JP7286154B2 - 検体希釈装置、検体集約装置、および検体希釈方法 - Google Patents

検体希釈装置、検体集約装置、および検体希釈方法 Download PDF

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本発明は検体希釈装置、検体集約装置、および検体希釈方法に関する。
便検体などの検体中に存在する細菌を検出する手法として検体容器内の検体を一つずつ寒天培地を用いて培養する手段が知られている。しかしこのような手法を採用すると、例えば検体数が多い場合にはすべての検体の検査が終了するまでに時間を要してしまう。このような問題に対して検体の検査効率を向上させるため、複数の検体を希釈液で希釈したのちに集約容器に集約し、集約した検体の細菌検査を行うことで複数の検体の検査を一度に完了させる装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014-132262号公報
しかしながら特許文献1に記載された装置では、各々の検体を希釈液に浸漬させる際には、まず希釈ヘッドが検体を収容した検体容器を検体ラックから取り出して保持する。この状態で検体容器とともに希釈ヘッドを、希釈液を収容した希釈プレートの位置まで移動させる必要がある。よって検体容器の移動距離が長くなり、移動中に検体容器が希釈ヘッドから脱落したり、検体が飛散したりする可能性がある。
本発明は、このような実情に鑑み、検体の検査効率を向上しつつ検体の飛散の可能性を低減できる検体希釈装置、この検体希釈装置を備える検体集約装置、および検体希釈方法を提供する。
(1)本発明の一態様に係る検体希釈装置は、検体を収容した検体容器を複数配置する検体ラックと、希釈液を収容するホールを複数有する希釈プレートと、前記検体ラックをラック側希釈位置に移動させるラック移動部と、前記ラック側希釈位置における前記検体ラックの上方に配置され、上昇することで前記ラック側希釈位置に配置された前記検体ラックの前記検体容器から前記検体を取り出し、かつ、下降することで取り出した前記検体を前記ホール内の希釈液に浸漬することで希釈完了液を生成する希釈ヘッドと、前記希釈ヘッドが前記検体を上方に取り出す際には、前記希釈プレートを前記検体と干渉しないプレート側退避位置に移動させるとともに、前記希釈ヘッドが前記検体を前記希釈液に浸漬させる際には、前記希釈プレートを前記検体の直下であって、前記ラック側希釈位置における前記検体ラックの上方に重なるプレート側希釈位置に移動させるプレート移動部と、を備えている。
(2)また、上記(1)に記載の検体希釈装置では、前記プレート側退避位置に停止する前記希釈プレートの少なくとも一部が、前記ラック側希釈位置における前記検体ラックの上方に重なってもよい。
(3)また、上記(1)または(2)に記載の検体希釈装置では、複数の前記検体容器は、上下方向に交差するX方向と、前記上下方向および前記X方向に交差するY方向と、に並んで前記検体ラックに配置され、複数の前記ホールは、前記X方向と、前記Y方向と、に並んで前記希釈プレートに配置され、前記プレート移動部は、前記検体を前記ホール内の希釈液に浸漬させる際に、前記希釈プレートを前記X方向に移動させることで前記プレート側希釈位置に配置し、前記希釈ヘッドは、前記検体容器を把持する把持部と、前記把持部を前記上下方向および前記Y方向のみに動作させるヘッド駆動部と、を有してもよい。
(4)また、上記(1)または(2)に記載の検体希釈装置では、複数の前記検体容器は、上下方向に交差するX方向と、前記上下方向および前記X方向に交差するY方向と、に並んで前記検体ラックに配置され、複数の前記ホールは、前記X方向と、前記Y方向とに並んで前記希釈プレートに配置され、前記プレート移動部は、前記検体を前記ホール内の希釈液に浸漬させる際に、前記希釈プレートを前記X方向に移動させることで前記プレート側希釈位置に配置し、かつ、前記希釈プレートを前記プレート側希釈位置で前記Y方向にも移動可能とし、前記ラック移動部は、前記検体ラックを前記ラック側希釈位置で前記Y方向に移動可能とし、前記希釈ヘッドは、前記検体容器を把持する把持部と、前記把持部を前記上下方向のみに動作させるヘッド駆動部と、を有している。
(5)また、上記(3)または(4)に記載の検体希釈装置は、前記把持部の下方で、かつ、前記プレート側希釈位置にある前記希釈プレートの上方に配置された移動式カバーをさらに備え、前記移動式カバーには、前記検体容器が前記上下方向に通過可能な第一貫通孔と、前記検体容器における蓋と一体に設けられて前記検体が付着した検体棒の先端が通過可能に前記第一貫通孔よりも小径な第二貫通孔とが設けられ、前記移動式カバーは、前記把持部が前記第一貫通孔を通じて前記蓋を把持可能な第一位置と、前記把持部が把持した前記蓋における前記検体棒の先端が前記第二貫通孔を通過可能な第二位置と、の間で動作可能となっていてもよい。

(6)また、上記(3)~(5)のいずれかに記載の検体希釈装置は、前記把持部の下方で、前記プレート側希釈位置にある前記希釈プレートの上方に配置された固定式カバーをさらに備え、前記固定式カバーには、前記ラック側希釈位置において前記検体容器、および、前記検体容器における蓋と一体に設けられて前記検体が付着した検体棒の先端が前記上下方向に通過可能なカバー貫通孔が設けられていてもよい。
(7)また、本発明の一態様に係る検体集約装置は、上記(1)~(6)のいずれかに記載の検体希釈装置と、前記希釈プレートにおける各々の前記ホールに前記希釈液を分注して収容する希釈液分配部と、各々の前記ホールにおける前記希釈完了液を集約する集約部と、を備えている。
(8)また、本発明の一態様に係る検体希釈方法は、検体を収容した検体容器を複数配置する検体ラックをラック側希釈位置に移動させるラック移動工程と、前記ラック側希釈位置に配置された前記検体ラックにおける前記検体容器から前記検体を取り出して前記検体を前記検体ラックの上方に退避する検体取出工程と、希釈液を収容するホールを複数有する希釈プレートを、前記検体取出工程において前記検体に干渉しないプレート側退避位置へ移動するプレート退避工程と、前記検体取出工程の後に、前記希釈プレートを前記ラック側希釈位置における前記検体ラックの上方に重なるように、前記プレート側退避位置から前記検体ラックの上方に退避した前記検体の直下に移動させるプレート進出工程と、前記プレート進出工程の後に、前記検体ラックの上方に退避した前記検体を下降させて前記ホール内の希釈液に浸漬する希釈工程と、を含んでいる。
上記態様に係る検体希釈装置、検体集約装置、および検体希釈方法によれば、検体の検査効率を向上しつつ検体の飛散の可能性を低減できる。
本発明の実施形態に係る検体集約装置の全体斜視図である。 本発明の実施形態に係る検体集約装置の正面図である。 上記検体集約装置におけるラック収容部の正面図である。 上記検体集約装置におけるプレート収容部の正面図である。 上記検体集約装置におけるラックスライダの斜視図である。 上記検体集約装置におけるラックシフタの斜視図である。 上記検体集約装置におけるプレートスライダの斜視図である。 上記検体集約装置におけるプレート移動部の斜視図である。 上記検体集約装置における希釈ヘッド部の内部を示す斜視図である。 上記検体集約装置における希釈ヘッドの下部動作部を下方から見た斜視図である。 上記検体集約装置における分注ノズルおよび回収ノズルを示す斜視図である。 上記検体集約装置における集約部の斜視図である。 上記検体集約装置における各位置の関係を模式的に示す上面図である。 上記検体集約装置を用いて検体を希釈する手順を(a)~(d)の順に時系列に示す斜視図である。 上記検体集約装置を用いて検体を希釈する手順を(a)~(d)の順に時系列に示す正面図である。 上記検体集約装置における検体容器が配置された検体ラックの上面図であって、(a)は希釈工程が実行される順序の第一例を示す図であり、(b)は希釈工程が実行される順序の第二例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。図1~図16は本発明を実施する形態の一例である。
図1に示すように検体集約装置1は、筐体2と、筐体2に設置された検体希釈装置3と、集約部4と、制御部5とを備えている。
(筐体)
図1に示すように筐体2は、間隔をあけて配置されて上下方向に延びる四つの縦フレーム6と、水平方向に延びて縦フレーム6の上端および下端で、隣り合う縦フレーム6を接続する横フレーム7とを有している。そして筐体2は、全体として直方体または立方体の形状をなしている。
(検体希釈装置)
図1および図2に示すように、検体希釈装置3は筐体2に収容された検体ラック10、ラック収容部11、希釈プレート12、プレート収容部13、ラック移動部16、プレート移動部17、および希釈ヘッド18を備えている。
