JP7284407B2 - 換気システム - Google Patents

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Description

本開示は、換気システムに関する。
従来、給気ファン、排気ファン、熱交換器、及びコントローラを備えた換気装置を用いた換気システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。前記換気システムは、対象空間を換気する。前記換気システムは、対象空間外の湿度が高く、かつ、対象空間内の湿度が低くなる条件下で使用した場合に、換気装置内の給気通路で結露が生じる可能性があることが知られている。このため、特許文献1記載の換気システムでは、対象空間外から対象空間内に取り入れる外気の状態を検出する給気状態検出器を給気通路内に設け、コントローラが、給気状態検出器の検出結果に基づいて、外気が良好なものでないときに、給気ファンを停止もしくは間欠運転させている。
特開2009-293880号公報
従来は、外気の湿度が高い場合であっても、それに比べて対象空間内の湿度が低い場合が多かったため、対象空間内の空気を排気することで熱交換器の水分含有量を低く抑制することができていた。しかしながら、近年建物の高気密化が進んだこと等に起因して、対象空間内の湿度が上昇しやすくなっている。このため、対象空間内の湿度が高い条件下で前記換気システムが使用されることが増えており、これに伴って熱交換器の水分含有量が許容量を超える場合が増えており、これにより換気装置から水漏れすることがある。
本開示は、換気装置からの水漏れを抑制することを目的とする。
(1)本開示の換気システムは、
対象空間の換気を行う換気装置と、前記対象空間内の湿度を検出する第1検出部と、前記換気装置の運転を制御するコントローラと、を備え、
前記換気装置が、熱交換器と、前記対象空間外の空気を前記熱交換器を経由して前記対象空間内に給気する給気ファンと、前記対象空間内の空気を前記熱交換器を経由して前記対象空間外に排気する排気ファンと、を備え、
前記コントローラが、前記給気ファン及び前記排気ファンの双方を運転させる第1モード、及び、前記給気ファンを停止、間欠運転、又は平均給気風量を前記第1モードよりも低下させた状態で前記給気ファンを運転させる第2モード、又は、前記排気ファンを停止、間欠運転、若しくは平均排気風量を前記第1モードよりも低下させた状態で前記排気ファンを運転させる第3モード、を実行可能であり、
前記第1モードの実行中、前記第1検出部の第1検出値が第1所定値以上になった場合に、前記コントローラが、前記第1モードから前記第2モード又は前記第3モードに切り替える。
以上のような構成では、対象空間内の湿度を検出する第1検出部を設けることにより、対象空間内の湿度を検出できる。対象空間内の湿度が高い場合、対象空間外の湿度も高くなっている可能性が高い。そのため、対象空間内の湿度が高い状態で第1モードを実行すると、対象空間内及び対象空間外の双方から湿度の高い空気が熱交換器に流れ、熱交換器の水分含有量が許容量を超え、換気装置からの水漏れが発生する可能性が高くなる。本開示では、第1モードの実行中、対象空間内の湿度が第1所定値以上になったときに、給気ファン又は排気ファンを停止、間欠運転、又は平均風量を低下させることで、対象空間外又は対象空間内からの湿度の高い空気が熱交換器を通るのを抑制し、熱交換器の水分含有量を抑制することができ、これにより、換気装置からの水漏れを抑制することができる。
(2)好ましくは、前記第1モードの実行中、前記第1検出値が前記第1所定値以上である状態が所定時間以上続いた場合に、前記コントローラが、前記第1モードから前記第2モード又は第3モードに切り替える。
この構成によれば、対象空間内の湿度だけが一時的に上昇したような場合に、第1モードから第2モード又は第3モードに切り替わるのを抑制することができる。これにより、換気装置における運転モードの不要な切り替えを抑制することができる。
(3)好ましくは、前記第2モード又は前記第3モードの実行中、前記第1検出値が前記第1所定値以下の第3所定値未満である状態が所定時間以上継続された場合、
前記コントローラが、前記第2モード又は前記第3モードから前記第1モードに切り替える。
この構成によれば、対象空間内の空気が高湿でなくなった場合に、運転モードの不要な切り替えを抑制しつつ、換気装置の運転モードを第1モードに切り替えることで、対象空間内の換気量を通常の量へ戻すことができる。
(4)好ましくは、前記対象空間の外部の湿度を検出する第2検出部をさらに備え、
前記第1モードの実行中、前記第1検出値が前記第1所定値以上であり、かつ、前記第2検出部の第2検出値が第2所定値以上である場合に、前記コントローラが、前記第1モードから前記第2モード又は第3モードに切り替える。
この構成によれば、対象空間内と対象空間外の両方の湿度に基づき換気装置の運転を制御することで、湿度の高い空気が熱交換器に流入するのをより確実に抑制することができる。
(5)本開示の換気システムは、
対象空間の換気を行う換気装置と、前記対象空間内の湿度を検出する第1検出部と、前記換気装置の運転を制御するコントローラと、を備え、
前記換気装置が、熱交換器と、前記対象空間外の空気を前記熱交換器を経由して前記対象空間内に給気する給気ファンと、前記対象空間内の空気を前記熱交換器を経由して前記対象空間外に排気する排気ファンと、を備え、
前記コントローラが、前記給気ファン及び前記排気ファンの双方を運転させる第1モード、前記給気ファンを停止、間欠運転、又は平均給気風量を前記第1モードよりも低下させた状態で前記給気ファンを運転させる第2モード、及び、前記排気ファンを停止、間欠運転、若しくは平均排気風量を前記第1モードよりも低下させた状態で前記排気ファンを運転させる第3モード、を実行可能であり、
前記第1モードの実行中、前記第1検出部の第1検出値が第1所定値以上になった場合に、前記コントローラが、前記第1モードから前記第2モード及び前記第3モードに切り替える。
以上のような構成では、第1モードの実行中、対象空間内の湿度が第1所定値以上になったときに、給気ファン及び排気ファンを停止、間欠運転、又は平均風量を低下させることで、対象空間外及び対象空間内からの湿度の高い空気が熱交換器を通るのを抑制し、熱交換器の水分含有量を抑制することができ、これにより、換気装置からの水漏れを抑制することができる。
(6)好ましくは、前記対象空間の外部の湿度を検出する第2検出部をさらに備え、
前記第1モードの実行中、前記第1検出値が前記第1所定値以上であり、かつ、前記第2検出部の第2検出値が第2所定値以上である場合に、前記コントローラが、前記第1モードから前記第2モード及び前記第3モードに切り替える。
この構成によれば、対象空間内と対象空間外の両方の湿度に基づき換気装置の運転を制御することで、湿度の高い空気が熱交換器に流入するのをより確実に抑制することができる。
(7)好ましくは、冷媒との熱交換により調和空気を生成し前記対象空間に供給する空気調和機をさらに備え、
前記空気調和機が、前記対象空間内に調和空気を供給する室内機と、前記対象空間外に設置される室外機と、前記室内機と前記室外機との間をつなぐ冷媒配管とを含み、前記第2検出部が、前記室外機に設けられている。
この構成によれば、空気調和機を備えた換気システムにおいて、第2検出部を簡易に設けることができる。空気調和機及び換気システムで第2検出部を共用することで、換気システムの製造コストを抑制することができる。
(8)好ましくは、前記換気装置の異常を報知する報知部をさらに備え、
前記第1検出値が前記第1所定値以上である場合に、前記コントローラが、前記報知部により前記換気装置の異常を報知する。
この構成によれば、対象空間内の湿度が高くなっていることを、換気システムの管理者やユーザに対して報知することができ、管理者等による手動操作で換気装置の運転モードを切り替えることが可能になる。これにより、熱交換器を備えた換気システムを対象空間内の湿度が高い条件下で使用した場合において、熱交換器の水分含有量をより確実に抑制することができる。
