JP2003335908A - 熱可塑性エラストマー組成物及びガスケット材及びガスケット成形体 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物及びガスケット材及びガスケット成形体

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JP2003335908A
JP2003335908A JP2002147436A JP2002147436A JP2003335908A JP 2003335908 A JP2003335908 A JP 2003335908A JP 2002147436 A JP2002147436 A JP 2002147436A JP 2002147436 A JP2002147436 A JP 2002147436A JP 2003335908 A JP2003335908 A JP 2003335908A
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thermoplastic elastomer
elastomer composition
gasket material
weight
gasket
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Yoshifumi Kojima
好文 小島
Atsushi Koga
敦 古賀
Kenichi Fujimoto
健一 藤本
Kazuhisa Senda
和久 仙田
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Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
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  • Gasket Seals (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シール性等の品質を向上させた熱可塑性エラ
ストマー組成物及びガスケット材及びガスケット成形体
を提供し、さらに製造工程を簡略化させたガスケット成
形体を提供することにある。 【解決手段】 結晶性ポリオレフィン樹脂は、JIS
K7210に準拠して、230℃、21.18Nの条件
下で測定したメルトフローレートが、0.1〜100g
/10分であり、前記共重合体100重量部に対して、
10〜150重量部含まれ、非芳香族系軟化剤は、40
℃における動粘度が300mm2 /s以上であり、前記
共重合体100重量部に対して、20〜150重量部含
まれ、有機過酸化物は、前記共重合体100重量部に対
して、0.1〜10重量部含まれ、かつ、硬度が、JI
S タイプAデュロメータで、30〜70度である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性エラスト
マー組成物及びガスケット材及びガスケット成形体に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器製品の小型化、高性能化
に伴い、構成部品の大きさを小さく、薄くすることが求
められている。構成部品を小さくすると、製造工程上の
組立作業性が悪くなるため、種々の部品の一体化、複合
化が求められている。また同時に、要求特性(アウトガ
ス性、シール性、品質)の性能向上も求められている。
【0003】電子記憶装置、特に、ハードディスクドラ
イブ用のガスケットは、ゴム単体や発泡ウレタンシート
をステンレスやアルミニウム等の金属カバーに挟む形で
取り付けられている。ステンレス等の金属カバーにゴム
材料(主にフッ素ゴム)を一体化することで組み付け作
業が良好となるため、ゴムと金属を接着剤で接合するこ
とも提案されている(特許第2517797号)。
【0004】しかしながら、この方法は、別工程であら
かじめガスケット形状のゴムを加硫成形しておき、後か
ら金属カバーに接着剤で接合するというもので、工程が
長く、複雑になっていた。実際に、ガスケットの加硫工
程では数分を要し、加硫後のガスケットが細くちぎれ易
