JP2010284029A - インバータ駆動用電源回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】省スペースで構成することができ、出力電圧の精度が高いインバータ駆動用電源回路を実現する。
【解決手段】インバータ回路の電源電圧よりも低電圧で動作する制御回路により制御される複数のスイッチング素子を駆動するための駆動電源を生成するインバータ駆動用電源回路1であって、インバータ回路の電源の正負両極間に直列接続されるn個(nは2以上の整数)の1次巻線T11〜T61と、各1次巻線T11〜T61に対応するn個の2次巻線T12〜T62とを有するn個のトランスT1〜T6と、インバータ回路の電源の負極Nの電位を負極側の基準電位G1として動作し、1次巻線T11〜T61への電源の供給を制御する1次側電源制御部5とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、インバータ回路を構成する複数のスイッチング素子を駆動するための電源を生成するインバータ駆動用電源回路に関する。
鉄道や自動車などに用いられる交流モータは、100〜200V程度の一般的な商用電圧よりも高い数百Vの電圧によって駆動される。この交流モータを駆動するため、直流電力を交流電力に変換するインバータ回路の入力電圧も同様に一般的な商用電圧よりも高い電圧となる。一方、インバータ回路を構成する複数のスイッチング素子を制御するための制御信号は、一般的に数V程度で動作する電子回路によって生成される。電源電圧が大きく異なることから、電子回路で生成された制御信号は、そのままではスイッチング回路を制御できず、しばしばドライバ回路を介してインバータ回路へ伝達される。また、電源電圧が大きく異なることから、電子回路とインバータ回路とが近接すると絶縁破壊により短絡を生じる可能性があり、両回路の間には適切な絶縁距離を設ける必要がある。このため、両回路を仲介するドライバ回路は、インバータ回路のスイッチング素子をスイッチングさせるために充分な電源電圧を必要とし、且つ、電子回路とは絶縁されていることが好ましい。そこで、特開平11−178356号公報(特許文献1)に記載されたようなフローティング電源が用いられる。
特許文献1には、1次巻線と2次巻線とをそれぞれ有し、2次巻線の出力電圧を6つのスイッチング素子にそれぞれ供給する6つのトランスを備えた回路が記載されている。6つの1次巻線は、メイン電源に対して並列に接続されている。6つのトランスの内の1つの2次巻線の出力電圧は、1次巻線へメイン電圧を供給する制御回路へフィードバックされている。特許文献1においては、このフィードバック経路について詳細な記述はされていないが、上述したように、1次巻線の側と2次巻線の側とは、絶縁されていることが好ましい。従って、実用上の回路においては、フォトカプラやトランスなどの絶縁部品を介して、メイン電圧を供給する制御回路へ2次巻線の出力電圧がフィードバックされることが多い。
特開平11−178356号公報
特許文献1のような並列回路は、基板上において配線が交差するなど、配線の引き回しが煩雑となったり、総配線長が長くなったりするため、基板の面積が大きくなる傾向がある。また、基板のコストは、面積に依存するため、製品コストにも影響する。また、並列回路の場合には、配線の引き回しにより、複数のトランスの1次側巻線に均一に電流が流れない可能性がある。1次巻線に流れる電流がトランスごとに異なると、トランスごとに出力電圧が異なり、1つの2次巻線の出力をフィードバックしていても各トランスの出力電圧に差が生じる可能性がある。また、1次巻線のインダクタンスの大きさが均一でない場合にもトランスごとに出力電圧が異なる可能性がある。1次巻線の巻数が多くなると、インダクタンスの誤差が大きくなる傾向がある。電源回路を小型化できることもあり、巻数を減らしてインダクタンスを均一化できると好ましい。
上記課題に鑑みて、省スペースで構成することができ、出力電圧の精度が高いインバータ駆動用電源回路の実現が望まれる。
上記課題を解決するための本発明に係る、インバータ回路の電源電圧よりも低電圧で動作する制御回路により制御される複数のスイッチング素子を駆動するための駆動電源を生成するインバータ駆動用電源回路の特徴構成は、前記インバータ回路の電源の正負両極間に直列接続されるn個(nは2以上の整数)の1次巻線と、各1次巻線に対応するn個の2次巻線とを有するn個のトランスと、前記インバータ回路の電源の負極の電位を負極側の基準電位として動作し、前記1次巻線への電源の供給を制御する1次側電源制御部と、を備える点にある。
