の側面壁64に突設された把持部60を操作者が手で握り、図8Aに示すように、把持部60を接続部14の内部側、すなわちハンドル軸62の軸方向他端部側(図8Aにおける矢印T1方向)へ押し込む。このとき、ハンドル軸62の軸方向他端部に固定された第1ギア68は、付勢部材74によってハンドル軸62の軸方向一端部側へ付勢されている。このため、操作者は、この付勢部材74の付勢力に抗って第1操作ハンドル56を軸方向にスライドさせる。
第1操作ハンドル56の把持部60を押し込むと、ハンドル軸62が軸方向他端部側へ移動し、ハンドル軸62の軸方向他端部に固定された第1ギア68も軸方向他端部側へ移動する。一方、第2操作ハンドル58の第2ギア70は、スペーサ76によってハンドル軸62の軸方向一端部側への移動が規制されているため、ハンドル軸62の軸方向に移動せず、第1ギア68が付勢部材74の付勢力に抗って第2ギア70に近づく。
これにより、第1ギア68と第2ギア70との間に配置されたメインギア52と第1ギア68とが噛み合う。メインギア52と第1ギア68とが噛み合うことで、プーリ軸48とハンドル軸62とが連結し、第1操作ハンドル56は、第1回転機構21(図2A参照)への操作力の入力が有効である有効状態となる。
メインギア52と第1ギア68とが噛み合った状態で、把持部60を回転させると、把持部60の回転に伴ってハンドル軸62及び第1ギア68が回転し、第1ギア68に噛み合っているメインギア52が回転する。そして、メインギア52が回転することで、プーリ軸48及びプーリ軸48に固定されたプーリ50が回転する。
プーリ50には、図4に示すアーム12の両端に固定されたベルト46が巻き掛けられているため、プーリ50が回転することで、アーム12が軌道回転する。すなわち、第1操作ハンドル56を操作することにより、アーム12を回転させることが可能となる。
第2操作ハンドル58を操作する場合には、第1操作ハンドル56の場合と同様に、第2操作ハンドル58の把持部60を押し込んで第2操作ハンドル58を軸方向にスライドさせる。そして、図8Bに示すように、ハンドル軸62、及びハンドル軸62の軸方向他端部に固定された第2ギア70を軸方向他端部側(図8Bにおける矢印T2方向)へ移動させる。
このとき、第1操作ハンドル56の第1ギア68は、スペーサ76によってハンドル軸62の軸方向一端部側への移動が規制されているため、ハンドル軸62の軸方向に移動せず、第2ギア70が付勢部材74の付勢力に抗って第1ギア68に近づく。
これにより、第1ギア68と第2ギア70との間に配置されたメインギア52と第2ギア70とが噛み合う。メインギア52と第2ギア70とが噛み合うことで、プーリ軸48とハンドル軸62とが連結し、第2操作ハンドル58は、第1回転機構21(図2A参照)への操作力の入力が有効である有効状態となる。
メインギア52と第2ギア70とが噛み合った状態で、把持部60を回転させると、把持部60の回転に伴ってハンドル軸62及び第2ギア70が回転し、第2ギア70に噛み合っているメインギア52が回転する。そして、メインギア52が回転することで、プーリ軸48及びプーリ軸48に固定されたプーリ50が回転し、かつ、プーリ50が回転することで、図4に示すアーム12が軌道回転する。すなわち、第2操作ハンドル58を操作することにより、アーム12を回転させることが可能となる。
一方、第1操作ハンドル56及び第2操作ハンドル58は、付勢部材74によって軸方向一端部側に付勢されている。このため、第1操作ハンドル56及び第2操作ハンドル58を操作していない場合、すなわち把持部60を押し込んでいない場合には、図7に示すように、第1ギア68及び第2ギア70はメインギア52に噛み合わない。これにより、第1操作ハンドル56及び第2操作ハンドル58は、第1回転機構21(図2A参照)への操作力の入力が無効である無効状態となる。
(電磁ブレーキの構成)
また、本実施形態では、操作ハンドル44に加えて、第1回転機構21によるアーム12の回転をロックする電磁ブレーキ78がプーリ軸48に連結されている。
電磁ブレーキ78は、例えば無励磁作動形であり、非通電時に回転がロックされ、通電時に回転のロックが解除される。電磁ブレーキ78として、非通電時に回転がロックされる無励磁作動形を用いることで、停電時等に電磁ブレーキ78への通電が遮断された場合にアーム12の回転がロックされるため、アーム12が不用意に回転することを抑制することができる。
具体的には、電磁ブレーキ78は、図示しない電磁石が内蔵されたハウジング78Aを備えており、ハウジング78A内に設けられた図示しないロータを介してプーリ軸48がハウジング78Aに取り付けられている。ハウジング78Aは、接続部14に回転不能に固定されており、ロータ及びプーリ軸48はハウジング78Aに対して回転可能となっている。
