JP7268550B2 - エンジン制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、気筒内に導入される吸気量を演算するとともにその吸気量の演算値に基づいてインジェクタ等のアクチュエータを操作することでエンジンの運転制御を行うエンジン制御装置に関する。
エンジンの運転状態の制御は、インジェクタやスロットルバルブ等のアクチュエータを操作することで実施されている。例えば、気筒内で燃焼する混合気の空燃比の制御は、気筒内に導入される吸気量に基づいて空燃比を目標とする値とするために必要な燃料噴射量を決定するとともに、その決定した燃料噴射量分の燃料を噴射させるべくインジェクタを操作することで行われている。このような吸気量に基づきアクチュエータの操作量を決定して行われるエンジン制御の制御精度の向上には、精密な吸気量の把握が必要となる。
従来、吸気量の演算方式として、マスフロー方式、スピードデンシティ方式、及びスロットルスピード方式の3つの方式が知られている。マスフロー方式では、吸気通路におけるスロットルバルブよりも上流側の部分に設置されたエアフローメータにより検出した吸気流量から吸気量を演算する。スピードデンシティ方式では、吸気通路におけるスロットルバルブよりも下流側の部分に設置された吸気管圧力センサにより吸気管圧力を検出するとともに、その吸気管圧力とエンジン回転数とに基づき推定した吸気流量から吸気量を演算する。さらに、スロットルスピード方式では、スロットル開度とエンジン回転数とに基づき推定した吸気流量から吸気量を演算する。
通常は、これら3つの演算方式の中でマスフロー方式が、エンジンの定常運転時の吸気量を最も精度良く演算することができる。ただし、エンジンの各気筒は、吸気弁の開閉に応じて間欠的に吸気を吸入しているため、吸気通路の吸気の流れは脈動を伴ったものとなる。そしてそうした吸気脈動の影響は、エアフローメータの検出値にも表れるため、吸気脈動の大きいエンジンの運転領域では、マスフロー方式よりもスピードデンシティ方式やスロットルスピード方式の方が高い精度で吸気量を演算できる場合がある。これに対して従来、特許文献1に見られるように、吸気脈動の大小に応じて演算方式を切り替えつつ吸気量を演算するエンジン制御装置が提案されている。同文献のエンジン制御装置では、エアフローメータの出力から、吸気脈動が大きい状態にあるか否かを判定している。そして、吸気脈動が大きい状態にないと判定されているときにはマスフロー方式により吸気量を演算し、吸気脈動が大きい状態にあると判定されているときにはスロットルスピード方式により吸気量を演算している。
特開平1-265122号公報
ところで、エンジンの運転状況によっては、吸気脈動により、吸気が吸気通路内を一時的に逆流することがある。特に、吸気バルブの閉じ時期を圧縮下死点よりも遅い時期としてアトキンソンサイクルを実現するエンジンでは、圧縮下死点後に気筒から吸気通路に吸気が押し返されるため、吸気の逆流が生じやすくなる。
一方、エアフローメータの出力特性は、吸気流量に対して非線形であり、かつ使用頻度が高い流量域ほど検出精度が高くなるように設定されている。そのため、吸気の流れが逆流となる流量域では、エアフローメータの検出誤差が大きくなる。そのため、吸気の逆流が発生すると、吸気脈動の大小を正確に判定できなくなり、吸気量の演算方式を的確に切り替えられなくなる虞がある。
上記課題を解決するエンジン制御装置は、吸気通路の吸気流量を検出するエアフローメータ、スロットルバルブのスロットル開度を検出するためのスロットルセンサ、及び前記吸気通路における前記スロットルバルブよりも下流側の部分の内部を流れる吸気の圧力を検出する吸気管圧力センサを有するエンジンに適用されて、同エンジンに設置されたインジェクタを操作することで同エンジンの運転制御を行うエンジン制御装置において、エンジン制御に係る演算処理を行う演算処理回路と、制御用のプログラムを記憶したメモリと、を備え、前記演算処理回路が、前記メモリに記憶されている前記プログラムに基づいて、前記エンジンの気筒に導入される吸気量を演算する処理であって、前記エアフローメータの検出結果に基づいて前記吸気量を検出する第1演算処理と、前記エアフローメータの検出結果を用いずに、前記スロットルセンサが検出する前記スロットル開度に基づくスロットルスピード方式、又は前記吸気管圧力センサが検出する圧力に基づくスピードデンシティ方式により、前記吸気量を演算する第2演算処理と、前記エアフローメータにより検出された前記吸気流量の瞬時値を平均流量から引いた差を前記平均流量で割った商である脈動率が、既定の脈動判定値以上である場合に、吸気脈動が大きい状態にあると判定する判定処理と、前記判定処理により吸気脈動が大きい状態にあると判定されていないときには前記第1演算処理による前記吸気量の演算値を、前記判定処理により吸気脈動が大きい状態にあると判定されているときには前記第2演算処理による前記吸気量の演算値を、それぞれ選択する演算方式切替処理と、前記演算方式切替処理で選択した前記吸気量の演算値に基づいて前記インジェクタの燃料噴射量の指令値である指示噴射量の値を演算し、前記指示噴射量分の燃料を噴射するように前記インジェクタを操作する操作処理と、を行う。
上記エンジン制御装置における第1演算処理ではエアフローメータの吸気流量の検出値に基づいたマスフロー方式による吸気量の演算が行われ、第2演算処理では、吸気管圧力の検出値に基づいたスピードデンシティ方式、又はスロットルスピード方式の吸気量の演算が行われる。吸気脈動が大きい状態となると、エアフローメータによる吸気流量の検出精度が悪化して、マスフロー方式による吸気量の演算精度が低下する。
そこで、上記エンジン制御装置では、吸気脈動が大きい状態にあるか否かを判定するための判定処理を行い、吸気脈動が小さいときにはマスフロー方式とし、吸気脈動が大きいときにはスピードデンシティ方式、又はスロットルスピード方式とするように、インジェクタの指示噴射量の値の演算に使用する吸気量の演算方式を吸気脈動の大小に応じて切り替えている。
吸気脈動の大きさは、エアフローメータの吸気流量の検出結果から求められる。例えば、吸気流量の変動波形の全振幅やそのピーク値側の片振幅、あるいはボトム値側の片振幅を、エアフローメータの検出結果から吸気脈動の大きさの評価値として求めることができる。なお、エアフローメータは、吸気流量に対して非線形な出力特性を有しており、吸気流量が負の値となる流量域、すなわち逆流域ではエアフローメータの検出誤差が大きくなる。そのため、逆流域に達する吸気脈動が生じている場合には、エアフローメータの検出結果から求めた上記全振幅、ピーク値側の片振幅、ボトム値側の片振幅にも誤差が生じることになる。
