JP7260992B2 - 組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、インドメタシンを含有する組成物等に関する。
インドメタシンは、非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAID)の一種であり(非特許文献1)、優れた消炎鎮痛効果を発揮する。
そのため、外用消炎鎮痛剤の有効成分として広く利用されており、これまでに変形性関節症、筋肉痛、外傷後の腫脹・疼痛等の疾患及び症状の消炎・鎮痛等を効能効果とするインドメタシンを用いた外用剤が開発・上市されている。
インドメタシンを外用消炎鎮痛剤の有効成分として利用する場合、ローション剤、ゲル剤やクリーム剤等の塗布剤、あるいはパップ剤、テープ剤等の貼付剤のように、液状あるいは半固形状の組成物として利用するのが、患部の形状に応じて組成物を柔軟に塗布・貼付させ、組成物の患部との確実な接触によって持続的な薬物吸収を可能にする観点から好ましい。
しかしながら、インドメタシンを液状又は半固形状の組成物に配合する場合、経時的に含量低下等が生じ、安定性が問題となることが知られている。これまでに、斯かる安定性を改善する手段として、種々の手段が提案されている(例えば、特許文献1~11など)。
ところで、アルニカ等のキク科ウサギギク属の植物やその抽出物には消炎作用があるとされている。しかしながら、インドメタシンと組み合わせて液状又は半固形状の組成物とすることや、それによりインドメタシンの安定性がどのようになるかについては、これまでに一切報告等されていない。
特開平05-255083号公報 特開平05-271077号公報 特開平05-286856号公報 特開平05-286857号公報 特開平08-113537号公報 特開平10-158165号公報 特開2000-72672号公報 特開2001-302502号公報 特開2002-29970号公報 特開2002-29971号公報 特開2002-145775号公報
第十七改正日本薬局方解説書 株式会社廣川書店 第C-740~745頁
従って、本発明の課題は、液状又は半固形状の組成物中の、インドメタシンの安定性を改善する新たな手段を提供することである。
そこで本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討したところ、インドメタシン又はその塩(本明細書において、「成分(A)」と称することがある。)を含有する液状又は半固形状の組成物に、さらにアルニカチンキに代表されるウサギギク属の植物又はその抽出物(本明細書において、「成分(B)」と称することがある。)を含有せしめることにより、インドメタシンの経時的な含量低下を抑制できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)及び(B):
(A)インドメタシン又はその塩;
(B)ウサギギク属の植物又はその抽出物;
を含有する、液状又は半固形状の組成物を提供するものである。
また、本発明は、次の成分(A):
(A)インドメタシン又はその塩;
を含有する液状又は半固形状の組成物に、次の成分(B):
(B)ウサギギク属の植物又はその抽出物;
を含有せしめる工程を含む、組成物中のインドメタシン又はその塩の安定化方法を提供するものである。
本発明によれば、液状又は半固形状の組成物中の、インドメタシンの経時的な含量低下を抑制できる。従って、安定性に優れた、インドメタシン又はその塩を含有する医薬を提供することができる。
まず、「組成物」の態様の発明について以下に説明する。
<成分(A)>
本発明において、「インドメタシン又はその塩」には、インドメタシンそのもののほか、インドメタシンの薬学上許容される塩、さらにはインドメタシンやその薬学上許容される塩と水やアルコール等との溶媒和物も含まれる。これらは公知の化合物であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。本発明において、インドメタシン又はその塩としては、インドメタシン(化学名:[1-(4-Chlorobenzoyl)-5-methoxy-2-methyl-1H-indol-3-yl]acetic acid)が好ましい。