(検体ラック)
検体ラック10は、例えば検便等で採取した検体を収容した検体容器200を配置するための収容穴10aを複数(本実施形態では50個:50検体分)有している(図3および図5参照)。収容穴10aの各々には一つずつ検体容器200が収容される。収容穴10aは上下方向Dzに交差するX方向Dxと、上下方向DzおよびX方向Dxに交差するY方向Dyとに並んで等間隔で配置されている。X方向とY方向とは水平面内で直交し、検体容器200は検体ラック10上で水平面上に並んで配置されている。
本実施形態ではX方向Dxは、筐体2の左右方向(幅方向)、Y方向Dyは、筐体2の正面側Sfから背面側Sbに向かう奥行方向を示す。ただしX方向DxおよびY方向Dyは上下方向Dzに交差する方向であればよく、必ずしも本実施形態の場合に限定されない。また筐体2を正面側Sfから見た際に左側をX方向Dxの第一側S1、右側をX方向Dxの第二側S2とする。
ここで検体容器200は、有底筒状の容器本体201と、容器本体201を封止する蓋202と、蓋202に一体に設けられた検体棒203とを有している(図14(b)参照)。容器本体201の外周面には不図示のQRコード(登録商標)が設けられている。検体棒203の先端には検体が付着しており、蓋202が容器本体201を封止した状態で検体棒203は容器本体201の内側に配置される。蓋202と容器本体201とは螺合して結合されており、相対的にねじられることで分離可能となっている。
(ラック収容部)
ラック収容部11は、本実施形態ではエレベータ構造を有する棚である。図1から図3に示すようにラック収容部11は検体ラック10を複数配置して、各々の検体ラック10をラック準備位置P1に順次配置する。
具体的には図2に示すように、ラック収容部11は、筐体2における正面側Sfおよび第一側S1で下部に設けられて、X方向Dxに並ぶラック供給用ユニット20とラック回収用ユニット21とを有している。なおラック収容部11は本実施形態のようなエレベータ構造の棚である場合に限定されず、例えばターンテーブルのようなものであってもよい。ラック収容部11が設けられた位置では、筐体2の正面側Sfに扉2aが設けられている。扉2aを開放することでラック収容部11にアクセス可能となっている。またラック収容部11の上方で筐体2の正面側Sfに扉2bが設けられている
(ラック供給用ユニット)
図3に示すようにラック供給用ユニット20は、X方向Dxを向く表面を有する固定側壁24および可動側壁25と、可動側壁25からX方向Dxに突出するようにして上下方向Dzに並んだ複数(本実施形態では四つ)の載置台26と、側壁24、25の近くに配置されて可動側壁25を上下方向Dzに動作させる上下駆動部27とを有している。
固定側壁24は筐体2に固定されている。
可動側壁25は固定側壁24に沿って配置され、固定側壁24に対して上下方向Dzに移動可能となっている。
各々の載置台26には一つずつ検体ラック10を設置可能となっている。載置台26は可動側壁25からX方向Dxの第二側S2に向かって突出している。
可動側壁25には、各検体ラック10の上下方向Dzの位置に対応して、X方向Dxに貫通するセンサ孔25aが上下方向Dzに間隔をあけて複数設けられている。
上下駆動部27は本実施形態ではステッピングモータとボールネジとを有する機構であるが、例えば油圧や空圧のアクチュエータを用いた機構であってもよく、本実施形態の場合に限定されない。上下駆動部27は可動側壁25を固定側壁24に対して上下動させる。これにより上下駆動部27は載置台26を順次上昇させて上下方向Dzに並ぶ検体ラック10をラック準備位置P1に順次配置する。
ここで固定側壁24の上部にはセンサ28が設けられている。センサ28は例えば非接触式のセンサである。センサ28は可動側壁25のセンサ孔25aを通じて各載置台26に検体ラック10が設置されているか否かを検知する。
なお、ラック供給用ユニット20の配置は上記の場合に限定されない。例えば、ラック供給用ユニット20の載置台26は可動側壁25からX方向Dxの第一側S1に突出していてもよい。
(ラック回収用ユニット)
ラック回収用ユニット21は、ラック供給用ユニット20に対してX方向Dxの第二側S2に配置されている。ラック回収用ユニット21は、X方向Dxを向く表面を有する固定側壁29および可動側壁30と、可動側壁30からX方向Dxの第一側S1に突出するようにして上下方向Dzに並んだ複数(本実施形態では四つ)の載置台31と、側壁29、30の近くに配置されて可動側壁30を上下方向Dzに動作させる上下駆動部32とを有している。
固定側壁29は筐体2に固定されている。
可動側壁30は固定側壁29に沿って配置され、固定側壁29に対して上下方向Dzに移動可能となっている。
各々の載置台31には一つずつ検体ラック10を設置可能となっている。載置台31は可動側壁30からラック供給用ユニット20の載置台26に向かってX方向Dxの第一側S1に突出している。可動側壁30は、ラック供給用ユニット21の可動側壁25と平行に設けられている。可動側壁30には各検体ラック10の上下方向Dzの位置に対応して、X方向Dxに貫通するセンサ孔30aが上下方向Dzに間隔をあけて複数設けられている。
上下駆動部32は本実施形態ではステッピングモータとボールネジとを有する機構であるが、例えば油圧や空圧のアクチュエータを用いた機構であってもよく、本実施形態の場合に限定されない。上下駆動部32は可動側壁30を固定側壁29に対して上下動させる。これにより上下駆動部32は載置台31を順次下降させ、使用済みの検体ラック10を順次下方に移動させる。
ここで固定側壁29の上部にはセンサ33が設けられている。センサ33は例えば非接触式のセンサである。センサ33は可動側壁30のセンサ孔30aを通じて各載置台31に検体ラック10が設置されているか否かを検知する。
なお、ラック回収用ユニット21の配置は上記の場合に限定されない。例えば、ラック回収用ユニット21の載置台31は可動側壁30からX方向Dxの第二側S2に突出していてもよい。よってラック回収用ユニット21とラック供給用ユニット20とが同じ向きに配置されていてもよいし、背中合わせで配置されていてもよい。
(希釈プレート)
希釈プレート12は、検体を希釈する希釈液を収容するホール12aを複数有している(図8参照)。複数のホール12aは、検体ラック10における収容穴10aの位置と対応するようにしてX方向DxおよびY方向Dyに並んで収容穴10aと同数が設けられている。
(プレート収容部)
プレート収容部13は、本実施形態ではラック収容部11と同様にエレベータ構造を有する棚である。図1、図2、および図4に示すようにプレート収容部13は希釈プレート12を複数配置して、各々の希釈プレート12をラック準備位置P1よりも上方のプレート準備位置P2に順次配置する。
具体的には、プレート収容部13は、ラック収容部11のラック回収用ユニット21に対してX方向Dxの第二側S2に隣接して筐体2内に設けられている。またプレート収容部13は、X方向Dxに並ぶプレート供給用ユニット36とプレート回収用ユニット37とを有している。なおプレート収容部13は、本実施形態のようなエレベータ構造の棚である場合に限定されず、例えばターンテーブルのようなものであってもよい。プレート収容部13が設けられた位置では、筐体2の正面に扉2cが設けられている。扉2cを開放することでプレート収容部13にアクセス可能となっている。またプレート収容部13の上方で筐体2の正面に扉2dが設けられている。
(プレート供給用ユニット)
図4に示すようにプレート供給用ユニット36は、ラック回収用ユニット21の側壁29、30に隣接してX方向Dxを向く表面を有する固定側壁および可動側壁40と、可動側壁40からX方向Dxの第二側S2に突出するようにして上下方向Dzに並んだ複数(本実施形態では十二個)の載置台41と、側壁39、40の近くに配置されて可動側壁40を上下方向Dzに動作させる上下駆動部42とを有している。
固定側壁39は筐体2に固定されている。
可動側壁40は固定側壁39に沿って配置され、固定側壁39に対して上下方向Dzに移動可能となっている。
各々の載置台41には一つずつ希釈プレート12を設置可能となっている。載置台41は可動側壁40から、X方向Dxの第二側S2に向かってラック回収用ユニット21から離れる方向に突出している。
可動側壁40には、各希釈プレート12の上下方向Dzの位置に対応して、X方向Dxに貫通するセンサ孔40aが上下方向Dzに間隔をあけて複数設けられている。
上下駆動部42は本実施形態ではステッピングモータとボールネジとを有する機構であるが、例えば油圧や空圧のアクチュエータを用いた機構であってもよく、本実施形態の場合に限定されない。上下駆動部42は、可動側壁40を固定側壁39に対して上下動させる。これにより上下駆動部42は載置台41を順次上昇させて上下方向Dzに並ぶ希釈プレート12をプレート準備位置P2に順次配置する。