本開示の第1の実施形態に係る換気システムの概略的な構成図である。 換気装置を上から見た概略的な断面説明図である。 図2のA-A線における概略的な断面説明図である。 図2のB-B線における概略的な断面説明図である。 熱交換器の斜視図である。 第1モード及び第2モードにおける給気ファンの運転状態(第2モードで停止する場合)を示す説明図である。 第1モード及び第2モードにおける給気ファンの運転状態(第2モードで間欠運転する場合)を示す説明図である。 第1モード及び第2モードにおける給気ファンの運転状態(第2モードで弱運転する場合)を示す説明図である。 第1モード及び第3モードにおける排気ファンの運転状態(第3モードで停止する場合)を示す説明図である。 第1モード及び第3モードにおける排気ファンの運転状態(第3モードで間欠運転する場合)を示す説明図である。 第1モード及び第3モードにおける排気ファンの運転状態(第3モードで弱運転する場合)を示す説明図である。 第1の実施形態に係る換気システムにおける運転モードの切り替え手順を示す説明図である。 第1の実施形態に係る換気システムにおける運転モードの切り替え手順の第1の別実施例を示す説明図である。 第1の実施形態に係る換気システムにおける運転モードの切り替え手順の第2の別実施例を示す説明図である。 第1の実施形態に係る換気システムにおける運転モードの切り替え手順の第3の別実施例を示す説明図である。 第1の実施形態に係る換気システムにおける運転モードの切り替え手順の第4の別実施例を示す説明図である。 本開示の第2の実施形態に係る換気システムの概略的な構成図である。 第2の実施形態に係る換気システムにおける運転モードの切り替え手順を示す説明図である。 第2の実施形態に係る換気システムにおける運転モードの切り替え手順の別実施例を示す説明図である。 本開示の第3の実施形態に係る換気システムの概略的な構成図である。
以下、添付図面を参照しつつ、本開示の実施形態を詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本開示の第1の実施形態に係る換気システムの概略的な構成図である。図1に示す換気システム10は、本開示の換気システムの第1の実施形態であり、換気装置11と、コントローラ36と、第1湿度センサ38とを備えている。以下の説明では、換気システム10を構成する換気装置11を、第1換気装置11Aともいう。以下の説明で単に「換気装置11」という場合には、各実施形態の換気装置に共通の構成を説明している。
(換気装置11の構成)
換気装置11は、室内空間S1の換気を行う。室内空間S1は、換気システム10により換気を行う対象空間の一例であり、部屋Rの内部の空間である。部屋Rの外部の空間を室外空間S2という。本実施形態では、室外空間S2を屋外としている。室外空間S2は、室内空間S1の外部であって屋外との間で直接空気の行き来が可能な空間であればよく、例えば建屋内の空間であってもよい。換気装置11は、部屋Rの天井裏のスペースS3に設置されており、ダクト45a~45dを介して室内空間S1及び室外空間S2と接続されている。
図2は、換気装置を上から見た概略的な断面説明図である。図3は、図2のA-A線における概略的な断面説明図である。図4は、図2のB-B線における概略的な断面説明図である。図2~図4に示すように、換気装置11は、略直方体の箱形状を有するケーシング31を有する。ケーシング31内には、熱交換器32と、排気ファン33と、給気ファン34と、が収容されている。ケーシング31には、還気取入口41、排気吹出口42、外気取入口43、及び、給気吹出口44が設けられている。ケーシング31の外部には、コントローラ36が設けられている。コントローラ36は、ケーシング31の外部に設けられた制御ボックス37内に収容されている。
(コントローラ36の構成)
コントローラ36(以下、「換気コントローラ」ともいう)は、換気装置11の動作を制御する装置であり、換気装置11に備えられたファンの動作を制御する。換気コントローラ36は、例えば、CPU等のプロセッサ、RAM、ROM等のメモリを備えたマイクロコンピュータにより構成される。換気コントローラ36は、LSI、ASIC、FPGA等を用いてハードウェアとして実現されるものであってもよい。換気コントローラ36は、メモリにインストールされたプログラムをプロセッサが実行することによって、所定の機能を発揮する。なお、換気コントローラ36は、換気装置11の一部として当該換気装置11と一体で設けてもよいし、換気装置11とは別の装置として別体で設けてもよい。
(リモートコントローラ25の構成)
図1に示すように、換気装置11は、さらにリモートコントローラ25を備えている。リモートコントローラ25は、換気装置11の運転開始/運転停止の操作や、室内の湿度、送風の強弱等の動作設定を行うために用いられる。リモートコントローラ25は、換気コントローラ36に有線又は無線で通信可能に接続されている。ユーザは、リモートコントローラ25を使用することによって、遠隔で換気装置11を操作することができる。
リモートコントローラ25は、報知部28を備えている。報知部28は、換気装置11に異常が生じた場合に、音(音声やブザー音等)を鳴らしたり、表示(ランプの点灯や点滅等)を行ったりして、異常の発生を報知する部位である。本実施形態では、リモートコントローラ25が報知部28を有している場合を例示したが、報知部28は、リモートコントローラ25と別体で設けても良いし、例えば、後述する空気調和機12用のリモートコントローラ26(図13参照)に設けてもよい。
(給気通路及び排気通路の構成)
図1~図4に示すように、還気取入口41は、室内空間S1からの空気(還気)RAをケーシング31内に取り入れるために用いられる。排気吹出口42は、ケーシング31内に取り入れられた還気RAを、排気EAとして室外空間S2に排出するために用いられる。外気取入口43は、室外空間S2からの空気(外気)OAをケーシング31内に取り入れるために用いられる。給気吹出口44は、ケーシング31内に取り入れられた外気OAを、給気SAとして室内空間S1に供給するために用いられる。
図1に示すように、還気取入口41は、ダクト45cを介して室内空間S1に繋がっている。排気吹出口42は、ダクト45bを介して室外空間S2に繋がっている。以下の説明では、これらのダクト45b、45cによって、ケーシング31を介して、室内空間S1と室外空間S2とを繋ぐ風路を排気通路(後述する排気通路46)ともいう。
外気取入口43は、ダクト45aを介して室外空間S2に繋がっている。給気吹出口44は、ダクト45dを介して室内空間S1に繋がっている。以下の説明では、これらのダクト45a、45dによって、ケーシング31を介して、室内空間S1と室外空間S2とを繋ぐ風路を給気通路(後述する給気通路47)ともいう。
図2に示すように、ケーシング31の内部において、還気取入口41から取り入れられた還気RAは熱交換器32を通過し、排気EAとして排気吹出口42から室外空間S2へ排気される。以下、この空気の流れを「第1の空気流F1」ともいう。外気取入口43から取り入れられた外気OAは熱交換器32を通過し、給気SAとして給気吹出口44から室内空間S1へ供給される。以下、この空気の流れを「第2の空気流F2」ともいう。
(熱交換器32の構成)
図5は、熱交換器の斜視図である。本実施形態における熱交換器32は、第1の空気流F1と、第2の空気流F2とがほぼ直交するように構成された直交型の全熱交換器である。この熱交換器32は、仕切板32aと、隔壁板32bとを有している。仕切板32aと隔壁板32bとは適宜の接着剤により交互に積層されている。熱交換器32は、全体としてほぼ四角柱形状に形成されている。
仕切板32aは、伝熱性及び透湿性を有し、平板状に形成されている。隔壁板32bは、ほぼ三角形状の断面が連続して形成された波板状に形成されている。隔壁板32bは、隣り合う2枚の仕切板32aの間に空気の通路を形成する。隔壁板32bは、仕切板32aと隔壁板32bとの積層方向(図5における上下方向)で1枚ごとに90度角度を変えて積層されている。これにより、1枚の仕切板32aを挟んでその両側に、第1の空気流F1を通すための排気側通路32cと第2の空気流F2を通すための給気側通路32dとが互いに直交して形成される。排気側通路32cを流れる空気と、給気側通路32dを流れる空気とは、伝熱性及び透湿性を有する仕切板32aを介して顕熱及び潜熱の交換(全熱交換)が行われるようになっている。
図2~図4に示すように、ケーシング31の内部は、熱交換器32によって室内空間S1側と室外空間S2側との2つの領域に区画されている。図2及び図3に示すように、ケーシング31内には、熱交換器32よりも第1の空気流F1の上流側に上流側排気通路46aが形成され、熱交換器32よりも第1の空気流F1の下流側に下流側排気通路46bが形成されている。上流側排気通路46aと下流側排気通路46bとによって、室内空間S1(図1参照)と室外空間S2(図1参照)とを熱交換器32を経由して連通させる排気通路46が構成される。
