JP7264095B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電力変換装置に関する。
例えば特許文献1には、スイッチング素子としてのIGBTを駆動させるドライバ回路が記載されている。特許文献1に記載のドライバ回路は、スイッチング損失の低減とサージ電圧又はサージ電流の低減との両立を図るために、エミッタ配線のインダクタンス分にて発生する逆起電力としての誘起電圧をフィードバックさせるアクティブゲート制御を行っている。
特開2004-48843号公報
ここで、エミッタ配線のインダクタンス分のようなスイッチング素子内の寄生インダクタンスによって生じる逆起電力を検出するためには、通常寄生インダクタンスを無視できるような専用の端子を設ける必要がある。このため、上記のような専用の端子を有さないスイッチング素子に対しては、スイッチング素子内の寄生インダクタンスによって生じる逆起電力を用いたフィードバックを行うことができず、汎用性において不都合が生じ得る場合がある。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、その目的はスイッチング素子内の寄生インダクタンスによって生じる逆起電力を用いたフィードバックを行う構成において汎用性の向上を図ることができる電力変換装置を提供することである。
上記目的を達成する電力変換装置は、制御端子、及び、印加電流を流すための複数の印加端子を有するスイッチング素子と、前記スイッチング素子を駆動させるドライバ回路と、前記スイッチング素子と前記ドライバ回路とを接続する複数の配線と、を備え、前記ドライバ回路は、外部指令電圧が入力される外部入力端子と、基準電位に接続される基準電位端子と、前記印加電流の変化によって生じる逆起電力が入力されるフィードバック入力端子と、前記外部指令電圧と前記逆起電力とが入力されるものであって、前記外部指令電圧及び前記逆起電力を加算する加算回路と、前記加算回路によって加算された加算電圧が出力される加算出力端子と、を備え、前記複数の配線は、前記制御端子と前記加算出力端子とを接続する制御配線と、前記印加電流が流れるものであって前記フィードバック入力端子に接続されたメイン印加配線と、前記基準電位端子に接続された信号印加配線と、を有し、前記複数の印加端子は、前記メイン印加配線に接続され、前記印加電流が流れるメイン印加端子と、前記メイン印加端子とは異なる前記印加端子であって、前記信号印加配線に接続される信号印加端子と、を有し、前記逆起電力は、前記スイッチング素子内の寄生インダクタンスを含むインダクタンス成分によって生じるものであって、前記フィードバック入力端子に入力される電位と前記基準電位との電位差であることを特徴とする。
かかる構成によれば、逆起電力と外部指令電圧とが加算された加算電圧が加算出力端子を介して制御端子に向けて出力される。これにより、逆起電力がフィードバックされた加算電圧を制御端子に入力させることができるため、損失の低減とサージの低減との両立を図ることができる。
ここで、印加電流を流すための複数の印加端子の一部である信号印加端子は、信号印加配線及び基準電位端子を介して基準電位に接続される。そして、ドライバ回路のフィードバック入力端子には、メイン印加配線を介して、印加電流が流れるメイン印加端子が接続される。これにより、ドライバ回路において、基準電位とフィードバック入力端子に入力される電位との電位差である逆起電力を検出できる。したがって、印加電流を流すための複数の印加端子の一部を用いて、逆起電力を検出できる。よって、専用の端子を設けることなく、逆起電力によるフィードバックを行うことができる。
上記電力変換装置について、前記メイン印加端子の数は前記信号印加端子よりも多いとよい。
かかる構成によれば、メイン印加端子の数が多い分だけ高い印加電流を流すことができる。一方、メイン印加端子には印加電流は流れないため、メイン印加端子の数が少なくても逆起電力を検出できる。
上記電力変換装置について、前記複数の印加端子は一方向に配列されており、前記信号印加端子は、前記複数の印加端子のうち端にある前記印加端子であるとよい。
かかる構成によれば、メイン印加端子に接続されるメイン印加配線が信号印加端子と接触しないように、メイン印加配線を分割したりメイン印加配線の一部を切り欠いたりする必要がないため、配線の簡素化を図ることができる。
上記電力変換装置について、前記制御端子及び前記複数の印加端子は一方向に配列されており、前記信号印加端子は、前記複数の印加端子のうち前記制御端子に最も近い位置に配置されており、前記制御端子と前記メイン印加端子との間に介在しているとよい。
かかる構成によれば、制御端子とメイン印加端子との間に信号印加端子が介在しているため、加算電圧が印加される制御端子と、印加電流が流れるメイン印加端子とが直接接触することを抑制できる。これにより、制御端子とメイン印加端子とが接触することに起因する異常を抑制できる。
上記電力変換装置について、前記メイン印加配線と前記信号印加配線とは絶縁されており、前記スイッチング素子は、前記信号印加端子に入力される前記基準電位と前記制御端子に入力される前記加算電圧との電位差に基づいて駆動するとよい。
かかる構成によれば、基準電位が印加される信号印加配線と、印加電流が流れるメイン印加配線とが絶縁されているため、信号印加配線に印加電流が流れることを抑制できる。したがって、寄生インダクタンスの影響を受けにくい基準電位をスイッチング素子に付与することができ、それを通じて加算電圧に対する寄生インダクタンスの影響を抑制できる。よって、スイッチング素子のスイッチングの更なる高速化を図ることができる。
上記電力変換装置について、前記スイッチング素子はMOSFETであり、前記制御端子はゲート端子であり、前記印加電流は、前記スイッチング素子のソース-ドレイン間に流れるドレイン電流であり、前記複数の印加端子はそれぞれソース端子であるとよい。
かかる構成によれば、複数のソース端子の一部が基準電位に接続され、印加電流が流れるソース端子がメイン印加配線を介してフィードバック入力端子に接続されることにより、スイッチング素子のソース電位を基準電位にすることができるとともに、ソース端子に含まれる寄生インダクタンスによって生じる逆起電力を検出することができる。これにより、上述した効果を得ることができる。
