JP7291186B2 - エラストマー組成物、水架橋性エラストマー組成物、及びその製造方法 - Google Patents
エラストマー組成物、水架橋性エラストマー組成物、及びその製造方法 Download PDFInfo
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Description
(A)第1のプロピレン系樹脂 10~80質量部;
(B)エチレン・α-オレフィン系共重合体 20~90質量部;
(C)非芳香族系ゴム用軟化剤 前記(B)100質量部に対して60~150質量部;(D)有機過酸化物 前記(A)及び(B)からなる組成物100質量部に対して0.5~3質量部;
(E)架橋助剤 前記(A)及び(B)からなる組成物100質量部に対して0.1~6質量部;
(F)シランカップリング剤 前記(A)及び(B)からなる組成物100質量部に対して1~7質量部;及び
(G)無機フィラー 前記(A)及び(B)からなる組成物100質量部に対して0~50質量部;
を含むエラストマー組成物である。
(1)前記(A)第1のプロピレン系樹脂、前記(B)エチレン・α-オレフィン系重合体、前記(E)架橋助剤、前記(F)シランカップリング剤、及び前記(G)無機フィラーの全量と、前記(C)非芳香族系ゴム軟化剤のうちの0ないし全量と、を溶融混練し、(2)前記工程(1)で得られた組成物に、前記(D)有機過酸化物の全量を添加して、動的に熱処理し、
(3)前記工程(2)で得られた組成物に、前記工程(1)で添加した(C)の残分を配合して得られる、第1の発明に記載のエラストマー組成物である。
(1)(A)第1のプロピレン系樹脂 10~80質量部;
(B)エチレン・α-オレフィン系重合体 20~90質量部;
(E)架橋助剤 前記(A)及び(B)からなる組成物100質量部に対して0.1~6質量部;
(F)シランカップリング剤 前記(A)及び(B)からなる組成物100質量部に対して1~7質量部;及び
(G)無機フィラー 前記(A)及び(B)からなる組成物100質量部に対して0~50質量部の全量と、
前記(C)芳香族系ゴム用軟化剤 前記(B)100質量部に対して60~150質量部のうち、0ないし全量と、
を溶融混練する工程;
(2)前記工程(1)で得られた組成物に、前記(D)有機過酸化物 前記(A)及び(B)からなる組成物100質量部に対して0.2~3質量部を添加して、動的に熱処理する工程;
(3)前記工程(2)で得られた組成物に、前記工程(1)で添加した(C)の残分を配合する工程;
(4)前記工程(3)において得られたエラストマー組成物100質量部に対して、前記(H)シラノール縮合触媒 0.005~0.3質量部を配合する工程;
(5)前記工程(4)において前記(H)シラノール縮合触媒の配合されたエラストマー組成物を、成形物に成形する工程;及び
(6)前記工程(5)において成形された成形物を温水で処理する工程;
を含む成形物の製造方法である。
上記成分(A)はプロピレン系樹脂である。上記成分(A)は耐熱性、成形加工性に寄与する。
好ましい(I)第2のポリプロピレン系樹脂の配合量は、成分(A)第1のプロピレン系樹脂及び成分(B)エチレン・α-オレフィン系共重合体からなる組成物100質量部に対して、好ましくは5~150質量部であり、より好ましくは10~100質量部である。
上記成分(B)はエチレンとα-オレフィンを主体とする共重合体である。上記成分(B)は柔軟性を付与するとともに、圧縮永久歪みの向上(圧縮永久歪みを小さくすること)に寄与する。
これらの中で、柔軟性の点から、エチレン・1-オクテン共重合体ゴム、エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体ゴム(EPDM)が好ましい。上記成分(B)としては、これらの1種又は2種以上の混合物を用いることができる。
上記成分(C)は非芳香族系ゴム用軟化剤である。上記成分(C)は、成形加工性、及び柔軟性を向上させる働きをする。
一方、ブリードアウトの発生を抑制する観点から、通常150質量部以下、好ましくは140質量部以下、より好ましくは130質量部以下である。
