JP2004277937A - 易染性メタ型全芳香族ポリアミド繊維及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】メタ型全芳香族ポリアミドのアミド系溶媒溶液を無機塩含有の凝固水溶液中に紡出して凝固し、この凝固糸を水洗した後に温水浴中で1〜4倍に延伸し、次いで温水浴中で繊維中の無機塩を除去し、続いて下記(a)〜(d)を満足する条件で飽和水蒸気延伸し、さらに緊張のかからない状態で熱処理して、切断強度3.5〜5cN/dtex、300℃乾熱収縮率10〜30%、135℃湿熱収縮率0〜12%の易染性メタ型全芳香族ポリアミド繊維を得る。
(a)水蒸気中延伸前の繊維中のアミド系溶媒含有率が3〜25重量%
(b)水蒸気中延伸時の飽和蒸気圧力が29.4〜392kPa
(c)温水延伸と水蒸気中延伸との全延伸倍率が4〜6倍
(d)水蒸気中延伸の延伸時間が1秒〜2分
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カチオン染料や分散染料等の染料に対する染色性が良好であり、かつ、繊維強度及び熱収縮安定性にも優れた易染性メタ型全芳香族ポリアミド繊維及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリメタフェニレンテレフタルアミド繊維などのメタ型全芳香族ポリアミド繊維は、分子骨格がほとんど芳香族環から構成されているため、優れた耐熱性と寸法安定性を有する。これらの特性を生かし、メタ型全芳香族ポリアミド繊維は、産業用途や耐熱性、防炎性、耐炎性が重視される用途に好適に使用されている。特に、その耐炎性と防炎性を生かした寝具、衣料、インテリア分野への用途が急速に広がりつつある。これら分野では、審美性や視覚性の観点から着色した繊維が求められるが、それと同時に優れた繊維強度や熱収縮安定性も求められる。すなわち、良好な染色性を有し、かつ繊維強度や熱収縮安定性は非着色と同等の性能を備えた繊維及びそれを不利なく製造する製造法が求められる。しかし、メタ型全芳香族ポリアミド繊維は優れた物性を有する反面、ポリマー分子鎖が剛直なために通常の方法ではその染色が困難であるという問題がある。
【0003】
このような問題を解消するため、特開昭50−59522号公報には、特定の顔料をメタ型全芳香族ポリアミド繊維に含有させた着色繊維が提案されている。しかし、繊維の製造工程で顔料を含有させるため、製造時のロスが多くなり、そのため小ロット対応の生産が困難であったり、要求される各種の色相の繊維を得るのが困難であるなどの問題がある。
【0004】
また、特開昭55−21406号公報には、キシリレンジアミンを共重合させたポリアミドを混合して染色性を向上させる方法が提案されている。しかし、このように第3成分を共重合させたポリアミドの製造には、重合装置の稼働率が低下するなどの問題がある。
【0005】
染色性を向上させる別の手段として、特開平8−81827号公報には、アルキルベンゼンスルホン酸オニウム塩を添加してカチオン染料易染性とする方法が提案されている。確かにこの方法によればカチオン染料に対しては良好な染色性が得られるものの、該オニウム塩の添加によりコストが高くなるだけでなく、製糸時に該オニウム塩が繊維から脱落しないように製糸時や後加工時の条件設定を厳しくしなければならないという問題がある。
【0006】
このように、重合時又は紡糸時に添加剤等を加えて染色性を改善する方法では、例え優れた染色性、繊維強度、熱収縮安定性を兼備させることができるとしても、コストアップや工程増加、工程管理などの問題がある。
【0007】
一方、添加剤等を加えることなく良好な染色性と熱収縮安定性を備える方法として、特公昭50−13846号公報には、アミド溶媒溶液を湿式紡糸した凝固糸を、溶媒及び可溶化塩を含有する水性浴中で熱延伸し、次いで水性浴中で延伸糸中に残存する溶剤及び可溶化塩をすべて抽出洗浄し、さらに実質的に張力をかけていない状態で蒸気処理した後に、実質的に張力をかけていない状態下110〜150℃で乾燥する方法が提案されている。確かにこの方法によれば、良好な染色性及び良好な熱収縮安定性を有するメタ型全芳香族ポリアミド繊維が得られるものの、該繊維は径0.1μm程度のミクロボイドが多数形成された多孔性繊維であるために切断強度がやや低いという問題がある。
