JP4254994B2 - デイスポーザブルな反応容器を用いる分析装置 - Google Patents

デイスポーザブルな反応容器を用いる分析装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、分析装置に係り、特に、免疫測定法のような高感度の測定をするに好適な分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
臨床検査における免疫測定としては、標識物質に酵素を用いた酵素免疫測定法,蛍光色素を用いた蛍光免疫測定法などが実用化され、普及しているが、近年、より高感度な測定法として発光物質を標識物質とした発光免疫測定法が開発され、各種ホルモンの測定や感染症(肝炎やエイズ等)の検査に実用化され、評価を高めている。
【0003】
体液中の微量成分を測定する場合の検体間のコンタミネーションの回避は免疫測定で極めて重要であり、これの対策として検体や試薬に直接接触する部分,部品を1回の測定のみに使用する使い捨てとして構成した装置が報告されている。
【0004】
その例としては、1)「医学と薬学」第28巻第6号(1992年12月)p.1259−1264に記載されている全自動化学発光酵素免疫測定システムや、2)「日本臨床検査学会第24回大会」機器・試薬セミナー(1992年)で発表された高速全自動発光免疫測定装置や、3)「CLINICAL CHEMISTRY」Vol.40,No.3(1994)p.407−410に紹介された「Automated Immunoassay System」等が知られている。
【0005】
第1及び第2の従来技術の装置は、検体の分取に用いる分注ノズルの先端には、デイスポーザブルなノズルチップを装着して、検体の分取を行っている。また、試薬はデイスポーザブル試薬カートリッジに予め収納してある。測定時には、この試薬カートリッジを所定の反応温度に維持された反応ラインに移して、この反応ライン上で、検体の分注,検体の撹拌,B/F(Bind/Free)分離,標識抗体の分注,第2のB/F分離,発光基質の分注等の一連の操作を行った後、発光量の測定を行うように構成されている。
【0006】
第3の従来技術の装置は、検体の分取に用いる分注ノズルの先端には、デイスポーザブルノズルチップを装着して、検体の分取を行っているが、試薬は大容量の試薬ボトルに入れられており、測定時に、デイスポーザブルな反応容器に必要量を分取するものである。反応ライン上で、反応容器への試薬の分注,検体の分注,検体の撹拌,B/F(Bind/Free)分離,標識抗体の分注,第2のB/F分離,発光基質の分注等の一連の操作を行った後、発光量の測定を行うように構成されている。
【0007】
また、発光免疫測定法のための分析装置ではなく、一般の分析装置や分析用試料の前処理装置において、特開平4ー145370号公報や特公昭62ー44222号公報に記載のように、反応ラインを用いずに、回転と上下動を行う単一のロボットアームを用いて、このロボットアームの周囲に試薬や反応容器を配置して分析や前処理を行うことも知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述した発光免疫測定法のための第1、第2及び第3の従来技術においては、デイスポーザブルなノズルチップ、試薬カートリッジ或いは反応容器等を用いることにより、コンタミネーションの回避を図っている。しかしながら、反応ラインを使用して、この反応ライン上で一連の操作を行うようにしているため、装置が大型化するという問題がある。
【0009】
一方、特開平4ー145370号公報や特公昭62ー44222号公報に記載された装置は、旋回及び上下動を行うロボットアームを中心とする装置構成となっているため、分析装置が大型化するという問題がある。
【0010】
本発明の目的は、反応容器の搬送範囲を小さくすることによって、分析装置全体の小型化を図ることができる分析装置を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、分析装置のオペレータが検体の収容された反応容器に接触することを極力回避できる分析装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、試料と試薬を混合する使い捨てタイプの反応容器を、マトリックス状に配置し、所定温度で保持するインキュベータと、試料と試薬を前記反応容器に分注する分注機構と、前記反応容器内の反応液の発光強度を測定する測定機構と、前記分注機構で試料と試薬を分注する際に前記反応容器を載置する分注ステーションと、複数の未使用反応容器が配列されたベッセルマガジンから、前記分注ステーションに前記反応容器を搬送し、かつ、前記分注ステーションから前記インキュベータに、前記反応容器を搬送する運搬機構と、記インキュベータで所定時間反応させた反応液を、前記測定機構に導くためのシッパー機構と、該シッパー機構で反応液を前記測定機構に導く際に反応容器を載置するシッパーステーションと、備え、前記運搬機構は、前記反応容器を前記インキュベータから前記シッパーステーションに搬送するものである。
【0017】
上記分析装置において、好ましくは、前記分注ステーションは同一のプレート上に複数個設けられているものである。
【0019】
上記分析装置において、好ましくは、前記分注手段は、前記複数個の分注ステーション上のうちの1つに載置された第1の反応容器に検体及び希釈液を加えた後、該第1の反応容器内に形成された希釈検体の一部を前記第1の反応容器が載置されている以外の分注ステーション上の第2の反応容器にピペッティングするものである。
【0024】
【実施例】
本発明の一実施例について、以下図面を用いて説明する。
【0025】
図1は、本発明の一実施例による発光免疫測定法のための分析装置の平面図である。
【0026】
この実施例においては、3種類の駆動機構として、分注機構100,運搬機構200,シッパー機構300が備えられている。分注機構100は、領域Aをカバーしている。運搬機構200は、領域Bをカバーしている。シッパー機構は領域Cをカバーしている。領域Aと領域Bは、その一部で重複しており、重複しているところが、分注機構100と運搬機構200の接点である。また、領域Bと領域Cは、その一部で重複しており、重複しているところが、運搬機構200とシッパー機構300の接点である。分注機構100は、図1の紙面に垂直なZ軸方向とこれに直交する軸の2軸方向に移動できる。運搬機構200は、図1の紙面に垂直なZ軸方向とこれに互いに直交するX軸,Y軸の3軸方向に移動できる。シッパー機構3は、図1の紙面に垂直なZ軸方向とこれに直交する軸の2軸方向に移動できる。
【0027】
分注機構100には、図1の上を斜め横方向に移動するノズルキャリア102が取り付けられている。ノズルキャリア102は、分注機構100のレールに沿って移動される。ノズルキャリア102には、図1の紙面に垂直なZ軸方向に上下動するノズルホルダー104が載置されている。従って、ノズルホルダー104が上下動し、さらに、ノズルホルダー104を載置したノズルキャリア102が斜め横方向に移動することにより、分注機構100は2軸方向に移動可能である。
【0028】
分注機構100の移動範囲である領域Aの最左端には、検体搬送機構110が配置されている。検体搬送機構110の上には、同心円上に、30個の試料容器112が載置されている。この試料容器112は、検体搬送機構110から取り外し自由である。30個の試料容器112が、予めドーナツ状の円板の上に載置され、その円板が、検体搬送機構110の上に載置される。しかし、緊急検体の測定の場合には、一つづつ試料容器112を検体搬送機構110上に載置することも可能である。個々の試料容器112の中にそれぞれ分析すべき検体が収容されている。検体搬送機構110は、図示しないパルスモータにより回動され、それぞれの試料容器112をノズルホルダー104の下に位置決めする。試料容器112内の検体は、ノズルホルダー104によって吸引される。
【0029】
分注機構100の移動範囲である領域A内であって、検体搬送機構110の隣には、試薬搬送機構120が配置されている。試薬搬送機構120には、試薬容器122a,122b,122cの3個1組の試薬組122が載置されている。試薬搬送機構120の上には、18組の試薬組122が載置可能である。なお、18組の試薬組122には、分析用の試薬組に加えて、希釈液やキャリブレーターやある分析項目の試薬の残量が少なくなっている時にはその試薬の予備となる試薬組等もセット可能である。従って、通常は最大18項目の分析項目の分析ができるが、他の試薬組を用いることにより更に多数の項目の分析に対応できる。一つの試薬組は、第1試薬,第2試薬及びビーズにより構成されており、試薬容器122aにはビーズ含有液が入れられ、試薬容器122bには第1試薬が入れられ、試薬容器122cには第2試薬が入れられている。ビーズは、2μm程度の磁石のビーズの外側に抗体を付した免疫反応用担体である。分析項目によっては、第1試薬だけを用いる場合もあり、その際には、試薬容器122bは、使われない。
【0030】
試薬容器122a,122b,122cは、それぞれ、蓋で覆われており、試薬搬送機構120の上は、蓋124で覆われている。試薬搬送機構120の内部は、温度制御されているため、その上部を蓋124で覆って外気から遮断している。試薬搬送機構120に載置された試薬組122の試薬容器の側面には、それぞれの試薬組122の分析項目を示すバーコードが取り付けられており、蓋開閉機構130は、このバーコードを読みとり、必要な試薬組122の確認を行うとともに、必要な試薬容器122a,122b,122cの内の一つ又は全部の蓋を開閉する。
【0031】
蓋124の上には、ノズルホルダー104の移動軌跡に沿って、開口126a,126b,126cが形成されている。開口126aは、試薬容器122aの上部に形成され、開口126bは、試薬容器122bの上部に形成され、開口126cは、試薬容器122cの上部に形成されている。
【0032】
試薬搬送機構120は、図示しないパルスモータによって回動され、蓋開閉機構130の前に位置決めされて、必要な試薬容器122a,122b,122cの内の一つ又は全部の蓋の開閉が行われ、また、開口126a,126b,126cのいずれか一つの下に、試薬容器122a,122b,122cの内の所定の一つが位置するように位置決めされる。試薬容器122a,122b,122c内の試薬若しくはビーズ含有液は、ノズルホルダー104によって吸引される。
【0033】
試薬搬送機構120の蓋124の上面の別の開口からは、撹拌機構140が挿入可能であり、試薬容器122a内のビーズ含有液Bを撹拌棒によって撹拌する。これにより、磁性粒子からなるビーズの溶液内での分散の程度を均一化する。撹拌機構140の撹拌棒は、洗浄槽150の方向に旋回でき、撹拌棒が洗浄槽150内で洗浄液により洗浄される。
【0034】
分注機構100の移動範囲である領域A内であって、最右端の試薬搬送機構120の右側には、バッファプレート160が配置されている。バッファプレート160には、2個の中継ステーション162と3個の分注ステーション164が設けられている。中継ステーション162及び分注ステーション164は、いずれも、バッファプレート160に形成された円形の開口であり、分注機構100のノズルホルダー104の移動軌跡の下に設けられている。中継ステーション162には、使い捨てタイプのノズルチップが載置され、この中継ステーション162に載置されたノズルチップがノズルホルダー104の先端に取り付けられて、検体の分注や試薬の分注の際に用いられる。また、分注ステーション164には、使い捨てタイプの反応容器が載置され、この反応容器内に、ノズルホルダー104によって吸引された検体や試薬が吐出される。中継ステーション162及び分注ステーション164の詳細については、後述する。
【0035】
バッファプレート160の高さは、そこに載置されたノズルチップ又は反応容器の上端が、試薬搬送機構120の上を覆う蓋124の高さとほぼ同じであり、この位置に合わせて、ノズルホルダー104が上昇する時の最上端の位置が設定されている。ノズルホルダー104がノズルチップを持った状態でのノズルチップ先端の位置は、バッファプレート160及び蓋124の高さより、僅かに上である。