一方、逆流域に達しない範囲で吸気脈動が生じた状態から逆流域に達するまで吸気脈動が大きくなった状態に変化したときのボトム値側の片振幅の増加率は、ピーク値側の片振幅の増加率よりも大きい。そのため、逆流域に達するまで吸気脈動が増大したときのボトム値側の片振幅は、エアフローメータの誤差分を超える大幅な増加を示す。そのため、逆流域に達する吸気脈動が生じているときにも、エアフローメータにより検出された吸気流量の変動波形のボトム値側の片振幅を見れば、吸気脈動の大小をある程度正確に把握できる。
これに対して上記エンジン制御装置における判定処理では、吸気脈動の周期における平均流量と最小流量との差が、すなわち吸気流量の変動波形のボトム値側の片振幅が大きい状態にあることが確認された場合に吸気脈動が大きい状態にあると判定している。そのため、逆流域に達する吸気脈動が生じているときにも吸気脈動の大小を正確に判定して、吸気量の演算方式を的確に切り替えられる。
なお、以下では、エアフローメータにより検出された吸気流量をAFM検出流量と記載する。吸気脈動の周期が一巡するまで最小流量は確定しないため、吸気脈動が大きくなっても、それが平均流量と最小流量との差の増大として確認できるようになるまでには最大で吸気脈動の周期分の遅れが生じることがある。一方、吸気脈動の周期内では、平均流量からAFM検出流量の瞬時値を引いた差は常に平均流量と最小流量との差以下の値となる。よって、平均流量からAFM検出流量の瞬時値を引いた差が大きい値となった時点で平均流量と最小流量との差が大きい値となることは確実となる。そこで、上記エンジン制御装置における判定処理において、エアフローメータにより検出された吸気流量の瞬時値を平均流量から引いた差が大きい値となったことをもって平均流量と最小流量との差が大きいことを確認するとよい。このようにすれば、吸気脈動が小さい状態から大きい状態に変化したことを速やかに判定できる。
スロットル開度がある程度よりも小さい開度となると、許容可能な範囲を超えて第1吸気量演算値の演算精度が低下するほどの大きい吸気脈動は発生しなくなる。そこで、上記エンジン制御装置における判定処理は、吸気脈動が大きい状態にあると判定している状況下でスロットル開度が既定の低開度判定値未満の開度となった場合、吸気脈動が大きい状態にないと判定するとよい。こうした場合、スロットルバルブが急激に閉じられて吸気脈動が小さくなったときには、それが平均流量と最小流量との差に現れる前に、吸気脈動が小さくなったと判定できることがある。よって、吸気脈動が大きい状態から小さい状態に変化したことを速やかに判定できる。また、スロットル開度が小さくなれば、吸気管圧力は低くなる。そのため、上記エンジン制御装置における判定処理において、吸気脈動が大きい状態にあると判定している状況下で吸気の圧力が既定の低圧判定値未満の圧力となった場合、吸気脈動が大きい状態にないと判定するとしても、同様に吸気脈動が大きい状態から小さい状態に変化したことを速やかに判定できる。
エアフローメータの出力信号へのノイズの重畳等により、一時的に本来よりも低い流量を示す値が最小流量の値として求められてしまうと、実際には吸気脈動が大きくなっていなくても、平均流量と最小流量との差が大きくなって、吸気脈動が大きい状態にあると誤判定される虞がある。ノイズの影響は一時的なものであるため、上記エンジン制御装置における判定処理において、脈動率が脈動判定値以上である状態が吸気脈動の2周期に渡って続いた場合に吸気脈動が大きい状態にあると判定するようにすれば、上記のような誤判定を抑制できる。
第1実施形態に係るエンジン制御装置の構成を模式的に示す図。 同エンジン制御装置が実行する燃料噴射量制御に係る処理の流れを示す制御ブロック図。 同エンジン制御装置が判定処理にて演算する脈動率の演算態様の説明図。 逆流発生時及び非発生時のそれぞれにおけるAFM検出流量の推移を示す図。 第2実施形態に係るエンジン制御装置の脈動判定値の設定態様を示す図。 第3実施形態に係るエンジン制御装置が実施する脈動判定処理のフローチャート。 同エンジン制御装置による脈動判定の実施態様の一例を示すタイムチャートであり、(a)はAFM検出流量の値の推移を、(b)は脈動率の値の推移を、(c)は大脈動域判定フラグの状態の推移を、(d)はカウンタの値の推移を、それぞれ示す。 第4実施形態に係るエンジン制御装置が実施する強制判定オフ処理のフローチャート。 第5実施形態に係るエンジン制御装置が実施する脈動判定処理のフローチャート。
(第1実施形態)
以下、エンジン制御装置の第1実施形態を説明する。ここではまず、図1を参照して、本実施形態のエンジン制御装置の構成を説明する。本実施形態のエンジン制御装置は、車載用の多気筒エンジンに適用されている。なお、図1には、エンジンに設けられた複数の気筒の内の一つのみが表示されている。
図1に示すように、各実施形態のエンジン制御装置が適用されるエンジン10の吸気通路11の最上流部には、吸気中の塵等をろ過するエアクリーナ12が設けられている。吸気通路11におけるエアクリーナ12よりも下流側の部分には、吸気流量を検出するエアフローメータ13が設けられている。
吸気通路11におけるエアフローメータ13よりも下流側の部分には、吸気流量の調整用のバルブであるスロットルバルブ14が設けられている。スロットルバルブ14の近傍には、同スロットルバルブ14を開閉駆動するためのスロットルモータ15と、スロットルバルブ14の開度を検出するためのスロットルセンサ16と、が設けられている。また、吸気通路11におけるスロットルバルブ14よりも下流側の部分には、その内部を流れる吸気の圧力を検出する吸気管圧力センサ17が設置されている。なお、以下の説明では、スロットルバルブ14の開度をスロットル開度TAと記載する。また、吸気管圧力センサ17が検出する吸気の圧力を吸気管圧力PMと記載する。
吸気通路11における吸気管圧力センサ17よりも下流側の部分には、吸気中に燃料を噴射するインジェクタ18が設置されている。そして、吸気通路11は、吸気バルブ19を介して燃焼室20に接続されている。燃焼室20には、吸気と燃料との混合気を火花放電により点火する点火装置21が設置されている。
燃焼室20は、排気バルブ22を介して排気通路23に接続されている。排気通路23には、燃焼室20内で燃焼された混合気の空燃比を検出するための空燃比センサ24と、排気を浄化するための触媒装置25と、が設けられている。なお、上述のエンジン10の構成要素のうちのインジェクタ18、吸気バルブ19、燃焼室20、点火装置21、及び排気バルブ22は、エンジン10の各気筒にそれぞれ個別に設けられている。
