JP7283747B2 - パレット - Google Patents

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本発明は、物品の運搬等に使用されるパレットに関するものである。
一般に、物品の運搬等に使用されるパレットは、複数の支柱部と、当該複数の支柱部の上端部間、及び、下端部間を連結する上デッキ部、及び、下デッキ部とを備え、支柱部間においてフォークリフトのフォークを差込み可能なフォーク差込み部を有している。また、パレットに対し、パレットに載置される物品に関する情報等を有するIDタグを収容可能とするタグ収容部を設けることが知られている。
また、上デッキ部、及び、下デッキ部を備えるパレットは、一般に、上デッキ部、及び、支柱部の上側部分を具備する上構成部と、下デッキ部、及び、支柱部の下側部分を具備する下構成部とを溶着させることで構成されている。さらに、タグ収容部についても、上構成部により構成される部位である上収容部と、下構成部により構成される部位である下収容部とを備え、上収容部と、下収容部とにかけてIDタグが収容されるようになっている(例えば、特許文献1等参照。)。
特開2009-208787号公報
ところで、上構成部と、下構成部とを同一形状として生産性の向上等を図りつつ、上収容部の下縁部と、下収容部の上縁部とを一致させるようにして、上構成部と、下構成部とを溶着し、タグ収容部を具備するパレットを構成することが考えられる。
しかしながら、その場合には、タグ収容部の上下幅が、パレットの上下幅と同じとなり、該タグ収容部にIDタグを挿入させるための挿入開口部が、上構成部、及び、下構成部のどちら側にも設けられることとなる。このため、タグ収容部に収容されたIDタグの脱落を防止するべく、上構成部、及び、下構成部の挿入開口部に対してそれぞれキャップ部材を装着する必要が生じることとなり、IDタグの取付作業性の低下等を招くおそれがある。
また、タグ収容部の上下幅が、パレットの上下幅と同じ場合には、タグ収容部にIDタグを収容して各挿入開口部にキャップ部材を装着したとしても、IDタグと、上側のキャップ部材との間が比較的大きく離間することが考えられる。この場合、パレットが振動等した際に、タグ収容部において上下に変位するIDタグと、キャップ部材とが衝突し、IDタグやキャップ部材が損傷したり、キャップ部材が外れてIDタグが脱落したりする等の事態を招くことが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであって、その目的は、生産性の向上を図りつつ、IDタグの取付作業性の向上、及び、IDタグの取付状態の安定化を図ることのできるパレットを提供することにある。
以下、上記目的等を解決するのに適した各手段につき項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果等を付記する。
手段1.複数の柱部と、
前記複数の柱部の上端部間を連結する上デッキ部と、
前記複数の柱部の下端部間を連結する下デッキ部と、
所定の前記柱部に設けられ、IDタグを収容するタグ収容部とを備えるパレットにおいて、
前記上デッキ部と、前記各柱部の一部とを備える上構成部と、前記下デッキ部と、前記各柱部の一部とを備える下構成部とが溶着されることで構成され、
前記上構成部、及び、前記下構成部は、互いに同一形状で同一の大きさに構成され、
前記タグ収容部は、前記上構成部により構成される上収容部と、前記下構成部により構成される下収容部とを備え、
前記上収容部、及び、前記下収容部は、前記IDタグの外周面と当接、又は、近接して、前記IDタグの水平方向への変位を規制可能な規制部を備え、
前記上収容部は、前記タグ収容部を上方に開口させ、前記IDタグの挿入を許容する挿入開口部を備え、
前記下収容部は、前記タグ収容部を下方に開口させ、前記IDタグの挿入を許容する挿入開口部を備え、
前記挿入開口部に対して装着可能なキャップ部材を備え、
前記上収容部、及び、前記下収容部のうち一方の前記挿入開口部を介して前記タグ収容部に収容された前記IDタグは、前記一方の前記規制部により水平方向への変位が規制され、他方の前記規制部に対し前記IDタグのうち前記タグ収容部への挿入方向先方側の面が当接、又は、近接する構成であり、
少なくとも前記IDタグが挿入された前記挿入開口部に対し前記キャップ部材が装着され
前記上収容部の前記規制部の下縁部が、前記上構成部の下縁部よりも上方に位置し、前記下収容部の前記規制部の上縁部が、前記下構成部の上縁部よりも下方に位置する構成であって、
前記IDタグが前記タグ収容部に収容された場合において、前記タグ収容部への前記IDタグの挿入方向先方側の面が支持される位置の周囲には、前記タグ収容部を画定する壁部が設けられており、
前記タグ収容部に収容された前記IDタグの外周面と、前記上収容部、及び、前記下収容部のうち、前記IDタグが挿入された前記挿入開口部を備える一方の前記規制部との間の距離よりも、前記タグ収容部に収容された前記IDタグの外周面と、前記上収容部、及び、前記下収容部のうち他方の前記壁部との間の距離が広く構成されていることを特徴とするパレット。
手段1によれば、上構成部、及び、下構成部を互いに同一形状、かつ、同一の大きさとすることで、生産性等の向上を図ることができる。また、上収容部の挿入開口部を介して上収容部にIDタグを挿入した場合、当該IDタグの水平方向への変位が上収容部の規制部によって防止され、当該IDタグの下面が下収容部の規制部(の上辺部)によって支持されるようになっている。このため、IDタグのタグ収容部からの脱落を防止する手段としてのキャップ部材は、上収容部の挿入開口部(のみ)に対して装着するだけでよく、例えば、下収容部の挿入開口部にもキャップ部材を装着するような構成に比べ、IDタグの取付作業性の向上等を図ることができる。
