JP6559520B2 - 樹脂組成物、樹脂フィルム、積層フィルム及び多層基板 - Google Patents

樹脂組成物、樹脂フィルム、積層フィルム及び多層基板 Download PDF

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Description

本発明は、エポキシ樹脂とシアネートエステル化合物又はシアネートエステル化合物のプレポリマーとを含む樹脂組成物に関する。また、本発明は、上記樹脂組成物を用いた樹脂フィルム、積層フィルム及び多層基板に関する。
シアネートエステル化合物の硬化物は、高い耐熱性、低い熱膨張性、及び低い誘電正接を示す。このため、エポキシ樹脂に上記の性能を付与する目的で、上記シアネートエステル化合物は、エポキシ樹脂の硬化剤として用いられている。エポキシ樹脂とシアネートエステル化合物とを含む樹脂組成物は、ビルドアップフィルムを含むプリント配線板用の樹脂フィルムの材料として用いられている。
エポキシ樹脂とシアネートエステル化合物とを含む樹脂組成物は、下記の特許文献1に開示されている。
WO2003/099952A1
シアネートエステル化合物によるエポキシ樹脂の硬化反応は、一般的なフェノール樹脂によるエポキシ樹脂の硬化反応と異なる。シアネートエステル化合物によるエポキシ樹脂の硬化反応は、反応経路が非常に多く複雑であることが知られている。従って、硬化される環境により、得られる硬化物の性質が異なることがある。
近年、ビルドアップフィルムが様々な加工法で使用されている。シアネートエステル化合物を用いた場合には、硬化環境によって樹脂の硬化が設計通りに進まず、線膨張係数、誘電特性や、配線密着性について、安定した性能が発揮されないことがある。
本発明の目的は、様々な硬化環境で硬化されても、得られる硬化物のガラス転移温度を高くし、得られる硬化物の線膨張係数を低くすることができる樹脂組成物を提供することである。また、本発明は、上記樹脂組成物を用いた樹脂フィルム、積層フィルム及び多層基板を提供することも目的とする。
本発明の広い局面によれば、エポキシ樹脂と、シアネートエステル化合物又はシアネートエステル化合物のプレポリマーと、アルコール性水酸基を有する熱可塑性樹脂と、硬化促進剤と、無機充填材とを含み、樹脂組成物中の前記エポキシ樹脂のエポキシ基の数の樹脂組成物中の前記エポキシ樹脂と前記熱可塑性樹脂とのアルコール性水酸基の合計の数に対する比が5以上、30以下であり、樹脂組成物中の前記エポキシ樹脂のエポキシ基の数の樹脂組成物中の前記シアネートエステル化合物及びシアネートエステル化合物のプレポリマーのシアネートエステル基の数に対する比が2以上、4以下である、樹脂組成物が提供される。
本発明に係る樹脂組成物のある特定の局面では、前記熱可塑性樹脂が、フェノキシ樹脂である。
本発明に係る樹脂組成物のある特定の局面では、前記シアネートエステル化合物又はシアネートエステル化合物のプレポリマーが、ビスフェノール型シアネートエステル化合物である。
本発明に係る樹脂組成物のある特定の局面では、前記エポキシ樹脂の分子量が300以上、3000以下である。
本発明に係る樹脂組成物のある特定の局面では、前記無機充填材が球状シリカである。
本発明の広い局面によれば、フィルム状であり、上述した樹脂組成物により形成されている、樹脂フィルムが提供される。
本発明の広い局面によれば、上述した樹脂フィルムと、基材又は金属箔とを備え、前記基材又は金属箔の表面に、前記樹脂フィルムが積層されている、積層フィルムが提供される。
本発明に係る積層フィルムのある特定の局面では、前記積層フィルムは前記金属箔を備え、前記金属箔が銅箔である。
本発明の広い局面によれば、回路基板と、前記回路基板上に配置された絶縁層とを備え、前記絶縁層が、上述した樹脂フィルムにより形成されている、多層基板が提供される。
本発明に係る樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、シアネートエステル化合物又はシアネートエステル化合物のプレポリマーと、アルコール性水酸基を有する熱可塑性樹脂と、硬化促進剤と、無機充填材を含み、樹脂組成物中の上記エポキシ樹脂のエポキシ基の数の樹脂組成物中の上記エポキシ樹脂と上記熱可塑性樹脂とのアルコール性水酸基の合計の数に対する比が5以上、30以下であり、樹脂組成物中の上記エポキシ樹脂のエポキシ基の数の樹脂組成物中の上記シアネートエステル化合物及びシアネートエステル化合物のプレポリマーのシアネートエステル基の数に対する比が2以上、4以下であるので、様々な硬化環境で硬化されても、得られる硬化物のガラス転移温度を高くし、得られる硬化物の熱線膨張係数を低くすることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る樹脂組成物を用いた多層基板を模式的に示す部分切欠正面断面図である。
以下、本発明の詳細を説明する。
(樹脂組成物)
本発明に係る樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、シアネートエステル化合物又はシアネートエステル化合物のプレポリマーと、アルコール性水酸基を有する熱可塑性樹脂と、硬化促進剤と、無機充填材とを含む。本発明に係る樹脂組成物中の上記エポキシ樹脂のエポキシ基の数の本発明に係る樹脂組成物中の上記エポキシ樹脂と上記熱可塑性樹脂とのアルコール性水酸基の合計の数に対する比(エポキシ基の数/アルコール性水酸基の合計の数)は5以上、30以下である。本発明に係る樹脂組成物中の上記エポキシ樹脂のエポキシ基の数の本発明に係る樹脂組成物中の上記シアネートエステル化合物及びシアネートエステル化合物のプレポリマーのシアネートエステル基の数に対する比(エポキシ基の数/シアネートエステル基の数)は2以上、4以下である。