図示を省略するが、電磁石とロータとはプーリ軸48の周囲に配置されており、電磁石とロータとはプーリ軸48の軸方向において対向している。さらに、ハウジング78A内において、電磁石とロータとの間には、プーリ軸48の軸方向に移動可能な可動鉄片が設けられている。可動鉄片は、電磁石と離間して配置されているとともに、図示しない付勢部材によってロータ側に付勢されており、ロータをハウジング78Aの内壁面に押し付けている。
電磁ブレーキ78の非通電時には、可動鉄片によってロータがハウジング78Aの内壁面に押し付けられて密着しているため、ロータのハウジング78Aに対する回転がロックされる。そして、ロータのハウジング78Aに対する回転がロックされることにより、ロータに固定されたプーリ軸48、及びプーリ軸48に固定されたプーリ50の回転がロックされ、プーリ50に噛み合うベルト46の移動もロックされる。ベルト46は、両端が図4に示すアーム12の両端に固定されているため、ベルト46の移動がロックされることにより、アーム12の軌道部に対する軌道回転がロックされる。
一方、電磁ブレーキ78へ通電すると、ハウジング78Aに内蔵された電磁石に磁力が生じ、可動鉄片が付勢部材の付勢力に抗って電磁石側に引き寄せられる。これにより、可動鉄片によるロータのハウジング78Aの内壁面への押し付けが解除され、ロータはハウジング78Aに対して回転可能となる。すなわち、ロータの回転ロックが解除される。
また、ロータの回転ロックが解除されることにより、プーリ軸48及びプーリ50の回転ロックも解除され、プーリ50に噛み合うベルト46が移動可能となる。これにより、図4に示すアーム12の軌道部に対する軌道回転のロックが解除される。
(作用効果)
本実施形態の放射線撮影装置10によれば、アーム12を接続部14に対して回転させる第1回転機構21(変位機構の一例)と、アーム12とは独立に設けられ、第1回転機構21に対してアーム12を回転させる操作力を手動操作によって入力可能な操作ハンドル44と、を備えている。このため、操作ハンドル44により、アーム12自体を直接操作することなくアーム12を手動操作することが可能となる。
照射部18及び受像部20を保持するアーム12を備えた放射線撮影装置10は、手術中に用いられることも多い。このようなアーム12とは独立に操作ハンドル44が設けられることにより、術者が操作する操作部位と補助者が操作する操作部位とを分けることが可能になる。このため、術者との接触によって汚染されたアーム12を避けて、補助者が操作ハンドル44を用いてアーム12を回転させる、といった使い方も可能となる。補助者は、血液等によって汚染されたアーム12に直接触れなくて済むため、衛生的である。
特に本実施形態によれば、操作ハンドル44は、アーム12を回転させる回転機構(第1回転機構21)に対して操作力を入力する。手術中に行う操作としては、アーム12を水平方向にスライドさせるスライド操作と、アーム12を回転させる回転操作とがあるが、スライド操作と比較して回転操作の方が頻度が高いと考えられる。このため、本実施形態の操作ハンドル44は、回転機構(第1回転機構21)と組み合わせた場合に特に有効である。
また、第1回転機構21を介してアーム12を変位させるため、アーム12自体を直接操作する場合と比べて、アーム12の回転量の調整がしやすい。すなわち、操作ハンドル44の回転量とアーム12の回転量との関係については、例えば、第1回転機構21のギア比の設定を通じて行うことが可能である。そのため、操作ハンドル44の回転量に対するアーム12の回転量を小さくする設定が比較的簡単である。このような操作ハンドル44によって、アーム12の回転量の微調整がしやすい。
また、本実施形態によれば、アーム12の回転操作を、電動によらずに手動操作のみによって可能としている。そのため、放射線撮影装置10全体の小型軽量化が可能である。また、電動の場合はアーム12の回転量の微調整が行いやすいが、手動操作の場合はアーム12を直接操作すると微調整がし難かった。そのため、本実施形態の操作ハンドル44は、アーム12の回転操作が手動操作のみの小型軽量化した放射線撮影装置10に対して特に有効である。
さらに、本実施形態によれば、操作ハンドル44(第1操作ハンドル56及び第2操作ハンドル58)は、操作ハンドル44の回転に伴って回転するハンドル軸62を有しており、第1回転機構21のプーリ軸48とハンドル軸62との連結により、操作ハンドル44の操作力が第1回転機構21に入力される。このように、第1回転機構21のプーリ軸48と操作ハンドル44のハンドル軸62とを連結させることにより、比較的簡便な構成とすることができる。
