JP7268639B2 - 発泡成形体 - Google Patents

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本発明は、表皮が上糸と下糸とによって縫製される発泡成形体に関する。
従来、発泡成形で製造される車両の内装部品に加飾用の縫製を施す場合、縫製のために表皮にできた貫通孔(糸挿通孔、針孔)から発泡材が漏れるおそれがある。これを防止するために、縫製後に表皮の裏面にテープを貼って、貫通孔からの発泡材の漏れ出しを防止することが採用されていた。しかしながら、テープを貼る場合、テープが必要になるだけでなくテープを貼る工程が必要になってしまう。
上記のテープを貼る場合に存在する問題点を解消し得る技術として、たとえば特許文献1に開示される技術がある。特許文献1は、発泡成形体に用いられる縫製糸であって、熱を縫製糸に与えることで、縫製糸に含まれる低融点熱融着繊維を溶融するまたは縫製糸に含まれる膨張剤を膨張させて、貫通孔(糸挿通孔、針孔)を閉塞する技術を開示している。
しかし、上記公報開示の技術には、つぎの問題点がある。
表皮が上糸と下糸を用いて縫製される場合において溶融または膨張して貫通孔を閉塞する縫製糸が下糸とすると、溶融または膨張した下糸が上糸によって引っ張られ、貫通孔に近づくように移動することで貫通孔を閉塞すると考えられる。しかしながら、下糸が切断されておらず一続きに繋がっているため、下糸自身の張力によって貫通孔に近づく方向と反対方向に力が生じ、貫通孔を十分に塞ぐことが困難になるおそれがある。
国際公開第2006/001067号パンフレット
本発明の目的は、下糸によって表皮の貫通孔が塞げなくなることを抑制できる、発泡成形体を提供することにある。
(1) 表皮と、
前記表皮のおもて面に沿う上糸と、
前記表皮の裏面に沿う下糸と、
前記表皮の裏面に接触する発泡材と、
を有し、前記表皮が前記上糸と前記下糸とによって縫製される発泡成形体であって、
前記上糸は、前記表皮を貫通する複数の貫通孔から前記表皮の裏側に表出する裏側表出部を有しており、
前記下糸は、前記上糸の裏側表出部と係合しており前記上糸によって貫通孔側に引っ張られる複数の被引張部と、隣り合う被引張部間に位置し隣り合う被引張部同士を分断させる切断部と、を有する、発泡成形体。
(2) 複数の前記被引張部は、それぞれ、少なくとも一端部が玉形状となっている、(1)記載の発泡成形体。
(3) 玉形状となっている前記被引張部の端部は、少なくとも一部が前記発泡材内に埋まっている(2)記載の発泡成形体。
(4) 前記下糸は、熱可塑性接着剤で作製されている、(1)~(3)のいずれか1つに記載の発泡成形体。
(5) 前記被引張部は、前記表皮と接着されている、(4)記載の発泡成形体。
(6) 表皮の裏側に発泡材を有する発泡成形体の製造方法であって、
表皮に設けられる複数の貫通孔から上糸の裏側表出部を表皮の裏側に表出させるとともに、該裏側表出部に下糸を通すことで、表皮が上糸と下糸とにより縫製される縫製工程と、
下糸に熱を加えて隣り合う貫通孔間で下糸を溶融させて切断させて、下糸に、上糸の裏側表出部と係合するとともに上糸によって貫通孔側に引っ張られる複数の被引張部と、隣り合う被引張部間に位置し隣り合う被引張部同士を分断させる切断部と、を形成する加熱切断工程と、
下糸を冷却させる下糸冷却工程と、
発泡材を発泡させる発泡工程と、
をこの順に有する、発泡成形体の製造方法。
(7) 前記加熱切断工程では、下糸に被引張部と切断部を形成した後、被引張部が貫通孔に向って収縮して被引張部の少なくとも一端部が玉形状になる、(6)記載の発泡成形体の製造方法。
(8) 前記下糸は、熱可塑性接着剤で作製されている、(6)または(7)記載の発泡成形体の製造方法。
(9) 前記加熱切断工程では、加熱器具が下糸に非接触な状態で下糸を加熱する、(6)~(8)のいずれか1つに記載の発泡成形体の製造方法。
(10) 前記下糸冷却工程は、前記加熱切断工程における下糸の加熱を取り除いて下糸を自然冷却させることで行われる、(6)~(9)のいずれか1つに記載の発泡成形体の製造方法。
