JP2004218107A - 潜在捲縮性メタ型アラミド繊維及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】染色等の処理条件で容易に捲縮を顕在化することができ、しかもその品質及び製糸時の工程安定性にも優れた潜在捲縮性メタ型アラミド繊維を提供すること。
【解決手段】濃度15〜25重量%のメタ型アラミドのアミド系極性溶媒溶液を、塩化カルシウム濃度が25〜37重量%、アミド系極性溶媒濃度が15〜40重量%の水性凝固液中に直接押出して凝固させ、凝固糸を水性洗浄液で洗浄し、次いで温度70〜100℃の水性溶液中で倍率1.7〜2.8に延伸して、温度120℃の温水中60分間加熱処理により捲縮数6〜14個/25mm、捲縮率7〜16%の捲縮が発現する潜在捲縮性メタ型アラミド繊維を得る。
【選択図】 なし
【解決手段】濃度15〜25重量%のメタ型アラミドのアミド系極性溶媒溶液を、塩化カルシウム濃度が25〜37重量%、アミド系極性溶媒濃度が15〜40重量%の水性凝固液中に直接押出して凝固させ、凝固糸を水性洗浄液で洗浄し、次いで温度70〜100℃の水性溶液中で倍率1.7〜2.8に延伸して、温度120℃の温水中60分間加熱処理により捲縮数6〜14個/25mm、捲縮率7〜16%の捲縮が発現する潜在捲縮性メタ型アラミド繊維を得る。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、温水処理することにより捲縮を発現することができる潜在捲縮性メタ型アラミド繊維及びその製造方法に関するものである。さらに詳しくは、染色等の処理条件で容易に捲縮を顕在化させることができ、かつ、その品質及び製糸工程安定性も良好な潜在捲縮性メタ型アラミド繊維及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
メタ型アラミド繊維は分子骨格が殆ど芳香族環から構成されているため、優れた耐熱性と難燃性とを有しており、これらの特性を発揮して、例えばフィルター、電子部品等の産業用途や、耐熱性、防炎性、耐炎性が重視される保護衣等の防災安全衣料用途に用いられている。
【0003】
しかしながら、メタ型アラミド繊維は通常紡績糸や不織布として使用されるために捲縮が付与されるが、最も簡便で一般的な延伸トウの押込捲縮による方法では、メタ型アラミドのガラス転移温度が極めて高いため、かかる機械的に捲縮を付与する方法では良好な捲縮を付与することは困難である。
【0004】
このような問題を解消するため、特開平9−188916号公報には、メタ型アラミド繊維を紡糸、湿潤延伸して乾燥した後、250〜320℃の高温で異方加熱延伸し、次いで弛緩熱処理することにより立体捲縮を有するメタ型アラミド繊維の製造方法が開示されている。また、特開昭48−19818号公報には、メタ型アラミド紡糸用液を特定組成の凝固浴を用いて紡糸し、これを湿潤延伸、乾熱延伸、弛緩熱処理することにより捲縮繊維を得る方法が開示されている。すなわち、これらの方法においては、弛緩熱処理する前の異方加熱延伸して得られる繊維は潜在捲縮性を有するものである。しかし、これらの繊維は、240〜350℃といった極めて高温下で弛緩熱処理しなければ十分な捲縮を発現できないという問題がある。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−188916号公報
【特許文献2】
特開昭48−19818号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術を背景になされたもので、その目的は、例えば染色等の処理条件で容易に捲縮を顕在化することができ、しかもその品質及び製糸時の工程安定性にも優れた潜在捲縮性メタ型アラミド繊維を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者の研究によれば、上記目的は、「温度120℃の温水中で60分間加熱処理することにより、捲縮数6〜14個/25mm、捲縮率7〜16%の捲縮が発現する潜在捲縮発現能を有する潜在捲縮性メタ型アラミド繊維。」により達成できることが見出された。
【0008】
