JP2014132262A - 便検体集約装置 - Google Patents

便検体集約装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014132262A
JP2014132262A JP2013243979A JP2013243979A JP2014132262A JP 2014132262 A JP2014132262 A JP 2014132262A JP 2013243979 A JP2013243979 A JP 2013243979A JP 2013243979 A JP2013243979 A JP 2013243979A JP 2014132262 A JP2014132262 A JP 2014132262A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dilution
container
lid
holding member
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013243979A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5747339B2 (ja
Inventor
Hiroyasu Tsukioka
浩康 月岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Medicatec Inc
Original Assignee
Medicatec Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Medicatec Inc filed Critical Medicatec Inc
Priority to JP2013243979A priority Critical patent/JP5747339B2/ja
Publication of JP2014132262A publication Critical patent/JP2014132262A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5747339B2 publication Critical patent/JP5747339B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Automatic Analysis And Handling Materials Therefor (AREA)

Abstract

【課題】細菌検査前の準備工程において、一度に多数の希釈完了液を集約容器内へ効率良く集められるようにした便検体集約装置を提供することを目的とする。
【解決手段】便検体集約装置10は、多数の便検体容器を収容する検体ラック13と、所定量の希釈液が入る多数の希釈ホールを備えた希釈プレートと、検体ラック13にセットされた便検体容器の蓋を保持する蓋保持部材を備えた上下動可能な希釈ヘッド部20と、希釈ヘッド部20と一緒に移動自在に支持された容器胴部保持部材と、各希釈ホール内の希釈完了液を数人分または数十人分を1箇所へ集めるための集約用チューブ30と、希釈取出し位置に位置決めされた希釈プレートの希釈ホール内から希釈完了液を吸引し、集約用チューブ30内へ吐出する着脱可能なチップノズルを備えた集約ヘッド部34とを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、一度に多数の便の検査が効率よく行えるようにするための便検体集約装置に関する。
患者から採取した便検体からサルモネラ菌等の細菌を見つけるには、まず、検査室に持ち込まれた便検体容器から蓋を取外し、蓋の内側に設けられた検体棒の先端に付着した便検体を寒天培地の入ったシャーレに塗布した後、恒温槽で菌を培養することで細菌類を見つけ出す手段を採っており、いわゆる1検体、1検査方式を採用している。
このため、例えば、集団検診や検査センターのように一度に多数の検体が集まる所では、全部の検体を調べ終わるまでの処理に多大の時間と労力を必要とするなど、検査効率の面で望ましくなく、検査効率の向上が求められている。
そこで、本発明は、集団検診のような場合に、便検体の中からサルモネラ菌等の細菌を見つける検査では、ほとんどの場合で陰性の結果が出るようになり、陽性となるケースが少ないことに着目したもので、例えば、数十人分の希釈完了液を集約容器1箇所に集め、それを細菌検査にかけるようにすることで、それが陰性とでれば、一回の検査で数十人分の検査が完了することにつながることから、細菌検査前の準備工程において、多数集まる各便検体容器の希釈完了液を1本の集約容器内へ効率良く集められるようにした便検体集約装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1発明に係る便検体集約装置は、縦長に形成された便検体容器の蓋が上となるよう縦置きの状態でセットされる多数の容器セット穴を備えた検体ラックと、前記検体ラックと並んで配置され、駆動手段により希釈取出し位置に位置決めされる所定量の希釈液が入る多数の希釈ホールを備えた希釈プレートと、下降時に前記検体ラックにセットされた便検体容器の蓋を保持する蓋保持部材を備えた希釈ヘッド部と、前記希釈ヘッド部と一緒に移動自在に支持され、前記蓋保持部材の真下に臨み便検体容器の容器胴部を保持する保持位置と、真下から後退した待機位置とに独立して動く進退可能な容器胴部保持部材と、前後、左右方向へ移動し、前記検体ラックおよび希釈プレートの上方へそれぞれ希釈ヘッド部を移動制御する第1、第2移動制御手段と、前記希釈プレートの近接部位に配置され、各希釈ホール内の希釈完了液を数人分または数十人分を1箇所へ集めるための集約容器と、希釈取出し位置に位置決めされた前記希釈プレートの希釈ホール内から希釈完了液を吸引し、吸引した希釈完了液を前記集約容器内へ吐出する着脱可能なチップノズルを備えた集約ヘッド部とを有し、前記希釈ヘッド部は、前記便検体容器の蓋を保持する保持状態と解除状態とに前記蓋保持部材を切り換える切換制御手段と、少なくとも前記便検体容器の蓋と容器胴部とがそれぞれ保持された時、前記蓋保持部材を縦軸中心に回転させる保持部材回転手段と、少なくとも前記保持部材回転手段による蓋保持部材の回転時および前記容器胴部保持部材が後退した待機位置の時、それぞれに対応して前記希釈ヘッド部を独立して上昇または下降制御するヘッド昇降手段とを備えていることを特徴とする。
また、本発明の第2発明に係る便検体集約装置は、縦長に形成された便検体容器の蓋が上となるよう縦置きの状態でセットされるリング状に配置された多数の容器セット穴と、そのリング状に配置された容器セット穴の内側又は外側の関係にリング状に配置され、所定量の希釈液が入る多数の希釈ホールとを備えた回動可能なリング状の回転プレートと、下降時に前記容器セット穴にセットされた便検体容器の蓋を保持する蓋保持部材を備えた希釈ヘッド部と、前記希釈ヘッド部と一緒に移動自在に支持され、前記蓋保持部材の真下に臨み便検体容器の容器胴部を保持する保持位置と、真下から後退した待機位置とに独立して動く進退可能な容器胴部保持部材と、前記容器セット穴と前記希釈ホールの上方へそれぞれ前記希釈ヘッド部を移動制御する第1移動制御手段と、前記回転プレートの上方位置及び該上方位置から後退させた待機位置に前記希釈ヘッド部を移動制御可能な第2移動制御手段と、前記回転プレートの近接部位に配置され、各希釈ホール内の希釈完了液を数人分又は数十人分を一箇所へ集めるための集約容器と、前記希釈プレートの希釈ホール内から希釈完了液を吸引し、吸引した希釈完了液を前記集約容器内へ吐出する着脱可能なチップノズルを備えた集約ヘッド部とを有し、前記希釈ヘッド部は、前記便検体容器の蓋を保持する保持状態と解除状態とに前記蓋保持部材を切換える切換え制御手段と、少なくとも前記便検体容器の蓋と容器胴部とがそれぞれ保持された時に前記蓋保持部材を縦軸中心に回転させる保持部材回転手段と、少なくとも前記保持部材回転手段による蓋保持部材の回転時及び前記容器胴部保持部材が後退した待機位置の時、それぞれに対応して前記希釈ヘッド部を独立して上昇又は下降制御するヘッド昇降手段と、を備えていることを特徴とする。
