JP2018165349A - 活性エネルギー線硬化型平版印刷インキ、および印刷物 - Google Patents

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朋恵 山上
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一敏 大庭
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明葉 福島
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Abstract

【課題】流動性かつ乳化適性に優れる活性エネルギー線硬化型平版オフセット印刷インキを提供すること。【解決手段】樹脂型分散剤が、分子内に2つのカルボキシル基と1つ以上のチオール基とを有する化合物の存在下にエチレン性不飽和単量体を重合してなる、片末端領域に2つのカルボキシル基を有する(メタ)アクリル系重合体(A1)中の2つのカルボキシル基を、酸無水物基に変性してなる(メタ)アクリル系重合体(A2)を生成し、前記酸無水物基と、分子内に1つ以上のアミノ基と1つ以上のチオール基とを有する化合物又は分子内に1つ以上の水酸基と1つ以上のチオール基とを有する化合物を反応させてなる、片末端領域にチオール基を有する(メタ)アクリル系重合体(A3)の存在下に、エチレン性不飽和単量体を重合してなる、(メタ)アクリル系ブロック共重合体(C)である活性エネルギー線硬化型平版印刷インキ。【選択図】なし

Description

本発明は、紫外線、電子線等の活性エネルギー線照射により硬化し得うる活性エネルギー線硬化型平版印刷インキに関する。特に、不飽和二重結合を2つ以上有するエチレン性不飽和単量体を共重合させてなる樹脂を用いた平版印刷インキに関する。
平版印刷インキは5〜100Pa・sの比較的粘度の高いインキである。平版印刷機の機構は、インキが印刷機のインキ壺から複数のローラーを経由して版面の画線部に供給され、湿し水を使用する平版印刷では非画線部に湿し水が供給され、湿し水無し平版印刷では非画線部がシリコン層でできておりインキを反発し紙上に画像が形成される。
特に、湿し水を使用した平版印刷においてはインキと湿し水との乳化バランスが重要であり、インキにおいても耐乳化性の高速印刷適性が求められている。インキは乳化量が高過ぎると非画線部にもインキが着肉し易くなり汚れが発生し、乳化量が少ないと絵柄の少ない印刷時には、インキ表面に湿し水が吐き出される為、ロール間のインキ転移や用紙へのインキ着肉性が悪くなり、安定して印刷する事が難しくなる。
さらに近年では、印刷時の省人、省力化、自動化、高速化の要求が高まってきており、特に印刷スピードは益々高速化してきている。そして、様々な印刷条件下に於いてトラブルレスで長時間安定して高品位な印刷物が得られる印刷用インキが望まれており、インキメーカーでは種々の改良を実施してきている。
活性エネルギー線硬化型インキは、アクリルエステル化合物のような活性エネルギー線硬化性を有する不飽和化合物を構成成分として含有しており、活性エネルギー線照射とともに瞬時に硬化し、上記不飽和化合物の3次元架橋による強靭な皮膜を形成する。瞬時に硬化することから、印刷直後に後加工を行うことが出来るため、生産性向上および意匠の保護のため強い皮膜が要求される包装用パッケージ印刷や商業分野におけるフォーム印刷等において活性エネルギー線硬化型インキが好適に使用されている。
一般に活性エネルギー線硬化型平版オフセット印刷インキは、バインダー樹脂、アクリルエステル化合物のような活性エネルギー線硬化性化合物、顔料、ラジカル重合開始剤、各種添加剤からなる。
活性エネルギー線硬化型平版オフセット印刷インキの要求性能として、流動性や乳化適正が挙げられる。インキの流動性を向上させるために界面活性剤を添加する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)が、これらは低分子量で極性の高いものが多く、多量に添加すると乳化適性や地汚れ耐性等の印刷適性を損ない易い。
特許第3367112号公報
本発明の目的は、流動性かつ乳化適性に優れる活性エネルギー線硬化型平版オフセット印刷インキおよびその印刷物を提供することである。
(メタ)アクリル系ブロック共重合体を樹脂型分散剤として使用することにより、優れた印刷適性を有する活性エネルギー線硬化型平版オフセット印刷インキが得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
樹脂型分散剤、バインダー樹脂、活性エネルギー線硬化性化合物を含有する活性エネルギー線硬化型平版印刷インキであって、
前記樹脂型分散剤が、分子内に2つのカルボキシル基と1つ以上のチオール基とを有する化合物の存在下にエチレン性不飽和単量体を重合してなる、片末端領域に2つのカルボキシル基を有する(メタ)アクリル系重合体(A1)中の2つのカルボキシル基を、酸無水物基に変性してなる(メタ)アクリル系重合体(A2)を生成し、
前記酸無水物基と、分子内に1つ以上のアミノ基と1つ以上のチオール基とを有する化合物又は分子内に1つ以上の水酸基と1つ以上のチオール基とを有する化合物を反応させてなる、片末端領域にチオール基を有する(メタ)アクリル系重合体(A3)の存在下に、エチレン性不飽和単量体を重合してなる、(メタ)アクリル系ブロック共重合体(C)であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型平版印刷インキに関する。
また、本発明は、樹脂型分散剤、バインダー樹脂、活性エネルギー線硬化性化合物を含有する活性エネルギー線硬化型平版印刷インキであって、
前記樹脂型分散剤が、一般式(1)又は(2)で表される(メタ)アクリル系ブロック共重合体(C)であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型平版印刷インキに関する。
一般式(1)



一般式(2)



