JP7294137B2 - 基板検査装置、検査位置補正方法、位置補正情報生成方法、及び位置補正情報生成システム - Google Patents

基板検査装置、検査位置補正方法、位置補正情報生成方法、及び位置補正情報生成システム Download PDF

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Description

本発明は、検査位置を補正可能な基板検査装置、検査位置補正方法、及び、検査位置の補正に用いられる位置補正情報を生成する位置補正情報生成方法、位置補正情報生成システムに関する。
従来から、基板にプローブを圧接することにより基板の検査を行う基板検査装置が知られている。このような基板検査装置では、基板に設けられた検査点に正確にプローブを接触させる必要があるため、カメラで検査対象の基板を撮像し、撮像された画像に基づきプローブの位置を位置決めすることが行われている。このような撮像画像に基づきプローブ位置を位置決めする場合、プローブを基板に接触させた状態で撮像しようとすると、プローブが邪魔になって基板を撮影することができない。
そこで、プローブを基板から離間させた状態で検査ユニットに取り付けられたカメラによって基板を撮像し、その画像から基板の位置ずれ量及び傾き量を算出し、カメラ画像に基づきプローブの位置と傾きを修正してからプローブを下降させて基板に接触させる技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平6-129831号公報
しかしながら、上述のように、カメラで撮像した画像に基づき位置決めする場合、カメラやその光学系の分解能を超える位置決め精度は得られない。例えば、位置決め精度を0.1μm以下にしようとすると、光の波長と同程度の精度が必要となる。そのため、このような高精度の分解能を得られる光学系を得るのは容易でない。また、カメラで基板を撮像した後にプローブを移動させたり回転させたりするため、駆動機構の駆動精度やバックラッシュ等による位置ずれが生じる。そのため、基板の検査点に精度よくプローブを接触させることが難しい。一方、近年、基板の微細化が進み、カメラ画像に基づく位置決め方法では、充分な位置決め精度が得られなくなってきた。
位置決め精度が低く、検査点とプローブの位置がずれている場合には、実際に基板の導通検査を実行してみて正しい導通結果が得られるまでプローブの位置や傾きをユーザが微調整しながら試行錯誤で位置決めする必要があり、手間と時間がかかる。また、何度もプローブの離接を繰り返す必要があるため、位置決めに用いた基板を消耗させたり、プローブを劣化させたりするおそれもある。
本発明の目的は、プローブの位置決め精度を向上させることが容易な基板検査装置、検査位置補正方法、及びこれらに用いられる位置補正情報を生成する位置補正情報生成方法、位置補正情報生成システムを提供することである。
本発明の一例に係る基板検査装置は、検査対象となる基板の面に形成された複数の導電部における露出部分である導電露出部に対して設定された複数の検査点に接触させるための複数のプローブを保持する治具と、前記基板に対して前記治具を相対的に移動させて前記複数のプローブを前記基板の面に接触させる駆動機構と、前記各プローブの導通状態の組合せパターンを複数パターン含み、前記治具のずれを表すずれ情報と前記各組合せパターンとが対応付けられた位置補正情報を予め記憶する記憶部と、前記駆動機構によって前記基板に対する所定の検査位置へ前記治具を相対的に移動させ、当該検査位置で前記複数のプローブを前記基板の面に接触させて前記各プローブの導通状態を検出する導通状態検出処理を実行する導通状態検出部と、前記検出された各プローブの導通状態に基づいて前記複数の組合せパターンのうちの一つを選択し、前記選択された組合せパターンに対して前記位置補正情報によって対応付けられたずれ情報を補正ずれ量として取得するずれ情報取得処理を実行するずれ情報取得部と、前記補正ずれ量に基づいて、前記検査位置を補正する補正部とを備える。
また、本発明の一例に係る位置補正情報生成方法は、上述の基板検査装置における前記位置補正情報を生成する位置補正情報生成方法であって、(2a)前記基板における前記各導電露出部の位置を表す導電露出部位置データを準備する工程と、(2b)前記各プローブの配置を表すプローブ配置データを準備する工程と、(2c)前記複数の検査点に対して前記複数のプローブがそれぞれ接触する前記治具の位置を基準位置とし、前記導電露出部位置データ及び前記プローブ配置データに基づいて、前記基準位置から前記基板の面方向に沿ってずれた複数の位置に前記治具をそれぞれ位置させたときの前記各プローブの導通状態を取得し、当該ずれを表すずれ情報と当該プローブの導通状態とをそれぞれ対応付ける位置補正情報を生成する工程とを含む。
また、本発明の一例に係る位置補正情報生成方法は、検査対象となる基板に設けられた複数の導電部における露出部分である導電露出部に対して設定された複数の検査点に、移動可能な治具によって前記複数の検査点の配置と対応するように保持された複数のプローブを接触させる位置である検査位置を補正するための位置補正情報を生成する位置補正情報生成方法であって、(2a)前記基板における前記各導電露出部の位置を表す導電露出部位置データを準備する工程と、(2b)前記各プローブの配置を表すプローブ配置データを準備する工程と、(2c)前記複数の検査点に対して前記複数のプローブがそれぞれ接触する前記治具の位置を基準位置とし、前記導電露出部位置データ及び前記プローブ配置データに基づいて、前記基準位置から前記基板の面方向に沿ってずれた複数の位置に前記治具をそれぞれ位置させたときの前記各プローブの導通状態を取得し、当該ずれを表すずれ情報と当該プローブの導通状態とをそれぞれ対応付ける位置補正情報を生成する工程とを含む。
また、本発明の一例に係る位置補正情報生成システムは、検査対象となる基板に設けられた複数の導電部における露出部分である導電露出部に対して設定された複数の検査点に、移動可能な治具によって前記複数の検査点の配置と対応するように保持された複数のプローブを接触させる位置である検査位置を補正するための位置補正情報を生成する位置補正情報生成システムであって、前記基板における前記各導電露出部の位置を表す導電露出部位置データを記憶する導電露出部位置データ記憶部と、前記各プローブの配置を表すプローブ配置データを記憶するプローブ配置データ記憶部と、前記複数の検査点に対して前記複数のプローブがそれぞれ接触する前記治具の位置を基準位置とし、前記導電露出部位置データ及び前記プローブ配置データに基づいて、前記基準位置から前記基板の面方向に沿ってずれた複数の位置に前記治具をそれぞれ位置させたときの前記各プローブの導通状態を取得し、当該ずれを表すずれ情報と当該プローブの導通状態とをそれぞれ対応付ける位置補正情報を生成する位置補正情報生成部とを備える。
また、本発明の一例に係る検査位置補正方法は、(1a)上述の位置補正情報生成方法によって前記位置補正情報を生成する工程と、(1b)前記基板に対する所定の検査位置へ前記治具を相対的に移動させ、当該検査位置で前記複数のプローブを前記基板の面に接触させて前記各プローブの導通状態を検出する工程と、(1c)前記検出された各プローブの導通状態に基づいて前記複数の組合せパターンのうちの一つを選択し、前記選択された組合せパターンに対して前記位置補正情報によって対応付けられたずれ情報を補正ずれ量として取得する工程と、(1d)前記補正ずれ量に基づいて、前記検査位置を補正する工程とを含む。
また、本発明の一例に係る検査位置補正方法は、(1a)検査対象となる基板の面に形成された複数の導電部における露出部分である導電露出部に対して設定された複数の検査点に接触させるための複数のプローブの導通状態の組合せパターンを複数パターン含み、前記複数のプローブを保持する治具のずれを表すずれ情報と前記各組合せパターンとが対応付けられた位置補正情報を準備する工程と、(1b)前記基板に対する所定の検査位置へ前記治具を相対的に移動させ、当該検査位置で前記複数のプローブを前記基板の面に接触させて前記各プローブの導通状態を検出する工程と、(1c)前記検出された各プローブの導通状態に基づいて前記複数の組合せパターンのうちの一つを選択し、前記選択された組合せパターンに対して前記位置補正情報によって対応付けられたずれ情報を補正ずれ量として取得する工程と、(1d)前記補正ずれ量に基づいて、前記検査位置を補正する工程とを含む。
本発明の一実施形態に係る検査位置補正方法を用いる基板検査装置の概略構成を概念的に示す説明図である。 図1に示す基板検査装置の、主に電気的構成の一例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る位置補正情報生成システムの構成の一例を示すブロック図である。 位置補正情報に含まれる、ずれ毎の導通状態を示す情報の一例を示す説明図である。 位置補正情報に含まれる、ずれ毎の導通状態を示す情報の一例を示す説明図である。 位置補正情報に含まれる、ずれ毎の導通状態を示す情報の一例を示す説明図である。 導電露出部位置データによって表される導電部配置画像に対して、プローブ配置データによって表されるプローブ配置画像が、基準位置に位置するように重ね合わされた状態を示す説明図である。 導電部配置画像に対して、プローブ配置画像が、相対的にずれた位置に対応して位置するように重ね合わされた状態を示す説明図である。 導電部配置画像に対して、プローブ配置画像が、相対的にずれた位置に対応して位置するように重ね合わされた状態を示す説明図である。 導電部配置画像に対して、プローブ配置画像が、相対的にずれた位置に対応して位置するように重ね合わされた状態を示す説明図である。 導電部配置画像に対して、プローブ配置画像が、相対的にずれた位置に対応して位置するように重ね合わされた状態を示す説明図である。 導電部配置画像に対して、プローブ配置画像が、相対的にずれた位置に対応して位置するように重ね合わされた状態を示す説明図である。 導電部配置画像に対して、プローブ配置画像が、相対的にずれた位置に対応して位置するように重ね合わされた状態を示す説明図である。 導電部配置画像に対して、プローブ配置画像が、相対的にずれた位置に対応して位置するように重ね合わされた状態を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る位置補正情報生成方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る位置補正情報生成方法の一例を示すフローチャートである。 導電部対応付情報(U)の一例を示す説明図である。 導電部対応付情報(U,D)又は位置補正情報の一例を示す説明図である。 図1に示す基板検査装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図1に示す基板検査装置による基板検査の動作の一例を示すフローチャートである。 基板に形成された複数の導電部に対して、プローブが跨がって接触する場合の一例を示す説明図である。 基板に形成された複数の導電部に対して、プローブが跨がって接触する場合の他の一例を示す説明図である。 導通状態を、各プローブが接触する複数の導電部に対応する複数のネット番号で示した位置補正情報の一例を示す説明図である。 本発明の第二実施形態に係る検査位置補正方法を用いる基板検査装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第二実施形態に係る位置補正情報生成方法を用いる位置補正情報生成システムの電気的構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第二実施形態に係る位置補正情報生成方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の第二実施形態に係る位置補正情報生成方法の一例を示すフローチャートである。 図23に示す基板検査装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図23に示す基板検査装置による基板検査の動作の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の一例に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
(第一実施形態)
図1は、本発明の第一実施形態に係る検査位置補正方法を用いる基板検査装置の概略構成を概念的に示す説明図である。図2は、図1に示す基板検査装置1の、主に電気的構成の一例を示すブロック図である。図1、図2に示す基板検査装置1は、検査対象の一例である基板100に形成された配線パターンを検査する装置である。
