JP7274382B2 - 仮想原価配賦装置、仮想原価配賦方法、および、仮想原価配賦プログラム - Google Patents

仮想原価配賦装置、仮想原価配賦方法、および、仮想原価配賦プログラム Download PDF

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Description

本発明は、仮想原価配賦装置、仮想原価配賦方法、および、仮想原価配賦プログラムに関する。
特許文献1には、海上輸送の混載貨物についてHBL(House Bill of Lading)と紐付けて、コンテナ単位だけでなく荷物単位でのトラッキング情報を収集・提供する構成が開示されている。
特開2003-072951号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の発明においては、海上輸送の混載貨物について荷主単位での収益把握がしづらかったという課題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、海上輸送の混載貨物について荷主単位での収益把握をすることができる仮想原価配賦装置、仮想原価配賦方法、および、仮想原価配賦プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る仮想原価配賦装置は、記憶部と制御部とを備えた仮想原価配賦装置であって、前記記憶部は、海上混載輸送における原価項目と原価の配賦単位とを紐付けて設定した原価項目マスタを記憶する原価項目記憶手段と、前記各原価項目に対する前記原価の内訳である原価項目金額を含む、船社に対する支払データを記憶する支払記憶手段と、前記配賦単位における荷主毎の取引量を含むハウス船荷証券データを記憶するハウス船荷証券記憶手段と、を備え、前記制御部は、前記原価項目マスタ、前記支払データ、および、前記ハウス船荷証券データに基づいて、前記荷主単位での前記原価項目金額の内訳である原価按分金額を取得する原価按分金額取得手段、を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る仮想原価配賦装置において、前記原価按分金額取得手段は、前記原価項目マスタ、前記支払データ、および、前記ハウス船荷証券データに基づいて、前記原価項目毎の前記原価項目金額に、当該原価項目に対応する前記取引量の総和に対する前記荷主毎の取引量の割合を乗じた値を、前記原価按分金額として取得することを特徴とする。
また、本発明に係る仮想原価配賦装置において、前記原価按分金額取得手段は、更に、前記各荷主に対する前記原価按分金額の合計を仮想荷主原価として取得することを特徴とする。
また、本発明に係る仮想原価配賦装置において、前記制御部は、前記荷主に対する請求金額である荷主請求金額から、当該荷主に対する前記仮想荷主原価を差し引いた値を仮想粗利として取得する粗利取得手段、を更に備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る仮想原価配賦装置において、前記制御部は、前記荷主毎の前記荷主請求金額、前記仮想荷主原価、および、前記仮想粗利を比較可能に表示させる荷主金額表示手段、を更に備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る仮想原価配賦装置において、前記配賦単位は、重量、件数、および/または、積載容量であることを特徴とする。
また、本発明に係る仮想原価配賦装置において、前記原価項目は、海上運賃、書類作成料、および/または、保安対策費用であることを特徴とする。
また、本発明に係る仮想原価配賦装置において、前記粗利取得手段は、更に、前記荷主請求金額の合計である合計請求金額から、前記原価を差し引いた粗利を取得し、前記制御部は、前記合計請求金額、前記原価、および、前記粗利を表示させる合計金額表示手段、を更に備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る仮想原価配賦方法は、記憶部と制御部とを備えた仮想原価配賦装置に実行させるための仮想原価配賦方法であって、前記記憶部は、海上混載輸送における原価項目と原価の配賦単位とを紐付けて設定した原価項目マスタを記憶する原価項目記憶手段と、前記各原価項目に対する前記原価の内訳である原価項目金額を含む、船社に対する支払データを記憶する支払記憶手段と、前記配賦単位における荷主毎の取引量を含むハウス船荷証券データを記憶するハウス船荷証券記憶手段と、を備え、前記制御部で実行させる、前記原価項目マスタ、前記支払データ、および、前記ハウス船荷証券データに基づいて、前記荷主単位での前記原価項目金額の内訳である原価按分金額を取得する原価按分金額取得ステップ、を含むことを特徴とする。