上記電力変換装置について、前記スイッチング素子はIGBTであり、前記制御端子はゲート端子であり、前記印加電流は、前記スイッチング素子のコレクタ-エミッタ間に流れるコレクタ電流であり、前記複数の印加端子はそれぞれエミッタ端子であるとよい。
かかる構成によれば、複数のエミッタ端子の一部が基準電位に接続され、印加電流が流れるエミッタ端子がメイン印加配線を介してフィードバック入力端子に接続されることにより、スイッチング素子のエミッタ電位を基準電位にすることができるとともに、エミッタ端子に含まれる寄生インダクタンスによって生じる逆起電力を検出することができる。これにより、上述した効果を得ることができる。
この発明によれば、スイッチング素子内の寄生インダクタンスによって生じる逆起電力を用いたフィードバックを行う構成において汎用性の向上を図ることができる。
電力変換装置の電気的構成の概要を示す回路図。 回路基板上に実装されたスイッチング素子とドライバ回路とを模式的に示す正面図。 ドライバ回路の回路図。 (a)パルス電圧の波形、(b)逆起電力の波形、(c)加算電圧の波形、(d)ドレイン電流とソース-ドレイン間電圧とを示す波形。
以下、電力変換装置の一実施形態について説明する。
本実施形態の電力変換装置10は、例えば車両200に搭載されており、車両200に設けられている電動モータ201を駆動するのに用いられる。
詳細には、本実施形態の電動モータ201は、車両200の車輪を回転させるための走行用モータである。本実施形態の電動モータ201は、3相コイル202u,202v,202wを有している。3相コイル202u,202v,202wは例えばY結線されている。3相コイル202u,202v,202wが所定のパターンで通電されることにより、電動モータ201が回転する。なお、3相コイル202u,202v,202wの結線態様は、Y結線に限られず任意であり、例えばデルタ結線でもよい。
図1に示すように、車両200は蓄電装置203を有している。本実施形態の電力変換装置10は、蓄電装置203の直流電力を電動モータ201が駆動可能な交流電力に変換するインバータ装置である。換言すれば、電力変換装置10は、蓄電装置203を用いて電動モータ201を駆動させる駆動装置とも言える。
電力変換装置10は、スイッチング素子11を有している。本実施形態の電力変換装置10は、スイッチング素子11を複数有しており、詳細には、u相コイル202uに対応するu相スイッチング素子11u1,11u2と、v相コイル202vに対応するv相スイッチング素子11v1,11v2と、w相コイル202wに対応するw相スイッチング素子11w1,11w2と、を備えている。
各スイッチング素子11u1,11u2,11v1,11v2,11w1,11w2(以下、「各スイッチング素子11u1~11w2」という。)は、例えばパワースイッチング素子であり、一例としてはMOSFETである。各スイッチング素子11u1~11w2が「スイッチング素子」に対応する。スイッチング素子11u1~11w2は、還流ダイオード(ボディダイオード)Du1~Dw2を有している。
各u相スイッチング素子11u1,11u2は接続線を介して互いに直列に接続されている。詳細には、上アームu相スイッチング素子11u1と下アームu相スイッチング素子11u2とが接続線を介して接続されており、その接続線はu相コイル202uに接続されている。上アームu相スイッチング素子11u1は、蓄電装置203の高圧側である正極端子(+端子)に接続されている。下アームu相スイッチング素子11u2は、蓄電装置203の低圧側である負極端子(-端子)に接続されている。
なお、他のスイッチング素子11v1,11v2,11w1,11w2の接続態様は、対応するコイルが異なる点を除いて、u相スイッチング素子11u1,11u2と同様である。
図1及び図2に示すように、電力変換装置10は、スイッチング素子11を駆動させるドライバ回路12と、スイッチング素子11及びドライバ回路12が実装される回路基板13と、を備えている。
本実施形態のドライバ回路12は所謂ゲートドライバ回路である。本実施形態の電力変換装置10は、複数のスイッチング素子11に対応させてドライバ回路12を複数有している。詳細には、電力変換装置10は、複数のスイッチング素子11u1~11w2に対応させて複数のドライバ回路12u1~12w2を有している。ドライバ回路12u1~12w2は、スイッチング素子11u1~11w2のゲートに接続されており、ゲート電圧を制御することによりスイッチング素子11u1~11w2をON/OFFさせる。
図1に示すように、車両200は、電力変換装置10を制御する変換制御装置14を備えている。本実施形態の変換制御装置14はインバータ制御装置である。変換制御装置14は、外部からの指令(例えば要求回転速度)に基づいて、電動モータ201に流れる目標電流を決定し、その目標電流が流れるためのパルス電圧Vpを導出する。そして、変換制御装置14は、パルス電圧Vpをドライバ回路12に向けて出力する。
本実施形態では、変換制御装置14は、スイッチング素子11u1~11w2ごとにパルス電圧Vpを導出し、各ドライバ回路12u1~12w2にパルス電圧Vpを出力する。これにより、各スイッチング素子11u1~11w2が個別に制御される。
なお、本実施形態の変換制御装置14は、回路基板13に実装されている。ただし、これに限られず、変換制御装置14は、回路基板13とは別の基板に実装されていてもよい。
ドライバ回路12u1~12w2は、それぞれ個別に入力されるパルス電圧Vpに基づいて、スイッチング素子11u1~11w2に対してゲート電圧を印加する。これにより、各スイッチング素子11u1~11w2が周期的にON/OFFし、蓄電装置203の直流電力が3相の交流電力に変換されて電動モータ201に供給される。すなわち、変換制御装置14は、電力変換装置10をPWM制御するものである。