本発明において、液状又は半固形状の組成物中のインドメタシン又はその塩の含有量は特に限定されず、所望の消炎鎮痛効果に応じて適宜検討して決定すればよい。本発明においては、インドメタシン又はその塩を組成物全質量(なお、本明細書において「組成物全質量」とは、特にパップ剤やテープ剤等の貼付剤の場合には膏体全質量を、エアゾール剤の場合には噴射剤を除く薬液全質量をそれぞれ意味する。)に対して、インドメタシンのフリー体換算で0.1~10質量%含有するのが好ましく、0.5~5質量%含有するのがより好ましく、1~3質量%含有するのが特に好ましい。
<成分(B)>
本発明において、「ウサギギク属の植物」とは、キク科ウサギギク属(アルニカ属)に属する植物体を意味し、当該属に属するものであれば具体的な種は特に限定されず、例えば、以下の学名の植物:Arnica montana(アルニカ)、Arnica chamissonis、Arnica fulgens、Arnica cordifolia(丸葉アルニカ)、Arnica latifolia(広葉アルニカ)、Arnica longifolia(長葉アルニカ)、Arnica sachalinensisなどが挙げられる。本発明においては、アルニカとして、単一の種の植物を用いてもよいし、複数の異なる種の植物を組み合わせて用いてもよい。本発明においては、インドメタシンの安定化の観点から、Arnica montana(アルニカ)を用いるのが好ましい。また、本発明において、ウサギギク属の植物の使用部位は特に限定されず、その全草若しくは一部(花、蕾、葉、枝、根等)又はそれらの2種以上の組み合わせを用いることができる。この中でも、使用部位としては、花が好ましい。
ウサギギク属の植物は必要に応じてその形態を調節することができ、小片、小塊に切断若しくは粉砕、又は粉末に粉砕することができる。また、組成物の製造時の取扱いの便宜等を考慮して、ウサギギク属の植物に何らかの抽出処理を施したもの(本明細書において「ウサギギク属の植物の抽出物」と称する。)を用いてもよい。
なお、「ウサギギク属の植物の抽出物」には、抽出処理に加えて、加熱、乾燥、粉砕等の加工処理を施したものも包含される。具体的には、ウサギギク属の植物を必要に応じて適当な大きさとした後に、適当な浸出液(抽出溶媒)を加えて浸出した液や、当該浸出液を濃縮した液(軟エキス、チンキ等)、さらにこれらを乾燥させたもの(乾燥エキス等)なども本発明の「ウサギギク属の植物の抽出物」に包含される。
ウサギギク属の植物の抽出物の製造方法は特に限定されず、例えば第十七改正日本薬局方 製剤総則の「エキス剤」、「浸剤・煎剤」、「チンキ剤」、「流エキス剤」の項の記載など、公知の植物抽出物の製造方法を参考にして製造できる。具体的には例えば、ウサギギク属の植物を必要に応じて切断、加熱、乾燥、粉砕等したうえ、適当な抽出溶媒を加えて抽出を行うことで、製造することができる。得られた抽出物は、必要に応じてさらに濃縮、乾燥等させてもよい。
前記抽出溶媒としては例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、グリセリン等のアルコール類;ジエチルエーテル等のエーテル類;アセトン、エチルメチルケトン等のケトン類;酢酸エチル等のエステル類;アセトニトリル等のニトリル類;ペンタン、ヘキサン、シクロペンタン、シクロヘキサン等のアルカン類;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲノアルカン類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素;ジメチルホルムアミド;ジメチルスルホキシド;水(熱水を含む)等が挙げられる。これらは各々単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。アルコール類としては、低級1価アルコール(好ましくは炭素数1~6の1価アルコール)、低級多価アルコール(好ましくは炭素数2~6の多価アルコール)が好ましい。
抽出溶媒としては、水、エタノール等の低級1価アルコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール等の低級多価アルコール又はこれらの2種以上の混液が好ましく、水、低級1価アルコール又はこれらの混液がより好ましく、水、エタノール又はこれらの混液が特に好ましい。