また、本実施形態によれば、操作ハンドル44から第1回転機構21への操作力の入力を有効にする有効状態と、無効にする無効状態と、を切り替える切り替え機構66を有している。切り替え機構66によって第1回転機構21と操作ハンドル44との連動が切り替え可能であるため、アーム12を直接回転操作する場合にアーム12の回転に合わせて操作ハンドル44が回転することを防ぐことができる。
また、本実施形態によれば、切り替え機構66は、操作ハンドル44(第1操作ハンドル56及び第2操作ハンドル58)を軸方向にスライドさせることによって有効状態と無効状態とが切り替え可能である。このため、簡単な操作で第1回転機構21と操作ハンドル44との連動を切り替えることができる。
特に本実施形態によれば、切り替え機構66は付勢部材74を備えており、付勢部材74は、操作ハンドル44を無効状態にする方向に付勢している。このため、付勢部材74の付勢力に抗って操作ハンドル44を手動にて軸方向にスライドさせることで、操作ハンドル44を有効状態とすることができ、操作ハンドル44から手を放すだけで操作ハンドル44を無効状態とすることができる。
また、本実施形態によれば、第1回転機構21に、操作ハンドル44に加えて電磁ブレーキ78が連結されている。このように、第1回転機構21に電磁ブレーキ78を連結することで、必要に応じてアーム12の回転をロックすることができ、アーム12が不用意に回転することを抑制することができる。
<第2実施形態>
次に、本開示の第2実施形態に係る放射線撮影装置100について、図9~図11を用いて説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略し、かつ、差異点を中心に説明する。
第1実施形態の放射線撮影装置10では、アーム12を軌道回転させる第1回転機構21に操作ハンドル44が連結されていた。これに対し、図9に示すように、本実施形態の放射線撮影装置100では、アーム12を軸回転させる第2回転機構23に操作ハンドル102が連結されている。
具体的には、放射線撮影装置100の本体部16において、第2回転機構23を構成する支持軸24の外周面には、メインギア104が同軸回転可能に固定されており、操作ハンドル102は、切り替え機構106を介してこのメインギア104に連結されている。
図10に示すように、操作ハンドル102は、第1操作ハンドル108と第2操作ハンドル110とによって構成されている。第1操作ハンドル108及び第2操作ハンドル110は、第1実施形態の第1操作ハンドル56及び第2操作ハンドル58と同様の構成であり、把持部112と、把持部112に同軸回転可能に固定されたハンドル軸114と、を備えている。
ハンドル軸114は、支持軸24に平行に配置されており、本体部16に回転可能、かつ軸方向に移動可能に支持されている。また、第1操作ハンドル108のハンドル軸114と、第2操作ハンドル110のハンドル軸114とは、互いに同一軸線上に配置されており、軸方向他端部同士が対向している。
図11A及び図11Bに示すように、第1操作ハンドル108及び第2操作ハンドル110のハンドル軸114の軸方向一端部は、本体部16の側面壁116から接続部14(図9参照)の外部にそれぞれ露出している。すなわち、ハンドル軸114の軸方向一端部に設けられた把持部112が、本体部16の両側面にそれぞれ突設されている。このため、操作者は、本体部16の両側から把持部112を握って第1操作ハンドル108及び第2操作ハンドル110をそれぞれ操作することが可能である。
本体部16内に位置するハンドル軸114の軸方向他端部には、操作ハンドル102から第2回転機構23への操作力の入力を有効にする有効状態と、無効にする無効状態と、を切り替える切り替え機構106が設けられている。
切り替え機構106は、第1実施形態の切り替え機構66と同様の構成であり、図10に示すように、第1ギア118と、第2ギア120と、第1ギア118と第2ギア120との間に設けられたシャフト122及び付勢部材124と、によって構成されている。第1ギア118は、第1操作ハンドル108のハンドル軸114の軸方向他端部に同軸回転可能に固定されており、第2ギア120は、第2操作ハンドル110のハンドル軸114の軸方向他端部に同軸回転可能に固定されている。
また、ハンドル軸114の軸方向において、第1ギア118と第2ギア120との間には、支持軸24に固定されたメインギア104が位置しており、第1ギア118又は第2ギア120がハンドル軸114の軸方向他端側に移動した際に、このメインギア104と第1ギア118又は第2ギア120とが噛み合う。