また、本発明の第3発明に係る便検体集約装置は、蓋の内側に検体棒を有する便検体容器を縦置きの状態にセットする多数の各容器セット穴が縦・横に整列して設けられた検体ラックと、前記検体ラックと並んで配置され、所定量の希釈液が入る多数の各希釈ホールがリング状に設けられ、駆動手段により前記各希釈ホールが希釈位置で一時停止するリング状に形成された回転可能な希釈プレートと、前記便検体容器の蓋を保持して便検体容器全体を支持する蓋保持状態と支持を解除する蓋保持解除状態とに切換え可能な蓋保持部材を有する希釈ヘッド部と、前記希釈ヘッド部の支持フレームに支持され、前記蓋支持部材の真下で、かつ、希釈ヘッド部の下降時に便検体容器の容器胴部を保持する前進位置と、その前進位置から後退した後退位置とにそれぞれ独立して動く進退可能な容器胴部保持部材と、前記希釈ヘッド部を前記検体ラックの各容器セット穴上方と希釈プレートの希釈位置上方とにそれぞれ移動させる前後及び左右方向へ制御可能な移動制御手段と、前記希釈プレートの近くに配置され、各希釈ホール内の希釈完了液を数人分又は数十人分を一箇所に集めるための集約容器と、前記希釈プレートの希釈ホール内から希釈完了液を吸引し、吸引した希釈完了液を前記集約容器内へ吐出するチップノズルが設けられた移動可能な集約ヘッド部とを備え、前記希釈ヘッド部は、少なくとも、前記便検体容器の蓋と容器胴部とがそれぞれ保持された時、容器胴部と検体棒を有する蓋とを上下に分離するよう前記希釈ヘッド部を上昇させる上昇制御と、分離完了後の容器胴部が前進位置から後退した後退位置の時、検体棒と一緒に前記希釈ヘッド部を希釈プレートの希釈位置へ向けて下降させる下降制御可能なヘッド昇降手段を有していることを特徴とする。
また、本発明の第4発明に係る便検体集約装置は、蓋の内側に検体棒を有する便検体容器を縦置きの状態にセットする多数の各容器セット穴がリング状に設けられ、駆動手段により前記各容器セット穴が容器取り出し位置で一時停止するリング状に形成された回転可能な検体ラックと、前記検体ラックの内側又は外側のいずれか一方に並設されるとともに所定量の希釈液が入る多数の各希釈ホールがリング状に設けられ、駆動手段により前記各希釈ホールが希釈位置で一時停止するリング状に形成された回転可能な希釈プレートと、前記便検体容器の蓋を保持して便検体容器全体を支持する蓋保持状態と支持を解除する蓋保持解除状態とに切換え可能な蓋保持部材を有する希釈ヘッド部と、前記希釈ヘッド部の支持フレームに支持され、前記蓋支持部材の真下で、かつ、希釈ヘッド部の下降時に便検体容器の容器胴部を保持する前進位置と、その前進位置から後退した後退位置とにそれぞれ独立して動く進退可能な容器胴部保持部材と、前記希釈ヘッド部を前記検体ラックの容器取り出し位置上方及び希釈プレートの希釈位置上方とにそれぞれ移動させる移動制御手段と、前記希釈プレートの近くに配置され、各希釈ホール内の希釈完了液を数人分又は数十人分を一箇所に集めるための集約容器と、前記希釈プレートの希釈ホール内から希釈完了液を吸引し、吸引した希釈完了液を前記集約容器内へ吐出するチップノズルが設けられた移動可能な集約ヘッド部とを備え、前記希釈ヘッド部は、少なくとも、前記便検体容器の蓋と容器胴部とがそれぞれ保持された時、容器胴部と検体棒を有する蓋とを上下に分離するよう前記希釈ヘッド部を上昇させる上昇制御と、分離完了後の容器胴部が前進位置から後退した後退位置の時、検体棒と一緒に前記希釈ヘッド部を希釈プレートの希釈位置へ向けて下降させる下降制御可能なヘッド昇降手段を有していることを特徴とする。
また、本発明の第5発明に係る便検査集約装置は、蓋の内側に検体棒を有する便検体容器を縦置きの状態にセットする多数の各容器セット穴が縦・横に整列して設けられ、X方向となる左右に移動可能な検体ラックと、前記検体ラックと並んで配置され、所定量の希釈液が入る多数の各希釈ホールが縦・横に整列して設けられ、X方向となる左右に移動可能な希釈プレートと、前記便検体容器の蓋を保持して便検体容器全体を支持する蓋保持状態と支持を解除する蓋保持解除状態とに切換え可能な蓋保持部材を有する希釈ヘッド部と、前記希釈ヘッド部の支持フレームに支持され、前記蓋支持部材の真下で、かつ、希釈ヘッド部の下降時に便検体容器の容器胴部を保持する前進位置と、その前進位置から後退した後退位置とにそれぞれ独立して動く進退可能な容器胴部保持部材と、前記希釈ヘッド部を前記検体ラックのラック上方及び希釈プレートのプレート上方へそれぞれ移動させるY方向となる前後へ制御可能な移動制御手段と、前記希釈プレートの近くに配置され、各希釈ホール内の希釈完了液を数人分又は数十人分を一箇所に集めるための集約容器と、前記希釈プレートの希釈ホール内から希釈完了液を吸引し、吸引した希釈完了液を前記集約容器内へ吐出するチップノズルが設けられた移動可能な集約ヘッド部とを備え、前記希釈ヘッド部は、少なくとも、前記便検体容器の蓋と容器胴部とがそれぞれ保持された時、容器胴部と検体棒を有する蓋とを上下に分離するよう前記希釈ヘッド部を上昇させる上昇制御と、分離完了後の容器胴部が前進位置から後退した後退位置の時、検体棒と一緒に前記希釈ヘッド部を希釈プレートの希釈ホール内へ向けて下降させる下降制御可能なヘッド昇降手段を有していることを特徴とする。
また、本発明の第6発明に係る便検査集約装置は、蓋の内側に検体棒を有する便検体容器を縦置きの状態にセットする多数の各容器セット穴が縦・横に整列して設けられた検体ラックと、前記検体ラックと並んで配置され、所定量の希釈液が入る多数の各希釈ホールが縦・横に整列して設けられた希釈プレートと、前記便検体容器の蓋を保持して便検体容器全体を支持する蓋保持状態と支持を解除する蓋保持解除状態とに切換え可能な蓋保持部材を有する希釈ヘッド部と、前記希釈ヘッド部の支持フレームに支持され、前記蓋支持部材の真下で、かつ、希釈ヘッド部の下降時に便検体容器の容器胴部を保持する前進位置と、その前進位置から後退した後退位置とにそれぞれ独立して動く進退可能な容器胴部保持部材と、前記希釈ヘッド部を前記検体ラックの各容器セット穴上方及び希釈プレートの各希釈ホール上方とにそれぞれ移動させるX、Y方向となる前後及び左右へ制御可能な移動制御手段と、前記希釈プレートの近くに配置され、各希釈ホール内の希釈完了液を数人分又は数十人分を一箇所に集めるための集約容器と、前記希釈プレートの希釈ホール内から希釈完了液を吸引し、吸引した希釈完了液を前記集約容器内へ吐出するチップノズルが設けられた移動可能な集約ヘッド部とを備え、前記希釈ヘッド部は、少なくとも、前記便検体容器の蓋と容器胴部とがそれぞれ保持された時、容器胴部と検体棒を有する蓋とを上下に分離するよう前記希釈ヘッド部を上昇させる上昇制御と、分離完了後の容器胴部が前進位置から後退した後退位置の時、検体棒と一緒に前記希釈ヘッド部を希釈プレートの希釈ホール内へ向けて下降させる下降制御可能なヘッド昇降手段を有していることを特徴とする
本発明によれば、例えば、数十人分の希釈完了液を集約容器1箇所に効率よく迅速に集めることができると共に、それを細菌検査にかけることで、それが陰性とでれば一回の検査で数十人分の検査が完了となる。一方、仮に陽性とでた場合には、その集約容器内から的を絞って数回に分けて再検査を行うようにすれば、大幅な検査効率の向上を図ることができる。また、寒天培地の入ったシャーレは使用しないで済むようになり、検査コストの削減につながる。
第1実施形態に係る便検体集約装置の斜視図である。 第1実施形態に係る便検体集約装置の平面図である。 第1実施形態に係る便検体集約装置で、希釈プレート、および、希釈プレートに検査対象の希釈検体を入れる構成を説明する斜視図である。 第1実施形態に係る便検体集約装置で、希釈ヘッド部を水平方向に移動させる構成を説明する平面図である。 第1実施形態に係る便検体集約装置で、希釈ヘッド部の構成を示す側面部分断面図である。 第1実施形態に係る便検体集約装置で、希釈ヘッド部を上下方向に移動させる構成を説明する側面図である。 図7(a)〜(c)は、それぞれ、第1実施形態に係る容器胴部保持部材の移動機構で、保持位置(便検体容器の挟持解除状態)、保持位置(便検体容器の挟持状態)、および、待機位置を説明する平面図である。 図8(a)および(b)は、それぞれ、第1実施形態に係る便検体集約装置で、集約ヘッド部の移動機構を説明する側面図、および、集約ヘッド部の要部構成を説明する側面部分断面図である。 第2実施形態に係る便検体集約装置の展開斜視図である。 第2実施形態に係る便検体集約装置の斜視図である。 第2実施形態に係る便検体集約装置で、希釈ヘッド部の移動機構を説明する側面図である。 第2実施形態に係る便検体集約装置の要部を示す平面図である。 第3実施形態に係る便検体集約装置の平面概要説明図である。 第3実施形態に係る便検体集約装置の移動制御手段を示す平面概要説明図である。 第4実施形態に係る便検体集約装置の平面概要説明図である。 図16(a)および(b)は、それぞれ、第4実施形態に係る便検体集約装置の移動制御手段を示す概要平面図および概要正面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、すでに説明したものと同一または類似の構成要素には同一または類似の符号を付し、その詳細な説明を適宜省略している。
また、図面は模式的なものであり、寸法比などは現実のものとは異なることに留意すべきである。従って、具体的な寸法比などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