さらに、タグ収容部の上下の幅を規制部によって画定させることができる。このため、例えば、従来技術のように、タグ収容部の上下の挿入開口部に対してキャップ部材を装着したとしても、IDタグと、キャップ部材との間に比較的大きな隙間が形成されてしまうといった懸念を払拭することができる。
例えば、パレットの上下幅(高さ)を140mm、IDタグの上下幅を80mmとする場合、タグ収容部の上下幅も140mmであれば、10mmのキャップ部材を上下に2つ装着したとしても、タグ収容部に収容されたIDタグと、上側のキャップ部材との間に40mmの隙間ができてしまう。
これに対し、IDタグの下面を下収容部の規制部で受ける構成の場合、上構成部、及び、下構成部の上下幅がパレット全体の上下幅の半分ずつであるとすると、タグ収容部の上下幅を70mm~140mm弱の範囲で設定することができる。さらに、例えば、タグ収容部の上下幅を90mmとすると、上下幅が80mmのIDタグをタグ収容部に収容して上下幅が10mmのキャップ部材を装着すれば、IDタグと、キャップ部材との間の隙間がなくなる。
従って、キャップ部材の大型化等を回避しつつ、タグ収容部に収容されたIDタグと、キャップ部材との間の隙間を極力なくすことができ、IDタグがタグ収容部内で上下に変位してしまうような構成に比べ、IDタグの取付状態の安定化等を図ることができる。
さらに、下収容部の規制部の上縁部が下構成部の上縁部よりも下方に位置することで、上構成部の上下幅からキャップ部材の上下幅を引いた長さよりも上下幅の長いIDタグを上収容部の挿入開口部に挿入してタグ収容部に収容することができる。
また、例えば、上収容部の挿入開口部を介してタグ収容部に収容されたIDタグの外周面と、下収容部を画定する壁部との間には、IDタグの外周面と、上収容部の規制部との間の距離よりも広い隙間が形成されるように構成されている。このため、上構成部と下構成部との溶着時に上収容部と下収容部とが水平方向に若干ずれてしまったとしても、前記下収容部において形成される隙間が、かかるずれを許容し、IDタグを支障なくタグ収容部に収容することができる。つまり、例えば、上収容部の挿入開口部からタグ収容部に挿入され、上収容部の規制部によって水平方向への変位が規制されたIDタグの下面が下収容部の規制部の適正位置に当接する前に下収容部の別の壁部に当接して、それ以上の下方への変位が阻害されてしまうといった事態を回避することができる。従って、製造誤差程度のずれでIDタグを装着不可能となり、不良品とされてしまうといったリスクを低減させることができ、生産性の向上等を図ることができる。
手段2.前記上構成部、及び、前記下構成部は、互いに上下に当接して溶着される溶着リブを備え、
前記上構成部の前記溶着リブの下縁部、及び、前記下構成部の前記溶着リブの上縁部のうち、前記タグ収容部側の端部に切欠き部が設けられていることを特徴とする手段1に記載のパレット。
手段2によれば、上構成部と、下構成部とを溶着することで生じ得るバリ等がタグ収容部側に突出するようにして形成されたとしても、当該バリ等を切欠き部の範囲に収めることができ、バリ等によって、IDタグのタグ収容部への挿入動作が阻害されてしまうといった事態等を防止することができる。尚、上記手段1に記載のように、上収容部の規制部と、下収容部の規制部とが離間していることから、規制部同士の溶着に起因するバリ等がタグ収容部に発生することを回避することができる。
手段.前記タグ収容部に収容された前記IDタグの平面視形状は略長方形状をなすとともに、当該IDタグの平面視形状の各側辺部は、前記上構成部、及び、前記下構成部の各側辺部に対して傾斜して延びていることを特徴とする手段1又は2に記載のパレット。
手段によれば、同一形状の上構成部と、下構成部とを向かい合わせることで、パレットを平面視した場合に、上構成部の挿入開口部の長側辺部と、下構成部の挿入開口部の長側辺部とを交差させる、すなわち、パレットを平面視した場合に、上構成部の挿入開口部(上収容部)の内周側に、下構成部の規制部を配置することができる。従って、構造の複雑化を招くことなく、上記手段1のように、同一形状の上構成部と、下構成部とを組合わせて、上収容部及び下収容部のうちIDタグが挿入された一方側の規制部でIDタグの水平方向への変位を規制し、他方側の規制部でIDタグの下方又は上方への変位を防止する構成を実現することができる。
手段.前記上構成部を平面視した場合に、前記上構成部の前記挿入開口部の範囲内に前記上構成部の中央部が位置するとともに、前記上構成部の前記挿入開口部の中央部は、前記上構成部の中央部からずれた位置とされ、
前記下構成部を下面視した場合に、前記下構成部の前記挿入開口部の範囲内に前記下構成部の中央部が位置するとともに、前記下構成部の前記挿入開口部の中央部は、前記下構成部の中央部からずれた位置とされていることを特徴とする手段1乃至のいずれかに記載のパレット。
手段によれば、同一形状の上構成部と、下構成部とを向かい合わせることで、パレットを平面視した場合に、上構成部の挿入開口部(上収容部)の内周側に、下構成部の規制部を配置することができる。従って、構造の複雑化を招くことなく、上記手段1のように、同一形状の上構成部と、下構成部とを組合わせて、上収容部及び下収容部のうちIDタグが挿入された一方側の規制部でIDタグの水平方向への変位を規制し、他方側の規制部でIDタグの下方又は上方への変位を防止する構成を実現することができる。
パレットの斜視図である。 下構成部の斜視図である。 タグ収容部の周辺部を示す部分拡大平面図である。 上収容部とIDタグとの位置関係を示す部分拡大斜視図である。 下収容部とIDタグとの位置関係を示す部分拡大斜視図である。 タグ収容部の周辺部を示す一部断面を含む部分拡大斜視図である。 タグ収容部の周辺部を示す図3のA-A線断面図である。 タグ収容部の周辺部を示す図3のB-B線断面図である。 キャップ部材の斜視図である。 キャップ部材の斜視図である。 別の実施形態のタグ収容部(上収容部)の周辺部を示す部分拡大平面図である。 別の実施形態におけるタグ収容部の周辺部を示す部分拡大平面図である。 別の実施形態における下収容部の周辺部を示す部分拡大平面図である。 別の実施形態におけるタグ収容部の周辺部を示す図12のC-C線断面図を含む部分拡大斜視図である。 別の実施形態におけるタグ収容部の周辺部を示す部分拡大斜視図である。
