JP7275794B2 - 平版印刷インキ組成物および印刷物 - Google Patents

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Description

本発明は、平版印刷インキ組成物、およびその印刷物に関する。さらに具体的には、臭気発生が抑制でき、さらに更に耐擦過性にも優れる印刷物を得ることができる平版印刷インキ組成物に関する。
近年印刷業界では、印刷物や印刷作業者に対する環境配慮の意識が高まっており、前記印刷に使用されるインキに対しても、高い環境対応性能が求められている。オフセット印刷で用いられる平版印刷インキ組成物では、それらの要望に対して、揮発性の高い石油系溶剤からアロマフリー溶剤(芳香族成分の含有率が1質量%未満である溶剤)への置き換えや、揮発性有機化合物(VOC)を実質的に含まないインキ(Non-VOCインキ)の検討・開発が進められている(特許文献1、2参照)。特に、生物由来資源を用いた環境配慮型製品に対して認定されるバイオマスマーク(一般社団法人日本有機資源協会)の普及・拡大もあり、バイオマス材料である植物油を含有するNon-VOCインキのニーズが強まっている。
一方、オフセット印刷で一般に用いられる「酸化重合型」の乾燥方式とは、紙などの印刷基材に付与された平版印刷インキ組成物中の成分が、空気中の酸素によって酸化重合を起こし、固化・乾燥するものである。上記の、植物油成分を含有するNon-VOCインキの場合は、主たる成分である前記植物油が酸化重合反応に関与するため、被膜硬化性、耐擦過性、紙面光沢に優れた印刷物が得られる一方、前記酸化重合反応の過程で、植物油の酸敗・変敗が起こり、副生成物としてガス状のアルデヒド化合物が発生する。このアルデヒド化合物の放散により、臭気問題や、グロスゴーストと呼ばれる印刷トラブルが発生する。特に、アルデヒド化合物の一種であるホルムアルデヒドは、シックハウス症候群を引き起こす原因物質であることもあり、印刷作業者に対する環境配慮の観点からも、アルデヒド化合物の発生は、解決すべき重要な課題である。
上記課題を解決するべく、例えば特許文献3では、特定の構造を有するカテキン化合物、タンニン化合物等を消臭剤として用いる方法を開示している。しかしながら本発明者らが検討したところ、前記消臭剤が、平版印刷インキ組成物の乳化特性を損失させてしまい、地汚れなどの現象を引き起こす恐れがあることが判明した。
また、特許文献4~5には、アルデヒド化合物の放散を化学吸着により低減させる化合物として、ヒドラジド化合物やアセチルアセトンを含む平版印刷インキ組成物が開示されている。しかしながら特許文献4で具体的に開示されている平版印刷インキ組成物中に含まれる植物油量は25質量%であり、特許文献5ではわずかに10質量%程度である。これらの平版印刷インキ組成物では、被膜硬化性、耐擦過性、紙面光沢に優れた印刷物を得ることは難しい(詳細は実施例を参照)うえ、環境配慮型製品に対する市場の要望にも反するものである。
以上のように、植物油(および/または植物油エステル)の含有量を過度に減らすことなく、地汚れやグロスゴーストなどの印刷トラブルを引き起こさずに、臭気発生が抑制でき、更に耐擦過性にも優れる印刷物を得ることができる平版印刷インキ組成物は、これまでに存在するとは言い難い状況であった。
特開2004-204203号公報 特開2005-60693号公報 特開2002-212484号公報 特開2015-151481号公報 特開2005-239923号公報
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであって、その目的は、地汚れやグロスゴーストなどの印刷トラブルを引き起こさずに、臭気発生が抑制でき、更に耐擦過性にも優れる印刷物を得ることができる、植物油および/または植物油エステルを含む平版印刷インキ組成物を提供することにある。
