JP7298473B2 - 車両の後部車体構造 - Google Patents

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Description

この発明は、バンパレインフォースメントを支持するクラッシュボックスを備えた車両の後部車体構造に関する。
従来、車両後突時の衝突エネルギを吸収する目的で、バンパレインフォースメントを支持する衝撃吸収部材としてのクラッシュボックスを備えた車両の後部車体構造が知られている。
上述のクラッシュボックスが逐次破壊機能をもって構成される場合(特開2017-2998号公報参照)、車両牽引時の負荷によって当該クラッシュボックスが破壊されることを回避する必要から、バンパレインフォースメントには牽引フック取付け部材を取付けることが不可となる。併せて、車両軽量化のために荷室構成部材を樹脂で形成して、樹脂化を図った場合には、牽引フック取付け部材をバンパレインフォースメント以外で如何にレイアウトするのかという新たな課題が生じる。
ところで、特許文献1には、バンパレインフォースメントに固定ナットを用いて牽引フック取付け部材が固定された車体構造が開示されている。しかしながら、該特許文献1に開示された従来構造において、逐次破壊機能をもったクラッシュボックスを採用すると、バンパレインフォースメントには牽引フック取付け部材を取付けることが不可能となるので、上述同様の課題が発生するものである。
特開2015-189289号公報
そこで、この発明は、バンパレインフォースメントに牽引フック取付け部材を設けることによる衝撃吸収部材の損傷を回避しつつ、樹脂製の荷室構成部材本体における強度不足を補完しながら牽引フック取付け部材を取付けることができる車両の後部車体構造の提供を目的とする。
この発明による車両の後部車体構造は、バンパレインフォースメントを支持する衝撃吸収部材を備えた車両の後部車体構造であって、樹脂製の荷室構成部材本体と、該荷室構成部材本体を車体に支持する金属製のフレーム部材と、から成る荷室構成部材を備え、上記金属製のフレーム部材に牽引フック取付け部材が固定されたものである。
上述の荷室構成部材は、荷室ボックスまたはリフトゲートに設定してもよい。
上記構成によれば、バンパレインフォースメントに牽引フック取付け部材を設けることによる衝撃吸収部材の損傷を回避しつつ、樹脂製の荷室構成部材本体における強度不足を上記フレーム部材にて補完しながら、牽引フック取付け部材を取付けることができる。
この発明の一実施態様においては、上記金属製のフレーム部材は、上部フレーム部材と下部フレーム部材とを側面視で環状に連結した左右の環状フレーム部材を備え、上記環状フレーム部材の後方下部に上記牽引フック取付け部材が固定されたものである。
上記構成によれば、牽引フックによる牽引時の入力荷重を上記環状フレーム部材にて確実に受け止めることができる。
この発明の一実施態様においては、上記上部フレーム部材の後端部と、上記下部フレーム部材の後端部との間に、上下方向に延びてこれら両者を連結するアルミ押出し材から成る連結部材が設けられ、上記牽引フック取付け部材が上記連結部材に取付けられたものである。
上記構成によれば、牽引フック取付け部材は、アルミ押出し材から成る連結部材に取付けられるので、当該牽引フック取付け部材の支持剛性向上を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記左右の環状フレーム部材を、車幅方向に延びる後部フレーム部材で連結したものである。
上記構成によれば、左右の環状フレーム部材を車幅方向に延びる後部フレーム部材で連結するので、フレーム部材の強度が向上し、牽引フック取付け部材の支持剛性のさらなる向上を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記衝撃吸収部材は圧縮荷重入力側から逐次的に圧縮破壊が進行する逐次破壊機能を有するものである。
上記構成によれば、逐次破壊機能をもった衝撃吸収部材(特開2017-2998号公報参照)であっても、当該衝撃吸収部材には牽引時に負荷がかからないので、確実に牽引することができる。
この発明の一実施態様においては、上記荷室構成部材は荷室ボックスであることを特徴とする。
上記構成によれば、荷室ボックスを樹脂で形成した際、牽引フック取付け部材を上記金属製のフレーム部材に効果的に取付けることができる。
この発明によれば、バンパレインフォースメントに牽引フック取付け部材を設けることによる衝撃吸収部材の損傷を回避しつつ、樹脂製の荷室構成部材本体における強度不足を補完しながら牽引フック取付け部材を取付けることができる効果がある。
