JP7268632B2 - 車載用表示装置 - Google Patents

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本発明は、車載用表示装置に関する。
近年、自動車などの車両に搭載される車載用表示装置の分野では、映像の表示領域の大面積化が進められている。この種の車載用表示装置としては、例えば、特許文献1に記載のものが挙げられる。
特許文献1に記載の車載用表示装置は、平面サイズの異なる2種以上の表示パネルと、2種以上の表示パネルを支持する支持体としての額縁とを備え、2種以上の表示パネルが額縁内において互いに重ならないように隣接して平行配置されてなる。
特開2018-31898号公報
この車載用表示装置は、例えば、車両のインストルメントパネルに搭載されると共に、車幅方向に沿って複数の表示パネルが並べられることで、種類の異なる複数の映像を運転者に一度に提示可能である。例えば、この車載用表示装置は、搭載された車両の車幅方向における左側から順に、車両左側を映す電子ミラー、同乗者向け映像、各種車載機器の設定画面、各種メータ、車両右側を映す電子ミラーなどの種類の異なる複数の映像を乗員に提示する。
この種の車載用表示装置において、複数の表示パネルで構成される表示部全体が平板形状とされた場合には、表示部の両端に表示される映像は、運転者にとって見づらくなってしまう。このような課題を解決する手法としては、表示部の車幅方向における端部に位置する表示パネル(以下「端部パネル」という)について、その映像表示面が運転席側を向いた状態となるように、他の表示パネルとは異なる配置または形状とすることが考えられる。
しかしながら、端部パネルを平板形状のまま、その映像表示面の向きを変えた配置とした場合には、車室内のうち端部パネルが占める空間が多くなり、搭載性が低下すると共に、乗員の乗り降りの障害となり得る。また、端部パネルを湾曲させた曲面形状とすることでその映像表示面の向きを変えた場合には、端部パネルに応力がかかってしまい、端部パネルの信頼性低下が懸念される。
また、特許文献1に記載の車載用表示装置は、個々の表示パネルにおいて無駄な表示領域が生じることを抑えるため、平面サイズの異なる2種以上の表示パネルが必要であり、すべての表示パネルにおいて所定以上の映像表示領域を確保できないおそれがある。
本発明は、上記の点に鑑み、所定以上の映像表示領域を備える複数の表示パネルで構成された表示部を有する車載用表示装置にて、端部パネルにおける映像を運転者にとって見易くしつつ、表示部の搭載性および端部パネルの応力緩和を両立することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1ないし3に記載の車載用表示装置は、車両(V)に搭載され、車両の運転者に各種映像を提示する車載用表示装置であって、複数の表示パネル(21)によりなる表示部(2)と、表示パネルを収容する複数の収容部(31)を有する筐体(3)と、筐体に取り付けられ、複数の表示パネルのうち映像表示面(21a)の側を覆う透明カバー(6)と、複数の表示パネルのうち映像表示面とは反対側の背面(21b)と筐体との間に配置され、背面および筐体に当接し、表示パネルの熱を筐体に伝達する放熱シート(4)と、を備え、複数の表示パネルのうち端部に位置する表示パネルを端部パネルとして、端部パネルの少なくとも1つは、映像表示面が湾曲した曲面形状の状態で収容部に収容された湾曲表示パネル(212)であり、放熱シートは、硬化した液状樹脂であって、ゲル状または硬度が所定以下である。
また、請求項1に記載の車載用表示装置は、湾曲表示パネルが可撓性のあるOLEDパネルであって、三次元曲げの曲面形状である。請求項2に記載の車載用表示装置は、複数の表示パネルのうち少なくとも1つが平板形状とされた平板表示パネル(211)であり、湾曲表示パネルがテキスト情報とは異なる映像コンテンツを表示し、平板表示パネルがテキスト情報を含む映像コンテンツを表示する。請求項3に記載の車載用表示装置は、筐体に可動機構が取り付けられており、車両における搭載位置が変更可能である。