ここで上下駆動部42の上部にはセンサ43が設けられている。センサ43は例えば非接触式のセンサである。センサ43は可動側壁40のセンサ孔40aを通じて各載置台41に希釈プレート12が設置されているか否かを検知する。
なお、プレート供給用ユニット36の配置は上記の場合に限定されない。例えば、プレート供給用ユニット36の載置台41は可動側壁40からX方向Dxの第一側S1に突出していてもよい。
(プレート回収用ユニット)
プレート回収用ユニット37は、プレート供給用ユニット36に対してX方向Dxの第二側S2に配置されている。プレート回収用ユニット37は、X方向Dxを向く表面を有する固定側壁44および可動側壁45と、可動側壁45からX方向Dxに突出するようにして上下方向Dzに並んだ複数(本実施形態では十二個)の載置台46と、側壁44、45の近くに配置されて可動側壁45を上下方向Dzに動作させる上下駆動部47とを有している。
固定側壁44は筐体2に固定されている。
可動側壁45は固定側壁44に沿って配置され、固定側壁44に対して上下方向Dzに移動可能となっている。
各々の載置台46には一つずつ希釈プレート12を設置可能となっている。載置台46は可動側壁45からプレート供給用ユニット36の載置台41に向かってX方向Dxの第一側S1に突出している。
可動側壁45は、プレート供給用ユニット36の可動側壁40と平行に設けられている。可動側壁45には各希釈プレート12の上下方向Dzの位置に対応して、X方向Dxに貫通するセンサ孔45aが上下方向Dzに間隔をあけて複数設けられている。
上下駆動部47は本実施形態ではステッピングモータとボールネジとを有する機構であるが、例えば油圧や空圧のアクチュエータを用いた機構であってもよく、本実施形態の場合に限定されない。上下駆動部47は、可動側壁45を固定側壁44に対して上下動させる。これにより上下駆動部47は載置台46を順次下降させることで、使用済みの希釈プレート12を順次下方に移動させる。
ここで上下駆動部47の上部にはセンサ48が設けられている。センサ48は例えば非接触式のセンサである。センサ48は、可動側壁45のセンサ孔45aを通じて各載置台46に希釈プレート12が設置されているか否かを検知する。
なお、プレート回収用ユニット37の配置は上記の場合に限定されない。例えば、プレート回収用ユニット37の載置台46は可動側壁45からX方向Dxの第二側S2に突出していてもよい。よってプレート回収用ユニット37とプレート供給用ユニット36とが同じ向きに配置されていてもよいし、背中合わせで配置されていてもよい。
(ラック移動部)
図5及び図6に示すように、ラック移動部16は、ラックスライダ50とラックシフタ51とを有している。ラック移動部16へは図1に示すように筐体2の正面側Sfから扉2cを通じてアクセス可能となっている。
(ラックスライダ)
図5に示すようにラックスライダ50は、ラック供給用ユニット20によってラック準備位置P1に配置された検体ラック10を、Y方向Dyの正面側Sfから背面側Sbに向かって引っ張る。具体的には、ラックスライダ50は、X方向Dxに離れて併設された供給側スライド部54および回収側スライド部55と、各々のスライド部54、55をY方向Dyに案内する案内板56と、案内板56の下方に配置されて各々のスライド部54、55を動作させるスライド駆動部57とを有している。
供給側スライド部54は、Y方向Dyに延びる棒状の支持部61と、支持部61におけるY方向Dyの正面側Sfの端部に設けられて支持部61から上方に突出する爪部62とを有している。爪部62には、X方向Dxに延びる把持溝62aが設けられている。把持溝62aが下方から検体ラック10の縁に噛みこむことが可能となっている。本実施形態では支持部61および爪部62はX方向Dxに間隔をあけて一対設けられているが、支持部61および爪部62はそれぞれ一つのみ設けられてもよい。
回収側スライド部55は、供給側スライド部54に対してX方向Dxに隣接して設けられている。回収側スライド部55は供給側スライド部54と同様に支持部61および爪部62を有しており、X方向Dxに間隔をあけて一対設けられている。回収側スライド部55においても支持部61および爪部62はそれぞれ一つのみ設けられてもよい。
案内板56は、ラック収容部11に対してY方向Dyの背面側Sbに配置されている。案内板56には、ラック供給用ユニット20の背面側SbでY方向Dyに延びる供給側溝56aと、ラック回収用ユニット21の背面側SbでY方向Dyに延びる回収側溝56bとが設けられている。供給側溝56aおよび回収側溝56bの各々は、X方向Dxに間隔をあけて一対ずつ設けられている。供給側溝56aおよび回収側溝56bの各々には、支持部61が収容される。これにより供給側溝56aおよび回収側溝56b内を支持部61がY方向Dyに移動可能となっている。案内板56の上面には、Y方向Dyの正面側Sfの端部および背面側Sbの端部で、かつ、X方向Dxの両端部にセンサ58が設けられている。このセンサ58は検体ラック10のY方向Dyの位置を検出する。
また案内板56には、一対の供給側溝56aおよび一対の回収側溝56bの各々をX方向Dxの両側から挟み込むように、これら供給側溝56aおよび回収側溝56bに沿ってY方向Dyに延びる腕収容溝56cが設けられている。
ここでラックスライダ50にはバーコードリーダ53が設けられている。バーコードリーダ53は案内板56上の検体ラック10のバーコードを読み取り、検体ラック10の個体識別を行う。
図5に示すようにスライド駆動部57は、案内板56の下方に設けられて各々のスライド部54、55における支持部61および爪部62をY方向Dyに移動させる。本実施形態ではスライド駆動部57は例えばステッピングモータとベルト等を有する機構であるが、この場合に限定されない。
(ラックシフタ)
図5および図6に示すようにラックシフタ51は、ラックスライダ50の案内板56の背面側Sbに設けられた上下駆動部65および横駆動部66と、上下駆動部65および横駆動部66によって駆動される本体部67とを有している。
図6に示すように上下駆動部65は、例えばステッピングモータおよび送りねじ(すべりねじ等)を有している。
横駆動部66は、例えばステッピングモータおよびベルト等を有している。横駆動部66は、本体部67を上下駆動部65とともにX方向Dxに移動させる。
本体部67は、上下駆動部65を支持するベース部68と、ベース部68の上部に設けられた腕支持部69とを有している。ベース部68は横駆動部66によってX方向Dxに移動させられる。
腕支持部69は、上下駆動部65によってベース部68に対して上下方向Dzに移動させられる。腕支持部69には腕69aがX方向Dxに間隔をあけて一対設けられている。腕69aは、上下駆動部65によって腕支持部69がベース部68に対して下方に移動させられた際に、案内板56の腕収容溝56cに収容可能となっている。腕69aが腕収容溝56cに収容された際には腕69aの上端が腕収容溝56cから飛び出さないようになっている。また腕69aの上には検体ラック10が載置されるようになっている。各々の腕69aは、Y方向Dyに直交する断面がL字状をなしている。よって、一対の腕69aはX方向Dxの両側から検体ラック10を挟み込む。
(プレート移動部)
図7および図8に示すように、プレート移動部17は、ラック移動部16と同様の構成を有している。すなわちプレート移動部17は、プレートスライダ70とプレートシフタ71とを有している。プレート移動部17へは図1に示すように筐体2の正面側Sfから扉2dを通じてアクセス可能となっている。
(プレートスライダ)
図7に示すようにプレートスライダ70は、プレート供給用ユニット36によってプレート準備位置P2(図1参照)に配置された希釈プレート12をY方向Dyに正面側Sfから背面側Sbに向かって引っ張る。具体的には、プレートスライダ70は、X方向Dxに離れて併設された供給側スライド部74および回収側スライド部75と、各々のスライド部74、75をY方向Dyに案内する案内板76と、案内板76の下方に配置されて各々のスライド部74、75を動作させるスライド駆動部77とを有している。
供給側スライド部74は、Y方向Dyに延びる棒状の支持部81と、支持部81におけるY方向Dyの正面側Sfの端部に設けられて支持部81から上方に突出する爪部82とを有している。爪部82には、X方向Dxに延びる把持溝82aが設けられている。把持溝82aが下方から希釈プレート12の縁に噛みこむことが可能となっている。支持部81および爪部82はX方向Dxに間隔をあけて一対設けられている。なお支持部81および爪部82はそれぞれ一つのみ設けられてもよい。