図2及び図4に示すように、ケーシング31内には、熱交換器32よりも第2の空気流F2の上流側に上流側給気通路47aが形成され、熱交換器32よりも第2の空気流F2の下流側に下流側給気通路47bが形成されている。上流側給気通路47aと下流側給気通路47bとによって、室内空間S1と室外空間S2とを熱交換器32を経由して連通させる給気通路47が構成されている。
図3及び図4に示すように、上流側排気通路46aと下流側給気通路47bとの間には、区画壁51が設けられている。下流側排気通路46bと上流側給気通路47aとの間には、区画壁52が設けられている。
図2及び図3に示すように、下流側排気通路46bにおいて、排気吹出口42の近傍には排気ファン33が配置されている。この排気ファン33が運転されることによって第1の空気流F1が生成され、室内空間S1からの還気RAが排気通路46を通り排気EAとして室外空間S2に排出される。
図2及び図4に示すように、下流側給気通路47bにおいて、給気吹出口44の近傍には給気ファン34が配置されている。この給気ファン34が運転されることによって第2の空気流F2が生成され、室外空間S2の外気OAが給気通路47を通り、給気SAとして室内空間S1に供給される。
(第1湿度センサ38について)
図2及び図3に示すように、上流側排気通路46aにおいて、還気取入口41の近傍には第1湿度センサ38が配置されている。この第1湿度センサ38は、上流側排気通路46aを通る還気RAの湿度を検出する。言い換えると、第1湿度センサ38は、室内空間S1の空気の湿度を検出する。なお、本実施形態では、第1湿度センサ38を、ケーシング31内の上流側排気通路46aに設けているが、第1湿度センサ38の設置位置はこれに限定されない。第1湿度センサ38は、室内空間S1の空気の湿度を検出可能な位置に設置することができ、例えば、室内空間S1やダクト45cの内部に設置してもよい。
図1に示すように、第1湿度センサ38が室内空間S1の湿度を検出すると、その検出信号(以下、第1検出値K1という)は換気コントローラ36に入力される。換気システム10では、換気コントローラ36が、この第1検出値K1に基づいて、給気ファン34の動作を制御する。
換気システム10では、換気装置11に異常が生じた場合や、第1湿度センサ38が検出する室内空間S1の湿度が所定の設定値以上となった場合に、報知部28により報知する。換気システム10のユーザは、報知部28による報知を受けて、リモートコントローラ25を用いて、換気装置11の運転モードを手動で切り替えることができる。
(第1換気装置11Aの運転モードについて)
換気システム10は、第1換気装置11Aの運転モードとして「第1モード」と「第2モード」とを備えている。第1モードは、通常時の運転モードであり、第2モードは、室内空間S1の湿度が高い場合に適した運転モードである。換気システム10では、通常時は第1換気装置11Aを第1モードで運転し、室内空間S1の湿度が高い場合に、運転モードを第1モードから第2モードに切り替えて運転する。換気システム10では、換気コントローラ36が、排気ファン33及び給気ファン34の動作を制御することによって、第1モードと第2モードとを切り替えて実行する。
(第1モードについて)
図6A~図6Cには、第1モード及び第2モードにおける給気ファン34の運転状態を模式的に示している。図6A~図6Cでは、第1換気装置11Aを、時刻t1から時刻t2の間は第1モードで運転し、時刻t2に第1モードから第2モードに切り替えて、時刻t2から時刻t3の間は第2モードで運転した場合を示している。
図6A~図6Cに示すように、第1モードでは、通常の給気風量で給気ファン34を運転する。このときの通常の給気風量を平均給気風量QS1という。なお、ここでいう「通常の給気風量」とは、次の少なくとも一つを意味する。
1.室内空間S1においてユーザが所望する通常の換気量(換気回数)を確保することができる給気風量。
2.室内空間S1に対して設定された設計上の換気量(換気回数)を確保することができる給気風量。
3.第1モードについて設定された目標回転数で排気ファン33及び給気ファン34を運転して得られる給気風量。
図7A~図7Cには、第1モード及び第2モードにおける排気ファン33の運転状態を模式的に示している。図7A~図7Cでは、第1換気装置11Aを、時刻t1から時刻t2の間は第1モードで運転し、時刻t2に第1モードから第2モードに切り替えて、時刻t2から時刻t3の間は第2モードで運転した場合を示している。
図7A~図7Cに示すように、第1モードでは、通常の排気風量で排気ファン33を運転する。このときの通常の排気風量を平均排気風量QE1という。なお、ここでいう「通常の排気風量」とは、次の少なくとも一つを意味する。
1.室内空間S1においてユーザが所望する通常の換気量(換気回数)を確保することができる排気風量。
2.室内空間S1に対して設定された設計上の換気量(換気回数)を確保することができる排気風量。
3.第1モードについて設定された目標回転数で排気ファン33及び給気ファン34を運転して得られる排気風量。
換気システム10では、第1換気装置11Aを第1モードで運転した場合、室内空間S1から平均排気風量QE1の還気RAが室外空間S2に排出されるととともに、室外空間S2から平均給気風量QS1の外気OAが室内空間S1に供給され、室内空間S1の換気が行われる。さらに室内空間S1からの還気RAと室外空間S2からの外気OAとの間で顕熱及び潜熱の交換が行われ、室内空間S1における温度及び湿度の変化を抑制することができる。
(第2モードについて)
第2モードでは、換気コントローラ36によって、給気ファン34の動作を第1モードにおける動作から変更する。
換気システム10では、第2モードにおいて、図6A~図6Cに示す何れかの態様で給気ファン34を運転する。
図6Aに示す態様では、第2モードによる第1換気装置11Aの運転中、給気ファン34は停止している。この場合、室外空間S2から室内空間S1に供給される給気SA(外気OA)の風量(平均給気風量QS2)が「0」となる。
図6Bに示す態様では、第2モードによる第1換気装置11Aの運転中、給気ファン34は間欠運転している。言い換えると、給気ファン34は、第1モードと同じ平均給気風量QS1で運転する状態と停止する状態とを交互に繰り返している。この場合、室外空間S2から室内空間S1に供給される給気SA(外気OA)の風量(平均給気風量QS2)が、第1モードにおける平均給気風量QS1に比べて少なくなる。
図6Cに示す態様では、第2モードによる第1換気装置11Aの運転中、給気ファン34は、第1モードにおける平均給気風量QS1に比べて少ない風量で連続運転している。この場合、室外空間S2から室内空間S1に供給される給気SA(外気OA)の風量(平均給気風量QS2)が、第1モードにおける平均給気風量QS1に比べて少なくなる。以下では、第1モードに比べて少ない風量で各ファン33、34を連続運転する態様を「弱運転」ともいう。言い換えれば、図6Cに示す第2モードでは、給気ファン34は弱運転している。
図6A~図6Cに示す各第2モードでは、第1モード時の平均給気風量QS1に比べて平均給気風量QS2が少なくなるように、換気コントローラ36が給気ファン34の動作を制御している。なお、各第2モードにおける排気ファン33の排気風量は、特に他のモードに変更されない限り、第1モードにおける排気風量と同じであってもよい。
このため、換気システム10では、第2モード時に給気ファン34の動作を変更する場合、第1モード時に比べて少ない風量の外気OAが給気通路47(図4参照)を通って熱交換器32に流入し、室内空間S1に給気される。言い換えると、第2モード時は、熱交換器32に流入する外気OAの風量を、第1モード時に比べて低減することができる。これにより、熱交換器32の水分含有量を抑制することができる。
(第3モードについて)
第3モードでは、換気コントローラ36によって、排気ファン33の動作を第1モードにおける動作から変更する。
換気システム10では、第3モードにおいて、図7A~図7Cに示す何れかの態様で排気ファン33を運転する。
図7Aに示す態様では、第3モードによる第1換気装置11Aの運転中、排気ファン33は停止している。この場合、室内空間S1から室外空間S2に排気される排気EA(還気RA)の風量(平均排気風量QE2)が「0」となる。
図7Bに示す態様では、第3モードによる第1換気装置11Aの運転中、排気ファン33は間欠運転している。言い換えると、排気ファン33は、第1モードと同じ平均排気風量QE1で運転する状態と停止する状態とを交互に繰り返している。この場合、室内空間S1から室外空間S2に排気される排気EA(還気RA)の風量(平均排気風量QE2)が、第1モードにおける平均排気風量QE1に比べて少なくなる。
