JP2020164779A - 変性エラストマー組成物、架橋エラストマー組成物及びその成形体並びに自動車用シール部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動車用シール部材、中でも自動車用ウェザーストリップや自動車用ウィンドウモールなどの他の素材と接合して使用する用途に最適な熱可塑性エラストマーとして、高い接着性を有し、且つ優れた圧縮永久歪と成形性を有する新規なエラストマー組成物を提供する。【解決手段】下記成分(A)、(D)及び(E)、或いは下記成分(A)、(B)、(D)及び(E)、或いは下記成分(A)〜(E)を含み、且つ下記成分(F)によりグラフトされてなる変性エラストマー組成物。成分(A):エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム成分(B):ポリエチレン、及び/又は、プロピレン単位含有量が40〜100質量%であるプロピレン系樹脂成分(C):スチレン系エラストマー及び/又はその水添物成分(D):不飽和シラン化合物成分(E):水酸基末端を有するジエンポリマー及び/又はその水素添加物成分(F):過酸化物【選択図】なし

Description

本発明は、変性エラストマー組成物、架橋エラストマー組成物及びその成形体に関する。詳しくは、本発明は、圧縮永久歪、成形性、接着性に優れる変性エラストマー組成物及び架橋エラストマー組成物とこれを用いた成形体並びに自動車用シール部材に関する。
熱可塑性エラストマーとは、加熱により軟化して流動性を有し、冷却するとゴム弾性を有するエラストマーをいう。熱可塑性エラストマーは、熱可塑性樹脂と同様の成形加工性を有すると共に、ゴム弾性を有し、また、リサイクルが可能であることから、自動車部品、建築部品、医療用部品、電線被覆材、雑貨等の用途に幅広く用いられている。
熱可塑性エラストマーはその特性を利用してシール性が求められる用途に好適に使用されている。特に自動車ベルトラインモール、ルーフモール、サッシュモール、グラスランチャンネルのようなウェザーストリップなどの自動車用シール部材に使われる場合には、良好なゴム弾性ないしは圧縮永久歪特性を有することが重要であり、これまで数多くの検討がなされている。
例えば、特許文献1には、基体に接着剤層を介してパイルが植毛されてなる合成樹脂製成形体において、接着剤層と接する面に、オレフィン系ゴムとプロピレン系重合体樹脂と水酸基末端を有するジエンポリマー及び/又はその水素添加物を含む混合物を有機パーオキサイドで動的処理して得られる変性熱可塑性エラストマーを用い、プライマー処理等の前処理工程なしに接着剤のみでパイルの植毛が可能な合成樹脂成形体、具体的には自動車用ウェザーストリップが開示されている。また特許文献2には、オレフィン系ゴムとポリオレフィン系重合体樹脂と水酸基を有するジエンポリマー又はその水素添加物を含有する熱可塑性エラストマーで基体を構成し、該基体に末端イソシアネーとウレタンプレポリマーを介してウレタン系ゴムが接合されてなる合成樹脂成形体が開示され、ウレタン系ゴムとの接着性が向上することが開示されている。
特開2001−301075号公報 特開2002−187209号公報
特許文献1及び特許文献2においては、それぞれ成形体として、接着剤を用いた他の素材(パイルやウレタン系ゴム)との接着性はある程度向上するが、近年、自動車用シール部材の構造が複雑になるにつれ、使用する熱可塑性エラストマーの成形性の向上も必要とされており、上記の熱可塑性エラストマーではそういった部材の成形性という観点で不十分であった。また、成形性と共に近年の自動車用シール部材においては、圧縮永久歪の改善、即ち、より低い圧縮永久歪を発現するものが求められているが、上記の熱可塑性エラストマーではその圧縮永久歪も十分ではなかった。
本発明は、かかる実情に基づいてなされたものであり、自動車用シール部材、中でも自動車用ウェザーストリップや自動車用ウィンドウモールなどの他の素材と接合して使用する用途に最適な熱可塑性エラストマーとして、高い接着性を有し、且つ優れた圧縮永久歪と成形性を有する新規なエラストマー組成物を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム、不飽和シラン化合物、水酸基末端を有するジエンポリマー及び/又はその水素添加物、更にはポリエチレン又はプロピレン系樹脂、或いはポリエチレン又はプロピレン系樹脂とスチレン系エラストマー及び/又はその水添物を含む組成物を過酸化物でグラフト変性させて得られる変性エラストマー組成物、更にこれをシラノール触媒により架橋反応させてなるシラン架橋エラストマー組成物により、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、以下の[1]〜[12]に存する。
[1] 下記成分(A)、(D)及び(E)を含み、且つ下記成分(F)によりグラフトされてなる変性エラストマー組成物。
成分(A):エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム
成分(D):不飽和シラン化合物
成分(E):水酸基末端を有するジエンポリマー及び/又はその水素添加物
成分(F):過酸化物
[2] 下記成分(A)、(B)、(D)及び(E)を含み、且つ下記成分(F)によりグラフトされてなる変性エラストマー組成物。
成分(A):エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム
成分(B):ポリエチレン、及び/又は、プロピレン単位含有量が40〜100質量%であるプロピレン系樹脂
成分(D):不飽和シラン化合物
成分(E):水酸基末端を有するジエンポリマー及び/又はその水素添加物
成分(F):過酸化物
[3] 前記(A)、(B)、(D)及び(E)に加えて、更に下記成分(C)を含む、[2]に記載の変性エラストマー組成物。
成分(C):スチレン系エラストマー及び/又はその水添物
[4] 前記成分(A)の含有量が前記成分(A)及び前記成分(B)の合計100質量部に対して50〜100質量部であり、前記成分(B)の含有量が前記成分(A)及び前記成分(B)の合計100質量部に対して0〜50質量部であり、前記成分(D)の含有量が前記成分(A)及び前記成分(B)の合計100質量部に対して0.01〜5質量部であり、前記成分(E)の含有量が前記成分(A)及び前記成分(B)の合計100質量部に対して0.01〜10質量部であり、前記成分(F)の含有量が前記成分(A)及び前記成分(B)の合計100質量部に対して0.01〜3質量部である、[1]又は[2]に記載の変性エラストマー組成物。
[5] 前記成分(C)の含有量が前記成分(A)、前記成分(B)及び前記成分(C)の合計100質量部に対して50質量部以下である、[3]に記載の変性エラストマー組成物。
[6] 前記成分(A)の少なくとも一部が示差走査熱量計(DSC)で測定される融解の終了ピーク温度が115℃以上のエチレン・α−オレフィン共重合体ゴムである、[1]〜[5]のいずれかに記載の変性エラストマー組成物。
[7] 前記成分(D)が下記式(1)で表される化合物である、[1]〜[6]のいずれかに記載の変性エラストマー組成物。
RSi(R’) …(1)
(ただし、Rはエチレン性不飽和炭化水素基であり、R’は互いに独立して炭素数1〜10の炭化水素基又は炭素数1〜10のアルコキシ基であり、R’のうちの少なくとも1つは炭素数1〜10のアルコキシ基である。)
[8] さらに成分(G):軟化剤を、前記成分(A)、前記成分(B)及び前記成分(C)の合計100質量部に対して0.5〜200質量部含む、[1]〜[7]のいずれかに記載の変性エラストマー組成物。
[9] [1]〜[8]のいずれかに記載の変性エラストマー組成物を成分(H):シラノール縮合触媒により架橋反応させてなる架橋エラストマー組成物。
[10] [1]〜[8]のいずれかに記載の変性エラストマー組成物又は[9]に記載の架橋エラストマー組成物を成形してなる成形体。
[11] 表面に接着剤が塗布されている、[10]に記載の成形体。
[12] [10]又は[11]に記載の成形体を用いた自動車用シール部材。
本発明によれば、圧縮永久歪特性に優れ、且つ成形性と接着性に優れる変性エラストマー組成物及び架橋エラストマー組成物、並びにこれを用いた成形体を提供することができる。
本発明の変性エラストマー組成物及び架橋エラストマー組成物、並びにこれを用いた成形体は、従来熱硬化性ゴムが使用されている良好なゴム弾性が要求される用途、例えば、シール性が求められる用途、特に自動車ベルトラインモール、ルーフモール、サッシュモール、グラスランチャンネルのようなウェザーストリップなどの自動車用シール部材をさらに厳しい使用環境下で使用する際に、従来の熱可塑性エラストマーよりも劣化が少なく、種々の用途への展開が期待できる。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、本発明は以下の説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。尚、本明細書において、「〜」を用いてその前後に数値又は物性値を挟んで表現する場合、その前後の値を含むものとして用いることとする。
[変性エラストマー組成物]