また、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための例示であって、この発明の実施の形態は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものではない。この発明の実施の形態は、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
また、第2実施形態以下では、第1実施形態で既に説明したものと同様のものには同じ符号を付して説明する。
[第1実施形態]
まず、第1実施形態について説明する。
(全体構成)
図1〜図8に示すように、本実施形態の便検体集約装置10は、縦長に形成された便検体容器12の蓋12cが上となるよう縦置きの状態でセットされる多数の容器セット穴13hを備えた検体ラック13と、検体ラック13と並んで配置され、ベルト駆動力16Vによる駆動手段16により希釈取出し位置に位置決めされる所定量の希釈液が入る多数の希釈ホール14hを備えた希釈プレート14と、下降時に検体ラック13にセットされた便検体容器12の蓋12cを保持する蓋保持部材18を備えた上下動可能な希釈ヘッド部20と、を備えている。希釈プレート14は、リング状の内側希釈プレート14iと、内側希釈プレート14iの外周側に位置する外側希釈プレート14eとで構成され、何れも、一般検査用のターンテーブル15(図3参照)上に着脱自在に配置されている。
また、便検体集約装置10は、希釈ヘッド部20と一緒に移動自在に支持されている容器胴部保持部材24を備えている。容器胴部保持部材24は、蓋保持部材18の真下に臨み便検体容器12の容器胴部12bを保持する保持位置(前進位置)と、真下から後退した待機位置(後退位置)とに動くことが可能なように、希釈ヘッド部20とは独立して進退可能とされている。
更に、便検体集約装置10は、前後、左右方向へ移動し、検体ラック13および希釈プレート14の上方へそれぞれ希釈ヘッド部20を移動制御する第1の移動制御手段26(図4に示すように平面視で横方向に移動制御する手段)および第2の移動制御手段28(図4に示すように平面視で縦方向に移動制御する手段)と、希釈プレート14の近接部位に配置され、各希釈ホール14h内の希釈完了液を数人分または数十人分を1箇所へ集めるための試験管状の集約用チューブ30(集約容器)と、希釈取出し位置(後述のチップノズル用内側開口114iまたはチップノズル用外側開口114eの真下位置)に位置決めされた希釈プレート14の希釈ホール内から希釈完了液を吸引し、吸引した希釈完了液を集約用チューブ30内へ吐出する着脱可能なチップノズル32を備えた集約ヘッド部34とを有する。
そして、便検体集約装置10は、駆動する各構成要素を制御する制御ユニット(図示せず)を備えている。
本実施形態では、便検体集約装置10は、50本の便検体容器12を収容可能な検体ラック13を4つ配置できる構成にされている。そして、希釈プレート14は2組配置されている。1組の希釈プレート14では、内側希釈プレート14iに50個の希釈ホール14hが配置され、外側希釈プレート14eにも50個の希釈ホール14hが配置されている。もう1組の希釈プレート14にも同様に希釈ホール14hが配置されている。従って、1組の希釈プレート14で2つの検体ラック13に対応し、もう1組の希釈プレート14で残り2つの検体ラック13に対応している。また、集約用チューブ30は、各検体ラック13に対応してチップラック36に4本配置されている。
(希釈ヘッド部)
図5に示すように、希釈ヘッド部20の蓋保持部材18は、その下方に位置して上下方向に延びる棒状部材56(後述)によって便検体容器12の蓋12cの挟持、挟持解除が切り換えられる構成になっている。
そして、図5、図6に示すように、希釈ヘッド部20は、便検体容器12の蓋12cを保持する保持状態(実線)と解除状態(二点鎖線)とに蓋保持部材18を切り換える切換制御手段40と、少なくとも便検体容器12の蓋12cと容器胴部12bとがそれぞれ保持された時、蓋保持部材18を縦軸中心回りに回転させる保持部材回転手段42と、を備えている。そして、便検体集約装置10には、少なくとも保持部材回転手段42による蓋保持部材18の回転時および容器胴部保持部材24が後退した待機位置の時、それぞれに対応して希釈ヘッド部20を独立して上昇または下降制御するヘッド昇降手段44が設けられている。
希釈ヘッド部20の切換制御手段40は、水平方向に平行な回動軸を有する回動支点46によってシーソのように動く棒状の駆動力伝達部材48と、駆動力伝達部材48の一方の基端側にクランク運動の伝達力を与えるクランク運動用モータ50と、を備えており、クランクピン50aは駆動力伝達部材48の長孔48aと係合している。これにより、クランク運動用モータ50の回転によって駆動力伝達部材48の他方となる先端部が略上下方向に往復動(二点鎖線と実線)する構成になっている。更に、切換制御手段40は、駆動力伝達部材48の先端部から上下方向の移動力を受けるように取り付けられた移動力伝達部材52と、移動力伝達部材52の下端部に取り付けられ、移動力伝達部材52から受ける移動力によりガイドレール53に沿って上下方向に往復動可能な中間部材54と、上下方向に沿った軸回りに回動可能なように中間部材54などに取り付けられて下方に延びる棒状部材56と、棒状部材56の下端部に取り付けられ、蓋保持部材18に開閉力を与える開閉力付与部材58と、を備えている。
開閉力付与部材58は、前記棒状部材56を取囲む回転可能な回転軸体57にピンP1、P2によって支持され、移動力伝達部材52の下降時に、中間部材54を介して棒状部材56が、下降することで矢印の如く下向きに押圧される。この結果、蓋保持部材18はピンP1、P2を支点として実線から鎖線へ回動し保持解除状態となる。
また、棒状部材56が上昇することで、上向きの引き上げ力が働らく。この結果、蓋保持部材18はピンP1、P2を支点として鎖線から実線へ回動し、保持状態が確保されるようになっている。
蓋保持部材18を回転させる前記保持部材回転手段42は、ベアリング等の軸受によって回転自在に支持された前記回転軸筒体57のプーリー64と、低速回転用の駆動モータ68のモータプーリー65とに掛け回された伝導ベルト66によって構成され、縦軸中心として前記回転軸筒体57に回転力が与えられることで、蓋保持部材18の回転が可能となっている。
一方、希釈ヘッド部20は、図4に示すように第1の移動制御手段26と第2の移動制御手段28とによって前後方向であるY方向と、左右方向であるX方向とに移動制御されることで、検体ラック13及び希釈プレート14の上方への移動が可能となっている。
第1の移動制御手段26は、正転、逆転可能な駆動モータM1と駆動モータM1によって正転、逆転するねじ杆26aとからなり、そのねじ杆26aに希釈ヘッド部20のヘッド支持移動ラック70が螺合している。これにより、ねじ杆26aの正転又は逆転によりガイドレール27に沿って希釈ヘッド部20のY方向への移動制御が可能となる。
第2の移動制御手段28は、正転、逆転可能な駆動モータM2と駆動モータM2によって正転、逆転するねじ杆28aとからなり、そのねじ杆28aに第1の移動制御手段26を片持状に支持する制御手段移動ラック71が螺合している。これにより、ねじ杆28aの正転、逆転によりガイドレール73に沿って第1の移動制御手段26と一緒に希釈ヘッド部20のX方向への移動制御が可能となっている。希釈ヘッド部20を上下動させるヘッド昇降手段44は、図6に示すように支持フレーム75に設けられた正転、逆転可能な駆動モータM3によって回転するねじ杆72に希釈ヘッド部20のねじ部74a、74bが螺合し、ねじ杆72の正転又は逆転によって支持フレーム75に沿って希釈ヘッド部20の上下動が可能となっている。
なお、希釈ヘッド部20の上下動は、検体ラック13から便検体容器12を取り出す時と、便検体容器12からの蓋12cの取り外し及び装着時と、希釈プレート14の希釈ホール14h内へ、蓋12cに設けられた検体棒12Kの先端を出し入れして便検体を希釈する希釈時の各条件に対応してそれぞれ作動制御される。
また、ヘッド昇降手段44による上下動と組合せて使用される前記保持部材回転手段42による回転は、便検体容器12を検体ラック13から取り出した時にバーコード情報を読み込む時と、後述する容器胴部保持部材24によって容器胴部が保持された便検体容器12からの蓋12cの取り外し及び装着時の各条件に対応してそれぞれ作動制御されるようになっている。
これにより、蓋の嵌合挿入タイプ又はねじ式タイプのいずれの場合でも対応が可能になると共に、特に、嵌合挿入タイプの場合には、回転させることで円滑に取り外せるようになる。
(容器胴部保持部材)