第1操作ハンドル108を操作する場合には、第1操作ハンドル108の把持部112を押し込んで第1操作ハンドル108を軸方向にスライドさせる。そして、図11Aに示すように、ハンドル軸114及びハンドル軸114の軸方向他端部に固定された第1ギア118を、軸方向他端部側(図11Aにおける矢印V1方向)へ移動させる。
このとき、第2操作ハンドル110の第2ギア120は、第2ギア120と側面壁116との間に設けられたスペーサ126よって、ハンドル軸114の軸方向一端部側への移動が規制されている。このため、第2ギア120は、ハンドル軸114の軸方向に移動せず、第1ギア118が付勢部材124の付勢力に抗って第2ギア120に近づく。
これにより、第1ギア118と第2ギア120の間に配置されたメインギア104と第1ギア118とが噛み合う。メインギア104と第1ギア118とが噛み合うことで、支持軸24とハンドル軸114とが連結し、第1操作ハンドル108は、第2回転機構23への操作力の入力が有効である有効状態となる。
メインギア104と第1ギア118とが噛み合った状態で、把持部112を回転させると、把持部112の回転に伴ってハンドル軸114及び第1ギア118が回転し、第1ギア118に噛み合っているメインギア104が回転する。そして、メインギア104が回転することで、支持軸24が回転し、かつ、支持軸24の一端が固定されたアーム12(図9参照)が軸回転する。すなわち、第1操作ハンドル108を操作することにより、アーム12を回転させることが可能となる。
第2操作ハンドル110を操作する場合には、第1操作ハンドル108の場合と同様に、第2操作ハンドル110の把持部112を押し込んで第2操作ハンドル110を軸方向にスライドさせる。そして、図11Bに示すように、ハンドル軸114及びハンドル軸114の軸方向他端部に固定された第2ギア120を軸方向他端部側(図11Bにおける矢印V2方向)へ移動させる。
このとき、第1操作ハンドル108の第1ギア118は、第1ギア118と側面壁116との間に設けられたスペーサ126によってハンドル軸114の軸方向一端部側への移動が規制されている。このため、第1ギア118は、ハンドル軸114の軸方向に移動せず、第2ギア120が付勢部材124の付勢力に抗って第1ギア118に近づく。
これにより、第1ギア118と第2ギア120の間に配置されたメインギア104と第2ギア120とが噛み合う。メインギア104と第2ギア120とが噛み合うことで、支持軸24とハンドル軸114とが連結し、第2操作ハンドル110は、第2回転機構23への操作力の入力が有効である有効状態となる。
メインギア104と第2ギア120とが噛み合った状態で、把持部112を回転させると、把持部112の回転に伴ってハンドル軸114及び第2ギア120が回転し、第2ギア120に噛み合っているメインギア104が回転する。そして、メインギア104が回転することで、支持軸24が回転し、かつ、支持軸24の一端が固定されたアーム12(図9参照)が軸回転する。すなわち、第2操作ハンドル110を操作することにより、アーム12を回転させることが可能となる。
一方、第1操作ハンドル108及び第2操作ハンドル110は、付勢部材124によって軸方向一端部側に付勢されている。このため、第1操作ハンドル108及び第2操作ハンドル110を操作していない場合、すなわち把持部112を押し込んでいない場合には、図10に示すように、第1ギア118及び第2ギア120はメインギア104に噛み合わない。このため、第1操作ハンドル108及び第2操作ハンドル110は、第2回転機構23への操作力の入力が無効である無効状態となる。
また、支持軸24の他端には、電磁ブレーキ128が連結されている。電磁ブレーキ128は、第1実施形態の電磁ブレーキ78と同様の構成である。すなわち、電磁ブレーキ128は、本体部16に回転不能に固定されたハウジング128Aを備えており、ハウジング128A内に設けられたロータを介して支持軸24がハウジング128Aに対して回転可能に取り付けられている。
電磁ブレーキ128の非通電時には、図示しない可動鉄片によってロータがハウジング128Aの内壁面に押し付けられて密着しているため、ロータのハウジング128Aに対する回転がロックされる。そして、ロータのハウジング128Aに対する回転がロックされることにより、ロータに固定された支持軸24の回転がロックされる。支持軸24の回転がロックされることにより、図9に示すアーム12の軸受け部25に対する軸回転がロックされる。
