JP2006283217A - 染色ポリベンザゾール繊維及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】種々の色に染色され、かつ耐光性にも優れたポリベンザゾール繊維を提供すること。
【解決手段】水分率15%未満の水分履歴を経ることなく製造された繊維が染色されてなるポリベンザゾール繊維であり、キセノン光(80℃、50%RH)100時間照射後の強度保持率が50%以上であることを特徴とする染色ポリベンザゾール繊維及び水分率15%未満の水分履歴を経ることなく製造されたポリベンザゾール長繊維を水分率が15%以上の湿潤状態で短繊維化し、乾燥することなく水分率が15%以上の湿潤状態を保持した後、染色することを特徴とする染色ポリベンザゾール繊維の製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】水分率15%未満の水分履歴を経ることなく製造された繊維が染色されてなるポリベンザゾール繊維であり、キセノン光(80℃、50%RH)100時間照射後の強度保持率が50%以上であることを特徴とする染色ポリベンザゾール繊維及び水分率15%未満の水分履歴を経ることなく製造されたポリベンザゾール長繊維を水分率が15%以上の湿潤状態で短繊維化し、乾燥することなく水分率が15%以上の湿潤状態を保持した後、染色することを特徴とする染色ポリベンザゾール繊維の製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、染色されたポリベンザゾール繊維及びその製造方法に関するものである。
高強度、高耐熱性を有する繊維として、ポリベンゾオキサゾールもしくはポリベンゾチアゾールまたはこれらのコポリマーから構成されるポリベンザゾール繊維が知られている。
通常、ポリベンザゾール繊維は、上記ポリマーやコポリマーと酸溶媒を含むドープを紡糸口金より押し出した後、凝固性流体(水、または水と無機酸の混合液)中に浸漬して凝固させ、さらに水洗浴中で徹底的に洗浄し大部分の溶媒を除去した後、水酸化ナトリウム等の無機塩基の水溶液槽を通り、糸中に抽出されずに残っている酸を中和した後、乾燥することによって得られている(例えば、特許文献1)。
この様にして製造されるポリベンザゾール繊維は、黄金色の外観を有し、強度などの力学特性に優れ、かつ耐熱性、難燃性も高いため、種々の用途に使用されている。しかし、通常、ポリベンザゾール繊維は口金から原液(ドープ)を吐出紡糸し、脱溶媒、中和、乾燥工程を経て水分率2%程度の長繊維がボビンに巻き取られて製品となるが、得られた繊維は構造が緻密で、実質的に染色ができない問題点を有する。
そのため、巻き取られた状態の黄金色の繊維しか供給できず、用途が限定されていた。特に、消防服やレンジャー服、防護手袋、ライダースーツなどのスポーツ用途を含む防護材料は意匠性が必要で、種々の色に染色できることが求められている。
特許第3564822号公報
通常、ポリベンザゾール繊維は、上記ポリマーやコポリマーと酸溶媒を含むドープを紡糸口金より押し出した後、凝固性流体(水、または水と無機酸の混合液)中に浸漬して凝固させ、さらに水洗浴中で徹底的に洗浄し大部分の溶媒を除去した後、水酸化ナトリウム等の無機塩基の水溶液槽を通り、糸中に抽出されずに残っている酸を中和した後、乾燥することによって得られている(例えば、特許文献1)。
この様にして製造されるポリベンザゾール繊維は、黄金色の外観を有し、強度などの力学特性に優れ、かつ耐熱性、難燃性も高いため、種々の用途に使用されている。しかし、通常、ポリベンザゾール繊維は口金から原液(ドープ)を吐出紡糸し、脱溶媒、中和、乾燥工程を経て水分率2%程度の長繊維がボビンに巻き取られて製品となるが、得られた繊維は構造が緻密で、実質的に染色ができない問題点を有する。
そのため、巻き取られた状態の黄金色の繊維しか供給できず、用途が限定されていた。特に、消防服やレンジャー服、防護手袋、ライダースーツなどのスポーツ用途を含む防護材料は意匠性が必要で、種々の色に染色できることが求められている。