また、本発明の別の目的は、「濃度が15〜25重量%であるメタ型アラミドのアミド系極性溶媒溶液を、塩化カルシウム濃度が25〜37重量%、アミド系極性溶媒濃度が15〜40重量%の水性凝固液中に直接押出して凝固させ、該凝固糸を水性洗浄液で洗浄し、次いで温度70〜100℃の水性溶液中で倍率1.7〜2.8に延伸する潜在捲縮性メタ型アラミド繊維の製造方法。」により達成できることが見出された。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明でいうメタ型アラミドポリマーは、主骨格を構成する芳香環がアミド結合によりメタ型に結合されてなるものであるが、本発明では、ポリマーの全繰返し単位の85モル%以上がメタフェニレンイソフタルアミド単位であるものが好ましく、特にポリメタフェニレンイソフタルアミドホモポリマーが好ましい。全繰返し単位の15モル%以下、好ましくは5モル%以下で共重合し得る第3成分としては、ジアミン成分として、例えばパラフェニレンジアミン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、パラキシリレンジアミン、ビフェニレンジアミン、3,3’−ジメチルベンジジン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン,1,5−ナフタレンジアミン等の芳香族ジアンが、また酸成分として、例えばテレフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸が挙げられる。また、これらの芳香族ジアミン及び芳香族ジカルボン酸は、その芳香族環の水素原子の一部がメチル基等のアルキル基やアルコキシ基等によって置換されていてもよい。
【0010】
なおポリマーの全末端の20%以上が、アニリン等の一価のアミン成分もしくは一価のカルボン酸成分で封鎖されていてもよく、その場合には高温化における強力の経時安定性が良好となり好ましい。
【0011】
このようなメタ型アラミドは、芳香族ジアミンと芳香族ジカルボン酸ジハライドとを、例えば従来公知の界面重合させる方法により製造することができる。ポリマーの重合度としては、N−メチル−2−ピロリドンを溶媒として30℃で測定した固有粘度(IV)が0.8〜3.0、特に1.3〜1.9の範囲にあるものが好ましい。
【0012】
上記のポリマーからなる本発明のアラミド繊維は、温度120℃の温水中で60分間加熱処理することにより、捲縮数が6〜14個/25mm、好ましくは8〜12個/25mmで、捲縮率が7〜16%、好ましくは捲縮率が10〜14%の捲縮が発現する潜在捲縮性を有している必要がある。
【0013】
発現する捲縮数が6個/25mm未満又は捲縮率が8%未満である場合には、捲縮発現性能が不十分で、製織、製編後の最終製品を熱処理して捲縮を顕在化してもバルキー性が不十分となり、また伸縮性も不十分なものとなる。一方、発現する捲縮数が14個/25mmを超えるか又は捲縮率が16%を超える場合には、製織、製編後の最終製品のソフト性が低下したり、寸法安定性が低下するので好ましくない。
【0014】
本発明のメタ型アラミド繊維は、このような潜在的に捲縮発現能を有するものであるが、捲縮を顕在化する前に紡績糸や不織布等に加工する際の加工性を付与する目的で、従来の押込捲縮機等による機械捲縮を付与していてもよい。
【0015】
また、単繊維繊度は通常1.0〜3.0dtex、好ましくは1.5〜2.5dtexの範囲が適当であり、横断面形状は通常丸型、楕円形、三角形、繭型などが、潜在捲縮発現能を付与しやすいので好ましい。
【0016】
さらに、繊維を繊維軸方向に適当な面で2分した時、一方の繊維表面には他方の繊維表面よりも多くの微細孔が存在していること、特に繊維軸方向の幅が0.1〜2μmの微細孔が多く存在していることが好ましい。このような繊維では、その詳細な理由は未だ不明であるが、微細孔が多数存在する側に形成される繊維微細構造は、他側に形成される繊維微細構造よりも不完全になるためと推定され、熱処理時の収縮特性が大きくなって潜在捲縮発現能が向上するだけでなく、微細孔が形成されている側の染色性も向上するため容易に濃色に染色できるようになるので好ましい。
【0017】
以上に説明した本発明のメタ型アラミド繊維は、例えば以下に述べる方法により製造することができる。すなわち、まずメタ型アラミドをアミド系極性溶媒を主成分とする溶剤に溶解した紡糸溶液を、紡糸口金から押出し凝固浴中にて凝固させ、未延伸繊維を形成する。この場合、紡糸溶液を直接凝固浴中に押出す湿式紡糸が好ましい。ここで用いられる紡糸口金には、1000〜30000個の吐出孔が、多重同心円状に穿設されていることが好ましい。
