JP7288861B2 - ゴム組成物及びタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、ゴム組成物及びタイヤに関するものである。
近年、環境問題への関心の高まりに伴う世界的な二酸化炭素排出規制の動きに関連して、自動車の低燃費化に対する要求が強まりつつある。このような要求に対応するため、タイヤ性能についても転がり抵抗の低減が求められている。これに対して、従来、タイヤの転がり抵抗を低減する手法として、損失正接(tanδ)が低い(以下、「低ロス性に優れる」という。)ゴム組成物をタイヤに適用することが、一般的に行われている。
また、車両の安全性を向上させる見地から、湿潤路面での制動性能(以下、「ウェット性能」という。)を確保することも重要であり、タイヤの燃費性能を向上させると共にウェット性能を向上させることも求められている。これに対して、従来、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム(SBR)と、シリカとを配合したゴム組成物を使用することで、ウェット性能と低ロス性とを両立したタイヤが主流であったが、昨今、ゴム成分として主として天然ゴム(NR)を使用し、熱可塑性樹脂や軟化剤を従来よりも多量に配合したゴム組成物をタイヤに使用することで、ウェット性能と低ロス性を更に向上させたタイヤが提案されている(下記特許文献1及び2)。
国際公開第2015/079703号 国際公開第2017/077712号
しかしながら、本発明者が検討したところ、ゴム成分として主として天然ゴムを使用し、熱可塑性樹脂や軟化剤を従来よりも多量に配合したゴム組成物をタイヤのトレッドゴムに使用すると、トレッドゴムの弾性率が低下してしまい、タイヤの乾燥路面での操縦安定性(以下、「ドライハンドリング性」という。)に改善の余地があることが分かった。
そこで、本発明は、上記従来技術の問題を解決し、タイヤの低ロス性と、ウェット性能と、ドライハンドリング性と、を高度にバランスさせることが可能なゴム組成物を提供することを課題とする。
また、本発明は、低ロス性と、ウェット性能と、ドライハンドリング性と、を高度にバランスさせたタイヤを提供することを更なる課題とする。
上記課題を解決する本発明の要旨構成は、以下の通りである。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分(A)と、スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)と、を含み、
前記スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)は、スチレン単位の総含有量が30質量%以上であり、
加硫後の発泡率が、5~30%であることを特徴とする。
かかる本発明のゴム組成物によれば、タイヤのトレッドゴムに適用することで、タイヤの低ロス性と、ウェット性能と、ドライハンドリング性と、を高度にバランスさせることができる。
本発明のゴム組成物において、前記スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)は、ガラス転移温度(Tg)が-30℃以下であることが好ましい。この場合、該ゴム組成物をタイヤのトレッドゴムに適用することで、タイヤの低ロス性を更に向上させることができる。
本発明のゴム組成物の好適例においては、前記スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)のアルキレンブロックが、-[CH2-CH(C25)]-単位(a)と、-(CH2-CH2)-単位(b)と、を有し、前記単位(a)の含有量が、全アルキレンブロック[単位(a)+単位(b)]の総質量に対して、50質量%以上である。この場合、該ゴム組成物をタイヤのトレッドゴムに適用することで、タイヤのドライハンドリング性を更に向上させることができる。
本発明のゴム組成物において、前記スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)は、スチレン単位の総含有量が50質量%以上であることが好ましい。この場合、該ゴム組成物をタイヤのトレッドゴムに適用することで、タイヤのドライハンドリング性を更に向上させることができる。
本発明のゴム組成物の他の好適例においては、前記スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)が、スチレン・エチレンブチレン・スチレンブロック共重合体である。この場合、該ゴム組成物をタイヤのトレッドゴムに適用することで、タイヤのドライハンドリング性を更に向上させることができる。
本発明のゴム組成物は、更にシリカ(C)を含み、前記シリカ(C)は、BET表面積が好ましくは80~300m2/g、より好ましくは150~280m2/g、より一層好ましくは220~270m2/gであり、また、セチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積(CTAB)が好ましくは80~260m2/g、より好ましくは150~260m2/g、より一層好ましくは150~210m2/g、特に好ましくは176~206m2/gである。また、前記シリカ(C)は、BET表面積が220~270m2/gで、且つセチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積(CTAB)が176~206m2/gであることが特に好ましい。この場合、該ゴム組成物をタイヤのトレッドゴムに適用することで、タイヤの低ロス性を更に向上させることができる。
本発明のゴム組成物は、更に、C5系樹脂、C5-C9系樹脂、C9系樹脂、テルペン系樹脂、テルペン-芳香族化合物系樹脂、ロジン系樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂及びアルキルフェノール系樹脂からなる群から選択される少なくとも一種の樹脂(D)を含むことが好ましい。この場合、該ゴム組成物をタイヤのトレッドゴムに適用することで、タイヤのウェット性能を更に向上させることができる。
また、本発明のタイヤは、上記のゴム組成物をトレッドゴムに用いたことを特徴とする。本発明のタイヤは、前記ゴム組成物がトレッドゴムに用いられているため、低ロス性と、ウェット性能と、ドライハンドリング性と、が高度にバランスされている。
本発明によれば、タイヤの低ロス性と、ウェット性能と、ドライハンドリング性と、を高度にバランスさせることが可能なゴム組成物を提供することができる。
また、本発明によれば、低ロス性と、ウェット性能と、ドライハンドリング性と、を高度にバランスさせたタイヤを提供することができる。
以下に、本発明のゴム組成物及びタイヤを、その実施形態に基づき、詳細に例示説明する。
<ゴム組成物>
本発明のゴム組成物は、ゴム成分(A)と、スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)と、を含み、前記スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)は、スチレン単位の総含有量が30質量%以上であり、加硫後の発泡率が、5~30%であることを特徴とする。また、換言すれば、本発明のゴム組成物を加硫して得られる加硫ゴムは、ゴム成分(A)と、スチレン単位の総含有量が30質量%以上であるスチレン・アルキレンブロック共重合体(B)と、を含むゴム組成物を加硫してなり、発泡率が5~30%であることを特徴とする。
本発明のゴム組成物においては、加硫後の発泡率を5~30%とすることで、該ゴム組成物を適用したタイヤの低ロス性とウェット性能とを両立させることができる。また、本発明のゴム組成物においては、スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)を添加しつつ、加硫後の発泡率を30%以下とすることで、該ゴム組成物を適用したタイヤの弾性率を向上させ、ドライハンドリング性を向上させることができる。なお、該効果は、理論に拘束されることを望むものではないが、スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)中のスチレンブロックがゴム組成物の加硫物において充填剤のような働きをする一方、スチレンブロック間にアルキレンブロックが存在し、スチレンブロック同士の擦れあいが低減されることによるものと推測される。
そのため、本発明のゴム組成物によれば、タイヤのトレッドゴムに適用することで、タイヤの低ロス性と、ウェット性能と、ドライハンドリング性と、を高度にバランスさせることができる。
本発明のゴム組成物は、加硫後の発泡率が5~30%であり、8~25%であることが好ましい。なお、発泡率が大きすぎると、ゴム組成物表面の空隙も大きくなり、充分な接地面積を確保できなくなるおそれがあるが、上記範囲内の発泡率であれば、排水溝として有効に機能する気泡の形成を確保しつつ、気泡の量を適度に保持できるので、耐久性を損なうおそれもない。
ここで、前記ゴム組成物の加硫後の発泡率(加硫ゴムの発泡率)とは、平均発泡率Vsを意味し、具体的には次式(1)により算出される値を意味する。
Vs=(ρ0/ρ1-1)×100(%) ・・・ (1)
式(1)中、ρ1は加硫後のゴム組成物(発泡ゴム)の密度(g/cm3)を示し、ρ0は加硫後のゴム組成物(発泡ゴム)における固相部の密度(g/cm3)を示す。なお、加硫後のゴム組成物の密度及び加硫後のゴム組成物の固相部の密度は、エタノール中の質量と空気中の質量を測定し、これから算出される。また、発泡率は、例えば、発泡剤や発泡助剤の種類、量等により適宜変化させることができる。
