JP7295387B2 - サイドエアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、サイドエアバッグ装置に係り、特に、車体と座席の間に配置され、車体側方から加えられる衝撃を緩和するためのサイドエアバッグ装置に関するものである。
従来、車両の側面衝突時に車両用シートの側方に設けられたエアバッグを車両前方側に膨出展開させて、着座者を保護するためのサイドエアバッグ装置が知られており、具体的には、膨出可能なエアバッグと、エアバッグの内部にガスを注入するインフレータと、エアバッグおよびインフレータを格納するエアバッグ格納部を有し、車体ドアと後部座席との間に取り付けられるベース部材と、ベース部材に取り付けられ、エアバッグの膨出展開方向をガイドする力布と、を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された車両用リヤサイドエアバッグ装置では、エアバッグモジュールを格納するエアバッグ格納部を有し、車体ドアと後部座席との間に取り付けられる樹脂製のベース部材(シートフレーム)と、エアバッグ格納部を車体後方側から保持する金属製のリテーナ部材(金属板)と、ベース部材及びリテーナ部材に取り付けられ、力布の一端部を取り付けるための金属製の力布ブラケット(係止金具)と、から主に構成されている。
リテーナ部材は、上下方向に長尺な部材となっており、その上方部分がエアバッグ格納部に固定されており、その下方部が車体部材に固定されている。すなわち、エアバッグ及びインフレータを車体後方側から保持するための保持機能と、車体側に固定するための固定機能とを有する部材となっている。
力布ブラケットは、上下方向に間隔を空けて複数配置されており、力布の一端部を固定するための機能を有する部材となっている。
国際公開第2012/035619号
ところで、特許文献1のようなサイドエアバッグ装置では、上下方向に長尺な金属製のリテーナ部材や、複数からなる金属製の力布ブラケットを備えているため、エアバッグが膨出展開するときに、エアバッグ及びインフレータを格納するエアバッグ格納部周辺の剛性を確保することはできるものの、サイドエアバッグ装置が大型化してしまい、また重量化してしまう虞があった。
また、車体ドアと後部座席の間に取り付けられるサイドエアバッグ装置は、比較的複雑な構造を有するため、出来る限りシンプルな構成で、構成部品数を抑えたサイドエアバッグ装置が求められていた。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、小型化及び軽量化を図ることが可能なサイドエアバッグ装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、シンプルな構成で構成部品数を抑えることが可能なサイドエアバッグ装置を提供することにある。
前記課題は、本発明のサイドエアバッグ装置によれば、車体と座席との間に設けられるサイドエアバッグ装置であって、膨出可能なエアバッグと、該エアバッグの内部にガスを供給するインフレータと、折り畳まれた状態の前記エアバッグ及び前記インフレータを格納するエアバッグ格納部を有し、車体ドアと前記座席との間に取り付けられるベース部材と、前記エアバッグ及び前記インフレータを車体側方側又は車体後方側から保持するリテーナ部材と、を備え、該リテーナ部材は、前記インフレータに設けられた被組み付け部に組み付けるためのインフレータ組み付け部と、前記エアバッグの膨出展開方向をガイドする力布の一端側を取り付けるための力布取り付け部と、前記車体に設けられた被取り付け部に取り付けるための車体取り付け部と、を有し、前記車体取り付け部は、上下方向において所定の間隔を空けて配置された第1車体取り付け部及び第2車体取り付け部を有し、該第1車体取り付け部及び第2車体取り付け部の間には、補強ビードが形成されていること、により解決される。
上記のように、リテーナ部材が、インフレータ組み付け部と、力布取り付け部と、車体取り付け部とを有しており、エアバッグ及びインフレータを保持するための機能と、車体側に取り付けるための機能と、力布の一端部を取り付けるための機能とを兼ね備えた部材となっている。
そのため、サイドエアバッグ装置の小型化及び軽量化を図ることができ、またシンプルな構成で構成部品数を抑えたサイドエアバッグ装置を実現することができる。
また、リテーナ部材においてインフレータ組み付け部と、力布取り付け部と、車体取り付け部とがそれぞれ異なる位置に配置されるため、車体のレイアウトに応じて適宜サイドエアバッグ装置の設計がし易くなる。
また上記構成により、エアバッグが膨出展開するときに、サイドエアバッグ装置において特に荷重が加わり易い部分の組み付け剛性を向上させることができる。
また前記課題は、本発明のサイドエアバッグ装置によれば、車体と座席との間に設けられるサイドエアバッグ装置であって、膨出可能なエアバッグと、該エアバッグの内部にガスを供給するインフレータと、折り畳まれた状態の前記エアバッグ及び前記インフレータを格納するエアバッグ格納部を有し、車体ドアと前記座席との間に取り付けられるベース部材と、前記エアバッグ及び前記インフレータを車体側方側又は車体後方側から保持するリテーナ部材と、を備え、該リテーナ部材は、前記インフレータに設けられた被組み付け部に組み付けるためのインフレータ組み付け部と、前記エアバッグの膨出展開方向をガイドする力布の一端側を取り付けるための力布取り付け部と、前記車体に設けられた被取り付け部に取り付けるための車体取り付け部と、を有し、前記リテーナ部材は、前記エアバッグ及び前記インフレータの車体後方側に配置され、車体幅方向に延びているリテーナ後壁部と、該リテーナ後壁部の車体幅方向の端部から連続して屈曲し、車体前方側に延びているリテーナ側壁部と、を有し、前記リテーナ後壁部及び前記リテーナ側壁部の少なくとも一方には、該一方の延出端部が折り返されて該一方に重ね合わせて配置される折り返し壁部が形成され、該折り返し壁部の外周面には、該折り返し壁部の一部が折り曲げられて、前記一方を間に挟み込むように折り曲げ壁部が形成されていること、により解決される。