一方、電磁ブレーキ128へ通電すると、ハウジング128Aに内蔵された図示しない電磁石に磁力が生じ、図示しない可動鉄片が電磁石側に引き寄せられる。これにより、可動鉄片によるロータのハウジング128Aの内壁面への押し付けが解除され、ロータはハウジング128Aに対して回転可能となる。すなわち、ロータの回転ロックが解除され、ロータの回転ロックが解除されることによって支持軸24の回転ロックも解除される。これにより、図9に示すアーム12の軸受け部25に対する軸回転のロックが解除される。
(作用効果)
本実施形態の放射線撮影装置100によれば、アーム12を本体部16に対して回転させる第2回転機構23に操作ハンドル102(第1操作ハンドル108及び第2操作ハンドル110)が連結されている。このため、操作ハンドル102によって、第2回転機構23に対してアーム12を回転させる操作力を入力することができ、アーム12自体を直接操作することなくアーム12を軸回転させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、操作ハンドル102は、切り替え機構106を介して第2回転機構23に連結されている。このため、切り替え機構106によって第2回転機構23と操作ハンドル102との連動が切り替え可能となり、アーム12を直接回転操作する場合にアーム12の回転に合わせて操作ハンドル102が回転することを防ぐことができる。
また、本実施形態によれば、操作ハンドル102は、軸方向にスライドさせることによって有効状態と無効状態とが切り替え可能であり、付勢部材124によって操作ハンドル102を無効状態にする方向に付勢されている。
このため、簡単な操作で第2回転機構23と操作ハンドル102との連動を切り替えることができる。また、付勢部材124の付勢力に抗って操作ハンドル102を手動にて軸方向にスライドさせることで、操作ハンドル102を有効状態とすることができ、操作ハンドル102から手を放すだけで操作ハンドル102を無効状態とすることができる。
また、本実施形態によれば、第2回転機構23に、操作ハンドル102に加えて電磁ブレーキ128が連結されている。このように、第2回転機構23に電磁ブレーキ128を連結することで、必要に応じてアーム12の回転をロックすることができ、アーム12が不用意に回転することを抑制することができる。
<その他の実施形態>
以上、本開示の実施形態の一例について記述したが、本開示は上記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得る。また、上記の各実施形態の構成は、適宜組み合わせることが可能である。
例えば、第1実施形態では、アーム12を軌道回転させる第1回転機構21に操作ハンドル44が連結され、第2実施形態では、アーム12を軸回転させる第2回転機構23に操作ハンドル102が連結されていた。しかし、第1回転機構21及び第2回転機構23の双方に操作ハンドルをそれぞれ連結する構成としてもよい。
また、上記実施形態では、第1回転機構21又は第2回転機構23に電磁ブレーキ78、128が連結されていたが、電磁ブレーキ78、128を設けずに操作ハンドル44、102のみを第1回転機構21又は第2回転機構23に連結してもよい。
また、上記実施形態では、アーム12を変位させる変位機構が、アーム12を回転させる回転機構(第1回転機構21及び第2回転機構23)であった。しかし、アーム12を変位させる変位機構は、回転機構には限らず、例えば図12~図14に変形例として示すように、アーム12をスライド移動させるスライド機構130でもよい。
具体的には、図12に示すように、スライド機構130は、一端がアーム12に固定されたラック132と、本体部16に設けられたピニオン134と、を備えている。ラック132は、下面に複数の歯132Aが形成されており、本体部16に対して水平方向(X方向)に移動可能に取り付けられている。一方、ピニオン134は、外周面に複数の歯134Aが形成された円形歯車であり、本体部16に軸回りに回転可能に固定されている。
ラック132の歯132Aにピニオン134の歯134Aが噛み合うことにより、ラック132とピニオン134が連動している。このため、アーム12を本体部16に対して手動にてスライド移動させると、ラックが矢印F方向にスライド移動し、ラック132に噛み合っているピニオン134が回転する。
また、このピニオン134に、切り替え機構136を介して操作ハンドル138が連結されている。切り替え機構136及び操作ハンドル138は、第1及び第2実施形態と同様の構成であり、図13に示すように、操作ハンドル138は、第1操作ハンドル140と第2操作ハンドル141とによって構成されている。