次にドライバ回路12u1~12w2及びスイッチング素子11u1~11w2について詳細に説明する。ここで、各スイッチング素子11u1~11w2は基本的に同一構成であり、各ドライバ回路12u1~12w2は基本的に同一の構成である。このため、以下では、各スイッチング素子11u1~11w2のうち1つのスイッチング素子11(下アームu相スイッチング素子11u2)と、それに対応するドライバ回路12(下アームu相ドライバ回路12u2)とについて詳細に説明する。
図2に示すように、スイッチング素子11は、例えば直方体状に形成されている。スイッチング素子11は、制御端子としてのゲート端子21と、印加電流としてのドレイン電流Idを流すためのドレイン端子22及び複数のソース端子23と、を有している。ドレイン電流Idは、スイッチング素子11のソース-ドレイン間に流れる電流である。
本実施形態では、ドレイン端子22は1つであり、スイッチング素子11の一辺に亘ってタブ状に形成されている。
ゲート端子21と複数のソース端子23とは、スイッチング素子11におけるドレイン端子22とは反対側の部分に設けられている。ゲート端子21と複数のソース端子23とは、スイッチング素子11の側面から突出している。ゲート端子21と複数のソース端子23とは、所定のピッチで一方向に配列されている。本実施形態では、ゲート端子21は、並設された複数の端子21,23のうち最も端に設けられている端子である。ゲート端子21は、スイッチング素子11の側面のうち端子21,23の並設方向の端に設けられている。なお、ソース端子23の数は2つ以上であれば任意である。
複数の印加端子としての複数のソース端子23は、それぞれ同一形状であり、同一仕様である。例えば、複数のソース端子23は、同一幅及び同一厚さを有するリードによって構成されている。換言すれば、複数のソース端子23の電気的特性(例えば寄生インダクタンスの大きさ)は同一となっている。
ちなみに、ゲート端子21と複数のソース端子23とは、形状及び電気的特性の少なくとも一方が異なっていてもよい。例えば、高い電流を流すことができるようにソース端子23の方がゲート端子21よりも太く形成されていてもよい。また、例えばソース端子23に含まれる寄生インダクタンスがゲート端子21の寄生インダクタンスよりも高くてもよい。
図2に示すように、電力変換装置10は、スイッチング素子11とドライバ回路12とを接続する複数の配線パターン30を備えている。本実施形態では、複数の配線パターン30が「複数の配線」に対応する。
複数の配線パターン30は、回路基板13に形成されている。複数の配線パターン30によってスイッチング素子11とドライバ回路12及び蓄電装置203とが電気的に接続されているとともに、スイッチング素子11と負荷としての電動モータ201とが電気的に接続されている。
本実施形態では、複数の配線パターン30は、ドレインパターン31と、メインソースパターン32とを含む。
ドレインパターン31は、ドレイン端子22と、電動モータ201(詳細にはu相コイル202u)及び上アームu相スイッチング素子11u1とを電気的に接続する配線パターン30である。
メインソースパターン32は、印加電流としてのドレイン電流Idが流れる配線パターン30である。メインソースパターン32は、複数のソース端子23の一部と蓄電装置203の低圧側である負極端子(-端子)とを電気的に接続する。この点の詳細については後述する。
ちなみに、説明の便宜上、複数のソース端子23のうちメインソースパターン32に接続されるものをメインソース端子23aとする。メインソース端子23aは、ドレイン電流Idが流れる端子である。本実施形態では、メインソース端子23aが「メイン印加端子」に対応する。
電力変換装置10は、ドレイン電流Idが変化することによって逆起電力Vbを生じるインダクタンス成分L1を有している。インダクタンス成分L1は、スイッチング素子11内の寄生インダクタンスLsを含む。寄生インダクタンスLsは、例えばスイッチング素子11内の配線パターンやワイヤーなどによって構成されている。寄生インダクタンスLsは、ソース端子23の寄生インダクタンスを含む。
また、インダクタンス成分L1は、メインソースパターン32に含まれる寄生インダクタンス等の他のインダクタンスを含んでいてもよいし、含まなくてもよい。なお、ドレイン電流Idの変化とは、ドレイン電流Idが流れ始める場合と、ドレイン電流Idが停止する場合とを含む。
次にドライバ回路12及びドライバ回路12とスイッチング素子11との接続について説明する。
図2及び図3に示すように、ドライバ回路12は、外部入力端子41と、加算出力端子42と、基準電位端子43と、フィードバック入力端子44と、フィルタ回路50と、加算回路60と、電流増幅回路80と、を備えている。
外部入力端子41は、変換制御装置14と電気的に接続されている。外部入力端子41には、変換制御装置14から外部指令電圧としてのパルス電圧Vpが入力される。
加算出力端子42は、ドライバ回路12からゲート電圧(換言すればゲート電流)を出力するための端子である。図3に示すように、基準電位端子43は、ドライバ回路12内において基準電位V0に接続されている。
図2に示すように、複数の配線パターン30は、加算出力端子42とゲート端子21とを電気的に接続するゲートパターン33を含む。加算出力端子42から出力されるゲート電圧は、ゲートパターン33を介してゲート端子21に入力される。本実施形態では、ゲートパターン33が「制御配線」に対応する。
複数の配線パターン30は、基準電位端子43に接続されている信号ソースパターン34を含む。信号ソースパターン34は、基準電位端子43と、複数のソース端子23のうちメインソース端子23a以外の少なくとも1つの端子とを接続するものである。本実施形態の信号ソースパターン34は、メインソースパターン32よりも幅狭に形成されている。信号ソースパターン34とメインソースパターン32とは互いに離間することにより絶縁されている。本実施形態では、信号ソースパターン34が「信号印加配線」に対応する。
ここで、説明の便宜上、信号ソースパターン34(換言すれば基準電位端子43)に接続されるソース端子23を信号ソース端子23bという。本実施形態では、信号ソース端子23bが「信号印加端子」に対応する。
すなわち、本実施形態の複数のソース端子23は、メインソースパターン32に接続されるメインソース端子23aと、メインソース端子23aとは異なるソース端子23であって、信号ソースパターン34に接続される信号ソース端子23bと、を有している。
