JP6541953B2 - 鉄骨の接合構造 - Google Patents

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この発明は、物流倉庫、工場等の建物における柱、梁等の固定構造体に対して端部が接合される鉄骨の接合構造に関する。
図15、図16に示すように、物流倉庫、工場等の建物20には、商品や原材料等の搬入・搬出用の開口部21の上方に長大な庇22が設けられていることが多い。この種の庇22は、例えば、柱23に固定した複数の大梁1を屋外側に突出して設け、各大梁1間に複数の小梁2を設け、これら大梁1および小梁2の下側に折板等からなる庇材24が取り付けられる。大梁1および小梁2の下側に庇材24を取り付けるのは、庇材24の止水等を考慮して、大梁1の先端を引っ張り上げておく吊り材25を、庇材24を貫通させずに設けるためである。
このような長大な庇22は、連続配置されている小梁2が日射による温度上昇で伸長し、大梁1との接合部に多大な力がかかることで、大梁1と小梁2とを接合する部位の鉄骨、ボルト、ガセットプレート等に変形や損傷等が生じる可能性がある。特に、大梁1および小梁2の下側に庇材24が取り付けられている場合、小梁2が日射を直接受けるため、温度上昇が著しく、上記変形や損傷がより顕著となる。
特開平7−062762号公報 特開平7−062763号公報 特開平7−071079号公報
一般に、物流倉庫、工場等の建物20では、柱、梁等の鉄骨の接合に高力ボルト(HTB)が用いられている。庇22における大梁1と小梁2との接合部についても同様である。高力ボルトによる接合は接合強度が強いので、小梁2が日射による温度上昇で伸長しても、大梁1と小梁2間で長孔からなるボルト孔に沿ってすべりが発生せず、可動ジョイントとして機能しないことがある。この場合、庇22の全体における各大梁1間の同じ並びの小梁2が、あたかも1本の連続した梁であるかのような挙動を示し、全体で大きな伸びとなる。例えば、晴天時には、100mの庇22で30mm程度伸びる。このため、大梁1と小梁2とを接合する部位の鉄骨、ボルト、ガセットプレート等の変形や損傷が避けられない。
なお、庇22における大梁1と小梁2の接合に、高力ボルトではなく中ボルトを使用するようにすれば、常に可動ジョイントとして機能させることができるが、同じ作業現場で高力ボルトと中ボルトを使い分けるのは、現場の混乱を招く原因となるので現実的ではない。また、庇22を長手方向に複数の部分に分割すれば、小梁2の伸びを分散させて、大梁1と小梁2とを接合する部位の鉄骨、ボルト、ガセットプレート等に与える影響を低減させることができるが、この場合、各分割部で2本の大梁1が必要となって、庇22の部材点数が多くなり、コスト増を招くことになる。
特許文献1,2に、火災等による梁の熱膨張に起因して架構が大きく変形するのを防止するために、隣合う躯体区画に隙間を設け、両躯体区画を伸縮可能なジョイントプレートで連結することで、両躯体区画の梁の熱的伸びを吸収する建物の耐火構造が開示されている。しかし、この構造は、隣合う2つの躯体区画間の熱的伸びを吸収するが、熱的伸びの方向に垂直な方向、例えば鉛直方向の剛性は確保されない。なお、大梁と柱との間の接合部についても、上記と同様の課題がある。
この発明の目的は、鉄骨が温度変化により長手方向に伸縮しても、その伸縮を吸収することができ、かつ鉄骨の長手方向以外の動きを拘束することができる鉄骨の接合構造を提供することである。
