JP2021150975A - ドライバ回路及び駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】寄生インダクタンスを含むインダクタンス成分にて発生する逆起電力をフィードバックさせるドライバ回路において、逆起電力が正常にフィードバックされないフィードバック異常を検出できるドライバ回路及び当該ドライバ回路を備えた駆動装置を提供すること。【解決手段】ドライバ回路12は、パルス電圧Vpが入力されるパルス入力端子41と、逆起電力Vbが入力されるフィードバック入力端子44と、パルス電圧Vpと逆起電力Vbとが入力される加算回路60と、を備えている。加算回路60は、パルス電圧Vpと逆起電力Vbとを加算し、その加算された加算電圧Vadをスイッチング素子11のゲート端子21に向けて出力する。かかる構成において、ドライバ回路12は、フィードバック異常である加算回路60への逆起電力Vbの入力異常を検出する異常検出回路110を備えている。【選択図】図3
Description
本発明は、ドライバ回路及び駆動装置に関する。
例えば特許文献1には、スイッチング素子としてのIGBTを駆動させるドライバ回路が記載されている。特許文献1に記載のドライバ回路は、スイッチング損失の低減とサージ電圧又はサージ電流の低減との両立を図るために、エミッタ配線のインダクタンス分にて発生する逆起電力としての誘起電圧をフィードバックさせるアクティブゲート制御を行っている。
ここで、寄生インダクタンスを含むインダクタンス成分にて発生する逆起電力をフィードバックさせるドライバ回路において、逆起電力が正常にフィードバックされない場合、本来の性能を得られなかったり、動作不良が生じたりすることが懸念される。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、その目的は寄生インダクタンスを含むインダクタンス成分にて発生する逆起電力をフィードバックさせるドライバ回路において、逆起電力が正常にフィードバックされないフィードバック異常を検出できるドライバ回路及び当該ドライバ回路を備えた駆動装置を提供することである。
上記目的を達成するドライバ回路は、制御端子及び印加電流が流れる印加端子を有するスイッチング素子を駆動させるものであって、外部からのパルス電圧が入力されるパルス入力端子と、前記印加電流の変化により前記スイッチング素子内の寄生インダクタンスを含むインダクタンス成分によって生じる逆起電力が入力されるフィードバック入力端子と、前記パルス電圧と前記逆起電力とが入力されるものであって、前記パルス電圧及び前記逆起電力を加算し、その加算された加算電圧を前記制御端子に向けて出力する加算回路と、前記逆起電力が正常にフィードバックされないフィードバック異常である前記加算回路への前記逆起電力の入力異常を検出する異常検出回路と、を備え、前記異常検出回路は、前記インダクタンス成分と共振する検出コンデンサと、前記検出コンデンサと前記インダクタンス成分とが接続された接続状態、又は、前記検出コンデンサと前記インダクタンス成分とが接続されていない非接続状態に切り替わる切替部と、を備え、前記インダクタンス成分と前記検出コンデンサとによって構成される共振回路から発生する電圧に基づいて前記フィードバック異常を検出することを特徴とする。
かかる構成によれば、逆起電力が加算回路に入力され、パルス電圧と逆起電力とが加算された加算電圧を制御端子に入力させることができるため、損失の低減とサージの低減との両立を図ることができる。
ここで、加算回路に逆起電力をフィードバックさせる構成においては、逆起電力が正常にフィードバックされないフィードバック異常として、加算回路への逆起電力の入力異常が考えられる。この点、本構成によれば、異常検出回路によって当該フィードバック異常を検出できる。
特に、本構成の異常検出回路は、インダクタンス成分と検出コンデンサとによって構成される共振回路から発生する電圧に基づいてフィードバック異常を検出する構成である。インダクタンス成分のみよりも、インダクタンス成分と検出コンデンサとによって構成される共振回路の方が、発生する電圧は大きくなり易いため、異常検出回路としては当該電圧を検出し易い。したがって、インダクタンス成分が小さい場合であってもフィードバック異常を好適に検出できる。また、スイッチング素子を駆動させる場合には切替部を非接続状態にすることにより、たとえば逆起電力の遅延等といった検出コンデンサに起因する逆起電力への悪影響を抑制できる。
上記ドライバ回路について、前記フィードバック入力端子と前記加算回路とを接続するものであって前記逆起電力が伝送されるフィードバックラインを備え、前記異常検出回路は、前記検出コンデンサが充電されている状況において前記切替部が前記非接続状態から前記接続状態に切り替わったことに基づいて、前記フィードバックライン上に予め定められた閾値電圧以上の電圧が検出されない場合には、前記フィードバック異常があると判定する判定回路を備えているとよい。
かかる構成によれば、検出コンデンサが充電されている状況において切替部が非接続状態から接続状態に切り替わったことに基づいて、フィードバックライン上に閾値電圧以上の電圧が検出されない場合には、フィードバック異常があると判定する。これにより、共振回路から発生する電圧に基づいてフィードバック異常を検出することができる。また、切替部による切り替えが行われたことに基づく電圧の有無を判定することにより、フィードバックライン上に検出される電圧が共振回路に起因するものであるか否かを判断できる。
上記ドライバ回路について、前記切替部が前記非接続状態である場合に前記検出コンデンサを充電する検出電源を備え、前記非接続状態は、前記検出電源によって前記検出コンデンサが充電されている充電状態であるとよい。
かかる構成によれば、非接続状態中に検出コンデンサが充電される。これにより、検出コンデンサが充電された状態で切替部を非接続状態から接続状態に切り替えることができる。
上記ドライバ回路について、前記ドライバ回路は、基準電位に接続されている基準電位端子を備えているとよい。
かかる構成によれば、スイッチング素子と基準電位端子とを接続することにより、スイッチング素子に基準電位を付与することができる。これにより、スイッチング素子は、基準電位に対する加算電圧に基づいて駆動することができるため、加算電圧に対する寄生インダクタンスの影響を抑制でき、スイッチングの高速化を図ることができる。
かかる構成によれば、スイッチング素子と基準電位端子とを接続することにより、スイッチング素子に基準電位を付与することができる。これにより、スイッチング素子は、基準電位に対する加算電圧に基づいて駆動することができるため、加算電圧に対する寄生インダクタンスの影響を抑制でき、スイッチングの高速化を図ることができる。
ここで、上記のように基準電位端子とフィードバック入力端子とが設けられている場合、仮に基準電位端子とフィードバック入力端子とが接触することに起因して、逆起電力が伝送される経路と基準電位が印加される経路とが短絡すると、フィードバック異常が生じ得る。
この点、本構成によれば、異常検出回路によってフィードバック異常を検出することができるため、加算電圧に対する寄生インダクタンスの影響を抑制するための構成によって生じ易くなるフィードバック異常に対応できる。
上記ドライバ回路について、前記スイッチング素子はMOSFETであり、前記制御端子はゲート端子であり、前記印加電流は、前記スイッチング素子のソース−ドレイン間に流れるドレイン電流であり、前記印加端子はソース端子であるとよい。
上記ドライバ回路について、前記スイッチング素子はIGBTであり、前記制御端子はゲート端子であり、前記印加電流は、前記スイッチング素子のコレクタ−エミッタ間に流れるコレクタ電流であり、前記印加端子はエミッタ端子であるとよい。
上記目的を達成する駆動装置は、回路基板と、前記回路基板に実装された前記スイッチング素子と、前記回路基板に実装された上述したドライバ回路と、を備え、車両に搭載された負荷を駆動するのに用いられることを特徴とする。
かかる構成によれば、サージと損失との低減を図りつつ、車両に設けられた負荷を駆動させることができる。また、異常検出回路によってフィードバック異常を検出することができるため、フィードバック異常に対応できる。
上記駆動装置について、前記ドライバ回路は、前記加算電圧が出力される加算出力端子を備え、前記駆動装置は、前記回路基板に形成され、前記加算出力端子と前記制御端子とを接続する制御配線と、前記回路基板に形成され、前記印加端子に接続された印加配線と、を備え、前記印加配線の一部は分岐して前記フィードバック入力端子に接続されているとよい。