【0018】
紡糸溶液を調整するために使用するアミド系極性溶媒としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルアミド、N−メチルブチロラクタム等の非プロトン性アミド系有機溶媒が挙げられる。紡糸溶液中のポリマー濃度は、用いるポリマーの種類及びその固有粘度によって異なるが、15〜25重量%の範囲、特に18〜22重量%の範囲とする必要がある。濃度が15重量%未満である場合には、凝固性が不十分となり、一方25重量%を超える場合には、ポリマーの溶解が不十分となって安定に紡糸することができなくなるため好ましくない。なお、紡糸溶液の温度は、ポリマー溶解度の観点から50〜90℃の範囲が好ましい。
【0019】
次に凝固浴としては、塩化カルシウム及びアミド系極性溶媒の水性溶液を用いる。凝固浴中の塩化カルシウム濃度は、低すぎると粗大ボイドが生成して糸物性が低下しやすく、一方、高すぎると塩化カルシウムが析出して安定に紡糸することができなくなる。また、アミド系極性溶媒の濃度は、低すぎると潜在捲縮性が発現しなくなり、一方、高すぎると凝固性が不十分となって安定に紡糸することができなくなる。したがって、塩化カルシウム濃度(但し塩化カルシウム+水+アミド系極性溶媒の重量基準)は25〜37重量%、好ましくは20〜36重量%とする必要があり、アミド系極性溶媒の濃度は15〜40重量%、好ましくは18〜35重量%とする必要がある。
【0020】
なお、凝固浴の温度は、得られる繊維の潜在捲縮発現能の点から80〜95℃の範囲が好ましい。凝固浴中のアミド系極性溶媒と紡糸溶液中のアミド系極性溶媒とは、必ずしも同一である必要はないが、溶媒回収の容易さからして同一である方が好ましい。
【0021】
本発明においては、吐出凝固糸条の走行方向と同じ方向に水性凝固液も移動させることが好ましい。かくすることにより、得られる繊維の表面及び内部の一方側に微細孔をより多く形成させることができ、潜在捲縮能が向上するとともに染色時の濃色発現性も向上するので好ましい。
【0022】
凝固浴中から引出された未延伸繊維には、溶媒が相当量残留しているため、該未延伸繊維を水洗して残留溶媒を抽出除去する。例えば、凝固浴中から引出された未延伸繊維を水浴中に通す方法や、該未延伸繊維に水をスプレーする方法等が採用される。
【0023】
水洗後の未延伸繊維は、次に70〜100℃、好ましくは85〜100℃の水性液中、好ましくは温水中で延伸を行う。未延伸繊維中の溶媒残留量が多くなれば延伸倍率を大きくすることが可能となるが、延伸後の繊維中の溶媒除去(水洗)の容易さを考慮すると、未延伸繊維中の溶媒残留量はメタ型アラミド重量を基準として5〜30重量%にすることが好ましい。延伸倍率は1.7〜2.8倍の範囲、特に1.9〜2.4倍の範囲とする必要がある。延伸倍率がこの範囲未満の場合には得られる繊維の強度特性が低下したり、潜在捲縮発現能が低下するので好ましくない。一方、この範囲を超える場合には、配向が進みすぎて後述の熱セット工程での結晶化がしやすくなるため、得られる繊維の潜在捲縮発現性が低下するので好ましくない。
【0024】
水浴中で延伸した繊維は、その内部にまだ溶剤が残留している場合には再度水洗を行うこのが好ましい。水洗の方法は、上述の未延伸繊維を水洗する場合と同様に、該繊維を水浴中に通す方法や水をスプレーする方法を採用することができる。かくして得られる繊維は、その繊維束の表面及び内部の繊維間に水分が存在するため、これを乾燥して残存水分の全部又は殆ど全部を除去する。乾燥方法は特に限定されず、乾燥雰囲気中に放置する方法、加熱ローラーや加熱ドラムに捲き付ける方法などいずれの方法を採用してもよい。乾燥温度は、乾燥方法、繊維束(繊維糸条)の太さ、繊維糸条中の残留水分量によって異なるが、乾燥後の繊維糸条中に水分が殆ど残存しないように、また、乾燥中に潜在捲縮発現能が顕在化してしまわないように適宜選定することが大切であり、一般には80〜200℃の範囲から適宜設定される。
【0025】