【0036】
さらに、分注機構100の移動範囲である領域A内であって、試薬搬送機構120とバッファプレート160の間には、洗浄槽150が設けられている。洗浄槽150には、洗浄液を噴出するノズルが設けられている。分注機構100のノズルホルダー104が、洗浄槽150の真上に位置すると、ノズルの先端から洗浄液が噴出され、ノズルホルダー104の先端に取り付けられたノズルチップの外周に付着した検体又は試薬を洗い流す。
【0037】
以上説明したように、分注機構100のノズルホルダー104は、検体搬送機構110,試薬搬送機構120,洗浄槽150及びバッファプレート160の上を、直線状の軌跡に沿って移動し、さらに、検体搬送機構110,試薬搬送機構120及びバッファプレート160の位置でZ軸方向に上下動して、2軸方向に移動できる。
【0038】
図1における運搬機構200には、Y軸方向に延在しているY軸フレーム210と、このY軸フレーム210に対して移動可能に取り付けられ、Y軸フレーム210に直交する方向に延在しているX軸フレーム230が備えられている。X軸フレーム230は、Y軸方向に移動可能である。X軸フレーム230には、X軸方向に移動可能なXキャリッジ250が取り付けられている。さらに、Xキャリッジ250の中には、Z軸方向に移動可能な一対のフィンガーが取り付けられている。即ち、この運搬機構200は、3軸方向に移動可能である。Xキャリッジ250は、グリップ機構251を含む移動体として働く。
【0039】
運搬機構200の移動範囲である領域Bには、ストッカー270が配置されている。ストッカー270の内側でその左側には、3個のベッセルマガジン272a,272b,272cが配置されている。ベッセルマガジン272a,272b,272cの内の1個のベッセルマガジンには、6行10列のマトリックス状に配置された円形の開口があり、それぞれの開口には使い捨てタイプの反応容器274が載置されている。即ち、1個のベッセルマガジンには、60個の反応容器が載置されるので、3個のベッセルマガジンには、合計180個の反応容器が載置されている。個々のベッセルマガジン272a,272b,272cは、ストッカー270から独立して取り外すことができ、反応容器の補充は、通常はベッセルマガジン272a,272b,272c毎に行える。勿論、反応容器を1個づつ補充してもよい。
【0040】
ストッカー270の内側には、ベッセルマガジンの他に3個のチップマガジン276a,276b,276cが配置されている。チップマガジン276a,276b,276cの内の1個のチップマガジンには、12行10列のマトリックス状に配置された円形の開口があり、それぞれの開口には使い捨てタイプのノズルチップ278が載置されている。即ち、1個のチップマガジンには、120個のノズルチップが載置されるので、3個のチップマガジンには、合計360個のノズルチップが載置されている。個々のチップマガジン276a,276b,276cは、ストッカー270から独立して取り外すことができ、ノズルチップの補充は、通常はチップマガジン276a,276b,276c毎に行える。勿論、ノズルチップを1個づつ補充してもよい。
【0041】
運搬機構200の移動範囲には、バッファプレート160が配置されている。即ち、バッファプレート160は分注機構100と運搬機構200の動作範囲の接点となっている。
【0042】
Xキャリッジ250に取り付けられたグリップ機構は、ストッカー270内のベッセルマガジン272a,272b,272cから反応容器を掴み上げて、バッファプレート160の方向に移動して、分注ステーション164の円形の開口に載置する。また、Xキャリッジ250に取り付けられたグリップ機構は、ストッカー270内のチップマガジン276a,276b,276cからノズルチップを掴み上げて、バッファプレート160の方向に移動して、中継ステーション162の円形の開口に載置する。
【0043】
運搬機構200の移動範囲である領域Bの右上側の部分には、ブロック状のインキュベーター280が配置されている。インキュベーター280の内部は
所定の温度、例えば、37℃に温度制御されており、その上面には、反応容器274の外形に類似した8列4行のマトリックス状に配置された32個の開口を有するベッセルホルダー282が取り付けられている。従って、このベッセルホルダー282の開口に試薬及び検体の分注された反応容器を運搬機構200により搬送してきて、挿入して保持することにより、反応容器内の検体及び試薬を所定温度に加熱できる。
【0044】
運搬機構200の移動範囲である領域Bの右上側の部分で、インキュベーター280内のベッセルホルダー282の右側には、シッパーステーション284が設けられている。インキュベーター280において、所定の反応時間の経過した反応容器が、このシッパーステーション284の位置に、運搬機構200により搬送されてくる。このシッパーステーション284は、後述するシッパー機構300が反応時間の経過した検体及び試薬を吸引して測定ユニット310に移送するための定位置である。
【0045】
運搬機構200の移動範囲である領域B内であって、インキュベーター280,ベッセルマガジン272a,272b,272c及びチップマガジン276a,276b,276cの下側の装置本体の内部には、図中、破線で示すウエストボックス290が配置されている。ウエストボックス290には、2つの開口があり、その一つは、バッファプレート160に設けられた投棄位置166の下に開いたノズルチップ用開口292であり、他の一つは、インキュベーター280の左側に開いているベッセル用開口294である。
【0046】
ノズルホルダー104の先端に取り付けられた使い捨てタイプのノズルチップは、検体の分注や試薬の分注に使用された後、バッファプレート160に設けられた投棄位置166で、ノズルホルダー104から分離され、その下に開いたノズルチップ用開口292からウエストボックス290に収納され、投棄される。なお、バッファプレート160に設けられた投棄位置166の詳細については、図2を用いて後述する。
【0047】
また、反応容器内で検体と試薬を反応させ、シッパーステーション284においてその内部の検体を吸引された後、シッパーステーション284に残っている使用済みの反応容器は、運搬機構200により、ベッセル用開口294の上まで運搬された後、ベッセル用開口294からウエストボックス290に収納され、投棄される。
【0048】
ウエストボックス290には、破線で示される取っ手が設けられており、この取っ手を掴んで、ウエストボックス290を手前に引くことにより、装置本体の前面から引き出すことが可能である。
【0049】
以上説明したように、運搬機構200のXキャリッジ250は、ベッセルマガジン272a,272b,272c及びチップマガジン276a,276b,276cを載置したストッカー270,バッファプレート160及びインキュベータ280の上を、X軸及びY軸の2軸方向に移動し、さらに、反応容器274やノズルチップ278の上,バッファプレート160の中継ステーション162や分注ステーション164の上,インキュベータ280のベッセルホルダー282やシッパーステーション284の上でグリップ機構が上下動して、3軸方向に移動できる。
【0050】
シッパー機構300には、X軸方向に移動するノズルキャリア302が取り付けられている。このノズルキャリア302には、図1のZ軸方向に上下動するシッパノズル304が載置されている。従って、シッパノズル304が上下動し、さらに、シッパノズル304を載置したノズルキャリア302がY軸方向に移動することにより、シッパー機構300は2軸方向に移動可能である。
【0051】
シッパー機構300の移動範囲である領域Cの最左端は、上述したシッパーステーション284の位置である。即ち、シッパーステーション284は、運搬機構200とシッパー機構300の動作範囲の接点となっている。
【0052】
シッパー機構300のシッパノズル304は、シッパーステーション284に載置された反応容器内から検体と試薬を吸引し、測定ユニット310内に導いて、検体からの発光強度を測定する。
【0053】
ここで、測定ユニット310内には、シッパノズル304と連通したフローセルと、このフローセルの近傍に配置された光検出器を有する。
【0054】
シッパー機構300の移動範囲である領域C内であって、最左端のシッパーステーション284の右側には、シッパノズル洗浄槽320が配置されている。その構成は、洗浄槽150と同様であって、シッパノズル304の外壁を洗浄液により洗浄する。
【0055】
シッパー機構300の移動範囲である領域C内であって、シッパノズル洗浄槽320の右側には、緩衝液タンク330,洗浄液タンク334,緩衝液タンク332,洗浄液タンク336が順番に配置されている。緩衝液タンク330,洗浄液タンク334及び緩衝液タンク332の開口330a,334a,332a及び図示しない洗浄液タンク336の開口は、一直線上に配置されており、この直線の延長上に、シッパーステーション284及びシッパノズル洗浄槽320が配置されているとともに、この直線上をシッパノズル304が移動する。
【0056】
シッパノズル304の先端付近に設けられた液面センサにより、緩衝液タンク330や洗浄液タンク334内の液の残量を検出できるので、残量が少なくなると、緩衝液タンク330と洗浄液タンク334から緩衝液タンク332と洗浄液タンク336に切り替えて使用される。この液面センサは、シッパーステーション284に載置された反応容器内の反応液の液面検出にも使用される。
【0057】
シリンジポンプ400は、シッパノズル304に接続されており、シッパーステーション284に載置された反応容器内からの反応液の吸引、緩衝液タンク330,332からの緩衝液の吸引、洗浄液タンク334,336からの洗浄液の吸引等に用いられる。シリンジポンプ402は、ノズルホルダー104に接続されており、検体搬送機構110に載置された試料容器112からの検体の吸引、試薬搬送機構120に載置された試薬容器122a,122b,122cからの試薬の吸引、バッファプレート160の分注ステーション164に載置された反応容器内への検体や試薬の吐出等に用いられる。
【0058】
緩衝液タンク330,332及び洗浄液タンク334,336の手前側には、廃液タンク404が配置されている。この廃液タンク404内には、洗浄槽150で使用した洗浄水や、シッパーノズル洗浄槽320で使用した洗浄水や、測定ユニット310内のフローセルを通過した反応液,緩衝液,洗浄液等が廃液として捨てられる。また、廃液タンク404の右側には、給水タンク406が配置されている。この給水タンク406内の水は、洗浄水として、洗浄槽150及びシッパーノズル洗浄槽320に供給される。
【0059】
次に、全体システムの動作について、以下に説明する。
【0060】
予め、装置本体に内蔵されている制御装置としてのマイクロコンピュータには、キーボード等の入力装置を介して、検体番号と、それぞれの検体毎に実施すべき分析項目が入力されている。ここでは、検体1について、分析項目H,I,Jを行い、引き続いて、検体2について分析するものとする。
【0061】
ここで、分析項目HとIは、最初に所定の試薬,ビーズ含有液及び検体を分注し、数分間の第1反応を終えた後、更に、必要により試薬またはビーズ含有液を加えて、更に数分間の第2の反応を行わせる2段階の反応とし、分析項目Jは、分析に必要な全試薬,ビーズ含有液及び検体を同時に分注、反応させる1段階反応とし、夫々の分注ステップを次のように仮定する。即ち、分析項目Hは、前半の反応は、ビーズ含有液,第1試薬R1及び検体Sとし、後半で、これに第2試薬R2を加える。また、分析項目Iは、前半は、第1試薬R1と検体Sのみとし、後半で、これにビーズ含有液及び第1試薬R2を加える。分析項目Jは1段階反応のため、ビーズ含有液,第1試薬R1,第2試薬R2及び検体Sを同時に分注する。
【0062】
検体1について、分析項目Hを実施する第1の例について、以下にその動作を説明する。
