JP7266417B2 - 梁部材の搬入方法 - Google Patents

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Description

本発明は、梁部材の搬入方法、梁部材及びブラケット部材に関する。
従来、構造物に用いられる梁部材は、クレーンなどの揚重装置を用いることにより、大梁間や柱間の設置対象位置の近傍に揚重された後、作業員による補助のもとに位置合わせ等が行われて所定位置に設置されている。例えば、特許文献1には、既設の鉄骨部材における一方の面と他方の面とに配置したガイドプレートに沿って鉄骨梁を案内する鉄骨梁の接合方法が開示されている。
特開2002-81938号公報
ところで、構造物の建設を含む建設分野においては、作業負荷の低減や作業効率の向上が望まれており、上述したような鉄骨梁搬入の際も同様である。しかし、上記特許文献1に開示された方法は、ガイドプレート間の限られた狭いスペースに鉄骨梁を案内する必要があるため、梁部材の搬入には依然として作業員による誘導や補助が欠かせず、さらなる効率化が望まれる。特許文献1には、このような梁部材搬入の際における補助作業の介在を低減するための知見について何ら開示されていない。
上記問題に鑑み、本発明の少なくとも一実施形態は、効率的に梁部材を搬入可能な梁部材の搬入方法、並びに当該方法に用いられて好適な梁部材及びブラケット部材を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る梁部材の搬入方法は、
梁部材を構造物の所定位置に取付ける際に用いられる梁部材の搬入方法であって、
前記構造物は、前記構造物に取り付けられるとともに前記梁部材と接合される少なくとも一つのブラケット部材、及び前記ブラケット部材の一面側に前記ブラケット部材の端面から突出するように取り付けられたプレート部材を含み、
揚重装置によって、前記梁部材を前記所定位置の近傍まで吊り上げるとともに、前記梁部材を前記ブラケット部材の他面側から前記ブラケット部材に近づけて、前記梁部材が前記所定位置に対して平行となるように前記梁部材を前記プレート部材に当接させる水平方向移動ステップと、
前記水平方向移動ステップの後に、前記揚重装置によって、前記ブラケット部材の前記端面に形成されているテーパ面と前記梁部材の端面に形成されているテーパ面とを接触させるように前記梁部材を下方に移動させる鉛直方向移動ステップと、
を備えている。
上記(1)の方法によれば、構造物に取り付けられたブラケット部材の一面側に、該ブラケット部材の端面から突出するようにプレート部材が取り付けられ、このプレート部材に対して、ブラケット部材の他面側から、揚重装置によって揚重された梁部材が近づけられて当接されることにより、梁部材の水平方向における配向が補正されて所定位置に対して平行に配置される。その後、揚重装置により、ブラケット部材の端面に形成されたテーパ面と梁部材の端面に形成されたテーパ面とが接触するようにして梁部材が下方に移動されることにより、梁部材の長手方向における位置のずれ乃至誤差が補正される。つまり、上記(1)の方法によれば、仮に所定位置の近傍に揚重された梁部材の水平方向の位置又は配向が所定位置とずれている場合であっても、構造物の所定位置に対する梁部材の搬入作業を、揚重装置を用いて実現することができる。したがって、効率的に梁部材を搬入可能な梁部材の搬入方法を提供することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載の方法において、
前記少なくとも一つのブラケット部材は、前記梁部材の一端側と接合される一端側ブラケット部材、及び前記梁部材の他端側と接合される他端側ブラケット部材を含み、
前記水平方向移動ステップは、
前記梁部材の一端側を、前記一端側ブラケット部材に取り付けられたプレート部材に当接させるステップと、
前記梁部材の一端側を中心として前記梁部材を回転させることで、前記梁部材の他端側を前記他端側ブラケット部材に取り付けられたプレート部材に当接させるステップと、を含んでいてもよい。
上記(2)の方法によれば、揚重装置により、梁部材の一端側が、一端側ブラケット部材に取り付けられたプレート部材に当接され、該梁部材の一端側を中心として梁部材が回転されることで、梁部材の他端側が他端側ブラケット部材に取り付けられたプレート部材に当接される。このように、所定位置の近傍に吊り上げられた梁部材を、その一端側と他端側とにおいて夫々プレート部材に当接させることにより、所定位置に対して梁部材を平行に配置する工程を高精度に実現することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)に記載の方法において、
前記梁部材は、
長手方向を有する第1上側フランジ部と、
前記第1上側フランジ部と対向するようにして前記長手方向に沿って配置され、前記第1上側フランジ部よりも前記長手方向に短い第1下側フランジ部と、
前記第1上側フランジ部と前記第1下側フランジ部とを連結する第1ウェブ部であって、前記長手方向の両端に前記テーパ面が形成されることで上辺より下辺が短い台形状に形成された第1ウェブ部と、を含み、
前記ブラケット部材は、
長手方向を有する第2上側フランジ部と、
前記第2上側フランジ部と対向するようにして前記長手方向に沿って配置され、前記第2上側フランジ部よりも前記長手方向に長い第2下側フランジ部と、
前記第2上側フランジ部と前記第2下側フランジ部とを連結する第2ウェブ部であって、前記長手方向の一端に前記テーパ面が形成されることで上辺より下辺が長く形成された第2ウェブ部と、を含み、