上記課題を解決するべく、本発明者らが鋭意研究した結果、以下に規定する、アルデヒド化合物の放散を化学吸着により低減させる化合物(A)、バインダー樹脂(B)、植物油および/または植物油エステル(C)、ならびに、顔料(D)を含有させた平版印刷インキ組成物を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、アルデヒド化合物の放散を化学吸着により低減させる化合物、バインダー樹脂、植物油および/または植物油エステル(C)、ならびに、顔料(D)を含有する平版印刷インキ組成物であって、
前記アルデヒド化合物の放散を化学吸着により低減させる化合物が、部分構造としてNH基を有する化合物(A)を含み、
化合物(A)がヒドラジン類を含み、
前記バインダー樹脂が、ロジン変性フェノール樹脂(B)を含み、
前記植物油および/または植物油エステル(C)の含有量が、前記平版印刷インキ組成物全量中40~55質量%であり、
化合物(A)の含有量に対する、植物油および/または植物油エステル(C)の含有量の比((C)/(A))が、30~500であり、
石油系溶剤の配合量が、平版印刷インキ組成物全量に対し10質量%以下である、平版印刷インキ組成物に関するものである。
また本発明は、前記化合物(A)が、ヒドラジン類を含む、上記平版印刷インキ組成物に関するものである。
また本発明は、上記平版印刷インキ組成物を基材に印刷してなる印刷物に関するものである。
本発明により、地汚れやグロスゴーストなどの印刷トラブルを引き起こさずに、臭気発生が抑制でき、更に耐擦過性にも優れる印刷物を得ることができる、植物油および/または植物油エステルを含む平版印刷インキ組成物を提供することが可能となった。
以下に、本発明の平版印刷インキ組成物について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される変形例も含まれる。また、特に断りのない限り、「部」「%」は、「質量部」「質量%」を表す。
上記の通り、本発明の平版印刷インキ組成物(以下、単に「平版インキ」「インキ」ともいう)は、アルデヒド化合物の放散を化学吸着により低減させる化合物、バインダー樹脂、ならびに、植物油および/または植物油エステルを併用することで、植物油の含有量を過度に減らすことなく、耐擦過性悪化や地汚れ、グロスゴーストなどの印刷トラブルを引き起こさずに、臭気が抑制された印刷物を得ることができる。以下に、上記構成の平版インキによって、本発明の課題が解決できる原理について説明する。なお以下は推論であり、何ら本発明を限定するものではない。
従来技術でも説明したように、植物油を含有する平版インキの場合、前記植物油および/または植物油エステルが酸化重合反応を起こし、乾燥が進行する。その際、前記酸化重合反応の過程において、副生成物としてガス状のアルデヒド化合物が発生し、このアルデヒド化合物が臭気の原因となる。
そこで本発明の平版インキ組成物は、アルデヒド化合物の放散を化学吸着により低減させる化合物として、部分構造としてNH基を有する化合物(A)を使用する。
化合物(A)が構造中に有するNH基がアルデヒド基と反応し、結合を形成する。その結果、植物油および/または植物油エステル量を減量せずとも臭気を低減することができ、更には、ガス状のアルデヒド化合物の拡散を抑制し、グロスゴーストも改善することができる。
また本発明の平版インキ組成物は、植物油および/または植物油エステル(C)を、前記平版インキ組成物全量中40~55質量%含む。平版インキ組成物中に存在する、前記植物油および/または植物油エステル(C)の量を上記範囲内まで高めることで、酸化重合反応により形成される被膜を強固にすることができ、印刷物の耐擦過性が向上する。なお上記の通り、酸化重合反応の過程においてアルデヒド化合物が発生するため、単に植物油および/または植物油エステル(C)を上記量含む平版インキ組成物では、臭気やグロスゴーストが発生する可能性が高い。しかし本発明の場合は、化合物(A)により前記アルデヒド化合物を化学吸着し、上記現象の発生を抑制している。また詳細は不明ながら、化合物(A)の構造中に存在するNH基によって酸化重合反応が促進されることで、印刷層内で、植物油および/または植物油エステル(C)の架橋が均一かつ速やかに進行し、耐擦過性の一層の向上が実現できる。
