JP2022089309A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】並列接続された両スイッチング素子の動作にばらつきが生じる場合であっても、電力損失の低減とサージの抑制との両立を図ることができる電力変換装置を提供することである。【解決手段】電力変換装置は、第1ドレイン電流Id1が流れる第1スイッチング素子11aと、並列に接続され第2ドレイン電流Id2が流れる第2スイッチング素子11bと、第1ドレイン電流Id1が流れる第1配線LC1上に設けられ第1逆起電圧Vb1を発生させる第1インダクタンス成分14aと、第2ドレイン電流Id2が流れる第2配線LC2上に設けられ第2逆起電圧Vb2を発生させる第2インダクタンス成分14bと、第1逆起電圧Vb1が伝送される第1フィードバックライン上に設けられた第1ダイオード51と、第2逆起電圧Vb2が伝送される上に設けられた第2ダイオード52と、両スイッチング素子11a,11bを駆動させるドライバ回路12とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、電力変換装置に関する。
特許文献1には、スイッチング素子としてのIGBTを駆動させるドライバ回路が記載されている。特許文献1に記載のドライバ回路は、スイッチング損失の低減とサージ電圧又はサージ電流の低減との両立を図るために、エミッタ配線のインダクタンス分にて発生する逆起電圧としての誘起電圧をフィードバックさせるアクティブゲート制御を行っている。
特開2004-48843号公報
ここで、スイッチング素子を有する電力変換装置では、例えば比較的大きな電流を流すために、スイッチング素子を並列接続し、ドライバ回路を用いて両スイッチング素子を同期させて動作させる場合がある。
かかる構成では、同一の電圧を用いて両スイッチング素子を制御する場合であっても、素子ばらつきによってスイッチング素子の動作にばらつきが生じ、当該ばらつきに起因して逆起電圧によるフィードバックに支障が生じて電力損失の低減とサージの抑制との両立を図ることが困難である場合があった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、並列接続された両スイッチング素子の動作にばらつきが生じる場合であっても、電力損失の低減とサージの抑制との両立を図ることができる電力変換装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する電力変換装置は、第1印加電流が流れる第1スイッチング素子と、前記第1スイッチング素子に対して並列に接続され、第2印加電流が流れる第2スイッチング素子と、前記第1印加電流が流れる第1配線上に設けられ、前記第1印加電流によって第1逆起電圧を発生させる第1インダクタンス成分と、前記第2印加電流が流れる第2配線上に設けられ、前記第2印加電流によって第2逆起電圧を発生させる第2インダクタンス成分と、前記第1逆起電圧が伝送される第1フィードバックラインと、前記第1フィードバックライン上に設けられた第1ダイオードと、前記第2逆起電圧が伝送される第2フィードバックラインと、前記第2フィードバックライン上に設けられた第2ダイオードと、前記両スイッチング素子を駆動させるドライバ回路と、を備え、前記ドライバ回路は、前記両フィードバックラインが接続された入力端を有し、当該入力端に入力される電圧をフィードバック電圧に変換するフィードバック回路と、外部指令電圧が入力される外部入力端子と、前記外部指令電圧とフィードバック電圧とを加算し、その加算された加算電圧を前記両スイッチング素子に向けて出力する加算回路と、を備えていることを特徴とする。
かかる構成によれば、フィードバック回路は、第1スイッチング素子に第1印加電流が流れることにより第1ダイオードにかかる電圧と、第2スイッチング素子に第2印加電流が流れることにより第2ダイオードにかかる電圧との合成電圧を、フィードバック電圧に変換する。これにより、電力変換装置は、並列接続された両スイッチング素子の動作にばらつきが生じる場合であっても、電力損失の低減とサージの抑制との両立を図ることができる。
上記電力変換装置において、前記第1ダイオードは、アノードが前記ドライバ回路に接続され、カソードが前記第1インダクタンス成分に接続され、前記第2ダイオードは、アノードが前記ドライバ回路に接続され、カソードが前記第2インダクタンス成分に接続されるようにしてもよい。
かかる構成によれば、電力変換装置は、並列接続された両スイッチング素子の動作にばらつきが生じる場合であっても、両スイッチング素子のスイッチング動作に起因する立ち下がり電圧に基づいて、フィードバック電圧を変換することができる。
上記電力変換装置において、前記第1ダイオードは、カソードが前記ドライバ回路に接続され、アノードが前記第1インダクタンス成分に接続され、前記第2ダイオードは、カソードが前記ドライバ回路に接続され、アノードが前記第2インダクタンス成分に接続されるようにしてもよい。
かかる構成によれば、電力変換装置は、電力変換装置は、並列接続された両スイッチング素子の動作にばらつきが生じる場合であっても、両スイッチング素子のスイッチング動作に起因する立ち上がり電圧に基づいて、フィードバック電圧を変換することができる。
上記電力変換装置において、前記フィードバック回路は、前記入力端に入力される電圧を反転し、前記フィードバック電圧として出力するものであってもよい。
上記電力変換装置において、前記フィードバック回路には、前記第1ダイオードと、前記第2ダイオードとが含まれるものであってもよい。
かかる構成によれば、電力変換装置は、フィードバック回路に第1ダイオードと、第2ダイオードとを含めることにより、これらの部品に係る基板実装面積を小さくすることができる。
本発明によれば、並列接続された両スイッチング素子の動作にばらつきが生じる場合であっても、電力損失の低減とサージの抑制との両立を図ることができる。
電力変換装置の電気的構成の概要を示す回路図。 下アームドライバ回路及び両下アームスイッチング素子の電気的構成を示すブロック回路図。 下アームドライバ回路の回路図。 回路基板上に実装されたスイッチング素子とドライバ回路とを模式的に示す正面図。 両スイッチング素子のスイッチング動作にばらつきが生じていない場合の電力変換装置の動作の一例を表す図。 両スイッチング素子のスイッチング動作にばらつきが生じている場合の電力変換装置の動作の一例を表す図。
以下、電力変換装置の一実施形態について説明する。本実施形態の電力変換装置10は、例えば、車両200に搭載されており、車両200に設けられている電動モータ201を駆動するのに用いられる。
詳細には、本実施形態の電動モータ201は、車両200の車輪を回転させるための走行用モータである。本実施形態の電動モータ201は、3相コイル202u,202v,202wを有している。3相コイル202u,202v,202wは、例えば、Y結線されている。3相コイル202u,202v,202wが所定のパターンで通電されることにより、電動モータ201が回転する。なお、3相コイル202u,202v,202wの結線態様は、Y結線に限られず任意であり、例えばデルタ結線でもよい。
図1に示すように、車両200は、蓄電装置203を有している。本実施形態の電力変換装置10は、蓄電装置203の直流電力を電動モータ201が駆動可能な交流電力に変換するインバータ装置である。換言すれば、電力変換装置10は、蓄電装置203を用いて電動モータ201を駆動させる駆動装置とも言える。
電力変換装置10は、スイッチング素子11を有している。スイッチング素子11は、例えば、パワースイッチング素子であり、一例としてはパワーMOSFETである。スイッチング素子11は、逆並列に接続された還流ダイオードを有している。還流ダイオードは、例えば、スイッチング素子11内の寄生ダイオードである。ただし、これに限られず、還流ダイオードは、スイッチング素子11とは別に設けられたものであってもよい。
本実施形態の電力変換装置10は、電動モータ201の3相コイル202u,202v,202wに係る構成をそれぞれ有する。以降の説明において、電力変換装置10が備える各種構成のうち、u相に係る構成の符号の末尾に(u)を付し、v相に係る符号の末尾に(v)を付し、w相に係る構成の符号の末尾に(w)を付して説明する。また、電力変換装置10が備える各種構成のうち、上アームに係る構成の符号のハイフン以下に「X」を付し、下アームに係る構成の符号のハイフン以下に「Y」を付して説明する。
