JP7288321B2 - 積層フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、基材フィルムと絶縁樹脂層とを備える積層フィルムに関する。
従来、半導体装置、積層板及びプリント配線板等の電子部品を得るために、様々な樹脂組成物が用いられている。例えば、多層プリント配線板では、内部の層間を絶縁するための絶縁層を形成したり、表層部分に位置する絶縁層を形成したりするために、樹脂組成物が用いられている。上記絶縁層を形成するために、基材フィルムと絶縁樹脂層とを備える積層フィルムが用いられている。
下記の特許文献1には、20℃から昇温速度8℃/分にて100℃に昇温し100℃で30分間加熱した後、昇温速度8℃/分にて180℃に昇温し180℃で30分間加熱することにて加熱されるとき、下記の条件(MD1)及び条件(TD1)を満たす支持体が開示されている。〔条件(MD1)〕120℃以上におけるMD方向の最大膨張率EMD(%)が0.2%未満であること。〔条件(TD1)〕120℃以上におけるTD方向の最大膨張率ETD(%)が0.2%未満であること。また、下記の特許文献1には、この支持体と接合している樹脂組成物層とを含む、接着シートが開示されている。
WO2016/059828A1
多層プリント配線板等の製造方法では、基材フィルムと絶縁樹脂層とが積層された状態で、該絶縁樹脂層を硬化又は半硬化させて絶縁層を形成し、次いで該絶縁層にビアホールを形成することがある。
特許文献1に記載のような従来の積層フィルム(基材フィルムと絶縁樹脂層とを備える積層フィルム)では、上記絶縁層を形成するために、基材フィルムと絶縁樹脂層とを加熱した場合、該基材フィルムが伸縮し、基材フィルムと絶縁樹脂層との界面に応力が発生することがある。この応力が緩和しない状態で、得られた絶縁層にビアホールを形成したり、ビアホール形成後に粗化処理を行ったりすると、ビアホールを起点として絶縁層にひび又は割れが生じることがある。
本発明の目的は、ビアホールを起点とする絶縁層のひび又は割れを抑えることができる積層フィルムを提供することである。
本発明の広い局面によれば、基材フィルムと、前記基材フィルムの表面上に積層された絶縁樹脂層とを備え、前記基材フィルムのガラス転移温度をX℃とし、かつ前記絶縁樹脂層の示差走査熱量計での測定において、発熱ピークの低温側における接線の傾きの絶対値が最大となるピーク位置での温度をY℃としたときに、Y℃が、X-50℃を超え、X+50℃未満である、積層フィルムが提供される。
本発明に係る積層フィルムのある特定の局面では、前記絶縁樹脂層の示差走査熱量計での測定において、発熱ピークの高温側における接線の傾きの絶対値が最大となるピーク位
置での温度をZ℃としたときに、Y℃とZ℃との差が、1℃以上、100℃以下である。
本発明に係る積層フィルムのある特定の局面では、前記絶縁樹脂層の示差走査熱量計での測定において、発熱ピークの半値幅が5℃以上である。
本発明に係る積層フィルムのある特定の局面では、積層フィルムの平面積が225cm以上である。
本発明に係る積層フィルムでは、前記絶縁樹脂層は、多層プリント配線板において、絶縁層を形成するために好適に用いられる。
本発明に係る積層フィルムでは、前記絶縁樹脂層は、多層プリント配線板において、ビアホールを有する絶縁層を形成するために好適に用いられる。
本発明に係る積層フィルムは、基材フィルムと、上記基材フィルムの表面上に積層された絶縁樹脂層とを備える。上記基材フィルムのガラス転移温度をX℃とする。上記絶縁樹脂層の示差走査熱量計での測定において、発熱ピークの低温側における接線の傾きの絶対値が最大となるピーク位置での温度をY℃とする。本発明に係る積層フィルムでは、Y℃が、X-50℃を超え、X+50℃未満である。本発明に係る積層フィルムでは、上記の構成が備えられているので、ビアホールを起点とする絶縁層のひび又は割れを抑えることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る積層フィルムを模式的に示す断面図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る積層フィルムにおける絶縁樹脂層を用いた多層プリント配線板を模式的に示す断面図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る積層フィルムを模式的に示す断面図である。
積層フィルム1は、基材フィルム3と、絶縁樹脂層2とを備える。絶縁樹脂層2は、基材フィルム3の表面上に積層されている。絶縁樹脂層2の第1の表面2a上に、基材フィルム3が積層されている。
絶縁樹脂層2の第1の表面2aとは反対の第2の表面2bは露出している。積層フィルム1の使用時には、絶縁樹脂層2の第2の表面2b側から、積層対象部材に積層される。
積層フィルム1の使用前に、絶縁樹脂層2の第2の表面2b上に保護フィルムが積層されていてもよい。積層フィルム1の使用時に、保護フィルムを剥離して、積層フィルム1を用いることができる。
積層フィルム1等のように、本発明に係る積層フィルムは、基材フィルムと、上記基材フィルムの表面上に積層された絶縁樹脂層とを備える。
上記基材フィルムのガラス転移温度をX℃とする。上記絶縁樹脂層の示差走査熱量計での測定において、発熱ピークの低温側における接線の傾きの絶対値が最大となるピーク位
置での温度をY℃とする。本発明に係る積層フィルムでは、Y℃が、X-50℃を超え、X+50℃未満である。すなわち、本発明に係る積層フィルムは、式:(X-50)<Y<(X+50)を満たす。
本発明に係る積層フィルムでは、上記の構成が備えられているので、ビアホールを起点とする絶縁層のひび又は割れを抑えることができる。
上記Y℃が、X-50℃以下又はX+50℃以上である従来の積層フィルムでは、絶縁層を形成するために基材フィルムと絶縁樹脂層とを加熱した場合に、基材フィルムの伸縮によって基材フィルムと絶縁樹脂層との界面に応力が発生しやすい。この場合、得られた絶縁層にビアホールを形成したり、ビアホール形成後に粗化処理を行ったりすると、ビアホールを起点として絶縁層にひび又は割れが生じやすい。