回収側スライド部75は、供給側スライド部74に対してX方向Dxに隣接して設けられている。回収側スライド部75は供給側スライド部74と同様に支持部81および爪部82を有しており、X方向Dxに間隔をあけて一対設けられている。なお回収側スライド部75においても支持部81および爪部82はそれぞれ一つのみ設けられてもよい。
案内板76は、プレート収容部13に対してY方向Dyの背面側Sbに配置されている。案内板76の第一側S1には、ラックスライダ50の案内板56の上方を覆うように、案内板76とX方向Dxに並んで設けられた上下仕切板76xが設けられている(図8参照)。案内板56の上方で上下仕切板76xにはY方向Dyに延びる開口部76eが設けられている(図8参照)。案内板76の正面側Sfには、プレート収容部13の上方を覆うとともに、プレート収容部13の載置台41、46が通過可能な枠板76dが一体に設けられている。案内板76にはプレート供給用ユニット36の背面側SbでY方向Dyに延びる供給側溝76aと、プレート回収用ユニット37の背面側SbでY方向Dyに延びる回収側溝76bとが設けられている。供給側溝76aおよび回収側溝76bの各々は、X方向Dxに間隔をあけて一対ずつ設けられている。供給側溝76aおよび回収側溝76bの各々には、支持部81が収容される。これにより供給側溝76aおよび回収側溝76b内を支持部81がY方向Dyに移動可能となっている。案内板76の上面には、Y方向Dyの正面側Sfの端部および背面側Sbの端部で、かつ、X方向Dxの両端部にセンサ78が設けられている。このセンサ78によって希釈プレート12のY方向Dyの位置が検出される。
また案内板76には、一対の供給側溝76aおよび一対の回収側溝76bの各々をX方向Dxの両側から挟み込むように、これら供給側溝76aおよび回収側溝76bに沿ってY方向Dyに延びる腕収容溝76cが設けられている。
また図8に示すように、案内板76の上方には固定式カバー90が設けられている。供給側スライド部74によって希釈プレート12がプレート準備位置P2(図1参照)から案内板76上に引っ張り出された際には、希釈プレート12は固定式カバー90と案内板76とによって挟まれるようにして配置される。固定式カバー90は、プレートスライダ70の案内板76上と、ラックスライダ50の案内板56上(上下仕切板76x上)とにわたって、X方向DxおよびY方向Dyに広がっている。本実施形態では固定式カバー90は、プレートスライダ70の案内板76側と、ラックスライダ50の案内板56側(上下仕切板76x側)とで分割されて設けられている。固定式カバー90には、プレートスライダ70の案内板76上におけるX方向Dxの中央位置で、供給側スライド部74が設けられた第一側S1と回収側スライド部75が設けられた第二側S2とをX方向Dxに仕切るように仕切り板91が設けられている。仕切り板91は固定式カバー90から上方に突出している。仕切り板91のX方向Dxの両側において固定式カバー90には、X方向Dxに延びる長孔が設けられている。仕切り板91よりも第一側S1の長孔を第一孔90aとし、第二側S2の長孔を第二孔90bとする。
また固定式カバー90には、図8に示すようにプレートスライダ70の上下仕切板76xの上方でY方向Dyに延びるラック用長孔90cが設けられている。ラック用長孔90cは、上下仕切板76xの開口部76eと上下方向Dzに重なる位置に設けられている。
図7に示すようにスライド駆動部77は、案内板76の下方に設けられて各々のスライド部74、75における支持部81および爪部82をY方向Dyに移動させる。本実施形態ではスライド駆動部77は例えばステッピングモータとベルト等を有する機構であるが、この場合に限定されない。
(プレートシフタ)
図8に示すようにプレートシフタ71は、ラックシフタ51と同様の構成を有する。すなわちプレートシフタ71は、プレートスライダ76の案内板76の背面側Sbに設けられた上下駆動部85および横駆動部86と、上下駆動部85および横駆動部86によって駆動される本体部87とを有している。
上下駆動部85は、例えばステッピングモータおよび送りねじ(すべりねじ等)を有している。
横駆動部86は、例えばステッピングモータおよびベルト等を有している。横駆動部86は、本体部87を上下駆動部85とともにX方向Dxに移動させる。
本体部87は、上下駆動部85を支持するベース部88と、ベース部88の下方に設けられた腕支持部89とを有している。ベース部88は横駆動部86によってX方向Dxに移動させられる。ベース部88は例えば筐体2に設けられたレール2eによってX方向Dxに案内される。
腕支持部89は、上下駆動部85によってベース部88に対して上下方向Dzに移動させられる。腕支持部89には腕89aがX方向Dxに間隔をあけて一対設けられている。腕89aは、上下駆動部85によって腕支持部89がベース部88に対して下方に移動させられた際に、案内板76の腕収容溝76cに収容可能となっている。腕89aが腕収容溝76cに収容された際には腕89aの上端が腕収容溝76cから飛び出さないようになっている。また腕89aの上には希釈プレート12が載置されるようになっている。各々の腕89aは、Y方向Dyに直交する断面がL字状をなしている。よって、一対の腕89aはX方向Dxの両側から希釈プレート12を挟み込む。
(希釈ヘッド)
希釈ヘッド18は、図5に示すラックスライダ50の案内板56および図7に示すプレートスライダ70の案内板76の上方であって、図8に示す固定式カバー90のさらに上方で筐体2内に設けられている。図9に示すように希釈ヘッド18は、検体容器200を把持する把持部94と、把持部94を動作させるヘッド駆動部95とを有している。
(把持部)
把持部94は、Y方向Dyに間隔をあけて一対が設けられている。各々の把持部94はY方向Dyの両側から検体容器200の蓋202を挟むようにして把持するようになっている。把持部94は回転駆動部98に設けられた空圧機器98aによって検体容器200を把持可能となっている。把持部94の数量は本実施形態の場合に限定されない。
(ヘッド駆動部)
ヘッド駆動部95は、把持部94を支持する上部動作部96と、上部動作部96ととものY方向Dyに動作可能な下部動作部97とを有している。
図9に示すように上部動作部96は、把持部94の上方に設けられた回転駆動部98と、把持部94に対してX方向Dxの第一側S1に隣接して設けられた直動駆動部99とを有している。
回転駆動部98は上下方向Dzに延びる軸線回りに各々の把持部94を回転させる。回転駆動部98は、例えばステッピングモータおよびベルトを有する。
直動駆動部99は、本実施形態では把持部94をY方向Dyおよび上下方向Dzに動作させる。直動駆動部98には、例えばサーボモータとボールねじ(送りねじ等でもよい)とを採用可能である。
ここで上部動作部96には不図示のセンサが設けられている。このセンサによって検体容器200における容器本体201と蓋202とが分離したか否かを検出する(図14(b)参照)。センサとしては、直動駆動部98による把持部94の上下方向Dzの移動量を検出するロータリエンコーダ等を用いることができる。
図10に示すように下部動作部97には、下部把持部100と移動式カバー101とが設けられている。
下部把持部100は、一対の把持部94の下方で各々の把持部94とY方向Dyに対応する位置に設けられて、Y方向の両側から検体容器200の容器本体201を挟むようにして把持する。下部把持部100は下部動作部97に設けられた空圧機器102によって容器本体201を把持可能となっている。下部動作部97には例えばステッピングモータと歯車機構とを採用可能であり、下部把持部100をX方向Dxに進退させる。
移動式カバー101は、下部把持部100を下方から覆うようにトレー状をなしている。移動式カバー101には、検体容器200の全体が上下方向Dzに通過可能な第一貫通孔101aと、検体が付着した検体棒203の先端が通過可能であって第一貫通孔101aよりも小径な第二貫通孔101bとが設けられている。
第一貫通孔101aの中心と第二貫通孔101bの中心とは、Y方向Dyに同じ位置に設けられている。また第一貫通孔101aおよび第二貫通孔101bはそれぞれY方向Dyに間隔をあけて一対ずつ設けられている。本実施形態では第一貫通孔101aに対して第二貫通孔101bはX方向Dxの第二側S2に設けられている。また移動式カバー101には第一貫通孔101aよりもX方向Dxの第一側S1で、Y方向Dyに間隔をあけて並ぶ一対のQRコードリーダ103が設けられている。このQRコードリーダ103は検体容器200の容器本体201に設けられたQRコードを読み取り、検体の識別を行う。下部動作部97によって下部把持部100がX方向Dxの第一側S1に移動した際には、下部把持部100が上部動作部96の直動駆動部99の下方に位置するようになっている。また、下部把持部100がX方向Dxの第二側S2に移動した際には、下部把持部100が直動駆動部99の下方からX方向Dxの第二側S2に向かって突出するようになっている。