上記成分(D)は有機過酸化物である。上記成分(D)は、溶融混練時にラジカルを発生せしめ、そのラジカルが連鎖的に反応することにより、上記成分(B)を架橋せしめ、良好な(非常に小さい)圧縮永久歪みを実現させ、同時に成形物の耐油性も改善する働きをする。そのため、圧縮永久歪みや耐油性を改善するためには、有機過酸化物の配合量を増加させる必要がある。しかしながら、有機過酸化物の配合量を増やすと、成形物の表面に架橋ブツが発生したり成形性が悪化するため、従来技術では、表面が滑らかな成形物を得るためには、有機過酸化物の配合量を抑える必要があり、圧縮永久歪みや耐油性にも優れる成形物を得ることが困難であった。本発明においては、後記するように、上記成分(A)及び成分(B)、(E)架橋助剤、(F)シランカップリング剤、並びに、所望により(G)無機フィラーの各成分を混合し、これらの各成分が十分に溶融混練された状態で、成分(D)である有機過酸化物を配合する。そのため、各成分が十分に溶融混練しないうちに成分(B)と(D)有機過酸化物とが架橋反応してしまうのを防止でき、その結果、圧縮永久歪みが加硫ゴムのように非常に小さく、耐油性が高く、かつ、外観も良好な成形物を得ることができる。
上記成分(E)は、架橋助剤である。上記成分(E)は、上記成分(D)による架橋反応を均一に、かつ効率的にする働きをする。
成分(F)はシランカップリング剤である。シランカップリング剤は、加水分解性基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;アセトキシ基等のアシルオキシ基;クロロ基等のハロゲン基など)、及び有機官能基(例えば、アミノ基、ビニル基、エポキシ基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、イソシアネート基など)の少なくとも2種類の異なる反応性基を有するシラン化合物である。上記成分(F)は、上記成分(B)を架橋せしめ、良好な圧縮永久歪みを実現させる働きをする。また上記成分(F)は、上記成分(B)にグラフトし、温水による後処理、所謂水架橋処理の際の架橋点を形成する働きをする。
上記成分(G)は無機フィラーである。上記成分(G)は任意成分である。上記成分(A)、及び上記成分(B)は通常ペレット状のものが市販されている。上記成分(C)、上記成分(D)、上記成分(E)、及び上記成分(F)はしばしば常温で液状である。そのため本発明のエラストマー組成物を生産する際には、ペレット状成分と液状成分との分離・不均一化を抑制・防止するため、液状成分は液体添加装置を使用して溶融混練装置に投入するのが通常であるところ、上記成分(G)を用いることにより、液状成分の一部又は全部を、液体添加装置を使用せず、ペレット状成分と共に溶融混練装置に投入することが可能になる。
上記成分(H)はシラノール縮合触媒である。上記成分(H)は温水による後処理、所謂水架橋処理の際に、上記成分(F)が上記成分(B)にグラフトすることにより形成された架橋点の架橋(シラノール間の脱水縮合反応)を促進・触媒し、圧縮永久歪を向上(小さく)せしめ、耐油性を向上させる働きをする。
本発明のエラストマー組成物は、上記成分(A)、(B)、(E)、(F)、(G)の全量、上記成分(C)の0~全量、及び所望により用いる任意成分を、任意の溶融混練機を使用して溶融混練し、前記各成分が十分に混合された状態にある組成物中に、上記成分(D)の全量を添加して動的に熱処理を行い、続いて、動的に熱処理された混合物に、成分(C)の残分を配合することにより得ることができる。なお、成分(C)の全量を添加した組成物中に成分(D)を添加した場合には、動的に熱処理された混合物に成分(C)の残量を配合する必要がないことは言うまでもない。本発明においては、上記のようにして有機過酸化物である成分(D)を配合するため、成分(A)である第1のプロピレン系樹脂と成分(B)であるエチレン・α-オレフィン系共重合体とを十分に溶融混練しないうちに成分(B)と(D)有機過酸化物とが架橋反応してしまうのを防止でき、その結果、圧縮永久歪みが加硫ゴムのように非常に小さく、耐油性が高く、かつ、外観も良好な成形物を得ることができる。なお、本発明において、溶融混練、及び動的に熱処理を行うには、例えば、単軸押出機、二軸押出機、ロール、ミキサー、各種のニーダー、及びこれらを組み合わせた装置等を適宜使用できる。また、「動的に熱処理」とは、上記成分(D)有機過酸化物の分解が有意に起こる温度条件において、溶融混練することを意味する。