本発明の積層フィルムでは、上記の構成が備えられているので、得られた絶縁層にビアホールを形成したり、ビアホール形成後に粗化処理を行ったりしてもビアホールを起点とする絶縁層のひび又は割れを抑えることができる。
本発明の積層フィルムでは、基材フィルムと絶縁樹脂層とが積層された状態で、該絶縁樹脂層を硬化させて絶縁層を形成し、次いで該絶縁層にビアホールを形成させるような条件においても、ビアホールを起点とする絶縁層のひび又は割れを抑えることができる。
本発明の積層フィルムでは、Y℃が、X-50℃を超え、X+50℃未満の範囲を満足する基材フィルム及び絶縁樹脂層の材料を選択すればよいため、従来の積層フィルムと比べて、基材フィルムと絶縁樹脂層との組み合わせを容易にすることができる。
ビアホールを起点とする絶縁層のひび又は割れをより一層抑える観点からは、上記Y℃は、好ましくはX-35℃以上、より好ましくはX-20℃以上、好ましくはX+35℃以下、より好ましくはX+20℃以下である。
上記ガラス転移温度(X℃)は、熱機械分析装置(TMA)を用いて測定される。
上記発熱ピークは、示差走査熱量計(TA インスツルメント社製「Q2000」、又はその同等品)を用いて、窒素雰囲気下で、3℃/分の昇温速度で30℃から250℃まで温度を上昇させ、絶縁樹脂層の硬化反応で発生する熱量を測定することにより求めることができる。
なお、発熱ピークの曲線は、一般的に、二次曲線、又は二次曲線に近似した形状である。その発熱ピークの曲線のピークトップよりも低温側に対して、接線を引くことができる。また、発熱ピークの曲線のピークトップより高温側に対して、接線を引くことができる。接線の傾きの絶対値が最大となるピーク位置は、傾きの絶対値が最大となる接線と発熱ピークの曲線との接点である。
上記絶縁樹脂層の示差走査熱量計での測定において、発熱ピークの高温側における接線の傾きの絶対値が最大となるピーク位置での温度をZ℃とする。
ビアホールを起点とする絶縁層のひび又は割れをより一層抑える観点からは、Y℃とZ℃との差は、好ましくは1℃以上、より好ましくは3℃以上、更に好ましくは5℃以上、好ましくは100℃以下、より好ましくは35℃以下、更に好ましくは20℃以下である。
ビアホールを起点とする絶縁層のひび又は割れをより一層抑える観点からは、上記X℃は特に限定されないが、好ましくは40℃以上、より好ましくは60℃以上、更に好ましくは90℃以上、好ましくは180℃以下、より好ましくは140℃以下である。
ビアホールを起点とする絶縁層のひび又は割れをより一層抑える観点からは、上記Y℃は特に限定されないが、好ましくは25℃以上、より好ましくは70℃以上、好ましくは215℃以下、より好ましくは160℃以下である。
ビアホールを起点とする絶縁層のひび又は割れをより一層抑える観点からは、上記Z℃は、好ましくは28℃以上、より好ましくは75℃以上、好ましくは250℃以下、より好ましくは180℃以下である。
ビアホールを起点とする絶縁層のひび又は割れをより一層抑える観点からは、上記絶縁樹脂層の示差走査熱量計での測定において、発熱ピークの半値幅は、好ましくは5℃以上、より好ましくは10℃以上、好ましくは100℃以下、より好ましくは70℃以下である。
基材フィルムの伸縮による基材フィルムと絶縁樹脂層との界面に発生する応力を効果的に緩和する観点からは、積層フィルムの平面積は、好ましくは225cm以上、より好ましくは500cm以上、好ましくは10000cm以下、より好ましくは6400cm以下である。
以下、本発明に係る積層フィルムを構成する各層の詳細を説明する。
(基材フィルム)
上記基材フィルムとしては、金属箔、ポリエチレンテレフタレートフィルム及びポリブチレンテレフタレートフィルム等のポリエステル樹脂フィルム、ポリエチレンフィルム及びポリプロピレンフィルム等のオレフィン樹脂フィルム、並びにポリイミドフィルム等が挙げられる。上記基材フィルムの表面は、必要に応じて、離型処理されていてもよい。上記基材フィルムは、金属箔であってもよく、樹脂フィルムであってもよい。上記基材フィルムは、樹脂フィルムであることが好ましい。上記基材フィルムとして、金属箔を用いる場合、上記金属箔は銅箔であることが好ましい。
積層フィルムの操作性を良好にし、また、絶縁樹脂層のラミネート性を良好にする観点からは、上記基材フィルムの厚みは、好ましくは10μm以上、より好ましくは20μm以上、好ましくは300μm以下、より好ましくは250μm以下である。
(絶縁樹脂層)
上記絶縁樹脂層は、基材フィルムの表面上に積層される。上記絶縁樹脂層は、後述するエポキシ化合物と、後述する無機充填材と、後述する硬化剤とを含むことが好ましい。エポキシ化合物と硬化剤とを含む絶縁樹脂層を硬化させることにより、多層プリント配線板等において、硬化物である絶縁層を形成することができる。
[エポキシ化合物]
上記絶縁樹脂層は、エポキシ化合物を含むことが好ましい。上記エポキシ化合物として、従来公知のエポキシ化合物を使用可能である。上記エポキシ化合物は、少なくとも1個のエポキシ基を有する有機化合物をいう。上記エポキシ化合物は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記エポキシ化合物としては、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF
型エポキシ化合物、ビスフェノールS型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物、ビフェニルノボラック型エポキシ化合物、ビフェノール型エポキシ化合物、ナフタレン型エポキシ化合物、フルオレン型エポキシ化合物、フェノールアラルキル型エポキシ化合物、ナフトールアラルキル型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエン型エポキシ化合物、アントラセン型エポキシ化合物、アダマンタン骨格を有するエポキシ化合物、トリシクロデカン骨格を有するエポキシ化合物、ナフチレンエーテル型エポキシ化合物、及びトリアジン核を骨格に有するエポキシ化合物等が挙げられる。
硬化物と金属層との接着強度をより一層高くする観点からは、上記エポキシ化合物は、芳香族骨格を有することが好ましく、ビフェニル骨格を有することが好ましく、ビフェニル型エポキシ化合物であることが好ましい。