本実施形態の電力変換装置10は、複数のスイッチング素子11を有している。詳細には、電力変換装置10は、u相コイル202uに対応する上アーム第1スイッチング素子11a-X(u)と、上アーム第2スイッチング素子11b-X(u)と、下アーム第1スイッチング素子11a-Y(u)と、下アーム第2スイッチング素子11b-Y(u)とを有している。
上アーム第1スイッチング素子11a-X(u)と、上アーム第2スイッチング素子11b-X(u)との両スイッチング素子は、互いに並列接続されている。また、下アーム第1スイッチング素子11a-Y(u)と、下アーム第2スイッチング素子11b-Y(u)との両スイッチング素子は、互いに並列接続されている。
上アーム第1スイッチング素子11a-X(u)と、上アーム第2スイッチング素子11b-X(u)とのソース端子と、下アーム第1スイッチング素子11a-Y(u)と、下アーム第2スイッチング素子11b-Y(u)とのドレイン端子とは、u相接続線LNuによって直列に接続されている。u相接続線LNuは、u相コイル202uに接続されている。
同様に、電力変換装置10は、スイッチング素子11として、v相コイル202vに対応する上アーム第1スイッチング素子11a-X(v)と、上アーム第2スイッチング素子11b-X(v)と、下アーム第1スイッチング素子11a-Y(v)と、下アーム第2スイッチング素子11b-Y(v)とを有している。
上アーム第1スイッチング素子11a-X(v)と、上アーム第2スイッチング素子11b-X(v)との両スイッチング素子は、互いに並列接続されている。また、下アーム第1スイッチング素子11a-Y(v)と、下アーム第2スイッチング素子11b-Y(v)との両スイッチング素子は、互いに並列接続されている。
上アーム第1スイッチング素子11a-X(v)と、上アーム第2スイッチング素子11b-X(v)とのソース端子と、下アーム第1スイッチング素子11a-Y(v)と、下アーム第2スイッチング素子11b-Y(v)とのドレイン端子とは、v相接続線LNvによって直列に接続されている。v相接続線LNvは、v相コイル202vに接続されている。
同様に、電力変換装置10は、スイッチング素子11として、w相コイル202wに対応する上アーム第1スイッチング素子11a-X(w)と、上アーム第2スイッチング素子11b-X(w)と、下アーム第1スイッチング素子11a-Y(w)と、下アーム第2スイッチング素子11b-Y(w)とを有している。
上アーム第1スイッチング素子11a-X(w)と、上アーム第2スイッチング素子11b-X(w)との両スイッチング素子は、互いに並列接続されている。また、下アーム第1スイッチング素子11a-Y(w)と、下アーム第2スイッチング素子11b-Y(w)との両スイッチング素子は、互いに並列接続されている。
上アーム第1スイッチング素子11a-X(w)と、上アーム第2スイッチング素子11b-X(w)とのソース端子と、下アーム第1スイッチング素子11a-Y(w)と、下アーム第2スイッチング素子11b-Y(w)とのドレイン端子とは、w相接続線LNwによって直列に接続されている。w相接続線LNwは、w相コイル202wに接続されている。
ここで、説明の便宜上、以下の説明では、上アーム第1スイッチング素子11a-X(u),11a-X(v),11a-X(w)を互いに区別しない場合には、単に、上アーム第1スイッチング素子11a-Xともいう。また、上アーム第2スイッチング素子11b-X(u),11b-X(v),11b-X(w)を互いに区別しない場合には、単に、上アーム第2スイッチング素子11b-Xともいう。また、上アーム第1スイッチング素子11a-Xと、上アーム第2スイッチング素子11b-Xとを区別しない場合には、上アームスイッチング素子11ab-Xと記載する。
また、下アーム第1スイッチング素子11a-Y(u),11a-Y(v),11a-Y(w)を互いに区別しない場合には、単に、下アーム第1スイッチング素子11a-Yともいう。また、下アーム第2スイッチング素子11b-Y(u),11b-Y(v),11b-Y(w)を互いに区別しない場合には、単に、下アーム第2スイッチング素子11b-Yともいう。また、下アーム第1スイッチング素子11a-Yと、下アーム第2スイッチング素子11b-Yとを区別しない場合には、下アームスイッチング素子11ab-Yと記載する。
また、上アーム第1スイッチング素子11a-Xと、下アーム第1スイッチング素子11a-Yとを互いに区別しない場合には、単に、第1スイッチング素子11aともいう。上アーム第2スイッチング素子11b-Xと、下アーム第2スイッチング素子11b-Yとを互いに区別しない場合には、単に、第2スイッチング素子11bともいう。
また、u相接続線LNu,v相接続線LNv,及びw相接続線LNwを互いに区別しない場合には、中間接続線LNcと記載する。
電力変換装置10は、上アームスイッチング素子11ab-Xが接続されている正極母線LPと、下アームスイッチング素子11ab-Yとが接続されている負極母線LNとを備える。正極母線LPは、蓄電装置203の高圧側である正極端子(+端子)に接続されており、負極母線LNは、蓄電装置203の低圧側である負極端子(-端子)に接続されている。つまり、上アームスイッチング素子11ab-Xと、下アームスイッチング素子11ab-Yとの直列接続体は正極母線LP及び負極母線LNに接続され、蓄電装置203からの直流電力が供給される。本実施形態では、負極母線LNは基準電位V0に接続されている。このため、下アームスイッチング素子11ab-Yは、基準電位V0に接続されることとなる。
図1及び図2に示すように、電力変換装置10は、スイッチング素子11を駆動させるドライバ回路12を備える。本実施形態のドライバ回路12は、所謂ゲートドライバ回路である。本実施形態の電力変換装置10は、複数のスイッチング素子11に対応させてドライバ回路12を複数有している。詳細には、電力変換装置10は、上アームスイッチング素子11ab-X(u)を駆動させる上アームドライバ回路12-X(u)と、下アームスイッチング素子11ab-Y(u)を駆動させる下アームドライバ回路12-Y(u)とを備える。
ドライバ回路12と、スイッチング素子11とのゲート端子とは、ゲート抵抗13を介して電気的に接続されている。詳細には、上アームドライバ回路12-X(u)は、上アーム第1ゲート抵抗13a-X(u)を介して上アーム第1スイッチング素子11a-X(u)のゲートに接続される。上アームドライバ回路12-X(u)は、上アーム第2ゲート抵抗13b-X(u)を介して上アーム第2スイッチング素子11b-X(u)のゲートに接続される。上アームドライバ回路12-X(u)は、ゲート電圧を制御して上アーム第1スイッチング素子11a-X(u)と、上アーム第2スイッチング素子11b-X(u)とをON/OFFさせる。本実施形態では、上アームドライバ回路12-X(u)は、上アーム第1スイッチング素子11a-X(u)と上アーム第2スイッチング素子11b-X(u)とに対して同一のゲート電圧を出力する。このため、上アーム第1スイッチング素子11a-X(u)と上アーム第2スイッチング素子11b-X(u)とのスイッチング動作は、同期する。
また、下アームドライバ回路12-Y(u)は、下アーム第1ゲート抵抗13a-Y(u)を介して下アーム第1スイッチング素子11a-Y(u)のゲートに接続される。下アームドライバ回路12-Y(u)は、下アーム第2ゲート抵抗13b-Y(u)を介して下アーム第2スイッチング素子11b-Y(u)のゲートに接続される。下アームドライバ回路12-Y(u)は、ゲート電圧を制御して下アーム第1スイッチング素子11a-Y(u)と、下アーム第2スイッチング素子11b-Y(u)とをON/OFFさせる。本実施形態では、下アームドライバ回路12-Y(u)は、下アーム第1スイッチング素子11a-Y(u)と下アーム第2スイッチング素子11b-Y(u)とに対して同一のゲート電圧を出力する。このため、下アーム第1スイッチング素子11a-Y(u)と下アーム第2スイッチング素子11b-Y(u)とのスイッチング動作は、同期する。
