JP7286029B1 - 半導体デバイス、半導体デバイスの製造方法及び半導体デバイスの識別方法 - Google Patents

半導体デバイス、半導体デバイスの製造方法及び半導体デバイスの識別方法 Download PDF

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Abstract

本開示に係る半導体デバイス(100)は、半導体基板(20)と、この半導体基板(20)上に形成された半導体層(21、22、23、24、25、27)と、この半導体基板(20)上の予め設定された部位に設けられた識別パターン領域(15、16)と、この識別パターン領域(15、16)の領域内においてランダムな位置に形成された針状構造物(40)またはこの針状構造物(40)にSiO2からなる絶縁膜(31)によって被覆されたドーム状構造物(41)と、を備える。

Description

本開示は、半導体デバイス、半導体デバイスの製造方法及び半導体デバイスの識別方法に関する。
一般的な半導体レーザーデバイスの場合、チップ毎にウエハ面内における座標情報を識別するために、数字またはアルファベットを印字する場合がある。チップ毎に識別情報を付与することによって、チップトレーサビリティの向上を図るためである。
特開2000-223382号公報
半導体レーザーデバイスを始めとする半導体デバイス全般では、ウエハプロセスによって加工して完成したウエハを、へき開による分離プロセスによってバー、さらには、チップ単位に分離してから後工程または客先へ出荷される。この時、バーまたはチップ単位になった製品に対して、ウエハプロセスにおいてどのような製造条件で加工されたかを紐づけることが困難であるという問題があった。
上述の問題を解決するために、例えば特許文献1に記載された微小マーキング方法では、転写プロセスを用いてウエハプロセス時に各チップに対して識別パターンを形成している。しかしながら、識別パターンとして規則的なパターンをチップ上に形成する場合は、製造時期等のチップ情報が外部に流出するおそれがあった。
一方、識別パターンとしてランダムなパターンをチップ上に形成する場合は、ロット毎に異なるマスクパターンを用意する必要があり、製造工程が複雑化するという問題が生じた。
本開示は上記のような問題点を解消するためになされたもので、その目的は、転写プロセスを介さずに各チップにランダムな識別パターンを形成して、チップ識別に活用することが可能な半導体デバイス及び半導体デバイスの製造方法を得ることであり、また、半導体デバイスに設けられたランダムな識別パターンを用いて、チップ毎に識別する半導体デバイスの識別方法を得ることである。
本開示に係る半導体デバイスは、
第1導電型のInP基板と、
前記第1導電型のInP基板上に形成され、前記第1導電型のInP基板の一部、活性層及び第2導電型のInPクラッド層からなるストライプ状のリッジ構造と、
前記リッジ構造の両側面に埋め込まれた少なくともFeドープ半絶縁性InP第1電流ブロック層及びFeドープ半絶縁性InP第2電流ブロック層からなるリッジ埋込層と、
前記第1導電型のInP基板上の予め設定された部位に設けられた識別パターン領域と、
前記識別パターン領域内で、ランダムな位置に形成された複数の針状を呈する針状構造物または前記針状構造物に絶縁膜が被覆されたドーム状構造物のいずれか一方または両方と、を備える
本開示に係る半導体デバイスの製造方法は、
第1導電型のInP基板上に、活性層及び第2導電型のInPクラッド層を順次結晶成長する工程と、
前記第1導電型のInP基板の一部、前記活性層及び前記第2導電型のInPクラッド層をエッチングすることにより、ストライプ状のリッジ構造を形成する工程と、
前記リッジ構造の両側面を埋め込むFeドープ半絶縁性InP第1電流ブロック層及びFeドープ半絶縁性InP第2電流ブロック層からなるリッジ埋込層を結晶成長する工程と、
前記リッジ構造の頂面及び前記リッジ埋込層の表面に前記第2導電型のInPクラッド層の残余の部分及び第2導電型のコンタクト層を順次結晶成長する工程と、
前記リッジ構造の両側面に前記第2導電型のコンタクト層から前記Feドープ半絶縁性InP第2電流ブロック層内に達するメサストライプ溝をエッチングにより形成すると同時に識別パターン領域に予定されている部位に開口部を形成する工程と、
前記開口部の前記Feドープ半絶縁性InP第2電流ブロック層及び前記Feドープ半絶縁性InP第1電流ブロック層をエッチングによって除去するとともに針状を呈する針状構造物を形成する工程と、を含む。
本開示に係る半導体デバイスの識別方法は、
上述の半導体デバイスの上面から、前記識別パターン領域の画像を撮像するステップと、
前記画像を二値化マップに変換するステップと、
前記二値化マップの各黒点に対して面積を基準として面積が広いほど高く順位付けするステップと、
前記順位付けされた各黒点の中から、順位の高い順に予め設定された個数を選別するステップと、
を備える。

本開示による半導体デバイスによれば、チップ内にランダムに配置された構造物からなる識別パターン領域が設けられているので、チップごとに容易に識別が可能で、かつ、チップ製造情報が自動的に暗号化された半導体デバイスを得ることができるという効果を奏する。
本開示による半導体デバイスの製造方法によれば、転写プロセスを介さずに各チップにランダムに配置された構造物からなる識別パターン領域を容易に形成することができるので、チップごとに容易に識別が可能であり、かつ、チップ製造情報が自動的に暗号化された半導体デバイスを容易に製造できるという効果を奏する。
本開示による半導体デバイスの識別方法によれば、ランダムに配置された構造物を有する識別パターン領域を用いて半導体デバイスごとに識別するので、チップ製造情報が自動的に暗号化された半導体デバイスのチップごとの識別を容易に実施することが可能となるという効果を奏する。
実施の形態1に係る半導体デバイスの上面図である。 実施の形態1に係る半導体デバイスにおける図1に示すA-A線の断面図である。 実施の形態1に係る半導体デバイスにおける図1に示すB-B線の断面図である。 実施の形態1に係る半導体デバイスにおける図1に示すC-C線の断面図である。 実施の形態1に係る半導体デバイスの製造方法を表す図1に示すA-A線の断面図である。 実施の形態1に係る半導体デバイスの製造方法を表す図1に示すA-A線の断面図である。 実施の形態1に係る半導体デバイスの製造方法を表す図1に示すA-A線の断面図である。 実施の形態1に係る半導体デバイスの製造方法を表す図1に示すA-A線の断面図である。 実施の形態1に係る半導体デバイスの製造方法を表す図1に示すA-A線の断面図である。 実施の形態1に係る半導体デバイスの他の素子構造の一例を示す断面図である。 実施の形態1に係る半導体デバイスからなる半導体デバイスアレイがウエハ上に形成されている状態を示す概観図である。 実施の形態1に係る半導体デバイスの識別パターン領域における針状構造物を示す画像の模式図である。 実施の形態1に係る半導体デバイスの識別パターン領域における針状構造物の画像を二値化したマップを示す図である。 実施の形態1に係る半導体デバイスの識別パターン領域における針状構造物の画像を二値化したマップを区画化し、黒点が存在する区画をビジュアル化した図である。 