第1操作ハンドル140を操作する場合には、把持部142を押し込んで第1操作ハンドル140を軸方向にスライドさせる。そして、図14Aに示すように、ハンドル軸144及びハンドル軸144の軸方向他端部に固定された第1ギア146を、軸方向他端部側(図14Aにおける矢印W1方向)へ移動させる。
これにより、第1ギア146とピニオン134とが噛み合う。第1ギア146とピニオン134とが噛み合うことで、第1操作ハンドル140は、スライド機構130への操作力の入力が有効である有効状態となる。
また、第2操作ハンドル141を操作する場合には、把持部142を押し込んで第2操作ハンドル141を軸方向にスライドさせる。そして、図14Bに示すように、ハンドル軸144及びハンドル軸144の軸方向他端部に固定された第2ギア148を、軸方向他端部側(図14Bにおける矢印W2方向)へ移動させる。
これにより、第2ギア148とピニオン134とが噛み合う。第2ギア148とピニオン134とが噛み合うことで、第2操作ハンドル141は、スライド機構130への操作力の入力が有効である有効状態となる。
一方、第1操作ハンドル140及び第2操作ハンドル141を操作していない場合、すなわち把持部142を押し込んでいない場合には、図13に示すように、第1ギア146及び第2ギア148はピニオン134に噛み合わない。このため、第1操作ハンドル140及び第2操作ハンドル141は、スライド機構130への操作力の入力が無効である無効状態となる。
また、図15に変形例として示すように、第2実施形態の放射線撮影装置100の本体部16に、操作ハンドル102及び電磁ブレーキ128に加えて、摩擦機構150を設ける構成としてもよい。摩擦機構150は、アーム12(図9参照)が回転する方向とは逆向きの摩擦力をアーム12に対して作用させる。
具体的には、摩擦機構150は、摩擦軸152と、摩擦軸152に取り付けられ、摩擦力を発生する摩擦力発生部154と、支持軸24と摩擦軸152との連結と非連結とを切り替えるクラッチ156と、を備えている。また、支持軸24に固定されたメインギア104には、第3ギア158が噛み合っている。
摩擦軸152は、図示しない軸受け部を介して本体部16に支持されている。また、摩擦軸152の軸方向の一端に摩擦力発生部154が取り付けられている。摩擦力発生部154は、例えばロータリーダンパーで構成されている。
すなわち、摩擦力発生部154は、摩擦軸152の軸方向の一端に固定された図示しないロータと、ロータが収容されるハウジング154Aと、ロータとハウジング154Aとの間に充填されたオイル等からなる図示しない粘性体と、を備えている。
摩擦軸152が回転すると、摩擦軸152に固定されたロータがハウジング154A内で回転する。このとき、ハウジング154A内に充填された粘性体の粘性抵抗により、ロータの外周面に回転方向とは逆向きの摩擦力が作用する。すなわち、摩擦軸152に回転方向とは逆向きの摩擦力が作用する。
また、摩擦軸152の軸方向の他端には、クラッチ156が取り付けられている。クラッチ156は、例えば電磁クラッチであり、図示しない電磁石が内蔵されたハウジング160と、摩擦軸152に固定された軸固定部162と、を備えている。ハウジング160と軸固定部162は、互いに離間している。また、ハウジング160と軸固定部162との間には、ハウジング160と軸固定部162とを互いに離れる方向に付勢する図示しない付勢部材が設けられている。
クラッチ156のハウジング160は第3ギア158に固定されており、ハウジング160及び第3ギア158は、摩擦軸152に対して非連結となっている。クラッチ156は、第3ギア158と摩擦軸152の連結と非連結とを切り替えることにより、支持軸24と摩擦軸152との連結と非連結とを切り替える。
具体的には、クラッチ156へ通電すると、ハウジング160に内蔵された電磁石に磁力が生じ、軸固定部162が図示しない付勢部材の付勢力に抗って電磁石側に引き寄せられる。これにより、ハウジング160と軸固定部162とが密着して連結する。
ハウジング160と軸固定部162とが連結している状態において、支持軸24が回転すると、摩擦軸152に作用する回転方向とは逆向きの摩擦力が、第3ギア158及びメインギア104を介して支持軸24に作用する。これにより、図9に示すアーム12が軸回転する際に、アーム12が回転する方向とは逆向きの摩擦力がアーム12に対して作用する。
一方、クラッチ156の非通電時には、第3ギア158に固定されたハウジング160と、摩擦軸152に固定された軸固定部162とが、図示しない付勢部材によって付勢されることで離間している。このため、ハウジング160と軸固定部162とが非連結となり、第3ギア158と摩擦軸152とが非連結となる。