いことや、ゴミなどを付着しやすい為、組み付け前に何
度も洗浄や選別が必要であった。
【0005】一方、ガスケット材料が、スチレン系エラ
ストマーからなるものが提案(特許第2961068
号)され、ゴム材料に比べ加硫工程が不要なため工程の
簡略化が可能なこと、及び材料のリサイクルが可能でコ
ストダウンができることが示されている。
【0006】この手法においては、細く、柔らかく、粘
着しやすいガスケットを何らかの方法であらかじめ固定
しておかないと、実際のハードディスクドライブ組み付
け作業では非常に作業性が悪いものとなる。
【0007】この手法において、その対策として、枠体
と称するものにスチレン系エラストマーのガスケットを
あらかじめ射出成形にて作製し、後からハードディスク
ドライブ等の箱体、蓋体の間に組み付け一体化しようと
するものであるが、結局、枠体と称する第三のものが必
要になってくる。
【0008】また、近年のハードディスクドライブの高
性能化(高回転数)による発熱、及び自動車等の車載用
に採用されることにより使用環境としてより高温下(特
に、80℃以上)にさらされる傾向にある。
【0009】このような場合、従来のスチレン系エラス
トマーでは、性能的に限界がきていた。
【0010】つまり、高温下において長期間締め付けて
いた場合、永久変形によりシール性が不足するという状
態になる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の従来技
術の課題を解決するためになされたもので、その目的と
するところは、シール性等の品質を向上させた熱可塑性
エラストマー組成物及びガスケット材及びガスケット成
形体を提供し、さらに製造工程を簡略化させたガスケッ
ト成形体を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明にあっては、エチレン,プロピレン及び非共役
ジエンを少なくともモノマーとする共重合体と、結晶性
ポリオレフィン樹脂と、非芳香族系軟化剤と、有機過酸
化物とを含有する熱可塑性エラストマー組成物であっ
て、結晶性ポリオレフィン樹脂は、JIS K7210
に準拠して、230℃、21.18Nの条件下で測定し
たメルトフローレートが、0.1〜100g/10分で
あり、前記共重合体100重量部に対して、10〜15
0重量部含まれ、非芳香族系軟化剤は、40℃における
動粘度が300mm2 /s以上であり、前記共重合体1
00重量部に対して、20〜150重量部含まれ、有機
過酸化物は、前記共重合体100重量部に対して、0.
1〜10重量部含まれ、かつ、硬度が、JIS タイプ
Aデュロメータで、30〜70度であることを特徴とす
る。
【0013】JIS K6262に準拠して、100
℃、168時間放置した後の圧縮永久歪が、50%以下
であることも好適である。
【0014】ガスケット材にあっては、上記記載の熱可
塑性エラストマー組成物を材料として成形されたことを
特徴とする。
【0015】蓋部材を構成するガスケット成形体におい
て、上記記載の熱可塑性エラストマー組成物をガスケッ
ト材として金属板に一体成形したことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明者は、特許第296106
8号に示されているような第三の部品を必要とせず、高
温性能の向上、製造工程の簡略化(製作容易化)、シー
ル性向上、アウトガス性能向上、及び、品質の向上が可
能なガスケット成形体を得ることについて検討した結
果、金属板とガスケット材との間に接着剤を有して、ガ
スケット材が熱可塑性エラストマー組成物からなり、接
着剤を塗布した金属板をインサートした射出成形により
一体成形することにより、熱可塑性エラストマー組成物
を部分的に架橋させることで圧縮永久歪性を向上させ、
結果的に高温下においてのシール性が向上することを見
出した。
【0017】以下に、ガスケット成形体としてハードデ
ィスクドライブ用カバー一体型ガスケットの構成につい
て説明する。
【0018】ガスケット材としては、 材料A: エチレン−プロピレン−非共役ジエン3元共
重合体、 材料B: メルトフローレート(MFR)(JIS K
7210準拠 230℃、 2.16kg荷重(21.