(一般式(1)及び(2)中、Rはメチレン基またはエチレン基であり、
は水素原子またはアルキル基であり、
はアルキレン基、アリーレン基、およびアルキレンオキサイド基からなる群より選ばれる少なくとも一種から構成される2価の基であり、
は水素原子、アルキル基、又はアリール基であり、
(A)は(メタ)アクリル系重合体(A1)残基であり、(B)は(メタ)アクリル系重合体(B)残基である。)
また、本発明は、さらに顔料を含有する、前記活性エネルギー線硬化型平版印刷インキに関する。
また、本発明は、さらに光重合開始剤を含有する、前記記載の活性エネルギー線硬化型平版印刷インキに関する。
また、本発明は、基材上に、前記活性エネルギー線硬化型平版印刷インキの硬化物であるインキ層を有する印刷物に関する。
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本願では、「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリル」、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」、又は「(メタ)アクリルアミド」と表記した場合には、特に説明がない限り、それぞれ、「アクリロイル及び/又はメタクリロイル」、「アクリル及び/又はメタクリル」、「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」、「アクリレート及び/又はメタクリレート」、又は「アクリルアミド及び/又はメタクリルアミド」を表すものとする。
本発明の活性エネルギー線硬化型平版印刷インキの各構成要素について説明する。本発明で使用される活性エネルギー線硬化型平版印刷インキは、樹脂型分散剤、バインダー樹脂、および活性エネルギー線硬化性化合物を含み、必要に応じて顔料、光重合開始剤をさらに含有する。
本発明の活性エネルギー線硬化型平版印刷インキとは、黄、紅、藍、墨等のカラー印刷用インキや、単色または多色印刷後さらに印刷機で印刷される透明なオーバープリントニス(通称OPニス)などのインキを含む。
活性エネルギー線硬化型平版印刷インキの組成の一例としては、
樹脂型分散剤 0.1〜10重量%
バインダー樹脂 10〜40重量%
活性エネルギー線硬化性化合物 30〜75重量%
顔料 0〜40重量%
光重合開始剤 0〜15重量%
その他成分 1〜15重量%
などが好ましい組成として挙げられる。
<樹脂型分散剤>
本発明の活性エネルギー線硬化型平版印刷インキに含まれる樹脂型分散剤は、分子内に2つのカルボキシル基と1つ以上のチオール基とを有する化合物の存在下にエチレン性不飽和単量体を重合してなる、片末端領域に2つのカルボキシル基を有する(メタ)アクリル系重合体(A1)中の2つのカルボキシル基を、酸無水物基に変性してなる(メタ)アクリル系重合体(A2)を生成し、
前記酸無水物基と、分子内に1つ以上のアミノ基と1つ以上のチオール基とを有する化合物又は分子内に1つ以上の水酸基と1つ以上のチオール基とを有する化合物を反応させてなる、片末端領域にチオール基を有する(メタ)アクリル系重合体(A3)の存在下に、エチレン性不飽和単量体を重合してなる、(メタ)アクリル系ブロック共重合体(C)である。
また、(メタ)アクリル系ブロック共重合体(C)は、下記(1)〜(4)の工程を含む製造方法により得ることができる。
(1)分子内に2つのカルボキシル基と1つ以上のチオール基とを有する化合物の存在下に、エチレン性不飽和単量体を重合し、片末端領域に2つのカルボキシル基を有する(メタ)アクリル系重合体(A1)を得る工程
(2)前記(メタ)アクリル系重合体(A1)の2つのカルボキシル基を酸無水物基に変性して(メタ)アクリル系重合体(A2)を得る工程
(3)前記酸無水物基と、分子内に1つ以上のアミノ基と1つ以上のチオール基とを有する化合物又は分子内に1つ以上の水酸基と1つ以上のチオール基とを有する化合物を反応させ、片末端領域にチオール基を有する(メタ)アクリル系重合体(A3)を得る工程
(4)前記(メタ)アクリル系重合体(A3)の存在下に、エチレン性不飽和単量体を重合する工程
本発明の(メタ)アクリル系ブロック共重合体(C)は、リビングラジカル重合等を用いたブロック共重合体と比較し、金属触媒やヨウ素などの困難な触媒除去工程が不要である。また、硫黄等による臭気、着色の問題も少なく、更には、酸素濃度などの合成条件においても一般的なフリーラジカル重合系での重合が可能であることから、生産設備的にも優位性が高く、汎用的な重合法でブロック共重合体を得ることが可能である。
本発明の(メタ)アクリル系ブロック共重合体(C)の一例としては、一般式(1)又は(2)で表されることを特徴とする(メタ)アクリル系ブロック共重合体(C)が挙げられる。
一般式(1)



一般式(2)



(一般式(1)及び(2)中、Rはメチレン基またはエチレン基であり、
は水素原子またはアルキル基であり、
はアルキレン基、アリーレン基、およびアルキレンオキサイド基からなる群より選ばれる少なくとも一種から構成される2価の基であり、
は水素原子、アルキル基、又はアリール基であり、
(A)は(メタ)アクリル系重合体(A1)残基であり、(B)は(メタ)アクリル系重合体(B)残基である。)
(メタ)アクリル系重合体(A1)又は(メタ)アクリル系重合体(B)は、一種類のエチレン性不飽和単量体から構成されていてもよいし、複数種類のエチレン性不飽和単量体から構成されていてもよい。
一般式(1)および一般式(2)で示される(メタ)アクリル系ブロック共重合体(C)について、その合成方法の模式図を下記に示し、説明する。
<工程(1)|(メタ)アクリル系重合体(A1)の合成>
メルカプタン系重合開始剤である、一般式(3)で表される化合物(D)の存在下に、エチレン性不飽和単量体を重合し、片末端領域に2つのカルボキシル基を有する(メタ)アクリル系重合体(A1)を得る。
反応工程式(1)


<工程(2)|(メタ)アクリル系重合体(A2)の合成>
(メタ)アクリル系重合体(A1)の2つのカルボキシル基を酸無水物基に変性して(メタ)アクリル系重合体(A2)を得る。
反応工程式(2)


<工程(3)|(メタ)アクリル系重合体(A3)の合成>
(メタ)アクリル系重合体(A2)の酸無水物基と、メルカプタン系重合開始剤である一般式(4)又は(5)で表される化合物(E)を反応させ、片末端領域にチオール基を有する(メタ)アクリル系重合体(A3)を得る。下記反応工程式(3)において、R=Rであり、R=Rである。
反応工程式(3)


<工程(4)|(メタ)アクリル系ブロック共重合体(C)の合成>
(メタ)アクリル系重合体(A3)の存在下に、エチレン性不飽和単量体を重合する。
反応工程式(4)



(反応工程式(1)〜(4)中の、
およびRは水素原子またはアルキル基であり、
およびRはアルキレン基、アリーレン基、およびアルキレンオキサイド基からなる群より選ばれる少なくとも一種から構成される2価の基であり、
はメチレン基またはエチレン基であり、
(A)は(メタ)アクリル系重合体(A1)残基であり、(B)は(メタ)アクリル系重合体(B)残基である。)
<(メタ)アクリル系重合体(A1)>
分子内に2つのカルボキシル基と1つ以上のチオール基とを有する化合物の存在下にエチレン性不飽和単量体を重合することで、片末端領域に2つのカルボキシル基を有する(メタ)アクリル系重合体(A1)を得ることができる。
(メタ)アクリル系共重合体(A1)の重量平均分子量は、1000〜500000が好ましく、より好ましくは2000〜50000、更に好ましくは2000〜12000である。
<分子内に2つのカルボキシル基と1つ以上のチオール基とを有する化合物(メルカプタン系重合開始剤)>
分子内に2つのカルボキシル基と1つ以上のチオール基とを有する化合物は、連鎖移動剤として機能するものであれば特に限定されない。例えば、下記一般式(3)で示される化合物(D)が挙げられる。
一般式(3)