図6、図7に示すように、希釈ヘッド部20の下部には、便検体容器12の容器胴部12bを保持する容器胴部保持部材24と、容器胴部保持部材24を保持位置(図7(a)および(b)、図6の二点鎖線)と待機位置(図7(c)、図6の実線)とに水平方向に進退動可能に保持する保持機構78と、が設けられている。保持機構78は、容器胴部保持部材24を案内する案内棒80と、モータによって回転されるクランクアーム82と、を有する。
容器胴部保持部材24は、容器胴部保持部材本体24mとの間で便検体容器12を挟持する挟持部材24tを有する。
容器胴部保持部材24には平面視で略中央に空洞部84が形成されており、挟持部材24tには、容器胴部保持部材24の先端部を貫通して空洞部84に延び出している延出し棒86と、延出し棒86の後端側(クランクアーム側)に固定されている支持部材88と、延出し棒86に挿通されている圧縮コイルバネ90と、を備えている。圧縮コイルバネ90は、支持部材88および容器胴部保持部材本体24mによってそれぞれ端部が支えられている。
そしてクランクアーム82は、先端部に、空洞部84内で上方に延び出す伝達部89を有しており、伝達部89が支持部材88の押圧または後退により、容器胴部保持部材24の進退動、更には便検体容器12の挟持、挟持解除の切り換えが行われる構成になっている。
具体的には、クランクアーム82が水平の時(図7(a))、最大の押し出しストロークとなり、容器胴部保持部材24は保持位置(図6の二点鎖線、図7(a))に押し出される。この時、狭持部材24tと部材本体24mと(詳細に説明すると、挟持部材24tの半円弧状の挟持面24t−1と対向し合う部材本体24mの半円弧状の挟持面24m−1と)は開いた保持待機状態が確保される。
また、クランクアーム82が水平位置から若干回動した時(図7(b))、最大の押し出しストロークから若干小さくなると共に圧縮コイルばね90のばね圧の働きによって狭持部材24tと部材本体24mとによる狭持状態が確保される。
さらに、クランクアーム82が図7(b)よりさらに回動した時(図7(c))、クランクアーム82により支持部材88の押圧が解除され、狭持状態のまま待機位置(図6の実線、図7(c))に移動制御されるようになっている。
(集約ヘッド部)
図2、図8に示すように、集約ヘッド部34は、上下方向に延びるシリンダ92と、シリンダ92内を進退動することで吸引または吐出するためのピストン94と、ピストン94を進退動させるピストン駆動部96と、シリンダ92の先端側に設けられ、ノズル装着位置32Pにおいてチップノズル32を圧入により着脱自在に装着するチップ装着部98と、チップ装着部98とシリンダ92との間に位置し上下動することで使用完了後のチップノズル32を落下させるチップノズル用落下板100と、装着したチップノズル32の高さ位置を変更するための上下動モータ102とを有する。
また、集約ヘッド部34は、ピストン駆動部96、ピストン94、シリンダ92、チップ装着部98、上下動モータ102などを保持する保持部材104と、保持部材104から下方に延び出すと共に回動軸心Zとなる集約ヘッド回動軸106と、集約ヘッド回動軸106の下端に取り付けられた回動ギア108と、回動ギア108に回動力を付与する回動モータ110とを有する。
ここで、内側希釈プレート14iおよび外側希釈プレート14eの希釈ホール14hは何れもリング状に配置されている。そして、希釈プレート14の上側には中空円盤状のカバー112が取り付けられている。このカバー112には、内側希釈プレート14iの希釈ホール14hにチップノズル32を差し込むためのチップノズル用内側開口114iと、外側希釈プレート14eの希釈ホール14hにチップノズル32を差し込むためのチップノズル用外側開口114eとが形成されている。また、集約用チューブ30は内側希釈プレート14iの内周側に配置されている。そして、集約用チューブ30、チップノズル用内側開口114i、チップノズル用外側開口114e、および、チップノズル32を装着するノズル装着位置32pとが同一の円周C上に配置されており、集約ヘッド回動軸106の中心位置が円周Cの中心位置にされている。
(希釈液注入部)
便検体集約装置10は、図1、図2に示すが如く、各希釈ホール14h内へ所定量の希釈液を注入するために先端部に希釈液の注入ノズルを有する希釈液注入部120を回動自在に備えており、カバー112には、希釈液注入部120の注入ノズルが挿入される希釈液用開口122が、内側希釈プレート14iおよび外側希釈プレート14eに対応して2つ形成されている。
更に、カバー112には、蓋12cから下方に延びている検体棒12kを挿通させる検体棒用内側開口116iおよび検体棒用外側開口116eが形成されている。検体棒用内側開口116iは内側希釈プレート14iに対応する位置に形成され、検体棒用外側開口116eは外側希釈プレート14eに対応する位置に形成されている。上記の所定位置は、検体棒用内側開口116iまたは検体棒用外側開口116eの真上位置である。
(作用、効果)
以下、本実施形態の作用、効果について説明する。まず、オペレータなどにより、検体ラック13の各容器セット穴13hに、検査対象の便検体容器12を、蓋が上となるように入れて配置する。また、4本の集約用チューブ30を配置するとともに、チップラック36にチップノズル32を配置する。本実施形態では、4つの集約用チューブ30に対応させて4つのチップノズル32を配置する(図1参照)。また、希釈プレート14(内側希釈プレート14iおよび外側希釈プレート14e)をターンテーブル15上にセットしたものを便検体集約装置10にセットする。更に、検体ラック13を便検体集約装置10の所定位置に配置する。次に、希釈プレート14を回転させながらカバー112の各開口114i、114eを介して各希釈ホール14hに、希釈液注入部120から所定量の希釈液を分注する。
次に、第1の移動制御手段26、第2の移動制御手段28により希釈ヘッド部20を移動させ、ヘッド昇降手段44で希釈ヘッド部20を下降させ、蓋保持部材18で便検体容器12の蓋を保持し検体ラック13から持ち上げる。そして、便検体容器12の蓋12cを保持したまま便検体容器12の容器胴部12bを回転させ、容器胴部12bに貼付してあるバーコードを読み取る。
更に、容器胴部保持部材24を前進させて、挟持部材24tと容器胴部保持部材本体24mとによって容器胴部12bを保持する位置を、保持用位置(蓋保持部材18によって蓋12cが保持された便検体容器12の真下位置)に移動させる(図7(a)参照)。
そして、希釈ヘッド部20を下降させることで便検体容器12を下降させ、容器胴部保持部材24で容器胴部12bを挟持する(図6、図7(b)参照)。その挟持した状態において、蓋保持部材18を回転させながら上昇させることで、容器胴部12bから蓋12cを分離させる。その際、移動時に液ダレが起きても支障のないように完全に分離ではなくいわゆる半分離状態にする。
次に、第1の移動制御手段26、第2の移動制御手段28により希釈ヘッド部20を希釈プレート14上の所定位置に移動させる。移動をさせた後、希釈ヘッド部20を上昇させることで、容器胴部12bから蓋12cを完全に分離させる。そして、保持機構78により容器胴部保持部材24を後退させることにより容器胴部12bを移動させ、蓋12cを下降させることで、便検体が付着した検体棒12kを、対応する希釈ホール14hの希釈液に浸す。そして、検体棒12kを2〜3回上下動させた後、上昇させる。この結果、希釈ホール14hには、便検体容器12内の検体を希釈してなる希釈検体(希釈完了液)が収容される。
更に、保持機構78により容器胴部保持部材24を前進させて蓋12cの真下位置に到達させ、蓋12cを回転させながら下降させることで、容器胴部12bに蓋12cを取り付けて蓋をした状態にする。
その後、挟持部材24tを前進させることで容器胴部12bの挟持を解除し、希釈ヘッド部20を、各検体ラック13に対応する便検体容器用の収容口118にまで移動させて、便検体容器12を収容口118に投入する。
以上の各工程を、各便検体容器12に対し、対応する各希釈ホール14hに行う。本実施形態では、合計200本の便検体容器12について、対応する各希釈ホール14hに対してこれを行う。
これを行った後、集約ヘッド部34にチップノズルを装着させ、以下のようにして複数の希釈ホールの希釈検体を集約用チューブに入れる。
本実施形態では、1組の希釈プレート14の内側希釈プレート14iに配置された50個の希釈ホール14hに対し、チップノズル32をチップノズル用内側開口114iから挿入して希釈検体を吸い上げ、1つの集約用チューブ30に入れる。
更に、集約ヘッド部34をチップノズル32の廃棄位置に回動移動させ、チップノズル32を外すことで廃棄する(図8(b)参照)。そして、未使用のチップノズル32を集約ヘッド部34に装着させ、外側希釈プレート14eに配置された50個の希釈ホール14hに対し、チップノズル32をチップノズル用外側開口114eから挿入して希釈検体を吸い上げ、別の未使用の集約用チューブ30に入れる。そして、もう1組の希釈プレート14についても同様に行う。なお、チップノズル用内側開口114iよりもチップノズル用外側開口114eからの吸い上げを先に行ってもよく、吸い上げ順序は特にこだわらない。