硬化物と金属層との接着強度をより一層高くする観点からは、上記絶縁樹脂層100重量%中、上記エポキシ化合物の含有量は、好ましくは10重量%以上、より好ましくは20重量%以上、好ましくは70重量%以下、より好ましくは65重量%以下、更に好ましくは60重量%以下、特に好ましくは55重量%以下である。
上記エポキシ化合物の分子量は1000以下であることがより好ましい。この場合には、絶縁樹脂層を基材フィルム上にラミネートした場合に、無機充填材を均一に存在させることができる。
エポキシ化合物の分子量、及び後述する硬化剤の分子量は、エポキシ化合物又は硬化剤が重合体ではない場合、及びエポキシ化合物又は硬化剤の構造式が特定できる場合は、当該構造式から算出できる分子量を意味する。また、エポキシ化合物又は硬化剤が重合体である場合は、重量平均分子量を意味する。
[無機充填材]
上記絶縁樹脂層は、無機充填材を含むことが好ましい。無機充填材の使用により、硬化物の熱による寸法変化が小さくなる。さらに、硬化物の表面の表面粗さがより一層小さくなり、硬化物と金属層との接着強度が高くなる。
上記無機充填材としては、シリカ、タルク、クレイ、マイカ、ハイドロタルサイト、アルミナ、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、及び窒化ホウ素等が挙げられる。
硬化物の表面の表面粗さを小さくし、硬化物と金属層との接着強度をより一層高くし、かつ硬化物の表面により一層微細な配線を形成し、かつ硬化物により良好な絶縁信頼性を付与する観点からは、上記無機充填材は、シリカ又はアルミナであることが好ましく、シリカであることがより好ましく、溶融シリカであることが更に好ましい。シリカの使用により、硬化物の熱膨張率がより一層低くなり、かつ硬化物の表面の表面粗さが効果的に小さくなり、硬化物と金属層との接着強度が効果的に高くなる。シリカの形状は球状であることが好ましい。
硬化環境によらず、樹脂の硬化を進め、硬化物のガラス転移温度を効果的に高くし、硬化物の熱線膨張係数を効果的に小さくする観点からは、上記無機充填材は球状シリカであることが好ましい。
上記無機充填材の平均粒径は、好ましくは10nm以上、より好ましくは50nm以上、更に好ましくは100nm以上、好ましくは5μm以下、より好ましくは3μm以下、
更に好ましくは1μm以下、特に好ましくは0.5μm以下である。上記無機充填材の平均粒径が上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化物と金属層との接着強度がより一層高くなる。
上記無機充填材の平均粒径として、50%となるメディアン径(d50)の値が採用される。上記平均粒径は、レーザー回折散乱方式の粒度分布測定装置を用いて測定可能である。
上記無機充填材は、球状であることが好ましく、球状シリカであることがより好ましい。この場合には、硬化物の表面の表面粗さが効果的に小さくなり、更に硬化物と金属層との接着強度が効果的に高くなる。上記無機充填材が球状である場合には、上記無機充填材のアスペクト比は好ましくは2以下、より好ましくは1.5以下である。
上記無機充填材は、表面処理されていることが好ましく、カップリング剤による表面処理物であることがより好ましく、シランカップリング剤による表面処理物であることが更に好ましい。これにより、粗化硬化物の表面の表面粗さがより一層小さくなり、硬化物と金属層との接着強度がより一層高くなり、かつ硬化物の表面により一層微細な配線が形成され、かつより一層良好な配線間絶縁信頼性及び層間絶縁信頼性を硬化物に付与することができる。
上記カップリング剤としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤及びアルミニウムカップリング剤等が挙げられる。上記シランカップリング剤としては、メタクリルシラン、アクリルシラン、アミノシラン、イミダゾールシラン、ビニルシラン、及びエポキシシラン等が挙げられる。
上記絶縁樹脂層100重量%中、上記無機充填材の含有量は、好ましくは30重量%以上、より好ましくは40重量%以上、更に好ましくは50重量%以上、特に好ましくは60重量%以上、最も好ましくは70重量%以上である。上記絶縁樹脂層100重量%中、上記無機充填材の含有量は、好ましくは90重量%以下、より好ましくは85重量%以下、更に好ましくは83重量%以下、特に好ましくは80重量%以下である。上記無機充填材の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化物の表面の表面粗さがより一層小さくなり、硬化物と金属層との接着強度がより一層高くなり、かつ硬化物の表面により一層微細な配線が形成される。さらに、この無機充填材量であれば、硬化物の熱膨張率を低くすることと同時に、スミア除去性を良好にすることも可能である。上記無機充填材の含有量が上記下限以上であると、誘電正接が効果的に低くなる。上記無機充填材の含有量が上記上限以下であると、保護フィルムの剥離時の絶縁樹脂層の割れをより一層効果的に抑えることができる。
[硬化剤]
上記絶縁樹脂層は、硬化剤を含むことが好ましい。上記硬化剤は特に限定されない。上記硬化剤として、従来公知の硬化剤を使用可能である。上記硬化剤は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記硬化剤としては、シアネートエステル化合物(シアネートエステル硬化剤)、フェノール化合物(フェノール硬化剤)、アミン化合物(アミン硬化剤)、チオール化合物(チオール硬化剤)、ホスフィン化合物、酸無水物、ジシアンジアミド、シアネート化合物(シアネート硬化剤)、及び活性エステル化合物等が挙げられる。上記硬化剤は、上記エポキシ化合物のエポキシ基と反応可能な官能基を有することが好ましい。
上記シアネートエステル化合物としては、ノボラック型シアネートエステル樹脂、ビス
フェノール型シアネートエステル樹脂、並びにこれらが一部三量化されたプレポリマー等が挙げられる。上記ノボラック型シアネートエステル樹脂としては、フェノールノボラック型シアネートエステル樹脂及びアルキルフェノール型シアネートエステル樹脂等が挙げられる。上記ビスフェノール型シアネートエステル樹脂としては、ビスフェノールA型シアネートエステル樹脂、ビスフェノールE型シアネートエステル樹脂及びテトラメチルビスフェノールF型シアネートエステル樹脂等が挙げられる。