以下に、一実施形態について図面を参照して説明する。図1に示すように、パレット1は、平面視略矩形状(平面視略正方形状)をなしている。また、パレット1は、パレット1の相対する一対の側辺部にそれぞれ沿って設けられる一対の側柱部2と、パレット1の中央部を通るようにして、一対の側柱部2と平行して設けられる中央柱部3と、各側柱部2、及び、中央柱部3の上端部間を連結する上デッキ部4と、各側柱部2、及び、中央柱部3の下端部間を連結する下デッキ部5とを備えている(図2参照)。加えて、各側柱部2と中央柱部3との間には、フォークリフトのフォークを差込み可能なフォーク差込み部6が設けられている。本実施形態では、パレット1の外周面を構成する4つの側面のうち2つの側面からフォークを差込み可能な2方差しタイプのパレットとなっている。
また、本実施形態では、側柱部2、中央柱部3、及び、上デッキ部4の上面によって物品を載置可能な「載置面7」が構成されている。さらに、側柱部2、中央柱部3、及び、下デッキ部5の下面によって、パレット1が設置される床面等の設置面に接地する「接地面8」が構成されている。加えて、載置面7と、接地面8とは、互いに平行して延在している。
また、パレット1は、側柱部2、及び、中央柱部3の上側半分と、上デッキ部4とを具備する上構成部11と、側柱部2、及び、中央柱部3の下側半分と、下デッキ部5とを具備する下構成部12とを備えている。上構成部11、及び、下構成部12は、それぞれポリプロピレンにより一体的に形成されている。また、本実施形態では、上構成部11、及び、下構成部12は、互いに同一形状で、同一の大きさに構成されている。そして、上構成部11の側柱部2、及び、中央柱部3の下面と、下構成部12の側柱部2、及び、中央柱部3の上面とが熱溶着(又は、振動溶着)されることにより、上構成部11と下構成部12とが一体化され、これにより本実施形態のパレット1が構成されている。
加えて、図1、図2等に示すように、上デッキ部4、及び、下デッキ部5は無孔状に構成されるとともに、図1に示すように、載置面7、及び、接地面8を構成する面には、図示しない滑り止めテープが取着される矩形溝13が設けられている。また、図2等に示すように、下デッキ部5(及び、上デッキ部4)の裏面側には、補強リブ14が格子状に設けられている。さらに、各側柱部2、及び、中央柱部3は、各側柱部2、及び、中央柱部3の外周面を構成する略四角筒状の周壁部15と、各側柱部2、及び、中央柱部3の上面側、及び、下面側を閉塞する閉塞壁部16と、周壁部15の内側において格子状に設けられ、周壁部15と連結されている内壁部17とを備えている。周壁部15、及び、内壁部17を構成する各壁部は、パレット1の側辺部と略平行して延在している。
また、下構成部12に設けられる内壁部17は、基本的に、側柱部2、及び、中央柱部3の下面を構成する閉塞壁部16の上面から、下構成部12(周壁部15)の上端部と同じ高さ位置となるまで延びている。さらに、上構成部11に設けられる内壁部17についても、基本的に、側柱部2、及び、中央柱部3の上面を構成する閉塞壁部16の下面から、上構成部11(周壁部15)の下端部と同じ高さ位置となるまで延びている。そして、図1、図6等に示すように、上構成部11と、下構成部12とが溶着されることで、上構成部11、及び、下構成部12の周壁部15同士が溶着されるだけでなく、内壁部17同士も溶着されるようになっている。
さて、図1に示すように、パレット1には、平面視でパレット1の中央部(中央柱部3の内壁部17、及び、周壁部15で区画された領域)において、パレット1に載置される物品に関する情報が記憶されたIDタグ21(本例では、アクティブ型IDタグ)を収容するタグ収容部22が設けられている。本実施形態のIDタグ21は略直方体形状をなし、その長手方向が上下方向となるようにして、タグ収容部22に収容される。また、図6等に示すように、タグ収容部22は、上構成部11により構成される上収容部23と、下構成部12により構成される下収容部24とを備えている。
図4、図6に示すように、上収容部23は、IDタグ21の外周面と当接、又は、近接して、IDタグ21の水平方向への変位を規制する規制部25と、タグ収容部22を上方に開口させ、IDタグ21の挿入を許容する挿入開口部26とを備えている。本実施形態の規制部25は、上下に延びる四角筒状をなし、上収容部23の規制部25の上側の開口部により前記挿入開口部26が構成され、下側の開口部が下収容部24との連通部となっている。本実施形態では、タグ収容部22に収容されたIDタグ21の平面視形状は略長方形状(水平断面略長方形状)をなしている。これに対応して、規制部25は、一対の長側壁部25aと、一対の短側壁部25bとを具備し、内周形状が断面略長方形状とされており、長側壁部25a、及び、短側壁部25bの各内面が、上収容部23に挿入された(タグ収容部22に収容された)IDタグ21の各側面に当接、又は、近接するように構成されている。さらに、図1に示すように、上構成部11の挿入開口部26の中央部は、上構成部11(載置面7)の中央部と一致するように構成されている。
また、上記のように、本実施形態では、上構成部11と、下構成部12とが同一形状であり、パレット1の中央部に設けられる上収容部23、及び、下収容部24の形状についても同一形状である。すなわち、図5、図6等に示すように、下収容部24についても、IDタグ21の外周面と当接、又は、近接して、IDタグ21の水平方向への変位を規制する規制部25と、タグ収容部22を下方に開口させ、IDタグ21の挿入を許容する挿入開口部26とを備えている。