【0063】
分析が開始されると、運搬機構200に取り付けられた移動体としてのXキャリッジ250が、待機位置からチップマガジン276aの左上の角の位置に移動し、その位置にある未使用のノズルチップを掴む。Xキャリッジ250は、さらに、バッファプレート160に設けられた中継ステーション162の左側の開口に、ノズルチップを載置する。
【0064】
Xキャリッジ250は、最初は、チップマガジン276aの左上の角の位置からノズルチップを掴み、以後、順次同じ列を右側に進む。この先頭の列には、12個のノズルチップが載置されているため、12個分使用した後は、第2の列に進む。この列も12個のノズルチップを使用すると、さらに、第3の列に進む。このようにして、120個のノズルチップを使用し終わると、次に、チップマガジン276bの左上の角の位置からノズルチップを掴み、チップマガジン276b内のノズルチップの使用が終わると、次は、チップマガジン276cに進む。
【0065】
分注機構100のノズルホルダー104が、待機位置である洗浄槽150の位置から右斜め方向に移動して、バッファプレート160に設けられた中継ステーション162の左側の開口の位置の上まで移動する。その位置で下降して、ノズルホルダー104の先端の外周にノズルチップの内周を嵌合して、そのノズルチップを取り付ける。ノズルチップを取り付けたノズルホルダー104は、左斜め方向に移動し、試薬搬送機構120の上に乗せられた蓋124に形成された開口126aの上で停止する。ノズルチップが下降して、その開口126aの下に位置決めされている試薬容器122a内に収納されている分析項目Hに使用するビーズ含有液Bを吸引する。吸引する量は、ここでは、50μlとしてある。しかしながら、試薬の分取量は、分析項目によっては、20μlとする場合もあり、他の量とすることもある。分取量は、シリンジポンプ402の動作により容易に可変できる。
【0066】
装置本体のマイクロコンピュータは、分析項目Hの動作が始まったことを認識しているため、分注機構100の動作に先だって、分析項目Hに必要な試薬を載置している試薬組122を蓋開閉機構130に対向した位置に位置決めする。この位置決めは、試薬搬送機構120に載置された試薬容器の側面に付けたバーコードにより、試薬組122に収納されている試薬の種類を判別して行われる。ここで、蓋開閉機構130は、分析項目Hに使用される試薬組122の試薬容器122a,122bの蓋を開く。その後、試薬搬送機構120が回動して、試薬容器122aを蓋124に形成された開口126dの下に位置決めすることにより、撹拌機構140により、容器内のビーズ含有液が撹拌される。撹拌の終了後、試薬搬送機構120が回動し、試薬容器122aを蓋124に形成された開口126aの下に位置決めすることにより、ノズルチップによるビーズ含有液の吸引が可能となる。
【0067】
この間に、運搬機構200の移動体であるXキャリッジ250が、ベッセルマガジン272aの左上の角の位置に移動し、その位置にある未使用の反応容器を掴む。Xキャリッジ250は、さらに、バッファプレート160に設けられた分注ステーション164の3個並んだ開口の内一番右側の開口に移動し、その開口に、反応容器を載置する。
【0068】
Xキャリッジ250は、最初は、ベッセルマガジン272aの左上の角の位置から反応容器を掴み、以後、順次同じ列を右側に進む。先頭の列には、6個の反応容器が載置されているため、6個分使用した後は、第2の列に進む。この列も6個の反応容器を使用すると、さらに、第3の列に進む。このようにして、60個の反応容器を使用し終わると、次に、ベッセルマガジン272bの左上の角の位置から反応容器を掴み、ベッセルマガジン272b内の反応容器の使用が終わると、次は、ベッセルマガジン272cに進む。
【0069】
ビーズ含有液Bの吸引を終えたノズルホルダー104は、上昇した後、洗浄槽150の位置まで移動し、一旦、その位置で停止する。洗浄槽150から洗浄水が噴出され、ノズルチップの外周を洗浄する。これによって、このノズルチップの外壁に付着したビーズが、次に吸引された試薬や検体などを汚染するのを防止する。
【0070】
次いで、ノズルホルダー104は、左斜め方向に移動し、試薬搬送機構120の蓋124に形成された開口126bの上で停止する。ノズルチップが下降して、その開口126bの下に位置決めされている試薬容器122b内に収納されている分析項目Hに使用する第1試薬R1を吸引する。第1試薬R1を吸引する量は、ここでは、50μlとしてある。しかしながら、この分取量は、分析項目によっては、20μlとする場合もあり、他の量とすることもある。分取量は、シリンジポンプ402の動作により容易に可変できる。
【0071】
第1試薬R1の吸引を終えたノズルホルダー104は、再び上昇した後、洗浄槽150の位置まで移動し、一旦、その位置で停止する。洗浄槽150から洗浄水が噴出され、ノズルチップの外周を洗浄する。
【0072】
試薬R1の分注終了後は、試薬搬送機構120が回動し、分析項目Hの試薬組122を、蓋開閉機構130の位置に位置決めし、蓋開閉機構130により、それぞれビーズ含有液Bと第1試薬R1の入っている試薬容器122a,122bの蓋を閉じる。
【0073】
この間に、運搬機構200のXキャリッジ250が、待機位置からチップマガジン276aの左上の角の位置から2番目の位置に移動し、その位置にある未使用のノズルチップを掴む。Xキャリッジ250は、さらに、バッファプレート160に設けられた中継ステーション162の左側の開口に移動し、その開口にノズルチップを載置する。さらに、Xキャリッジ250は、必要によては、チップを結合するための中継ステーション162の右側の開口にもノズルチップを運んでおく。
【0074】
ノズルホルダー104は、左斜め方向に移動し、検体搬送機構110に載置された試料容器112の上まで移動する。ノズルホルダー104の下には、検体S1が位置決めされている。ノズルホルダー104は下降し、試料容器112から第1番目の検体S1を所定量吸引する。ここで、検体S1を吸引する量は、ここでは、50μlとしてある。しかしながら、この分取量は、分析項目によっては、20μlとする場合もあり、他の量とすることもある。分取量は、シリンジポンプ402の動作により容易に可変できる。こうして、ノズルチップ内には、ビーズ含有液B,第1試薬R1及び検体S1が吸引保持される。
【0075】
ノズルホルダー104が、検体S1を吸引した状態で、バッファプレート160に設けられた分注ステーション164の右側の開口の上まで移動する。その位置でノズルホルダー104が下降して、その下に位置する反応容器内にノズルチップ内に吸引したビーズ含有液B,第1試薬R1及び検体S1を吐出し、併せて、この吐出動作によって、第1試薬R1とビーズ含有液Bと検体S1が撹拌される。検体を最後に吸引するのは、検体が試薬容器122a,122b内に混入するのを防止するためである。
【0076】
吐出を終えたノズルホルダー104は、バッファプレート160の投棄位置166に移動し、投棄位置166で、投棄位置166の切り欠きにノズルチップの上端を引っかけて、ノズルホルダー104の先端からノズルチップを外すと、ノズルチップは、その下のノズルチップ用開口292より、ウエストボックス290内に捨てられる。その後、ノズルホルダー104は、洗浄槽150の上の待機位置に戻る。
【0077】
次に、運搬機構200のXキャリッジ250が、待機位置からバッファプレート160に設けられた分注ステーション164の右側の開口の上まで移動し、その位置に載置された反応容器を掴み上げる。この反応容器内には、第1試薬R1とビーズ含有液Bと検体S1が収納されている。Xキャリッジ250は、インキュベーター280の上に移動し、左上の角の位置に、位置決めされる。その位置で下降して、インキュベーター280内に載置して、反応容器内の検体等を一定温度で加熱する。ここで、インキュベーター280の加熱温度は37℃としてある。
【0078】
インキュベーター280における反応時間は、数分間であるが、ここでは、全ての分析項目について同一の時間となるように、各試薬の濃度を調整してあり、9分間としてある。
【0079】
以上の一連の動作で、検体1に対する分析項目Hの第1段階の動作が終了する。次の第2段階の動作としては、反応容器内に第2試薬R2を混入する動作があるが、この動作は、9分間のインキュベート時間経過後であり、その間に、装置は、検体1に対する他の分析項目の動作を進めていく。
【0080】
次に、全体システムの動作の第2の例として、検体1に対する分析項目Iの動作について説明する。この分析項目Iは、分析項目Hとは分析手順の異なるものとして既に説明した。なお、分析手順が同じで、使用する試薬のみが異なる時には、上述した検体1に対する分析項目Hの手順と同様な動作を実行すればよい。
【0081】
バッファプレート160に設けられた中継ステーション162の左側の開口には、既に前のサイクルでノズルチップが載置されている。ノズルホルダー104が、待機位置である洗浄槽150の位置から右斜め方向に移動して、バッファプレート160に設けられた中継ステーション162の左側の開口の位置の上まで移動する。その位置で下降して、ノズルホルダー104の先端にノズルチップを取り付ける。ノズルチップを取り付けたノズルホルダー104は、左斜め方向に移動し、試薬搬送機構120の蓋124に形成された開口126bの上で停止する。ノズルチップが下降して、その開口126bの下に位置決めされている試薬容器122b内に収納されている分析項目Iに使用する第1試薬R1を吸引する。ここで、第1試薬R1を吸引する量は、ここでは、50μlとしてある。
【0082】
ここでは、試薬搬送機構120による分析項目Iの試薬組122の位置決め,蓋開閉機構130による試薬容器122a及び122bの蓋開閉については説明を省略したが、前記の分析項目Hの場合と同様に行われる。
【0083】
この間に、運搬機構200のXキャリッジ250が、ベッセルマガジン272aの左上の角の位置の右隣の位置に移動する。装置のマイクロコンピュータは、すでに、ベッセルマガジン272aの左上の角の位置の反応容器は使用済みであることを認識しているため、直ちに、左上の角の位置の右隣の位置に移動するXキャリッジ250は、その位置にある未使用の反応容器を掴む。Xキャリッジ250は、さらに、分注ステーション164の右側の開口に移動し、その開口に、反応容器を載置する。
【0084】
ノズルホルダー104が、第1試薬R1を吸引した状態で、洗浄槽150の位置まで移動され、ノズルチップの外壁が洗浄される。
【0085】
この間に、運搬機構200のXキャリッジ250が、待機位置からチップマガジン276a上の次のノズルチップの位置に移動し、その位置にある未使用のノズルチップを掴む。Xキャリッジ250は、さらに、バッファプレート160に設けられた中継ステーション162の左側の開口に移動し、その開口にノズルチップを載置する。
【0086】
ノズルホルダー104は、左斜め方向に移動し、検体搬送機構110に載置された試料容器112の上まで移動する。分析項目Iでは、第1段階では、ビーズ含有液Bは使用しない。ノズルホルダー104の下には、検体S1が位置決めされている。ノズルホルダー104は下降し、試料容器112から第1番目の検体S1を所定量吸引する。ここで、検体S1を吸引する量は、ここでは、50μlとしてある。ノズルホルダー104が、検体S1を吸引した状態で、バッファプレート160に設けられた分注ステーション164の右側の開口の上まで移動する。その位置でノズルホルダー104が下降して、その下に位置する反応容器内に第1試薬R1と検体S1を吐出する。反応容器内に第1試薬R1と検体S1を吐出することによって、第1試薬R1と検体S1が撹拌される。検体を最後に分注するのは、既に説明したように、検体が試薬容器122a,122b,122c内に混入するのを防止するためである。
【0087】
次いで、ノズルホルダー104は、バッファプレート160の投棄位置166に移動し、投棄位置166で、投棄位置166の切り欠きにノズルチップの上端を引っかけて、ノズルホルダー104の先端からノズルチップを外すと、ノズルチップは、ウエストボックス290内に捨てられる。その後、ノズルホルダー104は、待機位置に戻る。
