JP7267751B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真プロセス等を利用した画像形成装置に関する。
従来の電子写真プロセスを用いた画像形成装置は、熱定着装置を備えている。熱定着装置は、電子写真プロセス等の画像形成部により転写紙上に形成された未定着の画像(トナー像)を転写紙上に定着させる。熱定着装置では、例えば、ハロゲンヒータを熱源とする熱ローラ式やセラミック面状発熱体(以下、面発という)ヒータを熱源とするフィルム加熱方式等が用いられている。セラミック面発ヒータを熱源とする定着装置を有する画像形成装置では、次のような現象が発生する。発熱体が、最大通紙幅に対応した長さ、又は所定の紙種の幅に対応した長さである場合、発熱体の長さよりも短い通紙幅の転写紙(以下、小サイズ紙という)を搬送したときに、発熱領域かつ非通紙領域で通紙域に比べて温度が高くなってしまう場合がある。以下、この現象を非通紙部昇温という。ここで、所定の紙種とは、例えば、A4サイズやB4サイズといった定型の転写紙等であり、以下、これらを普通サイズ紙という。非通紙領域において温度が高くなりすぎると、セラミック面発ヒータを支持する部材等、周囲の部材にダメージを与えてしまう場合がある。従来、この影響を緩和するために、端部の温度を検知若しくは予測し、又は転写紙の幅のサイズに従って転写紙に画像形成を行う際のスループットを小さくするスループットダウン制御を行っていた。
このスループットの低下を抑えるために、例えば特許文献1では、異なる長さの発熱体を複数備え、切り替えリレーにより電力が供給される発熱体を排他的に切り替え、転写紙のサイズに応じた長さの発熱体を選択的に用いる構成が提案されている。転写紙のサイズに応じた長さの発熱体を選択的に用いることにより、非通紙部昇温が生じないようになるとともに、非通紙部昇温を緩和するために実施していたスループットダウン制御も不要となり、小サイズ紙に関しても高い生産性を実現することが可能となる。
特開2001-100558号公報
従来の画像形成装置では、切り替えリレーの切り替えに、物理的にリレーが切り替わるまでの時間として、例えば約200msec(ミリ秒)の時間が必要である。そのため、サイズの異なる転写紙を、サイズに応じた発熱体を用いて連続でプリントする場合には、切り替え前の転写紙の定着処理が終了してから切り替え後の転写紙の定着処理が開始されるまでの間に、切り替え時間を設ける必要がある。
また、切り替えリレーを長手方向の幅の短い発熱体から長手方向の幅の長い発熱体に切り替える場合、それまでのプリント内容によっては、長手方向の端部の温度が長手方向の中央部の温度と比べて大きく低くなっている場合がある。この場合、長手方向の端部における定着性を保証するために、リレーの切り替え待ち時間に加え、長手方向の端部が定着可能な温度に上昇するまでの待ち時間も設ける必要がある。つまり、サイズの異なる転写紙を連続してプリントする場合、サイズの等しい転写紙を連続してプリントする場合に比べ、生産性が低下する。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、定着装置へのダメージや定着不良の発生を防止しつつ、生産性を向上させることを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、以下の構成を備える。
(1)記録材にトナー像を形成する画像形成手段と、少なくとも第1の発熱体と前記第1の発熱体よりも長手方向における長さが短い第2の発熱体とを有するヒータを備え、前記画像形成手段により記録材上に形成された未定着のトナー像を定着する定着手段と、前記ヒータの前記第1の発熱体又は前記第2の発熱体のいずれか一方に対して電力供給可能となるように電力供給経路を切り替える切替手段と、前記切替手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記長手方向において第1の幅の記録材と前記第1の幅より短い第2の幅の記録材とが混在した複数の記録材に印刷を行う場合に、前記第1の発熱体に電力を供給する第1の電力供給路に切り替えて前記第1の幅の記録材を定着させた後、前記第2の幅の記録材を第1の枚数連続して定着するときは、前記第1の発熱体により前記第2の幅の記録材を定着させ、前記第2の幅の記録材を前記第1の枚数より多い第2の枚数連続して定着するときは、前記第2の幅の記録材を定着する前に、前記第1の電力供給路から、前記第2の発熱体に電力を供給する第2の電力供給路に切り替えて前記第2の幅の記録材を定着させることを特徴とする画像形成装置。
(2)記録材にトナー像を形成する画像形成手段と、少なくとも第1の発熱体と前記第1の発熱体よりも長手方向における長さが短い第2の発熱体とを有するヒータを備え、前記画像形成手段により記録材上に形成された未定着のトナー像を定着する定着手段と、前記ヒータの前記第1の発熱体又は前記第2の発熱体のいずれか一方に対して電力供給可能となるように電力供給経路を切り替える切替手段と、前記長手方向において第1の幅の記録材と前記第1の幅より短い第2の幅の記録材とが混在した複数の記録材に印刷を行う場合に、前記第2の幅の記録材が連続して印刷される枚数が所定枚数以上である場合に、前記切替手段により前記電力供給経路を前記第2の発熱体に切り替えるように制御する制御手段と、前記ヒータの前記長手方向における中央部及び端部の温度を検知する検知手段と、を備え、前記第1の幅の記録材は、前記第1の発熱体の前記長手方向の長さに対応した幅を有する記録材であり、前記第2の幅の記録材は、前記第2の発熱体の前記長手方向の長さに対応した幅を有し前記第1の幅の記録材よりも短い幅を有する記録材であり、前記制御手段は、 前記電力供給経路を前記第2の発熱体に電力が供給されるように切り替えている状態において、前記第2の幅の記録材の後に前記第1の幅の記録材に印刷が行われる場合に、前記切替手段により前記電力供給経路を前記第1の発熱体に電力が供給されるように切り替えるように制御し、前記電力供給経路を前記第2の発熱体に電力が供給されるように切り替えている状態において、前記第2の幅の記録材が連続して印刷されている間であっても、前記第2の幅の記録材の後に前記第1の幅の記録材に印刷が行われる予定である場合には、前記切替手段により前記電力供給経路を前記第1の発熱体に電力が供給されるように予め切り替えるように制御し、前記電力供給経路を前記第2の発熱体に電力が供給されるように切り替えている状態において、前記第2の幅の記録材が連続して印刷されている間に、前記検知手段により検知した前記中央部における温度と前記端部における温度との差が所定の温度差以上となったタイミングで前記切替手段により前記電力供給経路を前記第1の発熱体に電力が供給されるように切り替えるように制御することを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、定着装置へのダメージや定着不良の発生を防止しつつ、生産性を向上させることができる。
実施例1~3の画像形成装置の全体構成図 実施例1~3の画像形成装置の制御ブロック図 実施例1~3の定着装置の長手方向の中央部付近の断面模式図 実施例1~3のヒータの模式図、定着装置の電力制御回路の模式図 実施例1の画像形成装置の動作を示すタイムチャート 実施例1の画像形成装置の動作を示すタイムチャート 実施例1の画像形成装置の動作を示すタイムチャート 実施例1の画像形成装置の動作を示すタイムチャート 実施例1の画像形成装置のヒータ切り替え実施判断を示すフローチャート 実施例2の画像形成装置のヒータ切り替え実施判断を示すフローチャート 実施例3の画像形成装置の動作を示すタイムチャート 実施例3の画像形成装置のヒータ切り替え実施判断を示すフローチャート 実施例4のヒータの模式図、定着装置の電力制御回路の模式図 実施例4の画像形成装置のヒータ切り替え実施判断を示すフローチャート
以下、図面を参照しながら本発明の実施例について説明する。
[全体構成]
図1は実施例1の定着装置を搭載した一例の画像形成装置である、インライン方式のカラー画像形成装置を示す構成図である。図1を用いて電子写真方式のカラー画像形成装置の動作を説明する。なお、第1ステーションをイエロー(Y)色のトナー画像形成用のステーション、第2ステーションをマゼンタ(M)色のトナー画像形成用のステーションとしている。また、第3ステーションをシアン(C)色のトナー画像形成用のステーション、第4ステーションをブラック(K)色のトナー画像形成用のステーションとしている。
第1ステーションで、像担持体である感光ドラム1aは、OPC感光ドラムである。感光ドラム1aは金属円筒上に感光して電荷を生成するキャリア生成層、発生した電荷を輸送する電荷輸送層等からなる機能性有機材料が複数層積層されたものであり、最外層は電気的導電性が低くほぼ絶縁である。帯電手段である帯電ローラ2aが感光ドラム1aに当接され、感光ドラム1aの回転に伴い、従動回転しなから感光ドラム1a表面を均一に帯電する。帯電ローラ2aには直流電圧又は交流電圧を重畳した電圧が印加され、帯電ローラ2aと感光ドラム1a表面とのニップ部から、回転方向の上流側及び下流側の微小な空気ギャップにおいて放電が発生することにより感光ドラム1aが帯電される。クリーニングユニット3aは、後述する転写後に感光ドラム1a上に残ったトナーをクリーニングするユニットである。現像手段である現像ユニット8aは、現像ローラ4a、非磁性一成分トナー5a、現像剤塗布ブレード7aからなる。感光ドラム1a、帯電ローラ2a、クリーニングユニット3a、現像ユニット8aは、画像形成装置に対して着脱自在な一体型のプロセスカートリッジ9aとなっている。