【0008】
このように、良好な染色性を有すると共に、良好な繊維強度及び熱収縮安定性を兼ね備えたメタ型全芳香族ポリアミド繊維は未だ提案されていないのが実情である。
【0009】
【特許文献1】
特開昭50−59522号公報
【特許文献2】
特開昭55−21406号公報
【特許文献3】
特開平8−81827号公報
【特許文献4】
特公昭50−13846号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術を背景になされたもので、その目的は、染料に対する染色性に優れ、しかも繊維強度及び熱収縮安定性を兼備した易染性メタ型全芳香族ポリアミド繊維及びその製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者の研究によれば、上記本発明の第1の目的は、
「切断強度が3.5〜5cN/dtex、300℃乾熱収縮率が10〜30%、135℃湿熱収縮率が0〜12%であることを特徴とする易染性メタ型全芳香族ポリアミド繊維。」
により達成できることが見いだされた。
【0012】
また、本発明の第2の目的は、
「アミド系溶媒に溶解したメタ型全芳香族ポリアミド重合体溶液を湿式紡糸することによりメタ型全芳香族ポリアミド繊維を製造する方法において、(1)該重合体溶液を無機塩を含む水性凝固浴中に紡出して凝固せしめ、(2)この凝固糸を水性洗浄浴中にて水洗し、(3)次いで温水浴中において1.0〜4.0倍の範囲で延伸し、(4)さらに温水浴中にて繊維中の無機塩を取り除き、(5)続いて下記(a)〜(d)を満足する条件にて飽和水蒸気中で延伸し、(6)さらに緊張のかからない状態で熱処理することを特徴とする請求項1記載の易染性メタ型全芳香族ポリアミド繊維の製造方法。
(a)水蒸気中延伸前の繊維中のアミド系溶媒含有率が3〜25重量%
(b)水蒸気中延伸時の飽和蒸気圧力が29.4〜392kPa
(c)上記(3)における温水延伸と水蒸気中延伸の全延伸倍率が4.0〜6.0倍
(d)水蒸気中延伸の延伸時間が1秒〜2分」
により達成できることが見いだされた。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明において使用されるメタ型全芳香族ポリアミドは、メタ型芳香族ジアミン成分とメタ型芳香族ジカルボン酸成分とから構成されるもので、その製造方法は特に限定されず、例えば、メタ型芳香族ジアミンとメタ型芳香族ジカルボン酸クロライドとを原料とした溶液重合や界面重合等により製造することができる。この際、本発明の目的を阻害しない範囲内でパラ型等の他の共重合成分を共重合してもよい。
【0014】
上記メタ型芳香族ジアミンとしては、メタフェニレンジアミン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン等、及びこれらの芳香環にハロゲン、炭素数1〜3のアルキル基等の置換基を有する誘導体、例えば2,4−トルイレンジアミン、2,6−トルイレンジアミン、2,4−ジアミノクロロベンゼン、2,6−ジアミノクロロベンゼン等を例示することができる。なかでも、メタフェニレンジアミン又はメタフェニレンジアミンを85モル%以上、好ましくは90モル%以上、特に好ましくは95モル%以上含有する上記の混合ジアミンが好ましい。
【0015】
またメタ型芳香族ジカルボン酸ハライドとしては、イソフタル酸クロライド、イソフタル酸ブロマイド等のイソフタル酸ハライド、及びこれらの芳香環にハロゲン、炭素数1〜3のアルコキシ基等の置換基を有する誘導体、例えば3−クロロイソフタル酸クロライドを例示することができる。なかでも、イソフタル酸クロライド又はイソフタル酸クロライドを85モル%以上、好ましくは90モル%、特に好ましくは95モル%以上含有する上記の混合カルボン酸ハライドが好ましい。
【0016】