【0088】
次に、運搬機構200のXキャリッジ250が、待機位置からバッファプレート160に設けられた分注ステーション164の右側の開口の上まで移動し、その位置に載置された反応容器を掴み上げる。この反応容器内には、第1試薬R1と検体S1が収納されている。Xキャリッジ250は、インキュベーター280の上に移動し、左上の角の位置の右隣の位置に、位置決めされる。その位置で下降して、インキュベーター280内に載置して、反応容器内の検体等を一定温度で加熱する。インキュベーション時間は、同じく9分間である。
【0089】
以上の一連の動作で、検体1に対する分析項目Iの第1段階の動作が終了する。次の第2段階の動作としては、反応容器内にビーズ含有液B及び第2試薬R2を混入する動作があるが、この動作は、9分間のインキュベート時間経過後であり、その間に、装置は、検体1に対する他の分析項目の動作を進めていく。
【0090】
次に、全体システムの動作の第3の例として、検体1に対する分析項目Jの動作について説明する。この分析項目Jは、分析項目H及び分析項目Iとは分析手順の異なるものとして既に説明した。
【0091】
バッファプレート160に設けられた中継ステーション162の左側の開口には、既に前のサイクルでノズルチップが載置されている。分注機構100のノズルホルダー104が、洗浄槽150の位置からチップ接続用の中継ステーション162の左側の開口の位置の上まで移動する。その位置で下降して、ノズルホルダー104の先端にノズルチップを取り付ける。ノズルチップを取り付けたノズルホルダー104は、左斜め方向に移動し、試薬搬送機構120の蓋124に形成された開口126aの上で停止する。ノズルチップが下降して、その開口126aの下に位置決めされている試薬容器122a内に収納されている分析項目Jに使用するビーズ含有液Bを吸引する。ここで、第1試薬R1を吸引する量は、ここでは、50μlとしてある。しかしながら、この分取量は、分析項目によっては、20μlとする場合もあり、他の量とすることもある。分取量を変えるのは、シリンジポンプ402の動作により容易に可変できるものである。
【0092】
この場合にも、試薬搬送機構120,蓋開閉機構130及び撹拌機構140の動作は省略したが、前述の場合と同じく行われる。ただ、この場合には、分析項目Jの試薬組122からビーズ含有液B,第1試薬R1及び第2試薬R2が連続してノズルチップ内に吸引されるので、夫々の試薬容器122a,122b,122cの蓋は一度に全て開閉される。
【0093】
この間に、運搬機構200に取り付けられたXキャリッジ250が、ベッセルマガジン272aの左上の角の位置から2つ右隣の位置に移動し、その位置にある未使用の反応容器を掴む。Xキャリッジ250は、さらに、分注ステーション164の右側の開口に移動し、その開口に、反応容器を載置する。ノズルホルダー104が、ビーズ含有液Bを吸引した状態で、ノズルホルダー104は、上昇した後、洗浄槽150の位置まで移動し、一旦、その位置で停止する。洗浄槽150の噴水ノズルから洗浄水が噴出され、ノズルホルダー104の周囲を洗浄する。
【0094】
さらに、ノズルホルダー104は、左斜め方向に移動し、蓋124の開口126bの上で停止する。ノズルチップが下降して、その開口126bの下に位置決めされている試薬容器122b内に収納されている分析項目Jに使用する第1試薬R1を吸引する。ここで、第1試薬R1を吸引する量は、ここでは、50μlとしてある。しかしながら、この分取量は、分析項目によっては、20μlとする場合もあり、他の量とすることもある。分取量を変えるのは、シリンジポンプ402の動作により容易に可変できるものである。ノズルホルダー104が、第1試薬R1を吸引保持した状態で上昇した後、洗浄槽150の位置まで移動し、ノズルチップの外壁が洗浄される。
【0095】
この間に、運搬機構200のXキャリッジ250が、待機位置からチップマガジン276a上に移動し、未使用のノズルチップを掴む。Xキャリッジ250は、さらに、中継ステーション162の左側の開口に移動し、その開口にノズルチップを載置する。
【0096】
ノズルホルダー104は、左斜め方向に移動し、試薬搬送機構120の上に乗せられた蓋124に形成された開口126cの上で停止する。ノズルチップが下降して、その開口126cの下に位置決めされている試薬容器122c内に収納されている分析項目Jに使用する第2試薬R2を吸引する。ここで、第2試薬R2を吸引する量は、ここでは、50μlとしてある。第2試薬R2を吸引した状態で、ノズルホルダー104は、上昇した後、洗浄槽150の位置まで移動し、ノズルチップの外壁が洗浄される。
【0097】
次いで、ノズルホルダー104は、試料容器112の上まで移動する。ノズルホルダー104の下には、検体S1が位置決めされている。ノズルホルダー104は下降し、試料容器112から第1番目の検体S1を所定量吸引する。ここで、検体S1を吸引する量は、ここでは、50μlとしてある。
【0098】
ノズルホルダー104が、夫々の試薬及び検体S1を吸引保持した状態で、分注ステーション164の右側の開口の上まで移動する。その位置でノズルホルダー104が下降して、その下に位置する反応容器内にノズルチップ内の全液を吐出する。反応容器内にビーズ含有液B,第1試薬R1,第2試薬R2及び検体S1を同時に吐出することによって、第1試薬R1と第2試薬R2とビーズ含有液Bと検体S1が撹拌される。この後、ノズルホルダー104は、投棄位置166に移動し、ノズルホルダー104の先端からノズルチップを外すと、ノズルチップは、ノズルチップ用開口292より、ウエストボックス290内に捨てられる。その後、ノズルホルダー104は、待機位置に戻る。
【0099】
次に、運搬機構200に取り付けられたXキャリッジ250が、待機位置から分注ステーション164の右側の開口の上まで移動し、その位置に載置された反応容器を掴み上げる。この反応容器内には、第1試薬R1と第2試薬R2とビーズ含有液Bと検体S1が収納されている。Xキャリッジ250は、インキュベーター280の上に移動し、インキュベーター280内に反応容器を載置して、反応容器内の検体等を一定温度で加熱する。インキュベーション時間は9分間である。
【0100】
以上の一連の動作で、検体1に対する分析項目Jの第1段階の動作が終了する。分析項目Jに対しては、次の分注段階はなく、インキュベーション終了後、直ちに測定される。この測定動作は、9分間のインキュベート時間経過後であり、その間に、装置は、他の分析項目の動作を進めていく。
【0101】
以上の説明で、検体1に対する分析項目H,I,Jの第1段階の動作が終了したので、次に、検体2に対する分析項目Hの動作が開始される。この動作は、基本的には、検体1に対する分析項目Hの動作と同じである。異なるのは、チップマガジン276aからノズルチップを掴む位置及びベッセルマガジン272aから反応容器を掴み位置が順次右隣にずれていることである。また、検体搬送機構110は、検体2の入った試料容器112をノズルホルダー104の下の位置に位置決めする。
【0102】
以上のようにして、それぞれの検体についてそれぞれの分析項目の第1段階が実行され、検体1に対する分析項目Hの第1段階の動作終了後、9分間のインキュベーション時間が経過したものとして、次の第2段階の動作について以下に説明する。
【0103】
まず、第1番目の反応容器内には、第1試薬R1とビーズ含有液Bと検体1が混合され、混合物がインキュベータ280内で恒温加熱され、9分間のインキュベーション時間が経過する少し前の時間になっているものとする。
【0104】
このタイミングで、分注機構100に取り付けられたノズルホルダー104が、待機位置である洗浄槽150の位置から中継ステーション162の右側の開口の位置の上まで移動する。その位置で下降して、ノズルホルダー104の先端にノズルチップを取り付ける。ノズルチップは、前述したように、運搬機構200に取り付けられたXキャリッジ250により予め中継ステーション162の右側の開口の位置に載置されている。ノズルチップを取り付けたノズルホルダー104は、左斜め方向に移動し、蓋124に形成された開口126cの上で停止する。ノズルチップが下降して、その開口126cの下に位置決めされている試薬容器122c内に収納されている分析項目Hに使用する第2試薬R2を吸引する。ここで、第2試薬R2を吸引する量は、ここでは、50μlとしてある。
【0105】
その間に、第1番目の反応容器に対する9分間のインキュベーション時間が経過すると、Xキャリッジ250が、待機位置からインキュベータ280の左上の角の位置に移動し、第1番目の反応容器を掴む。その後、Xキャリッジ250は、分注ステーション164にその反応容器を載置する。
【0106】
ノズルホルダー104が、ノズルチップ内に第2試薬R2を吸引保持した状態で、分注ステーション164の右側の開口の上まで移動する。その位置でノズルホルダー104が下降して、その下に位置する第1段階のインキュベーションの終了した第1番目の反応容器内に第2試薬R2を吐出し、その吐出圧によって混合物を撹拌する。
【0107】
ノズルホルダー104は、バッファプレート160の投棄位置166に移動し、投棄位置166の切り欠きにノズルチップの上端を引っかけて、ノズルホルダー104の先端からノズルチップを外すと、ノズルチップは、ウエストボックス290内に捨てられる。その後、ノズルホルダー104は、待機位置に戻る。
【0108】
次に、運搬機構200のXキャリッジ250が、待機位置から分注ステーション164まで移動し、第1番目の反応容器を掴み上げる。この反応容器内には、第1試薬R1と第2試薬R2とビーズ含有液Bと検体S1が収容されている。Xキャリッジ250は、インキュベーター280の上に移動し、左上の角の位置から隣の列の左端の位置に、位置決めされる。その位置で下降して、インキュベーター280内に第1番目の反応容器を載置して、反応容器内の検体等を37℃で加熱する。インキュベーション時間は、第1段階と同様に9分間である。
【0109】
以上の一連の動作で、検体1に対する分析項目Hの第2段階の動作が終了する。次の第3段階の動作としては、測定ユニットにおける測光動作があるが、この動作は、9分間のインキュベート時間経過後であり、その間に、装置は、検体1に対する他の分析項目の動作を進めていく。
【0110】
次に、上述した分析項目Iのための第2の例の後半の第2段階について説明する。
【0111】
上述したように、第2番目の反応容器内には、第1試薬R1と検体S1が混合され、インキュベータ280内で恒温加熱され、9分間のインキュベーション時間が経過する少し前の時間になっているものとする。
【0112】
このタイミングで、ノズルホルダー104が、待機位置である洗浄槽150の位置から中継ステーション162の右側の開口の位置の上まで移動し、その位置で下降して、ノズルホルダー104の先端にノズルチップを取り付ける。ノズルチップは、前述したように、中継ステーション162の右側の開口の位置に載置されている。ノズルチップを取り付けたノズルホルダー104は、左斜め方向に移動し、蓋124に形成された開口126aの上で停止する。ノズルチップが下降して、その開口126aの下に位置決めされている試薬容器122a内に収納されている分析項目Iに使用するビーズ含有液Bを吸引する。ここで、ビーズ含有液Bを吸引する量は、ここでは、50μlとしてある。
【0113】
その間に、第2番目の反応容器に対する9分間のインキュベーション時間が経過すると、Xキャリッジ250が、待機位置からインキュベータ280の左上の角の近くの位置に移動し、第2番目の反応容器を掴む。その後、Xキャリッジ250は、分注ステーション164にその反応容器を載置する。
【0114】
ノズルホルダー104が、ビーズ含有液Bを吸引した後に、ノズルホルダー104は、上昇した後、洗浄槽150の位置まで移動し、ノズルチップの外壁が洗浄水により洗浄される。
【0115】