基板100は、例えばプリント配線基板、フレキシブル基板、セラミック多層配線基板、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ用の電極板、半導体基板、及び半導体パッケージ用のパッケージ基板やフィルムキャリアなど種々の基板であってもよい。
基板100の上面(第一面)、下面(第二面)、又は基板100の内層等には、配線パターン等の複数の導電部104が形成されている。導電部104の、基板100の上面又は下面に形成されている部分の少なくとも一部は導電露出部105とされており、導電露出部105以外の部分は例えばレジスト等の絶縁被膜で覆われている。導電露出部105では導電部104が露出しているので、導電露出部105にプローブを接触させることによって、プローブと導電部104とが導通するようになっている。
導電露出部105上に検査点102が設定されている。なお、レジスト等の絶縁被膜は形成されていなくてもよい。レジスト等の絶縁被膜が形成されていない場合、導電部104の、基板100の上面又は下面に形成されている部分全体が、導電露出部105となる。以下、説明を簡単にするため、レジスト等の絶縁被膜は形成されておらず、基板100における、上面又は下面に形成されている部分全体が導電露出部105である例について説明する。
基板100の上面及び下面における略対角位置には、基板100の位置及び傾きを検出するためのマーク103,103が形成されている。検査点102は、例えば配線パターン、半田バンプ、ランド、パッド、接続端子等からなっている。
図1に示す基板検査装置1は、大略的に、検査機構4U,4Dと、基板固定装置6と、検査部8とを備えている。基板固定装置6は、検査対象の基板100を所定の位置に固定するように構成されている。基板固定装置6は、スライド移動することによって基板100を検査位置に搬送する構成であってもよい。検査機構4U,4Dは、検査治具3U,3Dと、撮像部41U,41Dとを備えている。撮像部41U,41Dは、検査治具3U,3Dと一体的に移動するように、検査治具3U,3Dに対して、直接又は間接的に取り付けられている。検査治具3Uは第一治具の一例に相当し、検査治具3Dは第二治具の一例に相当している。
検査機構4U,4Dは、検査治具3U,3D及び撮像部41U,41Dを、互いに直交するX,Y,Zの三軸方向に移動可能に支持している。また、検査機構4U,4Dは、検査治具3U,3D及び撮像部41U,41Dを、Z軸を中心に回動可能に支持している。検査治具3U,3D及び撮像部41U,41Dは、駆動機構801U,801Dによって、X,Y,Zの三軸方向に移動可能にされ、Z軸を中心に回動可能にされている。図1では、上下方向がZ軸とされる例を示している。
これにより、検査治具3U,3Dの位置は、XY座標によって表され、検査治具3U,3Dの傾きは、Z軸を中心とする回転角θによって表されるようになっている。
検査機構4Uは、基板固定装置6に固定された基板100の上方に位置する。検査機構4Dは、基板固定装置6に固定された基板100の下方に位置する。検査機構4U,4Dには、基板100に形成された配線パターンを検査するための検査治具3U,3Dが着脱可能に配設されている。検査機構4U,4Dは、それぞれ、検査治具3U,3Dと着脱可能に接続される図略のコネクタを備えている。以下、検査機構4U,4Dを総称して検査機構4と称する。
なお、検査機構4U,4Dは、検査治具3U,3Dを移動及び回動させるものに限らない。検査機構4U,4Dは、例えば基板100を移動及び回動させることによって、検査治具3U,3Dと基板100とを相対的に移動及び回動させてもよい。あるいは、検査機構4U,4Dは、検査治具3U,3Dと基板100の両方を移動及び回動させてもよい。
撮像部41U,41Dは、例えばCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)撮像素子を用いて構成されたカメラである。撮像部41Uは基板100の上面を撮像し、撮像部41Dは基板100の下面を撮像する。撮像部41U,41Dによって撮像された画像は制御部80へ出力される。
撮像部41Uは検査治具3Uに取り付けられているので、撮像部41Uは検査治具3Uと一体に移動及び回動する。撮像部41Dは検査治具3Dに取り付けられているので、撮像部41Dは検査治具3Dと一体に移動及び回動する。従って、撮像部41U,41Dで撮影された画像に基づいて、検査治具3U,3Dと基板100との相対的な位置関係、及び基板100に対する検査治具3U,3Dの傾き(Z軸回りの回転角)を求めることができる。
撮像部41U,41Dで撮影された画像中のマーク103,103の位置及び配置から、検査治具3U,3Dと基板100との間の相対的な位置関係及び傾きを容易に算出可能にされている。
検査治具3U,3Dは、それぞれ、支持部材31と、ベースプレート321とを備えている。また、検査治具3Uはn本のプローブU1~Unを備え、検査治具3Dはm本のプローブD1~Dmを備えている。以下、プローブU1~Un,D1~Dmを総称して、プローブU,Dと称する。ベースプレート321には、各プローブU,Dの一端部と接触して導通する図略の電極が設けられている。各電極は、ワイヤーケーブルによって検査部8と接続されている。これにより、各プローブU,Dが、検査部8と電気的に接続されている。
プローブU,Dは、全体として略棒状の形状を有している。支持部材31には、プローブU,Dを支持する複数の貫通孔が形成されている。各貫通孔は、各検査点102の位置と対応するように配置されている。これにより、支持部材31は、各プローブU,Dの一端部が基板100の検査点102に接触するように構成されている。例えば、複数のプローブU,Dは、格子の交点位置に対応するように配設されている。当該格子の桟に相当する方向が、互いに直交するX軸方向及びY軸方向と一致するように向けられている。
検査治具3U,3Dは、プローブU,Dの配置が異なる点と、検査機構4U,4Dへの取り付け方向が上下逆になる点を除き、互いに同様に構成されている。以下、検査治具3U,3Dを総称して検査治具3と称する。検査治具3は、検査対象となる基板100の種類に応じて取り替え可能に構成されている。
検査部8は、例えば、制御部80、駆動機構801U,801D、測定部802、及びスキャナ部803を備えている。駆動機構801U,801Dは、例えばモータやギア機構等を用いて構成されている。駆動機構801U,801Dは、制御部80からの制御信号に応じて検査治具3U,3DをX,Y,Zの三軸方向に移動させ、Z軸を中心に回動させる。
スキャナ部803は、例えば半導体スイッチやリレースイッチ等のスイッチング素子を用いて構成された切替回路である。スキャナ部803は、制御部80からの制御信号に応じて、プローブU1~Un,D1~Dmのうちから選択されたプローブを、測定部802に対して電気的に接続する。
測定部802は、例えば電源回路、電圧計、電流計等を備えている。測定部802は、スキャナ部803によって選択された一対のプローブ間に電流を供給し、そのプローブ間に流れた電流や、そのプローブ間に生じた電圧を測定し、その測定値を制御部80へ出力する。制御部80は、その電流、電圧に基づいて、プローブ間の導通の有無を判定したり、プローブ間の抵抗値を算出したりすることが可能にされている。測定部802は、スキャナ部803によって選択された一対のプローブ間に電流を供給し、スキャナ部803によって選択された別の一対のプローブ間の電圧を測定することによって、四端子測定法による抵抗測定可能であってもよい。
制御部80は、例えば所定の演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)、所定の制御プログラム等を記憶する不揮発性の記憶装置、及びこれらの周辺回路等を備えて構成された、いわゆるマイクロコンピュータである。記憶装置は、記憶部86としても用いられる。記憶部86には、各プローブU,Dの導通状態の組合せパターンを複数パターン含み、各組合せパターンと検査治具3U,3Dのずれ(シフト量)を表すずれ情報とが対応付けられた位置補正情報が予め記憶されている。位置補正情報は、例えば後述する位置補正情報生成方法によって生成することができる。
制御部80は、例えば所定の制御プログラムを実行することによって、検査位置補正部89及び検査処理部85として機能する。検査位置補正部89は、位置決部81、導通状態検出部82、ずれ情報取得部83、及び補正部84を含む。
検査位置補正部89による処理は、正常、又は正常であると推定されている基板100が基板固定装置6に取り付けられた状態で実行される。
位置決部81は、撮像部41U,41Dによって撮像された画像に基づき、当該画像中のマーク103,103の位置及び配置から、検査治具3U,3Dと基板100との相対的な位置関係及び傾きを算出し、基板100の各検査点102に対してプローブU,Dを正しく接触させるための検査治具3U,3DのXY座標と回転角θとを検査位置として算出する。
以下、「検査位置」は、XY座標で表される座標平面上の位置と、回転角θとを含んだ用語として用いるものとする。例えば、「検査位置」に移動する、との記載は、XY座標上の移動動作と回転角θの回転動作とを行うことを意味するものとする。
導通状態検出部82は、駆動機構801U,801Dによって、検査位置へ検査治具3U,3Dを相対的に移動させ、当該検査位置で各プローブU,Dを基板100の面に接触させて各プローブU,Dの導通状態を検出する。
ずれ情報取得部83は、導通状態検出部82によって検出された各プローブU,Dの導通状態に基づいて、記憶部86に記憶された位置補正情報に含まれる複数の組合せパターンのうちの一つを選択し、選択された組合せパターンに対して位置補正情報によって対応付けられたずれ情報で示されるずれを補正ずれ量として取得する。
補正部84は、ずれ情報取得部83によって取得された補正ずれ量に基づいて、当該補正ずれ量を相殺するように検査位置を補正する。
さらに補正部84は、導通状態検出部82によって、補正後の検査位置に基づいて再び各プローブU,Dの導通状態を検出させ、各プローブU,Dが導通ありとなった場合、補正部84は、そのときの補正ずれ量を確定して記憶部86に記憶させる。
導通状態検出部82により検出された各プローブU,Dの導通状態のうちに、導通なしとなったプローブU,Dがあった場合、補正部84は、その導通状態をずれ情報取得部83へ出力し、ずれ情報取得部83によって新たに補正ずれ量を取得させる。さらに補正部84は、新たな補正ずれ量に基づき再び検査位置を補正し、新たな補正後の検査位置に基づき各プローブU,Dが導通ありとなるまでこの処理を繰り返す。
検査処理部85は、検査対象の基板100が基板固定装置6に取り付けられた状態で、位置決部81と同様の処理によって検査位置を算出し、その検査位置を記憶部86に記憶された補正ずれ量に基づき補正し、その補正された検査位置へ、駆動機構801U,801Dによって検査治具3U,3Dを移動させてプローブU,Dを基板100の検査点102に接触させる。
この状態で、検査処理部85は、測定部802及びスキャナ部803によって、プローブU,Dを介して基板100の各検査点102相互間の導通の有無や抵抗値を測定し、その測定結果に基づき基板100の検査を実行する。
次に、本発明の一実施形態に係る位置補正情報生成方法を用いる位置補正情報生成システム2について説明する。図3は、本発明の第一実施形態に係る位置補正情報生成システム2の構成の一例を示すブロック図である。図3に示す位置補正情報生成システム2は、位置補正情報生成部21、導電露出部位置データ記憶部201、プローブ配置データ記憶部203、導電部対応付情報記憶部204、及び位置補正情報記憶部205を備えている。
導電露出部位置データ記憶部201、プローブ配置データ記憶部203、導電部対応付情報記憶部204、及び位置補正情報記憶部205は、例えばハードディスク装置やSSD(Solid State Drive)等の記憶装置によって構成され、位置補正情報生成部21から読み書き可能にされている。
位置補正情報生成部21は、例えば所定の演算処理を実行するCPU、データを一時的に記憶するRAM、所定の制御プログラム等を記憶する不揮発性の記憶装置、これらの周辺回路、及び図略のキーボードやディスプレイ装置等を備えている。位置補正情報生成部21は、所定の制御プログラムを実行することによって、導電部画像生成部22、プローブ配置画像生成部23、導電部対応付情報生成部24、及び位置補正情報生成処理部25として機能する。導電部対応付情報生成部24及び位置補正情報生成処理部25によって、シミュレーション処理部26が構成されている。
位置補正情報生成システム2は、例えばパーソナルコンピュータやサーバ装置等を用いて構成することができる。位置補正情報生成システム2は、一台のコンピュータ等によって構成される例に限られず、複数台のコンピュータや記憶装置等によって構成されていてもよい。