また、本発明に係る仮想原価配賦プログラムは、記憶部と制御部とを備えた仮想原価配賦装置に実行させるための仮想原価配賦プログラムであって、前記記憶部は、海上混載輸送における原価項目と原価の配賦単位とを紐付けて設定した原価項目マスタを記憶する原価項目記憶手段と、前記各原価項目に対する前記原価の内訳である原価項目金額を含む、船社に対する支払データを記憶する支払記憶手段と、前記配賦単位における荷主毎の取引量を含むハウス船荷証券データを記憶するハウス船荷証券記憶手段と、を備え、前記制御部において、前記原価項目マスタ、前記支払データ、および、前記ハウス船荷証券データに基づいて、前記荷主単位での前記原価項目金額の内訳である原価按分金額を取得する原価按分金額取得ステップ、を実行させることを特徴とする。
本発明によれば、料金の内容によって数量または重量等の配賦基準をマスタごとに設定でき、配賦処理を行うことで、発生原価を適切な単位で各BL(船荷証券)に配賦できるという効果を奏する。また、本発明によれば、実際の支払を分割するわけではなく、収支を見るために仮想的に原価を配賦しているため、船社への支払内容が変わるわけではないというという効果を奏する。また、従来の管理会計でも、配賦機能はあるが、取引量を使った配賦が補助簿側でしかできなかったが、本発明によれば、取引量と債権債務とを同一システム内で管理しているため、取引量を使った配賦を同一システム内で実現できるという効果を奏する。
図1は、海上混載輸送の一例を示す図である。 図2は、従来の混載取引管理の一例を示す図である。 図3は、従来の混載取引管理の一例を示す図である。 図4は、本実施形態における仮想原価配賦装置の構成の一例を示すブロック図である。 図5は、本実施形態における仮想原価配賦装置の処理の一例を示すフローチャートである。 図6は、本実施形態における仮想原価配賦処理の一例を示すフロー図である。 図7は、本実施形態における合計金額表示の一例を示す図である。 図8は、本実施形態における荷主比較表示の一例を示す図である。
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
[1.概要]
まず、図1から図3を参照して、本発明の概要を説明する。図1は、海上混載輸送の一例を示す図である。図2および図3は、従来の混載取引管理の一例を示す図である。
従来から、海上輸送において、荷主と船社とを仲介するNVOCC(Non-Vessel Operating Common Carrier:非船舶運航業者)により、複数荷主の小口貨物を1つの輸送コンテナに集めて空きスペースをなくし、輸送量を最大化する「混載」という業態があり、混載においては、図1に示すように、NVOCCを介して、荷主から料金の収受が発生し、船社へ料金の支払が発生するため、荷主からの料金は荷物単位で収受し、船社への料金は船単位で支払うことになる。
ここで、図2に示すように、従来、海上輸送の混載取引においては、船社単位での運行内容(例えば、船データおよび/または入出港データ等)を管理するためのMBL(Master Bill of Lading)データには、船社単位での支払データ(原価データ)が紐づけられており、荷主単位での取引内容(例えば、輸送貨物データおよび/または荷主データ等)を管理するためのHBL(House Bill of Lading)データには、荷主単位での請求データが紐づけられており、MBLデータとHBLデータとは、関連HBLデータを介して関連付けられて管理されていた。
しかしながら、図3に示すように、従来の混載取引管理において、MBL単位(船社単位)での収益が把握できても、HBL単位(荷主単位)では、請求データから伝票NO(HBL NO)毎に請求金額を集計することにより請求金額の把握はできるが、原価および収益の把握ができなかった。そして、従来の混載取引管理においては、HBL単位(荷主単位)での原価および収益を捉えようとした場合、船社への支払にかかる料金が重量または容積等によって変わるため、荷主毎の取引量に応じた配賦を行う必要があり、収益の確認に時間がかかっていた。さらに、物流業界においては、人手不足および物流量増大等の影響により、収益性の高い仕事への集中、および、荷主への改善提案を行う必要があり、取引単位での収益把握が重要課題となっていた。
そこで、本実施形態においては、MBLデータに含まれる原価を、マスタで設定された単位に対応した取引量に応じて、HBLデータに仮想的に配賦する仮想原価配賦処理を実行し、その結果を原価按分データとして取得することで、荷主単位での原価および収益の把握を即座にできる仕組みを提供している。
[2.構成]
本実施形態に係る仮想原価配賦装置100の構成の一例について、図4を参照して説明する。図4は、本実施形態における仮想原価配賦装置100の構成の一例を示すブロック図である。
図4に示すように、仮想原価配賦装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、仮想原価配賦装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