前記プレート部材は、前記第2ウェブ部に取り付けてもよい。
上記(3)の方法によれば、プレート取り付けステップでは、ブラケット部材の第2ウェブ部の端面から突出するようにしてプレート部材が取り付けられ、水平方向移動ステップでは、ブラケット部材の第2ウェブ部に取り付けられたプレート部材に対して、ブラケット部材の他面側から梁部材の第1ウェブ部が当接される。ここで、梁部材側にプレート部材を設けた場合は、揚重装置による揚重の際に風を受ける面積が大きい。一方、上記(3)の方法のように、ブラケット部材の第2ウェブ部にプレート部材を取り付けることで、揚重装置で吊り上げられた梁部材に対する風の影響を抑制することができるから、安全かつ効率的に実現し得る梁部材の搬入方法を提供することができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(3)に記載の方法において、
前記梁部材の前記第1上側フランジ部は、前記第1ウェブ部の前記上辺よりも前記長手方向に突出するように延設された上側延設部を含み、
前記ブラケット部材の前記第2下側フランジ部は、前記第2ウェブ部の前記下辺よりも前記長手方向に突出するように延設された下側延設部を含み、
前記鉛直方向移動ステップは、前記上側延設部の下面が、前記第2ウェブ部の上端の一部に当接するとともに、前記第1ウェブ部の下端の一部が前記下側延設部の上面に当接するように、前記梁部材を下方に移動させてもよい。
上記(4)の方法によれば、梁部材は、その上側延設部がブラケット部材の第2ウェブ部の上端の一部に当接するとともに、第1ウェブ部の下端の一部がブラケット部材の下側延設部の上面に当接するようにしてブラケット部材に載置される。つまり、梁部材の少なくとも一部がブラケット部材に重なって該ブラケット部材上に載置されるようにして梁部材を下降させることができるから、下降後の梁部材を、特別な部材や工程を要することなく、ブラケット部材によって安定的に支持することができる。したがって、効率的に梁部材を搬入可能な梁部材の搬入方法が提供される。
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)~(4)の何れか一つに記載の方法において、
前記梁部材及び前記構造物の少なくとも一方は、前記所定位置に配置された前記梁部材と前記構造物とを係止するガイドリブであって、上下方向に沿う側面を有するガイドリブを含み、
前記鉛直方向移動ステップでは、前記梁部材を下方に移動させつつ前記梁部材及び前記構造物の少なくとも他方と前記ガイドリブとを係合させてもよい。
上記(5)の方法によれば、鉛直方向移動ステップにおいて、揚重装置により梁部材を下方に移動させることで、上述したテーパ面による長手方向の位置ずれの補正に加えて、梁部材と構造物とがガイドリブを介して係止されるから、構造物の所定位置に取り付けられた後の梁部材をより確実に構造物上に支持することができる。したがって、効率的に梁部材を搬入可能な梁部材の搬入方法が提供される。
(6)本発明の少なくとも一実施形態に係る梁部材の搬入方法は、
梁部材を構造物の所定位置に取付ける際に用いられる梁部材の搬入方法であって、
前記構造物は、前記構造物に取り付けられるとともに前記梁部材と接合される少なくとも一つのブラケット部材を含み、
前記梁部材は、前記梁部材の一面側に前記梁部材の端面から突出するように取り付けられたプレート部材を含み、
揚重装置によって、前記梁部材を前記所定位置の近傍まで吊り上げるとともに、前記梁部材の他面側を前記ブラケット部材に近づけて、前記梁部材が前記所定位置に対して平行となるように前記プレート部材を前記ブラケット部材に当接させる水平方向移動ステップと、
前記水平方向移動ステップの後に、前記揚重装置によって、前記ブラケット部材の端面に形成されているテーパ面と前記梁部材の端面に形成されているテーパ面とを接触させるように前記梁部材を下方に移動させる鉛直方向移動ステップと、
を備えている。
上記(6)の方法によれば、プレート取り付けステップでは、梁部材の一面側に該梁部材の端面から突出するようにプレート部材が取り付けられ、水平方向移動ステップでは、構造物に取り付けられたブラケット部材に対して、揚重装置により、梁部材の他面側を近づけて当接させることにより、梁部材の水平方向における配向が補正されて所定位置に対して平行に配置される。その後、揚重装置により、ブラケット部材の端面に形成されたテーパ面と梁部材の端面に形成されたテーパ面とが接触するようにして梁部材が下方に移動されることにより、梁部材の長手方向における位置のずれ乃至誤差が補正される。つまり、上記(6)の方法によれば、上記(1)で述べたように、仮に所定位置の近傍に揚重された梁部材の水平方向の位置又は配向が所定位置とずれている場合であっても、構造物の所定位置に対する梁部材の搬入作業を、揚重装置を用いて実現することができる。したがって、効率的に梁部材を搬入可能な梁部材の搬入方法を提供することができるのである。
(7)本発明の少なくとも一実施形態に係る梁部材は、
構造物の所定位置に取り付けられる梁部材であって、
長手方向を有する第1上側フランジ部と、
前記第1上側フランジ部と対向するようにして前記長手方向に沿って配置され、前記第1上側フランジ部よりも前記長手方向に短い第1下側フランジ部と、
前記第1上側フランジ部と前記第1下側フランジ部とを連結する第1ウェブ部であって、前記長手方向の両端に前記テーパ面が形成されることで上辺より下辺が短い台形状に形成された第1ウェブ部と、を備え、
前記第1上側フランジ部は、前記第1ウェブ部の前記上辺よりも前記長手方向に突出するように延設された上側延設部を含む。
