JP7271103B2 - 薄葉紙収納箱 - Google Patents

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Description

本発明は、薄葉紙収納箱に関する。
ティシューペーパーなどの薄葉紙は、紙製等の箱体(以下、薄葉紙収納箱という)に収納され、薄葉紙収納箱の上面部に設けられた取出し口から取り出されて使用される。従来の薄葉紙収納箱は、直方体状の厚紙で形成されており、使用後にそのままの状態で廃棄すると嵩張るため、使用後に解体できるようになっている。
例えば、特許文献1には、一対の内フラップの外面に、上下一対の外フラップが接着され、さらに上下一対の外フラップは先端部が重なるように接着された妻面を備えるティシューペーパー収納箱が開示されている。この構成では、上下一対の外フラップのうち下外フラップにミシン目が設けられており、ミシン目の一部(円弧状ミシン線)を破断することにより、妻面に開口部が形成される。そして、この開口部に指を掛けて妻面を外側へ引っ張ると、残りのミシン目(切離し用ミシン線)が切断され、一対の内フラップと上外フラップとの接着が解除される。さらに下外フラップを妻面の外側へ引くと、一対の内フラップと下外フラップとの接着が解除され、薄葉紙収納箱が解体可能となる。
特許第4142238号公報
しかしながら、従来の解体可能な薄葉紙収納箱では、開口部を形成するためのミシン目を破断しなければならないため、指が痛くなる場合がある。また、各フラップ間の接着部が多いため、解体時にこれらの接着部を剥がすのに強い力が必要になる。さらに、一対の内フラップに対して、上外フラップの接着と下外フラップの接着を別々に解除するため、1回の動作で薄葉紙収納箱を解体することができない。そのため、従来の薄葉紙収納箱は、薄葉紙収納箱の解体が容易ではない。
本発明の課題は、解体が容易な薄葉紙収納箱を提供することである。
本発明に係る第1の態様は、取出し口が設けられた上面部、底面部、一対の側面部、および一対の妻面部を有し、前記上面部の側端縁から延出する上面側フラップと、前記底面部の側端縁から延出する底面側フラップと、前記一対の側面部の両側端縁からそれぞれ延出する一対の側面側フラップとを有し、前記妻面部は、前記上面側フラップの内側に前記底面側フラップが重なり且つ前記底面側フラップの内側に前記一対の側面側フラップが重なるように、前記上面側フラップ、前記底面側フラップ、および前記一対の側面側フラップがそれぞれ折り曲げられて形成され、前記上面側フラップは、前記底面側フラップと前記一対の側面側フラップに接合する一対の接合部を有する、薄葉紙収納箱を提供する。
第1の態様では、上面側フラップが底面側フラップと一対の側面側フラップに接合する一対の接合部を有することにより、破断用ミシン目が設けられていない。そのため、解体時にミシン目を破断する必要がなく、指への負担を軽減することができる。
また、第1の態様では、一対の接合部だけで、上面側フラップが底面側フラップと一対の側面側フラップに接合されているため、各フラップ間の接合箇所が少なく、解体時に少ない力で各フラップの接合を解除することができる。
さらに、第1の態様では、一対の接合部によって上面側フラップが底面側フラップと一対の側面側フラップに接合されているだけで、底面側フラップと一対の側面側フラップとは接合されていなくてよい。そのため、上面側フラップを妻面部の外側に引き出すだけで、各フラップの接合が解除され、薄葉紙収納箱の妻面部を開放することができる。そのため、第1の態様では、1つの動作(以下、ワンアクションという場合がある)で、薄葉紙収納箱を解体することができる。
本発明に係る第2の態様は、前記底面側フラップは、前記一対の接合部が接合する一対の第1被接合部を有し、前記一対の側面側フラップは、前記一対の接合部が接合する一対の第2被接合部を有し、前記一対の第1被接合部および前記一対の第2被接合部の少なくともいずれかに、切込みが形成されている、薄葉紙収納箱を提供する。
第2の態様では、一対の接合部が接合する一対の第1被接合部および/または一対の第2被接合部に切込みが形成されている。本明細書において、切込みは、第1被接合部および/または第2被接合部の厚み方向に貫通する切込み(例えば、スリット等)および厚み方向に貫通しない切込み(例えば、ハーフカット等)の両者を含む。
このような構成により、切込みが形成された底面側フラップまたは一対の側面側フラップの部分では、上面側フラップを妻面部の外側に引き出す際に、表面が剥がれやすい。そのため、第2の態様では、解体時に一対の接合部が底面側フラップ側または一対の側面側フラップ側に残り難く、1つの動作(ワンアクション)で、確実に薄葉紙収納箱を解体することができる。
本発明に係る第3の態様は、前記切込みは、厚み方向に貫通しない切込み(ハーフカット)である、薄葉紙収納箱を提供する。第3の態様では、一対の第1被接合部および/または一対の第2被接合部に形成された切込みが、厚み方向に貫通していないため、各フラップの接合を解除する際に、切込みが形成された底面側フラップおよび/または一対の側面側フラップが破断し難い。これにより、第3の態様では、解体時に底面側フラップ側または一対の側面側フラップ側で破断することによって底面側フラップ側または一対の側面側フラップ側に一対の接合部が残ることを防ぐことができる。そのため、第3の態様では、1つの動作(ワンアクション)で、より確実に薄葉紙収納箱を解体することができる。