上記構成により、シンプルな構成でリテーナ部材の剛性を向上させることができる。そして、エアバッグが膨出展開するときに、エアバッグ格納部周辺の変形を抑制でき、エアバッグの膨出展開方向を安定させることができる。
このとき、前記力布取り付け部は、前記リテーナ部材の外周部分に配置され、スリット形状として形成されていると良い。
上記構成により、リテーナー部材の力布取り付け部に対して力布を容易に取り付けることができる。
このとき、前記リテーナ部材は、車体前後方向において前記エアバッグ格納部の後壁部に取り付けられるベース取り付け部を有し、該ベース取り付け部には、前記後壁部の面から前記ベース取り付け部側に突出する位置決め突起を挿入させるための位置決め穴が形成されていると良い。
上記構成により、エアバッグ格納部に対するリテーナ部材の位置決めがし易くなって、リテーナ部材の組み付け作業性が向上する。
このとき、前記リテーナ部材には、前記ベース取り付け部が前記後壁部に取り付けられていることを外部から確認するための確認用穴が形成されていると良い。
上記構成により、リテーナ部材とエアバッグ格納部の組み付け状態を容易に確認することができる。
このとき、前記車体取り付け部は、前記車体の一部となる前記被取り付け部としての車体ブラケットを介して前記車体に取り付けられ、前記車体取り付け部及び前記車体ブラケットが連結される部分と、該車体ブラケット及び前記車体が連結される部分とが互いに異なる位置に配置されていると良い。
上記のように、車体ブラケットを介して前記リテーナ部材の車体取り付け部と、車体が連結される部分とが異なる位置に配置されるため、当該車体のレイアウトに応じて適宜リテーナ部材を含むサイドエアバッグ装置の設計がし易くなる。
このとき、前記ベース取り付け部には、前記位置決め穴とは異なる位置に配置され、前記後壁部に対して締結ボルトで締結させるための締結穴が形成され、前記ベース取り付け部又は前記後壁部が、車体前後方向において前記車体ブラケットに当接するように配置されており、前記ベース取り付け部及び前記後壁部を前記締結ボルトで締結させたときに、前記ベース取り付け部及び前記後壁部から車体後方側へ突出した前記締結ボルトの突出端部が、前記車体ブラケットに当接しないように構成されていると良い。
上記のように、締結ボルトと車体ブラケットが互いに当接しない構成となっているため、サイドエアバッグ装置をコンパクトに配置することができる。
このとき、前記エアバッグ格納部は、壁部と、該後壁部の車体幅方向の端部から連続して屈曲し、車体前方側に延びている側壁部と、を有し、前記リテーナ部材は、前記エアバッグ及び前記インフレータの車体後方側に配置され、車体幅方向に延びているリテーナ後壁部と、該リテーナ後壁部の車体幅方向の端部から連続して屈曲し、車体前方側に延びているリテーナ側壁部と、を有し、前記リテーナ後壁部が、前記後壁部に当接するように配置され、前記リテーナ側壁部には、前記インフレータ組み付け部及び前記車体取り付け部がそれぞれ形成され、前記エアバッグ格納部の前記側壁部のうち、前記インフレータ組み付け部及び前記車体取り付け部に対応する部分には、開口穴が形成されていると良い。
上記構成により、リテーナ側壁部とエアバッグ格納部との干渉を抑制し易くなるため、リテーナ側壁部のインフレータ組み付け部においてインフレータを組み付け易くなり、かつ、リテーナ側壁部の車体取り付け部において車体に組み付け易くなる。
このとき、前記リテーナ部材は、前記車体のホイールハウスの上方に配置されており、前記リテーナ部材の少なくとも一部が、前記ホイールハウスと上下方向で重なるように配置されていると良い。
上記構成により、車体のホイールハウスの直上位置にあるスペースを有効活用して、リテーナ部材を含むサイドエアバッグ装置をコンパクトに配置することができる。
本発明によれば、サイドエアバッグ装置の小型化及び軽量化を図ることができ、またシンプルな構成で構成部品数を抑えたサイドエアバッグ装置を実現することができる。また、車体のレイアウトに応じて適宜サイドエアバッグ装置の設計がし易くなる。
また本発明によれば、エアバッグが膨出展開するときに、サイドエアバッグ装置において特に荷重が加わり易い部分の組み付け剛性を向上できる。
また本発明によれば、リテーナー部材の力布取り付け部に対して力布を容易に取り付けることができる。
また本発明によれば、エアバッグ格納部に対するリテーナ部材の位置決めがし易くなって、リテーナ部材の組み付け作業性が向上する。
また本発明によれば、シンプルな構成でリテーナ部材の剛性を向上させることができる。そして、エアバッグの膨出展開方向を安定させることができる。
また本発明によれば、リテーナ部材とエアバッグ格納部の組み付け状態を容易に確認することができる。
また本発明によれば、サイドエアバッグ装置をコンパクトに配置することができる。
また本発明によれば、リテーナ側壁部のインフレータ組み付け部においてインフレータを組み付け易くなり、かつ、リテーナ側壁部の車体取り付け部において車体に組み付け易くなる。
本実施形態のサイドエアバッグ装置の配置を示す説明図である。 サイドエアバッグ装置のエアバッグモジュール、ベース部材及びリテーナ部材を正面側から見たときの斜視図である。 エアバッグモジュール、ベース部材及びリテーナ部材を背面側から見たときの斜視図である。 図1のIV-IV断面図であって、エアバッグモジュールが格納された状態を示す図である。 サイドエアバッグ装置の組み付け構成を説明する分解斜視図である。 リテーナ部材の斜視図である。 別の角度から見たときのリテーナ部材の斜視図である。 サイドエアバッグ装置の組み付け方法を説明する図であって、ベース部材にパッド部材、力布付き表皮材を仮組み付けした状態を示す図である。 ベース部材にリテーナ部材を位置決めさせて、当該リテーナ部材にアウタ力布を組み付けた状態を示す図である。 リテーナ部材にエアバッグモジュール(インフレータ)を組み付けた状態を示す図である。 リテーナ部材にインナ力布を組み付けた状態を示す図である。 サイドエアバッグ装置のうち、エアバッグモジュール及びリテーナ部材が、車体ブラケットに取り付けられた状態を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態に係るサイドエアバッグ装置について、図1-図8を参照しながら説明する。