本発明の車両の後部車体構造を示す斜視図 図1から樹脂製の荷室構成部材本体を取外して示す斜視図 図2からリヤエンドレインフォースメントを取外して示す斜視図 図3からフレーム部材を取外して示す斜視図 フレーム部材のみを抽出して示す斜視図 図5の左側面図 牽引フック取付け部材の取付け位置で断面して示す断面図 下部フレーム部材、と連結部材、および、牽引フック取付け部材の関連構造を示す斜視図
バンパレインフォースメントに牽引フック取付け部材を設けることによる衝撃吸収部材の損傷を回避しつつ、樹脂製の荷室構成部材本体における強度不足を補完しながら牽引フック取付け部材を取付けるという目的を、バンパレインフォースメントを支持する衝撃吸収部材を備えた車両の後部車体構造であって、樹脂製の荷室構成部材本体と、該荷室構成部材本体を車体に支持する金属製のフレーム部材と、から成る荷室構成部材を備え、上記金属製のフレーム部材に牽引フック取付け部材が固定されるという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車両の後部車体構造を示し、図1は当該車両の後部車体構造を示す斜視図、図2は図1から樹脂製の荷室構成部材本体を取外した状態で示す斜視図、図3は図2からリヤエンドレインフォースメントを取外した状態で示す斜視図、図4は図3からフレーム部材を取外した状態で示す斜視図である。また、図5はフレーム部材のみを抽出して示す斜視図、図6は図5の車両左側の側面図、図7は牽引フック取付け部材の取付け位置で断面して示す断面図、図8は下部フレーム部材、連結部材、および、牽引フック取付け部材の関連構造を示す斜視図である。
図4に示すように、車体後部において、車幅方向に延びる閉断面部材1と、この閉断面部材1の車幅方向外方および後方に位置するパネル部材2と、閉断面部材1の後部で、かつ、パネル部材2の車幅方向内側に位置するリヤフロア3と、の複数部材にて荷室フロア4を形成している。
上述の荷室フロア4の後部には荷室凹部5を一体的に凹設形成している。
この荷室凹部5は、前壁6と、左右の側壁7,7と、後壁8と、下壁(つまり底壁)とを備えており、左右の側壁7,7の上端部には、当該上端部から車幅方向外方に延びるフロアサイドパネル9を一体または一体的に形成している。
図4に示すように、上述の荷室フロア4およびフロアサイドパネル9の側部、すなわち、荷室側部を覆う左右一対のリヤサイドパネル10,10を設けている。このリヤサイドパネル10はアルミニウム板またはアルミニウム合金板により形成されている。
図4に示す荷室凹部5の左右一対の側壁7,7における車幅方向外方を、車両の前後方向に延びるリヤサイドフレーム(図示せず)を設けている。そして、このリヤサイドフレームの後端には、取付けプレート11が一体形成された繊維強化樹脂製のクラッシュボックス12と、アルミ押出し材から成る荷重伝達部材13と、を介して車幅方向に延びるバンパレインフォースメント14を取付けている。
図4に示すように、上述のバンパレインフォースメント14は、衝撃吸収部材としての左右一対のクラッシュボックス12,12の後端部相互間を車幅方向に連結するものである。このバンパレインフォースメント14は、アルミ押出し成形品の押出し成形後に、当該アルミ押出し成形品を曲げ加工して、湾曲形状に形成したものである。
同図に示すように、上述のバンパレインフォースメント14は、前壁14aと、後壁14bと、上壁14cと、下壁14dと、上下方向の中間において前壁14aと後壁14bとを車両前後方向に連結する横棧14eと、を一体形成したものである。
図4に示す荷室の後部は、図3に示す後部フレーム部材としてのリヤエンドインナパネル15と、図2に示すリヤエンドレインフォースメント16と、で覆われている。
図1に示すように、荷室の上方部は樹脂製の荷室構成部材本体20で覆われている。この荷室構成部材本体20を樹脂製とすることで、車両の軽量化を図るものである。
上述の荷室構成部材本体20は、上部において車幅方向に延びるリヤヘッダ21と、側部においてリヤヘッダ21の車幅方向端部から後方、かつ、下方に延びる左右一対のリヤピラー22,22と、これら左右一対のリヤピラー22,22の下端部を車幅方向に連結するリヤエンドアウタパネル23と、を備えている。
上述のリヤヘッダ21と、リヤピラー22,22と、リヤエンドアウタパネル23と、は車両平面視で方形枠状に連結されており、方形枠部の内側にはリヤウインドガラス配設用の開口部24が形成されている。
上述の開口部24には、図示しないリヤウインドガラスがその上端を枢支部として開閉するように取付けられている。
図1、図7に示すように、荷室構成部材本体20のリヤエンドアウタパネル23は、リヤエンドレインフォースメント16およびリヤエンドインナパネル15を介して荷室後部を覆っている。