上記(7)の構成によれば、梁部材が上側延設部を含むことにより、梁部材の少なくとも一部がブラケット部材に重なって該ブラケット部材上に載置されるようにして梁部材を下降させることができるから、下降後の梁部材を、特別な部材や工程を要することなく、ブラケット部材によって安定的に支持することができる。したがって、効率的に梁部材を搬入可能な梁部材を提供することができる。
(8)本発明の少なくとも一実施形態に係るブラケット部材は、
構造物に取り付けられるブラケット部材であって、
長手方向を有する第2上側フランジ部と、
前記第2上側フランジ部と対向するようにして前記長手方向に沿って配置され、前記第2上側フランジ部よりも前記長手方向に長い第2下側フランジ部と、
前記第2上側フランジ部と前記第2下側フランジ部とを連結する第2ウェブ部であって、前記長手方向の一端に前記テーパ面が形成されることで上辺より下辺が長く形成された第2ウェブ部と、を備え、
前記第2下側フランジ部は、前記第2ウェブ部の前記下辺よりも前記長手方向に突出するように延設された下側延設部を含む。
上記(8)の構成によれば、ブラケット部材が下側延設部を含むことにより、梁部材の少なくとも一部がブラケット部材の下側延設部に重なって該ブラケット部材上に載置されるようにして梁部材を下降させることができるから、下降後の梁部材を、特別な部材や工程を要することなく、ブラケット部材によって安定的に支持することができる。したがって、効率的に梁部材を搬入可能なブラケット部材を提供することができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、効率的に梁部材を搬入可能な梁部材の搬入方法、及び当該方法に用いられて好適なブラケット部材及び梁部材を提供することができる。
本発明の少なくとも一実施形態に係る梁部材の搬入方法が適用される構造物の周辺を示す概略図である。 一実施形態に係る梁部材の搬入方法を示すフローチャートである。 一実施形態における梁部材の構成例を示す図であり、(A)は正面図、(B)は下面図である。 一実施形態におけるブラケット部材の構成例を示す図であり、(A)は正面図、(B)は平面図である。 一実施形態に係る梁部材の搬入方法を示す概略図であり、(A)は梁部材を所定位置に対して平行に配置した状態、(B)は梁部材のテーパ面に沿って下降している状態、(C)は梁部材が所定位置に配置された状態を示す。 一実施形態に係る梁部材の搬入方法を示すフローチャートである。 一実施形態に係る梁部材の搬入方法を示す概略図であり、(A)は梁部材を所定位置近傍に配置した状態、(B)は梁部材の一端を構造物のプレート部材に当接させた状態、(C)は梁部材をテーパ面に沿って下降させている状態、(D)は梁部材が所定位置に配置された状態を示す。 一実施形態に係る梁部材の搬入方法を示す概略図であり、(A)は梁部材の一端を構造物のプレート部材に当接させた状態、(B)は梁部材をテーパ面に沿って下降させている状態、(C)は梁部材が所定位置に配置された状態を示す。 他の実施形態に係る梁部材の搬入方法を示すフローチャートである。 他の実施形態に係る梁部材の搬入方法を示す概略図であり、(A)は梁部材の正面図、(B)は同下面図、(C)はブラケット部材の正面図、(D)は同平面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は本発明少なくとも一実施形態に係る梁部材の搬入方法を示す概略図である。図2は一実施形態に係る梁部材の搬入方法を示すフローチャートである。図3は一実施形態における梁部材の構成例を示す図であり、(A)は正面図、(B)は下面図である。図4は一実施形態におけるブラケット部材の構成例を示す図であり、(A)は正面図、(B)は平面図である。
図1~図4に示すように、本発明の少なくとも一実施形態に係る梁部材の搬入方法は、梁部材20(水平部材)を構造物1の所定位置に取付ける際に用いられる梁部材の搬入方法である。この方法において、構造物1は、梁部材20と接合される少なくとも一つのブラケット部材10、及びブラケット部材10の一面11側(図4(B)参照)に該ブラケット部材10の端面17から突出するように取り付けられたプレート部材18を含む。そして、上記方法は、揚重装置5によって、梁部材20を所定位置の近傍まで吊り上げるとともに、梁部材20を構造物1に取り付けられたブラケット部材10の他面12側からブラケット部材10に近づけて、梁部材20が所定位置に対して平行となるように梁部材20をプレート部材18に当接させる水平方向移動ステップS30と、水平方向移動ステップS30の後に、揚重装置5によって、ブラケット部材10の端面17に形成されているテーパ面16と梁部材20の端面27に形成されているテーパ面26とを接触させるように梁部材20を下方に移動させる鉛直方向移動ステップS40と、を備えている。
なお、幾つかの実施形態における梁部材の搬入方法は、上記ブラケット部材10を構造物1に取り付けるブラケット部材取り付けステップS10、又は上記プレート部材18をブラケット部材10に取り付けるプレート取り付けステップS20の少なくとも一方をさらに備えていてもよい。
ブラケット部材取り付けステップS10では、ボルト結合又は溶接などの結合手段により、構造物1にブラケット部材10が取り付けられる。幾つかの実施形態における構造物1は、柱部材3(例えば図1、図4及び図5参照)を含み、この柱部材3の一面又は複数の面にブラケット部材10が取り付けられる。ブラケット部材10は、当該ステップS10において柱部材3に固定されるとともに、ステップS20、S30及びS40を経て梁部材20が所定位置に配置された後、該梁部材20と接合されて梁2を構成する。このようなブラケット部材取り付けステップS10は、例えば工場等で予め行われてもよいし現場で行われてもよい。