上記ジアミンとカルボン酸ハライド以外で使用し得る共重合成分としては、芳香族ジアミンとしてパラフェニレンジアミン、2,5−ジアミノクロロベンゼン、2,5−ジアミノブロモベンゼン、アミノアニシジン等のベンゼン誘導体、1,5−ナフチレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルケトン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン等を例示することができる。また、芳香族ジカルボン酸ハライドとしては、テレフタル酸クロライド、1,4−ナフタレンジカルボン酸クロライド、2,6−ナフタレンジカルボン酸クロライド、4,4’−ビフェニルジカルボン酸クロライド、4,4’−ジフェニルエーテルカルボン酸クロライド等を例示することができる。これらの共重合成分の共重合量は、あまりに多くなりすぎるとメタ型芳香族ポリアミドの特性が低下しやすいので、好ましくは全芳香族ポリアミドの全酸成分を基準として15モル%以下、好ましくは10モル%以下、特に好ましくは5モル%以下とするのが適当である。
【0017】
特に好ましく使用されるメタ型芳香族ポリアミドは、全繰返し単位の85モル%以上、好ましくは90モル%以上、特に好ましくは95モル%以上、さらに好ましくは100モル%がメタフェニレンイソフタルアミド単位から構成されるメタ型全芳香族ポリアミドである。
【0018】
かかるメタ型全芳香族ポリアミドの重合度は、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)を溶媒として30℃で測定した固有粘度(IV)が0.8〜3.0、特に1.0〜2.0の範囲にあるものが好ましい。
【0019】
かかるメタ型全芳香族ポリアミドからなる本発明の易染性繊維は、その切断強度が3.5〜5.0cN/dtex、好ましくは3.8〜5.0cN/dtexの範囲である必要がある。切断強度が3.5cN/dtex未満の場合には、寝具、衣料、インテリアなどの分野に用途展開するには強度が不十分で本発明の目的を達成することができない。一方、5.0cN/dtexを超えるような繊維は、後述する乾熱収縮率や湿熱収縮率を同時に満足させることは、現実には困難である。
【0020】
なお、本発明でいう易染性とは、下記の染色方法で染色した際の染着率が90%以上であり、かつ、マスベク(株)製のカラー測色装置「マクベスカラーアイ」で測定した染色トウの明度指数L*値が30以下のことをいう。
【0021】
<染色方法>
試料繊維をトウの状態で、Kayacryl Blue GSL−ED(B−54)(日本化薬(株)製カチオン染料)6%owf、酢酸0.3mL/L、硝酸ナトリウム20g/L、キャリア剤としてベンジルアルコール70g/L、分散剤としてディスパーTL(明成化学工業(株)製染色助剤)0.5g/Lの染色液を用い、繊維と染色液の浴比を1:40として120℃下60分間染色処理する。染色後、ハイドロサルファイト2.0g/L、アラミジンD(第一工業製薬(株)製)2.0g/L、水酸化ナトリウム1.0g/Lの割合で含有する処理液を用い、浴比1:20で80℃下20分間還元洗浄し、水洗後乾燥する。
【0022】
<染着率>
上記の染色残液に、この染色残液と同容積のジクロロメタンを加え、残染料を抽出する。この抽出液の670、540、530nm波長の吸光度を測定し、あらかじめ染料濃度が既知のジクロロメタン溶液から作成した上記3波長の検量線から、この抽出液の染料濃度(C)を求める(3波長での濃度の平均をとる)。染色前の染料濃度(Co)を用いて、下記式より染着率(U)を算出する。
U=(Co−C)/Co×100
【0023】
<染色トウのL*値>
マスベク(株)製のカラー測色装置「マクベスカラーアイ モデルCE−3100」を用い、10度視野、D65光源、波長360〜740nmの条件で測定して、明度指数L*を求めた。なお、明度指数L*は、数値が小さいほど濃染化されていることを示す。
【0024】
次に、本発明の易染性全芳香族ポリアミド繊維は、300℃乾熱収縮率が10〜30%、好ましくは10〜25%の範囲である必要がある。該乾熱収縮率が10%未満の場合には、本発明の目的とする易染性メタ型全芳香族ポリアミド繊維を得ることが困難となり、一方、30%を超える場合には、消防服などの炎下又は高温雰囲気下に曝される衣料用途では、熱による収縮応力によって衣服に穴があき、身体が高温に曝され可能性が大きくなるので好ましくない。