本実施形態では、メインソース端子23aの数は信号ソース端子23bよりも多い。例えば、信号ソース端子23bは1つであるのに対して、メインソース端子23aは2つ以上(一例としては4つ)である。
上記のように基準電位端子43と信号ソース端子23bとが信号ソースパターン34を介して電気的に接続されることにより、スイッチング素子11のソース電位が基準電位V0となる。そして、スイッチング素子11は、信号ソース端子23bに入力される基準電位V0とゲート端子21に入力されるゲート電圧(本実施形態では加算電圧Vad)との電位差に基づいて駆動(換言すればスイッチング動作)する。
かかる構成においては、信号ソース端子23b及び信号ソースパターン34には、印加電流としてのドレイン電流Idが流れない。これにより、信号ソース端子23b及び信号ソースパターン34を介する経路上には寄生インダクタンスLs(逆起電力Vb)は存在しないとみなすことができる。よって、ゲート端子21に入力されるゲート電圧が寄生インダクタンスLsの影響を受けにくい。
すなわち、ドレイン電流Idを流すために設けられている複数のソース端子23のうち一部のソース端子23(すなわち信号ソース端子23b)は、実際にドレイン電流Idを流すために用いられるのではなく、スイッチング素子11のソース電位を基準電位V0にするために用いられている。
また、配線パターン30は、複数のソース端子23の一部である信号ソース端子23bと接続される信号ソースパターン34と、複数のソース端子23のうちの信号ソース端子23b以外のソース端子23であるメインソース端子23aと接続されるメインソースパターン32と、を含むともいえる。
メインソースパターン32の一部は分岐しており、その分岐部分はフィードバック入力端子44に接続されている。つまり、メインソースパターン32は、蓄電装置203の負極端子とフィードバック入力端子44との双方に接続されている。
フィードバック入力端子44には、ドレイン電流Idが変化することによりインダクタンス成分L1によって発生する逆起電力Vbが入力される。詳細には、基準電位V0とフィードバック入力端子44に入力される電位との電位差が逆起電力Vbとなる。これにより、ドライバ回路12において逆起電力Vbを検出することができる。この点に着目すれば、基準電位端子43及び信号ソース端子23bは、逆起電力Vbを検出するための端子であるとも言える。
すなわち、本実施形態では、ドレイン電流Idを流すためのソース端子23のうち一部(詳細には信号ソース端子23b)については、ドレイン電流Idを流すためではなく、寄生インダクタンスLsの影響を受けないように基準電位V0に設定するために用いられる。そして、ドレイン電流Idが流れるソース端子23(メインソース端子23a)の電位をフィードバック入力端子44に印加させることにより、逆起電力Vbを検出することが可能となっている。
なお、詳細は後述するが、フィードバック入力端子44にはフィードバックオペアンプ105の入力端子が接続されている。このため、フィードバック入力端子44は高インピーダンス状態となっているため、メインソースパターン32の分岐部分にドレイン電流Idが流れ込むことは生じにくくなっている。
ここで、図2に示すように、本実施形態では、信号ソース端子23bは、複数のメインソース端子23aのうち最も端に配置されている。信号ソース端子23bは、複数のソース端子23のうちゲート端子21に最も近い位置に配置されているソース端子23であり、ゲート端子21とメインソース端子23aとの間に介在している。本実施形態では、ゲート端子21、信号ソース端子23b、メインソース端子23aの順に並んでいる。これに対応させて、本実施形態では、ゲートパターン33、信号ソースパターン34及びメインソースパターン32が、交差することなく互いに離間して順に並んでいる。
なお、念の為に説明すると、上アームu相スイッチング素子11u1に接続されるメインソースパターン32は、下アームu相スイッチング素子11u2のドレイン端子22と負荷としての電動モータ(詳細にはu相コイル202u)との双方に接続されている。なお、上アームu相スイッチング素子11u1に接続されるメインソースパターン32と、下アームu相スイッチング素子11u2に接続されるドレインパターン31とは同一である。また、上アームu相スイッチング素子11u1に接続されるドレインパターン31は、蓄電装置203の正極端子に接続されている。
図3に示すように、ドライバ回路12は、外部入力端子41から入力されるパルス電圧Vpと、基準電位端子43から入力される逆起電力Vbとに基づいて加算電圧Vadを生成し、その加算電圧Vadをゲート電圧として加算出力端子42から出力するように構成されている。
フィルタ回路50は、外部入力端子41から入力されたパルス電圧Vpに含まれるノイズを低減させるものである。フィルタ回路50は、例えばローパスフィルタ回路である。
一例として、フィルタ回路50は、フィルタオペアンプ51と、第1フィルタ抵抗52と、第2フィルタ抵抗53と、フィルタコンデンサ54と、を備えている。
外部入力端子41は、フィルタオペアンプ51の+端子(非反転入力端子)に接続されている。
フィルタオペアンプ51における-端子(反転入力端子)及び出力端子は、第1フィルタ抵抗52を介して接続されており、第1フィルタ抵抗52に対して並列にフィルタコンデンサ54が接続されている。第2フィルタ抵抗53は、第1フィルタ抵抗52及びフィルタコンデンサ54に対して直列となるように接続されているとともに基準電位V0に接続されている。
かかる構成によれば、フィルタ回路50、詳細にはフィルタオペアンプ51の出力端子から、パルス電圧Vpが出力される。当該パルス電圧Vpは、第1フィルタ抵抗52及びフィルタコンデンサ54によって構成されるRC回路によってカットオフ周波数以上のノイズが低減(換言すれば除去)され且つ両フィルタ抵抗52,53の抵抗値の比率に対応した増幅率で増幅されている。ただし、フィルタ回路50の具体的な構成は任意である。