本発明に係る樹脂組成物における上述した構成の採用によって、様々な硬化環境で硬化されても得られる硬化物のガラス転移温度を高くし、得られる硬化物の熱線膨張係数を低くすることができる。特に、樹脂フィルムの少なくとも一方の表面に基材や銅箔などの金属箔が積層された状態で硬化されても、得られる硬化物のガラス転移温度を高くし、得られる硬化物の熱線膨張係数を低くすることができる。さらに、樹脂フィルムの両側の表面に基材や銅箔などの金属箔が積層された状態で硬化されても、得られる硬化物のガラス転移温度を高くし、得られる硬化物の熱線膨張係数を低くすることができる。
例えば、樹脂フィルムの表面が露出していても、覆われていても、更に樹脂フィルムの表面が大気に接触していても、酸素濃度が低い気体に接触していても、硬化物のガラス転移温度を高くすることができ、かつ硬化物の熱線膨張係数を小さくすることができる。樹脂フィルムの表面が覆われていても、上記比が上記下限未満であったり、上記比が上記上限を超えていたりすれば、硬化物のガラス転移温度を高くすることができず、更に硬化物の熱線膨張係数が大きくなる。
例えば、シアネートエステル化合物又はシアネートエステル化合物のプレポリマーを用いた樹脂付銅箔を用いて基板を作製する場合、セミアディティブプロセスとは異なり、樹脂の表面が銅箔で覆われた状態で硬化される。シアネートエステル化合物又はシアネートエステル化合物のプレポリマーは反応性が複雑な硬化反応を起こすことから、硬化の際に樹脂の上面及び下面が銅箔で覆われることで、硬化後の状態が異なり、主には硬化不良が起こることがある。
本発明においては、シアネートエステル化合物又はシアネートエステル化合物のプレポリマーを用いた樹脂付き銅箔において、サブトラクティブ法、モディファイド・セミアディティブ法で基板を作製した場合(樹脂の上面及び下面が銅箔で覆われた状態で硬化させる工法)においても、硬化が進み、熱線膨張係数が低くなり、樹脂層又は樹脂フィルムの厚みに依存せずに上記の効果が得られる。
硬化環境によらず、硬化物のガラス転移温度を効果的に高くし、更に硬化物の熱線膨張係数を効果的に低くする観点からは、上記比(エポキシ基の数/アルコール性水酸基の合計の数)は好ましくは15以上、好ましくは25以下である。
硬化環境によらず、誘電正接を効果的に低くし、かつ、金属配線の密着性を効果的に高める観点からは、上記比(エポキシ基の数/シアネートエステル基の数)は好ましくは2.5以上、好ましくは3.5以下である。
以下、本発明に係る樹脂組成物に用いられる各成分の詳細を説明する。
[エポキシ樹脂]
上記樹脂組成物に含まれているエポキシ樹脂(エポキシ化合物)は特に限定されない。該エポキシ樹脂として、従来公知のエポキシ樹脂を使用可能である。該エポキシ樹脂は、少なくとも1個のエポキシ基を有する有機化合物をいう。上記樹脂組成物は、アルコール性水酸基を有するエポキシ樹脂を含んでいてもよい。エポキシ樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂、トリシクロデカン骨格を有するエポキシ樹脂、及びトリアジン核を骨格に有するエポキシ樹脂等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂は、ビフェニル骨格を有することが好ましく、ビフェニル型エポキシ樹脂であることが好ましい。上記エポキシ樹脂がビフェニル骨格を有することで、硬化物と金属層との接着強度がより一層高くなる。
シアネートエステル化合物及びシアネートエステル化合物のプレポリマーとの硬化を効果的に進行させる観点からは、上記エポキシ樹脂のエポキシ当量は、好ましくは90以上、より好ましくは100以上、好ましくは1000以下、より好ましくは800以下である。
硬化環境によらず、シアネートエステル化合物及びシアネートエステル化合物のプレポリマーとの硬化を効果的に進める観点からは、上記エポキシ樹脂の分子量は、好ましくは200以上、より好ましくは300以上、更に好ましくは350以上、好ましくは3000以下、より好ましくは1000以下である。
上記エポキシ樹脂の分子量は1000以下であることがより好ましい。この場合には、樹脂組成物における無機充填材の含有量が60重量%以上であっても、流動性が高い樹脂組成物が得られる。このため、樹脂組成物の未硬化物又は樹脂フィルムを基板上にラミネートした場合に、無機充填材を均一に存在させることができる。
上記エポキシ樹脂の分子量及び後述するシアネートエステル化合物の分子量は、上記エポキシ樹脂又はシアネートエステル化合物が重合体ではない場合、及び上記エポキシ樹脂又はシアネートエステル化合物の構造式が特定できる場合は、当該構造式から算出できる分子量を意味する。また、上記エポキシ樹脂又はシアネートエステル化合物が重合体である場合は、重量平均分子量を意味する。
[シアネートエステル化合物又はシアネートエステル化合物のプレポリマー]
上記樹脂組成物は、上記エポキシ樹脂を硬化させるために、硬化剤を含む。
上記硬化剤としては、シアネートエステル化合物及びシアネートエステル化合物のプレポリマー(シアネートエステル硬化剤)、フェノール化合物(フェノール硬化剤)、アミン化合物(アミン硬化剤)、チオール化合物(チオール硬化剤)、イミダゾール化合物、ホスフィン化合物、酸無水物、活性エステル化合物及びジシアンジアミド等が挙げられる。
本発明では、上記硬化剤として、シアネートエステル化合物又はシアネートエステル化合物のプレポリマーを用いる。上記硬化剤として、シアネートエステル化合物又はシアネートエステル化合物のプレポリマーを用いると、他の硬化剤を用いた場合と比べて、熱による寸法変化がより一層小さい硬化物が得られる。また、上記硬化剤として、シアネートエステル化合物又はシアネートエステル化合物のプレポリマーを用いると、他の硬化剤を用いた場合と比べて、硬化物の表面の表面粗さがより一層小さくなり、硬化物と金属層との接着強度がより一層高くなり、かつ硬化物の表面により一層微細な配線が形成される。また、上記シアネートエステル化合物又はシアネートエステル化合物のプレポリマーの使用により、無機充填材を多く含む樹脂フィルムのハンドリング性が良好になり、硬化物のガラス転移温度がより一層高くなる。