かかる構成によれば、印加配線には印加電流が流れる。そして、印加電流の変化によって生じる逆起電力が印加配線を介してフィードバック入力端子に印加されることにより、加算電圧が制御配線を介してスイッチング素子の制御端子に入力される。これにより、上述した効果を奏する。
上記駆動装置について、前記ドライバ回路は、基準電位に接続されている基準電位端子を備え、前記駆動装置は、前記回路基板に形成され、前記スイッチング素子に設けられた信号端子と前記基準電位端子とを接続している信号配線を備え、前記信号配線と前記印加配線とは絶縁されており、前記スイッチング素子は、前記信号端子に入力される前記基準電位と前記制御端子に入力される前記加算電圧との電位差に基づいて駆動するとよい。
かかる構成によれば、基準電位が印加される信号配線と、印加電流が流れる印加配線とが絶縁されているため、信号配線に印加電流が流れることを抑制できる。したがって、寄生インダクタンスの影響を受けにくい基準電位をスイッチング素子に付与することができ、それを通じて加算電圧に対する寄生インダクタンスの影響を抑制できる。
ここで、上記のように印加配線と信号配線とが設けられている場合、仮に印加配線と信号配線とが短絡するとフィードバック異常が生じ得る。
この点、本構成によれば、異常検出回路によってフィードバック異常を検出することができる。したがって、加算電圧に対する寄生インダクタンスの影響を抑制するための構成によって生じ易くなるフィードバック異常に対応できる。
この点、本構成によれば、異常検出回路によってフィードバック異常を検出することができる。したがって、加算電圧に対する寄生インダクタンスの影響を抑制するための構成によって生じ易くなるフィードバック異常に対応できる。
この発明によれば、寄生インダクタンスを含むインダクタンス成分にて発生する逆起電力をフィードバックさせるドライバ回路において、逆起電力が正常にフィードバックされないフィードバック異常を検出できる。
以下、ドライバ回路、当該ドライバ回路を備えた駆動装置の一実施形態について説明する。
本実施形態の駆動装置10は、例えば車両200に搭載されており、車両200に設けられている電動モータ201を駆動するのに用いられる。
本実施形態の駆動装置10は、例えば車両200に搭載されており、車両200に設けられている電動モータ201を駆動するのに用いられる。
詳細には、本実施形態の電動モータ201は、車両200の車輪を回転させるための走行用モータである。本実施形態の電動モータ201は、3相コイル202u,202v,202wを有している。3相コイル202u,202v,202wは例えばY結線されている。3相コイル202u,202v,202wが所定のパターンで通電されることにより、電動モータ201が回転する。なお、3相コイル202u,202v,202wの結線態様は、Y結線に限られず任意であり、例えばデルタ結線でもよい。
図1に示すように、車両200は蓄電装置203を有している。駆動装置10は、蓄電装置203の直流電力を電動モータ201が駆動可能な交流電力に変換する電力変換装置(換言すればインバータ装置)である。
駆動装置10は、スイッチング素子11を有している。本実施形態の駆動装置10は、スイッチング素子11を複数有しており、詳細には、u相コイル202uに対応するu相スイッチング素子11u1,11u2と、v相コイル202vに対応するv相スイッチング素子11v1,11v2と、w相コイル202wに対応するw相スイッチング素子11w1,11w2と、を備えている。
各スイッチング素子11u1,11u2,11v1,11v2,11w1,11w2(以下、「各スイッチング素子11u1〜11w2」という。)は、例えばパワースイッチング素子であり、一例としてはMOSFETである。各スイッチング素子11u1〜11w2が「スイッチング素子」に対応する。スイッチング素子11u1〜11w2は、還流ダイオード(ボディダイオード)Du1〜Dw2を有している。
各u相スイッチング素子11u1,11u2は接続線を介して互いに直列に接続されている。詳細には、上アームu相スイッチング素子11u1と下アームu相スイッチング素子11u2とが接続線を介して接続されており、その接続線はu相コイル202uに接続されている。上アームu相スイッチング素子11u1は、蓄電装置203の高圧側である正極端子(+端子)に接続されている。下アームu相スイッチング素子11u2は、蓄電装置203の低圧側である負極端子(−端子)に接続されている。
なお、他のスイッチング素子11v1,11v2,11w1,11w2の接続態様は、対応するコイルが異なる点を除いて、u相スイッチング素子11u1,11u2と同様である。
図1及び図2に示すように、駆動装置10は、スイッチング素子11を駆動させるドライバ回路12と、スイッチング素子11及びドライバ回路12が実装される回路基板13と、を備えている。
本実施形態のドライバ回路12は所謂ゲートドライバ回路である。本実施形態の駆動装置10は、複数のスイッチング素子11に対応させてドライバ回路12を複数有している。詳細には、駆動装置10は、複数のスイッチング素子11u1〜11w2に対応させて複数のドライバ回路12u1〜12w2を有している。ドライバ回路12u1〜12w2は、スイッチング素子11u1〜11w2のゲート(制御端子)に接続されており、ゲート電圧を制御することによりスイッチング素子11u1〜11w2をON/OFFさせる。
図1に示すように、車両200は、駆動装置10を制御する駆動制御装置14を備えている。本実施形態の駆動制御装置14はインバータ制御装置である。駆動制御装置14は、外部からの指令(例えば要求回転速度)に基づいて、電動モータ201に流れる目標電流を決定し、その目標電流が流れるためのパルス電圧Vpを導出する。そして、駆動制御装置14は、パルス電圧Vpをドライバ回路12に向けて出力する。
本実施形態では、駆動制御装置14は、スイッチング素子11u1〜11w2ごとにパルス電圧Vpを導出し、各ドライバ回路12u1〜12w2にパルス電圧Vpを出力する。これにより、各スイッチング素子11u1〜11w2が個別に制御される。
なお、本実施形態の駆動制御装置14は、回路基板13に実装されている。ただし、これに限られず、駆動制御装置14は、回路基板13とは別の基板に実装されていてもよい。
ドライバ回路12u1〜12w2は、それぞれ個別に入力されるパルス電圧Vpに基づいて、スイッチング素子11u1〜11w2に対してゲート電圧を印加する。これにより、各スイッチング素子11u1〜11w2が周期的にON/OFFし、蓄電装置203の直流電力が3相の交流電力に変換されて電動モータ201に供給される。すなわち、本実施形態の駆動装置10は、電動モータ201を駆動させるインバータ装置であり、駆動制御装置14は、駆動装置10をPWM制御するものである。
次にドライバ回路12u1〜12w2及びスイッチング素子11u1〜11w2について詳細に説明する。ここで、各スイッチング素子11u1〜11w2は基本的に同一構成であり、各ドライバ回路12u1〜12w2は基本的に同一の構成である。このため、以下では、各スイッチング素子11u1〜11w2のうち1つのスイッチング素子11(下アームu相スイッチング素子11u2)と、それに対応するドライバ回路12(下アームu相ドライバ回路12u2)とについて詳細に説明する。
図2に示すように、スイッチング素子11は、例えば直方体状に形成されている。スイッチング素子11は、制御端子としてのゲート端子21と、印加電流としてのドレイン電流Idが流れるドレイン端子22及び複数のソース端子23と、を有している。ドレイン電流Idは、スイッチング素子11のソース−ドレイン間に流れる電流である。
本実施形態では、ドレイン端子22は1つであり、スイッチング素子11の一辺に亘ってタブ状に形成されている。
ゲート端子21と複数のソース端子23とは、スイッチング素子11におけるドレイン端子22とは反対側の部分に設けられており、所定のピッチで配列されている。なお、ソース端子23の数は任意である。
ゲート端子21と複数のソース端子23とは、スイッチング素子11におけるドレイン端子22とは反対側の部分に設けられており、所定のピッチで配列されている。なお、ソース端子23の数は任意である。