次ぎに乾燥された繊維は、さらに280〜340℃、好ましくは300〜330℃の温度で熱セットを施すことが好ましい。熱セット温度が280℃未満の場合には結晶化が進まず熱収縮安定性が付与されず、一方、340℃を越える場合には着色し、また糸の劣化が一部起こり糸粉が発生し工程調子が低下するので好ましくない。熱セットは、延伸倍率が1.0〜1.4倍の範囲の、定長熱セット又は緊張熱セットであることが好ましい。熱セット時の延伸倍率が1.0倍未満の場合は、該熱セット時に潜在捲縮発現能の一部が顕在化してしまうので好ましくない。一方1.4倍を越える場合には、結晶化が進みすぎて潜在捲縮発現性が低下するので好ましくない。
【0026】
【実施例】
以下、実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明する。なお、実施例中の各特性値は以下の方法で測定した。
<固有粘度IV>
ポリマーをN−メチル−2−ピロリドンに0.5g/100mLの濃度で溶解し、オストワルド粘度計を用い、30℃で測定した。
<繊度>
JIS−L−1015に準じ、測定した。
<強度、伸度>
JIS−L−1015に準じ、試料長20mm、初荷重0.049cN/dtex、伸張速度20mm/分で測定した。
<捲縮数、捲縮度>
JIS−L−1015に準じ、試料長20mm、初荷重0.022cN/dtex、重荷重0.055cN/dtexで測定した。
【0027】
[実施例1]
特公昭47−10863号公報記載の方法に準じた界面重合法により製造した固有粘度が1.9のポリメタフェニレンイソフタルアミド粉末21.5重量部を、−10℃に冷却したN−メチル−2−ピロリドン(NMP)78.5重量部中に懸濁させ、スラリー状にした後、60℃まで昇温して溶解させ、透明なポリマー溶液を得た。
【0028】
このポリマー溶液を85℃に加温して紡糸原液とし、孔径0.07mm、孔数3000の紡糸口金から85℃の凝固浴中に吐出して紡糸した。この凝固浴の組成は、塩化カルシウム濃度が30重量%、NMP濃度が30重量%で残りが水の水溶液とした。この凝固浴中に浸漬長(有効凝固浴長)100cmにて糸速9.5m/分で通過させた後、いったん空気中に引き出した。
【0029】
得られた糸条を第1〜第3水洗浴にて水洗した。なお、第1水洗浴の組成はNMPが10重量%、残りの90重量%を水とし、第2水洗浴及び第3水洗浴はすべて水とした。
【0030】
次いで95℃の温水中にて2.2倍に延伸し、引き続き95℃の温水中にて糸中の塩化カルシウムを除去し、120℃の加熱ローラーにて乾燥した。
【0031】
続いてこの糸を、330℃の熱板にて延伸倍率1.3倍にて緊張熱セットし、単繊維繊度1.95dtex、強度3.76cN/dtex、伸度56.3%のトウを得た。
【0032】
得られたトウを、120℃温水中60分間加熱処理したところ、捲縮数8.6個/25mm、捲縮率12.6%の捲縮が発現した。また、繊維表面を電子顕微鏡で観察すると、図1に示すような、繊維表面の一方に微細孔がより多く形成されているものであった。
【0033】
[比較例1]
凝固浴の組成を、塩化カルシウムが40重量%、NMPが5重量%、残りの55重量%を水とした以外は、実施例1と同様に行ない単繊維繊度1.84dtex、強度3.91cN/dtex、伸度55.8%のトウを得た。
得られたトウは、120℃温水中60分間加熱処理しても、捲縮数3.5個/25mm、捲縮率3.8%の捲縮しか発現しなかった。
【0034】
[比較例2]
水洗後、95℃の温水中での延伸倍率を3.1倍とした以外は、実施例1と同様に行ない、単繊維繊度1.79dtex、強度4.34cN/dtex、伸度44.7%のトウを得た。
得られたトウは、120℃温水中60分間加熱処理しても、捲縮数4.9個//25mm、捲縮率4.1%の捲縮しか発現しなかった。
【0035】
[比較例3]
330℃の熱板で、延伸倍率1.8倍にて緊張熱セットした以外は、実施例1と同様に行ない、単繊維繊度1.95dtex、強度3.76cN/dtex、伸度56.3%のトウを得た。
【0036】
得られたトウは、120℃温水中60分間加熱処理しても、捲縮数2.8個//25mm、捲縮率3.2%の捲縮しか発現しなかった。
【0037】
【発明の効果】