直列回路は並列回路に比べて配線量が少なくなるので、インバータ駆動用電源回路を省スペースで構成することができる。また、1次巻線が直列接続されるので、各1次巻線には共通して同一の電流が流れる。1次巻線が並列接続される場合には、配線抵抗などの影響により、各1次巻線に流れる電流が異なり、各トランスの出力が異なる可能性がある。しかし、本特徴構成によれば、直列接続により各トランスの出力の差が低減され、出力精度の高い電源回路が構成される。また、制御回路の電源電圧よりもインバータ回路の電源電圧が遙かに高い場合には、1次巻線に流れる電流が抑制される。例えば、インバータ回路の電源電圧が制御回路の電源電圧よりもn倍より大きい場合、制御回路の電源電圧に対して1次巻線を並列接続するよりも、インバータ回路の電源電圧に対して1次巻線を直列接続する方が、1つの1次巻線に掛かる電圧は高くなる。各1次巻線における消費電力が同等であれば、電圧が高くなる分、電流が抑制される。これにより、基板上の配線に要求される電流耐力は小さくなり、配線の幅を狭くすることができるので、省スペース化が実現される。また、電流を少なくできれば、1次巻線の巻数を少なくすることも可能であり、トランスを小規模で構成することが可能となる。1次巻線の巻数が少なくなると、巻線ごとのインダクタンスの個体差も小さくなるので、出力電圧の精度も向上する。
また、本発明に係るインバータ駆動用電源回路は、前記インバータ回路の電源の正負両極間の上段側及び下段側に対となって配置されて直列接続される前記スイッチング素子の内、前記下段側の前記スイッチング素子を駆動するための前記駆動電源を生成する少なくとも1つの前記トランスの前記2次巻線の負極端子が、前記インバータ回路の電源の負極に接続され、前記1次側電源制御部が、当該2次巻線の正極端子を介して当該トランスの出力電圧を監視して前記1次巻線への電源の供給を制御すると好適である。
負極端子がインバータ回路の電源の負極に接続された2次巻線は、1次巻線と1次側電源制御部とを含めた1次側の回路と同じ電源系に含まれることになる。その結果、この2次巻線の正極端子の電圧の値によって、1次側電源制御部は、トランスの出力電圧を精度良く監視することができる。1次側電源制御部は、このようにして高い精度で得られたトランスの出力電圧に基づいて1次巻線への電源の供給をフィードバック制御するので、出力電圧の精度が高いインバータ駆動用電源回路が構成される。また、当該2次巻線を含む2次側の回路から1次側の回路へ2次巻線の出力電圧をフィードバックするに際して、フォトカプラやトランスなどの絶縁部品を必要としないので、省スペース且つ低コストでインバータ駆動用電源回路を構成することができる。
また、本発明に係るインバータ駆動用電源回路は、前記インバータ回路の電源と前記制御回路の電源とが、互いに独立したフローティングの関係であると好適である。
インバータ回路の電源と制御回路の電源とは互いに独立し、トランスの2次側の回路から出力される駆動電源を用いて制御回路によりインバータ回路のスイッチング素子が制御される。トランスによって、1次側の回路と2次側の回路とは絶縁されているので、インバータ回路と制御回路とは絶縁が維持され、スイッチング素子は良好に制御される。
本発明の実施形態に係るモータ駆動回路の構成例を模式的に示すブロック図 本発明の実施形態に係る電源回路の一例を模式的に示す回路図 電力変換の系統図
以下、本発明を電気自動車やハイブリッド自動車のモータ駆動回路に適用した場合の実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、本発明に係るインバータ駆動用電源回路1(以下、適宜単に「電源回路」と称する。)は、インバータ回路2の電源電圧よりも低電圧で動作する制御ユニット22(制御回路)により制御される複数のスイッチング素子3を駆動するための駆動電源を生成する。具体的には、電源回路1は、複数のスイッチング素子3をそれぞれ制御するために、制御ユニット22が生成したゲート駆動信号をドライブするゲート駆動回路20に対して個別に電源を供給するフローティング電源である。本実施形態では、スイッチング素子3としてIGBT(insulated gate bipolar transistor)を用いる例を示す。また、本実施形態において、インバータ回路2は、3相交流モータ21(以下、適宜単に「モータ」と称する。)を駆動するために、バッテリ(直流電源)23から供給される直流電力を3相交流に変換する。