図2に示すように、回路基板13には、複数の配線パターン30が形成されている。これら複数の配線パターン30によってスイッチング素子11とドライバ回路12及び蓄電装置203とが電気的に接続されているとともに、スイッチング素子11と負荷としての電動モータ201とが電気的に接続されている。
本実施形態では、複数の配線パターン30は、ドレインパターン31と、メインソースパターン32とを含む。ドレインパターン31は、ドレイン端子22と、電動モータ201(詳細にはu相コイル202u)及び上アームu相スイッチング素子11u1とを電気的に接続する配線パターン30である。メインソースパターン32は、複数のソース端子23の一部と蓄電装置203の低圧側である負極端子(−端子)とを電気的に接続するものであってドレイン電流Idが流れる配線パターン30である。
ちなみに、説明の便宜上、複数のソース端子23のうちメインソースパターン32に接続されるものをメインソース端子23aとする。メインソース端子23aは、ドレイン電流Idが流れる端子である。本実施形態では、メインソース端子23aが「印加端子」に対応する。
ここで、駆動装置10は、ドレイン電流Idが変化することによって逆起電力Vbを生じるインダクタンス成分L1を有している。インダクタンス成分L1は、スイッチング素子11内の寄生インダクタンスLsを含む。寄生インダクタンスLsは、例えばスイッチング素子11内の配線パターン、ワイヤー及びソース端子23などによって構成されている。
また、インダクタンス成分L1は、メインソースパターン32に含まれる寄生インダクタンス等の他のインダクタンスを含んでいてもよいし、含まなくてもよい。なお、ドレイン電流Idの変化とは、ドレイン電流Idが流れ始める場合と、ドレイン電流Idが停止する場合とを含む。
次にドライバ回路12及びドライバ回路12とスイッチング素子11との接続について説明する。
図2及び図3に示すように、ドライバ回路12は、パルス入力端子41と、加算出力端子42と、基準電位端子43と、フィードバック入力端子44と、フィルタ回路50と、加算回路60と、電流増幅回路80と、を備えている。
図2及び図3に示すように、ドライバ回路12は、パルス入力端子41と、加算出力端子42と、基準電位端子43と、フィードバック入力端子44と、フィルタ回路50と、加算回路60と、電流増幅回路80と、を備えている。
パルス入力端子41は、駆動制御装置14と電気的に接続されている。パルス入力端子41には、駆動制御装置14からのパルス電圧Vpが入力される。
加算出力端子42は、ドライバ回路12からゲート電圧(換言すればゲート電流)を出力するための端子である。複数の配線パターン30は、加算出力端子42とゲート端子21とを電気的に接続するゲートパターン33を含む。加算出力端子42から出力されるゲート電圧は、ゲートパターン33を介してゲート端子21に入力される。本実施形態では、ゲートパターン33が「制御配線」に対応する。
加算出力端子42は、ドライバ回路12からゲート電圧(換言すればゲート電流)を出力するための端子である。複数の配線パターン30は、加算出力端子42とゲート端子21とを電気的に接続するゲートパターン33を含む。加算出力端子42から出力されるゲート電圧は、ゲートパターン33を介してゲート端子21に入力される。本実施形態では、ゲートパターン33が「制御配線」に対応する。
図3に示すように、基準電位端子43は、ドライバ回路12内において基準電位V0に接続されている。図2に示すように、複数の配線パターン30は、基準電位端子43と複数のソース端子23のうちメインソース端子23a以外の少なくとも1つの端子とを電気的に接続する信号ソースパターン34を含む。信号ソースパターン34とメインソースパターン32とは互いに離間することにより絶縁されている。本実施形態では、信号ソースパターン34が「信号配線」に対応する。
ここで、説明の便宜上、基準電位端子43に接続されるソース端子23を信号ソース端子23bという。すなわち、本実施形態の複数のソース端子23は、蓄電装置203の負極端子に接続されるメインソース端子23aと、基準電位端子43(基準電位V0)に接続される信号ソース端子23bと、を含む。スイッチング素子11は、信号ソース端子23bに入力される基準電位V0とゲート端子21に入力されるゲート電圧(本実施形態では加算電圧Vad)との電位差に基づいて駆動(換言すればスイッチング動作)する。本実施形態では、信号ソース端子23bが「信号端子」に対応する。
上記のように基準電位端子43と信号ソース端子23bとが信号ソースパターン34を介して電気的に接続されることにより、スイッチング素子11のソース電位が基準電位V0となる。この場合、信号ソース端子23b及び信号ソースパターン34には、印加電流としてのドレイン電流Idが流れない。これにより、信号ソース端子23b及び信号ソースパターン34を介する経路上には寄生インダクタンスLsは存在しないとみなすことができる。よって、ゲート端子21に入力されるゲート電圧が寄生インダクタンスLsの影響を受けにくい。
フィードバック入力端子44は、ドレイン電流Idが変化することによりインダクタンス成分L1によって発生する逆起電力Vbが入力される端子である。メインソースパターン32の一部は分岐しており、その分岐部分はフィードバック入力端子44に接続されている。つまり、メインソースパターン32は、蓄電装置203の負極端子とフィードバック入力端子44との双方に接続されている。
念の為に説明すると、上アームu相スイッチング素子11u1に接続されるメインソースパターン32は、下アームu相スイッチング素子11u2のドレイン端子22と負荷としての電動モータ(詳細にはu相コイル202u)との双方に接続されている。なお、上アームu相スイッチング素子11u1に接続されるメインソースパターン32と、下アームu相スイッチング素子11u2に接続されるドレインパターン31とは同一である。また、上アームu相スイッチング素子11u1に接続されるドレインパターン31は、蓄電装置203の正極端子に接続されている。
図3に示すように、ドライバ回路12は、パルス入力端子41から入力されるパルス電圧Vpと、基準電位端子43から入力される逆起電力Vbとに基づいて加算電圧Vadを生成し、その加算電圧Vadをゲート電圧として加算出力端子42から出力するように構成されている。
フィルタ回路50は、パルス入力端子41から入力されたパルス電圧Vpに含まれるノイズを低減させるものである。フィルタ回路50は、例えばローパスフィルタ回路である。
一例として、フィルタ回路50は、フィルタオペアンプ51と、第1フィルタ抵抗52と、第2フィルタ抵抗53と、フィルタコンデンサ54と、を備えている。
パルス入力端子41は、フィルタオペアンプ51の+端子(非反転入力端子)に接続されている。
パルス入力端子41は、フィルタオペアンプ51の+端子(非反転入力端子)に接続されている。
フィルタオペアンプ51における−端子(反転入力端子)及び出力端子は、第1フィルタ抵抗52を介して接続されており、第1フィルタ抵抗52に対して並列にフィルタコンデンサ54が接続されている。第2フィルタ抵抗53は、第1フィルタ抵抗52及びフィルタコンデンサ54に対して直列となるように接続されているとともに基準電位V0に接続されている。
かかる構成によれば、フィルタ回路50、詳細にはフィルタオペアンプ51の出力端子から、パルス電圧Vpが出力される。当該パルス電圧Vpは、第1フィルタ抵抗52及びフィルタコンデンサ54によって構成されるRC回路によってカットオフ周波数以上のノイズが低減(換言すれば除去)され且つ両フィルタ抵抗52,53の抵抗値の比率に対応した増幅率で増幅されている。ただし、フィルタ回路50の具体的な構成は任意である。
図3に示すように、加算回路60は、フィルタ回路50から出力されたパルス電圧Vpと、逆起電力Vbとが入力されるように構成されている。加算回路60は、パルス電圧Vpと逆起電力Vbとを加算し、その加算された加算電圧Vadをゲート端子21に向けて出力するように構成されている。
詳細には、本実施形態の加算回路60は、例えば加算オペアンプ61と、第1加算抵抗62と、第2加算抵抗63と、加算コンデンサ64と、を備えている。
ドライバ回路12は、フィルタ回路50と加算回路60とを接続するパルス入力ライン71と、フィードバック入力端子44と加算回路60とを接続するものであって逆起電力Vbが伝送されるフィードバックライン72と、を備えている。
ドライバ回路12は、フィルタ回路50と加算回路60とを接続するパルス入力ライン71と、フィードバック入力端子44と加算回路60とを接続するものであって逆起電力Vbが伝送されるフィードバックライン72と、を備えている。