一方、化合物(A)を使用した場合、印刷時の平版印刷インキ組成物の粘性が低下する、および/または、化合物(A)が印刷版の非画線部に吸着し、前記非画線部を親油化させることで、地汚れトラブルが発生する恐れがある。そこで本発明では、更に、バインダー樹脂としてロジン変性フェノール樹脂(B)を使用する。ロジン変性フェノール樹脂(B)中に存在するカルボキシル基や水酸基と、化合物(A)中に存在する窒素原子とが、水素結合により互いに結び付くことで、インキの粘度が増加するとともに、非画線部への吸着を抑制し、地汚れ耐性が改善すると考えられる。また、印刷物の耐擦過性を特段に向上できる観点からも、ロジン変性フェノール樹脂(B)は好適である。
以上のように、地汚れやグロスゴーストなどの印刷トラブルを引き起こすことなく、臭気発生が抑制でき、更に耐擦過性にも優れる印刷物を得るためには、本発明の平版印刷インキ組成物の構成は必須不可欠である。
続いて以下に、本発明の平版インキを構成する主要な材料について詳細に説明する。
上記の通り、本発明で用いるアルデヒド化合物の放散を化学吸着により低減させる化合物は、部分構造としてNH基を有する化合物(A)を含む。
化合物(A)としては、アミン類、尿素類、アミド類、イミド類、アゾール類、アゾリジン類、ヒドラジン類、セミカルバジド類、および、それらの誘導体等が挙げられる。
化合物(A)の含有量は、平版インキ全量に対して0.1~3.0質量%であることが好ましく、より好ましくは1.0~2.0質量%である。化合物(A)の含有量を上記範囲内に収めることで、酸化重合反応時に発生するアルデヒド化合物を逃すことなく化学吸着し、継続して臭気の低減効果が得られる。また、0.1質量%以上とすることで、アルデヒド化合物の拡散を好適に抑制し、グロスゴーストも解消される。更に3.0質量%以下とすることで、固体の消臭剤の場合には、印刷機上での耐パイリング性が向上するとともに、印刷面の平滑性が維持されるため、耐擦過性もまた良化する。また、ロジン変性フェノール樹脂(B)と互いに結び付くことで、インキの粘度が好適なものとなるとともに、印刷版の非画線部への吸着を抑制し、地汚れ耐性も改善できる。
上記のうち、アミン類の具体例として、ドデシルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ジアミルアミン、シクロヘキシルアミン、ナフチルアミン、ジエチレングリコールアミン、メラミン、スルファミン酸アンモニウム、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、メラミン樹脂などが挙げられる。
また、尿素類、アミド類の具体例として、尿素、エチレン尿素、ジシアンジアミド、ヘキサンジアミド、N-アセチルアセトアミドなどが挙げられる。
また、イミド類の具体例として、フタルイミド、スクシンイミド、マレイミド、グルタルイミドなどが挙げられる。
また、窒素含有複素5員環化合物(アゾール類、アゾリジン類)として、イミダゾール化合物、ピラゾール化合物、トリアゾール化合物、ピロリジン化合物などが挙げられ、具体的には、2-ブチルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾール、3,5-ジメチルピラゾール、2,4-ジメチルイミダゾール、3,5-ジメチル-1,2,4-トリアゾール、3,5-ジ-n-ブチル-1,2,4-トリアゾール、2,5-ジメチルピロリジンなどが挙げられる。
また、ヒドラジン類として、モノヒドラジド化合物、ジヒドラジド化合物などが挙げられ、具体的には、プロピオン酸ヒドラジド、オクタン酸ヒドラジド、ラウリン酸ヒドラジド、パルミチン酸ヒドラジド、ステアリン酸ヒドラジド、サリチル酸ヒドラジド、ヒドロキシ安息香酸ヒドラジド、ヒドロキシナフトエ酸ヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、アゼライン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジドなどが挙げられる。
また、セミカルバジド類として、1,1-ジメチルセミカルバジド、1,4-ジフェニルセミカルバジド、4,4’-ヘキサメチレンビス(1,1-ジメチルセミカルバジド)などが挙げられる。