本発明に係る第4の態様は、前記上面側フラップは、前記一対の接合部が設けられた前記上面側フラップの接合領域内に、前記妻面部の内側に向かって凸となる凸部を有する、薄葉紙収納箱を提供する。第4の態様では、上面側フラップがこのような凸部を有することにより、上面側フラップの接合面積(接合領域)を増やすことができる。これにより、解体時に、上面側フラップ側に接合部が残り易く、底面側フラップと一対の側面側フラップ側の被接合部に接合部が残り難い。そのため、1つの動作(ワンアクション)で、さらに確実に薄葉紙収納箱を解体することができる。
本発明に係る第5の態様は、前記上面側フラップの下端部の中央部に円弧状の切欠部が形成されている、薄葉紙収納箱を提供する。第5の態様では、このような切欠部を上面側フラップに設けることにより、解体時に上面側フラップの切欠部に指を掛けることができる。そのため、上面側フラップを妻面部の外側に引き出す作業が容易になる。
本発明に係る第6の態様は、前記底面側フラップは、前記上面側フラップの前記切欠部と対向するように、前記底面側フラップの上端部から前記上面部側に向かって突出する突出部を有する、薄葉紙収納箱を提供する。第6の態様では、上面側フラップの切欠部と対向する突出部を底面側フラップの上端部に設けることにより、上面側フラップの切欠部によって露出する薄葉紙収納箱の内部を遮蔽することができる。
また、第6の態様では、このような突出部を設けることにより、底面側フラップの一対の側面側フラップ寄りの両端部では底面側フラップの上端部の位置が維持される。そのため、上面側フラップと底面側フラップとの接合位置を維持することができる。
本発明に係る第7の態様は、前記突出部は、突出部の両側端部が前記一対の側面側フラップと重なる、薄葉紙収納箱を提供する。第7の態様では、底面側フラップの上端部から前記上面部側に向かって突出する突出部の両側端部が一対の側面側フラップと重なることにより、底面側フラップにおける上面側フラップの接合位置を突出部の両側端部にすることができる。そのため、底面側フラップにおける接合位置の位置決めが容易である。
また、第7の態様では、底面側フラップの突出部が一対の側面側フラップと重なることにより、上面側フラップが底面側フラップと一対の側面側フラップに接合された状態で、突出部の両側端部が上面側フラップと一対の側面側フラップの間に係止される。これにより、上面側フラップと一対の側面側フラップとの間で底面側フラップの係止面積が増えるため、上面側フラップと底面側フラップおよび/または一対の側面側フラップとの接合力の低下を防ぐことができる。
本発明に係る第8の態様は、前記上面側フラップが、前記上面側フラップの前記上面部寄りに、前記一対の側面側フラップと接合する一対の補強部を有する、薄葉紙収納箱を提供する。第8の態様では、上面側フラップと一対の側面側フラップと接合する一対の補強部が、一対の接合部とは別個に、上面側フラップに形成されている。そのため、上面側フラップと底面側フラップおよび一対の側面側フラップとの接合力の低下を防ぐことができる。
また、第8の態様では、一対の補強部が上面側フラップの上面部寄りに設けられているため、薄葉紙収納箱の高さ方向に沿う上面部の側端縁から一対の補強部までの距離に対して、上面側フラップの下端部から一対の補強部までの距離が長い。そのため、解体時に上面側フラップを妻面部の外側に引き出す際に、一対の接合部における各フラップの接合を解除した後、さらに一対の補強部における上面側フラップと一対の側面側フラップその接合の解除を少ない力で行うことができる。
本発明の一態様によれば、解体が容易な薄葉紙収納箱を提供することができる。
本発明の実施形態に係る薄葉紙収納箱(第1実施形態)を示す斜視図である。 第1実施形態に係る薄葉紙収納箱の展開図である。 第1実施形態に係る薄葉紙収納箱の妻面部を示す図である。 第1実施形態に係る薄葉紙収納箱の妻面部の一部(上面側フラップ)を展開した図である。 第1実施形態に係る薄葉紙収納箱を解体する状態(上面側フラップの切欠部に指が掛かる直前の状態)を示す図である。 第1実施形態に係る薄葉紙収納箱を解体する状態(妻面部が開放された状態)を示す図である。 第2実施形態に係る薄葉紙収納箱の妻面部の一部(上面側フラップ)を展開した図である。 第3実施形態に係る薄葉紙収納箱の妻面部の一部(上面側フラップ)を展開した図である。 第4実施形態に係る薄葉紙収納箱の妻面部の一部(上面側フラップ)を展開した図である。 第5実施形態に係る薄葉紙収納箱の妻面部の一部(上面側フラップ)を展開した図である。 第6実施形態に係る薄葉紙収納箱の妻面部の一部(上面側フラップ)を展開した図である。 第7実施形態に係る薄葉紙収納箱の妻面部の一部(上面側フラップ)を展開した図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、各図面において、特に説明がない限り、同一の又は対応する構成については同一の符号を付して説明を省略する場合がある。また、理解を容易にするため、図面における各部材の縮尺は実際とは異なる場合がある。また、本明細書では、3軸方向(X方向、Y方向、Z方向)の3次元直交座標系を用い、薄葉紙収納箱の幅方向をX方向とし、奥行き方向をY方向とし、高さ方向をZ方向とする。
図1は、本発明の実施形態に係る薄葉紙収納箱の一例(第1実施形態)を示す斜視図であり、図2は、第1実施形態に係る薄葉紙収納箱の展開図である。また、図3は、第1実施形態に係る薄葉紙収納箱の妻面部を示す図であり、図4は、第1実施形態に係る薄葉紙収納箱の妻面部の一部(上面側フラップ)を展開した図である。図1~図4に示すように、本実施形態に係る薄葉紙収納箱100は、上面部10、底面部20、一対の側面部30、および一対の妻面部40とからなる略直方体(立方体を含む)状に形成された箱体である。