本実施形態のパルス入力ライン71は、フィルタオペアンプ51の出力端子と加算オペアンプ61の+端子(非反転入力端子)とを接続している。
本実施形態のフィードバックライン72は、フィードバック入力端子44とパルス入力ライン71とを接続している。これにより、加算オペアンプ61の+端子には、パルス電圧Vpと逆起電力Vbとを合わせた電圧が入力される。
本実施形態のフィードバックライン72は、フィードバック入力端子44とパルス入力ライン71とを接続している。これにより、加算オペアンプ61の+端子には、パルス電圧Vpと逆起電力Vbとを合わせた電圧が入力される。
加算オペアンプ61における−端子(反転入力端子)及び出力端子は、第1加算抵抗62を介して接続されており、第1加算抵抗62に対して並列に加算コンデンサ64が接続されている。第2加算抵抗63は、第1加算抵抗62及び加算コンデンサ64に対して直列となるように接続されているとともに基準電位V0に接続されている。
かかる構成によれば、加算オペアンプ61の出力端子から、パルス電圧Vpと逆起電力Vbとが加算された加算電圧Vadが出力される。当該加算電圧Vadは、第1加算抵抗62及び加算コンデンサ64によって構成されるRC回路によってカットオフ周波数以上のノイズが低減(換言すれば除去)され且つ両加算抵抗62,63の抵抗値の比率に対応した増幅率で増幅されている。ただし、加算回路60の具体的な構成は任意である。
なお、本実施形態では、加算回路60は、パルス入力ライン71上に設けられた第3加算抵抗65と、フィードバックライン72上に設けられた第4加算抵抗66と、を備えている。第3加算抵抗65によってパルス入力ライン71に流れる電流が制限されている。第4加算抵抗66によって、フィードバックライン72(特にフィードバック出力ライン72b)に流れる電流が制限されている。なお、第3加算抵抗65と第4加算抵抗66の抵抗値は任意であり、同一でもよいし、異なっていてもよい。
電流増幅回路80は、加算電圧Vadの波形を維持しつつ、スイッチング素子11を駆動させるのに必要な電流を供給するための回路である。
図3に示すように、本実施形態の電流増幅回路80は、例えば第1増幅スイッチング素子81及び第2増幅スイッチング素子82を備えている。第1増幅スイッチング素子81及び第2増幅スイッチング素子82は例えばn型のMOSFETである。
図3に示すように、本実施形態の電流増幅回路80は、例えば第1増幅スイッチング素子81及び第2増幅スイッチング素子82を備えている。第1増幅スイッチング素子81及び第2増幅スイッチング素子82は例えばn型のMOSFETである。
第1増幅スイッチング素子81のドレインは、第1供給電圧V1を印加する第1供給源E1に接続されている。第2増幅スイッチング素子82のソースは、第2供給電圧V2を印加する第2供給源E2に接続されている。第1供給電圧V1は例えば正の電圧であり、第2供給電圧V2は例えば負の電圧である。第1増幅スイッチング素子81のソースと第2増幅スイッチング素子82のドレインとは、接続線85を介して接続されている。また、接続線85上には、互いに逆接続された両ダイオード83,84が設けられている。
両増幅スイッチング素子81,82のゲートと加算回路60(詳細には加算オペアンプ61の出力端子)とが接続されている。第1増幅スイッチング素子81のゲートと加算回路60との間には第1ツェナーダイオード86が設けられている。第1ツェナーダイオード86のアノードは加算回路60に接続されており、第1ツェナーダイオード86のカソードが第1増幅スイッチング素子81のゲートに接続されている。
第2増幅スイッチング素子82のゲートと加算回路60との間には第2ツェナーダイオード87が設けられている。第2ツェナーダイオード87のカソードは加算回路60に接続されており、第2ツェナーダイオード87のアノードが第2増幅スイッチング素子82のゲートに接続されている。加算回路60から出力された加算電圧Vadは、第2ツェナーダイオード87を介して第2増幅スイッチング素子82のゲートに入力される。
かかる構成によれば、両ダイオード83,84を接続する接続線85から加算電圧Vadが出力され、両供給源E1,E2から、スイッチング素子11を駆動させるのに必要なゲート電流が供給される。
電流増幅回路80の出力(詳細には接続線85)は加算出力端子42に接続されている。これにより、加算電圧Vadは、加算出力端子42から出力され、ゲートパターン33を介してゲート端子21に入力される。すなわち、本実施形態では加算電圧Vadがゲート電圧となっている。なお、電流増幅回路80の具体的な構成は任意である。
図3に示すように、ドライバ回路12は、電流増幅回路80と加算出力端子42とをつなぐライン上に設けられたゲート抵抗90を備えている。ゲート抵抗90によってゲート電流が調整される。
ドライバ回路12は、フィードバック入力端子44と加算回路60とを接続するフィードバックライン72上に設けられたフィードバック増幅回路100を備えている。
フィードバック増幅回路100は、例えば逆起電力Vbを分圧するフィードバック抵抗101,102と、第1フィードバック抵抗101に対して並列に接続された第3フィードバック抵抗103及びフィードバックコンデンサ104と、を備えている。第3フィードバック抵抗103及びフィードバックコンデンサ104は、逆起電力Vbに含まれるノイズを低減するフィルタ回路を構成している。
フィードバック増幅回路100は、例えば逆起電力Vbを分圧するフィードバック抵抗101,102と、第1フィードバック抵抗101に対して並列に接続された第3フィードバック抵抗103及びフィードバックコンデンサ104と、を備えている。第3フィードバック抵抗103及びフィードバックコンデンサ104は、逆起電力Vbに含まれるノイズを低減するフィルタ回路を構成している。
フィードバック増幅回路100は、フィードバックオペアンプ105を備えている。フィードバックオペアンプ105の+端子には、両フィードバック抵抗101,102によって分圧された逆起電力Vbが入力される。
フィードバックオペアンプ105における出力端子は、フィードバックライン72を介して加算回路60(詳細にはパルス入力ライン71)に接続されている。すなわち、フィードバックライン72は、フィードバック入力端子44とフィードバックオペアンプ105の入力端子とを接続しているフィードバック入力ライン72aと、フィードバックオペアンプ105の出力端子と加算回路60(詳細にはパルス入力ライン71)とを接続しているフィードバック出力ライン72bとから構成されている。
また、フィードバックオペアンプ105の出力端子は、第4フィードバック抵抗106を介してフィードバックオペアンプ105の−端子(反転入力端子)と接続されている。更に、フィードバック増幅回路100は、第4フィードバック抵抗106とフィードバックオペアンプ105の−端子との接続線に接続され且つ基準電位V0に接続された第5フィードバック抵抗107を有している。
かかる構成によれば、寄生インダクタンスLsを含むインダクタンス成分L1によって生じた逆起電力Vbは、当該逆起電力Vbに含まれるノイズが低減され且つ増幅された状態で、フィードバックオペアンプ105の出力端子から出力される。そして、逆起電力Vbは加算回路60に入力される。
ここで、本実施形態ではフィードバック増幅回路100によってインピーダンス変換が行われている。詳細には、フィードバックオペアンプ105の入力側(換言すればフィードバック入力ライン72a)の方が、フィードバックオペアンプ105の出力側(換言すればフィードバック出力ライン72b)よりもインピーダンスが高くなる。これにより、フィードバック入力端子44及びフィードバック入力ライン72a上にドレイン電流Idの一部が流れ込むことを抑制しつつ、加算回路60にパルス電圧Vpに対応する大きさの逆起電力Vbを入力させることができる。
ここで、上記のように逆起電力Vbを加算回路60にフィードバックさせる構成においては、逆起電力Vbが正常にフィードバックされないフィードバック異常として、加算回路60への逆起電力Vbの入力異常が生じ得る。
フィードバック異常の要因としては、例えば信号ソースパターン34とメインソースパターン32との短絡や、基準電位端子43とフィードバック入力端子44との短絡、フィードバックライン72の断線などが考えられる。
これに対して、本実施形態のドライバ回路12は、フィードバック異常を検出する異常検出回路110を備えている。異常検出回路110について以下に説明する。