仮想原価配賦装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。仮想原価配賦装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、仮想原価配賦装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、仮想原価配賦装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、原価項目マスタ106aと、MBLファイル106bと、HBLファイル106cと、按分ファイル106dとを備えている。
原価項目マスタ106aは、海上混載輸送における原価項目と原価の配賦単位とを紐付けて設定したマスタである。ここで、配賦単位は、重量、件数、および/または、積載容量等であってもよい。また、原価項目は、海上運賃、書類作成料、および/または、保安対策費用であっていてもよい。また、原価項目マスタ106aは、原価の配賦単位、原価項目名、および/または、原価項目コード(CD)等を含む原価項目データを記憶していてもよい。
MBLファイル106bは、船社に対する支払データ(原価データ)を含むMBLデータ(船社船荷証券データ)を記憶する。ここで、MBLファイル106bは、各原価項目に対する原価の内訳である原価項目金額を含む、船社に対する支払データを記憶していてもよい。また、MBLデータは、伝票番号(例えば、伝票NOまたはMBLNO等)、行番号、原価項目CD、原価項目名、原価数量、単位、および/または、原価金額等を含んでいてもよい。
HBLファイル106cは、原価の配賦単位における荷主毎の取引量を含むHBLデータ(ハウス船荷証券データ)を記憶する。ここで、HBLデータは、伝票番号(例えば、HBLNO等)、荷主名等の荷主識別子、積載容量(M3)、および/または、重量等を含んでいてもよい。
按分ファイル106dは、荷主単位での原価項目金額の内訳である原価按分金額を含む按分データを記憶する。ここで、按分データは、合計請求金額、原価、粗利、荷主請求金額、仮想荷主原価、および/または、仮想粗利等を含んでいてもよい。
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(タッチパネルを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114またはプリンタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
制御部102は、仮想原価配賦装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、原価按分金額取得部102aと、粗利取得部102bと、合計金額表示部102cと、荷主金額表示部102dとを備えている。
原価按分金額取得部102aは、荷主単位での原価項目金額の内訳である原価按分金額を取得する。ここで、原価按分金額取得部102aは、原価項目マスタ106a、支払データ、および、HBLデータ(ハウス船荷証券データ)に基づいて、荷主単位での原価項目金額の内訳である原価按分金額を取得してもよい。また、原価按分金額取得部102aは、原価項目マスタ106a、支払データ、および、HBLデータに基づいて、原価項目毎の原価項目金額に、当該原価項目に対応する取引量の総和に対する荷主毎の取引量の割合を乗じた値を、原価按分金額として取得してもよい。また、原価按分金額取得部102aは、各荷主に対する原価按分金額の合計を仮想荷主原価として取得してもよい。また、原価按分金額取得部102aは、原価按分金額および/または仮想荷主原価等を按分ファイル106dに登録してもよい。
粗利取得部102bは、粗利を取得する。ここで、粗利取得部102bは、荷主に対する請求金額である荷主請求金額から、当該荷主に対する仮想荷主原価を差し引いた値を(荷主単位の)仮想粗利として取得してもよい。また、粗利取得部102bは、荷主請求金額の合計である合計請求金額から、原価を差し引いた粗利を取得してもよい。また、粗利取得部102bは、仮想粗利および/または粗利等を按分ファイル106dに登録してもよい。
合計金額表示部102cは、合計請求金額、原価、および/または、粗利等を表示させる。ここで、合計金額表示部102cは、伝票番号(例えば、伝票NOまたはMBLNO等)を表示させてもよい。
荷主金額表示部102dは、荷主毎の荷主請求金額、仮想荷主原価、および/または、仮想粗利等を比較可能に表示させる。ここで、荷主金額表示部102dは、伝票番号(例えば、HBLNO等)を表示させてもよい。
[3.具体例]
本実施形態の具体例について、図5から図8を参照して説明する。
[仮想原価配賦処理]
ここで、図5から図8を参照して、本実施形態における仮想原価配賦処理の一例について説明する。図5は、本実施形態における仮想原価配賦装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