本発明の変性エラストマー組成物は、下記成分(A)、(D)、及び(E)、或いは下記成分(A)、(B)、(D)及び(E)、或いは下記成分(A)〜(E)を含み、且つ下記成分(F)によりグラフトされてなる変性エラストマー組成物であり、更に下記成分(G)を含むものであってもよい。
成分(A):エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム
成分(B):ポリエチレン、及び/又は、プロピレン単位含有量が40〜100質量%であるプロピレン系樹脂
成分(C):スチレン系エラストマー及び/又はその水添物
成分(D):不飽和シラン化合物
成分(E):水酸基末端を有するジエンポリマー及び/又はその水素添加物
成分(F):過酸化物
成分(G):軟化剤
[架橋エラストマー組成物]
本発明の架橋エラストマー組成物は、上記変性エラストマー組成物を成分(H):シラノール縮合触媒により架橋反応させてなるものである。
<メカニズム>
本発明の変性エラストマー組成物及び架橋エラストマー組成物が、圧縮永久歪特性に優れ、成形性及び接着性が良好であるという効果を奏するメカニズムは以下の通り推定される。
成分(D)の効果により成分(A)の架橋度が格段に上がり、高いゴム弾性を得ることができ、かつ成分(A)に成分(B)や成分(C)が組成物中に微分散されることにより均一に架橋が進み、外観を良化させまたべたつきを抑制する効果が発現される。
また、成分(E)の効果により、ウレタン系接着剤のイソシアネート基と、成分(E)の水酸基との反応で優れた接着性が発現される。
さらに成分(C)を配合することで、成分(E)を材料表面に移行させ、接着性の向上に寄与させていると考えられる。
<成分(A):エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム>
成分(A)のエチレン・α−オレフィン共重合体ゴムは、少なくとも一部が非共役ジエン単位を含まないエチレン・α−オレフィン共重合体ゴムであって、エチレン単位とα−オレフィン単位を含み、かつその構成単位の合計量に対し、エチレン単位の含有量が好ましくは50質量%以上であるものである。成分(A)のエチレン・α−オレフィン共重合体ゴムはこのようなものであればその種類は特に限定されず、公知のエチレン・α−オレフィン共重合体ゴムが適宜用いられる。
エチレン・α−オレフィン共重合体ゴムの具体例としては、例えば、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体等のエチレンと、炭素数3〜10のα−オレフィンの1種又は2種以上との共重合体ゴムが挙げられる。
エチレン・α−オレフィン共重合体ゴムを製造する際に用いられる触媒の種類は特に制限されないが、例えば、チーグラー・ナッタ触媒、メタロセン触媒が挙げられる。これらの中でも、メタロセン触媒により製造されたエチレン・α−オレフィン共重合体ゴムであることが好ましい。
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体ゴムは、示差走査熱量計(DSC)で測定される融解の終了ピーク温度(以下「融解終了点」と称す場合がある。)が115℃以上のもの含むことが好ましい。エチレン・α−オレフィン共重合体ゴムの融解終了点が115℃以上であると高温でも結晶により形状を保持可能である。この観点からエチレン・α−オレフィン共重合体の融解終了点は115℃以上であることが好ましい。ただし、エチレン・α−オレフィン共重合体の融解終了点が過度に高いと、成形昇温時の未溶融のブツや成形冷却時の早期結晶化(メルトフラクチャー)により外観不良となる恐れがあることから、エチレン・α−オレフィン共重合体の融解終了点は通常145℃以下である。エチレン・α−オレフィン共重合体の融解終了点は、後述の実施例の項に記載の方法で測定される。
本発明で用いる成分(A)のエチレン・α−オレフィン共重合体の密度(JIS K6922−1,2:1997にて測定)は、0.850〜0.910g/cmであることが好ましく、より好ましくは0.860〜0.900g/cm、更に好ましくは0.860〜0.880g/cmである。密度が上記上限値以下であると柔軟で密封性能に優れる傾向がある。また、密度が上記下限値以上では、室温で形状を維持でき、ヒステリシスロスも少ないことからヘタリ(圧縮永久歪)に優れる傾向がある。
成分(A)のエチレン・α−オレフィン共重合体のエチレン単位の含有量は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上であり、更に好ましくは60〜85質量%である。エチレン単位の含有量が上記範囲内であると、機械的強度やゴム弾性に優れ、ベタツキの少ないエラストマー組成物が得られ易い傾向にある。
なお、成分(A)の各構成単位の含有量は、赤外分光法により求めることができる。
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体のメルトフローレート(MFR)は、JIS K7210(1999)に準拠して温度190℃、荷重21.2Nの条件で測定されるメルトフローレート(MFR)で、好ましくは0.01〜30g/10分である。MFRが大き過ぎると、圧縮永久歪が大きくなり密封性が低下するおそれがある。また、MFRが小さ過ぎると、変性押出時のモーター負荷が大きく、樹脂圧力が上昇し、生産性が悪化するほか、成形後の表面も荒れるおそれがある。これらの観点から、エチレン・α−オレフィン共重合体のMFRは、より好ましくは0.1g/10分以上であり、一方、より好ましくは10g/10分以下である。
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体は市販品として入手することができる。例えば、ダウ・ケミカル社製エンゲージ(登録商標)シリーズ、日本ポリエチレン社製カーネル(登録商標)シリーズ、ダウ・ケミカル社製インフューズ(商標登録)シリーズ、三井化学社製タフマー(登録商標)シリーズ、三井化学社製エボリュー(商標登録)シリーズ等から該当品を選択して用いることができる。
成分(A)のエチレン・α−オレフィン共重合体は、1種類のみを単独で、又は2種類以上を任意の組み合わせ及び比率で用いることができる。
本発明においては、成分(A)の一部として、共重合成分としてエチレンとα−オレフィンの他、非共役ジエンを含むエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴムを用いてもよい。エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴムには、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴムと炭化水素系ゴム用軟化剤との混合物(以下、「油展エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴム」と称することもある。)である油展タイプのものと、炭化水素系ゴム用軟化剤を含まない非油展タイプのものがあり、本実施形態では油展タイプの共重合体ゴムを意図しているが、非油展タイプのものも好適に用いることができる。すなわち、本発明において、成分(A)の一部として用いるエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴムは、油展タイプと非油展タイプのいずれでも使用可能であり、非油展タイプのもの又は油展タイプのものの1種類のみを単独で用いてもよく、2種類以上を任意の組み合わせ及び比率で用いてもよく、油展タイプの1種又は2種以上と非油展タイプの1種又は2種以上とを任意の組み合わせ及び比率で用いることもできる。
なお、油展タイプの場合、混合物中に含まれる炭化水素系ゴム用軟化剤は後述の、成分(G)の軟化剤として分類される。
油展タイプのものに含まれる炭化水素系ゴム用軟化剤としては、後述の成分(G)として例示したものが挙げられる。また、油展タイプのエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴムと炭化水素系ゴム用軟化剤の混合物において、油展タイプのエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴム100質量部に対する炭化水素系ゴム用軟化剤の割合(油展量)は通常10〜200質量部程度である。
エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴム中のα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−オクタデセン等の炭素数3〜20、より好ましくは炭素数3〜8のα−オレフィンが挙げられるが、これらに特に限定されない。これらの中でも、架橋性やブルームアウト抑制等の観点から、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテンが好ましく、より好ましくはプロピレン、1−ブテンである。なお、α−オレフィンは、1種類のみを単独で、又は2種類以上を任意の組み合わせ及び比率で用いることができる。
エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴム中の非共役ジエン化合物としては、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロへキサジエン、シクロオクタジエン、ジシクロオクタジエン、1,6−オクタジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン、1,3−シクロペンタジエン、1,4−シクロヘキサジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、テトラヒドロインデン、メチルテトラヒドロインデン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、ビニリデンノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)等のエチリデンノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン(MNB)等のメチレンノルボルネン等が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらの中でも、架橋性等の観点から、ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネン、ビニリデンノルボルネンが好ましく、より好ましくはジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ビニリデンノルボルネンである。なお、非共役ジエンは、1種類のみを単独で、又は2種類以上を任意の組み合わせ及び比率で用いることができる。
エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴムの具体例としては、エチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴム、エチレン・プロピレン・ジシクロペンタジエン共重合体ゴム、エチレン・プロピレン・1,4−ヘキサジエン共重合体ゴム、エチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネン共重合体ゴム等のエチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体ゴム(EPDM)や、エチレン・1−ブテン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体ゴムなどが挙げられるが、これらに特に限定されない。これらの中でも、架橋性やブルームアウト抑制等の観点から、エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体ゴム(EPDM)が好ましい。なお、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴムは、1種類のみを単独で、又は2種類以上を任意の組み合わせ及び比率で用いることができる。
エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴム中のエチレン単位の含有量は、特に限定されないが、50〜90質量%が好ましく、より好ましくは55〜85質量%であり、さらに好ましくは60〜80質量%である。エチレン単位の含有量が上記好ましい範囲内であると、機械的強度やゴム弾性に優れるエラストマー組成物が得られ易い傾向にある。
また、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴム中のα−オレフィン単位の含有量は、特に限定されないが、10〜50質量%が好ましく、より好ましくは15〜45質量%、さらに好ましくは20〜40質量%である。α−オレフィン単位の含有量が上記好ましい範囲内であると、機械的強度、適度な柔軟性、ゴム弾性に優れるエラストマー組成物が得られ易い傾向にある。
さらに、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴム中の非共役ジエン単位の含有量は、特に限定されないが、0.5〜30質量%が好ましく、より好ましくは1〜20質量%であり、さらに好ましくは2〜10質量%である。非共役ジエン単位の含有量が上記好ましい範囲内であると、架橋性や成形性の調整が容易となり、機械的強度やゴム弾性に優れるエラストマー組成物が得られ易い傾向にある。
なお、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴム中の各構成単位の含有量は、赤外分光法により求めることができる。
エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴムとしては、特に、エチレン単位の含有量が55〜75質量%であり、プロピレン単位の含有量が15〜40質量%であり、ジシクロペンタジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、及びビニリデンノルボルネンよりなる群から選択される少なくとも1種の非共役ジエン単位の含有量が1〜10質量%のエチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体ゴム共重合体が好ましい。
成分(A)の一部としてエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴムを用いる場合、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴムは、1種類のみを単独で、又は2種類以上を任意の組み合わせ及び比率で用いることができる。
<成分(B):ポリエチレン、及び/又は、プロピレン系樹脂>
本発明に用いる成分(B)は、ポリエチレン、及び/又は、プロピレン単位含有量が40〜100質量%であるプロピレン系樹脂であり、成分(B)は成形性に寄与する。
成分(B)としては、ポリエチレンの1種のみを用いてもよく、物性の異なるポリエチレンの2種以上を用いてもよい。また、プロピレン系樹脂の1種のみを用いてもよく、組成や物性の異なるプロピレン系樹脂の2種以上を用いてもよい。更には、ポリエチレンの1種又は2種以上とプロピレン系樹脂の1種又は2種以上を併用してもよい。
本発明に用いる成分(B)のうち、ポリエチレン(エチレン単独重合体)としては、高密度ポリエチレン(低圧法ポリエチレン)、低密度ポリエチレン(高圧法ポリエチレン)、線状低密度ポリエチレンなどの中から選ばれた1種又は2種以上が好ましく用いられる。中で特に好ましいのは高密度ポリエチレンである。
ポリエチレンの密度(JIS K6922−1,2)は0.91〜0.97g/cmであることが好ましく、更に好ましくは0.94〜0.97g/cmである。密度が0.91g/cmを下回る場合は、融点が低いため、熱変形が起こりやすくなる傾向があり、密度が0.97g/cmを超えるものの製造は通常困難である。
JIS K 7210(1999)により、190℃、荷重21.2Nで測定される成分(B)のポリエチレンのメルトフローレート(MFR)は、通常0.01g/10分以上であり、流動性の観点から好ましくは0.05g/10分以上、より好ましくは0.1g/10分以上である。一方、通常50g/10分以下であり、成形性の観点から、好ましくは40g/10分以下、より好ましくは20g/10分以下である。
本発明に用いる成分(B)のうち、プロピレン系樹脂は、プロピレン系樹脂に含まれる全単量体単位に対するプロピレン単位の含有量が40〜100質量%のプロピレン系樹脂であり、好ましくはエチレン単位の含有量が0〜50質量%のものである。
成分(B)のプロピレン系樹脂としては、その種類は特に制限ざれず、プロピレン単独重合体、プロピレンランダム共重合体、プロピレンブロック共重合体等のいずれも使用することができる。また、これらのうちの1種を用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
成分(B)がプロピレンランダム共重合体又はプロピレンブロック共重合体である場合、プロピレンと共重合する単量体としては、エチレン、1−ブテン、2−メチルプロピレン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン等のα−オレフィンの1種又は2種以上を例示することができる。また、成分(B)がプロピレンブロック共重合体である場合、多段階で重合して得られるプロピレンブロック共重合体が挙げられ、より具体的には、第一段階でポリプロピレンを重合し、第二段階でプロピレン・エチレン共重合体を重合して得られるプロピレンブロック共重合体等が挙げられる。
成分(B)のポリプロピレン系樹脂におけるプロピレン単位の含有量は、40質量%以上であり、好ましくは50質量%以上である。プロピレン単位の含有量が上記下限値以上であることにより、成形性、成形外観が良好となる傾向にある。一方、プロピレン単位の含有量の上限については特に制限されず、通常100質量%である。
JIS K 7210(1999)により、230℃、荷重21.2Nで測定される成分(B)のプロピレン系樹脂のメルトフローレート(MFR)は、通常0.01g/10分以上であり、流動性の観点から好ましくは0.05g/10分以上、より好ましくは0.1g/10分以上、さらに好ましくは0.5g/10分以上である。一方、通常200g/10分以下であり、成形性の観点から、好ましくは100g/10分以下、より好ましくは70g/10分以下、更に好ましくは50g/10分以下である。