(一般式(3)中、Rはメチレン基またはエチレン基である。)
一般式(3)で示される化合物(D)としては、例えば、2−メルカプトコハク酸、2−メルカプトグルタル酸、5−メルカプトイソフタル酸などが挙げられる。
分子内に2つのカルボキシル基と1つ以上のチオール基とを有する化合物の他の例としては、2,2―メチレンビス(チオグリコール酸)、2,3―ジメルカプトコハク酸、4,5−ジメルカプトフタル酸等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
<エチレン性不飽和単量体>
エチレン性不飽和単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類;フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート等の芳香族(メタ)アクリレート類;
テトラヒドロフルフリール(メタ)アクリレート、オキセタン(メタ)アクリレート等の複素環式(メタ)アクリレート類;
メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレ―ト類;
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、アクリロイルモルホリン等のN置換型(メタ)アクリルアミド類;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリレート類;
及び、(メタ)アクリロニトリル等のニトリル類があげられる。なお、ここで、(メタ)アクリレートとは、メタクリレート又はアクリレートを示し、(メタ)アクリルアミドとはメタクリルアミド又はアクリルアミドを示す。
又、上記アクリル単量体と併用できる単量体として、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニル類があげられる。
<重合方法・条件>
(メタ)アクリル系重合体(A1)を重合する方法は特に限定されず、従来公知の方法で重合することができる。また、任意に重合開始剤を併用することもできる。ただし、これらに限定されるものではない。
<(メタ)アクリル系重合体(A2)>
(メタ)アクリル系重合体(A1)中の片末端領域に存在する2つのカルボキシル基を、酸無水物基に変性することで、(メタ)アクリル系重合体(A2)を得ることができる。末端カルボキシル基を環化させる方法としては、例えば、無水酢酸や2,6−ビス[(2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニル)メチル]フェニルボロン酸などの分子内縮合触媒を使用し、分子内脱水縮合して酸無水物を得てもよい。また、触媒を使用せず、高温加熱条件で分子内脱水縮合させる方法でもよい。
ただし、生産上やコストなどの観点から、無水酢酸を触媒に使用する系がより好ましい。また、これらの方法に限定されるものではない。
<(メタ)アクリル系重合体(A3)>
(メタ)アクリル系重合体(A2)中の酸無水物基と、分子内に1つ以上のアミノ基と1つ以上のチオール基とを有する化合物又は分子内に1つ以上の水酸基と1つ以上のチオール基とを有する化合物を反応させることで、片末端領域にチオール基を有する(メタ)アクリル系重合体(A3)を得ることができる。
<分子内に1つ以上のアミノ基と1つ以上のチオール基とを有する化合物分又は分子内に1つ以上の水酸基と1つ以上のチオール基とを有する化合物(メルカプタン系重合開始剤)>
分子内に1つ以上のアミノ基と1つ以上のチオール基とを有する化合物分としては、例えば、下記一般式(4)で示される化合物(E)が挙げられる。
一般式(4)

(一般式(4)中、
は水素原子またはアルキル基であり、
はアルキレン基、アリーレン基、およびアルキレンオキサイド基からなる群より選ばれる少なくとも一種から構成される2価の基である。)
一般式(4)で示されるものとしては、2−アミノエタンチオール、3−アミノプロピルー1−チオール、1−アミノプロピルー2−チオール、4−アミノ−1−ブタンチオール等のアミノアルカンチオール類;2−アミノチオフェノール、3−アミノチオフェノール、4−アミノチオフェノール等のアミノベンゼンチオール類;が挙げられる。これらは単独で使用しても良いし、2種以上を任意の組み合わせで併用しても良い。また、これらに限定されるものではない。
分子内に1つ以上の水酸基と1つ以上のチオール基とを有する化合物としては、例えば、下記一般式(5)で示される化合物(E)が挙げられる。
一般式(5)

(一般式(5)中、
はアルキレン基、アリーレン基、およびアルキレンオキサイド基からなる群より選ばれる少なくとも一種から構成される2価の基である。)
一般式(5)で示されるものとしては、2−メルカプトエタノール、2−メルカプトヘキサノール、2―[2―(2―メルカプトエトキシ)エチルチオ]エタノール、2―(2―メルカプトエトキシ)エタノール、2―(2―メルカプトエチルチオ)エタノール、8―メルカプトー3,6―ジオキサオクタンー1―オール、11―メルカプトー3,6,9―トリオキサウンデカンー1―オール、3,6,9,12―テトラオキサー14―メルカプトテトラデカンー1―オール、17―メルカプトー3,6,9,12,15―ペンタオキサヘプタデカンー1―オール、2―(メルカプトメチル)―3―メルカプトー1―プロパノール等のチオアルコール類;が挙げられる。これらは単独で使用しても良いし、2種以上を任意の組み合わせで併用しても良い。また、これらに限定されるものではない。
化合物(E)のアミノ基または水酸基(mol)の比率は、(メタ)アクリル系共重合体(A2)の酸無水物基(mol)に対して0.3〜1.5の範囲であることが好ましい。さらに、0.8〜1.2であることがより好ましい。
<合成条件>
(メタ)アクリル系重合体(A3)を合成する方法としては、(メタ)アクリル系重合体(A2)中の酸無水物基と、分子内に1つ以上のアミノ基と1つ以上のチオール基とを有する化合物又は分子内に1つ以上の水酸基と1つ以上のチオール基とを有する化合物を15〜70℃の温度範囲内で混合させた後、1時間程度撹拌反応させることで、片末端領域
にチオール基を有する(メタ)アクリル系重合体(A3)を得ることができる。ただし、これらの方法に限定されるものではない。
<(メタ)アクリル系ブロック共重合体(C)>
片末端領域にチオール基を有する(メタ)アクリル系重合体(A3)の存在下に、エチレン性不飽和単量体を重合することで、(メタ)アクリル系ブロック共重合体(C)を得ることができる。
本発明の(メタ)アクリル系共重合体(C)は、(メタ)アクリル系重合体(A3)のチオール基の連鎖移動反応を利用して(メタ)アクリル系重合体(B)を生成することで(メタ)アクリル系ブロック共重合体を生成させることができる。
(メタ)アクリル系重合体(B)を得るためのエチレン性不飽和単量体としては前述のものを使用することができるが、前記重合体(A1)と異なる組成である事が好ましい。
(メタ)アクリル系ブロック共重合体(C)の重量平均分子量は、1000〜500000が好ましく、より好ましくは2000〜50000、更に好ましくは2000〜12000である。
(メタ)アクリル系共重合体(C)は、樹脂型分散剤として好適に使用することができる。
樹脂型分散剤は、顔料等の着色剤に吸着する性質を有する着色剤親和性部位と、着色剤担体と相溶性のある溶媒親和性部位とを有し、着色剤に吸着して着色剤の着色剤担体への分散を安定化する働きをするものである。
樹脂型分散剤としては、酸性置換基を有するものと塩基性置換基を有するもののどちらも好適に使用することができるが、活性エネルギー線硬化型平版印刷インキとして用いる場合には、塩基性樹脂型分散剤が、分散安定性に優れたものとなり、好ましい。塩基性樹脂型分散剤のアミン価は、10mgKOH/g以上250mgKOH/g以下であれば、インキの分散性や流動性がよく、乳化耐性も悪化しない。より好ましくは40〜150mgKOH/gである。
また、本発明のブロック共重合体(C)は、顔料吸着基が高密度に配列しているため、顔料への吸着が強く、また、橋かけがないため高い分散安定性を確保することができる。一方で、ランダム型の分散剤は顔料吸着基がランダムに配置されているため、橋かけによって増粘する場合がある。
なかでも、親溶媒性基と芳香環基を有する溶媒親和性ブロックと、窒素原子を含む官能基を有する着色剤親和性ブロックとからなるブロック化構造などが好ましく、さらに溶媒親和性ブロックが、親溶媒性基として下記一般式(6)で表わされる繰り返し単位を、共重合体(C)の全繰り返し単位(100モル%)中0〜20モル%と、芳香環基として下記一般式(7)で表わされる繰り返し単位を、共重合体(C)の全繰り返し単位(100モル%)中4〜50モル%含有し、着色剤親和性ブロックが、下記一般式(8)で表わされる繰り返し単位を含有する(メタ)アクリル系ブロック共重合体であることが好ましい。本発明の共重合体(C)は、重合体(A1)および重合体(B)のうち一方が溶媒親和性ブロックであり、もう一方が着色剤親和性ブロックであればよい。
[一般式(6)で表わされる繰り返し単位]



