JP7294005B2 - ピラーガーニッシュとパッケージトレイの組付構造 - Google Patents

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Description

本発明は、ピラーガーニッシュとパッケージトレイの組付構造に関する。
従来、パッケージトレイとして、下記特許文献1に記載のものが知られている。特許文献1に記載のパッケージトレイ(リヤパーセルシェルフフィニッシャ3)には、ピラーガーニッシュ(リヤピラーガーニッシュ1)に設けられた挿入片(差込突部23)を差し込む挿入孔(差込穴19)が設けられている。そして、ピラーガーニッシュの挿入片をパッケージトレイの挿入孔に差し込むことによりピラーガーニッシュをパッケージトレイに対して組み付けることが記載されている。
特開平7-52727号公報
車両の生産工程において、特許文献1のような構成のパッケージトレイにピラーガーニッシュを組み付ける際には、車室内側、つまりパッケージトレイの手前にいる作業者にとって、挿入孔はパッケージトレイにおける奥側に位置することとなり、ピラーガーニッシュの挿入片部をパッケージトレイの挿入孔の位置に整合させて、挿入孔に誘い込む手順に手間が掛かる。また、パッケージトレイの工法の制約のため、挿入片部を挿入孔に組み付ける際に、パッケージトレイ側の壁に引っかかり、作業性が低下するという問題が発生している。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、ピラーガーニッシュとパッケージトレイの組付作業の作業性を向上させることを目的とする。
上記課題を解決するために、本明細書に開示される、車両におけるピラーガーニッシュとパッケージトレイの組付構造は、前記ピラーガーニッシュは、その下端に突設される挿入片を備え、前記パッケージトレイは、その板面のうち車幅方向の側端部において、車両前後方向に沿って設けられた溝状の凹部と、前記凹部の後端に形成され、前記挿入片が差し込まれる孔である挿入孔と、を備え、前記凹部は、車幅方向における少なくとも一方の側面において、他方の側面に向かって突出する突出部を有し、前記突出部は、前記ピラーガーニッシュを前記パッケージトレイに組み付ける際、前記挿入片を前記挿入孔が形成された位置へとガイドするガイド面を備えることを特徴とする。
このような構成とすれば、ピラーガーニッシュをパッケージトレイに組み付ける工程において、作業者は、ピラーガーニッシュの下端に突設されている挿入片を、パッケージトレイに設けられている溝状の凹部に重畳させ、その後挿入片を凹部に押し付けながら後方に摺動させると、凹部に沿って挿入片を変位させることができる。そして、凹部の後端には挿入孔が設けられており、挿入片が挿入孔に差し込まれて係止される。これにより、ピラーガーニッシュがパッケージトレイに組み付けられる。
しかし、組み付け後の隙間管理やガタツキ防止等のために、挿入片と挿入孔のクリアランスは設計上非常に小さくすることが望まれる。そのため、挿入片と挿入孔の位置関係が、特に車幅方向にずれていると、挿入片は挿入孔の周辺の壁(凹部の後端側面)に接触してしまい、うまく組み付けができず、組付工程をやり直さなければならない。
そこで、上記の構成とすれば、溝状をなす凹部は、車幅方向における少なくとも一方の側面において、他方の側面に向かって突出する突出部を有する。そして、突出部にはガイド面が形成されており、ガイド面は、挿入片を挿入孔へとガイドする構成とされている。そのため、挿入片を後方に摺動させる際に、同時に挿入片をガイド面に接触させることで、挿入片と挿入孔の位置関係及び挿入片の変位の方向が調整され、挿入片を正確に挿入孔の位置へと誘い込むことができる。具体的には、挿入片を下方向に押し付けながら後方に摺動させる際に、同時にガイド面に押し付ける方向にも力を加えながら摺動させる。
これにより、挿入片がガイド面により適切な位置に案内され、凹部の後端において、挿入片が挿入孔の周辺の壁に接触することを防ぎ、やり直しをせずともスムーズに組み付けることができるため、組付工程の確実性を高め、その結果、作業性の向上及び工数の低減を実現できる。