18N))が、0.1〜100g/10分(min)
である結晶性ポリオレフィン樹脂、 材料C: 40℃における動粘度が、300mm2/s
以上である非芳香族系軟化剤、 材料D: 有機過酸化物、 を含有し、材料A:100重量部に対してそれぞれ、材
料B:10〜150重量部、材料C:20〜150重量
部、材料D:0.1〜10重量部、を含み、部分的に動
的架橋され、組成物の硬度が30〜70度(JIS K
6253に準拠した タイプAデュロメータ)に調整さ
れた熱可塑性エラストマー組成物からなるものである。
【0019】次に、本実施の形態に係る熱可塑性エラス
トマー組成物を構成する各材料について説明する。
【0020】(エチレン−プロピレン−非共役ジエン3
元共重合体)エチレン−プロピレン−非共役ジエン3元
共重合体とは、エチレン,プロピレン,及び非共役ジエ
ンをモノマーとして共重合させたもの、または、エチレ
ン−プロピレン2元共重合体,及び非共役ジエンを共重
合させたものであり、エチレン−プロピレン−非共役ジ
エン3元共重合体ゴムとしては、エチレン含有量が50
〜80重量%、ヨウ素価は 10〜25の範囲であると
好ましい。
【0021】ここで、非共役ジエンとしては、ジシクロ
ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、ジシクロオクタ
ジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボルネ
ン等が用いられる。
【0022】エチレン−プロピレン−非共役ジエン3元
共重合体ゴムは、実際には、各種の市販EPDMを用い
ることができる。
【0023】(結晶性ポリオレフィン樹脂)ポリプロピ
レン系樹脂としては、プロピレンを触媒存在下で重合し
て得られる熱可塑性樹脂で、アイソタクチック、シンジ
オタクチック構造などをとる結晶性高分子あるいは、こ
れらと少量のα−オレフィン(例えばエチレン、1−ブ
テン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテンなど)
の共重合体である。
【0024】これらで好ましくは、MFR(JIS K
7210準拠 230℃、2.16kg荷重(21.1
8N))が、0.1〜100g/10分であり、結晶化
度が20〜70%のものである。
【0025】ここで、MFRが、0.1より小さすぎる
と、流動性が悪くなってしまい、目的の成形性を得るこ
とができない。また、MFRが、100より大きすぎる
と、十分な物性を得ることができない。
【0026】また、所望の成形性や硬度を得る為に、ポ
リプロピレン系樹脂は不可欠である。しかしながら、ポ
リプロピレン系樹脂量が多すぎると、硬度が高くなり、
少なすぎると流動性が悪くなり、射出成形が困難にな
る。
【0027】そこで、エチレン−プロピレン−非共役ジ
エン3元共重合体 100重量部に対して、結晶性ポリ
オレフィン樹脂は10〜150重量部含有されていると
好ましい。
【0028】(軟化剤)軟化剤としては、40℃におけ
る動粘度が、300mm2 /s 以上である非芳香族系
軟化剤であれば、通常のゴムや熱可塑性エラストマーに
使用されるものでよく、例えばプロセスオイル、潤滑
油、パラフィン系オイルなどの石油系軟化剤、ひまし
油、あまに油、ナタネ油、ヤシ油などの脂肪油系軟化剤
である。
【0029】なお、軟化剤の動粘度が低すぎる(100
mm2 /s 以下)と、低分子量の物質が多くなり、ア
ウトガスとして検出されやすくなってしまう。
【0030】また、軟化剤量は、多すぎるとアウトガス
が多くなり、少なすぎると所望の硬度に調整できず、好
ましくない。好ましい軟化剤量は30〜100重量部で
ある。
【0031】(有機過酸化物)架橋剤としては主に有機
パーオキサイドが好ましく、例えばジクミルパーオキサ
イド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、2,5−
ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)
ヘキサンベンゾイルパーオキサイド、クミルパーオキサ
イド、1,3−ジ(tert−ブチルパーオキシ)イソ
プロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t
ert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、m−トレイルパ