図7Cに示す態様では、第3モードによる第1換気装置11Aの運転中、排気ファン33は弱運転している。この場合、室内空間S1から室外空間S2に放出される還気RA(排気EA)の風量(平均排気風量QE2)が、第1モードにおける平均排気風量QE1に比べて少なくなる。
図7A~図7Cに示す各第3モードでは、換気コントローラ36が、平均排気風量QE2が第1モード時の平均排気風量QE1に比べて少なくなるように、排気ファン33の動作を制御している。なお、各第3モードにおける給気ファン34の給気風量は、特に他のモードに変更されない限り、第1モードにおける給気風量と同じであってもよい。
このため、換気システム10では、第3モード時において、第1モード時に比べて少ない風量の還気RAが排気通路46(図3参照)を通って熱交換器32に流入し、室外空間S2に排気される。言い換えると、第3モードでは、熱交換器32に流入する還気RAの風量を、第1モード時に比べて低減することができる。これにより、熱交換器32の水分含有量を抑制することができる。
換気システム10では、第2モードと第3モードを同時に実行することができる。排気ファン33及び給気ファン34の動作を同時に変更する場合、熱交換器32に流入する還気RA及び外気OAの両方の量を、第1モード時に比べて低減することができる。排気ファン33及び給気ファン34の動作を同時に変更する場合、給気ファン34の動作態様としては、停止、間欠運転、又は弱運転の何れかを選択することができ、かつ、排気ファン33の動作態様としては、停止、間欠運転、又は弱運転の何れかを選択することができる。排気ファン33及び給気ファン34の両方の動作を変更する場合、第1換気装置11Aからの水漏れを抑制すると共に、室内空間S1の室圧が正圧あるいは負圧になるのを抑制することができる。
本実施形態では、第2モード及び第3モードの両方を実行可能な換気システム10を例示しているが、本開示の換気システム10は、第2モード又は第3モードの何れか一方のみを実行可能であってもよい。
(換気システム10の動作について)
換気システム10は、図8に示すフロー図に従って、第1モードと、第2モード又は第3モードとを切り替えて運転する。換気システム10では、リモートコントローラ25によって、ユーザが第1換気装置11Aを「ON」にすると、第1換気装置11Aが第1モードで運転すると共に、換気コントローラ36による第1換気装置11Aの制御が開始する。
図8に示すように、第1換気装置11Aの制御が開始すると、換気コントローラ36はステップ(ST101)を実行する。ステップ(ST101)において、換気コントローラ36が、第1湿度センサ38の第1検出値K1(室内空間S1の相対湿度)が、第1所定値H1以上であるか否かを判定する。本実施形態では、第1所定値H1を80(%RH)としている。第1所定値H1の値は換気コントローラ36に記憶されており、リモートコントローラ25を用いて、ユーザがその値を適宜変更することができる。
ステップ(ST101)において、第1湿度センサ38の第1検出値K1が第1所定値H1未満である場合(NOの場合)、換気コントローラ36はステップ(ST101)を繰り返して実行する。
ステップ(ST101)において、第1湿度センサ38の第1検出値K1が第1所定値H1以上である場合(YESの場合)、換気コントローラ36はステップ(ST102)を実行する。
ステップ(ST102)において、換気コントローラ36は、第1換気装置11Aの運転モードを第1モードから第2モード又は第3モードに切り替えると共に、次いで、ステップ(ST103)を実行する。このとき換気コントローラ36は、報知部28(図1参照)による報知を行う。
ステップ(ST103)において、換気コントローラ36は、第1湿度センサ38の第1検出値K1が第3所定値H3未満であるか否かを判定する。第3所定値H3は、第1所定値H1以下の値である。第3所定値H3は、例えば、第1所定値H1と同じ80(%RH)や第1所定値より低い70(%RH)等に設定することができる。第3所定値H3の値は換気コントローラ36に記憶されており、リモートコントローラ25を用いて、ユーザがその値を適宜変更することができる。
ステップ(ST103)において、第1湿度センサ38の第1検出値K1が第3所定値H3以上である場合(NOの場合)、換気コントローラ36は、第2モード又は第3モードにより第1換気装置11Aを継続運転すると共に、ステップ(ST103)を繰り返して実行する。
ステップ(ST103)において、第1湿度センサ38の第1検出値K1が第3所定値H3未満である場合(YESの場合)、換気コントローラ36はステップ(ST104)を実行する。
ステップ(ST104)において、換気コントローラ36は、第1換気装置11Aの運転モードを第2モード又は第3モードから第1モードに切り替えると共に、次いで、ステップ(ST101)を実行する。このとき換気コントローラ36は、報知部28(図1参照)による報知を停止する。第2モード又は第3モードのどちらに切り替えるかは、予めユーザが設定し、換気コントローラ36に記憶させておくことができる。
換気システム10では、リモートコントローラ25によって、ユーザが第1換気装置11Aを「OFF」とするまで、換気コントローラ36が上記ステップ(ST101)~(ST104)を繰り返して実行する。
本実施形態の換気システム10は、室内空間S1の湿度が高くなった場合に、第1換気装置11Aの運転モードを第1モードから第2モード又は第3モードに切り替えることができる。したがって、室内空間S1又は室外空間S2から湿度の高い空気が熱交換器32に流入することが抑制され、熱交換器32の水分含有量を抑制すると共に、第1換気装置11Aからの水漏れを抑制することができる。
以上のように、換気システム10では、室内空間S1の湿度を検出する第1湿度センサ38を設けることにより、室内空間S1の湿度を検出できる。換気システム10では、第1モードの実行中、室内空間S1の湿度が第1所定値H1以上になったときに、排気ファン33又は給気ファン34の風量を少なくするか「0」にすることで、室内空間S1又は室外空間S2からの湿度の高い空気が熱交換器32を通るのを抑制し、第1換気装置11Aからの水漏れを抑制することができる。
例えば、室外空間S2の湿度を検出し、その検出結果のみに基づいて換気システム10の動作を制御する構成においては、室内空間S1の湿度に問題がない場合であっても、室内空間S1の換気が抑制される場合がある。換気システム10では、室内空間S1の湿度を検出し、その検出結果に基づいて換気システム10の動作を制御しているため、室内空間S1の湿度に問題がない場合には、室内空間S1の換気が抑制されず、室内空間S1を十分に換気することができる。
(換気システム10の動作の第1変形例について)
換気システム10は、図9に示すフロー図に従って、第1モードと第2モード及び第3モードを切り替えて運転することができる。図9に示すフロー図では、図8に示すフロー図のステップ(ST102)に代えて、ステップ(ST105)を設けている。以下の説明では、図8に示すフロー図と異なるステップに関連する部分のみを説明する。なお、換気システム10では、以下で説明する第1から第4の各変形例を適宜組み合わせてもよい。
図9に示すように、ステップ(ST101)において、換気コントローラ36は、第1湿度センサ38の第1検出値K1が第1所定値H1以上であるか否かを判定する。
ステップ(ST101)において、第1湿度センサ38の第1検出値K1が第1所定値H1未満(K1<H1)である場合(NOの場合)、換気コントローラ36はステップ(ST101)を繰り返して実行する。
ステップ(ST101)において、第1湿度センサ38の第1検出値K1が第1所定値H1以上(K1≧H1)である場合(YESの場合)、換気コントローラ36は、ステップ(ST105)を実行する。
ステップ(ST105)において、換気コントローラ36は、第1換気装置11Aの運転モードを第1モードから第2モード及び第3モードに切り替える。
換気システム10では、第1モードから切り替えて第2モード及び第3モードを同時に実行することができる。排気ファン33及び給気ファン34の動作を同時に変更する場合、熱交換器32に流入する還気RA及び外気OAの両方の量を、第1モード時に比べて低減することができる。これにより、熱交換器32の水分含有量をより抑制することができ、第1換気装置11Aからの水漏れを抑制することができる。
(換気システム10の動作の第2変形例について)