本発明は上記事情に着目したものであり、その目的は、種々の色に染色されたポリベンザゾール繊維を提供することである。染色されたポリベンザゾール繊維は長繊維、短繊維を問わないが、特に構造が緻密で、実質的に染色ができない問題点を有する短繊維を染色したポリベンザゾール繊維を提供するものである。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究した結果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は下記の構成からなる。
第1の発明は、水分率15%未満の水分履歴を経ることなく製造された繊維が染色されてなるポリベンザゾール繊維であり、キセノン光(80℃、50%RH)100時間照射後の強度保持率が50%以上であることを特徴とする染色ポリベンザゾール繊維である。
第2の発明は、水分率15%未満の水分履歴を経ることなく製造されたポリベンザゾール繊維を水分率が15%以上の湿潤状態に保持した後、染色することを特徴とする染色ポリベンザゾール繊維の製造方法である。
また、第3の発明は、水分率15%未満の水分履歴を経ることなく製造されたポリベンザゾール長繊維を水分率が15%以上の湿潤状態で短繊維化し、乾燥することなく水分率が15%以上の湿潤状態を保持した後、染色することを特徴とする染色ポリベンザゾール短繊維の製造方法である。
さらに、第4の発明は、第2又は第3の発明において、染色が分散染料による染色であることを特徴とする染色ポリベンザゾール繊維の製造方法である。
第1の発明は、水分率15%未満の水分履歴を経ることなく製造された繊維が染色されてなるポリベンザゾール繊維であり、キセノン光(80℃、50%RH)100時間照射後の強度保持率が50%以上であることを特徴とする染色ポリベンザゾール繊維である。
第2の発明は、水分率15%未満の水分履歴を経ることなく製造されたポリベンザゾール繊維を水分率が15%以上の湿潤状態に保持した後、染色することを特徴とする染色ポリベンザゾール繊維の製造方法である。
また、第3の発明は、水分率15%未満の水分履歴を経ることなく製造されたポリベンザゾール長繊維を水分率が15%以上の湿潤状態で短繊維化し、乾燥することなく水分率が15%以上の湿潤状態を保持した後、染色することを特徴とする染色ポリベンザゾール短繊維の製造方法である。
さらに、第4の発明は、第2又は第3の発明において、染色が分散染料による染色であることを特徴とする染色ポリベンザゾール繊維の製造方法である。
本発明によると、種々の色に染色されたポリベンザゾール繊維を提供することができるのみならず、染色ポリベンザゾール繊維は耐光性が向上する特長を有する。これまでのポリベンザゾール繊維は、太陽光に長時間曝されるとその強度が初期の50%未満にまで低下してしまう場合であっても、保持率が70%を越えるまでにも向上させることができる。また、種々の色に染色されたポリベンザゾール繊維を提供することができるため、意匠性が求められる各種の用途やファッション用途にも展開が可能である。
以下、本発明を詳述する。
本発明におけるポリベンザゾール繊維とは、ポリベンザゾールポリマーよりなる繊維をいい、ポリベンザゾール(PBZ)とは、ポリベンゾオキサゾール(PBO)、ポリベンゾチアゾール(PBT)、またはポリベンズイミダゾール(PBI)から選ばれる1種以上のポリマーをいう。本発明において、例えばPBOは芳香族基に結合されたオキサゾール環を含むポリマーをいうが、その芳香族基は必ずしもベンゼン環である必要は無い。さらにPBOは、ポリ(p−フェニレンベンゾビスオキサゾール)のホモポリマーのみならず、ポリ(p−フェニレンベンゾビスオキサゾール)のフェニレン基の一部がピリジン環などの複素環に置換されたコポリマーや芳香族基に結合された複数のオキサゾール環の単位からなるポリマーが広く含まれる。同様の考え方は、PBTやPBIにも適用される。また、PBO、PBT及び、またはPBIの混合物、PBO、PBT及びPBIのブロックもしくはランダムコポリマー等のような二つまたはそれ以上のポリベンザゾールポリマーの混合物、コポリマー、ブロックポリマーも含まれる。好ましくは、ポリベンザゾールは、鉱酸中、特定濃度で液晶を形成するライオトロピック液晶ポリマーである。