図5に示すように、原価按分金額取得部102aは、原価項目マスタ106a、MBLファイル106bに記憶された各原価項目に対する原価の内訳である原価項目金額を含む、船社に対する支払データ(原価データ)、および、HBLファイル106cに記憶された原価の配賦単位における荷主毎の取引量を含むHBLデータに基づいて、原価項目毎の原価項目金額に、当該原価項目に対応する取引量の総和に対する荷主毎の取引量の割合を乗じた値を、原価按分金額として取得し、各荷主に対する原価按分金額の合計を仮想荷主原価として取得し、原価按分金額および仮想荷主原価を按分ファイル106dに登録する(ステップSA-1)。
そして、粗利取得部102bは、荷主に対する請求金額である荷主請求金額から、当該荷主に対する仮想荷主原価を差し引いた値を荷主単位の仮想粗利として取得し、荷主請求金額の合計である合計請求金額から、原価を差し引いた粗利を取得し、仮想粗利および粗利を按分ファイル106dに登録する(ステップSA-2)。
そして、合計金額表示部102cは、MBLNO、合計請求金額、原価、および、粗利等を出力装置114に表示させる(ステップSA-3)。
そして、荷主金額表示部102dは、HBLNO、荷主毎の荷主請求金額、荷主毎の仮想荷主原価、および、荷主毎の仮想粗利等を比較可能に出力装置114に表示させ(ステップSA-4)、処理を終了する。
ここで、図6から図8を参照して、本実施形態における仮想原価配賦処理の具体例について説明する。図6は、本実施形態における仮想原価配賦処理の一例を示すフロー図である。図7は、本実施形態における合計金額表示の一例を示す図である。図8は、本実施形態における荷主比較表示の一例を示す図である。
図6に示すように、本実施形態においては、原価項目マスタ106aに記憶された原価項目CD、原価項目名および配賦単位を含む原価項目データと、MBLファイル106bに記憶された伝票NO、行NO、原価項目CD、原価項目名、原価数量、単位および原価を含むMBLデータと、HBLファイル106cに記憶されたHBLNO、荷主名、積載容量(M3)および重量を含むHBLデータとが取得され(ステップSB-1)。そして、図6に示すように、本実施形態においては、海上運賃の原価がHBLの重量で按分され、書類作成料の原価がHBLの件数で按分され、保安対策費用の原価がHBLのM3で按分される仮想原価配賦処理により、荷主単位での原価項目金額の内訳である原価按分金額が取得される(ステップSB-2)。そして、図6に示すように、本実施形態においては、伝票NO、行NO、原価項目CD、原価項目名、原価数量、単位および原価按分金額を含む按分データが按分ファイル106dに登録される(ステップSB-3)。
このように、本実施形態においては、仮想原価配賦処理により、MBL(船単位)の原価を関連したHBLに仮想的に配賦、すなわち、MBLの原価をマスタで設定している単位に対応した取引量に応じた配賦を行い、結果を按分データとして格納することができる。
ここで、図7に示すように、本実施形態においては、図6に示すMBLファイル106bに記憶されたMBLデータに基づいて、MBLNO、請求金額、原価および粗利が表示されてもよい。このように、本実施形態においては、MBL単位で集計することで、全体の収益把握ができる。
また、図8に示すように、本実施形態においては、請求データに基づいて、荷主(HBL NO)毎に集計された荷主請求金額が表示され、図6に示す按分ファイル106dに記憶された按分データに基づいて、荷主毎の仮想荷主原価が表示され、当該荷主請求金額から当該仮想荷主原価を差し引いた荷主毎の仮想粗利が比較可能に表示されてもよい。このように、本実施形態においては、HBL単位で集計することで、荷主毎で利益が出ていない取引があることがわかるため、サービスに対する対価が十分に取れていない荷主を特定でき、今後の荷主への価格交渉、または、取引見直しの経営判断につなげることができる。
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、仮想原価配賦装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
例えば、仮想原価配賦装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて仮想原価配賦装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
また、このコンピュータプログラムは、仮想原価配賦装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、本実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
また、仮想原価配賦装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、仮想原価配賦装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
本発明は、海運業界全般において有用である。
100 仮想原価配賦装置
102 制御部
102a 原価按分金額取得部
102b 粗利取得部
102c 合計金額表示部