導電露出部位置データ記憶部201には、検査点102が設定された各導電露出部105の、基板100における位置、及び大きさ(範囲)を表す導電露出部位置データが予め記憶されている。例えば基板100の製造に用いられるいわゆるガーバーデータから、各導電露出部105の位置情報と大きさを抽出することによって、導電露出部位置データを生成することができる。ユーザは、このようにして得られた導電露出部位置データを、図略のキーボードを操作する等して位置補正情報生成部21によって導電露出部位置データ記憶部201に記憶させてもよい。これにより、導電露出部位置データが準備される(工程(2a))。
基板の各端子間を結ぶ信号線や端子間のつながりのことを、ネットと称し、一般的に、基板100の基板設計の際、このようなネットで端子間の接続情報を表したネットリストが用いられる。ネットリストでは、各ネットを識別するためのネット番号が、各ネットに付与されている。ネットは、一塊につながった導電部に対応している。従って、このネット番号によって、基板100に形成された検査対象の各導電部を特定することができる。導電露出部位置データは、例えば、ネット番号で導電部を表し、ネット番号にその導電部の導電露出部105の位置情報、大きさ、形状等を対応付ける。
基板100の上面に形成された導電露出部105と、基板100の下面に形成された導電露出部105とが、スルーホールやビヤ等の層間接続手段によって導通接続されている場合、基板100両面に形成された両導電露出部105は全体で一つの導電部であるから、両導電露出部105を含む導電部全体に対して一つのネット番号が付与される。
プローブ配置データ記憶部203には、各プローブU,Dの配置と太さ(プローブ先端の検査点に対する接触面の大きさ)を表すプローブ配置データが予め記憶されている。プローブ配置データで示される各プローブU,Dの配置は、導電露出部位置データで示される各検査点102の配置と対応している。
ユーザは、導電露出部位置データで示される各検査点102の配置や検査治具3U,3Dの製造データで示される各プローブU,Dの位置(貫通孔の位置)等に基づいて、プローブ配置データを生成し、このようにして得られたプローブ配置データを、位置補正情報生成部21を操作してプローブ配置データ記憶部203に記憶させてもよい。これにより、プローブ配置データが準備される(工程(2b))。
位置補正情報生成部21は、各検査点102に対して各プローブU,Dがそれぞれ接触する検査治具3U,3Dの各位置、すなわち正しい位置を基準位置とし、導電露出部位置データ、及びプローブ配置データに基づいて、各基準位置から基板100の面方向に沿ってずれた複数の位置に検査治具3U,3Dをそれぞれ位置させたときの各プローブU,Dの導通状態を取得し、当該ずれと当該プローブU,Dの導通状態とをそれぞれ対応付ける位置補正情報を生成する(工程(2c))。
図4~図6は、位置補正情報に含まれる、ずれ毎の導通状態を示す情報の一例を示す説明図である。ΔX1、ΔY1は検査治具3UのX座標、Y座標を示し、Δθ1は検査治具3UのZ軸回りの回転角θを示している。ΔX2、ΔY2は検査治具3DのX座標、Y座標を示し、Δθ2は検査治具3DのZ軸回りの回転角θを示している。
図4~図6に記載の「X座標」、「Y座標」欄は、検査治具3U,3Dを基準位置に位置させた場合の各プローブU,Dの座標位置を示している。「半径」欄は、各プローブU,Dの太さ(接触範囲の半径)を示している。「X座標」、「Y座標」、及び「半径」は、プローブ配置データに対応している。X座標,Y座標,及び半径は例えばmmで表され、ΔX1,ΔY1,ΔX2,ΔY2は例えば0を中心として一方の方向をプラス、他方の方向をマイナスとする距離をmmで示し、Δθ1及びΔθ2は例えば右回りをプラス、左回りをマイナスとする角度で表されている。
各図の「ネット番号」の欄は、「検査治具の位置」に検査治具3U,3Dを位置させてプローブを基板に接触させたとき、各プローブU,Dが接触する導電露出部105のネット番号を示している。同じネット番号の導電露出部105に接触するプローブが複数あった場合、それらのプローブは、そのネット番号の導電部を介して互いに導通することになる。なお、「X座標」、「Y座標」、「半径」、及び「ネット番号」は、必ずしも位置補正情報に含まれていなくてもよい。
図4は、検査治具3U,3Dが基準位置に位置するとき、すなわちずれが0のときの導通状態を示している。従って、図4ではΔX1,ΔY1,Δθ1,ΔX2,ΔY2,Δθ2はいずれも0、すなわちずれが0となっている。図4における「導通」は、検査治具3U,3Dを基準位置に位置させて各プローブU,Dを基板100に接触させた場合に、各プローブU,Dが他のプローブと導通するか否かを示している。導通する場合を1、導通しない場合を0で表している。
検査治具3U,3Dを基準位置に位置させた場合、各プローブU,Dが正しく各検査点102に接触するから、図4に示す例では、全てのプローブU,Dに対して導通「1」が対応付けられている。
図5、図6は、検査治具の位置が、基準位置からずれた位置にされている位置補正情報の一例を示している。図5に示す例では、検査治具3Uの位置がΔX1=0.5,ΔY1=0.7,Δθ1=-0.001とされ、検査治具3Dの位置がΔX2=0.2,ΔY2=1.2,Δθ2=0.002とされている。この場合、図4の基準位置でΔX1,ΔY1,Δθ1,ΔX2,ΔY2,Δθ2がすべて0とされているから、図5におけるΔX1,ΔY1,Δθ1,ΔX2,ΔY2,Δθ2は、基準位置からのずれを表している。
検査治具3U,3Dの位置が基準位置からずれると、プローブが導電露出部105に接触しなくなるために導通しないプローブU,Dが出てくる。そのため、図5では、導通が0となっているプローブがある。この、各プローブに対応する導通状態の組合せパターン「0011・・・00011・・・0」が、検査治具3U,3DのずれであるΔX1=0.5,ΔY1=0.7,Δθ1=-0.001,ΔX2=0.2,ΔY2=1.2,Δθ2=0.002と対応付けられている。
ΔX1,ΔY1,Δθ1,ΔX2,ΔY2,Δθ2は、ずれ情報の一例に相当する。なお、ずれ情報は、必ずしも基準位置からの検査治具のずれを表すものに限られず、例えば、そのずれを相殺するための移動量を表すものであってもよく、位置補正情報は、例えば上記ΔX1,ΔY1,Δθ1,ΔX2,ΔY2,Δθ2の極性を反転させたものをずれ情報として、導通状態の組合せパターンと対応付けた情報であってもよい。
図6は、図5に示す例とは検査治具の位置(ずれ)が異なる位置補正情報の例を示す説明図である。図6に示す例では、導通状態の組合せパターン「1010・・・01010・・・0」が、検査治具3U,3DのずれであるΔX1=0.7,ΔY1=0.9,Δθ1=-0.003,ΔX2=0.1,ΔY2=1.0,Δθ2=0.001と対応付けられている。図5、図6と同様に、検査治具3U,3Dのずれ方が異なる位置補正情報が多数、位置補正情報生成部21によって生成されて、位置補正情報記憶部205に記憶される。
なお、位置補正情報には、検査治具3U,3Dが基準位置に位置する場合、すなわち検査治具3U,3Dのずれが0の場合のデータは必ずしも含まれていなくてもよい。
以下、位置補正情報生成部21の構成を詳細に説明する。図7は、導電露出部位置データに基づく導電部配置画像G1に対して、プローブ配置データに基づくプローブ配置画像G2が、基準位置に位置するように重ね合わされた状態を示す説明図である。図8~図14は、導電部配置画像G1に対して、プローブ配置画像G2が、相対的にずれた複数の位置にそれぞれ対応して位置するように重ね合わされた状態を示す説明図である。
図7~図14では、基板100の上面に、検査治具3UのプローブU1~U8を接触させる例を示している。導通している状態のプローブUを黒丸の画像で、非導通状態のプローブUを白丸の画像で表している。また、図7~図14では、基板100の下面では検査治具3Dが基準位置に位置し、全てのプローブDが正しく検査点102に接触している前提で、プローブUの導通状態(黒丸、白丸)を記載している。
導電部画像生成部22は、導電露出部位置データ記憶部201に記憶された導電露出部位置データに基づいて各導電露出部105を導電部画像Mで表すことによって、各導電露出部105の配置を画像化して表す導電部配置画像G1(導電部配置画像データ)を生成する(工程(2c1))。なお、導電露出部位置データは各導電露出部105の位置を示すものであればよく、必ずしも導電露出部位置データを画像データに変換する必要はなく、工程(2c1)を実行しなくてもよい。
プローブ配置画像生成部23は、プローブ配置データ記憶部203に記憶されたプローブ配置データに基づいて、各プローブU,Dの先端部をプローブ画像Pで表すことによって各プローブU,Dの配置を画像化したプローブ配置画像G2(プローブ配置画像データ)を生成する(工程(2c2))。なお、プローブ配置データは、各プローブU,Dの先端部が基板100に接触する位置(接触する範囲)を示すものであればよく、必ずしもプローブ配置データを画像データに変換する必要はなく、工程(2c2)を実行しなくてもよい。
以下、説明を容易にするため、プローブU,Dのプローブ画像Pのことを、単にプローブU,Dと称する場合がある。
導電部対応付情報生成部24は、導電部配置画像G1に対して、ずれた複数の位置にそれぞれ対応するようにプローブ配置画像G2を位置させ、導電部配置画像G1の各導電部画像Mと少なくとも一部が重なるプローブ画像Pに対応するプローブU,Dに対して、当該少なくとも一部が重なる導電部画像Mに対応する導電部を対応付ける導電部対応付情報を生成する(工程(2c3))。これにより、導電部対応付情報生成部24は、実際にプローブU,Dを基板100に接触させて各プローブの導通状態を検出する代わりに、画像を用いたシミュレーションによって導電部対応付情報を生成することができる。
位置補正情報生成処理部25は、導電部対応付情報に基づいて、ずれた複数の位置にそれぞれ対応する各プローブU,Dの導通状態を取得することにより上述の位置補正情報を生成する(工程(2c4))。
次に、上述のように構成された位置補正情報生成システム2によって実行される位置補正情報生成方法について説明する。図15、図16は、本発明の第一実施形態に係る位置補正情報生成方法の一例を示すフローチャートである。以下のフローチャートにおいて、同一の処理には同一のステップ番号を付してその説明を省略する。
例えばユーザは、上述のようにして生成された導電露出部位置データを導電露出部位置データ記憶部201に記憶させる(ステップS1:工程(2a))。次に、例えばユーザは、上述のようにして得られたプローブ配置データを、プローブ配置データ記憶部203に記憶させる(ステップS2:工程(2b))。
次に、導電部画像生成部22は、基板100の上面の各導電露出部105を導電部画像Mで表した導電部配置画像G1(U)と、基板100の下面の各導電露出部105を導電部画像Mで表した導電部配置画像G1(D)とをそれぞれ生成する(ステップS3:工程(2c1))。
次に、プローブ配置画像生成部23は、各プローブUの先端部をプローブ画像Pで表したプローブ配置画像G2(U)と、各プローブDの先端部をプローブ画像Pで表したプローブ配置画像G2(D)とをそれぞれ生成する(ステップS4:工程(2c2))。
次に、シミュレーション処理部26は、基板100の基準位置に対して検査治具3U,3Dの位置がずれた場合に、プローブU,Dで得られる導通状態の組合せパターンがどのようになるかを、実際に基板検査装置1を用いて検出する代わりに、導電部配置画像G1(U),G1(D)とプローブ配置画像G2(U),G2(D)とを用いたシミュレーションによって求める(工程(2c))。
具体的には、まず、導電部対応付情報生成部24は、基板100の基準位置に対する検査治具3U,3DのずれであるΔX1,ΔY1,Δθ1,ΔX2,ΔY2,Δθ2を設定する(ステップS5:工程(2c3))。導電部対応付情報生成部24は、ΔX1,ΔY1,Δθ1,ΔX2,ΔY2,Δθ2について、予め設定された最小単位ずつ、予め設定された設定範囲内で変化させることによって、順次、ΔX1,ΔY1,Δθ1,ΔX2,ΔY2,Δθ2の組合せパターンを設定する。
X、Y方向のΔX1,ΔY1,ΔX2,ΔY2について、例えば基板100の製造上の設計ルールで定められた最小パターン幅を、ずれ量の最小単位として用いることができる。回転角のΔθ1,Δθ2について、例えば駆動機構801U,801Dが検査治具3U,3Dを回転させることができる最小の回転角を、ずれ量の最小単位として用いることができる。
ずれを生じさせる設定範囲としては、X、Y方向については、撮像部41U,41Dの分解能と、撮像部41U,41Dの光学系収差による位置ずれ量と、駆動機構801U,801Dの機械最大誤差との合計を用いることができる。回転角の設定範囲としては、駆動機構801U,801Dの機械最大誤差や撮像部41U,41Dの取り付け誤差等の合計を用いることができる。