電力変換装置10は、上アーム第1スイッチング素子11a-X(v)と、上アーム第2スイッチング素子11b-X(v)とを駆動させる上アームドライバ回路12-X(v)と、下アーム第1スイッチング素子11a-Y(v)と、下アーム第2スイッチング素子11b-Y(v)とを駆動させる下アームドライバ回路12-Y(v)とを備える。また、電力変換装置10は、上アームドライバ回路12-X(v)と上アーム第1スイッチング素子11a-X(v)との間に設けられる上アーム第1ゲート抵抗13a-X(v)と、上アームドライバ回路12-X(v)と上アーム第2スイッチング素子11b-X(v)との間に設けられる上アーム第2ゲート抵抗13b-X(v)とを備える。また、電力変換装置10は、下アームドライバ回路12-Y(v)と下アーム第1スイッチング素子11a-Y(v)との間に設けられる下アーム第1ゲート抵抗13a-Y(v)と、下アームドライバ回路12-Y(v)と下アーム第2スイッチング素子11b-Y(v)との間に設けられる下アーム第2ゲート抵抗13b-Y(v)とを備える。
電力変換装置10は、上アーム第1スイッチング素子11a-X(w)と、上アーム第2スイッチング素子11b-X(w)とを駆動させる上アームドライバ回路12-X(w)と、下アーム第1スイッチング素子11a-Y(w)と、下アーム第2スイッチング素子11b-Y(w)とを駆動させる下アームドライバ回路12-Y(w)とを備える。また、電力変換装置10は、上アームドライバ回路12-X(w)と上アーム第1スイッチング素子11a-X(w)との間に設けられる上アーム第1ゲート抵抗13a-X(w)と、上アームドライバ回路12-X(w)と上アーム第2スイッチング素子11b-X(w)との間に設けられる上アーム第2ゲート抵抗13b-X(w)とを備える。また、電力変換装置10は、下アームドライバ回路12-Y(w)と下アーム第1スイッチング素子11a-Y(w)との間に設けられる下アーム第1ゲート抵抗13a-Y(w)と、下アームドライバ回路12-Y(w)と下アーム第2スイッチング素子11b-Y(w)との間に設けられる下アーム第2ゲート抵抗13b-Y(w)とを備える。
これらの構成は、上アームドライバ回路12-X(u)及び下アームドライバ回路12-Y(u)に係る構成と同様であるため、詳細な説明を省略する。
また、上アーム第1スイッチング素子11a-X(u)のエミッタは、上アーム第1配線LC1-X(u)によってu相接続線LNuに接続され、上アーム第2スイッチング素子11b-X(u)のエミッタは、上アーム第2配線LC2-X(u)によってv相接続線LNvに接続される。下アーム第1スイッチング素子11a-Y(u)のエミッタは、下アーム第1配線LC1-Y(u)によって負極母線LNに接続され、下アーム第2スイッチング素子11b-Y(u)のエミッタは、下アーム第2配線LC2-Y(u)によって負極母線LNに接続される。
また、上アーム第1配線LC1-X(u)と、上アームドライバ回路12-X(u)とは、上アーム第1入力ライン43-X(u)により接続される。上アーム第2配線LC2-X(u)と、上アームドライバ回路12-X(u)とは、上アーム第2入力ライン44-X(u)により接続される。下アーム第1配線LC1-Y(u)と、下アームドライバ回路12-Y(u)とは、下アーム第1入力ライン43-Y(u)により接続される。下アーム第2配線LC2-Y(u)と、下アームドライバ回路12-Y(u)とは、下アーム第2入力ライン44-Y(u)により接続される。
これらの接続は、各相において同様であるため、v相コイル202vに係る接続の詳細については、上述のu相コイル202uに係る構成の末尾の(u)を(v)に読み替えればよく、w相コイル202wに係る接続の詳細については、上述のu相コイル202uに係る構成の末尾の(u)を(w)に読み替えればよい。
なお、説明の便宜上、以降の説明において、各上アームドライバ回路12-X(u),12-X(v),12-X(w)、各下アームドライバ回路12-Y(u),12-Y(v),12-Y(w)を互いに区別しない場合には、単に、ドライバ回路12という。
また、説明の便宜上、以降の説明において、上アーム第1ゲート抵抗13a-X(u),13a-X(v),13a-X(w)、下アーム第1ゲート抵抗13a-Y(u),13a-Y(v),13a-Y(w)を互いに区別しない場合には、第1ゲート抵抗13aという。上アーム第2ゲート抵抗13b-X(u),13b-X(v),13b-X(w)、下アーム第2ゲート抵抗13b-Y(u),13b-Y(v),13b-Y(w)を互いに区別しない場合には、第2ゲート抵抗13bという。
また、説明の便宜上、以降の説明において、上アーム第1配線LC1-X(u),LC1-X(v),LC1-X(w)、下アーム第1配線LC1-Y(u),LC1-Y(v),LC1-Y(w)を互いに区別しない場合には、第1配線LC1という。上アーム第2配線LC2-X(u),LC2-X(v),LC2-X(w)、下アーム第2配線LC2-Y(u),LC2-Y(v),LC2-Y(w)を互いに区別しない場合には、第2配線LC2という。
また、説明の便宜上、以降の説明において、上アーム第1入力ライン43-X(u),43-X(v),43-X(w)、下アーム第1入力ライン43-Y(u),43-Y(v),43-Y(w)を互いに区別しない場合には、第1入力ライン43という。上アーム第2入力ライン44-X(u),44-X(v),44-X(w)、下アーム第2入力ライン44-Y(u),44-Y(v),44-Y(w)を互いに区別しない場合には、第2入力ライン44という。
図1に示すように、車両200は、電力変換装置10を制御する変換制御装置204を備える。本実施形態の変換制御装置204はインバータ制御装置である。変換制御装置204は、外部からの指令(例えば要求回転速度)に基づいて、電動モータ201に流れる目標電流を決定し、その目標電流が流れるための外部指令電圧Vpを導出する。そして、変換制御装置204は、外部指令電圧Vpをドライバ回路12に向けて出力する。
本実施形態では、変換制御装置204は、ドライバ回路12毎に外部指令電圧Vpを導出し、各ドライバ回路12に外部指令電圧Vpを出力する。これにより、各相の上アームスイッチング素子11ab-Xと下アームスイッチング素子11ab-Yとが個別に制御される。
次に図2及び図3を用いてスイッチング素子11及びドライバ回路12の詳細について説明する。ここで、上アームに係る構成と下アームに係る構成とは基本的には同一であるため、説明の便宜上、以下では、一組の第1スイッチング素子11a、第2スイッチング素子11b及びドライバ回路12について詳細に説明する。
図2に示すように、第1スイッチング素子11aは、ON状態である場合に第1印加電流としての第1ドレイン電流Id1が流れるスイッチング素子である。第1ドレイン電流Id1は、第1スイッチング素子11aのソース-ドレイン間を流れる電流である。第1スイッチング素子11aは、ゲート電圧が入力されるゲート端子と、ON状態である場合に第1ドレイン電流Id1が流れるドレイン端子及びソース端子とを備える。第1ドレイン電流Id1は、「第1印加電流」の一例であり、第2ドレイン電流Id2は、「第2印加電流」の一例である。
第2スイッチング素子11bは、ON状態である場合に第2印加電流としての第2ドレイン電流Id2が流れるスイッチング素子である。第2ドレイン電流Id2は、第2スイッチング素子11bのソース-ドレイン間を流れる電流である。第2スイッチング素子11bは、ゲート電圧が入力されるゲート端子と、ON状態である場合に第2ドレイン電流Id2が流れるドレイン端子及びソース端子とを備える。
本実施形態では、上アームスイッチング素子11ab-Xのドレイン端子は、正極母線LPに接続されている。また、下アームスイッチング素子11ab-Yのドレイン端子は、中間接続線LNcに接続されている。
上アーム第1スイッチング素子11a-Xのソース端子は、第1配線LC1に接続され、第1配線LC1は、中間接続線LNcに接続されている。上アーム第2スイッチング素子11b-Xのソース端子は、第2配線LC2に接続され、第2配線LC2は、中間接続線LNcに接続されている。上述したように、上アームスイッチング素子11ab-Xのソース端子は、中間接続線LNcに接続され、下アームスイッチング素子11ab-Yのドレイン端子は、中間接続線LNcに接続されている。したがって、上アーム第1スイッチング素子11a-Xのソース端子は、第1配線LC1及び中間接続線LNcによって下アームスイッチング素子11ab-Yのドレイン端子に接続されている。また、上アーム第2スイッチング素子11b-Xのソース端子は、第2配線LC2及び中間接続線LNcによって下アームスイッチング素子11ab-Yのドレイン端子に接続されている。