本発明におけるポリベンザゾール繊維とは、ポリベンザゾールポリマーよりなる繊維をいい、ポリベンザゾール(PBZ)とは、ポリベンゾオキサゾール(PBO)、ポリベンゾチアゾール(PBT)、またはポリベンズイミダゾール(PBI)から選ばれる1種以上のポリマーをいう。本発明において、例えばPBOは芳香族基に結合されたオキサゾール環を含むポリマーをいうが、その芳香族基は必ずしもベンゼン環である必要は無い。さらにPBOは、ポリ(p−フェニレンベンゾビスオキサゾール)のホモポリマーのみならず、ポリ(p−フェニレンベンゾビスオキサゾール)のフェニレン基の一部がピリジン環などの複素環に置換されたコポリマーや芳香族基に結合された複数のオキサゾール環の単位からなるポリマーが広く含まれる。同様の考え方は、PBTやPBIにも適用される。また、PBO、PBT及び、またはPBIの混合物、PBO、PBT及びPBIのブロックもしくはランダムコポリマー等のような二つまたはそれ以上のポリベンザゾールポリマーの混合物、コポリマー、ブロックポリマーも含まれる。好ましくは、ポリベンザゾールは、鉱酸中、特定濃度で液晶を形成するライオトロピック液晶ポリマーである。
PBZポリマーに含まれる構造単位としては、好ましくはライオトロピック液晶ポリマーから選択される。当該ポリマーの基本骨格は、構造式 (a)〜(i)に記載されているモノマー単位からなるが、これらの構造式においてアルキル基やハロゲン基などの置換基を有するモノマー単位を一部含んでもよい。
ポリベンザゾール繊維は、ポリベンザゾールポリマーの溶液(PBZポリマードープ)より製造されるが、当該ドープを調製するための好適な溶媒としては、クレゾールやそのポリマーを溶解しうる非酸化性の鉱酸が挙げられる。好適な非酸化性鉱酸の例としては、ポリリン酸、メタンスルホン酸および高濃度の硫酸あるいはそれらの混合物が挙げられる。その中でもポリリン酸及びメタンスルホン酸が、最も好ましくはポリリン酸である。
ドープ中のポリマー濃度は、1〜30%、好ましくは1〜20%である。最大濃度は、例えばポリマーの溶解性やドープ粘度といった実際上の取り扱い性により限定される。それらの限界要因のために、ポリマー濃度は通常では20重量%を越えることはない。
本発明において、好適なポリマーまたはコポリマーとドープは公知の方法で合成される。例えばWolfeらの米国特許第4,533,693号明細書(1985.8.6)、Sybertらの米国特許第4,772,678号明細書(1988.9.22)、Harrisの米国特許第4,847,350号明細書(1989.7.11)またはGregoryらの米国特許第5,089,591号明細書(1992.2.18)に記載されている。要約すると、好適なモノマーは非酸化性で脱水性の酸溶液中、非酸化性雰囲気で高速撹拌及び高剪断条件のもと約60℃から230℃までの間で段階的または任意の昇温速度で温度を上げることで反応させられる。
このようにして得られるドープを紡糸口金から押し出し、空間で引き伸ばしてドープフィラメントに形成される。好適な製造法は先に述べた参考文献や米国特許第5,034,250号明細書に記載されている。紡糸口金を出たドープは紡糸口金と洗浄バス間の空間に入る。この空間は一般にエアギャップと呼ばれているが、空気である必要はない。この空間は、溶媒を除去すること無く、かつ、ドープと反応しない溶媒で満たされている必要があり、例えば空気、窒素、アルゴン、ヘリウム、二酸化炭素等が挙げられる。
紡糸後のドープフィラメントは、過度の延伸を避けるために洗浄され溶媒の一部が除去される。そして、更に洗浄され、適宜、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム等の無機塩基で中和され、ほとんどの溶媒は除去される。ここでいう洗浄とは、ポリベンザゾールポリマーを溶解している鉱酸に対し相溶性であり、ポリベンザゾールポリマーに対して溶媒とならない液体にドープフィラメントを接触させ、ドープから酸溶媒を除去することである。好適な洗浄液体としては、水や水と酸溶媒との混合物がある。ドープフィラメントは、好ましくは残留鉱酸金属原子濃度が重量で8000ppm以下、更に好ましくは5000ppm以下に洗浄される。その後、本発明においては、フィラメントとして、乾燥することなく水分率15%以上でボビンに巻き取るか、長繊維(フィラメント)のトウ(束)としてケンス(入れ物)に振り落とす。
本発明において、ポリベンザゾール短繊維を得る場合は、この水分率15%以上の長繊維のトウが短繊維(ステープル)に加工される。