露光手段である露光装置11aは、レーザー光を多面鏡によって走査させるスキャナユニット又はLED(発光ダイオード)アレイから構成され、画像信号に基づいて変調された走査ビーム12aを感光ドラム1a上に照射する。また、帯電ローラ2aは、帯電ローラ2aへの電圧供給手段である帯電高電圧電源20aに接続されている。現像ローラ4aは、現像ローラ4aへの電圧供給手段である現像高電圧電源21aに接続されている。1次転写ローラ10aは、1次転写ローラ10aへの電圧供給手段である1次転写高電圧電源22aに接続されている。以上が第1ステーションの構成であり、第2、第3、第4ステーションも同様の構成をしている。他のステーションについて、第1ステーションと同一の機能を有する部品は同一の符号を付し、符号の添え字にステーションごとにb、c、dを付している。なお、以下の説明において、特定のステーションについて説明する場合を除き、添え字a、b、c、dを省略する。
中間転写ベルト13は、その張架部材として2次転写対向ローラ15、テンションローラ14、補助ローラ19の3本のローラにより支持されている。テンションローラ14のみバネで中間転写ベルト13を張る方向の力が加えられており、中間転写ベルト13に適当なテンション力が維持されるようになっている。2次転写対向ローラ15はメインモータ(不図示)からの回転駆動を受けて回転し、外周に巻かれた中間転写ベルト13が回動する。中間転写ベルト13は感光ドラム1a~1d(例えば、図1では反時計回り方向に回転)に対して順方向(例えば、図1では時計回り方向)に略同速度で移動する。また、中間転写ベルト13は、矢印方向(時計回り方向)に回転し、1次転写ローラ10は中間転写ベルト13をはさんで感光ドラム1と反対側に配置されて、中間転写ベルト13の移動に伴い従動回転する。中間転写ベルト13をはさんで感光ドラム1と1次転写ローラ10とが当接している位置を1次転写位置という。補助ローラ19、テンションローラ14及び2次転写対向ローラ15は電気的に接地されている。なお、第2~第4ステーションも1次転写ローラ10b~10dは第1ステーションの1次転写ローラ10aと同様の構成としているので説明を省略する。
次に実施例1の画像形成装置の画像形成動作を説明する。画像形成装置は待機状態時にプリント指令を受信すると、画像形成動作をスタートする。感光ドラム1や中間転写ベルト13等はメインモータ(不図示)によって所定のプロセススピードで矢印方向に回転を始める。感光ドラム1aは、帯電高電圧電源20aにより電圧が印加された帯電ローラ2aによって一様に帯電され、続いて露光装置11aから照射された走査ビーム12aによって画像情報に従った静電潜像が形成される。現像ユニット8a内のトナー5aは、現像剤塗布ブレード7aによって負極性に帯電されて現像ローラ4aに塗布される。そして、現像ローラ4aには、現像高電圧電源21aより所定の現像電圧が供給される。感光ドラム1aが回転して感光ドラム1a上に形成された静電潜像が現像ローラ4aに到達すると、静電潜像は負極性のトナーが付着することによって可視化され、感光ドラム1a上には第1色目(例えば、Y(イエロー))のトナー像が形成される。他の色M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各ステーション(プロセスカートリッジ9b~9d)も同様に動作する。各色の1次転写位置間の距離に応じて、一定のタイミングでコントローラ(不図示)からの書き出し信号を遅らせながら、露光による静電潜像が各感光ドラム1a~1d上に形成される。それぞれの1次転写ローラ10a~10dにはトナーと逆極性の直流高電圧が印加される。以上の工程により、順に中間転写ベルト13にトナー像が転写されていき(以下、1次転写という)、中間転写ベルト13上に多重トナー像が形成される。
その後、トナー像の作像に合わせて、カセット16に積載されている記録材である用紙Pは、給紙ソレノイド(不図示)によって回転駆動される給紙ローラ17により給送(ピックアップ)される。給送された用紙Pは搬送ローラによりレジストレーションローラ(以下、レジストローラという)18に搬送される。用紙Pは、中間転写ベルト13上のトナー像に同期して、レジストローラ18によって中間転写ベルト13と2次転写ローラ25との当接部である転写ニップ部へ搬送される。2次転写ローラ25には2次転写高電圧電源26により、トナーと逆極性の電圧が印加され、中間転写ベルト13上に担持された4色の多重トナー像が一括して用紙P上(記録材上)に転写される(以下、2次転写という)。用紙P上に未定着のトナー像が形成されるまでに寄与した部材(例えば、感光ドラム1等)は画像形成手段として機能する。一方、2次転写を終えた後、中間転写ベルト13上に残留したトナーは、クリーニングユニット27によって清掃される。2次転写が終了した後の用紙Pは、定着手段である定着装置50へと搬送され、トナー像の定着を受けて画像形成物(プリント、コピー)として排出トレー30へと排出される。定着装置50のフィルム51、ニップ形成部材52、加圧ローラ53、ヒータ54については後述する。
[画像形成装置のブロック図]
図2は画像形成装置の動作を説明するブロック図であり、この図を参照しながら画像形成装置のプリント動作について説明する。ホストコンピュータであるPC110は、画像形成装置の内部にあるビデオコントローラ91に対してプリント指令を出力し、プリント画像の画像データをビデオコントローラ91に転送する役割を担う。
ビデオコントローラ91はPC110からの画像データを露光データに変換し、エンジンコントローラ92内にある露光制御装置93に転送する。露光制御装置93はCPU94から制御され、露光データのオンオフ、露光装置11の制御を行う。制御手段であるCPU94はプリント指令を受信すると画像形成シーケンスをスタートさせる。
エンジンコントローラ92にはCPU94、メモリ95等が搭載されており、予めプログラムされた動作を行う。高電圧電源96は上述の帯電高電圧電源20、現像高電圧電源21、1次転写高電圧電源22、2次転写高電圧電源26から構成される。また、電力制御部97は双方向サイリスタ(以下、トライアックという)56、電力を供給する発熱体を排他的に選択する切替手段としての発熱体切り替え器57等から構成される。発熱体切り替え器57は、ヒータ54の発熱体54b1又は発熱体54b2のいずれか一方に対して電力供給可能となるように電力供給経路を切り替える。以下の説明において、発熱体切り替え器57によって、発熱体54b1又は発熱体54b2のいずれか一方に電力を供給するために電力供給経路を切り替えることを、単に発熱体54b1又は発熱体54b2に切り替える、と表現する。電力制御部97は、定着装置50において発熱する発熱体を選択し、供給する電力量を決定する。また、駆動装置98はメインモータ99、定着モータ100等から構成される。またセンサ101は定着装置50の温度を検知する定着温度センサ59、フラグを有し用紙Pの有無を検知する紙有無センサ102等からなり、センサ101の検知結果はCPU94に送信される。CPU94は画像形成装置内のセンサ101の検知結果を取得し、露光装置11、高電圧電源96、電力制御部97、駆動装置98を制御する。これにより、CPU94は、静電潜像の形成、現像されたトナー像の転写、用紙Pへのトナー像の定着等を行い、露光データがトナー像として用紙P上にプリントされる画像形成工程の制御を行う。なお、本発明が適用される画像形成装置は、図1で説明した構成の画像形成装置に限定されるものではなく、異なる幅の用紙Pをプリントすることが可能で、後述するヒータ54を有する定着装置50を備える画像形成装置であればよい。
[定着装置]
次に、実施例1における定着装置50の構成について図3及び図4を用いて説明する。ここで、長手方向とは、後述する用紙Pの搬送方向と略直交する加圧ローラ53の回転軸方向のことである。また、搬送方向に略直交する方向(長手方向)の用紙Pの長さを幅という。図3は、定着装置50の断面模式図、図4(a)はヒータ54の模式図、図4(b)は電力制御部97の回路模式図である。
図3左側から未定着のトナー像Tnを保持した用紙Pが、定着ニップ部Nにおいて図中左から右に向けて搬送されながら加熱されることにより、トナー像Tnが用紙Pに定着される。実施例1における定着装置50は、円筒状のフィルム51と、フィルム51を保持するニップ形成部材52と、フィルム51と共に定着ニップ部Nを形成する加圧ローラ53と、用紙Pを加熱するためのヒータ54とにより構成されている。
第1の回転体であるフィルム51は加熱回転体としての定着フィルムである。実施例1では、基層として、例えばポリイミドを用いている。基層の上に、シリコーンゴムからなる弾性層、PFAからなる離型層を用いている。フィルム51の回転によるニップ形成部材52及びヒータ54とフィルム51との間に生じる摩擦力を低減するために、フィルム51の内面には、グリスが塗布されている。
ニップ形成部材52はフィルム51を内側からガイドするとともに、フィルム51を介して加圧ローラ53との間で定着ニップ部Nを形成する役割を果たす。ニップ形成部材52は剛性・耐熱性・断熱性を有する部材であり、液晶ポリマー等により形成されている。フィルム51はこのニップ形成部材52に対して外嵌されている。第2の回転体である加圧ローラ53は加圧回転体としてのローラである。加圧ローラ53は、芯金53a、弾性層53b、離型層53cからなる。加圧ローラ53は、両端を回転可能に保持されており、定着モータ100(図2参照)によって回転駆動される。また、加圧ローラ53の回転により、フィルム51は従動回転する。加熱部材であるヒータ54は、ニップ形成部材52に保持され、フィルム51の内面と接している。ヒータ54は、フィルム51の内面に接するように設けられており、定着ニップ部Nは、フィルム51を介してヒータ54と加圧ローラ53とにより形成されている。基板54a、発熱体54b1、54b2、保護ガラス層54e、定着温度センサ59については後述する。
(ヒータ)