換気システム10は、図10に示すフロー図に従って、第1モードと第2モード又は第3モードとを切り替えて運転することができる。図10に示すフロー図では、図8に示すフロー図に比べてステップ(ST111)がさらに加えられている。以下の説明では、図8に示すフロー図と異なるステップに関連する部分のみを説明する。
図10に示すように、ステップ(ST101)において、換気コントローラ36は、第1湿度センサ38の第1検出値K1が第1所定値H1以上であるか否かを判定する。
ステップ(ST101)において、第1湿度センサ38の第1検出値K1が第1所定値H1未満(K1<H1)である場合(NOの場合)、換気コントローラ36はステップ(ST101)を繰り返して実行する。
ステップ(ST101)において、第1湿度センサ38の第1検出値K1が第1所定値H1以上(K1≧H1)である場合(YESの場合)、換気コントローラ36は、ステップ(ST111)を実行する。
ステップ(ST111)において、換気コントローラ36は、第1検出値K1が第1所定値H1以上(K1≧H1)である状態が所定時間X以上継続しているか否かを判定する。本実施形態では、所定時間Xを5(分)としている。所定時間Xの値は換気コントローラ36に記憶されており、リモートコントローラ25を用いて、その値を適宜変更することができる。
ステップ(ST111)において、(K1≧H1)である状態が所定時間X未満である場合(NOの場合)、換気コントローラ36は、ステップ(ST101)に戻り第1モードを継続する。
ステップ(ST111)において、(K1≧H1)である状態が所定時間X以上継続している場合(YESの場合)、換気コントローラ36はステップ(ST102)を実行する。ステップ(ST102)において、換気コントローラ36は、第1換気装置11Aの運転モードを第1モードから第2モード又は第3モードに切り替える。
このような構成によれば、室内空間S1の湿度だけが一時的に上昇したような場合に、第1モードから第2モード又は第3モードに切り替わるのを抑制することができる。これにより、第1換気装置11Aにおける運転モードの不要な切り替えを抑制することができる。
(換気システム10の動作の第3変形例について)
換気システム10は、図11に示すフロー図に従って、第1モードと第2モード又は第3モードとを切り替えて運転することができる。図11に示すフロー図では、図8に示すフロー図に比べてステップ(ST121)が加えられている。以下の説明では、図8に示すフロー図と異なるステップに関連する部分のみを説明する。
換気コントローラ36は、ステップ(ST102)を実行して第2モード又は第3モードに移行すると、その第2モード又は第3モードによる運転の継続が所定時間Y以上であるか否かを判定する(ST121)。本実施形態では、所定時間Yを24(時間)としている。
ステップ(ST121)において、第2モード又は第3モードによる運転の継続時間が所定時間Y未満である場合(NOの場合)、換気コントローラ36はステップ(ST103)を実行する。
ステップ(ST121)において、第2モード又は第3モードによる運転の継続時間が所定時間Y以上である場合(YESの場合)、換気コントローラ36はステップ(ST104)を実行し、第1換気装置11Aの運転モードを第1モードに切り替える。
このような構成によれば、第2モード又は第3モードの状態が所定時間Y以上継続した場合に、第1換気装置11Aの運転モードを第1モードに切り替えることができる。これにより、室内空間S1の換気量が低下している状態が所定時間Y以上継続されるのを防止することができる。
(換気システム10の動作の第4変形例について)
換気システム10は、図12に示すフロー図に従って、第1モードと第2モード又は第3モードとを切り替えて運転することができる。図12に示すフロー図では、図8に示すフロー図に比べてステップ(ST131)が加えられている。以下の説明では、図8に示すフロー図と異なるステップに関連する部分のみを説明する。
ステップ(ST103)において、第1検出値K1が第3所定値H3より小さい(K1<H3)場合(YESの場合)、換気コントローラ36はステップ(ST131)を実行する。
ステップ(ST131)において、換気コントローラ36は、第1検出値K1が第3所定値H3より小さい(K1<H3)状態が所定時間Z以上継続しているか否かを判定する。本実施形態では、所定時間Zを5(分)としている。
ステップ(ST131)において、第1検出値K1が第3所定値H3より小さい(K1<H3)状態が所定時間Z未満で継続している場合(NOの場合)、換気コントローラ36はステップ(ST103)を実行する。
ステップ(ST131)において、第1検出値K1が第3所定値H3より小さい(K1<H3)状態が所定時間Z以上継続している場合(YESの場合)、換気コントローラ36はステップ(ST104)を実行し、第1換気装置11Aの運転モードを第1モードに切り替える。
このような構成によれば、運転モードの不必要な切替を抑制しつつ、室内空間S1の空気が高湿でなくなった場合に、第1換気装置11Aの運転モードを第1モードに切り替えることで、室内空間S1の換気量を通常の量へ速やかに戻すことができる。
[第2実施形態]
図13は、本開示の第2の実施形態に係る換気システムの概略的な構成図である。図13に示す換気システム15は、本開示の換気システムの第2の実施形態であり、第1換気装置11Aと、換気コントローラ36と、第1湿度センサ38と、第2湿度センサ39とを備えている。言い換えると、換気システム15は、換気システム10に比べて、室外空間S2に設けられた第2湿度センサ39が追加されている。図13に示す換気システム15では、図1から図12で説明した換気システム10と同じ構成については同じ符号が付されており、その説明を省略する。
(第2湿度センサ39について)
図13に示すように、第2湿度センサ39は、室外空間S2の空気の相対湿度を検出する。第2湿度センサ39が室外空間S2の湿度を検出すると、その検出信号(第2検出値K2)は換気コントローラ36に入力される。換気システム15では、換気コントローラ36が、前述した第1湿度センサ38の第1検出値K1と第2湿度センサ39の第2検出値K2とに基づいて、排気ファン33及び給気ファン34の動作を制御する。
具体的には、換気システム15では、第1湿度センサ38の湿度の第1検出値K1が第1所定値H1以上であり、かつ、第2湿度センサ39の第2検出値K2が第2所定値H2以上である場合に、第1換気装置11Aの運転モードを第1モードから第2モード又は第3モードに切り替える。本実施形態では、第2所定値H2を80(%RH)としている。本実施形態では、第1所定値H1と第2所定値H2とを同じ値に設定しているが、それぞれ異なる値に設定してもよい。
室外空間S2が高湿(例えば、80(%RH)以上)でなく、かつ、室内空間S1が高湿になっている場合、室内空間S1で一時的に発生した水分等に起因して当該室内空間S1が高湿になっている可能性が高い。このような条件下では、換気装置11を第1モードで運転したとしても、熱交換器32の水分含有量が許容量を超える可能性は低い。このため、換気システム15では、第1湿度センサ38の湿度の第1検出値K1が第1所定値H1以上であり、かつ、第2湿度センサ39の第2検出値K2が第2所定値H2以上である場合に、第1換気装置11Aの運転モードを第2モード又は第3モードに切り替える。換気システム15では、室内空間S1で発生した水分等に起因して、室内空間S1の湿度だけが一時的に上昇したような場合には、第1モードから第2モード又は第3モードに切り替えないようにしている。これにより、換気システム15では、第1モードから第2モード又は第3モードに切り替える必要がない場合に、第1モードから第2モード又は第3モードに切り替わるのを抑制し、換気装置11における運転モードの不要な切り替えを抑制することができる。
(換気システム15の動作について)
換気システム15は、図14に示すフロー図に従って、第1モードと第2モード又は第3モードとを切り替えて運転する。換気システム15では、リモートコントローラ25によって、ユーザが第1換気装置11Aを「ON」にすると、第1換気装置11Aが第1モードで運転すると共に、換気コントローラ36による第1換気装置11Aの制御が開始する。
図14に示すように、第1換気装置11Aの制御が開始すると、換気コントローラ36はステップ(ST201)を実行する。ステップ(ST201)において、換気コントローラ36は、第1検出値K1が第1所定値H1(80%RH)以上であるか否かを判定する。
ステップ(ST201)において、第1検出値K1が第1所定値H1未満である場合(NOの場合)、換気コントローラ36はステップ(ST201)を繰り返して実行する。