本発明の水架橋性エラストマー組成物は、本発明のエラストマー組成物に成分(H)であるシラノール縮合触媒を配合することにより得ることができる。上記成分(H)は、シラノール縮合触媒を単体でそのまま配合してもよく、任意の樹脂と共に溶融混練した組成物、所謂マスターバッチとして配合してもよい。上記成分(H)は、取扱性の観点から、マスターバッチとして配合することが好ましい。上記マスターバッチに用いる任意の樹脂としては、特に制限されないが、本発明のエラストマー組成物との混和性の観点から、エチレン・α-オレフィン共重合体、プロピレン系樹脂などが好ましい。上記マスターバッチには、本発明の目的に反しない限度において、所望により、軟化剤、可塑剤、顔料、有機フィラー、滑剤、酸化防止剤、熱安定剤、耐候性安定剤、離型剤、帯電防止剤、金属不活性剤、及び界面活性剤などの添加剤を更に含ませることができる。
(A-1)日本ポリプロ株式会社のポリプロピレンホモポリマー「ノバテックEA9(商品名)」、メルトマスフローレート(温度230℃、荷重21.18N)0.5g/10分。
(A-2)サンアロマー株式会社のポリプロピレンホモポリマー「VS200A(商品名)」メルトマスフローレート(温度230℃、荷重21.18N)0.5g/10分。
(A-3)サンアロマー株式会社のポリプロピレンホモポリマー「PM900A(商品名)」メルトマスフローレート(温度230℃、荷重21.18N)30g/10分。
(B-1)KUMHO社のエチレン・α-オレフィン・ジエン共重合体「KEP570P(商品名)」、エチレンに由来する構成単位の含有量70質量%。ムーニー粘度ML1+4(125℃)53、ENB含有量4.5質量%。
(C-1)出光興産株式会社のパラフィン系鉱物油「ダイアナプロセスオイルPW100(商品名)」、動的粘度100cSt(40℃)、流動点-12℃、引火点260℃。
(D-1)日油株式会社の2,5-ジメチル-2,5-ジ-(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン「パーヘキサ25B(商品名)」。1分半減期温度 179.8℃。
(D-2)日油株式会社の2,5-ジメチル-2,5-ジ-(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン混合物「パーヘキサ25B-36(商品名)」。上記(D-1)36質量%を上記(C-1)64質量%で希釈した混合物。
(E-1)新日鉄住金化学株式会社のジビニルベンゼン「DVB-570(商品名)」。
(F-1)信越化学工業株式会社のビニルトリメトキシシラン「KBM-1003(商品名)」。
(G-1)日東粉化工業株式会社の炭酸カルシウム「NS400(商品名)」。
(H-1)日東化成工業株式会社のジオクチルスズジラウレート「ネオスタンU-810(商品名)」。
(I-1)日本ポリプロ株式会社のポリプロピレンホモポリマー「ノバテックEA9(商品名)」、メルトマスフローレート(温度230℃、荷重21.18N)0.5g/10分。
(J-1)BASF社のヒンダードフェノール系酸化防止剤「IRGANOX1010(商品名)」。
(J-2)BASF社の燐系酸化防止剤「IRGAFOS168(商品名)」。
(J-3)住化カラー株式会社製 カーボンブラックマスターバッチ「PEM-8080(商品名)」。
(1)エラストマー組成物の製造:
上記成分(A-1)21.43質量部、上記成分(A-3)9.52質量部、上記成分(B-1)69.05質量部からなる組成物100質量部に対して、上記成分(C-1)69.05質量部、上記成分(D-2)2.79質量部、上記成分(E-1)2.00質量部、上記成分(F-1)3.00質量部、上記成分(G-1)28.57質量部、上記成分(I-1)69.05質量部、上記成分(J-1)0.24質量部、上記成分(J-2)0.12質量部、及び上記成分(J-3)4.92質量部を用いてエラストマー組成物を製造した。同方向回転二軸押出機を使用し、上記成分(D-2)、(C-1)及び(I-1)以外の成分は、ブレンダーを使用してドライブレンドした後、押出機のスクリュウ根元の位置にフィードし、上記成分(D-2)は液体添加装置を使用し、押出機バレル全長の約1/4の位置でフィードし、その後、上記成分(C-1)は液体添加装置を使用し、押出機バレル全長の約1/2の位置でフィードし、更にその後、上記成分(I-1)を押出機バレル全長の約3/4の位置でサイドフィードし、ダイス設定温度200℃の条件で溶融混練してエラストマー組成物を得た。