これにより、表示部を構成する複数の表示パネルのうち端部に位置する端部パネルの少なくとも1つが湾曲形状とされ、当該端部パネルと保持体との間に配置される放熱シートが液状樹脂を硬化させたものである車載用表示装置となる。端部パネルのうち少なくとも1つが湾曲した湾曲表示パネルであるため、端部パネルに表示される映像は、運転者に見易い状態となる。また、端部パネルが湾曲形状であり、平板形状の場合に比べて空間の占有率が小さくなることから、車両への搭載性が向上する。さらに、放熱シートを液状樹脂により構成し、放熱シートの硬さを所定以下とすることで、湾曲表示パネルにかかる応力が緩和される。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
実施形態に係る車載用表示装置を示す図である。 車載用表示装置における表示部およびこれに接続される制御部の構成例を示す斜視図である。 図2のIII-III間の断面構成を示す断面図である。 図2のIV-IV間の断面構成を示す断面図である。 表示パネルが湾曲形状とされることによる奥行感を説明するための図である。 第1の変形例に係る車載用表示装置における表示部の構成例を示す斜視図である。 第2の変形例に係る車載用表示装置における表示部の構成例を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(実施形態)
実施形態に係る車載用表示装置1について、図1~図5を参照して説明する。
図1では、車載用表示装置1の車両Vへの搭載例を示しているが、見易くするため、車両Vの内装部品の一部を省略している。
以下、説明の便宜上、図1に示すように、車両Vの車両全長方向に沿った方向であって、車室側からウィンドシールドV2に向かう方向を「前」と称し、前方向の反対方向を「後」と称する。また、車両Vの車幅方向に沿った方向であって、前方向を向いた状態における左右それぞれの方向を「左」、「右」と称する。本明細書では、特に断りがない限り、「前」、「後」、「左」、「右」の各方向は、図1に矢印で示す方向を意味する。
車載用表示装置1は、例えば図1に示すように、複数の表示パネル21と、複数の表示パネル21が収容される筐体3とを備え、種類の異なる各種映像を表示する。車載用表示装置1は、例えば、筐体3が車両VのインストルメントパネルV1に搭載され、複数の表示パネル21が車両Vの車幅方向に沿って並べられ、表示部2を構成している。車載用表示装置1は、例えば図2に示すように、複数の表示パネル21に、他の図示しない車載機器などに接続された制御部7を介して映像信号が入力され、複数のユーザに対して各種映像を提示可能な構成となっている。
本明細書では、車載用表示装置1が5つの表示パネル21を備える場合を代表例として説明するが、これに限定されるものではなく、表示パネル21の数は、任意であり、適宜変更され得る。
表示パネル21は、例えば図2に示すように、互いに隙間を隔てて、かつ重畳しない状態で筐体3に複数搭載されており、種類の異なる複数の映像を表示可能な表示部2を構成する。複数の表示パネル21は、図2に示すように、一方向に沿って並べて配列される。以下、複数の表示パネル21が並べられる方向を「配列方向」と称することがある。複数の表示パネル21のうち端部パネルの少なくとも1つは、可撓性のあるフレキシブルパネル、例えば、有機発光ダイオード(OLED)パネルとされる。
以下、表示部2を構成する複数の表示パネル21すべてが可撓性のあるOLEDパネルである場合について説明するが、これに限定されるものではない。例えば、表示部2は、OLEDパネルのほか、液晶パネルやマイクロLEDパネルなどの他の表示体で構成されてもよいし、これらが混在していてもよい。
