JP7269676B1 - バルブ装置 - Google Patents
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Abstract
Description
従って、上記空間のうち、流体が流れる領域が渦により減少しても、その減少分が上記拡張空間によって補填される。流体が流れる領域が確保され、渦による圧力損失の増加が抑制される。
上記バルブ装置において、前記下流流路部は、前記上流流れ方向における前記上流流路部の中間部に接続されており、前記上流流れ方向における前記上流流路部の下流端には、同下流端を塞いだ状態でプラグが配置され、前記上流流れ方向における前記プラグの上流端面は、前記下流流路部に近づくに従い、同上流流れ方向における前記連通口の下流端に近づくように、前記上流流れ方向に対し傾斜していることが好ましい。
上流流路部を流れる流体のうち、プラグの上流端面に当たって流れ方向を変えたものは、同上流端面に沿って流れることで、下流流れ方向における下流側の端部から連通口の下流端に移る。ここで、上記の構成によるように、下流流れ方向における上流端面の下流側の端部が、連通口の下流端に隣接していることから、流体は、上流端面から連通口を通って下流流路部へ、よりスムーズに流入する。
図1~図3に示すように、ロータリバルブ10は、ハウジング11、弁体51、一対のパッキン55及びシールリング56を備えている。次に、各部材について説明する。
図1及び図3に示すように、ハウジング11は、カバー12及びボディ15を備えている。
ボディ15には、流出口31を介して収容部23に連通する流出路33が形成されている。流出路33は、上流流路部34及び下流流路部35を備えている。
上流流路部42は、流出口32から弁本体部53の径方向外方であって、上記上流流路部34とは反対側へ延びている。側壁部17における流出口32の周縁部からは、円管状の管部44が上記径方向外方であって、上記管部36とは反対側へ突出している。上流流路部42の大部分は、管部44の内部空間によって構成されている。
上流流れ方向における管部36の下流側の端部には、プラグ48が装着されている。表現を変えると、上流流路部34の下流端には、同下流端を塞いだ状態でプラグ48が配置されている。上流流れ方向におけるプラグ48の上流端面48uは、次の条件を満たす凹面によって構成されている。
同様に、上流流れ方向における管部44の下流側の端部には、プラグ49が装着されている。表現を変えると、上流流路部42の下流端には、同下流端を塞いだ状態でプラグ49が配置されている。上流流れ方向におけるプラグ49の上流端面49uは、次の条件を満たす凹面によって構成されている。
さらに、下流部34d,42dが下流流れ方向における下流側へ拡張した領域のうち、プラグ48,49によって塞がれた領域と空間Sとを除く領域によって、拡張空間SEが構成されている。拡張空間SEは、流れ方向を下流流れ方向に変えた直後に流体FLが流れる上記空間Sを、上流流れ方向における下流側へ拡張する。
図2及び図3に示すように、弁体51は、上記軸線ALを有する軸部52と、軸線ALに沿う方向における軸部52の一方(図3の下方)の端部に連結された弁本体部53とを備えている。軸部52は、軸受孔13に回転可能に挿通されている。弁本体部53は、軸線ALを自身の中心とする円筒面からなる外周面を、同弁本体部53の外面の一部として有しており、収容部23に回転可能に収容されている。
可動流路54の下流端54dは、弁本体部53の外周面であって、周方向における略半分の領域にわたって開口されている。下流端54dは、弁体51が回転することにより、2つの流出口31,32のいずれかに対向することが可能である。
各パッキン55は、上記筒状部16において、流出口31,32の設けられた側壁部17と弁本体部53の外周面との間に、圧縮された状態で配置されている。シールリング56は、軸部52とカバー12の突部14との間に、圧縮された状態で配置されている。各パッキン55及びシールリング56は、ゴム等の弾性材料によって円環状に形成されている。各パッキン55は、流出口31,32の周りで、側壁部17と弁本体部53の外周面との間をシールする。シールリング56は、収容部23内の流体FLが軸部52と軸受孔13の内壁面との間を通って、ロータリバルブ10の外部へ漏れ出るのを規制する。
図3において矢印で示すように、流体供給源(図示略)から供給される流体FLは、配管28及び接続管部27を通って流入口24に送られる。
<(1)渦Vの発生による圧力損失の増加抑制について>
流体FLは、上流流路部34を流れる際に、下流流路部35との接続部分で流れ方向を変える。流体FLは、連通口37を通って下流流路部35に移り、同下流流路部35を流れた後に、配管39へ流出される。
従って、上記空間Sのうち、流体FLが流れる領域が渦Vにより減少しても、その減少分が拡張空間SEによって補填される。流体FLが流れる領域を確保し、渦Vによる圧力損失の増加を抑制することができる。その結果、圧力損失が増大した場合における対策、例えば、ポンプで流体FLを再加圧する等の対策が不要となる。