図3に示すように、加算回路60は、フィルタ回路50から出力されたパルス電圧Vpと、逆起電力Vbとが入力されるように構成されている。加算回路60は、パルス電圧Vpと逆起電力Vbとを加算し、その加算された加算電圧Vadをゲート端子21に向けて出力するように構成されている。
詳細には、本実施形態の加算回路60は、例えば加算オペアンプ61と、第1加算抵抗62と、第2加算抵抗63と、加算コンデンサ64と、を備えている。
ドライバ回路12は、フィルタ回路50と加算回路60とを接続するパルス入力ライン71と、フィードバック入力端子44と加算回路60とを接続するものであって逆起電力Vbが伝送されるフィードバックライン72と、を備えている。
本実施形態のパルス入力ライン71は、フィルタオペアンプ51の出力端子と加算オペアンプ61の+端子(非反転入力端子)とを接続している。
本実施形態のフィードバックライン72は、フィードバック入力端子44とパルス入力ライン71とを接続している。これにより、加算オペアンプ61の+端子には、パルス電圧Vpと逆起電力Vbとを合わせた電圧が入力される。
加算オペアンプ61における-端子(反転入力端子)及び出力端子は、第1加算抵抗62を介して接続されており、第1加算抵抗62に対して並列に加算コンデンサ64が接続されている。第2加算抵抗63は、第1加算抵抗62及び加算コンデンサ64に対して直列となるように接続されているとともに基準電位V0に接続されている。
かかる構成によれば、加算オペアンプ61の出力端子から、パルス電圧Vpと逆起電力Vbとが加算された加算電圧Vadが出力される。当該加算電圧Vadは、第1加算抵抗62及び加算コンデンサ64によって構成されるRC回路によってカットオフ周波数以上のノイズが低減(換言すれば除去)され且つ両加算抵抗62,63の抵抗値の比率に対応した増幅率で増幅されている。ただし、加算回路60の具体的な構成は任意である。
なお、本実施形態では、加算回路60は、パルス入力ライン71上に設けられた第3加算抵抗65と、フィードバックライン72上に設けられた第4加算抵抗66と、を備えている。第3加算抵抗65によってパルス入力ライン71に流れる電流が制限されている。第4加算抵抗66によって、フィードバックライン72(特にフィードバック出力ライン72b)に流れる電流が制限されている。なお、第3加算抵抗65と第4加算抵抗66の抵抗値は任意であり、同一でもよいし、異なっていてもよい。
電流増幅回路80は、加算電圧Vadの波形を維持しつつ、スイッチング素子11を駆動させるのに必要な電流を供給するための回路である。
図3に示すように、本実施形態の電流増幅回路80は、例えば第1増幅スイッチング素子81及び第2増幅スイッチング素子82を備えている。第1増幅スイッチング素子81及び第2増幅スイッチング素子82は例えばn型のMOSFETである。
第1増幅スイッチング素子81のドレインは、第1供給電圧V1を印加する第1供給源E1に接続されている。第2増幅スイッチング素子82のソースは、第2供給電圧V2を印加する第2供給源E2に接続されている。第1供給電圧V1は例えば正の電圧であり、第2供給電圧V2は例えば負の電圧である。第1増幅スイッチング素子81のソースと第2増幅スイッチング素子82のドレインとは、接続線85を介して接続されている。また、接続線85上には、互いに逆接続された両ダイオード83,84が設けられている。
両増幅スイッチング素子81,82のゲートと加算回路60(詳細には加算オペアンプ61の出力端子)とが接続されている。第1増幅スイッチング素子81のゲートと加算回路60との間には第1ツェナーダイオード86が設けられている。第1ツェナーダイオード86のアノードは加算回路60に接続されており、第1ツェナーダイオード86のカソードが第1増幅スイッチング素子81のゲートに接続されている。
第2増幅スイッチング素子82のゲートと加算回路60との間には第2ツェナーダイオード87が設けられている。第2ツェナーダイオード87のカソードは加算回路60に接続されており、第2ツェナーダイオード87のアノードが第2増幅スイッチング素子82のゲートに接続されている。加算回路60から出力された加算電圧Vadは、第2ツェナーダイオード87を介して第2増幅スイッチング素子82のゲートに入力される。
かかる構成によれば、両ダイオード83,84を接続する接続線85から加算電圧Vadが出力され、両供給源E1,E2から、スイッチング素子11を駆動させるのに必要なゲート電流が供給される。
電流増幅回路80の出力(詳細には接続線85)は加算出力端子42に接続されている。これにより、加算電圧Vadは、加算出力端子42から出力され、ゲートパターン33を介してゲート端子21に入力される。すなわち、本実施形態では加算電圧Vadがゲート電圧となっている。なお、電流増幅回路80の具体的な構成は任意である。
図3に示すように、ドライバ回路12は、電流増幅回路80と加算出力端子42とをつなぐライン上に設けられたゲート抵抗90を備えている。ゲート抵抗90によってゲート電流が調整される。
ドライバ回路12は、フィードバック入力端子44と加算回路60とを接続するフィードバックライン72上に設けられたフィードバック増幅回路100を備えている。
フィードバック増幅回路100は、例えば逆起電力Vbを分圧するフィードバック抵抗101,102と、第1フィードバック抵抗101に対して並列に接続された第3フィードバック抵抗103及びフィードバックコンデンサ104と、を備えている。第3フィードバック抵抗103及びフィードバックコンデンサ104は、逆起電力Vbに含まれるノイズを低減するフィルタ回路を構成している。
フィードバック増幅回路100は、フィードバックオペアンプ105を備えている。フィードバックオペアンプ105の+端子には、両フィードバック抵抗101,102によって分圧された逆起電力Vbが入力される。
フィードバックオペアンプ105における出力端子は、フィードバックライン72を介して加算回路60(詳細にはパルス入力ライン71)に接続されている。すなわち、フィードバックライン72は、フィードバック入力端子44とフィードバックオペアンプ105の入力端子とを接続しているフィードバック入力ライン72aと、フィードバックオペアンプ105の出力端子と加算回路60(詳細にはパルス入力ライン71)とを接続しているフィードバック出力ライン72bとから構成されている。