実施の形態1に係る半導体デバイスの識別パターン領域における針状構造物を二値化したマップにおいて、黒点を面積の広い順に順位付けし、上位の15の黒点が存在する区画を示す図である。 実施の形態1に係る半導体デバイスの識別パターン領域における針状構造物を二値化したマップにおいて、黒点を面積の広い順に順位付けし、上位の15の黒点が存在する区画に対してそれぞれ座標を定義した状態を示す図である。 実施の形態2に係る半導体デバイスの上面図である。 実施の形態2に係る半導体デバイスにおける図17に示すA-A線の断面図である。 実施の形態2に係る半導体デバイスの識別パターン領域におけるドーム状構造物の断面図である。 実施の形態2に係る半導体デバイスの識別パターン領域におけるドーム状構造物の画像を示す図である。 実施の形態2に係る半導体デバイスの識別パターン領域におけるドーム状構造物の画像を二値化したマップを示す図である。 実施の形態2に係る半導体デバイスの識別パターン領域におけるドーム状構造物の画像を二値化したマップを区画化し、黒点が存在する区画をビジュアル化した図である。 実施の形態2に係る半導体デバイスの識別パターン領域におけるドーム状構造物を二値化したマップにおいて、黒点を面積の広い順に順位付けし、上位の5つの黒点が存在する区画を示す図である。 実施の形態2に係る半導体デバイスの識別パターン領域におけるドーム状構造物を二値化したマップにおいて、黒点を面積の広い順に順位付けし、上位の5つの黒点が存在する区画に対してそれぞれ座標を定義した状態を示す図である。 実施の形態3に係る半導体デバイスの上面図である。 実施の形態3の変形例に係る半導体デバイスの上面図である。 実施の形態4に係る半導体デバイスの上面図である。 実施の形態4の変形例に係る半導体デバイスの上面図である。 実施の形態5に係る半導体デバイスの上面図である。 実施の形態6に係る半導体デバイスの上面図である。 実施の形態7に係る半導体デバイスの識別方法における文字列コードの照合率の概念を示す図である。 実施の形態7に係る半導体デバイスの識別方法における文字列コードの照合率毎に複数の半導体デバイスの間で同一の文字列コードが生成される確率を示す図である。 実施の形態7に係る半導体デバイスの識別方法における文字列コードの照合率毎に複数の半導体デバイスの間で同一の文字列コードが生成される確率を示す図である。
実施の形態1.
<実施の形態1に係る半導体デバイスの構造>
実施の形態1では、実施の形態1に係る半導体デバイス100の一例としての半導体レーザーデバイスについて説明する。実施の形態1に係る半導体デバイス100の上面図を図1に示す。以下、半導体デバイスをチップと呼ぶ場合もある。半導体デバイス100は、チップの上面側において、ストライプ状のメサ構造Mと、メサ構造Mの両側面に設けられた一対のメサストライプ溝M1A及びメサストライプ溝M1Bと、後述するリッジ構造Lに電流を注入するために設けられた表面電極30と、一方のメサストライプ溝M1Bに接するチップ識別用の識別パターン領域15とを有する。表面電極30及び識別パターン領域15以外のチップの表面領域はSiO絶縁膜31で被覆されている。チップ表面を保護するためである。一対のメサストライプ溝M1A及びメサストライプ溝M1Bにおいても、表面はSiO絶縁膜31(図示せず)で被覆されている。なお、以下の説明では、SiO絶縁膜31を単に絶縁膜31と呼ぶ場合もある。
実施の形態1に係る半導体デバイス100の各部分の断面図を図2から図4に示す。図2は半導体デバイス100の図1に示すA-A線の断面図、図3は図1に示すB-B線の断面図、図4は図1に示すC-C線の断面図である。
実施の形態1に係る半導体デバイス100の素子構造について、図2の断面図を用いて説明する。まず、リッジ構造Lの部位について説明する。実施の形態1に係る半導体デバイス100は、n型InP基板(第1導電型のInP基板)20と、n型InP基板20に順次積層されたアンドープInGaAsP活性層21、p型InPクラッド層(第2導電型のInPクラッド層)22、及びn型InP基板20の一部からなるストライプ状のリッジ構造Lと、リッジ構造Lの両側面のn型InP基板20上に形成されたFeドープ半絶縁性InP第1電流ブロック層23、Feドープ半絶縁性InP第2電流ブロック層24、及びn型InP拡散防止層25からなるリッジ埋込層26と、p型InPクラッド層22の残余の部分の上に形成されたp型InGaAsPコンタクト層(第2導電型のコンタクト層)27と、p型InGaAsPコンタクト層27の表面に設けられたSiO絶縁膜31の開口部においてp型InGaAsPコンタクト層27と接触する表面電極30と、n型InP基板20の裏面側に設けられた裏面電極32と、で構成される。半導体からなる各層を総称して半導体層とも呼ぶ。なお、p型InPクラッド層22の残余の部分とは、p型InPクラッド層22全体は後述するように2回の結晶成長を経て形成され、2回目の結晶成長時に形成されたp型InPクラッド層22の部分を意味する。
メサ構造Mは、メサ構造Mの両側面に位置する一対のメサストライプ溝M1A及びメサストライプ溝M1Bによって規定される。メサストライプ溝M1Bに隣接して、さらに、開口部M2が設けられ、チップ識別用の識別パターン領域15が形成されている。識別パターン領域15のサイズの一例として、10μm×10μmが挙げられる。しかしながら、このサイズに限定されるわけではなく、半導体デバイス100の識別パターンとして機能するサイズであれば良い。
Feドープ半絶縁性InP第1電流ブロック層23及びFeドープ半絶縁性InP第2電流ブロック層24は、材料構成の観点からは同一であるが、Feドーピング濃度が異なる。Feドープ半絶縁性InP第2電流ブロック層24のFeドーピング濃度は5×1015cm-3以下と低いFeドーピング濃度であるのに対して、Feドープ半絶縁性InP第1電流ブロック層23のFeドーピング濃度は1×1016cm-3以上と高いドーピング濃度で形成されている。InP中のFeドーピング濃度が1×1016cm-3以上になると、InP中で不活性なFe元素の存在確率が高くなり、エッチングの際にFeが凝集しやすくなるからである。Feドープ半絶縁性InP第2電流ブロック層24のFeドーピング濃度の一例として5×1015cm-3、Feドープ半絶縁性InP第1電流ブロック層23のFeドーピング濃度の一例として5×1016cm-3がそれぞれ挙げられる。
表面電極30及び開口部M2を除く半導体各層の最表面にSiOで構成されたSiO絶縁膜31が形成されている。SiO絶縁膜31によって、半導体各層の最表面を保護するためである。
開口部M2、すなわち、識別パターン領域15では、後述する製造工程の中で、Feドープ半絶縁性InP第1電流ブロック層23をエッチングする際に、エッチングによって露出したn型InP基板20上に、InP(インジウムリン)からなる針状構造物40がランダムな位置に形成されている。
図3は、実施の形態1に係る半導体デバイス100の図1に示すB-B線の断面図である。表面電極30が、メサ構造Mの上面からメサストライプ溝M1Bを経て、メサストライプ溝M1B外の表面電極パッド部まで延在している。表面電極パッド部に信号入力線である金ワイヤが接続されるからである。