プレート取り付けステップS20では、ボルト結合又は溶接などの結合手段により、ブラケット部材10にプレート部材18が取り付けられる。ブラケット部材10の上記一面11は、例えば構造物1に取り付けられた際に該構造物1の内側を向く面であってもよく、ブラケット部材10の上記他面12は、構造物1に取り付けられた際に該構造物1の外側を向く面であってもよい。このようにすれば、揚重装置5によって梁部材20を構造物1の外側から搬入することができるので、作業の際の円滑なアクセス性を確保することができる。なお、上記の一面11を構造物1の外側の面とし、他面12を構造物1の内側の面とすることも可能である。
ブラケット部材10の上記端面17は、例えばブラケット部材10に形成されたテーパ面16であってもよい。つまり、プレート部材18は、ブラケット部材10の他面12側からみたときに、テーパ面16の少なくとも一部と重なるようにして配置される。かかるプレート部材18は、例えば図1、図4及び図5に示すように、ブラケット部材10のテーパ面16から上方乃至水平方向(図1、図4及び図5に示す例では紙面左右方向)に突出するように設けられていてもよい。
プレート部材18は、梁部材20を搬入する際に該梁部材20を所定位置に案内するガイドプレートの一部として機能し得る。幾つかの実施形態におけるプレート部材18は、ブラケット部材10の一面11に上下方向に沿って固定される。かかるプレート部材18としては、例えば、梁部材20を搬入した後に、該梁部材20とブラケット部材10とをボルト結合により接合するためのスプライスプレート18Aを適用してもよい。
上記のブラケット部材取り付けステップS10及びプレート取り付けステップS20の順番は特に限定されず、どちらのステップを先に実行してもよい。
水平方向移動ステップS30は、例えば建設中である構造物1の建設現場において実行される。この水平方向移動ステップS30は、上記ステップS10及びステップS20の後に実行され得る。かかる水平方向移動ステップS30では、揚重装置5を用いて、梁部材20を主に水平方向に移動させることにより、該梁部材20における一方の面(例えば、構造物1に取り付けられた際に該構造物1の内側を向く面)をブラケット部材10の上記他面12側から近づけて、プレート部材18に当接させる。その際、例えば、梁部材20のテーパ面26と、当該テーパ面26と接するブラケット部材10のテーパ面16とが、平面視にてオーバーラップするように、梁部材20をプレート部材18に当接させる。揚重装置5による梁部材20の吊り上げ高さは、吊り上げられた状態における梁部材20の下部の少なくとも一部が、構造物1に設けられたプレート部材18の上部の少なくとも一部と水平方向において重なる高さとしてもよい。
なお、本開示において、所定位置とは、梁部材20が配置されるべき位置及び配向を意味し、所定位置に対して平行とは、梁部材20が配置されるべき位置及び配向のうち少なくとも配向が合致する場合を意味するものとする。
続いて鉛直方向移動ステップS40について説明する。
図5は一実施形態に係る梁部材の搬入方法を示す概略図であり、(A)は梁部材を所定位置に対して平行に配置した状態、(B)は梁部材のテーパ面に沿って下降している状態、(C)は梁部材が所定位置に配置された状態を示す。
鉛直方向移動ステップS40では、所定位置の上方において該所定位置に対して平行に配置された梁部材20(図5(A)参照)を、揚重装置5を用いて下降させる。梁部材20が鉛直方向に下降されると、梁部材20のテーパ面26がブラケット部材10のテーパ面16に当接する(図5(B)参照)。例えば図3及び図5に示すように、長手方向における両端にテーパ面26が形成されている場合は、いずれか一方のテーパ面26がブラケット部材10のテーパ面16に当接し得る。その後、揚重装置5によって梁部材20の下降を続けると、テーパ面16、26に案内された梁部材20が、所定位置に対して平行のまま、水平方向に移動しながら下方に向けて斜め下方に移動する(図5(B)参照)。そして、梁部材20をさらに揚重装置5によって下降させることで、梁部材20が所定位置に配置される(図5(C)参照)。
以上に述べた方法によれば、構造物1に取り付けられたブラケット部材10の一面11側に、該ブラケット部材10の端面17から突出するようにプレート部材18が取り付けられ、このプレート部材18に対して、ブラケット部材10の他面12側から、揚重装置5によって揚重された梁部材20が近づけられて当接されることにより、梁部材20の水平方向における配向が補正されて所定位置に対して平行に配置される。その後、揚重装置5により、ブラケット部材10の端面17に形成されたテーパ面16と梁部材20の端面27に形成されたテーパ面26とが接触するようにして梁部材20が下方に移動されることにより、梁部材20の長手方向における位置のずれ乃至誤差が補正される。つまり、上記方法によれば、仮に所定位置の近傍に揚重された梁部材20の水平方向の位置又は配向が所定位置とずれている場合であっても、構造物1の所定位置に対する梁部材20の搬入作業を、揚重装置を用いて実現することができる。したがって、効率的に梁部材20を搬入可能な梁部材の搬入方法を提供することができる。そして、このような方法を用いれば、揚重装置5によって梁部材20を構造物1の所定位置に容易に搬入可能であるから、自動建方に用いて好適な梁部材の搬入方法であるといえる。