この発明の鉄骨の接合構造は、固定構造体に、横向きに設けられた鉄骨の端部を接合する接合構造であって、前記固定構造体に設けられて、前記鉄骨の長手方向の移動を許容しながら前記鉄骨の前記端部に作用する下向きの荷重を支持し、かつ前記鉄骨の前記長手方向と直交する水平方向の動きを規制する鉄骨支持金物を有し、この鉄骨支持金物に対して前記鉄骨の端部が浮き上がるのを規制する浮き上がり規制手段が設けられ、前記鉄骨支持金物および前記鉄骨に、両者に渡って位置決めピンが挿脱可能に挿通可能な位置決め用孔が設けられ、両者に渡って位置決め用の部材が挿通可能な位置決め用孔が設けられ、前記鉄骨の前記端部に、前記鉄骨支持金物が位置する長さ方向範囲に渡り下フランジが除去された除去部を有し、前記位置決めピンは、前記固定構造体で構成される建物の建込み終了値後に前記位置決め用孔から抜かれる。
この構成によると、固定構造体に設けられた横向きの鉄骨支持金物が、鉄骨の長手方向の移動を許容しながら鉄骨の端部に作用する下向きの荷重を支持し、かつ鉄骨の長手方向と直交する水平方向の動きを規制する。このため、鉄骨が温度変化により長手方向に伸縮すると、鉄骨の端部が鉄骨支持金物に対して鉄骨の長手方向に移動することで鉄骨の伸縮を吸収する。風等による鉄骨の端部を上に持ち上げる力に対しては、浮き上がり規制手段により鉄骨支持金物に対して前記鉄骨の端部が浮き上がるのを規制する。
前記浮き上がり規制手段は、例えば、前記鉄骨支持金物および前記鉄骨の前記端部にそれぞれ設けられた各孔に亘って挿通された規制ピンであり、この規制ピンが挿通される前記鉄骨支持金物の前記孔および前記鉄骨の前記孔のうちのいずれか一方または両方を、前記鉄骨の長手方向に延びる長孔としてもよい。この長孔により、鉄骨の長手方向の移動が許容される。
また、前記浮き上がり規制手段は、前記鉄骨に設けられ前記鉄骨支持金物の下端面に当接する規制部材であってもよい。
いずれの場合も、鉄骨支持金物に対して鉄骨の端部が浮き上がるのを確実に規制することができる。
例えば、前記固定構造体の前記鉄骨が接合される部材は鉄骨製の梁または柱であり、前記鉄骨は梁である。その場合、前記鉄骨が上下方向に延びる断面形状のウェブ部を有する形鋼であり、前記鉄骨支持金物は、それぞれ前記固定構造体に基端が直接または間接に接合されて前記鉄骨の側へ片持ち状に延び、互いに前記鉄骨の前記ウェブ部を両側から挟み込む一対の支持プレートを有するとよい。
鉄骨支持金物の一対の支持プレートで鉄骨のウェブ部の両側から挟み込むことで、鉄骨を長さ方向に直交する水平方向にバランス良く支持することができる。
前記鉄骨を成す形鋼はH形鋼であり、前記一対の支持プレートに、前記鉄骨の前記ウェブ部の両側面に接合された重ねプレートが前記鉄骨の長手方向に移動自在に載置される構造とするとよい。
H形鋼はウェブ部とフランジ部の接続部にアール部を有するため、支持プレートに鉄骨の上側のウェブ部を直接載置すると、支持プレートが前記アール部と干渉する。支持プレートに鉄骨のウェブ部の両側面に接合された重ねプレートを載置することで、支持プレートが前記アール部と干渉することを避けることができる。
また、前記鉄骨を成す形鋼はH形鋼であり、前記一対の支持プレートは、前記鉄骨の前記ウェブ部の両側面に隙間を介して対面し、前記鉄骨の上側のフランジ部が前記一対の支持プレートの上端に前記鉄骨の長手方向に移動自在に載置され、前記隙間にスペーサが介在する構造としてもよい。
H形鋼はウェブ部とフランジ部との接続部にアール部を有するため、支持プレートに鉄骨のウェブ部を直接載置する場合、支持プレートが鉄骨のウェブ部の側面に隣接していると、支持プレートが前記アール部と干渉する可能性がある。支持プレートと鉄骨のウェブ部の側面との間に隙間を設けることで、支持プレートが前記アール部と干渉することを避けることができる。スペーサにより前記隙間を確保できる。