上記成分(A-2)14質量%、上記成分(A-3)5質量%、上記成分(B-1)44質量%、上記成分(C-1)37質量%からなる組成物100質量部に対して、上記成分(D-1)0.15質量部、上記成分(E-1)0.3質量部、上記成分(H-1)0.5質量部、上記成分(J-1)0.1質量部、上記成分(J-2)0.05質量部、上記成分(G-1)16質量部、及び上記成分(J-3)2.022質量部を用いてシラノール触媒マスターバッチを作成した。同方向回転二軸押出機を使用し、上記成分(C-1)以外の成分は、ブレンダーを使用してドライブレンドした後、押出機のスクリュウ根元の位置にフィードし、上記成分(C-1)を液体添加装置を使用し、押出機バレル全長の約1/2の位置でサイドフィードし、ダイス温度200℃の条件で溶融混練してシラノール触媒マスターバッチを得た。
上記工程(1)で得たエラストマー組成物100質量と上記工程(2)で得たシラノール触媒マスターバッチ5質量部(上記成分(H-1)換算0.01999質量部)を、ブレンダーを使用してドライブレンドし、水架橋性エラストマー組成物を得た。
上記工程(3)で得た水架橋性エラストマー組成物を用い、射出成形機を使用し、厚さ2mm、縦130mm、横130mmの平板を、射出樹脂温度200℃の条件で作成した。
(4-1)引張試験又は耐油試験用試験片採取用の成形物:
上記で得た平板を温度80℃の温水中に48時間浸漬し、引張試験又は耐油試験用試験片採取用の成形物を得た。
(4-2)圧縮永久歪又は硬度用試験片採取用の成形物:
上記で得た平板を4枚重ね、温度200℃でプレス成形することにより、厚さ6.3mm、縦160mm、横130mmの平板を作成し、更にこれを温度80℃の温水中に48時間浸漬し、圧縮永久歪又は硬度用試験片採取用の成形物を得た。
(4-3)外観評価用試験片採取用の成形物:
口径20mmの単軸押出機に厚さ1mm×幅25mmのスリットを有するダイスを取り付け、スクリュー回転数30rpm、押出温度220℃で押出し、片面を金属ロールに接触させ、反対の面は空冷により、約1mm厚の押出シートを作成し、外観評価用試験片採取用の成形物を得た。
なお、表中の上記成分(A)及び(B)の配合量は、上記成分(A)及び(B)からなる組成物100質量部に対する値である。
表中の組成物Pは、上記成分(A)及び(B)からなる組成物を意味する。
表中の上記成分(C)~(G)、及び上記成分(I)~(J)の配合量は、組成物P(上記成分(A)及び(B)からなる組成物)100質量部に対する値である。
表中の上記成分(C)の配合量は、上記成分(A)及び(B)からなる組成物100質量部に対する値と伴に、上記成分(B)100質量部に対する値も併記した。
上記成分(D-2)を使用した場合、上記成分(D-1)としての換算量も併記した。
また、成分(D-2)に含まれる成分(C-1)は成分(C)の量としては含めていない。
表中の組成物Qは、エラストマー組成物を意味する。表中の組成物Rは、水架橋性エラストマー組成物を意味する。
表中のMBは、シラノール触媒マスターバッチを意味する。表中のMBの配合量は、エラストマー組成物100質量部に対する値である。このときMB中の上記成分(H)以外の成分をエラストマー組成物に含めずに算出している。
表中の上記成分(H)の値は、MBの配合量から算出した、エラストマー組成物100質量部に対する上記成分(H)の配合量である。このときMB中の上記成分(H)以外の成分をエラストマー組成物に含めずに算出したのが「H-1」の欄であり、含めて算出したのが「H-1換算」の欄である。
JIS K6262:2013に準拠し、上記(4-2)で得た成形物を用い、圧縮率25%、小形試験片、温度70℃又は120℃、22時間、及びA法の条件で圧縮永久歪みを測定した。
JIS K6253-3:2012に準拠して、上記(4-2)で得た成形物を用い、ショアAの硬さ(15秒値)を測定した。
JIS K6251:2010に準拠し、上記(4-1)で得た成形物から打抜いたダンベル状3号形試験片を用い、引張速度500mm/分の条件で測定した。
JIS K6258:2003に準拠し、上記(4-1)で得た成形物から採取した試験片を用い、温度120℃のIRM#903オイルに22時間浸漬した後の体積膨潤率を測定した。