例えば、X、Y方向の最小単位が0.1μm、設定範囲が10.0μmとすると、+方向と-方向とで合わせて20.0μmの範囲を0.1μmずつ刻んで、ΔX1,ΔY1,ΔX2,ΔY2それぞれに対して200通りのずれが設定される。例えば回転角の最小単位が0.001度、設定範囲が0.01度とすると、+方向(右回り)と-方向(左回り)とで0.02度の範囲を0.001度ずつ刻んで、Δθ1,Δθ2それぞれに対して20通りのずれが設定される。
そうすると、ずれの組み合わせによって、200×200×200×200×20×20=64×1010通りのずれ位置が設定されることになる。工程(2c)では、実際にこの回数、ずれ位置を変化させながら基板検査装置1を動作させてプローブU,Dの導通状態を検出することによって、位置補正情報を生成してもよい。
しかしながら、実際に基板検査装置1を動作させて位置補正情報を生成する場合には、基板100とプローブU,Dとを、64×1010回離接させることになるため、多大な時間を要するのみならず、基板100やプローブU,Dを消耗させてしまうおそれがある。
一方、シミュレーション処理部26によるステップS3~S14(工程(2c1)~(2c4))によれば、画像を用いたシミュレーションによって位置補正情報を生成するので、生成時間の短縮が可能となる。また、実際に基板検査装置1を動作させなくてもよいので、基板100やプローブU,Dを消耗させてしまうことがない。
導電部対応付情報生成部24は、ステップS5において、このような複数のずれのうち一つをΔX1,ΔY1,Δθ1,ΔX2,ΔY2,Δθ2として設定し、このずれがステップS6~S13において用いられる。
次に、導電部対応付情報生成部24は、導電部配置画像G1(U)に対して、プローブ配置画像G2(U)を、ΔX1,ΔY1,Δθ1ずらした位置に重ね合わせる(ステップS6:工程(2c3))。導電部配置画像G1に対してプローブ配置画像G2をずらさずに基準位置で重ね合わせると、図7に示すように、全てのプローブUと導電部画像Mとが重なる。一方、導電部配置画像G1とプローブ配置画像G2とをずらして重ね合わせると、例えば図8~図14に示すように、導電部画像Mと重なるプローブUと、導電部画像Mと重ならないプローブUとが生じる。
図7~図14では、基板100の下面では検査治具3Dが基準位置に位置し、全てのプローブDが正しく検査点102に接触していることを前提にしているので、導電部画像Mと重なるプローブUは導通しているプローブU(黒丸のプローブ)と一致している。実際は、基板100の下面側でも検査治具3Dがずれて位置している場合があり、その場合には、導電部画像Mと重なるプローブUであっても非導通となることがある。
次に、導電部対応付情報生成部24は、導電部配置画像G1(U)の導電部画像Mと少なくとも一部が重なるプローブUに対して、当該少なくとも一部が重なる導電部画像Mに対応するネット番号を対応付ける導電部対応付情報(U)を生成する(ステップS7:工程(2c3))。図17は、このようにして得られる導電部対応付情報(U)の一例を示す説明図である。
導電露出部位置データにおいて、各導電部のネット番号が示されるから、導電露出部位置データに基づき、導電部画像Mに対応するネット番号が得られる。導電部対応付情報生成部24は、導電露出部位置データに基づいて、プローブUに対して、当該少なくとも一部が重なる導電部画像Mに対応するネット番号を対応付けることができる。これにより、導電部配置画像G1(U)の導電部画像Mと少なくとも一部が重なるプローブUに対して、当該少なくとも一部が重なる導電部画像Mに対応する導電部を対応付けることができる。
次に、導電部対応付情報生成部24は、ステップS6と同様、導電部配置画像G1(D)に対して、プローブ配置画像G2(D)を、ΔX2,ΔY2,Δθ2ずらした位置に重ね合わせる(ステップS11:工程(2c3))。
次に、導電部対応付情報生成部24は、ステップS7と同様、導電部配置画像G1(D)の導電部画像Mと少なくとも一部が重なるプローブDに対して、当該少なくとも一部が重なる導電部画像Mに対応するネット番号を対応付ける導電部対応付情報(D)を生成する(ステップS12:工程(2c3))。
図18は、このようにして得られる導電部対応付情報(D)と、導電部対応付情報(U)とを合わせた導電部対応付情報(U,D)の一例を示す説明図である。図17,図18では、いずれの導電部画像Mとも重ならないプローブU,Dのネット番号を「0」としている。
次に、位置補正情報生成処理部25は、導電部対応付情報(U,D)に基づいて、ΔX1,ΔY1,Δθ1,ΔX2,ΔY2,Δθ2に対応する各プローブU,Dの導通状態を取得することにより位置補正情報を生成する(ステップS13:工程(2c4))。そして、位置補正情報生成処理部25は、このようにして生成された位置補正情報を、位置補正情報記憶部205に記憶させる。
例えば、図18に示す導電部対応付情報(U,D)によれば、プローブU3とプローブD3とは、いずれもネット番号「3」の導電部の導電露出部105と接触する。プローブU4とプローブD4とは、いずれもネット番号「2」の導電部の導電露出部105と接触する。従って、プローブU3,D3,U4,D4は他のプローブと導通している。
一方、プローブU1,D2は、他に同じネット番号と対応付けられたプローブがない。プローブU2,Un,D1,Dmはネット番号が「0」である。従って、プローブU1,U2,Un,D1,D2,Dmは他のプローブと導通していない。その結果、図5に示す位置補正情報の「導通」欄が得られる。
次に、位置補正情報生成処理部25は、上述した設定範囲内の全てのずれ位置に対する位置補正情報が生成済か否かをチェックする(ステップS14)。生成済であれば(ステップS14でYES)、位置補正情報が完成したことになるから、処理を終了する。一方、設定範囲内でまだ生成されていないずれ位置があれば(ステップS14でNO)、ステップS5に移行し、ステップS5で新たなΔX1,ΔY1,Δθ1,ΔX2,ΔY2,Δθ2を設定して再びステップS6以降の処理を繰り返す。
以上、ステップS1~S14の処理により、各プローブU,Dの導通状態の組合せパターンを複数パターン含み、各組合せパターンと検査治具3U,3Dのずれ(シフト量)とが対応付けられた位置補正情報を生成することができる。
位置補正情報は、基板検査装置1を実際に動作させて取得してもよい。しかしながら、ステップS1~S14に係る位置補正情報生成方法は、コンピュータシミュレーションによって実行することが容易である。コンピュータシミュレーションで位置補正情報生成方法を実行することによって、基板検査装置1を実際に動作させた場合のように基板100やプローブU,Dを消耗させることがなく、かつ短時間で位置補正情報を生成することが可能となる。
このようにして得られた位置補正情報を、例えば図略の通信回路を用いて基板検査装置1へ送信することにより記憶部86に記憶させてもよく、例えば図略の記憶媒体に記憶させ、基板検査装置1によってその記憶媒体から位置補正情報を読み出させることによって記憶部86に記憶させてもよい。
図8~図14に示すように、基板100(導電部配置画像G1)に対する検査治具3(プローブ配置画像G2)のずれ方が異なれば、各プローブU,Dの導通パターンも異なる。従って、基板検査装置1によって基板100の検査を行う際、予め良品又は良品と推定される基板100を用いて各プローブU,Dの導通パターンを検出し、位置補正情報を参照して当該検出された導通パターンに対応付けられたずれを取得すれば、実際の基板検査装置1における検査治具3U,3Dのずれが得られることになる。実際の検査治具3U,3Dのずれが得られれば、これをキャンセルするように検査治具3U,3Dを移動させればよい。
これにより、背景技術のように、ユーザが、実際に基板の導通検査を実行してみて正しい導通結果が得られるまでプローブの位置や傾きを手作業で微調整する必要が無く、自動的に、プローブの位置決め位置を補正することができるので、ユーザの作業工数を低減することができ、かつプローブの位置決め精度を向上させることが容易である。
次に、上述のように構成された基板検査装置1の動作について説明する。図19は、図1に示す基板検査装置1の動作の一例を示すフローチャートである。まず、例えば位置補正情報生成システム2によって生成された位置補正情報を記憶部86に記憶させ、位置補正情報を準備する(ステップS101:工程(1a))。なお、位置補正情報は、必ずしも位置補正情報生成システム2(位置補正情報生成方法)によって生成されたものに限られず、他の方法により生成されたものであってもよい。
次に、位置決部81は、検査治具3U,3Dを基板100から離間させた状態で、撮像部41U,41Dによって基板100の上面と下面を撮像させる(ステップS102)。次に、位置決部81は、撮像部41U,41Dの撮像画像に基づいて検査治具3U,3Dの検査位置を算出する(ステップS103)。
次に、導通状態検出部82は、駆動機構801U,801Dによって検査治具3U,3Dをそれぞれ検査位置へ移動させ、検査位置で各プローブU,Dを基板100に接触させて各プローブU,Dの導通状態を検出する(ステップS104:工程(1b))。
具体的には、導通状態検出部82は、スキャナ部803によって複数のプローブU,Dのうち二本を順次選択させ、選択された二本のプローブ間に、測定部802によって電流を供給させ、そのプローブ間に流れた電流を検出させる。そして、導通状態検出部82は、検出された電流値が予め設定された閾値Ith以上であれば、その二本のプローブの導通状態を「導通:1」とし、検出された電流値が閾値Ithに満たなければ、その二本のプローブの導通状態を「非導通:0」とする。
これにより、全てのプローブU,Dのうち、順次選択された、導通状態の検出対象となるプローブとそれ以外のプローブのうち少なくとも一つとが導通した場合に導通、導通状態の検出対象となるプローブとそれ以外のすべてのプローブとが導通しない場合に非導通とする導通状態が、各プローブU,Dについて検出される。
次に、ずれ情報取得部83は、導通状態検出部82によって検出された各プローブU,Dの導通状態に基づいて、記憶部86に記憶された位置補正情報に含まれる複数の組合せパターンのうちの一つを選択する(ステップS105:工程(1c))。
具体的には、ずれ情報取得部83は、導通状態検出部82によって検出された各プローブU,Dの導通状態と組合せパターンが一致するものを選択する。例えば、導通状態検出部82によって検出された導通状態のパターン(以下、検出パターンと称する)が「1010・・・01010・・・0」であった場合、ずれ情報取得部83は、導通状態の組合せパターンが同じ図6の組合せパターン「1010・・・01010・・・0」を選択する。
ところで、検出パターンと一致する導通状態の組合せパターンが、位置補正情報に含まれていない場合がある。そこで、ずれ情報取得部83は、位置補正情報に含まれる複数の組合せパターンのうち、検出パターンと導通状態が一致するプローブの数が最も多いものを選択するようにしてもよい。
例えば、導通状態検出部82によって検出された導通状態のパターンが「1010101010」であった場合に、位置補正情報には、導通パターンA「1110101010」と、導通パターンB「1111101010」とが含まれていた場合、導通パターンAは検出パターンと導通状態が一致するプローブの数が9個、導通パターンBは検出パターンと導通状態が一致するプローブの数が8個なので、ずれ情報取得部83は、導通パターンAを選択する。このようにすれば、検出パターンと一致する導通状態の組合せパターンが位置補正情報に含まれていない場合であっても、位置補正情報から導通状態の組合せパターンを選択することができる。
次に、ずれ情報取得部83は、ステップS105で選択された組合せパターンに対して位置補正情報によって対応付けられたずれ情報を補正ずれ量として取得する(ステップS106:工程(1c))。例えば、図6に示す組合せパターンが選択された場合、図6に示す位置補正情報に基づき、検査治具の位置(ずれ)であるΔX1=0.7,ΔY1=0.9,Δθ1=-0.003,ΔX2=0.1,ΔY2=1.0,Δθ2=0.001が、補正ずれ量として取得される。
なお、補正ずれ量は、検査治具のずれを相殺するための値、すなわち検査治具の位置ずれの極性を反転させた値であってもよい。
次に、補正部84は、ずれ情報取得部83によって取得された補正ずれ量を相殺するように検査位置を補正する(ステップS107:工程(1d))。なお、補正ずれ量が、検査治具のずれを相殺するための値であった場合には、補正部84は、その補正ずれ量をそのまま用いて検査位置を補正してもよい。