なお、OLEDパネルは、例えば、可撓性基板上に、複数の薄膜トランジスタ(TFT)を有してなるTFT層と複数のOLED素子によりなる画素を有してなるOLED層とがこの順に積層されてなる。可撓性基板は、例えば、ポリイミド等の樹脂材料によりなるフィルムやフレキシブルガラス等の可撓性を有する任意の材料により構成される。TFT層は、ゲート電極、ゲート絶縁層、半導体層、ソース電極およびドレイン電極を備え、ゲート電極の電圧調整により電流のオンオフを制御可能な素子であるTFTが複数形成されている。複数のTFTは、OLED層中の複数のOLED素子を構成する一対の電極の一方にそれぞれ接続され、個々のOLED素子の駆動制御に用いられる。OLED層は、例えば、一対の電極間に、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層などが順次積層されてなり、電圧を印加することで発光する構成とされた複数のOLED素子を備える。OLEDパネルは、OLED素子で構成された、例えば赤色、緑色および青色の発光色の異なる3つの副画素を有してなる主画素が、平面視にてある一方向および当該一方向に直交する直交方向に沿って繰り返し配列されてなる。
また、OLEDやTFT並びにOLEDパネルの構成やこれらの材料などについては、公知であるため、本明細書ではそれらの詳細の説明を省略する。TFTやOLEDの構成については、上記の例に限られず、任意の構成が採用され得る。
複数の表示パネル21は、いずれも所定以上の平面サイズ、すなわち所定以上の映像表示領域を有する構成とされる。複数の表示パネル21は、例えば図2に示すように、それぞれ筐体3の異なる部位に取り付けられており、車両Vの後側の方向を向く配置とされている。
なお、所定以上の映像表示領域とは、限定するものではないが、例えば車載用途のセンターインフォメーションディスプレイ(CID)の一般的な平面サイズ以上であることを意味する。また、複数の表示パネル21は、所定以上の映像表示領域であればよく、一部またはすべてが異なる平面サイズ・外形であってもよいし、すべて同一の平面サイズ・外形であってもよい。
以下、説明の便宜上、図1に示すように、筐体3に収容された複数の表示パネル21のうち平板形状のものを「平板表示パネル211」と称し、湾曲した曲面形状のものを「湾曲表示パネル212」と称することがある。
複数の表示パネル21は、例えば図2に示すように、端部パネルが湾曲表示パネル212とされ、端部パネルとは異なるものが平板表示パネル211とされる。表示部2は、例えば、3つの平板表示パネル211と、2つの湾曲表示パネル212とにより構成されるが、これらの内訳や配置などについては適宜変更され得る。表示部2は、車幅方向における両端に位置する端部パネルのうち少なくとも一方が湾曲表示パネル212とされる。
平板表示パネル211は、例えば、CID、スピードメータ等の各種メータ表示、オーディオ装置などの操作画面等といった平面での表示が好ましい映像を表示する。平板表示パネル211は、例えば、文字、数値や記号などのテキスト情報を含む映像コンテンツの表示に用いられる。複数の平板表示パネル211は、例えば図3に示すように、筐体3の収容部31に放熱シート4および光学接着剤5と共に個別に収容されている。平板表示パネル211は、映像表示面21aが光学接着剤5を介して透明カバー6に覆われる一方で、背面21bが放熱シート4に当接しており、放熱シート4を介して筐体3の背面放熱部33に熱を逃がす構成となっている。この点については、次の湾曲表示パネル212についても同様である。
湾曲表示パネル212は、図4に示すように、湾曲した状態で筐体3に収容されており、曲面での映像表示を行う。湾曲表示パネル212は、端部パネルのうち少なくとも車両Vの運転者から遠いほうとされ、当該運転者に映像表示面21aを向けた状態とされることで、映像の視認性を向上させる。また、湾曲表示パネル212は、平板形状のままその映像表示面21aを運転者側に向けた場合に比べて、車室内における空間の占有が小さくなり、映像表示領域を大きくしつつも搭載性を向上させることが可能となる。
湾曲表示パネル212は、例えば、電子ミラーのように、平面での表示が望ましいテキスト情報を含まない映像コンテンツ、すなわち曲面での表示が望ましい映像コンテンツの表示に用いられる。湾曲表示パネル212は、曲面での映像表示を行うことで、ユーザに距離感を覚えさせることができる。