この発明において、前記固定構造体が建物の建物本体であり、前記鉄骨は、前記建物本体よりも小さく前記建物本体の一部から突出した付属構造体の一部を成すものであってもよい。または、前記固定構造体が建物の建物本体であり、前記鉄骨は、前記建物本体から突出した庇の庇材を支持するものであってもよい。
この発明の鉄骨の接合構造は、固定構造体に、横向きに設けられた鉄骨の端部を接合する接合構造であって、前記固定構造体に設けられて、前記鉄骨の長手方向の移動を許容しながら前記鉄骨の前記端部に作用する下向きの荷重を支持し、かつ前記鉄骨の前記長手方向と直交する水平方向の動きを規制する鉄骨支持金物を有し、この鉄骨支持金物に対して前記鉄骨の端部が浮き上がるのを規制する浮き上がり規制手段が設けられ、前記鉄骨支持金物および前記鉄骨に、両者に渡って位置決めピンが挿脱可能に挿通可能な位置決め用孔が設けられ、前記鉄骨の前記端部に、前記鉄骨支持金物が位置する長さ方向範囲に渡り下フランジが除去された除去部を有するため、鉄骨が温度変化により長手方向に伸縮しても、その伸縮を吸収することができ、かつ鉄骨の長手方向以外の動きを拘束することができる。
(A)はこの発明の第1の実施形態にかかる鉄骨の接合構造の平面図、(B)は正面図である。 図1(B)のII−II断面図である。 図1(B)のIII−III断面図である。 図1(B)のIV−IV断面図である。 図1に示す実施形態の変形例の正面図である。 (A)はこの発明の第2の実施形態にかかる鉄骨の接合構造の平面図、 (B)は正面図である。 図6(B)のVII−VII断面図である。 図6(B)のVIII−VIII断面図である。 (A)はこの発明の第3の実施形態にかかる鉄骨の接合構造の平面図、(B)は正面図である。 図9(B)のX−X断面図である。 図9(B)のXI−XI断面図である。 (A)はこの発明の第4の実施形態にかかる鉄骨の接合構造の平面図、(B)は正面図である。 図12(B)のXIII−XIII断面図である。 図12(B)のXIV−XIV断面図である。 庇を備えた建物の斜視図である。 同建物の破断側面図である。
この発明の実施形態を図面と共に説明する。以下の各実施形態の鉄骨の接合構造は、例えば図15、図16に示すような物流倉庫、工場等の建物20の庇22における、庇材24を支持する大梁1と小梁2との接合箇所に適用される。大梁1は柱23に固定されて屋外側に突出して設けられている。小梁2は、一対の大梁1間に両端をそれぞれ接合して設けられている。建物20の庇22を除く部分である建物本体が請求項で言う「固定構造体」であり、この固定構造体20Aの一部となる部材が大梁1である。庇22は、固定構造体20Aに対して付属的に設けられた付属構造体の一つである。庇22の一部となる部材である小梁2が、請求項で言う「鉄骨」である。
図1〜図4はこの発明の第1の実施形態を示す。図1はこの鉄骨の接合構造の平面図および正面図、図2はII−II断面図、図3はIII −III 断面図、図4はIV−IV断面図である。固定構造体の一部である大梁1はH形鋼からなり、ウェブ部1aを鉛直方向に向けて横向きに例えば水平に設置されている。鉄骨である小梁2は、大梁1よりもサイズが小さいH形鋼からなり、ウェブ部2aを鉛直方向に向けて横向きに例えば水平に設置され、端部が大梁1に対向している。大梁1と小梁2とは直角を成す。小梁2の端部は、下側のフランジ部2bが除去された除去部2dが設けられている。