その後、各集約用チューブ30(4つの集約用チューブ)について、検査工程へまわす。この時、菌が検出されない陰性とでれば、その集約用チューブ30に対応する複数(50本)の便検体容器12内の検体に菌が存在しないと判断し、50人分の検査が完了となる。一方、菌が検出された陽性の場合には、その集約用チューブ30に対応する複数(50本)の便検体容器12の少なくとも1つに菌が存在していると判断し、次の段階として、収容口118に投入されたこの複数の便検体容器12の検体について、例えば、数回に分けて再検査を行う。
この結果、多数の便検体の検査を効率よく完了することができると共に、寒天培地の入ったシャーレは使用しないで済むようになる。また、希釈プレート14を新たに交換すれば、次の検査に迅速に対応することができると共にしかも、例えば、検出対象がノロウィルスである場合、エッペンチューブ(容器胴部に蓋が繋がっている便検体容器)に対応させた形状の希釈プレートを用いることができる。このように、希釈プレートが希釈ホールの異なる別の希釈プレートと交換できるように着脱自在に支持されていることにより、便検体集約装置10による検査でバリエーションが広がる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、回転プレートに、検体ラック機能と希釈プレート機能とを持たせた変形例を示したものである。図9〜図12に示すように、本実施形態の便検体集約装置210は、回動可能なリング状の回転プレート214を備えている。この回転プレート214は、別の回転プレートと交換できるよう着脱自在に支持されている。
回転プレート214は、縦長に形成された便検体容器12の蓋12cが上となるよう縦置きの状態でセットされるリング状に配置された多数の容器セット穴213hと、そのリング状に配置された容器セット穴213hの内側又は外側の関係にリング状に配置され、所定量の希釈液が入る多数の希釈ホール214hとを有する。ここで、リング状に配置された容器セット穴213hの内側又は外側の関係にリング状に希釈ホール214hが配置されている、とは、希釈ホール214hの配置位置は容器セット穴213hの内側、外側の何れの側であってもよい、ということを意味する。
そして、回転プレート214は、補助プレート215nを介してターンテーブル215に着脱自在に支持され、ターンテーブル215は、ベルト駆動216kによる駆動手段216によって回転自在に制御可能となっている。
また、便検体集約装置210は、下降時に容器セット穴213hにセットされた便検体容器12の蓋12cを保持する蓋保持部材18を備えた上下動可能な希釈ヘッド部20と、希釈ヘッド部20と一緒に移動自在に支持された容器胴部保持部材24と、回転プレート214の内側に配置され、例えば、数十人分の希釈完了液を入れる集約用チューブ30と、前記希釈ホール214hから希釈完了液を吸引し、前記集約用チューブ30へ吐出する集約ヘッド部34とを有し、これらは、いずれも第1実施形態と同一のため同一符号を符して詳細な説明を省略する。
一方、希釈ヘッド部20は、図11、図12に示す如くヘッド移動ラック270を介してクランク状に形成された支持フレーム230の水平部230aに支持され、第1、第2の移動制御手段226、228により移動可能となっている。
第1の移動制御手段226は、正転、逆転可能な駆動モータM4とその駆動モータM4によって正転、逆転するねじ杆227とからなり、そのねじ杆227に前記ヘッド移動ラック270のナット部270nが螺合している。これにより、ねじ杆227の正転、逆転により希釈ヘッド部20は、図12に示すように容器セット穴213hと隣り合う希釈ホール214hとの間のスライド移動が可能となる。
第2の移動制御手段228は、駆動モータM5及び伝導ギヤ231とにより回動軸233の軸心を中心として扇状に回動するよう支持フレーム230を支持する構造となっている。これにより、図12に示すように回転プレート214の上方とその回転プレート214から後退した待機位置(鎖線)とに回動可能となり、回転プレート214の装着、取り外しが支障なく行なえるようになっている。
(作用、効果)
以下、本実施形態の作用、効果について説明する。まず、オペレータなどにより、回転プレート214の各容器セット穴213hに、検査対象の便検体容器12を、蓋12cが上となるように入れて配置する。また、集約用チューブ30を配置するとともに、チップラックにチップノズル(第1実施形態で説明したものと同様のもの)を配置する。
また、回転プレート214の各希釈ホール214hに、希釈液注入部(第1実施形態で説明したものと同様のもの)から所定量の希釈液を分注する。
次に、準備完了後、動作工程に入るようになるが、この場合、容器セット穴213hから便検体容器12を取り出す工程と、取り出した便検体容器12から蓋12cを取り外した後、蓋12cに設けられた検体棒12Kの先端を希釈ホール214hに対して2・3回上下動させて便検体を希釈する希釈工程と、希釈完了後の希釈ホール214hから希釈完了液を吸引し、集約チューブ30内へ吐出する吸引、吐出工程等の一連の工程において、希釈ヘッド部20の蓋保持部材18、容器胴部保持部材24、ヘッド昇降手段44、保持部材回転手段42及び集約ヘッド部34の各動作は前記第1実施形態と同一のため詳細な説明を省略する。
一方、これら一連の動作において、容器セット穴213hと希釈ホール214hとは隣り合って配置された回転プレート214によって、第1の移動制御手段226による動作距離が短くなり、希釈ヘッド部20を迅速に移動させることができる結果、第1実施形態の作用、効果に加えて、作業性の向上が期待できる。
また、第2の移動制御手段228により希釈ヘッド部20を待機位置(図12の二点鎖線)への移動ができるため、回転プレート214の交換が支障なく行なえるようになる。
更に、本実施形態では、第1実施形態に比べ、検体ラック13に代えて回転プレート214を配置しており、回転プレート214は、リング状に配置された容器セット穴213hの内側または外側の関係にリング状に希釈ホール214hを有する。しかも、集約ヘッド部34や、希釈ヘッド部20、移動ラック270、第1移動手段226、および、第2移動手段228など、比較的大きい載置スペースを必要とするものを、基本的に回転プレート214の内側に配置しており、回転プレート214の内側領域を有効に利用している。従って、第1実施形態に比べ、装置構成が大幅にコンパクトになる。
なお、本実施形態では、回転プレート214として、希釈ホール214hが円周上に一列に配置されている例で説明したが、希釈ホール214hが同心円上に更に配置されることにより希釈ホール214hが複数列にわたって配置された構成にしてもよい。また、回転プレート214の内周側(回転プレート214が容器セット穴213hの外周側に配置される場合には回転プレート214の外周側)に更に回転プレートを配置できる構成にしてもよい。これらの構成により、更に多数本の便検体容器12を配置して検査することができる。この場合、集約用チューブ30を複数配置し、各円周上に位置する希釈ホール214h毎に集約用チューブ30を使い分けてもよい。これにより、便検体集約装置10による検査でバリエーションが広がる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態は、検体ラックの容器セット穴と希釈プレートの希釈ホールが縦・横に整列して配置された組合せの例である。図13、図14に示すように、本実施形態の便検査集約装置310は、蓋12cの内側に検体棒12k(図6参照)を有する便検体容器12を縦置きの状態にセットする多数の各容器セット穴13hが縦・横に整列して設けられ、X方向となる左右に移動可能な検体ラック313を備えている。本実施形態では、第1実施形態に比べ、希釈ヘッド部や集約ヘッド部の下方側に複数の検体ラック313および希釈プレート314を順次に供給し回収する搬送機構316が設けられている。
この搬送機構316は、検体ラック313を一列に配置するとともに検体ラック313をX方向となる左右に往復移動可能な検体ラック移動機構316tと、希釈プレート314を一列に配置するとともに希釈プレート314をX方向となる左右にそれぞれ移動可能な希釈プレート移動機構316wとを備えている。
検体ラック移動機構316tは、左右に長いテーブル316aと、そのテーブル316aの両側に配置されたエンドレスに回動する送り爪部316tcとが設けられ、送り爪部316tcにより検体ラック313はテーブル316上面を滑りながらX方向への移動が可能となっている。希釈プレート移動機構316wも、同様の構造で、左右に長いテーブル316bとその両側に送り爪部316wcが設けられている。