【0025】
ここで、300℃乾熱収縮率の測定は、以下の方法にしたがって測定したものである。
<300℃乾熱収縮率>
約3300dtex(3000デニール)のトウに98cN(100g)の荷重を吊るし、30cm離れた箇所に印をつける。荷重を除去後、トウを300℃雰囲気下に15分間置いた後の印間長Lを測定する。(30−L)/30×100の値を300℃乾熱収縮率(%)とした。
【0026】
また、本発明の易染性全芳香族ポリアミド繊維は、135℃湿熱収縮率が0〜12%、好ましくは1〜8%の範囲である必要がある。該湿熱収縮率が0%未満の場合(すなわち、自己伸長する場合)には、上記乾熱収縮率の場合と同じく易染性メタ型全芳香族ポリアミド繊維を得ることが困難となり、一方、12%を超える場合には、前記乾熱収縮率が30%を超える場合と同じく、消防服などの炎下又は高温雰囲気下に曝される衣料用途で熱収縮応力により衣服に穴があき、身体が高温に曝され可能性が大きくなるので好ましくない。
【0027】
ここで、135℃湿熱収縮率の測定は、以下の方法にしたがって測定したものである。
<135℃湿熱収縮率>
約3300dtex(3000デニール)のトウに98cN(100g)の荷重を吊るし、50cm離れた箇所に印をつける。荷重を除去後、トウと水を染色用耐圧ポットに入れ、135℃の水中に60分間置いた後の印間長Kを測定する。(50−K)/50×100の値を135℃湿熱収縮率(%)とした。
【0028】
以上に説明した本発明の易染性メタ型全芳香族ポリアミド繊維は、例えば以下の方法により製造することができる。すなわち、前述のメタ型全芳香族ポリアミドをアミド系溶媒に溶解して、先ずメタ型全芳香族ポリアミド重合体溶液を調整する。ここで使用されるアミド系溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAc)等を例示することができ、なかでもNMPが好ましい。溶液濃度としては、次の凝固工程での凝固速度及び重合体の溶解性の観点から適当な濃度を選択すればよく、ポリマーがポリメタフェニレンイソフタルアミドで溶媒がNMPの場合には、通常は15〜25重量%の範囲が好ましい。
【0029】
このメタ型全芳香族ポリアミド重合体溶液は、従来公知の湿式紡糸装置を使用し、従来公知の無機塩を含む水性凝固浴中に紡出して凝固させる。すなわち、紡糸口金の紡糸孔数、配列状態、孔形状等は、安定して湿式紡糸できるものであれば特に制限する必要はなく、例えば孔数が1000〜30000個、紡糸孔径が0.05〜0.2mmであるスフ用の多ホール紡糸口金でも、水性凝固浴中で安定に凝固させることができる。紡糸口金から紡出するメタ型全芳香族ポリアミド重合体溶液の温度は、50〜90℃の範囲が適当である。
【0030】
無機塩を含む水性凝固浴液も、従来公知の水性凝固浴液を使用することができる。具体的には、塩化カルシウム濃度が34〜42重量%、NMP濃度が5〜10重量%の水溶液が好ましいものとして例示される。かかる水性凝固浴液の温度は80〜95℃の範囲が適当である。なお、凝固浴中への繊維の浸漬時間は、1〜11秒の範囲が適当である。
【0031】
凝固浴中で凝固された繊維は、次に水性洗浄浴中にて水洗されるが、該水洗工程は、得られる繊維の品質面及び繊維中のアミド系溶媒含有率を適正な範囲に調整する面から多段で行なうのが好ましい。すなわち、凝固液から引き出された繊維を水性洗浄浴中で水洗する際、該洗浄浴の温度及びアミド系溶媒濃度は、繊維中からのアミド系溶媒の抽出状態及び洗浄浴からの水の繊維中への浸入状態に影響を与えるため、それらを最適な状態とするには、多段での温度条件及び多段でのアミド系溶媒濃度として制御することが好ましい。例えば、最初の洗浄浴を60℃以上の高温とすると、水の繊維中への浸入がここで一気に起こり、繊維中に巨大なボイドが生成して糸品質の劣化を招くため、最初の洗浄浴は30℃以下の低温とすることが好ましい。また、後述する飽和水蒸気中での延伸において、該飽和水蒸気中延伸前の繊維中のアミド系溶媒含有率を制御することが本発明においてはたいへん重要であるが、それを適正範囲とするための手段として、洗浄浴中のアミド系溶媒濃度を多段に調整することが有効である。このように、該洗浄工程は多段で行なうのが好ましい。なお、該洗浄浴中への繊維の浸漬時間は、用いる洗浄浴の温度、アミド系溶媒濃度に応じて適宜選択すればよいが、通常1洗浄工程の浸漬時間は10秒〜180秒の範囲が適当である。