ノズルホルダー104は、左斜め方向に移動し、蓋124に形成された開口126cの上で停止する。ノズルチップが下降して、その開口126cの下に位置決めされている試薬容器122c内に収納されている分析項目Iに使用する第2試薬R2を吸引する。ここで、第2試薬R2を吸引する量は、50μlとしてある。
【0116】
ノズルホルダー104が、ノズルチップ内に第2試薬R2を吸引保持した状態で、分注ステーション164の右側の開口の上まで移動する。その位置でノズルホルダー104が下降して、その下に位置する第1段階のインキュベーションの終了した第2番目の反応容器内にビーズ含有液Bと第2試薬R2が吐出され、その吐出圧によって混合物を撹拌する。
【0117】
ノズルホルダー104は、バッファプレート160の投棄位置166に移動し、ノズルホルダー104の先端からノズルチップを外すと、ノズルチップは、ウエストボックス290内に捨てられる。その後、ノズルホルダー104は、待機位置に戻る。
【0118】
次に、運搬機構200のXキャリッジ250が、待機位置から分注ステーション164まで移動し、第2番目の反応容器を掴み上げる。この反応容器内には、第1試薬R1と第2試薬R2とビーズ含有液Bと検体S1が収容されている。Xキャリッジ250は、インキュベーター280の上に移動し、左上の角の位置から1列下の左端から2番目の位置に、位置決めされる。その位置で下降して、インキュベーター280内に第2番目の反応容器を載置して、反応容器内の検体等を37℃に加熱する。インキュベーション時間は、第1段階と同様に9分間である。
【0119】
以上の一連の動作で、検体1に対する分析項目Iの第2段階の動作が終了する。次の第3段階の動作としては、測定ユニットにおける測光動作があるが、この動作は、9分間のインキュベート時間経過後であり、その間に、装置は、検体1に対する他の分析項目の動作を進めていく。
【0120】
次に、上述した全体システムの動作の第3の例の第2段階について説明する。
【0121】
第3番目の反応容器に対する9分間のインキュベーション時間が経過すると、運搬機構200のXキャリッジ250が、待機位置からインキュベータ280の左上の角の近くの位置に移動し、第3番目の反応容器を掴む。その後、Xキャリッジ250は、シッパーステーション284にその反応容器を載置する。
【0122】
その後、シッパー機構300のノズルキャリア302が、待機位置であるシッパノズル洗浄槽320から左方向に移動し、シッパーステーション284の上の位置に位置決めされる。ノズルキャリア302に保持されたシッパノズル304が下降して、反応容器内の反応液を吸引する。反応容器内には、各50μlずつの第1試薬R1と第2試薬R2とビーズ含有液Bと検体S1が収容されているため、合計量は、200μlである。一方、シッパノズル304による吸引量は、150μlとしてある。なお、反応液の吸引に先だって、シッパノズル304のチューブ内に少量の空気を吸い込む。反応液の吸引後、シッパノズル304をシッパーステーション284から上昇させ、さらに、シッパノズル304のチューブ内に少量の空気を吸い込む。以上の動作によって、150μlの反応液の前後が空気の層によってサンドイッチされ、反応液は確実に測光ユニット310の中のフローセルに導かれる。
【0123】
その後、シッパノズル304は、シッパノズル洗浄槽320の位置に停止し、洗浄水により、シッパノズル304の外周囲が洗浄される。その後、シッパノズルは、緩衝液タンク330の開口330aの上に位置決めされる。その位置で、シッパノズル304が下降して、所定量の緩衝液を吸引する。上昇されたシッパノズル304のチューブ内に少量の空気を吸い込んだ後、洗浄液タンク334の開口334aの上に位置決めされる。その位置で、シッパノズル304が下降して、所定量の洗浄液を吸引する。その後、シッパノズル304は、シッパノズル洗浄槽320の位置に停止し、洗浄水により洗浄される。
【0124】
以上のようにして、シッパノズル304のチューブ内には、(空気層),(反応液),(空気層),(緩衝液),(空気層),(洗浄液)の層が形成される。これらの層は、シリンジポンプ400の動作によってチューブ内を移動し、反応液が測光ユニット310内のフローセルに到達した時点で、反応液は移動を一旦停止され、光学的に測定される。測定終了後、再度、シリンジポンプ400が動作して、フローセル内を緩衝液と洗浄液が通過して、フローセル内の洗浄が行われる。フローセル内を通過した各液は、廃液タンク404内に導かる。
【0125】
なお、上述した第1の例の第2段階及び第2の例の第2段階が終了し、さらに、9分間のインキュベーション時間が経過すると、その時は、上述した第3の例の第2段階終了時と同様にして、反応容器がXキャリッジ250によりシッパーステーション284に移送され、シッパノズル304によって、反応液が吸引され、さらに、緩衝液と洗浄液が吸引され、反応液は測光ユニット310内のフローセルに導かれて測光され、さらに、廃液が廃液タンク404内に導かれる。
【0126】
以上の例は、検体と第1試薬と第2試薬とビーズ含有液の処理手順を示すが、これらの例に限らず、第2試薬を用いない分析項目に対しても本装置は適宜対応できる。第2試薬を用いない場合は、上述した第1の例における1回目のインキュベーション終了後、直ちにシッパーステーション284へ反応容器を運搬し、反応液を測光ユニット310により測定する。
【0127】
本実施例では、試薬運搬機構上に、3個の試薬室を単位とした試薬組を載置するので、分析項目毎の試薬交換を容易に行うことができる。また、試薬搬送機構に載置される15組の試薬組に代えて、別の試薬組を載置することにより、別の分析項目への対応も容易に行うことができる。
【0128】
また、ノズルチップの移動経路の直線と3重の同心円の交差する位置で試薬を分注するようにしたため、試薬搬送機構の動きとしては複雑にはなるが、試薬の分注を効率的に行え、かつ、コンパクト化が達成できる。試薬搬送機構の動き自体は複雑であるが、1項目の分析のためのマシンサイクルの中で充分に対応できる。
【0129】
また、待機位置でもある洗浄槽は、バッファプレートと試薬搬送機構の間としたため、分注機構がアクセスされた時も、ノズルホルダーの移動に要する時間を短縮できる。ノズルチップは、専用のチップマガジンにマトリックス状に配置して搭載され、反応容器は、専用のベッセルマガジンにマトリックス状に配置して搭載され、それぞれ専用のストッカーに供給されるため、これらの取扱いが容易となる。
【0130】
また、シッパーノズルの待機位置は、シッパーステーションの近くに配置された洗浄槽の位置であるためシッパーノズルは短時間でシッパーステーションにアクセスでき、待機位置で洗浄できる。
【0131】
次に、図2を用いて、本発明の一実施例の運搬機構の詳細について説明する。図2は、図1に示す全体装置の内、運搬機構と分注機構の一部を拡大した平面図である。
【0132】
分注機構100には、図上を斜め横方向に直線的に移動するノズルキャリア102が取り付けられている。ノズルキャリア102には、図の紙面に垂直なZ軸方向に上下動するノズルホルダー104が載置されている。従って、ノズルホルダー104が上下動し、さらに、ノズルホルダー104を載置したノズルキャリア102が斜め横方向に移動することにより、分注機構100は2軸方向に移動可能である。
【0133】
図2において、ノズルホルダー104が図示されている位置が、待機位置である。ノズルホルダー104の下には、洗浄槽150が配置されている。洗浄槽150には、洗浄ノズル150aと洗浄カップ150bが備えられている。洗浄ノズル150aからは、図1に示す給水タンク406から供給される洗浄水が噴出する。この待機位置に来たノズルホルダー104は、噴出する洗浄水によって、その外周囲を洗浄される。洗浄ノズル150aから噴出された洗浄水は、洗浄カップ150bに貯えられる。この洗浄カップ150bには、図1に示した撹拌機構140を浸すことができ、この動作によって、撹拌機構140の洗浄が可能である。洗浄カップ150bから溢れた洗浄水は、図1に示す廃液タンク404に捨てられる。
【0134】
分注機構100の最右端には、バッファプレート160が設けられている。中継ステーション162a,162bは、2つの開口から構成されている。中継ステーション162a,162bには、Xキャリッジ250のグリップ機構251により、ノズルチップが移送され、載置される。
【0135】
ここで、中継ステーション162a,162bに、2つの開口を設けた理由は1サイクルを2段階反応させる分析項目に対応するためである。即ち、上述した分析項目Hのように、第1段階用のノズルチップは、中継ステーション162aに載置し、第2段階用のノズルチップは、中継ステーション162bに載置するためである。一方、分注ステーション164a,164b,164cは、3つの開口を有する。
【0136】
通常の分析動作では、一番右側の分注ステーション164cが、用いられる。分注ステーション164cには、移動体としてのXキャリッジ250のグリップ機構251により、反応容器が移送され、載置される。
【0137】
分注ステーション164a,164bは、例えば、検体の前希釈のために用いられる。検体の濃度が高い場合には、測定レンジをオーバーすることがあるので、予め希釈しておく必要がある。検体の希釈に当たり、分注ステーション164a,164b,164cのそれぞれに、グリップ機構251により、反応容器が移送されてくる。ノズルホルダー104は、図1に示す検体搬送機構110から採取した検体を、分注ステーション164aに載置された反応容器内に吐出する。次に、ノズルホルダー104は、その先端を洗浄した後、検体搬送機構110に保持されている希釈液を所定量だけ採取し、分注ステーション164aに載置されている反応容器内に吐出する。ここで、検体の分注量を20μlとし、希釈液の分注量を180μlとすると、検体は10倍に希釈されたことになる。
【0138】
これでも、検体の濃度が高い場合には、再度の希釈が行われる。ノズルホルダー104は、洗浄槽150でその先端を洗浄した後、分注ステーション164a上の反応容器内の既に希釈されている検体から所定量、例えば、20μlだけ採取し、分注ステーション164bに載置された反応容器内に吐出する。次に、ノズルホルダー104は、その先端を洗浄した後、検体搬送機構110から希釈液を所定量、例えば、180μlだけ採取し、分注ステーション164bに載置されている反応容器内に吐出する。この一連の動作により、元の検体は、100倍に希釈されたことになる。
【0139】
その上で、洗浄槽150でノズルチップの先端が洗浄された後、ノズルホルダー104は、分注ステーション164b上の反応容器内の希釈検体から分析に必要な所定量、例えば、50μlを、分注ステーション164c上の反応容器内に分注する。分注ステーション164cは、通常用いられる場所であるため、予め分注ステーション164cに載置された反応容器内に測定すべき分析項目にとって必要な試薬若しくはビーズ含有液が分注される。以降は通常の分析動作と同じようにして、分注ステーション164c上の反応容器を、グリップ機構251により、インキュベーター280に移送して反応を進行させる。
【0140】
また、希釈済みの検体を別項目の分析にも使用する時には、分注ステーション164c上の反応容器内に、図1に示す検体搬送機構110の検体を分注するのに代えて、分注ステーション164b上の反応容器内の既に希釈されている検体を、分注ステーション164c上の反応容器内に分注することにより、同様に分析を進めることができる。
【0141】
尚、以上の説明では、分注ステーション164a,164bの2カ所を用いる2段階希釈について説明したが、検体の濃度がそれほど高くない場合には、分注ステーション164aのみを用いる1段階希釈を実行すればよい。また、希釈率についても、10倍希釈に限らず、検体の分取量や、希釈液の分取量を変えることにより、任意の希釈率とすることができる。
【0142】