図3に戻り、幾つかの実施形態では、上記何れかの実施形態に記載の方法において、梁部材20は、長手方向を有する第1上側フランジ部23と、第1上側フランジ部23と対向するようにして長手方向に沿って配置され、第1上側フランジ部23よりも長手方向に短い第1下側フランジ部24と、第1上側フランジ部23と第1下側フランジ部24とを連結する第1ウェブ部25であって、長手方向の両端にテーパ面26が形成されることで上辺より下辺が短い台形状に形成された第1ウェブ部25と、を含んでいてもよい。つまり、梁部材20は、所謂H鋼の形状に基づいて形成されていてもよい。
この場合、ブラケット部材10は、例えば図4に例示するように、長手方向を有する第2上側フランジ部13と、第2上側フランジ部13と対向するようにして長手方向に沿って配置され、第2上側フランジ部13よりも長手方向に長い第2下側フランジ部14と、第2上側フランジ部13と第2下側フランジ部14とを連結する第2ウェブ部15であって、長手方向の一端15Aにテーパ面16が形成されることで上辺(上端15B)より下辺(下端15C)が長く形成された第2ウェブ部15と、を含んでいてもよい。すなわち、ブラケット部材10もまた、所謂H鋼の形状に基づいて形成されていてもよい。
そして、プレート部材18は、ブラケット部材10の第2ウェブ部15に取り付けてもよい。
このようにブラケット部材10及び梁部材20をH鋼に基づいて形成する方法によれば、プレート取り付けステップS20では、ブラケット部材10の第2ウェブ部15の端面17から突出するようにしてプレート部材18が取り付けられ、水平方向移動ステップS30では、ブラケット部材10の第2ウェブ部15に取り付けられたプレート部材18に対して、ブラケット部材10の他面12側から梁部材20の第1ウェブ部25が当接される。ここで、梁部材20側にプレート部材18を設けた場合は、プレート部材18を取り付けない場合と比較して揚重装置5による揚重の際に風を受ける面積が大きくなるから、搬入作業に影響する可能性がないとはいえない。一方、上記方法のように、ブラケット部材10の第2ウェブ部15にプレート部材18を取り付けることで、揚重装置5で吊り上げられた梁部材20に対する風の影響を抑制することができるから、安全かつ効率的に実現し得る梁部材の搬入方法を提供することができる。
幾つかの実施形態では、上述した方法において、例えば図3(A)及び図3(B)に例示するように、梁部材20の第1上側フランジ部23は、第1ウェブ部25の上辺よりも長手方向に突出するように延設された上側延設部23Aを含んでいてもよい。この場合、ブラケット部材10の第2下側フランジ部14は、例えば図4(A)及び図4(B)に例示するように、第2ウェブ部15の下辺(下端15C)よりも長手方向に突出するように延設された下側延設部14Aを含んでいてもよい。そして、鉛直方向移動ステップS40では、上側延設部23Aの下面23A1が、第2ウェブ部15の上端15Bの一部に当接するとともに、第1ウェブ部25の下端(下辺25B)の一部が下側延設部14Aの上面14A1に当接するように、梁部材20を下方に移動させてもよい。
このようにすれば、梁部材20は、その上側延設部23Aがブラケット部材10の第2ウェブ部15の上端15Bの一部に当接するとともに、第1ウェブ部25の下辺25Bの一部がブラケット部材10の下側延設部14Aの上面14A1に当接するようにしてブラケット部材10に載置される。つまり、梁部材20の少なくとも一部がブラケット部材10に重なって該ブラケット部材10上に載置されるようにして梁部材20を下降させることができるから、下降後の梁部材20を、特別な部材や工程を要することなく、ブラケット部材10によって安定的に支持することができる。したがって、効率的に梁部材20を搬入可能な梁部材の搬入方法を提供することができる。
幾つかの実施形態では、上述した何れか一つの実施形態に記載の方法において、例えば図3(A)~図4(B)に例示するように、梁部材20及び構造物1の少なくとも一方は、所定位置に配置された梁部材20と構造物1とを係止するガイドリブ30であって、上下方向に沿う側面を有するガイドリブ30を含み、鉛直方向移動ステップS40では、梁部材20を下方に移動させつつ梁部材20及び構造物1の少なくとも他方とガイドリブ30とを係合させてもよい。
ガイドリブ30は、所定位置に配置された梁部材20が、少なくとも長手方向と直交する方向(幅方向)を含む水平方向にずれることを防止する機能を有する。すなわち、ガイドリブ30は、所定位置に配置された梁部材20が、当該ガイドリブ30とプレート部材18との間に配置される位置に設けられている。幾つかの実施形態において、梁部材20に設けられるガイドリブ30は、梁部材20の長手方向と直交する方向(幅方向)において、少なくともブラケット部材10における第2ウェブ部15の厚さ以上の距離だけ第1ウェブ部25から離れて設けられていてもよい。また、ブラケット部材10に設けられるガイドリブ30は、ブラケット部材10の長手方向と直交する方向(幅方向)において、少なくとも梁部材20における第1ウェブ部25の厚さ以上の距離だけ第2ウェブ部15乃至プレート部材18から離れて設けられていてもよい。
かかるガイドリブ30は、鉛直方向移動ステップS40において梁部材20を鉛直に下降させた際に、第1ウェブ部25と第2ウェブ部15とが同一平面上に配置されるように、相手の部材を幅方向に案内し得るテーパ面を有していてもよい。テーパ面は、例えば、第1ウェブ部25又は第2ウェブ部15から上記幅方向に離れるほど基端部からの高さが高くなるように形成された傾斜面であってもよい。