本実施形態は、車体ドアと後部座席との間に設けられるサイドエアバッグ装置であって、エアバッグ及びインフレータを格納するエアバッグ格納部を有するベース部材と、エアバッグ及びインフレータを車体側方側及び車体後方側から保持するリテーナ部材と、を備えており、当該リテーナ部材は、インフレータに設けられた組み付け軸部に組み付けるためのインフレータ組み付け部と、エアバッグの膨出展開方向をガイドする力布の一端側を取り付けるための力布取り付け部と、車体に設けられた車体ブラケットに取り付けるための車体取り付け部と、を有していることを特徴とするサイドエアバッグ装置の発明に関するものである。
なお、「車体前方側」とは、車体に組み付けられた後部座席のシートバックに対して着座者が着座する側を意味する。
本実施形態のサイドエアバッグ装置1は、車体側方から着座者に加えられる衝撃を緩和するための装置であって、図1に示すように、車体幅方向において車体Bの車体ドアB1と、後部座席Sの背もたれ部となるシートバックS1との間に配置されている。
なお、サイドエアバッグ装置1は、後部座席Sの車体幅方向の左右外側にそれぞれ1つずつ配置されている。
サイドエアバッグ装置1は、図2-図4に示すように、膨出可能なエアバッグ11と、エアバッグ11の内部にガスを供給するインフレータ12とを有するエアバッグモジュール10と、エアバッグモジュール10を格納するベース部材20と、ベース部材20の車体前方側の位置に載置されるパッド部材30と、ベース部材20及びパッド部材30を車体前方側から覆う表皮材40と、表皮材40の表皮開裂部41に一端部が縫着され、エアバッグ11の膨出方向をガイドする力布50と、を備えている。
また、サイドエアバッグ装置1は、図4、図5に示すように、ベース部材20に格納されたエアバッグモジュール10を車体側方側及び車体後方側から保持するリテーナ部材60をさらに備えている。
なお、リテーナ部材60は、図4に示すように、車体前後方向において車体Bの一部となる車体ブラケットB2を介して車体Bに取り付けられている。
エアバッグモジュール10は、図2-図5に示すように、エアバッグ11と、インフレータ12と、インフレータ12の上端部分に接続され、インフレータ12に点火用電力を供給するハーネス13と、から主に構成されている。
エアバッグ11は、車体側方から衝撃が加わったときに、図4に示す折り畳まれた状態から、車体前方側に向かって風船状に膨出展開する袋状部材からなる。
詳しく述べると、エアバッグ11に連結され、ガス発生源となるインフレータ12からエアバッグ11の内部に向かってガスが供給されることで、エアバッグ11が膨出する。
インフレータ12は、長尺な略円柱形状のガス発生装置からなり、上下方向に長尺となるように配置されている。
インフレータ12は、その外表面から車体前方側に突出してエアバッグ11内部に連結される不図示のエアバッグ連結部と、その上端部分に形成され、ハーネス13に接続されるハーネス接続部12aと、その外表面から車体側方側(車体幅方向の車内側)に突出し、リテーナ部材60に組み付けられる組み付け軸部12bと、を備えている。
ハーネス13は、図2、図3に示すように、インフレータ12に点火用電力を供給するワイヤーハーネスであって、複数の電気配線をコルゲートチューブでまとめ、カプラを端部に取り付けたものからなる。
ハーネス13は、上下方向にインフレータ12の上端部にあるハーネス接続部12aに接続される一端部13aと、一端部13aから上方に延びて、ベース部材20に設けられたハーネス支持部28に支持される中間部13bと、中間部13bから下方に折り返されるように延びて、車体上において着座者の足下に配置された不図示の車両用バッテリーに接続される不図示の他端部と、を有しており、上下方向に長尺となるように延びている。
ベース部材20は、図2-図5に示すように、サイドエアバッグ装置Sの基板となる樹脂製のフレーム部材からなり、エアバッグモジュール10を格納するものである。
ベース部材20は、車体側方から見て略逆L字形状からなり、車体幅方向において車体ドアB1とシートバックS1の間に配置されており、上端部分及び下端部分がそれぞれ不図示の車体部材に着脱可能に取り付けられている。
具体的には、ベース部材20は、車体ドアB1とシートバックS1の間に配置されるベース本体部21と、ベース本体部21の車体幅方向の両端部から連続して車体後方側に延びているベース外壁部22及びベース内壁部23と、から主に構成されている。
ベース本体部21は、略逆L字形状の板状部材からなり、その上端部分及び下端部分それぞれに配置され、不図示の車体部材に連結される上部ベース連結部21a及び下部ベース連結部21bを有している。また、ベース本体部21の略中央部分に配置され、車体部材に当接する中央ベース当接部21cを有している。
ベース本体部21のうち、上部ベース連結部21a及び下部ベース連結部21bの間には、車体幅方向の中央部分よりもやや車体内側寄りに配置され、車体後方側に窪んだ凹形状のエアバッグ格納部24が一体的に形成されている。
中央ベース当接部21cは、図3に示すように、下部ベース連結部21bの上方に配置されており、詳しく述べると、下部ベース連結部21bと上下方向で重なる位置に配置されている。また、中央ベース当接部21cは、上下方向においてエアバッグ格納部24のうち、インフレータ12が取り付けられた部分と同じ高さ位置に配置されている。
ベース外壁部22は、図3、図4に示すように、車体ドアB1と対向する部分に配置されており、その延出端部には、上下方向に間隔を空けて複数設けられ、表皮材40(アウタ表皮材42)の一端部を係止するための係止爪22aが形成されている。