ヒータ54について、図3、図4(a)を用いて詳しく説明する。ヒータ54は、基板54a、発熱体54b1、54b2、導体54c、接点54d1~54d3、保護ガラス層54eからなる。基板54a上に、発熱体54b1、54b2、導体54c、接点54d1~54d3が形成され、その上に発熱体54b1、54b2とフィルム51との絶縁を確保するために保護ガラス層54eが形成されている。第1の発熱体である発熱体54b1と第2の発熱体である発熱体54b2とは、長手方向の長さ(以下、サイズともいう)が異なっている。具体的には、発熱体54b1の長手方向の長さがL1であり、発熱体54b2の長手方向の長さがL2であり、長さL1と長さL2は、L1>L2の関係になっている。発熱体54b1の長さL1は、この画像形成装置によってプリントする(又は、搬送する)ことが可能な用紙Pのうち最大の幅(以下、最大通紙幅という)を有する用紙Pを定着可能な長さになっている。以下、第1の幅の記録材である長さL1の用紙PをL1幅の用紙P、第2の幅の記録材である長さL2の用紙PをL2幅の用紙Pという。発熱体54b1は導体54cを介して接点54d1、54d3に電気的に接続されており、発熱体54b2は導体54cを介して接点54d2、54d3に電気的に接続されている。すなわち、接点54d3は、発熱体54b1、54b2に共通して接続されている接点である。
定着温度センサ59は、基板54aに対して保護ガラス層54eと反対の面に位置し、かつ発熱体54b1、54b2の長手方向における中心位置aに設置され、基板54aと接している。定着温度センサ59は例えばサーミスタであり、ヒータ54の温度を検知し、検知結果をCPU94に出力する。CPU94は、定着温度センサ59の検知結果に基づいて、定着処理時の温度を制御する。
(電力制御部)
図4(b)は定着装置50の制御回路である電力制御部97の模式図である。定着装置50の電力制御部97は、発熱体54b1、54b2(ヒータ54)、交流電源55、トライアック56、発熱体切り替え器57からなる。トライアック56は、交流電源55から発熱体54b1、54b2へ電力を供給する際に導通し、交流電源55から発熱体54b1、54b2への電力の供給を遮断する際に非導通となる。トライアック56は、電力のヒータ54への供給を接続又は遮断する接続手段として機能する。CPU94は定着温度センサ59の検知結果である温度情報に基づいて、発熱体54b1、54b2を目標温度に制御するために必要な電力を算出し、トライアック56を導通又は非導通に制御する。
また、発熱体切り替え器57は、実施例1では例えばC接点リレーである。具体的には、発熱体切り替え器57は、交流電源55に接続された接点57aと、接点54d1に接続された接点57b1と、接点54d2に接続された接点57b2と、を有する。発熱体切り替え器57は、CPU94の制御によって、接点57aと接点57b1とが接続された状態と、接点57aと接点57b2とが接続された状態と、のいずれか一方の状態となる。発熱体切り替え器57の切り替えによって、発熱体54b1、54b2のどちらに電力を供給するかを排他的に選択する。すなわち、発熱体切り替え器57は、ヒータ54を発熱体54b1及び発熱体54b2のいずれか一方に切り替える。発熱体切り替え器57はCPU94からの信号を受けて切り替えを行う。C接点リレーである発熱体切り替え器57の接点溶着を防止するため、発熱体切り替え器57の切り替えは、トライアック56が非導通となっている状態(発熱体54b1又は発熱体54b2への電力供給が遮断されている状態)で行われる。
また、実施例1では、初期状態では、発熱体切り替え器57によってヒータ54は発熱体54b1に接続されている。ここで、初期状態とは、例えば、画像形成装置の本体に備えられたスイッチ(以下、本体スイッチという)(不図示)がオフのとき等、発熱体切り替え器57を介してヒータ54に電力が供給されていないときをいい、プリントが開始される前も含む。すなわち、発熱体切り替え器57は、接点57aと接点57b1とが接続された状態となっている。このため、CPU94は、1つのジョブが終了した場合、発熱体切り替え器57によってヒータ54を発熱体54b1が接続された状態に制御するものとする。そのような構成にすることで、本体スイッチがオフのとき等、発熱体切り替え器57に電力が供給されてない状態からプリント指示が画像形成装置になされた場合でも、切り替えのためのダウンタイムが不要となる。また、実施例1では、CPU94が発熱体切り替え器57に対して切り替えの信号を出力してから、発熱体切り替え器57の切り替えが実際になされるまで、例えば0.2秒の時間を要することとする。
[L2幅の用紙が多い場合]
(切り替えがない場合)
次に図5、図6を用いて、図1~図4を用いて説明した実施例1の画像形成装置の構成の利点に関して説明する。図5は、上述した構成において、発熱体切り替え器57の切り替えを行わずに発熱体54b1のみを用いてプリントを行う際の図である。図5は、1つのジョブに異なる幅の用紙Pが混在している場合で、例えば、L1幅の用紙α1、L2幅の用紙β1~β5、L1幅の用紙α2の順に7枚プリントするケースの図である。なお、L1幅の用紙α1、α2を総称して用紙α、L2幅の用紙β1~β5を総称して用紙βということもある。用紙αは発熱体54b1の長さ(L1)に対応した幅を有し、用紙βは発熱体54b2の長さ(L2)に対応した幅を有する。
図5で、(i)はビデオコントローラ91とCPU94との間のプリント指示等の送受信を示し、(ii)はプリントされる用紙Pの長手方向のサイズ(L1、L2等)を示す。(iii)はトライアック56の導通又は非導通の状態をON(ハイレベル)又はOFF(ローレベル)で示す。(iv)は発熱体切り替え器57の切り替えによって、接点54d1と接点54d2のどちらが接続されているかを示す。(v)はヒータ54の接続状態を示し、例えば発熱体54b1が接続されているとき「54b1」等と記す。(vi)は定着ニップ部Nにおける温度を示し、実線は後述する端部の温度を示し、破線は後述する中央部の温度を示す。(vi)において、室温をTE1、ヒータ54の目標温度をTE2、解消温度をTE3、抑制温度をTE4、ダメージ温度をTE5とする。解消温度TE3、抑制温度TE4、ダメージ温度TE5については後述する。これらの温度は、TE1<TE2<TE3<TE4<TE5の関係となっている。横軸はいずれも時間を示す。
プリント指示を受信する前の状態において、発熱体切り替え器57は接点57aと接点57b1とが接続されており、接点54d1及び発熱体54b1が接続されている。この状態で、CPU94はビデオコントローラ91よりL1幅の用紙α1、L2幅の用紙β1~β5、L1幅の用紙α2の順に7枚プリントを行うというプリント指示を受信すると、トライアック56を導通状態(オン)にする(t701)。トライアック56がオンされると、定着ニップ部Nの温度は端部、中央部ともに上昇を始める(vi)。CPU94は、定着温度センサ59の検知結果に基づいて定着ニップ部Nの温度が目標温度TE2に到達するタイミングで、用紙α1が定着ニップ部Nに到達するように、用紙α1の給紙動作を行う。これにより、用紙α1は給紙搬送され、目標温度TE2で定着ニップ部Nに突入する(t702)。その後、用紙α1は先端から後端にかけて目標温度TE2で定着され、定着ニップ部Nを通過する(t703)。
一方で、CPU94は、用紙α1の後端と用紙β1の先端との間(以下、紙間という)が、各種センサによって紙間を検知することが可能な最小の紙間(以下、最小紙間という)となるように、給紙動作を行う。最小紙間となるように所定の搬送速度で用紙β1が搬送されているとき、最小紙間を時間に換算した値を時間Titvlとする。これにより、用紙β1は給紙搬送され、発熱体54b1が目標温度TE2となっている状態で定着ニップ部Nに突入する(t704)。その後、用紙β1は後端にかけて目標温度TE2で定着され、定着ニップ部Nを通過する(t705)。
この際、用紙β1の幅L2よりも内側(以下、中央部という)の定着ニップ部Nの温度は、用紙β1に熱を奪われながらもCPU94によって目標温度となるように制御される。一方、用紙βの幅L2よりも外側(以下、端部という)の定着ニップ部Nの温度は用紙β1によって熱を奪われないため、中央部に比べて温度が高くなる。以下、この現象を端部昇温という。そして、定着ニップ部Nにおける端部の温度が所定の温度(以下、ダメージ温度TE5という)以上になると、定着装置50にダメージが生じるおそれがある。
そこで、CPU94は、発熱体切り替え器57の切り替えを行わずに発熱体54b1のみを用いてプリントを行う場合には、定着装置50にダメージが生じるおそれがあると判断した場合、紙間を広げてスループットを小さくする制御を行う。これにより、CPU94は定着装置50にダメージが生じることがないようにする。
定着装置50にダメージが生じるおそれがあるか否かの判断は、定着ニップ部Nの温度が、これ以上温度制御を続けるとダメージ温度TE5に到達すると判断される所定の温度(以下、抑制温度TE4という)に到達したか否かで行われる。そして、定着ニップ部Nの温度が抑制温度TE4に達した場合には、CPU94は次のように制御する。すなわち、CPU94は、定着ニップ部Nの温度がすぐにはダメージ温度TE5に達しないと判断される所定の温度(以下、解消温度TE3という)に達するまで、用紙Pに対する定着処理を行わないように制御する。
図5の説明に戻る。用紙β1の定着処理を開始してからしばらくは、定着ニップ部Nの端部の温度は上昇するものの、抑制温度TE4まで達しない(vi)。このため、例えば用紙β2までは最小紙間で定着処理を実行できる。しかし、いずれ定着ニップ部Nの端部の温度はやがて抑制温度TE4に達し、スループットを小さくする必要が生まれる。図5のケースにおいては、用紙β1を定着し終えたタイミングでは、定着ニップ部Nの端部の温度は抑制温度TE4には達していない。そのため、用紙β2に関しても、用紙β1と同様に最小紙間で定着可能であり、最適なスループットを出すことができる。しかし、用紙β2を定着し終えたタイミングでは、定着ニップ部Nの端部の温度は抑制温度TE4に達する(t707)。そのため、CPU94は、定着ニップ部Nの端部の温度が解消温度TE3に下がるまでの時間Tclrを待ってから、用紙β3が定着ニップ部Nに突入するよう制御する(t708)。その後、用紙β4、β5に関しても、定着ニップ部Nの端部の温度が抑制温度TE4に達するため、用紙β3と同様に紙間を広くしながら、すなわち、時間Tclr待機してから、それぞれの用紙βに定着処理を行う。
