JP7248300B2 - ロータリバルブ - Google Patents
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Description
一方、ロータリバルブにおいて、可動流路の上流端がいずれかの流入口に対向し、下流端がいずれかの流出口に対向すると、それらの流入口及び流出口は可動流路を介して連通された状態となる。そのため、上記のように流入口へ送られてきた流体は、その流入口から可動流路に流入し、同可動流路によって上記流出口に導かれる。この流体は、流出口からロータリバルブの外部の流路に流出される。ロータリバルブは、流体を流入口から流入させて流出口から流出させるモードになる。
ここで、流体には、液体及び気体のいずれか一方又は両者が含まれる。複数種類の流体には、成分の異なる流体が含まれるほか、同一成分からなる流体であるが、温度の異なる流体も含まれる。本実施形態では、互いに温度の異なる2種類の冷却水を、流体FL1,FL2としている。
・流体が流入口から可動流路に流入するのを遮断するモード
・流体を流入口から可動流路に流入させて流出口から流出させるモード
・流体が流入口から可動流路に流入するが、流出口から流出するのを遮断するモード
・流出口から流出される流体の量を調整するモード
・可動流路の下流端から流出された後の流体の流路を切替えるモード
ロータリバルブは、上述した複数のモードのうち、2以上のモードで作動し、それらのモードを切替えることが可能である。こうしたモードの切替えは、複数の流入口と複数の流出口との連通状態を変更することによりなされる。
<ハウジング11>
ハウジング11は、ボディ12及びカバー31を備えている。ボディ12は、軸線L1に沿って延びる略円筒状の周壁部13を備えている。軸線L1に沿う方向における周壁部13の一方の端部、図1では上端部は、閉塞部14によって塞がれ、他方の端部、図4では下端部は開放されている。
カバー31の中心部には、流体FL1の流入口34が収容部38に面して開口されている。カバー31における流入口34の周縁部からは、上記軸線L1に沿って収容部38から遠ざかる側、図4では下側へ向けて接続管部35が突出している。接続管部35には、流体FL1の流路61を有する配管60が接続される。また、カバー31の中心部からずれた箇所には、流体FL2の流入口36が収容部38に面して開口されている。カバー31における流入口36の周縁部からは、接続管部37が突出している。接続管部37の突出方向は、上記流体FL2の流れ方向における下流部分では、上記軸線L1に沿って収容部38から遠ざかる方向であり、上流部分では、カバー31の径方向における外方である。接続管部37には、流体FL2の流路63を有する配管62が接続される。
弁体41は、略円柱状をなす弁本体部44と、同弁本体部44の一方の面、図4では上面の中心部から突出する軸部42とを備えている。そして、弁本体部44が収容部38に収容され、軸部42が軸受孔18に挿通されている。軸部42は軸受孔18においてボディ12に対し回動可能に支持されている。軸部42と突部19との間にはOリング43が介在されている(図3参照)。
上記ボディ12における突出壁部15~17のそれぞれと弁本体部44の外周面48との間には、流出口21~23をシールするためのパッキン50が配置されている。各パッキン50は、互いに同一の構成を有している。各パッキン50は貫通孔49を有している。図3に示すように、各パッキン50の周壁部13側の面であって、貫通孔49の周りには環状のシール部51が形成されている。図2及び図4に示すように、パッキン50毎のシール部51は、流出口21~23の周りにおいて突出壁部15~17に接触している。また、各パッキン50の弁本体部44側の面であって、貫通孔49の周りには環状のシール部52が形成されている。パッキン50毎のシール部52は、弁本体部44の外周面48に接触しているが、特に、可動流路45,46の下流端45b,46bが流出口21~23に対向した場合には、その下流端45b,46bの周りにおいて外周面48に接触する。
図4に示すように、配管60内の流路61を流れる流体FL1は、接続管部35を介して流入口34に送られてくる。配管62内の流路63を流れる流体FL2は、接続管部37を介して流入口36に送られてくる。このように、流入口34,36毎に異なる種類の流体FL1,FL2が送られてくる。