(集約部)
図11および図12に示すように集約部4は、希釈プレート12のホール12a内の希釈液に検体が浸漬されて生成された希釈完了液を取り出す検体取り出し部110と、検体取り出し部110で取り出した希釈完了液を回収する検体回収部111とを有している。
(検体取り出し部)
検体取り出し部110は、プレート収容部13に対してY方向Dyの背面側Sbで筐体2内に設けられている。
図11に示すように検体取り出し部110は、フレーム113とフレーム113におけるX方向Dxの両端から下方に延びる支持脚114と、フレーム113に支持されて上下方向Dzに延びるノズルカバー116と、ノズルカバー116に設けられた回収用ノズル117を有している。
フレーム113は、X方向Dxに延びている。フレーム113にはノズル駆動部115が設けられている。ノズル駆動部115には例えばステッピングモータおよびベルトを採用可能である。
支持脚114はプレートスライダ70の各スライド部74、75をまたぐようにしてプレートスライダ70の案内板76上および上下仕切板76x上に固定されている。
回収用ノズル117は、上記希釈完了液を希釈プレート12のホール12aから吸引した後に吐出可能となっている。この回収用ノズル117には希釈完了液の吸引および吐出を検出する圧力センサ(不図示)が設けられている。
ノズルカバー116は回収用ノズル117を覆うように設けられている。ノズルカバー116の内側には回収用ノズル117に沿って上下方向Dzに延びる軸部119が設けられている。ノズルカバー116の下方には、軸部119によって受け皿120が支持されている。またノズルカバー116には回収用ノズル117を上下方向Dzに動作させる上下駆動部121が設けられている。上下駆動部121は、回収用ノズル117および軸部119を支持している。上下駆動部121には例えばステッピングモータおよび送りねじ(すべりねじ等)を採用可能である。上下駆動部121は、回収用ノズル117を下降させた際に軸部119を回転させるような例えばカム機構を有している。回収用ノズル117が上端に位置している状態では受け皿120は回収用ノズル117の下方に位置するとともに、回収用ノズル117が上端から下降すると、カム機構によって受け皿120が回収用ノズル117に対してX方向DxおよびY方向Dyにずれた位置に配置される。受け皿120は回収用ノズル117からの液滴を受けることで、希釈完了液の滴下を抑制するものである。
(希釈液分配部)
また、図11に示すように集約部4には希釈液分配部127が設けられている。希釈液分配部127は、フレーム113に支持されてノズル駆動部115によってX方向Dxにスライド移動可能なノズルカバー128と、ノズルカバー128に設けられた分注ノズル129とを有している。
分注ノズル129は希釈液の貯留部131から希釈液を吸引した後に、吐出可能となっている。ここで貯留部131は、フレーム113の下方で、プレートスライダ70の案内板76の上に設置されたボトル等である。
分注ノズル129には希釈完了液の吸引および吐出を検出する圧力センサ(不図示)が設けられている。
ノズルカバー128は分注ノズル129を覆うように設けられている。ノズルカバー128の内側には分注ノズル129に沿って上下方向Dzに延びる軸部134が設けられている。ノズルカバー128の下方には、軸部134によって受け皿130が支持されている。またノズルカバー128には分注ノズル129を上下方向Dzに動作させる上下駆動部135が設けられている。上下駆動部135は分注ノズル129および軸部134を支持している。上下駆動部135には例えばステッピングモータおよび送りねじ(すべりねじ)を採用可能である。上下駆動部135は、分注ノズル129を下降させた際に軸部134を回転させるような例えばカム機構を有している。分注ノズル129が上端に位置している状態では受け皿130は分注ノズル129の下方に位置するとともに、分注ノズル129が上端から下降すると、カム機構によって受け皿130が分注ノズル129に対してX方向DxおよびY方向Dyにずれた位置に配置される。受け皿130は分注ノズル129からの液滴を受けることで希釈液の滴下を抑制するものである。
(検体回収部)
検体回収部111は、プレート収容部13に対してX方向Dxの第二側S2に隣接して筐体2に設けられている。図12に示すように、検体回収部111は、希釈完了液を回収する回収容器300を配置する回収ラック137と、回収用ノズル117の先端側の部分となるチップ310を配置して支持するチップラック138と、これら回収ラック137およびチップラック138を移動させる回収部スライダ139と、回収ラック137およびチップラック138の上方に配置された回収部カバー140と、回収部カバー140に隣接して設けられたチップ回収部141とを有している。
回収ラック137には一つずつ回収容器300が収容される複数の収容穴137aが設けられている。収容穴137aはY方向Dyに並んで等間隔で配置されている。本実施形態では例えば回収ラック137はX方向Dxに並んで二つ設けられている。
チップラック138には一つずつチップ310が収容される複数の収容穴138aが設けられている。収容穴138aはX方向Dxに並んで等間隔で配置されている。本実施形態ではチップラック138は回収ラック137に対してX方向Dxの第一側S1に設けられている。
回収部スライダ139は、回収ラック137およびチップラック138の各々をY方向Dyにスライド移動させる。すなわち回収部スライダ139は、回収ラック137およびチップラック138を下方から支持する支持台150と、支持台150に設けられて支持台150上で回収ラック137およびチップラック138をY方向Dyにスライド移動させるスライド部151とを有している。スライド部151には例えばステッピングモータおよびベルトを採用可能である。支持台150上には回収容器300の外周面に設けられたバーコードを読み取るバーコードリーダ152が設けられている。
回収部カバー140には、回収ラック137に収容された回収容器300、およびチップラック138に収容されたチップ310へアクセス可能に、上下方向Dzに貫通する貫通孔140aが、回収容器300の位置、およびチップ310の位置に対応して設けられている。すなわち本実施形態ではX方向Dxに間隔をあけて三つの貫通孔140aが設けられている。回収部カバー140は支持台150におけるY方向Dyの背面側Sbに寄った位置に設けられ、貫通孔140aは回収部カバー140におけるY方向Dyの正面側Sfに寄った位置に設けられている。
チップ回収部141は、回収部カバー140に対してX方向Dxの第一側S1に配置されて支持台150を貫通する回収筒155と、回収筒155の下方であってプレート収容部13に対してX方向Dxの第二側S2に隣接した位置に設けられた回収箱157(図1参照)とを有している。回収筒155の上端には回収蓋156が設けられている。回収蓋156にはX方向Dxに延びる長孔156aが設けられている。この長孔156aのY方向Dyの幅寸法は、X方向Dxの第一側S1で、第二側S2よりも大きくなっている。長孔156aの第一側S1の幅寸法は、チップ310全体が通過可能な寸法である。ここでチップ310の上端にはチップ310の外周面から径方向外側に突出するフランジ部(不図示)が設けられている。長孔156aの第二側S2の幅寸法はこのフランジ部よりも小さくなっている。また回収箱157の正面側Sfには、筐体2の正面側Sfから回収箱157内にアクセス可能に開閉扉157aが設けられている(図2参照)。
(制御部)
図13に示すように制御部5は筐体2内に設けられている。制御部5はプロセッサ等の機器を有し、検体希釈装置3での検体ラック10および希釈プレート12の移動を制御するとともに、希釈ヘッド18の動作制御も行う。また集約部4において検体取り出し部110および検体回収部111の動作制御を行う。
(検体希釈方法)
次に、図13から図16を参照して本実施形態の検体集約装置1を用いた検体の希釈方法の手順、および検体集約の手順について説明する。
まずラック準備工程を実行する。すなわち、ラック収容部11におけるラック供給用ユニット20の上下駆動部27よって検体ラック10を上昇させることで、図13に示すラック準備位置P1に検体ラック10を配置する。
その後、ラック移動工程を実行する。すなわち、ラックスライダ50の供給側スライド部54によって検体ラック10をY方向Dyの背面側Sbに引っ張る。この工程では爪部62の把持溝62aが検体ラック10の縁に噛んで支持部61がY方向Dyの背面側Sbに引っ張られることで、図13に示すように検体ラック10がラックシフト位置P1aに配置される。