【0032】
洗浄された繊維は、次に温水浴中にて延伸処理される。ここで延伸倍率は1.0〜4.0倍の範囲とする必要がある。本発明においては、温水浴での延伸と後述する飽和水蒸気中での延伸を組合わせた全延伸倍率を大きくして、切断強度が高くて熱収縮安定性も良好な繊維を得ることにある。したがって、飽和水蒸気中での延伸が十分可能であれば温水中での延伸はなくても構わないが(温水延伸倍率1.0倍)、あまりに大きくしすぎると工程調子が低下するので温水延伸倍率4.0倍以下とする必要がある。特に好ましい温水延伸倍率は2.0〜3.5倍の範囲である。この際の温水浴の温度は、70〜100℃の範囲が好ましく、特に温度が低めであると工程調子が悪くなりやすいので、85〜100℃の範囲がより好ましい。
【0033】
なお、洗浄工程の条件を制御して、温水延伸する前の繊維中のアミド系溶媒含有率を5〜30重量%の範囲に制御することが好ましい。この値が5重量%未満の場合には、円滑に温水延伸できなくなり、一方、30重量%を越える場合には、後述する飽和水蒸気中延伸前の繊維中のアミド系溶媒含有率を適性な範囲とすることが困難になるので好ましくない。
【0034】
本発明においては、温水延伸された繊維は、さらに温水浴中に浸漬して繊維中に残存している無機塩を取り除く必要がある。該温水浴の温度は、無機塩が取り除ける温度であれば特に制限する必要はないが、70〜100℃の範囲が好ましく、特に効率よく無機塩を取り除くためには85〜100℃の範囲がより好ましい。その際の浸漬時間も特に制限する必要はないが、あまりに長くしすぎると、飽和水蒸気中での延伸に供する繊維中のアミド系溶媒含有率が低下して、適正範囲を下回る場合があるので適宜調整する。
【0035】
本発明においては、このように温水浴中で無機塩を除去した繊維を、下記(a)〜(d)を満足する条件にて飽和水蒸気中で延伸することが肝要である。
(a)蒸気中延伸前の繊維中のアミド系溶媒含有率が3〜25重量%である。
(b)水蒸気中延伸時の飽和蒸気圧力が29.4〜392kPa
(c)上記(3)における温水延伸と蒸気中延伸の全延伸倍率が4.0〜6.0倍である。
(d)蒸気中延伸の延伸時間が1秒〜2分である。
【0036】
まず、飽和水蒸気中で延伸する前の繊維中のアミド系溶媒含有率は、本発明では極めて重要であり、3〜25重量%、特に好ましくは4〜20重量%の範囲とする必要がある。すなわち、本発明においては、飽和水蒸気中での延伸時に結晶化は進行させずに分子鎖配向のみを上げたいわけであるが、該飽和水蒸気中での延伸前の繊維中のアミド系溶媒含有率が3重量%未満の場合には、繊維の見掛けのガラス転移温度(Tg)が高くなり、飽和水蒸気中での延伸が十分に行うことができなくなる。一方、該延伸前の繊維中のアミド系溶媒含有率が25重量%を超える場合には、該飽和水蒸気中での延伸時に結晶化も進行するため、得られる繊維の染色性が大きく低下してしまうので好ましくない。
【0037】
次に、水蒸気中延伸時の飽和蒸気圧力は29.4〜392kPaとする必要があり、さらに好ましい範囲は39.2〜343kPaである。すなわち、上記延伸前の繊維中のアミド系溶媒含有率と同様に、水蒸気中延伸時の飽和蒸気圧力が29.4kPa未満の場合には安定に水蒸気中延伸ができなくなり、一方、392kPaを越える場合には、該延伸時に結晶化も進行するため、得られる繊維の染色性が大きく低下してしまうので好ましくない。
【0038】
また、前記(3)工程における温水延伸と本飽和水蒸気中での延伸とをあわせた全延伸倍率は4.0〜6.0倍とする必要があり、さらに好ましい範囲は4.2〜5.6倍である。この全延伸倍率が4.0倍未満と低い場合には、配向を十分に上げることができず、目的とする切断強度が達成できなくなるだけでなく、後述する熱処理工程で十分な熱収縮安定性を付与することができなくなるので好ましくない。一方、全延伸倍率が6.0倍を越える場合には、延伸の工程調子が低下して毛羽や断糸が多発するようになるので好ましくない。