下アーム第1スイッチング素子11a-Yのソース端子は、第1配線LC1によって負極母線LNに接続されている。下アーム第2スイッチング素子11b-Yのソース端子は、第2配線LC2によって負極母線LNに接続されている。上述したように、下アームスイッチング素子11ab-Yのソース端子は、負極母線LNに接続され、負極母線LNは、基準電位V0に接続されている。したがって、下アーム第1スイッチング素子11a-Yのソース端子と、下アーム第2スイッチング素子11b-Yのソース端子とには、基準電位V0が印加される。
本実施形態において、第1配線LC1は、第1インダクタンス成分14aを寄生インダクタンスとして有し、第2配線LC2は、第2インダクタンス成分14bを寄生インダクタンスとして有する。ここで、電力変換装置10は、ドライバ回路12及びゲート抵抗13が実装される回路基板15を備える。本実施形態の第1配線LC1及び第2配線LC2は、例えば、スイッチング素子11及びドライバ回路12が実装される回路基板15に形成された配線パターンにより実現される。ただし、これに限られず、第1配線LC1及び第2配線LC2の具体的な構成は任意であり、ワイヤーなどでもよい。第1配線LC1及び第2配線LC2の配線パターンの詳細についは、後述する。
第1インダクタンス成分14aは、第1ドレイン電流Id1が変化することによって第1逆起電圧Vb1を生じさせ、第2インダクタンス成分14bは、第2ドレイン電流Id2が変化することによって第2逆起電圧力Vb2を生じさせる。なお、第1ドレイン電流Id1の変化とは、第1ドレイン電流Id1が流れ始める場合と、第1ドレイン電流Id1が停止する場合とを含み、第2ドレイン電流Id2の変化とは、第2ドレイン電流Id2が流れ始める場合と、第2ドレイン電流Id2が停止する場合とを含む。
以下、両インダクタンス成分14a,14bのインダクタンスが同一である場合について説明する。この場合、第1ドレイン電流Id1が変化することにより第1インダクタンス成分14aに生じる第1逆起電圧Vb1と、第2ドレイン電流Id2が変化することにより第2インダクタンス成分14bに生じる第2逆起電圧Vb2とは、同一の電圧となる。
次に、ドライバ回路12及び両スイッチング素子11a,11bの接続態様について説明する。図2及び図3に示すように、ドライバ回路12は、外部入力端子31と、加算出力端子32と、第1フィードバック入力端子33と、第2フィードバック入力端子34と、第1ダイオード51と、第2ダイオード52と、加算回路60と、電流増幅回路70と、分圧回路90と、電圧増幅回路100とを備える。第1フィードバック入力端子33には、第1入力ライン43が接続され、第2フィードバック入力端子34には、第2入力ライン44が接続される。
電力変換装置10は、外部入力端子31と加算回路60とを接続する外部入力ライン41と、加算出力端子32とスイッチング素子11のゲート端子とを接続する制御ライン42とを備える。また、電力変換装置10は、第1フィードバック入力端子33と分圧回路90とを接続する第1共通接続ライン45と、第2フィードバック入力端子34と分圧回路90とを接続する第2共通接続ライン46とを備える。
外部入力端子31は、変換制御装置204と電気的に接続されている。外部入力端子31には、変換制御装置204からの外部指令電圧Vpが入力される。外部入力端子31に入力された外部指令電圧Vpは、外部入力ライン41を伝送して加算回路60に入力される。
加算出力端子32は、ドライバ回路12からゲート電圧(換言すればゲート電流)を出力するための端子である。加算出力端子32から出力されるゲート電圧としての加算電圧Vadは、制御ライン42を介してスイッチング素子11のゲート端子に入力される。
第1フィードバック入力端子33は、第1インダクタンス成分14aに生じる第1逆起電圧Vb1が入力される端子である。第1逆起電圧Vb1は、第1入力ライン43を伝送して第1フィードバック入力端子33に入力される。第2フィードバック入力端子34は、第2インダクタンス成分14bに生じる第2逆起電圧力Vb2が入力される端子である。第2逆起電圧力Vb2は、第2入力ライン44を伝送して第1フィードバック入力端子33に入力される。本実施形態の両入力ライン43,44は、例えば、回路基板15に形成された配線パターンである。ただし、これに限られず、両入力ライン43,44の具体的な構成は任意であり、ワイヤーなどでもよい。両入力ライン43,44の配線パターンの詳細についは、後述する。
第1共通接続ライン45は、分圧回路90及び第1フィードバック入力端子33と直接接続され、第1共通接続ライン45上には、第1ダイオード51が設けられる。詳しくは、第1共通接続ライン45上には、アノードが分圧回路90に接続され、カソードが第1フィードバック入力端子33を介して第1インダクタンス成分14aに接続されるように、第1ダイオード51が設けられる。また、第2共通接続ライン46上には、第2ダイオード52が設けられる。詳しくは、第2共通接続ライン46上には、アノードが分圧回路90に接続され、カソードが第2フィードバック入力端子34を介して第2インダクタンス成分14bに接続されるように、第2ダイオード52が設けられる。
本実施形態では、第1共通接続ライン45には、第1共通接続ライン45のうち第1ダイオード51のアノード側(分圧回路90側)において、第2共通接続ライン46が接続される。これにより、第1共通接続ライン45と第2共通接続ライン46とは、一部が共通している。そして、共通部分が分圧回路90に接続されている。このため、両共通接続ライン45,46が分圧回路90に接続されているといえる。
なお、この接続は一例であって、第2共通接続ライン46は、分圧回路90及び第2フィードバック入力端子34と直接接続され、第2共通接続ライン46には、第2共通接続ライン46のうち第2ダイオード52のアノード側(分圧回路90側)において、第1共通接続ライン45が接続されるものであってもよい。すなわち、第1ダイオード51のアノード及び第2ダイオード52のアノードは、分圧回路90に接続されている。なお、第1入力ライン43と、第1共通接続ライン45とを組み合わせたものが、「第1フィードバックライン」の一例であり、第2入力ライン44と、第2共通接続ライン46とを組み合わせたものが、「第2フィードバックライン」の一例である。
第1共通接続ライン45上に第1ダイオード51が設けられ、第2共通接続ライン46上に第2ダイオード52が設けられることにより、ドライバ回路12は、両ドレイン電流Id1,Id2が流れ込むことを抑制することができる。
既に説明したとおり、分圧回路90は、第1共通接続ライン45及び第2共通接続ライン46を介して第1フィードバック入力端子33及び第2フィードバック入力端子34と接続されるとともに、第1フィードバック入力端子33には第1入力ライン43が接続され、第2フィードバック入力端子34には第2入力ライン44が接続されている。したがって、分圧回路90には、第1ダイオード51を介した第1逆起電圧Vb1と、第2ダイオード52を介した第2逆起電圧力Vb2との合成電圧Vssが入力される。第1ダイオード51を介した第1逆起電圧Vb1は、例えば、第1逆起電圧Vb1よりも第1ダイオード51の順方向電圧だけ低い電圧であり、第2ダイオード52を介した第2逆起電圧力Vb2は、例えば、第2逆起電圧力Vb2よりも第2ダイオード52の順方向電圧だけ低い電圧である。電圧増幅回路100は、分圧回路90により分圧された合成電圧Vssを反転、且つ増幅し、フィードバック電圧Vfとして出力する。分圧回路90と、電圧増幅回路100との詳細は後述する。
図3に示すように、加算回路60は、ゲート抵抗13から出力された外部指令電圧Vpと、電圧増幅回路100が出力したフィードバック電圧Vfとが入力されるように構成されている。加算回路60は、外部指令電圧Vpと、フィードバック電圧Vfとを加算し、その加算された加算電圧Vadを両スイッチング素子11a,11bの双方に向けて出力する。詳細には、本実施形態の加算回路60は、例えば、加算オペアンプ61と、第1加算抵抗62と、第2加算抵抗63とを備えている。