薄葉紙収納箱100内の収容空間には、多数のティシューペーパーTPが積層された状態で収納される。薄葉紙収納箱100は、バージンパルプ、古紙パルプなどを原料とするコートボール紙などを用いて形成される。また、薄葉紙収納箱100に収容される薄葉紙は、ティシューペーパーに限定されるものではなく、トイレットペーパー、キッチンペーパー、ベビー用または介護用の紙おむつ、生理用ナプキン等の物品を収容することができる。
薄葉紙収納箱100の外形寸法は、収納されるティシューペーパーTPの量や寸法などにより決定されるが、例えば、長手方向(幅)の長さは、100~250mm程度、好ましくは200~250mm程度である。短手方向(奥行き)の長さは、100~150mm程度、好ましくは100~130mm程度である。高さは、40~150mm程度、好ましくは44~62mm程度である。
薄葉紙収納箱100の坪量は、使用に耐えうる十分な強度を確保する観点から、薄葉紙収納箱100がコートボール紙(厚紙)で形成されている。なお、薄葉紙収納箱100の坪量は、好ましくは310~400g/mである。ここで、坪量とは、JIS P 8124(1998)の坪量測定方法に準じて測定したものである。
薄葉紙収納箱100内に収容されるティシューペーパーTPの大きさは、例えば、上面および底面の寸法が60~130mm×150~250mm、高さが20~110mmである。ティシューペーパーのプライ数は、2プライであり、その1プライ当たりの坪量は9.0~25.0g/m、より好ましくは10.0~15.0g/mである。また、紙厚は、2プライで100~160μmであり、より好ましくは120~140μmである。なお、坪量とは、JIS P 8124(1998)に基づいて測定した値を意味する。
また、紙厚の測定方法としては、例えば、試験片をJIS P 8111(1998)の条件下で十分に調湿した後、同条件下でダイヤルシックネスゲージ(厚み測定器)「PEACOCK G型」(尾崎製作所製)を用いて、2プライの状態で測定する。具体的には、プランジャーと測定台との間にゴミやチリなどがないことを確認して、プランジャーを測定台に設置する。その後、ダイヤルシックネスゲージのメモリを移動させて、ゼロ点を合わせる。次いで、プランジャーを上げて試料を試験台の上におき、プランジャーをゆっくりと下ろし、そのときのゲージを読み取る。このとき、プランジャーをのせるだけとする。プランジャーの端子は、金属製で直径10mm程度の円形の平面が紙平面に対し垂直に当たるようにする。この紙厚の測定時の荷重は、約70gfである。なお、紙厚は、測定を10回行って得られる平均値とする。
薄葉紙収納箱100は、上面部10に取出し口50を有する。取出し口50は、収容空間に収容されているティシューペーパーTPを上面部10側から取り出すことができる形状になっている。取出し口50は、上面部10のY方向の中央に形成され、X方向に沿う方向が長手方向となる略長方形状の開口を構成する。
本実施形態では、薄葉紙収納箱100の使用時に、取出し口50を通じて、収容空間に収容されているティシューペーパーTPが外部へ取り出される。なお、取出し口50のX方向の長さやY方向の幅は、ティシューペーパーTPの大きさ等に基づいて適宜定めることができる。また、本実施形態では、取出し口50は、薄葉紙収納箱100の上面部10のY方向の中間にX方向に沿って長方形状に形成されているが、これに限定されず、ティシューペーパーTPを取り出すことができれば、他の形状でもよい。
薄葉紙収納箱100は、使用前の段階では、上面部10に、ミシン目等からなる破断用切目線51を介して薄葉紙収納箱100と一体に形成された蓋部53を有する。使用時には、蓋部53を破断用切目線51に沿って切り離し、上面部10に取出し口50を形成する。これにより、収容空間内のティシューペーパーTPは、取出し口50から上方に取り出すことができる。なお、本実施形態において、破断用切目線51は、使用時において蓋部53を切り離す切り取り線を意味する。
また、上面部10の取出し口50には、取出し口50を覆うように長手方向にスリット52aを有する樹脂製フィルム52が設けられている。なお、樹脂製フィルム52は、上面部10の裏面に、取出し口50の周囲に塗布された接着剤などにより固定されている。ティシューペーパーTPは、このスリット52aを通して外部に取り出される。なお、樹脂製フィルム52の材質としては、ポリエチレンやポリプロピレンなどを用いることができるが、これらに限定されない。
薄葉紙収納箱100を構成する上面部10、底面部20および一対の側面部30は、それぞれ、略長方形状に形成されており、折り曲げ可能に連接されている。そして、底面部20の長手端縁20cには、図2に示すように、側面部30の長手端縁30cと連結するための台形状の糊代部20bが折り曲げ可能に連接されている。
薄葉紙収納箱100は、図1、図2に示すように、さらに上面側フラップ11、底面側フラップ21、および一対の側面側フラップ31を有している。上面側フラップ11は、上面部10の両側端縁10a,10aから延出されている。また底面側フラップ21は、底面部20の両側端縁20a,20aから延出されている。さらに一対の側面側フラップ31は、一対の側面部30の両側端縁30a,30aからそれぞれ延出されている。そして、上面側フラップ11、底面側フラップ21および一対の側面側フラップ31は、それぞれ、略長方形状に形成されており、内側に折り曲げ可能に連接されている。
ここで、本実施形態に係る薄葉紙収納箱100の成形方法の一例について説明する。なお、薄葉紙収納箱100の成形方法は、以下に示す成形方法に限定されるものではない。まず、図2に示す上面部10、底面部20、および一対の側面部30をそれぞれ折り曲げる。また、糊代部20bを折り曲げて底面部20と連接していない側の側面部30の裏面に糊代部20bを糊付けして、底面部20と側面部30とを連結する。これにより、妻面部40の形成されていない筒状の箱体が形成される。
