JP7262183B2 - 配線回路基板およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、配線回路基板およびその製造方法に関する。
従来、電力を無線により伝送する無線通信や無線電力伝送に、コイルモジュールが用いられることが知られている。
例えば、コイルパターンと、それを埋設し、扁平形状の磁性粒子を含有する磁性層とを備えるコイルモジュールが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
このようなコイルモジュールは、例えば、まず、導体パターンニングによってコイルパターンを形成し、次いで、磁性粒子を含有する磁性シートをコイルパターンに対して熱プレスすることにより得られる。
特開2017-005115号公報
しかるに、コイルパターンに大電流を流す場合があり、その場合には、絶縁層に含有される扁平形状の磁性粒子がコイルパターン間を短絡させることがあるため、コイルパターンと磁性層との間における絶縁性が求められる。
そこで、コイルパターンと磁性層との間に、絶縁層を樹脂組成物から形成することが試案される。
しかるに、断面略矩形状のコイルパターンの上面および側面の稜線部を含むコイルパターンに絶縁層を形成し、その後、磁性粒子を含有する磁性シートを、かかる絶縁層にプレスすれば、磁性粒子が、稜線部に対応する絶縁層を貫通し易く、ついには、稜線部に接触してしまい、その結果、かかる接触によって、磁性層とコイルパターンとの絶縁性を確保できないという不具合がある。
本発明は、粒子含有層の配線に対する絶縁性を確保することができる配線回路基板およびその製造方法を提供する。
本発明(1)は、第1絶縁層と、前記第1絶縁層の厚み方向一方面に配置される配線であって、前記第1絶縁層の前記厚み方向一方面に間隔を隔てて対向配置される厚み方向一方面と、前記厚み方向一方面の両端縁に連続し、前記両端縁から前記厚み方向他方側に延びる側面とを有する前記配線とを準備する第1工程と、第2絶縁層を、前記配線の前記厚み方向一方面および前記側面に形成する第2工程と、アスペクト比が2以上である導電性粒子を含有する粒子含有シートを、前記第2絶縁層に対して熱プレスして、粒子含有層を前記第2絶縁層の表面に形成する第3工程とを備え、ナノインデンテーション試験により測定される前記第3工程の熱プレスの温度における前記第2絶縁層の押込み硬さが、60MPa以上である、配線回路基板の製造方法を含む。
この配線回路基板の製造方法では、第3工程における熱プレスの温度においてナノインデンテーション試験により測定される第2絶縁層の押込み硬さが、60MPa以上と高く、つまり、熱プレス時の第2絶縁層が硬いので、熱プレス時に、粒子含有層における粒子が第2絶縁層を貫通することを抑制することができる。そのため、粒子含有層の配線に対する絶縁性を確保することができる。
本発明(2)は、前記導電性粒子が、磁性粒子であり、前記粒子含有層が、磁性層であり、前記粒子含有シートが、磁性シートであり、前記配線回路基板の製造方法を含む。
この配線回路基板の製造方法では、粒子含有層が、磁性層であるので、配線の周囲の実効透磁率を向上させることができる。そのため、高いインダクタンスを有する配線回路基板を製造することができる。
本発明(3)は、前記第2工程では、前記第2絶縁層を電着塗装により形成する、(2)に記載の配線回路基板の製造方法を含む。
この配線回路基板の製造方法において、第2工程では、第2絶縁層を電着塗装により形成するので、薄い第2絶縁層を確実に形成することができる。そのため、かかる第2絶縁層を介して配線を被覆する磁性層の実効透磁率の低下を抑制することができる。その結果、この配線回路基板は、高いインダクタンスを有する。
一方で、第2絶縁層の厚みが薄い場合には、磁性粒子が、薄い第2絶縁層を貫通して配線に接触し易い。しかし、この配線回路基板では、熱プレス時の第2絶縁層は、上記したように硬いので、熱プレス時に、磁性粒子による第2絶縁層の貫通を抑制して、第2絶縁層の絶縁性を確保できる。
本発明(4)は、前記第2絶縁層の厚みが、10μm以下である、(2)または(3)に記載の配線回路基板の製造方法を含む。
この配線回路基板の製造方法において、第2絶縁層の厚みが、10μm以下と薄いので、磁性層の実効透磁率の低下を抑制することができる。そのため、高いインダクタンスを有する配線回路基板を製造することができる。