ラックシフト位置P1aでは検体ラック10のバーコードが読み取られて検体ラック10の個体が識別される。この際、検体ラック10はラックシフタ51の腕69aの上方に配置される。腕69aはラックスライダ50の腕収容溝56cに収容された状態となっている。その後、ラックシフト位置P1aでラックシフタ51の上下駆動部65によって腕69aが腕収容溝56cの外部に配置された状態となって、腕69aによって検体ラック10が上方に持ち上げられる。そして、腕69aによってX方向Dxの第二側S2に向かって検体ラック10が移動させられ、検体ラック10が図13に示すラック側希釈位置P1bに配置される。ラック側希釈位置P1bとは希釈ヘッド18の把持部94の直下の位置を示す。
上記のラック準備工程およびラック移動工程と並行してプレート準備工程、およびプレート移動工程を実行する。プレート準備工程ではプレート収容部13におけるプレート供給用ユニット36の上下駆動部42によって希釈プレート12を上昇させ、図13に示すプレート準備位置P2に希釈プレート12を配置する。
そしてプレート移動工程では、まず分注ノズル129によって貯留部131から希釈液を吸入し、プレート準備位置P2にある希釈プレート12の各ホール12aに希釈液を吐出することで、希釈液をホール12aに収容(分注)する。分注ノズル129から各ホール12aへ希釈液が吐出される際には、供給側スライド部74の爪部82の把持溝82aが希釈プレート12の縁に噛んで希釈プレート12を支持部81によってY方向Dyの背面側Sbに引っ張ることで、希釈プレート12がY方向Dyに移動させられる。そして固定式カバー90の第一孔90aの直下に希釈プレート12のホール12aが配置される。そして分注ノズル129がノズル駆動部115によってX方向Dxに移動させられることで、各ホール12aへの希釈液の分注が第一孔90aを通じて行われる。すなわち、X方向Dxに並ぶホール12aに対して一つずつ順番に希釈液を分注する。X方向Dxに並ぶ一列分のホール12aへの分注が完了すると、供給側スライド部74によって希釈プレート12をY方向Dyの背面側Sbに引っ張ることで、Y方向Dyに並ぶホール12aの列を固定式カバー90の第一孔90aの直下に順次配置して順番に希釈液を分注していくことで、複数回の動作で希釈プレート12への分注を完了させる。希釈液は希釈プレート12のすべてのホール12aに分注される場合に限定されず、仮に検体ラック10の一部の収容穴10aに検体容器200が収容されている場合には、検体容器200の数量に合わせて希釈プレート12の一部のホール12aに分注されてもよい。
その後、希釈プレート12を供給側スライド部74によってY方向Dyの背面側Sbに引っ張ることで、希釈プレート12が図13に示すプレートシフト位置P2aに配置される。ラックシフト位置P1aでの検体ラック10と同様にプレートシフト位置P2aでは希釈プレート12のバーコードが読み取られて希釈プレート12の個体が識別されてもよい。この際、希釈プレート12はプレートシフタ71の腕89aの上方に配置される。腕89aはプレートスライダ70の腕収容溝76cに収容された状態となっている。そして、プレートシフト位置P2aでプレートシフタ71の上下駆動部85によって腕89aが腕収容溝76cの外部に配置された状態となって、腕89aによって希釈プレート12が上方に持ち上げられる。その後、図13に示すように腕89aによってX方向Dxの第一側S1に向かって希釈プレート12をラック側希釈位置P1bにおける検体ラック10の上方に重なるように移動させ、希釈プレート12を移動式カバー101および固定式カバー90の下方のプレート側希釈位置P2bへ移動させる。
その後、図14(a)から図14(d)および図15(a)から図15(d)に示すように、ラック側希釈位置P1bで検体の希釈が行われる。まず検体取出工程を実行する。この工程では図14(a)および図15(a)に示すように希釈ヘッド18に設けられた移動式カバー101がX方向Dxの第二側S2に進出して第一位置に配置されることで、移動式カバー101の第一貫通孔101aおよび固定式カバー90のラック用長孔90cが把持部94の直下に配置される。そして把持部94が直動駆動部99によって下降させられ、検体ラック10中の二つの検体容器200が各々の把持部94によって把持される。この際、プレート退避工程が実行される。プレート退避工程では希釈プレート12が検体ラック10の上方に配置されつつ、把持部94が把持する検体容器200に対してX方向Dxの第二側S2にずれた位置に移動してプレート側退避位置P2cに配置されていることで、把持部94に把持される検体容器200に希釈プレート12が干渉しないようになっている。本実施形態のプレート退避工程では図15(a)に示すように希釈プレート12の少なくとも一部がラック側希釈位置P1bにおける検体ラック10の上方に重なるように配置されるが、これに限定されず、検体ラック10に全体が重ならない位置まで希釈プレート12を退避させてもよい。また、プレート退避工程では希釈プレート12が、把持部94が把持する検体容器200に対してX方向Dxの第一側S1にずれた位置に移動して、把持部94に把持される検体容器200に希釈プレート12が干渉しないようにしてもよい。プレート側退避位置P2cが把持部94に把持される検体容器200に対して第一側S1となるか第二側S2となるかは、希釈プレート12の移動距離がより短い側、すなわち希釈プレート12の移動効率が良い側を選択するとよい。
そして検体取出工程では、検体容器200を把持した把持部94が上昇するとともに、移動式カバー101が把持部94とともにX方向Dxの第二側S2に進出することで、第一貫通孔101aからX方向Dxの第一側S1にずれた位置に検体容器200が移動する。この位置で回転駆動部98によって把持部94が回転することで検体容器200も回転し、検体容器200のQRコードが移動式カバー101に設けられたQRコードリーダ103によって読み取られて検体が識別される。そして図14(b)および図15(b)に示すように、下部把持部100が検体容器200の容器本体201を把持する。この状態で把持部94が回転駆動部98によって回転させられつつ、直動駆動部99によって上昇させられることで蓋202と容器本体201とが分離する。よって蓋202に設けられた検体棒203が容器本体201から引き抜かれて検体棒203に付着した検体が検体ラック10の上方に退避する。検体棒203が容器本体201から引き抜かれたか否かは、上部動作部96に設けられた上記のセンサによって検出される。
その後、図14(c)および図15(c)に示すようにプレート進出工程を実行する。この工程では希釈プレート12がラック側希釈位置P1bにおける検体ラック10の上方に重なるように、希釈プレート12をプレート側退避位置P2cからプレート側希釈位置P2bへ移動させる。検体ラック10の上方に退避した検体の直下に希釈プレート12を移動させる。
そして希釈工程を実行する。すなわち、移動式カバー101が把持部94とともにX方向Dxの第一側S1に退避して第二位置に配置され、移動式カバー101の第二貫通孔101bおよび固定式カバー90のラック用長孔90cが把持部94の直下に配置される。第二位置に移動式カバー101が配置された状態では、下部把持部100は上部動作部96の直動駆動部の下方に配置される。すなわち容器本体201を把持した下部把持部100が上方から見て直動駆動部99に隠れるように配置される。
そして、図14(d)および図15(c)に示すように、検体容器200の蓋202および検体棒203を把持した把持部94が直動駆動部99によって下降させられ、希釈プレート12のホール12a中の希釈液に検体棒203の先端に付着した検体を浸漬させる。例えばこの状態で把持部94は直動駆動部99によって複数回の上下移動を繰り返すことで、検体を希釈液に溶解させる。検体を希釈液に溶解させる際には、回転駆動部98によって検体容器200の蓋202および検体棒203を回転させてもよい。
その後、検体戻し工程を実行する。すなわち、把持部94が直動駆動部99によって上昇させられ、移動式カバー101とともに容器本体201を把持した下部把持部100がX方向Dxの第二側S2に進出し、図14(b)および図15(b)に示す状態となる。そして把持部94が直動駆動部99によって下降させられ、図14(a)および図15(a)に示すように回転駆動部98によって把持部94を回転させつつ検体棒203を容器本体201に収容し、容器本体201に蓋202を取り付ける。
次に、容器収容工程を実行する。すなわち、下部把持部100が容器本体201を解放し、移動式カバー101が下部把持部100とともにX方向Dxの第一側S1に退避して、第一位置に配置される。そして移動式カバー101の第一貫通孔101aが把持部94の直下に配置される。希釈プレート12はプレート側退避位置P2cに退避する。その後、把持部94が直動駆動部99によって下降させられ、検体ラック10中の二つの検体容器200が検体ラック10の収容穴10aに収容される。