前記ゴム成分(A)としては、特に限定されず、種々のゴムを用いることができる。該ゴム成分(A)としては、例えば、天然ゴム(NR)、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル-ブタジエン共重合体ゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、イソプレンゴム(IR)等のジエン系ゴムが挙げられる。該ゴム成分(A)は、未変性でも、変性されていてもよい。ゴム成分(A)は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のゴム組成物は、前記ゴム成分(A)として、天然ゴム(A1)を含むことが好ましい。ゴム組成物が天然ゴム(A1)を含むことにより、タイヤの低ロス性を更に向上させることができる。
前記ゴム成分(A)中における天然ゴム(A1)の含有率は、20質量%以上が好ましく、30質量%以上が更に好ましく、また、60質量%以下が好ましく、50質量%以下が更に好ましい。ゴム成分(A)中における天然ゴム(A1)の含有率が20質量%以上であれば、タイヤの低ロス性を更に向上させることができる。
本発明のゴム組成物は、前記ゴム成分(A)として、ブタジエンゴム(BR)(A2)を含むことが好ましい。ゴム組成物がブタジエンゴム(A2)を含むことにより、タイヤの低ロス性を更に向上させることができる。
前記ゴム成分(A)中におけるブタジエンゴム(A2)の含有率は、20質量%以上が好ましく、30質量%以上が更に好ましく、また、60質量%以下が好ましく、50質量%以下が更に好ましい。ゴム成分(A)中におけるブタジエンゴム(A2)の含有率が20質量%以上であれば、タイヤの低ロス性を更に向上させることができる。
本発明のゴム組成物は、前記ゴム成分(A)として、天然ゴム(A1)及びブタジエンゴム(A2)を併用してもよい。天然ゴム(A1)及びブタジエンゴム(A2)を併用する場合、タイヤのウエット性能と低ロス性能を高度に両立させることができる。
前記ゴム成分(A)中に天然ゴム(A1)及びブタジエンゴム(A2)をそれぞれ含む場合の含有比率は、天然ゴム(A1):ブタジエンゴム(A2)=1:2~2:1が好ましい。
本発明のゴム組成物は、前記ゴム成分(A)として、ガラス転移温度(Tg)が-50℃を超えるゴム(以下、「高Tgゴム」と略記することがある。)を含むことが好ましい。なお、該高Tgゴムは、ガラス転移温度(Tg)が-45℃以上-15℃以下であることが更に好ましい。高Tgゴムを含むことで、タイヤの低ロス性を更に向上させることができる。
なお、本明細書において、ガラス転移温度は、ISO 22768:2006に従い、所定の温度範囲で昇温しながらDSC曲線を記録し、DSC微分曲線のピークトップ(Inflection point)とする。
前記ゴム成分(A)中の、前記高Tgゴムの含有率は、40~80質量%が好ましく、50~70質量%が更に好ましい。ゴム成分(A)中の高Tgゴムの含有率が40質量%以上の場合、タイヤに適用した際に、タイヤのウェット性能を更に向上させることができる。また、ゴム成分(A)中の高Tgゴムの含有率が80質量%以下の場合、ゴム組成物の加工性が向上する。
前記高Tgゴムとしては、以下の変性共役ジエン系重合体(A3)が好ましい。
この変性共役ジエン系重合体(A3)は、重量平均分子量が20×104以上300×104以下であって、該変性共役ジエン系重合体(A3)の総量に対して、分子量が200×104以上500×104以下である変性共役ジエン系重合体を、0.25質量%以上30質量%以下含み、収縮因子(g’)が0.64未満である。ゴム組成物が該変性共役ジエン系重合体(A3)を含むことにより、タイヤの低ロス性を更に向上させることができる。
一般に、分岐を有する重合体は、同一の絶対分子量である直鎖状の重合体と比較した場合に、分子の大きさが小さくなる傾向にあり、前記収縮因子(g’)は、想定上同一の絶対分子量である直鎖状重合体に対する、分子の占める大きさの比率の指標である。即ち、重合体の分岐度が大きくなれば、収縮因子(g’)は小さくなる傾向にある。本実施形態では、分子の大きさの指標として固有粘度を用い、直鎖状の重合体は、固有粘度[η]=-3.883M0.771の関係式に従うものとして用いる。変性共役ジエン系重合体の各絶対分子量のときの収縮因子(g’)を算出し、絶対分子量が100×104~200×104のときの収縮因子(g’)の平均値を、その変性共役ジエン系重合体の収縮因子(g’)とする。ここで、「分岐」とは、1つの重合体に対して、他の重合体が直接的又は間接的に結合することにより形成されるものである。また、「分岐度」は、1の分岐に対して、直接的又は間接的に互いに結合している重合体の数である。例えば、後述するカップリング残基を介して間接的に、後述の5つの共役ジエン系重合体鎖が互いに結合している場合には、分岐度は5である。なお、カップリング残基とは、共役ジエン系重合体鎖に結合される、変性共役ジエン系重合体の構成単位であり、例えば、後述する共役ジエン系重合体とカップリング剤とを反応させることによって生じる、カップリング剤由来の構造単位である。また、共役ジエン系重合体鎖は、変性共役ジエン系重合体の構成単位であり、例えば、後述する共役ジエン系重合体とカップリング剤とを反応させることによって生じる、共役ジエン系重合体由来の構造単位である。
前記収縮因子(g’)は、0.64未満であり、好ましくは0.63以下であり、より好ましくは0.60以下であり、さらに好ましくは0.59以下であり、より一層好ましくは0.57以下である。また、収縮因子(g’)の下限は特に限定されず、検出限界値以下であってもよいが、好ましくは0.30以上であり、より好ましくは0.33以上であり、さらに好ましくは0.35以上であり、より一層好ましくは0.45以上である。収縮因子(g’)がこの範囲である変性共役ジエン系重合体(A3)を使用することで、ゴム組成物の加工性が向上する。
収縮因子(g’)は分岐度に依存する傾向にあるため、例えば、分岐度を指標として収縮因子(g’)を制御することができる。具体的には、分岐度が6である変性共役ジエン系重合体とした場合には、その収縮因子(g’)は0.59以上0.63以下となる傾向にあり、分岐度が8である変性共役ジエン系重合体とした場合には、その収縮因子(g’)は0.45以上0.59以下となる傾向にある。
前記変性共役ジエン系重合体(A3)は、分岐を有し、分岐度が5以上であることが好ましい。また、変性共役ジエン系重合体(A3)は、1以上のカップリング残基と、該カップリング残基に対して結合する共役ジエン系重合体鎖とを有し、さらに、上記分岐が、1の当該カップリング残基に対して5以上の当該共役ジエン系重合体鎖が結合している分岐を含むことがより好ましい。分岐度が5以上であること、及び、分岐が、1のカップリング残基に対して5以上の共役ジエン系重合体鎖が結合している分岐を含むよう、変性共役ジエン系重合体の構造を特定することにより、より確実に収縮因子(g’)を0.64未満にすることができる。なお、1のカップリング残基に対して結合している共役ジエン系重合体鎖の数は、収縮因子(g’)の値から確認することができる。
前記変性共役ジエン系重合体(A3)の重量平均分子量(Mw)は、20×104以上300×104以下であり、好ましくは50×104以上であり、より好ましくは64×104以上であり、さらに好ましくは80×104以上である。また、上記重量平均分子量は、好ましくは250×104以下であり、更に好ましくは180×104以下であり、より好ましくは150×104以下である。重量平均分子量が20×104以上であれば、タイヤの低ロス性とウェット性能とを更に高度に両立することができる。また、重量平均分子量が300×104以下であれば、ゴム組成物の加工性が向上する。
前記変性共役ジエン系重合体(A3)は、該変性共役ジエン系重合体の総量(100質量%)に対して、分子量が200×104以上500×104以下である変性共役ジエン系重合体(以下、「特定の高分子量成分」ともいう。)を、0.25質量%以上30質量%以下含む。該特定の高分子量成分の含有量が0.25質量%以上30質量%以下であれば、タイヤの低ロス性とウェット性能とを更に高度に両立することができる。
前記変性共役ジエン系重合体(A3)は、特定の高分子量成分を、好ましくは1.0質量%以上含み、より好ましくは1.4質量%以上含み、さらに好ましくは1.75質量%以上含み、より一層好ましくは2.0質量%以上含み、特に好ましくは2.15質量%以上含み、極めて好ましくは2.5質量%以上含む。また、変性共役ジエン系重合体(A3)は、特定の高分子量成分を、好ましくは28質量%以下含み、より好ましくは25質量%以下含み、さらに好ましくは20質量%以下含み、より一層好ましくは18質量%以下含む。
なお、本明細書において「分子量」とは、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)によって得られる、標準ポリスチレン換算分子量である。特定の高分子量成分の含有量がこのような範囲にある変性共役ジエン系重合体(A3)を得るためには、重合工程と反応工程とにおける反応条件を制御することが好ましい。例えば、重合工程においては、後述する有機モノリチウム化合物の重合開始剤としての使用量を調整すればよい。また、重合工程において、連続式、及び回分式のいずれの重合様式においても、滞留時間分布を有する方法を用いる、すなわち、成長反応の時間分布を広げるとよい。