ベース内壁部23は、シートバック1aと対向する部分に配置されており、その延出端部には、上下方向に長尺に延びて設けられ、表皮材40(インナ表皮材43)の他端部を木目込むための木目込み溝23aが形成されている。
エアバッグ格納部24は、図3-図5に示すように、車体前方側に開口部を有する上下方向に長尺な箱体からなり、折りたたまれた状態のエアバッグ11及びインフレータ12を着脱可能となるように格納するものである。
エアバッグ格納部24は、エアバッグ11及びインフレータ12の車体後方側に配置される後壁部24aと、後壁部24aの車体幅方向の両端部からそれぞれ連続して屈曲し、車体前方側に延びている外側壁部24b及び内側壁部24cと、を備えている。
後壁部24aの上方部分には、インフレータ12の上端部分から延びているハーネス13を車体前方側から車体後方側へ挿通させるためのハーネス挿通穴25が形成されている。
また後壁部24aのうち、インフレータ12及びリテーナ部材60(リテーナ後壁部60a)と対向する部分には、後壁部24aの面からリテーナ部材60に向かって前方に突出し、リテーナ部材60を位置決めするための位置決め突起26と、位置決め突起26とは異なる位置に形成され、リテーナ部材60をボルト締結させるための締結穴27とがそれぞれ形成されている。
位置決め突起26は、上下方向に所定の間隔を空けて複数形成されており、締結穴27も同様にして上下方向に間隔を空けて複数形成されている。詳しく述べると、締結穴27は、上下方向において複数の位置決め突起26を間に挟む位置に配置されている。
外側壁部24bは、車体幅方向において車外側の位置に配置され、内側壁部24cは、車内側の位置に配置される側壁部となっている。
外側壁部24bの上方部分には、インフレータ12の上端部分から延びているハーネス13を支持するためのハーネス支持部28が形成されている。
内側壁部24cのうち、インフレータ12及びリテーナ部材60(リテーナ側壁部60b)と対向する部分には、リテーナ部材60を取り付けるための矩形状の開口穴29が形成されている。開口穴29は、上下方向に長尺となるように延びている。
パッド部材30は、図4、図5に示すように、ベース部材20と表皮材40との間に載置されるクッション材からなり、ベース部材20の車体前方側の全面にわたって配置されている。
パッド部材30は、ベース部材20に設けられた不図示のパッド取り付け部に取り付けられることで、ベース部材20に連結されている。
パッド部材30のうち、車体幅方向においてエアバッグ格納部24の外側壁部24bと対向する部分には、車体前後方向に貫通したパッド開口部31が形成されている。
パッド部材30は、パッド開口部31よりも車外側に配置されるアウタパッド32と、パッド開口部31よりも車内側に配置されるインナパッド33と、を一体的に備えている。
パッド開口部31は、上下方向に長尺な開口部分であり、表皮材40側からベース部材20側に向かって力布50が挿通されている。
パッド開口部31と、リテーナ部材60のインナ力布取り付け部64とは、エアバッグ11に対して互いに車体幅方向の反対側の位置に配置されている。一方で、パッド開口部31と、リテーナ部材60のアウタ力布取り付け部63とは、エアバッグ11に対して互いに車体幅方向の同じ側の位置に配置されている。
上記構成において、エアバッグ11が膨出展開したとき、パッド部材30が、車体幅方向においてパッド開口部31を分岐点としてアウタパッド32と、インナパッド33とに分かれて展開される。
このとき、エアバッグ11の膨出方向が力布50によってガイドされるため、エアバッグ格納部24の車体前方にあるパッド部材30の一部が飛散することなく、エアバッグ11を安定して展開させることができる。
表皮材40は、図4、図5に示すように、ベース部材20及びパッド部材30を車体前方側から覆うカバー部材であって、表皮材40のうち、車体幅方向の略中央部分においてエアバッグ格納部24(外側壁部24b)に対向する位置には、エアバッグ11の膨出展開時に開裂する表皮開裂部41が形成されている。
表皮材40は、表皮開裂部41の位置で一端部がそれぞれ連結され、表皮開裂部41に対して車外側に配置されるアウタ表皮材42と、車内側に配置されるインナ表皮材43と、から主に構成されている。
アウタ表皮材42において車外側に位置する他端部が、ベース外壁部22の係止爪22aに上下方向にわたって係止されており、インナ表皮材43において車内側に位置する他端部が、ベース内壁部23の木目込み溝23aに木目込まれている。
具体的には、アウタ表皮材42の他端部には、係止爪22aに係止させるための係止孔が上下方向にわたって形成されており、インナ表皮材43の他端部には、木目込み溝23aに木目込むための樹脂製のトリムコードが縫着されている。
上記構成において、エアバッグ11が膨出展開したとき、表皮材40が、表皮開裂部41を分岐点としてアウタ表皮材42とインナ表皮材43とに分かれて展開される。
表皮開裂部41は、車体幅方向においてエアバッグ11の少なくとも一部と重なる位置に配置されている。
力布50は、図4、図5に示すように、エアバッグ11の膨出展開方向を車体前方側にガイドする布部材からなる。
力布50は、表皮開裂部41の位置で一端部がそれぞれ連結され、表皮開裂部41に対して車外側に配置されるアウタ力布51(第2力布)と、車内側に配置されるインナ力布52(第1力布)と、から主に構成されている。
アウタ力布51は、その前端部51aがアウタ表皮材42の表皮開裂部41に取り付けられ、その前端部51aから連続してアウタパッド32を覆うように後方へ延びてパッド開口部31を通過し、さらにエアバッグ11を外側から覆うように後方へ延びて、そのループ状後端部51bがリテーナ部材60のアウタ力布取り付け部63に取り付けられて構成されている。
インナ力布52は、その前端部52aがインナ表皮材43の表皮開裂部41に取り付けられ、その前端部52aから連続してインナパッド33を覆うように後方へ延びてパッド開口部31を通過し、さらにエアバッグ11を内側から覆うように車体幅方向の内側へ延びて、そのループ状後端部52bがリテーナ部材60のインナ力布取り付け部64に取り付けられて構成されている。