ステープルとしては、定長又ランダム長に切断したステープルであり、長繊維を刃物で切断することなく、引きちぎってステープル状態にする所謂、牽切法によるステープルも含まれる。
ステープルの加工方法としては、一般的な方法が採用できる。すなわち、押し込み方式のクリンパーでトウにクリンプを付与した後、トウを刃物で切断する方法や、牽切による方法でクリンプが付いたステープルとすることができる。
ステープルとしては、定長又ランダム長に切断したステープルであり、長繊維を刃物で切断することなく、引きちぎってステープル状態にする所謂、牽切法によるステープルも含まれる。
ステープルの加工方法としては、一般的な方法が採用できる。すなわち、押し込み方式のクリンパーでトウにクリンプを付与した後、トウを刃物で切断する方法や、牽切による方法でクリンプが付いたステープルとすることができる。
本発明において染色に供されるポリベンザゾール繊維の特徴は、染色前の長繊維や短繊維(原綿)の水分率が15%以上であり、かつ染色前に一度も水分率が15%未満になる履歴がないことが必須要件である。以外なことに、水分率を15%以上に保持続ければ、ポリベンザゾール繊維の構造の緻密化が抑制され、通常の染色によっても染まることを見出したのである。淡色であればポリベンザゾール繊維の水分率は15%程度でもよいが、濃色に染めるためには20%以上が好ましく、より好ましくは30%以上である。
通常、この湿潤状態の繊維の水分率は、取り扱い性や水分率の変動の観点から、高くても200%であることが好ましい。
なお、これらの湿潤状態のポリベンザゾール繊維において、最終用途の目的に応じて、必要により染料、顔料や紫外線吸収剤などの添加物が予め含まれていても差支え無い。
通常、この湿潤状態の繊維の水分率は、取り扱い性や水分率の変動の観点から、高くても200%であることが好ましい。
なお、これらの湿潤状態のポリベンザゾール繊維において、最終用途の目的に応じて、必要により染料、顔料や紫外線吸収剤などの添加物が予め含まれていても差支え無い。
かかる方法で得られた水分率15%以上の湿潤状態のポリベンザゾール繊維を用いて、染色する。
本発明のポリベンザゾール繊維の染色に好適な染料、顔料としては、分子量200〜600程度の耐光性・耐熱性に優れる分散染料が好適であるが、湿潤状態のポリベンザゾール繊維に親和性を有する染料、顔料、例えばナノサイズの超微粒子顔料、バット染料、酸化染料硫化染料など、染着性に優れ、染色品の耐光性に優れるものであれば、適用可能である。
本発明のポリベンザゾール繊維の染色に好適な染料、顔料としては、分子量200〜600程度の耐光性・耐熱性に優れる分散染料が好適であるが、湿潤状態のポリベンザゾール繊維に親和性を有する染料、顔料、例えばナノサイズの超微粒子顔料、バット染料、酸化染料硫化染料など、染着性に優れ、染色品の耐光性に優れるものであれば、適用可能である。
湿潤状態のポリベンザゾール繊維の染色方法は、特に限定はされず、一般的なチーズ染色機(長繊維)やバラ毛用パッケージ染色機(短繊維)などを用いることができる。
例えば、短繊維綿の場合、バスケット型キャリアーに湿潤状態のポリベンザゾール短繊維綿を均一に詰め込み、分散染料、均染分散剤、pH調整剤やキャリアー(膨潤剤)助剤を添加した染色液中にセット後、室温から90〜140℃まで徐々に昇温して30〜90分間染色する。染色後は、徐冷後、充分に湯水洗もしくは還元洗浄を実施して、繊維表面の未染着の染料を洗浄除去する。この際、染色時の均一染色性を確保するために、適宜、パッケージ染色機の詰込み密度、液流方向や液流速度を常法により最適化する。
例えば、短繊維綿の場合、バスケット型キャリアーに湿潤状態のポリベンザゾール短繊維綿を均一に詰め込み、分散染料、均染分散剤、pH調整剤やキャリアー(膨潤剤)助剤を添加した染色液中にセット後、室温から90〜140℃まで徐々に昇温して30〜90分間染色する。染色後は、徐冷後、充分に湯水洗もしくは還元洗浄を実施して、繊維表面の未染着の染料を洗浄除去する。この際、染色時の均一染色性を確保するために、適宜、パッケージ染色機の詰込み密度、液流方向や液流速度を常法により最適化する。
染色時に併用するキャリヤー(膨潤剤)としては、芳香族系キャリヤーが好ましく、繊維重量に対して1〜5%owf程度が好ましい。芳香族系キャリヤーとしては、ポリエステル繊維で使用実績のある非塩素系の無臭気型キャリヤーが好ましい。