以上に説明した本発明の潜在捲縮性メタ型アラミド繊維によれば、優れた潜在捲縮発現能を有しているため、織編物や不織布とした後に捲縮を顕在化させることにより、きわめて容易に嵩高性や伸縮性に優れた製品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で用いられた本発明の潜在捲縮性メタ型アラミド繊維の表面形態を示す電子顕微鏡写真(1万倍)である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、温水処理することにより捲縮を発現することができる潜在捲縮性メタ型アラミド繊維及びその製造方法に関するものである。さらに詳しくは、染色等の処理条件で容易に捲縮を顕在化させることができ、かつ、その品質及び製糸工程安定性も良好な潜在捲縮性メタ型アラミド繊維及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
メタ型アラミド繊維は分子骨格が殆ど芳香族環から構成されているため、優れた耐熱性と難燃性とを有しており、これらの特性を発揮して、例えばフィルター、電子部品等の産業用途や、耐熱性、防炎性、耐炎性が重視される保護衣等の防災安全衣料用途に用いられている。
【0003】
しかしながら、メタ型アラミド繊維は通常紡績糸や不織布として使用されるために捲縮が付与されるが、最も簡便で一般的な延伸トウの押込捲縮による方法では、メタ型アラミドのガラス転移温度が極めて高いため、かかる機械的に捲縮を付与する方法では良好な捲縮を付与することは困難である。
【0004】
このような問題を解消するため、特開平9−188916号公報には、メタ型アラミド繊維を紡糸、湿潤延伸して乾燥した後、250〜320℃の高温で異方加熱延伸し、次いで弛緩熱処理することにより立体捲縮を有するメタ型アラミド繊維の製造方法が開示されている。また、特開昭48−19818号公報には、メタ型アラミド紡糸用液を特定組成の凝固浴を用いて紡糸し、これを湿潤延伸、乾熱延伸、弛緩熱処理することにより捲縮繊維を得る方法が開示されている。すなわち、これらの方法においては、弛緩熱処理する前の異方加熱延伸して得られる繊維は潜在捲縮性を有するものである。しかし、これらの繊維は、240〜350℃といった極めて高温下で弛緩熱処理しなければ十分な捲縮を発現できないという問題がある。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−188916号公報
【特許文献2】
特開昭48−19818号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術を背景になされたもので、その目的は、例えば染色等の処理条件で容易に捲縮を顕在化することができ、しかもその品質及び製糸時の工程安定性にも優れた潜在捲縮性メタ型アラミド繊維を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者の研究によれば、上記目的は、「温度120℃の温水中で60分間加熱処理することにより、捲縮数6〜14個/25mm、捲縮率7〜16%の捲縮が発現する潜在捲縮発現能を有する潜在捲縮性メタ型アラミド繊維。」により達成できることが見出された。
【0008】
また、本発明の別の目的は、「濃度が15〜25重量%であるメタ型アラミドのアミド系極性溶媒溶液を、塩化カルシウム濃度が25〜37重量%、アミド系極性溶媒濃度が15〜40重量%の水性凝固液中に直接押出して凝固させ、該凝固糸を水性洗浄液で洗浄し、次いで温度70〜100℃の水性溶液中で倍率1.7〜2.8に延伸する潜在捲縮性メタ型アラミド繊維の製造方法。」により達成できることが見出された。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明でいうメタ型アラミドポリマーは、主骨格を構成する芳香環がアミド結合によりメタ型に結合されてなるものであるが、本発明では、ポリマーの全繰返し単位の85モル%以上がメタフェニレンイソフタルアミド単位であるものが好ましく、特にポリメタフェニレンイソフタルアミドホモポリマーが好ましい。全繰返し単位の15モル%以下、好ましくは5モル%以下で共重合し得る第3成分としては、ジアミン成分として、例えばパラフェニレンジアミン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、パラキシリレンジアミン、ビフェニレンジアミン、3,3’−ジメチルベンジジン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン,1,5−ナフタレンジアミン等の芳香族ジアンが、また酸成分として、例えばテレフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸が挙げられる。また、これらの芳香族ジアミン及び芳香族ジカルボン酸は、その芳香族環の水素原子の一部がメチル基等のアルキル基やアルコキシ基等によって置換されていてもよい。