[一般式(6)中、n5は1〜10の整数を表し、R13は水素原子又はメチル基を表し、R14は炭素数1〜10の直鎖または分岐アルキル基を表す。]
一般式(6)で表わされる繰り返し単位の前駆体としては、例えば、エチルトリグリコール(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
一般式(6)で表される繰り返し単位は、共重合体(C)の全繰り返し単位(100モル%)
中に0〜20モル%含まれることが好ましい。
[一般式(7)で表わされる繰り返し単位]



[一般式(7)中、R15は水素原子又はメチル基を表す。n6は0又は1の整数であっ
て、Tは5〜6員の窒素原子を含んでいてもよい芳香環を表し、複数の異なる置換基を有していてもよい。]
一般式(7)で表わされる繰り返し単位の前駆体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン系モノマー、ベンジル(メタ)アクリレート、などが挙げられる。
一般式(7)で表される繰り返し単位は、共重合体の全繰り返し単位(100モル%)中に4〜50モル%含まれることが好ましい。
窒素原子を含む官能基を有するもう一方のブロックとしては、官能基としては1〜3級アミノ基、4級アンモニウムイオンを有することが好ましい。
アミノ基、アンモニウムイオンは、好ましくは−NR、あるいは−NR+・X−(但し、NR、R及びRは、各々独立に、置換基を有していてもよい環状又は鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいアラルキル基を表し、XはRが存在して4級アンモニウム塩を形成する場合のカウンターアニオンを表す。)で表わされ、これを含む繰り返し単位として好ましいものは、例えば下記一般式(8)で表される。
[一般式(8)で表わされる繰り返し単位]