また、本発明の染色方法において、適宜、紫外線吸収剤、例えば、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系紫外線吸収剤や酸化防止剤を併用することもできる。
染色、洗浄、脱水後、染色されたポリベンザゾール繊維は常法で乾燥、仕上げされる。
また、本発明の染色方法において、適宜、紫外線吸収剤、例えば、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系紫外線吸収剤や酸化防止剤を併用することもできる。
染色、洗浄、脱水後、染色されたポリベンザゾール繊維は常法で乾燥、仕上げされる。
通常、ポリベンザゾール繊維は、太陽光に長時間曝されるとその強度が低下することが知られているが、本発明に係る染色ポリベンザゾール繊維は、さらに以外なことに、耐光性が向上する特長を有する。染色繊維の耐光性が向上する理由についての詳細は不明であるが、染料、顔料の遮光効果による光照射の緩和効果も一因と推定されるが、本発明はこの考察に拘束されるものではない。
具体的効果としては、例えば、未染色ポリベンザゾール繊維は、キセノン光100時間照射により、その強度は初期強度に対して50%未満にまで低下するが、本発明の染色ポリベンザゾール繊維は、キセノン光(80℃、50%RH)100時間照射後の強度は初期強度に対して50%以上の保持率を示すことができ、75%以上の保持も可能である。
具体的効果としては、例えば、未染色ポリベンザゾール繊維は、キセノン光100時間照射により、その強度は初期強度に対して50%未満にまで低下するが、本発明の染色ポリベンザゾール繊維は、キセノン光(80℃、50%RH)100時間照射後の強度は初期強度に対して50%以上の保持率を示すことができ、75%以上の保持も可能である。
以下に実例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はもとより下記の実施例によって制限を受けるものではなく、前後記の主旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術範囲に含まれる。
本発明で採用した評価方法は、以下の通りである。
・水分率:
乾燥前重量:W0(g)、乾燥後重量:W1(g)から、下記の計算式に従って算出した。なお、乾燥は200℃、1時間の条件で実施した。
水分率(%)=(W0−W1)/W1×100
・引張強度:
標準状態(温度:20±2℃、相対湿度(RH)65±2%)の試験室内に24時間以上放置後、JIS−L1015に準じて引張試験機にて測定した。
・強度保持率:
耐光性テスト前後の引張強度を測定し、下記の計算式に従って算出した。
強度保持率(%)=(テスト後の引張強度/テスト前の引張強度)×100
・水分率:
乾燥前重量:W0(g)、乾燥後重量:W1(g)から、下記の計算式に従って算出した。なお、乾燥は200℃、1時間の条件で実施した。
水分率(%)=(W0−W1)/W1×100
・引張強度:
標準状態(温度:20±2℃、相対湿度(RH)65±2%)の試験室内に24時間以上放置後、JIS−L1015に準じて引張試験機にて測定した。
・強度保持率:
耐光性テスト前後の引張強度を測定し、下記の計算式に従って算出した。
強度保持率(%)=(テスト後の引張強度/テスト前の引張強度)×100
・光暴露試験:
水冷キセノンアーク式ウェザーメーター(アトラス社製、形式Ci35A)を使用し、金属フレームにフィルムを固定して装置にセットし、内側フィルターガラスに石英、外側フィルターガラスにボロシリケート、タイプSを使用し、放射照度:0.35W/m2(波長340nm)、ブラックパネル温度:80℃±3℃、試験槽内湿度:50±5%で100時間連続照射を行った。
水冷キセノンアーク式ウェザーメーター(アトラス社製、形式Ci35A)を使用し、金属フレームにフィルムを固定して装置にセットし、内側フィルターガラスに石英、外側フィルターガラスにボロシリケート、タイプSを使用し、放射照度:0.35W/m2(波長340nm)、ブラックパネル温度:80℃±3℃、試験槽内湿度:50±5%で100時間連続照射を行った。
(実施例1)