但し、本実施形態では、図1に示すように、上構成部11、及び、下構成部12を平面視した場合に、挿入開口部26の各側辺部が、上構成部11、及び、下構成部12の各側辺部に対して(約45度程度)傾斜して延びている。そして、図3、図6等に示すように、同一形状の上構成部11と、下構成部12とを溶着する場合には、パレット1を平面視した場合に、上構成部11の挿入開口部26の長側辺部(長側壁部25a)と、下構成部12の挿入開口部26の長側辺部(長側壁部25aとを交差させるようにして、上構成部11、及び、下構成部12の側柱部2、及び、中央柱部3側の面を向かい合わせ、溶着する。これにより、パレット1を平面視した場合に、上構成部11の挿入開口部26(上収容部23)の内周側に、下構成部12の規制部25(長側壁部25a)を配置することができる。従って、例えば、図7、図8等に示すように、上収容部23の挿入開口部26を介してIDタグ21をタグ収容部22に収容する場合、上収容部23の規制部25によってIDタグ21の水平方向への変位が規制され、下収容部24の規制部25の(長側壁部25aの上辺部)によってIDタグ21のうちタグ収容部22への挿入方向先方側の面である下面が支持される。
また、IDタグ21が挿入された挿入開口部26には、IDタグ21の脱落を防止するキャップ部材31が装着される。例えば、上収容部23の挿入開口部26を介してIDタグ21がタグ収容部22に収容された場合には、上収容部23の挿入開口部26に対して(のみ)キャップ部材31が装着される。キャップ部材31の詳細については後述する。
尚、下収容部24の挿入開口部26を介してタグ収容部22にIDタグ21を収容することも可能であり、その場合には、下収容部24の規制部25によりIDタグ21の水平方向における変位が規制され、上収容部23の規制部25に対し、IDタグ21の上面が近接、又は、当接し、下収容部24の挿入開口部26にキャップ部材31が装着されるようになっている。
加えて、図4、図5等に示すように、上構成部11、及び、下構成部12には、規制部25を囲む略四角筒状の囲い壁部27が設けられている。囲い壁部27を構成する各壁部は、規制部25を構成する長側壁部25a、及び、短側壁部25bと略平行して延びている。さらに、規制部25を構成する各長側壁部25a、及び、各短側壁部25bの横幅方向中央部と、囲い壁部27を構成する各壁部との間を連結する中央連結リブ28が設けられている。また、囲い壁部27は、内壁部17と連結されるとともに、当該内壁部17を介して周壁部15と連結されている。上構成部11の囲い壁部27の下縁部は、上構成部11の周壁部15、及び、内壁部17の下縁部と同じ高さ位置とされ、下構成部12の囲い壁部27の上縁部は、下構成部12の周壁部15、及び、内壁部17の上縁部と同じ高さ位置とされている。これにより、図6等に示すように、上構成部11の囲い壁部27と、下構成部12の囲い壁部27とに関しても互いに溶着されるようになっている。
本実施形態では、図7等に示すように、上収容部23の規制部25の下縁部が、上構成部11の下縁部よりも上方に位置し、下収容部24の規制部25の上縁部が、下構成部12の上縁部よりも下方に位置している。特に、図5、図6、図8に示すように、下収容部24の規制部25のうち、パレット1を平面視した場合に、上収容部23の内周側に配置される部位(以下、「支持部29」とも称する)は、その他の部位よりも下方に位置している。すなわち、当該支持部29は、上収容部23の挿入開口部26を介してタグ収容部22に収容されたIDタグ21の下面を支持する部位であって、その高さ位置は、IDタグ21の上下幅やキャップ部材31の上下幅に応じて適宜設定される。本実施形態では、パレット1全体の高さ(上下幅)が約140mmであり、IDタグ21の上下幅が約80mm、キャップ部材31の上下幅が約10mmであることから、上収容部23の挿入開口部26を入口とするタグ収容部22の上下幅(載置面7と、下収容部24の規制部25の支持部29との間の距離)は約90mmとされる。尚、上収容部23の規制部25と、下収容部24の規制部25との間の部位もタグ収容部22であり、上構成部11の下縁部よりも上方に位置する部位は上収容部23であり、下構成部12の上縁部よりも下方に位置する部位は下収容部24である。
さらに、図8に示すように、下収容部24の支持部29の形成範囲は、上収容部23の一対の長側壁部25a間の範囲よりも広い範囲に設定されている。このため、例えば、上構成部11と、下構成部12との溶着に際して、上収容部23と、下収容部24とがIDタグ21の上面視の短手幅方向において若干ずれたとしても、上収容部23の挿入開口部26に挿入されたIDタグ21の下面を下収容部24の規制部25の支持部29で支持可能となっている。
また、図5等に示すように、下収容部24の規制部25と、囲い壁部27との間を連結する中央連結リブ28のうち、規制部25に連接する部位(以下、「規制連結部28a」とも称する)の上縁部については、連接する規制部25の上縁部と同じ高さ位置とされている。特に、図7に示すように、下収容部24の支持部29と、囲い壁部27との間を連結する中央連結リブ28のうち、規制連結部28aの形成範囲は、上収容部23の一対の短側壁部25b間の範囲よりも広い範囲に設定されている。このため、例えば、上構成部11と、下構成部12との溶着に際して、上収容部23と、下収容部24とがIDタグ21の上面視の長手幅方向において若干ずれたとしても、上収容部23の挿入開口部26に挿入されたIDタグ21の下面を下収容部24の規制部25の支持部29(及び、規制連結部28a)で支持可能となっている。尚、IDタグ21の上面視の長手幅と、短手幅との長さの差が大きい場合、上収容部23と、下収容部24とがIDタグ21の上面視の長手幅方向においてずれていなくても、上収容部23の挿入開口部26を介して挿入されたIDタグ21の下面が支持部29、及び、規制連結部28aで支持される。
その一方で、中央連結リブ28のうち、囲い壁部27に連接する部位(以下、「囲い連結部28b」とも称する)の上縁部については、囲い壁部27の上縁部と同じ高さ位置とされている。このため、下収容部24の(長側壁部25a、及び、短側壁部25bに対応する)囲い連結部28bは、上構成部11の(短側壁部25b、及び、長側壁部25aに対応する)囲い壁部27と溶着されている。