また、上記ピラーガーニッシュとパッケージトレイの組付構造において、平面に視て、ガイド面のうち挿入孔の前端に最も近い箇所から、挿入孔の前端までの距離は、挿入片の前後方向の長さよりも小さいものとすることができる。
このような構成とすれば、挿入片を挿入孔の方向に変位させる過程における挿入片、挿入孔、及びガイド面の位置関係は、挿入片がガイド面に接触しているか、挿入片の変位方向(車両後方)の先端が挿入孔に差し込まれているか、又は、その両方の状態が同時に成立しているか、のいずれかの状態になる。つまり、挿入片がガイド面及び挿入孔のどちらにも接していない状態になることがない。
これにより、凹部において挿入片を後方へ変位させる過程では、挿入片の先端が挿入孔に差し込まれるまでは、ガイド面によって挿入片と挿入孔の位置関係及び変位の方向が適切に保たれるため、組付工程の確実性をより高めることができる。
さらに、上記ピラーガーニッシュとパッケージトレイの組付構造において、前記突出部は、前記凹部において、少なくとも車幅方向外側の側面に設けるものとすることができる。
実際の組付工程においては、作業者は、車室内であって、パッケージトレイの前方に配されており、両手でピラーガーニッシュを持って作業を行う。具体的には、後方に配されているパッケージトレイの凹部とピラーガーニッシュの挿入片との位置合わせをした後に、ピラーガーニッシュを車両後方に変位させて組み付ける。このようにして行われる組付工程においては、作業者は前傾姿勢になっているため、ピラーガーニッシュを変位させるにあたり、自身の近くに向けて、つまり車幅方向内側に向けて引き付けながら変位させるよりも、自身の遠方側に向けて、つまり車幅方向外側に向けて挿入片を押し付けながら後方に変位させる方が作業は容易である。
よって、このようにすれば、作業者にとって、より容易な方法で組み付けることができるため、組付工程の確実性をより高めることができる。
本発明によれば、ピラーガーニッシュをパッケージトレイに組み付ける際の確実性を高め、作業性の向上と工数の低減を図ることができる。
実施形態1に係る車両を車室内からの視点により示す図 ピラーガーニッシュをパッケージトレイに組み付けた状態を車両斜め前方から視た斜視図(1) ピラーガーニッシュをパッケージトレイに組み付けた状態を車両斜め後方から視た斜視図(2) 組み付け前におけるピラーガーニッシュ下端部とパッケージトレイ側端部の斜視図 パッケージトレイ全体の平面図 図5におけるA-A断面図であって、組み付け前における挿入片及び挿入孔の周辺を示す断面図 パッケージトレイにおける凹部及び挿入孔周辺の平面図 突出部がないとした場合の凹部を表した平面図 凹部の幅及び挿入孔の位置を変化させた場合を模式的に表した平面図(1) 凹部の幅及び挿入孔の位置を変化させた場合を模式的に表した平面図(2) 凹部の幅及び挿入孔の位置を変化させた場合を模式的に表した平面図(3) 凹部の幅及び挿入孔の位置を変化させた場合を模式的に表した平面図(4) 突出部が配設された凹部と挿入片の軌跡を模式的に表した平面図
<実施形態>
本発明の実施形態を、図1から図13によって説明する。本実施形態では、セダン型の車両におけるリヤピラー11の車室内側を覆う内装用部材であるピラーガーニッシュ20と、後部座席12の後方に配され、車室空間と荷室とを隔てる内装用部材であるパッケージトレイ40との組付構造について例示する。なお、各図に示した矢印FR及びRRの方向はそれぞれ前方(車両進行方向)及び後方を示し、矢印IN及びOUTの方向はそれぞれ車室内側及び車室外側の方向を示し、矢印UP及びDWの方向はそれぞれ上方及び下方を示す。また、一部の図においては、上記した矢印IN及びOUTの代わりに、矢印L及びRを用いており、それぞれ車両進行方向に対する左方向及び右方向を示す。
車両には、図1に示すように、車室内における後部座席12の後方にパッケージトレイ40が配設されるとともに、パッケージトレイ40の車幅方向における側方に、ピラーガーニッシュ20が配設されている。
ピラーガーニッシュ20は、図1に示すように、車両用ドア13とリヤウインドウ14の間に配されるリヤピラー11を構成する内装用の部材であり、リヤピラーパネルの車室内側にクリップ25を介して取り付けられる。また、ピラーガーニッシュ20の後端は、リヤウインドウ14のガラス面とパッケージトレイ40の板面とに沿って鋭角状に形成されている。