上記シアネートエステル化合物は特に限定されない。該シアネートエステル化合物として、従来公知のシアネートエステル化合物を使用可能である。上記シアネートエステル化合物は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記シアネートエステル化合物としては、ノボラック型シアネートエステル化合物、ビスフェノール型シアネートエステル化合物、並びにこれらが一部三量化されたプレポリマー等が挙げられる。上記ノボラック型シアネートエステル化合物としては、フェノールノボラック型シアネートエステル化合物及びアルキルフェノール型シアネートエステル化合物等が挙げられる。
硬化環境によらず、エポキシ樹脂との硬化を安定的に進める観点からは、上記シアネートエステル化合物又はシアネートエステル化合物のプレポリマーが、ビスフェノール型シアネートエステル化合物であることが好ましい。
上記ビスフェノール型シアネートエステル化合物としては、ビスフェノールA型シアネートエステル化合物、ビスフェノールE型シアネートエステル化合物及びテトラメチルビスフェノールF型シアネートエステル化合物等が挙げられる。
上記シアネートエステル化合物の市販品としては、フェノールノボラック型シアネートエステル化合物(ロンザジャパン社製「PT−30」及び「PT−60」)、及びビスフェノール型シアネートエステル化合物が三量化されたプレポリマー(ロンザジャパン社製「BA−230S」、「BA−3000S」、「BTP−1000S」及び「BTP−6020S」)等が挙げられる。
上記シアネートエステル化合物及びシアネートエステル化合物のプレポリマーの分子量は、3000以下であることが好ましい。この場合には、樹脂組成物における無機充填材の含有量を多くすることができ、無機充填材の含有量が多くても、流動性が高い樹脂組成物及び溶融時の流動性が高い樹脂フィルムが得られる。
上記シアネートエステル化合物及びシアネートエステル化合物のプレポリマーの分子量は1000以下であることが好ましい。この場合には、樹脂組成物における無機充填材の含有量が50重量%以上であっても、流動性が高い樹脂組成物及び溶融時の流動性が高い樹脂フィルムが得られる。
硬化物の表面の表面粗さをより一層小さくし、硬化物と金属層との接着強度をより一層高くし、かつ硬化物の表面により一層微細な配線を形成し、かつシアネートエステル化合物及びシアネートエステル化合物のプレポリマーによって良好な絶縁信頼性を付与する観点からは、上記シアネートエステル化合物及びシアネートエステル化合物のプレポリマーのシアネートエステル基当量は250以下であることが好ましい。
上記エポキシ樹脂と上記熱可塑性樹脂又は上記フェノキシ樹脂との合計100重量部に対して、上記シアネートエステル化合物及びシアネートエステル化合物のプレポリマーの含有量は、好ましくは20重量部以上、より好ましくは30重量部以上、好ましくは100重量部以下、より好ましくは60重量部以下である。上記シアネートエステル化合物及びシアネートエステル化合物のプレポリマーの含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、保存安定性により一層優れた樹脂フィルムが得られる。
[熱可塑性樹脂]
上記樹脂組成物には、アルコール性水酸基を有する熱可塑性樹脂が含まれる。上記熱可塑性樹脂としては、ポリビニルアセタール樹脂及びフェノキシ樹脂等が挙げられる。上記熱可塑性樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
硬化環境によらず、誘電正接を効果的に低くし、かつ、金属配線の密着性を効果的に高める観点からは、上記熱可塑性樹脂は、フェノキシ樹脂であることが好ましい。フェノキシ樹脂の使用により、樹脂フィルムの回路基板の穴又は凹凸に対する埋め込み性の悪化及び無機充填材の不均一化が抑えられる。また、フェノキシ樹脂の使用により、溶融粘度を調整可能であるために無機充填材の分散性が良好になり、かつ硬化過程で、意図しない領域に樹脂フィルムが濡れ拡がり難くなる。上記樹脂組成物に含まれているフェノキシ樹脂は特に限定されない。上記フェノキシ樹脂として、従来公知のフェノキシ樹脂を使用可能である。上記フェノキシ樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記フェノキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型の骨格、ビスフェノールF型の骨格、ビスフェノールS型の骨格、ビフェニル骨格、ノボラック骨格、ナフタレン骨格及びイミド骨格などの骨格を有するフェノキシ樹脂等が挙げられる。
上記フェノキシ樹脂の市販品としては、例えば、新日鐵住金化学社製の「YP50」、「YP55」及び「YP70」、並びに三菱化学社製の「1256B40」、「4250」、「4256H40」、「4275」、「YX6954BH30」及び「YX8100BH30」等が挙げられる。
保存安定性により一層優れた樹脂フィルムを得る観点からは、上記熱可塑性樹脂及び上記フェノキシ樹脂の重量平均分子量は、好ましくは5000以上、より好ましくは10000以上、好ましくは100000以下、より好ましくは50000以下である。
上記熱可塑性樹脂及び上記フェノキシ樹脂の上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定されたポリスチレン換算での重量平均分子量を示す。
上記熱可塑性樹脂及び上記フェノキシ樹脂の含有量は特に限定されない。本発明に係る樹脂組成物に含まれる全固形分100重量%中、上記熱可塑性樹脂及び上記フェノキシ樹脂の含有量は好ましくは2重量%以上、より好ましくは4重量%以上、好ましくは15重量%以下、より好ましくは10重量%以下である。上記熱可塑性樹脂及び上記フェノキシ樹脂の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、樹脂フィルムの回路基板の穴又は凹凸に対する埋め込み性が良好になる。上記熱可塑性樹脂及び上記フェノキシ樹脂の含有量が上記下限以上であると、樹脂組成物のフィルム化がより一層容易になり、より一層良好な絶縁層が得られる。上記フェノキシ樹脂の含有量が上記上限以下であると、硬化物の熱膨張率がより一層低くなる。硬化物の表面の表面粗さがより一層小さくなり、硬化物と金属層との接着強度がより一層高くなる。