さらに、図6、図7等に示すように、下収容部24の支持部29(長側壁部25a)と、囲い壁部27との間を連結する中央連結リブ28の囲い連結部28bの上縁部のうち、タグ収容部22側の端部には、切欠き部30が設けられている。これにより、当該中央連結リブ28の囲い連結部28bの上縁部のうち切欠き部30側の端部と、上収容部23の規制部25の短側壁部25bと囲い壁部27との間を連結する中央連結リブ28の囲い連結部28bの下縁部の規制部25側の端部との位置が一致することとなる。従って、下収容部24の支持部29と、囲い壁部27との間を連結する中央連結リブ28の囲い壁部27と、IDタグ21との間には、上構成部11の短側壁部25bと囲い壁部27との間を連結する中央連結リブ28の囲い連結部28bと、IDタグ21との間に形成される隙間と同程度の隙間が形成されることとなる。
尚、本実施形態では、周壁部15、内壁部17、囲い壁部27、及び、囲い連結部28bが溶着リブを構成する。また、繰り返しとなるが、上構成部11、及び、下構成部12は同一形状であり、パレット1の上面側と下面側とを上下反転させることで、下構成部12であったものが上構成部11とされ、上構成部11であったものが下構成部12とされる。つまり、下収容部24、及び、上収容部23のうち一方に具体化して説明された構成は他方にも備えられている。
図9、図10等に示すように、キャップ部材31は、挿入開口部26を塞ぐ略正方形板状のベース部32と、ベース部32の下面の4隅から下方に突出する下面視略L字状の外周突部33と、外周突部33の外面から外方に突出する係止爪34とを備えている。さらに、外周突部33のうち係止爪34が設けられた外面とは反対側の内面に隣接して、外周突部33よりも下方にまで突出する変形防止突起35が設けられている。本実施形態のキャップ部材31は、ポリプロピレンにより一体的に形成されている。
これに対し、図3、図6等に示すように、上構成部11の中央柱部3の閉塞壁部16には、挿入開口部26を包含する範囲に平面視略正方形状の開口部が形成されることにより構成され、キャップ部材31のベース部32を載置面7から上方に突出させることなく設置可能とするキャップ設置部41が設けられている。キャップ設置部41が設けられることで、中央柱部3の閉塞壁部16には、上収容部23の内周側において開口部(挿入開口部26)が形成されるだけでなく、挿入開口部26の短手幅方向における挿入開口部26の両側方位置においても開口部(以下、「係止開口部42」と称する)が形成されている。さらに、上収容部23の規制部25の上辺部の高さ位置が、中央柱部3の上面を構成する閉塞壁部16の下面とほぼ同じ高さ位置とされている。
そして、図7、図8に示すように、キャップ部材31をキャップ設置部41に設置することで、ベース部32の下面が、規制部25の上辺部に当接して支持されるとともに、ベース部32の外周面が、キャップ設置部41の内周面に略当接するようになっている。さらに、図8に示すように、外周突部33、及び、変形防止突起35が係止開口部42に挿通され、係止爪34が、中央柱部3の閉塞壁部16の下面に係止されるようになっている。尚、図3等に示すように、規制部25(一対の短側壁部25b)の外面間の距離と、キャップ設置部41の幅とがほぼ同じとなっており、短側壁部25bの上辺部によっても、キャップ部材31のベース部32が支持されるようになっている。さらに、キャップ部材31が挿入開口部26の短手幅方向に相対変位した場合には、外周突部33が長側壁部25aに当接する前に、変形防止突起35が長側壁部25aに当接し、外周突部33の変位及び変形が抑止される。これにより、キャップ部材31の装着状態の安定化等が図られている。
また、図7、図8、図10に示すように、キャップ部材31には、挿入開口部26への装着状態において、規制部25の内側に挿入され、規制部25の内面と略当接する内周突部37が設けられている。内周突部37は下面視略コ字状をなし、一対で設けられている。さらに、キャップ部材31には、一対の内周突部37の間の位置においてベース部32の下面から下方に突出し、挿入開口部26への装着状態において、タグ収容部22に収容されたIDタグ21の上面と当接するとともに、上下方向に弾性変形可能に構成されたバネ片38が設けられている。内周突部37の下端部は、バネ片38の下端部と同じ高さ位置となるように構成されている(バネ片38の下端部の方が若干下方に位置することとしてもよい)。加えて、内周突部37の下端部は、キャップ部材31の内周側の部位が一段高くなるように(ベース部32からの延出長が短くなるように)構成されるとともに、IDタグ21のうち内周突部37と上下に対向する部位は、面取り形状(R形状)とされている。このため、キャップ部材31の挿入開口部26への装着状態において、バネ片38はIDタグ21に当接状態とされるものの、内周突部37はIDタグ21と当接しておらず、IDタグ21が、キャップ部材31に対し、バネ片38を弾性変形させて上方に所定距離(例えば、2mm程度)を相対変位した場合に、IDタグ21の上面が、内周突部37に当接するようになっている。
加えて、図9に示すように、キャップ部材31には、ベース部32の外周の一部を凹ませるようにして形成された工具差込み部39が設けられている。また、図6等に示すように規制部25の短側壁部25bの内面側には、その横幅方向中央部において、上下に延びる差込対応溝部43が設けられている。キャップ部材31が挿入開口部26に装着されることで、工具差込み部39と、差込対応溝部43との位置が合致するとともに、キャップ部材31を取外す場合には、工具差込み部39、及び、差込対応溝部43に対して工具(例えば、マイナスドライバー等)の先端部を差し込んで、キャップ部材31を持ち上げるようになっている。