また、便検査集約装置310は、第1実施形態で説明した希釈ヘッド部20、容器胴部保持部材24、集約用チューブ30、集約ヘッド部34など、分注、希釈、集約等に関し、第1実施形態で説明したものと同様のものを備えている。希釈ヘッド部20および集約ヘッド部34の構成は第1実施形態と同様のため詳細な説明を省略する。
そして、便検査集約装置310は、図14に示すように、希釈ヘッド部20を検体ラック313のラック上方および希釈プレート314のプレート上方へそれぞれ移動させるY方向となる前後方向へ移動制御可能な希釈プレート用移動制御手段327を備えている。希釈プレート用移動制御手段327は、駆動モータM31により正転・逆転可能なねじ杆327aと、ねじ杆327aに螺合されたヘッド部327hとで構成され、ねじ杆327aの正・逆転によりY方向の移動が可能となる。
また、便検査集約装置310は、集約ヘッド部34を希釈プレート314のプレート上方へ移動させるY方向となる前後方向へ移動制御可能な集約ヘッド用移動制御手段331を有する。集約ヘッド用移動制御手段331は、駆動モータM32と駆動モータM32により正・逆転可能なねじ杆331aと、ねじ杆331aに螺合されたヘッド部331hとで構成され、ねじ杆331aの正・逆転によりY方向の移動が可能となる。
更に、便検査集約装置310は、希釈プレート移動機構316wに搬送されてくる希釈プレート314の各希釈ホール14h内へ所定量の希釈液を注入するために先端部に希釈液の注入ノズルを複数有する希釈液注入部320を備えている。
(作用、効果)
以下、本実施形態の作用、効果について説明する。希釈ヘッド部20はY方向に、検体ラック313および希釈プレート314はそれぞれX方向へ移動可能となるため、X、Y方向の組合せにより各容器セット穴13hと各希釈ホール14hとへの位置決めが可能となる。この条件において、始めに、希釈プレート移動機構316wおよび検体ラック移動機構316tにより希釈プレート314と検体ラック313とが搬送されてくる。このとき、希釈ホール14h内には希釈液注入部320により所定量の希釈液が各希釈ホール14h内へ注入される。
一方、希釈ヘッド部20を希釈プレート用移動制御手段327により検体ラック313の所定の容器セット穴13hの上方に移動させる。この移動の完了後、第1実施形態と同様に、蓋保持部材18(図6参照)による便検体容器12の蓋12cの保持と、容器胴部保持部材24による容器胴部12bの保持を行い、希釈プレート314の上方へ移動する。移動完了後、容器胴部12bと、蓋12cとの分離後に、検体棒12kを希釈ホール14h内へ挿入する一連の動作によって各希釈ホール14h内への希釈を完了する。
以下、希釈完了後の希釈ヘッド部20は、回収ボックスとなる検体ラック313の上方へ移動し、保持を解除する。これら一連の動作は第1実施形態と同一である。
一方、希釈プレート314の希釈ホール14h内の希釈完了液は、集約ヘッド部34の下位に移動し、集約ヘッド部34により吸引され、吸引された希釈完了液は集約用チューブ30内へ吐出される。以下、集約ヘッド部34は、他の希釈ホール14h内の希釈完了液を、例えば10人分や50人分を集約用チューブ30内へ集める動作を繰り返す。具体的には、希釈プレート314のX方向の移動を希釈プレート移動機構316wにより行い、集約ヘッド部34のY方向の移動を集約ヘッド用移動制御手段331により行う組合せによって対応が可能となる。
従って、複数人分の希釈完了液が集められた各集約用チューブ30を図示しない別の検査工程へまわすことで、菌が検出されない陰性とでれば、その集約用チューブ30に対応する複数(例えば50本)の便検体容器12内の検体に菌が存在しないと判断し、複数人分の検査が完了となる。一方、菌が検出された陽性の場合には、その集約用チューブ30に対応する複数(例えば50本)の便検体容器12の少なくとも1つに菌が存在していると判断し、次の段階として、この複数の便検体容器12の検体について、例えば、数回に分けて再検査を行う。
本実施形態により、検査対象の複数本の便検体容器12が収容された検体ラック313が便検査集約装置310に順次搬送されてくるので、図13で、左側を供給ラック部340、右側を回収ラック部341とすることで、第1実施形態で奏する効果に加え、特に検体ラック313の個数が多い場合に、連続した作業が可能となり作業効率の大幅な向上が図られるという効果も奏する。
[第4実施形態]
次に、図15、図16を参照しつつ第4実施形態について説明する。第4実施形態は、検体ラックの容器セット穴と希釈プレートの希釈ホールが縦・横に整列して配置された組合せにおいて、希釈ヘッド部20は、検体ラック313の各容器セット穴13hと希釈プレート314の各希釈ホール14hに対して、また、集約ヘッド部34は、希釈プレート314の各希釈ホール14hと集約用チューブ30に対してそれぞれ対応が図れるようにしたものである。
具体的には、希釈プレート20は、希釈プレート用移動制御手段427によってX方向、Y方向に移動制御可能となっている。また、集約ヘッド部34は、集約ヘッド用移動制御手段431によってX方向、Y方向に移動制御可能となっている。
希釈プレート用移動制御手段427は、Y方向移動制御機構427yとX方向移動制御機構427xとからなる。
Y方向移動制御機構427yは、正転、逆転可能な駆動モータM41yと駆動モータM41yからの動力を伝導ベルト424yを介して正転、逆転するねじ杆427ayとからなり、そのねじ杆427ayに希釈ヘッド部20のヘッド支持移動ラック470yが螺合している。これにより、ねじ杆427ayの正転又は逆転によりガイドレール425yに沿って希釈ヘッド部20のY方向への移動制御が可能となる。
X方向移動制御機構427xは、図16(b)に示すように、正転、逆転可能な駆動モータM41xと駆動モータM41xからの動力を伝導ベルト424xを介して正転、逆転するねじ杆427axとからなり、そのねじ杆427axにY方向移動制御機構427yを片持状に支持する移動機構ラック470xが螺合している。これにより、ねじ杆427axの正転、逆転によりガイドレール425xに沿ってY方向移動制御機構427yと一緒に希釈ヘッド部20のX方向への移動制御が可能となっている。
一方、集約ヘッド用移動制御手段431は、Y方向移動制御機構431yとX方向移動制御機構431xとからなる。
Y方向移動制御機構431yは、正転、逆転可能な駆動モータM42yと駆動モータM42yからの動力を伝導ベルト430yを介して正転、逆転するねじ杆431ayとからなり、そのねじ杆431ayに集約ヘッド部34のヘッド支持移動ラック471yが螺合している。これにより、ねじ杆431ayの正転または逆転によりガイドレール429yに沿って集約ヘッド部34のY方向への移動制御が可能となる。
X方向移動制御機構431xは、図16(b)に示すように、正転、逆転可能な駆動モータM42xと駆動モータM42xからの動力を伝導ベルト430xを介して正転、逆転するねじ杆431axとからなり、そのねじ杆431axにY方向移動制御機構431yを片持状に支持する移動機構ラック471xが螺合している。これにより、ねじ杆431axの正転、逆転によりガイドレール429xに沿ってY方向移動制御機構と一緒に集約ヘッド部34のX方向への移動制御が可能となっている。
なお、希釈ヘッド部20および集約ヘッド部34の構成は第1実施形態と同様のため詳細な説明を省略する。
本実施形態によれば、縦・横に整列された検体ラック313の各容器セット穴13hと希釈プレート314の各希釈ホール14hに対して希釈ヘッド部20の位置決めを正しく行えるようになる。
また、縦・横に整列された希釈プレート314の各希釈ホール14hと集約用チューブ30とに対して集約ヘッド部34の位置決めを正しく行えるようになるため、各希釈ホール14h内の希釈完了液を集約用チューブ30内へ迅速・確実に集められるようになる。
10 便検体集約装置
12 便検体容器
12c 蓋
12b 容器胴部
13 検体ラック
13h 容器セット穴
14 希釈プレート
14h 希釈ホール
16 駆動手段
18 蓋保持部材
20 希釈ヘッド部
24 容器胴部保持部材
26 第1の移動制御手段(移動制御手段)
28 第2の移動制御手段(移動制御手段)
30 集約用チューブ(集約容器)
32 チップノズル
34 集約ヘッド部
42 保持部材回転手段
44 ヘッド昇降手段
210 便検体集約装置
214 回転プレート
213h 容器セット穴
214h 希釈ホール
226 第1の移動制御手段
228 第2の移動制御手段
310 便検査集約装置
313 検体ラック
314 希釈プレート
327 希釈プレート用移動制御手段(移動制御手段)
410 便検査集約装置
427 希釈プレート用移動制御手段(移動制御手段)