また、フィードバックオペアンプ105の出力端子は、第4フィードバック抵抗106を介してフィードバックオペアンプ105の-端子(反転入力端子)と接続されている。更に、フィードバック増幅回路100は、第4フィードバック抵抗106とフィードバックオペアンプ105の-端子との接続線に接続され且つ基準電位V0に接続された第5フィードバック抵抗107を有している。
かかる構成によれば、寄生インダクタンスLsを含むインダクタンス成分L1によって生じた逆起電力Vbは、当該逆起電力Vbに含まれるノイズが低減され且つ増幅された状態で、フィードバックオペアンプ105の出力端子から出力される。そして、逆起電力Vbは加算回路60に入力される。
ここで、本実施形態ではフィードバック増幅回路100によってインピーダンス変換が行われている。詳細には、フィードバックオペアンプ105の入力側(換言すればフィードバック入力ライン72a)の方が、フィードバックオペアンプ105の出力側(換言すればフィードバック出力ライン72b)よりもインピーダンスが高くなる。これにより、フィードバック入力端子44及びフィードバック入力ライン72a上にドレイン電流Idの一部が流れ込むことを抑制しつつ、加算回路60にパルス電圧Vpに対応する大きさの逆起電力Vbを入力させることができる。
次に図4を用いて本実施形態の作用について説明する。
図4(a)に示すように、ドライバ回路12の外部入力端子41には矩形状のパルス電圧Vpが入力される。これにより、スイッチング素子11がON/OFFする。
ここで、パルス電圧Vpが立ち上がる場合、パルス電圧Vpが立ち上がることに伴ってドレイン電流Idが流れ始める。これにより、図4(b)に示すように、インダクタンス成分L1によってドレイン電流Idを打ち消す向きの逆起電力Vbが生じ、当該逆起電力Vbが加算回路60に入力される。その結果、図4(c)に示すように、加算電圧Vadは、2段階で立ち上がる波形となる。換言すれば、加算電圧Vadは、第1立ち上がり部Vup1と、第1立ち上がり部Vup1よりも立ち上がり角度が緩やかな第2立ち上がり部Vup2を有する。これにより、図4(d)に示すように、スイッチング素子11のソース-ドレイン間電圧VdsがHIからLOWに切り替わり且つドレイン電流IdがLOWからHIに切り替わる期間が短くなることによって損失が小さくなりつつ、ドレイン電流Idが立ち上がる際のサージが抑制されている。
なお、ソース-ドレイン間電圧Vdsは、スイッチング素子11にドレイン電流Idを流すために当該スイッチング素子11に印加される電圧であるともいえる。また、HI状態のソース-ドレイン間電圧Vdsは、例えば蓄電装置203の電圧である。
同様に、パルス電圧Vpが立ち下がる場合、パルス電圧Vpが立ち下がることに伴ってドレイン電流Idが小さくなり始める。これにより、図4(b)に示すように、インダクタンス成分L1によってドレイン電流Idが大きくなる向きの逆起電力Vbが生じ、当該逆起電力Vbが加算回路60に入力される。その結果、図4(c)に示すように、加算電圧Vadは、2段階で立ち下がる波形となる。換言すれば、加算電圧Vadは、第1立ち下がり部Vdn1と、第1立ち下がり部Vdn1よりも立ち下がり角度が緩やかな第2立ち下がり部Vdn2を有する。これにより、図4(d)に示すように、スイッチング素子11のソース-ドレイン間電圧VdsがLOWからHIに切り替わり且つドレイン電流IdがHIからLOWに切り替わる期間が短くなることによって損失が小さくなりつつ、ソース-ドレイン間電圧Vdsが立ち上がる際のサージが抑制されている。
以上詳述した本実施形態によれば以下の効果を奏する。
(1)電力変換装置10は、スイッチング素子11と、スイッチング素子11を駆動させるドライバ回路12と、スイッチング素子11とドライバ回路12とを接続する複数の配線としての複数の配線パターン30と、を備えている。スイッチング素子11は、制御端子としてのゲート端子21と、印加電流としてのドレイン電流Idを流すための複数のソース端子23と、を有している。
ドライバ回路12は、外部指令電圧としてのパルス電圧Vpが入力される外部入力端子41と、基準電位V0に接続される基準電位端子43と、ドレイン電流Idが変化することにより生じる逆起電力Vbが入力されるフィードバック入力端子44と、を備えている。また、ドライバ回路12は、パルス電圧Vp及び逆起電力Vbが入力され、両者を加算する加算回路60と、加算回路60によって加算された加算電圧Vadが出力される加算出力端子42と、を備えている。
そして、複数の配線パターン30は、ゲート端子21と加算出力端子42とを接続する制御配線としてのゲートパターン33と、ドレイン電流Idが流れるものであってフィードバック入力端子44に接続されたメインソースパターン32と、基準電位端子43に接続された信号ソースパターン34と、を有している。複数のソース端子23は、メインソースパターン32に接続されるメインソース端子23aと、メインソース端子23aとは異なるソース端子23であって信号ソースパターン34に接続される信号ソース端子23bと、を備えている。逆起電力Vbは、スイッチング素子11内の寄生インダクタンスLsを含むインダクタンス成分L1によって生じるものであって、フィードバック入力端子44に入力される電位と基準電位V0との電位差である。
かかる構成によれば、逆起電力Vbとパルス電圧Vpとが加算された加算電圧Vadが加算出力端子42を介してゲート端子21に向けて出力される。これにより、逆起電力Vbがフィードバックされた加算電圧Vadをゲート端子21に入力させることができるため、損失の低減とサージの低減との両立を図ることができる。
ここで、ドレイン電流Idを流すための複数のソース端子23の一部である信号ソース端子23bは、信号ソースパターン34及び基準電位端子43を介して基準電位V0に接続される。そして、ドライバ回路12のフィードバック入力端子44には、メインソースパターン32を介して、ドレイン電流Idが流れるメインソース端子23aが接続される。これにより、ドライバ回路12において、フィードバック入力端子44に入力される電位と基準電位V0との電位差である逆起電力Vbを検出できる。したがって、ドレイン電流Idを流すための複数のソース端子23の一部を用いて、逆起電力Vbを検出できる。よって、専用の端子を設けることなく、逆起電力Vbによるフィードバックを行うことができるため、汎用性の向上を図ることができる。