【0010】
なおポリマーの全末端の20%以上が、アニリン等の一価のアミン成分もしくは一価のカルボン酸成分で封鎖されていてもよく、その場合には高温化における強力の経時安定性が良好となり好ましい。
【0011】
このようなメタ型アラミドは、芳香族ジアミンと芳香族ジカルボン酸ジハライドとを、例えば従来公知の界面重合させる方法により製造することができる。ポリマーの重合度としては、N−メチル−2−ピロリドンを溶媒として30℃で測定した固有粘度(IV)が0.8〜3.0、特に1.3〜1.9の範囲にあるものが好ましい。
【0012】
上記のポリマーからなる本発明のアラミド繊維は、温度120℃の温水中で60分間加熱処理することにより、捲縮数が6〜14個/25mm、好ましくは8〜12個/25mmで、捲縮率が7〜16%、好ましくは捲縮率が10〜14%の捲縮が発現する潜在捲縮性を有している必要がある。
【0013】
発現する捲縮数が6個/25mm未満又は捲縮率が8%未満である場合には、捲縮発現性能が不十分で、製織、製編後の最終製品を熱処理して捲縮を顕在化してもバルキー性が不十分となり、また伸縮性も不十分なものとなる。一方、発現する捲縮数が14個/25mmを超えるか又は捲縮率が16%を超える場合には、製織、製編後の最終製品のソフト性が低下したり、寸法安定性が低下するので好ましくない。
【0014】
本発明のメタ型アラミド繊維は、このような潜在的に捲縮発現能を有するものであるが、捲縮を顕在化する前に紡績糸や不織布等に加工する際の加工性を付与する目的で、従来の押込捲縮機等による機械捲縮を付与していてもよい。
【0015】
また、単繊維繊度は通常1.0〜3.0dtex、好ましくは1.5〜2.5dtexの範囲が適当であり、横断面形状は通常丸型、楕円形、三角形、繭型などが、潜在捲縮発現能を付与しやすいので好ましい。
【0016】
さらに、繊維を繊維軸方向に適当な面で2分した時、一方の繊維表面には他方の繊維表面よりも多くの微細孔が存在していること、特に繊維軸方向の幅が0.1〜2μmの微細孔が多く存在していることが好ましい。このような繊維では、その詳細な理由は未だ不明であるが、微細孔が多数存在する側に形成される繊維微細構造は、他側に形成される繊維微細構造よりも不完全になるためと推定され、熱処理時の収縮特性が大きくなって潜在捲縮発現能が向上するだけでなく、微細孔が形成されている側の染色性も向上するため容易に濃色に染色できるようになるので好ましい。
【0017】
以上に説明した本発明のメタ型アラミド繊維は、例えば以下に述べる方法により製造することができる。すなわち、まずメタ型アラミドをアミド系極性溶媒を主成分とする溶剤に溶解した紡糸溶液を、紡糸口金から押出し凝固浴中にて凝固させ、未延伸繊維を形成する。この場合、紡糸溶液を直接凝固浴中に押出す湿式紡糸が好ましい。ここで用いられる紡糸口金には、1000〜30000個の吐出孔が、多重同心円状に穿設されていることが好ましい。
【0018】
紡糸溶液を調整するために使用するアミド系極性溶媒としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルアミド、N−メチルブチロラクタム等の非プロトン性アミド系有機溶媒が挙げられる。紡糸溶液中のポリマー濃度は、用いるポリマーの種類及びその固有粘度によって異なるが、15〜25重量%の範囲、特に18〜22重量%の範囲とする必要がある。濃度が15重量%未満である場合には、凝固性が不十分となり、一方25重量%を超える場合には、ポリマーの溶解が不十分となって安定に紡糸することができなくなるため好ましくない。なお、紡糸溶液の温度は、ポリマー溶解度の観点から50〜90℃の範囲が好ましい。
【0019】
次に凝固浴としては、塩化カルシウム及びアミド系極性溶媒の水性溶液を用いる。凝固浴中の塩化カルシウム濃度は、低すぎると粗大ボイドが生成して糸物性が低下しやすく、一方、高すぎると塩化カルシウムが析出して安定に紡糸することができなくなる。また、アミド系極性溶媒の濃度は、低すぎると潜在捲縮性が発現しなくなり、一方、高すぎると凝固性が不十分となって安定に紡糸することができなくなる。したがって、塩化カルシウム濃度(但し塩化カルシウム+水+アミド系極性溶媒の重量基準)は25〜37重量%、好ましくは20〜36重量%とする必要があり、アミド系極性溶媒の濃度は15〜40重量%、好ましくは18〜35重量%とする必要がある。