図4は、実施の形態1に係る半導体デバイス100の図1に示すC-C線の断面図である。表面電極30以外の半導体各層の最表面は、SiO絶縁膜31で覆われている。SiO絶縁膜31によって、半導体各層の最表面を保護するためである。
<実施の形態1に係る半導体デバイスの製造方法>
実施の形態1に係る半導体デバイス100の製造方法を、図5から図10を用いて説明する。
n型InP基板20上に、アンドープInGaAsP活性層21及びp型InPクラッド層22を、有機金属気相成長法(Metal Organic Chemical Vapor Deposition:MOCVD)等の結晶成長方法によって順次結晶成長する(第1結晶成長工程)。各層の結晶成長後の断面図を図5に示す。
第1結晶成長工程の後、p型InPクラッド層22の表面にSiO膜を成膜する。SiOの成膜方法としては、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等が挙げられる。SiO膜の成膜後、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて、SiO膜をストライプ状のSiOマスクにパターニングする。
次に、ストライプ状のSiOマスクをエッチングマスクとして用いて、図6の断面図に示すように、ドライエッチングによってp型InPクラッド層22からn型InP基板20の途中までオーバーエッチングすることで、ストライプ状のリッジ構造Lを形成する(リッジ構造形成工程)。ここで、エッチングマスクはSiOマスクに限らずSiNマスクでも良い。また、エッチングはドライエッチングに限らず、ウェットエッチングを用いても良い。さらに、ドライエッチング及びウェットエッチングの両方を用いても良い。
ストライプ状のリッジ構造Lの形成後、MOCVD法によって、Feドープ半絶縁性InP第1電流ブロック層23、Feドープ半絶縁性InP第2電流ブロック層24及びn型InP拡散防止層25からなるリッジ埋込層26を、リッジ構造Lの両側面を覆うように埋め込み成長する(第2結晶成長工程)。
リッジ埋込層26の結晶成長後、フッ酸をエッチャントとして用いたウェットエッチングにより、ストライプ状のSiOマスクを除去する。
リッジ構造Lの頂面及びリッジ埋込層26の表面上に、MOCVD法により、p型InPクラッド層22の残余の部分及びp型InGaAsPコンタクト層27を順次結晶成長する(第3結晶成長工程)。上記各層の結晶成長後の断面図を図7に示す。
第3結晶成長工程の後に、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術によって、一対のメサストライプ溝M1A及びメサストライプ溝M1Bの形成が予定されている以外の部分にSiOマスクを形成し、p型InGaAsPコンタクト層27からFeドープ半絶縁性InP第2電流ブロック層24の途中までドライエッチングを行う(メサ構造形成工程)。なお、このドライエッチングによって、開口部M2においても、p型InGaAsPコンタクト層27からFeドープ半絶縁性InP第2電流ブロック層24の途中まで同様にエッチングされる。ドライエッチング後、フッ酸をエッチャントとして用いたウェットエッチングにより、ストライプ状のSiOマスクを除去する。SiOマスク除去後の断面図を図8に示す。
上述のドライエッチングによって、一対のメサストライプ溝M1A及びメサストライプ溝M1Bが形成されると同時に、一対のメサストライプ溝M1A及びメサストライプ溝M1Bによって規定されるメサ構造Mが形成される。
一対のメサストライプ溝M1A及びメサストライプ溝M1Bを形成後、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術によって、メサストライプ溝M1Bにおいて識別パターン領域15の形成が予定されている開口部M2に対応する開口パターンが設けられたレジストマスクを形成する。ドライエッチングによって、レジストマスクの開口パターン部分のFeドープ半絶縁性InP第2電流ブロック層24の残余の部分及びFeドープ半絶縁性InP第1電流ブロック層23を除去する。したがって開口部M2の底面では、n型InP基板20が露出する。
Feドープ半絶縁性InP第1電流ブロック層23のエッチングの際に、Feドープ半絶縁性InP第1電流ブロック層23のFeドーピング濃度が高いことに起因してInP中で不活性なFe元素の存在確率が高くなる結果、Fe元素が凝集しやすくなり、Fe元素によるマイクロマスクが形成される。Fe元素によるマイクロマスクがエッチングマスクとして機能するため、マイクロマスクに被覆された部分はエッチングされずに残ることにより、インジウムリンからなる針状構造物40がn型InP基板20上に形成される。針状構造物40の直径、高さ、及び開口部M2内での発生位置は完全にランダムである。
さらに、開口部M2を除くウエハの全面にSiO絶縁膜31を形成して、フォトリソグラフィ技術及びドライエッチング技術によって、p型InGaAsPコンタクト層27上でリッジ構造Lの上方側に対応する位置のSiO絶縁膜31に開口部を形成する。この開口部においてp型InGaAsPコンタクト層27の表面に接する表面電極30を形成し、n型InP基板20の裏面側に裏面電極32を形成する(電極形成工程)。
以上の各製造工程を経て、半導体デバイス100の一例である半導体レーザーデバイスの基本構造が完成する。
以上、実施の形態1に係る半導体デバイス100の製造方法を説明した。なお、半導体デバイス100の半導体層を構成する材料は上述のものに限定されない。図10は、実施の形態1に係る他の構造を有する半導体デバイスの一例を示す断面図である。図2に示す半導体デバイス100のアンドープInGaAsP活性層21及びn型InP拡散防止層25に替えて、図10に示す半導体デバイス100aのように、アンドープAlGaInAs活性層21a及びアンドープInP拡散防止層25aで構成しても良い。
<半導体デバイスの識別方法>
上述の製造工程を経て完成した半導体デバイス100について、半導体デバイス100内に設けられ、針状構造物40がランダムな位置に形成された識別パターン領域15を利用した半導体デバイス100の識別方法を説明する。
図11は、実施の形態1に係る半導体デバイス100が二次元的に多数配置された半導体デバイスアレイ46として設けられたウエハ47を表す概観図である。上述の半導体デバイス100の製造工程の完了後は、図11に示すようなウエハ47の状態となる。
ウエハ47に設けられた半導体デバイス100ごと、つまり、チップごとにチップ内の識別パターン領域15を、カメラなどを用いて撮像する。識別パターン領域15のサイズの一例としては、10μm×10μmである。図12は、識別パターン領域15にランダムに分布する針状構造物40の状態を表す画像G1の模式図である。識別パターン領域15の画像G1内には、ランダムに配置された針状構造物40が撮像されている。画像G1では、針状構造物40のサイズなどに依存して、画像がグレースケールの場合は濃淡が、画像がカラーの場合は色の変化が生じる。以下、識別パターン領域15を撮像した画像を識別パターンマップと呼ぶ場合もある。
次に、画像G1を二値化して、図13に示すような白黒で表される二値化識別パターンマップG2に変換する。グレースケールの画像G1では針状構造物40はサイズに依存して濃淡が生じていたが、二値化により針状構造物40の部分の画像は黒点40aに変換され、針状構造物40に基づく識別パターンとして、より利用しやすい形態となる。