次に、補正部84は、導通状態検出部82によって、ステップS104と同様の処理により補正後の検査位置で各プローブU,Dを基板100に接触させて各プローブU,Dの導通状態を検出させる(ステップS108)。
次に、補正部84は、導通状態検出部82によって検出された各プローブU,Dの導通状態をチェックし(ステップS109)、全プローブU,Dが導通であれば(ステップS109でYES)、全プローブU,Dが正確に各検査点102に接触したことになるから、このときの補正ずれ量を確定して記憶部86に記憶させる(ステップS110)。
一方、非導通となったプローブU,Dがあった場合(ステップS109でNO)、正確に各検査点102に接触していないプローブがあることになるから、補正部84は、その導通状態をずれ情報取得部83へ出力し、そのステップS108で検出された新たなプローブU,D導通状態に基づいて、ステップS105~S109を繰り返させる。
以上、ステップS101~S108の処理により、撮像部41U,41Dの撮像画像に基づき得られた検査治具3U,3Dの各検査位置と、基板100両面の各検査点102に正確に各プローブU,Dを接触させることができる正しい検査位置とのずれを、補正ずれ量として取得することができる。従って、基板検査装置1による検査実行の際に、補正ずれ量をキャンセルするように検査位置を補正することによって、各プローブU,Dを精度よく各検査点102に接触させることができるので、プローブの位置決め精度を向上させることが容易である。
また、ステップS107~S109の処理により、実際に基板検査装置1を動作させて、正しい検査位置に検査治具3U,3Dを位置決めすることができる補正ずれ量を確認した上で、補正ずれ量を確定することができるので、プローブの位置決め精度をより向上させることが可能となる。
なお、必ずしもステップS107~S109を実行する必要は無く、ステップS106で得られた補正ずれ量を、ステップS110において確定補正ずれ量として記憶部86に記憶させてもよい。
次に、図1に示す基板検査装置1によって基板100の検査を行う際の動作について説明する。図20は、図1に示す基板検査装置1による基板検査の動作の一例を示すフローチャートである。まず、検査処理部85は、基板固定装置6に取り付けられた基板100から検査治具3U,3Dを離間させた状態で、撮像部41U,41Dによって基板100の上面と下面を撮像させる(ステップS201)。
次に、検査処理部85は、撮像部41U,41Dの撮像画像に基づいて、位置決部81と同様の処理によって検査治具3U,3Dの検査位置を算出する(ステップS202)。
次に、検査処理部85は、記憶部86に記憶された補正ずれ量を相殺するように検査治具3U,3Dの検査位置を補正する(ステップS203)。
次に、検査処理部85は、補正された検査位置へ、駆動機構801U,801Dによって検査治具3U,3Dを移動させてプローブU,Dを基板100の検査点102に接触させる(ステップS204)。
この状態で、検査処理部85は、測定部802及びスキャナ部803によって、プローブU,Dを介して基板100の各検査点102相互間の導通の有無や抵抗値を測定し、その測定結果に基づき基板100の検査を実行する(ステップS205)。
ステップS201~S205によれば、予め記憶部86に記憶された補正ずれ量を相殺するように検査治具3U,3Dの検査位置を補正することによって、撮像部41U,41Dの撮像画像に基づく位置決めで生じる位置ずれを自動的に補正することができるので、プローブの位置決め精度を向上させることが容易となる。
なお、各プローブU,Dの導通状態を、当該導通状態の検出対象となるプローブとそれ以外のプローブのうち少なくとも一つとが導通した場合に導通、当該導通状態の検出対象となるプローブとそれ以外のすべてのプローブとが導通しない場合に非導通とする情報によって示す例を示したが、導通状態はこの例に限らない。
例えば、導通状態を、複数のプローブU,Dのうち、当該導通状態の検出対象となるプローブに対して、そのプローブと導通する他のプローブを対応付ける情報によって示してもよい。
例えば、図18に示す導電部対応付情報(U,D)において、「ネット番号」を、導通状態を示す情報として用いることにより、ステップS13において、導電部対応付情報(U,D)をそのまま位置補正情報とする構成としてもよい。
図5に示す位置補正情報において、「導通」欄によれば、プローブU3,U4,D3,D4が導通することはわかるものの、これらのプローブがどのプローブと導通するのかは判らない。一方、図18(図5)に示す「ネット番号」を、導通状態を示す情報として用いた場合、「ネット番号」の共通するプローブ同士が導通していることを示している。従って、図18に示す位置補正情報から、プローブU3とプローブD3とが導通し、プローブU4とプローブD4とが導通していることが判る。
すなわち、ネット番号は、複数のプローブU,Dのうち、当該導通状態の検出対象となるプローブに対して、そのプローブと導通する他のプローブを対応付ける情報の一例に相当する。
図18に示す位置補正情報によれば、プローブU3,U4,D3,D4の四つのプローブが互いに導通している場合と、プローブU3とプローブD3とが導通し、プローブU4とプローブD4とが導通し、かつプローブU3,D3とプローブU4,D4とは非導通である場合とを区別することができるので、図18に示す位置補正情報を用いた方が、図5に示す位置補正情報の「導通」欄を用いた場合よりも、より精度よく、プローブの位置決めを行うことが可能となる。この場合、プローブU3とプローブD3とが導通し、プローブU4とプローブD4とが導通している導通関係の組み合わせが、上述の組合せパターンの一例に相当する。
また、ステップS104,S108において、どのプローブとどのプローブとが導通しているのかという導通関係を含めて導通状態を検出し、ステップS105において、どのプローブとどのプローブとが導通しているのかを含めたプローブの組合せパターンに基づいて、その組合せパターンが一致しているもの、あるいは導通先も含めて導通状態が一致しているプローブの数が最も多いものを選択するようにすればよい。
図21A、図21Bは、基板100に形成された複数の導電露出部105に対して、プローブU又はDが跨がって接触する場合の一例を示す説明図である。図21A、図21Bに示すように、プローブU,Dは、複数の導電露出部105に対して跨がって接触する場合がある。そこで、図22に示すように、位置補正情報における導通状態を、各プローブが接触する複数の導電露出部105に対応する複数のネット番号で示してもよい。
図22に示す位置補正情報によれば、ネット番号「1」に対してプローブU1,D3が対応付けられ、ネット番号「2」に対してプローブU4,D4が対応付けられ、ネット番号「3」に対してプローブU3,D3が対応付けられ、ネット番号「5」に対してプローブU4,Unが対応付けられ、ネット番号「16」に対してプローブD1,Dmが対応付けられている。
従って、図22に示す位置補正情報は、プローブU1とD3が導通、プローブU4とD4が導通、プローブU3とD3が導通、プローブU4とUnが導通、プローブD1とDmが導通することを示している。プローブD3は、プローブU1,U3と導通しているので、プローブD3を介してプローブU1とU3とが導通し、結局プローブU1,U3,D3が互いに導通する。プローブU4は、プローブD4,Unと導通しているので、プローブU4を介してプローブD4とUnとが導通し、結局プローブU4,Un,D4が互いに導通する。
すなわち、図22に示すネット番号は、複数のプローブU,Dのうち、当該導通状態の検出対象となるプローブに対して、そのプローブと導通する他のプローブを対応付ける情報の一例に相当する。
このように、各プローブが接触する複数の導電露出部105を対応づけることによって、複数の導電露出部105に対してプローブU又はDが跨がって接触する場合を含めて導通状態を表すことができる結果、図22に示す位置補正情報を用いた方が、図18に示す位置補正情報を用いた場合よりも、より精度よく、プローブの位置決めを行うことが可能となる。この場合、プローブU1,U3,D3が互いに導通、プローブU4,Un,D4が互いに導通、プローブD1とDmとが互いに導通する導通関係の組み合わせが、上述の組合せパターンの一例に相当する。
なお、位置補正情報には、必ずしも検査治具3U,3Dに取り付けられた全てのプローブU,Dの導通状態を含む必要はない。位置補正情報には、検査治具3U,3Dに取り付けられた全てのプローブU,Dの中から選択(間引き)された、一部のプローブに対する導通状態のみを含んでいてもよい。また、回転角θの補正を行う例を示したが、回転角θの補正は行わない構成であってもよい。
また、基板検査装置1が、検査治具3U,3Dを備える例を示したが、基板検査装置1は、検査治具3U,3Dのうちいずれか一つのみを備えていてもよい。また、基板検査装置1は、固定された基板100に対して検査治具3U,3Dを移動させて位置決めする例を示したが、検査治具3U,3Dは、基板100に対して相対的に移動可能であればよく、基板100、あるいは基板100と検査治具3U,3Dの両方を移動させて位置決めする構成であってもよい。
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態に係る検査位置補正方法を用いる基板検査装置1a、及び本発明の第二実施形態に係る位置補正情報生成方法を用いる位置補正情報生成システム2aについて説明する。図23は、本発明の第二実施形態に係る検査位置補正方法を用いる基板検査装置1aの構成の一例を示すブロック図である。図24は、本発明の第二実施形態に係る位置補正情報生成方法を用いる位置補正情報生成システム2aの電気的構成の一例を示すブロック図である。
図2に示す基板検査装置1と図23に示す基板検査装置1aとでは、下記の点で異なる。すなわち、図23に示す基板検査装置1aは、温度検出部804をさらに備える。記憶部86に記憶されている位置補正情報は、複数の温度に対応づけられて予め設定されている。また、図23に示す基板検査装置1aでは、検査部8aが備える制御部80aにおいて、ずれ情報取得部83a、検査処理部85aの動作がずれ情報取得部83、検査処理部85とは異なる。
図3に示す位置補正情報生成システム2と図24に示す位置補正情報生成システム2aとでは、下記の点で異なる。すなわち、図24に示す位置補正情報生成システム2aでは、位置補正情報生成部21aにおける導電部画像生成部22a、プローブ配置画像生成部23a、及び位置補正情報生成処理部25aの動作が導電部画像生成部22、プローブ配置画像生成部23、及び位置補正情報生成処理部25とは異なる。
その他の構成は図2、図3に示す基板検査装置1、位置補正情報生成システム2と同様であるのでその説明を省略し、以下本実施形態の特徴的な点について説明する。
温度検出部804は、いわゆる温度センサであり、検出された検出温度Tdをずれ情報取得部83aへ出力する。温度検出部804は、例えば検査治具3U,3D又は基板100の近傍に配設され、検査治具3U,3D及び基板100の周囲温度を検出する。検査治具3U,3D及び基板100の温度は、ほぼ周囲温度と同程度となるから、温度検出部804は、間接的に検査治具3U,3D及び基板100の温度を検出温度Tdとして検出している。
なお、温度検出部804は、例えば検査治具3U,3Dに組み込まれて検査治具3U,3Dの温度を直接検出してもよく、例えば基板固定装置6に組み込まれて基板100の温度を直接検出してもよい。温度検出部804は、検査治具3U,3D又は基板100に関する温度を直接又は間接に検出するものであればよい。
ずれ情報取得部83aは、温度検出部804によって検出された検出温度Tdと導通状態検出部82によって検出された各プローブU,Dの導通状態とに基づいて、記憶部86に記憶された位置補正情報に含まれる、検出温度Tdに対応する複数の組合せパターンのうちの一つを選択する。そして、ずれ情報取得部83aは、選択された組合せパターンに対して位置補正情報によって対応付けられたずれ情報で示されるずれを補正ずれ量として取得する。
導電部画像生成部22aは、導電露出部位置データ記憶部201に記憶された導電露出部位置データに基づいて各導電露出部105を導電部画像Mで表すことによって、各導電露出部105の配置を画像化して表す導電部配置画像G1を生成する。導電部画像生成部22aは、さらに複数の温度に応じて基板100に生じる熱膨張に対応するように導電部配置画像G1を拡大又は縮小し、拡大又は縮小された各導電部配置画像G1をそれぞれ対応する温度に対応付ける(工程(2c1))。
プローブ配置画像生成部23aは、プローブ配置データ記憶部203に記憶されたプローブ配置データに基づいて、各プローブU,Dの先端部をプローブ画像Pで表すことによって各プローブU,Dの配置を画像化したプローブ配置画像G2を生成する。プローブ配置画像生成部23aは、さらに複数の温度に応じて検査治具3U,3Dに生じる熱膨張に対応するようにプローブ配置画像G2を拡大又は縮小し、拡大又は縮小された各プローブ配置画像G2をそれぞれ対応する温度に対応付ける(工程(2c2))。