成分(B)のポリエチレンは市販の該当品を用いることが可能である。市販のポリエチレンとしては、例えば、日本ポリエチレン社のノバテック(登録商標)HD、プライムポリマー社のハイゼックス(登録商標)、住友化学社のスミカセン(登録商標)等が挙げられ、適宜選択することができる。
成分(B)のプロピレン系樹脂も市販の該当品を用いることが可能である。市販のプロピレン系樹脂としては下記に挙げる製造者等から調達可能であり、適宜選択することができる。入手可能な市販品としては、プライムポリマー社のPrim Polypro(登録商標)、住友化学社の住友ノーブレン(登録商標)、サンアロマー社のポリプロピレンブロックコポリマー、日本ポリプロ社のノバテック(登録商標)PP、FY6、LyondellBasell社のMoplen(登録商標)、Adflex、Hiflex、Hifax、ExxonMobil社のExxonMobil PP、Formosa Plastics社のFormolene(登録商標)、Borealis社のBorealis PP、LG Chemical社のSEETEC PP、A.Schulman社のASI POLYPROPYLENE、INEOS Olefins&Polymers社のINEOS PP、Braskem社のBraskem PP、SAMSUNG TOTAL PETROCHEMICALS社のSumsung Total、Sabic社のSabic(登録商標)PP、TOTAL PETROCHEMICALS社のTOTAL PETROCHEMICALS Polypropylene、SK社のYUPLENE(登録商標)、三菱ケミカル社のTefabloc等がある。
<成分(C):スチレン系エラストマー及び/又はその水添物>
スチレン系エラストマーとしては、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン共重合体ゴム等が挙げられるが、これらの中でも耐熱性及び柔軟性の点から、スチレン系のブロック共重合体が好ましく、ビニル芳香族炭化水素単位からなる重合体ブロックと共役ジエン単位からなる重合体ブロックを有するスチレン系のブロック共重合体が更に好ましく、以下の式(2)及び/又は式(3)で表されるビニル芳香族炭化水素と共役ジエンブロックとの共重合体及びその水添物(水素添加誘導体)(以下、「水添ブロック共重合体」と称する場合がある。)であるのが特に好ましく、以下の式(2)及び/又は式(3)で表されるビニル芳香族炭化水素と共役ジエンブロックとの共重合体の水添物であるのが最も好ましい。
S−(D−S)m ・・・(2)
(S−D)n ・・・(3)
(式中、Sはビニル芳香族炭化水素単位からなる重合体ブロックを表し、Dは共役ジエン単位からなる重合体ブロックを表し、m及びnは1〜5の整数を表す)
上述のブロック共重合体は、直鎖状、分岐状及び/又は放射状の何れでもよい。
Sの重合体ブロックを構成する単量体のビニル芳香族炭化水素としては、スチレン又はα−メチルスチレン等のスチレン誘導体が好ましい。
Dの重合体ブロックを構成する共役ジエン単量体としては、ブタジエン及び/又はイソプレンが好ましい。
式(2)及び/又は式(3)で表されるブロック共重合体が水添ブロック共重合体であり、Dの重合体ブロックがブタジエンのみから構成される場合、Dブロックのミクロ構造中の1,2−付加構造が20〜70質量%であるのが水添後のエラストマーとしての性質を保持する上で好ましい。
m及びnは、秩序−無秩序転移温度を下げるという意味では大きい方がよいが、製造しやすさ及びコストの点では小さい方がよい。ブロック共重合体(水添ブロック共重合体も含む)としては、ゴム弾性に優れることから、式(3)で表されるブロック共重合体(水添ブロック共重合体も含む)よりも式(2)で表されるブロック共重合体(水添ブロック共重合体も含む)が好ましく、mが3以下である式(2)で表されるブロック共重合体(水添ブロック共重合体も含む)が更に好ましく、mが2以下である式(2)で表されるブロック共重合体(水添ブロック共重合体も含む)が特に好ましい。
式(2)及び/又は式(3)で表されるブロック共重合体(水添ブロック共重合体も含む)中の「Sの重合体ブロック」の割合は、機械的強度及び熱融着強度の点から多い方が好ましく、一方で、柔軟性、異形押出成形性、ブリードアウトのしにくさの点から少ない方が好ましい。式(2)及び/又は式(3)で表されるブロック共重合体(水添ブロック共重合体も含む)中の「Sの重合体ブロック」の割合は、具体的には、10質量%以上であることが好ましく、15質量%以上であることが更に好ましく、20質量%以上であるのが特に好ましく、一方、50質量%以下であることが好ましく、45質量%以下であることが更に好ましく、40質量%以下であることが特に好ましい。
式(2)及び/又は式(3)で表されるブロック共重合体(水添ブロック共重合体も含む)等のスチレン系エラストマー及び/又はその水添物の重量平均分子量は、機械的強度の点では大きい方が好ましいが、成形外観及び流動性の点では小さい方が好ましい。具体的には、スチレン系エラストマー及び/又はその水添物の重量平均分子量は、1万以上であることが好ましく、3万以上であることが更に好ましく、また、一方、45万以下であることが好ましく、40万以下であることが更に好ましく、35万以下であることが特に好ましく、30万以下であることが最も好ましい。ここで、重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(以下、GPCと略記する場合がある)により、以下の条件で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量である。
(測定条件)
機器:日本ミリポア社製「150C ALC/GPC」
カラム:昭和電工社製「AD80M/S」3本
検出器:FOXBORO社製赤外分光光度計「MIRANIA」
測定波長:3.42μm
溶媒:o−ジクロロベンゼン
温度:140℃
流速:1cm/分
注入量:200マイクロリットル
濃度:2mg/cm
酸化防止剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−フェノール0.2質量%添加
上述のブロック共重合体の製造方法としては、上述の構造と物性が得られればどのような方法でもよい。具体的には、例えば、特公昭40−023798号公報に記載された方法により、リチウム触媒等を用いて不活性溶媒中でブロック重合を行うことによって得ることができる。また、ブロック共重合体の水添は、例えば、特公昭42−008704号公報、特公昭43−006636号公報、特開昭59−133203号公報及び特開昭60−079005号公報等に記載された方法により、不活性溶媒中で水添触媒の存在下で行うことができる。この水添処理では、共重合体ブロック中のオレフィン性二重結合の50%以上が水添されていることが好ましく、80%以上が水添されていることが更に好ましい。
このような水添されたブロック共重合体の市販品としては、クレイトンポリマー社製「クレイトン(登録商標)G」、クラレ社製「セプトン(登録商標)」、旭化成社製「タフテック(登録商標)」等が挙げられる。
成分(C)としてのスチレン系エラストマー及び/又はその水添物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
尚、成分(C)中に含まれる前記式(2)及び/又は式(3)で表されるブロック共重合体及び/又はその水添ブロック共重合体の量は、20質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることが特に好ましく、その上限は通常100質量%である。
<成分(D):不飽和シラン化合物>
本発明で用いる成分(D)の不飽和シラン化合物は限定されないが、下記式(1)で表される不飽和シラン化合物が好適に用いられる。
RSi(R’) ・・・(1)
上記式(1)において、Rはエチレン性不飽和炭化水素基であり、R’は互いに独立して炭素数1〜10の炭化水素基又は炭素数1〜10のアルコキシ基であり、R’のうちの少なくとも1つは炭素数1〜10のアルコキシ基である。
式(1)において、Rは好ましくは炭素数2〜10のエチレン性不飽和炭化水素基であり、より好ましくは炭素数2〜6のエチレン性不飽和炭化水素基である。具体的には、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、シクロヘキセニル基等のアルケニル基が挙げられる。
式(1)において、R’は好ましくは炭素数1〜6の炭化水素基又は炭素数1〜6のアルコキシ基であり、より好ましくは炭素数1〜4の炭化水素基又は炭素数1〜4のアルコキシ基である。また、R’のうちの少なくとも1つは、好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ基であり、より好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基である。R’の炭素数1〜10の炭化水素基は脂肪族基、脂環族基、芳香族基のいずれであってもよいが、脂肪族基であることが望ましい。また、R’の炭素数1〜10のアルコキシ基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよいが、直鎖状又は分岐状であることが好ましい。R’が炭化水素基の場合、具体的には、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、シクロヘキシル基等に代表されるアルキル基、又はフェニル基等に代表されるアリール基等が挙げられる。R’がアルコキシ基の場合、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、β−メトキシエトキシ基が挙げられる。