図2の運搬機構200は、図1とは違う状態を示してある。即ち、運搬機構200のY軸フレーム210上を移動するX軸フレーム230は、図1よりインキュベータ側に位置している。また、Xキャリッジ250は図1よりもY軸フレーム210に近い位置Mに位置している。この位置Mが、装置が非動作状態の時の、Xキャリッジ250の待機位置である。この位置Mに、Xキャリッジ250がある状態では、ストッカー270の上に載置されているベッセルマガジン272a,272b,272cおよびチップマガジン276a,276b,276cの上には障害物はなく、全てのベッセルマガジン272a,272b,272cおよびチップマガジン276a,276b,276cの交換が可能である。この位置MにXキャリッジ250がある状態では、グリップ機構251は、XキャリッジのZ軸上の最上部の上死点の位置にある。
【0143】
また、一点鎖線で示されている位置Nは、装置が動作状態の時のXキャリッジ250の待機位置である。この位置NにXキャリッジ250が位置している時は、グリップ機構251は下死点に近い位置、即ち、その下に位置するノズルチップの頭部に近接した位置にある。分析動作時には、Xキャリッジ250は、位置Nを起点として、ベッセルマガジン272a,272b,272cに載置された反応容器を分注ステーション164cに移送したり、およびチップマガジン276a,276b,276cに載置されたノズルチップを中継ステーション162aに移送する。これ以外にも、Xキャリッジ250は、バッファプレート160の分注ステーション164cに載置された反応容器をインキュベーター280のベッセルホルダー282の開口に移送し、ベッセルホルダー282の上の反応容器をシッパーステーション284に移送し、シッパーステーション284の上の反応容器を反応容器投棄用開口294に移送してウエストボックス290内に投棄するのに用いられる。
【0144】
次に、図3を用いて、バッファプレート160,インキュベータ280,ストッカー270の断面構造について説明する。図3は、図2のP−P矢視の断面図であり、ストッカー270の左側部分については、図示を省略している。
【0145】
バッファプレート160の中継ステーション162a,162bには、Xキャリッジ250のグリップ機構251により、チップマガジン276a,276b,276cに載置されたノズルチップ278が、掴み上げられて移送されてくる。また、バッファプレート160の分注ステーション164cには、グリップ機構251により、ベッセルマガジン272a,272b,272cに載置された反応容器274が掴み上げられて、移送されてくる。
【0146】
バッファプレート160の端には、投棄位置166が設けられている。図中に2点鎖線で示されるように、ノズルホルダー104は、外形が円筒形であり、その内部は中空のパイプ状となっている。ノズルホルダー104の先端の外周が、ノズルチップ278の上端の内周と嵌合されて、両者が接続される。投棄位置166において、ノズルチップを取り外す際には、投棄位置166にノズルホルダー104を移動し、投棄位置166の切り欠きにノズルチップ278の上端を引っかけて、ノズルホルダー104を上昇する。これにより、ノズルホルダー104の先端からノズルチップ278が外れ、ノズルチップ278は、ウエストボックス内に回収される。
【0147】
図3において、バッファプレート160の左側には、インキュベータ280が位置している。インキュベータ280のベッセルホルダー282の開口には、内部に検体及び試薬やビーズ含有液が収容された反応容器274が載置される。ベッセルホルダー282は、アルミニウム製のブロックであり、その上面には、反応容器の外形形状に合わせた穴が形成されている。また、ベッセルホルダー282は、ヒーターの温度制御により37℃に保たれており、反応液の免疫反応が進行する。インキュベータ280の左側には、シッパーステーション284が設けられている。シッパーステーション284は、ベッセルホルダー282に形成された円柱形の穴に、プラスチック製の円筒が嵌合して形成されている。プラスチック製円筒の下面は、ベッセルホルダー282の穴の底からは浮いている。
【0148】
装置が非動作状態のとき、インキュベータ280の上方には、Xキャリッジ250が待機している。Xキャリッジ250の下端にはグリップ機構251が取り付けれており、このグリップ機構251は、上下動するが、そのための構成及び動作については、図6を用いて後述する。また、Xキャリッジ250は、X軸フレーム230に固定されたX軸レール231上を、Xキャリッジ250側に固定されたX軸ガイド231aが、図3の紙面に垂直な方向に摺動される。これらの構成及び動作についても、図5及び図6を用いて後述する。
【0149】
ストッカー270上に載置されたチップマガジン276a,276bは、底面の開口した箱形である。チップマガジン276aの側面中央の下方には切り欠き277a1が形成されている。また、ストッカー270には、切り欠き277a1と対応する位置に、突起270a1が形成されている。チップマガジン276aの他の側面中央の下方にも、切り欠き277a2,切り欠き277a3及び切り欠き277a1に対応する図示しない切り欠きが形成されており、このストッカー270には、これらの切り欠きに対応する位置に、突起270a2,270a3及び突起が形成されている。これらの4個の切り欠きと突起が互いに係合して、ストッカー270内に、チップマガジン276aが位置決めされている。
【0150】
また、チップマガジン276bにも、同様の4個の切り欠き(図示は、277b1,277b2だけ)が形成され、ストッカー270の4個の突起(図示は、270b1,270b2だけ)に係合することにより、チップマガジン276bがストッカー270内に位置決めされている。また、図示されていないが、チップマガジン276cやベッセルマガジン272a,272b,272cにも切り欠きが設けられており、これらの切り欠きがストッカー270に形成された突起と係合して、位置決めされている。
【0151】
また、チップマガジン276a,276bに載置されたノズルチップ278の上端の高さと、インキュベータ280のベッセルホルダー282に載置された反応容器274の上端の高さと、バッファプレート160の中継ステーション162に載置されたノズルチップ278の上端の高さと、バッファプレート160の分注ステーション164に載置された反応容器274の上端の高さは、全て同一となるように構成してある。これは、Xキャリッジ250に取り付けられたグリップ機構251のZ軸方向の動きのの下端の位置を揃えるためである。
【0152】
次に、図4を用いて、運搬機構200の構成及び動作について説明する。図4は、図2の一部について、特に運搬機構200の上面を切断して、拡大図示したものである。
【0153】
Y軸フレーム210には、Y案内軸211,Y駆動モータ212,及びY従動プーリー213の支持軸214が取り付けられている。Y駆動モータ212の駆動軸には、Y駆動プーリー215が取り付けられている。Y駆動プーリー215とY従動プーリー213の間には、歯付ベルト216が懸架されている。Y案内軸211の上を摺動するYキャリッジ217の一部が、歯付ベルト216に固定されている。
【0154】
Y軸フレーム210の一端寄りの位置には、Yホームセンサ218が取り付けられている。また、Y軸フレーム210の中央より他端寄りの位置には、リセット位置センサ219が取り付けられている。Yホームセンサ218及びリセット位置センサ219は、ホトカプラから構成されており、Yキャリッジ217の一部に固定されたY検知板220が、ホトカプラの間に位置して、ホトカプラの発光ダイオードから発せられる光を遮光することにより、Y検知板220の位置、即ち、Yキャリッジ217の位置を検出することができる。Yホームセンサ218は、Yキャリッジ217のYホーム位置を検出する。リセット位置センサ219は、Yキャリッジ217のYリセット位置を検出する。
【0155】
Yキャリッジ217とY案内軸211と間には、図5に示すように、ボールブッシュ221が組み込まれており、このボールブッシュ221の働きにより、Yキャリッジ217は、Y案内軸211上を円滑に摺動する。
【0156】
以上のように構成されているので、Yキャリッジ217は次のように動作する。即ち、Y駆動モータ212が回転すると、この回転力が、Y駆動プーリー215を介して、歯付きベルト216に伝達され、歯付きベルト216に固定されたYキャリッジ217が、Y軸方向に移動される。これに伴って、Yキャリッジ217に取り付けられたX軸フレーム230が、Y軸方向に移動される。
【0157】
X軸フレーム230には、Xレール231,X駆動モータ232,及びX従動プーリー233の支持軸234が取り付けられている。X駆動モータ232の駆動軸には、X駆動プーリー235が取り付けられている。X駆動プーリー235とX従動プーリー233の間には、歯付ベルト236が懸架されている。Xレール231の上を摺動するXガイド231aには、Xキャリッジ250が固定されている。また、歯付ベルト236には、Xキャリッジ250が連結されている。
【0158】
X軸フレーム230の一端寄りの位置には、Xホームセンサ238が取り付けられている。Xホームセンサ238は、ホトカプラから構成されており、Xキャリッジ250の一部に固定されたX検知板が、ホトカプラの間に位置して、ホトカプラの発光ダイオードから発せられる光を遮光することにより、X検知板の位置、即ち、Xキャリッジ250の位置を検出することができる。Xホームセンサ238は、Xキャリッジ250のXホーム位置を検出する。
【0159】
以上のように構成されているので、Xキャリッジ250は次のように動作する。即ち、X駆動モータ232が回転すると、この回転力が、X駆動プーリー235を介して、歯付きベルト236に伝達され、歯付きベルト236に固定されたXキャリッジ250が、X軸方向に移動される。
【0160】
次に、図5を用いて、運搬機構200の構成について説明する。図5は、図4のQ−Q矢視の断面図である。
最初に、Y軸フレーム210について説明する。
【0161】
X軸フレーム230の左端には、案内ベアリング241が取り付けられており、ストッカー270に設けられた案内溝242に係合している。これにより、Yキャリッジ217の反時計方向への回転を規制するとともに、ベアリングにより支持しているので、Yキャリッジ217の動きをスムーズにできる。X軸フレーム230には、取付板240を介して、X軸駆動モータが取り付けられている。
【0162】
ベッセルマガジン272aの側面中央の下方には切り欠き275a2が形成されている。また、ストッカー270には、切り欠き275a2と対応する位置に、突起271a2が形成されている。ベッセルマガジン272aの側面中央の下方には、全部で4個の切り欠きが形成されており、ストッカー270には、これらの切り欠きに対応する位置に、突起が形成されている。これらの4個の切り欠きと突起が互いに係合して、ストッカー270内に、チップマガジン276aを位置決めしている。
【0163】
次に、図6を用いて、Xキャリッジ250の構造及び動作について説明する。図6は、図4のXキャリッジ250の右半分を覆うカバー250aを外した状態でのR−R矢視の拡大断面図である。
【0164】
Xキャリッジ250には、Z軸の直線ガイド252,Z駆動モーター253,Zホームセンサ254が取り付けられている。Z軸の直線ガイド252に沿って移動可能な摺動片255には、Zキャリッジ256が取り付けられている。摺動片255には、L字形の検知片255aが取り付けられており、この検知片255aの先端が、ホトカプラから構成されるZホームセンサ254の発光ダイオードとフォトダイオードの間の隙間を横切ることにより、Zホーム位置を検出できる。Zキャリッジ256の左端には、ラック257が刻まれており、Z駆動モーター253に取り付けられたピニオン258と噛み合っている。
【0165】
Zキャリッジ256の一部である取付板256aには、案内ピン259,261及び案内ピン260の合計3本の案内ピンが固定されている。案内ピン259,261には、検知器枠262が上下動可能に嵌合されている。案内ピン259にはフィンガー263が回動及び上下動自在に取り付けられている。案内ピン260にも、フィンガー264が回動及び上下動自在に取り付けられている(図7参照)。