(11) 前記下糸冷却工程では、下糸の被引張部が固化するとともに表皮と接着される、(6)~(10)のいずれか1つに記載の発泡成形体の製造方法。
(12) 前記発泡工程では、下糸の被引張部の少なくとも一部が、発泡された発泡材内に埋まる、(6)~(11)のいずれか1つに記載の発泡成形体の製造方法。
上記(1)の発泡成形体によれば、下糸が、上糸の裏側表出部と係合しており上糸によって表皮の貫通孔側に引っ張られる被引張部を有するため、下糸により上糸が表皮から抜けてしまうことを抑制できる。
また、下糸が、互いに隣り合う被引張部同士を分断させる切断部を有するため、下糸自身の張力を無くすことができる。よって、下糸に加わる貫通孔から遠ざかる方向の力を減少させることができる。
よって、上糸が表皮から抜けることを下糸の被引張部によって抑制しつつ、下糸に設けられる切断部により従来に比べて下糸によって貫通孔が塞げなくなることを抑制できる。
上記(2)の発泡成形体によれば、被引張部の少なくとも一端部が玉形状であるため、被引張部で貫通孔を表皮の裏側から塞ぐ(埋める)ことができる。そのため、発泡材が貫通孔から表皮のおもて側に漏出することを抑制できる。
上記(3)の発泡成形体によれば、玉形状となっている被引張部の端部の少なくとも一部が発泡材内に埋まっているため、被引張部と発泡材とのアンカー効果を得ることができる。そのため、被引張部と係合する上糸が表皮から抜けてしまうことを効果的に抑制できる。
上記(4)の発泡成形体によれば、下糸が熱可塑性接着剤で作製されているため、熱を加えることで下糸を切ることができる。そのため、熱を加えるだけで被引張部と切断部とを有する下糸を設けることができる。また、下糸を切って下糸に被引張部と切断部が設けられると、下糸自身の張力が無くなるため、被引張部が貫通孔に向って収縮を開始し少なくとも一端部が玉形状(キノコ状)となって固まり、貫通孔を塞ぐ(埋める)ことができる。よって、熱を加えるだけで簡単に切断部を設けるとともに、端部が玉形状の被引張部を設けることができる。
上記(5)の発泡成形体によれば、下糸の被引張部が表皮と接着されるため、被引張部が表皮に対してズレること等を抑制できる。
上記(6)の発泡成形体の製造方法によれば、下糸が、上糸の裏側表出部と係合するとともに上糸によって貫通孔側に引っ張られる複数の被引張部を有するため、下糸の被引張部により上糸が表皮から抜けてしまうことを抑制できる。
また、下糸が、隣り合う被引張部同士を分断させる切断部を有するため、下糸自身の張力を無くすことができる。そのため、下糸に加わる貫通孔から遠ざかる方向の力を減少させることができる。
よって、上糸が表皮から抜けることを下糸の被引張部によって抑制しつつ、下糸に設けられる切断部により従来に比べて下糸によって貫通孔が塞げなくなることを抑制できる。
上記(7)の発泡成形体の製造方法によれば、被引張部が収縮して被引張部の少なくとも一端部が玉形状になるため、被引張部で貫通孔を表皮の裏側から塞ぐ(埋める)ことができる。そのため、発泡材が貫通孔から表皮のおもて側に漏出することを抑制できる。
上記(8)の発泡成形体の製造方法によれば、下糸が熱可塑性接着剤で作製されているため、熱を加えることで下糸を切ることができる。そのため、熱を加えるだけで被引張部と切断部とを有する下糸を設けることができる。また、下糸を切って下糸に被引張部と切断部が設けられると、下糸自身の張力が無くなるため、被引張部が貫通孔に向って収縮を開始し少なくとも一端部が玉形状(キノコ状)となって固まり、貫通孔を塞ぐ(埋める)ことができる。よって、熱を加えるだけで簡単に切断部を設けるとともに、端部が玉形状の被引張部を設けることができる。
上記(9)の発泡成形体の製造方法によれば、加熱器具が下糸に非接触な状態で下糸を加熱するため、下糸が熱可塑性接着剤で作製される場合であっても、下糸が加熱器具に接着してしまうことを抑制できる。