ーオキサイド、ジプロピオニルパーオキサイド等が、エ
チレン−プロピレン−非共役ジエン3元共重合ゴム 1
00重量部当り約0.1〜10重量部、好ましくは約
0.5〜8重量部程度用いられている。
【0032】なお、10重合部より多すぎると、架橋が
タイトになり、エラストマーとして弾性(主に、伸び)
が小さくなり、ガスケットとしての機能を損なってしま
う。また、0.1重合部より少なすぎると、ほとんど架
橋はされず、圧縮永久歪が大きくなってしまい、すなわ
ち、シール性が劣ることとなってしまう。
【0033】そして、上述したような構成材料を含んだ
本実施の形態に係る熱可塑性エラストマー組成物は、硬
度が、JIS K6253に準拠した タイプAデュロ
メータで、30〜70度に調整されている。
【0034】硬度が70度より大きすぎると、カバー一
体型ガスケットを本体に組み付けた時の反力が大きくな
り、カバーの変形などが生じ、完全に密閉できなくな
り、ガスケットとしてのシール性が劣る。
【0035】一方、硬度が30度より小さすぎた場合に
は、アウトガスが多くなる。また、ガスケットがちぎれ
やすかったり、粘着しやすいなど取り扱いに注意しなけ
ればならなくなる。最も好ましい硬度は40〜60度で
ある。
【0036】なお、硬度は、結晶性ポリオレフィン樹脂
の配合量、及び、非芳香族系軟化剤の配合量によって調
整することができる。基本的には、結晶性ポリオレフィ
ン樹脂の配合量を多くすることにより硬く、非芳香族系
軟化剤の配合量を多くすることにより軟らかくすること
ができ、これらのバランスをとることによって、適宜所
望の硬度に調整することができる。
【0037】本実施の形態の組成物には、通常ゴムや熱
可塑性エラストマーに配合されているようなりん片状無
機充填剤、具体的には、クレー,珪藻土,タルク,硫酸
バリウム,炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム,金属酸
化物,マイカ,グラファイト,水酸化アルミニウムなど
を用いることができる。
【0038】また、粉末状固体充填剤、例えば各種の金
属粉,ガラス粉,セラミックス粉,粒状あるいは粉末ポ
リマー等や老化防止剤、例えば、アミン及びその誘導
体、イミダゾール類、フェノール類及びその誘導体、ワ
ックス類などが性能を損なわない範囲で用いられる。
【0039】また、各種の添加剤、例えば安定剤、粘着
付与剤、離型剤、顔料、難燃剤、潤滑剤等を添加するこ
とができる。また、摩耗性、成形性などの改良のため、
少量の熱可塑性樹脂やゴムの添加も可能である。さら
に、強度、剛性の向上のため短繊維等を性能を損なわな
い範囲で添加することもできる。
【0040】本実施の形態に係る熱可塑性エラストマー
組成物の製造方法については、特に限定されるものでは
なく、公知の方法で製造することができる。
【0041】これは、例えば加熱混練機、例えば、一軸
押出機,二軸押出機,ロール,バンバリーミキサー,プ
ラベンダー,ニーダー,高せん断型ミキサーなどを用い
て溶融混練りし、さらに、有機パーオキサイドなどの架
橋剤、架橋助剤などを添加し、これら必要な成分を同時
に混合し、加熱溶融混練りすることにより、容易に製造
することができる。
【0042】また、高分子有機材料と軟化剤とを混練り
した熱可塑性材料を予め用意し、この材料を、ここに用
いたものと同種か若しくは種類の異なる一種以上の高分
子有機材料に更に混ぜ合わせて製造することもできる。
【0043】このようにして得られた熱可塑性エラスト
マー組成物は、公知の方法、例えば射出成形や押出成形
などにより所望の形状に成形してガスケット材として使
用することができる。
【0044】次に、金属板について説明する。
【0045】本実施の形態において、金属板は、アルミ
ニウム板、或いはアルミニウム板にメッキ処理を施した
もの、またはステンレス鋼板、或いはステンレス製の制
振鋼板などを用いると好適であり、これらをハードディ
スクドライブ用カバーとして用いている。なお、金属板
は、これらに限定されるものではなく、製品の仕様に応
じて適宜決定されればよい。
【0046】そして、本実施の形態に係るガスケット成
形体は、上述した熱可塑性エラストマー組成物から形成
されたガスケット材と金属板とが一体成形されたもので
ある。
【0047】特に、金属板に、変性オレフィン系樹脂を
ベースに液状にしたもの、あるいは、スチレン・ブタジ
エンゴムをベースに液状にしたタイプの接着剤を塗布し