以上詳述したように、本実施形態によれば、上構成部11、及び、下構成部12を互いに同一形状、かつ、同一の大きさとすることで、生産性等の向上を図ることができる。また、上収容部23の挿入開口部26を介して上収容部23にIDタグ21を挿入した場合、当該IDタグ21の水平方向への変位が上収容部23の規制部25によって防止され、当該IDタグ21の下面が下収容部24の規制部25(一対の長側壁部25aの上辺部)によって支持されるようになっている。このため、IDタグ21のタグ収容部22からの脱落を防止する手段としてのキャップ部材31は、上収容部23の挿入開口部26(のみ)に対して装着するだけでよく、例えば、下収容部24の挿入開口部26にもキャップ部材31を装着するような構成に比べ、IDタグ21の取付作業性の向上等を図ることができる。
さらに、タグ収容部22の上下の幅を規制部25によって画定させることができる。このため、例えば、タグ収容部22がパレット1の上面から下面にかけて貫通して設けられる場合のように、タグ収容部22の上下の挿入開口部26に対してキャップ部材31を装着したとしても、IDタグ21と、キャップ部材31との間に比較的大きな隙間が形成されてしまうといった懸念を払拭することができる。
例えば、パレットの上下幅(高さ)を140mm、IDタグの上下幅を80mmとする場合、タグ収容部の上下幅も140mmであれば、10mmのキャップ部材を上下に2つ装着したとしても、タグ収容部に収容されたIDタグと、上側のキャップ部材との間に40mmの隙間ができてしまう。
これに対し、本実施形態のように、IDタグ21の下面を下収容部24の規制部25で受ける構成であって、上構成部11、及び、下構成部12の上下幅がパレット全体の上下幅の半分ずつの場合には、パレット1の上下幅が140mm、IDタグ21の上下幅が80mm、キャップ部材31の上下幅が10mmという条件下で、タグ収容部22の上下幅を90mmとすることができる。このため、IDタグ21をタグ収容部22に収容してキャップ部材31を装着すれば、IDタグ21と、キャップ部材31との間の隙間をなくすことができる。
従って、キャップ部材31の大型化等を回避しつつ、タグ収容部22に収容されたIDタグ21と、キャップ部材31との間の隙間を極力なくすことができ、IDタグ21がタグ収容部22内で上下に変位してしまうような構成に比べ、IDタグ21の取付状態の安定化等を図ることができる。
また、本実施形態では、挿入開口部26の平面視形状の各側辺部は、パレット1(上構成部11、及び、下構成部12)の各側辺部に対して傾斜して延びている。このため、同一形状の上構成部11と、下構成部12とを向かい合わせることで、パレット1を平面視した場合に、上構成部11の挿入開口部26の長側辺部(長側壁部25a)と、下構成部12の挿入開口部26の長側辺部(長側壁部25a)とを交差させる、すなわち、パレット1を平面視した場合に、上構成部11の挿入開口部26(上収容部23)の内周側に、下構成部12の規制部25(一対の長側壁部25a)を配置することができる。従って、構造の複雑化を招くことなく、同一形状の上構成部11と、下構成部12とを組合わせて、上収容部23及び下収容部24のうちIDタグ21が挿入された一方側の規制部25でIDタグ21の水平方向への変位を規制し、他方側の規制部25でIDタグ21の下方又は上方への変位を防止する構成を実現することができる。
尚、上収容部23、及び、下収容部24(の挿入開口部26)は、上構成部11(載置面7)、及び、下構成部12(接地面8)の中央部に設けられている。このため、上収容部23、及び、下収容部24をそれぞれ1つ形成するだけで済み、パレット1に必要以上のタグ収容部22が形成されてしまうことを防止することができる。
また、上収容部23の規制部25の下縁部が、上構成部11の下縁部よりも上方に位置し、下収容部24の規制部25の上縁部が、下構成部12の上縁部よりも下方に位置する構成であって、下収容部24の規制部25の長側壁部25aのうち、IDタグ21の下面に当接する支持部29の形成範囲は、上収容部23の一対の長側壁部25a間の範囲よりも広い範囲に設定されている。
さらに、下収容部24の支持部29(長側壁部25a)と、囲い壁部27との間を連結する中央連結リブ28のうち、支持部29側の規制連結部28aの上縁部は、支持部29の上縁部と同じ高さ位置とされ、規制連結部28aの形成範囲は、上収容部23の一対の短側壁部25b間の範囲よりも広い範囲に設定され、当該中央連結リブ28のうち囲い壁部27側の囲い連結部28bは、囲い壁部27の上縁部と同じ高さ位置とされ、上構成部11の囲い連結部28bと溶着されている。
これらの構成により、タグ収容部22に収容されたIDタグ21の外周面と、上収容部23、及び、下収容部24のうち、IDタグ21が挿入された挿入開口部26を備える一方(例えば、上収容部23)の規制部25との間の距離よりも、タグ収容部22に収容されたIDタグ21の外周面と、上収容部23、及び、下収容部24のうち他方(例えば、下収容部24)を画定する壁部(下収容部24の規制部25の長側壁部25aのうち支持部29の両側方に位置する部位、及び、支持部29と、囲い壁部27との間を連結する中央連結リブ28の囲い連結部28b)との間の距離が広く構成されている。
このため、上構成部11と下構成部12との溶着時に上収容部23と下収容部24とが水平方向に若干ずれてしまったとしても、前記他方(例えば、下収容部24)において形成される隙間が、かかるずれを許容し、IDタグ21を支障なくタグ収容部22に収容することができる。つまり、例えば、上収容部23の挿入開口部26からタグ収容部22に挿入され、上収容部23の規制部25によって水平方向への変位が規制されたIDタグ21の下面が下収容部24の規制部25の適正位置(支持部29)に当接する前に下収容部24の別の壁部(下収容部24の規制部25の長側壁部25aのうち支持部29の両側方に位置する部位、及び、囲い連結部28b)に当接して、それ以上の下方への変位が阻害されてしまうといった事態を回避することができる。従って、製造誤差程度のずれでIDタグ21を装着不可能となり、不良品とされてしまうといったリスクを低減させることができ、生産性の向上等を図ることができる。