このため、ハウジング160と軸固定部162とが非連結の状態において、支持軸24が回転しても、摩擦軸152に作用する摩擦力は支持軸24には作用しない。これにより、クラッチ156への通電時と比較して、アーム12が軸回転する際に、アーム12に作用する摩擦力が低減される。
上述したように、第2回転機構23に、操作ハンドル102に加えて摩擦機構150を連結することにより、アーム12を操作する際の手動操作力による負荷を必要に応じて変化させることができる。
また、上記実施形態では、アーム12の変位操作(回転操作)が手動でのみ操作可能であったが、電動操作でアーム12を回転させてもよく、手動操作と電動操作とを切り替え可能であってもよい。
また、上記実施形態では、第1回転機構21が、接続部14に設けられた軌道部22B及びプーリ軸48と、アーム12に形成された嵌合部22Aと、によって構成されていた。しかし、アーム12を支持部としての接続部14に対して軌道回転させることができる構成であれば、第1回転機構21はどのような構成とされていてもよい。
例えば、接続部14に設けられた回転軸に同軸回転可能に固定された図示しないピニオンと、アーム12の外周面に設けられ、ピニオンに噛み合う複数の歯が形成された図示しないラックと、によって第1回転機構を構成することも可能である。
また、上記実施形態では、操作ハンドル44、102が切り替え機構66、106を介して第1回転機構21又は第2回転機構23に連結されていた。しかし、切り替え機構66、106を設けずに、操作ハンドル44、102を第1回転機構21又は第2回転機構23に直接連結する構成としてもよい。この場合、アーム12を直接回転操作する際にアーム12の回転に合わせて操作ハンドル44、102が回転するが、操作ハンドル44、102と第1回転機構21又は第2回転機構23との連結機構を簡便な構成とすることができる。
また、上記実施形態では、切り替え機構66、106が、第1ギア68、118と第2ギア70、120とを互いに離間する方向へ付勢する付勢部材74、124を備えていたが、付勢部材74、124を設けない構成としてもよい。この場合、把持部60、112を手動にてハンドル軸62、114の軸方向他端部側へスライドさせることで、操作ハンドル44、102を有効状態とすることができ、把持部60、112を手動にてハンドル軸62、114の軸方向一端部側へスライドさせることで、操作ハンドル44、102を無効状態とすることができる。
また、上記実施径形態では、操作ハンドル44、102が、第1操作ハンドル56、108と第2操作ハンドル58、110とによって構成されていた。しかし、操作ハンドルは、接続部14又は本体部16に少なくとも1つ設けられていればよく、2つには限らない。
また、上記各実施形態において、アーム12として、軌道回転及び軸回転が可能なアーム(Cアーム)を例に説明したが、軸回転のみが可能なアーム(例えば側面形状がU字形状のUアーム)でもよい。Uアームも、Cアームと同様に、照射部18と受像部20等を対向する姿勢で保持することが可能である。
なお、放射線としてX線を例に説明したが、X線に限らず、γ線等であってもよい。
上記各実施形態において、制御部28といった各種の処理を実行する処理部(Processing Unit)のハードウェア的な構造としては、次に示す各種のプロセッサ(Processor)を用いることができる。各種のプロセッサには、上述したように、ソフトウェアを実行して各種の処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPUに加えて、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が含まれる。
1つの処理部は、これらの各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAの組み合わせ、及び/又は、CPUとFPGAとの組み合わせ)で構成されてもよい。また、複数の処理部を1つのプロセッサで構成してもよい。
複数の処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、1つ以上のCPUとソフトウェアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが複数の処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(System On Chip:SoC)等に代表されるように、複数の処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、各種の処理部は、ハードウェア的な構造として、上記各種のプロセッサの1つ以上を用いて構成される。