JIS B0601:1994に準拠し、上記(4-3)で得た成形物の表面(空冷面)の算術平均粗さRaを測定した。また、表面状態(空冷面)を目視で評価した。
上記成分(A-1)21.43質量部、上記成分(A-3)9.52質量部、上記成分(B-1)69.05質量部からなる組成物100質量部に対して、上記成分(C-1)69.05質量部、上記成分(D-2)2.79質量部、 上記成分(E-1)2.00質量部、上記成分(F-1)3.00質量部、上記成分(G-1)28.57質量部、上記成分(I-1)69.05質量部、上記成分(J-1)0.24質量部、上記成分(J-2)0.12質量部、及び上記成分(J-3)4.92質量部を用いてエラストマー組成物を製造した。同方向回転二軸押出機を使用し、上記成分(C-1)69.05質量部のうちの61.90質量部、(D-2)及び(I-1)以外の成分は、ブレンダーを使用してドライブレンドした後、押出機のスクリュウ根元の位置にフィードし、上記成分(D-2)は液体添加装置を使用し、押出機バレル全長の約1/4の位置でフィードし、その後、上記成分(C-1)61.90質量部を液体添加装置を使用し、押出機バレル全長の約1/2の位置でフィードし、更にその後、上記成分(I-1)を押出機バレル全長の約3/4の位置でサイドフィードし、ダイス設定温度200℃の条件で溶融混練してエラストマー組成物を得た。それ以外は、例1Aと同様に行った。結果を表1に示す。
エラストマー組成物の成分を表1~2の何れか1に示すように変更したこと以外は、例1Aと同様に行った。結果を表1~2の何れか1に示す。
エラストマー組成物の成分を表2に示すように変更し、サイドフィードとして、上記成分(I)を添加しないこと以外は、例1Aと同様に行った。結果を表2に示す。
(1’)上記成分(A-1)21.43質量部、上記成分(A-3)9.52質量部、上記成分(B-1)69.05質量部からなる組成物100質量部に対して、上記成分(C-1)69.5質量部、上記成分(D-2)2.79質量部、上記成分(E-1)2.0質量部、上記成分(F-1)3.0質量部、上記成分(G-1)28.57質量部、上記成分(I-1)69.05質量部、上記成分(J-1)0.24質量部、上記成分(J-2)0.12質量部、及び上記成分(J-3)4.92質量部を用いてエラストマー組成物を製造した。同方向回転二軸押出機を使用し、上記成分(C-1)、上記成分(D-2)、及び上記成分(I-1)以外の成分は、ブレンダーを使用してドライブレンドした後、押出機のスクリュウ根元の位置にフィードし、上記成分(D-1)は液体添加装置を使用し、押出機バレル全長の約1/4の位置でフィードし、その後、上記成分(C-1)は液体添加装置を使用し、押出機バレル全長の約1/2の位置でフィードし、更にその後、上記成分(I-1)を押出機バレル全長の約3/4の位置でサイドフィードし、ダイス設定温度200℃の条件で溶融混練してエラストマー組成物を得た。
(2’)上記(1’)で得たエラストマー組成物を用い、射出成形機を使用し、厚さ2mm、縦130mm、横130mmの平板を、射出樹脂温度200℃の条件で作成した。
(3’)
(3’-1)引張試験又は耐油試験用試験片採取用の成形物:
上記(2’)で得た平板を温度80℃の温水中に48時間浸漬し、引張試験又は耐油試験用試験片採取用の成形物を得た。
(3’-2)圧縮永久歪又は硬度用試験片採取用の成形物:
上記(2’)で得た平板を4枚重ね、温度200℃でプレス成形することにより、厚さ6.3mm、縦160mm、横130mmの平板を作成し、更にこれを温度80℃の温水中に48時間浸漬し、圧縮永久歪又は硬度用試験片採取用の成形物を得た。
(3’-3)外観評価用試験片採取用の成形物:
口径20mmの単軸押出機に厚さ1mm×幅25mmのスリットを有するダイスを取り付け、スクリュー回転数30rpm、押出温度220℃で押出し、片面を金属ロールに接触させ、反対の面は空冷により、約1mm厚の押出シートを作成し、外観評価用試験片採取用の成形物を得た。
エラストマー組成物の成分を表3~4の何れか1に示すように変更し、温水への浸漬処理を行わないこと以外は、例10~14と同様に行った。結果を表3~4の何れか1に示す。
エラストマー組成物の成分を表4に示すように変更し、上記成分(D-2)をサイドフィードする代わりに上記成分(D-1)をメインで一括フィードすること以外は、例1Aと同様に行った。結果を表4に示す。