本実施形態の外部入力ライン41は、外部入力端子31と加算オペアンプ61の+端子(非反転入力端子)とを接続している部分を含む。ドライバ回路12は、外部入力抵抗111を備えており、外部入力抵抗111は、外部入力ライン41上に設けられる。電圧増幅回路100の出力端は、外部入力ライン41に接続されている。ドライバ回路12は、フィードバック入力抵抗112を備えており、フィードバック入力抵抗112は、電圧増幅回路100の出力端と外部入力ライン41とを接続する部分上に設けられる。これにより、加算オペアンプ61の+端子には、外部指令電圧Vpとフィードバック電圧Vfとを合わせた電圧が入力される。
加算オペアンプ61における-端子(反転入力端子)及び出力端子は、第1加算抵抗62を介して接続される。第2加算抵抗63は、第1加算抵抗62に対して直列となるように接続されているとともに基準電位V0に接続されている。
かかる構成によれば、加算オペアンプ61の出力端子から、外部指令電圧Vpとフィードバック電圧Vfとが加算された加算電圧Vadが出力される。当該加算電圧Vadは、加算抵抗62,63の抵抗値の比率に対応した増幅率で増幅されている。ただし、加算回路60の具体的な構成は任意である。
電流増幅回路70は、加算電圧Vadの波形を維持しつつ、スイッチング素子11を駆動させるのに必要な電流を供給するための回路である。図3に示すように、本実施形態の電流増幅回路70は、例えば第1増幅スイッチング素子71及び第2増幅スイッチング素子72を備えている。例えば、第1増幅スイッチング素子71は、n型のMOSFETであり、第2増幅スイッチング素子72は、p型のMOSFETである。
第1増幅スイッチング素子71のドレインは、第1供給電圧V1を印加する第1供給源E1に接続されている。第2増幅スイッチング素子72のドレイン端子は、第2供給電圧V2を印加する第2供給源E2に接続されている。第1供給電圧V1は例えば正の電圧であり、第2供給電圧V2は例えば負の電圧である。第1増幅スイッチング素子71のソースと第2増幅スイッチング素子72のソース端子とは、接続線73を介して接続されている。
両増幅スイッチング素子71,72のゲートと加算回路60(詳細には加算オペアンプ61の出力端子)とは、接続されている。電流増幅回路70の出力(詳細には接続線73)は加算出力端子32に接続されている。これにより、加算電圧Vadは、加算出力端子32から出力され、制御ライン42を介して第1スイッチング素子11aのゲート端子と、第2スイッチング素子11bのゲート端子とに入力される。すなわち、本実施形態では加算電圧Vadがゲート電圧となっている。なお、電流増幅回路70の具体的な構成は任意である。
図3に示すように、分圧回路90は、合成電圧Vssを分圧する回路である。詳細には、分圧回路90は、例えば合成電圧Vssを分圧する分圧抵抗91,92を備えている。詳しくは、分圧抵抗91,92は、それぞれ二つの端子を有し、互いに直列に接続される。分圧抵抗91が有する二つの端子のうち、分圧抵抗92に接続される端子とは異なる端子には、第1共通接続ライン45が接続され、合成電圧Vssが印加される。分圧抵抗92が有する二つの端子のうち、分圧抵抗91に接続される端子とは異なる端子は、基準電位V0に接続される。
電圧増幅回路100は、フィードバックオペアンプ101と、第1増幅抵抗102及び第2増幅抵抗103と、を備えている。また、フィードバックオペアンプ101の出力端子は、第1増幅抵抗102を介してフィードバックオペアンプ101の-端子(反転入力端子)と接続される。フィードバックオペアンプ101の-端子には、更に、分圧回路90が接続される。したがって、フィードバックオペアンプ101の-端子には、分圧抵抗91,92の接続点が接続され、分圧回路90によって分圧された合成電圧Vssが入力される。第2増幅抵抗103は、フィードバックオペアンプ101の-端子に接続され且つ基準電位V0に接続されている。つまり、本実施形態の電圧増幅回路100は、反転増幅回路であり、-端子に入力された合成電圧Vssを反転、且つ増幅し、フィードバック電圧Vfとして出力端子から出力する。分圧回路90及び電圧増幅回路100が、「フィードバック回路」の一例であり、合成電圧Vssが印加される分圧抵抗91の分圧抵抗92と接続されない側の端子は、「両フィードバックラインが接続された入力端」の一例である。
フィードバックオペアンプ101における出力端子は、加算回路60(詳細には外部入力ライン41)に接続されている。フィードバックオペアンプ101の出力端子から出力されたフィードバック電圧Vfは、加算回路60に入力される。
かかる構成によれば、第1逆起電圧Vb1と第2逆起電圧Vb2との合成電圧Vssは、分圧回路90によって分圧され且つ電圧増幅回路100によって増幅される。なお、電圧増幅回路100の増幅率は任意であり、1でもよいし、1よりも大きくてもよいし、1よりも小さくてもよい。
以下、図4を参照し、第1インダクタンス成分14aを有する第1配線LC1と、第2インダクタンス成分14bを有する第2配線LC2との形状の詳細について説明する。
図4に示すように、回路基板15には、複数の配線パターンが形成されている。これらの複数の配線パターンによってスイッチング素子11と、ドライバ回路12及び蓄電装置203とが電気的に接続されているとともに、スイッチング素子11と負荷としての電動モータ201とが電気的に接続されている。また、図示の一例では、第2入力ライン44の配線パターンのうち、一部が回路基板15の内層に設けられている。
本実施形態では、複数の配線パターンには、スイッチング素子11のドレイン端子と正極母線LPとを接続する接続線(不図示)と、制御ライン42と、第1入力ライン43と、第2入力ライン44と、第1配線LC1と、第2配線LC2とのそれぞれに対応する配線パターンが含まれる。
第1配線LC1及び第2配線LC2は、比較的大きな電流を流すことができるように、他の配線パターンに比して広い面積を有する。また、第1配線LC1に含まれる第1インダクタンス成分14aと、第2配線LC2に含まれる第2インダクタンス成分14bとがそれぞれ独立したインダクタンス成分となるように、第1配線LC1の配線パターンと、第2配線LC2の配線パターンとは、中間接続線LNc又は負極母線LNに接続される一部を残して互いに離隔している。
ここで、第1配線LC1の配線パターンにおいて、第1入力ライン43が接続される箇所と、中間接続線LNc又は負極母線LNに接続される箇所とは、離れた位置に設けられる。詳しくは、第1配線LC1の配線パターンにおいて、第1入力ライン43の配線パターンが接続される箇所は、第1スイッチング素子11aのソース端子の近傍に設けられる。また、中間接続線LNc又は負極母線LNに接続される箇所は、第1入力ライン43の配線パターンが接続される箇所よりも、第1スイッチング素子11aのソース端子から離れた位置に設けられる。
また、第2配線LC2の配線パターンにおいて、第2入力ライン44が接続される箇所と、中間接続線LNc又は負極母線LNに接続される箇所とは、離れた位置に設けられる。詳しくは、第2配線LC2の配線パターンにおいて、第2入力ライン44の配線パターンが接続される箇所は、第2スイッチング素子11bのソース端子の近傍に設けられる。また、中間接続線LNc又は負極母線LNに接続される箇所は、第2入力ライン44の配線パターンが接続される箇所よりも、第2スイッチング素子11bのソース端子から離れた位置に設けられる。
かかる構成によれば、第1入力ライン43と第1配線LC1の接続点と、中間接続線LNc又は負極母線LNと第1配線LC1の接続点との間における第1インダクタンス成分14aを大きくすることができる。また、第2入力ライン44と第2配線LC2の接続点と、中間接続線LNc又は負極母線LNの接続点と第2配線LC2の接続点との間の第2インダクタンス成分14bを大きくすることができる。したがって、第1入力ライン43は、十分な大きさの第1逆起電圧Vb1を第1フィードバック入力端子33に伝送し、第2入力ライン44は、十分な大きさの第2逆起電圧力Vb2を第2フィードバック入力端子34に伝送することができる。
なお、上述では、第1配線LC1の配線パターンと、第2配線LC2の配線パターンとが、中間接続線LNc又は負極母線LNに接続される一部を残して互いに離隔することにより絶縁されている場合について説明したが、これに限られない。第1配線LC1の配線パターンと、第2配線LC2の配線パターンとは、接続される一部を有さず、互いに隔離することにより絶縁されていてもよい。この場合、第1配線LC1の配線パターンと、第2配線LC2の配線パターンとは、中間接続線LNc又は負極母線LNにそれぞれ接続される。