前記変性共役ジエン系重合体(A3)においては、数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比で表される分子量分布(Mw/Mn)は、1.6以上3.0以下が好ましい。変性共役ジエン系重合体(A3)の分子量分布がこの範囲であれば、ゴム組成物の加工性が良好となる。
前記変性共役ジエン系重合体(A3)は、下記一般式(I)で表されることが好ましい。この場合、タイヤに適用することで、タイヤのドライハンドリング性を更に向上させることができる。
Figure 0007288861000001
前記一般式(I)中、Dは、共役ジエン系重合体鎖を示し、R1、R2及びR3は、それぞれ独立して単結合又は炭素数1~20のアルキレン基を示し、R4及びR7は、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキル基を示し、R5、R8、及びR9は、それぞれ独立して水素原子又は炭素数1~20のアルキル基を示し、R6及びR10は、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキレン基を示し、R11は、水素原子又は炭素数1~20のアルキル基を示し、m及びxは、それぞれ独立して1~3の整数を示し、x≦mであり、pは、1又は2を示し、yは、1~3の整数を示し、y≦(p+1)であり、zは、1又は2の整数を示し、それぞれ複数存在する場合のD、R1~R11、m、p、x、y、及びzは、それぞれ独立しており、iは、0~6の整数を示し、jは、0~6の整数を示し、kは、0~6の整数を示し、(i+j+k)は、3~10の整数であり、((x×i)+(y×j)+(z×k))は、5~30の整数であり、Aは、炭素数1~20の、炭化水素基、又は、酸素原子、窒素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を有し、かつ、活性水素を有しない有機基を示す。
ここで、前記一般式(I)において、Aは、下記一般式(II)~(V)のいずれかで表されることが好ましく、下記一般式(II)又は(III)で表されることが更に好ましい。この場合、タイヤに適用することで、タイヤの低ロス性と、ウェット性能と、ドライハンドリング性とを更に高度にバランスさせることができる。
Figure 0007288861000002
前記一般式(II)中、B1は、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、aは、1~10の整数を示し、複数存在する場合のB1は、各々独立している。
前記一般式(III)中、B2は、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、B3は、炭素数1~20のアルキル基を示し、aは、1~10の整数を示し、それぞれ複数存在する場合のB2及びB3は、各々独立している。
前記一般式(IV)中、B4は、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、aは、1~10の整数を示し、複数存在する場合のB4は、各々独立している。
前記一般式(V)中、B5は、単結合又は炭素数1~20の炭化水素基を示し、aは、1~10の整数を示し、複数存在する場合のB5は、各々独立している。
なお、前記一般式(II)~(V)中のB1、B2、B4、B5に関して、炭素数1~20の炭化水素基としては、炭素数1~20のアルキレン基等が挙げられる。
前記変性共役ジエン系重合体(A3)の製造方法は、特に限定されるものではないが、有機モノリチウム化合物を重合開始剤として用い、少なくとも共役ジエン化合物を重合し、共役ジエン系重合体を得る重合工程と、該共役ジエン系重合体の活性末端に対して、5官能以上の反応性化合物(以下、「カップリング剤」ともいう。)を反応させる反応工程と、を有することが好ましい。カップリング剤としては、窒素原子とケイ素原子とを有する5官能以上の反応性化合物を反応させるのが好ましい。
前記変性共役ジエン系重合体(A3)は、共役ジエン系重合体を、下記一般式(VI)で表されるカップリング剤と反応させてなることが好ましい。この場合、タイヤに適用することで、タイヤのドライハンドリング性を更に向上させることができる。
Figure 0007288861000003
前記一般式(VI)中、R12、R13及びR14は、それぞれ独立して単結合又は炭素数1~20のアルキレン基を示し、R15、R16、R17、R18及びR20は、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキル基を示し、R19及びR22は、それぞれ独立して炭素数1~20のアルキレン基を示し、R21は、炭素数1~20の、アルキル基又はトリアルキルシリル基を示し、mは、1~3の整数を示し、pは、1又は2を示し、R12~R22、m及びpは、複数存在する場合、それぞれ独立しており、i、j及びkは、それぞれ独立して0~6の整数を示し、但し、(i+j+k)は、3~10の整数であり、Aは、炭素数1~20の、炭化水素基、又は、酸素原子、窒素原子、ケイ素原子、硫黄原子及びリン原子からなる群から選択される少なくとも一種の原子を有し、活性水素を有しない有機基を示す。
なお、上記一般式(VI)で表されるカップリング剤と、共役ジエン系重合体とを反応させてなる変性共役ジエン系重合体は、例えば、上記一般式(I)で表される。
前記一般式(VI)において、Aは、好ましくは上記一般式(II)~(V)のいずれかで表される。Aが一般式(II)~(V)のいずれかで表されるものであることにより、より優れた性能を有する変性共役ジエン系重合体(A3)を得ることができる。
前記一般式(VI)で表されるカップリング剤としては、例えば、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)-[3-(2,2-ジメトキシ-1-アザ-2-シラシクロペンタン)プロピル]アミン、トリス(3-トリメトキシシリルプロピル)アミン、トリス(3-トリエトキシシリルプロピル)アミン、トリス(3-トリメトキシシリルプロピル)-[3-(2,2-ジメトキシ-1-アザ-2-シラシクロペンタン)プロピル]-1,3-プロパンジアミン、テトラキス[3-(2,2-ジメトキシ-1-アザ-2-シラシクロペンタン)プロピル]-1,3-プロパンジアミン、テトラキス(3-トリメトキシシリルプロピル)-1,3-プロパンジアミン、テトラキス(3-トリメトキシシリルプロピル)-1,3-ビスアミノメチルシクロヘキサン、トリス(3-トリメトキシシリルプロピル)-メチル-1,3-プロパンジアミン、ビス[3-(2,2-ジメトキシ-1-アザ-2-シラシクロペンタン)プロピル]-(3-トリスメトキシシリルプロピル)-メチル-1,3-プロパンジアミン等が挙げられ、これらの中でも、テトラキス[3-(2,2-ジメトキシ-1-アザ-2-シラシクロペンタン)プロピル]-1,3-プロパンジアミン、テトラキス(3-トリメトキシシリルプロピル)-1,3-プロパンジアミン、テトラキス(3-トリメトキシシリルプロピル)-1,3-ビスアミノメチルシクロヘキサンが特に好ましい。
前記カップリング剤としての一般式(VI)で表される化合物の添加量は、共役ジエン系重合体のモル数対カップリング剤のモル数が、所望の化学量論的比率で反応させるよう調整することができ、そのことにより所望の分岐度が達成される傾向にある。具体的な重合開始剤のモル数は、カップリング剤のモル数に対して、好ましくは5.0倍モル以上、より好ましくは6.0倍モル以上であることが好ましい。この場合、一般式(VI)において、カップリング剤の官能基数((m-1)×i+p×j+k)は、5~10の整数であることが好ましく、6~10の整数であることがより好ましい。
前記共役ジエン系重合体は、少なくとも共役ジエン化合物を重合して得られ、必要に応じて共役ジエン化合物とビニル置換芳香族化合物との両方を共重合して得られる。
前記共役ジエン化合物としては、炭素数4~12の共役ジエン化合物が好ましく、より好ましくは炭素数4~8の共役ジエン化合物である。このような共役ジエン化合物としては、例えば、1,3-ブタジエン、イソプレン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、1,3-ペンタジエン、3-メチル-1,3-ペンタジエン、1,3-ヘキサジエン、及び1,3-ヘプタジエンが挙げられる。これらの中でも、工業的入手の容易さの観点から、1,3-ブタジエン、及びイソプレンが好ましい。これら共役ジエン化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、前記ビニル置換芳香族化合物としては、モノビニル芳香族化合物が好ましい。該モノビニル芳香族化合物としては、例えば、スチレン、p-メチルスチレン、α-メチルスチレン、ビニルエチルベンゼン、ビニルキシレン、ビニルナフタレン、及びジフェニルエチレンが挙げられる。これらの中でも、工業的入手の容易さの観点から、スチレンが好ましい。これらビニル置換芳香族化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記有機モノリチウム化合物は、工業的入手の容易さ及び重合反応のコントロールの容易さの観点から、好ましくは、アルキルリチウム化合物である。この場合、重合開始末端にアルキル基を有する、共役ジエン系重合体が得られる。アルキルリチウム化合物としては、例えば、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム、n-ヘキシルリチウムが挙げられる。アルキルリチウム化合物としては、工業的入手の容易さ及び重合反応のコントロールの容易さの観点から、n-ブチルリチウム、及びsec-ブチルリチウムが好ましい。これらの有機モノリチウム化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記共役ジエン系重合体又は変性共役ジエン系重合体(A3)中の結合共役ジエン量は、特に限定されないが、40質量%以上100質量%以下であることが好ましく、55質量%以上80質量%以下であることがより好ましい。