インバータ回路2は、3相それぞれに対して上段側及び下段側の1対、合計6つのIGBT3を備えて構成される。具体的には、U相上段側IGBT11とU相下段側IGBT14との対、V相上段側IGBT12とV相下段側IGBT15との対、W相上段側IGBT13とW相下段側IGBT16との対の3対、6つのIGBT3が備えられている。U相、V相、W相の各対において上段側IGBTのエミッタと下段側IGBTのコレクタとが接続され、上段側IGBTのコレクタはインバータ回路2の電源の正極Pに接続され、下段側IGBTのエミッタは負極Nに接続される。U相、V相、W相の各対における上段側IGBTと下段側IGBTとの接続点が、それぞれモータ21のU相、V相、W相のステータコイルに接続される。尚、各IGBT3には、エミッタからコレクタへの方向を順方向として、フライホイールダイオード17が並列接続される。
各IGBT3は、制御ユニット22からのゲート駆動信号(制御信号)に基づいて個別にスイッチングされる。ここでは、制御ユニット22は、各IGBT3をPWM(pulse width modulation )制御し、バッテリ23から供給される直流電力を3相交流に変換し、モータ21を駆動する。尚、モータ21が発電機として機能する際には、インバータ回路2は、発電された交流電力を直流電力に変換してバッテリ23に回生する。
モータ21の各相のステータコイルを流れる電流は、電流センサ24により検出され、制御ユニット22に伝達される。U相、V相、W相の3相電流は平衡状態にあり、瞬時値の和はゼロであるので、本実施形態ではU相、V相の2相のみの電流を検出し、残るW相の電流は制御ユニット22が演算により求める。また、モータ21のロータの回転角度(磁極位置)は、回転センサ25に検出され、制御ユニット22に伝達される。回転センサ25は、例えばレゾルバである。制御ユニット22は、電流センサ24及び回転センサ25の検出結果に基づいて、各IGBT3をスイッチングさせるゲート駆動信号を生成する。
制御ユニット22は、マイクロコンピュータなどにより構成される論理回路が中核となる電子回路であり、一般的には定格12V以下程度、多くの場合5V程度の低電圧で動作する回路である。一方、特にモータ21が電気自動車やハイブリッド自動車などの駆動源となるモータの場合には、直流電源23は、制御ユニット22の電源電圧よりも遙かに高圧であり、100〜200V程度の商用電圧よりも高圧の300V程度であることが多い。同一の基板や装置上において、制御ユニット22とインバータ回路2とが近接すると、短絡の可能性を生じる。従って、制御ユニット22から出力されるゲート駆動信号は、フォトカプラ4などの絶縁部品を介してインバータ回路2へ伝達される。
インバータ回路2の各IGBT3は、ゲートとエミッタとの間に所定の電圧、本実施形態では15V程度の電圧が印加されることによってオン状態となる。インバータ回路2の電源電圧とは無関係に、即ち、バッテリ23の負極N(G1)を基準とするIGBT3のエミッタやコレクタの電位とは無関係に、ゲート−エミッタ間が所定の電位となれば各IGBT3はオン状態となる。ゲート駆動回路20は、バッテリ23の負極N(G1)を基準とせず、インバータ回路2の電源とは電気的に独立してゲート駆動信号を制御ユニット22からインバータ回路2へとドライブする回路である。このため、ゲート駆動回路20は、インバータ回路2の各IGBT3に対応して複数個、本実施形態では6つ備えられる。
また、ゲート駆動回路20を動作させるための電源は、インバータ回路2とは独立したフローティング電源である電源回路1によって生成され、ゲート駆動回路20へ供給される。複数のゲート駆動回路20は、互いに電気的に独立して構成されるため、各ゲート駆動回路20には、電源回路1において出力が互いに独立した6個(n個)のトランスT1、T2、T3、T4、T5、T6(以下「T1〜T6」と記載。)から電源が供給される。即ち、各ゲート駆動回路20は、それぞれトランスT1〜T6を用いたフローティング電源により駆動される。
図2に示すように、トランスT1〜T6は、それぞれ1次巻線T11、T21、T31、T41、T51、T61(以下「T11〜T61」と記載。)と、各1次巻線T11〜T61に対応する2次巻線T12、T22、T32、T42、T52、T62(以下「T12〜T62」と記載。)とを有して構成される。本実施形態では、6組のトランスT1〜T6の1次巻線T11〜T61が、インバータ回路2の電源であるバッテリ23の正極Pと負極Nとの両極間に直列接続される。図2に示すコンデンサC7は、1次側への供給電力を平滑化する平滑コンデンサである。2次巻線T12〜T62は、1次巻線T11〜T61のそれぞれに対応し、それぞれ独立して備えられる。