抽出操作は特に限定されず、植物からの抽出操作に利用される公知の方法を適宜採用することができ、具体的には例えば、抽出溶媒への浸漬(冷浸、温浸、パーコレーション等)、超臨界流体や亜臨界流体を用いた抽出などが挙げられる。なお、抽出効率を上げるため、攪拌や抽出溶媒中でホモジナイズしてもよい。
抽出温度は特に限定されず、使用する抽出溶媒、抽出操作等により異なるが、5℃程度から抽出溶媒の沸点以下の温度とするのが好ましい。
抽出時間は特に限定されず、使用する抽出溶媒、抽出操作等により異なるが、1時間~14日程度とするのが好ましい。
本発明において、「ウサギギク属の植物又はその抽出物」としては、アルニカ(Arnica montana)又はその抽出物が好ましい。アルニカの抽出物としては、アルニカチンキ、アルニカエキスが挙げられる。ウサギギク属の植物又はその抽出物としては、アルニカチンキ及びアルニカエキス(軟エキス、乾燥エキス)から選ばれる1種以上のアルニカの抽出物がより好ましく、アルニカチンキ、医薬部外品原料規格2006に収載のアルニカエキスがさらに好ましく、アルニカチンキが特に好ましい。
本発明において、ウサギギク属の植物又はその抽出物としては、市販品を用いることができ、具体的な市販品としては例えば、アルニカチンキ(アルプス薬品工業(株))、アルニカエキス(丸善製薬(株))、ファルコレックス アルニカ(一丸ファルコス(株))、アルニカエキス、アルニカチンキ(以上、日本粉末薬品(株))等が挙げられる。
本発明において、液状又は半固形状の組成物におけるウサギギク属の植物又はその抽出物の含有量は特に限定されないが、インドメタシンの安定化の観点から、ウサギギク属の植物又はその抽出物を組成物全質量に対して、0.001~6質量%含有するのが好ましく、0.003~4質量%含有するのがより好ましく、0.005~2質量%含有するのが特に好ましい。また、ウサギギク属の植物の抽出物の含有量を原生薬量に換算した場合には、組成物全質量に対して原生薬換算量で0.003~1.5質量%含有するのが好ましく、0.007~0.6質量%含有するのがより好ましく、0.03~0.3質量%含有するのが特に好ましい。
特に、ウサギギク属の植物としてアルニカを用いる場合においては、インドメタシンの安定化の観点から、組成物全質量に対してアルニカ又はその抽出物を0.01~5質量%含有するのが好ましく、0.1~3質量%含有するのがより好ましく、0.2~1質量%含有するのが特に好ましい。さらに、アルニカの抽出物の含有量を原生薬量に換算した場合には、組成物全質量に対して原生薬換算量で0.01~1質量%含有するのが好ましく、0.02~0.5質量%含有するのがより好ましく、0.04~0.2質量%含有するのが特に好ましい。
また、本発明において、液状又は半固形状の組成物中のインドメタシン又はその塩とウサギギク属の植物又はその抽出物の含有比は特に限定されないが、インドメタシンの安定化の観点から、インドメタシン又はその塩をそのフリー体換算で1質量部に対し、ウサギギク属の植物又はその抽出物を0.001~6質量部含有するのが好ましく、0.003~4質量部含有するのがより好ましく、0.005~2質量部含有するのが特に好ましい。また、ウサギギク属の植物の抽出物の含有量を原生薬量に換算した場合には、インドメタシンの安定化の観点から、インドメタシン又はその塩をそのフリー体換算で1質量部に対し、ウサギギク属の植物の抽出物を原生薬換算量で0.003~1.5質量部含有するのが好ましく、0.007~0.6質量部含有するのがより好ましく、0.01~0.2質量部含有するのが特に好ましい。
特に、ウサギギク属の植物としてアルニカを用いる場合においては、インドメタシンの安定化の観点から、インドメタシン又はその塩をそのフリー体換算で1質量部に対し、アルニカ又はその抽出物を0.01~5質量部含有するのが好ましく、0.05~3質量部含有するのがより好ましく、0.1~1質量部含有するのが特に好ましい。さらに、アルニカの抽出物の含有量を原生薬量に換算した場合には、インドメタシンの安定化の観点から、インドメタシン又はその塩をそのフリー体換算で1質量部に対し、アルニカの抽出物を0.01~1質量部含有するのが好ましく、0.02~0.5質量部含有するのがより好ましく、0.04~0.2質量部含有するのが特に好ましい。
<成分(C)>