[一般式(8)中、R16は水素原子又はメチル基、R17は炭素数1以上のアルキレン
基を表す。n7は0又は1の整数であって、R18〜R20は置換基を有していてもよい環状又は鎖状のアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいアラルキル基を表し、X1はn7=1である場合のカウンターアニオンを表す。]
中でも、R18〜R20はメチル基、エチル基、ベンジル基などが好ましく、X1−はCl−などが好ましく、R17はメチレン基、エチレン基などが好ましく、R16は水素原子又はメチル基などが好ましい。
上記の如きアミノ基、アンモニウムイオンを含む繰り返し単位は、1つのブロック中に2種以上含有されていてもよい。その場合、2種以上のアミノ基、アンモニウムイオンを含む繰り返し単位は、該ブロック中においてランダム共重合又はブロック共重合の何れの態様で含有されていてもよい。また、本発明の効果を損なわない範囲で、アミノ基、アンモニウムイオンを含まない繰り返し単位が、該ブロック中に一部含まれていてもよく、そのような繰り返し単位の例としては、(メタ)アクリル酸エステル系モノマー由来の繰り返し単位等が挙げられる。かかるアミノ基、アンモニウムイオンを含まない繰り返し単位の、共重合体の全繰り返し単位(100モル%)中の含有量は、好ましくは0〜60モル%、より好ましくは0〜20モル%であるが、かかるアミノ基、アンモニウムイオン非含有繰り返し単位は該ブロック中に含まれないことが最も好ましい。
すなわち、本発明の(メタ)アクリル系ブロック共重合体(C)は、分散性と現像液溶解性を向上させる観点から、親溶媒性を有するブロック中に、一般式(6)で表わされる繰り返し単位を共重合体の全繰り返し単位(100モル%)中0〜20モル%、及び一般式(7)で表わされる繰り返し単位を共重合体の全繰り返し単位(100モル%)中4〜50モル%含有し、窒素原子を含む官能基を有するもう一方のブロック中に、一般式(8)で表わされる繰り返し単位を含有することが好ましいものである。一般式(8)で表わされる繰り返し単位がn7=1である場合、繰り返し単位は片側のブロック中に含まれても良い。
[その他の繰り返し単位]
その他の繰り返し単位の前駆体であるエチレン性不飽和単量体としては、一般式(6)で表わされる繰り返し単位の前駆体と、一般式(7)で表わされる繰り返し単位の前駆体と、窒素原子を含む官能基を有する繰り返し単位の前駆体以外であって、これらと共重合しうるものであれば特に制限は無い。
(メタ)アクリル系ブロック共重合体(C)の含有量は、顔料100重量部に対し、1〜50重量部が好ましく、さらに好ましいのは2〜20重量部である。
<他の樹脂型分散剤>
他の樹脂型分散剤としては、ポリウレタン、ポリアクリレート等のポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩等の油性分散剤、(メタ)アクリル酸−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレート系、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加化合物、燐酸エステル系等を用いることができる。
市販の樹脂型分散剤としては、ビックケミー・ジャパン社製のDisperbyk−101、103、107、108、110、111、116、130、140、154、161、162、163、164、165、166、167、168、170、171、174、180、181、182、183、184、185、190、2000、2001、2009、2010、2020、2025、2050、2070、2095、2150、2155、2163、2164、またはBYK−P104、P104S、220S、6919、日本ルーブリゾール社製のSOLSPERSE−3000、9000、13000、13240、13650、13940、16000、17000、18000、20000、21000、24000、26000、27000、28000、31845、32000、32500、32550、33500、32600、34750、35100、36600、38500、41000、41090、53095、55000、56000、76500等、BASF社製のEFKA−46、47、48、452、4008、4009、4010、4015、4020、4047、4050、4055、4060、4080、4400、4401、4402、4403、4406、4408、4300、4310、4320、4330、4340、450、451、453、4540、4550、4560、4800、5010、5065、5066、5070、7500、7554、1101、120、150、1501、1502、1503、等、味の素ファインテクノ社製のアジスパーPA111、PB711、PB821、PB822、PB824等が挙げられる。
<バインダー樹脂>
本発明においてバインダー樹脂とは、熱硬化性または熱可塑性樹脂であり、重量平均分子量としては、1000〜1000000がよく、10000〜100000がより好ましい。樹脂の例としては、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、石油(系)樹脂、セルロース誘導体(例えば、エチルセルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース)、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、ポリアマイド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリアマイド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ブタジエン−アクリルニトリル共重合体のような合成ゴム等が挙げられる。これらの樹脂は、その中の1種または2種以上を用いることができる。さらに、本発明において使用される樹脂は、活性エネルギー線硬化型インキに含有されるエチレン性二重結合を有する化合物、特に分子量が100〜6000であるモノマーあるいはオリゴマーへの溶解性のある樹脂が好ましい。樹脂の溶解性とは、使用する樹脂およびジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを各々50g仕込み、100℃で熱溶解させた後、25℃に一日放置後、樹脂の析出あるいは濁り等が新たに生じないことを言う。
<活性エネルギー線硬化性化合物>
本発明における活性エネルギー線硬化性化合物は、特に限定されるものではなく、紫外線、電子線等の活性エネルギー線の照射により硬化する化合物であればよく、分子内に不飽和二重結合を有する化合物が挙げられる。活性エネルギー線硬化性化合物として具体的には、下記のようなエチレン性不飽和単量体が例示できる。
単官能のエチレン性不飽和単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどのカーボン数が1〜18の(アルキル)(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、アルキルフェノール(ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノールまたはドデシルフェノール等)、エチレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンモノメチロール(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-ブトキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-メトキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、アクリオロキシエチルフタレート、2-(メタ)アクリロイロキシエチル-2-ヒドロキシエチルフタレート、2-(メタ)アクリロイロキシプロピルフタレート、β-カルボキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ダイマー、ω-カルボキシ-ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N-ビニルピロリドン、N-ビニルホルムアミド、(メタ)アクリロイルモルフォリン等が例示される。
さらに、2官能のエチレン性不飽和単量体としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジ(メタ)アクリレート(通称マンダ)、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,7−ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,14−テトラデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−テトラデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,16−ヘキサデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ヘキサデカンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−2,4−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオ−ルジ(メタ)アクリレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールオクタンジ(メタ)アクリレート、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,7−ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,14−テトラデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−テトラデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,16−ヘキサデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ヘキサデカンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−2,4−ペンタンジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオ−ルジ(メタ)アクリレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールオクタンジ(メタ)アクリレート(三菱化学社製)、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレートトリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールSテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノールAテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノールFテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノーAジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAテトラエチレンオキサイド付加体ジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFテトラエチレンオキサイド付加体ジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート等が例示される。
3官能のエチレン性不飽和単量体としては、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリカプロラクトネートトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールヘキサントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールオクタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が例示される。
4官能以上のエチレン性不飽和単量体としては、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラカプロラクトネートテトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラカプロラクトネートテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールエタンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールブタンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールヘキサンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールオクタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールポリアルキレンオキサイドヘプタ(メタ)アクリレート等が例示される。
さらに活性エネルギー線硬化性化合物としては、脂肪族アルコール化合物のアルキレンオキサイド付加体(メタ)アクリレートがある。好ましくは、1〜10価の脂肪族アルコールに、炭素数が2〜20のアルキレンオキサイドが1〜20モル付加した(メタ)アクリレート化合物があげられる。アルキレンオキサイドとしては好ましくは、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、ペンチレンオキサイド、ヘキシレンオキサイド等が挙げられる。
1官能モノマーとして、単官能アルコールの炭素数が2〜20のアルキレンオキサイド付加体(メタ)アクリレート、
例えばメタノールモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(メタ)アクリレート((1〜20)はアルキレンオキサイドの付加モル数、(C2〜C20)はアルキレンオキサイドの炭素数を示す。以下同様)、
エタノールモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(メタ)アクリレート、
ブタノールモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(メタ)アクリレート、
ヘキサノールモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(メタ)アクリレート、
オクタノールモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(メタ)アクリレート、
ドデカノールモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(メタ)アクリレート、
ステアリルモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(メタ)アクリレート等がある。
さらに、ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノールまたはドデシルフェノールのポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(メタ)アクリレート等が例示される。
さらに2官能のエチレン性不飽和単量体としてエチレングリコールモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
ジエチレングリコールモノまたはポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
トリエチレングリコールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
プロピレングリコールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
ジプロピレングリコールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
トリプロピレングリコールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
ポリプロピレングリコールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
ブチレングリコールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
ネオペンチルグリコールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート(通称マンダ)、
ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジカプロラクトネートポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
1,6ヘキサンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
1,6ヘキサンジオールポリ(2〜20)アルキレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、1,2−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、
1,5−ヘキサンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
2,5−ヘキサンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
1,7−ヘプタンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
1,8−オクタンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
1,2−オクタンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
1,9−ノナンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
1,2−デカンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
1,10−デカンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
1,2−デカンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2 〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
1,12−ドデカンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
1,2−ドデカンジオールモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
1,14−テトラデカンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
1,2−テトラデカンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
1,16−ヘキサデカンジオールモノまたはポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
1,2−ヘキサデカンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
2−メチル−2,4−ペンタンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
3−メチル−1,5−ペンタンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオ−ルモノまたはポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノまたはポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
ジメチロールオクタンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
2−メチル−1,8−オクタンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、
2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2 〜C20)オキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート等が例示される。
3官能のエチレン性不飽和単量体としてグリセリンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体トリ(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体トリ(メタ)アクリレート、
トリメチロールエタンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体トリ(メタ)アクリレート、
トリメチロールヘキサンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体トリ(メタ)アクリレート、
トリメチロールオクタンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体トリ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体トリ(メタ)アクリレート等が例示される。
4官能以上のエチレン性不飽和単量体としては、
ペンタエリスリトールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体テトラ(メタ)アクリレート、
ジトリメチロールプロパンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体テトラ(メタ)アクリレート、
ジトリメチロールプロパンポリ(2〜20)アルキレンオキサイドテトラ(メタ)アクリレート、
ジトリメチロールプロパンテトラカプロラクトネートテトラ(メタ)アクリレート
ジトリメチロールエタンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体テトラ(メタ)アクリレート、
ジトリメチロールブタンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体テトラ(メタ)アクリレート、
ジトリメチロールヘキサンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体テトラ(メタ)アクリレート、
ジトリメチロールオクタンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体テトラ(メタ)アクリレート、
ジペンタエリスリトールポリ(5〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ペンタ(メタ)アクリレート、
ジペンタエリスリトールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ヘキサ(メタ)アクリレート、
ジペンタエリスリトールヘキサカプロラクトネートポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体ヘキサ(メタ)アクリレート、
トリペンタエリスリトールポリ(2〜20)アルキレン(C2 〜C20)オキサイド付加体ヘプタ(メタ)アクリレート、
トリペンタエリスリトールポリ(2〜20)アルキレン(C2 〜C20)オキサイド付加体オクタ(メタ)アクリレート、
トリペンタエリスリトールポリ(2〜20)アルキレン(C2 〜C20)オキサイド付加体ヘキサ(メタ)アクリレート、
等が例示されるがこれに限るものではない。
活性エネルギー線硬化性化合物は、要求される硬化被膜物性に応じて適宜選択することが可能であり、必要に応じて、ポリエステルアクリレート、ポリウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等の活性エネルギー線硬化性オリゴマーを併用することも可能である。
<顔料>
次に、顔料としては、無機顔料および有機顔料を示すことができる。無機顔料としては黄鉛、亜鉛黄、紺青、硫酸バリウム、カドミムレッド、酸化チタン、亜鉛華、弁柄、アルミナホワイト、炭酸カルシウム、群青、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム粉等が、有機顔料としては、β−ナフトール系、β−オキシナフトエ酸系、β−オキシナフトエ酸系アリリド系、アセト酢酸アリリド系、ピラゾロン系等の溶性アゾ顔料、β−ナフトール系、β−オキシナフトエ酸系アリリド系、アセト酢酸アリリド系モノアゾ、アセト酢酸アリリド系ジスアゾ、ピラゾロン系等の不溶性アゾ顔料、銅フタロシアニンブルー、ハロゲン化(塩素または臭素化)銅フタロシアニンブルー、スルホン化銅フタロシアニンブルー、金属フリーフタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、キナクリドン系、ジオキサジン系、スレン系(ピラントロン、アントアントロン、インダントロン、アントラピリミジン、フラバントロン、チオインジゴ系、アントラキノン系、ペリノン系、ペリレン系等)、イソインドリノン系、金属錯体系、キノフタロン系等の多環式顔料および複素環式顔料等の公知公用の各種顔料が使用可能である。
<光重合開始剤、増感剤>
本発明の活性エネルギー線硬化型平版オフセット印刷インキは、紫外線を使用する場合には光重合開始剤、増感剤を添加することが必要である。光重合開始剤としては、光により分子内で結合が開裂して活性種を生成するものと、分子間で水素引き抜き反応を起こして活性種を生成するものの2種類に大別できる。
前者の例として、例えば、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、ジエトキシアセトフェノン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、オリゴ{2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパン}、4−(2−アクリロイル−オキシエトキシ)フェニル−2−ヒドロキシ−2−プロピルケトン等のアセトフェノン系、ベンゾイン、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン系、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトンとベンゾフェノンとの混合物、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド系、ベンジル、メチルフェニルグリオキシエステル、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等がある。
後者の例としては、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン系、ミヒラーケトン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン等のアミノベンゾフェノン系、10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン等がある。これらの光重合開始剤を一種、または必要に応じて二種以上を併用して良い。
本発明の活性エネルギー線硬化型平版オフセット印刷インキに紫外線を照射して硬化させる場合、光重合開始剤の添加だけでも硬化するが、硬化性をより向上させるために、光増感剤を併用することもできる。かかる光増感剤としては、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル等のアミン類がある。
光重合開始剤の配合量は、該印刷インキ中、0.01〜20重量%、好ましくは0.05〜10重量%である。0.01重量%未満では硬化反応が十分に行なわれ難く、20重量部を越えると熱重合反応が起こり易くインキとしての安定性が損なわれ易くなり好ましくない。
<その他の添加剤成分>
さらに、本発明の活性エネルギー線硬化型平版オフセット印刷インキは、必要に応じてその他の添加剤を使用することが可能である。例えば、耐摩擦性、ブロッキング防止性、スベリ性、スリキズ防止性を付与する添加剤としては、カルナバワックス、木ろう、ラノリン、モンタンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの天然ワックス、フィッシャートロプスワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリテトラフルオロエチレンワックス、ポリアミドワックス、およびシリコーン化合物などの合成ワックス等を例示することができる。