ステップ(ST201)において、第1検出値K1が第1所定値H1以上である場合(YESの場合)、換気コントローラ36はステップ(ST202)を実行する。
ステップ(ST202)において、第2湿度センサ39の第2検出値K2(室外空間S2の相対湿度)が第2所定値H2(80%RH)未満である場合(NOの場合)、換気コントローラ36は、処理をステップ(ST201)に戻す。
ステップ(ST202)において、第2検出値K2が第2所定値H2以上である場合(YESの場合)、換気コントローラ36はステップ(ST203)を実行する。
ステップ(ST203)において、換気コントローラ36は、第1換気装置11Aの運転モードを第1モードから第2モード又は第3モードに切り替えて、次いで、ステップ(ST204)を実行する。なお、本実施形態では、ステップ(ST203)において、第1換気装置11Aの運転モードを第1モードから第2モード又は第3モードに切り替えているが、換気システム15は、ステップ(ST203)において、第1換気装置11Aの運転モードを第1モードから第2モード及び第3モードに切り替えてもよい。
ステップ(ST204)において、換気コントローラ36は、第1湿度センサ38の第1検出値K1が第3所定値H3未満であるか否かを判定する。
ステップ(ST204)において、第1検出値K1が第3所定値H3以上である場合(NOの場合)、換気コントローラ36はステップ(ST204)を繰り返して実行する。
ステップ(ST204)において、第1検出値K1が第3所定値H3未満である場合(YESの場合)、換気コントローラ36はステップ(ST205)を実行する。
ステップ(ST205)において、換気コントローラ36は、第2湿度センサ39の第2検出値K2が第4所定値H4未満であるか否かを判定する。第4所定値H4は、第2所定値以下の値である。第4所定値H4は、例えば、第2所定値H2と同じ80(%RH)や、第2所定値より低い70(%RH)等に設定することができる。第4所定値H4は、第3所定値H3と同じとしてもよい。第4所定値H4の値は換気コントローラ36に記憶されており、リモートコントローラ25を用いて、ユーザがその値を適宜変更することができる。
ステップ(ST205)において、第2検出値K2が第4所定値H4以上である場合(NOの場合)、換気コントローラ36は、処理をステップ(ST204)に戻す。
ステップ(ST205)において、第2検出値K2が第4所定値H4未満である場合(YESの場合)、換気コントローラ36はステップ(ST206)を実行する。
ステップ(ST206)において、換気コントローラ36は、第1換気装置11Aの運転モードを第2モード又は第3モードから第1モードに切り替えて、処理をステップ(ST201)に戻す。
換気システム10では、リモートコントローラ25によって、ユーザが第1換気装置11Aを「OFF」とするまで、換気コントローラ36が上記ステップ(ST201)~(ST206)を繰り返して実行する。
(換気システム15の動作の変形例について)
換気システム15は、図15に示すフロー図に従って、第1モードと第2モード又は第3モードとを切り替えて運転することができる。図15に示すフロー図では、図14に示すフロー図に比べてステップ(ST211)、ステップ(ST212)、及びステップ(ST213)が加えられている。以下の説明では、図14に示すフロー図と異なるステップに関連する部分のみを説明する。
ステップ(ST211)において、換気コントローラ36は、第1検出値K1が第1所定値H1以上(K1≧H1)であり、かつ、第2検出値K2が第2所定値H2以上(K2≧H2)である状態が所定時間X以上継続しているか否かを判定する。
ステップ(ST211)において、(K1≧H1、かつ、K2≧H2)である状態が所定時間X未満で継続している場合(NOの場合)、換気コントローラ36は、ステップ(ST201)に戻り第1モードを継続する。
ステップ(ST211)において、(K1≧H1、K2≧H2)である状態が所定時間X以上継続している場合(YESの場合)、換気コントローラ36はステップ(ST203)を実行する。ステップ(ST203)において、換気コントローラ36は、第1換気装置11Aの運転モードを第1モードから第2モード又は第3モードに切り替える。
ステップ(ST212)において、換気コントローラ36は、第2モード又は第3モードが所定時間Y以上継続しているか否かを判定する。
ステップ(ST212)において、第2モード又は第3モードが所定時間Y未満で継続している場合(NOの場合)、換気コントローラ36はステップ(ST204)を実行する。
ステップ(ST212)において、第2モード又は第3モードが所定時間Y以上継続している場合(YESの場合)、換気コントローラ36はステップ(ST206)を実行し、第1換気装置11Aの運転モードを第1モードに切り替える。
ステップ(ST213)において、換気コントローラ36は、第1検出値K1が第3所定値H3未満であり(K1<H3)、かつ、第2検出値K2が第4所定値H4未満(K2<H4)である状態が所定時間Z以上継続しているか否かを判定する。
ステップ(ST213)において、第1検出値K1が第3所定値H3未満であり(K1<H3)、かつ、第2検出値K2が第4所定値H4未満(K2<H4)である状態が所定時間Z未満で継続している場合(NOの場合)、換気コントローラ36はステップ(ST212)を実行する。
ステップ(ST213)において、第1検出値K1が第3所定値H3未満であり(K1<H3)、かつ、第2検出値K2が第4所定値H4未満(K2<H4)である状態が所定時間Z以上継続している場合(YESの場合)、換気コントローラ36はステップ(ST206)を実行し、第1換気装置11Aの運転モードを第1モードに切り替える。
[第3実施形態]
図16は、本開示の第3の実施形態に係る換気システムの概略的な構成図である。図16に示す換気システム16は、本開示の換気システムの第3の実施形態であり、換気装置11と、換気コントローラ36と、第1湿度センサ38と、第2湿度センサ39と、空気調和機12とを備えている。言い換えると、換気システム16は、換気システム15(図13参照)に比べて、空気調和機12がさらに追加されている。以下の説明では、換気システム16を構成する換気装置11を、第2換気装置11Bともいう。第2換気装置11Bは、ケーシング31内に第1湿度センサ38を有していない。なお、図16に示す換気システム16では、図1から図15で説明した各換気システム10、15と同じ構成については同じ符号が付されており、その説明を省略する。
図16に示すように、空気調和機12は、室外機21と室内機22とを備えている。室内機22と第2換気装置11Bとは、室内空間S1の天井裏のスペースS3に設置されている。ただし、室内機22及び第2換気装置11Bは、室内空間S1の壁、床の上、天井の下等に設置されていてもよい。室内機22と第2換気装置11Bとは、室内空間S1の同じ場所に限らず、別々の場所に設置されていてもよい。
(空気調和機12の構成)
空気調和機12は、圧縮機、熱交換器、膨張弁等を含む冷媒回路により蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うことによって、室内空間(空調対象空間)S1の空気の温度を調整する。室外機21と室内機22とは冷媒回路を構成する冷媒配管23で接続されている。室内機22は、室内空間S1の空気を取り込み、その空気と冷媒との間で熱交換を行い、温度調整された調和空気を再び室内空間S1に吹き出すことによって、室内空間S1の温度を所望に調整する。
室内機22は、コントローラ24と、リモートコントローラ26と、を備えている。コントローラ24(以下、「空調コントローラ」ともいう)は、室内機22に収容されたファン、電動弁等の動作を制御する。空調コントローラ24は、例えば、CPU等のプロセッサ、RAM、ROM等のメモリを備えたマイクロコンピュータにより構成される。空調コントローラ24は、LSI、ASIC、FPGA等を用いてハードウェアとして実現されるものであってもよい。空調コントローラ24は、メモリにインストールされたプログラムをプロセッサが実行することによって、所定の機能を発揮する。空調コントローラ24は、第2換気装置11Bの換気コントローラ36にも通信可能に接続されている。なお、空調コントローラ24は、室外機21に設けられていてもよいし、室外機21及び室内機22の双方に設けられていてもよい。