Claims (10)

  1. 縦長に形成された便検体容器の蓋が上となるよう縦置きの状態でセットされる多数の容器セット穴を備えた検体ラックと、
    前記検体ラックと並んで配置され、駆動手段により希釈取出し位置に位置決めされる所定量の希釈液が入る多数の希釈ホールを備えた希釈プレートと、
    下降時に前記検体ラックにセットされた便検体容器の蓋を保持する蓋保持部材を備えた希釈ヘッド部と、
    前記希釈ヘッド部と一緒に移動自在に支持され、前記蓋保持部材の真下に臨み便検体容器の容器胴部を保持する保持位置と、真下から後退した待機位置とに独立して動く進退可能な容器胴部保持部材と、
    前後、左右方向へ移動し、前記検体ラックおよび希釈プレートの上方へそれぞれ希釈ヘッド部を移動制御する第1、第2移動制御手段と、
    前記希釈プレートの近接部位に配置され、各希釈ホール内の希釈完了液を数人分または数十人分を1箇所へ集めるための集約容器と、
    希釈取出し位置に位置決めされた前記希釈プレートの希釈ホール内から希釈完了液を吸引し、吸引した希釈完了液を前記集約容器内へ吐出する着脱可能なチップノズルを備えた集約ヘッド部と
    を有し、
    前記希釈ヘッド部は、前記便検体容器の蓋を保持する保持状態と解除状態とに前記蓋保持部材を切り換える切換制御手段と、
    少なくとも前記便検体容器の蓋と容器胴部とがそれぞれ保持された時、前記蓋保持部材を縦軸中心に回転させる保持部材回転手段と、
    少なくとも前記保持部材回転手段による蓋保持部材の回転時および前記容器胴部保持部材が後退した待機位置の時、それぞれに対応して前記希釈ヘッド部を独立して上昇または下降制御するヘッド昇降手段とを備えていることを特徴とする便検体集約装置。
  2. 前記希釈プレートは、別の希釈プレートと交換できるよう着脱自在に支持されていることを特徴とする請求項1記載の便検体集約装置。
  3. 縦長に形成された便検体容器の蓋が上となるよう縦置きの状態でセットされるリング状に配置された多数の容器セット穴と、そのリング状に配置された容器セット穴の内側又は外側の関係にリング状に配置され、所定量の希釈液が入る多数の希釈ホールとを備えた回動可能なリング状の回転プレートと、
    下降時に前記容器セット穴にセットされた便検体容器の蓋を保持する蓋保持部材を備えた希釈ヘッド部と、
    前記希釈ヘッド部と一緒に移動自在に支持され、前記蓋保持部材の真下に臨み便検体容器の容器胴部を保持する保持位置と、真下から後退した待機位置とに独立して動く進退可能な容器胴部保持部材と、
    前記容器セット穴と前記希釈ホールの上方へそれぞれ前記希釈ヘッド部を移動制御する第1移動制御手段と、前記回転プレートの上方位置及び該上方位置から後退させた待機位置に前記希釈ヘッド部を移動制御可能な第2移動制御手段と、
    前記回転プレートの近接部位に配置され、各希釈ホール内の希釈完了液を数人分又は数十人分を一箇所へ集めるための集約容器と、
    前記希釈プレートの希釈ホール内から希釈完了液を吸引し、吸引した希釈完了液を前記集約容器内へ吐出する着脱可能なチップノズルを備えた集約ヘッド部とを有し、
    前記希釈ヘッド部は、前記便検体容器の蓋を保持する保持状態と解除状態とに前記蓋保持部材を切換える切換え制御手段と、少なくとも前記便検体容器の蓋と容器胴部とがそれぞれ保持された時に前記蓋保持部材を縦軸中心に回転させる保持部材回転手段と、少なくとも前記保持部材回転手段による蓋保持部材の回転時及び前記容器胴部保持部材が後退した待機位置の時、それぞれに対応して前記希釈ヘッド部を独立して上昇又は下降制御するヘッド昇降手段と、を備えていることを特徴とする便検体集約装置。
  4. 前記回転プレートは、別の回転プレートと交換できるよう着脱自在に支持されているこを特徴とする請求項3記載の便検体集約装置。
  5. 蓋の内側に検体棒を有する便検体容器を縦置きの状態にセットする多数の各容器セット穴が縦・横に整列して設けられた検体ラックと、
    前記検体ラックと並んで配置され、所定量の希釈液が入る多数の各希釈ホールがリング状に設けられ、駆動手段により前記各希釈ホールが希釈位置で一時停止するリング状に形成された回転可能な希釈プレートと、
    前記便検体容器の蓋を保持して便検体容器全体を支持する蓋保持状態と支持を解除する蓋保持解除状態とに切換え可能な蓋保持部材を有する希釈ヘッド部と、
    前記希釈ヘッド部の支持フレームに支持され、前記蓋支持部材の真下で、かつ、希釈ヘッド部の下降時に便検体容器の容器胴部を保持する前進位置と、その前進位置から後退した後退位置とにそれぞれ独立して動く進退可能な容器胴部保持部材と、
    前記希釈ヘッド部を前記検体ラックの各容器セット穴上方と希釈プレートの希釈位置上方とにそれぞれ移動させる前後及び左右方向へ制御可能な移動制御手段と、
    前記希釈プレートの近くに配置され、各希釈ホール内の希釈完了液を数人分又は数十人分を一箇所に集めるための集約容器と、
    前記希釈プレートの希釈ホール内から希釈完了液を吸引し、吸引した希釈完了液を前記集約容器内へ吐出するチップノズルが設けられた移動可能な集約ヘッド部とを備え、
    前記希釈ヘッド部は、少なくとも、前記便検体容器の蓋と容器胴部とがそれぞれ保持された時、容器胴部と検体棒を有する蓋とを上下に分離するよう前記希釈ヘッド部を上昇させる上昇制御と、分離完了後の容器胴部が前進位置から後退した後退位置の時、検体棒と一緒に前記希釈ヘッド部を希釈プレートの希釈位置へ向けて下降させる下降制御可能なヘッド昇降手段を有していることを特徴とする便検体集約装置。
  6. 蓋の内側に検体棒を有する便検体容器を縦置きの状態にセットする多数の各容器セット穴がリング状に設けられ、駆動手段により前記各容器セット穴が容器取り出し位置で一時停止するリング状に形成された回転可能な検体ラックと、
    前記検体ラックの内側又は外側のいずれか一方に並設されるとともに所定量の希釈液が入る多数の各希釈ホールがリング状に設けられ、駆動手段により前記各希釈ホールが希釈位置で一時停止するリング状に形成された回転可能な希釈プレートと、
    前記便検体容器の蓋を保持して便検体容器全体を支持する蓋保持状態と支持を解除する蓋保持解除状態とに切換え可能な蓋保持部材を有する希釈ヘッド部と、
    前記希釈ヘッド部の支持フレームに支持され、前記蓋支持部材の真下で、かつ、希釈ヘッド部の下降時に便検体容器の容器胴部を保持する前進位置と、その前進位置から後退した後退位置とにそれぞれ独立して動く進退可能な容器胴部保持部材と、
    前記希釈ヘッド部を前記検体ラックの容器取り出し位置上方及び希釈プレートの希釈位置上方とにそれぞれ移動させる移動制御手段と、
    前記希釈プレートの近くに配置され、各希釈ホール内の希釈完了液を数人分又は数十人分を一箇所に集めるための集約容器と、
    前記希釈プレートの希釈ホール内から希釈完了液を吸引し、吸引した希釈完了液を前記集約容器内へ吐出するチップノズルが設けられた移動可能な集約ヘッド部とを備え、
    前記希釈ヘッド部は、少なくとも、前記便検体容器の蓋と容器胴部とがそれぞれ保持された時、容器胴部と検体棒を有する蓋とを上下に分離するよう前記希釈ヘッド部を上昇させる上昇制御と、分離完了後の容器胴部が前進位置から後退した後退位置の時、検体棒と一緒に前記希釈ヘッド部を希釈プレートの希釈位置へ向けて下降させる下降制御可能なヘッド昇降手段を有していることを特徴とする便検体集約装置。
  7. 蓋の内側に検体棒を有する便検体容器を縦置きの状態にセットする多数の各容器セット穴が縦・横に整列して設けられ、X方向となる左右に移動可能な検体ラックと、
    前記検体ラックと並んで配置され、所定量の希釈液が入る多数の各希釈ホールが縦・横に整列して設けられ、X方向となる左右に移動可能な希釈プレートと、
    前記便検体容器の蓋を保持して便検体容器全体を支持する蓋保持状態と支持を解除する蓋保持解除状態とに切換え可能な蓋保持部材を有する希釈ヘッド部と、
    前記希釈ヘッド部の支持フレームに支持され、前記蓋支持部材の真下で、かつ、希釈ヘッド部の下降時に便検体容器の容器胴部を保持する前進位置と、その前進位置から後退した後退位置とにそれぞれ独立して動く進退可能な容器胴部保持部材と、
    前記希釈ヘッド部を前記検体ラックのラック上方及び希釈プレートのプレート上方へそれぞれ移動させるY方向となる前後へ制御可能な移動制御手段と、
    前記希釈プレートの近くに配置され、各希釈ホール内の希釈完了液を数人分又は数十人分を一箇所に集めるための集約容器と、
    前記希釈プレートの希釈ホール内から希釈完了液を吸引し、吸引した希釈完了液を前記集約容器内へ吐出するチップノズルが設けられた移動可能な集約ヘッド部とを備え、
    前記希釈ヘッド部は、少なくとも、前記便検体容器の蓋と容器胴部とがそれぞれ保持された時、容器胴部と検体棒を有する蓋とを上下に分離するよう前記希釈ヘッド部を上昇させる上昇制御と、分離完了後の容器胴部が前進位置から後退した後退位置の時、検体棒と一緒に前記希釈ヘッド部を希釈プレートの希釈ホール内へ向けて下降させる下降制御可能なヘッド昇降手段を有していることを特徴とする便検体集約装置。
  8. 蓋の内側に検体棒を有する便検体容器を縦置きの状態にセットする多数の各容器セット穴が縦・横に整列して設けられた検体ラックと、
    前記検体ラックと並んで配置され、所定量の希釈液が入る多数の各希釈ホールが縦・横に整列して設けられた希釈プレートと、
    前記便検体容器の蓋を保持して便検体容器全体を支持する蓋保持状態と支持を解除する蓋保持解除状態とに切換え可能な蓋保持部材を有する希釈ヘッド部と、
    前記希釈ヘッド部の支持フレームに支持され、前記蓋支持部材の真下で、かつ、希釈ヘッド部の下降時に便検体容器の容器胴部を保持する前進位置と、その前進位置から後退した後退位置とにそれぞれ独立して動く進退可能な容器胴部保持部材と、
    前記希釈ヘッド部を前記検体ラックの各容器セット穴上方及び希釈プレートの各希釈ホール上方とにそれぞれ移動させるX、Y方向となる前後及び左右へ制御可能な移動制御手段と、
    前記希釈プレートの近くに配置され、各希釈ホール内の希釈完了液を数人分又は数十人分を一箇所に集めるための集約容器と、
    前記希釈プレートの希釈ホール内から希釈完了液を吸引し、吸引した希釈完了液を前記集約容器内へ吐出するチップノズルが設けられた移動可能な集約ヘッド部とを備え、
    前記希釈ヘッド部は、少なくとも、前記便検体容器の蓋と容器胴部とがそれぞれ保持された時、容器胴部と検体棒を有する蓋とを上下に分離するよう前記希釈ヘッド部を上昇させる上昇制御と、分離完了後の容器胴部が前進位置から後退した後退位置の時、検体棒と一緒に前記希釈ヘッド部を希釈プレートの希釈ホール内へ向けて下降させる下降制御可能なヘッド昇降手段を有していることを特徴とする便検体集約装置。
  9. 前記希釈ヘッド部は、前記便検体容器の蓋と容器胴部とがそれぞれ保持され、容器胴部と蓋とを上下に分離させる時に、蓋が回転しながら前記希釈ヘッド部と一緒に上昇するよう縦軸中心に前記蓋保持部材を回転させる保持部材回転手段を備えていることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の便検体集約装置。
  10. 前記希釈プレートは、別の希釈プレートと交換できるように着脱自在に支持されていることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の便検体集約装置。
JP2013243979A 2012-12-07 2013-11-26 便検体集約装置 Active JP5747339B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013243979A JP5747339B2 (ja) 2012-12-07 2013-11-26 便検体集約装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012268352 2012-12-07
JP2012268352 2012-12-07
JP2013243979A JP5747339B2 (ja) 2012-12-07 2013-11-26 便検体集約装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014132262A true JP2014132262A (ja) 2014-07-17
JP5747339B2 JP5747339B2 (ja) 2015-07-15