また、前記共役ジエン系重合体又は変性共役ジエン系重合体(A3)中の結合芳香族ビニル量は、特に限定されないが、0質量%以上60質量%以下であることが好ましく、20質量%以上45質量%以下であることがより好ましい。
前記結合共役ジエン量及び結合芳香族ビニル量が上記範囲であると、ゴム組成物をタイヤに適用した際に、低ロス性と、ウェット性能と、ドライハンドリング性とを、更に高度にバランスすることが可能となる。
なお、結合芳香族ビニル量は、フェニル基の紫外吸光によって測定でき、ここから結合共役ジエン量も求めることができる。
前記共役ジエン系重合体又は変性共役ジエン系重合体(A3)において、共役ジエン結合単位中のビニル結合量は、特に限定されないが、10モル%以上75モル%以下であることが好ましく、20モル%以上65モル%以下であることがより好ましい。ビニル結合量が上記範囲であると、ゴム組成物をタイヤに適用した際に、低ロス性と、ウェット性能と、ドライハンドリング性とを、更に高度にバランスすることが可能となる。
なお、変性共役ジエン系重合体(A3)がブタジエンとスチレンとの共重合体である場合には、ハンプトンの方法[R.R.Hampton,Analytical Chemistry,21,923(1949)]により、ブタジエン結合単位中のビニル結合量(1,2-結合量)を求めることができる。
前記特定の高分子成分を有する変性共役ジエン系重合体(A3)を得るためには、共役ジエン系重合体の分子量分布(Mw/Mn)を、好ましくは1.5以上2.5以下、より好ましくは1.8以上2.2以下とするとよい。また、得られる変性共役ジエン系重合体(A3)は、GPCによる分子量曲線が一山のピークが検出されるものであることが好ましい。また、変性共役ジエン系重合体(A3)のGPCによるピーク分子量(Mp1)は、30×104以上150×104以下が好ましく、共役ジエン系重合体のGPCによるピーク分子量(Mp2)は、20×104以上80×104以下が好ましい。
本発明のゴム組成物は、前記ゴム成分(A)として、ガラス転移温度(Tg)が-50℃以下のスチレン-ブタジエン共重合体ゴム(以下、「低TgSBR」と略記することがある。)(A4)を含むことが好ましい。ゴム組成物が低TgSBR(A4)を含むことにより、タイヤの発熱を低減できる。
前記ゴム成分(A)中における低TgSBR(A4)の含有率は、5質量%以上が好ましく、10質量%以上が好ましく、20質量%以上が好ましく、40質量%以上が更に好ましく、また、80質量%以下が好ましく、70質量%以下が更に好ましい。ゴム成分(A)中における低TgSBR(A4)の含有率が5質量%以上であれば、タイヤの発熱を更に低減できる。
本発明のゴム組成物は、スチレン単位の総含有量が30質量%以上であるスチレン・アルキレンブロック共重合体(B)を含む。該スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)は、スチレン系モノマー由来のブロックと、アルキレンブロックとを有する共重合体であり、本発明においては、上述のゴム成分(A)と区別する。ここで、スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)のスチレン単位の総含有量とは、当該スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)の総質量に対する、スチレン系モノマー由来のブロックの合計含有量である。該スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)における、スチレン単位の総含有量が30質量%未満では、ゴム組成物をタイヤに適用した際に、タイヤの弾性率が十分に向上せず、タイヤのドライハンドリング性を十分に向上させることができない。
前記スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)は、スチレン単位の総含有量が50質量%以上であることが好ましい。スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)における、スチレン単位の総含有量が50質量%以上の場合、タイヤのドライハンドリング性を更に向上させることができる。
また、前記スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)は、特に限定されるものではないが、スチレン単位の総含有量が60質量%以下であることが好ましい。
なお、本発明において、スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)のスチレン単位の(総)含有量と、後述するアルキレン単位の(総)含有量は、1H-NMRの積分比により求める。
本発明のゴム組成物において、前記スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)は、ガラス転移温度(Tg)が-30℃以下であることが好ましい。スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)のガラス転移温度(Tg)が-30℃以下の場合、タイヤの低ロス性を更に向上させることができる。
なお、本明細書において、ガラス転移温度(Tg)は、ISO 22768:2006に従い、所定の温度範囲で昇温しながらDSC曲線を記録し、DSC微分曲線のピークトップ(Inflection point)とする。
前記スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)のスチレンブロックは、スチレン系モノマーに由来する(スチレン系モノマーを重合した)単位を有する。このようなスチレン系モノマーとしては、例えば、スチレン、α-メチルスチレン、p-メチルスチレン、ビニルトルエン等が挙げられる。この中でも、スチレン系モノマーとしては、スチレンが好ましい。
前記スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)のアルキレンブロックは、アルキレン(二価の飽和炭化水素基)単位を有する。このようなアルキレン単位としては、例えば、炭素数1~20のアルキレン基が挙げられる。アルキレン単位は、直鎖構造でもよいし、分岐構造でもよいし、これらの組み合わせでもよい。直鎖構造のアルキレン単位としては、例えば、-(CH2-CH2)-単位(エチレン単位)、-(CH2-CH2-CH2-CH2)-単位(ブチレン単位)等が挙げられる。分岐構造のアルキレン単位としては、例えば、-[CH2-CH(C25)]-単位(ブチレン単位)、-[CH2-CH(CH3)]-単位(プロピレン単位)等が挙げられる。これらのうち、アルキレン単位としては、-[CH2-CH(C25)]-単位を有することが好ましい。
アルキレン単位の合計含有量は、適宜調節すればよいが、例えば、スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)の総質量に対して、40~70質量%であることが好ましい。
本発明のゴム組成物においては、前記スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)のアルキレンブロックが、-[CH2-CH(C25)]-単位(a)と、-(CH2-CH2)-単位(b)と、を有し、前記単位(a)の含有量が、全アルキレンブロック[単位(a)+単位(b)]の総質量に対して、50質量%以上であることが好ましく、65質量%以上であることが更に好ましい。前記単位(a)の含有量が50質量%以上の場合、タイヤのドライハンドリング性を更に向上させることができる。
前記スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)としては、スチレン・エチレンブチレン・スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン・エチレンプロピレン・スチレンブロック共重合体(SEPS)、スチレン・エチレン・エチレンプロピレン・スチレンブロック共重合体(SEEPS)等が挙げられ、これらの中でも、スチレン・エチレンブチレン・スチレンブロック共重合体が好ましい。スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)がスチレン・エチレンブチレン・スチレンブロック共重合体の場合、タイヤのドライハンドリング性を更に向上させることができる。
なお、前記スチレン・エチレンブチレン・スチレンブロック共重合体のエチレンブチレンブロックは、上述したエチレン単位とブチレン単位を有するブロックである。