位置補正情報生成処理部25aは、複数の温度に対応付けて、位置補正情報を生成する(工程(2c3))。
基板検査装置1aにおけるずれ情報取得部83aは、導通状態検出部82によって検出された各プローブU,Dの導通状態に基づいて、記憶部86に記憶された位置補正情報のうち温度検出部804によって検出された検出温度Tdに対応付けられた位置補正情報に含まれる複数の組合せパターンのうちの一つを選択する。そしてずれ情報取得部83aは、選択された組合せパターンに対して位置補正情報によって対応付けられたずれ情報で示されるずれを補正ずれ量として取得する。
検査処理部85aは、温度検出部804によって検出された検出温度Tdに対応する補正ずれ量に基づき検査位置の補正を行う点で検査処理部85とは異なる。
次に、上述のように構成された位置補正情報生成システム2aによって実行される位置補正情報生成方法について説明する。図25、図26は、本発明の第二実施形態に係る位置補正情報生成方法の一例を示すフローチャートである。
まず、例えばユーザは、ステップS1と同様に、基準温度Tpにおける導電部位置データを、導電露出部位置データ記憶部201に記憶させる(ステップS1a:工程(2a))。ステップS1aでは、基板100の熱膨張を考慮して、例えば20℃等に設定された基準温度Tpにおける、導電部位置データを、基準温度Tpと対応付けて導電露出部位置データ記憶部201に記憶させる。
次に、例えばユーザは、ステップS2と同様に、基準温度Tpにおけるプローブ配置データを、プローブ配置データ記憶部203に記憶させる(ステップS2a:工程(2b))。ステップS2aでは、検査治具3U,3Dの熱膨張を考慮して、例えば20℃等に設定された基準温度Tpにおける、プローブ配置データを、基準温度Tpと対応付けてプローブ配置データ記憶部203に記憶させる。
次に、導電部配置画像G1(U),G1(D)及びプローブ配置画像G2(U),G2(D)が生成される(ステップS3,S4)。
次に、導電部画像生成部22aによって、温度Tが、基板検査装置1aの使用環境として想定される下限の温度、例えば0℃に設定される(ステップS301)。次に、導電部画像生成部22aによって、温度Tと基準温度Tpとの温度差ΔTが、ΔT=T-Tpとして算出される(ステップS302)。
次に、導電部画像生成部22aは、導電部配置画像G1(U),G1(D)を、X軸方向に(1+α×ΔT)倍、Y軸方向に(1+α×ΔT)倍する(ステップS303:工程(2c))。αは、基板100の熱膨張率である。熱膨張率αは、例えば、基板100がプリント配線基板(FR4)の場合14~16ppm/℃、基板100がシリコン半導体基板の場合2.4ppm/℃程度となる。
次に、プローブ配置画像生成部23aは、プローブ配置画像G2(U),G2(D)を、X軸方向に(1+β×ΔT)倍、Y軸方向に(1+β×ΔT)倍する(ステップS304:工程(2c))。βは、検査治具3U,3Dの熱膨張率である。検査治具3U,3Dが例えば樹脂材料により形成されている場合、熱膨張率βは、20~200ppm/℃程度となる。
温度Tが基準温度Tpより低い場合、ΔTはマイナスとなり、導電部配置画像G1(U),G1(D)及びプローブ配置画像G2(U),G2(D)は縮小される。
以下、上述のステップS5~S13が実行される(ステップS305)。ステップS305においては、位置補正情報生成処理部25の処理は位置補正情報生成処理部25aが実行する。
そして、ステップS13の実行後、ステップS14において、位置補正情報生成処理部25aは、設定範囲内でまだ位置補正情報が生成されていないずれ位置があれば(ステップS14でNO)、ステップS305に移行し、再びステップS5~S13の処理を繰り返す。
一方、設定範囲内の全てのずれ位置に対する位置補正情報が生成済であれば(ステップS14でYES)、温度Tに対応する位置補正情報が完成したことになるからステップS306へ移行する。
ステップS306において、位置補正情報生成処理部25aは、生成された位置補正情報を温度Tに対応する位置補正情報として位置補正情報記憶部205に記憶させる(ステップS306)。
次に、位置補正情報生成処理部25aは、基板検査装置1aの使用環境として想定される上限の温度として予め設定された温度Tmax、例えば50℃と、温度Tとを比較し(ステップS311)、温度Tが温度Tmaxと等しければ(ステップS311でYES)各温度に対応する位置補正情報が完成したことになるから、処理を終了する。一方、温度Tが温度Tmaxに満たなければ(ステップS311でNO)、まだ位置補正情報が生成されていない温度に対応する位置補正情報を生成するべく予め設定された加算温度、例えば10℃を温度Tに加算し(ステップS312)、再びステップS302~S311を繰り返す。
加算温度は10℃に限られず、基板100又は検査治具3U,3Dの熱膨張によって、導電露出部105とプローブU,Dの接触に影響が生じるおそれがある温度変化量を適宜設定すればよい。
以上、ステップS1a~S312の処理により、各プローブU,Dの導通状態の組合せパターンを複数パターン含み、各組合せパターンと検査治具3U,3Dのずれ(シフト量)とが対応付けられた位置補正情報を、複数の温度にそれぞれ対応付させて生成することができる。
位置補正情報は、例えば実際に基板検査装置1aを複数の温度環境下に置いて動作させることにより取得してもよい。しかしながら、ステップS1a~S312に係る位置補正情報生成方法によれば、コンピュータシミュレーションによって温度環境の影響も含めて実行することが容易である。コンピュータシミュレーションでこの位置補正情報生成方法を実行することによって、基板検査装置1aを実際に動作させた場合のように基板100やプローブU,Dを消耗させることがないのみならず、基板検査装置1aの温度を変化させながら動作させる温度管理をする必要がなく、かつ短時間で位置補正情報を生成することが可能となる。
図27は、図23に示す基板検査装置1aの動作の一例を示すフローチャートである。まず、図19に示すステップS101~S104と同様の処理が実行される。次に、温度検出部804によって、検出温度Tdが検出される(ステップS402)。
次に、ずれ情報取得部83aは、検出温度Tdに対応する位置補正情報に含まれる複数の組合せパターンのうち一つを、各プローブU,Dの導通状態に基づいて選択する(ステップS105a)。位置補正情報に対応付けられた温度Tは、ステップS312の例によれば、10℃間隔となっている。そこで、ずれ情報取得部83aは、例えば検出温度Tdとの差が最も小さい温度Tに対応付けられた位置補正情報を、検出温度Tdに対応する位置補正情報として選択すればよい。
以下、図19に示すステップS106~S109と同様の処理が実行され、ステップS109において全プローブU,Dが導通であれば(ステップS109でYES)、検出温度Tdの環境下で全プローブU,Dが正確に各検査点102に接触したことになるから、補正部84は、このときの補正ずれ量を温度T又は検出温度Tdに対応する補正ずれ量に確定して記憶部86に記憶させる。
図28は、図23に示す基板検査装置1aによる基板検査の動作の一例を示すフローチャートである。まず、図20に示すステップS201,202と同様の処理が実行される。次に、温度検出部804によって、検出温度Tdが検出される(ステップS501)。
次に、検査処理部85aは、記憶部86に記憶された補正ずれ量のうち、検出温度Tdに対応する補正ずれ量を相殺するように検査位置を補正する(ステップS203a)。検査処理部85aは、例えば検出温度Tdとの差が最も小さい温度に対応付けられた補正ずれ量を、検出温度Tdに対応する補正ずれ量として取得すればよい。
以下、検査処理部85aによって図20に示すステップS204,205と同様の処理が実行され、補正された検査位置でプローブU,Dが基板100の検査点102に接触され、基板100の検査が実行される。
図28に示すステップS201~S205によれば、基板検査装置1aや基板100の熱膨張が考慮された補正ずれ量に基づいて検査位置が補正されるので、プローブの位置決め精度を向上させることが容易となる。
すなわち、本発明の一例に係る基板検査装置は、検査対象となる基板の面に形成された複数の導電部における露出部分である導電露出部に対して設定された複数の検査点に接触させるための複数のプローブを保持する治具と、前記基板に対して前記治具を相対的に移動させて前記複数のプローブを前記基板の面に接触させる駆動機構と、前記各プローブの導通状態の組合せパターンを複数パターン含み、前記治具のずれを表すずれ情報と前記各組合せパターンとが対応付けられた位置補正情報を予め記憶する記憶部と、前記駆動機構によって前記基板に対する所定の検査位置へ前記治具を相対的に移動させ、当該検査位置で前記複数のプローブを前記基板の面に接触させて前記各プローブの導通状態を検出する導通状態検出処理を実行する導通状態検出部と、前記検出された各プローブの導通状態に基づいて前記複数の組合せパターンのうちの一つを選択し、前記選択された組合せパターンに対して前記位置補正情報によって対応付けられたずれ情報を補正ずれ量として取得するずれ情報取得処理を実行するずれ情報取得部と、前記補正ずれ量に基づいて、前記検査位置を補正する補正部とを備える。
この構成によれば、各プローブの導通状態の組合せパターンを複数パターン含み、治具のずれを表すずれ情報と各組合せパターンとが対応付けられた位置補正情報が、記憶部に記憶されている。そして、検査位置で複数のプローブが基板の面に接触された状態で、各プローブの導通状態が検出される。検査位置が正確であれば、各プローブは各導電露出部に接触し、各プローブの導通状態は導通していることを示すものになるはずである。しかしながら、検査位置が正しい位置からずれていると、プローブが導電露出部に接触せず、従って導通しないプローブが生じる。この場合の導通するプローブと導通しないプローブとの組合せパターンは、基板に対する治具のずれ方に応じて変化する。そこで、位置補正情報に基づいて、導通状態検出処理によって得られた各プローブの導通状態の組合せパターンに対応するずれ情報を補正ずれ量として取得し、この補正ずれ量に基づき検査位置を補正することにより、プローブの位置決め精度を向上させることが容易となる。
また、前記導通状態は、前記複数のプローブのうち、当該導通状態の検出対象となるプローブとそれ以外のプローブのうち少なくとも一つとが導通した場合に導通、当該導通状態の検出対象となるプローブとそれ以外のすべてのプローブとが導通しない場合に非導通とする情報であることが好ましい。
この構成によれば、導通状態検出処理において導通状態を検出する際、各プローブが他のプローブと導通しているか否かを調べるだけで、各プローブの導通状態を検出することができるので、導通状態検出処理が容易となる。また、各プローブの導通状態の組合せパターンは、各プローブが導通しているか否かを組み合わせただけの単純なデータで表されるので、ずれ情報取得処理において、検出された各プローブの導通状態に基づいて複数の組合せパターンのうちの一つを選択することが容易となる。
また、前記導通状態は、前記複数のプローブのうち、当該導通状態の検出対象となるプローブに対して、そのプローブと導通する他のプローブを対応付ける情報であることが好ましい。
この構成によれば、位置補正情報によって、どのプローブとどのプローブとが導通しているかも含めて各プローブの導通状態の組合せパターンがずれ情報と対応付けられることとなり、導通状態検出処理によって、どのプローブとどのプローブとが導通しているかも含めて各プローブの導通状態が検出されるので、導通状態がより詳しい情報となる結果、位置補正情報における導通状態の各組合せパターンに対応するずれ情報の精度が向上する。その結果、位置補正情報に基づく検査位置の補正精度が向上する。
また、前記複数のプローブは、前記治具に保持された全てのプローブのうちの一部であることが好ましい。
この構成によれば、位置補正情報に含まれるプローブ数を減少させることができるから、導通状態検出処理及びずれ情報取得処理の処理量を低減することができる。
また、前記ずれ情報取得部は、前記複数の組合せパターンのうち、前記検出された各プローブの導通状態の組み合わせと一致する組合せパターンを選択し、前記選択された組合せパターンに対して前記位置補正情報によって対応付けられたずれ情報を補正ずれ量として取得することが好ましい。
この構成によれば、導通状態検出処理によって検出された導通状態と、位置補正情報に含まれる導通状態の組合せパターンとが一致した場合に、その一致した組合せパターンに対応付けられたずれ情報が、補正ずれ量として取得される。