このようにスループットを下げたプリントが行われ、用紙β5までの定着処理が終了すると、次に用紙α2へのプリントが行われる。用紙α2に関しては、上述した定着ニップ部Nの端部の温度が解消温度TE3まで下がる時間Tclrだけでなく、定着ニップ部Nにおける中央部と端部との温度差が解消するまでの時間Tclr2を考慮する必要がある。これは、中央部と端部とに温度差があると、定着装置50を通過した用紙α2の定着性においても中央部と端部とで差が生じ、画像ムラが発生するおそれがあるからである。すなわち、定着処理の際に、用紙α2の幅L1について、定着ニップ部Nにおける温度は、中央部でも端部でも目標温度TE2でなければならない。したがって、CPU94は、定着ニップ部Nにおける中央部と端部との温度差が解消するまでの時間Tclr2を待ってから、用紙α2が定着ニップ部Nに突入するよう制御する(t709)。このように、時間Tclr2は時間Tclrよりも長くなる(Tclr2>Tclr)。
以上のように、発熱体切り替え器57の切り替えを行わずに、発熱体54b1のみを用いてL2幅の用紙P(上述した用紙β1~β5)の加熱処理を行う場合には、端部昇温が生じる。そして、この端部昇温の度合いが所定の度合い以上になる場合、例えば、定着ニップ部Nの温度が抑制温度TE4以上になる場合に、端部昇温を解消するために紙間を広げて、スループットを小さくする必要がある。
(切り替えがある場合)
続いて図6は、図1~図4で説明した構成において、用紙サイズに応じたヒータ54を用いるように発熱体切り替え器57の切り替えを行いながらプリントを行う際の図である。図6の(i)~(vi)は図5の(i)~(vi)と同様のグラフを示す。図6は、1つのジョブに異なる幅の用紙Pが混在している場合で、例えば、L1幅の用紙α1、L2幅の用紙β1~β5、L1幅の用紙α2の順に7枚プリントするケースの図である。この際、用紙α1と用紙β1との間、用紙β5と用紙α2との間でヒータ54を切り替える。CPU94は、発熱体切り替え器57によりヒータ54を切り替える前にトライアック56によりヒータ54への電力の供給を遮断し、発熱体切り替え器57によりヒータ54を切り替えた後にトライアック56によりヒータ54への電力の供給を接続する。説明にあたり、図5と重複する箇所に関しては、説明を省略する。
用紙α1が給紙搬送され、目標温度TE2で定着搬送されるまでの動きは、図5と同じである。本ケースにおいては、用紙α1の後端が定着ニップ部Nを抜けたタイミングで、CPU94はヒータ54を発熱体54b1から発熱体54b2に切り替えるためにトライアック56をオフする(t801)(iii)。これにより、定着ニップ部Nの温度は、中央部、端部ともに下がり始める(vi)。
タイミングt801でCPU94がトライアック56をオフするように制御を開始してからトライアック56がオフするまでに、時間Toffが経過する。トライアック56が確実にオフされたタイミングt802で、CPU94は発熱体切り替え器57によって接点54d2に接続するように、発熱体切り替え器57への信号を切り替える(iv)。すると、発熱体切り替え器57は接点の切り替えを開始し、接点57aと接点57b1とが接続された状態から接点57aと接点57b2とが接続された状態に切り替える。発熱体切り替え器57は、タイミングt802から時間Tswが経過するまでに接点の切り替えを完了する(v)(切替中)。CPU94は、タイミングt802から時間Tsw待って、次の用紙β1を定着するために、トライアック56を再びオンする(t803)(iii)。
発熱体切り替え器57によって接点54d2に接続されている状態においては、発熱体54b1よりも幅が短い発熱体54b2が発熱する。そのため、定着ニップ部Nの中央部は熱せられ、中央部の温度は上昇する(vi)。一方、定着ニップ部Nの端部は熱せられず、自然放熱によりさらに温度を下げていく(vi)。CPU94は、定着ニップ部Nの中央部の温度が目標温度TE2に到達するタイミングで、用紙β1が定着ニップ部Nに到達するように、給紙動作を行う。これにより、用紙β1は給紙搬送され、定着ニップ部Nが目標温度TE2となっている状態で定着ニップ部Nに突入する(t804)。その後、用紙β1は後端にかけて目標温度TE2で定着され、定着ニップ部Nを通過する(t805)。この際、上述したように、端部昇温が生じないことから、用紙β1に続く用紙β2を最小紙間で定着することが可能であり、最適なスループットを出すことができる。そして、以降の用紙β3~β5に関しても、最小紙間で定着可能であり、最適なスループットを出すことができる。
用紙β5の後端が定着ニップ部Nを抜けたタイミングで、CPU94はヒータ54を発熱体54b2から発熱体54b1に切り替えるためにトライアック56をオフする(t810)(iii)。これにより、定着ニップ部Nの温度は下がり始める(vi)。タイミングt810から時間Toffが経過し、トライアック56が確実にオフされたタイミングt811で、CPU94は発熱体切り替え器57によって接点54d1に接続するように、発熱体切り替え器57への信号を切り替える(iv)。すると、発熱体切り替え器57は接点の切り替えを開始し、接点57aと接点57b2とが接続された状態から接点57aと接点57b1とが接続された状態に切り替える。発熱体切り替え器57は、タイミングt811から時間Tswが経過するまでに接点の切り替えを完了する。CPU94は、タイミングt811から時間Tsw待って、次の用紙α2を定着するために、トライアック56を再びオンする(t812)(iii)。
発熱体切り替え器57によって接点54d1に接続されている状態においては、発熱体54b2よりも幅が長い発熱体54b1が発熱する。そのため、定着ニップ部Nの温度は端部も中央部も上昇する(vi)。この後、ほどなくして定着ニップ部Nの中央部の温度は目標温度TE2に達するものの、用紙β1~β5のプリント中において自然放熱していた端部に関しては、目標温度TE2に達するまでに中央部で要した時間以上の時間を要する。仮に、この時間を待たずして用紙α2が定着装置50に突入してしまうと、定着ニップ部Nの端部の温度が目標温度TE2よりも低い温度の状態で用紙α2が定着装置50に突入することになる。そうすると、用紙α2の端部が定着不良になってしまう。そのため、定着ニップ部Nの端部の温度が目標温度TE2に到達するまでの時間を待つ必要がある。
CPU94は定着ニップ部Nの端部の温度が目標温度TE2に到達するタイミングで、用紙α2が定着ニップ部Nに到達するように、給紙動作を行う。これにより、用紙α2は給紙搬送され、定着ニップ部Nの中央部も端部も目標温度TE2となっている状態で定着ニップ部Nに突入する(t813)(vi)。その後、用紙α2は後端にかけて目標温度TE2で定着され、定着ニップ部Nを通過する(t815)。
以上、図6を用いて説明したように、発熱体切り替え器57の切り替えを行う場合には、切り替えのための時間や、低下した定着ニップ部Nの端部の温度が目標温度TE2に達するまでの時間が必要になる。しかし、発熱体切り替え器57の切り替えを行うことで、L2幅の用紙β1~β5の加熱中でも、端部昇温が生じなくなり、端部昇温を解消するために紙間を広げる必要もなくなって、最小紙間でプリントを行うことができるという利点がある。そして、この利点は、L2幅の用紙βの枚数が多ければ多いほど、最小紙間で定着できる枚数が増えることから強力な利点となる。
[L2幅の用紙が少ない場合]
一方、L2幅の用紙βの枚数が少ない場合は、ヒータ54の切り替えのための時間が際立ち、発熱体切り替え器57の切り替えを行わない方が、行う場合に比べて大きなスループットを出すことができる場合がある。これを、図7、図8を用いて説明する。図7、図8は、どちらも1つのジョブに異なる幅の用紙Pが混在している場合で、例えばL1幅の用紙α1、L2幅の用紙β1、L1幅の用紙α2の順に3枚プリントするケースを示した図である。図7、図8の(i)~(vi)は、図5の(i)~(vi)と同様の図である。図7は発熱体切り替え器57の切り替えを行う場合の図あり、図8は発熱体切り替え器57の切り替えを行わない場合の図である。
(切り替えがある場合)
まず図7を説明する。図7において、用紙β1を給紙搬送し、目標温度TE2で定着するまでの動作は図6で説明したものと同じである。また、用紙β1を目標温度TE2で定着した後の動作は、図6で説明した用紙β5を目標温度TE2で定着した後の動作と同じである。図7において、用紙α1の先端が定着ニップ部Nに突入してから、用紙α2の後端が定着ニップ部Nを抜けるまでの時間Tth9は以下の式(1)を用いて算出される。
時間Tth9の算出にあたり、用紙α1、α2の搬送時間Tlenα、用紙β1の搬送時間Tlenβ、トライアック56がオフになるまでの時間Toff、接点が切り替わるまでの時間Tswをパラメータとして用いる。また、用紙β1に定着処理を行う際、トライアック56をオンしてから定着ニップ部Nの温度が目標温度TE2に到達するまでの時間Twarmβもパラメータとして用いる。更に、用紙α2に定着処理を行う際、トライアック56をオンしてから定着ニップ部Nの温度が目標温度TE2に到達するまでの時間Twarmαもパラメータとして用いる。
Tth9=(T1enα+Toff+Tsw)×2
+Twarmβ+Twarmα+Tlenβ 式(1)
以上のように、図6を用いて説明したのと同様に、発熱体切り替え器57の切り替えを行う場合には、切り替えのための時間や、低下した定着ニップ部Nの端部の温度が目標温度TE2に達するまでの時間が必要になる。
(切り替えがない場合)