二値化識別パターンマップG2をさらに区画化する。図14は、区画化の一例として10×10の区画48に区切られた二値化識別パターンマップG3を示す模式図である。識別パターン領域15のサイズは10μm×10μmなので、一区画のサイズは1μm×1μmとなる。区画48内に針状構造物40の画像が二値化された黒点40aの一部でも存在すれば、黒点40aを含む区画の識別を容易にするために、塗りつぶしパターン48aを用いて当該区画をビジュアル化する。
区画化された二値化識別パターンマップG3を、マップ内の黒点40aの個数の上限を設定した二値化識別パターンマップG4に変換する。図15は、黒点40aの個数の上限の設定の一例として、上限値を15に設定した場合の二値化識別パターンマップG4を示す模式図である。かかる上限設定を行うのは、一つの二値化識別パターンマップG3に必要以上に多数の黒点40aが存在する場合は、パターン認識が煩雑になり、かつ、処理時間が長くなるからである。
一つの二値化識別パターンマップG3内の黒点40aの個数に上限を設定する方法の一例として、黒点40aの面積が広い順に順位が高くなるように順位付けし、高い順位から順に上限の個数までの黒点40aを選別するという個数設定方法が挙げられる。選別された黒点40aを含む区画は、塗りつぶしパターン48aを用いてビジュアル化する。なお、選別された黒点40aが複数の区画48にまたがって存在する場合は、当該黒点40aが区画内に含まれる面積が最大である区画のみを塗りつぶしパターン48aを用いてビジュアル化する。
さらに、選別によって除外された黒点40aは白抜き黒丸点40bで表示し、かつ、当該区画の塗りつぶしパターン48aも除去する。
黒点40aは、10μm×10μmの識別パターン領域15内に30個から50個程度発生すると想定されるため、黒点40aの上限個数を15として選別することによって、黒点40aが存在する区画数を過不足のない一定数とすることができる。上述したように、必要以上に黒点40aが存在する区画を増やすと、黒点40aの選別に要する処理時間が増加するデメリットが生じるからである。
次に、二値化識別パターンマップG3内の黒点40aの個数の上限を設定した二値化識別パターンマップG4の区画48の座標を設定する。図16は、10×10に区画化された、つまり、10行×10列の区画に対して、列方向(X軸方向)を座標0から9と定義し、行方向(Y軸方向)を座標AからKと定義した座標化識別パターンマップG5を示している。なお、行方向の座標設定では、“I”は“1”との区別が紛らわしいため、“I”をスキップしている。かかる座標表示を用いると、例えば、図15に示す二値化識別パターンマップG4において紙面の左側上方の隅に位置する黒点40aは、図16に示す座標化識別パターンマップG5上では、座標1Bとして表される区画に位置することになる。
A行の0列からK行の9列に向かう順番にしたがって、黒点40aを含む15区画の各座標を全て連結することで、30桁の文字列コード50が完成する。座標の連結方法として、まず、行単位で座標を連結する。図16中に、行単位に座標を連結した文字列一覧G5aを示す。行単位で連結された座標の文字列コードを、さらに行の順番に連結することにより、30桁の文字列コード50を生成する。
文字列コード50の一例として、座標化識別パターンマップG5上の15個に選別された黒点40aを文字列コード化すると、 “1B7B2C4D6D6E1F3F5F3G5G9G1J6J8J”で表される30桁の文字列コード50となる。
生成された文字列コード50をデータベース(図示せず)に格納する。文字列コード50として格納することで、二値化識別パターンマップG4のような画像形式で保存するよりもデータ容量を大幅に削減することができるというメリットがある。
文字列コード50の生成において、全く同じ文字列コード50が偶然に生成されてしまう現象が発生する確率は、一つのマップ内の全ての区画数である100区画に対して15区画の座標が一致する確率とみなせるため、順列で表すと10015となる。10015を計算すると、3.31×1029分の1となり、この確率値は限りなくゼロに近いと言える。すなわち、異なるチップ間で同一の文字列コード50が発生する確率は限りなくゼロに等しい。
異なるチップで同一の文字列コード50が生成されてしまうような極めて発生確率の低い現象が仮に発生した場合は、データベース内で文字列コード50を検索した際にエラーが表示される。見かけ上、同一のチップが2つ存在することになるからである。しかしながら、例え多数のチップの中の1チップが別のチップと同一の文字列コード50であることに起因してデータベースによって照合できない不具合が生じたとしても、チップ全体の生産にはほとんど影響しないため、何ら問題とはならない。
実施の形態1に係る半導体デバイス100では、アンドープInGaAsP活性層21の両側面をリッジ埋込層26で埋め込む構造を採用することにより、電流狭窄と放熱性向上という効果を奏する。また、半導体デバイス100では、Feドーピング濃度が高いためFe元素が凝集しやすいFeドープ半絶縁性InPによって構成されたFeドープ半絶縁性InP第1電流ブロック層23と、Feドーピング濃度が低いためFe元素が凝集しにくいFeドープ半絶縁性InPによって構成されたFeドープ半絶縁性InP第2電流ブロック層24とを組み合わせて、識別パターン領域15に対応する領域をFeドープ半絶縁性InP第2電流ブロック層24からn型InP基板20の表面に至るまでエッチングすることによって、領域内でランダムに配置された針状構造物40を有する識別パターン領域15を容易に形成することが可能となる。
すなわち、実施の形態1に係る半導体デバイスの製造方法では、特許文献1に記載された微小マーキング方法のように転写プロセスを用いることなく、しかも、毎回ランダムに配置される針状構造物40に基づくランダムな識別パターンを生成することが可能となるため、チップ製造情報が自動的に暗号化されるという効果を奏する。
<実施の形態1に係る半導体デバイスの効果>
以上、実施の形態1に係る半導体デバイスによると、チップ内にランダムに配置された針状構造物からなる識別パターン領域が設けられているので、チップごとに容易に識別が可能で、かつ、チップ製造情報が自動的に暗号化された半導体デバイスを得ることができるという効果を奏する。
<実施の形態1に係る半導体デバイスの製造方法の効果>
以上、実施の形態1に係る半導体デバイスの製造方法によると、転写プロセスを介さずに各チップ内にランダムに配置された針状構造物からなる識別パターン領域を容易に形成することができるので、チップごとに識別が可能で、かつ、チップ製造情報が自動的に暗号化された半導体デバイスを、複雑な製造工程を追加する必要もなく容易に製造することができるという効果を奏する。
<実施の形態1に係る半導体デバイスの識別方法の効果>
以上、実施の形態1に係る半導体デバイスの識別方法によると、チップ内に形成された針状構造物がランダムに配置された識別パターン領域を用いて半導体デバイスごとに識別するので、チップ製造情報が自動的に暗号化された半導体デバイスのチップごとの識別を容易に実施することが可能となる効果を奏する。
実施の形態2.