【0039】
さらに、飽和水蒸気中での延伸の延伸時間は、1秒〜2分の範囲とする必要があり、さらに好ましい範囲は3秒〜1分でさる。この延伸時間が1秒未満の場合には、水蒸気が繊維中に十分浸透しないため、安定に延伸することができなくなる。一方、2分を越える場合には、不必要な繊維構造の変化が起きて所望の特性を有する繊維が得られなくなる可能性があり、また生産速度が遅くなる、蒸気中延伸の装置が過大になるなど、生産性、設備投資の点からも好ましくない。
【0040】
本発明においては、このように飽和水蒸気中延伸した繊維は、該蒸気中延伸により高められた配向を緩和させることにより、染色性を維持しながら熱収縮安定性を向上させるために、緊張のかからない状態で熱処理する必要がある。したがって、繊維の結晶化があまり進行しない温度であれば熱処理方法は任意に選択できる。例えば緊張のかからない状態下、温度80〜160℃の熱風乾燥機中で10〜60分熱処理する方法や、緊張のかからない状態下、49〜294kPaの飽和水蒸気圧力中にて1秒〜2分蒸気処理する方法がある。特に、135〜150℃の飽和水蒸気中での熱処理方法は、135℃湿熱収縮率を5%以下と小さくすることができるので好ましい。飽和蒸気温度が135℃未満であると十分な熱処理効果を付与するための時間が長くなる傾向にあり、一方、150℃を越えると、非緊張下でも結晶化が進行しやすくなり染色性が低下しやすい。
【0041】
【実施例】
以下、実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明する。なお、実施例中における各物性値は下記の方法で測定した。
【0042】
<染色方法>
試料繊維をトウの状態で、Kayacryl Blue GSL−ED(B−54)(日本化薬(株)製カチオン染料)6%owf、酢酸0.3mL/L、硝酸ナトリウム20g/L、キャリア剤としてベンジルアルコール70g/L、分散剤としてディスパーTL(明成化学工業(株)製染色助剤)0.5g/Lの染色液を用い、繊維と染色液の浴比を1:40として120℃下60分間染色処理する。染色後、ハイドロサルファイト2.0g/L、アラミジンD(第一工業製薬(株)製)2.0g/L、水酸化ナトリウム1.0g/Lの割合で含有する処理液を用い、浴比1:20で80℃下20分間還元洗浄し、水洗後乾燥する。
【0043】
<染着率>
上記の染色残液に、この染色残液と同容積のジクロロメタンを加え、残染料を抽出する。この抽出液の670、540、530nm波長の吸光度を測定し、あらかじめ染料濃度が既知のジクロロメタン溶液から作成した上記3波長の検量線から、この抽出液の染料濃度(C)を求める(3波長での濃度の平均をとる)。染色前の染料濃度(Co)を用いて、下記式より染着率(U)を算出する。
U=(Co−C)/Co×100
【0044】
<染色トウのL*値>
マスベク(株)製のカラー測色装置「マクベスカラーアイ モデルCE−3100」を用い、10度視野、D65光源、波長360〜740nmの条件で測定して、明度指数L*を求めた。なお、明度指数L*は、数値が小さいほど濃染化されていることを示す。
【0045】
<固有粘度IV>
ポリマーをNMPに0.5g/100mLの濃度で溶解し、オストワルド粘度計を用い、30℃で測定した。
【0046】
<繊度>
JIS−L−1015に準じ、測定した。
【0047】
<強度、伸度>
JIS−L−1015に準じ、試料長20mm、初荷重0.044cN(1/20g)/dtex、伸張速度20mm/分で測定した。
【0048】
<300℃乾熱収縮率>
約3300dtex(3000デニール)のトウに98cN(100g)の荷重を吊るし、30cm離れた箇所に印をつける。荷重を除去後、トウを300℃雰囲気下に15分間置いた後の印間長Lを測定する。(30−L)/30×100の値を300℃乾熱収縮率(%)とした。
【0049】
<135℃湿熱収縮率>
約3300dtex(3000デニール)のトウに98cN(100g)の荷重を吊るし、50cm離れた箇所に印をつける。荷重を除去後、トウと水を染色用耐圧ポットに入れ、135℃の水中に60分間置いた後の印間長Kを測定する。(50−K)/50×100の値を135℃湿熱収縮率(%)とした。