一方で、第2絶縁層の厚みが10μm以下と薄い場合には、磁性粒子が、薄い第2絶縁層を貫通して配線に接触し易い。しかし、この配線回路基板では、熱プレス時の第2絶縁層は、上記したように硬いので、熱プレス時に、磁性粒子による第2絶縁層の貫通を抑制して、第2絶縁層の絶縁性を確保できる。
本発明(5)は、第1絶縁層と、前記第1絶縁層の厚み方向一方面に配置される配線であって、前記第1絶縁層の前記厚み方向一方面に間隔を隔てて対向配置される厚み方向一方面と、前記厚み方向一方面の両端縁に連続し、前記両端縁から前記厚み方向他方側に延びる側面とを有する前記配線と、前記配線の前記厚み方向一方面および前記側面に形成される第2絶縁層と、アスペクト比が2以上である導電性粒子を含有し、前記第2絶縁層の表面に形成される粒子含有層とを備え、ナノインデンテーション試験により測定される前記第2絶縁層の170℃における押込み硬さが、60MPa以上である、配線回路基板を含む。
配線回路基板では、ナノインデンテーション試験により測定される第2絶縁層の170℃における押込み硬さが、60MPa以上と高く、つまり、第2絶縁層が硬いので、粒子含有層を170℃の熱プレスで第2絶縁層の表面に形成するときには、粒子含有層における粒子が第2絶縁層を貫通することを抑制することができる。そのため、粒子含有層の配線に対する絶縁性を確保することができる。
本発明(6)は、前記導電性粒子が、磁性粒子であり、前記粒子含有層が、磁性層であり、前記配線回路基板が、磁性配線回路基板である、(5)に記載の配線回路基板を含む。
この磁性配線回路基板では、粒子含有層が、磁性層であるので、配線の周囲の実効透磁率を向上させることができる。そのため、配線回路基板は、高いインダクタンスを有する。
本発明の配線回路基板およびその製造方法によれば、粒子含有層の配線に対する絶縁性に優れる。
図1は、本発明の配線回路基板の一実施形態である磁性配線回路基板の断面図を示す。 図2A~図2Cは、図1に示す磁性配線回路基板の製造工程図であり、図2Aが、第1絶縁層および配線部を準備する第1工程、図2Bが、第2絶縁層を形成する第2工程、図2Cが、磁性層を形成する第3工程を示す。 図3は、実施例の第2絶縁層の押込み硬さおよび絶縁性評価の関係を示すグラフである。
<一実施形態>
本発明の配線回路基板の一実施形態である磁性配線回路基板1を、図1を参照して説明する。
磁性配線回路基板1は、厚み方向に互いに対向する厚み方向一方面および他方面を有し、面方向(厚み方向に直交する方向)に延びるシート形状を有する。磁性配線回路基板1は、第1絶縁層2と、配線の一例としての配線部3と、第2絶縁層4と、粒子含有層の一例としての磁性層5とを備える。
第1絶縁層2は、面方向に延びるシート形状を有する。第1絶縁層2は、次に説明する配線部3を支持する支持材であり、ひいては、磁性配線回路基板1を支持する支持層でもある。第1絶縁層2は、厚み方向一方面である第1絶縁面7および他方面である第2絶縁面8を有する。第1絶縁面7および第2絶縁面8のそれぞれは、面方向に沿う平坦面である。
第1絶縁層2の材料としては、例えば、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂などの樹脂(絶縁材料)が挙げられる。また、第1絶縁層2は、単層および複層のいずれであってもよい。第1絶縁層2の厚みは、特に限定されず、例えば、0.1μm以上、1000μm以下である。
配線部3は、第1絶縁層2の第1絶縁面7において、例えば、厚み方向および第1方向(図1における左右方向に相当し、面方向に含まれる方向)に沿って切断した切断面において、第1方向に互いに間隔を隔てて複数配置されている。配線部3の平面視(厚み方向に見たときの)形状としては、特に限定されず、例えば、ループ形状(コイル形状など)を含む。
配線部3は、第1絶縁層2の第1絶縁面7に対して厚み方向一方側に間隔を隔てて対向配置される厚み方向一方面である第1配線面9と、第1絶縁層2の第1絶縁面7に接触する第2配線面10と、第1配線面9および第2配線面10の第1方向両端縁を連結する側面である配線側面11とを備える。
第1配線面9は、第1方向に沿う平坦面である。
第2配線面10は、第1配線面9と厚み方向に間隔を隔てて対向配置されており、第1配線面9に平行する平坦面である。
配線側面11は、厚み方向に沿って延びる。また、配線側面11は、第1配線面9の第1方向両端縁に連続しており、そこから厚み方向他方側に向かって延び、第2配線面10の第1方向両端縁に連続する。配線側面11は、1つの配線部3に2つ備えられる。2つの配線側面11は、第1方向に互いに間隔を隔てて対向(互いに向かい合って)配置される。