【0166】
取付板256aと検知器枠262の間であって、案内ピン259,260、261の周囲には押しバネ265が取り付けられており、取付板256aに対して検知器枠262を常に下方に押しつけている。従って、検知器枠262と係合している一対のフィンガー263も常に下方に押しつけられている。フィンガー263の下端には、グリップ機構251が取り付けられる。
【0167】
グリップセンサ268の上には、障害物センサ269が取り付けられている。障害物センサ269は、ホトカプラを有し、取付板256aに固定された検知板256bが、ホトカプラを遮光するかどうかによって、障害物の有無を検出する。Zキャリッジ256が下降していき、障害物にグリップ機構251が当たると、グリップ機構251は動きを停止するが、押しバネ265を圧縮しながらZキャリッジ256が下降を継続することにより、取付板256aに固定された検知板256bが、ホトカプラを遮光して障害物の存在を検出する。
【0168】
次に、図7,図8,図9を用いて、フィンガー部の構成及び動作について説明する。図7は、図6のS−S矢視図であり、図8及び図9は、図6のT−T矢視図である。
【0169】
取付板256aに固定された案内ピン259には、前側のフィンガー263Fが回動及び上下動自在に取り付けられている。案内ピン260にも、後側のフィンガー263R(図8)が回動及び上下動自在に取り付けられている。
【0170】
フィンガー263Fとフィンガー263Rの間には、引張りバネ264が、ピン264a,264bの間に懸架されており、これらの2つのフィンガー263F,263Rの先端に取り付けたグリップ機構251がノズルチップや反応容器を掴むためのグリップ力を与えている。一対のフィンガー部材としてのフィンガー263Fとフィンガー263Rの間には、カム266が挿入されている。従って、フィンガー263F,263Rの内側面は、カム266のカム面に接触している。カム266は、回転ソレノイドによって回動される。回転ソレノイドによってカム266が回動されると、フィンガー263F,263Rが開閉して、グリップ機構251を開閉する。
【0171】
グリップ機構251の開閉状態は、グリップセンサ268によって検出される。グリップセンサ268は、ホトカプラから構成され、フィンガー263Fの先端部263aがホトカプラを遮光するかどうかによって、グリップ機構251の開閉状態を検出する。ホトカプラを先端部263aが横切っている状態では、グリップ機構251は閉じており、ホトカプラを先端部263aが横切っていない状態では、グリップ機構251は開いている。
【0172】
図8は、フィンガー263F,263Rが閉じた状態を示しており、図9は、フィンガー263F,263Rが開いた状態を示している。
【0173】
カム266の断面形状は、図9から明かなように、互いに対向する円弧の部分と、この円弧の部分に挟まれた互いに平行な平面部分から形成されている。図8においては、カム266の平面部分が、フィンガー263F,263Rの内面と接触しており、フィンガー263F,263Rは、引張りバネ264に引っ張られて閉じている。従って、フィンガー263F,263Rの先端のグリップ機構は、反応容器274を掴むことができる。また、この時、フィンガー263Fの先端部263aは、グリップセンサ268の間に挿入されており、発光ダイオードからの光を遮光しているので、グリップセンサ268は、グリップ機構が閉じていることを検出できる。
【0174】
図8の状態から、回転ソレノイド267を動作させて、カム266を回転すると、図9に示すように、フィンガー263F,263Rは、引張りバネ264の引張り力に抗して左右に開き、グリップ機構251を開く。
【0175】
次に、図10を用いて、ベッセルマガジン272aの上において、グリップ機構251が反応容器を掴む状態について、説明する。図10において、ベッセルマガジン272aの第1列目の反応容器は、既に使用されており、ベッセルマガジン272aの上には存在せず、また、2列目の先頭位置の反応容器も既に使用されている状態を示している。従って、2列目の2番目に存在する反応容器を、グリップ機構251の前側の指先251Fと後ろ側の指先251Rが掴んでいる状態を示している。
【0176】
次に、図11は、図10のU−U矢視拡大図であり、図12は、図10のV−V矢視拡大図である。なお、ベッセルマガジン272a及びその上に載置された反応容器の図示は省略してある。また、図6と同一符号は同一部分を示している。図11に示されたように、グリップ機構251の指先251Fは、フィンガー263Fにネジ止めされ、グリップ機構251の指先251Rは、フィンガー263Rにネジ止めされている。図11及び図12に示されるように、グリップ機構251の指先251F,251Rにより、反応容器274を掴んでいる。
【0177】
図10,図11,図12から明かなように、指先251Rは、指先251Fに比べて大きくなっている。即ち、図10に示されたように、ベッセルマガジン272a上で、指先251F,251Rは、それらの開閉方向が反応容器の列方向に対して45°傾けて取り付けられており、また、上述したように、ベッセルマガジン272aの上では、指先251Rの動作範囲内に反応容器が存在しない。即ち、これから掴み上げようとする反応容器の左斜め後方は、常に開放されたスペースとなり、ベッセルマガジン272a上の配置ピッチに関係なく、指先251Rに広いスペースを与えることができる。従って、反応容器を掴んだ時にぐらつかないように大きく形成されている。一方、指先251Fの付近には、未使用の反応容器が残っており、グリップ動作時に反応容器に接触しないように、指先251Fは、小さく形成されている。指先251Rは、反応容器をガタつきなくしっかりと保持するように十分に大きくでき、グリップ機構251の把持動作信頼性を確保できる。一方、指先251Fは、未使用の反応容器の間に下降するため、その大きさは制約されるが、指先251Fは、反応容器に押しつけるだけでよく、その大きさはグリップ機構251の把持動作に影響しない。
【0178】
以上の説明は、反応容器と指先251F,251Rの関係についてであるが、ノズルチップと指先251F,251Rの関係についても同様である。
【0179】
以上説明したように、ストッカー270上での運搬機構200によるチップマガジンからのノズルチップの取出しやベッセルマガジンからの反応容器の取出しは、マトリックス上に配置された第1列目の端の位置から開始し、次に同じ列の隣をピックアップすることにより、掴み上げようとするノズルチップまたは反応容器の後方は常に開放されたスペースとなり、マガジン上のノズルチップや反応容器のピッチに関係なく、グリップ機構251の一方の指先に広いスペースを与えることができる。
【0180】
従って、運搬機構200がノズルチップ或いは反応容器を掴む動作の信頼度を損なうことなく、ストッカー上での反応容器及びノズルチップの配置密度を大きくでき、ストッカー内での配置する数量を同じとした場合にはストッカーの大きさを小型にでき、従って、装置を小型化できる。
【0181】
次に、図13を用いて、反応容器及びノズルチップの形状について説明する。図13は、図10のW−W矢視の縮小断面図である。
【0182】
反応容器274は、ベッセルマガジン272a上の各列に6本載置されている。ノズルチップ278は、チップマガジン276a上に12本載置されている。反応容器274の長さは、25mmであり、ノズルチップ278の長さは、50mmである。一方、反応容器274の上部と、ノズルチップ278の上部は、グリップ機構251の指先251F,251Rによって掴まれる部分であり、その外径寸法は同じにされている。即ち、反応容器274,及びノズルチップ278の上部の円筒部分の外径dは、7mmであり、各マガジン上に吐出する頭部の高さhは、6mmである。
【0183】
従って、単一のグリップ機構で反応容器とノズルチップの両方のハンドリングが可能となる。勿論、多少の寸法の違いがあっても、ハンドリングする上での問題はないが、グリップ力を確実にする上では同一の寸法が望ましい。
【0184】
次に、図2乃至図11を用いて、運搬機構200の動作について、説明する。運搬機構200のグリップ機構251は、図2に示したストッカー270上の各マガジンと、ノズルホルダーにノズルチップを接続する中継ステーション162と、反応容器に必要な液を分注する分注ステーション164と、シッパーステーション284と、インキュベータ280と、投棄用開口294との各場所を走査可能である。このような可動領域内におけるグリップ機構251の走査は、X軸方向,Y軸方向及びZ軸方向になされる。従って、運搬機構200は、この可動領域内における所望箇所の間に反応容器274及びノズルチップ278を移送できる。
【0185】
Xキャリッジ250は、装置非動作時には、図2に示す位置Mで待機する。この状態では、ストッカー270上には障害物はなく、全ベッセルマガジン272及びチップマガジン276の着脱が可能である。この状態では、Zキャリッジ256は、Zホームセンサ254で検知される上死点のホーム位置にあり、フィンガー263F,263Rは、ベッセルマガジン272及びチップマガジン276に載置された反応容器274及びノズルチップ278より高い位置にある。
【0186】
装置が、動作状態になると、Xキャリッジ250及びYキャリッジ217は、それぞれ駆動モーター232及び212により駆動されて、ホームセンサ238及び218の検知位置でリセットされた後、Y軸は、再度位置Mに移動後、位置Nに移る。位置Nは、動作中のグリップ機構251の待機位置であり、Xキャリッジ250がホーム位置に、Yキャリッジ217がリセット位置センサ219によりリセットされる位置である。
【0187】
分析動作時には、グリップ機構251はこの位置Nを起点として、ストッカー270上のノズルチップ又は反応容器を掴むために移動し、またバッファプレート160又はインキュベータ280上の反応容器を掴むために移動し、掴んだノズルチップ278や反応容器274を所定位置に移動した後は、再び位置Nに戻り、その位置をリセットする。これにより、グリップ機構251のX−Y座標値は、移動毎に、起点をリセットされ、正確な動作を行える。
【0188】
グリップ機構251が、所定のノズルチップ278や反応容器274の上に位置決めされると、図8,図9に示したように、回転ソレノイド267が励磁されて、カム266が、反時計方向に45°回転して、グリップ機構251の指先251F,251Rを開く。この状態のまま、図6に示すZ駆動モーター253によりZキャリッジ256を所定の高さまで下降して、グリップ機構251の指先251F,251Rが、ノズルチップ278又は反応容器274の頭部を挟む位置に位置決めする。この後、回転ソレノイド267の励磁をオフにすると、フィンガー263F,263Rの間に懸架された引張りバネ264の作用により、グリップ機構251の指先251F,251Rが、ノズルチップ278や反応容器274の頭部を挟む。次に、Zキャリッジ256がホーム位置まで上昇すると、ノズルチップ278又は反応容器274が掴み上げられる。
【0189】
この状態で、Xキャリッジ250とYキャリッジ217を走査し、掴み上げたノズルチップ278又は反応容器274を移動先に移し、その位置で、Zキャリッジ256を下降し、回転ソレノイド267を再度励磁して、グリップ機構251の指先251F,251Rを開いて、ノズルチップ278や反応容器274を離す。離した後、Zキャリッジ256を上昇して、ホーム位置に戻してから、回転ソレノイド267の励磁をオフにして、さらに、Xキャリッジ250とYキャリッジ217を位置Nに戻して、ノズルチップ278又は反応容器274の運搬の動作を終了する。
【0190】
なお、このノズルチップ278又は反応容器274を掴む動作、または、離す動作の後で、フィンガー263Fの先端部263aが、グリップセンサ268を遮光しているか否かにより、動作のチェックが行われる。
【0191】
次に、Zキャリッジ256上に設けた障害物センサ269の動作について説明する。
【0192】