図3に示すように、異常検出回路110は、検出コンデンサ111と、切替部112と、検出電源113と、判定回路114と、を備えている。
図3に示すように、異常検出回路110は、検出コンデンサ111と、切替部112と、検出電源113と、判定回路114と、を備えている。
検出コンデンサ111は、インダクタンス成分L1と共振するものである。検出コンデンサ111は、切替部112を介してフィードバックライン72に接続されている。詳細には、検出コンデンサ111は、フィードバック入力ライン72aに接続されている。
切替部112は、検出コンデンサ111の接続先を、フィードバック入力ライン72a又は検出電源113に切り替えるものである。切替部112によって検出コンデンサ111とフィードバック入力ライン72aとが接続されている場合、インダクタンス成分L1と検出コンデンサ111とによって共振回路が形成される。
一方、切替部112によって検出コンデンサ111と検出電源113とが接続されている場合、検出電源113によって検出コンデンサ111が充電される。この場合、検出コンデンサ111は、インダクタンス成分L1とは接続されておらず共振回路は構成されない。
すなわち、切替部112は、検出コンデンサ111とインダクタンス成分L1とが接続された接続状態、又は、検出コンデンサ111とインダクタンス成分L1とが接続されない非接続状態に切り替わるものである。そして、切替部112が非接続状態である場合、検出コンデンサ111は検出電源113によって充電される。すなわち、非接続状態とは、検出コンデンサ111が充電されている充電状態である。換言すれば、切替部112が非接続状態である状況とは、検出コンデンサ111が充電されている状況といえる。なお、切替部112の具体的な構成は、スイッチング素子やリレーなど任意である。
ちなみに、検出電源113は、検出コンデンサ111を充電することができれば任意である。また、検出電源113は、ドライバ回路12内に設けられた内部電源に限られず、ドライバ回路12外に設けられた外部電源でもよい。すなわち、ドライバ回路12が検出電源113を有していることは必須ではない。
判定回路114は、共振回路から発生する電圧に基づいてフィードバック異常を検出する回路である。本実施形態では、判定回路114は、フィードバックライン72の電圧変化を検出するものであり、詳細にはフィードバック出力ライン72bの電圧変化を検出している。そして、判定回路114は、フィードバックライン72の電圧変化に基づいて、加算回路60への逆起電力Vbの入力異常であるフィードバック異常が発生しているか否かを判定する判定処理を実行する。
判定回路114の具体的な構成は任意である。例えば、判定回路114は、判定処理を行う専用のハードウェア回路を有する構成でもよい。また、判定回路114は、判定処理を実行するプログラムや必要な情報が記憶されたメモリと、上記プログラムに基づいて判定処理を実行するCPUとを有する構成でもよい。要は、判定回路114は、ハードウェア構成によって実現されていてもよいし、ソフトウェア構成によって実現されていてもよい。換言すれば、判定回路114は、例えば1つ以上の専用のハードウェア回路、及び、コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って動作する1つ以上のプロセッサ(制御回路)の少なくとも一方を有していればよい。
判定回路114は、切替部112の切替制御を行うように構成されている。詳細には、判定回路114は、フィードバック異常の有無を判定しない場合には、切替部112を非接続状態である充電状態にする。
一方、判定回路114は、フィードバック異常の判定を行う場合には、切替部112を充電状態から接続状態に切り替える。これにより、フィードバック異常がない場合、すなわち正常である場合には、共振回路から発生する電圧がフィードバックライン72に印加される。当該電圧は、検出コンデンサ111に蓄積されている電荷が共振回路によって増幅されて生じたものである。
一方、フィードバック異常が発生している場合、例えば何らかの要因(例えばフィードバック入力端子44と基準電位端子43との短絡)によってフィードバックライン72が基準電位V0に接続されている場合には、共振回路に起因する電圧がフィードバックライン72には印加されない。
この点を鑑みて、本実施形態の判定回路114は、切替部112が充電状態から接続状態に切り替わったことに基づいて、フィードバックライン72上に電圧が検出されない場合にはフィードバック異常が発生していると判定する。
一例としては、判定回路114は、切替部112が充電状態から接続状態に切り替わってから所定期間内にフィードバック出力ライン72bにおいて予め定められた閾値電圧Vth以上の電圧が検出された場合には、フィードバック異常が発生していないと判定する。一方、判定回路114は、切替部112が充電状態から接続状態に切り替わってから上記所定期間内にフィードバック出力ライン72bにおいて閾値電圧Vth以上の電圧が検出されなかった場合にはフィードバック異常が発生していると判定する。
なお、閾値電圧Vthは任意であるが、例えば検出電源113の電圧に応じて設定されているとよい。例えば、共振回路から発生する電圧の最大値は、検出電源113の電圧の約2倍になることを鑑みれば、閾値電圧Vthは、検出電源113の電圧よりも高く検出電源113の電圧の2倍よりも小さいとよい。
また、フィードバック異常の有無を判定する契機は、例えばスイッチング素子11を駆動させる前、換言すればパルス電圧Vpが入力される前が考えられる。例えば、駆動装置10は、起動時(電源ON時)にフィードバック異常の有無を判定する。ただし、これに限られず、フィードバック異常の有無を判定する条件やタイミングなどは任意である。
ちなみに、本実施形態の判定回路114は、フィードバック異常の有無を判定した後は、切替部112を接続状態から充電状態に切り替える。ドライバ回路12は、切替部112が接続状態から充電状態に切り替わった後に、スイッチング素子11を駆動させる。
すなわち、本実施形態のドライバ回路12は、スイッチング素子11を駆動させる場合には切替部112を充電状態にしており、切替部112が充電状態である状況下で加算電圧Vadを出力している。換言すれば、ドライバ回路12は、切替部112が接続状態である状況下でゲート電圧としての加算電圧Vadを出力しないように規制されている。これにより、検出コンデンサ111に起因する逆起電力Vbへの悪影響を抑制できる。
次に図4及び図5を用いて本実施形態の作用について説明する。
まず、図4を用いて逆起電力Vbをフィードバックさせることによる作用について説明する。
まず、図4を用いて逆起電力Vbをフィードバックさせることによる作用について説明する。
図4(a)に示すように、ドライバ回路12のパルス入力端子41には矩形状のパルス電圧Vpが入力される。これにより、スイッチング素子11がON/OFFする。
ここで、パルス電圧Vpが立ち上がる場合、パルス電圧Vpが立ち上がることに伴ってドレイン電流Idが流れ始める。これにより、図4(b)に示すように、インダクタンス成分L1によってドレイン電流Idを打ち消す向きの逆起電力Vbが生じ、当該逆起電力Vbが加算回路60に入力される。その結果、図4(c)に示すように、加算電圧Vadは、2段階で立ち上がる波形となる。換言すれば、加算電圧Vadは、第1立ち上がり部Vup1と、第1立ち上がり部Vup1よりも立ち上がり角度が緩やかな第2立ち上がり部Vup2を有する。これにより、図4(d)に示すように、スイッチング素子11のソース−ドレイン間電圧VdsがHIからLOWに切り替わり且つドレイン電流IdがLOWからHIに切り替わる期間が短くなることによって損失が小さくなりつつ、ドレイン電流Idが立ち上がる際のサージが抑制されている。
ここで、パルス電圧Vpが立ち上がる場合、パルス電圧Vpが立ち上がることに伴ってドレイン電流Idが流れ始める。これにより、図4(b)に示すように、インダクタンス成分L1によってドレイン電流Idを打ち消す向きの逆起電力Vbが生じ、当該逆起電力Vbが加算回路60に入力される。その結果、図4(c)に示すように、加算電圧Vadは、2段階で立ち上がる波形となる。換言すれば、加算電圧Vadは、第1立ち上がり部Vup1と、第1立ち上がり部Vup1よりも立ち上がり角度が緩やかな第2立ち上がり部Vup2を有する。これにより、図4(d)に示すように、スイッチング素子11のソース−ドレイン間電圧VdsがHIからLOWに切り替わり且つドレイン電流IdがLOWからHIに切り替わる期間が短くなることによって損失が小さくなりつつ、ドレイン電流Idが立ち上がる際のサージが抑制されている。