なお、ガイドリブ30は、梁部材20の第1上側フランジ部23の下面、又はブラケット部材10の第2下側フランジ部14の上面に対して垂直に、又は鉛直方向に向けて凸状を呈する種々の形態をとり得る。例えば、ガイドリブ30は、図3(A)、図3(B)、図4(A)、図4(B)、図5(C)に例示するように、上下方向(鉛直方向)に沿って延在するとともに平面視にて交差(又は直交)するように屈折したL字状の立設部を含む形状を有していてもよい。或いは、ガイドリブ30は、鉛直方向に沿って延在するとともに梁部材20又はブラケット部材10の幅方向(短手方向)に沿って配置された平板状の形状を有していてもよい(図10(A)~図10(D)参照)。かかるガイドリブ30は、溶接又はボルト結合等の固定手段により梁部材20又はブラケット部材10のフランジ部に接続される。
さらに、梁部材20に設けられるガイドリブ30と、ブラケット部材10に設けられるガイドリブ30とは、ブラケット部材10上に梁部材20が配置された際に、互いがウェブ部15、25を挟んで反対側に配置されるように設けられていてもよい。
このように梁部材20及び構造物1の少なくとも一方ガイドリブ30を含む方法によれば、鉛直方向移動ステップS40において、揚重装置5により梁部材20を下方に移動させることで、上述したテーパ面16,26による長手方向の位置ずれの補正に加えて、梁部材20と構造物1とがガイドリブ30を介して係止される。つまり、所定位置に配置された梁部材20を、該梁部材20とブラケット部材10との接触面における摩擦力に加えて、係止部乃至保持部として物理的に係止することができる。よって、構造物1の所定位置に取り付けられた後の梁部材20を、ガイドリブ30を含まない場合に比べてより確実に構造物1上に支持することができるから、所定位置に配置した梁部材20の安定性を向上させることができる。したがって、効率的に梁部材20を搬入可能な梁部材の搬入方法を提供することができる。
続いて一実施形態に係る梁部材の搬入方法についてさらに詳しく説明する。
図6は一実施形態に係る梁部材の搬入方法を示すフローチャートである。図7は一実施形態に係る梁部材の搬入方法を示す概略図であり、(A)は梁部材を所定位置近傍に配置した状態、(B)は梁部材の一端を構造物のプレート部材に当接させた状態、(C)は梁部材をテーパ面に沿って下降させている状態、(D)は梁部材が所定位置に配置された状態を示す。図8は一実施形態に係る梁部材の搬入方法を示す概略図であり、(A)は梁部材の一端を構造物のプレート部材に当接させた状態、(B)は梁部材をテーパ面に沿って下降させている状態、(C)は梁部材が所定位置に配置された状態を示す。
幾つかの実施形態では、上述した方法において、例えば図1、図5及び図6~図8に例示するように、少なくとも一つのブラケット部材10は、梁部材20の一端20A側と接合される一端側ブラケット部材10A、及び梁部材20の他端20B側と接合される他端側ブラケット部材10Bを含んでいてもよい。そして、水平方向移動ステップS30は、梁部材20の一端20A側を、一端側ブラケット部材10Aに取り付けられたプレート部材18に当接させるステップS32(図7(A)、図7(B)及び図8(A)参照)と、梁部材20の一端20A側を中心として梁部材20を回転させることで、梁部材20の他端20B側を他端側ブラケット部材10Bに取り付けられたプレート部材18に当接させるステップS34(図7(B)、図7(C)、図8(A)及び図8(B)参照)と、を含んでいてもよい。
ステップS32では、一端側ブラケット部材10A又は他端側ブラケット部材10Bの延在方向(長手方向)に対して梁部材20の延在方向(長手方向)のなす角度θが、例えば、-10°≦θ≦10°を満たすようにして、梁部材20の一端20A側をプレート部材18に当接させてもよい。つまり、ステップS32では、所定位置に対して平行±10°の角度範囲で梁部材20の一端20A側を一端側ブラケット部材10Aのプレート部材18に当接させてもよい。
このような方法によれば、揚重装置5により、梁部材20の一端20A側が、一端側ブラケット部材10Aに取り付けられたプレート部材18に当接され、該梁部材20の一端20A側を中心として梁部材20が回転されることで、梁部材20の他端20B側が他端側ブラケット部材10Bに取り付けられたプレート部材18に当接される。このように、所定位置の近傍に吊り上げられた梁部材20を、その一端20A側と他端20B側とにおいて夫々プレート部材18に当接させることにより、所定位置に対して梁部材20を平行に配置する工程を高精度に実現することができる。
続いて本発明の他の実施形態に係る梁部材の搬入方法について説明する。
図9は本発明の他の実施形態に係る梁部材の搬入方法を示すフローチャートである。図10は他の実施形態に係る梁部材の搬入方法を示す概略図であり、(A)は梁部材の正面図、(B)は同下面図、(C)はブラケット部材の正面図、(B)は同平面図である。