上記シアネートエステル化合物の市販品としては、フェノールノボラック型シアネートエステル樹脂(ロンザジャパン社製「PT-30」及び「PT-60」)、及びビスフェノール型シアネートエステル樹脂が三量化されたプレポリマー(ロンザジャパン社製「BA-230S」、「BA-3000S」、「BTP-1000S」及び「BTP-6020S」)等が挙げられる。
上記フェノール化合物としては、ノボラック型フェノール、ビフェノール型フェノール、ナフタレン型フェノール、ジシクロペンタジエン型フェノール、アラルキル型フェノール及びジシクロペンタジエン型フェノール等が挙げられる。
上記フェノール化合物の市販品としては、ノボラック型フェノール(DIC社製「TD-2091」)、ビフェニルノボラック型フェノール(明和化成社製「MEH-7851」)、アラルキル型フェノール化合物(明和化成社製「MEH-7800」)、並びにアミノトリアジン骨格を有するフェノール(DIC社製「LA1356」及び「LA3018-50P」)等が挙げられる。
誘電正接をより一層低くする観点から、上記硬化剤は、フェノール化合物、シアネート化合物、又は活性エステル化合物を含むことが好ましい。
活性エステル化合物とは、構造体中にエステル結合を少なくとも1つ含み、かつ、エステル結合の両側に芳香族環が結合している化合物をいう。活性エステル化合物は、例えばカルボン酸化合物又はチオカルボン酸化合物と、ヒドロキシ化合物又はチオール化合物との縮合反応によって得られる。活性エステル化合物の例としては、下記式(1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0007288321000001
上記式(1)中、X1は、脂肪族鎖を含む基、脂肪族環を含む基又は芳香族環を含む基を表し、X2は、芳香族環を含む基を表す。上記芳香族環を含む基の好ましい例としては、置換基を有していてもよいベンゼン環、及び置換基を有していてもよいナフタレン環等が挙げられる。上記置換基としては、炭化水素基が挙げられる。該炭化水素基の炭素数は、好ましくは12以下、より好ましくは6以下、更に好ましくは4以下である。
X1及びX2の組み合わせとしては、置換基を有していてもよいベンゼン環と、置換基を有していてもよいベンゼン環との組み合わせ、置換基を有していてもよいベンゼン環と、置換基を有していてもよいナフタレン環との組み合わせが挙げられる。さらに、X1及びX2の組み合わせとしては、置換基を有していてもよいナフタレン環と、置換基を有していてもよいナフタレン環との組み合わせが挙げられる。
上記活性エステル化合物は特に限定されない。上記活性エステル化合物の市販品としては、DIC社製「HPC-8000-65T」、「EXB9416-70BK」、「EXB8100-65T」、及び「EXB-8000L-65MT」等が挙げられる。
上記シアネート化合物の市販品としては、フェノールノボラック型シアネート樹脂(ロンザジャパン社製「PT-30」及び「PT-60」)、並びにビスフェノールAジシアネートがトリアジン化され、三量体とされたプレポリマー(ロンザジャパン社製「BA230」)等が挙げられる。
上記硬化剤の分子量は1000以下であることが好ましい。この場合には、絶縁樹脂層を基材フィルム上にラミネートした場合に、無機充填材を均一に存在させることができる。
上記絶縁樹脂層中の上記無機充填材を除く成分100重量%中、上記エポキシ化合物と上記硬化剤との合計の含有量は、好ましくは75重量%以上、より好ましくは80重量%以上、好ましくは99重量%以下、より好ましくは97重量%以下である。上記エポキシ化合物と上記硬化剤との合計の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、より一層良好な硬化物が得られ、溶融粘度を調整することができるために無機充填材の分散性が良好になる。さらに、硬化過程で、意図しない領域に絶縁樹脂層が濡れ拡がることを防止できる。さらに、硬化物の熱による寸法変化をより一層抑制できる。また、上記エポキシ化合物と上記硬化剤との合計の含有量が上記下限以上であると、溶融粘度が低くなりすぎず、硬化過程で、意図しない領域に絶縁樹脂層が過度に濡れ拡がりにくくなる傾向がある。また、上記エポキシ化合物と上記硬化剤との合計の含有量が上記上限以下であると、回路基板の穴又は凹凸に対する埋め込みが容易になり、さらに無機充填材が不均一に存在しにくくなる傾向がある。
上記絶縁樹脂層中の上記無機充填材を除く成分100重量%中、上記硬化剤の含有量は、好ましくは30重量%以上、より好ましくは40重量%以上であり、好ましくは70重量%以下、より好ましくは60重量%以下である。上記硬化剤の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、より一層良好な硬化物が得られ、誘電正接が効果的に低くなる。
[熱可塑性樹脂]
上記絶縁樹脂層は、熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。上記熱可塑性樹脂としては、ポリビニルアセタール樹脂及びフェノキシ樹脂等が挙げられる。上記熱可塑性樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
硬化環境によらず、誘電正接を効果的に低くし、かつ、金属配線の密着性を効果的に高める観点からは、上記熱可塑性樹脂は、フェノキシ樹脂であることが好ましい。フェノキシ樹脂の使用により、絶縁樹脂層の回路基板の穴又は凹凸に対する埋め込み性の悪化及び無機充填材の不均一化が抑えられる。また、フェノキシ樹脂の使用により、溶融粘度を調整可能であるために無機充填材の分散性が良好になり、かつ硬化過程で、意図しない領域に絶縁樹脂層が濡れ拡がり難くなる。上記フェノキシ樹脂は特に限定されない。上記フェノキシ樹脂として、従来公知のフェノキシ樹脂を使用可能である。上記フェノキシ樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記フェノキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型の骨格、ビスフェノールF型の骨格、ビスフェノールS型の骨格、ビフェニル骨格、ノボラック骨格、ナフタレン骨格及びイミド骨格などの骨格を有するフェノキシ樹脂等が挙げられる。