エンジン10は、エンジン制御装置としての電子制御ユニット26により制御されている。電子制御ユニット26は、エンジン制御に係る各種の演算処理を行う演算処理回路27と、制御用のプログラムやデータを記憶したメモリ28とを備えている。そして、電子制御ユニット26には、上述のエアフローメータ13、スロットルセンサ16、吸気管圧力センサ17、及び空燃比センサ24の検出信号が入力されている。また、電子制御ユニット26には、クランク角センサ30、アクセルペダルセンサ32、車速センサ33、水温センサ34、吸気温センサ35、大気圧センサ36等の検出信号も入力されている。クランク角センサ30は、エンジン10の出力軸であるクランクシャフト29の回転角であるクランク角CRNKを検出するセンサであり、アクセルペダルセンサ32は、アクセルペダル31の踏込み量であるアクセルペダル開度ACCPを検出するセンサである。また、車速センサ33はエンジン10が搭載された車両の走行速度である車速Vを、水温センサ34はエンジン10の冷却水温THWを、吸気温センサ35は吸気通路11に吸入された吸気の温度である吸気温THAを、大気圧センサ36は大気圧PAを、それぞれ検出するセンサとなっている。
そして、電子制御ユニット26は、それらセンサの検出信号に基づき、スロットルモータ15、インジェクタ18、点火装置21などのアクチュエータの操作量を決定してそれらを操作することで、エンジン10の運転状態を制御している。なお、電子制御ユニット26は、クランク角センサ30によるクランク角CRNKの検出結果からエンジン回転数NEを演算している。
電子制御ユニット26は、エンジン制御の一環として各気筒のインジェクタ18が噴射する燃料の量の制御を、すなわち燃料噴射量制御を行っている。燃料噴射量制御に際して電子制御ユニット26はまず、エンジン10の各気筒に導入される吸気量を演算する。続いて、電子制御ユニット26は、吸気量の演算値を理論空燃比で割った商を指示噴射量の値として演算し、その指示噴射量分の燃料を噴射するように各気筒のインジェクタ18を操作することで燃料噴射量制御を行っている。
図2に、こうした燃料噴射量制御に係る電子制御ユニット26の処理の流れを示す。同図に示すように、本実施形態のエンジン制御装置における燃料噴射量制御は、第1演算処理P1、第2演算処理P2、判定処理P3、演算方式切替処理P4、及び操作処理P5の各処理を通じて行われる。
まず、第1演算処理P1では、AFM検出流量GAとエンジン回転数NEとに基づき、エンジン10の気筒に導入される吸気量が演算される。すなわち、第1演算処理P1では、エアフローメータ13の出力に基づいたマスフロー方式による吸気量の演算が行われる。以下の説明では、第1演算処理P1での吸気量の演算値を第1吸気量演算値MC1と記載する。
第2演算処理P2では、スロットル開度TAとエンジン回転数NEとに基づき、吸気量の演算が行われる。すなわち、第2演算処理P2では、スロットル開度TAに基づいたスロットルスピード方式による吸気量の演算が行われる。なお、以下の説明では、第2演算処理P2による吸気量の演算値を第2吸気量演算値MC2と記載する。
なお、エンジン10の吸気通路11では、吸気バルブ19の開閉に応じた間欠的な燃焼室20への吸気の流入により、吸気の圧力変動が発生する。吸気バルブ19の開閉に応じて発生した圧力変動は、吸気通路11を遡上して吸気通路11全体に伝搬される。判定処理P3では、吸気通路11におけるエアフローメータ13の設置箇所での吸気の圧力変動、すなわち吸気脈動が大きい状態にあるか否かの判定が行われる。以下の説明では、こうした吸気脈動が大きい状態にあるか否かの判定を、脈動判定と記載する。
判定処理P3での脈動判定は、次の態様で行われる。判定処理P3ではまず、AFM検出流量GAに基づき、最小流量GMINと平均流量GAVEとが求められる。図3に示すように、最小流量GMINは吸気脈動の周期T0におけるAFM検出流量GAの最小値を、平均流量GAVEは吸気脈動の周期T0におけるAFM検出流量GAの平均値を、それぞれ表している。こうした最小流量GMIN及び平均流量GAVEの値は、吸気脈動の周期T0毎に更新されることになる。なお、クランクシャフト29が2回転する毎に各気筒の点火順序が一巡する4ストロークエンジンの場合、吸気脈動の周期T0は、720°CAをエンジン10の気筒数で割った商となる。
続いて判定処理P3では、平均流量GAVEから最小流量GMINを引いた差を平均流量GAVEで割った商が、脈動率PRの値として求められる。一方、判定処理P3では、エンジン回転数NEに基づき脈動判定値PR0の値が求められる。そして、判定処理P3では、脈動率PRが脈動判定値PR0以上の場合に、吸気脈動が大きい状態にあると判定している。より詳しくは、脈動率PRが脈動判定値PR0以上の場合には脈動判定の結果を示すフラグである大脈動域判定フラグをセットする一方で、脈動率PRが脈動判定値PR0未満の場合には大脈動域判定フラグをクリアする。
なお、エンジン回転数NEが高いほど、単位時間あたりのエンジン10の各気筒への吸気の回数が多くなる。各気筒の吸気量は、単純に考えれば、吸気流量を単位時間あたりの吸気の回数で割った商となる。よって、脈動率PRが同じでも、その影響による第1吸気量演算値MC1の誤差は、エンジン回転数NEが低いほど大きくなる。これを反映して、脈動判定値PR0の値は、エンジン回転数NEが低いときには同エンジン回転数NEが高いときよりも小さい値となるように設定されている。
演算方式切替処理P4では、第1吸気量演算値MC1及び第2吸気量演算値MC2の2つの吸気量の演算値のうちで、操作処理P5に受け渡す吸気量の演算値が、判定処理P3での脈動判定の結果に応じて切り替えられる。具体的には、大脈動域フラグがクリアされているときには第1吸気量演算値MC1が、大脈動域フラグがセットされているときには第2吸気量演算値MC2が、それぞれ吸気量の演算値として操作処理P5に受け渡される。
操作処理P5では、演算方式切替処理P4から受け取った吸気量の演算値に基づいてインジェクタ18の燃料噴射量の指令値である指示噴射量Qの値が演算され、その指示噴射量Qの値分の燃料を噴射させるように各気筒のインジェクタ18の操作が行われる。より詳しくは、操作処理P5ではまず、演算方式切替処理P4から受け取った吸気量の演算値を理論空燃比で割った商がベース噴射量QBSEの値として演算される。さらに、空燃比センサ24の検出結果に基づく空燃比フィードバック補正などの補正をそのベース噴射量QBSEに施した値が指示噴射量Qの値として設定され、その値に基づきインジェクタ18の操作が行われる。
本実施形態の作用及び効果について説明する。
エンジン10の吸気通路11では、吸気バルブ19の間欠的な開弁により吸気脈動が発生する。こうした吸気脈動が大きくなると、その影響でエアフローメータ13の検出精度が低下する。