大梁1と小梁2との接合に用いる部材として、大梁1に鉄骨支持金物3が設けられている。この実施形態の鉄骨支持金物3は、大梁1の長さ方向に間隔を開けて配置された一対の支持プレート4,4からなる。各支持プレート4は、大梁1の長さ方向に垂直に設けられ、大梁1に溶接により固定された基部4aの下部から、小梁支持部4bが小梁2の側へ片持ち状に延びている。大梁1と小梁2との接合状態において、一対の支持プレート4,4の各小梁支持部4b,4bで小梁2のウェブ部2aを両側から挟み込んだ状態となる。支持プレート4は、例えば鋼板からなる。
一方、小梁2のウェブ部2aの両側面には、それぞれ重ねプレート5が溶接等により固定されている。大梁1と小梁2との接合状態において、支持プレート4の小梁支持部4bの上に重ねプレート5が移動自在に載置された状態となる。重ねプレート5の高さは、小梁2の下側のフランジ2bと大梁1の下側のフランジ1bとが同じ高さとなるように決められている。
図1(B)および図4に示すように、小梁2の端部および一対の支持プレート4の各小梁支持部4b,4bにそれぞれピン孔6(6B,6A,6B)が設けられ、これら各ピン孔6に亘って規制ピン7が挿通されている。小梁2のピン孔6Aおよび小梁支持部4bのピン孔6Bのうちのいずれか一方または両方は、小梁2の長手方向に延びる長孔とされている。この実施形態の場合、小梁2のピン孔6Aは規制ピン7がちょうど挿通される程度の丸孔であり、小梁支持部4bのピン孔6Bが長孔である。
ピン孔6に挿通された規制ピン7が、小梁2と支持プレート4とが互いに上下に相対移動するのを規制する。つまり、ピン孔6および規制ピン7で、鉄骨支持金物3に対して小梁2の端部が浮き上がるのを規制する浮き上がり規制手段8を構成する。この浮き上がり規制手段8は、小梁支持部4bのピン孔6Bを長孔としたことで、鉄骨支持金物3に対して小梁2が長手方向に移動することを許容している。
また、小梁2の端部および一対の支持プレート4の各小梁支持部4bには、位置決め用孔9がそれぞれ設けられている。各位置決め用孔9に位置決めピン(図示せず)を挿通しておくことで、この鉄骨の接合構造を備えた建物20(図15、図16)が、建築途中で梁1と小梁2が互いに位置ずれするのを防止する。
大梁1と小梁2との接合は、以下の順で行う。事前に大梁1に鉄骨支持金物3である一対の支持プレート4を固定しておき、これら支持プレート4の小梁支持部4bの上に小梁2の端部を載置する。小梁2の端部における下側のフランジ部2bが除去され除去部2dとなっているため、小梁2を上方から下しながら小梁支持部4bの上に小梁2の端部を載置することができ、作業性が良い。各位置決め用孔9に位置決めピンを挿通して、鉄骨支持金物3に対して小梁2を位置決めした後、小梁2および支持プレート4の小梁支持部4bの各ピン孔6に規制ピン7を挿通する。これにより、接合作業が完了する。位置決めピンは、建物20の建て込み終了後、位置決め用孔9から抜かれる。
この構成の鉄骨の接合構造よると、大梁1に設けられた鉄骨支持金物3の一対の支持プレート4の上に小梁2に設けられた重ねプレート5が移動自在に載置されているため、小梁2の長手方向の移動を許容しながら小梁2の端部に作用する下向きの荷重を支持する。また、一対の支持プレート4,4の各小梁支持部4bが小梁2のウェブ部2aを両側から挟み込んでいるため、小梁2の長手方向と直交する水平方向の動きを規制する。このため、小梁2が温度変化により長手方向に伸縮すると、小梁2の端部が支持プレート4,4の各小梁支持部4b,4bに沿って小梁2の長手方向に移動する。前述したように、小梁支持部4bのピン孔6Bが長孔とされているため、小梁2の伸縮を吸収する。風等による小梁2の端部を上に持ち上げる力に対しては、浮き上がり規制手段8により鉄骨支持金物3に対して小梁2の端部が浮き上がるのを規制する。