上記フェノキシ樹脂の市販品としては、例えば、新日鐵住金化学社製の「YP50」、「YP55」及び「YP70」、並びに三菱化学社製の「1256B40」、「4250」、「4256H40」、「4275」、「YX6954BH30」及び「YX8100BH30」等が挙げられる。
保存安定性により一層優れた絶縁樹脂層を得る観点からは、上記熱可塑性樹脂の重量平均分子量は、好ましくは5000以上、より好ましくは10000以上、好ましくは100000以下、より好ましくは50000以下である。
上記熱可塑性樹脂の上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定されたポリスチレン換算での重量平均分子量を示す。
上記熱可塑性樹脂及び上記フェノキシ樹脂の含有量は特に限定されない。絶縁樹脂層中の上記無機充填材を除く成分100重量%中、上記熱可塑性樹脂の含有量(上記熱可塑性樹脂がフェノキシ樹脂である場合にはフェノキシ樹脂の含有量)は好ましくは1重量%以上、より好ましくは5重量%以上、好ましくは30重量%以下、より好ましくは15重量%以下である。上記熱可塑性樹脂の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、絶縁樹脂層の回路基板の穴又は凹凸に対する埋め込み性が良好になる。上記熱可塑性樹脂の含有量が上記下限以上であると、絶縁樹脂層の形成がより一層容易になり、より一層良好な絶縁層が得られる。上記熱可塑性樹脂の含有量が上記上限以下であると、硬化物の熱膨張率がより一層低くなる。硬化物の表面の表面粗さがより一層小さくなり、硬化物と金属層との接着強度がより一層高くなる。
[硬化促進剤]
上記絶縁樹脂層は、硬化促進剤を含むことが好ましい。上記硬化促進剤の使用により、硬化速度がより一層速くなる。絶縁樹脂層を速やかに硬化させることで、硬化物における架橋構造が均一になると共に、未反応の官能基数が減り、結果的に架橋密度が高くなる。上記硬化促進剤は特に限定されず、従来公知の硬化促進剤を使用可能である。上記硬化促進剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記硬化促進剤としては、例えば、イミダゾール化合物、リン化合物、アミン化合物及び有機金属化合物等が挙げられる。
上記イミダゾール化合物としては、2-ウンデシルイミダゾール、2-ヘプタデシルイミダゾール、2-メチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-フェニルイミダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4-ジアミノ-6-[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2’-ウンデシルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2’-エチル-4’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]-エチル-s-トリアジンイソシアヌル酸付加物、2-フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2-メチルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール及び2-フェニル-4-メチル-5-ジヒドロキシメチルイミダゾール等が挙げられる。
上記リン化合物としては、トリフェニルホスフィン等が挙げられる。
上記アミン化合物としては、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジエチレンテトラミン、トリエチレンテトラミン及び4,4-ジメチルアミノピリジン等が挙げられる。
上記有機金属化合物としては、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト、ビスアセチルアセトナートコバルト(II)及びトリスアセチルアセトナートコバルト(III)等が挙げられる。
上記硬化促進剤の含有量は特に限定されない。絶縁樹脂層中の上記無機充填材を除く成分100重量%中、上記硬化促進剤の含有量は好ましくは0.005重量%以上、より好ましくは0.01重量%以上、好ましくは5重量%以下、より好ましくは3重量%以下である。上記硬化促進剤の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、絶縁樹脂層が効率的に硬化する。上記硬化促進剤の含有量がより好ましい範囲であれば、絶縁樹脂層の保存安定性がより一層高くなり、かつより一層良好な硬化物が得られる。
[溶剤]
上記絶縁樹脂層は、溶剤を含まないか又は含む。また、上記溶剤は、上記無機充填材を含むスラリーを得るために用いられてもよい。上記溶剤は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記溶剤としては、アセトン、メタノール、エタノール、ブタノール、2-プロパノール、2-メトキシエタノール、2-エトキシエタノール、1-メトキシ-2-プロパノール、2-アセトキシ-1-メトキシプロパン、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、N,N-ジメチルホルムアミド、メチルイソブチルケトン、N-メチル-ピロリドン、n-ヘキサン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン及び混合物であるナフサ等が挙げられる。
上記溶剤の多くは、上記絶縁樹脂層を成形するときに、除去されることが好ましい。従って、上記溶剤の沸点は好ましくは200℃以下、より好ましくは180℃以下である。上記絶縁樹脂層における上記溶剤の含有量は特に限定されない。上記絶縁樹脂層の層形状を維持できる程度に、上記溶剤の含有量は適宜変更可能である。