[無機充填材]
上記樹脂組成物は、無機充填材を含む。無機充填材の使用により、硬化物の熱による寸法変化がより一層小さくなる。さらに、硬化物の表面の表面粗さがより一層小さくなり、硬化物と金属層との接着強度がより一層高くなる。
上記無機充填材としては、シリカ、タルク、クレイ、マイカ、ハイドロタルサイト、アルミナ、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、窒化アルミニウム及び窒化ホウ素等が挙げられる。
硬化物の表面の表面粗さを小さくし、硬化物と金属層との接着強度をより一層高くし、かつ硬化物の表面により一層微細な配線を形成し、かつ硬化物により良好な絶縁信頼性を付与する観点からは、上記無機充填材は、シリカ又はアルミナであることが好ましく、シリカであることがより好ましく、溶融シリカであることが更に好ましい。シリカの使用により、硬化物の熱膨張率がより一層低くなり、かつ硬化物の表面の表面粗さが効果的に小さくなり、硬化物と金属層との接着強度が効果的に高くなる。シリカの形状は球状であることが好ましい。
硬化環境によらず、樹脂の硬化を進め、硬化物のガラス転移温度を効果的に高くし、硬化物の熱線膨張係数を効果的に小さくする観点からは、上記無機充填材は球状シリカであることが好ましい。
上記無機充填材の平均粒径は、好ましくは10nm以上、より好ましくは50nm以上、更に好ましくは150nm以上、好ましくは20μm以下、より好ましくは10μm以下、更に好ましくは5μm以下、特に好ましくは1μm以下である。上記無機充填材の平均粒径が上記下限以上及び上記上限以下であると、粗化処理などにより形成される孔の大きさが微細になり、孔の数が多くなる。この結果、硬化物と金属層との接着強度がより一層高くなる。
上記無機充填材の平均粒径として、50%となるメディアン径(d50)の値が採用される。上記平均粒径は、レーザー回折散乱方式の粒度分布測定装置を用いて測定可能である。
上記無機充填材はそれぞれ、球状であることが好ましく、球状シリカであることがより好ましい。この場合には、硬化物の表面の表面粗さが効果的に小さくなり、更に絶縁層と金属層との接着強度が効果的に高くなる。上記無機充填材がそれぞれ球状である場合には、上記無機充填材それぞれのアスペクト比は好ましくは2以下、より好ましくは1.5以下である。
上記無機充填材は、表面処理されていることが好ましく、シランカップリング剤により表面処理されていることがより好ましい。これにより、粗化硬化物の表面の表面粗さがより一層小さくなり、硬化物と金属層との接着強度がより一層高くなり、かつ硬化物の表面により一層微細な配線が形成され、かつより一層良好な配線間絶縁信頼性及び層間絶縁信頼性を硬化物に付与することができる。
上記カップリング剤としては、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤及びアルミニウムカップリング剤等が挙げられる。上記シランカップリング剤としては、メタクリルシラン、アクリルシラン、アミノシラン、イミダゾールシラン、ビニルシラン及びエポキシシラン等が挙げられる。
上記樹脂組成物に含まれる全固形分100重量%中、上記無機充填材の含有量は好ましくは25重量%以上、より好ましくは30重量%以上、更に好ましくは40重量%以上、特に好ましくは50重量%以上、好ましくは99重量%以下、より好ましくは85重量%以下、更に好ましくは80重量%以下、特に好ましくは75重量%以下である。上記無機充填材の合計の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化物の表面の表面粗さがより一層小さくなり、硬化物と金属層との接着強度がより一層高くなり、かつ硬化物の表面により一層微細な配線が形成されると同時に、この無機充填材量であれば金属銅並に硬化物の熱膨張率を低くすることも可能である。
[硬化促進剤]
上記樹脂組成物は、硬化促進剤を含む。上記硬化促進剤の使用により、硬化速度がより一層速くなる。樹脂フィルムを速やかに硬化させることで、硬化物における架橋構造が均一になると共に、未反応の官能基数が減り、結果的に架橋密度が高くなる。上記硬化促進剤は特に限定されず、従来公知の硬化促進剤を使用可能である。上記硬化促進剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記硬化促進剤としては、例えば、イミダゾール化合物、リン化合物、アミン化合物及び有機金属化合物等が挙げられる。
上記イミダゾール化合物としては、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−ウンデシルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−メチルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール及び2−フェニル−4−メチル−5−ジヒドロキシメチルイミダゾール等が挙げられる。
上記リン化合物としては、トリフェニルホスフィン等が挙げられる。
上記アミン化合物としては、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジエチレンテトラミン、トリエチレンテトラミン及び4,4−ジメチルアミノピリジン等が挙げられる。
上記有機金属化合物としては、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト、ビスアセチルアセトナートコバルト(II)及びトリスアセチルアセトナートコバルト(III)等が挙げられる。
上記硬化促進剤の含有量は特に限定されない。上記樹脂組成物に含まれている全固形分100重量%中、上記硬化促進剤の含有量は好ましくは0.01重量%以上、より好ましくは0.9重量%以上、好ましくは3.0重量%以下、より好ましくは1.8重量%以下である。上記硬化促進剤の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、樹脂フィルムが効率的に硬化する。上記硬化促進剤の含有量がより好ましい範囲であれば、樹脂組成物の保存安定性がより一層高くなり、かつより一層良好な硬化物が得られる。