実施の形態2に係る半導体デバイス110について、図17から図19を用いて説明する。図17は実施の形態2に係る半導体デバイス110の上面図を、図18は半導体デバイス110の図17に示すA-A線の断面図を、図19は半導体デバイス110の識別パターン領域16内においてランダムに配置されたドーム状構造物41の断面図をそれぞれ示す。実施の形態2に係る半導体デバイス110について、実施の形態1に係る半導体デバイス100と異なる部分である識別パターン領域16の構成について、以下に説明する。
実施の形態2に係る半導体デバイス110の識別パターン領域16は、領域内でランダムに配置されたドーム状構造物41を有している点で、実施の形態1に係る半導体デバイス100の識別パターン領域15が領域内でランダムに配置された針状構造物40を有する点とは異なる。
図19は半導体デバイス110の識別パターン領域16におけるドーム状構造物41、42の断面図を示す。ドーム状構造物41は、針状構造物40を核としてSiO絶縁膜31によって被覆された構成からなる。図19の左側の図には1つの針状構造物40を核としたドーム状構造物41を、右側の図には2つの針状構造物40を核としたドーム状構造物42をそれぞれ示している。
2つの針状構造物40を核としたドーム状構造物42が形成されるのは、個別の2つの針状構造物40が近接して生成されたため、針状構造物40の生成後にSiO絶縁膜31によって被覆される際に、2つの針状構造物40が共通の核となって1つのドーム状構造物42を形成するからである。
したがって、実施の形態2に係る半導体デバイス110では、識別パターン領域16におけるドーム状構造物41、42の形状は上述の構造を有するため、実施の形態1の針状構造物40の形状よりも必然的に大きくなる。また、識別パターン領域16内のドーム状構造物41、42の個数は、同一面積内に形成される針状構造物40の個数よりも少なくなる。複数の針状構造物40が共通の核となって、1つのドーム状構造物42を生成する場合が一定確率で発生するからである。以下、説明の便宜上、ドーム状構造物は全てドーム状構造物41であるとする。
図20は、識別パターン領域16にランダムに分布するドーム状構造物41の状態を表す画像G6の模式図である。識別パターン領域16の画像G6内には、ドーム状構造物41が撮像されている。画像G6ではドーム状構造物41のサイズなどに依存して、画像がグレースケールの場合は濃淡が、画像がカラーの場合は色の変化が生じる。
次に、画像G6を二値化して、図21に示すような白黒で表される二値化識別パターンマップG7に変換する。グレースケールの画像G6ではドーム状構造物41はサイズに依存して濃淡が生じていたが、二値化によりドーム状構造物41の部分の画像は黒点41aに変換され、ドーム状構造物41に基づく識別パターンとして、より利用しやすい形態となる。
二値化識別パターンマップG7をさらに区画化する。上述したように、識別パターン領域16のサイズが実施の形態1の識別パターン領域15のサイズと同一である場合は、識別パターン領域16内のドーム状構造物41の個数は実施の形態1の針状構造物40の個数よりも少なくなり、かつ、構造物としてのサイズは大きくなる。そこで、実施の形態2では、一区画の大きさ、つまり、一区画の面積を実施の形態1の一区画の4倍の面積に設定する。識別パターン領域16のサイズの一例を10μm×10μmとすると、一区画のサイズは2.0μm×2.0μmとなる。図22は、区画化の一例として5×5の区画48cに区切られた二値化識別パターンマップG8を示す模式図である。区画内にドーム状構造物41を表す二値化された黒点41aの一部でも存在すれば、黒点41aを含む区画の識別を容易にするために、塗りつぶしパターン48dを用いて当該区画をビジュアル化する。
区画化された二値化識別パターンマップG8を、マップ内の黒点41aの個数の上限を設定した二値化識別パターンマップG9に変換する。図23は、黒点41aの個数の上限の設定の一例として、上限値を5に設定した場合の二値化識別パターンマップG9を示す模式図である。黒点41aの個数の上限値を5としたのは、実施の形態2では実施の形態1の場合よりも区画数が少ないからである。また、一つの二値化識別パターンマップG8に必要以上に多数の黒点41aが存在する場合は、パターン認識が煩雑になり、かつ、処理時間が長くなるからである。
一つの二値化識別パターンマップG8内の黒点41aの個数に上限を設定する方法の一例として、実施の形態1の場合と同様に、黒点41aの面積が広い順に順位が高くなるように順位付けし、高い順位から順に上限の個数までの黒点41aを選別するという個数設定方法が挙げられる。選別された黒点41aを含む区画は、塗りつぶしパターン48dを用いてビジュアル化する。なお、選別された黒点41aが複数の区画にまたがって存在する場合は、当該黒点41aが区画内に含まれる面積が最大である区画のみを塗りつぶしパターン48dを用いてビジュアル化する。
さらに、選別によって除外された黒点41aは白抜き黒丸点41bで表示し、かつ、当該区画の塗りつぶしパターン48dも除去する。
次に、二値化識別パターンマップG8内の黒点41aの個数の上限を設定した二値化識別パターンマップG9の区画48の座標を設定する。図24は、5×5に区画化された、つまり、5行×5列の区画に対して、列方向(X軸方向)を座標0から4と定義し、行方向(Y軸方向)を座標AからEと定義した座標化識別パターンマップG10を示している。かかる座標表示を用いると、例えば、図23に示す二値化識別パターンマップG9において紙面の左側上方の隅に位置する黒点41aは、座標化識別パターンマップG10上では座標0Aとして表される区画に位置することになる。
A行の0列からE行の4列に向かう順番にしたがって、黒点41aを含む5区画の各座標を全て連結することにより、10桁の文字列コード51が完成する。座標の連結方法として、まず、行単位で座標を連結する。図24中に、行単位に座標を連結した文字列一覧G10aを示す。行単位で連結された座標の文字列コードを、さらに行の順番に連結することにより、10桁の文字列コード51を生成する。