また、この配線部3は、角部21を有する。角部21は、配線部3において、第1配線面9および配線側面11によって形成される稜線部である。角部21は、1つの配線部3につき、2つ形成される。
配線部3の材料としては、例えば、銅、ニッケル、金、はんだなどの金属やそれら金属の合金などの導体が挙げられ、好ましくは、銅が挙げられる。
配線部3の厚みは、第1配線面9および第2配線面10間の長さであって、具体的には、例えば、10μm以上、好ましくは、30μm以上であり、また、例えば、500μm以下、好ましくは、250μm以下である。
配線部3の幅は、互いに向かい合う2つの第1配線面9間の長さであって、例えば、20μm以上、好ましくは、50μm以上、また、例えば、2000μm以下、好ましくは、1000μm以下である。
隣り合う配線部3間の間隔は、例えば、20μm以上、好ましくは、50μm以上、また、例えば、2000μm以下、好ましくは、1000μm以下である。
なお、配線部3は、上記した第1絶縁層2とともに、後述する配線回路基板準備体6(とくに、図2A参照)に備えられる。
第2絶縁層4は、複数の配線部3に対応して複数設けられている。具体的には、1つの第2絶縁層4は、1つの配線部3に1つ、つまり、1対1対応で設けられている。第2絶縁層4は、配線部3の第1配線面9および配線側面11(角部21を含む)に沿って薄膜状に形成されている。第2絶縁層4は、厚み方向他方側に開放される断面略コ字(U字)形状を有する。
第2絶縁層4は、絶縁上壁12と、絶縁側壁26と、絶縁角部13とを一体的に有する。
絶縁上壁12は、断面視において、第1配線面9に沿う略直線形状を有する。
絶縁側壁26は、断面視において、配線側面11に沿う略直線形状を有する。
絶縁角部13は、絶縁上壁12の第1方向一端縁と、第1方向一方側の絶縁側壁26の厚み方向一端縁とを連結してしている。また、絶縁角部13は、絶縁上壁12の第1方向他端縁と、第1方向他方側の絶縁側壁26の厚み方向一端縁とを連結してしている。絶縁角部13は、配線部3の角部21に対向しており、これにより、角部21に接触して被覆している。
また、第2絶縁層4は、配線部3に間隔を隔てて位置する絶縁表面16を有する。絶縁上壁12における絶縁表面16は、第1配線面9の上側に間隔を隔てて対向配置されている。絶縁側壁26における絶縁表面16は、配線側面11の第1方向外側(配線部3から遠ざかる側)に間隔を隔てて対向配置されている。絶縁角部13における絶縁表面16は、角部21厚み方向一方向斜め第1方向外側に間隔を隔てて対向配置されている。
第2絶縁層4は、例えば、電着層、塗布層などであり、好ましくは、電着層である。なお、「電着」および「塗布」については、後の製造方法で説明する。
第2絶縁層4は、例えば、磁性を有さない。
第2絶縁層4の材料としては、磁性粒子18(後の磁性層5で詳述される)を含有しない樹脂などが挙げられる。第2絶縁層4の樹脂としては、好ましくは、水中でイオン性を有する樹脂であって、具体的には、アクリル樹脂などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、熱硬化性ポリイミド樹脂などの熱硬化性樹脂が挙げられる。これらは、単独使用または併用することができる。好ましくは、熱硬化性樹脂、より好ましくは、エポキシ樹脂が挙げられる。なお、エポキシ樹脂は、イミド-エポキシ樹脂を含む。
ナノインデンテーション試験により測定される第2絶縁層4の170℃における押込み硬さH170℃は、60MPa以上、好ましくは、80MPa以上、より好ましくは、90MPa以上、さらに好ましくは、100MPa以上であり、また、例えば、500MPa以下である。
第2絶縁層4の170℃における押込み硬さH170℃が上記した下限を下回れば、後述する磁性シート17の熱プレスを170℃またはそれを超過する温度(例えば、170℃超過、200℃以下、さらには、190℃以下の高温)で実施するときに、磁性シート17における磁性粒子18が第2絶縁層4を貫通してしまう。換言すれば、第2絶縁層4の170℃における押込み硬さH170℃が上記した下限以上であれば、磁性シート17の熱プレスを170℃またはそれを超過する温度で実施しても、磁性シート17における磁性粒子18が第2絶縁層4を貫通することを抑制することができる。
また、ナノインデンテーション試験により測定される第2絶縁層4の110℃における押込み硬さH110℃は、例えば、60MPa以上、好ましくは、80MPa以上、より好ましくは、90MPa以上、さらに好ましくは、175MPa以上、とりわけ好ましくは、200MPa以上であり、また、例えば、750MPa以下である。