[溶剤]
上記樹脂組成物は、溶剤を含まないか又は含む。上記溶剤の使用により、樹脂組成物の粘度を好適な範囲に制御でき、樹脂組成物の塗工性を高めることができる。また、上記溶剤は、上記無機充填材を含むスラリーを得るために用いられてもよい。上記溶剤は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記溶剤としては、アセトン、メタノール、エタノール、ブタノール、2−プロパノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、2−アセトキシ−1−メトキシプロパン、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、N,N−ジメチルホルムアミド、メチルイソブチルケトン、N−メチル−ピロリドン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン及び混合物であるナフサ等が挙げられる。
上記溶剤の多くは、上記樹脂組成物をフィルム状に成形するときに、除去されることが好ましい。従って、上記溶剤の沸点は好ましくは200℃以下、より好ましくは180℃以下である。上記樹脂組成物における上記溶剤の含有量は特に限定されない。上記樹脂組成物の塗工性などを考慮して、上記溶剤の含有量は適宜変更可能である。
[他の成分]
耐衝撃性、耐熱性、樹脂の相溶性及び作業性等の改善を目的として、上記樹脂組成物には、レベリング剤、難燃剤、カップリング剤、着色剤、酸化防止剤、紫外線劣化防止剤、消泡剤、増粘剤、揺変性付与剤及び上述したエポキシ樹脂以外の他の熱硬化性樹脂等を添加してもよい。
上記カップリング剤としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤及びアルミニウムカップリング剤等が挙げられる。上記シランカップリング剤としては、ビニルシラン、アミノシラン、イミダゾールシラン及びエポキシシラン等が挙げられる。
上記他の熱硬化性樹脂としては、ポリフェニレンエーテル樹脂、ジビニルベンジルエーテル樹脂、ポリアリレート樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリイミド樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、ベンゾオキサゾール樹脂、ビスマレイミド樹脂及びアクリレート樹脂等が挙げられる。
(樹脂フィルム及び積層フィルム)
本発明に係る樹脂フィルムは、上述した樹脂組成物をフィルム状に成形することにより得られる。本発明に係る樹脂フィルムは、フィルム状であり、上記樹脂組成物により形成されている。
樹脂フィルムの硬化度をより一層均一に制御する観点からは、上記樹脂フィルムの厚みは好ましくは5μm以上、好ましくは200μm以下である。
上記樹脂組成物をフィルム状に成形する方法としては、例えば、押出機を用いて、樹脂組成物を溶融混練し、押出した後、Tダイ又はサーキュラーダイ等により、フィルム状に成形する押出成形法、溶剤を含む樹脂組成物をキャスティングしてフィルム状に成形するキャスティング成形法、並びに従来公知のその他のフィルム成形法等が挙げられる。なかでも、薄型化に対応可能であることから、押出成形法又はキャスティング成形法が好ましい。フィルムにはシートが含まれる。
上記樹脂組成物をフィルム状に成形し、熱による硬化が進行し過ぎない程度に、例えば90〜200℃で1〜180分間加熱乾燥させることにより、Bステージフィルムである樹脂フィルムを得ることができる。
上述のような乾燥工程により得ることができるフィルム状の樹脂組成物をBステージフィルムと称する。上記Bステージフィルムは、半硬化状態にある半硬化物である。半硬化物は、完全に硬化しておらず、硬化がさらに進行され得る。
上記樹脂フィルムは、プリプレグでなくてもよい。上記樹脂フィルムがプリプレグではない場合には、ガラスクロスなどに沿ってマイグレーションが生じなくなる。また、樹脂フィルムをラミネート又はプレキュアする際に、表面にガラスクロスに起因する凹凸が生じなくなる。また、プリプレグを含まない樹脂フィルムとすることで、硬化物の熱による寸法変化が小さくなり、形状保持性が高くなり、セミアディティブプロセス適性が高くなる。
上記樹脂組成物は、金属箔又は基材と、該金属箔又は基材の表面に積層された樹脂フィルムとを備える積層フィルムを形成するために好適に用いることができる。上記積層フィルムにおける上記樹脂フィルムが、上記樹脂組成物により形成される。上記金属箔は銅箔であることが好ましい。
上記積層フィルムの上記基材としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム及びポリブチレンテレフタレートフィルムなどのポリエステル樹脂フィルム、ポリエチレンフィルム及びポリプロピレンフィルムなどのオレフィン樹脂フィルム、及びポリイミド樹脂フィルム等が挙げられる。上記基材の表面は、必要に応じて、離型処理されていてもよい。
上記樹脂組成物及び上記樹脂フィルムを回路の絶縁層として用いる場合、上記樹脂組成物又は上記樹脂フィルムにより形成された絶縁層の厚さは、回路を形成する導体層(金属層)の厚さ以上であることが好ましい。上記絶縁層の厚さは、好ましくは5μm以上、好ましくは200μm以下である。
(プリント配線板)
上記樹脂組成物及び上記樹脂フィルムは、プリント配線板において絶縁層を形成するために好適に用いられる。
上記プリント配線板は、例えば、上記樹脂フィルムを加熱加圧成形することにより得られる。
上記樹脂フィルムに対して、片面又は両面に金属箔を積層できる。上記樹脂フィルムと金属箔とを積層する方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、平行平板プレス機又はロールラミネーター等の装置を用いて、加熱しながら又は加熱せずに加圧しながら、上記樹脂フィルムを金属箔に積層可能である。