【0020】
なお、凝固浴の温度は、得られる繊維の潜在捲縮発現能の点から80〜95℃の範囲が好ましい。凝固浴中のアミド系極性溶媒と紡糸溶液中のアミド系極性溶媒とは、必ずしも同一である必要はないが、溶媒回収の容易さからして同一である方が好ましい。
【0021】
本発明においては、吐出凝固糸条の走行方向と同じ方向に水性凝固液も移動させることが好ましい。かくすることにより、得られる繊維の表面及び内部の一方側に微細孔をより多く形成させることができ、潜在捲縮能が向上するとともに染色時の濃色発現性も向上するので好ましい。
【0022】
凝固浴中から引出された未延伸繊維には、溶媒が相当量残留しているため、該未延伸繊維を水洗して残留溶媒を抽出除去する。例えば、凝固浴中から引出された未延伸繊維を水浴中に通す方法や、該未延伸繊維に水をスプレーする方法等が採用される。
【0023】
水洗後の未延伸繊維は、次に70〜100℃、好ましくは85〜100℃の水性液中、好ましくは温水中で延伸を行う。未延伸繊維中の溶媒残留量が多くなれば延伸倍率を大きくすることが可能となるが、延伸後の繊維中の溶媒除去(水洗)の容易さを考慮すると、未延伸繊維中の溶媒残留量はメタ型アラミド重量を基準として5〜30重量%にすることが好ましい。延伸倍率は1.7〜2.8倍の範囲、特に1.9〜2.4倍の範囲とする必要がある。延伸倍率がこの範囲未満の場合には得られる繊維の強度特性が低下したり、潜在捲縮発現能が低下するので好ましくない。一方、この範囲を超える場合には、配向が進みすぎて後述の熱セット工程での結晶化がしやすくなるため、得られる繊維の潜在捲縮発現性が低下するので好ましくない。
【0024】
水浴中で延伸した繊維は、その内部にまだ溶剤が残留している場合には再度水洗を行うこのが好ましい。水洗の方法は、上述の未延伸繊維を水洗する場合と同様に、該繊維を水浴中に通す方法や水をスプレーする方法を採用することができる。かくして得られる繊維は、その繊維束の表面及び内部の繊維間に水分が存在するため、これを乾燥して残存水分の全部又は殆ど全部を除去する。乾燥方法は特に限定されず、乾燥雰囲気中に放置する方法、加熱ローラーや加熱ドラムに捲き付ける方法などいずれの方法を採用してもよい。乾燥温度は、乾燥方法、繊維束(繊維糸条)の太さ、繊維糸条中の残留水分量によって異なるが、乾燥後の繊維糸条中に水分が殆ど残存しないように、また、乾燥中に潜在捲縮発現能が顕在化してしまわないように適宜選定することが大切であり、一般には80〜200℃の範囲から適宜設定される。
【0025】
次ぎに乾燥された繊維は、さらに280〜340℃、好ましくは300〜330℃の温度で熱セットを施すことが好ましい。熱セット温度が280℃未満の場合には結晶化が進まず熱収縮安定性が付与されず、一方、340℃を越える場合には着色し、また糸の劣化が一部起こり糸粉が発生し工程調子が低下するので好ましくない。熱セットは、延伸倍率が1.0〜1.4倍の範囲の、定長熱セット又は緊張熱セットであることが好ましい。熱セット時の延伸倍率が1.0倍未満の場合は、該熱セット時に潜在捲縮発現能の一部が顕在化してしまうので好ましくない。一方1.4倍を越える場合には、結晶化が進みすぎて潜在捲縮発現性が低下するので好ましくない。
【0026】
【実施例】
以下、実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明する。なお、実施例中の各特性値は以下の方法で測定した。
<固有粘度IV>
ポリマーをN−メチル−2−ピロリドンに0.5g/100mLの濃度で溶解し、オストワルド粘度計を用い、30℃で測定した。
<繊度>
JIS−L−1015に準じ、測定した。
<強度、伸度>
JIS−L−1015に準じ、試料長20mm、初荷重0.049cN/dtex、伸張速度20mm/分で測定した。
<捲縮数、捲縮度>
JIS−L−1015に準じ、試料長20mm、初荷重0.022cN/dtex、重荷重0.055cN/dtexで測定した。
【0027】
[実施例1]
特公昭47−10863号公報記載の方法に準じた界面重合法により製造した固有粘度が1.9のポリメタフェニレンイソフタルアミド粉末21.5重量部を、−10℃に冷却したN−メチル−2−ピロリドン(NMP)78.5重量部中に懸濁させ、スラリー状にした後、60℃まで昇温して溶解させ、透明なポリマー溶液を得た。