第2絶縁層4の110℃における押込み硬さH110℃が上記した下限を下回れば、後述する磁性シート17の熱プレスを110℃またはそれをわずかに超過する温度(例えば、110℃超過、130℃以下、さらには、120℃以下の低温)で実施するときに、磁性シート17における磁性粒子18が第2絶縁層4を貫通することを抑制することができる。
なお、第2絶縁層4では、100℃以上、200℃以下の測定温度範囲においては、測定温度が低いときの押込硬さが、測定温度が高いときの押込硬さに比べて、高くなる。そのため、第2絶縁層4の110℃における押込み硬さH110℃の、第2絶縁層4の170℃における押込み硬さH170℃に対する比(H110℃/H170℃)は、例えば、1超過、さらには、1.25以上、さらには、1.75以上、さらには、2以上であり、また、例えば、5以下、さらには、3以下である。
ナノインデンテーション試験では、ナノインデンター(圧子)を第2絶縁層4に直接押し込んで押込み硬さH170℃およびH110℃のそれぞれを得る。
第2絶縁層4の厚みは、比較的薄く、その平均厚みとして、例えば、20μm以下、好ましくは、15μm以下、より好ましくは、10μm以下、さらに好ましくは、7.5μm、とりわけ好ましくは、5μm以下であり、また、例えば、0.1μm以上、好ましくは、0.5μm以上、より好ましくは、1μm以上である。
第2絶縁層4の厚みが上記した上限以下と薄ければ、次に説明する磁性層5の実効透磁率を向上させて、磁性配線回路基板1のインダクタンスを高くすることができる。
一方、第2絶縁層4が過度に薄いと、後述する磁性層5における磁性粒子18が第2絶縁層4を貫通して配線部3に接触し易い。
しかし、この磁性配線回路基板1では、第2絶縁層4が上記した高い押込み硬さを有するので、第2絶縁層4が過度に薄くても、第2絶縁層4が磁性粒子18に貫通されることを抑制して、第2絶縁層4の絶縁性を確保できる。
磁性層5は、磁性配線回路基板1のインダクタンスを向上させるために、磁性配線回路基板1に備えられる。磁性層5は、面方向に延びるシート形状を有する。
磁性層5は、第2絶縁層4を介して配線部3を埋設している。具体的には、磁性層5は、第2絶縁層4を介して、配線部3の第1配線面9および配線側面11(角部21を含む)を被覆している。磁性層5は、第2絶縁層4の絶縁表面16に接触している。つまり、磁性層5は、絶縁表面16に直接形成されている。なお、磁性層5は、第1絶縁層2の第1絶縁面7において、第2絶縁層4から露出する露出面36を被覆している。
磁性層5は、第1磁性面14と、第2磁性面15とを有する。
第1磁性面14は、第1配線面9に対向する第2絶縁層4に対して厚み方向一方側に間隔を隔てて配置されている。第1磁性面14は、厚み方向一方側に露出している。
第2磁性面15は、第1磁性面14の厚み方向他方側に間隔を隔てて配置されている。第2磁性面15は、第2絶縁層4の絶縁表面16と、第1絶縁層2の露出面36とに接触している。
磁性層5は、磁性粒子18を含有する。具体的には、磁性層5の材料としては、例えば、アスペクト比が2以上である磁性粒子18および樹脂成分19を含有する磁性組成物が挙げられる。
磁性粒子18としては、例えば、センダストなどの軟磁性粒子18が挙げられる。磁性粒子18の形状としては、例えば、厚みが薄くて面が広い扁平形状(板形状)、例えば、針形状などが挙げられる。
磁性粒子のアスペクト比は、2以上、好ましくは、5以上、より好ましくは、10以上、さらに好ましくは、20以上であり、また、100以下である。
なお、磁性粒子18が扁平状である場合における扁平率(扁平度)は、例えば、8以上、好ましくは、15以上であり、また、例えば、500以下、好ましくは、450以下である。扁平率は、例えば、磁性粒子18の平均粒子径(平均長さ)を磁性粒子18の平均厚さで除したアスペクト値である。
磁性粒子18の磁性層5(磁性組成物)における含有割合は、例えば、50体積%以上、好ましくは、55体積%以上であり、また、例えば、95体積%以下、好ましくは、90体積%以下である。
樹脂成分19は、例えば、エポキシ樹脂、硬化剤および硬化促進剤を含有するエポキシ樹脂組成物などの熱硬化性樹脂を含む。なお、このような磁性組成物は、例えば、特開2017-005115号公報、特開2015-092543号公報などに記載されている。