次に、側面側フラップ31を、対向配置される側面側フラップ31と対向するように、それぞれ内側に折り曲げる。次に、底面側フラップ21を折り曲げた後、上面側フラップ11の端部(下端部11a)の内面が底面側フラップ21の端部(上端部21a)外面に重なるように、上面側フラップ11を折り曲げる。
次いで、上面側フラップ11の下端部11aの両側端部に設けられた接合部60によって、上面側フラップ11を底面側フラップ21と一対の側面側フラップ31に接合する。これにより、薄葉紙収納箱100が形成される。
また、薄葉紙収納箱100の妻面部40は、上面側フラップ11の内側に底面側フラップ21が重なり、且つ、底面側フラップ21の内側に一対の側面側フラップ31が重なる(重畳する)ように、上面側フラップ11、底面側フラップ21、および一対の側面側フラップ31がそれぞれ折り曲げられて形成されたものとなる。
本実施形態(第1実施形態)の薄葉紙収納箱100では、上面側フラップ11が、一対の接合部60を有する。接合部60の材質は、特に限定されないが、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等の接着剤を用いることができる。また、接合部60の形成方法は、特に限定されないが、例えば、上述の接着剤をホットメルトにより形成することができる。
第1実施形態では、この一対の接合部60が、上面側フラップ11を底面側フラップ21と一対の側面側フラップ31に接合する。すなわち、上面側フラップ11は、一対の接合部60を介して底面側フラップ21と一対の側面側フラップ31に接合し、底面側フラップ21と一対の側面側フラップ31は接合されていない。なお、第1実施形態の構成のように、底面側フラップ21と一対の側面側フラップ31は、接合されていないのが好ましいが、仮止めしてもよい。
具体的には、図4に示すように、上面側フラップ11の一対の接合部60は、底面側フラップ21と一対の側面側フラップ31の被接合部70に接合されている。被接合部70は、底面側フラップ21に形成された一対の第1被接合部71(70)と、一対の側面側フラップ31に形成された一対の第2被接合部72(70)で構成されている。すなわち、上面側フラップ11は、接合部60により、底面側フラップ21に対しては底面側フラップ21における一対の第1被接合部71(70)に接合し、一対の側面側フラップ31に対しては一対の側面側フラップ31の一対の第2被接合部72(70)に接合する。
また、図4に示すように、底面側フラップ21における一対の第1被接合部71(70)と一対の側面側フラップ31における一対の第2被接合部72(70)とは、底面側フラップ21の上端部21aの近傍で隣接している。これにより、一対の接合部60を介して上面側フラップ11を底面側フラップ21と一対の側面側フラップ31に接合すると、底面側フラップ21と一対の側面側フラップ31は、上面側フラップ11に対して、底面側フラップ21の上端部21aの近傍で一緒に接合される。
また、第1実施形態の薄葉紙収納箱100では、上面側フラップ11の下端部11aの中央部に円弧状の切欠部11bが形成されている。円弧状の切欠部11bは、薄葉紙収納箱100の上面部10の方向に凸となるように湾曲しており、薄葉紙収納箱100の解体時に指が掛けられるようになっている。切欠部11bの形状及び寸法は、指が掛けられる程度であれば、特に限定されない。
また、第1実施形態の薄葉紙収納箱100では、底面側フラップ21に、底面側フラップ21の上端部21aから上面部10側に向かって突出する突出部21bが形成されている。突出部21bは、上面側フラップ11の切欠部11bと対向するように、底面側フラップ21の中央部に配置されている。
また、第1実施形態の薄葉紙収納箱100では、突出部21bの両側端部SEが一対の側面側フラップ31と重なるように、突出部21bが底面側フラップ21に形成されている。このように一対の側面側フラップ31と重なる突出部21bの両側端部SEは、上面側フラップ11が底面側フラップ21と一対の側面側フラップ31に接合された状態で、上面側フラップ11と一対の側面側フラップ31の間に挟まれている。
ここで、本実施形態(第1実施形態)の薄葉紙収納箱100を解体する方法について、説明する。図5は、第1実施形態に係る薄葉紙収納箱を解体する状態(上面側フラップの切欠部に指が掛かる直前の状態)を示す図である。図6は、第1実施形態に係る薄葉紙収納箱を解体する状態(妻面部が開放された状態)を示す図である。
薄葉紙収納箱100を解体する場合には、図5に示すように、まず上面側フラップ11の下端部11aに指Fを掛ける。このとき、上面側フラップ11の下端部11aの中でも下端部11aの中央部に設けられた切欠部11bは、上面側フラップ11の下端部11aに対して、薄葉紙収納箱100の上面部10の方向に凸となるように湾曲しているため、目につき易く、指Fが掛かり易い。
そして、上面側フラップ11の下端部11a(図5では切欠部11b)に掛けた指Fを、図6に示すように、薄葉紙収納箱100の幅方向(X方向)に引き出し、さらに高さ方向(Z方向)に引き上げる。そうすると、一対の接合部60による上面側フラップ11と底面側フラップ21および一対の側面側フラップ31との接合が解除され、薄葉紙収納箱100の妻面部40が開放される(図6参照)。