そして、検体取出工程、プレート退避工程、プレート進出工程、希釈工程、検体戻し工程、および容器収容工程が終了した後に、図16(a)に示すようにヘッド駆動部95によってY方向Dyに把持部94を移動させて検体ラック10の検体を希釈液で順次希釈していく。なお図16(a)に示す検体容器200の番号は希釈工程を実行する順番である。検体ラック10においてY方向Dyに並ぶすべての検体容器200を希釈した後に、ラックシフタ51によって検体ラック10をX方向Dxの第一側S1に移動させ、図15(d)に示すように、2列目の検体容器200に対して上記検体取出工程、プレート退避工程、プレート進出工程、希釈工程、検体戻し工程、および容器収容工程を同様に実行する。ここで図16(b)に示すように、まず検体の希釈をX方向Dxに順に行った後に、Y方向Dyに把持部94を移動させてもよいし、他の順序で検体を希釈してもよい。よって検体の希釈を行う順序は本実施形態の場合に限定されない。
ラック側希釈位置P1bにある検体ラック10のすべての検体の希釈が終了した後、ラック回収工程を実行する。ラック回収工程ではラックシフタ51で検体ラック10をラック側希釈位置P1bからX方向の第二側S2に移動させる。そしてラックスライダ50の回収側スライド部55によってY方向Dyの正面側Sfに検体ラック10を押すことで、ラック回収用ユニット21の載置台31に検体ラック10を配置する。すなわち図13に示すように検体ラック10をラック回収位置P1cに配置する。そしてラック回収用ユニット21の上下駆動部32によって載置台31とともに検体ラック10を下降させることで、検体ラック10をラック収容部11に順次回収していく。
ラック収容部11への検体ラック10の回収と並行して、希釈前の検体が収容された次の検体ラック10がラック準備位置P1からラック側希釈位置P1bに移動させられる。
また一つの検体ラック10のすべての検体容器200に対して上記検体取出工程、プレート退避工程、プレート進出工程、希釈工程、検体戻し工程、および容器収容工程が終了した後に、検体集約工程を実行する。検体集約工程は一回のチップ取付工程、複数回の検体回収工程と一回のチップ回収工程とを含む。検体集約工程は繰り返し実行される。
検体回収工程では、希釈プレート12がプレートシフタ71によってX方向Dxの第二側S2に移動させられた後、プレートスライダ70の回収側スライド部75によってY方向Dyの正面側Sfに希釈プレート12を押すとともに、希釈完了液が収容された希釈プレート12のホール12aが、固定式カバー90の第二孔90bの直下に配置される(図8参照)。
この際、チップ取付工程が実行され、チップラック138が回収部スライダ139によってY方向Dyの背面側Sbに移動させられ、チップラック138のチップ310が回収部カバー140の貫通孔140aの直下に配置される(図12参照)。
チップ取付工程では検体取り出し部110のノズル駆動部115によって回収用ノズル117が回収部カバー140の貫通孔140aの直上に配置される。その後、上下駆動部121によって、回収用ノズル117が下降させられつつ、受け皿120が回転して受け皿120が回収用ノズル117の直下からずれた位置に配置される。そして貫通孔140aを通じて回収用ノズル117の先端にチップラック138のチップ310が取り付けられる。その後、チップ310が取り付けられた回収用ノズル117が上昇させられる。
そして検体回収工程において回収用ノズル117がノズル駆動部115によってX方向Dxの第一側S1に移動させられ、上下駆動部121によって希釈プレート12のホール12aから検体が浸漬された希釈液である希釈完了液を吸引する。
希釈完了液の吸引と並行して、回収容器300を収容した回収ラック137を、回収部スライダ139によってY方向Dyの背面側Sbに移動させ、回収ラック137の回収容器300が回収部カバー140の貫通孔140aの直下に配置される(図12参照)。そして検体取り出し部110のノズル駆動部115によって、回収容器300の直上の貫通孔140aの直上に希釈完了液を吸引した回収用ノズル117が配置される。その後、上下駆動部121によって回収用ノズル117が下降させられつつ、受け皿120が回転して受け皿120が回収用ノズル117の直下からずれた位置に配置され、貫通孔140aを通じて回収用ノズル117から回収容器300へ希釈完了液が吐出される。このような検体回収工程は複数回実行される。具体的には、一つの希釈プレート12に収容されたすべての希釈完了液(例えば50検体分)を、一つのチップ310を用いて吸引し、一つの回収容器300へ吐出する。なお、必ずしも一つの希釈プレート12に収容されたすべての希釈完了液を一つのチップ310を用いて吸引する必要はなく、例えば一つの希釈プレート12に収容されたうちの一部の希釈完了液(例えば10検体分)を一つのチップ310を用いて吸引し、一つの回収容器300へ吐出してもよい。チップ310によって希釈完了液を吸引する際には、希釈プレート12が順次Y方向Dyに移動させられながら、希釈完了液を吸引する対象となるホール12aが固定式カバー90の第二孔90bの直下に順次配置される。
複数回の検体回収工程を実行した後にチップ回収工程が実行される。すなわち、希釈完了液を吐出後の回収用ノズル117は、上下駆動部121によって上昇させられ、ノズル駆動部115によってX方向Dxの第一側S1に移動させられ、回収筒155の回収蓋156の長孔156aの直上に配置される。その後、上下駆動部121によって長孔156aにおけるX方向Dxの第一側S1に回収用ノズル117が下降させられ、長孔156aにチップ310が挿入される。この際、チップ310の上記フランジ部が長孔156aの下方に位置するまでチップ310を回収筒155に挿入する。
そしてノズル駆動部115によって回収用ノズル117がX方向Dxの第二側S2に移動させられる。その後、回収用ノズル117が上下駆動部121によって上昇させられることで、チップ310のフランジ部が長孔156aに引っ掛かり、チップ310が回収用ノズル117から脱落し、回収筒155を通じて回収箱157に収容される。
上記検体集約工程では、チップ回収工程でチップ310を回収箱157に収容した後に、回収用ノズル117が上下駆動部121によって上昇させられ、チップラック138がY方向Dyの背面側Sbに移動し、貫通孔140aの直下に次のチップ310が配置される。その後、上記検体集約工程の一連の動作が繰り返し実行される。なお、あらかじめ設定された回数に満たない回数の検体回収工程を実行した後に、仮にチップ310が詰まる等の不具合が生じた場合には、不図示の圧力センサを用いてチップ310のつまりを検知し、制御部5によってチップ回収工程およびチップ取付工程を実行し、チップ310を早めに交換してもよい。また検体(希釈完了液)の吸引中にチップ310が詰まる等の不具合が検知された場合には、制御部5によって同じ検体の吸引を再度行うようにしてもよい。
また検体集約工程では、上記のように例えば、回収ラック137の一つの回収容器300には一つの希釈プレート12のホール12a内の希釈完了液が回収される。このため回収ラック137の一つの回収容器300に、一つの希釈プレート12のホール12a内の希釈完了液が回収された後に、回収ラック137は回収部スライダ139によってY方向Dyの背面側Sbに順次移動させられ、次の希釈プレート12のホール12a内の希釈完了液が、順次新しい回収容器300に回収されることで検体の集約が完了する。すなわち検体集約工程が繰り返し実行されることで検体の集約が完了する。
ここで、検体集約後の希釈プレート12はプレートスライダ70の回収側スライド部75によってY方向Dyの正面側Sfに押されることで、プレート回収用ユニット37の載置台46に希釈プレート12が配置される。すなわち図13に示すように希釈プレート12をプレート回収位置P2dに配置する。そしてプレート回収用ユニット37の上下駆動部47によって載置台46とともに希釈プレート12を下降させることで、希釈プレート12をプレート収容部13に順次回収していく。
(作用効果)
以上説明した本実施形態の検体集約装置1によれば、検体を希釈液で希釈し、各々の検体ラック10のすべての検体が希釈された希釈完了液を一つの回収容器300に回収することが可能である。このため、回収容器300に集約した検体の検査を一度に行うことで検体の検査効率を向上することができる。