1次巻線T11〜T61は、互いに同じ巻数、同じ極性の等価なコイルである。また、2次巻線T12〜T62も、互いに同じ巻数、同じ極性の等価なコイルである。図2に示すように、6つの1次巻線T11〜T61は、インバータ回路2の電源の正極Pと負極Nとの両極間に直列接続されるので、各1次巻線T11〜T61には同一の電流が流れる。また、6つの1次巻線T11〜T61はそれぞれ等価であり、2次巻線T12〜T62はそれぞれ等価であるから、各トランスT1〜T6は電気的な性質が共通である。従って、2次巻線T12〜T62に誘起される電圧の大きさは、個体誤差を無視すれば同一となる。トランスT1〜T6の2次側には、それぞれダイオードD1〜D6、コンデンサC1〜C6による整流平滑回路が構成される。
トランスT1は、U相上段側IGBT11のゲート駆動回路20の駆動電源を生成する。具体的には、トランスT1の2次巻線T12の出力がダイオードD1、コンデンサC1によって整流、平滑され、正極端子U+と負極端子U−との間に直流の駆動電源が生成される。同様に、トランスT2の正極端子V+と負極端子V−との間にV相上段側IGBT12の駆動電源が生成され、トランスT3の正極端子W+と負極端子W−との間にW相上段側IGBT13の駆動電源が生成される。また、同様に、トランスT4の正極端子X+と負極端子X−との間にU相下段側IGBT14の駆動電源が生成され、トランスT5の正極端子Y+と負極端子Y−との間にV相下段側IGBT15の駆動電源が生成され、トランスT6の正極端子Z+と負極端子Z−との間にW相下段側IGBT16の駆動電源が生成される。
1次巻線T11〜T61へ供給される電力は、1次巻線T11〜T61にさらに直列接続されるスイッチング素子51がスイッチングすることによって制御される。本実施形態において、スイッチング素子51はトランジスタである。スイッチング素子51は、電源制御回路52によってスイッチング制御される。電源制御回路52は、制御ユニット22などと同様に、定格12V以下程度の低電圧により動作する電子回路である。その電源は、レギュレータ回路6を用いて高電圧のバッテリ23の出力から生成される。本実施形態では、レギュレータ回路6として、図2に示すようにツェナーダイオードを用いた定電圧回路が構成される。電源制御回路52の消費電流は、一般的に数mA程度であるから、バッテリ23の正負両極間P−Nの電圧が高くても汎用部品により簡単に定電圧回路を構成することが可能である。スイッチング素子51及び電源制御回路52は、本発明の1次側電源制御部5を構成する。
例えば、インバータ回路2の電源の正極Pと負極Nとの両極間の電圧を300Vとし、スイッチング素子51による電圧降下がないものと考えると、1次巻線T11〜T61の各巻線における電圧降下は50Vとなる。2次巻線T12〜T62に所望の電圧を誘起させるための消費電力が20Wであるとすれば、1次巻線T11〜T61に流れる電流は、400mA程度である。1次巻線T11〜T61の各巻線の電流容量は比較的小さいので、トランスT1〜T6を小規模に構成することも可能となる。同様に消費電力が20Wであるとして、一般的な自動車のバッテリ電圧である12V程度の電源に対して、特許文献1のように1次巻線が並列接続されている場合には、1つの1次巻線に約1.7Aの電流が流れることになる。これに対して、本実施形態では、400mA程度であるから大きく電流容量が削減される。
さらに、本実施形態によれば、1次巻線T11〜T61が直列接続されるので、基板上の配線が煩雑とならず、高い配線効率で基板を構成することができる。また、総配線長が短くなることから配線抵抗も小さくなり、直列接続により各1次巻線に流れる電流も一定となるので、電力変換の精度も向上する。また、電流容量が小さくなれば配線の太さも低減可能であり、基板の配線効率が高くなる。さらに、本実施形態の電源回路1の構成のように、1次巻線に印加される電圧が高く、電流容量が小さければ、1次巻線T11〜T61の巻数を少なくすることができる。従って、各1次巻線のインダクタンスの大きさの個体差が少なくなり、2次巻線に誘起される電圧の大きさの誤差も小さくなる。これにより、電源回路1が高精度に構成されることになる。
尚、12V程度の電源に対して、本実施形態と同様に1次巻線を直列接続すると、各1次巻線の両端電圧が2V程度と非常に低くなる。上述したように、IGBT3をオン状態にするためには、15V程度の電圧が必要であり、トランスによって大きく昇圧する必要が生じる。従って、本実施形態のように、高電圧であるバッテリ23に対して、1次巻線を直列接続することが好ましい。