下収容部24の支持部29と、囲い壁部27との間を連結する中央連結リブ28の囲い連結部28bの上縁部のうちタグ収容部22側の端部に切欠き部30が設けられている。このため、上構成部11と、下構成部12とを溶着することで生じ得るバリ等がタグ収容部22側に突出するようにして形成されたとしても、当該バリ等を切欠き部30の範囲に収めることができ、バリ等によって、IDタグ21のタグ収容部22への挿入動作が阻害されてしまうといった事態等を防止することができる。また、本実施形態では、上収容部23の規制部25と、下収容部24の規制部25とが離間していることから、規制部25同士の溶着に起因するバリ等がタグ収容部22に発生することを回避することができる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態では、上構成部11、及び、下構成部12の挿入開口部26の中央部と、上構成部11(載置面7)、及び、下構成部12(接地面8)の中央部とが一致するように構成されているが、一致しないように構成してもよい。さらに、例えば、図11~図15に示すように、上構成部11を平面視した場合に、上構成部11の挿入開口部26の範囲内に上構成部11(載置面7)の中央部が位置するとともに、上構成部11の挿入開口部26の中央部は、上構成部11の中央部からずれた位置とされ、下構成部12を下面視した場合に、下構成部12の挿入開口部26の範囲内に下構成部12(接地面8)の中央部が位置するとともに、下構成部12の挿入開口部26の中央部は、下構成部12の中央部からずれた位置とされていることとしてもよい。
この場合、同一形状の上構成部11と、下構成部12とを向かい合わせることで、パレット1を平面視した場合に、上構成部11の挿入開口部26(上収容部23)の内周側に、下構成部12の規制部25を配置することができる。従って、構造の複雑化を招くことなく、同一形状の上構成部11と、下構成部12とを組合わせて、上収容部23及び下収容部24のうちIDタグ21が挿入された一方側の規制部25でIDタグ21の水平方向への変位を規制し、他方側の規制部25でIDタグ21の下方又は上方への変位を防止する構成を実現することができる。
また、当該構成を採用する場合、IDタグ21の形状が断面略正方形(図15等のIDタグ21は断面略正方形となっている)、及び、断面略円形であったとしても、当該IDタグ21を上記のように確実に収容することができる。さらに、当該構成を採用する場合には、パレット1を平面視した場合の挿入開口部26の各側辺部が、パレット1の各側辺部と平行して延在していても、IDタグ21を上記のように確実に収容することができる。
(b)また、例えば、上構成部11を平面視した場合に、上構成部11の挿入開口部26の範囲内に上構成部11(載置面7)の中央部が位置しないように上収容部23を複数箇所に設けるとともに、上構成部11と下構成部12とを溶着することで、上構成部11の全ての上収容部23と、下構成部12の全ての下収容部24とが上記実施形態のようにタグ収容部22を形成するべく上下に配置されるように構成してもよい。
さらに、例えば、規制部25は、長側壁部25a、及び、短側壁部25bを備えて、IDタグ21の外周面に面で当接し得るように構成されているが、例えば、IDタグ21の外周面を構成する各側面に対してそれぞれ当接するリブによって規制部を構成してもよい。この場合にも、タグ収容部22に収容されたIDタグ21の平面視形状の各側辺部は、上構成部11、及び、下構成部12の各側辺部に対して傾斜して延びることとなり、例えば、上収容部23の挿入開口部26を介してIDタグ21をタグ収容部22に収容することで、上収容部23の規制部(リブ)でIDタグ21の水平方向への変位が規制され、下収容部24の規制部(リブ)でIDタグ21の下面が支持される。
(c)また、下収容部24の上縁部の高さ位置、及び、上収容部23の下縁部の高さ位置は特に限定されるものではなく、タグ収容部22に収容されるIDタグ21の上下幅に応じて適宜変更可能である。例えば、IDタグ21の上下幅が、上構成部11(下構成部12)の上下幅よりも短い場合、より具体的には、IDタグ21の上下幅が、上構成部11(下構成部12)の上下幅からキャップ部材31の上下幅を引いた長さよりも若干短い、或いは、同じ長さの場合、下収容部24の上縁部が、下構成部12の上縁部と同じ高さ(上収容部23の下縁部が、上構成部11の下縁部と同じ高さ)となるようにしてもよい。
さらに、上記実施形態では、側柱部2の上側半分が上構成部11に設けられ、下側半分が下構成部12に設けられているが、上構成部11と、下構成部12とが同一形状となっていれば、各側柱部2を半分ずつに分けなくてもよい。但し、タグ収容部22が設けられる柱部については、上側半分が上構成部11に設けられ、下側半分が下構成部12に設けられる構成とすることで、IDタグ21の外周面を上収容部23の規制部25、及び、下収容部24の規制部25のどちらに対向させた状態としてIDタグ21をタグ収容部22に収容しても、同様に安定した取付状態とすることができる。
(d)上収容部23の挿入開口部26を介してタグ収容部22に収容されたIDタグ21の外周面と、上収容部23の規制部25との間の距離と、IDタグ21の外周面と、下収容部24を画定する壁部(下収容部24の規制部25の長側壁部25aのうち支持部29の両側方に位置する部位、及び、支持部29と、囲い壁部27との間を連結する中央連結リブ28の囲い連結部28b)との間の距離を同じとなるように構成することも可能であるが、上収容部23と下収容部24との間の水平方向における若干の位置ずれを許容するべく、下収容部24においてIDタグ21の外周側に隙間を設けることが望ましい。また、囲い連結部28bが規制部25から離間している場合には、囲い壁部27のタグ収容部22側に切欠き部30を設けなくてもよいが、比較的近接している場合には切欠き部30を設けることが望ましい。