このとき、アウタ力布51及びインナ力布52それぞれのループ状後端部51b,52bは、アウタ力布取り付け部63、インナ力布取り付け部64に着脱可能となるように掛け止めされている。
上記構成において、エアバッグ11が膨出展開したとき、力布50は、エアバッグ11の膨出方向を表皮材40の表皮開裂部41側にガイドする。
このとき、アウタ力布51の前端部51aは、アウタ表皮材42と共に車体前後方向の前方側に展開され、かつ、車体幅方向の車外側に引っ張られることになる。
また、インナ力布52の前端部52aは、インナ表皮材43と共に車体前後方向の前方側に展開され、かつ、車体幅方向の車内側に引っ張られることになる。
リテーナ部材60は、図4-図6A,Bに示すように、エアバッグモジュール10を車体側方側及び車体後方側から保持する金属製の保持部材であって、エアバッグ格納部24の後壁部24aに装着されている。
リテーナ部材60は、上述したエアバッグモジュール10を保持する保持機能のほか、力布50のループ状後端部51b,52bを取り付けるための力布取り付け機能と、車体Bに設けられた車体ブラケットB2に取り付けるための車体取り付け機能と、を兼ね備えた部材となっている。
リテーナ部材60は、横断面略T字形状からなり、エアバッグ11及びインフレータ12の車体後方側に配置され、車体幅方向に延びているリテーナ後壁部60aと、リテーナ後壁部60aの車内側の端部から連続して屈曲し、車体前方側に延びているリテーナ側壁部60bと、リテーナ側壁部60bの延出端部が折り返されてリテーナ側壁部60bに重ね合わせて配置され、車体後方側に延びている折り返し壁部60cと、から主に構成されている。
リテーナ後壁部60aの車外側の端部には、略クランク形状からなり、車体前方側にやや張り出すように形成されたクランク壁部60dが形成されている。
リテーナ側壁部60bの延出端部(前方端部)と、折り返し壁部60cの前方端部とが連続して形成された部分には、横断面略円形状からなる中空壁部60eが形成されている。
また、折り返し壁部60cの外周面のうち上端部分及び下端部分には、それぞれ折り返し壁部60cの一部が折り曲げられて、リテーナ側壁部60bを間に挟み込むように一対の折り曲げ壁部60fが形成されている。
リテーナ後壁部60aは、車体前後方向においてインフレータ12とエアバッグ格納部24の間に配置されており、詳しく述べると、エアバッグ格納部24(後壁部24a)の前面に当接するように配置されている。
リテーナ側壁部60bは、車体幅方向においてインフレータ12よりも車内側に配置されており、折り返し壁部60cは、リテーナ側壁部60bに重なった状態でリテーナ側壁部60bよりも車体後方側へ張り出すように延びており、エアバッグ格納部24に形成された開口穴29を貫通するように配置されている。
リテーナ部材60は、図4、図6A,Bに示すように、そのリテーナ後壁部60aの壁面に形成され、ベース部材20のエアバッグ格納部24に取り付けるためのベース取り付け部61と、リテーナ側壁部60bの壁面に形成され、インフレータ12の組み付け軸部12bに組み付けるためのインフレータ組み付け部62と、クランク壁部60dに形成され、アウタ力布51のループ状後端部51bを取り付けるためのアウタ力布取り付け部63と、中空壁部60eに形成され、インナ力布52のループ状後端部52bを取り付けるためのインナ力布取り付け部64と、折り返し壁部60cの延出端部に形成され、車体ブラケットB2に取り付けるための車体取り付け部65と、をそれぞれ有している。
ベース取り付け部61は、エアバッグ格納部24(後壁部24a)に形成された位置決め突起26を挿入させるための複数の位置決め穴61aと、位置決め穴61aとは異なる位置に配置され、後壁部24aに対して締結ボルトで締結させるための複数の締結穴61bと、から構成されている。
位置決め穴61aは、リテーナ後壁部60aの長尺方向(具体的には上下方向)に所定の間隔を空けて2つ形成されており、締結穴61bは、位置決め穴61aを上下方向において間に挟む位置に2つ形成されている。
上記構成において、エアバッグ格納部24に対してリテーナ部材を60を組み付けるときには、まずエアバッグ格納部24の位置決め突起26に対して位置決め穴61aを嵌合させて位置決めをした後、エアバッグ格納部の24の締結穴27に対して締結穴61bを連通させた状態で締結ボルト61cで締結することになる。
インフレータ組み付け部62は、リテーナ側壁部60b及び折り返し壁部60cの各々の側面に設けられ、リテーナ側壁部60b及び折り返し壁部60cが重ね合された状態で互いに連通している組み付け穴62a,62bとして形成されている。
組み付け穴62a,62bは、リテーナ側壁部60bの長尺方向(具体的には上下方向)に所定の間隔を空けて2つ形成されており、リテーナ部材60の組み付け剛性を高めるべく、折り曲げ壁部60fに近接した位置に配置されている。
上記構成において、リテーナ部材60にインフレータ12を組み付けるときには、組み付け穴62a,62bにインフレータ12の組み付け軸部12bを挿通させて、その挿通端部に組み付けナットを組み付けることになる。
アウタ力布取り付け部63は、スリット形状からなり、クランク壁部60dの外周部分に配置され、クランク壁部60dの延出方向の一端から他端側に向かって延びるように形成されている。
具体的には、アウタ力布取り付け部63は、クランク壁部60dの上端から下方に向かって延びている開口部63aと、開口部63aから連続してリテーナ側壁部60b側とは反対側に屈曲して延びている屈曲部63bと、屈曲部63bから連続して下方に延びている力布保持部63cと、から構成されている。
力布保持部63cは、アウタ力布51を保持するスリット領域であって、アウタ力布51の幅よりも大きな全長を有するように、屈曲部63bに対して上下方向に延びている。
言い換えれば、力布保持部63cの長手方向の両端の間において屈曲部63bが力布保持部63cに接続している。