不飽和シラン化合物が前記式(1)で表される場合、3つのR’のうち少なくとも1つはアルコキシ基であるが、2つのR’がアルコキシ基であることが好ましく、全てのR’がアルコキシ基であることがより好ましい。
不飽和シラン化合物としては、式(1)で表されるものの中でもビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、プロペニルトリメトキシシラン等に代表されるビニルトリアルコキシシランが望ましい。これはビニル基によって成分(A)のエチレン・α−オレフィン共重合体への変性を可能とし、アルコキシ基によって後述の架橋反応が進行するからである。即ち、不飽和シラン化合物によりエチレン・α−オレフィン共重合体にグラフト変性されて導入されたアルコキシ基が、シラノール縮合触媒の存在下、水と反応して加水分解してシラノール基を生成させ、シラノール基同士が脱水縮合することにより、エチレン・α−オレフィン共重合体同士が結合して架橋反応が起こる。なお、これらの不飽和シラン化合物は、1種類を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<成分(E):水酸基末端を有するジエンポリマー及び/又はその水素添加物>
本発明で使用する成分(E)は水酸基末端を有するジエンポリマー及び/又はその水素添加物である。成分(E)の水酸基末端を有するジエンポリマー及び/又はその水素添加物として好ましいものとしては、例えばポリヒドロキシジエン系重合体及び/又はその水素添加物が挙げられる。ポリヒドロキシジエン系重合体は共役ジエンまたは非共役ジエンとビニルモノマーとを原料として周知の方法、例えばラジカル重合法、アニオン重合法などによって製造される。
ラジカル重合の場合、過酸化水素を重合開始剤として重合すれば直接末端に水酸基を有する共役ジエン系ポリマーまたはコポリマーが得られる。アニオン重合による場合、まずアニオン重合触媒を用いて末端にアルカリ金属が結合した構造のリビングポリマーを製造し、次いでモノエポキシ化合物、ホルムアルデヒド等を反応させ水酸基を導入する。
上記の非共役ジエンとしては1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレンが挙げられる。中でも1,3−ブタジエンが好ましい。即ち、成分(E)としては、ポリヒドロキシポリブタジエン及び/又はその水素添加物が好ましい。更に、共重合モノマーとしてはスチレン、アクリロニトリル、メチル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル等のビニルモノマーが挙げられる。これら共重合モノマーの使用量は総モノマー量の30質量%以下とすることが好ましい。
ポリヒドロキシジエン系重合体の水素添加物を製造する際の水素添加は、通常、ニッケル、コバルト、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウム等の触媒を単独あるいは担体に担持して用い、常法により水素加圧下において行われる。
水酸基末端を有するジエンポリマー及び/又はその水素添加物の中でも、数平均分子量800〜10000のものが好ましい。ポリオール成分の数平均分子量が800未満である場合には、ポリオール成分とポリイソシアネート成分との反応が速過ぎてウレタン化反応が不均一となり、接着力が不均一となる可能性がある。ポリオール成分の数平均分子量が10000を超える場合にも、ポリオール成分の粘度が高くなり過ぎて、ウレタン化反応が不均一となり、接着力が不均一となる可能性がある。水酸基末端を有するジエンポリマー及び/又はその水素添加物の更に好ましい平均分子量は1000〜5000である。
なお、ここで、水酸基末端を有するジエンポリマー及び/又はその水素添加物の数平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定されたポリスチレン換算の分子量である。
また、成分(E)が水酸基末端を有するジエンポリマーの水素添加物である場合、その水素添加率は50%以上が好ましく、更には80%以上の水素添加率のものが、耐熱性、耐湿熱性の点からより好ましい。
成分(E)の水酸基末端を有するジエンポリマー及び/又はその水素添加物は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<成分(F):過酸化物>
成分(F)の過酸化物としては、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル及びケトンパーオキサイド群に含まれる有機過酸化物が挙げられ、具体的には、以下のようなものが挙げられる。
ハイドロパーオキサイド群にはキュメンハイドロパーオキサイド、ターシャリーブチルハイドロパーオキサイド等が含まれ、ジアルキルパーオキサイド群にはジクミルパーオキサイド、ジターシャリーブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジターシャリーブチルパーオキシヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジターシャリーブチルパーオキシヘキシン−3、ジ(2−ターシャリーブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン等が含まれ、ジアシルパーオキサイド群にはラウリルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等が含まれる。パーオキシエステル群にはターシャリーパーオキシアセテート、ターシャリーブチルパーオキシベンゾエイト、ターシャリーブチルパーオキシイソプロピルカーボネート等が含まれ、ケトンパーオキサイド群にはシクロヘキサノンパーオキサイド等が含まれる
これらの有機過酸化物は1種類を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<成分(G):軟化剤>
本発明の変性エラストマー組成物は、柔軟性を増加させるとともに、加工性や流動性、耐油性を向上させる観点から、成分(G)として軟化剤を含有することができる。
成分(G)としては、例えば鉱物油系ゴム用軟化剤、合成樹脂系ゴム用軟化剤等が挙げられ、これらの中でも、他の成分との親和性等の観点から、鉱物油系ゴム用軟化剤が好ましい。
鉱物油系ゴム用軟化剤は、一般的に、芳香族炭化水素、ナフテン系炭化水素及びパラフィン系炭化水素の混合物であり、全炭素原子に対し、パラフィン系炭化水素の炭素の割合が50質量%以上のものはパラフィン系オイル、ナフテン系炭化水素の炭素の割合が30〜45質量%のものはナフテン系オイル、芳香族系炭化水素の炭素の割合が35質量%以上のものは芳香族系オイルと呼ばれている。これらの中でも、軟化剤としては、常温(23±2℃)で液体である液状炭化水素系ゴム用軟化剤が好ましく、常温で液体である液状パラフィン系オイルがより好ましい。
軟化剤として液状炭化水素系ゴム用軟化剤を用いることで、本発明の変性エラストマー組成物の柔軟性や弾性を増加させることができ、また加工性や流動性が飛躍的に向上する傾向にある。
パラフィン系オイルとしては、特に限定されないが、40℃の動粘度が通常10cst(センチストークス)以上、好ましくは20cSt以上であり、通常800cSt以下、好ましくは600cSt以下のものである。また、流動点は通常−40℃以上、好ましくは−30℃以上で、0℃以下のものが好適に用いられる。また、流動点は、通常−40℃以上、好ましくは−30℃以上で、0℃以下のものが好適に用いられる。さらに、引火点(COC)は、通常200℃以上、好ましくは250℃以上であり、通常400℃以下、好ましくは350℃以下のものが好適に用いられる。
成分(G)の軟化剤は、1種類のみを単独で、又は2種類以上を任意の組み合わせ及び比率で用いることができる。
なお、前述の成分(A)のエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴムとして油展タイプのものを用いた場合、油展タイプのエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴムと炭化水素系ゴム用軟化剤の混合物としてエラストマー組成物に導入される炭化水素系ゴム用軟化剤も、成分(G)の軟化剤に該当する。この場合、成分(G)として別途軟化剤を添加してもよく、別添の軟化剤を用いてもよい。軟化剤を別添する場合、油展タイプのエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴムに含まれる炭化水素系ゴム用軟化剤と別添する軟化剤とは同一のものであってもよく、異なるものであってもよい。
<成分(H):シラノール縮合触媒>