また、上述では、第2入力ライン44の配線パターンのうち、一部が回路基板15の内層に設けられている場合について説明したが、これに限られない。第2入力ライン44は、例えば、第2フィードバック入力端子34と、第2配線LC2とを接続可能であれば、回路基板15の表層に設けられていてもよい。
以下、本実施形態の作用について、図5及び図6を用いて説明する。図5に示すグラフは、第1スイッチング素子11aのスイッチング動作と、第2スイッチング素子11bのスイッチング動作とにばらつきが生じていない場合の電力変換装置10の動作の一例を表すものである。図6に示すグラフは、第1スイッチング素子11aのスイッチング動作と、第2スイッチング素子11bのスイッチング動作とにばらつきが生じている場合の電力変換装置10の動作の一例を表すものである。
図5(a)及び図6(a)のグラフにおいて、波形W11及び波形W31は、第1ドレイン電流Id1の経時変化を示し、波形W12は及び波形W32は、第2ドレイン電流Id2の経時変化を示し、波形W13及び波形W33は、スイッチング素子11のドレイン端子とソース端子との間に生じる端子間電圧Vdsの経時変化を示す。
図5(b)及び図6(b)のグラフにおいて、波形W21及び波形W41は、第1逆起電圧Vb1の経時変化を示し、波形W22及び波形W42は、第2逆起電圧力Vb2の経時変化を示し、波形W23及び波形W43は、フィードバック電圧Vfの経時変化を示す。
図5(a)及び図6(a)のグラフにおいて、縦軸は、電圧又は電流の大きさを表し、横軸は、時間を表す。図5(b)及び図6(b)のグラフにおいて、縦軸は、第1逆起電圧Vb1、第2逆起電圧力Vb2及びフィードバック電圧Vfの大きさをそれぞれ表し、横軸は、時間を表す。
図5において、ドライバ回路12は、時刻t0においてスイッチング素子11をOFFするように加算電圧Vadが出力し、波形W13が示すように、時刻t0から端子間電圧Vdsが上昇する。これに伴い、波形W11,W12が示すように、時刻t0から所定時間が経過した時刻t1のタイミングにおいて第1ドレイン電流Id1及び第2ドレイン電流Id2が減少し、時刻t2において所定の値に収束する。
上述したように、図5に示す一例において、第1スイッチング素子11aのスイッチング動作と、第2スイッチング素子11bのスイッチング動作とには、ばらつきが生じていない。したがって、波形W11,W12が示すように、第1ドレイン電流Id1及び第2ドレイン電流Id2は、時刻t1のタイミングにおいて同時に減少し始め、時刻t2において同時に所定の値に収束する。
これに伴い、波形W21,W22が示すように、第1逆起電圧Vb1及び第2逆起電圧力Vb2は、時刻t1において同時に立ち下がり変化し、時刻t2において立ち上がり変化する。また、波形W23が示すように、第1逆起電圧Vb1と、第2逆起電圧力Vb2とが同時に変化することに伴って、フィードバック電圧Vfも時刻t1において同時に立ち下がり変化し、時刻t2において立ち上がり変化する。
図6においても同様に、ドライバ回路12は、時刻t0においてスイッチング素子11をOFFするように加算電圧Vadが出力し、波形W33が示すように、時刻t0から端子間電圧Vdsが上昇する。これに伴い、波形W31,W32が示すように、時刻t0から所定時間が経過した後、第1ドレイン電流Id1及び第2ドレイン電流Id2が減少し、所定の値に収束する。
上述したように、図6に示す一例において、第1スイッチング素子11aのスイッチング動作と、第2スイッチング素子11bのスイッチング動作とには、ばらつきが生じている。詳しくは、図6に示す一例では、第1スイッチング素子11aの方が、第2スイッチング素子11bよりもスイッチング特性が良く、早く動作する。したがって、波形W31が示すように、第1ドレイン電流Id1は、時刻t0から所定時間が経過した時刻t1のタイミングにおいて減少し始め、時刻t2において所定の値に収束する。一方、波形W32が示すように、時刻t1よりも遅い時刻t1´のタイミングにおいて、第2ドレイン電流Id2が減少し始め、時刻t2よりも遅い時刻t2´のタイミングにおいて、所定の値に収束する。
これに伴い、波形W41が示すように、第1逆起電圧Vb1は、時刻t1において立ち下がり変化し、時刻t2において立ち上がり変化する。一方、波形W42が示すように、第2逆起電圧Vb2は、時刻t1´において立ち下がり変化し、時刻t2´において立ち下がり変化する。
上述したように、合成電圧Vssは、独立したインダクタンス成分である第1インダクタンス成分14aと、第2インダクタンス成分14bとにそれぞれ生じる第1逆起電圧Vb1及び第2逆起電圧Vb2の合成電圧である。したがって、波形W43が示すように、合成電圧Vssは、第1逆起電圧Vb1と第2逆起電圧Vb2とのうち、先に立ち下がる電圧(この場合、第1逆起電圧Vb1)と同時に時刻t1において立ち下がり変化する。また、波形W43が示すように、合成電圧Vssは、第1逆起電圧Vb1と第2逆起電圧Vb2とのうち、後に立ち上がる電圧(この場合、第2逆起電圧Vb2)と同時に時刻t2´において立ち下がり変化する。
ここで、上述したように、第1逆起電圧Vb1と第2逆起電圧Vb2とは、同一の電圧である。合成電圧Vssは、第1逆起電圧Vb1と第2逆起電圧Vb2とのうち、先に立ち下がる電圧(この場合、第1逆起電圧Vb1)が立ち下がってから、後に立ち上がる電圧(この場合、第2逆起電圧Vb2)が立ち上るまでの間に亘って、一定の値となる。つまり、合成電圧Vss及び合成電圧Vssを反転増幅したフィードバック電圧Vfは、第1逆起電圧Vb1に立ち下がりが発生している場合と、第2逆起電圧Vb2に立ち下がりが発生している場合と、第1逆起電圧Vb1と第2逆起電圧Vb2との両方が下がっている場合において、一定の値となる。
以上説明したように、本実施形態では、素子ばらつき等に起因して第1スイッチング素子11a及び第2スイッチング素子11bの立ち下がりタイミングが異なる場合であっても、両ドレイン電流Id1,Id2がピークとなるまでの期間に亘ってフィードバック電圧Vfによるフィードバックが行われる。詳細には、立下りタイミングとは、両ドレイン電流Id1,Id2が流れ始めるタイミングである。
<電力変換装置10の別例>
なお、上述では、電力変換装置10が、スイッチング素子11の立ち下がりタイミングにおいて、フィードバック電圧Vfによるフィードバックを行う場合について説明したが、これに限られない。電力変換装置10は、例えば、スイッチング素子11の立ち上がりタイミングにおいて、フィードバック電圧Vfによるフィードバックを行うものであってもよい。この場合、電力変換装置10が備える両ダイオード51,52は、上述の場合とは異なる態様によって接続される。
詳しくは、第1共通接続ライン45上には、カソードが分圧回路90に接続され、アノードが第1インダクタンス成分14aに接続されるように、第1ダイオード51が設けられる。また、第2共通接続ライン46上には、カソードが分圧回路90に接続され、アノードが第2インダクタンス成分14bに接続されるように、第2ダイオード52が設けられる。
この場合、ドライバ回路12は、ドライバ回路12から両スイッチング素子11a,11bの方向に第1ドレイン電流Id1及び第2ドレイン電流Id2が流れ出すことを抑制することができる。また、この態様において、合成電圧Vssは、両スイッチング素子11a,11bの動作にばらつきが生じていても、第1逆起電圧Vb1と第2逆起電圧Vb2とのうち、先に立ち上がる電圧と同時に立ち上がり変化する。また、合成電圧Vssは、第1逆起電圧Vb1と第2逆起電圧Vb2とのうち、後に立ち下がる電圧と同時に立ち下がり変化する。ここで、合成電圧Vssは、先に立ち上がる電圧が立ち上がってから、後に立ち上がる電圧が立ち上るまでの間に亘って、一定の値となる。つまり、合成電圧Vss及び合成電圧Vssを反転増幅したフィードバック電圧Vfは、第1逆起電圧Vb1に立ち上がりが発生している場合と、第2逆起電圧Vb2に立ち上がりが発生している場合と、第1逆起電圧Vb1と第2逆起電圧Vb2との両方が上がっている場合において、一定の値となる。