上記構成において、アウタ力布取り付け部63にアウタ力布51を組み付けるときには、アウタ力布51のループ状後端部51bを開口部63a、屈曲部63bを通じて力布保持部63cに通す。このようにすることで、図4に示すように、アウタ力布51のループ状後端部51bが力布保持部63cに保持されることとなる。
インナ力布取り付け部64は、アウタ力布取り付け部63と同様にスリット形状からなり、中空壁部60eの外周部分に形成され、長尺方向の一端から他端側に向かって延びるように形成されている。
具体的には、インナ力布取り付け部64は、中空壁部60eの上端から下方に向かって延びている開口部64aと、開口部64aから連続してリテーナ後壁部60a側とは反対側に屈曲して延びている屈曲部64bと、屈曲部64bから連続して下方に延びている力布保持部64cと、から構成されている。
力布保持部64cは、インナ力布52を保持するスリット領域であって、インナ力布52の幅よりも大きな全長を有するように、屈曲部64bに対して上下方向に延びている。
言い換えれば、力布保持部64cの長手方向の両端の間において屈曲部64bが力布保持部63cに接続している。
なお、インナ力布取り付け部64にインナ力布52を組み付ける方法については、アウタ力布取り付け部63にアウタ力布51を組み付ける場合と同様である。
車体取り付け部65は、折り返し壁部60cの延出端部の壁面に形成され、折り返し壁部60cの長尺方向(具体的には上下方向)に所定の間隔を空けて配置された第1車体取り付け部65aと、第2車体取り付け部65bとから構成されている。
具体的には、第1車体取り付け部65a、第2車体取り付け部65bは、車体ブラケットB2に設けられた2つのリテーナ取り付け穴B2dにそれぞれ対向させた状態で、リテーナ取り付け穴B2dに締結ボルト65cで締結するための取り付け穴である。
なお、図5に示すように、ベース部材20のうち、車体取り付け部65に対向する位置には、予め開口穴29が形成されている。そのため、車体取り付け部65(取り付け穴)及びリテーナ取り付け穴B2dを締結ボルトで締結するときに、ベース部材20が邪魔になることがなく、組み付け作業が容易になる。
折り返し壁部60cの長尺方向において第1車体取り付け部65a及び第2車体取り付け部65bの間には、当該長尺方向とは交差する方向に延びている補強ビード66が形成されている。
そのため、車体取り付け部65の組み付け剛性を高めることができる。
また、折り返し壁部60cの長尺方向においてインフレータ組み付け部62(組み付け穴62a,62b)の間には、ベース取り付け部61がエアバッグ格納部24(後壁部24a)に取り付けられていることを外部から確認するための確認用穴67が形成されている。
そのため、リテーナ部材60とエアバッグ格納部24の組み付け状態を容易に確認することができる。
<サイドエアバッグ装置の組み付け方法>
次に、サイドエアバッグ装置1の組み付け方法について、図7A-図7Dに基づいて説明する。なお、説明上、インナパッド33、インナ表皮材43について図示を省略している。
まずは、図7Aに示すように、ベース部材20の車体前方側の面に対してアウタパッド32、アウタ力布51付きのアウタ表皮材42を順に組み付ける。
このとき、アウタ力布51は、アウタ表皮材42から垂れ下がっており、エアバッグ格納部24の収容空間内に配置されている。
そして、図7Bに示すように、エアバッグ格納部24の後壁部24aに対してリテーナ部材60を位置決めする。具体的には、エアバッグ格納部24に設けられた位置決め突起26に対してリテーナ部材60のベース取り付け部61(位置決め穴61a)を嵌合させて位置決めすることになる。
そして、リテーナ部材60のアウタ力布取り付け部63に対してアウタ力布51を組み付ける。具体的には、アウタ力布取り付け部63の開口部63aにアウタ力布51のループ状後端部51bを通し、当該ループ状後端部51bを力布保持部63cに保持させることになる。
そして、図7Cに示すように、リテーナ部材60のインフレータ組み付け部62に対してインフレータ12を組み付ける。具体的には、組み付け穴62a,62bにインフレータ12の組み付け軸部12bを挿通させて、その挿通端部に組み付けナットを組み付けることになる。
そして、ベース部材20の車体前方側の面に対して不図示のインナパッド33、インナ力布52付きのインナ表皮材43を順に組み付ける。
そして、図7Dに示すように、リテーナ部材60のインナ力布取り付け部64に対してインナ力布52を組み付ける。具体的には、インナ力布取り付け部64の開口部64aにインナ力布52のループ状後端部52bを通し、当該ループ状後端部52bを力布保持部64cに保持させることになる。
最後に、エアバッグ格納部24の後壁部24aに対してリテーナ部材60を最終組み付けする。具体的には、エアバッグ格納部24の締結穴27と、リテーナ部材60の締結穴61bとを連通させた状態で締結ボルト61cを車体後方側から締結することになる。
このとき、エアバッグ格納部24とリテーナ部材60の組み付け状態を確認用穴67を通じて外部から確認することができる。具体的には、位置決め突起26及び位置決め穴61aの嵌合状態と、締結穴27及び締結穴61bの締結状態とを確認することができる。
以上の組み付け方法によって、サイドエアバッグ装置1を容易に組み付けることができる。
上記構成において、図8に示すように、リテーナ部材60が、車体ブラケットB2を介して車体Bの前方に組み付けられている。
具体的には、リテーナ部材60の車体取り付け部65が、車体ブラケットB2の側壁部B2bに設けられたリテーナ取り付け穴B2dに対して締結ボルトで締結されている。
ここで、車体ブラケットB2は、図4に示すように、車体前後方向においてエアバッグ格納部24と車体Bの間に挟まれており、車体Bに連結されている前壁部B2aと、前壁部B2aの車内側端部から車体後方側に屈曲して延びており、リテーナ部材60に連結される側壁部B2b、とから構成されている。
すなわち、リテーナ部材60(車体取り付け部65)及び車体ブラケットB2が連結される部分(側壁部B2b)と、車体ブラケットB2及び車体Bが連結される部分(前壁部B2a)とが互いに異なる位置に配置されていることになる。