・図3及び図4に示すように、カバー31の凹部32と弁本体部44の面47との間の隙間にパッキン53が配置され、同カバー31における各流入口34,36を取り囲む箇所に環状のシール部55,56がそれぞれ配置されている。そのため、各流入口34,36から上記隙間に出た流体FL1,FL2が、同隙間であって、上記流入口34,36の周りの他の種類の流体と混ざるのをシール部55,56によって規制することができる。
・上記実施形態において、流入口34,36の少なくとも一方が流出口に変更されてもよい。また、流出口21~23の少なくとも1つが流入口に変更されてもよい。
・ハウジング11に3以上の流入口が設けられてもよい。また、ハウジング11に2又は4以上の流出口が設けられてもよい。ハウジング11の体格に制約がなければ、流入口の数と流出口の数との組合せを無限大に成立させることが可能である。表現を変えると、複数の流入口と複数の流出口との連通状態の種類を制限なく増やすことが可能になる。
・複数の流出口の全部がボディ12に代えてカバー31に設けられてもよい。また、複数の流出口の一部がボディ12に設けられ、残部がカバー31に設けられてもよい。
・弁本体部44は、円柱状に代えて球状に形成されてもよい。
・弁体41における可動流路の数が1又は3以上に変更されてもよい。可動流路が1つの場合、途中で複数に分岐されてもよい。
・可動流路45,46は、弁体41が回動されることにより、自身の少なくとも一部が移動することで、複数の流入口と複数の流出口との連通状態を変更する。この連通状態の変更には、弁体41の回動量を調整することで、可動流路の上流端及び流入口の間における流路面積を連続的に変化させ、流出口から流出される流体の量を調整することも含まれる。また、上記連通状態の変更には、弁体41の回動量を調整することで、可動流路の下流端及び流出口の間における流路面積を連続的に変化させ、同流出口から流出される流体の量を調整することも含まれる。
・上記ロータリバルブ10は、流体として、冷却水とは異なる種類の液体がそれぞれ流される複数の流路の途中に設けられるロータリバルブや、流体として液体に代えて気体がそれぞれ流される複数の流路の途中に設けられるロータリバルブにも適用可能である。また、上記ロータリバルブ10は、液体が流される流路と気体が流される流路とを有する場合において、それらの流路の途中に設けられるロータリバルブにも適用可能である。
11…ハウジング
21,22,23…流出口
34,36…流入口
38…収容部
41…弁体
42…軸部
44…弁本体部
45,46…可動流路
45a,46a…上流端
45b,46b…下流端
55,56…シール部
FL1,FL2…流体
Claims (3)
- 収容部を有するハウジングと、
前記収容部に収容された弁本体部を有し、かつ軸部により前記ハウジングに回動可能に支持された弁体とを備え、
前記ハウジングの前記収容部に面した箇所には、流体が流入する複数の流入口が形成されるとともに、前記流体が流出する複数の流出口が形成され、
前記弁体には、前記流体の通路であり、かつ同流体の流れ方向における上流端及び下流端が前記弁本体部の外面において開口し、前記弁体が回動されることにより、少なくとも一部が移動することで、前記複数の流入口と前記複数の流出口との連通状態を変更する複数の可動流路が互いに独立した状態で形成され、
前記複数の可動流路の1つは、前記弁体が回動されることにより、複数の前記流出口のうち前記流入口に対して連通される前記流出口を切替えるように構成されているロータリバルブ。 - 前記複数の流入口は、第1流入口及び第2流入口を有し、
前記複数の可動流路は、第1可動流路及び第2可動流路を有し、
前記第1可動流路は、前記弁体が回動されることにより、複数の前記流出口のうち前記第1流入口に対して連通される前記流出口を切替え可能に構成され、
前記第2可動流路は、前記弁体が回動されることにより、前記第2流入口と、前記第1可動流路により前記第1流入口に対し連通される前記流出口とは異なる前記流出口とを連通可能に構成され、
前記第1可動流路は、前記第2可動流路が前記流出口を前記第2流入口に連通させているときに、前記流出口を前記第1流入口に連通させる請求項1に記載のロータリバルブ。 - 前記ハウジングと前記弁本体部との間であって、同ハウジングにおける各流入口を取り囲む箇所には環状のシール部がそれぞれ配置されている請求項1又は2に記載のロータリバルブ。
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