また、本実施形態においては、図2に示すように、電源回路1をさらに高精度に構成するために、少なくとも1つの2次巻線の出力電圧が1次側電源制御部5へフィードバックされる。インバータ回路2の電源であるバッテリ23は、例えば車両に搭載された2次電池である。2次電池を含む電池は、負荷によって、つまり出力する電流量によって出力電圧が変動する。バッテリ23の出力電圧が変動すると1次巻線T11〜T61に印加される電圧も変動するので、それに応じて2次巻線T12〜T62に誘起される電圧も変動する。本実施形態においては、この変動を抑制するために、2次巻線T12〜T62の内の少なくとも1つに誘起される電圧が1次側電源制御部5に直接フィードバックされる。電源制御回路52は、2次巻線T12〜T62に誘起される電圧が所定値となるようにスイッチング素子51をフィードバック制御し、1次巻線T11〜T61に供給される電力が調整される。
1次側電源制御部5には、インバータ回路2の下段側IGBT14、15、16に対してゲート駆動信号をドライブするための電源を生成する2次巻線T42、T52、T62の正極側端子X+、Y+、Z+の内の何れかが接続されると好適である。本実施形態では、図2に示すように、W相下段側IGBT16のゲート駆動信号をドライブするための電源を生成する2次巻線T62の正極側端子Z+が1次側電源制御部5に接続される。2次巻線T62の負極側端子Z−は、インバータ回路2の電源の負極Nと同一電位のグラウンドG1に接続される。1次側電源制御部5を動作させる電源のグラウンドも、負極Nと同一電位のグラウンドG1である。従って、1次側電源制御部5に2次巻線T62の正極側端子Z+が接続されるだけで、2次巻線T62の出力電圧の大きさが1次側電源制御部5にフィードバックされる。尚、制御ユニット22を動作させる電源電圧のグラウンドは、グラウンドG1とは独立した別のグラウンドG2である。つまり、インバータ回路2の電源と制御ユニット22の電源とは、互いに独立したフローティングの関係である。
IGBT11〜16をオン状態とするためには、上述したように、ゲート−エミッタ間に所定の電位(例えば15V)を与えることが必要である。上段側IGBT11、12、13は、オン状態となった際にエミッタの電位が正極Pの電位となる。ゲート駆動回路20の電源がインバータ回路2の電源と独立していなければ、ゲート−エミッタ間の電位差を保つためには、ゲートの電位を正極Pより高くしなければならない。従って、上段側IGBT11、12、13の駆動電源を生成するトランスT1〜T3は、インバータ回路2の電源と独立していなければならない。
一方、インバータ回路2の下段側IGBT14、15、16は、オン状態となった際にエミッタの電位が負極Nの電位となる。従って、ゲート駆動回路20の電源がインバータ回路2の電源から独立していなくても、つまり、バッテリ23の負極N(G1)を基準としてもゲート−エミッタ間の電位差は保たれる。このため、下段側のIGBT14、15、16の駆動電源は、バッテリ23の負極N(G1)を基準として問題はない。図2に示すように、インバータ回路2の電源の負極Nと、1次側電源制御部5のグラウンドと、直列接続される1次巻線T11〜T61のグラウンドと、2次巻線T62の負極側端子Z−とは、共通のグラウンドG1を基準とする同一の電源系の回路を構成する。従って、これらの回路は、絶縁距離を設けることなく配置することができ、基板面積を抑制することが可能である。
本実施形態においては、IGBT16の駆動電源を生成する2次巻線T62から、1次側電源制御部5にフィードバックする例を示した。しかし、インバータ回路2の下段側IGBT14、15、16の駆動電源を生成する2次巻線T42、T52、T62の何れの正極側端子X+、Y+、Z+が1次側電源制御部5に接続され、何れの負極側端子X−、Y−、Z−がグラウンドG1に接続されていてもよい。つまり、2次巻線T42、T52、T62は互いに電気的に独立したフローティング状態である必要はなく、インバータ回路2の下段側IGBT14、15、16の駆動電源は共通の電源系であってもよい。例えば、電源回路1は、IGBT14、15、16の駆動電源を1つのトランスで生成し、合計4つのトランスにより構成されてもよい。この場合、当然ながら、1次巻線は、6つの巻線が直列接続されるのではなく、4つの巻線が直列接続されることになる。