第1実施形態の薄葉紙収納箱100では、上面側フラップ11が底面側フラップ21と一対の側面側フラップ31に接合する一対の接合部60を有することにより、破断用ミシン目が設けられていない。そのため、解体時にミシン目を破断する必要がなく、指Fへの負担を軽減することができる。
また、第1実施形態の薄葉紙収納箱100では、一対の接合部60だけで、上面側フラップ11が底面側フラップ21と一対の側面側フラップ31に接合されている。そのため、各フラップ間の接合箇所が少なく、解体時に少ない力で各フラップの接合を解除することができる。
さらに、第1実施形態の薄葉紙収納箱100では、一対の接合部60によって上面側フラップ11が底面側フラップ21と一対の側面側フラップ31に接合されているだけで、底面側フラップ21と一対の側面側フラップ31とは接合されていない。これにより、上面側フラップ11を引き出すだけで、各フラップの接合が解除されるため、薄葉紙収納箱100の妻面部40を開放することができる。そのため、第1実施形態では、1つの動作(ワンアクション)で、薄葉紙収納箱100を解体することができる。
また、第1実施形態の薄葉紙収納箱100では、円弧状の切欠部11bが上面側フラップ11の下端部11aの中央部に設けられているため、解体時に上面側フラップ11の切欠部11bに指Fを掛けることができる。そのため、上面側フラップ11を引き出して薄葉紙収納箱100を解体する作業が容易になる。
また、第1実施形態の薄葉紙収納箱100では、底面側フラップ21の上端部21aに、上面側フラップ11の切欠部11bと対向する突出部21bが設けられている。これにより、上面側フラップ11の切欠部11bによって露出する可能性がある薄葉紙収納箱100の内部を遮蔽することができる。そのため、このような突出部21bによって、上面側フラップ11の切欠部11bによって露出するのを防ぐことができる。
また、第1実施形態の薄葉紙収納箱100では、このような突出部21bを設けることにより、底面側フラップ21の一対の側面側フラップ31寄りの両端部21cでは底面側フラップ21の上端部21aの位置が維持される。すなわち、底面側フラップ21の上端部21aに突出部21bを設けても、突出部21bの両側端部SEと上端部21aとの間に段差が生じ、一対の側面部30側では底面側フラップ21の上端部21aの位置が変わらない。そのため、上面側フラップ11と底面側フラップ21との接合位置(被接合部70)を維持することができる(図4参照)。
また、第1実施形態の薄葉紙収納箱100では、底面側フラップ21の上端部21aから上面部10側に向かって突出する突出部21bの両側端部SEが一対の側面側フラップ31と重なっている。これにより、底面側フラップ21における上面側フラップ11の接合位置を突出部21bの両側端部SEにすることができる。そのため、底面側フラップ21における上面側フラップ11の接合位置の位置決めが容易である。
また、第1実施形態の薄葉紙収納箱100では、底面側フラップ21の突出部21bが一対の側面側フラップ31と重なることにより、上面側フラップ11が底面側フラップ21と一対の側面側フラップ31に接合された状態で、突出部21bの両側端部SEが上面側フラップ11と一対の側面側フラップ31の間に係止される。これにより、上面側フラップ11と一対の側面側フラップ31との間で底面側フラップ21の係止面積が増えるため、上面側フラップ11と底面側フラップ21および/または一対の側面側フラップ31との接合力の低下を防ぐことができる。
図7は、第2実施形態に係る薄葉紙収納箱の妻面部の一部(上面側フラップ)を展開した図である。第2実施形態の薄葉紙収納箱100では、上述のように、底面側フラップ21は、一対の接合部60が接合する一対の第1被接合部71(70)を有し、一対の側面側フラップ31は、一対の接合部60が接合する一対の第2被接合部72(70)を有する。そして、一対の第1被接合部71および一対の第2被接合部72のうち一対の第1被接合部71のみに、切込み80が形成されている。
ここで、切込み80は、厚み方向(X方向)に貫通する切込み(例えば、スリット等)でも厚み方向(X方向)に貫通しない切込み(ハーフカット等)でも良い。第2実施形態の薄葉紙収納箱100では、切込み80が、ハーフカットで構成されている。すなわち、第2実施形態の薄葉紙収納箱100では、切込み80は、一対の第1被接合部71(70)の厚み方向(X方向)に貫通していない。
なお、切込み(ハーフカット)の形状は、特に限定されないが、例えば、第2実施形態では、図7に示すように、格子状のハーフカットが複数形成されている。切込み(ハーフカット)の深さは、特に限定されないが、底面側フラップ21の厚み方向に、好ましくは0.01~0.5mmであり、より好ましくは0.03~0.4mmであり、さらに好ましくは0.05~0.3mmである。
第2実施形態の薄葉紙収納箱100では、一対の接合部60が接合する底面側フラップ21における一対の第1被接合部71(70)に切込み80が形成されている。これにより、切込み80が形成された底面側フラップ21における一対の第1被接合部71では、上面側フラップ11を引き出す際に、表面が剥がれやすい。そのため、第2実施形態では、解体時に一対の接合部60が底面側フラップ21と一対の側面側フラップ31の被接合部70全体に残り難く、1つの動作(ワンアクション)で、確実に薄葉紙収納箱100を解体することができる。
また、第2実施形態の薄葉紙収納箱100では、一対の第1被接合部71(70)に形成された切込み80が、厚み方向(X方向)に貫通していないため、各フラップの接合を解除する際に、切込み80が形成された底面側フラップ21が破断し難い。これにより、第2実施形態では、解体時に底面側フラップ21側または一対の側面側フラップ31が破断することによって底面側フラップ21側に接合部60が残ることを防ぐことができる。そのため、第2実施形態では、1つの動作(ワンアクション)で、より確実に薄葉紙収納箱100を解体することができる。