また、前記ずれ情報取得部は、前記複数の組合せパターンのうち、前記検出された各プローブの導通状態と一致するプローブの数が最も多い組合せパターンを選択し、前記選択された組合せパターンに対して前記位置補正情報によって対応付けられたずれ情報を補正ずれ量として取得することが好ましい。
この構成によれば、導通状態検出処理によって検出された導通状態と、位置補正情報に含まれる導通状態の組合せパターンとが完全に一致しなかった場合であっても、検出された各プローブの導通状態と一致するプローブの数が最も多い組合せパターンに対して位置補正情報によって対応付けられたずれ情報を補正ずれ量として取得することができる。
また、前記治具は、前記基板の一方の面に接触させるための第一治具と、前記基板の他方の面に接触させるための第二治具とを含み、前記ずれ情報及び前記検査位置は、前記第一及び第二治具に対応することが好ましい。
この構成によれば、基板に対する、第一治具の検査位置のずれと、第二治具の検査位置のずれとを両方とも補正することができる。
また、前記ずれ情報及び前記検査位置には、前記治具の、前記基板の面に垂直な軸回りの回転角を含むことが好ましい。
この構成によれば、治具が、基板に対してその面に垂直な軸回りに回転する位置ずれを生じた場合であっても、その回転方向の位置ずれを補正することが可能となる。
また、温度を検出する温度検出部をさらに備え、前記位置補正情報は、複数の温度に対応づけられて予め設定され、前記ずれ情報取得処理は、前記温度検出部によって検出された温度に対応付けられた前記位置補正情報に基づいて前記補正ずれ量を取得することが好ましい。
この構成によれば、温度による熱膨張が考慮された補正ずれ量に基づいて検査位置を補正することが可能になるので、プローブの位置決め精度を向上させることが容易である。
また、前記補正部は、前記検査位置の補正後、前記導通状態検出部によって、前記補正された検査位置に基づいて前記導通状態検出処理を実行させて新たに前記各プローブの導通状態を検出させ、前記新たな各プローブの導通状態が導通を示すとき、前記補正ずれ量を確定し、前記新たな各プローブの導通状態に導通しないことを示す導通状態が含まれるとき、前記ずれ情報取得部によって、前記新たな各プローブの導通状態に基づいて前記ずれ情報取得処理を実行させて新たな補正ずれ量を取得させ、当該新たな補正ずれ量に基づいて新たに前記検査位置を補正することが好ましい。
この構成によれば、補正後の検査位置で実際に各プローブを基板に接触させて得られた新たな各プローブの導通状態のうちに導通しないことを示す導通状態が含まれていた場合、各プローブは正しく導電部に接触しなかったことになる。このような場合、再び新たな各プローブの導通状態に基づいて新たな補正ずれ量が取得され、当該新たな補正ずれ量に基づいて再び検査位置が補正される。従って、検査位置の補正精度が向上する。
また、本発明の一例に係る位置補正情報生成方法は、上述の基板検査装置における前記位置補正情報を生成する位置補正情報生成方法であって、(2a)前記基板における前記各導電露出部の位置を表す導電露出部位置データを準備する工程と、(2b)前記各プローブの配置を表すプローブ配置データを準備する工程と、(2c)前記複数の検査点に対して前記複数のプローブがそれぞれ接触する前記治具の位置を基準位置とし、前記導電露出部位置データ及び前記プローブ配置データに基づいて、前記基準位置から前記基板の面方向に沿ってずれた複数の位置に前記治具をそれぞれ位置させたときの前記各プローブの導通状態を取得し、当該ずれを表すずれ情報と当該プローブの導通状態とをそれぞれ対応付ける位置補正情報を生成する工程とを含む。
また、本発明の一例に係る位置補正情報生成方法は、検査対象となる基板に設けられた複数の導電部における露出部分である導電露出部に対して設定された複数の検査点に、移動可能な治具によって前記複数の検査点の配置と対応するように保持された複数のプローブを接触させる位置である検査位置を補正するための位置補正情報を生成する位置補正情報生成方法であって、(2a)前記基板における前記各導電露出部の位置を表す導電露出部位置データを準備する工程と、(2b)前記各プローブの配置を表すプローブ配置データを準備する工程と、(2c)前記複数の検査点に対して前記複数のプローブがそれぞれ接触する前記治具の位置を基準位置とし、前記導電露出部位置データ及び前記プローブ配置データに基づいて、前記基準位置から前記基板の面方向に沿ってずれた複数の位置に前記治具をそれぞれ位置させたときの前記各プローブの導通状態を取得し、当該ずれを表すずれ情報と当該プローブの導通状態とをそれぞれ対応付ける位置補正情報を生成する工程とを含む。
また、本発明の一例に係る位置補正情報生成システムは、検査対象となる基板に設けられた複数の導電部における露出部分である導電露出部に対して設定された複数の検査点に、移動可能な治具によって前記複数の検査点の配置と対応するように保持された複数のプローブを接触させる位置である検査位置を補正するための位置補正情報を生成する位置補正情報生成システムであって、前記基板における前記各導電露出部の位置を表す導電露出部位置データを記憶する導電露出部位置データ記憶部と、前記各プローブの配置を表すプローブ配置データを記憶するプローブ配置データ記憶部と、前記複数の検査点に対して前記複数のプローブがそれぞれ接触する前記治具の位置を基準位置とし、前記導電露出部位置データ及び前記プローブ配置データに基づいて、前記基準位置から前記基板の面方向に沿ってずれた複数の位置に前記治具をそれぞれ位置させたときの前記各プローブの導通状態を取得し、当該ずれを表すずれ情報と当該プローブの導通状態とをそれぞれ対応付ける位置補正情報を生成する位置補正情報生成部とを備える。
これらの構成によれば、基板上の各導電露出部の位置を表す導電露出部位置データと、各プローブの配置を表すプローブ配置データとに基づいて、複数の検査点に対して複数のプローブがそれぞれ接触する治具の位置、すなわち正しい検査位置を基準位置とし、基準位置から基板の面方向に沿ってずれた複数の位置に治具をそれぞれ位置させたときの各プローブの導通状態が取得され、当該ずれを表すずれ情報と当該プローブの導通状態とがそれぞれ対応付けられる結果、位置補正情報が生成される。
また、前記工程(2c)は、(2c1)前記導電露出部位置データに基づいて前記各導電露出部を導電部画像で表すことによって、前記各導電露出部の配置を画像化して表す導電部配置画像データを生成する工程と、(2c2)前記プローブ配置データに基づいて前記各プローブの先端部をプローブ画像で表すことによって、前記各プローブの配置を画像化して表すプローブ配置画像データを生成する工程と、(2c3)前記導電部配置画像データで表される画像に対して、前記ずれた複数の位置にそれぞれ対応するように前記プローブ配置画像データで表される画像を位置させ、前記導電部画像と少なくとも一部が重なる前記プローブ画像に対応するプローブに対して、前記少なくとも一部が重なる導電部画像に対応する導電部を対応付ける導電部対応付情報を生成する工程と、(2c4)前記導電部対応付情報に基づいて、前記ずれた複数の位置にそれぞれ対応する前記各プローブの導通状態を取得することにより前記位置補正情報を生成する工程とを含むことが好ましい。
この構成によれば、導電部画像によって各導電部の配置が画像化された導電部配置画像データと、プローブ画像によって各プローブの配置が画像化されたプローブ配置データとを用いることにより、実際の基板とプローブの代わりに画像を用いたシミュレーションによって、位置補正情報を生成することができる。その結果、位置補正情報の生成時間を短縮することが容易となる。また、実際に基板にプローブを接触させて位置補正情報を生成した場合のように基板やプローブを消耗させることがない。
また、前記導通状態は、前記複数のプローブのうち、当該導通状態の取得対象となるプローブとそれ以外のプローブのうち少なくとも一つとが導通した場合に導通、当該導通状態の取得対象となるプローブとそれ以外のすべてのプローブとが導通しない場合に非導通とする情報であることが好ましい。
この構成によれば、各プローブの導通状態は、各プローブが導通しているか否かを組み合わせただけの単純なデータで表されるので、位置補正情報を簡素化し、位置補正情報のデータ量を減少させることが容易となる。
また、前記導通状態は、前記複数のプローブのうち、当該導通状態の取得対象となるプローブに対して、そのプローブと導通する他のプローブを対応付ける情報であることが好ましい。
この構成によれば、位置補正情報によって、どのプローブとどのプローブとが導通しているかも含めて各プローブの導通状態の組合せパターンがずれ情報と対応付けられる。その結果、位置補正情報が、より詳細な情報となるので、位置補正情報に基づく検査位置の補正精度を向上させることが容易となる。
また、前記治具は、前記基板の一方の面に接触させるための第一治具と、前記基板の他方の面に接触させるための第二治具とを含み、前記ずれ情報及び前記検査位置は、前記第一及び第二治具にそれぞれ対応することが好ましい。
この構成によれば、第一治具の検査位置のずれと、第二治具の検査位置のずれとを両方とも補正可能な位置補正情報を生成することが可能となる。
また、前記ずれ情報及び前記検査位置には、前記治具の、前記基板の面に垂直な軸回りの回転角を含むことが好ましい。
この構成によれば、基板に対してその面に垂直な軸回りに回転する治具の位置ずれについても、その回転方向の位置ずれを補正可能な位置補正情報を生成することができる。
また、前記工程(2c)は、前記導電露出部位置データ及び前記プローブ配置データに基づいて、複数の温度にそれぞれ対応付けて、前記各温度に応じた熱膨張を反映して前記位置補正情報を生成することが好ましい。
この構成によれば、温度により生じる熱膨張による位置ずれを考慮した位置補正情報を生成することができる。
また、本発明の一例に係る検査位置補正方法は、(1a)上述の位置補正情報生成方法によって前記位置補正情報を生成する工程と、(1b)前記基板に対する所定の検査位置へ前記治具を相対的に移動させ、当該検査位置で前記複数のプローブを前記基板の面に接触させて前記各プローブの導通状態を検出する工程と、(1c)前記検出された各プローブの導通状態に基づいて前記複数の組合せパターンのうちの一つを選択し、前記選択された組合せパターンに対して前記位置補正情報によって対応付けられたずれ情報を補正ずれ量として取得する工程と、(1d)前記補正ずれ量に基づいて、前記検査位置を補正する工程とを含む。
また、本発明の一例に係る検査位置補正方法は、(1a)検査対象となる基板の面に形成された複数の導電部における露出部分である導電露出部に対して設定された複数の検査点に接触させるための複数のプローブの導通状態の組合せパターンを複数パターン含み、前記複数のプローブを保持する治具のずれを表すずれ情報と前記各組合せパターンとが対応付けられた位置補正情報を準備する工程と、(1b)前記基板に対する所定の検査位置へ前記治具を相対的に移動させ、当該検査位置で前記複数のプローブを前記基板の面に接触させて前記各プローブの導通状態を検出する工程と、(1c)前記検出された各プローブの導通状態に基づいて前記複数の組合せパターンのうちの一つを選択し、前記選択された組合せパターンに対して前記位置補正情報によって対応付けられたずれ情報を補正ずれ量として取得する工程と、(1d)前記補正ずれ量に基づいて、前記検査位置を補正する工程とを含む。
これらの構成によれば、各プローブの導通状態の組合せパターンを複数パターン含み、治具のずれを表すずれ情報と各組合せパターンとが対応付けられた位置補正情報が、予め用意される。そして、検査位置で複数のプローブが基板の面に接触された状態で、各プローブの導通状態が検出される。検査位置が正確であれば、各プローブは各導電露出部に接触し、各プローブの導通状態は導通していることを示すものになるはずである。しかしながら、検査位置が正しい位置からずれていると、導電露出部に接触せず、従って導通しないプローブが生じる。この場合の導通するプローブと導通しないプローブとの組合せパターンは、基板に対する治具のずれ方に応じて変化する。そこで、位置補正情報に基づいて、工程(1b)によって得られた各プローブの導通状態の組合せパターンに対応するずれ情報を補正ずれ量として取得し、この補正ずれ量に基づき検査位置を補正することにより、プローブの位置決め精度を向上させることが容易となる。
このような構成の検査位置補正方法、位置補正情報生成方法、基板検査装置、及び位置補正情報生成システムは、プローブの位置決め精度を向上させることが容易である。
この出願は、2017年11月24日に出願された日本国特許出願特願2017-225633を基礎とするものであり、その内容は、本願に含まれるものである。なお、発明を実施するための形態の項においてなされた具体的な実施態様又は実施例は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、本発明は、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではない。