30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度が30dL/gのポリ(p−フェニレンベンゾビスオキサゾール)ドープを用いて、フィラメント径が11.5μm(1.65dtex)になるような条件で紡糸を行った。
すなわち、紡糸温度175℃で孔径180μm、孔数166のノズルからフィラメントを適当な位置で収束させてマルチフィラメントにするように配置された第1洗浄浴中に押し出した。紡糸ノズルと第1洗浄浴の間のエアギャップには、より均一な温度でフィラメントが引き伸ばされるようにクエンチチャンバーを設置した。エアギャップ長は30cmとした。60℃の空気中にフィラメントを紡出した。テークアップ速度を200m/分とし、紡糸延伸倍率を30とした。ポリベンザゾール繊維中の残留リン濃度が6000ppm以下になるまで水洗した。さらに、1%NaOH水溶液で10秒間中和した後30秒間水洗し、乾燥工程を通すことなく糸を糸管に巻き取った。
30℃のメタンスルホン酸溶液で測定した固有粘度が30dL/gのポリ(p−フェニレンベンゾビスオキサゾール)ドープを用いて、フィラメント径が11.5μm(1.65dtex)になるような条件で紡糸を行った。
すなわち、紡糸温度175℃で孔径180μm、孔数166のノズルからフィラメントを適当な位置で収束させてマルチフィラメントにするように配置された第1洗浄浴中に押し出した。紡糸ノズルと第1洗浄浴の間のエアギャップには、より均一な温度でフィラメントが引き伸ばされるようにクエンチチャンバーを設置した。エアギャップ長は30cmとした。60℃の空気中にフィラメントを紡出した。テークアップ速度を200m/分とし、紡糸延伸倍率を30とした。ポリベンザゾール繊維中の残留リン濃度が6000ppm以下になるまで水洗した。さらに、1%NaOH水溶液で10秒間中和した後30秒間水洗し、乾燥工程を通すことなく糸を糸管に巻き取った。
上記のポリ(p−フェニレンベンゾビスオキサゾール)繊維を湿潤状態で定長カットし、水分率105%の長さ44mmのステープルを得た。
得られたステープルを乾燥換算重量で280kgになるようにバスケット型キャリアーに均一に詰め込み、容量2,000リットルのオーバーマイヤー染色機にセットした。
染料は配合分散染料のキワロンポリエステルブラックMAX・SL(松浦社製)を使用し、繊維重量の20%を水中に分散溶解した。浴比は大略、繊維重量1、染色液量7の比率とした。また、その液中に分散均染剤として日華化学社のニッカサンソルトRM−EXEを 1g/L、pH調節剤として68%酢酸を 0.4cc/L 添加した。オーバーマイヤー内の液温を室温から0.5〜1.0℃/分程度の昇温速度で徐々に昇温し、120℃で30分間染色した。オーバーマイヤーの液流方向はIn-Outで運転した。その後70℃に降温し、染色液を廃液した後、70℃の湯洗を10分実施した。その後さらに、ハイドロサルファイト0.5g/L、ソーダ灰0.5g/L及び少量の非イオン系界面活性剤を添加し70℃で15分間の還元洗浄を実施した。
得られた染色後の繊維は濃い青紫に染まっていた。乾燥後繊維の色目と耐光性テスト結果を表1に示す。
得られたステープルを乾燥換算重量で280kgになるようにバスケット型キャリアーに均一に詰め込み、容量2,000リットルのオーバーマイヤー染色機にセットした。
染料は配合分散染料のキワロンポリエステルブラックMAX・SL(松浦社製)を使用し、繊維重量の20%を水中に分散溶解した。浴比は大略、繊維重量1、染色液量7の比率とした。また、その液中に分散均染剤として日華化学社のニッカサンソルトRM−EXEを 1g/L、pH調節剤として68%酢酸を 0.4cc/L 添加した。オーバーマイヤー内の液温を室温から0.5〜1.0℃/分程度の昇温速度で徐々に昇温し、120℃で30分間染色した。オーバーマイヤーの液流方向はIn-Outで運転した。その後70℃に降温し、染色液を廃液した後、70℃の湯洗を10分実施した。その後さらに、ハイドロサルファイト0.5g/L、ソーダ灰0.5g/L及び少量の非イオン系界面活性剤を添加し70℃で15分間の還元洗浄を実施した。
得られた染色後の繊維は濃い青紫に染まっていた。乾燥後繊維の色目と耐光性テスト結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1と同様にして、一度も乾燥させることなく水分率24%の長さ44mmに定長カットしたステープルを得た。