図8は、第3実施形態に係る薄葉紙収納箱の妻面部の一部(上面側フラップ)を展開した図である。第3実施形態の薄葉紙収納箱100では、一対の接合部60が接合する一対の側面側フラップ31における一対の第2被接合部72(70)にハーフカットの切込み80が形成されている。
これにより、第3実施形態の薄葉紙収納箱100では、切込み80が形成された一対の側面側フラップ31の一対の第2被接合部72(70)で、上面側フラップ11を引き出す際に、表面が剥がれやすい。そのため、第3実施形態では、解体時に接合部60の一部が側面側フラップ31側に残り難く、その結果、底面側フラップ21と一対の側面側フラップ31との被接合部70全体に接合部60が残り難い。そのため、1つの動作(ワンアクション)で、確実に薄葉紙収納箱100を解体することができる。
図9は、第4実施形態に係る薄葉紙収納箱の妻面部の一部(上面側フラップ)を展開した図である。第4実施形態の薄葉紙収納箱100では、一対の側面側フラップ31における一対の第2被接合部72(70)に形成された切込み80が、V字状の複数のハーフカットで構成されている。
このようなV字状のハーフカットで形成された切込み80が側面側フラップ31における一対の第2被接合部72に設けられている場合でも、上面側フラップ11を引き出す際に、表面が剥がれ易くなる。そのため、切込み80の形状に拘わらず、解体時に一対の接合部60が底面側フラップ21と一対の側面側フラップ31の被接合部70全体に残り難く、1つの動作(ワンアクション)で、確実に薄葉紙収納箱100を解体することができる。
図10は、第5実施形態に係る薄葉紙収納箱の妻面部の一部(上面側フラップ)を展開した図である。第5実施形態の薄葉紙収納箱100では、底面側フラップ21における一対の第1被接合部71(70)および一対の側面側フラップ31における一対の第2被接合部72(70)に、切込み80が形成されている。
これにより、第5実施形態の薄葉紙収納箱100では、上面側フラップ11を引き出す際に、切込み80が形成された一対の第1被接合部71(70)および一対の第2被接合部72(70)のいずれでも、表面が剥がれやすい。すなわち、底面側フラップ21および一対の側面側フラップ31の被接合部70全体で、表面が剥がれ易くなる。そのため、第5実施形態では、解体時に、底面側フラップ21と一対の側面側フラップ31との被接合部70全体において、接合部60が残り難い。そのため、1つの動作(ワンアクション)で、さらに確実に薄葉紙収納箱100を解体することができる。
図11は、第6実施形態に係る薄葉紙収納箱の妻面部の一部(上面側フラップ)を展開した図である。第6実施形態の薄葉紙収納箱100では、上面側フラップ11が、妻面部40の内側に向かって凸となる凸部90を有する。具体的には、上面側フラップ11の凸部90は、底面側フラップ21および一対の側面側フラップ31に対して凸となる形状を有する。
なお、凸部90は、上面側フラップ11がプレス加工等により押し込まれることで、上面側フラップ11に凸状に形成される。凸部90の高さは、特に限定されないが、上面側フラップ11における凸部90の形成面から上面側フラップ11の厚み方向に、好ましくは0.05~1.0mmであり、より好ましくは0.07~0.7mmであり、さらに好ましくは0.1~0.5mmである。ここで、凸部90の高さは、上面側フラップ11における凸部90の形成面から上面側フラップ11の厚み方向に沿った凸部90の頂部までの距離である。
また、第6実施形態の薄葉紙収納箱100では、上面側フラップ11の凸部90は、一対の接合部60が設けられた上面側フラップ11の接合領域11c内に形成されている。すなわち、上面側フラップ11は、凸部90を介して、底面側フラップ21および一対の側面側フラップ31に接合されている。このような凸部90の存在により、上面側フラップ11の接合領域11cと底面側フラップ21および一対の側面側フラップ31側の被接合部70との間では、接合面積が大きくなる。
第6実施形態では、上面側フラップ11がこのような凸部90を有することにより、上面側フラップ11の接合面積(接合領域11c)を増やすことができる。これにより、薄葉紙収納箱100の解体時に、上面側フラップ11側に接合部60が残り易い。すなわち、底面側フラップ21と一対の側面側フラップ31側の被接合部70に、接合部60が残り難い。そのため、1つの動作(ワンアクション)で、さらに確実に薄葉紙収納箱100を解体することができる。
図12は、第7実施形態に係る薄葉紙収納箱の妻面部の一部(上面側フラップ)を展開した図である。第7実施形態の薄葉紙収納箱100では、上面側フラップ11が、さらに一対の補強部62を有する。一対の補強部62は、上面側フラップ11の上面部10寄りに形成され、上面側フラップ11と一対の側面側フラップ31と接合する。
なお、補強部62の材質は、特に限定されないが、例えば、上述の接合部60に適用可能な材質(エポキシ樹脂等)の接着剤を用いることができる。また、補強部62の形成方法は、特に限定されないが、例えば、上述の接合部60に適用可能な接合方法(ホットメルト等)により形成することができる。
第7実施形態の薄葉紙収納箱100では、上面側フラップ11と一対の側面側フラップ31と接合する一対の補強部62が、一対の接合部60とは別個に、上面側フラップ11に形成されている。そのため、一対の接合部60による上面側フラップ11と底面側フラップ21および一対の側面側フラップ31との接合を補強することができる。これにより、上面側フラップ11と底面側フラップ21および一対の側面側フラップ31との接合力の低下を防ぐことができる。