[他の成分]
耐衝撃性、耐熱性、樹脂の相溶性及び作業性等の改善を目的として、上記絶縁樹脂層には、レベリング剤、難燃剤、カップリング剤、着色剤、酸化防止剤、紫外線劣化防止剤、消泡剤、増粘剤、揺変性付与剤及びエポキシ化合物以外の他の熱硬化性樹脂等を添加してもよい。
上記カップリング剤としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤及びアルミニウムカップリング剤等が挙げられる。上記シランカップリング剤としては、ビニルシラン、アミノシラン、イミダゾールシラン及びエポキシシラン等が挙げられる。
上記他の熱硬化性樹脂としては、ポリフェニレンエーテル樹脂、ジビニルベンジルエーテル樹脂、ポリアリレート樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリイミド樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、ベンゾオキサゾール樹脂、ビスマレイミド樹脂及びアクリレート樹脂等が挙げられる。
上記絶縁樹脂層を得る方法としては、以下の方法等が挙げられる。押出機を用いて、絶
縁樹脂層を形成するための材料を溶融混練し、押出した後、Tダイ又はサーキュラーダイ等により、フィルム状に成形する押出成形法。溶剤を含む絶縁樹脂層を形成するための材料をキャスティングしてフィルム状に成形するキャスティング成形法。従来公知のその他のフィルム成形法。また、基材フィルム上に絶縁樹脂層を形成するための材料を積層し、加熱乾燥させ、絶縁樹脂層を得ることもできる。薄型化に対応可能であることから、押出成形法又はキャスティング成形法が好ましい。フィルムにはシートが含まれる。
絶縁樹脂層を形成するための材料をフィルム状に成形し、熱による硬化が進行し過ぎない程度に、例えば50~150℃で1~10分間加熱乾燥させることにより、Bステージフィルムである絶縁樹脂層を得ることができる。
上述のような乾燥工程により得ることができるフィルム状の絶縁樹脂層をBステージフィルムと称する。上記Bステージフィルムは、半硬化状態にある。半硬化物は、完全に硬化しておらず、硬化がさらに進行され得る。
上記絶縁樹脂層は、Bステージフィルムであることが好ましい。
絶縁樹脂層(絶縁樹脂層がBステージフィルムである場合は、Bステージフィルム)のラミネート性をより一層良好にし、絶縁樹脂層の硬化むらをより一層抑える観点からは、上記絶縁樹脂層の厚みは、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上、好ましくは200μm以下、より好ましくは100μm以下である。
(保護フィルム)
上記積層フィルムは、上記絶縁樹脂層の上記基材フィルム側とは反対の表面上に保護フィルムが積層されていることが好ましい。
上記保護フィルムの材料としては、ポリプロピレン及びポリエチレンなどのポリオレフィン、並びにポリエチレンテレフタレート等が挙げられる。上記保護フィルムの材料は、ポリオレフィンであることが好ましく、ポリプロピレンであることがより好ましい。
絶縁樹脂層の保護性をより一層良好にする観点からは、上記保護フィルムの厚みは、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上、好ましくは75μm以下、より好ましくは60μm以下である。
(積層フィルムの他の詳細)
本発明に係る積層フィルムは、多層プリント配線板において、絶縁層を形成するために好適に用いられる。上記絶縁樹脂層は、多層プリント配線板において、絶縁層を形成するために好適に用いられる。上記絶縁樹脂層は、多層プリント配線板において、ビアホールを有する絶縁層を形成するために好適に用いられる。本発明に係る積層フィルムの絶縁樹脂層によって、絶縁層を形成することができる。
上記多層プリント配線板は、例えば、回路基板と、上記回路基板の表面上に配置された複数の絶縁層と、複数の上記絶縁層間に配置された金属層とを備える。上記絶縁層の内の少なくとも1層が、上記絶縁樹脂層の硬化物である。
図2は、本発明の一実施形態に係る積層フィルム1における絶縁樹脂層2を用いた多層基板を模式的に示す断面図である。
図2に示す多層プリント配線板11では、回路基板12の上面12aに、複数層の絶縁層13~16が積層されている。絶縁層13~16は、硬化物層である。回路基板12の
上面12aの一部の領域には、金属層17が形成されている。複数層の絶縁層13~16のうち、回路基板12側とは反対の外側の表面に位置する絶縁層16以外の絶縁層13~15には、上面の一部の領域に金属層17が形成されている。金属層17は回路である。回路基板12と絶縁層13の間、及び積層された絶縁層13~16の各層間に、金属層17がそれぞれ配置されている。下方の金属層17と上方の金属層17とは、図示しないビアホール接続及びスルーホール接続の内の少なくとも一方により互いに接続されている。
多層プリント配線板11では、絶縁層13~16が、絶縁樹脂層2の硬化物により形成されている。本実施形態では、絶縁層13~16の表面が粗化処理されているので、絶縁層13~16の表面に図示しない微細な孔(ビアホール)が形成されている。また、微細な孔の内部に金属層17が至っている。また、多層プリント配線板11では、金属層17の幅方向寸法(L)と、金属層17が形成されていない部分の幅方向寸法(S)とを小さくすることができる。また、多層プリント配線板11では、図示しないビアホール接続及びスルーホール接続で接続されていない上方の金属層と下方の金属層との間に、良好な絶縁信頼性が付与されている。
(粗化処理及び膨潤処理)
上記絶縁樹脂層は、粗化処理又はデスミア処理される硬化物を得るために用いられることが好ましい。上記硬化物には、更に硬化が可能な予備硬化物も含まれる。
上記絶縁樹脂層を予備硬化させることにより得られた硬化物の表面に微細な凹凸を形成するために、硬化物は粗化処理されることが好ましい。粗化処理の前に、硬化物は膨潤処理されることが好ましい。硬化物は、予備硬化の後、かつ粗化処理される前に、膨潤処理されており、さらに粗化処理の後に硬化されていることが好ましい。ただし、硬化物は、必ずしも膨潤処理されなくてもよい。