加えて、挿入開口部26の平面視形状の各側辺部は、パレット1(上構成部11、及び、下構成部12)の各側辺部に対して45度程度傾斜して延びているが、45度以外の角度で傾斜して延びていることとしてもよい。
(e)上記実施形態では、上構成部11、下構成部12、及び、キャップ部材31はポリプロピレンにより構成されているが、ポリエチレン、PET、ポリアミド等その他の樹脂材料により構成されることとしてもよい。尚、パレット1に取付けられるIDタグ21は、アクティブ型のIDタグに限定されるものではなく、パッシブ型やセミアクティブ型のIDタグであってもよい。さらに、例えば、上収容部23の挿入開口部26を介してIDタグ21がタグ収容部22に収容された場合に、上収容部23の挿入開口部26に対してだけではなく、下収容部24の挿入開口部26に対してもキャップ部材31を装着することとしてもよい。この場合、下収容部24の挿入開口部26を介してのパレット1内部への異物の進入を抑止することができる。但し、タグ収容部22に収容されたIDタグ21の脱落を防止するためには、IDタグ21が挿入された挿入開口部26にのみキャップ部材31を装着すればよく、その場合には、製造作業性の向上等が図られる。
また、上記実施形態では、一対の側柱部2と、中央柱部3とを備える2方差しタイプのパレットとなっているが、パレットの四隅に設けられる4本の隅柱と、パレットの側辺部に沿って並ぶ一対の隅柱の中間部位に設けられる中間柱と、パレットの中央部に設けられる中央柱とを備え、パレットの外周面を構成する4つの側面からフォークを差込み可能な4方差しタイプのパレットに適応することも可能である。
1…パレット、2…側柱部、3…中央柱部、4…上デッキ部、5…下デッキ部、11…上構成部、12…下構成部、21…IDタグ、22…タグ収容部、23…上収容部、24…下収容部、25…規制部、25a…長側壁部、25b…短側壁部、26…挿入開口部、28…中央連結リブ、28a…規制連結部、28b…囲い連結部、29…支持部、30…切欠き部、31…キャップ部材。

Claims (4)

  1. 複数の柱部と、
    前記複数の柱部の上端部間を連結する上デッキ部と、
    前記複数の柱部の下端部間を連結する下デッキ部と、
    所定の前記柱部に設けられ、IDタグを収容するタグ収容部とを備えるパレットにおいて、
    前記上デッキ部と、前記各柱部の一部とを備える上構成部と、前記下デッキ部と、前記各柱部の一部とを備える下構成部とが溶着されることで構成され、
    前記上構成部、及び、前記下構成部は、互いに同一形状で同一の大きさに構成され、
    前記タグ収容部は、前記上構成部により構成される上収容部と、前記下構成部により構成される下収容部とを備え、
    前記上収容部、及び、前記下収容部は、前記IDタグの外周面と当接、又は、近接して、前記IDタグの水平方向への変位を規制可能な規制部を備え、
    前記上収容部は、前記タグ収容部を上方に開口させ、前記IDタグの挿入を許容する挿入開口部を備え、
    前記下収容部は、前記タグ収容部を下方に開口させ、前記IDタグの挿入を許容する挿入開口部を備え、
    前記挿入開口部に対して装着可能なキャップ部材を備え、
    前記上収容部、及び、前記下収容部のうち一方の前記挿入開口部を介して前記タグ収容部に収容された前記IDタグは、前記一方の前記規制部により水平方向への変位が規制され、他方の前記規制部に対し前記IDタグのうち前記タグ収容部への挿入方向先方側の面が当接、又は、近接する構成であり、
    少なくとも前記IDタグが挿入された前記挿入開口部に対し前記キャップ部材が装着され
    前記上収容部の前記規制部の下縁部が、前記上構成部の下縁部よりも上方に位置し、前記下収容部の前記規制部の上縁部が、前記下構成部の上縁部よりも下方に位置する構成であって、
    前記IDタグが前記タグ収容部に収容された場合において、前記タグ収容部への前記IDタグの挿入方向先方側の面が支持される位置の周囲には、前記タグ収容部を画定する壁部が設けられており、
    前記タグ収容部に収容された前記IDタグの外周面と、前記上収容部、及び、前記下収容部のうち、前記IDタグが挿入された前記挿入開口部を備える一方の前記規制部との間の距離よりも、前記タグ収容部に収容された前記IDタグの外周面と、前記上収容部、及び、前記下収容部のうち他方の前記壁部との間の距離が広く構成されていることを特徴とするパレット。
  2. 前記上構成部、及び、前記下構成部は、互いに上下に当接して溶着される溶着リブを備え、
    前記上構成部の前記溶着リブの下縁部、及び、前記下構成部の前記溶着リブの上縁部のうち、前記タグ収容部側の端部に切欠き部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のパレット。
  3. 前記タグ収容部に収容された前記IDタグの平面視形状は略長方形状をなすとともに、当該IDタグの平面視形状の各側辺部は、前記上構成部、及び、前記下構成部の各側辺部に対して傾斜して延びていることを特徴とする請求項1又は2に記載のパレット。
  4. 前記上構成部を平面視した場合に、前記上構成部の前記挿入開口部の範囲内に前記上構成部の中央部が位置するとともに、前記上構成部の前記挿入開口部の中央部は、前記上構成部の中央部からずれた位置とされ、
    前記下構成部を下面視した場合に、前記下構成部の前記挿入開口部の範囲内に前記下構成部の中央部が位置するとともに、前記下構成部の前記挿入開口部の中央部は、前記下構成部の中央部からずれた位置とされていることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のパレット。
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