実施の形態2において、異なるチップ間で全く同一の文字列コード51が偶然に形成されてしまう現象が発生する確率は、一つのマップ内の全ての区画数である25区画に対して5区画の座標が一致する確率となるため、順列で表すと25となり、その確率は6,375,600分の1となり、数百万個に対して1個程度は同一の文字列コード51が生成される確率となる。すなわち、異なるチップ間で同一の文字列コード51が発生する確率は限りなくゼロに等しい。
識別パターン領域16においてランダムに配置される構造物のサイズを大きくして個数を減らす構成とする、すなわち、針状構造物40にSiO絶縁膜31を被覆してドーム状構造物41を形成する利点は、構造物としての強度の向上にある。針状構造物40の状態では、薬液処理による消滅、衝撃で折れて破壊されてしまうといった構造物として損なわれる可能性もありえる。そして、針状構造物40が破壊される結果、同様のアルゴリズムで文字列コード50を生成した際に、データベースに格納されている文字列コード50と一致しない場合もあり得る。これに対して、実施の形態2において適用されるドーム状構造物41は、図19に示すように、針状構造物40がSiO絶縁膜31によって被覆される構造であるが、かかる構造ではSiO絶縁膜31が針状構造物40の保護膜として機能するので針状構造物40自体よりも格段に強度が高まるため、製造プロセスあるいは衝撃で破壊されて無くなる様なケースは激減する。よって、識別パターンとしての信頼性が大幅に向上する。
また、ドーム状構造物41の大きさは、実施の形態1の針状構造物40と比べてサイズが大きいので、パターン認識においてより識別しやすいという効果も奏する。
<実施の形態2に係る半導体デバイスの効果>
以上、実施の形態2に係る半導体デバイスによると、チップ内に針状構造物を核としてSiO絶縁膜で被覆されたドーム状構造物がランダムに配置された識別パターン領域が設けられているので、チップごとの識別性が一層向上し、かつ、構造的により安定性の高いチップ製造情報が自動的に暗号化された半導体デバイスを得ることができるという効果を奏する。
<実施の形態2に係る半導体デバイスの製造方法の効果>
以上、実施の形態2に係る半導体デバイスの製造方法によると、針状構造物を核としてSiO絶縁膜で被覆することにより生成されたドーム状構造物がランダムに配置された識別パターン領域をチップごとに形成するので、チップごとの識別性が一層向上し、かつ、構造的により安定性の高いチップ製造情報が自動的に暗号化された半導体デバイスを、複雑な製造工程を追加する必要もなく容易に製造することができるという効果を奏する。
<実施の形態2に係る半導体デバイスの識別方法の効果>
以上、実施の形態2に係る半導体デバイスの識別方法によると、チップ内に形成されたドーム状構造物がランダムに配置された識別パターン領域を用いて半導体デバイスごとに識別するので、チップ製造情報が自動的に暗号化された半導体デバイスのチップごとの識別を容易に実施することが可能となる効果を奏する。
実施の形態3.
実施の形態3に係る半導体デバイス120の上面図を図25に示す。実施の形態3に係る半導体デバイス120は、ランダムに配置された針状構造物40を有する識別パターン領域15a及び識別パターン領域15bという2個の識別パターン領域を有する点に特徴がある。
識別パターン領域15a及び識別パターン領域15bを有する半導体デバイス120に対して、実施の形態1で説明した半導体デバイスの識別方法を用いて、2個の識別パターン領域15a、15bを個別に識別することによって、30桁からなる文字列コード50が2個得られる。この2個の文字列コード50を使うことにより、異なるチップが2個の同一の文字列コード50を有する確率は極めて小さくなるため、より安定に半導体デバイスの識別を実施することが可能となる。
実施の形態4.
実施の形態4に係る半導体デバイス130の上面図を図26に示す。実施の形態4に係る半導体デバイス130は、ランダムに配置されたドーム状構造物41を有する識別パターン領域16a及び識別パターン領域16bという2個の識別パターン領域を有する点に特徴がある。
識別パターン領域16a及び識別パターン領域16bを有する半導体デバイス130に対して、実施の形態2で説明した半導体デバイスの識別方法を用いて、2個の識別パターン領域16a、16bを個別に識別することによって、10桁からなる文字列コード51が2個得られる。この2個の文字列コード51を使うことにより、異なるチップが2個の同一の文字列コード51を有する確率は極めて小さくなるため、より安定に半導体デバイスの識別を実施することが可能となる。
半導体デバイス130に実施の形態2に係る半導体デバイスの識別方法を適用した場合は、10桁からなる文字列コード51が2個得られるが、この2個の文字列コード51が全く同一の文字列コードになる確率は、63,756,002分の1となり、現実的には起こり得ない確率レベルまで下げることが可能となる。
実施の形態5.
実施の形態5に係る半導体デバイス140の上面図を図27に示す。実施の形態5に係る半導体デバイス140は、ランダムに配置された針状構造物40を有する識別パターン領域15a、識別パターン領域15b及び識別パターン領域15cという3個の識別パターン領域を有する点に特徴がある。識別パターン領域15aはメサストライプ溝M1Bに離間して設けられ、識別パターン領域15bはメサストライプ溝M1Bに半分程度が重複して設けられ、識別パターン領域15cはメサストライプ溝M1Bと完全に重複して設けられる。
3個の識別パターン領域15a、識別パターン領域15b及び識別パターン領域15cを有する半導体デバイス140に対して、実施の形態1において説明した半導体デバイスの識別方法を用いて、3個の識別パターン領域15a、15b、15cを個別に識別することによって、30桁からなる文字列コード50が3個得られる。この3個の文字列コード50を使うことにより、異なるチップが3個の同一の文字列コード50を有する確率は極めて小さくなるため、より安定に半導体デバイスの識別を実施することが可能となる。
実施の形態6.