ピラーガーニッシュ20は、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂からなり、図2から図4に示すように、車室内側に意匠面21を有するピラーガーニッシュ本体部22と、ピラーガーニッシュ本体部22の車室外側の面に突設されたクリップ台座部23及びクリップ25と、パッケージトレイ40に組み付けられる際にパッケージトレイ40の板面と接するピラーガーニッシュ下端部24と、ピラーガーニッシュ下端部24の車両後方側に突設される挿入片30と、を備えている。
意匠面21は、ピラーガーニッシュ本体部22の車室内側において車両前後方向及び車両上下方向に延在しており、意匠面21に意匠的な加工を施したり、意匠面21を表皮材で覆ったりすることにより、車室の内装の意匠性を高めるものである。
ピラーガーニッシュ下端部24は、上下方向に延在するピラーガーニッシュ本体部22の意匠面21に対し、意匠面21の下端から車室外側に向かってほぼ水平に延設された板状の部分であり、ピラーガーニッシュ20がパッケージトレイ40に組み付けられる際にはパッケージトレイ40の板面と面当たりで接する部分である。また、ピラーガーニッシュ下端部24の後端近傍には、車両下方に向かって挿入片30が突設されている。
挿入片30は、図4及び図6に示すように、ピラーガーニッシュ下端部24から車両下方に突出する挿入片基端部31と、挿入片基端部31の突出端部から車両後方に伸び、後述する挿入孔50の孔縁52に係止される挿入片先端部32と、で構成されている。言い換えれば、挿入片30は、挿入片先端部32が挿入片基端部31から車両後方に折れ曲がる鉤状(L字状)に構成されている。さらに言い換えれば、挿入片30は、挿入片先端部32とピラーガーニッシュ下端部24との間に、後述するパッケージトレイ40に設けられる挿入孔50の車室後方に位置する孔縁52を受け入れる切り欠きを有して構成されている。
挿入片30の下端面33のうち挿入片基端部31を構成する部分は、車両前方に向かうにつれて車両上方に傾斜している。すなわち、車両側方から視た場合、挿入片基端部31は、車両前方に向かうほどその上下方向の幅が小さくなるテーパー形状とされる。一方、挿入片先端部32の上端面34は、車両後方に向かうにつれて車両下方に傾斜している。すなわち、車両側方から視た場合、挿入片先端部32は、車両後方に向かうほどその上下方向の幅が小さくなるテーパー形状とされる。
パッケージトレイ40は、図5に示すように、ほぼ板状をなすパッケージトレイ本体部42と、本体部42の車幅方向側端に位置し、ピラーガーニッシュ20を組み付けた際に上述したピラーガーニッシュ下端部24と重畳する部分であるパッケージトレイ側端部41と、からなる。パッケージトレイ40は、例えば、ケナフ等の天然繊維を混合した合成樹脂製の基材を所定の立体形状にプレス成形し、このプレス成形と併せて基材の不要部分をプレス装置に設けられたドリルやせん断刃(シャー刃)で除去することにより形成されている。また、パッケージトレイ40は、その板面が表皮材により覆われている。
パッケージトレイ本体部42は、図5に示すように、車幅方向及び車両前後方向に延在するトレイ意匠面47を有しており、トレイ意匠面47を含むパッケージトレイ40の板面全体が所望の色彩や模様が付された表皮材により覆われて加飾がなされる。また、パッケージトレイ本体部42には、図5に示すように、シートベルトを引き出すためのシートベルト引き出し口45と、スピーカグリルを装着するためのスピーカ配設口46とが、板面に開口する形でそれぞれ設けられている。
パッケージトレイ側端部41は、図5に示すように、パッケージトレイ本体部42から車幅方向外側に延設され、パッケージトレイ本体部42と一体的に成形されている。言い換えると、パッケージトレイ側端部41は、パッケージトレイ本体部42の車幅方向における両側に設けられ、それぞれ車両前後方向に沿って延在している。また、パッケージトレイ側端部41には、車両前後方向に沿って溝状の凹部43が設けられている。