上記実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)電力変換装置10は、第1ドレイン電流Id1が流れる第1スイッチング素子11aと、第1スイッチング素子11aに対して並列に接続され、第2ドレイン電流Id2が流れる第2スイッチング素子11bとを備える。また、電力変換装置10は、第1ドレイン電流Id1が流れる第1配線LC1上に設けられ、第1ドレイン電流Id1によって第1逆起電圧Vb1を発生させる第1インダクタンス成分14aを備える。また、電力変換装置10は、第2ドレイン電流Id2が流れる第2配線LC2上に設けられ、第2ドレイン電流Id2によって第2逆起電圧Vb2を発生させる第2インダクタンス成分14bを備える。
また、電力変換装置10は、第1逆起電圧Vb1が伝送される第1フィードバックライン(この一例では、第1入力ライン43と、第1共通接続ライン45)と、第1フィードバックライン上に設けられた第1ダイオード51とを備える。また、電力変換装置10は、第2逆起電圧Vb2が伝送される第2フィードバックライン(この一例では、第2入力ライン44と、第2共通接続ライン46)と、第2フィードバックライン上に設けられた第2ダイオード52とを備える。また、電力変換装置10は、両スイッチング素子11a,11bを駆動させるドライバ回路12とを備える。
かかる構成において、電力変換装置10は、加算出力端子32と、第1スイッチング素子11aのゲート端子と、第2スイッチング素子11bのゲート端子とを接続する制御ライン42と、を備えている。そして、フィーバック回路としての分圧回路90及び電圧増幅回路100は、合成電圧Vssをフィードバック電圧Vfに変換し、加算回路60は、入力されたフィードバック電圧Vfと外部指令電圧Vpとを加算することにより、加算電圧Vadを加算出力端子32に出力する。
かかる構成によれば、互いに並列接続されている両スイッチング素子11a,11bが加算電圧Vadに基づいて動作する。これにより、両スイッチング素子11a,11bが同期して動作することにより、両ドレイン電流Id1,Id2を合わせた電流を流すことができる。したがって、電力変換装置10は、スイッチング素子が1つの場合と比較して、より大きな電流を流すことができる。また、本構成によれば、電力変換装置10は、フィードバック電圧Vfがフィードバックされた加算電圧Vadに基づいて両スイッチング素子11a,11bが動作するため、電力損失の低減とサージの抑制との両立を図ることができる。
特に、本構成によれば、加算回路60にフィードバックされる電圧として両逆起電圧Vb1,Vb2の合成電圧Vssを変換することにより得られたフィードバック電圧Vfが用いられる。したがって、両スイッチング素子11a,11bの動作にばらつきが生じる場合であっても、両スイッチング素子11a,11bに対してフィードバックをかけることができ、電力損失の低減とサージの抑制との両立を図ることができる。
詳述すると、例えば互いに並列に接続された両スイッチング素子11a,11bを同一の加算電圧Vadで制御する条件下において逆起電圧をフィードバックさせる場合、通常両スイッチング素子11a,11bのソース端子に設けられる共通のインダクタンス成分にて発生させる逆起電圧をフィードバックさせる場合がある。この場合、加算回路60にフィードバックさせる電圧としては、通常、合成電圧Vssを変換することにより得られるフィードバック電圧Vfではなく、共通のインダクタンス成分に生じる逆起電圧を用いられることが考えられる。
ここで、両スイッチング素子11a,11bには、素子ばらつきが生じる場合があり得る。このため、同一の加算電圧Vadが第1スイッチング素子11aのゲート端子及び第2スイッチング素子11bのゲート端子に入力されるのに関わらず、両スイッチング素子11a,11bの動作に、ばらつきが生じ得る。
本願発明者らは、このようなばらつきが生じている状況において両スイッチング素子のソース端子に設けられる共通のインダクタンス成分にて発生させる逆起電圧をフィードバックさせると、両スイッチング素子のうちいずれか一方においてフィードバックによる効果を充分に得られないという不都合が生じ得ることを見出した。
詳しくは、両スイッチング素子のソース端子に設けられる共通のインダクタ成分に生じる逆起電圧は、スイッチングの動作のばらつきにより、一方のスイッチング素子にドレイン電流が流れている状況において発生する逆起電圧と、双方のスイッチング素子にドレイン電流が流れている状況において発生する逆起電圧とが異なる。このため、逆起電圧が変動してしまい、フィードバック回路は、加算回路に充分なフィードバック電圧を供給することができないときがある。
この点、本構成によれば、加算回路60にフィードバックさせる電圧が一定値のフィードバック電圧Vfとなっているため、上述したとおり、両スイッチング素子11a,11bの動作にばらつきが生じている場合であっても、両スイッチング素子11a,11bの双方に対して逆起電圧によるフィードバックを行うことができる。これにより、上記不都合を抑制できる。したがって、両スイッチング素子11a,11bが並列に接続されている構成において電力損失の低減とサージの抑制との両立を図ることができる。
(2)第1ダイオード51は、アノードがドライバ回路12に接続され、カソードが第1インダクタンス成分14aに接続され、第2ダイオード52は、アノードがドライバ回路12に接続され、カソードが第2インダクタンス成分14bに接続される。
かかる構成によれば、電力変換装置10は、並列接続された両スイッチング素子11a,11bの動作にばらつきが生じる場合であっても、両スイッチング素子11a,11bのスイッチング動作に起因する第1逆起電圧Vb1又は第2逆起電圧Vb2の立ち下がり電圧に基づいて、合成電圧Vssをフィードバック電圧Vfに変換することができる。
(3)第1ダイオード51は、カソードがドライバ回路12に接続され、アノードが第1インダクタンス成分14aに接続され、第2ダイオード52は、カソードがドライバ回路12に接続され、アノードが第2インダクタンス成分14bに接続される。
かかる構成によれば、電力変換装置10は、並列接続された両スイッチング素子11a,11bの動作にばらつきが生じる場合であっても、両スイッチング素子11a,11bのスイッチング動作に起因する第1逆起電圧Vb1又は第2逆起電圧Vb2の立ち上がり電圧に基づいて、合成電圧Vssをフィードバック電圧Vfに変換することができる。
(4)ドライバ回路12には、第1ダイオード51と、第2ダイオード52とが含まれる。かかる構成によれば、ドライバ回路12に第1ダイオード51と、第2ダイオード52とが含まれない場合に比して、これらの部品に係る基板実装面積を小さくすることができる。
上記各実施形態は以下のように変更してもよい。なお、上記実施形態及び以下の各別例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせてもよい。
〇上記実施形態では、ドライバ回路12には、両ダイオード51,52が含まれていたが、これに限られず、両ダイオード51,52は、ドライバ回路12に含まれていなくてもよい。この場合、例えば、ドライバ回路12は、第1フィードバック入力端子33及び第2フィードバック入力端子34に代えて、入力端子を1つ有する。この場合、入力端子には、第2共通接続ライン46の接続点よりも分圧回路90側の第1共通接続ライン45が接続される。また、この場合、第1入力ライン43と、第1共通接続ライン45と、入力端子と分圧回路90とを接続する接続ラインと、を組み合わせたものが、「第1フィードバックライン」に対応する。そして、第1入力ライン43と、第2共通接続ライン46と、入力端子と分圧回路90とを接続するラインと、を組み合わせたものが、「第2フィードバックライン」に対応する。
かかる構成によれば、両ダイオード51,52を含まないドライバ回路12が既に存在する場合、第1ダイオード51と、第2ダイオード52とをドライバ回路12に外付けすることにより、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。この場合、第1ダイオード51は、第1入力ライン43上に設けられ、第2ダイオード52は、第2入力ライン44上に設けられる。
〇上記実施形態では、2つのスイッチング素子11a,11bが並列に接続されていたが、これに限られず、3つ以上のスイッチング素子が並列に接続されている構成でもよい。この場合であっても、電力変換装置10は、第1スイッチング素子11a及び第2スイッチング素子11bを有している。