図1に示すように、荷室構成部材本体20のリヤヘッダ21は、車両デザインの関係と、その車幅方向両サイドが下方に位置するように湾曲形成されている。
また、荷室構成部材本体20の左右一対のリヤピラー22,22は前部が高く、後部が低くなるように前高後低状に傾斜しており、車両前後方向に延びるリヤピラー22,22の後半部は、その前半部に対して幅広の幅広部22a,22aが一体形成されている。
そして、この幅広部22aには、車幅方向に延びる複数のビード部22bが、車両前後方向に離間して凹設形成されており、当該幅広部22aの剛性向上を図るように構成している。
図1、図2に示すように、上述のリヤエンドアウタパネル23とリヤエンドレインフォースメント16との車幅方向左右両サイドには、これら両者23,16において車幅方向に連続するように、リヤコンビネーションランプ配置用の凹部25,25が形成されている。
また、図1、図2に示すように、上述のリヤエンドアウタパネル23とリヤエンドレインフォースメント16との車幅方向左右両サイドで、かつ上記凹部25の車幅方向内部側とオーバラップする位置には、これら両者23,16において上下方向に連続するように、左右の凹部26,27が形成されている。
図1、図2、図3、図5、図6に示すように、上述の荷室構成部材本体20を車体に支持する金属製のフレーム部材30を設けている。
図5、図6に示すように、当該金属製のフレーム部材30は、上部フレーム部材31と下部フレーム部材32とを車両側面視で環状に連結した左右一対の環状フレーム部材33,33を備えている。そして、これら左右一対の環状フレーム部材33,33の後部相互間を後部フレーム部材としての上述のリヤエンドインナパネル15で車幅方向に連結している。すなわち、上述の金属製のフレーム部材30は、環状フレーム部材33と、後部フレーム部材であるリヤエンドインナパネル15と、の両者により構成されたものである。
また、図1に示すように、上述の樹脂製の荷室構成部材本体20と、当該荷室構成部材本体20を車体に支持する上述の金属製のフレーム部材30と、から荷室構成部材としての荷室ボックス40が形成されている。
詳しくは、上記荷室ボックス40は、図4に示す荷室フロア4、荷室凹部5、フロアサイドパネル9およびリヤサイドパネル10と、図1に示す荷室構成部材本体20と、図5に示す金属製フレーム部材30と、から構成されたものである。
図3に示すように、上述の上部フレーム部材31および下部フレーム部材32は、何れもリヤサイドパネル10の車幅方向内側の面に連結固定されている。
図6に示すように、上述の上部フレーム部材31は、前高後低状に延びるフレーム本体部31Aと、このフレーム本体部31Aの後端から下方に延びる段下げ部31Bと、当該段下げ部31Bの下端から後方に延びる略偏平な後方延出部31Cとを一体形成したものである。
上述のフレーム本体部31Aと段下げ部31Bとは、縦壁31aと下壁31bとを有するL字状断面形状に形成されており、これにより、上部フレーム部材31それ自体の強度向上を図るように構成されている。
図5に示すように、上部フレーム部材31における段下げ部31Bおよび後方延出部31Cの下壁31bの車幅方向内側の形状は、リヤエンドインナパネル15の車幅方向外側上部の形状と対応するように形成されている。
図6に示すように、上述の下部フレーム部材32は、フレーム本体部32Aと、前側立上げ部32Bと、段下げ部32Cと、後方延出部32Dと、後側立上げ部32Eと、を一体形成したものである。
図6に示すように、フレーム本体部32Aは、前部が高く後部が低くなるように前高後低状に傾斜して延びている。前側立上げ部32Bは、フレーム本体部32Aの前端から上方に延びている。段下げ部32Cは、フレーム本体部32Aの後端から下方に延びている。後方延出部32Dは、段下げ部32Cの下端から車両後方に延びている。後側立上げ部32Eは、後方延出部32Dの後端から上方に延びている。
上述の下部フレーム部材32は、縦壁32aと、当該縦壁32aから車幅方向内方に向けて一体に屈曲形成された屈曲壁32bとを有するL字状断面形状に形成されており、これにより、下部フレーム部材32それ自体の強度向上を図るように構成されている。
図6に示すように、上部フレーム部材31のフレーム本体部31A前端と、下部フレーム部材32の前側立上げ部32B上端とを連結している。また、上部フレーム部材31の後方延出部31Cの後端下部と、下部フレーム部材32の後側立上げ部32Eの上端上部と、を連結している。これにより、上部フレーム部材31と下部フレーム部材32との両者により、上述の環状フレーム部材33が形成されている。