前記スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)は、前記スチレンブロックとアルキレンブロック以外のその他の構成単位を含んでいてもよい。このようなその他の構成単位としては、例えば、-[CH2-CH(CH=CH2)]-単位等の不飽和結合を有する構成単位等が挙げられる。
前記スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)の合成方法は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、スチレン等のスチレン系モノマーと、1,3-ブタジエン等の共役ジエン化合物又はブテン等のオレフィンと、を共重合させ、前駆共重合体を得て、この前駆共重合体を水素添加することによって、スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)を得ることができる。また、より具体的には、スチレン・エチレンブチレン・スチレンブロック共重合体(SEBS)は、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体(SBS)の水素添加によって得られ、スチレン・エチレンプロピレン・スチレンブロック共重合体(SEPS)は、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体(SBS)の水素添加によって得られる。
また、前記スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)としては、市販品を用いてもよい。このような市販品としては、例えば、JSR社のJSR DYNARON(登録商標)8903P、9901P等が挙げられる。
本発明のゴム組成物におけるスチレン・アルキレンブロック共重合体(B)の配合量は、特に限定されず、適宜調節すればよい。例えば、スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)の配合量は、前記ゴム成分(A)100質量部に対して、5~20質量部の範囲が好ましい。スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)の配合量が、ゴム成分(A)100質量部に対して、5質量部以上であれば、ゴム組成物を適用したタイヤの弾性率を更に向上させ、ドライハンドリング性を更に向上させることができ、また、20質量部以下であれば、ゴム組成物の低ロス性が更に向上する。
本発明のゴム組成物は、更にシリカ(C)を含むことが好ましい。ゴム組成物がシリカ(C)を含むことで、ゴム組成物の低ロス性が更に向上する。
前記シリカ(C)は、BET表面積が好ましくは80~300m2/g、より好ましくは150~280m2/g、更に好ましくは200~270m2/g、より一層好ましくは220~270m2/gであり、また、セチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積(CTAB)が好ましくは80~260m2/g、より好ましくは150~260m2/g、より一層好ましくは150~210m2/g、特に好ましくは176~206m2/gである。また、前記シリカ(C)は、BET表面積が220~270m2/gで、且つセチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積(CTAB)が176~206m2/gであることが特に好ましい。この場合、ゴム組成物の低ロス性が更に向上する。
なお、本発明においては、BET表面積及びセチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積(CTAB)は、JIS K6430に準拠して測定する。
前記シリカとしては、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム等が挙げられる。
前記シリカ(C)の配合量は、前記ゴム成分(A)100質量部に対して55~70質量部の範囲が特に好ましい。シリカ(C)の配合量がこの範囲の場合、低ロス性とウェット性能を更に向上させることができる。
本発明のゴム組成物は、充填剤としては、前記シリカ(C)以外の充填剤を含んでもよい。かかるシリカ(C)以外の充填剤としては、例えば、カーボンブラック、水酸化アルミニウム、クレー、アルミナ、タルク、マイカ、カオリン、ガラスバルーン、ガラスビーズ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、チタン酸カリウム、硫酸バリウム等が挙げられる。これら充填剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記充填剤の配合量としては、特に限定されず、適宜調節すればよいが、例えば、ゴム成分(A)100質量部に対して20~120質量部である。充填剤の配合量は、低ロス性とウェット性能の観点から、ゴム成分(A)100質量部に対して50~100質量部であることが好ましい。
前記充填剤中の前記シリカ(C)の割合は、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができるが、充填剤の総質量に対して、50~100質量%であることが好ましく、80~100質量%であることがより好ましく、90~100質量%であることが特に好ましい。
また、本発明のゴム組成物は、前記シリカ(C)の配合効果を向上させるために、シリカ(C)と共に、シランカップリング剤を含むことが好ましい。該シランカップリング剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド(例えば、エボニック社製の商品名「Si69」等)、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド(例えば、エボニック社製の商品名「Si75」等)、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2-トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2-メルカプトエチルトリメトキシシラン、2-メルカプトエチルトリエトキシシラン、3-トリメトキシシリルプロピル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3-トリエトキシシリルプロピル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2-トリエトキシシリルエチル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3-トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3-トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3-トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3-トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、ビス(3-ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、3-メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチルシリルプロピル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3-オクタノイルチオプロピルトリエトキシシラン、3-オクタノイルチオ-プロピルトリエトキシシラン(例えば、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製の商品名「NXT」等)、エトキシ(3-メルカプトプロピル)ビス(3,6,9,12,15-ペンタオキサオクタコサン-1-イルオキシ)シラン{[C1327O(CH2CH2O)52(CH3CH2O)Si(CH23SH、例えば、エボニック・デグッサ社製の商品名「Si363」等}等が挙げられる。これらシランカップリング剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、前記シランカップリング剤の配合量は、シリカの分散性を向上させる観点から、前記シリカ(C)100質量部に対して1質量部以上が好ましく、4質量部以上が更に好ましく、また、20質量部以下が好ましく、12質量部以下が更に好ましい。
本発明のゴム組成物は、更に、C5系樹脂、C5-C9系樹脂、C9系樹脂、テルペン系樹脂、テルペン-芳香族化合物系樹脂、ロジン系樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂及びアルキルフェノール系樹脂からなる群から選択される少なくとも一種の樹脂(D)を含むことが好ましい。ゴム組成物が樹脂(D)を含む場合、タイヤのウェット性能を更に向上させることができる。
前記樹脂(D)の配合量は、前記ゴム成分(A)100質量部に対して、5~40質量部の範囲が好ましく、10~20質量部の範囲が更に好ましい。樹脂(D)の配合量がこの範囲の場合、タイヤのウェット性能を更に向上させることができる。
前記C5系樹脂は、C5系合成石油樹脂を指し、C5留分を、AlCl3やBF3等のフリーデルクラフツ型触媒を用いて重合して得られる樹脂を意味する。具体的には、イソプレン、シクロペンタジエン、1,3-ペンタジエン及び1-ペンテン等を主成分とする共重合体、2-ペンテンとジシクロペンタジエンとの共重合体、1,3-ペンタジエンを主体とする重合体等が挙げられる。