本発明においては、インドメタシンの安定性をさらに改善させる観点から、液状又は半固形状の組成物に、さらにメントール等のテルペン類(本明細書において、「成分(C)」と称することがある。)を含有せしめるのが好ましい。後記試験例に示されるとおり、単独ではむしろインドメタシンの安定性を悪化させるテルペン類が、ウサギギク属の植物又はその抽出物と組み合わせた場合にはインドメタシンの安定性をさらに改善させることが明らかとなった。なお、外用消炎鎮痛剤を適用する患部は炎症により熱を持つことが多く、冷却感や清涼感を有するテルペン類を組成物中に含有せしめると良好な使用感が得られる、という利点もある。
本発明において、液状又は半固形状の組成物に任意に配合され得る「テルペン類」とは、テルペン炭化水素のほか、テルペンアルコール、テルペンアルデヒド、テルペンケトン、テルペンオキシド、テルペンラクトンなどを包含する総称(テルペノイド)を意味し、その構造は特に限定されるものではなく、モノテルペン、セスキテルペン又はそれらの誘導体等が挙げられる。また、環式でも鎖式でもよい。
斯様なテルペン類としては、具体的には例えば、イソボルネオール、イロン、オシメン、カルベオール、カルボタナセトン、カルボメントン、カルボン、カレン、カロン、カンフェン、カンフル、ゲラニオール、サビネン、サフラナール、シクロシトラール、シトラール、シトロネラール、シトロネル酸、シトロネロール、シネオール、シメン、シルベストレン、チモール、イソツジョール、ツジョン、テルピネオール、テルピネン、テルピノレン、トリシクレン、ネロール、ピネン、ピノカンフェオール、ピノール、ピペリテノン、フェランドラール、フェランドレン、フェンチェン、フェンチルアルコール、ペリリルアルコール、ペリルアルデヒド、ボルネオール、ミルセン、メントール、メントン、ヨノール、ヨノン、リナロール、リモネン等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。なお、これらのテルペン類に光学異性体が存在する場合は、特に指定しない限りいずれの異性体も含まれる。すなわち、本明細書において、テルペン類の成分名として特定の光学異性体を指定しない限り、斯かる成分表記は各種光学異性体単独及びそれらの任意の割合の混合物の全てを包含し、単一の光学異性体であってもよく各種光学異性体の任意の割合の混合物であってもよい(例えば、「メントール」との記載はdl-メントール、d-メントール、l-メントールのいずれをも包含するものである。)。
上記テルペン類の中では、インドメタシンの安定化の観点から、環式のテルペノイドが好ましく、環式のモノテルペノイドがより好ましく、単環式又は2環式のモノテルぺノイドがさらに好ましく、p-メンタン骨格を有するモノテルペノイド(例えば、シメン、チモール、テルピネン、テルピノレン、フェランドレン、リモネンなどの、p-メンタンの不飽和誘導体;カルベオール、テルピネオール、メントールなどのp-メンタン骨格を有するモノテルペンアルコール;カルボン、メントンなどの、p-メンタン骨格を有するモノテルペンケトン;ペリルアルデヒドなどの、p-メンタン骨格を有するモノテルペンアルデヒド;シネオールなどの、p-メンタン骨格を有するモノテルペンエーテルなど)又はボルナン骨格を有するモノテルペノイド(例えば、ボルネオールなどのボルナン骨格を有するモノテルペンアルコール;カンフルなどの、ボルナン骨格を有するモノテルペンケトンなど)がさらにより好ましく、シネオール、チモール、テルピネオール、メントール、リモネン、カンフル及びボルネオールよりなる群から選ばれる1種以上がさらにより好ましく、シネオール、カンフル、チモール、ボルネオール及びメントールよりなる群から選ばれる1種以上がさらにより好ましく、メントールがさらにより好ましく、l-メントール及びdl-メントールよりなる群から選ばれる1種以上が特に好ましい。
なお、テルペン類を液状又は半固形状の組成物に含有せしめる場合、テルペン類をそのまま用いるほか、テルペン類を含む精油を用いてもよい。