1,1a 基板検査装置
2,2a 位置補正情報生成システム
3,3U,3D 検査治具(治具)
4,4U,4D 検査機構
6 基板固定装置
8,8a 検査部
21,21a 位置補正情報生成部
22,22a 導電部画像生成部
23,23a プローブ配置画像生成部
24 導電部対応付情報生成部
25,25a 位置補正情報生成処理部
26 シミュレーション処理部
31 支持部材
41U,41D 撮像部
80,80a 制御部
81 位置決部
82 導通状態検出部
83,83a ずれ情報取得部
84 補正部
85,85a 検査処理部
86 記憶部
89 検査位置補正部
100 基板
102 検査点
103,103 マーク
104 導電部
105 導電露出部
201 導電露出部位置データ記憶部
203 プローブ配置データ記憶部
204 導電部対応付情報記憶部
205 位置補正情報記憶部
321 ベースプレート
801U,801D 駆動機構
802 測定部
803 スキャナ部
G1 導電部配置画像(導電部配置画像データ)
G2 プローブ配置画像(プローブ配置画像データ)
M 導電部画像
P プローブ画像
U,D,U1~Un,D1~Dm プローブ

Claims (20)

  1. 検査対象となる基板の面に形成された複数の導電部における露出部分である導電露出部に対して設定された複数の検査点に接触させるための複数のプローブを保持する治具と、
    前記基板に対して前記治具を相対的に移動させて前記複数のプローブを前記基板の面に接触させる駆動機構と、
    前記各プローブの導通状態の組合せパターンを複数パターン含み、前記治具のずれを表すずれ情報と前記各組合せパターンとが対応付けられた位置補正情報を予め記憶する記憶部と、
    前記駆動機構によって前記基板に対する所定の検査位置へ前記治具を相対的に移動させ、当該検査位置で前記複数のプローブを前記基板の面に接触させて前記各プローブの導通状態を検出する導通状態検出処理を実行する導通状態検出部と、
    前記検出された各プローブの導通状態に基づいて前記複数の組合せパターンのうちの一つを選択し、前記選択された組み合わせパターンに対して前記位置補正情報によって対応付けられたずれ情報を補正ずれ量として取得するずれ情報取得処理を実行するずれ情報取得部と、
    前記補正ずれ量に基づいて、前記検査位置を補正する補正部とを備え、
    前記ずれ情報及び前記検査位置には、前記治具の、前記基板の面に垂直な軸回りの回転角を含む基板検査装置。
  2. 前記導通状態は、前記複数のプローブのうち、当該導通状態の検出対象となるプローブとそれ以外のプローブのうち少なくとも一つとが導通した場合に導通、当該導通状態の検出対象となるプローブとそれ以外のすべてのプローブとが導通しない場合に非導通とする情報である請求項1記載の基板検査装置。
  3. 前記導通状態は、前記複数のプローブのうち、当該導通状態の検出対象となるプローブに対して、そのプローブと導通する他のプローブを対応付ける情報である請求項1記載の基板検査装置。
  4. 前記複数のプローブは、前記治具に保持された全てのプローブのうちの一部である請求項1~3のいずれか1項に記載の基板検査装置。
  5. 前記ずれ情報取得部は、前記複数の組合せパターンのうち、前記検出された各プローブの導通状態の組み合わせと一致する組合せパターンを選択し、前記選択された組み合わせパターンに対して前記位置補正情報によって対応付けられたずれ情報を補正ずれ量として取得する請求項1~4のいずれか1項に記載の基板検査装置。
  6. 前記ずれ情報取得部は、前記複数の組合せパターンのうち、前記検出された各プローブの導通状態と一致するプローブの数が最も多い組合せパターンを選択し、前記選択された組み合わせパターンに対して前記位置補正情報によって対応付けられたずれ情報を補正ずれ量として取得する請求項1~4のいずれか1項に記載の基板検査装置。
  7. 前記治具は、前記基板の一方の面に接触させるための第一治具と、前記基板の他方の面に接触させるための第二治具とを含み、
    前記ずれ情報及び前記検査位置は、前記第一及び第二治具に対応する請求項1~6のいずれか1項に記載の基板検査装置。
  8. 温度を検出する温度検出部をさらに備え、
    前記位置補正情報は、複数の温度に対応づけられて予め設定され、
    前記ずれ情報取得処理は、前記温度検出部によって検出された温度に対応付けられた前記位置補正情報に基づいて前記補正ずれ量を取得する請求項1~7のいずれか1項に記載の基板検査装置。
  9. 前記補正部は、
    前記検査位置の補正後、前記導通状態検出部によって、前記補正された検査位置に基づいて前記導通状態検出処理を実行させて新たに前記各プローブの導通状態を検出させ、
    前記新たな各プローブの導通状態が導通を示すとき、前記補正ずれ量を確定し、
    前記新たな各プローブの導通状態に導通しないことを示す導通状態が含まれるとき、前記ずれ情報取得部によって、前記新たな各プローブの導通状態に基づいて前記ずれ情報取得処理を実行させて新たな補正ずれ量を取得させ、当該新たな補正ずれ量に基づいて新たに前記検査位置を補正する請求項1~8のいずれか1項に記載の基板検査装置。
  10. 請求項1~9のいずれか1項に記載の基板検査装置における前記位置補正情報を生成する位置補正情報生成方法であって、
    (2a)前記基板における前記各導電露出部の位置を表す導電露出部位置データを準備する工程と、
    (2b)前記各プローブの配置を表すプローブ配置データを準備する工程と、
    (2c)前記複数の検査点に対して前記複数のプローブがそれぞれ接触する前記治具の位置を基準位置とし、前記導電露出部位置データ及び前記プローブ配置データに基づいて、前記基準位置から前記基板の面方向に沿ってずれた複数の位置に前記治具をそれぞれ位置させたときの前記各プローブの導通状態を取得し、当該ずれを表すずれ情報と当該プローブの導通状態とをそれぞれ対応付ける位置補正情報を生成する工程とを含む位置補正情報生成方法。
  11. 検査対象となる基板に設けられた複数の導電部における露出部分である導電露出部に対して設定された複数の検査点に、移動可能な治具によって前記複数の検査点の配置と対応するように保持された複数のプローブを接触させる位置である検査位置を補正するための位置補正情報を生成する位置補正情報生成方法であって、
    (2a)前記基板における前記各導電露出部の位置を表す導電露出部位置データを準備する工程と、
    (2b)前記各プローブの配置を表すプローブ配置データを準備する工程と、
    (2c)前記複数の検査点に対して前記複数のプローブがそれぞれ接触する前記治具の位置を基準位置とし、前記導電露出部位置データ及び前記プローブ配置データに基づいて、前記基準位置から前記基板の面方向に沿ってずれた複数の位置に前記治具をそれぞれ位置させたときの前記各プローブの導通状態を取得し、当該ずれを表すずれ情報と当該プローブの導通状態とをそれぞれ対応付ける位置補正情報を生成する工程とを含み、
    前記ずれ情報及び前記検査位置には、前記治具の、前記基板の面に垂直な軸回りの回転角を含む位置補正情報生成方法。
  12. 記(2c)は、
    (2c1)前記導電露出部位置データに基づいて前記各導電露出部を導電部画像で表すことによって、前記各導電露出部の配置を画像化して表す導電部配置画像データを生成する工程と、
    (2c2)前記プローブ配置データに基づいて前記各プローブの先端部をプローブ画像で表すことによって、前記各プローブの配置を画像化して表すプローブ配置画像データを生成する工程と、
    (2c3)前記導電部配置画像データで表される画像に対して、前記ずれた複数の位置にそれぞれ対応するように前記プローブ配置画像データで表される画像を位置させ、前記導電部画像と少なくとも一部が重なる前記プローブ画像に対応するプローブに対して、前記少なくとも一部が重なる導電部画像に対応する導電部を対応付ける導電部対応付情報を生成する工程と、
    (2c4)前記導電部対応付情報に基づいて、前記ずれた複数の位置にそれぞれ対応する前記各プローブの導通状態を取得することにより前記位置補正情報を生成する工程とを含む請求項10又は11に記載の位置補正情報生成方法。
  13. 前記導通状態は、前記複数のプローブのうち、当該導通状態の取得対象となるプローブとそれ以外のプローブのうち少なくとも一つとが導通した場合に導通、当該導通状態の取得対象となるプローブとそれ以外のすべてのプローブとが導通しない場合に非導通とする情報である請求項10~12のいずれか1項に記載の位置補正情報生成方法。
  14. 前記導通状態は、前記複数のプローブのうち、当該導通状態の取得対象となるプローブに対して、そのプローブと導通する他のプローブを対応付ける情報である請求項10~12のいずれか1項に記載の位置補正情報生成方法。
  15. 前記治具は、前記基板の一方の面に接触させるための第一治具と、前記基板の他方の面に接触させるための第二治具とを含み、
    前記ずれ情報及び前記検査位置は、前記第一及び第二治具にそれぞれ対応する請求項10~14のいずれか1項に記載の位置補正情報生成方法。
  16. 前記ずれ情報及び前記検査位置には、前記治具の、前記基板の面に垂直な軸回りの回転角を含む請求項10~15のいずれか1項に記載の位置補正情報生成方法。
  17. 記(2c)は、
    前記導電露出部位置データ及び前記プローブ配置データに基づいて、複数の温度にそれぞれ対応付けて、前記各温度に応じた熱膨張を反映して前記位置補正情報を生成する請求項10~16のいずれか1項に記載の位置補正情報生成方法。
  18. (1a)請求項10に記載の位置補正情報生成方法によって前記位置補正情報を生成する工程と、
    (1b)前記基板に対する所定の検査位置へ前記治具を相対的に移動させ、当該検査位置で前記複数のプローブを前記基板の面に接触させて前記各プローブの導通状態を検出する工程と、
    (1c)前記検出された各プローブの導通状態に基づいて複数の前記組合せパターンのうちの一つを選択し、前記選択された組合せパターンに対して前記位置補正情報によって対応付けられたずれ情報を補正ずれ量として取得する工程と、
    (1d)前記補正ずれ量に基づいて、前記検査位置を補正する工程とを含む検査位置補正方法。
  19. (1a)検査対象となる基板の面に形成された複数の導電部における露出部分である導電露出部に対して設定された複数の検査点に接触させるための複数のプローブの導通状態の組合せパターンを複数パターン含み、前記複数のプローブを保持する治具のずれを表すずれ情報と前記各組合せパターンとが対応付けられた位置補正情報を準備する工程と、
    (1b)前記基板に対する所定の検査位置へ前記治具を相対的に移動させ、当該検査位置で前記複数のプローブを前記基板の面に接触させて前記各プローブの導通状態を検出する工程と、
    (1c)前記検出された各プローブの導通状態に基づいて前記複数の組合せパターンのうちの一つを選択し、前記選択された組み合わせパターンに対して前記位置補正情報によって対応付けられたずれ情報を補正ずれ量として取得する工程と、
    (1d)前記補正ずれ量に基づいて、前記検査位置を補正する工程とを含み、
    前記ずれ情報及び前記検査位置には、前記治具の、前記基板の面に垂直な軸回りの回転角を含む検査位置補正方法。
  20. 検査対象となる基板に設けられた複数の導電部における露出部分である導電露出部に対して設定された複数の検査点に、移動可能な治具によって前記複数の検査点の配置と対応するように保持された複数のプローブを接触させる位置である検査位置を補正するための位置補正情報を生成する位置補正情報生成システムであって、
    前記基板における前記各導電露出部の位置を表す導電露出部位置データを記憶する導電露出部位置データ記憶部と、
    前記各プローブの配置を表すプローブ配置データを記憶するプローブ配置データ記憶部と、
    前記複数の検査点に対して前記複数のプローブがそれぞれ接触する前記治具の位置を基準位置とし、前記導電露出部位置データ及び前記プローブ配置データに基づいて、前記基準位置から前記基板の面方向に沿ってずれた複数の位置に前記治具をそれぞれ位置させたときの前記各プローブの導通状態を取得し、当該ずれを表すずれ情報と当該プローブの導通状態とをそれぞれ対応付ける位置補正情報を生成する位置補正情報生成部とを備え、
    前記ずれ情報及び前記検査位置には、前記治具の、前記基板の面に垂直な軸回りの回転角を含む位置補正情報生成システム。
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