具体的には、例えば図5に示すように、映像表示面21aにおいて、ユーザの眼と表示面との直線距離(以下「視認距離」という)に差が生じた場合を例に説明する。なお、図5では、図1に示す前後方向および左右方向のなす平面に対する法線方向、すなわち上方向から見た、ユーザと表示部2の一部を示している。
視認距離に差が生じた場合、湾曲表示パネル212に表示される映像のうち視認距離が相対的に小さい部分についてはユーザには大きく見え、視認距離が相対的に大きい部分についてはユーザには小さく見える。これにより、ユーザは、表示映像のうち視認距離が小さい部分については近く、視認距離が大きい部分については遠く見えることにより、表示映像に視認距離の差以上の距離感、すなわち表示映像の奥行感を覚える。そのため、湾曲表示パネル212は、地図や車外を撮像して得られる映像などを表示し、ユーザに奥行感を覚えさせることで映像の認識負荷を低減する用途で用いられると好適である。
なお、ここでは、湾曲表示パネル212が左右方向に沿って湾曲している例を代表例として説明したが、この代表例に限定されるものではない。湾曲表示パネル212が湾曲形状によりユーザの眼と映像表示面21aとの距離に所定の分布が生じていれば、当該ユーザは表示映像に奥行感を覚えるため、湾曲表示パネル212の湾曲方向は、左右方向以外であってもよい。
筐体3は、例えば図1に示すように、車両VのインストルメントパネルV1に任意の方法で取り付けられる。筐体3は、例えば図3に示すように、枠体部32と、表示パネル21の熱を外部に放熱するための背面放熱部33とを備え、これらの部材が図示しない接着剤等により一体化した構成である。筐体3は、枠体部32の開口部と背面放熱部33とにより形成される複数の凹部が表示パネル21の収容部31を構成している。
収容部31には、背面放熱部33側から放熱シート4、表示パネル21および光学接着剤5がこの順に収容されている。収容部31は、表示パネル21を収容できればよく、表示パネル21の外形やサイズに合わせて、その外形やサイズ等が適宜変更される。収容部31は、例えば図3や図4に示すように、その全域が透明カバー6により覆われている。
枠体部32は、例えば、収容部31を構成する開口部が表示パネル21の数だけ設けられた板状部材であり、枠体とされた開口部を複数有する格子形状とされている。枠体部32は、例えば、任意の樹脂材料により構成される。枠体部32は、例えば、図2に示すように、平板表示パネル211が配置される領域およびその近傍がフラットな形状とされ、湾曲表示パネル212が配置される領域およびその近傍が湾曲表示パネル212の形状に沿って湾曲した形状とされる。枠体部32の形状やサイズ等は、表示パネル21の形状、サイズや数に応じて適宜変更されるが、枠体部32のうち表示パネル21の配列方向における両端の少なくとも一方は、湾曲表示パネル212の形状に沿った湾曲形状とされる。
背面放熱部33は、表示パネル21の背面21b側に配置され、放熱シート4を介して表示パネル21の熱が伝達され、その熱を外部に逃がす部材である。背面放熱部33は、例えば、アルミニウムなどの熱伝導率が高い任意の金属材料またはこれを含む合金材料により構成される。背面放熱部33は、枠体部32の形状に沿った形状とされ、枠体部32の形状やサイズに応じて、その形状等が適宜変更される。
放熱シート4は、表示パネル21の背面21bを覆うと共に、表示パネル21の熱を背面放熱部33に効率良く伝熱するための部材である。放熱シート4は、表示パネル21の放熱性の観点から熱伝導率が高く、表示パネル21の応力緩和の観点から熱膨張係数が低い、所定の樹脂材料により構成される。放熱シート4は、例えば、液状樹脂をポッティングにより滴下した後に硬化することで形成され、筐体3に取り付けられた後に表示パネル21にかかる力を逃がして応力を緩和するために硬化後の硬度が所定以下とされる。具体的には、硬化した放熱シート4の硬度は、例えば、日本工業規格(JIS)で定めるJIS K 6253準拠の方法、すなわちA型硬度計により押し込み深さを読み取ることで測定することができる。放熱シート4は、応力緩和の観点から、例えば、上記の測定方法により得られる硬度が60以下とされることが好ましく、ゲル状であってもよい。放熱シート4は、例えば、予め光学接着剤5により透明カバー6に表示パネル21を貼り付けたワークを用意しておき、収容部31に液状樹脂が滴下された筐体3と当該ワークとを一体化し、液状樹脂を硬化する工程により形成され得る。