前記C5-C9系樹脂は、C5-C9系合成石油樹脂を指し、C5~C11留分を、AlCl3やBF3等のフリーデルクラフツ型触媒を用いて重合して得られる樹脂を意味する。例えば、スチレン、ビニルトルエン、α-メチルスチレン、インデン等を主成分とする共重合体等が挙げられる。これらの中でも、C9以上の成分の少ないC5-C9系樹脂は、ゴム成分との相溶性が優れるため好ましい。具体的には、C5-C9系樹脂におけるC9以上の成分の割合が50質量%未満の樹脂が好ましく、40質量%以下の樹脂がより好ましい。
前記C9系樹脂は、C9系合成石油樹脂を指し、C9留分をAlCl3やBF3等のフリーデルクラフツ型触媒を用いて重合して得られる樹脂を意味する。例えば、インデン、メチルインデン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン等を主成分とする共重合体等が挙げられる。
前記テルペン系樹脂は、松属の木からロジンを得る際に同時に得られるテレビン油又はこれから分離した重合成分を配合し、フリーデルクラフツ型触媒を用いて重合して得ることができる。例えば、β-ピネン樹脂、α-ピネン樹脂等が挙げられる。
前記テルペン-芳香族化合物系樹脂は、テルペン類と種々のフェノール類とを、フリーデルクラフツ型触媒を用いて反応させたり、或いはさらにホルムアルデヒドで縮合することで得ることができる。例えば、テルペン-フェノール樹脂等が挙げられる。前記テルペン-フェノール樹脂のなかでも、テルペン-フェノール樹脂中のフェノール成分が50質量%未満の樹脂が好ましく、40質量%以下の樹脂がより好ましい。原料のテルペン類としては、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、α-ピネン、リモネン等のモノテルペン炭化水素等が挙げられる。これらの中でも、α-ピネンを含むものが好ましく、α-ピネンがより好ましい。
前記ロジン系樹脂としては、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、生松ヤニやトール油に含まれるガムロジン、トール油レジン、ウッドロジン等の天然樹脂ロジン;変性ロジン;変性ロジン誘導体等が挙げられる。前記変性ロジン誘導体は、具体的には、重合ロジン、その部分水添ロジン;グリセリンエステルロジン、その部分水添ロジンや完全水添ロジン;ペンタエリスリトールエステルロジン、その部分水添ロジンや完全水添ロジン等が挙げられる。
前記ジシクロペンタジエン樹脂は、ジシクロペンタジエンを、AlCl3やBF3等のフリーデルクラフツ型触媒等を用いて重合して得ることができる。ジシクロペンタジエン樹脂の市販品の具体例としては、クイントン1920(日本ゼオン社製)、クイントン1105(日本ゼオン社製)、マルカレッツM-890A(丸善石油化学社製)等が挙げられる。
前記アルキルフェノール系樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、p-tert-ブチルフェノール-アセチレン樹脂等のアルキルフェノール-アセチレン樹脂、低重合度のアルキルフェノール-ホルムアルデヒド樹脂等が挙げられる。
前記樹脂(D)は、分子内の不飽和結合が部分的に又は完全に水素添加されていてもよい。樹脂(D)の分子内の不飽和結合が部分的に又は完全に水添されている場合、タイヤのウェット性能を更に向上させることができる。ここで、水素添加されている樹脂としては、例えば、石油系炭化水素樹脂の水添樹脂が挙げられ、具体的には、荒川化学工業株式会社製のアルコン(登録商標)等が挙げられる。
前記水素添加は、例えば、分子内に不飽和結合を有する樹脂を、有機カルボン酸ニッケル、有機カルボン酸コバルト、1~3族の有機金属化合物からなる水素化触媒;カーボン、シリカ、珪藻土等に担持したニッケル、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウム金属触媒;コバルト、ニッケル、ロジウム、ルテニウム錯体等から選択される一種を触媒として、1~100気圧の加圧水素下で水素化することで実施できる。
前記樹脂(D)としては、部分的又は完全に水素添加されたC5系樹脂、C5-C9系樹脂、C9系樹脂が好ましい。樹脂(D)が、C5系樹脂、C5-C9系樹脂、C9系樹脂を部分的又は完全に水素添加した樹脂である場合、タイヤのウェット性能を更に向上させることができる。
前記部分的又は完全に水素添加された樹脂としては、市販品を好適に使用することができ、具体的には、出光興産株式会社製の商品名「アイマーブP100」、「アイマーブP125」、「アイマーブP140」、「アイマーブS100」、「アイマーブS110」、荒川化学工業株式会社製の商品名「アルコンP-90」、「アルコンP-100」、「アルコンP-115」、「アルコンP-125」、「アルコン-P140」、「アルコンM-90」、「アルコンM-100」、「アルコンM-115」、「アルコンM-135」、東燃ゼネラル石油株式会社製の商品名「T-REZ OP501」、「T-REZ PR801」、「T-REZ HA125」、「T-REZ HB125」等が挙げられる。
本発明のゴム組成物は、発泡剤を含むことが好ましい。ゴム組成物が発泡剤を含む場合、ゴム組成物を加硫させて加硫ゴムを製造する際に、発泡剤由来の気泡が加硫ゴム中に形成される。
前記発泡剤としては、アゾジカルボンアミド(ADCA)、ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DNPT)、ジニトロソペンタスチレンテトラミンやベンゼンスルホニルヒドラジド誘導体、p,p’-オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、重炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、ニトロソスルホニルアゾ化合物、N,N’-ジメチル-N,N’-ジニトロソフタルアミド、トルエンスルホニルヒドラジド、p-トルエンスルホニルセミカルバジド、p,p’-オキシビスベンゼンスルホニルセミカルバジド等が挙げられる。これら発泡剤の中でも、ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DNPT)が好ましい。これら発泡剤は、一種単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
また、該発泡剤の配合量は、特に限定されるものではないが、前記ゴム成分(A)100質量部に対して0.1~30質量部の範囲が好ましく、1~20質量部の範囲が更に好ましい。
また、上記発泡剤には、発泡助剤として尿素、ステアリン酸亜鉛、ベンゼンスルフィン酸亜鉛、亜鉛華等を併用することが好ましい。これら発泡助剤は、一種単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。発泡助剤を併用することにより、発泡反応を促進して反応の完結度を高め、経時的に不要な劣化を抑制することができる。
また、該発泡助剤の配合量は、特に限定されるものではないが、前記ゴム成分(A)100質量部に対して1~30質量部の範囲が好ましい。
本発明のゴム組成物は、加硫剤を含むことが好ましい。該加硫剤としては、硫黄等が挙げられる。該加硫剤の配合量は、前記ゴム成分(A)100質量部に対し、硫黄分として0.1~10質量部の範囲が好ましく、1~4質量部の範囲が更に好ましい。加硫剤の配合量が硫黄分として0.1質量部以上であれば、加硫ゴムの破壊強度、耐摩耗性等を確保でき、また、10質量部以下であれば、ゴム弾性を十分に確保できる。特に、加硫剤の配合量を硫黄分として4質量部以下とすることで、タイヤのウェット性能を更に向上させることができる。
本発明のゴム組成物は、加硫促進剤を含むことが好ましい。該加硫促進剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、2-メルカプトベンゾチアゾール(M)、ジベンゾチアジルジスルフィド(DM)、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド(CZ)、N-(tert-ブチル)-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(NS)等のチアゾール系加硫促進剤、1,3-ジフェニルグアニジン(DPG)等のグアニジン系加硫促進剤等が挙げられる。
前記加硫促進剤の配合量は、前記ゴム成分(A)100質量部に対して0.1~7質量部の範囲が好ましく、0.2~5質量部の範囲が更に好ましい。
本発明のゴム組成物には、上述のゴム成分(A)、スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)、シリカ(C)、樹脂(D)、シリカ以外の充填剤、シランカップリング剤、発泡剤、発泡助剤、加硫剤、加硫促進剤の他、ゴム工業界で通常使用される配合剤、例えば、軟化剤、ステアリン酸、老化防止剤、酸化亜鉛(亜鉛華)等を、本発明の目的を害しない範囲内で適宜選択して配合してもよい。これら配合剤としては、市販品を好適に使用することができる。
本発明のゴム組成物は、タイヤを始めとする種々のゴム製品に利用できる。特には、本発明のゴム組成物は、タイヤのトレッドゴムとして好適である。
<タイヤ>