なお、上記の化合物は一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上併用してもよい。
上記の化合物の中でも、ヒドラジン類を使用することが好ましく、ジヒドラジド化合物を使用することがより好ましく、特に好ましくはアジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジドである。
なお、上記の化合物はそのまま使用してもよいし、シリカ、アルミナ、チタニア、活性炭、ゼオライト等の無機微粒子の表面に担持させて使用してもよい。
本発明の平版インキは、バインダー樹脂として、ロジン変性フェノール樹脂(B)を含む。本発明の効果を好適に発現させるため、ロジン変性フェノール樹脂(B)の含有量は、平版インキ全量に対して15~50質量%であることが好ましく、より好ましくは20~35質量%である。
また、化合物(A)と互いに結び付くことで、地汚れ耐性を好適に改善し、更には臭気やグロスゴーストの発生も好適に抑えることができる観点から、前記化合物(A)の含有量に対する、ロジン変性フェノール樹脂(B)の含有量の比((B)/(A))は9~25であることが好ましく、15~20であることが特に好ましい。
なお上記の通り、化合物(A)の構造中に存在するNH基との間に水素結合を形成し、地汚れ耐性を改善するという観点から、前記ロジン変性フェノール樹脂(B)が、レゾール型フェノール樹脂を用いて製造されたものであることが好適である。
また本発明の平版インキには、ロジン変性フェノール樹脂(B)以外のバインダー樹脂として、石油樹脂、アルキド樹脂、石油樹脂アルキド、エステルガム、ロジンアルキド樹脂、ロジンエステル樹脂、スチレンマレイン酸樹脂、マレイン酸樹脂、あるいはこれらの樹脂の変性物を、前記ロジン変性フェノール樹脂(B)と併用してもよい。またこれらのバインダー樹脂は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上併用してもよい。
上記の通り、本発明の平版インキは植物油および/または植物油エステル(C)を含む。本発明において「植物油」とは、グリセリンと脂肪酸とのエステル化反応物であるトリグリセライド、ならびに、その部分エステル交換反応により得られるモノグリセライドおよびジグリセライドを表す。なお、前記脂肪酸は飽和脂肪酸を含んでいてもよい。
また、植物油および/または植物油エステル(C)として使用できる植物油エステルとは、植物油の部分エステル交換反応により得られる、脂肪酸エステルである。具体的に、グリセリンと結合する脂肪酸として、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪酸、パルミトオレイン酸、オレイン酸、エライジン酸等の一価飽和脂肪酸、リノール酸、γリノール酸、αリノレン酸等の多価不飽和脂肪酸等が例示されるが、上記に限定されるものではない。
植物油および/または植物油エステル(C)の含有量は、平版インキ全量に対して40~55質量%であり、より好ましくは43~52質量%である。植物油および/または植物油エステル(C)の含有量を上記範囲に収めることで、塗膜乾燥後の被膜強度が好適なものとなり、耐擦過性が向上する。また、40質量%以上とすることで、インキの浸透性およびレベリングが向上し、印刷物の光沢が向上する。更に55質量%以下とすることで、アルデヒド化合物の過剰な発生が抑制でき、臭気やグロスゴーストが低減する。
また、臭気、グロスゴースト、地汚れ耐性、耐擦過性の全てが両立したインキを得る観点から、化合物(A)の含有量に対する、植物油および/または植物油エステル(C)の含有量の比((C)/(A))は30~500であることが好ましい。
本発明で用いられる植物油のヨウ素価に限定はないが、50~120mg/100mgの範囲内であるものを使用することが好ましい。ヨウ素価を上記範囲に収めることで、臭気やグロスゴーストが抑えられることに加えて、乾燥促進剤の添加量を好適なものにでき、インキの乾燥性が向上する。更には、印刷機上でのインキの安定性も確保できる。