(銅張り積層板及び多層基板)
上記樹脂組成物及び上記樹脂フィルムは、銅張り積層板を得るために好適に用いられる。上記銅張り積層板の一例として、銅箔と、該銅箔の一方の表面に積層された樹脂フィルムとを備える銅張り積層板が挙げられる。この銅張り積層板の樹脂フィルムが、上記樹脂組成物により形成される。
上記銅張り積層板の上記銅箔の厚さは特に限定されない。上記銅箔の厚さは、1〜50μmの範囲内であることが好ましい。また、上記樹脂フィルムを硬化させた絶縁層と銅箔との接着強度を高めるために、上記銅箔は微細な凹凸を表面に有することが好ましい。凹凸の形成方法は特に限定されない。上記凹凸の形成方法としては、公知の薬液を用いた処理による形成方法等が挙げられる。
上記樹脂組成物及び上記樹脂フィルムは、多層基板を得るために好適に用いられる。上記多層基板の一例として、回路基板と、該回路基板の表面上に積層された絶縁層とを備える多層基板が挙げられる。この多層基板の絶縁層が、上記樹脂組成物をフィルム状に成形した樹脂フィルムを用いて上記樹脂フィルムにより形成されている。また、多層基板の絶縁層が、積層フィルムを用いて、上記積層フィルムの上記樹脂フィルムにより形成されていてもよい。上記絶縁層は、回路基板の回路が設けられた表面上に積層されていることが好ましい。上記絶縁層の一部は、上記回路間に埋め込まれていることが好ましい。
上記多層基板では、上記絶縁層の上記回路基板が積層された表面とは反対側の表面が粗化処理されていることが好ましい。
粗化処理方法は、従来公知の粗化処理方法を用いることができ特に限定されない。上記絶縁層の表面は、粗化処理の前に膨潤処理されていてもよい。
また、上記多層基板は、上記絶縁層の粗化処理された表面に積層された銅めっき層をさらに備えることが好ましい。
また、上記多層基板の他の例として、回路基板と、該回路基板の表面上に積層された絶縁層と、該絶縁層の上記回路基板が積層された表面とは反対側の表面に積層された銅箔とを備える多層基板が挙げられる。上記絶縁層及び上記銅箔が、銅箔と該銅箔の一方の表面に積層された樹脂フィルムとを備える銅張り積層板を用いて、上記樹脂フィルムを硬化させることにより形成されていることが好ましい。さらに、上記銅箔はエッチング処理されており、銅回路であることが好ましい。
上記多層基板の他の例として、回路基板と、該回路基板の表面上に積層された複数の絶縁層とを備える多層基板が挙げられる。上記回路基板上に配置された上記複数層の絶縁層の内の少なくとも1層が、上記樹脂組成物をフィルム状に成形した樹脂フィルムを用いて形成される。上記多層基板は、上記樹脂フィルムを用いて形成されている上記絶縁層の少なくとも一方の表面に積層されている回路をさらに備えることが好ましい。
図1に、本発明の一実施形態に係る樹脂組成物を用いた多層基板を模式的に部分切欠正面断面図で示す。
図1に示す多層基板11では、回路基板12の上面12aに、複数層の絶縁層13〜16が積層されている。絶縁層13〜16は、硬化物層である。回路基板12の上面12aの一部の領域には、金属層17が形成されている。複数層の絶縁層13〜16のうち、回路基板12側とは反対の外側の表面に位置する絶縁層16以外の絶縁層13〜15には、上面の一部の領域に金属層17が形成されている。金属層17は回路である。回路基板12と絶縁層13の間、及び積層された絶縁層13〜16の各層間に、金属層17がそれぞれ配置されている。下方の金属層17と上方の金属層17とは、図示しないビアホール接続及びスルーホール接続の内の少なくとも一方により互いに接続されている。
多層基板11では、絶縁層13〜16が、本発明に係る樹脂組成物をフィルム状に成形した樹脂フィルムを用いて形成されている。本実施形態では、絶縁層13〜16の表面が粗化処理されているので、絶縁層13〜16の表面に図示しない微細な孔が形成されている。また、微細な孔の内部に金属層17が至っている。また、多層基板11では、金属層17の幅方向寸法(L)と、金属層17が形成されていない部分の幅方向寸法(S)とを小さくすることができる。また、多層基板11では、図示しないビアホール接続及びスルーホール接続で接続されていない上方の金属層と下方の金属層との間に、良好な絶縁信頼性が付与されている。
(粗化処理及び膨潤処理)
上記樹脂組成物は、粗化処理又はデスミア処理される硬化物を得るために用いられることが好ましい。上記硬化物には、更に硬化が可能な予備硬化物も含まれる。
上記樹脂組成物を予備硬化させることにより得られた硬化物の表面に微細な凹凸を形成するために、硬化物は粗化処理されることが好ましい。粗化処理の前に、硬化物は膨潤処理されることが好ましい。硬化物は、予備硬化の後、かつ粗化処理される前に、膨潤処理されており、さらに粗化処理の後に硬化されていることが好ましい。ただし、硬化物は、必ずしも膨潤処理されなくてもよい。
上記膨潤処理の方法としては、例えば、エチレングリコールなどを主成分とする化合物の水溶液又は有機溶媒分散溶液などにより、硬化物を処理する方法が用いられる。膨潤処理に用いる膨潤液は、一般にpH調整剤などとして、アルカリを含む。膨潤液は、水酸化ナトリウムを含むことが好ましい。具体的には、例えば、上記膨潤処理は、40重量%エチレングリコール水溶液等を用いて、処理温度30〜85℃で1〜30分間、硬化物を処理することにより行なわれる。上記膨潤処理の温度は50〜85℃の範囲内であることが好ましい。上記膨潤処理の温度が低すぎると、膨潤処理に長時間を要し、更に硬化物と金属層との接着強度が低くなる傾向がある。
上記粗化処理には、例えば、マンガン化合物、クロム化合物又は過硫酸化合物などの化学酸化剤等が用いられる。これらの化学酸化剤は、水又は有機溶剤が添加された後、水溶液又は有機溶媒分散溶液として用いられる。粗化処理に用いられる粗化液は、一般にpH調整剤などとしてアルカリを含む。粗化液は、水酸化ナトリウムを含むことが好ましい。
上記マンガン化合物としては、過マンガン酸カリウム及び過マンガン酸ナトリウム等が挙げられる。上記クロム化合物としては、重クロム酸カリウム及び無水クロム酸カリウム等が挙げられる。上記過硫酸化合物としては、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム及び過硫酸アンモニウム等が挙げられる。