本発明のタイヤは、上記のゴム組成物をトレッドゴムに用いたことを特徴とする。本発明のタイヤは、前記ゴム組成物がトレッドゴムに用いられているため、低ロス性とウェット性能とを両立しつつ、ドライハンドリング性に優れる。また、本発明のタイヤは、各種車輌向けのタイヤとして利用できるが、乗用車用タイヤとして好ましい。
本発明のタイヤは、適用するタイヤの種類に応じ、未加硫のゴム組成物を用いて成形後に加硫して得てもよく、又は予備加硫工程等を経た半加硫ゴムを用いて成形後、さらに本加硫して得てもよい。なお、本発明のタイヤは、好ましくは空気入りタイヤであり、空気入りタイヤに充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を調整した空気の他、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを用いることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
<ゴム組成物の調製及び評価>
表1に示す配合処方に従い、通常のバンバリーミキサーを用いて、混練第1工程、混練第2工程の順に混合を行って、ゴム組成物を製造する。なお、混練第1工程の終了後、混合物をバンバリーミキサーから一旦取り出し、その後、再度混合物をバンバリーミキサーに投入して、混練第2工程を実施する。また、混練第1工程における混合物の最高温度は170℃とし、混練第2工程におけるゴム組成物の最高温度は110℃とする。
得られたゴム組成物に対して、下記の方法で損失正接(tanδ)及び貯蔵弾性率(E’)を測定する。予測結果を表1に示す。
(1)損失正接(tanδ)及び貯蔵弾性率(E’)
ゴム組成物を145℃で33分間加硫して得られた加硫ゴムに対して、株式会社上島製作所製スペクトロメーターを用いて、初期歪2%、動歪1%、周波数52Hzの条件下で、0℃及び30℃におけるtanδ(損失正接)、並びに、0℃における貯蔵弾性率(E’)を測定する。
<タイヤの作製及び評価>
上記のようして得られたゴム組成物をトレッドゴムに用いて、常法に従ってサイズ:195/65R15の乗用車用ラジアルタイヤを作製し、トレッドの発泡率を上記式(1)に従って算出する。次に、得られたタイヤに対して、下記の方法で、ドライハンドリング性、ウェット性能、転がり抵抗を評価する。結果を表1に示す。
(2)ドライハンドリング性
各供試タイヤにつき、乾燥路面での実車試験にて、テストドライバーによるフィーリングに基づき、ドライハンドリング性を評価し、比較例1のドライハンドリング性を100として指数表示する。指数値が大きい程、タイヤのドライハンドリング性に優れることを示す。
(3)ウェット性能
各供試タイヤにつき、湿潤路面での実車試験にて、テストドライバーによるフィーリングに基づき、ウェット性能を評価し、比較例1のウェット性能を100として指数表示する。指数値が大きい程、タイヤのウェット性能に優れることを示す。
(4)転がり抵抗
供試タイヤを、回転ドラムにより80km/hrの速度で回転させ、荷重を4.82kNとして、転がり抵抗を測定し、比較例1のタイヤの転がり抵抗の逆数を100として指数表示する。指数値が大きい程、転がり抵抗が低く、低ロス性に優れることを示す。
(5)総合評価
上記のようにして算出したドライハンドリング性の指数と、ウェット性能の指数と、転がり抵抗の指数と、の合計を算出して、総合的にタイヤを評価する。総合評価の指数が大きい程、低ロス性と、ウェット性能と、ドライハンドリング性とのバランスに優れることを示す。
Figure 0007288861000004
*1 天然ゴム: RSS#3
*2 SBR1: 以下の方法で合成した変性スチレン-ブタジエン共重合体ゴム、ガラス転移温度(Tg)=-70℃
<SBR1の合成方法>
乾燥し、窒素置換した800mLの耐圧ガラス容器に、1,3-ブタジエンのシクロヘキサン溶液およびスチレンのシクロヘキサン溶液を、1,3-ブタジエン67.5gおよびスチレン7.5gになるように加え、2,2-ジテトラヒドロフリルプロパン0.6mmolを加え、0.8mmolのn-ブチルリチウムを加えた後、50℃で1.5時間重合を行った。この際の重合転化率がほぼ100%となった重合反応系に対し、変性剤としてN,N-ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシランを0.72mmol添加し、50℃で30分間変性反応を行った。その後、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール(BHT)のイソプロパノール5質量%溶液2mLを加えて反応を停止させ、常法に従い乾燥して変性スチレン-ブタジエン共重合体ゴム(1)を得た。得られた変性スチレン-ブタジエン共重合体ゴム(1)のミクロ構造(ビニル結合量)をモレロ法で測定した結果、結合スチレン量が10質量%、ブタジエン部分のビニル結合量が40%であった。
*3 SBR2: 以下の方法で合成した変性スチレン-ブタジエン共重合体ゴム、結合スチレン量=40質量%、ガラス転移温度(Tg)=-24℃
なお、合成した変性スチレン-ブタジエン共重合体ゴムの、結合スチレン量、ブタジエン部分のミクロ構造、分子量、収縮因子(g’)、ガラス転移温度(Tg)は、以下の方法で分析した。
(6)結合スチレン量
変性共役ジエン系重合体を試料として、試料100mgを、クロロホルムで100mLにメスアップし、溶解して測定サンプルとした。スチレンのフェニル基による紫外線吸収波長(254nm付近)の吸収量により、試料100質量%に対しての結合スチレン量(質量%)を測定した(島津製作所社製の分光光度計「UV-2450」)。
(7)ブタジエン部分のミクロ構造(1,2-ビニル結合量)
変性共役ジエン系重合体を試料として、試料50mgを、10mLの二硫化炭素に溶解して測定サンプルとした。溶液セルを用いて、赤外線スペクトルを600~1000cm-1の範囲で測定して、所定の波数における吸光度によりハンプトンの方法(R.R.Hampton,Analytical Chemistry 21,923(1949)に記載の方法)の計算式に従い、ブタジエン部分のミクロ構造、すなわち、1,2-ビニル結合量(mol%)を求めた(日本分光社製のフーリエ変換赤外分光光度計「FT-IR230」)。
(8)分子量
共役ジエン系重合体又は変性共役ジエン系重合体を試料として、ポリスチレン系ゲルを充填剤としたカラムを3本連結したGPC測定装置(東ソー社製の商品名「HLC-8320GPC」)を使用して、RI検出器(東ソー社製の商品名「HLC8020」)を用いてクロマトグラムを測定し、標準ポリスチレンを使用して得られる検量線に基づいて、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)と分子量分布(Mw/Mn)と、変性共役ジエン系重合体のピークトップ分子量(Mp1)と共役ジエン系重合体のピークトップ分子量(Mp2)と、分子量200×104以上500×104以下の割合と、を求めた。溶離液は5mmol/Lのトリエチルアミン入りTHF(テトラヒドロフラン)を使用した。カラムは、東ソー社製の商品名「TSKgel SuperMultiporeHZ-H」を3本接続し、その前段にガードカラムとして東ソー社製の商品名「TSKguardcolumn SuperMP(HZ)-H」を接続して使用した。測定用の試料10mgを10mLのTHFに溶解して測定溶液とし、測定溶液10μLをGPC測定装置に注入して、オーブン温度40℃、THF流量0.35mL/分の条件で測定した。
上記のピークトップ分子量(Mp1及びMp2)は、次のようにして求めた。測定して得られるGPC曲線において、最も高分子量の成分として検出されるピークを選択した。その選択したピークについて、そのピークの極大値に相当する分子量を算出し、ピークトップ分子量とした。
また、上記の分子量200×104以上500×104以下の割合は、積分分子量分布曲線から分子量500×104以下が全体に占める割合から分子量200×104未満が占める割合を差し引くことで算出した。
(9)収縮因子(g’)
変性共役ジエン系重合体を試料として、ポリスチレン系ゲルを充填剤としたカラムを3本連結したGPC測定装置(Malvern社製の商品名「GPCmax VE-2001」)を使用して、光散乱検出器、RI検出器、粘度検出器(Malvern社製の商品名「TDA305」)の順番に接続されている3つの検出器を用いて測定し、標準ポリスチレンに基づいて、光散乱検出器とRI検出器結果から絶対分子量を、RI検出器と粘度検出器の結果から固有粘度を求めた。直鎖ポリマーは、固有粘度[η]=-3.883M0.771に従うものとして用い、各分子量に対応する固有粘度の比としての収縮因子(g’)を算出した。溶離液は5mmol/Lのトリエチルアミン入りTHFを使用した。カラムは、東ソー社製の商品名「TSKgel G4000HXL」、「TSKgel G5000HXL」、及び「TSKgel G6000HXL」を接続して使用した。測定用の試料20mgを10mLのTHFに溶解して測定溶液とし、測定溶液100μLをGPC測定装置に注入して、オーブン温度40℃、THF流量1mL/分の条件で測定した。
(10)ガラス転移温度(Tg)
変性共役ジエン系重合体を試料として、ISO 22768:2006に準拠して、マックサイエンス社製の示差走査熱量計「DSC3200S」を用い、ヘリウム50mL/分の流通下、-100℃から20℃/分で昇温しながらDSC曲線を記録し、DSC微分曲線のピークトップ(Inflection point)をガラス転移温度とした。