リモートコントローラ26は、空気調和機12の運転開始/運転停止の操作や、室内の温度、送風の強弱等の動作設定を行うために用いられる。リモートコントローラ26は、室内機22の空調コントローラ24に有線又は無線で通信可能に接続されている。ユーザは、リモートコントローラ26を使用することによって、遠隔で空気調和機12を操作することができる。本実施形態では、第2換気装置11B用のリモートコントローラ25に報知部28を設けているが、空気調和機12用のリモートコントローラ26に報知部28を設けてもよい。
換気システム16では、室内空間S1のリモートコントローラ26に第1湿度センサ38を設けると共に、室外機21に第2湿度センサ39を設けている。そして換気システム16では、空気調和機12が有している第1湿度センサ38及び第2湿度センサ39を、第2換気装置11Bと共用している。第1湿度センサ38及び第2湿度センサ39が検出した各検出値K1、K2は、空調コントローラ24を介して換気コントローラ36に入力される。
換気コントローラ36は、空気調和機12に設けられた第1湿度センサ38及び第2湿度センサ39の各検出値K1、K2に基づいて、第2換気装置11Bの運転モード(第1モード、第2モード、及び第3モード)を切り替える。第2換気装置11Bの運転モードの切り替えは、換気コントローラ36によって、図14、図15に示す手順に従って行うことができる。
このような構成によれば、換気システム16において、第1湿度センサ38及び第2湿度センサ39を簡易に設けることができる。空気調和機12及び第2換気装置11Bで第1湿度センサ38及び第2湿度センサ39を共用することで、換気システム16の製造コストを抑制することができる。
[実施形態の作用効果]
上述した第1~第3の実施形態における各換気システム10、15、16は、室内空間S1の換気を行う換気装置11と、室内空間S1の湿度を検出する第1湿度センサ38と、換気装置11の運転を制御する換気コントローラ36と、を備えている。換気装置11が、熱交換器32と、室内空間S1外の空気を熱交換器32を経由して室内空間S1に給気する給気ファン34と、室内空間S1の空気を熱交換器32を経由して室外空間S2に排気する排気ファン33と、を備えている。換気コントローラ36が、給気ファン34及び排気ファン33の双方を運転させる第1モード、及び、給気ファン34を停止、間欠運転、又は弱運転させる第2モード、又は、排気ファン33を停止、間欠運転、又は弱運転させる第3モード、を実行可能である。各換気システム10、15、16は、第1モードの実行中、第1湿度センサ38の第1検出値K1が第1所定値H1以上になった場合に、換気コントローラ36が、第1モードから第2モード又は第3モードに切り替える。
以上のような構成では、室内空間S1の湿度を検出する第1湿度センサ38を設けることにより、室内空間S1の湿度を検出できる。本開示の各換気システム10、15、16では、第1モードの実行中、室内空間S1の湿度が第1所定値H1以上になったときに、給気ファン34又は排気ファン33の平均風量を低下させることで、室内空間S1又は室外空間S2からの湿度の高い空気が熱交換器32を通るのを抑制し、換気装置11からの水漏れを抑制することができる。
上述した換気システム10では、第1モードの実行中、第1検出値K1が第1所定値H1以上である状態が所定時間X以上続いた場合に、換気コントローラ36が、第1モードから第2モード又は第3モードに切り替える。
このような構成によれば、室内空間S1の湿度が一時的に上昇したような場合に、第1モードから第2モード又は第3モードに切り替わるのを抑制することができる。これにより、換気装置11における運転モードの不要な切り替えを抑制することができる。
上述した換気システム10では、第2モード又は第3モードの実行中、第1検出値K1が第3所定値H3未満である状態が所定時間Z以上継続された場合、換気コントローラ36が、第2モード又は第3モードから第1モードに切り替える。
このような構成によれば、室内空間S1の空気が高湿でなくなった場合に、運転モードの不要な切り替えを抑制しつつ、換気装置11の運転モードを第1モードに切り替えることで、室内空間S1の換気量を通常の量へ戻すことができる。
上述した各換気システム15、16では、室外空間S2の湿度を検出する第2湿度センサ39をさらに備えている。これらの換気システム15、16では、第1モードの実行中、第1検出値K1が第1所定値H1以上であり、かつ、第2湿度センサ39の第2検出値K2が第2所定値H2以上である場合に、換気コントローラ36が、第1モードから第2モード又は第3モードに切り替える。
このような構成によれば、室内空間S1と室外空間S2の両方の湿度に基づき換気装置11の運転を制御することで、湿度の高い空気が熱交換器32に流入するのをより確実に抑制することができる。
上述した第1~第3の実施形態における各換気システム10、15、16は、室内空間S1の換気を行う換気装置11と、室内空間S1の湿度を検出する第1湿度センサ38と、換気装置11の運転を制御する換気コントローラ36と、を備えている。換気装置11が、熱交換器32と、室内空間S1外の空気を熱交換器32を経由して室内空間S1に給気する給気ファン34と、室内空間S1の空気を熱交換器32を経由して室外空間S2に排気する排気ファン33と、を備えている。換気コントローラ36が、給気ファン34及び排気ファン33の双方を運転させる第1モード、給気ファン34を停止、間欠運転、又は弱運転させる第2モード、及び、排気ファン33を停止、間欠運転、又は弱運転させる第3モード、を実行可能である。各換気システム10は、第1モードの実行中、第1湿度センサ38の第1検出値K1が第1所定値H1以上になった場合に、換気コントローラ36が、第1モードから第2モード及び第3モードに切り替える。
以上のような構成では、第1モードの実行中、室内空間S1の湿度が第1所定値H1以上になったときに、給気ファン34及び排気ファン33の平均風量を低下させることで、室内空間S1及び室外空間S2からの湿度の高い空気が熱交換器32を通るのを抑制し、換気装置11からの水漏れを抑制することができる。
上述した換気システム15,16では、室外空間S2の湿度を検出する第2湿度センサ39をさらに備えている。換気システム15,16では、第1モードの実行中、第1検出値K1が第1所定値H1以上であり、かつ、第2検出値K2が第2所定値H2以上である場合に、換気コントローラ36が、第1モードから第2モード及び第3モードに切り替える。
このような構成によれば、室内空間S1と室外空間S2の両方の湿度に基づき換気装置11の運転を制御することで、湿度の高い空気が熱交換器32に流入するのをより確実に抑制することができる。
上述した換気システム16では、冷媒との熱交換により調和空気を生成し室内空間S1に供給する空気調和機12をさらに備えている。空気調和機12が、室内空間S1に調和空気を供給する室内機22と、室外空間S2に設置される室外機21と、室内機22と室外機21との間をつなぐ冷媒配管23とを含み、第2湿度センサ39が、室外機21に設けられている。
このような構成によれば、空気調和機12を備えた換気システム16において、第2湿度センサ39を簡易に設けることができる。空気調和機12及び換気装置11で第2湿度センサ39を共用することで、換気システム16の製造コストを抑制することができる。
上述した第1~第3の実施形態における各換気システム10、15、16は、換気装置11の異常を報知する報知部28をさらに備えている。各換気システム10、15、16では、第1検出値K1が第1所定値H1以上である場合に、換気コントローラ36が、報知部28により換気装置11の異常を報知する。
このような構成によれば、室内空間S1の湿度が高くなっていることを、各換気システム10、15、16の管理者やユーザに対して報知することができ、管理者等による手動操作で換気装置11の運転モードを切り替えることが可能になる。これにより、熱交換器32を備えた各換気システム10、15、16を室内空間S1の湿度が高い条件下で使用した場合において、熱交換器32の水分含有量が許容量を超えることによる換気装置11からの水漏れをより確実に抑制することができる。
なお、本開示は、以上の例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 :換気システム(第1の実施形態)
11 :換気装置
11A :第1換気装置
11B :第2換気装置
12 :空気調和機
15 :換気システム(第2の実施形態)
16 :換気システム(第3の実施形態)
21 :室外機
22 :室内機
23 :冷媒配管
32 :熱交換器
33 :排気ファン
34 :給気ファン
36 :換気コントローラ(コントローラ)
38 :第1湿度センサ(第1検出部)