上記粗化処理の方法は特に限定されない。上記粗化処理の方法として、例えば、30〜90g/L過マンガン酸又は過マンガン酸塩溶液及び30〜90g/L水酸化ナトリウム溶液を用いて、処理温度30〜85℃及び1〜30分間の条件で、硬化物を処理する方法が好適である。上記粗化処理の温度は50〜85℃の範囲内であることが好ましい。上記粗化処理の回数は1回又は2回であることが好ましい。
硬化物の表面の算術平均粗さRaは好ましくは50nm以上、好ましくは350nm以下、より好ましくは200nm未満、更に好ましくは100nm未満である。この場合には、硬化物と金属層又は配線との接着強度が高くなり、更に絶縁層の表面により一層微細な配線が形成される。
(デスミア処理)
上記樹脂組成物を予備硬化させることにより得られた硬化物に、貫通孔が形成されることがある。上記多層基板などでは、貫通孔として、ビア又はスルーホール等が形成される。例えば、ビアは、COレーザー等のレーザーの照射により形成できる。ビアの直径は特に限定されないが、60〜80μm程度である。上記貫通孔の形成により、ビア内の底部には、硬化物に含まれている樹脂成分に由来する樹脂の残渣であるスミアが形成されることが多い。
上記スミアを除去するために、硬化物の表面は、デスミア処理されることが好ましい。デスミア処理が粗化処理を兼ねることもある。
上記デスミア処理には、上記粗化処理と同様に、例えば、マンガン化合物、クロム化合物又は過硫酸化合物などの化学酸化剤等が用いられる。これらの化学酸化剤は、水又は有機溶剤が添加された後、水溶液又は有機溶媒分散溶液として用いられる。デスミア処理に用いられるデスミア処理液は、一般にアルカリを含む。デスミア処理液は、水酸化ナトリウムを含むことが好ましい。
上記デスミア処理の方法は特に限定されない。上記デスミア処理の方法として、例えば、30〜90g/L過マンガン酸又は過マンガン酸塩溶液及び30〜90g/L水酸化ナトリウム溶液を用いて、処理温度30〜85℃及び1〜30分間の条件で、1回又は2回、硬化物を処理する方法が好適である。上記デスミア処理の温度は50〜85℃の範囲内であることが好ましい。
上記樹脂組成物の使用により、デスミア処理された硬化物の表面の表面粗さが十分に小さくなる。
以下、実施例及び比較例を挙げることにより、本発明を具体的に説明する。本発明は、以下の実施例に限定されない。
以下の成分を用いた。
(エポキシ樹脂)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(DIC社製「850−S」、エポキシ当量185g/eq.、分子量約400)
ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(DIC社製「HP−7200HH」エポキシ当量280g/eq.、重量平均分子量約950)
ビフェニル型エポキシ樹脂(日本化薬社製「NC−3000−FH」、エポキシ当量315g/eq.、分子量約1500)
(シアネートエステル化合物:硬化剤)
シアネートエステル化合物含有液A(ロンザジャパン社製「BA−230S」、固形分75重量%とメチルエチルケトン25重量%とを含む、シアネートエステル基当量235g/eq.)
シアネートエステル化合物含有液B(ロンザジャパン社製「BA−3000S」、固形分75重量%とメチルエチルケトン25重量%とを含む、シアネートエステル基当量234g/eq.)
(アルコール性水酸基を有する熱可塑性樹脂)
フェノキシ樹脂含有液A(三菱化学社製「YX6954BH30」、重量平均分子量39000)、固形分30重量%とメチルエチルケトン35重量%とシクロヘキサノン35重量%とを含む)
フェノキシ樹脂含有液B(新日鐵住金化学社製「FX−293AM40」、固形分40重量%とメチルエチルケトン30重量%とシクロヘキサノン30重量%を含む)
(硬化促進剤)
イミダゾール化合物A(四国化成工業社製「2P4MZ」)
イミダゾール化合物B(四国化成工業社製「2E4MZ」)
(無機充填材)
球状シリカA(アドマテックス社製「SO−C2」をN−フェニル−3−アミノプロピル基を有するシランカップリング剤(信越化学工業社製「KBM−573」)で表面処理した球状シリカ)
球状シリカB(アドマテックス社製「SO−C4」をN−フェニル−3−アミノプロピル基を有するシランカップリング剤(信越化学工業社製「KBM−573」)で表面処理した球状シリカ)
(溶剤)
シクロヘキサノン(和光純薬工業社製「037−05096」)
(実施例1)
シアネートエステル化合物含有液A(ロンザジャパン社製「BA−230S」)6.53重量部(固形分で4.9重量部)に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(DIC社製「850−S」)7.7重量部と、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(DIC社製「HP−7200HH」)7.0重量部と、イミダゾール化合物A(四国化成工業社製「2P4MZ」)0.4重量部と、フェノキシ樹脂含有液A(三菱化学社製「YX6954BH30」)12.0重量部(固形分で3.6重量部)と、球状シリカA(アドマテックス社製「SO−C2」をN−フェニル−3−アミノプロピル基を有するシランカップリング剤(信越化学工業社製「KBM−573」)で表面処理した球状シリカ)45.0重量部と、シクロヘキサノン(和光純薬工業社製「037−05096」)31.4重量部とを混合し、均一な溶液となるまで常温で攪拌し、樹脂組成物(ワニス)を得た。
アプリケーターを用いて、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ社製「XG284」、厚み25μm)の離型処理面上に得られた樹脂組成物(ワニス)を塗工した後、100℃のギアオーブン内で2分間乾燥し、溶剤を揮発させた。このようにして、PETフィルム上に、厚さが40μmであり、溶剤の残量が1.0重量%以上、4.0重量%以下である樹脂フィルム(Bステージフィルム)を得た。