本発明の変性エラストマー組成物に成分(H):シラノール縮合触媒を配合することにより、組成物を分子間で架橋反応させることができ、水と反応して加水分解することによりシラノール基が生成し、更にシラノール基同士が脱水縮合することにより、架橋反応が進行し、変性エラストマー同士が結合して耐熱性に優れた架橋エラストマー組成物を生成させることができる。また、シラノール縮合触媒はウレタン系接着剤の硬化触媒として働き、接着性向上が期待できる。
本発明に用いることのできる成分(H)のシラノール縮合触媒としては、金属有機酸塩、チタネート、ホウ酸塩、有機アミン、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、無機酸及び有機酸、並びに無機酸エステルからなる群から選択される1種以上の化合物等が挙げられる。
金属有機酸塩としては例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクトエート、酢酸第一錫、オクタン酸第一錫、ナフテン酸コバルト、オクチル酸鉛、ナフテン酸鉛、オクチル酸亜鉛、カプリル酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸鉄、オクチル酸鉄、ステアリン酸鉄等が挙げられる。チタネートとしては例えば、チタン酸テトラブチルエステル、チタン酸テトラノニルエステル、ビス(アセチルアセトニトリル)ジ−イソプロピルチタネート等が挙げられる。有機アミンとしては例えば、エチルアミン、ジブチルアミン、ヘキシルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルソーヤアミン、テトラメチルグアニジン、ピリジン等が挙げられる。アンモニウム塩としては例えば、炭酸アンモニウム、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド等が挙げられる。ホスホニウム塩としては例えば、テトラメチルホスホニウムハイドロオキサイド等が挙げられる。無機酸及び有機酸としては例えば、硫酸、塩酸、酢酸、ステアリン酸、マレイン酸、トルエンスルホン酸、アルキルナフチルスルホン酸などのスルホン酸等が挙げられる。無機酸エステルとしては例えば、リン酸エステル等が挙げられる。
これらの中で、好ましくは金属有機酸塩、スルホン酸、リン酸エステルが挙げられ、更に好ましくは錫の金属カルボン酸塩、例えばジオクチル錫ジラウレート、アルキルナフチルスルホン酸、エチルヘキシルリン酸エステルが挙げられる。
以上に挙げたシラノール縮合触媒は1種のみを用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
シラノール縮合触媒は、ポリオレフィンとシラノール縮合触媒とを配合したマスターバッチとして用いることが好ましい。このマスターバッチに用いることのできるポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びエチレン・α−オレフィン共重合体等が挙げられる。
ポリエチレンとしては、例えば、低・中・高密度ポリエチレン等の(分岐状又は直鎖状)エチレン単独重合体;エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体等のエチレン・α−オレフィン共重合体;エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体等のエチレン系共重合樹脂等が挙げられる。これらの中でもエチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体等のエチレン・α−オレフィン共重合体が好ましい。
これらの中でも本発明においては、耐熱性と強度のバランスに優れた高圧法低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン・α−オレフィン共重合体が好ましい。エチレン・α−オレフィン共重合体としては、より好ましくはエチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体等のエチレン・α−オレフィン共重合体であり、このエチレン・α−オレフィン共重合体は、1種又は2種以上のα−オレフィン2〜60質量%と、エチレン40〜98質量%とを共重合させたものであることがより好ましい。シラノール縮合触媒のマスターバッチには、これらのポリオレフィンの1種のみを用いてもよく、2種以上をブレンドして用いてもよい。
シラノール縮合触媒を、ポリオレフィンとシラノール縮合触媒とを配合したマスターバッチとして用いる場合、マスターバッチ中のシラノール縮合触媒の含有量には特に制限は無いが、通常0.1〜5.0質量%程度とすることが好ましい。
シラノール縮合触媒含有マスターバッチとしては市販品をベース材料として用いることもでき、例えば、三菱ケミカル(株)製「LZ082」「LZ033」に成分(H)を配合することが望ましい。
<配合割合>
本発明の変性エラストマー組成物は、成分(A)を50〜100質量部、成分(B)を0〜50質量部の割合でこれらを合計で100質量部となるように含むことが好ましい。成分(A)及び成分(B)の合計100質量部中の成分(A)の割合は好ましくは50〜100質量部、より好ましくは60〜100質量部であり、成分(B)の割合は好ましくは0〜50質量部、より好ましくは0〜40質量部である。成分(B)を含むことでべたつきを始めとする成形性を改善する効果が期待できるが、成分(B)の含有量が上記上限より多いと圧縮永久歪を低下させる懸念がある。
成分(A)の一部を前述のエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴムとする場合、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴムは成分(A)中に50質量%以下、例えば0〜50質量%となるように用いることが圧縮永久歪の観点から好ましい。なお、ここで、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴムが油展タイプの場合、このエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴムの含有量に油展に用いた炭化水素系ゴム用軟化剤の量は含まれない。
成分(B)は、特に、べたつきを始めとする成形性を改善したい場合に、成分(A)の一部にエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴムを用いることに加え、添加することもできる。
また、本発明の変性エラストマー組成物は、前記(A)、(B)、(D)及び(E)に加えて、更に成分(C)を含むことが好ましいが、その場合、成分(C)の含有量は、成分(A)と成分(B)と成分(C)の合計100質量部に対して0〜50質量部であることが好ましい。成分(A)と成分(B)と成分(C)の合計100質量部に対する成分(C)の含有量はより好ましくは2〜40質量部、更に好ましくは3〜40質量部である。成分(C)を含むことでべたつきを始めとする成形性を改善する効果や、接着性を向上させる効果が期待できるが、成分(C)の含有量が上記上限より多いと圧縮永久歪を低下させる懸念がある。
成分(A)及び成分(B)の合計100質量部に対する成分(D)の含有量、或いは成分(C)を含有する場合の成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計100質量部に対する成分(D)の含有量は、架橋反応を十分に進行させる観点から、0.01〜5質量部であることが好ましく、より好ましくは0.05〜5質量部、更に好ましくは0.1〜3質量部である。
成分(A)及び成分(B)の合計100質量部に対する成分(E)の含有量、或いは成分(C)を含有する場合の成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計100質量部に対する成分(E)の含有量は、好ましくは0.01〜10量部であり、十分な接着性能を発現させる観点からより好ましくは0.1〜10質量部、更に好ましくは1〜5質量部である。
成分(F)の含有量は、成分(A)及び成分(B)の合計100質量部、或いは成分(C)を含有する場合の成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計100質量部に対し、好ましくは0.01〜3質量部であり、十分な架橋反応を得ると共に平滑な成形外観を保つ観点からより好ましくは0.05〜2質量部、更に好ましくは0.1〜1質量部である。
また、本発明の変性エラストマー組成物が成分(G)を含む場合、成分(A)及び成分(B)の合計100質量部に対する成分(G)の含有量、或いは成分(C)を含む場合は、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計100質量部に対する成分(G)の含有量(成分(A)の一部として油展タイプのエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴムを用いた場合は、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴム中の炭化水素系ゴム用軟化剤を含む。)は、0.5〜200質量部であることが好ましい。成分(G)の含有量が上記下限未満では、成分(G)による柔軟性や流動性、耐油性の向上効果を十分に得ることができず、上記上限を超えると表面からブリードアウトする恐れがある。この観点から、成分(A)及び成分(B)の合計100質量部、或いは成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計100質量部に対する成分(G)の含有量は、1〜100質量部であることがより好ましく、5〜80質量部であることが更に好ましい。