凹部43は、図4及び図6に示すように、その前後方向の長さは挿入片30の前後方向の長さL2よりも十分に大きく、その車幅方向の幅は、挿入片30の車幅方向の幅よりも十分に大きいものとされる。なお、凹部43の後端近傍における幅については、後述するパッケージトレイ40の工法に基づく制約がある。また、凹部43は、その底面である底面部44が車両後方から前方に向かうにつれて上方に延びるように形成される。すなわち、車両側方から凹部43の断面形状を視た場合、図6に示すように、パッケージトレイ40の板面を基準とする凹部43の深さは、後端の近傍において最も大きく、車両前方に向かうほど小さくなるテーパー形状とされる。また、凹部43の前端においては、底面部44はパッケージトレイ40の板面と高さが等しくなっている。
また、凹部43の車両前後方向における後端には、図6及び図7に示すように、挿入片30を差し込むための挿入孔50が設けられている。挿入孔50は、パッケージトレイ40がプレス成形された後、上下方向に変位するドリルやせん断刃を用いた穴あけ工程を経て形成される。挿入孔50は、凹部43の後端における側面である後端側面51の近傍において、底面から後端側面51を経てパッケージトレイ40の板面に至るように形成される。挿入孔50の後端側における車幅方向の幅は、挿入片30に対してはめあい公差を有して設定され、差し込まれる挿入片30が挿入孔50の孔縁52に係止されるようになっている。一方、挿入孔50の前端側においては、前端側から挿入片先端部32を差し込みやすいように、後端側に比べて幅が広くなっている。
上述したように、パッケージトレイ40はプレス工法により成形され、その後ドリル等による穴あけ工程を経て挿入孔50が形成される。穴あけ工程において、挿入片30の組み付けが可能な挿入孔50を高い確実性をもって形成するためには、底面部44の後端における幅(後端側面51の幅)を、挿入孔50の幅よりも大きくしなければならないという設計上の制約がある。この制約が必要な理由を図9から図12を用いて説明する。
図9から図12は、パッケージトレイ40の凹部及びその後端に形成された挿入孔の位置関係を模式的に表した平面図であり、一点鎖線の矢印はピラーガーニッシュ20をパッケージトレイ40に組み付ける際の挿入片30の軌跡である。また、挿入片30を凹部の後端まで変位させた場合の挿入片30の位置を、2点鎖線で表している。
例えば、凹部の後端における底面部の幅が、挿入孔の幅と同程度とすれば、図9に示すように、挿入孔150の幅方向の中心が、凹部143の幅方向の中心に対してずれることなく挿入孔150が形成された場合には、挿入片30はスムーズに挿入孔150へと導かれ、差し込まれる。しかし、挿入孔と凹部の幅方向の中心がずれた状態で挿入孔が形成された場合には、図10に示すように、凹部243の後端からは車幅方向にずれた位置に挿入孔250が形成されてしまうため、凹部243に沿って挿入片30を変位させても、挿入片30を挿入孔50に差し込むことが困難になる。
そこで、凹部の後端における底面部の幅を、挿入孔の幅の、例えば3倍程度の大きさとする。このようにすれば、図11に示すように、挿入孔350と凹部343の幅方向の中心がずれていない場合はもちろん、図12のようにずれが生じていたとしても、挿入孔450は凹部443の後端に形成されるため、挿入片30を挿入孔450に差し込むことが可能である。
つまり、挿入孔50を形成する際の穴あけ工程における位置精度、加工精度を考慮して、挿入孔50が形成される位置が車幅方向にずれてしまったとしても、挿入孔50に挿入片30を差し込むことができるようにするために、このような設計上の制約を設けている。
しかし、図8に示すように、この制約のもとで底面部544の幅を挿入孔550の幅よりも大きくした場合、図8の1点鎖線で示すように、挿入片30を凹部543に沿って後方へ変位させる際には、挿入孔550に対する挿入片30の位置が、底面部544の幅の範囲内において車幅方向にずれてしまうおそれがある。この場合、挿入片30が挿入孔550に差し込まれず後端側面551に接触してしまうため、挿入片30を挿入孔550に差し込むことが困難になると考えられる。
そのため、本実施形態においては、凹部43は、その車幅方向における少なくとも一方の側面、例えば車幅方向外側の側面において、対向する内側の側面に向かって突出する突出部53を有する構成とされる。模式的には図13のように、突出部53は平面に視て前後方向に長い三角形の形状をしており、その三角形の3辺のうちの2辺が、外側の側面の一部として、対向する側面の方向に向かって突出している。そして、突出した2辺のうち車両前端側に配される辺は、後方に向けて延長したとすれば挿入孔50に至るように、車両前後方向に対して角度がつけられている。