なお、液状樹脂としては、例えば、ロード・コーポレーション社製のSC-300M(二液硬化型のシリコーン封止剤)などが用いられ得る。この場合、例えば、ポッティングにより液状樹脂を筐体3の収容部31に滴下し、表示パネル21が貼り付けられた透明カバー6を筐体3に取り付けた後、100℃の環境下で2時間程度載置することで硬化させて、放熱シート4を形成することができる。表示パネル21がOLEDパネルである場合において、加熱硬化型の液状樹脂を用いて放熱シート4を構成するときには、硬化条件は、OLEDパネルを過度に劣化させないように、例えば100℃以下の温度とされることが好ましい。
また、液状樹脂は、上記した例に限定されるものではなく、硬化後の高度が例えば上記の評価法にて60以下となる材料であればよく、他の公知の樹脂材料が用いられてもよい。例えば、液状樹脂は、sonderhoff社のファーマジュール(室温硬化型、二液ポリウレタンポッティング材)A-610、A-113や信越化学工業株式会社製のKE-1282-A/B、KE-1283-A/Bなどのポッティング材等も用いられ得る。さらに、液状樹脂は、二液硬化型、加熱硬化型、湿度硬化型のいずれであってもよく、硬化条件については材料の種類により適宜変更され得る。
放熱シート4は、上記したように、特に、湾曲表示パネル212にかかる応力を緩和するため、硬さが所定の値以下となるように硬化した状態とされ、表示パネル21の放熱性向上および応力緩和の2つの役割を果たす。また、放熱シート4は、所定以下の硬度とされることで、透明カバー6側から表示パネル21が局所的な押圧の力が加えられた場合においても、表示パネル21に生じる応力を緩和する効果も期待される。
光学接着剤5は、表示パネル21の映像表示面21aを覆うと共に、表示パネル21と透明カバー6を接着する。光学接着剤5は、例えば、OCA(Optical Clear Adhesiveの略)とされる。
透明カバー6は、複数の表示パネル21を挟んで背面放熱部33の反対側に配置される透明部材である。透明カバー6は、光学接着剤5を介して複数の表示パネル21に貼り付けられ、これらの映像表示面21a側を覆っている。透明カバー6は、例えば、透光性のある任意の光学樹脂材料またはガラスで構成され、前者の場合には光学フィルムとされ、後者の場合には、可撓性のあるフレキシブルガラスとされる。
なお、透明カバー6のうち表示パネル21と向き合う面には、意匠性の観点から、表示パネル21の外郭の一部を隠すため、遮光性のある黒印刷がされていてもよい。例えば、表示パネル21の外郭をなす辺のうち他の表示パネル21とは隣接しない辺を非隣接辺として、黒印刷は、複数の表示パネル21の非隣接辺を隠す枠状に形成される。
制御部7は、例えば、図示しない回路基板上にCPUやROM、RAM等が搭載されてなる電子制御ユニットであり、ECU(Electronic Control Unitの略)とされる。制御部7は、例えば、図示しない他の車載センサや車載機器に接続され、当該他の車載センサや車載機器に対応する映像信号を表示パネル21に出力し、表示パネル21の表示制御を実行する構成とされる。制御部7は、車両VのうちインストルメントパネルV1の内部などの任意の箇所に配置される。なお、制御部7は、複数の表示パネル21で共通のECUであってもよいし、表示パネル21ごとに独立した構成であってもよく、その数については任意である。
以上が、本実施形態の車載用表示装置1の基本的な構成である。
なお、車載センサとしては、例えば、測距センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ、オイルセンサやシートベルトセンサなどが挙げられるが、これらに限定されない。車載機器としては、例えば、ナビゲーション装置、カーエアコン、車載カメラ、通信機器やオーディオ装置などが挙げられるが、これらに限定されない。