これに対して本実施形態では、第1演算処理P1においてエアフローメータ13の出力に基づくマスフロー方式により吸気量を演算するとともに、第2演算処理P2においてスロットル開度TAに基づくスロットルスピード方式により吸気量を演算している。エアフローメータ13の検出精度が低下すると、第1演算処理P1による吸気量の演算精度も低下する。そのため、吸気脈動が大きくなっているときにも、第1演算処理P1による第1吸気量演算値MC1を用いてインジェクタ18の指示噴射量Qを決定すると、燃料噴射量の制御精度が悪化する。本実施形態では、吸気脈動が小さいときには第1演算処理P1で演算した第1吸気量演算値MC1を用いて指示噴射量Qを決定する一方で、吸気脈動が大きいときには第2演算処理P2で演算した第2吸気量演算値MC2を用いて指示噴射量Qを決定している。このように本実施形態では、吸気脈動が大きいときには、燃料噴射量の決定に用いる吸気量の演算方式を、マスフロー方式からスロットルスピード方式に切り替えることで、吸気脈動の増大による燃料噴射量の制御精度の悪化を抑えている。
一方、吸気脈動の振れ幅を表す量としては、図3に示すような、全振幅Af、ピーク値側の片振幅Ap、及びボトム値側の片振幅Abがある。吸気脈動の全振幅Afは最大流量GMAXとその最小値である最小流量GMINとの差を、ピーク値側の片振幅Apは最大流量GMAXと平均流量GAVEとの差を、ボトム値側の片振幅Abは平均流量GAVEと最小流量GMINとの差を、それぞれ表している。なお、最大流量GMAXは、吸気脈動の周期T0におけるAFM検出流量GAの最大値である。
これに対して本実施形態では、判定処理P3において、吸気量の演算方式の切替えのための脈動判定を、AFM検出流量GAから求められた脈動率PRに基づき行っている。上述のように脈動率PRの値は、吸気脈動の周期T0における平均流量GAVE、及び最小流量GMINの差を平均流量GAVEで割った商として求められている。こうした本実施形態では、吸気脈動の振れ幅を評価するためのパラメータとして吸気脈動のボトム値側の片振幅Abを用いて脈動判定を行っている。
吸気脈動の大きさを評価するためのパラメータとしては、吸気脈動の全振幅Afやピーク値側の片振幅Apも利用可能である。これに対して本実施形態では、下記の理由により、脈動判定での吸気脈動の振れ幅を評価するためのパラメータとしてボトム値側の片振幅Abを採用している。
図4には、AFM検出流量GAが0以下とならない範囲で、すなわち吸気脈動が逆流域に達しない状態でエンジン10を運転しているときのAFM検出流量GAの波形が実線で示されている。以下の説明では、逆流域に達しない範囲で吸気脈動が生じている状態を逆流非発生状態と記載する。また、図4には、上記逆流非発生時の運転状態からエンジン回転数NE及び吸気量を一定に保つようにスロットル開度TAを調整しつつ、吸気バルブ19のバルブタイミングを遅角して、逆流域に達するまで吸気脈動が大きくなったときのAFM検出流量GAの波形が二点鎖線で示されている。以下の説明では、逆流域に達するまで吸気脈動が大きくなっている状態を逆流発生状態と記載する。上記態様で逆流非発生状態から逆流発生状態へと移行させた場合、エンジン回転数NE及び吸気量は一定であるため、平均流量GAVEは同じ値に保たれる。
また、上記態様での逆流非発生状態から逆流発生状態への移行に際してスロットル開度TAは増大される。スロットル開度TAが大きく、スロットルバルブ14における吸気の流路面積が拡大された状態では、吸気バルブ19の開閉に応じて生じた圧力変動がエアフローメータ13に伝わり易くなる。そのため、逆流非発生状態から逆流発生状態への移行に際してスロットル開度TAが増大されると、吸気脈動は大きくなる。このときの吸気脈動の増大に際してのボトム値側の片振幅Abの増加幅は、ピーク値側の片振幅Apの増加幅よりも大きくなる。そのため、逆流発生状態では、ピーク値側の片振幅Apよりもボトム値側の片振幅Abの方が大きくなる。よって、全振幅Af、ピーク値側の片振幅Ap、及びボトム値側の片振幅Abの中で、逆流非発生状態から逆流発生状態への移行に際して値の増加率が最も大きくなるのは、ボトム値側の片振幅Abとなる。
一方、エアフローメータ13は、吸気流量に対して非線形な出力特性を有している。そして、エアフローメータ13は、使用頻度の高い流量域ほど検出精度が高くなるように設計されている。吸気の逆流は限られた状況で発生するため、吸気流量が負の値となる流量域、すなわち逆流域ではエアフローメータ13の検出誤差が大きくなる。よって、AFM検出流量GAに基づいて全振幅Af、ピーク値側の片振幅Ap、及びボトム値側の片振幅Abを演算した場合、逆流域に達するまで吸気脈動が大きくなった状態では、それらの演算値のいずれにも誤差が生じることになる。こうした場合にも、ボトム値側の片振幅Abは、吸気脈動の増大に対する値の増加率が大きいため、誤差に関わらず、吸気脈動が大きくなればその値は有意な増加を示す。よって、逆流域に達する吸気脈動が発生する状況を考慮した場合には、全振幅Afやピーク値側の片振幅Apを用いるよりもボトム値側の片振幅Abを用いた方が、的確な脈動判定が可能となる。
ちなみに、エアフローメータ13には、吸気の流れ方向を検出可能なものと、検出不能なもの、すなわち順流、逆流を問わず、単純に吸気流量を検出するものと、がある。図4に示したAFM検出流量GAの波形は、吸気の流れ方向を検出可能なエアフローメータのものであり、逆流時のAFM検出流量GAは負の値となっている。吸気の流れ方向を検出不能なエアフローメータを採用した場合にも、全振幅Af、ピーク側の片振幅Ap、及びボトム側の片振幅Abの中で、逆流非発生状態から逆流発生状態への移行過程で増加率が最も大きくなるのは、ボトム側の片振幅Abとなる。そのため、吸気の流れ方向を検出不能なエアフローメータを採用している場合にも、全振幅Afやピーク側の片振幅Apを用いるよりも、ボトム側の片振幅Abを用いた方が的確に吸気の脈動判定が可能である。
以上の本実施形態のエンジン制御装置によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、吸気脈動が大きい状態にないと判定されているときにはマスフロー方式により演算した第1吸気量演算値MC1を、吸気脈動が大きい状態にあると判定されているときにはスロットルスピード方式により演算した第2吸気量演算値MC2を、それぞれ、燃料噴射量制御に用いる吸気量の演算値として使用している。そのため、吸気脈動が増大してマスフロー方式による吸気量の演算精度が低下したときの燃料噴射量の制御精度の低下が抑えられる。
(2)本実施形態では、AFM検出流量GAの平均値である平均流量GAVEと同AFM検出流量GAの最小値である最小流量GMINとの差が大きいことをもって、吸気脈動が大きい状態にあると判定している。そのため、エアフローメータ13の検出誤差が大きくなる逆流域に吸気脈動が達する状態となっているときにも、正確に脈動判定を行って、吸気量の演算方式を的確に切り替えられる。