図6、図7、図8に示すように、上部フレーム部材31の後端部における略偏平な後方延出部31Cの下面と、下部フレーム部材32の後端部における屈曲壁32bの上面との間には、車両上下方向に延びてこれら両者を連結するアルミ押出し材から成る連結部材50が設けられている。
上述の連結部材50は図8に示すように、角筒状(いわゆる角パイプ形状)に形成されている。そして、図5に示すように車両左側の当該連結部材50には、図6、図7、図8に示すように、牽引フック取付け部材60が取付けられている。
図7、図8に示すように、この牽引フック取付け部材60は、円筒状の取付け部材本体61と、この取付け部材本体61の前後方向中間から径方向外方に向けて一体形成されたフランジ部62と、を備えている。
上述の牽引フック取付け部材60が取付けられる連結部材50には、当該牽引フック取付け部材60の取付け部材本体61の外径に対応する係止孔50a,50aが開口形成されている。
そして、牽引フック取付け部材60の取付け部材本体61を、車両後方から連結部材50の係止孔50aに係入し、そのフランジ部62前面を連結部材50背面に当接することで、牽引フック取付け部材60を上記連結部材50に固定したものである。
図7に示すように、牽引フック取付け部材60のフランジ部62背面はリヤエンドレインフォースメント16で後方から覆うと共に、当該位置からリヤエンドレインフォースメント16をさらに下方に延ばし、このリヤエンドレインフォースメント16の下端に一体形成した巻込み部16aで下部フレーム部材32の屈曲壁32b後端部とフロアサイドパネル9の後端部と、を保持している。上記牽引フック取付け部材60は連結部材50とリヤエンドレインフォースメント16との間で挟持固定されている。
要するに、上述の連結部材50を介して、金属製のフレーム部材30に牽引フック取付け部材60が固定されたものである。
これにより、バンパレインフォースメント14に牽引フック取付け部材を設けることに起因するクラッシュボックス12の損傷を回避しつつ、樹脂製の荷室構成部材本体20における強度不足を上記フレーム部材30にて補完しながら、牽引フック取付け部材60を取付けるように構成したものである。
また、上部フレーム部材31と下部フレーム部材32とを備えた環状フレーム部材33の後方下部に、上記連結部材50を介して、牽引フック取付け部材60が固定されたものである。これにより、牽引フックによる牽引時の入力荷重を上記環状フレーム部材33で確実に受け止めるように構成している。
さらに、上部フレーム部材31と下部フレーム部材32の後端部相互間に、上下方向に延びて、これら両者を連結するアルミ押出し材から成る連結部材50を設け、当該連結部材50に上記牽引フック取付け部材60を固定している。これにより、牽引フック取付け部材60の支持剛性向上を図るように構成している。
さらにまた、左右一対の環状フレーム部材33,33を、車幅方向に延びる後部フレーム部材としてのリヤエンドインナパネル15で連結している。これによりフレーム部材30の支持剛性をさらに向上すべく構成したものである。
加えて、上述のクラッシュボックス12は圧縮荷重入力側から逐次的に圧縮破壊が進行する逐次破壊機能を有するものである(例えば、特開2017-2998号公報参照)。これにより、当該逐次破壊機能をもったクラッシュボックス12を採用しても、該クラッシュボックス12には牽引時の負荷がかかることはなく、よって、車両を確実に牽引するよう構成したものである。
また、上述の荷室構成部材を荷室ボックス40に設定している。これにより、荷室ボックス40を樹脂で形成した場合においても、上記牽引フック取付け部材60を上述の金属製のフレーム部材30に効果的に取付けることができるように構成したものである。
なお、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示し、矢印INは車幅方向の内方を示し、矢印OUTは車幅方向の外方を示し、矢印UPは車両上方を示す。
このように、上記実施例の車両の後部車体構造は、バンパレインフォースメント14を支持するクラッシュボックス12を備えた車両の後部車体構造であって、樹脂製の荷室構成部材本体20と、該荷室構成部材本体20を車体に支持する金属製のフレーム部材30と、から成る荷室構成部材(荷室ボックス40参照)を備え、上記金属製のフレーム部材30に牽引フック取付け部材60が固定されたものである(図1、図4、図5、図7参照)。
この構成によれば、バンパレインフォースメント14に牽引フック取付け部材を設けることによるクラッシュボックス12の損傷を回避しつつ、樹脂製の荷室構成部材本体20における強度不足を上記フレーム部材30にて補完しながら、牽引フック取付け部材60を取付けることができる。