図7に示すように、突出部53はその車両前端側において、ガイド面54を備える。ガイド面54は、挿入片30をガイド面54に押し付けた場合の当接面を車両後方に延長すると、挿入孔50に至るような向きに形成されている。つまり、組付工程において、挿入片30を底面部44及びガイド面54に押し付けつつ後方に摺動させると、挿入片30はガイド面54によって挿入孔50の方向へ導かれながら後方へ変位していき、挿入孔50へ差し込まれる。なお、ガイド面54は、その後端であって挿入孔50の前端に最も近い箇所から、挿入孔50の前端までの距離L1が、挿入片30の前後方向の長さL2よりも小さいものとされる。
続いて、ピラーガーニッシュ20とパッケージトレイ40の組付態様について説明する。車両後方に配設されたパッケージトレイ40に対して車両前方、つまり、図2における手前側に位置する作業者にとっては、挿入孔50はパッケージトレイ40の奥方かつ車両下方に控えて配されており、挿入孔50が視認しにくいものとなっている。特に、車室内における車両後方空間は、リヤウインドウ14が迫ることから後方に向かうにつれて狭くなる狭小空間とされており、作業者がパッケージトレイ40に配設されている挿入孔50の近傍を上方から覗き込みにくい構成となっている。
一方、パッケージトレイ40に設けられている凹部43は、挿入孔50のある位置から前方、つまり作業者の方向に延伸されており、また、挿入孔50の幅よりも十分に大きな幅を有している。よって、作業者は挿入孔50を直接視認できずとも、凹部43は容易に視認できるため、凹部43の位置及び向きから、凹部43の後端に配される挿入孔50の位置を把握することができる。そして、作業者は、その凹部43に対してピラーガーニッシュ下端部24に配設されている挿入片30を重畳させ、下方向に押しつけながら後方に摺動させることで、挿入片30を凹部43に沿って変位させることができる。
また、本実施形態に係る凹部43は、その車両外側の側面に突出部53を有している。したがって、作業者が挿入片30を後方に変位させる際に、下方向へ押しつけることに加え、車両外側にある突出部53が備えるガイド面54に押しつけつつ後方に摺動させると、図7の1点鎖線で示す軌跡のように、挿入片30はガイド面54によって挿入孔50の方向へとガイドされながら後方に変位するため、挿入片30はスムーズに挿入孔50へ差し込まれるようになっている。そして、差し込まれた挿入片30をさらに後方へと押し込むことで、挿入片30が挿入孔50の孔縁52に当接して係止された状態となる。これにより、ピラーガーニッシュ20とパッケージトレイ40の組付工程が完了する。
続いて、本実施形態に係る組付構造の作用及び効果について説明する。本実施形態に係る凹部43の後端側面51の幅は、上述したパッケージトレイ40の工法の制約により、挿入孔50の幅に対して大きくなるように形成されている。また、パッケージトレイ40の手前側(車両前方)に位置する作業者が車両後方に配される挿入孔50の位置を視認して、挿入片30との位置関係を微調整しつつ組み付けることは困難である。したがって、組付工程において、挿入片30を凹部43に沿って後方に変位させるにあたり、挿入孔50に対する車幅方向の位置関係にずれが生じると、挿入片30は凹部43の後端側面51に接触してしまい、挿入孔50に差し込まれない。よって、この場合にはピラーガーニッシュ20の組付工程をやり直さなければならず、作業性の低下及び工数の増加につながっていた。
そこで、本実施形態に係る構成では、凹部43はその車幅方向における少なくとも一方の側面に、他方の側面に向かって突出する突出部53を備えている。そして、突出部53はガイド面54を有しており、作業者が挿入片30を下方向、かつガイド面54のある側面に接する方向に押しつけながら後方に変位させると、挿入片30がガイド面54により挿入孔50の方向へと導かれ、挿入片30がスムーズに挿入孔50へと差し込まれる。その後、挿入片30をさらに後方へと押し込むと、挿入片30が挿入孔50に係止され、ピラーガーニッシュ20がパッケージトレイ40に組み付けられる。このような組付工程において、作業者は挿入孔50と挿入片30の相対的な位置関係を視認して挿入片30の位置を微調整する必要はなく、単に下方向かつガイド面54のある側面に接する方向に押しつけながら後方に変位させるだけで組み付けが可能となり、作業の確実性が高まるため、作業性の低下及び工数の増加を防ぐことができる。