(第2実施形態)
次に、エンジン制御装置の第2実施形態を、図5を併せ参照して詳細に説明する。なお本実施形態、及び後述の各実施形態にあって、上述の実施形態と共通する構成については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
スロットルバルブ14を介した吸気の圧力変動の伝播は、スロットル開度TAに大きく左右される。そのため、スロットル開度TAの微小変化が頻繁に繰り返されると、吸気脈動が頻繁に増減して、吸気量の演算方式が頻繁に切り替えられてしまい、エンジン制御が不安定となる虞がある。これに対して、本実施形態のエンジン制御装置では、吸気量の演算方式の切替え頻度を抑えるため、脈動判定値PR0にヒステリシスを設定している。すなわち、本実施形態では脈動判定値PR0として、大脈動域判定フラグがクリアされている場合に使用するセット判定値PRSと、大脈動域判定フラグがセットされている場合に使用するクリア判定値PRCと、の2つの判定値を用意している。セット判定値PRS及びクリア判定値PRCはいずれも、エンジン回転数NEに基づいて値が設定される判定値となっている。
図5に、エンジン回転数NEとセット判定値PRS及びクリア判定値PRCとの関係を示す。なお、セット判定値PRSは、第1実施形態における脈動判定値PR0と同様の態様で値が設定される。一方、同図に示すように、各エンジン回転数NEにおけるクリア判定値PRCは、同一のエンジン回転数NEにおけるセット判定値PRSよりも小さい値となるように設定されている。そして、本実施形態のエンジン制御装置における判定処理P3では、大脈動域判定フラグがクリアされている場合にはセット判定値PRSを、大脈動域判定フラグがセットされている場合にはクリア判定値PRCを、それぞれ脈動判定値PR0の値として設定して脈動判定を行っている。
本実施形態のエンジン制御装置によっても、上述の(1)及び(2)の効果をそうすることができる。さらに本実施形態のエンジン制御装置によれば、吸気量の演算方式の切替え頻度を抑えられるため、エンジン制御が安定しやすくなる。
(第3実施形態)
次に、エンジン制御装置の第3実施形態を、図6及び図7を併せ参照して説明する。
上述のように第1実施形態及び第2実施形態では、ボトム値側の片振幅Abに基づき脈動判定を行っていた。そして、ボトム値側の片振幅Abを、吸気脈動の周期T0におけるAFM検出流量GAの平均値である平均流量GAVEと同周期T0におけるAFM検出流量GAの最小値である最小流量GMINとの差として求めていた。これら平均流量GAVE及び最小流量GMINの値の更新は、吸気脈動の周期T0毎にしか行うことができない。そのため、吸気脈動が実際に大きくなってから、マスフロー方式からスロットルスピード方式に吸気量の演算方式が切り替えられるまでに最大で周期T0分の遅延が発生してしまう。これに対して本実施形態では、下記の態様で判定処理P3を実施することで、上記のような吸気量の演算方式の切替えの遅延を抑えている。
図6は、本実施形態のエンジン制御装置が判定処理P3において行う脈動判定処理のフローチャートを示している。電子制御ユニット26は、エンジン10の運転中、同図6に示される脈動判定処理を既定のクランク角毎に繰り返し実行している。ちなみに、脈動判定処理の実行間隔T1は、2以上の整数Mで吸気脈動の周期T0を割った商となるように設定されている。すなわち、脈動判定処理は、吸気脈動の周期T0にM回実行される。
脈動判定処理が開始されると、まずステップS100において、大脈動域判定フラグがクリアされているか否かが判定される。そして、大脈動域判定フラグがクリアされている場合(YES)にはステップS110に、大脈動域判定フラグがセットされている場合(NO)にはステップS180に、それぞれ処理が進められる。
ステップS110に処理が進められた場合にはそのステップS110において、カウンタCNTの値が0にクリアされる。続くステップS120では、現在のAFM検出流量GAの値が取得される。そしてステップS130では、AFM検出流量GAの修正移動平均MMAが求められ、その値が平均流量GAVE1の値として設定される。なお、AFM検出流量GAの修正移動平均MMAは、式(1)に基づき値を更新することで求められている。なお、式(1)におけるMMA[i-1]は更新前の修正移動平均MMAの値を、MMA[i]は更新後の修正移動平均MMAの値を、それぞれ示している。また、式(1)におけるNは定数であり、2以上の整数が値として設定されている。
Figure 0007268550000001
その後、ステップS140において、平均流量GAVE1からAFM検出流量GAを引いた差を平均流量GAVE1で割った商が脈動率PR1の値として求められる。続く、ステップS150では、脈動率PR1が脈動判定値PR0よりも大きいか否かが判定される。そして、脈動率PR1が脈動判定値PR0よりも大きい場合(YES)にはステップS160において大脈動域判定フラグがセットされた後に、脈動率PRが脈動判定値PR0以下の場合(NO)にはステップS170において大脈動域判定フラグがクリアされた後に、それぞれ今回の脈動判定処理が終了される。
一方、ステップS100において大脈動域判定フラグがセットされていると判定されてステップS180に処理が進められた場合には、そのステップS180においてカウンタCNTの値が1加増される。そして、続くステップS190では、カウンタCNTの値がM以上であるか否かが判定され、M以上の値である場合(NO)には上述のステップS110に、M未満の値である場合(YES)にはそのまま今回の脈動判定処理が終了される。
本実施形態の作用及び効果を説明する。
第1実施形態及び第2実施形態では、平均流量GAVEから最小流量GMINを引いた差を平均流量GAVEで割った商を脈動率PRの値として求めた上で脈動判定を行っていた。これに対して本実施形態では、平均流量GAVEからAFM検出流量GAの瞬時値を引いた差を平均流量GAVE1で割った商を脈動率PR1の値として求めた上で脈動判定を行っている。
当然ながら、AFM検出流量GAの瞬時値は、その最小値である最小流量GMINを下回ることはない。よって、AFM検出流量GAの瞬時値から求められた脈動率PR1が、吸気脈動の周期T0において一瞬でも脈動判定値PR0を超える場合には、その周期T0における最小流量GMINから求められた脈動率PRも自ずと脈動判定値PR0を超えることになる。よって、最小流量GMINの代わりに、AFM検出流量GAの瞬時値を用いて脈動判定を行うことで、吸気脈動が大きい状態にあるとの判定を、ひいては吸気脈動の増大に応じた吸気量の演算方式の切替えを、吸気脈動の周期T0の終了を待たずに即座に実行可能となる。すなわち、本実施形態では、AFM検出流量GAの瞬時値を平均流量GAVEから引いた差が大きい値となったことをもって、平均流量GAVEと最小流量GMINとの差が大きい状態にあることを確認して、脈動判定を行っている。