得られたステープルを乾燥換算重量で280kgをバスケット型キャリアーに均一に詰め込み、容量2,000リットルのオーバーマイヤー染色機にセットした。実施例1と同一の分散染料を用い、同一染色処方、染色条件にて染色後、洗浄、還元洗浄を実施した。
得られた染色後の繊維は濃い青紫に染まっていたが、実施例1の色よりやや薄かった。
乾燥後繊維の色目と耐光性テスト結果を表1に示す。
実施例1と同様にして、一度も乾燥させることなく水分率24%の長さ44mmに定長カットしたステープルを得た。
得られたステープルを乾燥換算重量で280kgをバスケット型キャリアーに均一に詰め込み、容量2,000リットルのオーバーマイヤー染色機にセットした。実施例1と同一の分散染料を用い、同一染色処方、染色条件にて染色後、洗浄、還元洗浄を実施した。
得られた染色後の繊維は濃い青紫に染まっていたが、実施例1の色よりやや薄かった。
乾燥後繊維の色目と耐光性テスト結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1と同様にして、一度も乾燥させることなく水分率24%の長さ44mmに定長カットしたステープルを得た。
得られたステープルを乾燥換算重量で280kgをバスケット型キャリアーに均一に詰め込み、容量2,000リットルのオーバーマイヤー染色機にセットした。染料はダイスター社分散染料;Dianix Red BN-SE 10%owf及びDianix Blue EB-E10%owfを添加し、実施例1と同一の分散均染剤及びpH調整剤を添加し、浴比 1:7の染色液を用い、染料以外は、実施例1と同一処方、同一条件で染色、洗浄、還元洗浄を実施した。
得られた染色後の繊維は青グレーに染まっていたが、実施例1の色よりやや薄かった。乾燥後繊維の色目と耐光性テスト結果を表1に示す。
実施例1と同様にして、一度も乾燥させることなく水分率24%の長さ44mmに定長カットしたステープルを得た。
得られたステープルを乾燥換算重量で280kgをバスケット型キャリアーに均一に詰め込み、容量2,000リットルのオーバーマイヤー染色機にセットした。染料はダイスター社分散染料;Dianix Red BN-SE 10%owf及びDianix Blue EB-E10%owfを添加し、実施例1と同一の分散均染剤及びpH調整剤を添加し、浴比 1:7の染色液を用い、染料以外は、実施例1と同一処方、同一条件で染色、洗浄、還元洗浄を実施した。
得られた染色後の繊維は青グレーに染まっていたが、実施例1の色よりやや薄かった。乾燥後繊維の色目と耐光性テスト結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1と同様にして、一度も乾燥させることなく水分率9.5%の長さ44mmに定長カットしたステープルを得た。
得られたステープルを乾燥換算重量で280kgをバスケット型キャリアーに均一に詰め込み、容量2,000リットルのオーバーマイヤー染色機にセットした。
実施例1と同一染料、同一染色処方、同一染色条件で染色、洗浄、還元洗浄を実施した。得られた染色後の繊維は非常に薄い青紫で殆ど染まっていなかった。乾燥後繊維の色目と耐光性テスト結果を表1に示す。
実施例1と同様にして、一度も乾燥させることなく水分率9.5%の長さ44mmに定長カットしたステープルを得た。
得られたステープルを乾燥換算重量で280kgをバスケット型キャリアーに均一に詰め込み、容量2,000リットルのオーバーマイヤー染色機にセットした。
実施例1と同一染料、同一染色処方、同一染色条件で染色、洗浄、還元洗浄を実施した。得られた染色後の繊維は非常に薄い青紫で殆ど染まっていなかった。乾燥後繊維の色目と耐光性テスト結果を表1に示す。
(比較例2)
比較例1のステープルを乾燥換算重量で280kgをバスケット型キャリアーに均一に詰め込み、容量2,000リットルのオーバーマイヤー染色機にセットした。
実施例3と同一の分散染料を用い、実施例3と同一の染色処方、染色条件にて染色、洗浄後、還元洗浄を実施した。得られた染色後の繊維は非常に薄い青グレーであった。乾燥後繊維の色目と耐光性テスト結果を表1に示す。