また、本実施形態では、図7に示すように、ガイド面54は、そのガイド面54のうち挿入孔50の前端に最も近い箇所P1から、挿入孔50の前端P2までの距離L1が、挿入片30の前後方向の長さL2よりも小さくなるように形成されている。このような構成により、凹部43において挿入片30を前方から後方に向かって変位させるにあたり、少なくとも挿入片30の一部が挿入孔50の前端に差し込まれるまでは、挿入片30がガイド面54に接触していることになるため、挿入片30は挿入孔50の方向へと導かれる。これにより、組付工程の確実性をより高め、作業性の低下及び工数の増加を防ぐことができる。
さらに、本実施形態では、凹部43における突出部53は、車幅方向の2つの側面のうち少なくとも車幅方向外側の側面に設けられている。ここで、ピラーガーニッシュ20とパッケージトレイ40の組付工程の際には、作業者はパッケージトレイ40の前方の車室内に配されており、車両後方に向かって前傾姿勢になり、組付作業を行う。そのため、作業者にとっては、手に持ったピラーガーニッシュ20を下方側かつ遠方側(車幅方向外側)に向かって押し付けながら後方に摺動させる方が、下方側かつ手前側(車幅方向内側)に向かって引き付けながら後方に摺動させるよりも容易である。したがって、本実施形態に係る構成によると、作業者は下方側かつ遠方側(車幅方向外側)にピラーガーニッシュ20を押し付けながら後方に摺動させることで組み付けが可能となるため、組付工程における作業効率を高め、その結果組付工程の確実性をより高めることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上述した実施形態では、突出部53は、平面に視て三角形状をなしていたが、突出部53の形状は三角形に限定されることはなく、台形、平行四辺形等の四角形や、その他の多角形、曲線からなる形状でも構わない。
(2)パッケージトレイ40の材質、形状、成形方法は、上述したものに限定されず、適宜変更可能である。
(3)挿入片30及び挿入孔50の位置、形状、大きさは、上述したものに限定されず、適宜変更可能である。
20…ピラーガーニッシュ、30…挿入片、40…パッケージトレイ、41…パッケージトレイ側端部、43…凹部、44…底面部、50…挿入孔、53…突出部、54…ガイド面

Claims (3)

  1. 車両におけるピラーガーニッシュとパッケージトレイの組付構造であって、
    前記ピラーガーニッシュは、その下端に突設される挿入片を備え、
    前記パッケージトレイは、その板面のうち車幅方向の側端部において、車両前後方向に沿って設けられた溝状の凹部と、前記凹部の後端に形成され、前記挿入片が差し込まれる孔である挿入孔と、を備え、
    前記凹部は、その底面である底面部が、前方から後方に向かって前記板面から徐々に下方に降りる傾斜をもつスロープ状に形成され、
    前記凹部は、前記底面部が下方に降り始めた部分から、前記凹部の後端まで連続的に形成された車幅方向における側面のうち、少なくとも一方において、前記側面の一部が他方側に突出した突出部を有し、
    前記突出部は、前記ピラーガーニッシュを前記パッケージトレイに組み付ける際、前記挿入片を前記挿入孔が形成された位置へとガイドするガイド面を備えることを特徴とする、ピラーガーニッシュとパッケージトレイの組付構造。
  2. 前記挿入片の下方側の端縁は、前方から後方に向かって下方に傾斜した形状である、請求項1に記載のピラーガーニッシュとパッケージトレイの組付構造。
  3. 前記ガイド面は、前記突出部の前端側の面であり、前記挿入孔よりも前方において、前記挿入孔とは間隔を空けた位置に設けられている、請求項1または請求項2に記載のピラーガーニッシュとパッケージトレイの組付構造。
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