【0028】
このポリマー溶液を85℃に加温して紡糸原液とし、孔径0.07mm、孔数3000の紡糸口金から85℃の凝固浴中に吐出して紡糸した。この凝固浴の組成は、塩化カルシウム濃度が30重量%、NMP濃度が30重量%で残りが水の水溶液とした。この凝固浴中に浸漬長(有効凝固浴長)100cmにて糸速9.5m/分で通過させた後、いったん空気中に引き出した。
【0029】
得られた糸条を第1〜第3水洗浴にて水洗した。なお、第1水洗浴の組成はNMPが10重量%、残りの90重量%を水とし、第2水洗浴及び第3水洗浴はすべて水とした。
【0030】
次いで95℃の温水中にて2.2倍に延伸し、引き続き95℃の温水中にて糸中の塩化カルシウムを除去し、120℃の加熱ローラーにて乾燥した。
【0031】
続いてこの糸を、330℃の熱板にて延伸倍率1.3倍にて緊張熱セットし、単繊維繊度1.95dtex、強度3.76cN/dtex、伸度56.3%のトウを得た。
【0032】
得られたトウを、120℃温水中60分間加熱処理したところ、捲縮数8.6個/25mm、捲縮率12.6%の捲縮が発現した。また、繊維表面を電子顕微鏡で観察すると、図1に示すような、繊維表面の一方に微細孔がより多く形成されているものであった。
【0033】
[比較例1]
凝固浴の組成を、塩化カルシウムが40重量%、NMPが5重量%、残りの55重量%を水とした以外は、実施例1と同様に行ない単繊維繊度1.84dtex、強度3.91cN/dtex、伸度55.8%のトウを得た。
得られたトウは、120℃温水中60分間加熱処理しても、捲縮数3.5個/25mm、捲縮率3.8%の捲縮しか発現しなかった。
【0034】
[比較例2]
水洗後、95℃の温水中での延伸倍率を3.1倍とした以外は、実施例1と同様に行ない、単繊維繊度1.79dtex、強度4.34cN/dtex、伸度44.7%のトウを得た。
得られたトウは、120℃温水中60分間加熱処理しても、捲縮数4.9個//25mm、捲縮率4.1%の捲縮しか発現しなかった。
【0035】
[比較例3]
330℃の熱板で、延伸倍率1.8倍にて緊張熱セットした以外は、実施例1と同様に行ない、単繊維繊度1.95dtex、強度3.76cN/dtex、伸度56.3%のトウを得た。
【0036】
得られたトウは、120℃温水中60分間加熱処理しても、捲縮数2.8個//25mm、捲縮率3.2%の捲縮しか発現しなかった。
【0037】
【発明の効果】
以上に説明した本発明の潜在捲縮性メタ型アラミド繊維によれば、優れた潜在捲縮発現能を有しているため、織編物や不織布とした後に捲縮を顕在化させることにより、きわめて容易に嵩高性や伸縮性に優れた製品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で用いられた本発明の潜在捲縮性メタ型アラミド繊維の表面形態を示す電子顕微鏡写真(1万倍)である。
Claims (6)
- 温度120℃の温水中で60分間加熱処理することにより、捲縮数6〜14個/25mm、捲縮率7〜16%の捲縮が発現する潜在捲縮発現能を有する潜在捲縮性メタ型アラミド繊維。
- メタ型アラミドが、全繰返し単位の85モル%以上がメタフェニレンイソフタルアミド単位で構成されている請求項1記載の潜在捲縮性メタ型アラミド繊維。
- 繊維を繊維軸方向に二分した時、一方の繊維表面には他方の繊維表面よりも多くの微細孔が存在する請求項1又は2記載の潜在捲縮性メタ型アラミド繊維。
- 濃度が15〜25重量%であるメタ型アラミドのアミド系極性溶媒溶液を、塩化カルシウム濃度が25〜37重量%、アミド系極性溶媒濃度が15〜40重量%の水性凝固液中に直接押出して凝固させ、該凝固糸を水性洗浄液で洗浄し、次いで温度70〜100℃の水性溶液中で倍率1.7〜2.8に延伸する潜在捲縮性メタ型アラミド繊維の製造方法。
- 延伸後、温度280〜340℃、延伸倍率1.0〜1.4倍にて定長熱セット又は緊張熱セットする請求項4記載の潜在捲縮性メタ型アラミド繊維の製造方法。
- メタ型アラミドのアミド系極性溶媒溶液の温度が50〜90℃、凝固浴温度が80〜95℃、延伸浴温度が70〜100℃である請求項4又は5記載の潜在捲縮性メタ型アラミド繊維の製造方法。
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