【0050】
<繊維中のアミド系溶媒含有率>
繊維を遠心分離機(回転数5000rpm)に10分かけ、重量Mgのジクロロメタン中で4時間煮沸し、繊維中のアミド化合物溶媒を抽出する。抽出後繊維を105℃雰囲気下で乾燥させ、乾燥後の繊維重量を測定し、これをF0とする。抽出液中のアミド化合物溶媒重量濃度C(%)を、ガスクロマトグラフにより求める。これらより、繊維中のアミド系溶媒含有率SV(%)を以下式により算出する。
SV=M×C/F0
【0051】
[実施例1]
特公昭47−10863号公報記載の方法に準じた界面重合法により製造した固有粘度が1.9のポリメタフェニレンイソフタルアミド粉末21.5重量部を、−10℃に冷却したN−メチル−2−ピロリドン(NMP)78.5重量部中に懸濁させ、スラリー状にした後、60℃まで昇温して溶解させ、透明なポリマー溶液を得た。
【0052】
このポリマー溶液を85℃に加温して紡糸原液とし、孔径0.07mm、孔数3000の紡糸口金から85℃の凝固浴中に吐出して紡糸した。この凝固浴の組成は、塩化カルシウムが40重量%、NMPが5重量%、残りの水が55重量%であり、浸漬長(有効凝固浴長)100cmにて糸速9.5m/分で通過させた後、いったん空気中に引き出した。
【0053】
この凝固糸条を第1〜第3水性洗浄浴にて水洗し、この際の総浸漬時間は36秒とした。なお、第1水性洗浄浴組成はNMPが10重量%、残りの水が90重量%、温度は10℃とし、第2水性洗浄浴及び第3水性洗浄浴はすべて水とし、温度は30℃とした。次に、この洗浄糸条を95℃の温水中にて2.4倍に延伸し、引続き95℃の温水中に24秒浸漬した。このとき得られた繊維中のNMP含有率は6.4重量%であった。
【0054】
続いてこの糸条を、飽和水蒸気圧力49kPa下に10秒間曝して1.9倍に延伸した。前記温水延伸と水蒸気中延伸の全延伸倍率は4.6倍である。得られた蒸気中延伸糸条を、緊張のかからない状態で、飽和水蒸気圧力49kPa下に12秒間曝して熱処理し、繊度1.57dtex、強度3.93cN/dtex、伸度45.5%、300℃乾熱収縮率22.1%、135℃湿熱収縮率6.5%のトウを得た。
【0055】
このトウを染色したところ、染着率は92.4%、L*値は29.4であり、良好な染色性を示した。
【0056】
[実施例2]
第1水性洗浄浴の組成をNMP30重量%、残りが水70重量%、第2水性洗浄浴の組成をNMP20重量%、残りが水80重量%、第3水性洗浄浴の組成をNMP10重量%、残りが水90重量%とした以外は、実施例1と同様に行なった。なお、このときの飽和水蒸気中延伸に供する前の繊維中のNMP含有率は21.9重量%であった。
【0057】
得られた繊維は、繊度1.69dtex、強度4.38cN/dtex、伸度39.7%、300℃乾熱収縮率18.4%、135℃湿熱収縮率6.1%のトウであり、染着率は90.9%、L*値は29.6であり、良好な染色性を示した。
【0058】
[実施例3]
飽和水蒸気圧力を294kPaとして延伸した以外は、実施例1と同様に行なった。得られた繊維は、繊度1.74dtex、強度4.36cN/dtex、伸度47.6%、300℃乾熱収縮率21.4%、135℃湿熱収縮率5.8%のトウであり、染着率は91.7%、L*値は29.3であり、良好な染色性を示した。
【0059】
[実施例4]
実施例1と同様に行なって得られた蒸気中延伸糸条を、緊張のかからない状態で、141℃の飽和水蒸気に17秒間曝して熱処理し、繊度1.89dtex、強度3.86cN/dtex、伸度50.2%、300℃乾熱収縮率21.0%、135℃湿熱収縮率1.6%のトウを得た。染着率は90.7%、L*値は29.8であり、良好な染色性を示した。
【0060】
[比較例1]
第1水性洗浄浴の組成をNMP40重量%、残りが水60重量%、第2水性洗浄浴の組成をNMP30重量%、残りが水70重量%、第3水性洗浄浴の組成をNMP20重量%、残りが水80重量%とした以外は、実施例1と同様に行なった。なお、このときの飽和水蒸気中延伸に供する前の繊維中のNMP含有率は28.5重量%であった。
【0061】