102d 荷主金額表示部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 原価項目マスタ
106b MBLファイル
106c HBLファイル
106d 按分ファイル
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク

Claims (10)

  1. 記憶部と制御部とを備えた仮想原価配賦装置であって、
    前記記憶部は、
    海上混載輸送における原価項目と原価の配賦単位とを紐付けて設定した原価項目マスタを記憶する原価項目記憶手段と、
    前記各原価項目に対する前記原価の内訳である原価項目金額を含む、船社に対する支払データを記憶する支払記憶手段と、
    前記配賦単位における荷主毎の取引量を含むハウス船荷証券データを記憶するハウス船荷証券記憶手段と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記原価項目マスタ、前記支払データ、および、前記ハウス船荷証券データに基づいて、前記荷主単位での前記原価項目金額の内訳である原価按分金額を取得する原価按分金額取得手段、
    を備えたことを特徴とする仮想原価配賦装置。
  2. 前記原価按分金額取得手段は、
    前記原価項目マスタ、前記支払データ、および、前記ハウス船荷証券データに基づいて、前記原価項目毎の前記原価項目金額に、当該原価項目に対応する前記取引量の総和に対する前記荷主毎の取引量の割合を乗じた値を、前記原価按分金額として取得することを特徴とする請求項1に記載の仮想原価配賦装置。
  3. 前記原価按分金額取得手段は、
    更に、前記各荷主に対する前記原価按分金額の合計を仮想荷主原価として取得することを特徴とする請求項1または2に記載の仮想原価配賦装置。
  4. 前記制御部は、
    前記荷主に対する請求金額である荷主請求金額から、当該荷主に対する前記仮想荷主原価を差し引いた値を仮想粗利として取得する粗利取得手段、
    を更に備えたことを特徴とする請求項3に記載の仮想原価配賦装置。
  5. 前記制御部は、
    前記荷主毎の前記荷主請求金額、前記仮想荷主原価、および、前記仮想粗利を比較可能に表示させる荷主金額表示手段、
    を更に備えたことを特徴とする請求項4に記載の仮想原価配賦装置。
  6. 前記配賦単位は、
    重量、件数、および/または、積載容量であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の仮想原価配賦装置。
  7. 前記原価項目は、
    海上運賃、書類作成料、および/または、保安対策費用であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の仮想原価配賦装置。
  8. 前記粗利取得手段は、
    更に、前記荷主請求金額の合計である合計請求金額から、前記原価を差し引いた粗利を取得し、
    前記制御部は、
    前記合計請求金額、前記原価、および、前記粗利を表示させる合計金額表示手段、
    を更に備えたことを特徴とする請求項4または5に記載の仮想原価配賦装置。
  9. 記憶部と制御部とを備えた仮想原価配賦装置に実行させるための仮想原価配賦方法であって、
    前記記憶部は、
    海上混載輸送における原価項目と原価の配賦単位とを紐付けて設定した原価項目マスタを記憶する原価項目記憶手段と、
    前記各原価項目に対する前記原価の内訳である原価項目金額を含む、船社に対する支払データを記憶する支払記憶手段と、
    前記配賦単位における荷主毎の取引量を含むハウス船荷証券データを記憶するハウス船荷証券記憶手段と、
    を備え、
    前記制御部で実行させる、
    前記原価項目マスタ、前記支払データ、および、前記ハウス船荷証券データに基づいて、前記荷主単位での前記原価項目金額の内訳である原価按分金額を取得する原価按分金額取得ステップ、
    を含むことを特徴とする仮想原価配賦方法。
  10. 記憶部と制御部とを備えた仮想原価配賦装置に実行させるための仮想原価配賦プログラムであって、
    前記記憶部は、
    海上混載輸送における原価項目と原価の配賦単位とを紐付けて設定した原価項目マスタを記憶する原価項目記憶手段と、
    前記各原価項目に対する前記原価の内訳である原価項目金額を含む、船社に対する支払データを記憶する支払記憶手段と、
    前記配賦単位における荷主毎の取引量を含むハウス船荷証券データを記憶するハウス船荷証券記憶手段と、
    を備え、
    前記制御部において、
    前記原価項目マスタ、前記支払データ、および、前記ハウス船荷証券データに基づいて、前記荷主単位での前記原価項目金額の内訳である原価按分金額を取得する原価按分金額取得ステップ、
    を実行させるための仮想原価配賦プログラム。
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