成分(G)は、特に、硬度調整のために適宜含むことが好ましい。
本発明の変性エラストマー組成物に成分(H)のシラノール縮合触媒を添加して架橋反応させる場合、その添加量としては特に限定されるものではないが、本発明の変性エラストマー組成物100質量部に対し、好ましくは0.0005〜0.5質量部であり、更に好ましくは0.001〜0.1質量部である。シラノール縮合触媒の添加量が上記下限値以上であると架橋反応が十分に進行し、耐熱性が良好となる傾向にあるために好ましく、上記上限値以下であると押出機内で早期架橋が起こりにくく、ストランド表面や製品外観の荒れが発生しにくくなる傾向がある。
<その他の成分>
本発明の変性エラストマー組成物には、上記成分の他に、その他の成分として各種の添加剤や充填剤、成分(A)、(B)、(C)、(E)以外の樹脂やエラストマー等を本発明の効果を損なわない範囲で含有させることができる。
添加剤としては、例えば、熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、結晶核剤、防錆剤、粘度調整剤、発泡剤、滑剤及び顔料等を挙げることができる。これらのうち、酸化防止剤、特にフェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤又はリン系の酸化防止剤を含有させるのが好ましい。酸化防止剤は、本発明の変性エラストマー組成物100質量%中に0.1〜1質量%含有させるのが好ましい。
また、その他の樹脂としては、例えば、成分(B)以外のポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ロジンとその誘導体、テルペン樹脂や石油樹脂とその誘導体、アルキッド樹脂、アルキルフェノール樹脂、テルペンフェノール樹脂、クマロンインデン樹脂、合成テルペン樹脂、アルキレン樹脂、成分(A)以外のオレフィン系エラストマー、ポリアミド・ポリオール共重合体等のポリアミド系エラストマー;ポリ塩化ビニル系エラストマー及び成分(E)以外のポリブタジエン系エラストマー、これらの水添物や、酸無水物等により変性して極性官能基を導入させたもの、更に他の単量体をグラフト、ランダム及び/又はブロック共重合させたもの等が挙げられる。
<変性エラストマー組成物の製造・成形>
本発明の変性エラストマー組成物は、成分(A)、(D)、(E)及び(F)、或いは成分(A)、(B)、(D)、(E)、及び(F)、或いは成分(A)〜(F)と、必要に応じて成分(G)の軟化剤、その他の成分等を、公知の方法、例えば、ヘンシェルミキサー、Vブレンダー、タンブラーブレンダー等で機械的に混合した後、公知の方法で機械的に溶融混練することにより製造することができる。この溶融混練には、バンバリーミキサー、各種ニーダー、単軸又は二軸押出機等の一般的な溶融混練機を用いることができる。また、後掲の実施例に示すように、本発明の組成物を単軸又は二軸押出機等で混練して製造する場合、通常120〜240℃、好ましくは120〜220℃に加熱した状態で溶融混練を行うことができる。
本発明の変性エラストマー組成物において、前述のシラノール縮合触媒を配合し、押出成形、射出成形、プレス成形等の各種成形方法により成形した後、水雰囲気中に曝すことにより、シラノール基間の架橋反応を進行させ、架橋されたエラストマー組成物とすることができる。水雰囲気中に曝す方法は、各種の条件を採用することができ、水分を含む空気中に放置する方法、水蒸気を含む空気を送風する方法、水浴中に浸漬する方法、温水を霧状に散水する方法等が挙げられる。
この場合、成分(A)のグラフト変性に用いた不飽和シラン化合物由来の加水分解可能なアルコキシ基がシラノール縮合触媒の存在下、水と反応して加水分解することによりシラノール基が生成し、更にシラノール基同士が脱水縮合することにより、架橋反応が進行し、変性エラストマー同士が結合して架橋したエラストマー組成物を生成する。
架橋反応の進行速度は水雰囲気中に曝す条件によって決まるが、通常0〜130℃の温度範囲、かつ5分〜1週間の範囲で曝せばよい。特に好ましい条件は、40〜90℃の温度範囲、30分〜24時間の範囲である。水分を含む空気を使用する場合、相対湿度は1〜100%の範囲から選択される。
このようにして得られる架橋エラストマー組成物の架橋度はシラノール縮合触媒の種類と配合量、架橋させる際の条件(温度、時間)等を変えることにより、調整することができる。
<用途>
本発明の変性エラストマー組成物及び架橋エラストマー組成物の用途は特に限定されないが、グラスランチャンネルのようなウェザーストリップ、ホース、ワイパーブレード、グロメット等の自動車部品やパッキン、ガスケット、クッション、防振ゴム、チューブ等の建築、工業部品、その他スポーツ、雑貨用品、医療用部品、食品用部品、家電用部品、電線被覆材として好適に用いることができる。
特に、本発明の変性エラストマー組成物及び架橋エラストマー組成物の成形体は、その優れた接着性から、自動車用ウィンドウモールなどに代表される自動車用ウェザーストリップのように表面に接着剤を塗布して他の素材と接合して使用する用途に好適であり、その接着剤としては、ウレタン系接着剤等が挙げられる。
以下、実施例を用いて本発明の具体的態様を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例によって限定されるものではない。尚、以下の実施例における各種の製造条件や評価結果の値は、本発明の実施態様における上限又は下限の好ましい値としての意味をもつものであり、好ましい範囲は前記した上限又は下限の値と、下記実施例の値又は実施例同士の値との組み合わせで規定される範囲であってもよい。
以下の実施例及び比較例において、エラストマー組成物の調製に用いた原料及び得られたエラストマー組成物の評価方法は次の通りである。
[原材料]
以下の実施例・比較例で使用した原材料は以下の通りである。
<成分(A)>
(A−1):JSR EP(登録商標)EP505EC(JSR社製)
V触媒系油展EPDM
非共役ジエン:5−エチリデン−2−ノルボルネン
エチレン単位含有量:67質量%
ジエン単位含有量:4.5質量%
ムーニー粘度:64ML(予備加熱1分、及び回転後4分後の値)125℃
油展量:100質量部
(A−2):エンゲージ(登録商標) XLT8677(ダウ・ケミカル社製)
エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム
α−オレフィン:1−オクテン
MFR:0.5g/10分(190℃、21.2N荷重)
密度:0.87g/cm
融解終了点:123℃
<成分(B)>
(B−1):Adflex Q300F(LyondellBasell社製)
プロピレン・α−オレフィン共重合体
MFR(230℃、21.2N):0.8g/10分
プロピレン単位含有量:65質量%
密度(JIS K7112:1999):0.88g/cm
融点:163℃
(B−2):ノバテック FY6(日本ポリプロ株式会社製)
プロピレン単独重合体
MFR(230℃、21.2N):2.5g/10分
プロピレン単位含有量:100質量%
密度(JIS K7112:1999):0.90g/cm
融点:160℃
<成分(C)>
(C−1):タフテック(登録商標)N504(旭化成社製)
スチレン系熱可塑性エラストマー(水添スチレン/ブタジエン/スチレンブロックポリマー)
重量平均分子量:23万
スチレン含有量(前記式(2)における「Sの重合体ブロック」の含有量):30質量%
<成分(D)>
(D−1):KBM−1003(信越化学社製)
ビニルトリメトキシシラン
<成分(E)>
(E−1):ポリテールH(三菱ケミカル株式会社製)
水酸基末端を有するジエンポリマー(ポリヒドロキシポリブタジエン)
数平均分子量:2800
<成分(F)>
(F−1):カヤヘキサAD40C(化薬アクゾ株式会社製)
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン40質量%と有機フィラー60質量%との混合物
<成分(G)>
(G−1):ダイアナ(登録商標) プロセスオイルPW90(出光興産株式会社製)
パラフィン系ゴム用軟化剤
40℃の動粘度:95.54cSt(センチストークス)
流動点:−15℃
引火点:272℃
<成分(H)>
(H−1):TVS#8501(日東化成工業社製)
ジラウリン酸ジオクチルスズ(DOTDL)
なお、成分(H)は、下記配合の触媒マスターバッチとして用いた。
<触媒マスターバッチ配合(質量部)>
低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン社製 LD400):80
低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン社製 LD400P):20
(H−1)(日東化成工業社製 TVS#8501):12.5
酸化防止剤(BASFジャパン社製 IRGANOX1024PW):1
酸化防止剤(BASFジャパン社製 IRGANOX1010):2
酸化防止剤(住友化学社製 SUMILIZER WXRC):1