上記膨潤処理の方法としては、例えば、エチレングリコールなどを主成分とする化合物の水溶液又は有機溶媒分散溶液などにより、硬化物を処理する方法が用いられる。膨潤処理に用いる膨潤液は、一般にpH調整剤などとして、アルカリを含む。膨潤液は、水酸化ナトリウムを含むことが好ましい。具体的には、例えば、上記膨潤処理は、40重量%エチレングリコール水溶液等を用いて、処理温度30~85℃で1~30分間、硬化物を処理することにより行なわれる。上記膨潤処理の温度は50~85℃の範囲内であることが好ましい。上記膨潤処理の温度が低すぎると、膨潤処理に長時間を要し、更に硬化物と金属層との接着強度が低くなる傾向がある。
上記粗化処理には、例えば、マンガン化合物、クロム化合物又は過硫酸化合物などの化学酸化剤等が用いられる。これらの化学酸化剤は、水又は有機溶剤が添加された後、水溶液又は有機溶媒分散溶液として用いられる。粗化処理に用いられる粗化液は、一般にpH調整剤などとしてアルカリを含む。粗化液は、水酸化ナトリウムを含むことが好ましい。
上記マンガン化合物としては、過マンガン酸カリウム及び過マンガン酸ナトリウム等が挙げられる。上記クロム化合物としては、重クロム酸カリウム及び無水クロム酸カリウム等が挙げられる。上記過硫酸化合物としては、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム及び過硫酸アンモニウム等が挙げられる。
硬化物の表面の算術平均粗さRaは好ましくは10nm以上であり、好ましくは300nm未満、より好ましくは200nm未満、更に好ましくは150nm未満である。この場合には、硬化物と金属層との接着強度が高くなり、更に絶縁層の表面により一層微細な配線が形成される。さらに、導体損失を抑えることができ、信号損失を低く抑えることができる。上記算術平均粗さRaは、JIS B0601(1994)に準拠して測定され
る。
(デスミア処理)
上記絶縁樹脂層を予備硬化させることにより得られた硬化物に、貫通孔が形成されることがある。上記多層基板などでは、貫通孔として、ビア又はスルーホール等が形成される。例えば、ビアは、COレーザー等のレーザーの照射により形成できる。ビアの直径は特に限定されないが、60~80μm程度である。上記貫通孔の形成により、ビア内の底部には、硬化物に含まれている樹脂成分に由来する樹脂の残渣であるスミアが形成されることが多い。
上記スミアを除去するために、硬化物の表面は、デスミア処理されることが好ましい。デスミア処理が粗化処理を兼ねることもある。
上記デスミア処理には、上記粗化処理と同様に、例えば、マンガン化合物、クロム化合物又は過硫酸化合物等の化学酸化剤等が用いられる。これらの化学酸化剤は、水又は有機溶剤が添加された後、水溶液又は有機溶媒分散溶液として用いられる。デスミア処理に用いられるデスミア処理液は、一般にアルカリを含む。デスミア処理液は、水酸化ナトリウムを含むことが好ましい。
上記絶縁樹脂層の使用により、デスミア処理された硬化物の表面の表面粗さが十分に小さくなる。
以下、実施例及び比較例を挙げることにより、本発明を具体的に説明する。本発明は、以下の実施例に限定されない。
(基材フィルム)
基材フィルムA(ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ社製「XG284」)、厚み25μm)
基材フィルムB(ポリプロピレン(PP)フィルム(東レ社製「トレファン」)、厚み30μm)
(絶縁樹脂層を形成するための材料)
以下のようにして、絶縁樹脂層を形成するための材料を用意した。
絶縁樹脂層Aを形成するための材料:
アミノフェニルシラン処理シリカ(アドマテックス社製「SOC2」)のシクロヘキサノンスラリー(固形分70重量%)107重量部を用意した。このスラリーに、ビフェニル型エポキシ樹脂(日本化薬社製「NC3000H」)11重量部と、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(DIC社製「850S」)5重量部と、シクロヘキサノン7.9重量部と、メチルエチルケトン7.7重量部とを加えた。攪拌機を用いて、1200rpmで60分間撹拌し、未溶解物がなくなったことを確認した。その後、アミノトリアジン変性フェノールノボラック硬化剤(DIC社製「LA-1356」)のメチルエチルケトン混合溶液(固形分50重量%)11重量部と、フェノールノボラック硬化剤(明和化成社製「H4」)3重量部とを加えて、1200rpmで60分間撹拌し、未溶解物がなくなったことを確認し、溶液を得た。また、ビスフェノールアセトフェノン骨格フェノキシ樹脂(三菱化学社製「YX6954」)のメチルエチルケトン及びシクロヘキサノン混合溶液(固形分30重量%)を用意した。上記溶液に、上記混合溶液(固形分30重量%)2.5重量部と、2-エチル-4-メチルイミダゾール(四国化成工業社製「2E4MZ」)0.1重量部と、レベリング剤(楠本化成社製「LS-480」)0.01重量部とをさらに加えた。1200rpmで30分間撹拌し、絶縁樹脂層Aを形成するための材料(ワニ
ス)を得た。
絶縁樹脂層Bを形成するための材料:
2-エチル-4-メチルイミダゾール(四国化成工業社製「2E4MZ」)をN-ベンジル-2-メチルイミダゾール(四国化成工業社製「1B2MZ」)に変更したこと以外は、絶縁樹脂層Aを形成するための材料と同様にして、絶縁樹脂層Bを形成するための材料(ワニス)を得た。
絶縁樹脂層Cを形成するための材料:
2-エチル-4-メチルイミダゾール(四国化成工業社製「2E4MZ」)の配合量を0.1重量部から、0.07重量部に変更したこと以外は、絶縁樹脂層Aを形成するための材料と同様にして、絶縁樹脂層Cを形成するための材料(ワニス)を得た。
絶縁樹脂層Dを形成するための材料:
N-ベンジル-2-メチルイミダゾール(四国化成工業社製「1B2MZ」)の配合量を0.1重量部から0.05重量部に変更したこと以外は、絶縁樹脂層Bを形成するための材料と同様にして、絶縁樹脂層Dを形成するための材料(ワニス)を得た。
(実施例1)
積層フィルムの作製:
アプリケーターを用いて、離型処理された基材フィルムAの離型処理面上に得られた絶縁樹脂層Aを形成するための材料を塗工した後、100℃のギヤオーブン内で150秒間乾燥し、溶剤を揮発させた。このようにして、基材フィルムA上に、絶縁樹脂層(Bステージフィルム、厚さ40μm)が積層された積層フィルム(平面積624cm)を得た。