〇スイッチング素子11は、MOSFETに限られず任意であり、例えばIGBTでもよい。この場合、スイッチング素子11のゲート端子が「制御端子」に対応し、スイッチング素子11のコレクタ-エミッタ間を流れるコレクタ電流が「印加電流」に対応する。また、エミッタ端子は、印加電流が流れる印加端子ともいえる。
〇電流増幅回路70を省略してもよい。
〇分圧回路90を省略してもよい。つまり、加算回路60に入力されるフィードバック電圧Vfは、分圧されたものであってもよいし、分圧されないものであってもよい。
〇電圧増幅回路100は非反転増幅回路でもよい。この場合、ドライバ回路12は、電圧増幅回路100の出力電圧を反転する反転増幅回路を別途有するとよい。
〇電圧増幅回路100の増幅率、加算回路60の増幅率又はその組み合わせは、第1ダイオード51の順方向電圧による第1逆起電圧Vb1の低下の程度又は第2ダイオード52の順方向電圧による第1逆起電圧Vb1の低下の程度を考慮した増幅率であってもよい。詳しくは、電圧増幅回路100の増幅率、加算回路60の増幅率又はその組み合わせは、両ダイオード51,52の順方向電圧分の低下が回復するように、合成電圧Vssを増幅する増幅率であってもよい。
〇分圧回路90を省略してもよい。この場合、電圧増幅回路100が備えるフィードバックオペアンプ101の-端子が「両フィードバックラインが接続された入力端」に対応し、フィードバックオペアンプ101の-端子には、第1共通接続ライン45が接続され、合成電圧Vssが印加される。
〇各スイッチング素子11はインバータを構成していたが、これに限られず、任意であり、例えば蓄電装置203の直流電力を異なる電圧の直流電力に変換するDC/DCコンバータを構成してもよい。すなわち、電力変換装置10は、インバータに限られず、DC/DCコンバータ、AC/ACコンバータ、AC/DCインバータ等任意である。換言すれば、電力変換装置10は、直流電力又は交流電力を直流電力又は交流電力に変換するものでもよい。
〇電圧増幅回路100は、スイッチング素子11の立ち上がりタイミングと、立ち下がりタイミングとの両方において、フィードバック電圧Vfによるフィードバックを行ってもよい。この場合、ドライバ回路12は、立ち下がり動作用の第1ダイオード51及び第2ダイオード52と、立ち上がり動作用の第3ダイオード53及び第4ダイオード54との、四つのダイオードを備える。この場合、第1共通接続ライン45上には、アノードが分圧回路90に接続され、カソードが第1フィードバック入力端子33を介して第1インダクタンス成分14aに接続されるように、第1ダイオード51が設けられる。また、第3ダイオード53は、第1ダイオード51と互いに並列に接続され、且つカソードが分圧回路90に接続され、アノードが第1フィードバック入力端子33を介して第1インダクタンス成分14aに接続される。また、第2共通接続ライン46上には、アノードが分圧回路90に接続され、カソードが第2フィードバック入力端子34を介して第2インダクタンス成分14bに接続されるように、第2ダイオード52が設けられる。また、第4ダイオード54は、第2ダイオード52と互いに並列に接続され、且つカソードが分圧回路90に接続され、アノードが第2フィードバック入力端子34を介して第2インダクタンス成分14bに接続される。かかる構成によれば、両スイッチング素子11a,11bが並列に接続されている構成において、スイッチング素子11の立ち上がりタイミングと、立ち下がりタイミングとの両方の場面で、電力損失の低減とサージの抑制との両立を図ることができる。
〇負荷は電動モータ201に限られず任意である。
〇電力変換装置10は、車両200以外に搭載されてもよい。すなわち、電力変換装置10は、車両200に設けられた負荷以外の負荷を駆動させるものでもよい。
10…電力変換装置、11…スイッチング素子、11a…第1スイッチング素子、11a…スイッチング素子、11ab-X…上アームスイッチング素子、11ab-Y…下アームスイッチング素子、11a-X…上アーム第1スイッチング素子、11a-Y…下アーム第1スイッチング素子、11b…第2スイッチング素子、11b…スイッチング素子、11b-X…上アーム第2スイッチング素子、11b-Y…下アーム第2スイッチング素子、12…ドライバ回路、12-X…上アームドライバ回路、12-Y…下アームドライバ回路、13…ゲート抵抗、13a…第1ゲート抵抗、13a-X…上アーム第1ゲート抵抗、13a-Y…下アーム第1ゲート抵抗、13b…第2ゲート抵抗、13b-X…上アーム第2ゲート抵抗、13b-Y…下アーム第2ゲート抵抗、14a…第1インダクタンス成分、14b…第2インダクタンス成分、15…回路基板、31…外部入力端子、32…加算出力端子、33…第1フィードバック入力端子、34…第2フィードバック入力端子、41…外部入力ライン、42…制御ライン、43…第1入力ライン、44…第2入力ライン、45…第1共通接続ライン、46…第2共通接続ライン、51…第1ダイオード、52…第2ダイオード、60…加算回路、61…加算オペアンプ、62…第1加算抵抗、63…第2加算抵抗、70…電流増幅回路、71…第1増幅スイッチング素子、72…第2増幅スイッチング素子、73…接続線、90…分圧回路、91…分圧抵抗、92…分圧抵抗、100…電圧増幅回路、101…フィードバックオペアンプ、102…第1増幅抵抗、103…第2増幅抵抗、111…外部入力抵抗、112…フィードバック入力抵抗、200…車両、201…電動モータ、203…蓄電装置、204…変換制御装置、Id1…第1ドレイン電流、Id1…両ドレイン電流、Id2…第2ドレイン電流、Id2…両ドレイン電流、LC1…第1配線、LC2…第2配線、LN…負極母線、LNc…中間接続線、LNu…u相接続線、LNv…v相接続線、LNw…w相接続線、LP…正極母線、Vad…加算電圧、Vb1…第1逆起電圧、Vb2…第2逆起電圧、Vds…端子間電圧、Vp…外部指令電圧、Vss…合成電圧。

Claims (5)

  1. 第1印加電流が流れる第1スイッチング素子と、
    前記第1スイッチング素子に対して並列に接続され、第2印加電流が流れる第2スイッチング素子と、
    前記第1印加電流が流れる第1配線上に設けられ、前記第1印加電流によって第1逆起電圧を発生させる第1インダクタンス成分と、
    前記第2印加電流が流れる第2配線上に設けられ、前記第2印加電流によって第2逆起電圧を発生させる第2インダクタンス成分と、
    前記第1逆起電圧が伝送される第1フィードバックラインと、
    前記第1フィードバックライン上に設けられた第1ダイオードと、
    前記第2逆起電圧が伝送される第2フィードバックラインと、
    前記第2フィードバックライン上に設けられた第2ダイオードと、
    前記両スイッチング素子を駆動させるドライバ回路と、を備え、
    前記ドライバ回路は、
    前記両フィードバックラインが接続された入力端を有し、当該入力端に入力される電圧をフィードバック電圧に変換するフィードバック回路と、
    外部指令電圧が入力される外部入力端子と、
    前記外部指令電圧とフィードバック電圧とを加算し、その加算された加算電圧を前記両スイッチング素子に向けて出力する加算回路と、
    を備えていることを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記第1ダイオードは、アノードが前記ドライバ回路に接続され、カソードが前記第1インダクタンス成分に接続され、
    前記第2ダイオードは、アノードが前記ドライバ回路に接続され、カソードが前記第2インダクタンス成分に接続され、
    請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記第1ダイオードは、カソードが前記ドライバ回路に接続され、アノードが前記第1インダクタンス成分に接続され、
    前記第2ダイオードは、カソードが前記ドライバ回路に接続され、アノードが前記第2インダクタンス成分に接続され、
    請求項1に記載の電力変換装置。
  4. 前記フィードバック回路は、前記入力端に入力される電圧を反転し、前記フィードバック電圧として出力する、
    請求項1から3のうちいずれか一項に記載の電力変換装置。
  5. 前記フィードバック回路には、前記第1ダイオードと、前記第2ダイオードとが含まれる、
    請求項1から4のうちいずれか一項に記載の電力変換装置。
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