上記(10)の発泡成形体の製造方法によれば、下糸冷却工程が、加熱切断工程における下糸の加熱を取り除いて下糸を自然冷却させることで行われるため、冷却器具を用いて下糸を冷却させる場合に比べてコストダウンを図ることができる。
上記(11)の発泡成形体の製造方法によれば、下糸の被引張部が表皮と接着されるため、被引張部が表皮に対してズレること等を抑制できる。
上記(12)の発泡成形体の製造方法によれば、下糸の被引張部の少なくとも一部が発泡された発泡材内に埋まるため、被引張部と発泡材とのアンカー効果を得ることができる。その結果、被引張部と係合する上糸が表皮から抜けてしまうことを効果的に抑制できる。
本発明実施例の発泡成形体の部分模式断面図である。なお、図面の明瞭化のために、上糸と下糸の断面表示は省略されている(以下、同じ)。 本発明実施例の発泡成形体の製造方法における、縫製工程を示す部分模式断面図である。 本発明実施例の発泡成形体の製造方法における、加熱切断工程を示す部分模式断面図である。 本発明実施例の発泡成形体の製造方法における、加熱切断工程を示す部分模式断面図であり、被引張部の少なくとも一端部(両端部)が玉形状となった状態における図である。
以下に、図面を参照して、本発明実施例の発泡成形体とその製造方法を説明する。
〔発泡成形体〕
まず、本発明実施例の製造方法によって製造される発泡成形体10について説明する。
発泡成形体10は、たとえば、発泡成形で製造される車両の内装部品である。発泡成形体10は、図1に示すように、表皮20と、表皮20のおもて面21に沿う上糸30と、表皮20の裏面22に沿う下糸40と、表皮20の裏面22に接触する発泡材50と、を有する。
表皮20は、上糸30と下糸40とによって縫製されている。一枚の表皮20に上糸30と下糸40を用いて加飾用の縫製が施されていてもよく、複数枚の表皮20を上糸30と下糸40を用いて縫着させていてもよい。表皮20は、上糸と下糸40にて本縫いされている。
上糸30は、表皮20を貫通する複数の貫通孔(針孔、糸挿通孔)23から表皮20の裏側に表出する裏側表出部31を有している。上糸30は一続きとされており、裏側表出部31は、表皮20のおもて側から貫通孔23を通って裏側に出た後Uターンして同じ貫通孔23を通っておもて側に戻るU字状となっている。
下糸40は、熱可塑性接着剤で作製されている。そのため、下糸40は、常温では固体であるが、加熱することにより溶融し、冷却によって固化して接合を形成する。下糸40はポリエステル系であってもよく、変性オレフィン系であってもよく、その他であってもよい。
下糸40は、上糸30および表皮20が溶融する温度よりも低い温度で溶融するようになっている。下糸40の溶融温度はたとえば120℃以下程度であり、縫製中に蓄熱した図示略の針に接触して溶融してしまうことが抑制されつつ、上糸30や表皮20に熱の影響が生じない程度の温度とされている。
下糸40は、上糸30の裏側表出部31と係合しており上糸30によって貫通孔23側(表皮20のおもて側)に引っ張られる複数の被引張部41と、隣り合う被引張部41間に位置し隣り合う被引張部41同士を分断させる切断部42と、を有する。
複数の被引張部41は、それぞれ、少なくとも一端部41aがその他の被引張部41部分に比べて厚肉の玉形状となっている。そのため、被引張部41はキノコ状になっている。なお、図示例では、被引張部41の両端部が玉形状となっている場合を示している。玉形状となっている被引張部41の端部41aは、少なくとも一部が発泡材50内に埋まっている。
下糸40が熱可塑性接着剤で作製されているため、複数の被引張部41は、それぞれ、テープ等の別部材を用いることなく表皮20の裏面22に接着されている。被引張部41は、表皮20の裏面22のみならず貫通孔23の周面(貫通孔形成面)にも接着されていてもよい。
切断部42は、互いに隣り合う被引張部41同士の間にある空間部分であり、互いに隣り合う被引張部41同士を切り離す部分である。下糸40が被引張部41と切断部42を有するため、下糸40は、上糸30と異なり一続きになっていない。