(2)メインソース端子23aの数は、信号ソース端子23bの数よりも多い。かかる構成によれば、メインソース端子23aの数が多い分だけ高いドレイン電流Idを流すことができる。一方、メインソース端子23aにはドレイン電流Idは流れないため、メインソース端子23aの数が少なくても逆起電力Vbを検出できる。
(3)信号ソース端子23bは、配列されている複数のソース端子23のうち端にあるソース端子23である。
かかる構成によれば、メインソース端子23aに接続されるメインソースパターン32と、信号ソース端子23bとが接触しないように、メインソースパターン32を分割したり一部を切り欠いたりする必要がないため、配線パターン30の簡素化を図ることができる。
(4)ゲート端子21及び複数のソース端子23は一方向に配列されている。信号ソース端子23bは、複数のソース端子23のうちゲート端子21に最も近い位置に配置されており、ゲート端子21とメインソース端子23aとの間に介在している。
かかる構成によれば、ゲート端子21とメインソース端子23aとの間に信号ソース端子23bが介在しているため、ゲート電圧が印加されるゲート端子21と、ドレイン電流Idが流れるメインソース端子23aとが直接接触することを抑制できる。これにより、ゲート端子21とメインソース端子23aとが接触することに起因する異常を抑制できる。
ちなみに、仮に信号ソース端子23bとメインソース端子23aとが接触した場合、逆起電力Vbによるフィードバックが行われなくなる。この場合、損失が大きくなるなどといった異常は生じ得るが、スイッチング素子11において直ちに重大な異常が発生するとは限らない。一方、ゲート端子21とメインソース端子23aとが接触した場合、スイッチング素子11の故障などといった重大な異常が生じ得るおそれがある。
この点、本構成によれば、信号ソース端子23bがゲート端子21とメインソース端子23aとの間に介在しているため、ゲート端子21とメインソース端子23aとの直接接触を抑制でき、スイッチング素子11において重大な異常を抑制できる。
(5)メインソースパターン32と信号ソースパターン34とは絶縁されている。スイッチング素子11は、信号ソース端子23bに入力される基準電位V0とゲート端子21に入力される加算電圧Vadとの電位差に基づいて駆動する。
かかる構成によれば、基準電位V0が印加される信号ソースパターン34と、ドレイン電流Idが流れるメインソースパターン32とが絶縁されているため、信号ソースパターン34にドレイン電流Idが流れることを抑制できる。したがって、寄生インダクタンスLsの影響を受けにくい基準電位V0をスイッチング素子11に付与することができ、それを通じて加算電圧Vadに対する寄生インダクタンスLsの影響を抑制できる。よって、スイッチング素子11のスイッチングの更なる高速化を図ることができる。
(6)スイッチング素子11としてMOSFETが用いられており、複数の印加端子として複数のソース端子23が用いられている。
かかる構成によれば、複数のソース端子23の一部が基準電位V0に接続され、ドレイン電流Idが流れるものがメインソースパターン32を介してフィードバック入力端子44に接続される。これにより、スイッチング素子11のソース電位を基準電位V0にすることができるとともに、ソース端子23に含まれる寄生インダクタンスによって生じる逆起電力Vbを検出することができる。これにより、(1)などの効果を得ることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。また、技術的に矛盾が生じない範囲内で、上記各実施形態と下記別例とを適宜組み合わせてもよい。
○ 信号ソース端子23bは複数本あってもよい。この場合、仮に複数の信号ソース端子23bのうち1つに異常が生じた場合であっても逆起電力Vbを検出できる。
○ ソース端子23の数は複数であれば任意であり、例えば2本でもよい。この場合、メインソース端子23aと信号ソース端子23bとは1本ずつでもよい。すなわち、メインソース端子23aの数と信号ソース端子23bの数は同じでもよい。
○ 信号ソース端子23bは、複数のソース端子23のうち端に配置されているもの限られず、任意であり、中央に配置されているものでもよい。換言すれば、ゲート端子21と信号ソース端子23bとは隣り合わせである必要はない。
○ ゲート端子21と複数のソース端子23との位置関係は任意である。例えば、ゲート端子21は、複数のソース端子23が設けられている側面とは別の側面に設けられていてもよい。つまり、ゲート端子21と複数のソース端子23とが一方向に配列されていなくてもよい。
○ スイッチング素子11は、MOSFETに限られず任意であり、例えば複数のエミッタ端子を有するIGBTでもよい。この場合、複数の印加端子はそれぞれエミッタ端子でもよい。すなわち、複数のエミッタ端子の一部が基準電位V0に接続され、コレクタ電流が流れるエミッタ端子がメイン印加配線としてのメインエミッタパターンを介してフィードバック入力端子44に接続されることにより、スイッチング素子11のエミッタ電位を基準電位V0にすることができる。また、エミッタ端子に含まれる寄生インダクタンスLsによって生じる逆起電力Vbを検出することができる。これにより、(1)などの効果を得ることができる。本別例においては、スイッチング素子11のゲート端子が「制御端子」に対応し、スイッチング素子11のコレクタ-エミッタ間を流れるコレクタ電流が「印加電流」に対応し、複数のエミッタ端子が「複数の印加端子」に対応する。
○ インダクタンス成分L1は、例えば、寄生インダクタンスLsと他のインダクタンス成分を含んでいてもよい。例えば、スイッチング素子11と蓄電装置203とを接続する配線上に、他のインダクタンス成分としてのフィードバック用のコイルを別途設けてもよい。
○ 電流増幅回路80を省略してもよい。