図9及び図10(A)~図10(B)に例示するように、本発明の少なくとも一実施形態に係る梁部材の搬入方法は、梁部材20を構造物1の所定位置に取付ける際に用いられる梁部材の搬入方法であって、上述した幾つかの実施形態ではプレート部材18がブラケット部材10に設けられているのに対し、プレート部材18が梁部材20に設けられている点において異なり、その他は同様である。したがって、既に述べた幾つかの実施形態と共通の要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図9に例示する他の実施形態に係る梁部材の搬入方法において、構造物1は、梁部材20と接合される少なくとも一つのブラケット部材10を含み、梁部材20は、該梁部材20の一面21側に、該梁部材20の端面27から突出するように取り付けられたプレート部材18を含む。そして、上記方法は、揚重装置5によって、梁部材20を所定位置の近傍まで吊り上げるとともに、梁部材20の他面22側を構造物1に取り付けられたブラケット部材10に近づけて、梁部材20が所定位置に対して平行となるようにプレート部材18をブラケット部材10に当接させる水平方向移動ステップS130と、水平方向移動ステップS130の後に、揚重装置5によって、ブラケット部材10の端面17に形成されているテーパ面16と梁部材20の端面27に形成されているテーパ面26とを接触させるように梁部材20を下方に移動させる鉛直方向移動ステップS140と、を備えている。
なお、幾つかの実施形態における梁部材の搬入方法は、上記ブラケット部材10を構造物1に取り付けるブラケット部材取り付けステップS110、又は上記プレート部材18を梁部材20に取り付けるプレート取り付けステップS120の少なくとも一方をさらに備えていてもよい。
このように梁部材20にプレート部材18を設ける方法によれば、プレート取り付けステップS120では、梁部材20の一面21側に該梁部材20の端面27から突出するようにプレート部材18が取り付けられ、水平方向移動ステップS130では、構造物1に取り付けられたブラケット部材10に対して、揚重装置5により、梁部材20の他面22側を近づけて当接させることにより、梁部材20の水平方向における配向が補正されて所定位置に対して平行に配置される。その後、揚重装置5により、ブラケット部材10の端面17に形成されたテーパ面16と梁部材20の端面27に形成されたテーパ面26とが接触するようにして梁部材20が下方に移動されることにより、梁部材20の長手方向における位置のずれ乃至誤差が補正される。つまり、上述した他の実施形態の方法によれば、仮に所定位置の近傍に揚重された梁部材20の水平方向の位置又は配向が所定位置とずれている場合であっても、構造物1の所定位置に対する梁部材20の搬入作業を、揚重装置5を用いて実現することができる。したがって、効率的に梁部材20を搬入可能な梁部材の搬入方法を提供することができる。そして、このような方法を用いれば、揚重装置5によって梁部材20を構造物1の所定位置に容易に搬入可能であるから、自動建方に用いて好適な梁部材の搬入方法であるといえる。
上述したように、本発明の少なくとも一実施形態に係る梁部材20は、構造物1の所定位置に取り付けられる梁部材20であって、長手方向を有する第1上側フランジ部23と、第1上側フランジ部23と対向するようにして長手方向に沿って配置され、第1上側フランジ部23よりも長手方向に短い第1下側フランジ部24と、第1上側フランジ部23と第1下側フランジ部24とを連結する第1ウェブ部25であって、長手方向の両端にテーパ面26が形成されることで上辺25Aより下辺25Bが短い台形状に形成された第1ウェブ部25と、を備えている。
そして、第1上側フランジ部23は、第1ウェブ部25の上辺25Aよりも長手方向に突出するように延設された上側延設部23Aを含む。
このように、梁部材20が上側延設部23Aを含む構成によれば、梁部材20の少なくとも一部がブラケット部材10に重なって該ブラケット部材10上に載置されるようにして梁部材20を下降させることができるから、下降後の梁部材20を、特別な部材や工程を要することなく、ブラケット部材10によって安定的に支持することができる。したがって、効率的に梁部材20を搬入可能な梁部材20を提供することができる。また、このような梁部材20を用いれば、揚重装置5によって構造物1の所定位置に容易に搬入可能であるから、自動建方に用いて好適な梁部材20であるといえる。
さらに、上述したように、本発明の少なくとも一実施形態に係るブラケット部材10は、構造物1に取り付けられるブラケット部材10であって、長手方向を有する第2上側フランジ部13と、第2上側フランジ部13と対向するようにして長手方向に沿って配置され、第2上側フランジ部13よりも長手方向に長い第2下側フランジ部14と、第2上側フランジ部13と第2下側フランジ部14とを連結する第2ウェブ部15であって、長手方向の一端にテーパ面16が形成されることで上端15B(上辺)より下端15C(下辺)が長く形成された第2ウェブ部15と、を備えている。
そして、第2下側フランジ部14は、第2ウェブ部15の下辺(下端15C)よりも長手方向に突出するように延設された下側延設部14Aを含む。
このように、ブラケット部材10が下側延設部14Aを含む構成によれば、梁部材20の少なくとも一部がブラケット部材10の下側延設部14Aに重なって該ブラケット部材10上に載置されるようにして梁部材20を下降させることができるから、下降後の梁部材20を、特別な部材や工程を要することなく、ブラケット部材10によって安定的に支持することができる。したがって、効率的に梁部材20を搬入可能なブラケット部材10を提供することができる。また、このようなブラケット部材10を用いれば、揚重装置5によって所定位置に梁部材20を容易に搬入可能であるから、自動建方に用いて好適なブラケット部材10であるといえる。
以上述べた本発明の少なくとも一実施形態によれば、効率的に梁部材を搬入可能な梁部材の搬入方法、並びに当該方法に用いられて好適な梁部材及びブラケット部材を提供することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変更を加えた形態や、これらの形態を組み合わせた形態も含む。
1 構造物
2 梁
3 柱部材
5 揚重装置