また特に好ましくは、ヨウ素価が50~120mg/100mgの範囲内である植物油と、ヨウ素価が150mg/100mg以上である植物油とを併用することである。150mg/100mg以上の植物油を併用することで、被膜を強固にすることができ、印刷物の耐擦過性も好適なものとなる。
なおヨウ素価は、基準油脂分析試験法(社団法人日本油化学会)の2.3.4.1-1996(ウィイス-シクロヘキサン法)により測定される値である。具体的には、対象となる植物油0.15gをシクロヘキサン10mlに溶解させたのち、ウィイス液25mlを加え、フラスコを常温、暗所にて約1時間放置する。その後、0.1mol/lのチオ硫酸ナトリウム標準液で滴定し、終点に到達するまでに滴下した前記チオ硫酸ナトリウム標準液の量から、ヨウ素価を算出する。
前記植物油として、パーム油、ニーム油、サンフラワー油、椿油、ひまし油、米ぬか油(米油)、大豆油、カポック油、ケシ油、ゴマ油、大風子油、トウモロコシ油、ニガー油、ヘントウ油、綿実油、落花生油、柚子油、等が例示されるが、上記に限定されるものではない。上記の中でも、ヨウ素価が50~120mg/100mgであるものが好ましく選定され、その中でも、耐擦過性の観点から、米油、米ぬか油、ニーム油、ゴマ油、から選択される1種以上が更に好ましく選定され、米ぬか油が特に好ましく選定される。
なお、前記植物油として、飲食物の製造などに使用された後の植物油に再生処理を施したもの(以下、「再生植物油」ともいう)を用いることもできる。本発明では、前記植物油が再生植物油を含むことが好ましい。その理由として、前記再生処理の条件を調整することにより、人為的かつ容易に、ヨウ素価を上記の好適な範囲に収められることや、再生植物油の含水率を低減させることで、水分とともに含まれ、印刷機上でのインキの安定性や印刷適性に悪影響を与える不純物を除去できることが挙げられる。なお、再生植物油の含水率は0.3質量%以下とすることが好ましい。
本発明では、被膜強度を高め耐擦過性に優れた印刷物が得られるうえ、地汚れの発生も抑えられる観点から、植物油および/または植物油エステル(C)のうち50質量%以上が植物油であることが好ましく、80質量%以上が植物油であることが特に好ましい。
本発明の平版インキは顔料(D)を含む。前記顔料としては、従来公知の有機顔料、および/または無機顔料を任意に使用することができる。また前記顔料として、体質顔料を含んでもよい。本発明における顔料(D)の配合量(ただし前記顔料(D)の配合量に、体質顔料の配合量は含まない)は、本発明の効果を阻害することなく、印刷物の発色性や鮮明性を確保できる量とすることが好ましい。具体的には、平版インキ全量に対し、10~40質量%とすることが好ましく、15~35質量%とすることが特に好ましい。
また、本発明の平版インキは、石油系溶剤を含んでいてもよい。前記石油系溶剤として、芳香族炭化水素の含有量が1%以下であり、アニリン点が60~130℃、好ましくは80~100℃であり、沸点が240~400℃、好ましくは270~350℃の範囲にある石油系溶剤が好適に使用できる。本発明における石油系溶剤の配合量は、本発明の効果を阻害することなく、印刷物の光沢、乾燥性や、印刷物の耐擦過性を確保できる量とすることが好ましい。具体的には、平版インキ全量に対し、20質量%以下とすることが好ましく、より好ましくは10質量%以下である。
また、本発明の平版インキはゲル化剤を含んでもよい。前記ゲル化剤の具体例として、アルミニウムキレート化合物、金属石鹸、アルカノールアミン等が挙げられ、その配合量は、平版インキ全量に対して1質量%以下とすることが好ましい。
更に、本発明の平版インキには、上記の成分以外にも、既存の乳化剤、乳化抑制剤、耐擦過剤、裏移り防止剤、乾燥促進剤、酸化防止剤などの各種添加剤を、適宜用いることができる。その配合量の総量は、平版インキ全量に対して10質量%以下とすることが好ましい。