次に図8を説明する。図8において、用紙β1を給紙搬送し、目標温度TE2で定着するまでの動きは図5で説明したものと同じである。そして、用紙β1を定着し終えたタイミングt1001では、図5と同様に定着ニップ部Nの端部の温度は抑制温度TE4に達しない(vi)。そのため、CPU94は、用紙β1と用紙α2との紙間が最小紙間Titvlとなるよう、給紙動作を行う。これにより、用紙α2は給紙搬送され、定着ニップ部Nが目標温度TE2となっている状態で定着ニップ部Nに突入する(t1002)(vi)。その後、用紙α2は後端にかけて目標温度TE2で定着され、定着ニップ部Nを通過する(t1003)。
図8において、用紙α1の先端が定着ニップ部Nに突入してから、用紙α2の後端が定着ニップ部Nを抜けるまでの時間Tth10は、以下の式(2)を用いて算出される。
時間Tth10の算出にあたり、用紙α1、α2の搬送時間Tlenα、用紙β1の搬送時間Tlenβ、最小紙間Titvlをパラメータとして用いる。
Tth10=(Tlenα+Titvl)×2+Tlenβ 式(2)
以上のように、L2幅の用紙βの枚数が1枚の場合、定着ニップ部Nの端部の温度が抑制温度TE4に達しないことから、用紙α1、β1、α2まで通して、最小紙間でプリントを行うことができる。そして、図7を用いて説明したような、発熱体切り替え器57の切り替えのための時間Tswや、低下した定着ニップ部Nの端部の温度が目標温度TE2に達するまでの待ち時間Twarmα、Twarmβも必要ない。結果として、時間Tth10の方が時間Tth9よりも短くなる(Tth10<Tth9)。
以上より、L2幅の用紙βの枚数が少ない場合においては、発熱体切り替え器57の切り替えを行わない方が、最適なスループットを出すことができる。
以上、図5~図8を用いて説明したように、ヒータ54を切り替えることが可能な画像形成装置においては、次のようなことがいえる。すなわち、2つのL1幅の用紙αのプリントの間でL2幅の用紙βのプリントを行う場合、L2幅の用紙βの枚数によって、発熱体54を切り替えた方がスループットが小さくなる場合と、切り替えない方が小さくなる場合とがある。このことから、実施例1の画像形成装置は、2つのL1幅の用紙αのプリントの間のL2幅の用紙βのプリント枚数が所定枚数以上の場合には、図6のように、発熱体切り替え器57によるヒータ54の切り替えを行う。一方、L2幅の用紙βのプリント枚数が所定枚数未満の場合は、図8のように発熱体切り替え器57によるヒータ54の切り替えを行わない。そして、これによって生産性を最大化する。なお、所定枚数は、例えば用紙Pの幅や紙種、端部昇温の度合い、定着ニップ部Nにおける温度が室温TE1から目標温度TE2に到達するまでに要する時間等に応じて決定される。
[実施例1の発熱体切り替え実施判断処理]
図9は実施例1の画像形成装置の発熱体切り替え実施判断処理を示すフローチャートである。CPU94がビデオコントローラ91からプリント指示を受信した後の制御に関して説明する。CPU94は、ビデオコントローラ91からプリント指示を受信すると、ステップ(以下、sとする)1001以降の処理を実施する。
s1001でCPU94は、1枚目の用紙Pの予約がL1幅の用紙αの予約であるか否かを判断する。s1001でCPU94は、1枚目の用紙Pの予約がL1幅の用紙αの予約であると判断した場合、処理をs1002に進め、L1幅ではなくL2幅の用紙βの予約であると判断した場合、処理をs1008に進める。s1002でCPU94は、トライアック56をオンし、発熱体54b1に電力を供給する。s1008でCPU94は、トライアック56をオンし、発熱体54b2に電力を供給する。なお、実施例1では、例えば、ヒータ54に電力が供給されていないとき、発熱体切り替え器57は発熱体54b1に接続されているものとする。s1008でCPU94は、トライアック56をオンにする前に、発熱体切り替え器57によって発熱体54b1から発熱体54b2に切り替えるものとする。s1003でCPU94は、プリントを行う。プリント動作については上述した通りである。
s1004でCPU94は、未実行の予約があるか否かを判断し、未実行の予約がないと判断した場合、処理を終了する。s1004でCPU94は、未実行の予約があると判断した場合、処理をs1005に進める。s1005でCPU94は、現在、発熱体54b1が接続され、発熱体54b1に電力を供給しているか否かを判断する。s1005でCPU94は、発熱体54b1に電力を供給していると判断した場合、処理をs1006に進め、発熱体54b1ではなく発熱体54b2に電力を供給していると判断した場合、処理をs1009に進める。s1006でCPU94は、次の予約がL2幅の用紙βの予約であり、かつ、L2幅の用紙βの予約が上述した所定枚数(以下、切替閾値枚という)以上続くか否かを判断する。
s1006でCPU94は、次の予約がL2幅の用紙βの予約であり、かつ、L2幅の用紙βの予約が切替閾値枚以上続くと判断した場合、処理をs1007に進める。この場合、上述した図6のような処理をした方がよい。s1007でCPU94は、発熱体切り替え器57によりヒータ54を発熱体54b1から発熱体54b2に切り替え、発熱体54b2に電力を供給し、処理をs1003に戻す。切り替え時の動作は上述した通りである。その上でプリントを行う。
s1006でCPU94は、次の予約がL1幅の用紙αの予約である、又は、次の予約がL2幅の用紙βの予約ではあるが用紙βの予約の枚数が切替閾値枚未満(所定枚数未満)であると判断した場合、処理をs1003に進める。この場合、CPU94は、ヒータ54を切り替えることなくそのままプリントを継続する。
s1009でCPU94は、次の予約がL1幅の用紙αの予約であるか否かを判断する。s1009でCPU94は、次の予約がL1幅の用紙αの予約であると判断した場合、処理をS1010に進め、次の予約がL1幅ではなくL2幅の用紙βであると判断した場合、ヒータ54の切り替えは不要であり、処理をs1003に戻す。s1010でCPU94は、発熱体切り替え器57によりヒータ54を発熱体54b2から発熱体54b1に切り替え、発熱体54b1に電力を供給し、処理をs1003に戻し、プリントを継続する。そして、CPU94は、未実行の予約がないと判断するまで、プリントを継続する。このように、CPU94は、異なる幅の用紙Pが混在した複数の用紙Pにプリントを行う場合に、幅が略同じ用紙βが連続してプリントされる枚数に基づいて発熱体切り替え器57によるヒータ54の切り替えを制御する。
以上のように、実施例1の画像形成装置は、これからプリントする用紙Pの用紙サイズと用紙枚数とに応じて、発熱体切り替え器57によってヒータ54を切り替えるか否かを判断する。これにより、生産性が最大化される。そして、これにより従来の画像形成装置で述べたヒータ54の切り替えのための待ち時間や定着ニップ部Nにおける温度が定着可能となる温度に到達するまでの待ち時間が解消される。その結果、従来の画像形成装置に比べて、生産性を高めることが可能である。
以上、実施例1によれば、定着装置へのダメージや定着不良の発生を防止しつつ、生産性を向上させることができる。
実施例1の画像形成装置は、L1幅の用紙αにプリントしている間に、L1幅の用紙αよりも狭い幅の用紙βにプリントする場合に、L1幅の用紙αよりも狭い幅の用紙βのプリント枚数に応じて、ヒータ54の切り替えが判断される。これにより、プリント物の品質を維持しつつ、生産性を最大化するというものである。実施例2では、プリント情報に基づいてジョブの1枚目がL2幅の用紙βのプリントであり、その後のジョブ中にL1幅の用紙αのプリントがある場合に、次のような判断が行われる。すなわち、L1幅の用紙αのプリントが行われるまでのL2幅の用紙βの枚数に応じて、発熱体切り替え器57を切り替えるか否かの判断が行われる。そして、これによって生産性を最大化するというものである。以上で述べたように、実施例1の画像形成装置との大きな違いは、CPU94がビデオコントローラ91からプリント指示を受信した際に行う発熱体切り替え器57の切り替え実施判断であることから、これに関して以下でフローチャートを用いて説明する。なお、実施例2の画像形成装置は、実施例1の図1~図4と同じ構成の画像形成装置である。
[実施例2の発熱体切り替え実施判断処理]
図10は実施例2の発熱体切り替え実施判断処理を示すフローチャートである。CPU94がビデオコントローラ91からプリント指示を受信した後の制御に関して説明する。s1101でCPU94は、1枚目の予約がL2幅の用紙βの予約で、かつ、その後L2幅の用紙βの予約が切替閾値枚以上続くか否かを判断する。s1101でCPU94は、1枚目の予約がL2幅の用紙βの予約で、かつ、その後L2幅の用紙βの予約が切替閾値枚以上続くと判断した場合、処理をs1108に進める。s1108でCPU94は、発熱体切替え器57により発熱体54b2に切り替え、トライアック56をオンして発熱体54b2に電力を供給する。s1101でCPU94は、1枚目の予約がL1幅の用紙αの予約である、又は、1枚目の予約がL2幅の用紙βの予約ではあるが、その後L2幅の用紙βの予約が切替閾値枚未満であると判断した場合、処理をs1102に進める。CPU94は、トライアック56をオンして発熱体54b1に電力を供給する。以降は、図9を用いて説明した実施例1の画像形成装置と同様の制御を、CPU94は行う。すなわち、s1103~s1107、s1109、s1110の処理は、図9のs1003~s1007、s1009、s1010の処理と同様である。
以上のように、実施例2の画像形成装置は、ジョブの1枚目にプリントする用紙Pの用紙サイズと用紙枚数とに応じて、発熱体切り替え器57を切り替えるか否かが判断される。そして、これによって生産性が最大化される。そして、これにより従来の画像形成装置で述べた発熱体の切り替えのための待ち時間や定着ニップ部Nにおける温度が定着可能となる温度に到達するまでの待ち時間が解消される。その結果、従来の画像形成装置に比べて、生産性を高めることができる。
以上、実施例2によれば、定着装置へのダメージや定着不良の発生を防止しつつ、生産性を向上させることができる。
実施例1の画像形成装置は、L1幅の用紙αをプリントしている間に、L1幅の用紙αよりも狭い幅の用紙βをプリントする場合に、L1幅の用紙αよりも狭い幅の用紙βのプリント枚数に応じて、発熱体の切り替えが判断される。これにより、印刷物の品質を維持しつつ、生産性を最大化するというものである。