例えば、インキの保存安定性を付与する添加剤としては、(アルキル)フェノール、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、p −メトキシフェノール、t −ブチルカテコール、t −ブチルハイドロキノン、ピロガロール、1,1−ピクリルヒドラジル、フェノチアジン、p −ベンゾキノン、ニトロソベンゼン、2,5−ジ−tert−ブチル−p −ベンゾキノン、ジチオベンゾイルジスルフィド、ピクリン酸、クペロン、アルミニウムN−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、トリ−p −ニトロフェニルメチル、N−(3−オキシアニリノ−1,3−ジメチルブチリデン)アニリンオキシド、ジブチルクレゾール、シクロヘキサノンオキシムクレゾール、グアヤコール、o−イソプロピルフェノール、ブチラルドキシム、メチルエチルケトキシム、シクロヘキサノンオキシム等の重合禁止剤が例示される。
その他、要求性能に応じて、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、抗菌剤等の添加剤を添加することができる。
<インキの製造方法>
本発明の活性エネルギー線硬化型平版オフセット印刷インキは、常温から100℃の間で、印刷インキ成分を、ニーダー、三本ロール、アトライター、サンドミル、ゲートミキサー等の練肉、混合、調整機を用いて製造される。
<印刷物>
上記活性エネルギー線硬化型平版印刷インキを基材に印刷し、活性エネルギー線により硬化させて印刷物を得ることができる。
本発明の活性エネルギー線硬化型平版印刷インキは、通常湿し水を使用する平版印刷に適用されるが、湿し水を使用しない水無し印刷にも好適に用いられる。本発明の活性エネルギー線硬化型平版印刷インキは、フォーム用印刷物、各種書籍用印刷物、カルトン紙等の各種包装用印刷物、各種プラスチック印刷物、シール/ラベル用印刷物、美術印刷物、金属印刷物(美術印刷物、飲料缶印刷物、缶詰等の食品印刷物)などの印刷物に適用される。さらにオーバーコートワニスとして使用されることもある。
基材としては、上質紙等の非塗工紙、微塗工紙、アート紙、コート紙、軽量コート紙、キャストコート紙等の塗工紙、白板紙、ボールコート等の板紙、合成紙、アルミ蒸着紙、およびポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル等のプラスチックシートが挙げられる。
活性エネルギー線を照射する雰囲気は、窒素ガス等の不活性ガス置換雰囲気が好ましいが、大気中で照射しても硬化性に問題がなければ差し支えない。活性エネルギー線を照射する前に赤外線ヒーター等により活性エネルギー線硬化型組成物層を加温したり、活性エネルギー線を照射後赤外線ヒーター等により活性エネルギー線硬化性平版印刷インキ硬化層を加温することは硬化を速く終了させるために有効である。
本発明の活性エネルギー線とは、紫外線、電子線、X線、α線、β線、γ線のような電離放射線、マイクロ波、高周波等をいうが、ラジカル性活性種を発生させ得るならばいかなるエネルギー種でも良く、可視光線、赤外線、レーザー光線でもよい。紫外線を発生するものとしては例えば、超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、カーボンアークランプ、ヘリウム・カドミニウムレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザー、アルゴンレーザーなどがある。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。なお、実施例における「部」は「重量部」、「%」は「重量%」を表す。
また、樹脂の重量平均分子量(Mw)、アミン価、顔料の平均一次粒子径の測定方法は以下の通りである。
<重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(PDI)>
GPC(商品名:GPCV−2000、日本ウォーターズ社製、カラム:TSKgel、α−3000、移動相:10mMトリエチルアミン/ジメチルホルムアミド溶液)を用い、標準物質としてポリスチレン(分子量427,000、190,000、96,400、37,400、10,200、2,630、440、92)を使用して検量線を作製し、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)を測定した。この測定値から分子量分布(PDI=Mw/Mn)を算出した。
<アミン価>
アミン価は、0.1Nの塩酸水溶液を用い、電位差測定によって求めた後、水酸化カリウムの当量に換算した。アミン価は、固形分のアミン価(mgKOH/g)を示す。
<酸無水物価測定>
酸無水物価は、以下のようにして求められる。具体的には、酸無水物基を有する(メタ)アクリル系重合体(A2)をa(g)秤量した後に還流させたキシレン中に溶解させ、酸無水物基の当量以上のオクチルアミンをb(mmol)添加することで酸無水物基と1級アミノ基を反応させた。その後室温まで冷却し、残存するオクチルアミン量を、0.1Mエタノール性過塩素酸を用いて滴定することにより定量した。滴定量をc(ml)とすると、以下の式から(メタ)アクリル系重合体(A2)の酸無水物価Xが求められる。
X=(b−0.1*c)*/a
続いて、実施例および比較例で用いたバインダー樹脂ワニス、樹脂型分散剤、平版印刷インキの製造方法を説明する。
<バインダー樹脂ワニスの製造>
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、ジアリルフタレート樹脂30部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート69.9部、ハイドロキノン0.1部を仕込み、空気気流下、100℃で熱溶解させてバインダー樹脂ワニスを作成した。
ジアリルフタレート樹脂:ダイソーダップA(ダイソー(株)製)
<樹脂型分散剤、平版印刷インキの製造>
[実施例1]
(樹脂型分散剤(A−1);ブロック共重合体(C))
(第一工程/Aブロックの重合)
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、N,N−ジメチルホルムアミド100部、およびAブロック成分としてn−ブチルメタクリレート8.6部、2−エチルヘキシルメタクリレート17.9部、メチルメタクリレート9.0部、ベンジルメタクリレート21.2部、エチルトリグリコールメタクリレート14.9部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器を80℃に加熱して、メルカプタン系重合開始剤(化合物(D))として2−メルカプトコハク酸2.6部を添加して、12時間反応した。固形分測定により95%が反応したことを確認した。
(第二工程/酸無水物基変性)
第一工程で得られた溶液を50℃まで冷却した後、無水酢酸0.9部を反応容器に仕込み、100℃で9時間反応した。酸無水物価の測定で、95%以上の連鎖移動剤の末端ジカルボン酸が酸無水物化するまで反応させた。
(第三工程/チオール基変性)
第二工程で得られた溶液を30℃まで冷却した後、Bブロック成分を重合するための重合開始基を付与させる化合物(化合物(E))として2−アミノエタンチオール0.7部反応容器に仕込み、30℃で2時間反応させた。アミン価測定で、95%以上の2−アミノエタンチオールのアミノ基がアミド付加するまで反応させた。
(第四工程/Bブロックの重合)
第三工程で得られた溶液を冷却して、N,N−ジメチルホルムアミド50部、およびBブロック成分として、ジメチルアミノエチルメタクリレート28.4部、窒素気流下で80℃に昇温し、更に重合を行った。4時間後、重合溶液の固形分から重合収率が97%以上であることを確認し、室温に冷却して重合を停止した。溶剤を減圧で乾燥させて、樹脂型分散剤(A−1)を得た。
次いで、樹脂型分散剤(A−1)を1部、リオノールブルーFG7330(トーヨーカラー社製藍顔料)20部、バインダー樹脂ワニスを60部、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート13.9部、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン2.5部、イルガキュア907(BASF社製、2-メチル-2-モルホリノ(4-チオメチルフェニル)プロパン-1-オン)2.5部、ハイドロキノン0.1部を、40℃の三本ロールミルにて練肉し、インキのタックが9〜10になるようにジトリメチロールプロパンテトラアクリレートで調整し、平版印刷インキを得た。
インキのタックは東洋精機社製デジタルインコメーターにてロール温度30℃、400rpm、1分後の値を測定した。
[実施例2〜12]
(樹脂型分散剤(A−2)〜(A−12);ブロック共重合体(C))
樹脂型分散剤(A−1)と同様の方法で、表1のモル比になる様に原料種と仕込み比を変えて樹脂型分散剤(A−2)〜(A−12)を合成し、平版印刷インキを得た。
なお、表1に記載の配合量(モル%)は、エチレン性不飽和単量体の場合はその合計100モル%中の値(内割り)であり、それ以外の化合物の場合はエチレン性不飽和単量体の合計100モル%に対する外割りの値である。
[比較例1]
(樹脂型分散剤(B−1);比較用ランダム共重合体)
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、N,N−ジメチルホルムアミド120部、n−ブチルメタクリレート8.6部、2−エチルヘキシルメタクリレート17.9部、メチルメタクリレート9.0部、ベンジルメタクリレート21.2部、エチルトリグリコールメタクリレート14.9部、ジメチルアミノエチルメタクリレート28.4部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器を80℃に加熱して、メルカプタン系重合開始剤として2−メルカプトコハク酸2.6部を添加して、12時間反応した。固形分測定により95%が反応したことを確認し、溶剤を減圧乾燥させて、樹脂型分散剤(B−1)を得た。
次いで、実施例1と同様の方法で平版印刷インキを得た。
[比較例2]
(樹脂型分散剤(B−2);比較用ランダム共重合体)
樹脂型分散剤(B−1)と同様の方法で、メルカプタン系重合開始剤として3−メルカプト−1,2−プロパンジオールを用い、表1のモル比になる様に原料種と仕込み比を変えて合成し、溶剤を減圧乾燥させて、樹脂型分散剤(B−2)を得た。
次いで、実施例1と同様の方法で平版印刷インキを得た。
[比較例3]
(樹脂型分散剤(C−1);比較用ブロック共重合体)
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、N,N−ジメチルホルムアミド50部、N−tert−butyl−N(−2−methyl−1−phenylpropyl)−O−(1−phenylethyl)hydroxylamine(Aldrich製品番号700703)0.15部、2,2,5−trimethyl−4−phenyl−3−azahexane−3−nitroxide0.20部(Aldrich製品番号710733)およびAブロック成分としてn−ブチルメタクリレート8.6部、2−エチルヘキシルメタクリレート17.9部、メチルメタクリレート9.0部、ベンジルメタクリレート21.2部、エチルトリグリコールメタクリレート14.9部を仕込み窒素気流下で120℃に昇温した。5時間重合後、重合溶液をサンプリングし、固形分測定により95%が反応したことを確認後、更にBブロック成分として、ジメチルアミノエチルメタクリレート28.4部を添加し、更に重合を行った。2時間後、重合溶液の固形分から重合率が97%以上であることを確認し、室温に冷却して重合を停止した。溶剤を減圧で乾燥させて、樹脂型分散剤(C−1)を得た。
次いで、実施例1と同様の方法で平版印刷インキを得た。
[比較例4]
(樹脂型分散剤(C−2);比較用ブロック共重合体)
樹脂型分散剤(C−1)と同様の方法で、表1のモル比になる様に原料種と仕込み比を変えて合成し、溶剤を減圧で乾燥させて、樹脂型分散剤(C−2)を得た。
次いで、実施例1と同様の方法で平版印刷インキを得た。
実施例および比較例で得られた平版印刷インキについて、下記の方法で分散性、流動性、乳化適性(印刷適性)および、光沢値を評価した。評価結果を表1に示す。
<分散性評価>
グラインドメーター(日本シーダースサービス社製)を用いて、JIS K5701−1:2000練和度測定方法に準じて、スクレーパーを引き動かして発生した10mm以上連続した線が、1つの溝について3本以上現れた時の目盛り位置Aおよび10本以上現れた目盛り位置Bとして測定し、次の4段階で評価した。
(評価基準)
○:A値=7.5μm以下かつB値=5.0μm以下(良好)
△:A値=7.5μm以下かつB値=5.0μmを超え7.5μm以下(使用可)
×:A値=7.5μmより大かつB値=5.0μmより大(不可)
<流動性評価>
スプレッドメーター法により、JIS K5701:2000流動性測定方法に準じて測定し、水平に置いた2枚の平行板の間に挟まれたインキが、荷重板の自重(115グラム)によって、同心円状に広がる特性を経時的に観察し、60秒後のインキの広がり直径[mm]を、次の3段階で評価した。数値が高いほど良好であることを示す。
(評価基準)
○:32.0mm以上
△:30.0mm以上、32.0mm未満
×:30.0mm未満
<乳化耐性>
乳化耐性については、以下のように行った。
粘弾性:インキに10%の水を強制的に乳化させた時の撹拌に要するトルクを測定し、乳化前後でのトルク減少率を、次の3段階で評価した。トルク減少率が大きいほど乳化時に粘弾性を維持できるため印刷適性が優れる。
(評価基準)
A:50%以上
B:50%未満
流動性:インキに10%の水を強制的に乳化させた時の流動性をスプレッドメーター法により、JIS K5701:2000流動性測定方法に準じて測定し、乳化前後での流動性変化幅[mm]を次の3段階で評価した。流動性変化幅が小さいほど乳化時に流動性が維持できるため印刷適性が優れる。
(評価基準)
A:3.0mm未満
B:3.0mm以上
印刷適性評価としては上記粘弾性および流動性評価を複合的に判断し、次の4段階で評価した。
(評価基準)
○:粘弾性・流動性のいずれもA評価(良好)
△:粘弾性・流動性のいずれかがA評価(使用可)
×:粘弾性・流動性がともにB評価(不可)
<光沢値>
プルーフバウ展色機にて、三菱製紙社製パールコートに同一濃度に展色し、光沢計グロスメーターモデルGM−26((株)村上色彩技術研究所製)にて60°光沢を測定した。数値が高い程、光沢が良いことを表す。
(評価基準)
○:50以上
△:40以上〜50未満
×:40未満