磁性配線回路基板1の厚みは、その最大厚みとして、例えば、30μm以上、好ましくは、50μm以上であり、また、例えば、1000μm以下、好ましくは、800μm以下である。
次に、この磁性配線回路基板1の製造方法を、図2A~図2Cを参照して説明する。
この磁性配線回路基板1の製造方法は、第1絶縁層2および配線部3を準備する第1工程(図2A参照)と、第2絶縁層4を形成する第2工程(図2B参照)と、磁性層5を形成する第3工程(図2Cおよび図1参照)とを備える。
図2Aに示すように、第1工程では、第1絶縁層2および配線部3を備える配線回路基板準備体6を準備する。配線回路基板準備体6は、第2絶縁層4および磁性層5をまだ備えず、第1絶縁層2と、配線部3とを備える。好ましくは、配線回路基板準備体6は、第1絶縁層2と、配線部3とのみからなる。
例えば、上記した樹脂のフィルムなどを第1絶縁層2として準備し、続いて、公知の導体パターンニング法によって、配線部3を、第1絶縁層2の第1絶縁面7に形成する。これにより、配線回路基板準備体6を準備する。
図2Bに示すように、第2工程では、続いて、第2絶縁層4を、上記した配線回路基板準備体6に形成する。具体的には、第2絶縁層4により、配線部3の第1配線面9および配線側面11を被覆する。
第2絶縁層4を形成する方法としては、例えば、電着塗装(電着)、例えば、印刷などの塗布などが挙げられる。
電着塗装では、配線回路基板準備体6(製造途中の磁性配線回路基板1)を、上記した樹脂(具体的には、電着塗料)を含有する電着液に浸漬し、続いて、配線部3に電流を印加することによって、配線部3の第1配線面9および配線側面11に樹脂の被膜を析出させる。
電着時間は、電着液における樹脂の割合、印加する電流などに応じて適宜設定され、例えば、1分以上、好ましくは、2分以上、より好ましくは、3分以上であり、また、例えば、20分以下、好ましくは、10分以下である。
電着塗装によって、第2絶縁層4が電着層として形成される。第2絶縁層4は、樹脂が熱硬化性樹脂を含有すれば、例えば、Bステージ(半硬化)である。その後、第2絶縁層4がBステージの熱硬化性樹脂であれば、第2絶縁層4を、焼き付けにより、加熱硬化(Cステージ化、完全硬化)させる。
塗布の一例である印刷では、上記した樹脂を含有するワニスを、スクリーンを介して、配線部3の第1配線面9および配線側面11に被膜を塗布する(スクリーン印刷)。その後、被膜がBステージであれば、加熱により加熱硬化させる。
加熱温度(硬化温度)は、特に限定されず、例えば、100℃以上、好ましくは、150℃以上であり、また、例えば、250℃以下、好ましくは、225℃以下である。
第2絶縁層4を形成する方法として、好ましくは、電着塗装が挙げられる。
電着塗装であれば、第2絶縁層4を厚みを薄く(但し、第2絶縁層4の絶縁性を確保できる程度の厚みに設定)することができる。また、電着塗装であれば、第2絶縁層4が、露出面36を確実に露出することができ、そのため、隣り合う配線部3間において、次の第3工程において、磁性層5を、厚み方向全体にわたって配置することができるので、磁性層5の実効透磁率を向上させて、磁性配線回路基板1のインダクタンスが高くなる。
図2Cに示すように、第3工程では、その後、磁性層5を配線回路基板準備体6に形成する。具体的には、磁性層5によって、第2絶縁層4を介して、配線部3の第1配線面9および配線側面11を被覆する。
第3工程では、図2Bに示すように、まず、粒子含有シートの一例としての磁性シート17を準備する。磁性シート17を準備するには、例えば、上記した磁性粒子18および樹脂成分19(好ましくは、Bステージの熱硬化性樹脂)を含有する磁性組成物から、シート形状に形成する。磁性シート17において、磁性粒子18は、例えば、磁性シート17の面方向(厚み方向に直交する方向)に配向(配列)されている。
その後、図2Cの矢印に示すように、磁性シート17を、配線回路基板準備体6の第2絶縁層4に対して熱プレスする。磁性シート17を、配線回路基板準備体6の厚み方向一方側(具体的には、第2絶縁層4の絶縁上壁12)に配置し、磁性シート17を配線回路基板準備体6の厚み方向一方面(第2絶縁層4の絶縁上壁12)に対して熱プレスする。具体的には、下プレス板23および上プレス板24を備えるプレス25を準備し、
配線回路基板準備体6および磁性シート17をプレス25に設置する。具体的には、第1絶縁層2を下プレス板23に載置するとともに、磁性シート17を第2絶縁層4の厚み方向一方側に対向配置する。その後、上プレス板24を下プレス板23に近づくように(降下させて)、熱プレスする。