実施形態によれば、所定以上の映像表示領域を有する複数の表示パネル21で構成された表示部2を備え、左右方向における両端に配置された端部パネルが湾曲表示パネル212とされた車載用表示装置1となる。湾曲表示パネル212は、その映像表示面21aを運転者側に向けた状態とされることで、映像の視認性を向上させる。また、湾曲表示パネル212は、平板形状のまま映像表示面21aを運転者側に向けた場合に比べて、車室内における空間の占有が小さくなり、搭載性が向上する。
また、この車載用表示装置1は、表示パネル21の背面21b側が放熱シート4を介して筐体3に貼り付けられると共に、放熱シート4が液状樹脂を用いて所定以下の硬さとされることで、表示パネル21の応力を緩和する構成となっている。そのため、放熱シート4は、平板表示パネル211の応力のほか、湾曲表示パネル212の応力を緩和することができる。
よって、車載用表示装置1は、端部パネルにおける映像を運転者にとって見易くしつつ、表示部2の搭載性および端部パネルの応力緩和を両立することが可能である。
(第1の変形例)
上記実施形態では、湾曲表示パネル212の全体が一方向(左または右)に沿って弓なりに湾曲した二次元曲げの状態とされた例について説明したが、この形状に限定されない。
湾曲表示パネル212は、例えば図6に示すように、二以上の方向に沿って湾曲した三次元曲げの状態であってもよい。なお、図6では、図5と同様に、上方向から見た表示部2を示している。これにより、湾曲表示パネル212は、運転者の眼と映像表示面21aとを結ぶ直線方向において、視認距離が変化する形状となり、表示映像において当該直線方向での奥行感もさらに得られる。
(第2の変形例)
上記実施形態では、端部パネル以外の表示パネル21がすべて平板表示パネル211である例について説明したが、これに限定されない。例えば図7に示すように、複数の表示パネル21のうち左右方向における中心付近に位置する表示パネル21(以下「中央の表示パネル21」という)は、湾曲表示パネル212であってもよい。なお、図7では、図5と同様に、上方向から見た表示部2を示している。
この場合、中央の表示パネル21は、例えば、図示しないカーナビゲーション装置におけるナビ画面(例えば地図など)を表示した場合に、奥行感が得られる映像とし、運転者の認識負荷を低減することができる。このように、端部パネル以外の表示パネル21についてもその用途に応じて、湾曲表示パネル212とされてもよい。
上記した2つの変形例によっても、上記実施形態の効果が得られる車載用表示装置1となる。
(他の実施形態)
本発明は、実施例に準拠して記述されたが、本発明は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本発明は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらの一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本発明の範疇や思想範囲に入るものである。
(1)例えば、筐体3は、インストルメントパネルV1に固定されていたが、これに限定されるものでなく、車両Vにおける搭載位置が変更可能な構成であってもよい。例えば、筐体3は、スライダーなどの任意の可動機構を介してインストルメントパネルV1に取り付けられ、前後方向にスライド移動が可能な構成であってもよい。これにより、運転者と表示パネル21との距離を必要に応じて変更可能となる。
(2)上記実施形態では、複数の表示パネル21のうち端部パネルの双方が湾曲表示パネル212とされた例について説明したが、端部パネルの一方のみが湾曲表示パネル212とされ、他方が平板表示パネル211とされてもよい。
(3)表示部2は、平板表示パネル211と湾曲表示パネル212とが混在した構成に限られず、湾曲表示パネル212のみで構成されていてもよい。
2 表示部
21 表示パネル
21a 映像表示面
21b 背面
211 平板表示パネル
212 湾曲表示パネル