た後、型にインサートしておき射出成形することによ
り、確実に、かつ、瞬時にガスケット材と金属板とを一
体化することができる。接着剤を用いない場合には、成
形時に剥れが生じてしまう虞があるため、接着剤を金属
板に塗布して一体成形するとよい。
【0048】ここで、接着剤について説明する。
【0049】接着剤としては、ポリオレフィン系樹脂の
側鎖に極性基(無水マレイン酸、アクリル酸、エポキシ
基、水酸基など)をグラフトさせ変性したものを芳香族
や脂肪族の有機溶剤に溶解し液状化させたものや、ディ
スパージョン化させたもの、またはスチレン・ブタジエ
ンゴムを芳香族や脂肪族の有機溶剤に溶解し液状化させ
たものを単独あるいは混合したものが好適である。接着
剤の塗布方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、スク
リーン印刷、刷毛塗り、スタンプ方式など必要に応じて
最適な方法を選択するとよい。
【0050】このような本実施の形態に係るガスケット
材は、電子機器、特に、水分や埃の侵入を防ぎ、しか
も、低アウトガス性及び高い防塵性が要求される精密機
器分野であるハードディスクドライブカバー用のガスケ
ット材として好適に用いることができる。
【0051】特に、高性能(高回転)なハードディスク
ドライブや、例えば車載用として高温環境下で使用され
るハードディスクドライブにおいても好適に用いること
ができる。
【0052】また、その他、通常のガスケット材、パッ
キング材として、様々な製品において気密性が要求され
る部位のいずれにも好適に使用することができる。
【0053】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0054】表1に示した構成で各種サンプルを作成
し、以下の項目の各種評価を行った。
【0055】・エチレン−プロピレン−非共役ジエン3
元共重合ゴム サンプルA : EPDM(三井化学(株)製、商品
名:EPT3045) ・結晶性ポリオレフィン樹脂 サンプルB : ポリプロピレン系樹脂(出光興産
(株)製:商品名:J700GP) ・軟化剤 サンプルC : パラフィン系オイル(出光興産(株)
製:商品名:ダイアナプロセスオイルPW380) ・有機過酸化物 サンプルD : ジクミルパーオキサイド(日本油脂
(株)製、商品名:パークミルD)
【0056】(サンプル作成)熱可塑性エラストマー組成
物としては、表に示した配合物を所定量計量し、二軸押
出機((株)神戸製鋼所製:ハイパーKTX46)に
て、設定温度 210〜180℃、回転速度 150r
pmの条件にて混合押出しを行い得られた。
【0057】本材料を射出成形機(川口鉄工(株):K
M−80)を用い、設定温度 210〜180℃、射出
速度 0.5秒、射出圧力 100MPa、サイクルタ
イム30秒にてテストシート(150×150×2m
m)成形し、硬度、圧縮永久歪、アウトガス性、湿度透
過性試験に用いた。
【0058】また、同様に予めカバー形状に附型された
アルミニウム板(無電解ニッケルメッキ 2〜5μm処
理)に各種接着剤を塗布した部品を、金型にインサート
しておき、設定温度 210〜180℃、射出速度
0.5秒、射出圧力 100MPa、サイクルタイム
30秒でカバーにガスケットを成形し、カバー一体型ガ
スケットの成形性評価を行った。
【0059】(評価方法) (1)硬度 厚さ2mmのテストシートを3枚重ね合わせ、JIS
K6253 に準じて測定した。
【0060】(2)圧縮永久歪試験 JIS K6262 に準ずる圧縮永久歪試験を実施し
た。100℃、168時間(h)後の圧縮永久歪率を以
下の評価基準に従い判定した。 50%未満 : ○ 50%以上 : ×
【0061】(3)アウトガス性試験 50×3×2mmの短冊状のテストピースを120℃、
1時間熱抽出して、その時のアウトガス量(μg/g)
を測定した。本試験において、以下の評価基準に従い判
定した。 アウトガス量 50(μg/g)未満 : ○ アウトガス量 50(μg/g)以上 : × ここで、アウトガス量が50(μg/g)以上を示すも
のは、ハードディスク用ガスケットとして好ましくな
い。
【0062】(4)水透過性試験 円筒状のSUS容器(内径27mm、深さ50mm)
に、蒸留水 10ccを入れ、直径 30mm、厚み1
mmに調整したテストピースを挟み、SUS製の中空の
蓋(開口部 内径27mm)で固定した。70℃、10
0時間後のデータから水透過係数(g・mm/cm2