鉄骨支持金物3の支持プレート4と小梁2の重ねプレート5とが互いに当接することで、小梁2の端部の下向きの動きは規制されているため、浮き上がり規制手段8は小梁2の端部の上向きの動きのみを規制すればよい。よって、浮き上がり規制手段8を、図5のように構成してもよい。この浮き上がり規制手段8は、上面に規制部材11を取り付けた規制プレート12を小梁2の下側のフランジ部2bに固定し、前記規制体11を支持プレート4の下面に当接させることで、小梁2の端部の浮き上がりのみを規制している。この規制プレート12を用いた浮き上がり規制手段8は、第1の実施形態に限らず、後で説明する他の実施形態にも適用できる。
図6〜図8はこの発明の第2の実施形態を示す。この実施形態が第1の実施形態と比べて異なる点は、鉄骨支持金物3を、大梁1に溶接により固定された1個の基板3aと、この基板3aの両側面に固定された支持プレート4A,4Aとで構成したことである。基板3aと支持プレート4Aとは複数のボルト13で固定されている。支持プレート4A,4Aは、小梁2の側へ片持ち状に延びており、その上に小梁2の重ねプレート5が載置される。他は、第1の実施形態と同じである。
図9〜図11はこの発明の第3の実施形態を示す。第1および第2の実施形態が、小梁2に設けた重ねプレート5を介して鉄骨支持金物3で小梁2を支持するのに対し、この実施形態は、鉄骨支持金物3で小梁2の上側のフランジ部2bを直接に支持する。この実施形態の鉄骨支持金物3は、第1の実施形態と同様に、大梁1の長さ方向に間隔を開けて配置された一対の支持プレート4B,4Bからなる。各支持プレート4Bは、大梁1の長さ方向に垂直に設けられ、大梁1に溶接により固定された基部4Baの下部から、小梁支持部4Bbが小梁2の側へ片持ち状に延びている。
一対の支持プレート4B,4Bの間隔は、第1の実施形態のものよりも広くしてある。これは、H形鋼である小梁2はウェブ部2aとフランジ部2bとの接続部にアール部2c(図11)を有するため、支持プレート4Bを小梁2のウェブ部2aに隣接して配置すると、支持プレート4Bが前記アール部2cと干渉するからである。支持プレート4Bと小梁2のウェブ部2aとの間に隙間14を確保するために、小梁2のウェブ部2aの両側面にスペーサ15が設けられている。この例では、ピン孔6Aの両側の位置に、上下に延びる2条のスペーサ15が設けられている。このように、支持プレート4Bと小梁2のウェブ部2aとの間に隙間14を設けることで、支持プレート4Bが前記アール部2cと干渉することを避けることができる。
図12〜図14はこの発明の第4の実施形態を示す。この実施形態は、第3の実施形態と比較して、鉄骨支持金物3を、大梁1に溶接により固定された1個のベース部材16と、このベース部材16の両側面に固定された支持プレート4C,4Cとで構成した点で異なる。支持プレート4C,4Cは、小梁2の側へ片持ち状に延びており、その上に小梁2の上側のフランジ部2bが載置される。他は、第3の実施形態と同じである。
第2ないし第4の実施形態のいずれについても、第1の実施形態と同様に、小梁2が温度変化により長手方向に伸縮すると、小梁2の端部が鉄骨支持金物3の上を小梁2の長手方向に移動することで前記伸縮を吸収する。また、風等による小梁2の端部を上に持ち上げる力に対しては、浮き上がり規制手段8により鉄骨支持金物3に対して小梁2の端部が浮き上がるのを規制する。