〔発泡成形体10の製造方法〕
つぎに、本発明実施例の発泡成形体10の製造方法について説明する。
本発明実施例の発泡成形体の製造方法は、表皮20の裏側に発泡材50を有する発泡成形体10の製造方法であり、
(a)表皮20に設けられる複数の貫通孔23から上糸30の裏側表出部31を表皮20の裏側に表出させるとともに、該裏側表出部31に下糸40を通すことで、表皮20が上糸30と下糸40とにより縫製される縫製工程と、
(b)下糸40に熱を加えて隣り合う貫通孔23間で下糸40を溶融させて切断させて、下糸40に、上糸30の裏側表出部31と係合するとともに上糸30によって貫通孔23側(表皮20のおもて側)に引っ張られる複数の被引張部41と、隣り合う被引張部41間に位置し隣り合う被引張部41同士を分断させる切断部42と、を形成する加熱切断工程と、
(c)下糸40を冷却させる下糸冷却工程と、
(d)発泡材50を発泡させる発泡工程と、
をこの順に有する。
上記(a)縫製工程について(図2参照)
(a-1)縫製工程では、一続きになっている上糸30と、一続きになっている熱可塑性接着剤で作製された下糸40と、を用いて、表皮20が縫製される。そのため、下糸40には、図1に矢印Aにて示すように、上糸30により貫通孔23側(表皮20のおもて側)にテンションがかかっている。
(a-2)縫製の仕方は本縫いである。
上記(b)加熱切断工程について(図3、図4参照)
(b-1)加熱切断工程では、下糸40に熱風Wを当てるなど加熱器具60が下糸40に接触しないようにして(非接触で)、下糸40を加熱する。
(b-2)加熱切断工程は縫製工程後であって発泡工程前に行われるため、下糸40の加熱は、縫製中に蓄熱した図示略の針による加熱によって行われるものでもなく、発泡材50の発泡熱による加熱によって行われるものでもない。
(b-3)加熱切断工程では、下糸40が加熱されて下糸40が溶け始めて弱くなると、図2の矢印Aにて示すように下糸40にはテンションがかかっているため、隣り合う貫通孔23間に位置する下糸40部分には両側からテンションがかかり、貫通孔23間の中央付近から先に切れる。この結果、下糸40に被引張部41と切断部42が形成される(図3参照)。
(b-4)加熱切断工程では、下糸40に被引張部41と切断部42が形成されると、それぞれの被引張部41は貫通孔23に向って収縮を始める。これにより、被引張部41の少なくとも一端部(図示例では両端部)41aが玉形状になる(被引張部41がキノコ状になる)(図4参照)。
上記(c)下糸冷却工程について
(c-1)下糸冷却工程は、上記(b)の加熱切断工程における下糸40の加熱を取り除いて下糸40を自然冷却させることで行われる。
(c-2)下糸冷却工程では、下糸40の被引張部41が固化するとともに被引張部41が表皮20と接着される。被引張部41は、テープ等の別部材を用いることなく表皮20の裏面22に接着される。被引張部41は、表皮20の裏面22のみならず貫通孔23の周面にも接着されていてもよい。
上記(d)発泡工程について(図1参照)
発泡工程では、被引張部41の少なくとも一部が、発泡後の発泡材50内に埋まる。
つぎに、本発明実施例の作用、効果を説明する。
(A)本発明実施例の発泡成形体10およびその製造方法では、下糸40が、上糸30の裏側表出部31と係合しており上糸30によって表皮20の貫通孔23側に引っ張られる被引張部41を有するため、下糸40により上糸30が表皮20から抜けてしまうことを抑制できる。
また、下糸40が、互いに隣り合う被引張部41同士を分断させる切断部42を有するため、下糸40自身の張力を無くすことができる。よって、下糸40に加わる貫通孔23から遠ざかる方向の力を減少させることができる。
よって、上糸30が表皮20から抜けることを下糸40の被引張部41によって抑制しつつ、下糸40に設けられる切断部42により従来に比べて下糸40によって貫通孔23が塞げなくなることを抑制できる。