熱プレスでは、プレス25(具体的には、上プレス板24)に備えられる図示しない熱源を用いて、磁性シート17を加熱する。熱プレスの温度は、磁性シート17が十分軟化にする温度以上であるが、第2絶縁層4が過度に軟化しない温度以下である。詳しくは、磁性シート17の熱プレスの温度は、第2絶縁層4の若干の軟化は許容するが、熱プレスにおいて磁性粒子18が第2絶縁層4を貫通しない程度硬さを維持できる温度以下である。
さらに、熱プレスの温度は、第2絶縁層4の押込硬さが低温になれば高くなることを考慮すると、比較的低いことが好適である。
具体的には、熱プレスの温度は、例えば、200℃以下、好ましくは、190℃以下、さらには、170℃以下、150℃以下、130℃以下、120℃以下、110℃以下が好適であり、また、例えば、60℃以上、さらには、80℃以上、さらには、100℃以上である。
一方、上記した熱プレスの温度で測定される第2絶縁層4の押込み硬さ、具体的には、ナノインデンテーション試験により測定される第3工程の熱プレスの温度における第2絶縁層4の押込み硬さは、60MPa以上、好ましくは、80MPa以上、より好ましくは、90MPa以上、さらに好ましくは、100MPa以上であり、また、例えば、500MPa以下である。
第2絶縁層4の、第3工程の熱プレスにおける押込み硬さが上記した下限を下回れば、第3工程の熱プレスの際に、磁性シート17における磁性粒子18が第2絶縁層4を貫通してしまう。換言すれば、第2絶縁層4の、第3工程の熱プレスにおける押込み硬さが上記した下限以上であれば、第3工程の熱プレスの際に、磁性シート17における磁性粒子18が第2絶縁層4を貫通することを抑制することができる。
上記した熱プレスの温度における第2絶縁層4の押込み硬さは、上記した170℃における第2絶縁層4の押込み硬さH170℃、および、110℃における第2絶縁層4の押込み硬さH110℃を含む。具体的には、熱プレスを110℃で実施するときの第2絶縁層4の押込硬さが、押込み硬さH110℃に相当し、熱プレスを170℃で実施するときの第2絶縁層4の押込硬さが、押込み硬さH170℃に相当する。
これにより、磁性シート17は、第2絶縁層4を介して配線部3を埋設する。具体的には、磁性シート17は、配線部3の第1配線面9(角部21を含む)を、第2絶縁層4を介して被覆するとともに、互いに隣り合う配線部3の配線側面11の間(露出面36に対向する部分)に、進入(沈下)して、かかる間(部分)を充填する。
例えば、熱プレスの前後における磁性シート17では、絶縁上壁12に対向する磁性粒子18の配向方向(具体的には、面方向)は、変動しない。また、熱プレスの前後における磁性シート17では、露出面36の第1方向中央部に対向する磁性粒子18の配向方向(具体的には、面方向)は、変動しない。一方、熱プレスの前後における磁性シート17では、絶縁角部13および絶縁側壁26に対向する磁性粒子18の配向方向(具体的には、面方向)は、絶縁角部13および絶縁側壁26の絶縁表面16に沿う。
これによって、磁性シート17は、第2絶縁層4を介して、配線部3を被覆する磁性層5として形成(成型)される。
これによって、配線回路基板準備体6および磁性層5を備える磁性配線回路基板1が得られる。磁性配線回路基板1は、好ましくは、配線回路基板準備体6および磁性層5のみからなる。
その後、磁性層5がBステージの熱硬化性樹脂を含む場合には、必要により、磁性層5を、例えば、加熱により、Cステージ化(完全硬化)させる。
なお、図1および図2Cに示す磁性配線回路基板1において、第2絶縁層4は、磁性層5に被覆されているが、170℃における第2絶縁層4の押込み硬さH170℃は、磁性配線回路基板1における断面から測定される。その値は、製造途中であって、まだ、磁性層5に被覆されていない図2Bに示す第2絶縁層4の170℃の押込み硬さH170℃と実質的に同一である。110℃における第2絶縁層4の押込み硬さH110℃についても同様である。
この磁性配線回路基板1は、例えば、無線電力伝送(無線給電および/または無線受電)、無線通信、センサ、受動部品などに用いられる。
そして、この磁性配線回路基板1の製造方法では、第3工程における熱プレスの温度においてナノインデンテーション試験により測定される第2絶縁層4の押込み硬さが、60MPa以上と高く、つまり、熱プレス時の第2絶縁層4が硬いので、熱プレス時に、磁性層5における磁性粒子18が第2絶縁層4を貫通することを抑制することができる。そのため、磁性層5の配線に対する絶縁性を確保することができる。