比較例1のステープルを乾燥換算重量で280kgをバスケット型キャリアーに均一に詰め込み、容量2,000リットルのオーバーマイヤー染色機にセットした。
実施例3と同一の分散染料を用い、実施例3と同一の染色処方、染色条件にて染色、洗浄後、還元洗浄を実施した。得られた染色後の繊維は非常に薄い青グレーであった。乾燥後繊維の色目と耐光性テスト結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例1と同様にして得られたフィラメントを乾燥工程を通し、水分率2.1%の長さ44mmに定長カットしたステープルを得た。
得られたステープルを乾燥換算重量で280kgをバスケット型キャリアーに均一に詰め込み、容量2,000リットルのオーバーマイヤー染色機にセットし、染色を実施例1と同様に実施した。
得られた染色後の繊維は全く染まっていなかった。乾燥後繊維の色目と耐光性テスト結果を表1に示す。
実施例1と同様にして得られたフィラメントを乾燥工程を通し、水分率2.1%の長さ44mmに定長カットしたステープルを得た。
得られたステープルを乾燥換算重量で280kgをバスケット型キャリアーに均一に詰め込み、容量2,000リットルのオーバーマイヤー染色機にセットし、染色を実施例1と同様に実施した。
得られた染色後の繊維は全く染まっていなかった。乾燥後繊維の色目と耐光性テスト結果を表1に示す。
本発明によれば、種々の色に染色でき、耐光性にも優れたポリベンザゾール繊維を提供することができる。このため、消防服、レンジャー服、レーシングスーツ、ライダースーツ、ライフジャケットなどの防護用服、サポーターなどのプロテクター、耐熱フェルト、耐熱織物、耐熱クッションなどの耐熱耐炎部材、防護手袋などの耐切創用部材、ランニングシューズ、マラソンシューズ、スパイクシューズ、スケートシューズ、バスケットボールシューズ、バレーボールシューズなどの運動靴、スポーツ用品などの用途に、さらにはファッション用途などにも、利用分野を拡大する効果が絶大である。
Claims (4)
- 水分率15%未満の水分履歴を経ることなく製造された繊維が染色されてなるポリベンザゾール繊維であり、キセノン光(80℃、50%RH)100時間照射後の強度保持率が50%以上であることを特徴とする染色ポリベンザゾール繊維。
- 水分率15%未満の水分履歴を経ることなく製造されたポリベンザゾール繊維を水分率が15%以上の湿潤状態に保持した後、染色することを特徴とする染色ポリベンザゾール繊維の製造方法。
- 水分率15%未満の水分履歴を経ることなく製造されたポリベンザゾール長繊維を水分率が15%以上の湿潤状態で短繊維化し、乾燥することなく水分率が15%以上の湿潤状態を保持した後、染色することを特徴とする染色ポリベンザゾール繊維の製造方法。
- 請求項2又は3の染色が分散染料による染色であることを特徴とする染色ポリベンザゾール繊維の製造方法。
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---|---|---|---|
JP2005103104A JP2006283217A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | 染色ポリベンザゾール繊維及びその製造方法 |
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JP2005103104A JP2006283217A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | 染色ポリベンザゾール繊維及びその製造方法 |
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JP2006283217A true JP2006283217A (ja) | 2006-10-19 |
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2005
- 2005-03-31 JP JP2005103104A patent/JP2006283217A/ja not_active Withdrawn
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