実施例3では、発熱体54b2を用いてL2幅の用紙βを定着しているときに、その後プリント予定のL1幅の用紙αのためにヒータ54を発熱体54b1へ切り替える際に、次のような制御を行う。すなわち、定着ニップ部Nの端部の温度によっては、このL1幅の用紙αに合わせて切り替えるのではなく、それよりも前のタイミングで予め切り替えを行っておく。これにより、端部昇温をさせることにより、定着ニップ部Nの端部の温度が目標温度TE2に達するまでの待ち時間を少なくすることで、更に生産性を高める。
これらに関して以下で説明する。説明にあたり、ヒータ54の切り替えを行うケースとして、図6と同様に、1つのジョブで、L1幅の用紙α1、L2幅の用紙β1~β5、L1幅の用紙α2の順に7枚プリントするケースでの振る舞いを説明する。また、実施例1と重複する箇所に関しては、説明しない。なお、実施例3の画像形成装置は、実施例1の図1~図4と同じ構成の画像形成装置である。実施例3では、検知手段である定着温度センサ59は、ヒータ54の中央部の温度を検知するセンサと、ヒータ54の端部の温度を検知するセンサと、を有するものとする。なお、ヒータ54の端部の温度を検知するセンサは、一方の端部に備えられていてもよいし、両方の端部に備えられていてもよい。
[実施例3の画像形成装置]
実施例1の画像形成装置では、用紙サイズが変わる用紙β5と用紙α2との紙間で発熱体切り替え器57による発熱体の切り替えを行った。一方、実施例3の画像形成装置は、定着ニップ部Nの端部の温度と中央部の温度との差(以下、温度差という)が大きい場合に、用紙β5よりも手前のいずれかの紙間で発熱体切り替え器57による切り替えを行う。これにより、目標温度TE2に対して温度が低下してしまった端部を、L2幅の用紙βが定着装置50を通過している際中に昇温させる。そして、定着ニップ部Nの端部の温度が目標温度TE2に達するまでの待ち時間を少なくする。この際、定着ニップ部Nの端部と中央部との温度差に応じて、用紙β5よりも手前のどの用紙βの紙間で切り替えを行うかが決定される。
図11は実施例3の処理を説明する図であり、(i)~(vi)は図6の(i)~(vi)と同様である。なお、定着ニップ部Nの中央部の温度をTc、端部の温度をTe、中央部の温度Tcと端部の温度Teとの温度差をΔTとする。図11では、用紙β3が定着装置50を通過したタイミングt1200においては、定着ニップ部Nの端部と中央部との温度差ΔT1がヒータ54の切り替えを行う温度差に到達しない。具体的には、タイミングt1200での定着ニップ部Nの中央部の温度Tc1と端部の温度Te1との差ΔT1がヒータ54の切り替えを行うか否かを判断するための閾値である温度差TEdよりも小さい(ΔT1<TEd)。その後、用紙β4が定着装置50を通過したタイミングt1201において、定着ニップ部Nの端部と中央部との温度差ΔT2がヒータ54の切り替えを行う温度に到達し、切り替えを行うケースを示す。具体的には、タイミングt1201での定着ニップ部Nの中央部の温度Tc2と端部の温度Te2との差ΔT2がヒータ54の切り替えを行うか否かを判断するための閾値である温度差TEd以上となる(ΔT2≧TEd)。用紙β4が給紙搬送され、目標温度TE2で定着されるまでの説明は、図6を用いて説明したケースと同じであり、説明を省略する。
用紙β4が定着ニップ部Nを通過したタイミングt1201で、定着ニップ部Nの端部と中央部との温度差ΔT2が切り替えを行う温度差TEdに達する。CPU94は、このタイミングt1201でトライアック56をオフし(iii)、発熱体切り替え器57によりヒータ54を発熱体54b2から発熱体54b1に切り替える(v)。このタイミングでの切り替えにより、用紙β1~β4のプリント中に目標温度TE2に対して温度が低下してしまった定着ニップ部Nの端部を、用紙β5が定着装置50を通過している際中に昇温させる。そして、定着ニップ部Nの端部の温度Teが目標温度TE2に達するまでの待ち時間Trcvrをより早いタイミングで開始することが可能となり、用紙β5と用紙α2との間の時間を短くすることが可能となる。なお、閾値である温度差TEd及び定着ニップ部Nを目標温度TE2に立ち上げる際の温度(以下、立上実施温度という)TE6は、次のような温度として決定される。すなわち、用紙β5が定着装置50を通過している際中の昇温で、定着ニップ部Nの端部の温度Teが目標温度TE2を超えてしまうことのない温度として決定される。
[実施例3の発熱体切り替え実施処理]
図12は実施例3の発熱体切り替え実施判断処理を示すフローチャートである。CPU94がビデオコントローラ91からプリント指示を受信した後の制御に関して説明する。なお、図12のフローチャートのs1301~s1310の処理は、図9のs1001~s1010の処理と同じである。そのため、図9と異なるs1311とs1312に関連する箇所のみを説明する。
s1311でCPU94は、その後の予約にL1幅の用紙αの予約があるか否かを判断する。s1311でCPU94は、その後の予約にL1幅の用紙αの予約がないと判断した場合、処理をs1303に戻し、そのままプリントを継続する。s1311でCPU94は、その後の予約にL1幅の用紙αの予約があると判断した場合、処理をs1312に進める。s1312でCPU94は、定着ニップ部Nの端部の温度Teと中央部の温度Tcとの温度差ΔTが切替閾値℃以上(所定の温度差以上)であるか否かを判断する。ここで、切替閾値℃は、上述した温度差TEdである。
s1312でCPU94は、温度差ΔTが切替閾値℃以上であると判断した場合(ΔT≧TEd)、処理をs1310に進める。CPU94は、発熱体切り替え器57によりヒータ54を発熱体54b2から発熱体54b1に切り替え、発熱体54b1に電力を供給し(s1310)、プリントを継続する(s1303)。s1312でCPU94は、温度差ΔTが切替閾値℃未満(所定の温度差未満)であると判断した場合(ΔT<TEd)、処理をs1303に戻し、そのままプリントを継続する。
以上のように、実施例3の画像形成装置は、発熱体54b2を用いてL2幅の用紙βの定着処理中に、その後プリント予定のL1幅の用紙αのために発熱体54b2を発熱体54b1へ切り替える際に、次のような制御を行う。すなわち、CPU94は、定着ニップ部Nの端部の温度Teによっては、このL1幅の用紙αに合わせて切り替えるのではなく、それよりも前のタイミングでヒータ54の切り替えを行う。そして、これにより、定着ニップ部Nの端部の温度Teが目標温度TE2に達するまでの待ち時間Trcvrを早く開始して用紙βと用紙αとの紙間に相当する時間を更に少なくすることで、更に生産性を高めることができる。なお、実施例3の制御に、実施例2の1枚目の用紙Pへの制御を適用してもよい。
以上、実施例3によれば、定着装置へのダメージや定着不良の発生を防止しつつ、生産性を向上させることができる。
なお、上述した実施例では、ヒータ54は発熱体54b1及び発熱体54b2の2本を有する構成であるが、3本以上の発熱体を有する構成とし、3本以上の発熱体を切り替える構成としてもよい。
実施例1、2、3の画像形成装置は、これからプリントする用紙Pのサイズと枚数とに応じて、長手方向の長さが異なる2種類の発熱体を切り替えるか否かを判断する。そして、これにより従来の画像形成装置で述べたヒータ54の切替えのための待ち時間や定着ニップ部Nにおける温度が定着可能となる温度に到達するまでの待ち時間が解消した。その結果、従来の画像形成装置に比べて、生産性を高めることを可能とした。
実施例4の画像形成装置も、これからプリントする用紙Pのサイズと枚数とに応じて、発熱体を切り替えるか否かを判断する点は同じである。ただし、実施例4の画像形成装置は、長手方向の長さが異なる発熱体を例えば3種類有し、これにより、より多くのサイズ(より詳細には、幅)の用紙に対応し、より多くのプリントのケースにおいて生産性を高める。なお、ヒータ54について、複数の発熱体を総称して発熱体54mといい、複数の接点を総称して接点54nという。
(ヒータ及び電力制御部)
実施例4の定着装置50に用いられるヒータ54及び電力制御部97を、図13に示す。実施例4のヒータ54は、図3、図4で示すヒータ54に対して発熱体54mや接点54nの数が多く、実施例1、2、3のヒータ54とは異なる。実施例4では、3種類の発熱体54m、具体的には、発熱体54m1、発熱体54m2、発熱体54m3を有する。また、実施例4では、4つの接点54n、具体的には、接点54n1、接点54n2、接点54n3、接点54n4を有する。同様に、実施例4の電力制御部97も、図4に示す回路に対して、2つのトライアック56a、56bを有し、電気的接続も実施例1、2、3の電力制御部97とは異なる。以下に詳しく説明する。ただし、ヒータ54及び電力制御部97以外の構成に関しては、実施例1、2、3と同じ構成であるため、説明を省略する。
ヒータ54は主としてセラミック等で形成された基板54aの上(基板上)に実装された発熱体54m1~54m3、接点54n1~54n4、絶縁ガラス等の保護ガラス層54eで構成される。発熱体54m1~54m3は、商用交流電源等の交流電源55からの電力供給により発熱する抵抗体である。接点54n1及び接点54n2は、基板54aの長手方向における一方の端部に設けられ、接点54n3及び接点54n4は、基板54aの長手方向における他方の端部に設けられる。このように、基板54aの長手方向における両端部に設けられる接点54n(電極)の数を、例えば2ずつと同じにする。保護ガラス層54eは、交流電源55にほぼ同電位である発熱体54m1~54m3からユーザーを絶縁するために設けられる。
第1の発熱体である発熱体54m1は、定着装置50において搬送することが可能な用紙Pのうち最大の幅を有する用紙Pにトナーを定着する際に主として用いられる発熱体である。そのため、発熱体54m1の長手方向の長さ(寸法)はレターサイズの幅215.9mm(以下、L1幅ともいう)より数mm程度長く設定される。発熱体54m1は、図13に示すように用紙Pの搬送方向(図13の上下方向)の上流側及び下流側に、発熱体54m2、54m3を挟むように2本配置されている。発熱体54m1は、第1の接点である接点54n1と第4の接点である接点54n4に接続される。