○ 実施形態では、逆起電力Vbは、フィードバック増幅回路100によって増幅された状態で加算回路60に入力されていたが、これに限られず、増幅されることなく加算回路60に入力される構成でもよい。すなわち、ドライバ回路12は、逆起電力Vbを増幅させることなく加算回路60に入力させてもよいし、逆起電力Vbに対して増幅処理又は補正処理をした状態で加算回路60に入力させてもよい。
○ フィルタ回路50を省略してもよい。
○ スイッチング素子11とドライバ回路12とを接続する配線は、回路基板13に形成された配線パターン30に限られず、任意であり、例えばケーブルやバスバーなどでもよい。
○ 各スイッチング素子11u1~11w2はインバータを構成していたが、これに限られず、任意であり、例えば蓄電装置203の直流電力を異なる電圧の直流電力に変換するDC/DCコンバータを構成してもよい。すなわち、電力変換装置10は、インバータ装置に限られず、DC/DCコンバータ、AC/ACコンバータ、AC/DCインバータ等任意である。
○ 負荷は電動モータ201に限られず任意である。
○ 電力変換装置10は、車両200以外に搭載されてもよい。すなわち、電力変換装置10は、車両200に設けられた負荷以外の負荷を駆動させるものでもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる好適な一例について以下に記載する。
(イ)信号印加端子は複数であるとよい。
(ロ)スイッチング素子及びドライバ回路が実装される回路基板を備え、配線は、回路基板に形成された配線パターンであるとよい。
(ハ)電力変換装置は、蓄電装置の直流電力を交流電力に変換するインバータ装置であるとよい。
(ニ)電力変換装置は、蓄電装置の直流電力を、電圧の異なる直流電力に変換するDC/DCコンバータであるとよい。
10…電力変換装置、11(11u1~11w2)…スイッチング素子、12(12u1~12w2)…ドライバ回路、13…回路基板、21…ゲート端子(制御端子)、23…ソース端子(印加端子)、23a…メインソース端子(メイン印加端子)、23b…信号ソース端子(信号印加端子)、32…メインソースパターン(メイン印加配線)、33…ゲートパターン、34…信号ソースパターン(信号印加配線)、41…外部入力端子、42…加算出力端子、43…基準電位端子、44…フィードバック入力端子、60…加算回路、71…パルス入力ライン、72…フィードバックライン、200…車両、201…電動モータ(負荷)、203…蓄電装置、Vp…パルス電圧、Vb…逆起電力、Vad…加算電圧、V0…基準電位、L1…インダクタンス成分、Ls…寄生インダクタンス、Id…ドレイン電流(印加電流)。

Claims (7)

  1. 制御端子、及び、印加電流を流すための複数の印加端子を有するスイッチング素子と、
    前記スイッチング素子を駆動させるドライバ回路と、
    前記スイッチング素子と前記ドライバ回路とを接続する複数の配線と、
    を備え、
    前記ドライバ回路は、
    外部指令電圧が入力される外部入力端子と、
    基準電位に接続される基準電位端子と、
    前記印加電流の変化によって生じる逆起電力が入力されるフィードバック入力端子と、
    前記外部指令電圧と前記逆起電力とが入力されるものであって、前記外部指令電圧及び前記逆起電力を加算する加算回路と、
    前記加算回路によって加算された加算電圧が出力される加算出力端子と、
    を備え、
    前記複数の配線は、
    前記制御端子と前記加算出力端子とを接続する制御配線と、
    前記印加電流が流れるものであって前記フィードバック入力端子に接続されたメイン印加配線と、
    前記基準電位端子に接続された信号印加配線と、
    を有し、
    前記複数の印加端子は、
    前記メイン印加配線に接続され、前記印加電流が流れるメイン印加端子と、
    前記メイン印加端子とは異なる前記印加端子であって、前記信号印加配線に接続される信号印加端子と、
    を有し、
    前記逆起電力は、前記スイッチング素子内の寄生インダクタンスを含むインダクタンス成分によって生じるものであって、前記フィードバック入力端子に入力される電位と前記基準電位との電位差であることを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記メイン印加端子の数は前記信号印加端子よりも多い請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記複数の印加端子は一方向に配列されており、
    前記信号印加端子は、前記複数の印加端子のうち端にある前記印加端子である請求項1又は請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記制御端子及び前記複数の印加端子は一方向に配列されており、
    前記信号印加端子は、前記複数の印加端子のうち前記制御端子に最も近い位置に配置されており、前記制御端子と前記メイン印加端子との間に介在している請求項1~3のうちいずれか一項に記載の電力変換装置。
  5. 前記メイン印加配線と前記信号印加配線とは絶縁されており、
    前記スイッチング素子は、前記信号印加端子に入力される前記基準電位と前記制御端子に入力される前記加算電圧との電位差に基づいて駆動する請求項1~4のうちいずれか一項に記載の電力変換装置。
  6. 前記スイッチング素子はMOSFETであり、
    前記制御端子はゲート端子であり、
    前記印加電流は、前記スイッチング素子のソース-ドレイン間に流れるドレイン電流であり、
    前記複数の印加端子はそれぞれソース端子である請求項1~5のうちいずれか一項に記載の電力変換装置。
  7. 前記スイッチング素子はIGBTであり、
    前記制御端子はゲート端子であり、
    前記印加電流は、前記スイッチング素子のコレクタ-エミッタ間に流れるコレクタ電流であり、
    前記複数の印加端子はそれぞれエミッタ端子である請求項1~5のうちいずれか一項に記載の電力変換装置。
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