ちなみに、本実施形態では、AFM検出流量GAの修正移動平均を吸気脈動の周期における平均流量の近似値として求めている。そしてこれにより、平均流量GAVE1についても、脈動判定処理の実行毎に値の更新を可能としている。
図7には、本実施形態における脈動判定の実施態様の一例が示されている。なお、図7(a)はAFM検出流量GAの、図7(b)は脈動率PR1の、図7(c)は大脈動域判定フラグの、図7(d)はカウンタCNTの、それぞれの値の推移を示している。なお、図7(b)の脈動率PR1の推移を示す曲線上に付された点は、脈動率PR1に基づく脈動判定処理の実施時期を示している。
図7における時刻t1以前の期間には、大脈動域判定フラグがクリアされている。この期間には、カウンタCNTの値は0に保持されている。また、脈動判定処理の実行毎に、すなわち実行間隔T1毎に、その時点のAFM検出流量GAの値、すなわちAFM検出流量GAの瞬時値に基づく脈動率PRの演算(S130,S140)、及び脈動率PRに基づく脈動判定(S150)が実施される。
図7では、時刻t1の直前から、AFM検出流量GAの変動幅が、すなわち吸気脈動が大きくなっている。上述のように本実施形態では、最小流量GMINの代わりにAFM検出流量GAの瞬時値を用いて脈動率PR1を求めており、吸気脈動の周期T0における最小流量GMINが確定する前に、吸気脈動が大きい状態にあると判定できる。図7の場合には、時刻t1に、脈動率PR1が脈動判定値PR0を超える値となって、大脈動域判定フラグがクリアされた状態からセットされた状態に切り替えられている。
上述のように、大脈動域判定フラグがセットされているときには、脈動判定処理の実行毎にカウンタCNTの値が1ずつ加増される。そして、脈動判定処理では、大脈動域判定フラグがセットされており、かつカウンタCNTの値がM未満の場合には、実質的な脈動判定をせずに処理が終了される。上述のように脈動判定処理の実行間隔T1は、吸気脈動の周期T0をMで割った商となるように設定されており、カウンタCNTの0からMへの加増に要する期間は吸気脈動の周期T0と同じとなる。よって、大脈動域判定フラグがセットされてから吸気脈動の周期T0が経過するまでの期間は、脈動判定処理でのステップS150での判定、すなわち脈動判定の実施は保留される。
時刻t1から吸気脈動の周期T0に相当する時間が経過した時刻t2には、カウンタCNTがMまで加増されて、脈動判定処理でのステップS150での脈動判定が実施される。AFM検出流量GAの瞬時値に基づき求められる脈動率PR1の値は、吸気脈動の周期T0に同期して増減するため、時刻t2は、脈動率PR1の増減周期における同脈動率PR1が増大している時期となる。
図7の場合、時刻t2においても、脈動率PR1は脈動判定値PR0を超えており、大脈動域判定フラグはセットされた状態に維持される。なお、カウンタCNTの値は、この時点で0にクリアされ、その後、脈動判定処理の実行毎に1ずつ加増される。よって、大脈動域判定フラグがセットされ続けている間は、脈動率PR1に基づく脈動判定は、吸気脈動の周期T0毎に実施される。
図7の場合、時刻t2から吸気脈動の周期T0に相当する時間が経過した時刻t3を経て、その時刻t3から吸気脈動の周期T0に相当する時間が経過した時刻t4までは、大脈動域判定フラグがセットされた状態に保持されている。なお、吸気脈動は時刻t3と時刻t4との間の時期に減少しており、その減少後の最初の脈動判定が行われる時刻t4に、大脈動域判定フラグがセットされた状態からクリアされた状態に切り替えられている。
以上の本実施形態のエンジン制御装置によれば、上述の(1)及び(2)の効果に加えて更に以下の効果を奏することができる。
(3)吸気脈動が小さい状態から大きい状態に変化したことを速やかに判定できる。また、その結果として、吸気脈動の増大により吸気量の演算精度が低下して燃料噴射量の制御精度が低下する期間が短くなる。
(第4実施形態)
続いて、エンジン制御装置の第4実施形態を、図8を併せ参照して説明する。なお、本実施形態のエンジン制御装置は、判定処理P3において後述の強制判定オフ処理を併せ実施する以外は、第3実施形態のエンジン制御装置と同じ構成となっている。
第3実施形態のエンジン制御装置では、吸気脈動の小さい状態から大きい状態への変化については速やかな判定が可能である。ただし、吸気脈動が大きい状態にあると判定している期間は、吸気脈動の周期T0毎に脈動判定を実施しているため、吸気脈動が大きい状態から小さい状態に変化したことの判定については、最大で吸気脈動の周期T0分の遅れが生じる可能性がある。これに対して本実施形態のエンジン制御装置は、判定処理P3において、下記の強制判定オフ処理を実施することで、吸気脈動が大きい状態から小さい状態に変化したことの判定の遅延を抑えるものとなっている。
図8に、そうした強制判定オフ処理のフローチャートを示す。本処理は、エンジン10の運転中に電子制御ユニット26により、既定の制御周期毎に繰り返し実行される。
本処理が開始されるとまずステップS200において、大脈動域判定フラグがセットされているか否かが判定される。そして、大脈動域判定フラグがセットされている場合(YES)にはステップS210に処理が進められ、クリアされている場合(NO)にはそのまま今回の強制判定オフ処理が終了される。
ステップS210に処理が進められると、そのステップS210において、吸気管圧力PMが既定の低圧判定値PM0未満であるか否かが判定される。そして、吸気管圧力PMが低圧判定値PM0未満の場合(YES)にはステップS230に、吸気管圧力PMが低圧判定値PM0以上の場合(NO)にはステップS220に、それぞれ処理が進められる。
ステップS220に処理が進められた場合にはそのステップS220において、スロットル開度TAが既定の低開度判定値TA0未満であるか否かが判定される。そして、スロットル開度TAが低開度判定値TA0未満の場合(YES)にはステップS230に処理が進められ、スロットル開度TAが低開度判定値TA0以上の場合(NO)にはそのまま今回の強制判定オフ処理が終了される。
ステップS230に処理が進められた場合にはそのステップS230において、大脈動域判定フラグがクリアされる。そしてその後、今回の強制判定オフ処理が終了される。
本実施形態の作用及び効果を説明する。