本発明の平版インキは、ヒートセット型、酸化重合型、浸透乾燥型のいずれの乾燥方式に対しても、好適に利用することができる。中でも本発明の平版インキは、植物油および/または植物油エステル(C)を一定量含むため、特に、酸化重合型の乾燥方式を有するオフセット印刷において、好適に使用できる。また、使用される印刷基材についても、特に限定されるものではなく、例えばコート紙のような一般的な印刷用紙を用いることで、本発明の効果が好適に発現した印刷物を得ることができる。
以下、本発明について実施例によってより具体的に説明するが、本発明の実施形態がこれらの例に限定されるものではない。
(ゲルワニス1~9の製造例)
撹拌機、水分離器付還流冷却器、ガス導入管、温度計を備えた4つ口フラスコに、ロジン変性フェノール樹脂(ハリマ化成グループ(株)社製ハリフェノール512)45部と、米ぬか油54部と、ゲル化剤(川研ファインケミカル(株)社製ALCH)1部とを、それぞれ仕込んだのち、窒素ガスを導入しながら190℃まで加温し、温度を維持したまま1時間加熱撹拌することで、ゲルワニス1を製造した。
また、4つ口フラスコに仕込む材料や量を、下記表1のように変えた以外は、ゲルワニス1の場合と同様にして、ゲルワニス2~9を製造した。
Figure 0007275794000001
なお、上表1において使用した材料の詳細は、下記の通りである。
ロジンエステル樹脂:ハリマ化成グループ(株)社製ハリエスターKT-3
AF-5:JXTGエネルギー(株)社製AFソルベント5号
(平版インキ1~30の製造)
上記で製造したゲルワニスと、アルデヒド化合物の放散を化学(または物理)吸着により低減させる化合物と、植物油および/または植物油エステルと、石油系溶剤と、乾燥促進剤(コバルト系金属ドライヤー)と、カーボン顔料(三菱ケミカル(株)社製ミツビシカーボンMA7)とを、それぞれ下表2に記載した組成で混合したのち、常法に従い三本ロールを用いて練肉分散することで、平版インキ1~30を得た。
Figure 0007275794000002
Figure 0007275794000003
Figure 0007275794000004
なお、上表2において使用した材料のうち、表1および上記に記載のない材料の詳細は、下記の通りである。
ケスモンNS-231:東亞合成(株)社製、アルミナに担持されたアジピン酸ジヒドラジド
ケスモンNS-103:東亞合成(株)社製、ゼオライトに担持されたアジピン酸ジヒドラジド
ケムキャッチH-6000:大塚化学(株)社製、アジピン酸ジヒドラジド
キラクルAL-07:日華化学(株)社製、表面にアミノ基を有するシリカ
化合物A:シリカに担持されたジエチレングリコールアミン(特開2013-75067号公報の 実施例1に記載された消臭剤組成物)
上記で製造した平版インキ1~30について、以下に示す評価を実施した。なお、評価のスタンダードは平版インキ24であり、これとの比較を行った。また評価結果は、表2に示した通りであった。
<印刷条件>
印刷機 :LITHRONE26((株)小森コーポレーション社製)
用紙 :パールコートN紙(三菱製紙(株)社製)
湿し水 :アクワユニティC 2.0%水道水希釈液(東洋インキ(株)社製)
水量値 :20ポイント(但し、地汚れ耐性試験では、以下記載の通りとした)
印刷速度:6000枚/時
版 :SUPERIA XP-F(富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ(株)社製)
印刷枚数:2000枚(但し、地汚れ耐性試験では、以下記載の通りとした)
(臭気試験)
上記印刷機において、パールコートN紙(三菱製紙(株)社製コート紙)に対して、紙面濃度が1.8になるように印刷したベタ紙面(2000枚目)を1cm×5cmに断裁し、200ccのガラス瓶に封入した。40℃で24時間保管した後で前記ガラス瓶の蓋を開け、官能試験により臭気を評価した。下表3に示した評価基準に基づいて4段階で評価し、2以上を実用上好ましいとした。なお前記紙面濃度は、X-Rite eXact(エックスライト社製)を使用して、CIEStatusE、視野角2°の条件で測定した値である。
Figure 0007275794000005
(グロスゴースト試験)