実施の形態6に係る半導体デバイス150の上面図を図28示す。実施の形態6に係る半導体デバイス150は、ランダムに配置されたドーム状構造物41を有する識別パターン領域16a、識別パターン領域16b及び識別パターン領域16cという3個の識別パターン領域を有する点に特徴がある。識別パターン領域16aはメサストライプ溝M1Bに離間して設けられ、識別パターン領域16bはメサストライプ溝M1Bに半分程度が重複して設けられ、識別パターン領域16cはメサストライプ溝M1Bと完全に重複して設けられる。
3個の識別パターン領域を有する半導体デバイス150に対して、実施の形態2で説明した半導体デバイスの識別方法を用いて、3個の識別パターン領域16a、16b、16cを個別に識別することによって、10桁からなる文字列コード51が3個得られる。この3個の文字列コード51を使うことにより、異なるチップが3個の同一の文字列コード51を有する確率は極めて小さくなるため、より安定に半導体デバイスの識別を実施することが可能となる。
実施の形態7.
実施の形態7に係る半導体デバイス160の上面図を図29に示す。実施の形態7に係る半導体デバイス160は、領域内にランダムに配置された針状構造物40を有する識別パターン領域15及び領域内にランダムに配置されたドーム状構造物41を有する識別パターン領域16という互いに異なる種類の構造物が配置された2個の識別パターン領域を有する点に特徴がある。
半導体デバイス160では、半導体デバイスの識別に必要な識別情報は相対的に多いものの構造的安定性に欠ける針状構造物40を有する識別パターン領域15と、半導体デバイスの識別に必要な識別情報は相対的に少ないものの構造的安定性に優れたドーム状構造物41を有する識別パターン領域16とを相補的に用いることが可能となるので、より安定に半導体デバイスの識別を実施することが可能となる。
実施の形態8.
実施の形態8に係る半導体デバイス170の上面図を図30に示す。実施の形態8に係る半導体デバイス170は、実施の形態1に係る半導体デバイス100に、さらに、変調器(EA)部を集積して、EMLデバイスとしている。図30において、表面電極30aが形成された領域は半導体レーザー部であり、表面電極30bが形成された領域は変調器部である。
実施の形態8に係る半導体デバイス170では、変調器部と半導体レーザー部を有するEMLデバイスの識別を容易に実施することが可能となる。
実施の形態9.
実施の形態9に係る半導体デバイスの識別方法について、実施の形態1及び2に係る半導体デバイスの識別方法と異なる部分を説明する。実施の形態9に係る半導体デバイスの識別方法では、実施の形態1及び2で得られる文字列コードのさらなる活用方法に関して、実際に製造業全般で活用するための工夫をしている。
実施の形態1及び2では、識別パターン領域15、16の画像をマップ化し、上位の区画に座標を定義することで文字列コード50、51を生成しているが、画像の撮影位置またはフォーカスがずれることなどの不具合によって文字列コードを100%再現することが現実的ではない場合もあり得る。
図31は、実施の形態2の場合において、半導体デバイスの製造時に生成した文字列コードと、製造後に再現される文字列コードの照合率を算出するプロセスを示している。各座標を示す数字とアルファベットの組み合わせを1つの情報として、それぞれを同じ桁同士で比較する。照合により一致した座標の割合が照合率となる。図31の照合性確認において、丸印は製造時の文字列コード51と製造後に復元した文字列コード51の各座標間で一致した場合、バツ印は一致しない場合をそれぞれ示す。図31に示す照合の一例では、製造時の文字列コード51と製造後に復元した文字列コード51の間の照合率は60%となる。
図32は実施の形態1の場合において、文字列コード50の照合率を下げていった場合に、他の半導体デバイスにおいて同一の文字列コード50が生成されてしまう確率を一覧にしたものである。図32中のエリア数とは、識別パターン領域の個数を指す。なお、図32では、便宜上、確率を表す数値の逆数を示している。したがって、図中の数値を1で割ることにより、実際の確率が得られる。
例えば針状構造物40が形成された識別パターン領域15が1個の場合は、照合率が少なくとも33%以上あれば、複数の半導体デバイスの間で同一の文字列コード50が生成される確率は約90億分の1となる。針状構造物40が形成された識別パターン領域15が2個になると、照合率20%以上でも複数の半導体デバイスの間で同一の文字列コード50が生成される確率は約9000億分の1となり、これは限りなくゼロに近いと言える。
図33は実施の形態2の場合において、文字列コード51の照合率を下げていった場合に、他の半導体デバイスにおいて同一の文字列コード51が生成されてしまう確率を一覧にしたものである。図33中のエリア数とは、識別パターン領域16の個数を指す。例えばドーム状構造物41が形成された識別パターン領域16が2個の場合は、照合率が少なくとも60%以上あれば、複数の半導体デバイスの間で同一の文字列コード51が生成される確率は約2億分の1となる。ドーム状構造物41が形成された識別パターン領域16が3個になると、照合率40%以上でも複数の半導体デバイスの間で同一の文字列コード51が生成される確率は約2億分の1となる。
実施の形態3に係る半導体デバイスの識別方法では、実施の形態1または2に係る半導体デバイスの識別方法を用いることに加えて、さらに、出荷した半導体デバイスが何らかの不良で返品された場合に、製造時と同様のアルゴリズムで文字列コードを再現し、データベースに格納された文字列コードと照合することで、ウエハプロセスの履歴、社内のテストの結果などのチップ製造情報を確認することが可能となり、同様の不具合が起きる可能性がある製品を取りこぼしなく迅速に回収することが可能となるという効果を奏する。
また、不良要因の推定、あるいは今後製造する製品で同様の不具合が起きない様に製造プロセスにフィードバックをかけることも可能となる。また、製造段階においてもチップ状態のテスト結果とモジュールなどに組み込んだ後のテスト結果をチップ単位で紐づけて管理できるようになるため、前工程で不良品を前落としする、テストを簡略化することなどが可能となり、生産性向上も期待できる。
<実施の形態1から3に係る半導体デバイスの識別方法の効果>
本願に開示される半導体デバイスの識別方法によると、チップ単体とウエハプロセスとの紐づけが容易になるため不良チップの履歴確認が可能になり、製造プロセスに効率的なフィードバックをかけられるようになるため、半導体デバイスの品質改善効率が向上し、かつ、迅速なクレーム対応が可能となる効果を奏する。また、半導体デバイスのチップテストの結果と組立後のモジュール状態の半導体デバイスのテスト結果とをチップ単位で比較することも容易となり、検査の簡略化及び後工程における部品のロスコストの低減化が図れるという効果を奏する。
本開示は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