装置を立ち上げ、分析を開始する場合に、先に装置を停止した時の状態を完全に残しておいて、それに基づいて装置をリセットすることは一般的に困難である。また、装置の停止中にオペレーターが、反応容器を取り除いたり、ベッセルマガジンやチップマガジンを新しいものに交換する等のように、その状態が変化する場合もある。そこで、装置を立ち上げ、分析を開始する場合、即ち、装置のリセットの場合には、バッファプレート160上,インキュベータ280上及びシッパーステーション284上に、本来は存在しないはずのノズルチップ278又は反応容器274が残留しているか否かのチェックと、これらが残留している場合のこれらの除去の必要がある。
【0193】
そこで、分析操作に先立って、運搬機構200は、反応容器274又はノズルチップ278を受け入れた後、全位置上にグリップ機構251を移動し、グリップ機構251を閉じた状態で、Zキャリッジ256を下降する。その下降した位置に残留したノズルチップや反応容器がない場合には、障害センサ269の状態に変化がない。しかし、これらがある場合には、グリップ機構251の先端が反応容器274やノズルチップ278の頂部に接触したままで、Zキャリッジ256は押しバネ265のバネ力に抗して更に下降を続けるため、障害検知板256bが、障害センサ269のホトカプラを遮光して、残留したノズルチップや反応容器を検知できる。
【0194】
このようにして、分析操作開始前における全ステーションに対して、障害物としてのノズルチップ又は反応容器の残留の有無がチェックされ、もしも、障害物が残留している場合には、これらの除去を実行する。いずれかのステーションに反応容器又はノズルチップが残留することが検知されると、制御部であるコンピュータは運搬機構200に対して障害物除去指令を出す。これに基づいて、具リップ機構251は、残留物の存在する位置で一旦上昇し、フィンガー部材を開いた状態で降下して、次いで、フィンガー部材を閉じることによって、残留物を把持する。その後、グリップ機構251は上昇し、残留物を投棄位置294へ運搬し、ウエストボックス290に捨てる。
【0195】
また、ストッカー270上では、各チップマガジン276a,276b,276c及びベッセルマガジン272a,272b,272cの第1列目の先頭位置をチェックして、この位置にノズルチップ278または反応容器274があれば、装置は新しいマガジンがセットされたことを判断し、搬送順序をリセットする。また、この位置にノズルチップ278または反応容器274がない場合には、停止時の状態を継続して、停止状態の次の位置からノズルチップ278または反応容器274を掴み上げる。
【0196】
以上説明した本実施例によれば、反応容器及びノズルチップを使い捨て(デスポーザブル)タイプとしたため、検体や試薬によるコンタミネーションの問題を除去でき、免疫分析に関して高感度な測定ができる。
【0197】
また、反応容器をマトリックス状に配置する固定されたインキュベータを用いるため、反応容器がインキュベータの上での位置を移動するような反応ラインを用いる場合に比べて、反応時間の制限や、検体或いは試薬の繰り返し分注の制限が小さく、1段階だけの反応を行う分析項目と2段階の反応を行う分析項目が混在しても、分析手順へのフレキシブルな対応が可能である。即ち、分析項目に最適な分析手順を項目毎に幾通りも組むことができる。従って、上述の説明では、インキュベーション時間を一定としているが、この時間は分析項目によって変えられるように構成すること可能である。
【0198】
また、インキュベータは、固定式であるので、単に反応容器の保持と運搬機構による着脱のスペースがあればよい。従って、小型のインキュベータを実現でき、しかも、その温度制御が極めて簡便となる。
【0199】
また、主たる移送機構としては、分注機構と運搬機構とシッパー機構の3つの機構に分割して構成したことにより、それぞれの機構に関連する他の搬送機構等を装置本体上に適切に配置できるため、単一の移送機構を用いる場合に比べて、装置をコンパクトに構成できる。
【0200】
また、上記の3つの移送機構の内、3次元駆動するのは、運搬機構だけであり、しかも、その駆動方向は互いに直交するX軸,Y軸,Z軸の3軸方向であるため、Z軸及びこの軸の回りに回転運動をして3次元駆動するような構成に比べて、駆動機構の構成を簡単にできる。
【0201】
また、上記の3つの移送機構の内、分注機構とシッパー機構は、2次元駆動する構成であるため、3次元駆動するような構成に比べて、駆動機構の構成を簡単にできる。
【0202】
また、分注機構と運搬機構は、それぞれがバッファプレートのみを唯一の共通領域とするように構成されており、また、運搬機構とシッパー機構は、それぞれがシッパーステーションのみを唯一の共通領域とするように構成されているため、相互の移送動作が干渉する割合が少なく、従って、それぞれの移送機構が独立に移送動作を行えるため、それぞれの機構の稼動効率が高く、全体の装置でみた場合に、一連の分析工程のためのマシンサイクルを比較的短くできる。その結果、単位時間当たりの検体処理数を増やすことができる。
【0203】
また、グリップ機構の指先は、反応容器の列に対して45°傾けて取り付けられており、また、これから掴み上げようとする反応容器の左斜め後方は、常に開放されたスペースとなり、ベッセルマガジン上の配置ピッチに関係なく、一方の指先に広いスペースを与えることができ、従って、反応容器を掴んだ時にぐらつかないように大きく形成されている。他方の指先の下側には、未使用の反応容器が残っており、グリップ動作時に反応容器に接触しないように、その指先は、小さく形成されている。一方の指先は、反応容器を安定してしっかりと保持するように十分に大きくでき、グリップ機構の動作信頼性を確保できる。他方の指先は、未使用の反応容器の間に下降するため、その大きさは制約されるが、指先は、反応容器に押しつけるだけでよく、その大きさはグリップ機構の動作に影響しない。
【0204】
また、ノズルチップと反応容器の頭部の外径寸法及び形状を実質的に同じにしているので、単一のグリップ機構で両者をハンドリング可能となる。また、運搬機構のグリップ機構は、ノズルチップ又は反応容器を掴んで移動する動作毎に、所定位置に戻ってリセットされるので、正確な動作を行える。また、障害物センサを用いてバッファプレート上及びインキュベータ上に残留したノズルチップ又は反応容器を検知し、これ等を運搬機構により、自動的に投棄でき、誤動作を防げる。
【0205】
また、チップマガジン及びベッセルマガジンの先頭の位置のノズルチップ又は反応容器の有無を障害センサにより検知することにより、新しいマガジンがセットされたか否かの判別が容易に行える。
【0206】
また、チップマガジン及びベッセルマガジンに形成した切り欠きと、ストッカーの突起を係合することにより、チップマガジン及びベッセルマガジンの位置決めが容易となる。
【0207】
また、分注機構と運搬機構の運動の共通領域であるバッファプレートの近傍の位置に、使用済みのノズルチップと使用済みの反応容器の投棄位置を設けたため、それぞれの投棄を行う時にも、分注機構と運搬機構それぞれの移動距離を大きくなくて済むため、投棄時間を短縮できる。
【0208】
【発明の効果】
本発明によれば、グリップ手段のX方向及びY方向の可動領域内にベッセルマガジン,分注ステーション,及びインキュベータを配置することによって、反応容器の運搬範囲を小さくし、もって、分析装置全体の小型化を図ることができる。
【0209】
また、本発明では、分析操作の開始に先だって、分注ステーション上及びインキュベータ上の障害物を自動的に除去することによって、分析装置のオペレータが、検体の収容されている反応容器に接触することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による免疫測定法のための分析装置の平面図である。
【図2】本発明の一実施例による運搬機構付近の詳細説明図である。
【図3】図2のP−P矢視の断面図である。
【図4】図2に示した運搬機構の上面を切断した拡大図である。
【図5】図4のQ−Q矢視の断面図である。
【図6】図4のR−R矢視の拡大断面図である。
【図7】図6のS−S矢視の拡大断面図である。
【図8】図6のT−T矢視図であり、グリップ機構の開閉動作の説明図である。
【図9】図6のT−T矢視図であり、グリップ機構の開閉動作の説明図である。
【図10】本発明の一実施例によるグリップ機構がベッセルマガジン上で反応容器を把持する状態を説明する図である。
【図11】図10のU−U矢視拡大図である。
【図12】図10のV−V矢視拡大図である。
【図13】図10のW−W矢視の縮小断面図である。
【符号の説明】
100…分注機構
102,302…ノズルキャリア
104…ノズルホルダー
110…検体搬送機構
120…試薬搬送機構
130…蓋開閉機構
140…撹拌機構
150…洗浄槽
160…バッファプレート
162…中継ステーション
164…分注ステーション
200…運搬機構
210…Y軸フレーム
217…Yキャリッジ
230…X軸フレーム
250…Xキャリッジ
251…グリップ機構
256…Zキャリッジ
270…ストッカー
272…ベッセルマガジン
274…反応容器
276…チップマガジン
278…ノズルチップ
280…インキュベータ
284…シッパーステーション
300…シッパー機構
304…シッパノズル
310…測光ユニット

Claims (6)

  1. 試料と試薬を混合する使い捨てタイプの反応容器を、マトリックス状に配置し、所定温度で保持するインキュベータと、
    試料と試薬を前記反応容器に分注する分注機構と、
    前記反応容器内の反応液の発光強度を測定する測定機構と、
    前記分注機構で試料と試薬を分注する際に前記反応容器を載置する分注ステーションと、
    複数の未使用反応容器が配列されたベッセルマガジンから、前記分注ステーションに前記反応容器を搬送し、かつ、前記分注ステーションから前記インキュベータに、前記反応容器を搬送する運搬機構と、
    記インキュベータで所定時間反応させた反応液を、前記測定機構に導くためのシッパー機構と、
    該シッパー機構で反応液を前記測定機構に導く際に反応容器を載置するシッパーステーションと、
    を備え、
    前記運搬機構は、前記反応容器を前記インキュベータから前記シッパーステーションに搬送することを特徴とする分析装置。
  2. 請求項1記載の分析装置において、
    前記分注手段は、ノズルの先端に使い捨てタイプのノズルチップを装着して分注動作を行うものであり、
    前記運搬機構は、複数の未使用ノズルチップが配列されるチップマガジンから、前記ノズルチップを前記ノズル先端に装着するための中継ステーションまで搬送する機能を備えることを特徴とする分析装置。
  3. 請求項2記載の分析装置において、
    更に前記分注手段から前記反応容器に試料を分注する分注ステーションを備え、
    かつ前記中継ステーションと前記分注ステーションは同一のプレート上に設けられていることを特徴とする分析装置。
  4. 請求項2または3のいずれかに記載の分析装置において、
    前記反応容器の頭部は円筒状であり、該頭部の前記運搬機構が把持する外径は、前記ノズルチップの円筒状の頭部の、前記運搬機構が把持する部分の外径と実質的に同じであることを特徴とする分析装置。
  5. 請求項記載の分析装置において、
    前記ベッセルマガジンは、未使用の反応容器の列を複数収容するものであり、
    前記運搬機構が前記ベッセルマガジン上の先頭の反応容器列の一方の端から順次反応容器を1個づつ前記分注ステーションへ運搬するように、前記運搬機構の動作を制御する制御手段を備えることを特徴とする分析装置。
  6. 請求項5記載の分析装置において、
    前記運搬機構は、反応容器の存在を検知する検知手段を備えており、
    前記ベッセルマガジン上の先頭の反応容器列の一方の端に反応容器が存在することを前記検知手段により検知したときに、前記制御手段は、反応容器の運搬順序をリセットすることを特徴とする分析装置。
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