そのため、車体Bのレイアウトに応じて適宜リテーナ部材60を含むサイドエアバッグ装置Sの設計がし易くなる。
また上記構成において、図4、図5に示すように、リテーナ部材60(ベース取り付け部61)及びエアバッグ格納部24(後壁部24a)を締結ボルト61cで締結させたときに、ベース取り付け部61及び後壁部24aから車体後方側へ突出した締結ボルト61cの突出端部が、車体ブラケットB2に当接しないように構成されている。
具体的には、車体ブラケットB2の前壁部B2aにおいて、締結ボルト61cと干渉を抑制すべく、逃げ穴B2cが形成されている。
そのため、締結ボルト61cと車体ブラケットB2が互いに当接しない構成となって、サイドエアバッグ装置Sをコンパクトに配置することができる。
また上記構成において、図8に示すように、リテーナ部材60は、車体Bの車体ホイールハウスB3の上方に配置されており、詳しく述べると、リテーナ部材60の少なくとも一部が、車体ホイールハウスB3と上下方向で重なるように配置されている。
そのため、車体ホイールハウスB3の直上位置にあるスペースを有効活用して、リテーナ部材60を含むサイドエアバッグ装置Sをコンパクトに配置することができる。
<その他の実施形態>
上記実施形態において、図4、図5に示すように、リテーナ部材60は、エアバッグ11及びインフレータ12を車体側方側及び車体後方側から保持するための部材であるが、特に限定されることなく変更可能である。
例えば、リテーナ部材60が、エアバッグ11及びインフレータ12を車体側方側のみから保持する部材であっても良いし、車体後方側のみから保持する部材であっても良い。
上記実施形態において、図4に示すように、リテーナ部材60のリテーナ後壁部60aは、車体前後方向においてインフレータ12とエアバッグ格納部24(後壁部24a)の間に配置されているが、特に限定されることなく、インフレータ12及びエアバッグ格納部24の車体後方側に配置されていても良い。
上記実施形態において、図4、図5に示すように、リテーナ部材60のインフレータ組み付け部62は、インフレータ12よりも車体幅方向の車内側に配置され、インフレータ12の組み付け軸部12bと組み付けられているが、特に限定されることなく変更可能である。
例えば、インフレータ組み付け部62が、インフレータ12よりも車体幅方向の車外側に配置されていても良いし、インフレータ12の車体後方側に配置されていても良い。
なお望ましくは、インフレータ組み付け部62が、インフレータ12よりも車体幅方向の車内側に配置されていると良い。
このようにすれば、エアバッグ11を車体前方側に、かつ、車体幅方向のやや車外側に展開させることができる。
上記理由として、エアバッグ11を格納するエアバッグ格納部24において外側壁部24b側は、比較的剛性の高い車体ドアB1に支持されている一方で、内側壁部24c側は、比較的弾性の高い後部座席Sに支持されている。すると、エアバッグ11の膨出展開方向が、車体幅方向において弾性の高い後部座席S側に引き寄せられる傾向となる。
そのため、上記構成にすることで、エアバッグ10を一層安定させて車体前方側に膨出展開できるようになる。
上記実施形態において、図4に示すように、表皮開裂部41は、車体幅方向においてエアバッグ11よりも車外側の位置に配置されており、詳しく述べると、車体幅方向においてエアバッグ格納部24の外側壁部24bと同じ位置に配置されているが、特に限定されることなく変更可能である。
例えば、表皮開裂部41は、車体幅方向においてエアバッグ格納部24の外側壁部24bと内側壁部24cの間の任意位置に配置されれば良い。
なお望ましくは、表皮開裂部41が、車体幅方向において外側壁部24bと同じ位置に配置されていると良い。
このようにすれば、上述したように、エアバッグ11を車体前方側に、かつ、車体幅方向のやや車外側に展開させることができる。
上記実施形態では、具体例として自動車の後部座席に用いられるサイドエアバッグ装置について説明したが、特に限定されることなく、自動車の前部座席に用いられるものであっても良い。また、電車やバス等の乗り物用座席のほか、飛行機や船等の乗り物用座席等に用いられるものであっても良い。
上記実施形態では、主として本発明に係るサイドエアバッグ装置に関して説明した。
ただし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
1 サイドエアバッグ装置
10 エアバッグモジュール
11 エアバッグ
12 インフレータ
12a ハーネス接続部
12b 組み付け軸部(被組み付け部)
13 ハーネス
13a 一端部
13b 中間部
20 ベース部材
21 ベース本体部
21a 上部ベース連結部
21b 下部ベース連結部
21c 中央ベース当接部
22 ベース外壁部
22a 係止爪
23 ベース内壁部
23a 木目込み溝
24 エアバッグ格納部
24a 後壁部
24b 外側壁部
24c 内側壁部
25 ハーネス挿通穴
26 位置決め突起
27 締結穴
28 ハーネス支持部
29 開口穴
30 パッド部材
31 パッド開口部
32 アウタパッド
33 インナパッド
40 表皮材
41 表皮開裂部
42 アウタ表皮材
43 インナ表皮材
50 力布
51 アウタ力布(第2力布)
51a 前端部
51b ループ状後端部
52 インナ力布(第1力布)
52a 前端部
52b ループ状後端部
60 リテーナ部材
60a リテーナ後壁部
60b リテーナ側壁部
60c 折り返し壁部
60d クランク壁部
60e 中空壁部
60f 折り曲げ壁部
61 ベース取り付け部
61a 位置決め穴
61b 締結穴
61c 締結ボルト
62 インフレータ組み付け部
62a,62b 組み付け穴
63 アウタ力布取り付け部(第2力布取り付け部)
63a,64a 開口部
63b,64b 屈曲部
63c,64c 力布保持部
64 インナ力布取り付け部(第1力布取り付け部)
65 車体取り付け部
65a 第1車体取り付け部
65b 第2車体取り付け部
66 補強ビード