15、15a、15b、15c、16、16a、16b、16c 識別パターン領域、20 n型InP基板、21 アンドープInGaAsP活性層、21a アンドープAlGaInAs活性層、22 p型InPクラッド層、23 Feドープ半絶縁性InP第1電流ブロック層、24 Feドープ半絶縁性InP第2電流ブロック層、25 n型InP拡散防止層、25a アンドープInP拡散防止層、26 リッジ埋込層、27 p型InGaAsPコンタクト層、30、30a、30b 表面電極、31 絶縁膜、32 裏面電極、40 針状構造物、40a、41a 黒点、40b、41b 白抜き黒丸点、41、42 ドーム状構造物、46 半導体デバイスアレイ、47 ウエハ、48、48c 区画、48a、48d 塗りつぶしパターン、50、51 文字列コード、100、100a、110、120、130、140、150、160、170 半導体デバイス

Claims (13)

  1. 第1導電型のInP基板と、
    前記第1導電型のInP基板上に形成され、前記第1導電型のInP基板の一部、活性層及び第2導電型のInPクラッド層からなるストライプ状のリッジ構造と、
    前記リッジ構造の両側面に埋め込まれた少なくともFeドープ半絶縁性InP第1電流ブロック層及びFeドープ半絶縁性InP第2電流ブロック層からなるリッジ埋込層と、
    前記第1導電型のInP基板上の予め設定された部位に設けられた識別パターン領域と、
    前記識別パターン領域内で、ランダムな位置に形成された複数の針状を呈する針状構造物または前記針状構造物に絶縁膜が被覆されたドーム状構造物のいずれか一方または両方と、
    を備える半導体デバイス。
  2. 前記針状構造物は少なくともInPで構成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体デバイス。
  3. 前記識別パターン領域は複数個からなり、前記複数個の識別パターン領域の一部には前記ドーム状構造物が形成され、前記複数個の識別パターン領域の残りの一部には前記針状構造物が形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体デバイス。
  4. 前記Feドープ半絶縁性InP第1電流ブロック層のFeドーピング濃度は、前記Feドープ半絶縁性InP第2電流ブロック層のFeドーピング濃度よりも高いことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体デバイス。
  5. 前記リッジ構造の頂面及び前記リッジ埋込層の表面に形成された前記第2導電型のInPクラッド層の残余の部分及び第2導電型のコンタクト層と、
    前記リッジ構造を中心として両側面側に前記第2導電型のコンタクト層から前記Feドープ半絶縁性InP第1電流ブロック層内に達するメサストライプ溝と、をさらに備え、
    前記識別パターン領域は、上面視において、前記メサストライプ溝と接して設けられることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体デバイス。
  6. 前記リッジ構造の頂面及び前記リッジ埋込層の表面に形成された前記第2導電型のInPクラッド層の残余の部分及び第2導電型のコンタクト層と、
    前記リッジ構造を中心として両側面側に前記第2導電型のコンタクト層から前記Feドープ半絶縁性InP第1電流ブロック層内に達するメサストライプ溝と、をさらに備え、
    前記識別パターン領域は、上面視において、前記メサストライプ溝と重複して設けられることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体デバイス。
  7. 前記リッジ構造の頂面及び前記リッジ埋込層の表面に形成された前記第2導電型のInPクラッド層の残余の部分及び第2導電型のコンタクト層と、
    前記リッジ構造を中心として両側面側に前記第2導電型のコンタクト層から前記Feドープ半絶縁性InP第1電流ブロック層内に達するメサストライプ溝と、をさらに備え、
    前記識別パターン領域は、上面視において、前記メサストライプ溝と離間して設けられることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体デバイス。
  8. 請求項1からのいずれか1項に記載の半導体デバイスの上面から、前記識別パターン領域の画像を撮像するステップと、
    前記画像を二値化マップに変換するステップと、
    前記二値化マップの各黒点に対して面積を基準として面積が広いほど高く順位付けするステップと、
    順位付けされた前記各黒点の中から、順位の高い順に予め設定された個数を選別するステップと、
    を備える半導体デバイスの識別方法。
  9. 前記識別パターン領域を複数の領域に区画化し、区画ごとに前記黒点が存在するか否かを判定する請求項に記載の半導体デバイスの識別方法。
  10. 前記区画化された各区画の座標をそれぞれ設定し、前記各黒点が存在する区画ごとの座標を規定した法則に基づき結合することにより文字列コードを生成することを特徴とする請求項に記載の半導体デバイスの識別方法。
  11. 前記半導体デバイスの製造時に作成した前記文字列コードと前記半導体デバイスの製造後に復元した前記文字列コードとをデータ照合することにより照合率を算出し、前記照合率を基準として判定することを特徴とする請求項10に記載の半導体デバイスの識別方法。
  12. 第1導電型のInP基板上に、活性層及び第2導電型のInPクラッド層を順次結晶成長する工程と、
    前記第1導電型のInP基板の一部、前記活性層及び前記第2導電型のInPクラッド層をエッチングすることにより、ストライプ状のリッジ構造を形成する工程と、
    前記リッジ構造の両側面を埋め込む、少なくともFeドープ半絶縁性InP第1電流ブロック層及び前記Feドープ半絶縁性InP第1電流ブロック層のFeドーピング濃度よりも低いFeドープ半絶縁性InP第2電流ブロック層からなるリッジ埋込層を結晶成長する工程と、
    前記リッジ構造の頂面及び前記リッジ埋込層の表面に前記第2導電型のInPクラッド層の残余の部分及び第2導電型のコンタクト層を順次結晶成長する工程と、
    前記リッジ構造の両側面に前記第2導電型のコンタクト層から前記Feドープ半絶縁性InP第2電流ブロック層内に達するメサストライプ溝をエッチングにより形成すると同時に識別パターン領域に予定されている部位に開口部を形成する工程と、
    前記開口部の前記Feドープ半絶縁性InP第2電流ブロック層及び前記Feドープ半絶縁性InP第1電流ブロック層をエッチングによって除去するとともに針状を呈する針状構造物を形成する工程と、
    を備える半導体デバイスの製造方法。
  13. 前記針状構造物を絶縁膜で被覆することによりドーム状構造物を形成することを特徴とする請求項12に記載の半導体デバイスの製造方法。
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