(1-3)上流流路部34を流れる流体FLの一部は、プラグ48の上流端面48uに当たって流れ方向を変える。この際、上流端面48uが上流流れ方向に対し傾斜している。そのため、流体FLは、同上流端面48uに沿って流れることで、連通口37に向かうように整流される。下流部34dの流体FLを、連通口37から下流流路部35にスムーズに流入させることができる。
なお、図示はしないが、弁体51が回転されて、可動流路54の下流端54dが、流出口32に対向すると、流入口24と流出口32とが、可動流路54を介して連通する。流体FLは、流入口24から可動流路54を通り、流出口32に導かれる。流体FLは、流出口32から流出路41の上流流路部42及び下流流路部43を順に流れ、その後、配管47に流出される。
そのため、上記(1-1)と同様にして、渦Vによる圧力損失の増加を抑制することができる。
(2-1)下流流路部35,43を拡径して、連通口37,45を大きくしても本実施形態と同様の効果を得ることが可能である。しかし、この対策では、接続管部38,46が太くなり、それに伴い、配管39,47も径の大きなものに変更しなければならない。
・カバー12の形状が略四角板状とは異なる形状に変更されてもよい。
・筒状部16は、四角筒状とは異なる筒状に形成されてもよい。
・流出口31,32は、筒状部16において、軸線ALを挟んで対向しない箇所に形成されてもよい。
<流体FLの流路に関する事項>
・上記実施形態のように、上流流路部34,42において、下流部34d,42dを上流部34u,42uよりも、下流流れ方向における下流側へ拡張させることは、流出路33,41に拡張空間SEを形成する手法の1つに過ぎない。拡張空間SEは、上記手法とは異なる手法によって形成されてもよい。
・下流流路部35,43は、上記実施形態(下流端に近い箇所)よりも上流流れ方向における上流流路部34,42の上流であることを条件に、同上流流路部34,42の中間部に接続されてもよい。
・下流流れ方向における上流端面48u,49uの下流側の端部48ue,49ueは、連通口37,45の下流端37d,45dから、上流流れ方向における下流側へ離れていてもよい。
・上流端面48u,49uが、凹面とは異なる形状、例えば平面、凸面等によって構成されてもよい。
・弁本体部53の外面における上流端54u及び下流端54dの開口形状が、上記実施形態とは異なる形状に変更されてもよい。
<その他>
・流体FLとしては水が代表的であるが、水とは異なる種類の液体が用いられてもよい。また、流体FLとして液体に代えて気体が用いられてもよい。
11…ハウジング
23…収容部
24…流入口
31,32…流出口
33,41…流出路
34,42…上流流路部
34u,42u…上流部
34d,42d…下流部
35,43…下流流路部
37,45…連通口
37d,45d…下流端
37u,45u…上流端
48,49…プラグ
48u,49u…上流端面
48ue,49ue…端部
51…弁体
53…弁本体部
54…可動流路
FL…流体
S…空間
SE…拡張空間
Claims (3)
- 収容部を有し、かつ流体の流入口及び流出口が前記収容部に面して開口されたハウジングと、前記収容部に作動可能に収容された弁本体部を有する弁体とを備え、
前記弁本体部には、前記流入口と前記流出口との連通状態を変更する可動流路が形成され、
さらに、前記ハウジングには、前記流出口を介して前記収容部に連通する流出路が形成され、
前記流出路は、前記流出口から延びる上流流路部と、前記上流流路部に対し交差する方向へ延び、かつ前記上流流路部に対し、連通口を介して連通状態で接続された下流流路部とを備えるバルブ装置であって、
前記上流流路部での前記流体の流れ方向を上流流れ方向とし、前記下流流路部での前記流体の流れ方向を下流流れ方向とした場合、前記流れ方向を前記下流流れ方向に変えた直後に前記流体が流れる空間を、前記上流流れ方向における下流側へ拡張する拡張空間が、前記流出路に設けられ、
前記下流流路部は、前記上流流れ方向における前記上流流路部の中間部に接続され、
前記拡張空間により拡張された前記空間は、前記上流流路部において、前記上流流れ方向における前記連通口の上流端よりも下流部が、上流部よりも、前記下流流れ方向における下流側へ拡張されることにより形成され、
前記上流流れ方向における前記上流流路部の下流端には、同下流端を塞いだ状態でプラグが配置されているバルブ装置。 - 前記上流流れ方向における前記プラグの上流端面は、前記下流流路部に近づくに従い、同上流流れ方向における前記連通口の下流端に近づくように、前記上流流れ方向に対し傾斜している請求項1に記載のバルブ装置。
- 前記プラグの前記上流端面は、前記下流流れ方向における下流側の端部において前記連通口の前記下流端に隣接している請求項2に記載のバルブ装置。
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