さらに、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造としては、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)を用いることができる。
10、100 放射線撮影装置
12 アーム
14 接続部
16 本体部
18 照射部
20 受像部
20A 受像面
21 第1回転機構(変位機構の一例)
22A 嵌合部
22B 軌道部
23 第2回転機構(変位機構の一例)
24 支持軸
25 軸受け部
26 キャスター
28 制御部
30 操作パネル
31 放射線源
32 放射線管
34 照射野限定器
34A 照射開口
36 回転軸
38 取付板
40 ケーブル
42 中空部
42A 溝
44、102、138 操作ハンドル
46 ベルト
46A、132A、134A 歯
48 プーリ軸
50 プーリ
50A 溝
52、104 メインギア
54 アイドラ
56、108、140 第1操作ハンドル
58、110、141 第2操作ハンドル
60、112、142 把持部
62、114、144 ハンドル軸
64、116 側面壁
66、106、136 切り替え機構
68、118、146 第1ギア
68A、70A 軸穴
70、120、148 第2ギア
72、122 シャフト
74、124 付勢部材
76、126 スペーサ
78、124 電磁ブレーキ
78A、128A、160 ハウジング
130 スライド機構
132 ラック
134 ピニオン
150 摩擦機構
152 摩擦軸
154 摩擦力発生部
154A ハウジング
156 クラッチ
158 第3ギア
162 軸固定部
H 被写体
S 寝台

Claims (8)

  1. 放射線を照射する照射部と、
    前記照射部と、前記照射部から照射され被写体を透過した前記放射線を受ける受像部とを対向する姿勢で保持することが可能なアームと、
    前記アームを支持する支持部と、
    前記アームを支持部に対して変位させる変位機構と、
    前記アームとは異なる場所に設けられ、前記変位機構に対して前記アームを変位させる操作力を手動操作によって入力可能な操作ハンドルと、
    を備え、
    前記変位機構は、前記アームを回転させる回転機構であり、
    前記回転機構は、前記アームの回転に伴って回転する回転軸を有しており、
    前記操作ハンドルは、前記操作ハンドルの回転に伴って回転するハンドル軸を有しており、
    前記回転軸と前記ハンドル軸との連結により、前記操作力が前記回転機構に入力される、
    放射線撮影装置。
  2. 前記アームの変位操作は、手動操作のみによって可能である、請求項1に記載の放射線撮影装置。
  3. 前記操作ハンドルは、前記支持部に設けられると共に、前記ハンドル軸の両端部にそれぞれ固定されて前記支持部の側面に突設された把持部を備え、
    前記把持部の何れか一方が操作されることにより前記回転軸と前記ハンドル軸とが連結される、
    請求項1または2に記載の放射線撮影装置。
  4. 前記操作ハンドルから前記回転機構への前記操作力の入力を有効にする有効状態と、無効にする無効状態と、を切り替える切り替え機構を有する、請求項1~3の何れか1項に記載の放射線撮影装置。
  5. 前記切り替え機構は、前記操作ハンドルを軸方向にスライドさせることにより、前記有効状態と前記無効状態とが切り替え可能である、請求項4に記載の放射線撮影装置。
  6. 前記切り替え機構は、前記操作ハンドルを付勢して前記無効状態にしている、請求項4又は5に記載の放射線撮影装置。
  7. 前記アームは、側面視で円弧形状とされており、
    前記回転機構は、前記支持部に設けられ、前記円弧形状に沿って前記アームを移動可能に支持する軌道部と、前記アームの外周部に形成され、前記軌道部と嵌合する嵌合部と、前記回転軸としての第1回転軸と、を備える第1回転機構を含み、
    前記アームは、前記軌道部に対して移動することにより、前記円弧形状の中心を回転中心とする軌道回転が可能である、
    請求項1~6のいずれか1項に記載の放射線撮影装置。
  8. 前記回転機構は、一端が前記アームに固定された前記回転軸としての第2回転軸と、前記支持部に設けられた軸受け部と、を備える第2回転機構を含み、
    前記アームは、前記軸受け部に対して前記第2回転軸の軸回りに回転することにより、前記照射部と前記受像部の前記被写体に対する位置を反転させることが可能である、
    請求項1~7のいずれか1項に記載の放射線撮影装置。
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