得られた繊維は、繊度1.82dtex、強度4.36cN/dtex、伸度36.8%、300℃乾熱収縮率14.5%、135℃湿熱収縮率6.3%のトウであり、染着率は72.3%、L*値は32.8で、染色性に劣るものであった。
【0062】
[比較例2]
飽和水蒸気中での延伸倍率を1.2倍(温水延伸と蒸気中延伸の全延伸倍率は2.9倍)とした以外は、実施例1と同様に行なった。得られた繊維は、繊度2.21dtex、強度3.11cN/dtex、伸度58.1%、300℃乾熱収縮率28.6%、135℃湿熱収縮率11.4%のトウであり、染着率は93.1%、L*値は29.2であるものの、切断強度に劣るものであった。
【0063】
[比較例3]
第1水性洗浄浴、第2水性洗浄浴、第3水性洗浄浴を水とし、この際の総浸漬時間を54秒とし、温水中延伸に続く95℃温水中に48秒浸漬した。それ以外は実施例1と同様にし、飽和水蒸気中延伸に供する前の繊維を得た。このときの繊維中のNMP含有率は2.3重量%であった。
【0064】
続いてこの糸条を、飽和水蒸気圧力49kPa下に10秒間曝して延伸を行なったが、糸が破断するため1.4倍までしか延伸できなかった(温水延伸と蒸気中延伸の全延伸倍率は3.8倍)。その後、実施例1と同様な熱処理を行なった。
【0065】
得られた繊維は、繊度1.75dtex、強度3.21cN/dtex、伸度58.8%、300℃乾熱収縮率28.3%、135℃湿熱収縮率11.3%のトウであり、染着率は90.6%、L*値は29.1であるものの、切断強度に劣るものであった。
【0066】
[比較例4]
飽和水蒸気圧力を9.8kPaとした以外は実施例1と同様に行ない、実施例1と同様に飽和蒸気中での延伸倍率を1.9倍として行なうことを試みた。しかし、糸が破断するため1.2倍までしか延伸できなかった(温水延伸と蒸気中延伸の全延伸倍率は2.9倍)。その後、実施例1と同様な熱処理を行なった。
得られた繊維は、繊度1.86dtex、強度3.12cN/dtex、伸度63.6%、300℃乾熱収縮率30.4%、135℃湿熱収縮率11.9%のトウであり、染着率は91.5%、L*値は28.9であるものの、切断強度に劣るものであった。
【0067】
【発明の効果】
以上に説明した本発明の製造方法によれば、染料に対する染色性が良好であり、かつ優れた繊維強度、熱収縮安定性をも兼ね備えたメタ型全芳香族ポリアミド繊維を提供することができる。また、本来の優れた耐炎性だけでなく、熱安定性や力学特性を生かした各種の用途に応用することができ、特に着色が必要な寝具、衣料、インテリアの分野で有効に使用できる。
Claims (4)
- 切断強度が3.5〜5cN/dtex、300℃乾熱収縮率が10〜30%、135℃湿熱収縮率が0〜12%であることを特徴とする易染性メタ型全芳香族ポリアミド繊維。
- メタ型全芳香族ポリアミドの全繰返し単位の90モル%以上がメタフェニレンイソフタルアミド単位である請求項1記載の易染性メタ型全芳香族ポリアミド繊維。
- アミド系溶媒に溶解したメタ型全芳香族ポリアミド重合体溶液を湿式紡糸することによりメタ型全芳香族ポリアミド繊維を製造する方法において、(1)該重合体溶液を無機塩を含む水性凝固浴中に紡出して凝固せしめ、(2)この凝固糸を水性洗浄浴中にて水洗し、(3)次いで温水浴中において1.0〜4.0倍の範囲で延伸し、(4)さらに温水浴中にて繊維中の無機塩を取り除き、(5)続いて下記(a)〜(d)を満足する条件にて飽和水蒸気中で延伸し、(6)さらに緊張のかからない状態で熱処理することを特徴とする請求項1記載の易染性メタ型全芳香族ポリアミド繊維の製造方法。
(a)水蒸気中延伸前の繊維中のアミド系溶媒含有率が3〜25重量%
(b)水蒸気中延伸時の飽和水蒸気圧力が29.4〜392kPa
(c)上記(3)における温水延伸と水蒸気中延伸の全延伸倍率が4.0〜6.0倍
(d)水蒸気中延伸の延伸時間が1秒〜2分 - 緊張のかからない状態での熱処理が、温度135〜150℃の飽和水蒸気中で、処理時間が1秒〜2分である請求項3記載の易染性メタ型全芳香族ポリアミド繊維の製造方法。
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