なお、ソース−ドレイン間電圧Vdsは、スイッチング素子11にドレイン電流Idを流すために当該スイッチング素子11に印加される電圧であるともいえる。また、HI状態のソース−ドレイン間電圧Vdsは、例えば蓄電装置203の電圧である。
同様に、パルス電圧Vpが立ち下がる場合、パルス電圧Vpが立ち下がることに伴ってドレイン電流Idが小さくなり始める。これにより、図4(b)に示すように、インダクタンス成分L1によってドレイン電流Idが大きくなる向きの逆起電力Vbが生じ、当該逆起電力Vbが加算回路60に入力される。その結果、図4(c)に示すように、加算電圧Vadは、2段階で立ち下がる波形となる。換言すれば、加算電圧Vadは、第1立ち下がり部Vdn1と、第1立ち下がり部Vdn1よりも立ち下がり角度が緩やかな第2立ち下がり部Vdn2を有する。これにより、図4(d)に示すように、スイッチング素子11のソース−ドレイン間電圧VdsがLOWからHIに切り替わり且つドレイン電流IdがHIからLOWに切り替わる期間が短くなることによって損失が小さくなりつつ、ソース−ドレイン間電圧Vdsが立ち上がる際のサージが抑制されている。
次に図5を用いてフィードバック異常について説明する。
図5(a)に示すように、t1のタイミングにて、切替部112が充電状態(換言すれば非接続状態)から接続状態に切り替わったとする。この場合、フィードバック異常がない場合には、図5(b)に示すように、共振回路から電圧が発生し、当該電圧がフィードバックライン72に印加され、判定回路114によって検出される。これにより、フィードバック異常が発生していないと判定される。
図5(a)に示すように、t1のタイミングにて、切替部112が充電状態(換言すれば非接続状態)から接続状態に切り替わったとする。この場合、フィードバック異常がない場合には、図5(b)に示すように、共振回路から電圧が発生し、当該電圧がフィードバックライン72に印加され、判定回路114によって検出される。これにより、フィードバック異常が発生していないと判定される。
一方、フィードバック異常が発生している場合、図5(c)に示すように、フィードバックライン72には共振回路からの電圧が検出されない。つまり、閾値電圧Vth以上の電圧がフィードバックライン72に印加されない。このため、判定回路114にて電圧が検出されない。したがって、判定回路114によってフィードバック異常が発生していると判定される。
以上詳述した本実施形態によれば以下の効果を奏する。
(1)ドライバ回路12は、制御端子としてのゲート端子21及び印加端子としてのメインソース端子23aを有するスイッチング素子11を駆動させるものである。ドライバ回路12は、パルス電圧Vpが入力されるパルス入力端子41と、逆起電力Vbが入力されるフィードバック入力端子44と、を備えている。逆起電力Vbは、印加電流としてのドレイン電流Idが変化することにより、スイッチング素子11内の寄生インダクタンスLsを含むインダクタンス成分L1によって生じる電圧である。そして、ドライバ回路12は、パルス電圧Vpと逆起電力Vbとが入力される加算回路60を備えており、加算回路60は、パルス電圧Vpと逆起電力Vbとを加算し、その加算された加算電圧Vadをゲート端子21に向けて出力する。かかる構成において、ドライバ回路12は、逆起電力Vbが正常にフィードバックされないフィードバック異常である加算回路60への逆起電力Vbの入力異常を検出する異常検出回路110を備えている。
(1)ドライバ回路12は、制御端子としてのゲート端子21及び印加端子としてのメインソース端子23aを有するスイッチング素子11を駆動させるものである。ドライバ回路12は、パルス電圧Vpが入力されるパルス入力端子41と、逆起電力Vbが入力されるフィードバック入力端子44と、を備えている。逆起電力Vbは、印加電流としてのドレイン電流Idが変化することにより、スイッチング素子11内の寄生インダクタンスLsを含むインダクタンス成分L1によって生じる電圧である。そして、ドライバ回路12は、パルス電圧Vpと逆起電力Vbとが入力される加算回路60を備えており、加算回路60は、パルス電圧Vpと逆起電力Vbとを加算し、その加算された加算電圧Vadをゲート端子21に向けて出力する。かかる構成において、ドライバ回路12は、逆起電力Vbが正常にフィードバックされないフィードバック異常である加算回路60への逆起電力Vbの入力異常を検出する異常検出回路110を備えている。
かかる構成によれば、フィードバック入力端子44に入力される逆起電力Vbとパルス電圧Vpとが加算された加算電圧Vadがゲート端子21に向けて出力される。これにより、逆起電力Vbがフィードバックされた加算電圧Vadをゲート端子21に入力させることができるため、損失の低減とサージの低減との両立を図ることができる。
上記のように逆起電力Vbを加算回路60にフィードバックさせる構成においては、逆起電力Vbが正常にフィードバックされないフィードバック異常として、加算回路60への逆起電力Vbの入力異常が考えられる。これに対して、本実施形態では、ドライバ回路12の異常検出回路110によって当該フィードバック異常を検出できる。
ここで、例えば断線等によってドレイン電流Idが流れない異常であれば、そもそもスイッチング素子11の駆動対象である電動モータ201が駆動しないため、異常が発生した状態で電動モータ201が駆動されるといった事態が生じない。
一方、フィードバック異常が発生している状況下であってもドレイン電流Idが流れる場合がある。この場合、フィードバック異常が発生している状態で電動モータ201が駆動する場合があり得るため、フィードバック異常が発生していることを直ちに認識することができない場合がある。
かといって、フィードバック異常が発生している状況下で電動モータ201の運転が継続されると、過度な損失やサージが発生するため、フィードバック異常に起因して過度な発熱や過電圧/過電流などが発生し、電動モータ201の異常などといった更なる異常が生じるおそれがある。この点、本実施形態によれば、フィードバック異常を検出することができるため、フィードバック異常に起因する更なる異常の発生を抑制できる。
(2)異常検出回路110は、インダクタンス成分L1と共振する検出コンデンサ111と、切替部112と、を備えている。切替部112は、検出コンデンサ111とインダクタンス成分L1とが接続された接続状態、又は、検出コンデンサ111とインダクタンス成分L1とが接続されていない非接続状態に切り替わる。異常検出回路110は、検出コンデンサ111とインダクタンス成分L1とによって構成される共振回路から発生する電圧に基づいてフィードバック異常を検出する。
かかる構成によれば、インダクタンス成分L1のみよりも、インダクタンス成分L1と検出コンデンサ111とによって構成される共振回路の方が、発生する電圧は大きくなり易いため、当該電圧を検出し易い。したがって、インダクタンス成分L1が小さい場合であってもフィードバック異常を好適に検出できる。
詳述すると、仮にインダクタンス成分L1が小さい場合、インダクタンス成分L1から発生する電圧も小さくなり易い。この場合、ノイズとインダクタンス成分L1から発生する電圧との差が小さくなり易いため、当該電圧に基づいてフィードバック異常を検出しようとすると誤検出が生じ易くなる。
この点、本実施形態によれば、共振回路から発生する電圧は、インダクタンス成分L1のみから発生する電圧よりも大きくなり易いため、共振回路から発生する電圧に基づいてフィードバック異常を検出することにより、ノイズの影響を小さくすることができる。したがって、ノイズの影響による誤検出を抑制できる。
また、スイッチング素子11を駆動させる場合には、切替部112を非接続状態にすることにより、駆動時における逆起電力Vbへの検出コンデンサ111の影響を抑制できる。これにより、逆起電力Vbのフィードバックの遅延などといった検出コンデンサ111に起因する逆起電力Vbのフィードバックへの悪影響を抑制できる。
(3)ドライバ回路12は、フィードバック入力端子44と加算回路60とを接続するものであって逆起電力Vbが伝送されるフィードバックライン72を備えている。異常検出回路110は、検出コンデンサ111が充電されている状況において切替部112が非接続状態から接続状態に切り替わったことに基づいて、フィードバックライン72上に予め定められた閾値電圧Vth以上の電圧が検出されない場合には、フィードバック異常があると判定する判定回路114を備えている。