(B)本発明実施例の発泡成形体10およびその製造方法では、被引張部41の少なくとも一端部41aが玉形状であるため、被引張部41で貫通孔23を表皮20の裏側から塞ぐ(埋める)ことができる。そのため、発泡材50が貫通孔23から表皮20のおもて側に漏出することを抑制できる。
(C)本発明実施例の発泡成形体10およびその製造方法では、玉形状となっている被引張部41の端部41の少なくとも一部が発泡材50内に埋まっているため、被引張部41と発泡材50とのアンカー効果を得ることができる。そのため、被引張部41と係合する上糸30が表皮20から抜けてしまうことを効果的に抑制できる。
(D)本発明実施例の発泡成形体10およびその製造方法では、下糸40が熱可塑性接着剤で作製されているため、熱を加えることで下糸40を切ることができる。そのため、熱を加えるだけで被引張部41と切断部42とを有する下糸40を設けることができる。また、下糸40を切って下糸40に被引張部41と切断部42が設けられると、下糸40自身の張力が無くなるため、被引張部41が貫通孔23に向って収縮を開始し少なくとも一端部41aが玉形状(キノコ状)となって固まり、貫通孔23を塞ぐ(埋める)ことができる。よって、熱を加えるだけで簡単に切断部42を設けるとともに、端部41aが玉形状の被引張部41を設けることができる。
(E)本発明実施例の発泡成形体10およびその製造方法では、下糸40の被引張部41が表皮20と接着されるため、被引張部41が表皮20に対してズレること等を抑制できる。
(F)本発明実施例の発泡成形体10およびその製造方法では、下糸40の溶融温度が120℃以下程度であり、縫製中に蓄熱した図示略の針に接触して溶融してしまうことが抑制される温度とされているため、縫製中に蓄熱した図示略の針に接触して下糸40が溶融することで糸切れが発生することを抑制できる。
(G)本発明実施例の発泡成形体の製造方法では、加熱器具60が下糸40に非接触な状態で下糸40を加熱するため、下糸40が熱可塑性接着剤で作製される場合であっても、下糸40が加熱器具60に接着してしまうことを抑制できる。
(H)本発明実施例の発泡成形体の製造方法では、発泡工程前に行われる加熱切断工程で下糸40の加熱が行われる。そのため、(H1)自然発生的な発泡材50の発泡熱により下糸40を加熱して溶融させる場合と異なり、任意の温度で任意の範囲で下糸40を加熱することができる。よって、部分的に溶融して切断されていないところができてしまうことを抑制できる。また、(H2)発泡材50の発泡熱により下糸40を加熱して溶融させる場合と異なり、発泡材50により下糸40が溶融中に押し流されてしまうことを抑制できる。よって、上糸30が発泡材50の発泡中もしくは発泡後に抜けてしまうことを抑制できる。
(I)本発明実施例の発泡成形体の製造方法では、下糸冷却工程が、加熱切断工程における下糸40の加熱を取り除いて下糸40を自然冷却させることで行われるため、冷却器具(図示略)を用いて下糸40を冷却させる場合に比べてコストダウンを図ることができる。
10 発泡成形体
20 表皮
21 表皮のおもて面
22 表皮の裏面
23 貫通孔
30 上糸
31 裏側表出部
40 下糸
41 被引張部
41a 被引張部の端部
42 切断部
50 発泡材
60 加熱器具
W 熱風

Claims (1)

  1. 表皮と、
    前記表皮のおもて面に沿う上糸と、
    前記表皮の裏面に沿う下糸と、
    前記表皮の裏面に接触する発泡材と、
    を有し、前記表皮が前記上糸と前記下糸とによって縫製される発泡成形体であって、
    前記上糸は、前記表皮を貫通する複数の貫通孔から前記表皮の裏側に表出する裏側表出部を有しており、
    前記下糸は、前記上糸の裏側表出部と係合しており前記上糸によって貫通孔側に引っ張られる複数の被引張部と、隣り合う被引張部間に位置し隣り合う被引張部同士を分断させる切断部と、を有する、発泡成形体。
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