また、この磁性配線回路基板1の製造方法では、磁性層5によって、配線部3の周囲の実効透磁率を向上させることができる。そのため、高いインダクタンスを有する磁性配線回路基板1を製造することができる。
また、この磁性配線回路基板1の製造方法では、第2工程では、第2絶縁層4を電着塗装により形成すれば、薄い第2絶縁層4を確実に形成することができる。そのため、かかる第2絶縁層4を介して配線部3を被覆する磁性層5の実効透磁率の低下を抑制することができる。その結果、この磁性配線回路基板1は、高いインダクタンスを有する。
一方で、第2絶縁層4の厚みが薄い場合には、磁性磁性粒子18が、薄い第2絶縁層4を貫通して磁性層5に接触し易い。しかし、この磁性配線回路基板1では、第2絶縁層4は、上記したように硬いので、磁性磁性粒子18による第2絶縁層4の貫通を抑制して、第2絶縁層4の絶縁性を確保できる。
また、この磁性配線回路基板1では、第2絶縁層4の厚みが、10μm以下と薄いので、磁性層5の実効透磁率の低下を抑制することができる。そのため、高いインダクタンスを有する配線回路基板1を製造することができる。
また、この磁性配線回路基板1では、第2絶縁層4は、上記したように硬いので、例えば、第2絶縁層4の厚みが10μm以下と薄くても、磁性磁性粒子18による第2絶縁層4の貫通を抑制して、第2絶縁層4の絶縁性を確保できる。
この磁性配線回路基板1では、ナノインデンテーション試験により測定される第2絶縁層4の170℃における押込み硬さが、60MPa以上と高く、つまり、磁性層5を170℃で熱プレスで形成するときの第2絶縁層4が硬いので、磁性層5における磁性粒子18が第2絶縁層4を貫通することを抑制することができる。そのため、磁性層5の配線部3に対する絶縁性を確保することができる。
また、この磁性配線回路基板1では、磁性層5によって、配線部3の周囲の実効透磁率を向上させることができる。そのため、磁性配線回路基板1は、高いインダクタンスを有する。
<変形例>
以下の各変形例において、上記した一実施形態と同様の部材および工程については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、各変形例を適宜組み合わせることができる。さらに、各変形例は、特記する以外、一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
一実施形態では、本発明の配線回路基板の一例として、磁性層5を備える磁性配線回路基板1を挙げて説明している。しかし、図示しないが、これに限定されず、磁性層5以外の粒子含有層を備える配線回路基板を挙げることもできる。
粒子含有層は、上記した磁性粒子以外の導電性粒子を適宜の割合で含有する。導電性粒子としては、特に限定されず、銅粒子、銀粒子、金粒子、鉄粒子、半田粒子などの金属粒子などが挙げられる。
一実施形態では、磁性粒子18が、磁性シート17の面方向に配向しているが、磁性シート17の配向方向は特に限定されない。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、何ら実施例および比較例に限定されない。また、以下の記載において用いられる配合割合(割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。
実施例1
図2Aに示すように、厚み5μmの第1絶縁層2、および、厚み100μm、幅335μmの配線部3を備える配線回路基板準備体6を準備した。第1絶縁層2は、ポリイミド樹脂からなる。配線部3は、銅からなる。
図2Bに示すように、次いで、第2絶縁層4を配線部3に配置した。具体的には、エポキシ樹脂からなる電着塗料(エレコートPI-A、イミド-エポキシ樹脂、シミズ社製)を用いる電着塗装によって、電着層である第2絶縁層4を第1配線面9および配線側面11に配置した。第2絶縁層4は、厚みが5μmであり、Bステージであった。その後、第2絶縁層4を、110℃で5分間、乾燥した後、210℃で、70分間加熱(焼き付け、焼成)した。この第2絶縁層4は、Cステージであった。
その後、図2Cに示すように、表1に記載の磁性組成物から、厚み100μmの磁性シート17を作製し、これを110℃で、15分間、第2絶縁層4に対して熱プレスした。これにより、Bステージの磁性層5を配線回路基板準備体6に配置した。
これにより、磁性配線回路基板1を製造した。
実施例2~比較例2
第2工程における電着塗料の種類、焼成時間(加熱時間)、および、第2工程における熱プレスの測定温度を表2および表3の通りに変更した以外は、実施例1と同様に処理して磁性配線回路基板1を製造した。