また、第7実施形態では、一対の補強部62が上面側フラップ11の上面部10寄りに設けられているため、薄葉紙収納箱100の高さ方向に沿う、上面部10の側端縁10aから一対の補強部62までの距離に対して、上面側フラップ11の下端部11aから一対の補強部62までの距離が長い。そのため、解体時に上面側フラップ11を引き出す際に、一対の接合部60における各フラップの接合を解除した後、さらに一対の補強部62における上面側フラップ11と一対の側面側フラップ31との接合の解除を少ない力で行うことができる。
以下、本発明について、さらに実施例を用いて具体的に説明する。実施例、比較例の測定、評価は、以下の試験により行った。
<耐久性>
薄葉紙収納箱100(カートン)の耐久性を確認した。具体的には、薄葉紙収納箱100の底面部20を地面に向けた状態で、地面から1.3mの高さから薄葉紙収納箱100を落下させ、薄葉紙収納箱100の妻面部40における各フラップの剥がれ(一対の接合部60の解除)の有無を確認した。耐久性の評価は、フラップの剥がれが確認されなかった場合は○(良好)、フラップの剥がれが確認された場合は×(不良)と評価した。
<破断強度>
薄葉紙収納箱100(カートン)の破断強度を測定した。具体的には、プッシュプルゲージ(IMADA社製、商品名「デジタルフォースゲージ Z2-20N」)を縦型電力計測スタンド(IMADA社製、型式MX-500N)に固定する。プッシュプルゲージにカギ状標準付属アタッチメント(A-1、巾12mm、小鉤)のカギ状の先端が測定値の表示面に向かって左を向くように取り付ける。測定するカートンの上面側フラップ11の指かけ部FP(切欠部11b)の中央にダブルクリップ(狭口幅13mm、奥行7mm)を取り付ける。計測スタンドに高さ115mmの台を置き、その上にダブルクリップを取り付けたカートンを置く。プッシュプルゲージのカギ状の先端を、ダブルクリップの2つある摘み部分のうち、カートン外側の摘み部分にひっかける。カートン底面が計測スタンドに水平に接する位置までプッシュプルゲージを下げ、ダブルクリップを取り付けたフラップから内側5mmの位置を掌で固定する。プッシュプルゲージの電源を入れ、「PEAK」ボタンを押し、引っ張り時の一番高い破断強度を測定する。プッシュプルゲージの「ZERO」ボタンを押して表示が0であることを確認し、フラップが開封するまで計測スタンドを上に動かす。そして、プッシュプルゲージに表示されている値を読み取る。破断強度の測定は6回行い、その平均値を破断強度(kgf)とした。破断強度が2.1kgf以下の場合、薄葉紙収納箱100の解体が容易であると評価し、破断強度が2.1kgfを超えた場合、薄葉紙収納箱100の解体が困難であると評価した。
<解体性>
薄葉紙収納箱100(カートン)の解体性を確認した。具体的には、カートンを解体したときに、1つの動作(ワンアクション)で解体できたか否かを確認した。解体性の確認は6回行い、1つの動作(ワンアクション)で解体できた割合(%)を以下のように数値化した。解体性の評価は、以下基準で行い、評価が3以上の場合は解体性が良好であり、評価が3未満の場合は解体性が不良であると評価した。
1 0%
2 30%未満(0%を除く)
3 30%以上60%未満
4 60%以上80%未満
5 80%以上90%未満
6 90%以上
[実施例1]
薄葉紙収納箱100として、原紙が坪量310g/mの裏ネズコートボール紙、高さ約45mm、幅約229mm、奥行き約110mmを作製した。図1~図4に示すように、上面側フラップ11に一対の接合部60を設け、上面側フラップ11を底面側フラップ21と一対の側面側フラップ31に接合した。具体的には、上面側フラップ11の一対の接合部60が、底面側フラップ21に形成された一対の第1被接合部71(70)と、一対の側面側フラップ31に形成された一対の第2被接合部72(70)とに接合されている。また、上面側フラップ11の下端部11aの中央部に、円弧状の切欠部11bを設けた。さらに、底面側フラップ21に、底面側フラップ21の上端部21aから上面部10側に向かって突出する突出部21bを、突出部21bの両側端部SEが一対の側面側フラップ31と重なるように設けた。このように、実施例1の薄葉紙収納箱100を作製し、評価した。結果を表1に示す。
[実施例2]
図7に示すように、底面側フラップ21における一対の第1被接合部71(70)に、複数の格子状のハーフカットで形成された切込み80を設けた以外は、実施例1と同様に薄葉紙収納箱100を作製し、評価した。結果を表1に示す。
[実施例3]
図8に示すように、一対の側面側フラップ31における一対の第2被接合部72(70)に、複数の格子状のハーフカットで形成された切込み80を設けた以外は、実施例1と同様に薄葉紙収納箱100を作製し、評価した。結果を表1に示す。
[実施例4]
図9に示すように、切込み80を複数のV字状のハーフカットで形成した以外は、実施例3と同様に薄葉紙収納箱100を作製し、評価した。結果を表1に示す。
[実施例5]
図10に示すように、底面側フラップ21における一対の第1被接合部71(70)および一対の側面側フラップ31における一対の第2被接合部72(70)に、複数の格子状のハーフカットで形成された切込み80を設けた以外は、実施例1と同様に薄葉紙収納箱100を作製し、評価した。結果を表1に示す。
[実施例6]