フィードバック異常が発生しておらず且つ検出コンデンサ111が充電されている状況において切替部112が非接続状態から接続状態に切り替わった場合、フィードバックライン72上に共振回路からの電圧が印加される。
一方、フィードバック異常が発生している状況において切替部112が非接続状態から接続状態に切り替わった場合、フィードバックライン72上には共振回路に起因する電圧が印加されないことが想定される。
この点に鑑みて、本実施形態の判定回路114は、検出コンデンサ111が充電されている状況において切替部112が非接続状態から接続状態に切り替わったことに基づいて、フィードバックライン72上に閾値電圧Vth以上の電圧が検出されない場合には、フィードバック異常があると判定する。これにより、共振回路から発生する電圧に基づいてフィードバック異常を検出することができる。
特に、切替部112による切り替えが行われたことに基づく電圧の有無を判定することにより、フィードバックライン72上に検出される電圧が共振回路に起因するものであるか否かを判断できる。
(4)ドライバ回路12は、切替部112が非接続状態である場合に検出コンデンサ111を充電する検出電源113を備えている。非接続状態は、検出電源113によって検出コンデンサ111が充電されている充電状態である。
かかる構成によれば、非接続状態中に検出コンデンサ111が充電される。これにより、検出コンデンサ111が充電された状態で切替部112を非接続状態から接続状態に切り替えることができる。
(5)閾値電圧Vthは、検出電源113の電圧よりも高く、且つ、検出電源113の電圧の2倍よりも低いとよい。
共振回路から発生する電圧は検出電源113の電圧に依存している。詳細には、共振回路から発生する電圧の最大値は検出電源113の電圧の2倍になることが想定される。この点、本実施形態によれば、閾値電圧Vthは、検出電源113の電圧よりも高く、且つ、検出電源113の電圧の2倍よりも低く設定されているため、ノイズに起因する誤検出を抑制できる。
共振回路から発生する電圧は検出電源113の電圧に依存している。詳細には、共振回路から発生する電圧の最大値は検出電源113の電圧の2倍になることが想定される。この点、本実施形態によれば、閾値電圧Vthは、検出電源113の電圧よりも高く、且つ、検出電源113の電圧の2倍よりも低く設定されているため、ノイズに起因する誤検出を抑制できる。
(6)スイッチング素子11は、基準電位V0に接続されている基準電位端子43を備えている。
かかる構成によれば、スイッチング素子11と基準電位端子43とを接続することにより、スイッチング素子11に基準電位V0を付与することができる。これにより、スイッチング素子11は、基準電位V0に対する加算電圧Vadに基づいて駆動することができるため、加算電圧Vadに対する寄生インダクタンスLsの影響を抑制でき、スイッチングの高速化を図ることができる。
かかる構成によれば、スイッチング素子11と基準電位端子43とを接続することにより、スイッチング素子11に基準電位V0を付与することができる。これにより、スイッチング素子11は、基準電位V0に対する加算電圧Vadに基づいて駆動することができるため、加算電圧Vadに対する寄生インダクタンスLsの影響を抑制でき、スイッチングの高速化を図ることができる。
ここで、上記のように基準電位端子43とフィードバック入力端子44とが設けられている場合、仮に基準電位端子43とフィードバック入力端子44とが接触する等といったことに起因して、逆起電力Vbが伝送される経路と基準電位V0が印加される経路とが短絡すると、フィードバック異常が生じ得る。すなわち、基準電位端子43とフィードバック入力端子44とが設けられている構成においてはフィードバック異常が生じ易い。
この点、本実施形態によれば、異常検出回路110によってフィードバック異常を検出することができる。したがって、加算電圧Vadに対する寄生インダクタンスLsの影響を抑制するための構成によって生じ易くなるフィードバック異常に対応できる。
(7)駆動装置10は、回路基板13と、回路基板13に実装されているスイッチング素子11及びドライバ回路12と、を備え、車両200に設けられた負荷としての電動モータ201を駆動するのに用いられる。
かかる構成によれば、サージと損失との低減を図りつつ電動モータ201を駆動させることができる。また、異常検出回路110によってフィードバック異常を検出することができるため、フィードバック異常に対応できる。
(8)ドライバ回路12は、加算電圧Vadが出力される加算出力端子42を備えている。駆動装置10は、回路基板13に形成され、加算出力端子42とゲート端子21とを接続する制御配線としてのゲートパターン33と、回路基板13に形成され、メインソース端子23aに接続された印加配線としてのメインソースパターン32と、を備えている。メインソースパターン32の一部は分岐してフィードバック入力端子44に接続されている。
かかる構成によれば、メインソースパターン32にはドレイン電流Idが流れる。そして、ドレイン電流Idの変化によって生じる逆起電力Vbがメインソースパターン32を介してフィードバック入力端子44に印加されることにより、加算電圧Vadがゲートパターン33を介してゲート端子21に入力される。これにより、(1)などの効果を奏する。
(9)駆動装置10は、スイッチング素子11に設けられた信号ソース端子23bと基準電位端子43とを接続している信号配線としての信号ソースパターン34を備えている。メインソースパターン32と信号ソースパターン34とは絶縁されている。スイッチング素子11は、信号ソース端子23bに入力される基準電位V0とゲート端子21に入力される加算電圧Vadとの電位差に基づいて駆動するものである。
かかる構成によれば、基準電位V0が印加される信号ソースパターン34と、ドレイン電流Idが流れるメインソースパターン32とが絶縁されているため、信号ソースパターン34にドレイン電流Idが流れることを抑制できる。したがって、寄生インダクタンスLsの影響を受けにくい基準電位V0をスイッチング素子11に付与することができ、それを通じて加算電圧Vadに対する寄生インダクタンスLsの影響を抑制できる。よって、スイッチング素子11のスイッチングの更なる高速化を図ることができる。
ここで、上記のようにメインソースパターン32と信号ソースパターン34とが設けられている場合、仮にメインソースパターン32と信号ソースパターン34とが短絡すると、フィードバック異常が生じ得る。つまり、メインソースパターン32と信号ソースパターン34とが設けられている構成においては、信号ソースパターン34が設けられていない場合と比較して、フィードバック異常が生じ易いといえる。
この点、本実施形態によれば、異常検出回路110によってフィードバック異常を検出することができる。したがって、加算電圧Vadに対する寄生インダクタンスLsの影響を抑制するための構成によって生じ易くなるフィードバック異常に対応できる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ スイッチング素子11は、MOSFETに限られず任意であり、例えばIGBTでもよい。この場合、スイッチング素子11のゲート端子が「制御端子」に対応し、スイッチング素子11のコレクタ−エミッタ間を流れるコレクタ電流が「印加電流」に対応し、エミッタ端子が「印加端子」に対応する。
○ スイッチング素子11は、MOSFETに限られず任意であり、例えばIGBTでもよい。この場合、スイッチング素子11のゲート端子が「制御端子」に対応し、スイッチング素子11のコレクタ−エミッタ間を流れるコレクタ電流が「印加電流」に対応し、エミッタ端子が「印加端子」に対応する。
○ 信号ソース端子23bは、複数のソース端子23の1つであったが、これに限られない。例えば、スイッチング素子11は、ドレイン電流Idが流れるメインソース端子23aと、メインソース端子23aとは別に設けられたゲートドライブ用端子とを有する構成においては、ゲートドライブ用端子を信号ソース端子23bとして用いるとよい。ゲートドライブ用端子は、ケルビン端子、ケルビンソース端子ともいわれるものであり、ドレイン電流Idが流れないソース端子である。ゲートドライブ用端子は、例えばメインソース端子23aと比較して寄生インダクタンスLsが小さいものである。