本実施形態のような、電源回路1の構成は、電力変換効率の面でも利点を有する。電気自動車やハイブリッド自動車の場合、モータ21に電力を供給する高電圧のメインバッテリと、電動ポンプやエアコンディショナー、オーディオ装置、その他の電子回路などに電力を供給する低電圧のサブバッテリとを有する。メインバッテリは、例えば、上述したバッテリ23に相当する。図3に示すように、サブバッテリ27は、多くの場合、メインバッテリ23からDC−DCコンバータ26などを介して降圧された直流電源として構成される。DC−DCコンバータ26は例えばトランスを有して構成され、メインバッテリ23からサブバッテリ27への電力変換の際には損失が生じる。
図3に破線で示すように、サブバッテリ27の出力を1次側電源としてインバータ回路2のIGBT3の駆動電源を生成するとすれば、メインバッテリ23から見て2度の電力変換が行われ、その度に損失が生じることになる。それぞれの電力変換における変換効率が80%であるとすれば、2度の電力変換によりメインバッテリ23から見た変換効率は64%となる。これに対して、本実施形態のようにメインバッテリ23の出力を1次側電源としてゲート駆動回路20の電源を生成する場合には、メインバッテリ23から見て電力変換が行われるのは1度である。従って、メインバッテリ23から見た変換効率は80%である。つまり、本実施形態における電力変換では、変換効率が良く、メインバッテリ23の電力を浪費することがない。
〔他の形態〕
上記説明においては、電源回路1としてフライバック方式の回路を例示したが、回路方式はこれに限定されるものではない。フォワード方式や、プッシュプル方式などの他の方式を用いて電源回路1を構成してもよい。このような他のスイッチング方式については、公知であり、当業者であれば本発明の要旨を逸脱することなく容易に改変可能であろう。従って、詳細な説明は省略するが、そのような改変もまた、ここに開示した本発明の技術的範囲に属するものである。また、インバータ回路2を構成するスイッチング素子3は、IGBTに限らず、バイポーラトランジスタやFET(電界効果トランジスタ)などでもよい。同様に、電源回路1のスイッチング素子51も、トランジスタ(バイポーラトランジスタ)に限らず、FETやIGBTなどでもよい。
本発明は、インバータ回路を構成する複数のスイッチング素子を駆動するための電源を生成するインバータ駆動用電源回路に適用することができる。また、本発明に係るインバータ駆動用電源回路は、電気自動車やハイブリッド自動車などにおけるモータ駆動回路に適用することができる。
1:電源回路(インバータ駆動用電源回路)
2:インバータ回路
3、11〜16:IGBT(スイッチング素子)
5:1次側電源制御部
11〜13:上段側IGBT(上段側のスイッチング素子)
14〜16:下段側IGBT(下段側のスイッチング素子)
22:制御ユニット(制御回路)
N:インバータ回路の電源の負極
P:インバータ回路の電源の正極
T11〜T61:1次巻線
T12〜T62:2次巻線
T1〜T6:トランス
U+、V+、W+、X+、Y+、Z+:2次巻線の正極端子
U−、V−、W−、X−、Y−、Z−:2次巻線の負極端子

Claims (3)

  1. インバータ回路の電源電圧よりも低電圧で動作する制御回路により制御される複数のスイッチング素子を駆動するための駆動電源を生成するインバータ駆動用電源回路であって、
    前記インバータ回路の電源の正負両極間に直列接続されるn個(nは2以上の整数)の1次巻線と、各1次巻線に対応するn個の2次巻線とを有するn個のトランスと、
    前記インバータ回路の電源の負極の電位を負極側の基準電位として動作し、前記1次巻線への電源の供給を制御する1次側電源制御部と、
    を備えるインバータ駆動用電源回路。
  2. 前記インバータ回路の電源の正負両極間の上段側及び下段側に対となって配置されて直列接続される前記スイッチング素子の内、前記下段側の前記スイッチング素子を駆動するための前記駆動電源を生成する少なくとも1つの前記トランスの前記2次巻線の負極端子は、前記インバータ回路の電源の負極に接続され、
    前記1次側電源制御部は、当該2次巻線の正極端子を介して当該トランスの出力電圧を監視して前記1次巻線への電源の供給を制御する請求項1に記載のインバータ駆動用電源回路。
  3. 前記インバータ回路の電源と前記制御回路の電源とは、互いに独立したフローティングの関係である請求項1又は2に記載のインバータ駆動用電源回路。
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