スロットル開度TAが小さいときには、吸気の圧力変動がスロットルバルブ14を通過し難くなるため、吸気脈動は小さくなる。そのため、第1吸気量演算値MC1の演算精度の低下を招く程度の大きい吸気脈動は、スロットル開度TAが一定の開度よりも大きい状況でのみ発生する。一方、スロットル開度TAが減少されると、吸気管圧力PMは低下する。そのため、第1吸気量演算値MC1の演算精度の低下を招く程度の大きい吸気脈動は、吸気管圧力PMが一定の圧力よりも大きい状況でのみ発生する。
そこで、本実施形態では、第1吸気量演算値MC1の演算精度の低下を招く程度の大きい吸気脈動が発生するスロットル開度TAの下限値を上述の低開度判定値TA0の値として設定している。また、第1吸気量演算値MC1の演算精度の低下を招く程度の大きい吸気脈動が発生する吸気管圧力PMの下限値を、上述の低圧判定値PM0の値として設定している。そして、大脈動域判定フラグがセットされているときに、吸気管圧力PMが低圧判定値PM0未満に低下した場合、又はスロットル開度TAが低開度判定値TA0未満に減少した場合には、その時点で大脈動域判定フラグをクリアしている。そのため、急減速時のようにスロットル開度TAが急に閉じられた場合には、吸気脈動の周期T0毎に行われる脈動率PR1に基づく脈動判定の結果を待たずに、吸気脈動が大きい状態から小さい状態へ変化したことを速やかに判定できることがある。
以上の本実施形態のエンジン制御装置によれば、上述の(1)及び(2)の効果に加えて更に以下の効果を奏することができる。
(4)吸気脈動が大きい状態から小さい状態に変化したことを速やかに判定できる。
(第5実施形態)
続いて、エンジン制御装置の第5実施形態を、図9を併せ参照して説明する。なお、本実施形態のエンジン制御装置は、第3実施形態のエンジン制御装置における脈動判定処理を、図9に示す態様で行うものとなっている。本実施形態でも、脈動判定処理は、電子制御ユニット26により、第3実施形態の場合と同じ間隔で実行される。
脈動判定処理が開始されると、まずステップS300において、大脈動域判定フラグ、及び仮判定フラグが双方共にクリアされているか否かが判定される。そして、大脈動域判定フラグ及び仮判定フラグが共にクリアされている場合(YES)にはステップS310に、大脈動域判定フラグ及び仮判定フラグの少なくとも一方がセットされている場合(NO)にはステップS400に、それぞれ処理が進められる。
ステップS310に処理が進められた場合にはそのステップS310において、カウンタCNTの値が0にクリアされる。続くステップS320では、現在のAFM検出流量GAの値が取得される。そしてステップS330では、AFM検出流量GAの修正移動平均MMAが求められ、その値が平均流量GAVE1の値として設定される。その後、ステップS340において、平均流量GAVE1からAFM検出流量GAを引いた差を平均流量GAVE1で割った商が脈動率PR1の値として求められる。続く、ステップS350では、脈動率PR1が脈動判定値PR0よりも大きいか否かが判定される。脈動率PR1が脈動判定値PR0以下の場合(NO)には、ステップS360において大脈動域判定フラグがクリアされた後に、今回の脈動判定処理が終了される。一方、脈動率PR1が脈動判定値PR0よりも大きい場合(YES)には、ステップS370に処理が進められる。
ステップS370に処理が進められると、そのステップS370において、仮判定フラグがセットされているか否かが判定される。そして、仮判定フラグがクリアされている場合(NO)にはステップS380において仮判定フラグがセットされた後、今回の本ルーチンの処理が終了される。一方、仮判定フラグがセットされている場合(YES)には、ステップS390において仮判定フラグがクリアされるとともに大脈動域判定フラグがセットされた後に、今回の脈動判定処理が終了される。
一方、ステップS300において大脈動域判定フラグ及び仮判定フラグの少なく一方がセットされていると判定されてステップS400に処理が進められた場合には、そのステップS400においてカウンタCNTの値が1加増される。そして、続くステップS410では、カウンタCNTの値がM以上であるか否かが判定され、M以上の値である場合(NO)には上述のステップS310に、M未満の値である場合(YES)にはそのまま今回の脈動判定処理が終了される。
本実施形態のエンジン制御装置でも、第3実施形態と同様に、最小流量GMINの代わりに、AFM検出流量GAの瞬時値を用いて脈動判定を行っている。ただし、AFM検出流量GAの瞬時値は、ノイズの影響等により一時的に本来よりも低い流量を示す値となることがあり、それにより吸気脈動が大きい状態にあると誤判定する虞がある。
これに対して本実施形態では、最初に脈動率PR1が脈動判定値よりも大きい値となったときには、大脈動域判定フラグはクリアしたまま、仮判定フラグのみがセットされる。そして、吸気脈動の周期T0が経過したときに、再び脈動率PR1が脈動判定値よりも大きい値となっている場合に、大脈動域判定フラグがセットされる。すなわち、本実施形態では、吸気脈動の2周期に渡って連続して脈動率PR1が脈動判定値を超える場合に吸気脈動が大きい状態にあると判定される。
以上の本実施形態のエンジン制御装置によれば、上述の(1)~(3)の効果に加えて更に以下の効果を奏することができる。
(5)吸気脈動の2周期に渡って連続して脈動率PR1が脈動判定値を超える場合に吸気脈動が大きい状態にあると判定している。一時的なノイズの影響による誤判定が吸気脈動の2周期に渡って続く可能性は殆どないため、ノイズの影響による誤まった脈動判定を抑えられる。
以上の各実施形態は、以下のように変更して実施することができる。各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・第1及び第2実施形態では、脈動判定に用いる平均流量GAVEを、吸気脈動の周期におけるAFM検出流量GAの単純平均により求めていた。また、第3~第5実施形態では、脈動判定に用いる平均流量GAVE1を、AFM検出流量GAの修正移動平均により求めていた。これら平均流量GAVE、GAVE1の演算態様は、吸気脈動の周期における吸気流量の平均値、あるいはその近似値を演算可能な限りにおいて適宜に変更してもよい。例えば第1及び第2実施形態での脈動判定に用いる平均流量GAVEをAFM検出流量GAの修正移動平均により求めるようにしてもよい。
・第3~第5実施形態のエンジン制御装置での脈動判定に用いる脈動判定値に、第2実施形態のようなヒステリシスを設定してもよい。
・ノイズの影響により最小流量GMINが一時的に本来よりも低い流量を示す値となることがある。そのため、第1実施形態のように最小流量GMINを用いて脈動判定を行う場合にも、吸気脈動の2周期に渡って連続して脈動率PRが脈動判定値を超える場合に吸気脈動が大きい状態にあると判定することで、ノイズの影響による誤判定を抑えられる。