Claims (5)

  1. 樹脂型分散剤、バインダー樹脂、活性エネルギー線硬化性化合物を含有する活性エネルギー線硬化型平版印刷インキであって、
    前記樹脂型分散剤が、分子内に2つのカルボキシル基と1つ以上のチオール基とを有する化合物の存在下にエチレン性不飽和単量体を重合してなる、片末端領域に2つのカルボキシル基を有する(メタ)アクリル系重合体(A1)中の2つのカルボキシル基を、酸無水物基に変性してなる(メタ)アクリル系重合体(A2)を生成し、
    前記酸無水物基と、分子内に1つ以上のアミノ基と1つ以上のチオール基とを有する化合物又は分子内に1つ以上の水酸基と1つ以上のチオール基とを有する化合物を反応させてなる、片末端領域にチオール基を有する(メタ)アクリル系重合体(A3)の存在下に、エチレン性不飽和単量体を重合してなる、(メタ)アクリル系ブロック共重合体(C)であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型平版印刷インキ。
  2. 樹脂型分散剤、バインダー樹脂、活性エネルギー線硬化性化合物を含有する活性エネルギー線硬化型平版印刷インキであって、
    前記樹脂型分散剤が、一般式(1)又は(2)で表される(メタ)アクリル系ブロック共重合体(C)であることを特徴とする活性エネルギー線硬化型平版印刷インキ。
    一般式(1)



    一般式(2)



    (一般式(1)及び(2)中、Rはメチレン基またはエチレン基であり、
    は水素原子またはアルキル基であり、
    はアルキレン基、アリーレン基、およびアルキレンオキサイド基からなる群より選ばれる少なくとも一種から構成される2価の基であり、
    は水素原子、アルキル基、又はアリール基であり、
    (A)は(メタ)アクリル系重合体(A1)残基であり、(B)は(メタ)アクリル系重合体(B)残基である。)
  3. さらに顔料を含有する、請求項1または2に記載の活性エネルギー線硬化型平版印刷インキ。
  4. さらに光重合開始剤を含有する、請求項1〜3いずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型平版印刷インキ。
  5. 基材上に、請求項1〜4いずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型平版印刷インキの硬化物であるインキ層を有する印刷物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113543982A (zh) * 2019-03-22 2021-10-22 阪田油墨株式会社 活性能量射线固化型油墨组合物及其制造方法、以及使用其的印刷物的制造方法

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