また、厚み40μmの樹脂フィルムと同様にして、厚さが20μmであり、溶剤の残量が1.0重量%以上、4.0重量%以下である樹脂フィルム(Bステージフィルム)を得た。
(実施例2、参考例3、実施例4〜6、参考例7及び比較例1〜3)
配合成分の種類及び配合量を下記の表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物及び樹脂フィルムを得た。
(評価)
(1)比(エポキシ基の数/シアネートエステル基の数)
樹脂組成物100g中の上記エポキシ樹脂のエポキシ基量と、樹脂組成物100g中の上記シアネートエステル化合物及びシアネートエステル化合物のプレポリマーのシアネートエステル基量とを求めた。得られた樹脂組成物中の上記エポキシ樹脂のエポキシ基の数の、得られた樹脂組成物中の上記シアネートエステル化合物及びシアネートエステル化合物のプレポリマーのシアネートエステル基に対する比を求めた。
(2)比(エポキシ基の数/アルコール性水酸基の合計の数)
樹脂組成物100g中の上記エポキシ樹脂のエポキシ基量と、樹脂組成物100g中の上記エポキシ樹脂と上記フェノキシ樹脂との合計のアルコール性水酸基量とを求めた。得られた樹脂組成物中の上記エポキシ樹脂のエポキシ基の数の、得られた樹脂組成物中の上記エポキシ樹脂と上記フェノキシ樹脂とのアルコール性水酸基の合計の数に対する比を求めた。
(3)ガラス転移温度
銅箔付き樹脂の作製:
熱ロールラミネーターを用いて、上記の樹脂フィルムを加熱、加圧することで厚さ18μmの銅箔と貼り合わせて、銅箔付き樹脂を得た。
物性測定用サンプルの作製
上記の銅箔付き樹脂の樹脂面に、更に熱ロールラミネーターを用いて、表面粗化処理(メック社製「メックエッチボンドCZ−8100」)を行った厚さ18μmの銅箔(三井金属製)を貼り合わせた後に、オーブンで190℃及び90分で加熱し、樹脂フィルムを硬化させた。
硬化させた銅箔付き樹脂を、水80vol%、95%硫酸(和光純薬工業社製)10vol%、及び過酸化水素(和光純薬工業社製)10vol%を含む液に1時間浸漬し、完全に銅を溶解させ、露出した樹脂を純水で洗浄することで、物性評価用のサンプルを得た。
ガラス転移温度(Tg)の測定:
得られた物性評価用のサンプルを、5〜10mg秤量し、アルミニウムパンに詰めた。示差熱熱量計(TAインスツルメンツ社製「DSC Q2000」)を用いて昇温速度3℃/分でガラス転移温度を測定した。ガラス転移温度の算出に際しては、高さの中間値となる点をガラス転移温度とした。ガラス転移温度を下記の基準で判定した。
[ガラス転移温度の判定基準(フィルム厚みによるTg差の判定基準)]
○:厚み40μmの樹脂フィルムの硬化物と厚み20μmの樹脂フィルムの硬化物とのTgの差が15℃未満
△:厚み40μmの樹脂フィルムの硬化物と厚み20μmの樹脂フィルムの硬化物とのTgの差が15℃以上、30℃未満
×:厚み40μmの樹脂フィルムの硬化物と厚み20μmの樹脂フィルムの硬化物とのTgの差が30℃以上
(4)平均線膨張係数(CTE)の測定
上記物性評価用サンプル(厚さ20μmの樹脂フィルムを使用)を3mm×25mmの大きさに裁断し、熱機械的分析装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製「EXSTAR TMA/SS6100」)を用いて、引っ張り荷重33mN、昇温速度5℃/分の条件で裁断された硬化物の25℃〜150℃までの平均線膨張係数(ppm/℃)を算出した。
[平均線膨張係数の判断基準]
○:平均線膨張係数が35ppm/℃以下
×:平均線膨張係数が35ppm/℃を超える
結果を下記の表1に示す。
Figure 0006559520
11…多層基板
12…回路基板
12a…上面
13〜16…絶縁層
17…金属層(配線)

Claims (9)

  1. エポキシ樹脂と、シアネートエステル化合物又はシアネートエステル化合物のプレポリマーと、アルコール性水酸基を有する熱可塑性樹脂と、硬化促進剤と、無機充填材とを含み、
    樹脂組成物中の前記エポキシ樹脂のエポキシ基の数の樹脂組成物中の前記エポキシ樹脂と前記熱可塑性樹脂とのアルコール性水酸基の合計の数に対する比が5以上、30以下であり、
    樹脂組成物中の前記エポキシ樹脂のエポキシ基の数の樹脂組成物中の前記シアネートエステル化合物及びシアネートエステル化合物のプレポリマーのシアネートエステル基の数に対する比が2以上、3.5以下である、樹脂組成物。
  2. 前記熱可塑性樹脂が、フェノキシ樹脂である、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記シアネートエステル化合物又はシアネートエステル化合物のプレポリマーが、ビスフェノール型シアネートエステル化合物である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記エポキシ樹脂の分子量が300以上、3000以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  5. 前記無機充填材が球状シリカである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  6. フィルム状であり、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂組成物により形成されている、樹脂フィルム。
  7. 請求項6に記載の樹脂フィルムと、
    基材又は金属箔とを備え、
    前記基材又は金属箔の表面に、前記樹脂フィルムが積層されている、積層フィルム。
  8. 前記金属箔を備え、
    前記金属箔が銅箔である、請求項7に記載の積層フィルム。
  9. 回路基板と、
    前記回路基板上に配置された絶縁層とを備え、
    前記絶縁層が、請求項6に記載の樹脂フィルムにより形成されている、多層基板。
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