このように、実施例4では、基板54a上に発熱体54m1、54m2、54m3が配置されている。そして、発熱体54m1は、基板54aの短手方向の一方の端部に配置された一方の発熱体54m1と、他方の端部に配置された他方の発熱体54m1の2本からなる。基板54aの短手方向において、一方の発熱体54m1、発熱体54m2、発熱体54m3、他方の発熱体54m1の順に配置されている。
第2の発熱体及び第3の発熱体である発熱体54m2はB5サイズの幅に対応した発熱体であり、発熱体54m2の長手方向の長さはB5サイズの幅182mm(以下、L2幅ともいう)より数mm程度長く設定される。発熱体54m2は、第2の接点である接点54n2と接点54n4に接続される。第2の発熱体及び第4の発熱体である発熱体54m3はA5サイズの幅に対応した発熱体であり、発熱体54m3の長手方向の長さはA5サイズの幅148mm(以下、L3幅ともいう)より数mm程度長く設定される。発熱体54m3は、接点54n2と第3の接点である接点54n3に接続される。
上述したように、接点54n1は、一方の発熱体54m1及び他方の発熱体54m1の一方の端部が電気的に接続された接点である。接点54n4は、一方の発熱体54m1、他方の発熱体54m1及び発熱体54m2の他方の端部が電気的に接続された接点である。接点54n2は、発熱体54m2及び発熱体m3の一方の端部が電気的に接続された接点である。接点54n3は、発熱体54m3の他方の端部が電気的に接続された接点である。
ヒータ54は用紙Pの幅方向に長さの異なる3系統の発熱体54m1~54m3を備えている。これにより、非通紙部昇温を抑制し、レターサイズやA4サイズ未満の幅の用紙Pが印刷される場合においても高い生産性を出すことを目的としている。したがって、この観点でも発熱体54m1と発熱体54m2、54m3が切り替えられることでヒータ54の性能が発揮される。
電力制御部97は、ヒータ54、交流電源55、トライアック56a、56b、発熱体切り替え器57からなる。発熱体切り替え器57は、接点54n2に接続された接点57a、トライアック56b及び接点54n3に接続された接点57b1、交流電源55及び接点54n4に接続された接点57b2を有する。発熱体切り替え器57は、接点57aと接点57b1とが接続された状態であるとき、発熱体54m2に電力が供給可能な状態となっている。発熱体切り替え器57は、接点57aと接点57b2とが接続された状態であるとき、発熱体54m3に電力が供給可能な状態となっている。
第1の接続手段であるトライアック56aは、一端を接点54n1と接続され、他端を交流電源55及びトライアック56bと接続され、トライアック56aが導通すると、発熱体54b1に電力が供給される。第2の接続手段であるトライアック56bは、一端を交流電源55及びトライアック56aと接続され、他端を発熱体切り替え器57の接点57b1及び接点54n3と接続され、トライアック56bが導通すると、発熱体切り替え器57の状態に応じて、発熱体54m2か54m3の一方に電力が供給される。
[実施例4の発熱体切り替え実施処理]
実施例4の画像形成装置は発熱体54mの種類が3種類であることから、有する発熱体の種類が2種類である実施例1、2、3の画像形成装置に対し、どの発熱体54mを用いるかの判断及び処理が異なる。以下に、図14を用いて説明する。図14は実施例4の画像形成装置の発熱体切り替え実施判断処理を示すフローチャートである。CPU94がビデオコントローラ91からプリント指示を受信した後の制御に関して説明する。CPU94は、ビデオコントローラ91からプリント指示を受信すると、s1401以降の処理を実施する。なお、s1401~s1407、s1414、s1415の処理は、図9のs1001~s1007、s1009、s1010の処理と同様の処理であるため説明を省略する。なお、これらの処理においては、発熱体54bを発熱体54mに読み替える。
s1401でCPU94は、1枚目の用紙PがL1幅の用紙αの予約ではないと判断した場合、処理をs1408に進める。s1408でCPU94は、1枚目の用紙Pの予約がL2幅の用紙αの予約であるか否かを判断する。s1408でCPU94は、1枚目の用紙Pの予約がL2幅の用紙βの予約であると判断した場合、処理をs1409に進め、L2幅ではない、すなわちL3幅の用紙γの予約であると判断した場合、処理をs1410に進める。s1409でCPU94は、トライアック56bをオンし、発熱体54m2に電力を供給する。s1410でCPU94は、トライアック56bをオンし、発熱体54m3に電力を供給する。なお、実施例4では、例えば、ヒータ54に電力が供給されていないとき、発熱体切り替え器57は発熱体54m2に接続されているものとする。s1410でCPU94は、トライアック56bをオンにする前に、発熱体切り替え器57によって発熱体54m2から発熱体54m3に切り替えるものとする。
s1406でCPU94は、次の予約がL2幅の用紙αの予約でない、又は、次の予約がL2幅の用紙βの予約ではあるが用紙βの予約の枚数が切替閾値枚未満であると判断した場合、処理をs1411に進める。s1411でCPU94は、次の予約がL3幅の用紙γの予約であり、かつ、L3幅の用紙γの予約が切替閾値枚以上続くか否かを判断する。s1411でCPU94は、次の予約がL3幅の用紙γの予約であり、かつ、L3幅の用紙γの予約が切替閾値枚以上続くと判断した場合、処理をs1412に進める。s1412でCPU94は、発熱体切り替え器57によりヒータ54の接続を発熱体54m2から発熱体54m3に切替え、トライアック56aをオフしてトライアック56bをオンし、発熱体54m3に電力を供給し、処理をs1403に戻す。s1411でCPU94は、次の予約がL3幅の用紙γの予約でない、又は、次の予約がL3幅の用紙γの予約ではあるが用紙γの予約の枚数が切替閾値枚未満であると判断した場合、処理をs1403に戻す。
s1405でCPU94は、発熱体54m1に電力を供給していないと判断した場合、処理をs1413に進める。s1413でCPU94は、現在、発熱体54m2が接続され、発熱体54m2に電力を供給しているか否かを判断する。s1413でCPU94は、発熱体54m2に電力を供給していると判断した場合、処理をs1414に進める。s1414でCPU94は、次の予約がL1幅の用紙αの予約でないと判断した場合、処理をs1416に進める。s1416でCPU94は、次の予約がL3幅の用紙γであるか否かを判断する。s1416でCPU94は、次の予約がL3幅の用紙γの予約であると判断した場合、処理をs1417に進める。s1417でCPU94は、トライアック56bをオフした後、発熱体切り替え器57によりヒータ54の接続を発熱体54m2から発熱体54m3に切り替え、再度トライアック56bをオンし、発熱体54m3に電力を供給し、処理をs1403に戻す。s1416でCPU94は、次の予約がL3幅の用紙γの予約でないと判断した場合、処理をs1403に戻す。
s1413でCPU94は、発熱体54m2に電力を供給していないと判断した場合、処理をs1418に進める。s1418でCPU94は、次の予約がL1幅の用紙αであるか否かを判断する。s1418でCPU94は、次の予約がL1幅の用紙αの予約であると判断した場合、処理をs1419に進める。s1419でCPU94は、トライアック56bをオフしてトライアック56aをオンし、発熱体54m1に電力を供給し、処理をs1403に戻す。s1418でCPU94は、次の予約がL1幅の用紙αの予約でないと判断した場合、処理をs1420に進める。s1420でCPU94は、次の予約がL2幅の用紙βであるか否かを判断する。s1420でCPU94は、次の予約がL2幅の用紙βの予約であると判断した場合、処理をs1421に進める。s1421でCPU94は、トライアック56bをオフした後、発熱体切り替え器57によりヒータ54の接続を発熱体54m3から発熱体54m2に切り替え、再度トライアック56bをオンし、発熱体54m2に電力を供給し、処理をs1403に戻す。s1420でCPU94は、次の予約がL2幅の用紙βの予約でないと判断した場合、処理をs1403に戻す。
以上のように、実施例4の画像形成装置は、長手方向の長さが異なる発熱体を3種類有し、発熱体切り替え実施処理を実施する。これにより、多くのサイズの用紙に対応し、より多くのプリントのケースにおいて生産性を高めることができる。
以上、実施例4によれば、定着装置へのダメージや定着不良の発生を防止しつつ、生産性を向上させることができる。
50 定着装置
54 ヒータ
54b1、54b2 発熱体
57 発熱体切り替え器
94 CPU

Claims (19)

  1. 記録材にトナー像を形成する画像形成手段と、
    少なくとも第1の発熱体と前記第1の発熱体よりも長手方向における長さが短い第2の発熱体とを有するヒータを備え、前記画像形成手段により記録材上に形成された未定着のトナー像を定着する定着手段と、
    前記ヒータの前記第1の発熱体又は前記第2の発熱体のいずれか一方に対して電力供給可能となるように電力供給経路を切り替える切替手段と、
    前記切替手段を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記長手方向において第1の幅の記録材と前記第1の幅より短い第2の幅の記録材とが混在した複数の記録材に印刷を行う場合に、前記第1の発熱体に電力を供給する第1の電力供給路に切り替えて前記第1の幅の記録材を定着させた後、
    前記第2の幅の記録材を第1の枚数連続して定着するときは、前記第1の発熱体により前記第2の幅の記録材を定着させ、