24h)を求めた。
【0063】本試験において、以下の評価基準に従い判
定した。 水透過係数が、5×10-3 (g・mm/cm2・24h) 未満 : ○ 水透過係数が、5×10-3 (g・mm/cm2・24h) 以上 : × ここで、水透過係数(g・mm/cm2・24h)が5
×10-3 以上を示すものは、ハードディスク用ガスケ
ットとして好ましくない。
【0064】(5)成形性評価 製品の射出成形において、以下の評価基準に従い判定し
た。 不具合なし : ○ 不具合あり : × ここで、不具合とは、所定の製品形状に成形できないこ
とで、変形、ヒケ、カケ、ウエルド、ショートショッ
ト、バリなどの発生や、カバーに一体成形できない現象
が生じることである。
【0065】以上のように、本実施例に示したような構
成の熱可塑性エラストマー組成物は、高温長期間での高
シール性、低アウトガス性、低水分透過性などの特性を
備えており、非情に優れた性能をもつカバー一体型ガス
ケットとして成立するものである。
【0066】
【表1】
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高温長期間での高シール性、低アウトガス性、低水分透
過性など品質の向上を図ることが可能となる。さらに、
ガスケット成形体においては、製造工程を簡略化させる
ことが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤本 健一 神奈川県藤沢市辻堂新町4丁目3番1号 エヌオーケー株式会社内 (72)発明者 仙田 和久 神奈川県藤沢市辻堂新町4丁目3番1号 エヌオーケー株式会社内 Fターム(参考) 3J040 BA01 EA15 FA06 HA02 HA06 HA21 4F071 AA15X AA20 AA20X AA39X AA71 AA88 AC08 AE02 AE04 AF09 AF18 AF25Y AF54 AF55 AH12 AH17 BA01 BB06 BC02 BC07 4J002 AE053 BB12X BB14X BB15W EK036 EK046 FD010 FD023 FD146 GM00 GQ00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン,プロピレン及び非共役ジエンを
    少なくともモノマーとする共重合体と、結晶性ポリオレ
    フィン樹脂と、非芳香族系軟化剤と、有機過酸化物とを
    含有する熱可塑性エラストマー組成物であって、 結晶性ポリオレフィン樹脂は、JIS K7210に準
    拠して、230℃、21.18Nの条件下で測定したメ
    ルトフローレートが、0.1〜100g/10分であ
    り、前記共重合体100重量部に対して、10〜150
    重量部含まれ、 非芳香族系軟化剤は、40℃における動粘度が300m
    2 /s以上であり、前記共重合体100重量部に対し
    て、20〜150重量部含まれ、 有機過酸化物は、前記共重合体100重量部に対して、
    0.1〜10重量部含まれ、かつ、 硬度が、JIS タイプAデュロメータで、30〜70
    度であることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成
    物。
  2. 【請求項2】JIS K6262に準拠して、100
    ℃、168時間放置した後の圧縮永久歪が、50%以下
    であることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性エラ
    ストマー組成物。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の熱可塑性エラス
    トマー組成物を材料として成形されたことを特徴とする
    ガスケット材。
  4. 【請求項4】蓋部材を構成するガスケット成形体におい
    て、 請求項1または2に記載の熱可塑性エラストマー組成物
    をガスケット材として金属板に一体成形したことを特徴
    とするガスケット成形体。
JP2002147436A 2002-05-22 2002-05-22 熱可塑性エラストマー組成物及びガスケット材及びガスケット成形体 Pending JP2003335908A (ja)

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