図11に示すように、上面側フラップ11の一対の接合部60が設けられた接合領域11c内に、妻面部40の内側に向かって凸となる凸部90を形成した以外は、実施例5と同様に薄葉紙収納箱100を作製し、評価した。結果を表1に示す。
[実施例7]
図12に示すように、上面側フラップ11の上面部10寄りに、一対の側面側フラップ31と接合する一対の補強部62を設けた以外は、実施例6と同様に薄葉紙収納箱100を作製し、評価した。結果を表1に示す。
[比較例1]
一対の内フラップの外面に、先端部が重なる上下一対の外フラップが接着された妻面を備え、上下一対の外フラップのうち上外フラップにミシン目(円弧状ミシン線と切離し用ミシン線)が設けられ、上外フラップの内側に下外フラップが重なり且つ下外フラップの内側に一対の内フラップが重なるように妻面部が形成されたティシューペーパー収納箱を用意し、評価した。結果を表1に示す。
[比較例2]
下外フラップに切離し用ミシン線と、切離し用ミシン線と連続する円弧状ミシン線とが設けられ、切離し用ミシン線と円弧状ミシン線の一部が上下一対の外フラップの接合部に埋設され、下外フラップが一対の内フラップに接着されたティシューカートンを用意し、評価した。結果を表1に示す。
Figure 0007271103000001
表1より、上面側フラップ11に設けられた一対の接合部60により上面側フラップ11が底面側フラップ21と一対の側面側フラップ31に接合された薄葉紙収納箱100は、いずれも、耐久性が良好であり、破断強度が2.1kgf以下であり、解体性が良好であった(実施例1~7)。
これに対して、上面側フラップ11に設けられた一対の接合部60により上面側フラップ11が底面側フラップ21と一対の側面側フラップ31に接合された構成を有さない薄葉紙収納箱は、いずれかが、破断強度が2.1kgfを超え、解体性が不良(評価が3未満)であった(比較例1、2)。
また、底面側フラップ21における一対の第1被接合部71(70)および/または一対の側面側フラップ31における一対の第2被接合部72(70)に、切込み80が設けられた薄葉紙収納箱100は、いずれも、解体性が向上した(実施例2~7)。
さらに、上面側フラップ11の一対の接合部60が設けられた接合領域11c内に、妻面部40の内側に向かって凸となる凸部90が形成された薄葉紙収納箱100は、いずれも、解体性がさらに向上した(実施例6、7)。
これらの結果から、上面側フラップが、底面側フラップと一対の側面側フラップに接合する一対の接合部を有する薄葉紙収納箱は、簡単に解体することができることが判った。また、一対の第1被接合部および一対の第2被接合部の少なくともいずれかに切込みが形成された薄葉紙収納箱は、より簡単に解体することができることが判った。また、上面側フラップが、一対の接合部が設けられた上面側フラップの接合領域内に、妻面部の内側に向かって凸となる凸部を有する薄葉紙収納箱は、さらに簡単に解体することができることが判った。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
100 薄葉紙収納箱
10 上面部
10a 側端縁
11 上面側フラップ
11a 下端部
11b 切欠部
11c 接合領域
20 底面部
20a 側端縁
21 底面側フラップ
21a 上端部
21b 突出部
21c 端部
30 側面部
30a 側端縁
31 側面側フラップ
40 妻面部
50 取出し口
60 接合部
62 補強部
70 被接合部
71 第1被接合部
72 第2被接合部
80 切込み
HC ハーフカット
90 凸部
TP ティシューペーパー

Claims (6)

  1. 取出し口が設けられた上面部、底面部、一対の側面部、および一対の妻面部を有し、
    前記上面部の側端縁から延出する上面側フラップと、
    前記底面部の側端縁から延出する底面側フラップと、
    前記一対の側面部の両側端縁からそれぞれ延出する一対の側面側フラップとを有し、
    前記妻面部は、前記上面側フラップの内側に前記底面側フラップが重なり且つ前記底面側フラップの内側に前記一対の側面側フラップが重なるように、前記上面側フラップ、前記底面側フラップ、および前記一対の側面側フラップがそれぞれ折り曲げられて形成され、
    前記上面側フラップ前記底面側フラップと前記一対の側面側フラップに接着され且つ底面側フラップは一対の側面側フラップに接着されていない一対の接合部のみを有し、
    前記底面側フラップは、前記一対の接合部が接合する一対の第1被接合部を有し、
    前記一対の側面側フラップは、前記一対の接合部が接合する一対の第2被接合部を有し、
    前記一対の第1被接合部には、切込みが形成されており、
    一対の第2被接合部には、切込みが形成されていない、薄葉紙収納箱。
  2. 前記切込みは、ハーフカットである、請求項1に記載の薄葉紙収納箱。
  3. 前記上面側フラップの下端部の中央部に円弧状の切欠部が形成されている、請求項1または2に記載の薄葉紙収納箱。
  4. 前記底面側フラップは、前記上面側フラップの前記切欠部と対向するように、前記底面側フラップの上端部から前記上面部側に向かって突出する突出部を有する、請求項3に記載の薄葉紙収納箱。
  5. 前記突出部は、前記突出部の両側端部が前記一対の側面側フラップと重なる、請求項4に記載の薄葉紙収納箱。
  6. 前記上面側フラップは、前記上面側フラップの前記上面部寄りに、前記一対の側面側フラップと接合する一対の補強部を有する、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の薄葉紙収納箱。
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