さらに、検体の希釈液による希釈を行う際には、図15(c)に示すように希釈プレート12が検体ラック10の上方に重なるように配置される。さらに検体棒203を希釈液に浸漬させる際には検体棒203の直下に希釈プレート12が配置される。このため、検体を希釈プレート12の希釈液に浸漬させる際に、把持部94が蓋202および検体棒203を把持した状態で把持部94を希釈プレート12に向かって上下方向Dzのみに移動させればよく、水平方向となるX方向DxおよびY方向Dyにまったく移動させる必要がない。よって把持部94の移動中に把持部94から蓋202が脱落を回避でき、検体が飛散する可能性を低減できる。
また、希釈ヘッド18に移動式カバー101が設けられていることで、図14(b)および図15(b)に示すように検体棒203を容器本体201から引き抜く際に、仮に検体が飛散してしまったとしても、飛散した検体が希釈プレート12における複数のホール12aに混入してしまうことを回避することができる。特に、本実施形態では検体棒203を容器本体201から引き抜く作業が、移動式カバー101における第一貫通孔101aおよび第二貫通孔101bとずれた位置で行われるため、検体の飛散の抑制効果が高まる。さらに、図14(d)に示すように、検体を希釈液に浸漬させる際には、下部把持部100がヘッド駆動部95における上部動作部96の直動駆動部99の下方に位置するため、下部把持部100が把持する容器本体201は直動駆動部99に隠れるようにして保持される。よって、飛散した検体が下部把持部100に把持された容器本体201内に混入してしまうことを回避できる。
また移動式カバー101の第一貫通孔101aよりも小径な移動式カバー101の第二貫通孔101bを通じて検体を希釈液に浸漬させる。よって、ターゲットとなるホール12a以外のホール12aに検体が混入してしまうことを回避できる。この結果、検体の検査効率を向上できる。
さらに、移動式カバー101に加え、固定式カバー90を設けたことで仮に検体が飛散してしまったとしても、飛散した検体が希釈プレート12における複数のホール12aに混入してしまうことを回避することができる。よって検体の検査効率をさらに向上できる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、実施形態及び各変形例における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
例えば、移動式カバー101および固定式カバー90は必ずしも設けられなくともよいし、いずれか一方のカバーのみを設けてもよい。
また、上記実施形態では把持部94がY方向Dyに移動することで検体を希釈プレート12のホール12a内の希釈液へ順次浸漬していったが、把持部94は上下方向Dzへの動作のみを行い、Y方向Dyへは移動不能となっていてもよい。この場合、ラック側希釈位置P1bで検体ラック10をY方向Dyに動作させる前後駆動部をラックシフタ51に設けるとよい。同様に、プレート側希釈位置P2bで希釈プレート12をY方向Dyに動作させる前後駆動部をプレートシフタ71に設けるとよい。
また、ラック回収用ユニット21をラック供給用ユニットとして用いてもよい。すなわちラック収容部11ではラック回収用ユニットを二つ併設した構造を有し、各々のラック供給用ユニットの検体ラック10に対して順次、検体の希釈を行ってもよい。
本発明の検体希釈装置、検体集約装置、および検体希釈方法によれば、検体の検査効率を向上しつつ検体の飛散の可能性を低減できる。
1 検体集約装置
3 検体希釈装置
4 集約部
5 制御部
10 検体ラック
10a 収容穴
12 希釈プレート
12a ホール
16 ラック移動部
17 プレート移動部
18 希釈ヘッド
90 固定式カバー
94 把持部
95 ヘッド駆動部
101 移動式カバー
101a 第一貫通孔
101b 第二貫通孔
200 検体容器
201 容器本体
202 蓋
203 検体棒
Dz 上下方向
Dx X方向
S1 第一側
S2 第二側
Dy Y方向
Sf 正面側
Sb 背面側

Claims (8)

  1. 検体を収容した検体容器を複数配置する検体ラックと、
    希釈液を収容するホールを複数有する希釈プレートと、
    前記検体ラックをラック側希釈位置に移動させるラック移動部と、
    前記ラック側希釈位置における前記検体ラックの上方に配置され、上昇することで前記ラック側希釈位置に配置された前記検体ラックの前記検体容器から前記検体を取り出し、かつ、下降することで取り出した前記検体を前記ホール内の希釈液に浸漬することで希釈完了液を生成する希釈ヘッドと、
    前記希釈ヘッドが前記検体を上方に取り出す際には、前記希釈プレートを前記検体と干渉しないプレート側退避位置に移動させるとともに、前記希釈ヘッドが前記検体を前記希釈液に浸漬させる際には、前記希釈プレートを前記検体の直下であって、前記ラック側希釈位置における前記検体ラックの上方に重なるプレート側希釈位置に移動させるプレート移動部と、
    を備える検体希釈装置。
  2. 前記プレート側退避位置に停止する前記希釈プレートの少なくとも一部が、前記ラック側希釈位置における前記検体ラックの上方に重なる請求項1に記載の検体希釈装置。
  3. 複数の前記検体容器は、上下方向に交差するX方向と、前記上下方向および前記X方向に交差するY方向と、に並んで前記検体ラックに配置され、
    複数の前記ホールは、前記X方向と、前記Y方向と、に並んで前記希釈プレートに配置され、
    前記プレート移動部は、前記検体を前記ホール内の希釈液に浸漬させる際に、前記希釈プレートを前記X方向に移動させることで前記プレート側希釈位置に配置し、
    前記希釈ヘッドは、前記検体容器を把持する把持部と、前記把持部を前記上下方向および前記Y方向のみに動作させるヘッド駆動部と、を有する請求項1または2に記載の検体希釈装置。
  4. 複数の前記検体容器は、上下方向に交差するX方向と、前記上下方向および前記X方向に交差するY方向と、に並んで前記検体ラックに配置され、
    複数の前記ホールは、前記X方向と、前記Y方向とに並んで前記希釈プレートに配置され、
    前記プレート移動部は、前記検体を前記ホール内の希釈液に浸漬させる際に、前記希釈プレートを前記X方向に移動させることで前記プレート側希釈位置に配置し、かつ、前記希釈プレートを前記プレート側希釈位置で前記Y方向にも移動可能とし、
    前記ラック移動部は、前記検体ラックを前記ラック側希釈位置で前記Y方向に移動可能とし、
    前記希釈ヘッドは、前記検体容器を把持する把持部と、前記把持部を前記上下方向のみに動作させるヘッド駆動部と、を有する請求項1または2に記載の検体希釈装置。
  5. 前記把持部の下方で、かつ、前記プレート側希釈位置にある前記希釈プレートの上方に配置された移動式カバーをさらに備え、
    前記移動式カバーには、前記検体容器が前記上下方向に通過可能な第一貫通孔と、前記検体容器における蓋と一体に設けられて前記検体が付着した検体棒の先端が通過可能に前記第一貫通孔よりも小径な第二貫通孔とが設けられ、
    前記移動式カバーは、前記把持部が前記第一貫通孔を通じて前記蓋を把持可能な第一位置と、前記把持部が把持した前記蓋における前記検体棒の先端が前記第二貫通孔を通過可能な第二位置と、の間で動作可能となっている請求項3または4に記載の検体希釈装置。
  6. 前記把持部の下方で、前記プレート側希釈位置にある前記希釈プレートの上方に配置された固定式カバーをさらに備え、
    前記固定式カバーには、前記ラック側希釈位置において前記検体容器、および、前記検体容器における蓋と一体に設けられて前記検体が付着した検体棒の先端が前記上下方向に通過可能なカバー貫通孔が設けられている請求項3~5のいずれか一項に記載の検体希釈装置。
  7. 請求項1~6のいずれか一項に記載の検体希釈装置と、
    前記希釈プレートにおける各々の前記ホールに前記希釈液を分注して収容する希釈液分配部と、
    各々の前記ホールにおける前記希釈完了液を集約する集約部と、
    を備える検体集約装置。
  8. 検体を収容した検体容器を複数配置する検体ラックをラック側希釈位置に移動させるラック移動工程と、
    前記ラック側希釈位置に配置された前記検体ラックにおける前記検体容器から前記検体を取り出して前記検体を前記検体ラックの上方に退避する検体取出工程と、
    希釈液を収容するホールを複数有する希釈プレートを、前記検体取出工程において前記検体に干渉しないプレート側退避位置へ移動するプレート退避工程と、
    前記検体取出工程の後に、前記希釈プレートを前記ラック側希釈位置における前記検体ラックの上方に重なるように、前記プレート側退避位置から前記検体ラックの上方に退避した前記検体の直下に移動させるプレート進出工程と、
    前記プレート進出工程の後に、前記検体ラックの上方に退避した前記検体を下降させて前記ホール内の希釈液に浸漬する希釈工程と、
    を含む検体希釈方法。
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