・第4実施形態における強制判定オフ処理では、吸気管圧力PMが低圧判定値PM0未満であること、及びスロットル開度TAが低開度判定値TA0未満であること、の少なくとも一方が成り立つ場合に大脈動域判定値をセットした状態からクリアした状態に切り替えていた。吸気管圧力PMが低圧判定値PM0未満であること、及びスロットル開度TAが低開度判定値TA0未満であること、の双方が共に成立した場合に大脈動域判定値をセットした状態からクリアした状態に切り替えるようにしてもよい。また、図8のステップS210及びステップS220の2つの判定のうち、ステップS210の判定のみを省略してスロットル開度TAのみに基づいて強制判定オフ処理を行うようにしたり、図8のステップS220の判定のみを省略して吸気管圧力PMのみに基づいて強制判定オフ処理を行うようにしたり、することも可能である。
・第1実施形態及び第2実施形態では、平均流量GAVEと最小流量GMINの差を平均流量GAVEで割った商を脈動率PRの値として求め、その脈動率PRが脈動判定値を超えるか否かで脈動判定を行っていた。すなわち、吸気流量に対する吸気脈動の振幅の相対的な大きさが脈動判定値を超える状態を吸気脈動が大きい状態として脈動判定を行っていた。これに対して吸気脈動の純粋な大きさが問題となる場合等には、平均流量GAVEと最小流量GMINの差が脈動判定値を超えるか否かで脈動判定を行うようにしてもよい。また同様に、第3~第5実施形態での脈動判定を、平均流量GAVE1からAFM検出流量GAの瞬時値を引いた差が脈動判定値を超えるか否かで行うようにしてもよい。
・上記各実施形態における第2演算処理P2では、スロットルスピード方式により吸気量を演算していたが、吸気管圧力PMの検出値に基づくスピードデンシティ方式により吸気量を演算するようにしてもよい。こうした場合にも、第2演算処理P2では、エアフローメータ13の出力を用いずに吸気量が演算される。そのため、吸気脈動が大きい状態となっているときのインジェクタ18の指示噴射量Qの決定に使用する吸気量の演算値として第2演算処理P2の吸気量の演算値を用いれば、吸気脈動の増大による燃料噴射量の制御精度の低下が抑えられる。
・上記各実施形態では、第1吸気量演算値MC1及び第2吸気量演算値MC2の中から演算方式切替処理P4により選択された吸気量の演算値をインジェクタ18の指示噴射量Qの決定に使用していた。エンジン10に設けられたインジェクタ18以外のアクチュエータの操作量の決定に、演算方式切替処理P4が選択した吸気量の演算値を用いるようにしてもよい。そうしたアクチュエータの操作量としては、スロットルモータ15に対するスロットル開度TAの指示値や、点火装置21に対する混合気の点火時期の指示値が考えられる。他にも、バルブタイミング可変機構19Aに対するバルブタイミングの指示値、EGR装置に対する排気の再循環量の指示値、ベーパパージ機構に対する燃料蒸気の放出量の指示値なども、上記アクチュエータの操作量とすることができる。
10…エンジン、11…吸気通路、12…エアクリーナ、13…エアフローメータ、14…スロットルバルブ、15…スロットルモータ、16…スロットルセンサ、17…吸気管圧力センサ、18…インジェクタ、19…吸気バルブ、19A…バルブタイミング可変機構、20…燃焼室、21…点火装置、22…排気バルブ、23…排気通路、24…空燃比センサ、25…触媒装置、26…電子制御ユニット、27…演算処理回路、28…メモリ、29…クランクシャフト、30…クランク角センサ、31…アクセルペダル、32…アクセルペダルセンサ、33…車速センサ、34…水温センサ、35…吸気温センサ、36…大気圧センサ、P1…第1演算処理、P2…第2演算処理、P3…判定処理、P4…演算方式切替処理、P5…操作処理。

Claims (4)

  1. 吸気通路の吸気流量を検出するエアフローメータ、スロットルバルブのスロットル開度を検出するためのスロットルセンサ、及び前記吸気通路における前記スロットルバルブよりも下流側の部分の内部を流れる吸気の圧力を検出する吸気管圧力センサを有するエンジンに適用されて、同エンジンに設置されたインジェクタを操作することで同エンジンの運転制御を行うエンジン制御装置において、
    エンジン制御に係る演算処理を行う演算処理回路と、制御用のプログラムを記憶したメモリと、を備え、
    前記演算処理回路が、前記メモリに記憶されている前記プログラムに基づいて、
    前記エンジンの気筒に導入される吸気量を演算する処理であって、前記エアフローメータの検出結果に基づいて前記吸気量を検出する第1演算処理と、
    前記エアフローメータの検出結果を用いずに、前記スロットルセンサが検出する前記スロットル開度に基づくスロットルスピード方式、又は前記吸気管圧力センサが検出する圧力に基づくスピードデンシティ方式により、前記吸気量を演算する第2演算処理と、
    前記エアフローメータにより検出された前記吸気流量の瞬時値を平均流量から引いた差を前記平均流量で割った商である脈動率が、既定の脈動判定値以上である場合に、吸気脈動が大きい状態にあると判定する判定処理と、
    前記判定処理により吸気脈動が大きい状態にあると判定されていないときには前記第1演算処理による前記吸気量の演算値を、前記判定処理により吸気脈動が大きい状態にあると判定されているときには前記第2演算処理による前記吸気量の演算値を、それぞれ選択する演算方式切替処理と、
    前記演算方式切替処理で選択した前記吸気量の演算値に基づいて前記インジェクタの燃料噴射量の指令値である指示噴射量の値を演算し、前記指示噴射量分の燃料を噴射するように前記インジェクタを操作する操作処理と、
    を行うエンジン制御装置。
  2. 前記判定処理は、吸気脈動が大きい状態にあると判定している状況下で前記スロットル開度が既定の低開度判定値未満の開度となった場合、吸気脈動が大きい状態にないと判定する請求項1に記載のエンジン制御装置。
  3. 前記判定処理は、吸気脈動が大きい状態にあると判定している状況下で前記吸気の圧力が既定の低圧判定値未満の圧力となった場合、吸気脈動が大きい状態にないと判定する請求項1又は請求項2に記載のエンジン制御装置。
  4. 前記判定処理は、前記脈動率が前記脈動判定値以上である状態が吸気脈動の2周期に渡って続いた場合に吸気脈動が大きい状態にあると判定する請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のエンジン制御装置。
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