<SBR2の合成方法>
内容積が10Lで、内部の高さ(L)と直径(D)との比(L/D)が4.0であり、底部に入口、頂部に出口を有し、攪拌機付槽型反応器である攪拌機及び温度制御用のジャケットを有する槽型圧力容器を重合反応器とした。予め水分除去した、1,3-ブタジエンを17.2g/分、スチレンを10.5g/分、n-ヘキサンを145.3g/分の条件で混合した。この混合溶液を反応器の入口に供給する配管の途中に設けたスタティックミキサーにおいて、残存不純物不活性処理用のn-ブチルリチウムを0.117mmol/分で添加、混合した後、反応器の底部に連続的に供給した。更に、極性物質として2,2-ビス(2-オキソラニル)プロパンを0.019g/分の速度で、重合開始剤としてn-ブチルリチウムを0.242mmol/分の速度で、攪拌機で激しく混合する重合反応器の底部へ供給し、連続的に重合反応を継続させた。反応器頂部出口における重合溶液の温度が75℃となるように温度を制御した。重合が十分に安定したところで、反応器頂部出口より、カップリング剤添加前の重合体溶液を少量抜出し、酸化防止剤(BHT)を重合体100gあたり0.2gとなるように添加した後に溶媒を除去し、各種の分子量を測定した。
次に、反応器の出口より流出した重合体溶液に、カップリング剤として2.74mmol/Lに希釈したテトラキス(3-トリメトキシシリルプロピル)-1,3-プロパンジアミンを0.0302mmol/分(水分5.2ppm含有n-ヘキサン溶液)の速度で連続的に添加し、カップリング剤を添加された重合体溶液はスタティックミキサーを通ることで混合されカップリング反応した。このとき、反応器の出口より流出した重合溶液にカップリング剤が添加されるまでの時間は4.8分、温度は68℃であり、重合工程における温度と、カップリング剤を添加するまでの温度との差は7℃であった。カップリング反応した重合体溶液に、酸化防止剤(BHT)を重合体100gあたり0.2gとなるように0.055g/分(n-ヘキサン溶液)で連続的に添加し、カップリング反応を終了した。酸化防止剤と同時に、重合体100gに対してオイル(JX日鉱日石エネルギー社製 JOMOプロセスNC140)が10.0gとなるように連続的に添加し、スタティックミキサーで混合した。スチームストリッピングにより溶媒を除去して、変性スチレン-ブタジエン共重合体ゴム(2)を得た。
なお、得られた変性スチレン-ブタジエン共重合体ゴム(2)は、カップリング剤の官能基数と添加量から想定される分岐数に相当する「分岐度」は8であり(収縮因子の値からも確認できる)、カップリング剤1分子が有するSiORの総数から反応により減じたSiOR数を引いた値に相当する「SiOR残基数」は4である。
また、得られた変性スチレン-ブタジエン共重合体ゴム(2)は、ゴム成分100質量部に対してオイル分10.0質量部を含み、重量平均分子量(Mw)が85.2×104、分子量200×104以上500×104以下の割合が4.6%、収縮因子(g’)が0.59である。なお、表1中には、ゴム成分としての配合量を示す。
*4 BR: ブタジエンゴム、宇部興産社製、商品名「UBEPOL BR150L」
*5 カーボンブラック: 旭カーボン株式会社製、商品名「#80」
*6 シリカ: 以下の方法で合成したシリカ
<シリカの合成方法>
撹拌機を備えた180リットルのジャケット付きステンレス反応槽に、水89リットルとケイ酸ナトリウム水溶液(SiO2160g/リットル、SiO2/Na2Oモル比3.3)1.70リットルを入れ、75℃に加熱した。生成した溶液中のNa2O濃度は0.015mol/リットルであった。
この溶液の温度を75℃に維持しながら、上記と同様のケイ酸ナトリウム水溶液を流量520ミリリットル/分で、硫酸(18mol/リットル)を流量23ミリリットル/分で、同時に滴下した。流量を調整しつつ、反応溶液中のNa2O濃度を0.005~0.035mol/リットルの範囲に維持しながら中和反応を行った。反応途中から反応溶液は白濁をはじめ、46分目に粘度が上昇してゲル状溶液となった。さらに、添加を続けて100分で反応を停止した。生じた溶液中のシリカ濃度は60g/リットルであった。引き続いて、上記と同様の硫酸を溶液のpHが3になるまで添加してケイ酸スラリーを得た。得られたケイ酸スラリーをフィルタープレスで濾過、水洗を行って湿潤ケーキを得た。次いで湿潤ケーキを乳化装置を用いてスラリーとして、噴霧式乾燥機で乾燥し、シリカを得た。
得られたシリカは、CTAB(セチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積)が191(m2/g)であり、BET表面積が245(m2/g)であった。
*7 シランカップリング剤: エトキシ(3-メルカプトプロピル)ビス(3,6,9,12,15-ペンタオキサオクタコサン-1-イルオキシ)シラン、エボニック・デグッサ社製、商品名「Si363」(登録商標)
*8 ワックス: マイクロクリスタリンワックス、日本精蝋社製、商品名「オゾエース0701」
*9 老化防止剤6PPD: N-フェニル-N’-(1,3-ジメチルブチル)-p-フェニレンジアミン、大内新興化学工業社製、商品名「ノクラック6C」
*10 老化防止剤TMQ: 2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリン重合体、精工化学社製、商品名「ノンフレックスRD-S」
*11 SEBS: スチレン・エチレンブチレン・スチレンブロック共重合体、JSR社製、商品名「DYNARON(登録商標)9901P」、スチレン単位の総含有量=53質量%、ガラス転移温度(Tg)=-50℃、全アルキレンブロック[単位(a)+単位(b)]の総質量中の-[CH2-CH(C25)]-単位(a)の含有量=70質量%
*12 C5系樹脂: 東燃化学社製、商品名「T-REZ RA100」
*13 水添C9系樹脂: 荒川化学工業社製、商品名「アルコンP-140」
*14 加硫促進剤DPG: 1,3-ジフェニルグアニジン、大内新興化学工業社製、商品名「ノクセラーD」
*15 加硫促進剤MBTS: ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド、大内新興化学工業社製、商品名「ノクセラーDM」
*16 加硫促進剤TBBS: N-(tert-ブチル)-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、三新化学工業株式会社製、商品名「サンセラーNS-G」
*17 発泡剤: ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DNPT)
表1から、本発明に従う実施例のタイヤは、低ロス性と、ウェット性能と、ドライハンドリング性と、が高度にバランスされていることが分かる。
本発明のゴム組成物は、タイヤのトレッドゴムに利用できる。また、本発明のタイヤは、各種車輌向けのタイヤとして利用できる。

Claims (7)

  1. ゴム成分(A)と、スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)と、シリカ(C)と、加硫剤と、を含み、
    前記スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)は、スチレン単位の総含有量が30質量%以上であり、
    前記シリカ(C)は、BET表面積が80~300m /gで、且つセチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積(CTAB)が80~260m /gであり、
    加硫後の発泡率が、5~30%であることを特徴とする、ゴム組成物。
  2. 前記スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)は、ガラス転移温度(Tg)が-30℃以下である、請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 前記スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)のアルキレンブロックが、-[CH-CH(C)]-単位(a)と、-(CH-CH)-単位(b)と、を有し、前記単位(a)の含有量が、全アルキレンブロック[単位(a)+単位(b)]の総質量に対して、50質量%以上である、請求項1又は2に記載のゴム組成物。
  4. 前記スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)は、スチレン単位の総含有量が50質量%以上である、請求項1~3のいずれか一項に記載のゴム組成物。
  5. 前記スチレン・アルキレンブロック共重合体(B)が、スチレン・エチレンブチレン・スチレンブロック共重合体である、請求項1~4のいずれか一項に記載のゴム組成物。
  6. 更に、C系樹脂、C-C系樹脂、C系樹脂、テルペン系樹脂、テルペン-芳香族化合物系樹脂、ロジン系樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂及びアルキルフェノール系樹脂からなる群から選択される少なくとも一種の樹脂(D)を含む、請求項1~のいずれか一項に記載のゴム組成物。
  7. 請求項1~のいずれか一項に記載のゴム組成物をトレッドゴムに用いたことを特徴とする、タイヤ。
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