○ インダクタンス成分L1は、例えば、寄生インダクタンスLsと他のインダクタンス成分を含んでいてもよい。例えば、スイッチング素子11と蓄電装置203とを接続する配線上に、他のインダクタンス成分としてのフィードバック用のコイルを別途設けてもよい。
○ インダクタンス成分L1は寄生インダクタンスLsを含んでいなくてもよい。
○ 判定回路114はフィードバック出力ライン72b上の電圧を検出する構成であったが、これに限られない。例えば、判定回路114は、フィードバック入力ライン72a上の電圧を検出し、その検出結果に基づいてフィードバック異常の有無を判定してもよい。
○ 判定回路114はフィードバック出力ライン72b上の電圧を検出する構成であったが、これに限られない。例えば、判定回路114は、フィードバック入力ライン72a上の電圧を検出し、その検出結果に基づいてフィードバック異常の有無を判定してもよい。
○ 電流増幅回路80を省略してもよい。つまり、加算電圧Vadは、増幅されたものであってもよいし、増幅されていないものであってもよい。
○ 実施形態では、逆起電力Vbは、フィードバック増幅回路100によって増幅された状態で加算回路60に入力されていたが、これに限られず、増幅されることなく加算回路60に入力される構成でもよい。すなわち、ドライバ回路12は、逆起電力Vbを増幅させることなく加算回路60に入力させてもよいし、逆起電力Vbに対して増幅処理又は補正処理をした状態で加算回路60に入力させてもよい。
○ 実施形態では、逆起電力Vbは、フィードバック増幅回路100によって増幅された状態で加算回路60に入力されていたが、これに限られず、増幅されることなく加算回路60に入力される構成でもよい。すなわち、ドライバ回路12は、逆起電力Vbを増幅させることなく加算回路60に入力させてもよいし、逆起電力Vbに対して増幅処理又は補正処理をした状態で加算回路60に入力させてもよい。
○ フィルタ回路50を省略してもよい。
○ スイッチング素子11とドライバ回路12とを接続する配線は、回路基板13に形成された配線パターン30に限られず、任意であり、例えばケーブルやバスバーなどでもよい。
○ スイッチング素子11とドライバ回路12とを接続する配線は、回路基板13に形成された配線パターン30に限られず、任意であり、例えばケーブルやバスバーなどでもよい。
○ 非接続状態は、充電状態であることは必須ではない。例えば、非接続状態は、検出コンデンサ111がフローティングとなっている状態でもよい。この場合、判定回路114は、フィードバック異常を行う場合に、まず検出電源113など所定の電源を用いて検出コンデンサ111を充電し、その後切替部112を接続状態に切り替えるとよい。
○ 各スイッチング素子11u1〜11w2はインバータを構成していたが、これに限られず、任意であり、たとえばDC/DCコンバータを構成してもよい。すなわち、駆動装置10は、インバータに限られず、DC/DCコンバータ、AC/ACコンバータ、AC/DCインバータ等任意である。換言すれば、駆動装置10は、直流電力又は交流電力を直流電力又は交流電力に変換する電力変換装置でもよい。
○ 負荷は電動モータ201に限られず任意である。
○ 駆動装置10は、車両200以外に搭載されてもよい。すなわち、駆動装置10は、車両200に設けられた負荷以外の負荷を駆動させるものでもよい。
○ 駆動装置10は、車両200以外に搭載されてもよい。すなわち、駆動装置10は、車両200に設けられた負荷以外の負荷を駆動させるものでもよい。
10…駆動装置、11(11u1〜11w2)…スイッチング素子、12(12u1〜12w2)…ドライバ回路、13…回路基板、21…ゲート端子(制御端子)、23a…メインソース端子(印加端子)、23b…信号ソース端子(信号端子)、32…メインソースパターン(印加配線)、34…信号ソースパターン(信号配線)、41…パルス入力端子、42…加算出力端子、43…基準電位端子、44…フィードバック入力端子、60…加算回路、71…パルス入力ライン、72…フィードバックライン、110…異常検出回路、111…検出コンデンサ、112…切替部、113…検出電源、114…判定回路、200…車両、201…電動モータ(負荷)、203…蓄電装置、Vp…パルス電圧、Vb…逆起電力、Vad…加算電圧、V0…基準電位、L1…インダクタンス成分、Ls…寄生インダクタンス、Id…ドレイン電流(印加電流)。
Claims (9)
- 制御端子及び印加電流が流れる印加端子を有するスイッチング素子を駆動させるドライバ回路であって、
外部からのパルス電圧が入力されるパルス入力端子と、
前記印加電流の変化により前記スイッチング素子内の寄生インダクタンスを含むインダクタンス成分によって生じる逆起電力が入力されるフィードバック入力端子と、
前記パルス電圧と前記逆起電力とが入力されるものであって、前記パルス電圧及び前記逆起電力を加算し、その加算された加算電圧を前記制御端子に向けて出力する加算回路と、
前記逆起電力が正常にフィードバックされないフィードバック異常である前記加算回路への前記逆起電力の入力異常を検出する異常検出回路と、
を備え、
前記異常検出回路は、
前記インダクタンス成分と共振する検出コンデンサと、
前記検出コンデンサと前記インダクタンス成分とが接続された接続状態、又は、前記検出コンデンサと前記インダクタンス成分とが接続されていない非接続状態に切り替わる切替部と、
を備え、前記インダクタンス成分と前記検出コンデンサとによって構成される共振回路から発生する電圧に基づいて前記フィードバック異常を検出することを特徴とするドライバ回路。 - 前記フィードバック入力端子と前記加算回路とを接続するものであって前記逆起電力が伝送されるフィードバックラインを備え、
前記異常検出回路は、前記検出コンデンサが充電されている状況において前記切替部が前記非接続状態から前記接続状態に切り替わったことに基づいて、前記フィードバックライン上に予め定められた閾値電圧以上の電圧が検出されない場合には、前記フィードバック異常があると判定する判定回路を備えている請求項1に記載のドライバ回路。 - 前記切替部が前記非接続状態である場合に前記検出コンデンサを充電する検出電源を備え、
前記非接続状態は、前記検出電源によって前記検出コンデンサが充電されている充電状態である請求項2に記載のドライバ回路。 - 前記ドライバ回路は、基準電位に接続されている基準電位端子を備えている請求項1〜3のうちいずれか一項に記載のドライバ回路。
- 前記スイッチング素子はMOSFETであり、
前記制御端子はゲート端子であり、
前記印加電流は、前記スイッチング素子のソース−ドレイン間に流れるドレイン電流であり、
前記印加端子はソース端子である請求項1〜4のうちいずれか一項に記載のドライバ回路。 - 前記スイッチング素子はIGBTであり、
前記制御端子はゲート端子であり、
前記印加電流は、前記スイッチング素子のコレクタ−エミッタ間に流れるコレクタ電流であり、
前記印加端子はエミッタ端子である請求項1〜4のうちいずれか一項に記載のドライバ回路。 - 回路基板と、
前記回路基板に実装された前記スイッチング素子と、
前記回路基板に実装された請求項1〜6のうちいずれか一項に記載のドライバ回路と、
を備え、車両に搭載された負荷を駆動するのに用いられることを特徴とする駆動装置。 - 前記ドライバ回路は、前記加算電圧が出力される加算出力端子を備え、
前記駆動装置は、
前記回路基板に形成され、前記加算出力端子と前記制御端子とを接続する制御配線と、
前記回路基板に形成され、前記印加端子に接続された印加配線と、
を備え、
前記印加配線の一部は分岐して前記フィードバック入力端子に接続されている請求項7に記載の駆動装置。 - 前記ドライバ回路は、基準電位に接続されている基準電位端子を備え、
前記駆動装置は、前記回路基板に形成され、前記スイッチング素子に設けられた信号端子と前記基準電位端子とを接続している信号配線を備え、
前記信号配線と前記印加配線とは絶縁されており、
前記スイッチング素子は、前記信号端子に入力される前記基準電位と前記制御端子に入力される前記加算電圧との電位差に基づいて駆動する請求項8に記載の駆動装置。
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JP2020045224A JP2021150975A (ja) | 2020-03-16 | 2020-03-16 | ドライバ回路及び駆動装置 |
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