Family

ID=51411394

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013243979A Active JP5747339B2 (ja) 2012-12-07 2013-11-26 便検体集約装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5747339B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017106797A (ja) * 2015-12-09 2017-06-15 メディカテック株式会社 便試験体サンプル製造装置
JP2018059776A (ja) * 2016-10-04 2018-04-12 メディカテック株式会社 採便容器、および、便検査装置
JP2021039068A (ja) * 2019-09-05 2021-03-11 株式会社柴崎製作所 検体希釈装置、検体集約装置、および検体希釈方法

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62863A (ja) * 1985-06-26 1987-01-06 Nippon Tectron Co Ltd 自動分析装置
JPS63292064A (ja) * 1987-05-06 1988-11-29 アボット・ラボラトリーズ 自動臨床分析装置用資料収容装置
JPH01105860U (ja) * 1988-01-11 1989-07-17
JPH0272898A (ja) * 1988-09-09 1990-03-13 Erumetsukusu:Kk 培地上への被検物の塗沫方法及びその装置
JPH0289358U (ja) * 1988-12-27 1990-07-16
JPH06117974A (ja) * 1991-10-30 1994-04-28 S R L:Kk 試料採取器具
JPH09196913A (ja) * 1996-01-19 1997-07-31 Medica Tec Kk 血液等の検査における多量検体処理方法
JP2001159635A (ja) * 1999-11-30 2001-06-12 Aloka Co Ltd 検体処理システム
JP2004286705A (ja) * 2003-03-25 2004-10-14 Toyo Kizai Kagaku Kk 塗抹棒及び採検体管

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62863A (ja) * 1985-06-26 1987-01-06 Nippon Tectron Co Ltd 自動分析装置
JPS63292064A (ja) * 1987-05-06 1988-11-29 アボット・ラボラトリーズ 自動臨床分析装置用資料収容装置
JPH01105860U (ja) * 1988-01-11 1989-07-17
JPH0272898A (ja) * 1988-09-09 1990-03-13 Erumetsukusu:Kk 培地上への被検物の塗沫方法及びその装置
JPH0289358U (ja) * 1988-12-27 1990-07-16
JPH06117974A (ja) * 1991-10-30 1994-04-28 S R L:Kk 試料採取器具
JPH09196913A (ja) * 1996-01-19 1997-07-31 Medica Tec Kk 血液等の検査における多量検体処理方法
JP2001159635A (ja) * 1999-11-30 2001-06-12 Aloka Co Ltd 検体処理システム
JP2004286705A (ja) * 2003-03-25 2004-10-14 Toyo Kizai Kagaku Kk 塗抹棒及び採検体管

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017106797A (ja) * 2015-12-09 2017-06-15 メディカテック株式会社 便試験体サンプル製造装置
JP2018059776A (ja) * 2016-10-04 2018-04-12 メディカテック株式会社 採便容器、および、便検査装置
JP2021039068A (ja) * 2019-09-05 2021-03-11 株式会社柴崎製作所 検体希釈装置、検体集約装置、および検体希釈方法
JP7286154B2 (ja) 2019-09-05 2023-06-05 株式会社柴崎製作所 検体希釈装置、検体集約装置、および検体希釈方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5747339B2 (ja) 2015-07-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE202018106740U1 (de) Chemilumineszenzdetektor
CN113176417B (zh) 一种检测血液样本中血常规参数和c反应蛋白参数的方法
CN106323712B (zh) 细胞染色制片机及染色制片方法
CN109520805B (zh) 一种全自动液基细胞制片染色一体机
JP5747339B2 (ja) 便検体集約装置
CN206974785U (zh) 一种用于薄层细胞学检测技术的全自动制片机
CN210142066U (zh) 一种可自动加样与清洁的微量样品检测装置总成
CN110429768B (zh) 一种微型电机的生产设备
CN113588387A (zh) 一种自动化医学检验血液堆片染色机
CN112691261A (zh) 一种医用针使用后针头活塞分离设备
CN106501538B (zh) 一种试剂加注系统
JP6307694B2 (ja) 便検体集約装置
CN110763857A (zh) 一种生化分析仪及其使用方法
CN115839872A (zh) 一种全自动液基细胞制片染色机
CN117487646A (zh) 外泌体高通量全自动提取仪
CN210752747U (zh) 一种移液机
CN110763858A (zh) 一种生化分析仪的抓取转移装置
CN110208559B (zh) 一种生化分析仪
CN114100719A (zh) 一种医疗标本处理装置
CN219951032U (zh) 一种微生物检测设备
CN218530095U (zh) 过滤机构、溶液过滤装置及过滤设备
CN219391535U (zh) 一种液基细胞染色机
JPH07274939A (ja) 自動無菌試験装置
JP7286154B2 (ja) 検体希釈装置、検体集約装置、および検体希釈方法
CN117448122B (zh) 一种检测样本提取装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150303

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150324

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150421

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5747339

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250