67 確認用穴
B 車体
B1 車体ドア
B2 車体ブラケット(被取り付け部)
B2a 前壁部
B2b 側壁部
B2c 逃げ穴
B2d リテーナ取り付け穴
B3 車体ホイールハウス
S 後部座席
S1 シートバック

Claims (9)

  1. 車体と座席との間に設けられるサイドエアバッグ装置であって、
    膨出可能なエアバッグと、
    該エアバッグの内部にガスを供給するインフレータと、
    折り畳まれた状態の前記エアバッグ及び前記インフレータを格納するエアバッグ格納部を有し、車体ドアと前記座席との間に取り付けられるベース部材と、
    前記エアバッグ及び前記インフレータを車体側方側又は車体後方側から保持するリテーナ部材と、を備え、
    該リテーナ部材は、前記インフレータに設けられた被組み付け部に組み付けるためのインフレータ組み付け部と、前記エアバッグの膨出展開方向をガイドする力布の一端側を取り付けるための力布取り付け部と、前記車体に設けられた被取り付け部に取り付けるための車体取り付け部と、を有し
    前記車体取り付け部は、上下方向において所定の間隔を空けて配置された第1車体取り付け部及び第2車体取り付け部を有し、
    該第1車体取り付け部及び第2車体取り付け部の間には、補強ビードが形成されていることを特徴とするサイドエアバッグ装置。
  2. 車体と座席との間に設けられるサイドエアバッグ装置であって、
    膨出可能なエアバッグと、
    該エアバッグの内部にガスを供給するインフレータと、
    折り畳まれた状態の前記エアバッグ及び前記インフレータを格納するエアバッグ格納部を有し、車体ドアと前記座席との間に取り付けられるベース部材と、
    前記エアバッグ及び前記インフレータを車体側方側又は車体後方側から保持するリテーナ部材と、を備え、
    該リテーナ部材は、前記インフレータに設けられた被組み付け部に組み付けるためのインフレータ組み付け部と、前記エアバッグの膨出展開方向をガイドする力布の一端側を取り付けるための力布取り付け部と、前記車体に設けられた被取り付け部に取り付けるための車体取り付け部と、を有し
    前記リテーナ部材は、前記エアバッグ及び前記インフレータの車体後方側に配置され、車体幅方向に延びているリテーナ後壁部と、該リテーナ後壁部の車体幅方向の端部から連続して屈曲し、車体前方側に延びているリテーナ側壁部と、を有し、
    前記リテーナ後壁部及び前記リテーナ側壁部の少なくとも一方には、該一方の延出端部が折り返されて該一方に重ね合わせて配置される折り返し壁部が形成され、
    該折り返し壁部の外周面には、該折り返し壁部の一部が折り曲げられて、前記一方を間に挟み込むように折り曲げ壁部が形成されていることを特徴とするサイドエアバッグ装置。
  3. 前記力布取り付け部は、前記リテーナ部材の外周部分に配置され、スリット形状として形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のサイドエアバッグ装置。
  4. 前記リテーナ部材は、車体前後方向において前記エアバッグ格納部の後壁部に取り付けられるベース取り付け部を有し、
    該ベース取り付け部には、前記後壁部の面から前記ベース取り付け部側に突出する位置決め突起を挿入させるための位置決め穴が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のサイドエアバッグ装置。
  5. 前記リテーナ部材には、前記ベース取り付け部が前記後壁部に取り付けられていることを外部から確認するための確認用穴が形成されていることを特徴とする請求項に記載のサイドエアバッグ装置。
  6. 前記車体取り付け部は、前記車体の一部となる前記被取り付け部としての車体ブラケットを介して前記車体に取り付けられ、
    前記車体取り付け部及び前記車体ブラケットが連結される部分と、該車体ブラケット及び前記車体が連結される部分とが互いに異なる位置に配置されていることを特徴とする請求項又はに記載のサイドエアバッグ装置。
  7. 前記ベース取り付け部には、前記位置決め穴とは異なる位置に配置され、前記後壁部に対して締結ボルトで締結させるための締結穴が形成され、
    前記ベース取り付け部又は前記後壁部が、車体前後方向において前記車体ブラケットに当接するように配置されており、
    前記ベース取り付け部及び前記後壁部を前記締結ボルトで締結させたときに、前記ベース取り付け部及び前記後壁部から車体後方側へ突出した前記締結ボルトの突出端部が、前記車体ブラケットに当接しないように構成されていることを特徴とする請求項に記載のサイドエアバッグ装置。
  8. 前記エアバッグ格納部は、壁部と、該後壁部の車体幅方向の端部から連続して屈曲し、車体前方側に延びている側壁部と、を有し、
    前記リテーナ部材は、前記エアバッグ及び前記インフレータの車体後方側に配置され、車体幅方向に延びているリテーナ後壁部と、該リテーナ後壁部の車体幅方向の端部から連続して屈曲し、車体前方側に延びているリテーナ側壁部と、を有し、
    前記リテーナ後壁部が、前記後壁部に当接するように配置され、
    前記リテーナ側壁部には、前記インフレータ組み付け部及び前記車体取り付け部がそれぞれ形成され、
    前記エアバッグ格納部の前記側壁部のうち、前記インフレータ組み付け部及び前記車体取り付け部に対応する部分には、開口穴が形成されていることを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載のサイドエアバッグ装置。
  9. 前記リテーナ部材は、前記車体のホイールハウスの上方に配置されており、
    前記リテーナ部材の少なくとも一部が、前記ホイールハウスと上下方向で重なるように配置されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のサイドエアバッグ装置。
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