滑剤(ケマーズ社製 Viton FreeFlow・ SC):0.8
<その他の成分>
(K−1):QT70SA3(三菱ケミカル株式会社製)
部分架橋オレフィン系熱可塑性エラストマー(水酸基末端を有するジエンポリマー及び/又はその水素添加物を含有する部分架橋品(パーオキサイド架橋品))
[成分(A):エチレン・α−オレフィン共重合体ゴムの融解終了点の測定]
(株)日立ハイテクサイエンス社製の示差走査熱量計、商品名「DSC6220」を用いて、JIS K7121に準じて、試料約5mgを加熱速度100℃/分で20℃から200℃まで昇温し、200℃で3分間保持した後、冷却速度10℃/分で−10℃まで降温し、その後、加熱速度10℃/分で200℃まで昇温した時に測定されたサーモグラムから補外ピーク終了点(℃)を算出し、融解終了点とした。
[評価方法]
実施例及び比較例におけるエラストマー組成物の各種評価方法を以下に示す。
(1)表面硬度
得られた射出成形シートについて、JIS K6253(Duro−A)に準拠し、デュロA硬度(15秒後)を測定した。
(2)圧縮永久歪
得られた射出成形シートについて、JIS K6262の規格に準拠して、試験片を85℃×85%RH、24時間の(架橋)処理をした後に、70℃、22時間、25%圧縮条件で圧縮永久歪を測定した。
(3)押出成形性
得られた架橋エラストマー組成物を口径20mmの単軸押出機、フルフライトスクリューを用い、シリンダー設定温度160℃〜200℃、回転数20rpmにて、厚さ0.5mm×幅35mmのシートを成形し、目視にて得られたシートの耳切れの有無を観察し、以下の基準にて判断した。
<耐耳ぎれ>
◎:非常に良い(押出成形シートの両端に切り込みがない)
〇:良い(押出成形シートの両端に1mm以下の切り込みがわずかに存在)
×:悪い(押出成形シートの両端に2mm以上の切り込みが存在)
(4)接着試験
得られた射出成形シートをウレタン系接着剤が入った容器に浸漬した後垂直に引き上げ、23℃×50%RHの恒温室で24時間乾燥後、JIS K5400による碁盤目剥離試験を実施した。テープにくっつかずに残ったマスの数を計数して100個中の残存量を記載した。
[実施例1]
表−1の通りに示す原料比率で、成分(G−1)以外の各原料を配合し、ヘンシェルミキサーにて1分間混合した。次いで、同方向二軸押出機(日本製鋼所社製、商品番号:TEX30、L/D=46、シリンダーブロック数:12)の上流の供給口に、得られた混合物を質量式フィーダーにて投入した。そして、液添ポンプにて成分(G−1)を押出機の途中の供給口から供給し、合計25kg/hの吐出量にて、上流部から下流部を120〜200℃の範囲で昇温させて溶融混練を行い、ペレット化して変性エラストマー組成物を製造した。得られた変性エラストマー組成物100質量部に対して、触媒マスターバッチを4質量部((H−1)純分として0.2質量部)加えて触媒を含有する変性エラストマー組成物を得た。これをインラインスクリュータイプの射出成形機(東芝機械社製、商品番号:IS130)を用い、射出圧力50MPa、シリンダー温度220℃、金型温度40℃の条件下にて、組成物を射出成形して厚さ2mm×幅120mm×長さ80mmのシートを成形した。さらに85℃、85%RHの条件で恒温恒湿機に24時間曝して、表面硬度、圧縮永久歪及び接着性評価用のシートとした。
[実施例2〜4]
表−1に示す原料配合に変更する以外は、実施例1と同様に処理して、それぞれ実施例2〜4の変性エラストマー組成物のペレットを得、同様に各評価用シートを成形し、同様に評価を行った。結果を表−1に示す。
[比較例1]
(K−1)部分架橋オレフィン系熱可塑性エラストマー(三菱ケミカル社製 QT70SA3)のみを用い、実施例1と同様に処理して、比較例1の変性エラストマー組成物のペレットを得、同様に評価用シートの成形及び評価を行った。評価結果を表−1に示す。
なお、表−1中、成分(A−1)は、実際の配合量ではなく、油展オイルを除いた成分のEPDMのみの配合量で示す。
同様に、成分(F−1)についても、実際の配合量ではなく、成分(F−1)のうちの2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンのみの配合量(実配合量の40%)で示す。成分(H−1)についても、触媒マスターバッチとしての配合量ではなく、成分(H−1)の純分の配合量として示す。
Figure 2020164779
[評価結果]
表−1に示すとおり、本発明のエラストマー組成物に該当する実施例1〜4は、いずれも成形外観や接着性に優れ、良好な圧縮永久歪を有していることがわかる。
一方、比較例1のエラストマー組成物は、圧縮永久歪が不十分であった。
なお、実施例3は、成分(C−1)を含むため、接着性は良好であるが、成分(C−1)と成分(E−1)の総量が多いため、相溶性に影響を与え、外観が若干悪くなったと考えられる。
実施例4は、実施例3に対して成分(C−1)を含まないため、接着性が若干劣る結果となったが、外観は良好である。
これらの結果から、本発明のエラストマー組成物は成形外観に優れ、良好な接着性とシール特性を有することが判明した。
本発明のエラストマー組成物は、圧縮永久歪に優れ、また成形外観、接着性にも優れるため、これらが要求される各種用途、例えばグラスランチャンネル、ベルトラインモール、ルーフモール、サッシュモールのようなウェザーストリップなどの自動車用シール部材といった自動車部品、建築ガスケットなどの土木・建材部品、スポーツ用品、工業用部品、家電部品、医療用部品、食品用部品、医療用機器部品、電線、雑貨等において、広く且つ有効に利用可能である。

Claims (12)

  1. 下記成分(A)、(D)及び(E)を含み、且つ下記成分(F)によりグラフトされてなる変性エラストマー組成物。
    成分(A):エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム
    成分(D):不飽和シラン化合物
    成分(E):水酸基末端を有するジエンポリマー及び/又はその水素添加物
    成分(F):過酸化物
  2. 下記成分(A)、(B)、(D)及び(E)を含み、且つ下記成分(F)によりグラフトされてなる変性エラストマー組成物。
    成分(A):エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム
    成分(B):ポリエチレン、及び/又は、プロピレン単位含有量が40〜100質量%であるプロピレン系樹脂
    成分(D):不飽和シラン化合物
    成分(E):水酸基末端を有するジエンポリマー及び/又はその水素添加物
    成分(F):過酸化物
  3. 前記(A)、(B)、(D)及び(E)に加えて、更に下記成分(C)を含む、請求項2に記載の変性エラストマー組成物。
    成分(C):スチレン系エラストマー及び/又はその水添物
  4. 前記成分(A)の含有量が前記成分(A)及び前記成分(B)の合計100質量部に対して50〜100質量部であり、前記成分(B)の含有量が前記成分(A)及び前記成分(B)の合計100質量部に対して0〜50質量部であり、前記成分(D)の含有量が前記成分(A)及び前記成分(B)の合計100質量部に対して0.01〜5質量部であり、前記成分(E)の含有量が前記成分(A)及び前記成分(B)の合計100質量部に対して0.01〜10質量部であり、前記成分(F)の含有量が前記成分(A)及び前記成分(B)の合計100質量部に対して0.01〜3質量部である、請求項1又は2に記載の変性エラストマー組成物。
  5. 前記成分(C)の含有量が前記成分(A)、前記成分(B)及び前記成分(C)の合計100質量部に対して50質量部以下である、請求項3に記載の変性エラストマー組成物。
  6. 前記成分(A)の少なくとも一部が示差走査熱量計(DSC)で測定される融解の終了ピーク温度が115℃以上のエチレン・α−オレフィン共重合体ゴムである、請求項1〜5のいずれかに記載の変性エラストマー組成物。
  7. 前記成分(D)が下記式(1)で表される化合物である、請求項1〜6のいずれかに記載の変性エラストマー組成物。
    RSi(R’) …(1)
    (ただし、Rはエチレン性不飽和炭化水素基であり、R’は互いに独立して炭素数1〜10の炭化水素基又は炭素数1〜10のアルコキシ基であり、R’のうちの少なくとも1つは炭素数1〜10のアルコキシ基である。)
  8. さらに成分(G):軟化剤を、前記成分(A)、前記成分(B)及び前記成分(C)の合計100質量部に対して0.5〜200質量部含む、請求項1〜7のいずれかに記載の変性エラストマー組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の変性エラストマー組成物を成分(H):シラノール縮合触媒により架橋反応させてなる架橋エラストマー組成物。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載の変性エラストマー組成物又は請求項9に記載の架橋エラストマー組成物を成形してなる成形体。
  11. 表面に接着剤が塗布されている、請求項10に記載の成形体。
  12. 請求項10又は11に記載の成形体を用いた自動車用シール部材。
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