3 筐体
31 収容部
4 放熱シート
6 透明カバー

Claims (5)

  1. 車両(V)に搭載され、前記車両の運転者に各種映像を提示する車載用表示装置であって、
    複数の表示パネル(21)によりなる表示部(2)と、
    前記表示パネルを収容する複数の収容部(31)を有する筐体(3)と、
    前記筐体に取り付けられ、複数の前記表示パネルのうち映像表示面(21a)の側を覆う透明カバー(6)と、
    複数の前記表示パネルのうち前記映像表示面とは反対側の背面(21b)と前記筐体との間に配置され、前記背面および前記筐体に当接し、前記表示パネルの熱を前記筐体に伝達する放熱シート(4)と、を備え、
    複数の前記表示パネルのうち端部に位置する前記表示パネルを端部パネルとして、前記端部パネルの少なくとも1つは、前記映像表示面が湾曲した曲面形状の状態で前記収容部に収容された湾曲表示パネル(212)であり、
    前記放熱シートは、硬化した液状樹脂であって、ゲル状または硬度が所定以下であり、
    前記湾曲表示パネルは、可撓性のあるOLEDパネルであって、三次元曲げの曲面形状である、車載用表示装置。
  2. 車両(V)に搭載され、前記車両の運転者に各種映像を提示する車載用表示装置であって、
    複数の表示パネル(21)によりなる表示部(2)と、
    前記表示パネルを収容する複数の収容部(31)を有する筐体(3)と、
    前記筐体に取り付けられ、複数の前記表示パネルのうち映像表示面(21a)の側を覆う透明カバー(6)と、
    複数の前記表示パネルのうち前記映像表示面とは反対側の背面(21b)と前記筐体との間に配置され、前記背面および前記筐体に当接し、前記表示パネルの熱を前記筐体に伝達する放熱シート(4)と、を備え、
    複数の前記表示パネルのうち端部に位置する前記表示パネルを端部パネルとして、前記端部パネルの少なくとも1つは、前記映像表示面が湾曲した曲面形状の状態で前記収容部に収容された湾曲表示パネル(212)であり、
    前記放熱シートは、硬化した液状樹脂であって、ゲル状または硬度が所定以下であり、
    複数の前記表示パネルのうち少なくとも1つは、平板形状とされた平板表示パネル(211)であり、
    前記湾曲表示パネルは、テキスト情報とは異なる映像コンテンツを表示し、
    前記平板表示パネルは、テキスト情報を含む映像コンテンツを表示する車載用表示装置。
  3. 車両(V)に搭載され、前記車両の運転者に各種映像を提示する車載用表示装置であって、
    複数の表示パネル(21)によりなる表示部(2)と、
    前記表示パネルを収容する複数の収容部(31)を有する筐体(3)と、
    前記筐体に取り付けられ、複数の前記表示パネルのうち映像表示面(21a)の側を覆う透明カバー(6)と、
    複数の前記表示パネルのうち前記映像表示面とは反対側の背面(21b)と前記筐体との間に配置され、前記背面および前記筐体に当接し、前記表示パネルの熱を前記筐体に伝達する放熱シート(4)と、を備え、
    複数の前記表示パネルのうち端部に位置する前記表示パネルを端部パネルとして、前記端部パネルの少なくとも1つは、前記映像表示面が湾曲した曲面形状の状態で前記収容部に収容された湾曲表示パネル(212)であり、
    前記放熱シートは、硬化した液状樹脂であって、ゲル状または硬度が所定以下であり、
    前記筐体は、可動機構が取り付けられており、前記車両における搭載位置が変更可能である車載用表示装置。
  4. 前記放熱シートは、A型硬度計により得られる硬度が60以下である、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車載用表示装置。
  5. 複数の前記表示パネルは、同じ平面サイズである、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車載用表示装置。
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