<評価>
下記の項目を評価した。その結果を表2および図3に示す。
押込み硬さ
ナノインデンテーション試験により第2絶縁層4の押込み硬さを測定した。なお、測定対象は、磁性層5を形成する前のCステージの第2絶縁層4である。
ナノインデンテーション試験では、ナノインデンター(探針、圧子)を第2絶縁層4(具体的には、第1配線面9に配置された第2絶縁層4)に押し込み、これにより得られる変位―荷重ヒステリシス曲線を、測定装置付帯のソフトウェア(triboscan)で数値処理することで押込み硬さを得た。
ナノインデンター装置および測定条件は下記の通りである。
ナノインデンター装置:「Tribo Indenter」、Hysitron Inc社製
測定方法:単一押込み法
押込み速度:60μN/秒
最大押込み力:300μN
最大押込み力保持時間:2秒
探針:三角錐型(バーコビッチ型)
絶縁性評価
デジタルマルチメータ(ADVANTEST社製、「R6552 DIGITAL MULTIMETER」)に接続されたプローブを配線部3において磁性層5で被覆されていない評価用Pad部と、配線部3を被覆している磁性層5とにそれぞれ接触させ、2端子抵抗モードにて、導通の有無をデジタルマルチメータの抵抗値に基づいて確認した。
導通有りの場合には、デジタルマルチメータの液晶表示部に何らかの数値(数字)が表示される。
一方、導通無しの場合、デジタルマルチメータの液晶表示部に「.OL」(OverLoadの意)と表示される。
各実施例および各比較例にて作製される複数の配線部3のそれぞれに対して、上記導通確認を実施し、導通なしであった配線部の割合(百分率)を求めた。
これにより、磁性層5の配線部3に対する絶縁性を評価した。
Figure 0007262183000001
Figure 0007262183000002
Figure 0007262183000003
1 磁性配線回路基板
2 第1絶縁層
3 配線部
4 第2絶縁層
5 磁性層
7 第1絶縁面
9 第1配線面
11 配線側面
17 磁性シート
18 磁性粒子

Claims (3)

  1. 第1絶縁層と、前記第1絶縁層の厚み方向一方面に配置される配線であって、前記第1絶縁層の前記厚み方向一方面に間隔を隔てて対向配置される厚み方向一方面と、前記厚み方向一方面の両端縁に連続し、前記両端縁から前記厚み方向他方側に延びる側面とを有する前記配線とを準備する第1工程と、
    第2絶縁層を、前記配線の前記厚み方向一方面および前記側面に形成する第2工程と、
    アスペクト比が2以上である導電性粒子を含有する粒子含有シートを、前記第2絶縁層に対して熱プレスして、粒子含有層を前記第2絶縁層の表面に形成する第3工程とを備え、
    ナノインデンテーション試験により測定される前記第3工程の熱プレスの温度における前記第2絶縁層の押込み硬さが、60MPa以上である、配線回路基板の製造方法であり、
    前記導電性粒子が、磁性粒子であり、
    前記粒子含有層が、磁性層であり、
    前記粒子含有シートが、磁性シートであり、
    前記配線回路基板の製造方法が、磁性配線回路基板の製造方法であり、
    前記第2工程では、前記第2絶縁層を電着塗装により形成することを特徴とすることを特徴とする配線回路基板の製造方法。
  2. 前記第2絶縁層の厚みが、10μm以下であることを特徴とする、請求項に記載の配線回路基板の製造方法。
  3. 第1絶縁層と、
    前記第1絶縁層の厚み方向一方面に配置される配線であって、前記第1絶縁層の前記厚み方向一方面に間隔を隔てて対向配置される厚み方向一方面と、前記厚み方向一方面の両端縁に連続し、前記両端縁から前記厚み方向他方側に延びる側面とを有する前記配線と、
    前記配線の前記厚み方向一方面および前記側面に形成される第2絶縁層と、
    アスペクト比が2以上である導電性粒子を含有し、前記第2絶縁層の表面に形成される粒子含有層とを備え、
    ナノインデンテーション試験により測定される前記第2絶縁層の170℃における押込み硬さが、60MPa以上である配線回路基板であり、
    前記導電性粒子が、磁性粒子であり、
    前記粒子含有層が、磁性層であり、
    前記配線回路基板が、磁性配線回路基板であり、
    前記第2絶縁層は、電着層であることを特徴とする、配線回路基板。
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