10 ブラケット部材
10A 一端側ブラケット部材(ブラケット部材)
10B 他端側ブラケット部材(ブラケット部材)
11 一面
12 他面
13 第2上側フランジ部
14 第2下側フランジ部
14A 下側延設部
14A1 上面
15 第2ウェブ部
15A 一端
15B 上端(上辺)
15C 下端(下辺)
16 テーパ面
17 端面
18 プレート部材
18A スプライスプレート(プレート部材)
20 梁部材
20A 一端
20B 他端
21 一面
22 他面
23 第1上側フランジ部
23A 上側延設部
23A1 下面
24 第1下側フランジ部
25 第1ウェブ部
25A 上辺
25B 下辺(下端)
26 テーパ面
27 端面
30 ガイドリブ

Claims (6)

  1. 梁部材を構造物の所定位置に取付ける際に用いられる梁部材の搬入方法であって、
    前記構造物は、前記構造物に取り付けられるとともに前記梁部材と接合される少なくとも一つのブラケット部材、及び前記ブラケット部材の一面側のみに前記ブラケット部材の端面から突出するように取り付けられたプレート部材を含み、
    揚重装置によって、前記梁部材を前記所定位置の近傍まで吊り上げるとともに、前記梁部材を水平方向に沿って移動させて前記ブラケット部材の他面側から前記ブラケット部材に近づけて、前記梁部材が前記所定位置に対して平行となるように前記梁部材を前記プレート部材に当接させる水平方向移動ステップと、
    前記水平方向移動ステップの後に、前記揚重装置によって、前記ブラケット部材の前記端面に形成されているテーパ面と前記梁部材の端面に形成されているテーパ面とを接触させるように前記梁部材を下方に移動させる鉛直方向移動ステップと、
    を備える梁部材の搬入方法。
  2. 前記少なくとも一つのブラケット部材は、前記梁部材の一端側と接合される一端側ブラケット部材、及び前記梁部材の他端側と接合される他端側ブラケット部材を含み、
    前記水平方向移動ステップは、
    前記梁部材の一端側を、前記一端側ブラケット部材に取り付けられたプレート部材に当接させるステップと、
    前記梁部材の一端側を中心として前記梁部材を回転させることで、前記梁部材の他端側を前記他端側ブラケット部材に取り付けられたプレート部材に当接させるステップと、を含む請求項1に記載の梁部材の搬入方法。
  3. 前記梁部材は、
    長手方向を有する第1上側フランジ部と、
    前記第1上側フランジ部と対向するようにして前記長手方向に沿って配置され、前記第1上側フランジ部よりも前記長手方向に短い第1下側フランジ部と、
    前記第1上側フランジ部と前記第1下側フランジ部とを連結する第1ウェブ部であって、前記長手方向の両端に前記テーパ面が形成されることで上辺より下辺が短い台形状に形成された第1ウェブ部と、を含み、
    前記ブラケット部材は、
    長手方向を有する第2上側フランジ部と、
    前記第2上側フランジ部と対向するようにして前記長手方向に沿って配置され、前記第2上側フランジ部よりも前記長手方向に長い第2下側フランジ部と、
    前記第2上側フランジ部と前記第2下側フランジ部とを連結する第2ウェブ部であって、前記長手方向の一端に前記テーパ面が形成されることで上辺より下辺が長く形成された第2ウェブ部と、を含み、
    前記プレート部材は、前記第2ウェブ部に取り付けられる
    請求項1又は2に記載の梁部材の搬入方法。
  4. 前記梁部材の前記第1上側フランジ部は、前記第1ウェブ部の前記上辺よりも前記長手方向に突出するように延設された上側延設部を含み、
    前記ブラケット部材の前記第2下側フランジ部は、前記第2ウェブ部の前記下辺よりも前記長手方向に突出するように延設された下側延設部を含み、
    前記鉛直方向移動ステップは、前記上側延設部の下面が、前記第2ウェブ部の上端の一部に当接するとともに、前記第1ウェブ部の下端の一部が前記下側延設部の上面に当接するように、前記梁部材を下方に移動させる
    請求項3に記載の梁部材の搬入方法。
  5. 前記梁部材及び前記構造物の少なくとも一方は、前記所定位置に配置された前記梁部材と前記構造物とを係止するガイドリブであって、上下方向に沿う側面を有するガイドリブを含み、
    前記鉛直方向移動ステップでは、前記梁部材を下方に移動させつつ前記梁部材及び前記構造物の少なくとも他方と前記ガイドリブとを係合させる
    請求項1~4の何れか一項に記載の梁部材の搬入方法。
  6. 梁部材を構造物の所定位置に取付ける際に用いられる梁部材の搬入方法であって、
    前記構造物は、前記構造物に取り付けられるとともに前記梁部材と接合される少なくとも一つのブラケット部材を含み、
    前記梁部材は、前記梁部材の一面側のみに前記梁部材の端面から突出するように取り付けられたプレート部材を含み、
    揚重装置によって、前記梁部材を前記所定位置の近傍まで吊り上げるとともに、前記梁部材を水平方向に沿って移動させて前記梁部材の他面側を前記ブラケット部材に近づけて、前記梁部材が前記所定位置に対して平行となるように前記プレート部材を前記ブラケット部材に当接させる水平方向移動ステップと、
    前記水平方向移動ステップの後に、前記揚重装置によって、前記ブラケット部材の端面に形成されているテーパ面と前記梁部材の端面に形成されているテーパ面とを接触させるように前記梁部材を下方に移動させる鉛直方向移動ステップと、
    を備える梁部材の搬入方法。
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