上記印刷機において、パールコートN紙(三菱製紙(株)社製コート紙)に対して、紙面濃度が1.8になるように印刷したベタ紙面(2000枚目)を常温下で12時間乾燥させ、次いで、前記紙面の裏側に、表面と同様にベタ絵柄を印刷した。そして常温下で24時間保管した後、後から刷った印刷面における光沢差の有無を目視で確認した。下表4に示した評価基準に基づいて4段階で評価し、2以上を実用上好ましいとした。なお前記紙面濃度は、上記臭気試験と同様の条件で測定した値である。
Figure 0007275794000006
(地汚れ耐性試験)
まず、上記印刷機において水量値を20ポイントに設定し、上記平版インキをそれぞれ200部印刷した。印刷後、印刷物を目視で観察して汚れが見られなかった場合は、前記水量値を1ポイント下げ、再度200部印刷を行った。上記を繰り返して、印刷物に汚れが見られたときの水量値を確認した。下表5に示した評価基準に基づいて4段階で評価し、2以上を実用上好ましいとした。なお前記紙面濃度は、上記臭気試験と同様の条件で測定した値である。
Figure 0007275794000007
(耐擦過性試験)
上記印刷機を使用して、パールコートN紙(三菱製紙(株)社製コート紙)に対して、紙面濃度が1.8になるように展色した。展色後、24時間乾燥し、学振型耐擦過試験機を使用して、白紙(三菱製紙(株)社製パールコートN紙)を印刷面に当て、0.2kgの荷重をかけて20往復摩擦した。そして試験後、印刷面に当てた白紙に対するインキの付着度合いを目視で観察した。評価結果は、下表6に示した評価基準に基づき、評価を行った平版インキ1~30の4段階相対評価とし、2以上を実用上好ましいとした。なお前記紙面濃度は、上記臭気試験と同様の条件で測定した値である。
Figure 0007275794000008
表2から明らかなように、本発明の構成を有する平版印刷インキ組成物を使用した場合、植物油および/または植物油エステルを一定量含む条件下であっても、グロスゴースト、耐擦過性悪化や地汚れなどの印刷トラブルを引き起こさずに、臭気の発生を抑えた印刷物を得ることができた。
一方、アルデヒド化合物の放散を化学吸着により低減させる化合物として、化合物(A)を含まない、平版インキ22~25では、臭気、グロスゴースト、地汚れ耐性の悪化が確認された。また、前記化合物(A)を含んでいたとしても、植物油および/または植物油エステル(C)の含有量が、平版印刷インキ組成物全量中40質量%未満である、平版インキ26、29~30では、臭気やグロスゴーストは低減できたものの、耐擦過性に劣る印刷物となっていた。なお平版インキ29は、上記特許文献4の実施例8を、また平版インキ30は、上記特許文献5の実施例1を再現したものである。
更に、植物油および/または植物油エステル(C)の含有量が平版印刷インキ組成物全量中55質量%超である、平版インキ27では、臭気やグロスゴーストを改善しきれないことが、また、バインダー樹脂としてロジン変性フェノール樹脂(B)を含まない、平版インキ28では、耐擦過性が悪化することが、それぞれ確認された。

Claims (2)

  1. アルデヒド化合物の放散を化学吸着により低減させる化合物、バインダー樹脂、植物油および/または植物油エステル(C)、ならびに、顔料(D)を含有する平版印刷インキ組成物であって、
    前記アルデヒド化合物の放散を化学吸着により低減させる化合物が、部分構造としてNH基を有する化合物(A)を含み、
    化合物(A)がヒドラジン類を含み、
    前記バインダー樹脂が、ロジン変性フェノール樹脂(B)を含み、
    前記植物油および/または植物油エステル(C)の含有量が、前記平版印刷インキ組成物全量中40~55質量%であり、
    化合物(A)の含有量に対する、植物油および/または植物油エステル(C)の含有量の比((C)/(A))が、30~500であり、
    石油系溶剤の配合量が、平版印刷インキ組成物全量に対し10質量%以下である、平版印刷インキ組成物。
  2. 請求項記載の平版印刷インキ組成物を基材に印刷してなる印刷物。
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