(実施例2~7及び比較例1~3)
基材フィルムの種類、絶縁樹脂層の種類及び積層フィルムの平面積を表1,2のように設定したこと以外は実施例1と同様にして、積層フィルムを得た。
(評価)
(1)基材フィルムのガラス転移温度(X)
基材フィルムを3mm×25mmの大きさに裁断した。熱機械分析装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製「EXSTAR TMA/SS6100」)を用いて、引っ張り荷重33mN、昇温速度5℃/分の条件で、裁断された基材フィルムのガラス転移温度(X)を測定した。
(2)絶縁樹脂層の示差走査熱量計での測定において、発熱ピークの低温及び高温側における接線の傾きの絶対値が最大となるピーク位置での温度(Y及びZ)及び半値幅
得られた積層フィルムから絶縁樹脂層を剥離した。剥離した絶縁樹脂層について、示差走査熱量計(TA インスツルメント社製「Q2000」)を用いて、窒素雰囲気下で、3℃/分の昇温速度で30℃から250℃まで温度を上昇させ、絶縁樹脂層の硬化反応で発生する熱量を測定することにより、発熱ピークを測定した。得られた発熱ピークについて、低温側における接線の傾きの絶対値が最大となるピーク位置での温度(Y)、高温側における接線の傾きの絶対値が最大となるピーク位置での温度(Z)、及び半値幅を求めた。
(3)ビアホールを起点とする絶縁層のひび又は割れの発生割合
積層工程:
ガラスエポキシ基板(日立化成社製「MCL-E-679FG」)を用意した。このガ
ラスエポキシ基板の両面を銅表面粗化剤(メック社製「メックエッチボンド CZ-8100」)に浸漬して、銅表面を粗化処理した。上記ガラスエポキシ基板の粗化処理した銅表面に、得られた積層フィルムの基材フィルムと絶縁樹脂層とが積層された状態で、絶縁樹脂層の基材フィルムとは反対側の表面を重ねて、ダイアフラム式真空ラミネーター(名機製作所社製「MVLP-500」)を用いて温度100℃及び圧力0.5MPaの条件でラミネートした。次いで、ラミネートから連続的に温度100℃及び圧力1.0MPaの条件でSUS鏡板による熱プレスを行った。このようにして、ガラスエポキシ基板の両面に基材フィルムと絶縁樹脂層とが積層された積層サンプルを作製した。
硬化工程:
得られた積層サンプルを、加熱温度130℃で30分間加熱した後に、さらに180℃で30分間加熱することにより絶縁樹脂層を硬化させた。なお、硬化後、基材フィルムの絶縁樹脂層からの自然剥離が発生していないことを目視にて確認した。
ビア形成工程:
硬化させた絶縁樹脂層(絶縁層)にCOレーザー(ビアメカニクス社製「LC-1K21」、エネルギー2mJ、パルス幅18μs、ショット数3回の条件)を照射し、硬化させた絶縁樹脂層(絶縁層)を貫通するビアを形成した。
デスミア工程:
80℃の過マンガン酸ナトリウム(アトテックジャパン社製「コンセントレートコンパクトCP」、和光純薬工業社製「水酸化ナトリウム」)粗化水溶液に、ビア形成した積層サンプルを入れて、30分間揺動させ、粗化処理された絶縁層を得た。すなわち、80℃で30分間粗化処理を行った。
粗化処理された絶縁層を、25℃の洗浄液(アトテックジャパン社製「リダクションセキュリガントP」、和光純薬工業社製「硫酸」)により2分間洗浄した後、純水でさらに洗浄した。このようにして、ガラスエポキシ基板上に、粗化処理された絶縁層を形成した。
剥離工程:
上記基材フィルムを上記絶縁樹脂層(絶縁層)から剥離して、評価サンプルを得た。
得られた評価サンプルにおいて、金属顕微鏡(OLYMPUS社製「STM6-F10-2」)を用いて、絶縁層に形成されたビアホールを観察した。ビアホールを1000個観察して、絶縁層にビアホールを起点とするひび又は割れが発生している個数を求めた。ビアホールを起点とする絶縁層のひび又は割れの発生割合を以下の式により算出した。
ひび又は割れの発生割合(%)=(ひび又は割れが発生している個数/ビアホールの観察個数(1000個))×100
[ビアホールを起点とする絶縁層のひび又は割れの評価基準]
◎:ひび又は割れの発生がない(ひび又は割れの発生割合が0%)
〇:ひび又は割れの発生割合が0%を超え7%未満
×:ひび又は割れの発生割合が7%以上
積層フィルムの構成、及び結果を下記の表1,2に示す。
Figure 0007288321000002
Figure 0007288321000003
1…積層フィルム
2…絶縁樹脂層
2a…第1の表面
2b…第2の表面
3…基材フィルム
11…多層プリント配線板
12…回路基板
12a…上面
13~16…絶縁層
17…金属層

Claims (6)

  1. 離型処理された基材フィルムと、前記基材フィルムの表面上に積層された絶縁樹脂層とを備え、
    前記基材フィルムのガラス転移温度をX℃とし、かつ前記絶縁樹脂層の示差走査熱量計での測定において、発熱ピークの低温側における接線の傾きの絶対値が最大となるピーク位置での温度をY℃としたときに、Y℃が、X-50℃を超え、X+50℃未満である、積層フィルム。
  2. 前記絶縁樹脂層の示差走査熱量計での測定において、発熱ピークの高温側における接線の傾きの絶対値が最大となるピーク位置での温度をZ℃としたときに、Y℃とZ℃との差が、1℃以上、100℃以下である、請求項1に記載の積層フィルム。
  3. 前記絶縁樹脂層の示差走査熱量計での測定において、発熱ピークの半値幅が5℃以上である、請求項1又は2に記載の積層フィルム。
  4. 積層フィルムの平面積が225cm以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載の積層フィルム。
  5. 前記絶縁樹脂層は、多層プリント配線板において、絶縁層を形成するために用いられる、請求項1~4のいずれか1項に記載の積層フィルム。
  6. 前記絶縁樹脂層は、多層プリント配線板において、ビアホールを有する絶縁層を形成するために用いられる、請求項1~5のいずれか1項に記載の積層フィルム。
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