    前記第2の幅の記録材を前記第1の枚数より多い第2の枚数連続して定着するときは、前記第2の幅の記録材を定着する前に、前記第1の電力供給路から、前記第2の発熱体に電力を供給する第2の電力供給路に切り替えて前記第2の幅の記録材を定着させることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第1の幅の記録材は、前記第1の発熱体の前記長手方向の長さに対応した幅を有する記録材であり、
    前記第2の幅の記録材は、前記第2の発熱体の前記長手方向の長さに対応した幅を有し前記第1の幅の記録材よりも短い幅を有する記録材であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、前記電力供給経路を前記第1の電力供給路に切り替えている状態において、前記第2の幅の記録材が連続して印刷される場合であっても、前記第2の幅の記録材が連続して印刷される枚数が前記第1の枚数である場合には、前記切替手段による切り替えを行うことなく印刷を継続するよう制御することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、前記電力供給経路を前記第2の電力供給路に切り替えている状態において、前記第2の幅の記録材の後に前記第1の幅の記録材に印刷が行われる場合に、前記切替手段により前記電力供給経路を前記第1の電力供給路に切り替えるように制御することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、前記電力供給経路を前記第2の電力供給路に切り替えている状態において、前記第2の幅の記録材が連続して印刷されている間であっても、前記第2の幅の記録材の後に前記第1の幅の記録材に印刷が行われる予定である場合には、前記切替手段により前記電力供給経路を前記第1の電力供給路に予め切り替えるように制御することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記ヒータの前記長手方向における中央部及び端部の温度を検知する検知手段を備え、
    前記制御手段は、前記電力供給経路を前記第2の電力供給路に切り替えている状態において、前記第2の幅の記録材が連続して印刷されている間に、前記検知手段により検知した前記中央部における温度と前記端部における温度との差が所定の温度差以上となったタイミングで前記切替手段により前記電力供給経路を前記第1の電力供給路に切り替えるように制御することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御手段は、前記検知手段により検知した前記中央部における温度及び前記端部における温度が、目標温度に到達してから前記定着手段による定着処理を行うように制御することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御手段は、前記第1の幅の記録材と前記第2の幅の記録材とが混在した複数の記録材に印刷を行う場合に、1枚目が前記第2の幅の記録材であり、かつ、前記第2の幅の記録材が連続して印刷される枚数が前記第2の枚数である場合には、前記切替手段により前記電力供給経路を前記第2の電力供給路に切り替えるように制御することを特徴とする請求項2から請求項7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御手段は、前記第1の幅の記録材と前記第2の幅の記録材とが混在した複数の記録材に印刷を行う場合に、1枚目が前記第2の幅の記録材であっても、前記第2の幅の記録材が連続して印刷される枚数が前記第1の枚数である場合には、前記切替手段による切り替えを行うことなく印刷を継続するよう制御することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記第1の発熱体又は前記第2の発熱体への電力の供給を接続又は遮断する接続手段を備え、
    前記制御手段は、前記切替手段により前記電力供給経路を切り替える前に前記接続手段により前記第1の発熱体又は前記第2の発熱体への電力の供給を遮断し、前記切替手段により前記電力供給経路を切り替えた後に前記接続手段により前記第1の発熱体又は前記第2の発熱体への電力の供給を接続することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記第2の発熱体は、第3の発熱体と、前記第3の発熱体よりも前記長手方向における長さが短い第4の発熱体と、を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  12. 前記第1の発熱体、前記第3の発熱体、及び前記第4の発熱体が配置される基板を備え、
    前記第1の発熱体は、前記基板の短手方向の一方の端部に配置された一方の前記第1の発熱体と、他方の端部に配置された他方の前記第1の発熱体とであり、
    前記短手方向において、一方の前記第1の発熱体、前記第3の発熱体、前記第4の発熱体、他方の前記第1の発熱体の順に配置されていることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 一方の前記第1の発熱体及び他方の前記第1の発熱体の一方の端部が電気的に接続された第1の接点と、
    一方の前記第1の発熱体、他方の前記第1の発熱体及び前記第3の発熱体の他方の端部が電気的に接続された第4の接点と、
    前記第3の発熱体及び前記第4の発熱体の一方の端部が電気的に接続された第2の接点と、
    前記第4の発熱体の他方の端部が電気的に接続された第3の接点と、
    を備えることを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 前記第1の発熱体への電力の供給を接続又は遮断する第1の接続手段と、
    前記第2の発熱体への電力の供給を接続又は遮断する第2の接続手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記切替手段により前記電力供給経路を切り替える前に前記第1の接続手段又は前記第2の接続手段により前記第1の発熱体又は前記第2の発熱体への電力の供給を遮断し、前記切替手段により前記電力供給経路を切り替えた後に前記第1の接続手段又は前記第2の接続手段により前記第1の発熱体又は前記第2の発熱体への電力の供給を接続することを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  15. 記録材にトナー像を形成する画像形成手段と、
    少なくとも第1の発熱体と前記第1の発熱体よりも長手方向における長さが短い第2の発熱体とを有するヒータを備え、前記画像形成手段により記録材上に形成された未定着のトナー像を定着する定着手段と、
    前記ヒータの前記第1の発熱体又は前記第2の発熱体のいずれか一方に対して電力供給可能となるように電力供給経路を切り替える切替手段と、
    前記長手方向において第1の幅の記録材と前記第1の幅より短い第2の幅の記録材とが混在した複数の記録材に印刷を行う場合に、前記第2の幅の記録材が連続して印刷される枚数が所定枚数以上である場合に、前記切替手段により前記電力供給経路を前記第2の発熱体に切り替えるように制御する制御手段と、
    前記ヒータの前記長手方向における中央部及び端部の温度を検知する検知手段と、
    を備え、
    前記第1の幅の記録材は、前記第1の発熱体の前記長手方向の長さに対応した幅を有する記録材であり、
    前記第2の幅の記録材は、前記第2の発熱体の前記長手方向の長さに対応した幅を有し前記第1の幅の記録材よりも短い幅を有する記録材であり、
    前記制御手段は、
    前記電力供給経路を前記第2の発熱体に電力が供給されるように切り替えている状態において、前記第2の幅の記録材の後に前記第1の幅の記録材に印刷が行われる場合に、前記切替手段により前記電力供給経路を前記第1の発熱体に電力が供給されるように切り替えるように制御し、
    前記電力供給経路を前記第2の発熱体に電力が供給されるように切り替えている状態において、前記第2の幅の記録材が連続して印刷されている間であっても、前記第2の幅の記録材の後に前記第1の幅の記録材に印刷が行われる予定である場合には、前記切替手段により前記電力供給経路を前記第1の発熱体に電力が供給されるように予め切り替えるように制御し、
    前記電力供給経路を前記第2の発熱体に電力が供給されるように切り替えている状態において、前記第2の幅の記録材が連続して印刷されている間に、前記検知手段により検知した前記中央部における温度と前記端部における温度との差が所定の温度差以上となったタイミングで前記切替手段により前記電力供給経路を前記第1の発熱体に電力が供給されるように切り替えるように制御することを特徴とする画像形成装置。
  16. 前記第1の発熱体の前記長手方向の長さは、前記画像形成装置において印刷することが可能な記録材のうち最大の幅を有する記録材の幅に応じた長さであることを特徴とする請求項1から請求項1のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  17. 前記ヒータにより加熱される第1の回転体と、
    前記第1の回転体とともにニップ部を形成する第2の回転体と、
    を備えることを特徴とする請求項1から請求項16のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  18. 前記第1の回転体は、フィルムであることを特徴とする請求項17に記載の画像形成装置。
  19. 前記ヒータは、前記フィルムの内部空間に配置されており、前記ヒータと前記第2の回転体により前記フィルムを挟持しており、記録材上の画像は前記フィルムと前記第2の回転体の間に形成されたニップ部で前記フィルムを介して加熱されることを特徴とする請求項18に記載の画像形成装置。
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