エラストマー組成物として、エクソンモービル社製のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物「サントプレーン101-73(商品名)」を用いて成形物を製造し、各種試験を実施した。結果を表4に示す。
エラストマー組成物として、エクソンモービル社製のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物「サントプレーン101-87(商品名)」を用いたこと以外は、例22と同様に行った。結果を表4に示す。
例2の上記成分(D-2)及び(E-1)の配合量を表4に示すように変更した以外は例2と同様に行った。結果を表4に示す。
Claims (7)
- (A)第1のプロピレン系樹脂 10~80質量部;
(B)エチレン・α-オレフィン系共重合体(但し、前記(A)を除く。) 20~90質量部;
(C)非芳香族系ゴム用軟化剤 前記(B)100質量部に対して60~150質量部;
(D)有機過酸化物 前記(A)及び(B)からなる組成物100質量部に対して0.5~3質量部;
(E)架橋助剤 前記(A)及び(B)からなる組成物100質量部に対して0.1~6質量部;
(F)シランカップリング剤 前記(A)及び(B)からなる組成物100質量部に対して1~7質量部;及び
(G)無機フィラー 前記(A)及び(B)からなる組成物100質量部に対して0~50質量部;
を含むエラストマー組成物であって、
(1)前記(A)第1のプロピレン系樹脂、前記(B)エチレン・α-オレフィン系重合体、前記(E)架橋助剤、前記(F)シランカップリング剤、及び前記(G)無機フィラーの全量と、前記(C)非芳香族系ゴム軟化剤のうちの0ないし全量と、を溶融混練し、
(2)前記工程(1)で得られた組成物に、前記(D)有機過酸化物の全量を添加して、動的に熱処理し、
(3)前記工程(2)で得られた組成物に、前記工程(1)で添加した(C)の残分を配合して得られる、エラストマー組成物。 - 前記工程(3)において、前記工程(1)で添加した(C)の残分と、(I)第2のプロピレン系樹脂とが配合される、請求項1に記載のエラストマー組成物。
- 前記工程(3)により得られた組成物からなる成形物の表面の算術平均粗さRaが、0.5~4.0μmである、請求項1又は2に記載のエラストマー組成物。
- 更に(H)シラノール縮合触媒を、請求項1~3のいずれか一項に記載のエラストマー組成物100質量部に対して、0.005~0.3質量部含む、水架橋性エラストマー組成物。
- 請求項1~3のいずれか一項に記載のエラストマー組成物、または請求項4に記載の水架橋性エラストマー組成物を含む成形物。
- (1)(A)第1のプロピレン系樹脂 10~80質量部;
(B)エチレン・α-オレフィン系重合体(但し、前記(A)を除く。) 20~90質量部;
(E)架橋助剤 前記(A)及び(B)からなる組成物100質量部に対して0.1~6質量部;
(F)シランカップリング剤 前記(A)及び(B)からなる組成物100質量部に対して1~7質量部;及び
(G)無機フィラー 前記(A)及び(B)からなる組成物100質量部に対して0~50質量部の全量と、
(C)非芳香族系ゴム用軟化剤 前記(B)100質量部に対して60~150質量部のうち、0ないし全量と、
を溶融混練する工程;
(2)前記工程(1)で得られた組成物に、(D)有機過酸化物 前記(A)及び(B)からなる組成物100質量部に対して0.5~3質量部を添加して、動的に熱処理する工程;
(3)前記工程(2)で得られた組成物に、前記工程(1)で添加した(C)の残分を配合する工程;
(4)前記工程(3)において得られたエラストマー組成物100質量部に対して、(H)シラノール縮合触媒 0.005~0.3質量部を配合する工程;
(5)前記工程(4)において前記(H)シラノール縮合触媒の配合されたエラストマー組成物を、成形物に成形する工程;及び
(6)前記工程(5)において成形された成形物を温水で処理する工程;
を含む成形物の製造方法。 - 前記工程(3)において、前記工程(1)で添加した(C)の残分と、(I)第2のプロピレン系樹脂とを配合する、請求項6に記載の成形物の製造方法。
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