また、この発明の一実施形態においては、上記金属製のフレーム部材30は、上部フレーム部材31と下部フレーム部材32とを側面視で環状に連結した左右の環状フレーム部材33を備え、上記環状フレーム部材33の後方下部に上記牽引フック取付け部材60が固定されたものである(図5、図6参照)。
この構成によれば、牽引フックによる牽引時の入力荷重を上記環状フレーム部材33にて確実に受け止めることができる。
さらに、この発明の一実施形態においては、上記上部フレーム部材31の後端部と、上記下部フレーム部材32の後端部との間に、上下方向に延びてこれら両者を連結するアルミ押出し材から成る連結部材50が設けられ、上記牽引フック取付け部材60が上記連結部材50に取付けられたものである(図5~図8参照)。
この構成によれば、牽引フック取付け部材60は、アルミ押出し材から成る連結部材50に取付けられるので、当該牽引フック取付け部材60の支持剛性向上を図ることができる。
さらにまた、この発明の一実施形態においては、上記左右の環状フレーム部材33を、車幅方向に延びる後部フレーム部材(リヤエンドインナパネル15参照)で連結したものである(図5参照)。
この構成によれば、左右の環状フレーム部材33を車幅方向に延びる後部フレーム部材(リヤエンドインナパネル15)で連結するので、フレーム部材30の強度が向上し、牽引フック取付け部材60の支持剛性のさらなる向上を図ることができる。
加えて、この発明の一実施形態においては、上記クラッシュボックス12は逐次破壊機能(特開2017-2998号公報参照)を有するものである(図4参照)。
この構成によれば、逐次破壊機能をもったクラッシュボックス12であっても、当該クラッシュボックス12には牽引時に負荷がかからないので、車両を確実に牽引することができる。
また、この発明の一実施形態においては、上記荷室構成部材は荷室ボックス40であることを特徴とする(図1~図4参照)。
この構成によれば、荷室ボックス40を樹脂で形成した際、牽引フック取付け部材60を上記金属製のフレーム部材30に効果的に取付けることができる。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の荷室構成部材は、実施例の荷室ボックス40に対応し、
以下同様に、
後部フレーム部材は、リヤエンドインナパネル15に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、上記実施例においては、荷室構成部材として荷室ボックス40を例示したが、荷室ボックスに代えて、リフトゲートとした場合であっても、上述と略同様の構成と成すことで、牽引フック取付け部材60を取付けることができる。
以上説明したように、本発明は、バンパレインフォースメントを支持する衝撃吸収部材を備えた車両の後部車体構造について有用である。
12…クラッシュボックス(衝撃吸収部材)
14…バンパレインフォースメント
15…リヤエンドインナパネル(後部フレーム部材)
20…荷室構成部材本体
30…金属製のフレーム部材
31…上部フレーム部材
32…下部フレーム部材
33…環状フレーム部材
40…荷室ボックス(荷室構成部材)
50…連結部材
60…牽引フック取付け部材

Claims (6)

  1. バンパレインフォースメントを支持する衝撃吸収部材を備えた車両の後部車体構造であって、
    樹脂製の荷室構成部材本体と、該荷室構成部材本体を車体に支持する金属製のフレーム部材と、から成る荷室構成部材を備え、
    上記金属製のフレーム部材に牽引フック取付け部材が固定された
    車両の後部車体構造。
  2. 上記金属製のフレーム部材は、上部フレーム部材と下部フレーム部材とを側面視で環状に連結した左右の環状フレーム部材を備え、
    上記環状フレーム部材の後方下部に上記牽引フック取付け部材が固定された
    請求項1に記載の車両の後部車体構造。
  3. 上記上部フレーム部材の後端部と、上記下部フレーム部材の後端部との間に、上下方向に延びてこれら両者を連結するアルミ押出し材から成る連結部材が設けられ、
    上記牽引フック取付け部材が上記連結部材に取付けられた
    請求項2に記載の車両の後部車体構造。
  4. 上記左右の環状フレーム部材を、車幅方向に延びる後部フレーム部材で連結した
    請求項2または3に記載の車両の後部車体構造。
  5. 上記衝撃吸収部材は圧縮荷重入力側から逐次的に圧縮破壊が進行する逐次破壊機能を有する
    請求項1~4の何れか一項に記載の車両の後部車体構造。
  6. 上記荷室構成部材は荷室ボックスであることを特徴とする
    請求項1~5の何れか一項に記載の車両の後部車体構造。
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