39 :第2湿度センサ(第2検出部)
46 :排気通路
47 :給気通路
S1 :室内空間(対象空間)
S2 :室外空間(対象空間の外部)
K1 :第1検出値
K2 :第2検出値
H1 :第1所定値
H2 :第2所定値
H3 :第3所定値
X :所定時間
Z :所定時間

Claims (8)

  1. 対象空間(S1)の換気を行う換気装置(11)と、前記対象空間内(S1)の湿度を検出する第1検出部(38)と、前記換気装置(11)の運転を制御するコントローラ(36)と、を備え、
    前記換気装置(11)が、熱交換器(32)と、前記対象空間外(S2)の空気を前記熱交換器(32)を経由して前記対象空間内(S1)に給気する給気ファン(34)と、 前記対象空間内(S1)の空気を前記熱交換器(32)を経由して前記対象空間外(S2)に排気する排気ファン(33)と、を備え、
    前記コントローラ(36)が、前記給気ファン(34)及び前記排気ファン(33)の双方を運転させる第1モード、及び、前記給気ファン(34)を停止、間欠運転、又は平均給気風量(QS2)を前記第1モードよりも低下させた状態で前記給気ファン(34)を運転させる第2モード、又は、前記排気ファン(33)を停止、間欠運転、若しくは平均排気風量(QE2)を前記第1モードよりも低下させた状態で前記排気ファン(33)を運転させる第3モード、を実行可能であり、
    前記コントローラ(36)は、前記第1検出部(38)が検出した前記対象空間内(S1)の湿度にのみ基づき、前記第1モードから前記第2モード又は前記第3モードへの切り替えを制御しており、前記第1モードの実行中、前記第1検出部(38)の第1検出値(K1)が第1所定値(H1)以上になった場合に、前記第1モードから前記第2モード又は前記第3モードに切り替える、換気システム(10、15、16)。
  2. 対象空間(S1)の換気を行う換気装置(11)と、前記対象空間内(S1)の湿度を検出する第1検出部(38)と、前記対象空間の外部(S2)の湿度を検出する第2検出部(39)と、前記換気装置(11)の運転を制御するコントローラ(36)と、を備え、
    前記換気装置(11)が、熱交換器(32)と、前記対象空間外(S2)の空気を前記熱交換器(32)を経由して前記対象空間内(S1)に給気する給気ファン(34)と、前記対象空間内(S1)の空気を前記熱交換器(32)を経由して前記対象空間外(S2)に排気する排気ファン(33)と、を備え、
    前記コントローラ(36)が、前記給気ファン(34)及び前記排気ファン(33)の双方を運転させる第1モード、及び、前記給気ファン(34)を停止、間欠運転、又は平均給気風量(QS2)を前記第1モードよりも低下させた状態で前記給気ファン(34)を運転させる第2モード、又は、前記排気ファン(33)を停止、間欠運転、若しくは平均排気風量(QE2)を前記第1モードよりも低下させた状態で前記排気ファン(33)を運転させる第3モード、を実行可能であり、
    前記第1モードの実行中、前記第1検出部(38)の第1検出値(K1)が第1所定値(H1)以上であり、かつ、前記第2検出部(39)の第2検出値(K2)が第2所定値(H2)以上である場合に、前記コントローラ(36)が、前記第1モードから前記第2モード又は前記第3モードに切り替え
    前記第1モードの実行中、前記第1検出値(K1)が前記第1所定値(H1)以上であり、かつ、前記第2検出値(K2)が前記第2所定値(H2)を下回る場合は、前記コントローラ(36)は前記第1モードを維持する、換気システム(15、16)。
  3. 前記第1モードの実行中、前記第1検出値(K1)が前記第1所定値(H1)以上である状態が所定時間(X)以上続いた場合に、
    前記コントローラ(36)が、
    前記第1モードから前記第2モード又は前記第3モードに切り替える、請求項1又は請求項2に記載の換気システム(10,15、16)。
  4. 前記第2モード又は前記第3モードの実行中、前記第1検出値(K1)が前記第1所定値(H1)以下の第3所定値(H3)未満である状態が所定時間(Z)以上継続された場合、
    前記コントローラ(36)が、前記第2モード又は前記第3モードから前記第1モードに切り替える、請求項1から請求項3の何れか一項に記載の換気システム(10,15、16)。
  5. 対象空間(S1)の換気を行う換気装置(11)と、前記対象空間内(S1)の湿度を検出する第1検出部(38)と、前記換気装置(11)の運転を制御するコントローラ(36)と、を備え、
    前記換気装置(11)が、熱交換器(32)と、前記対象空間外(S2)の空気を前記熱交換器(32)を経由して前記対象空間内(S1)に給気する給気ファン(34)と、前記対象空間内(S1)の空気を前記熱交換器(32)を経由して前記対象空間外(S2)に排気する排気ファン(33)と、を備え、
    前記コントローラ(36)が、前記給気ファン(34)及び前記排気ファン(33)の双方を運転させる第1モード、前記給気ファン(34)を停止、間欠運転、又は平均給気風量(QS2)を前記第1モードよりも低下させた状態で前記給気ファン(34)を運転させる第2モード、及び、前記排気ファン(33)を停止、間欠運転、若しくは平均排気風量(QE2)を前記第1モードよりも低下させた状態で前記排気ファン(33)を運転させる第3モード、を実行可能であり、
    前記コントローラ(36)は、前記第1検出部(38)が検出した前記対象空間内(S1)の湿度にのみ基づき、前記第1モードから前記第2モード及び前記第3モードへの切り替えを制御しており、前記第1モードの実行中、前記第1検出部(38)の第1検出値(K1)が第1所定値(H1)以上になった場合に、前記第1モードから前記第2モード及び前記第3モードに切り替える、換気システム(10、15、16)。
  6. 対象空間(S1)の換気を行う換気装置(11)と、前記対象空間内(S1)の湿度を検出する第1検出部(38)と、前記対象空間の外部(S2)の湿度を検出する第2検出部(39)と、前記換気装置(11)の運転を制御するコントローラ(36)と、を備え、
    前記換気装置(11)が、熱交換器(32)と、前記対象空間外(S2)の空気を前記熱交換器(32)を経由して前記対象空間内(S1)に給気する給気ファン(34)と、前記対象空間内(S1)の空気を前記熱交換器(32)を経由して前記対象空間外(S2)に排気する排気ファン(33)と、を備え、
    前記コントローラ(36)が、前記給気ファン(34)及び前記排気ファン(33)の双方を運転させる第1モード、前記給気ファン(34)を停止、間欠運転、又は平均給気風量(QS2)を前記第1モードよりも低下させた状態で前記給気ファン(34)を運転させる第2モード、及び、前記排気ファン(33)を停止、間欠運転、若しくは平均排気風量(QE2)を前記第1モードよりも低下させた状態で前記排気ファン(33)を運転させる第3モード、を実行可能であり、
    前記第1モードの実行中、前記第1検出部(38)の第1検出値(K1)が第1所定値(H1)以上であり、かつ、前記第2検出部(39)の第2検出値(K2)が第2所定値(H2)以上である場合に、前記コントローラ(36)が、前記第1モードから前記第2モード及び前記第3モードに切り替え
    前記第1モードの実行中、前記第1検出値(K1)が前記第1所定値(H1)以上であり、かつ、前記第2検出値(K2)が前記第2所定値(H2)を下回る場合は、前記コントローラ(36)は前記第1モードを維持する、換気システム(15、16)。
  7. 冷媒との熱交換により調和空気を生成し前記対象空間(S1)に供給する空気調和機(12)をさらに備え、
    前記空気調和機(12)が、前記対象空間内(S1)に調和空気を供給する室内機(22)と、前記対象空間外(S2)に設置される室外機(21)と、前記室内機(22)と前記室外機(21)との間をつなぐ冷媒配管(23)とを含み、
    前記第2検出部(39)が、前記室外機(21)に設けられている、請求項2又は請求項6に記載の換気システム(16)。
  8. 前記換気装置(11)の異常を報知する報知部(28)をさらに備え、
    前記第1検出値(K1)が前記第1所定値(H1)以上である場合に、
    前記コントローラ(36)が、
    前記報知部(28)により前記換気装置(11)の異常を報知する、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の換気システム(10,15、16)。
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