JP7294815B2 - メタ型全芳香族ポリアミド扁平繊維及びその製造方法 - Google Patents
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Description
1.重量平均分子量が20万~60万のメタ型全芳香族ポリアミドからなる繊維であって
、該繊維の横断面が円形化指数0.5以下の扁平形状であり、該繊維の破断強度が3.0
cN/dtex以上であることを特徴とするメタ型全芳香族ポリアミド扁平繊維であり、
好ましくは、
2.単繊維の繊度が0.5~10.0dtexである前記1記載のメタ型全芳香族ポリアミド扁平繊維である。そして、さらなる別の発明として、
3.重量平均分子量が20万~60万のメタ型全芳香族ポリアミドが、その濃度が15~25質量%となるよう溶解されているアミド系極性溶媒溶液を、湿式紡糸することにより全芳香族ポリアミド繊維を製造する方法において、該重合体溶液を、30質量%以上の無機塩を含む水性凝固浴中に紡出して凝固せしめることを特徴とするメタ型全芳香族ポリアミド扁平繊維の製造方法であり、好ましくは、
4.紡出する際の吐出孔が、円形である口金を用いる前記3記載のメタ型全芳香族ポリアミド扁平繊維の製造方法、
が提供される。
本発明のメタアラミド繊維を構成するメタ型全芳香族ポリアミドは、メタ型芳香族ジアミン成分とメタ型芳香族ジカルボン酸成分とから構成されるものであり、本発明の目的を損なわない範囲内で、パラ型等の他の共重合成分が共重合されていてもよい。
重量平均分子量測定にはサイズ排除クロマトグラフィー用カラム(昭和電工(株)製Shodex(商標)カラムGPC KD-806、KD-804、KD-802)を装着した高速液体クロマトグラフィー装置((株)島津製作所製Prominence(商標))にて分析をおこない、展開溶媒にはDMF(塩化リチウム 0.01モル%含有)を用いて測定した。なお、標準分子量サンプルとしてはシグマアルドリッチ製ポリスチレンセット(ピークトップ分子量Mp=400~2000000)を用いた。
JIS L 1015に準じ、正量繊度のA法に準拠した測定を実施し、見掛け繊度にて表記した。
引張試験機(インストロン社製、型式:5565)を用いて、JIS L 1015に基づき、以下の条件で測定した。
(測定条件)
つかみ間隔 :20mm
初荷重 :0.044cN(1/20g/dtex)
引張速度 :20mm/分
一定量の繊維を、繊維軸方向(繊維の長手方向)が平行になるように手で引きそろえて繊維束をつくり、これを治具で固定し、繊維軸に垂直方向にナイフで切断することで観察サンプルを作成した。走査型電子顕微鏡VE-8800(KEYENCE社)を用い、倍率1000倍で観察した。
上記顕微鏡測定で得られた繊維断面写真から外接最小長方形を作成し、その長辺と短辺の比から円形化指数を求めた。
円形化指数=外接最小長方形の短辺/外接最小長方形の長辺
[ISO白色度]
ISO白色度(ISO brightness)は得られた繊維の筒編み(目付け100g/m2)について、ISO2470/JIS P 8148に準拠し日本電色工業(株)製のSD 7000を用いて測定した。
得られた繊維の筒編み(目付け100g/m2)について10人の被験者が光沢に関して目視で判定し、優れた光沢を示すものを◎、光沢が感じられるものを○、わずかに光沢が感じられるものを△、光沢感が全く感じられないものを×とした。これらのうち、本発明では◎または○を合格とした。
溶液重合により合成し水洗精製した重量平均分子量46.7万のメタアラミド重合体粉末を、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)に溶解させ、透明なポリマー溶液を得た。この際、ポリマー溶液に対してメタアラミド重合体の質量濃度が20~22%になるよう計量した。
溶液重合により合成した重量平均分子量52万のメタアラミド重合体を実施例1と同様の方法で紡糸し、メタアラミド繊維を得た。得られた繊維は繊度2.3dtex、強度5.6cN/dtex、繊維横断面の円形化指数0.43、ISO白色度74.6で光沢が感じられるものであった。得られた繊維断面の走査型電子顕微鏡画像を図2に示す。
溶液重合により合成した重量平均分子量82万のメタアラミド重合体および重量平均分子量27.5万のメタアラミド重合体を混合し、全体の分子量を44.4万とした粉末を実施例1と同様の方法で紡糸し、メタアラミド繊維を得た。得られた繊維は繊度2.2dtex、強度3.4cN/dtex、繊維横断面の円形化指数0.40、ISO白色度74.9で光沢が感じられるものであった。得られた繊維断面の走査型電子顕微鏡画像を図3に示す。
溶液重合により合成した重量平均分子量79.7万のメタアラミド重合体を実施例1と同様の方法で紡糸し、メタアラミド繊維を得た。得られた繊維は繊度2.2dtex、強度4.6cN/dtex、繊維横断面の円形化指数0.74、ISO白色度72.5でわずかに光沢が感じられるものであった。得られた繊維断面の走査型電子顕微鏡画像を図4に示す。
溶液重合により合成した重量平均分子量79.7万のメタアラミド重合体を、吐出孔が扁平型の口金を用いて実施例1と同様の方法で紡糸し、メタアラミド繊維を得た。得られた繊維は繊度4.7dtex、強度1.7cN/dtex、繊維横断面の円形化指数0.40、ISO白色度74.5で光沢が感じられるものであったが、口金の吐出孔形状の変更により、強度が著しく減少する結果となった。得られた繊維断面の走査型電子顕微鏡画像を図5に示す。
溶液重合により合成した重量平均分子量38.3万のメタアラミド重合体を国際公開第2007/089008号パンフレットの実施例1に記載の方法と同様の方法により紡糸し、メタアラミド繊維を得た。この際、使用した口金は本特許実施例1と同様のものであり、使用する凝固浴はDMAcと水との2成分からなる水溶液で構成され、アミド系溶媒の割合が50質量%であった。得られた繊維は繊度2.3dtex、強度1.2cN/dtex、繊維横断面の円形化指数0.95、ISO白色度69.9で光沢感が全く感じられないものであった。得られた繊維断面の走査型電子顕微鏡画像を図6に示す。
得られた繊維の評価結果を表1に示す。
Claims (4)
- 重量平均分子量が20万~60万のメタ型全芳香族ポリアミドからなる繊維であって、該繊維の横断面が円形化指数0.5以下の扁平形状であり、該繊維の破断強度が3.0cN/dtex以上であることを特徴とするメタ型全芳香族ポリアミド扁平繊維。
- 単繊維の繊度が0.5~10.0dtexである請求項1記載のメタ型全芳香族ポリアミド扁平繊維。
- 重量平均分子量が20万~60万のメタ型全芳香族ポリアミドが、その濃度が15~25質量%となるよう溶解されているアミド系極性溶媒溶液を、湿式紡糸することにより全芳香族ポリアミド繊維を製造する方法において、該重合体溶液を、30質量%以上の無機塩を含む水性凝固浴中に紡出して凝固せしめることを特徴とするメタ型全芳香族ポリアミド扁平繊維の製造方法。
- 紡出する際の吐出孔が、円形である口金を用いる請求項3記載のメタ型全芳香族ポリアミド扁平繊維の製造方法。
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JP2019005089A JP7294815B2 (ja) | 2019-01-16 | 2019-01-16 | メタ型全芳香族ポリアミド扁平繊維及びその製造方法 |
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2019
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