上記各実施形態は、固定構造体の鉄骨が接合させる部材が大梁1であり、鉄骨が小梁2である例を示しているが、固定構造体の鉄骨が接合される部材が鉄骨製の柱であり、鉄骨が大梁等の梁であってもよい。また、固定構造体の鉄骨が接合させる部材は、例えば基礎や壁であってもよく、鉄骨は、固定構造体に端部が接合されるものであれば梁以外の鉄骨であってもよい。
1…大梁(固定構造体の一部)
2…小梁(鉄骨)
2a…ウェブ部
2b…フランジ部
3…鉄骨支持金物
4,4A,4B,4C…支持プレート
5…重ねプレート
6,6A,6B…ピン孔
7…規制ピン
8…浮き上がり規制手段
11…規制部材
12…隙間
13…スペーサ
20…建物
20A…固定構造体
22…庇(付属構造体)

Claims (7)

  1. 固定構造体に、横向きに設けられた鉄骨の端部を接合する接合構造であって、
    前記固定構造体に設けられて、前記鉄骨の長手方向の移動を許容しながら前記鉄骨の前記端部に作用する下向きの荷重を支持し、かつ前記鉄骨の前記長手方向と直交する水平方向の動きを規制する鉄骨支持金物を有し、
    この鉄骨支持金物に対して前記鉄骨の端部が浮き上がるのを規制する浮き上がり規制手段が設けられ、
    前記鉄骨支持金物および前記鉄骨に、両者に渡って位置決めピンが挿脱可能に挿通可能な位置決め用孔が設けられ、
    前記鉄骨の前記端部に、前記鉄骨支持金物が位置する長さ方向範囲に渡り下フランジが除去された除去部を有し、
    前記位置決めピンは、前記固定構造体で構成される建物の建込み終了値後に前記位置決め用孔から抜かれる、
    鉄骨の接合構造。
  2. 請求項1に記載の鉄骨の接合構造において、前記浮き上がり規制手段は、前記鉄骨支持金物および前記鉄骨の前記端部にそれぞれ設けられた各孔に亘って挿通された規制ピンであり、この規制ピンが挿通される前記鉄骨支持金物の前記孔および前記鉄骨の前記孔のうちのいずれか一方または両方を、前記鉄骨の長手方向に延びる長孔とした鉄骨の接合構造。
  3. 請求項1に記載の鉄骨の接合構造において、前記浮き上がり規制手段は、前記鉄骨に設けられ前記鉄骨支持金物の下端面に当接する規制部材である鉄骨の接合構造。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の鉄骨の接合構造において、前記固定構造体の前記鉄骨が接合される部材が鉄骨製の梁または柱であり、前記鉄骨が梁である鉄骨の接合構造。
  5. 請求項4に記載の鉄骨の接合構造において、前記鉄骨が上下方向に延びる断面形状のウェブ部を有する形鋼であり、前記鉄骨支持金物は、それぞれ前記固定構造体に基端が直接または間接に接合されて前記鉄骨の側へ片持ち状に延び、互いに前記鉄骨の前記ウェブ部を両側から挟み込む一対の支持プレートを有する鉄骨の接合構造。
  6. 請求項5に記載の鉄骨の接合構造において、前記鉄骨を成す形鋼はH形鋼であり、前記一対の支持プレートに、前記鉄骨の前記ウェブ部の両側面に接合された重ねプレートが前記鉄骨の長手方向に移動自在に載置される鉄骨の接合構造。
  7. 請求項5に記載の鉄骨の接合構造において、前記鉄骨を成す形鋼はH形鋼であり、前記一対の支持プレートは、前記鉄骨の前記ウェブ部の両側面に隙間を介して対面し、前記鉄骨の上側のフランジ部が前記一対の支持プレートの上端に前記鉄骨の長手方向に移動自在に載置され、前記隙間にスペーサが介在した鉄骨の接合構造。
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