斯様な精油としては、例えば、アニス油、イランイラン油、イリス油、ウイキョウ油、オレンジ油、カナンガ油、カミツレ油、カヤプト油、カラウェー油、クベブ油、グレープフルーツ油、ケイヒ油、コリアンダー油、サフラン油、サンショウ油、シソ油、シトリオドラ油、シトロネラ油、ショウキョウ油、ショウズク油、樟脳油、ジンジャーグラス油、スペアミント油、セイヨウハッカ油、ゼラニウム油、ダイウイキョウ油、チョウジ油、テレビン油、トウヒ油、ネロリ油、バジル油、ハッカ油、パルマローザ油、ピメント油、プチグレン油、ベイ油、ペニローヤル油、ヘノポジ油、ベルガモット油、ボアドローズ油、ホウショウ油、マジョラン油、マンダリン油、メリッサ油、ユーカリ油、ライム油、ラベンダー油、リナロエ油、レモン油、レモングラス油、ローズ油、ローズマリー油、ローマカミツレ油等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、イランイラン油、ウイキョウ油、オレンジ油、カミツレ油、ケイヒ油、シソ油、シトロネラ油、ショウキョウ油、樟脳油、セイヨウハッカ油、ゼラニウム油、チョウジ油、テレビン油、トウヒ油、ネロリ油、ハッカ油、パルマローザ油、ベルガモット油、ユーカリ油、ラベンダー油、リナロエ油、レモン油、ローズ油、ローズマリー油、ローマカミツレ油等が好ましく、樟脳油、セイヨウハッカ油、テレビン油、ハッカ油、ユーカリ油がより好ましく、ハッカ油が特に好ましい。
本発明において、液状又は半固形状の組成物中のテルペン類の含有量は特に限定されず、適宜検討して決定すればよいが、インドメタシンの安定化の観点から、テルペン類を組成物全質量に対して0.01~15質量%含有するのが好ましく、0.1~10質量%含有するのがより好ましく、0.5~8質量%含有するのが特に好ましい。
特に、テルペン類としてメントールを用いる場合においては、インドメタシンの安定化の観点から、メントールを組成物全質量に対して0.1~10質量%含有するのが好ましく、0.3~8質量%含有するのがより好ましく、0.5~6質量%含有するのが特に好ましい。
また、本発明において、液状又は半固形状の組成物に含まれるインドメタシン又はその塩とテルペン類の含有比は特に限定されず、適宜検討して決定すればよいが、インドメタシンの安定化の観点から、インドメタシン又はその塩をそのフリー体換算で1質量部に対し、テルペン類を0.01~14質量部含有するのが好ましく、0.05~11質量部含有するのがより好ましく、0.3~8質量部含有するのが特に好ましい。
特に、テルペン類としてメントールを用いる場合においては、インドメタシンの安定化の観点から、インドメタシン又はその塩をそのフリー体換算で1質量部に対し、メントールを0.1~12質量部含有するのが好ましく、0.2~9質量部含有するのがより好ましく、0.4~7質量部含有するのが特に好ましい。
さらに、本発明において、液状又は半固形状の組成物に含まれるウサギギク属の植物又はその抽出物とテルペン類の含有比は特に限定されず、適宜検討して決定すればよいが、インドメタシンの安定化の観点から、ウサギギク属の植物又はその抽出物1質量部に対し、テルペン類を0.01~80質量部含有するのが好ましく、0.3~60質量部含有するのがより好ましく、0.5~40質量部含有するのが特に好ましい。また、ウサギギク属の植物の抽出物の含有量を原生薬量に換算した場合には、ウサギギク属の植物の抽出物を原生薬換算量で1質量部に対し、テルペン類を0.1~300質量部含有するのが好ましく、0.5~225質量部含有するのがより好ましく、2~175質量部含有するのが特に好ましい。
特に、テルペン類としてメントールを用いる場合においては、インドメタシンの安定化の観点から、ウサギギク属の植物又はその抽出物1質量部に対し、メントールを0.1~70質量部含有するのが好ましく、0.2~50質量部含有するのがより好ましく、0.4~30質量部含有するのが特に好ましい。また、ウサギギク属の植物の抽出物の含有量を原生薬量に換算した場合には、ウサギギク属の植物の抽出物を原生薬換算量で1質量部に対し、メントールを1~250質量部含有するのが好ましく、5~200質量部含有するのがより好ましく、10~150質量部含有するのが特に好ましい。
<液状又は半固形状の組成物>
本発明において、「液状又は半固形状の組成物」の性状は特に限定されず、溶液、コロイド溶液(ゾル(懸濁液や乳濁液))、ゲル等のいずれであってもよい。また、溶媒あるいは基剤の種類・性質等は特に限定されず、親水性であっても油性等の疎水性であってもよく、さらには異なる複数種の溶媒・基剤を適宜混合・乳化等して用いてもよい。こうした溶媒・基剤としては、具体的には例えば、後記の添加物として例示された成分等が挙げられる。
本発明においては、組成物の使用感の観点から、液状又は半固形状の組成物が、水を含有するのが好ましい(なお、本明細書において、水を含有する組成物を「含水組成物」と称する。)。外用消炎鎮痛剤を適用する患部は炎症により熱を持つことが多く、組成物中に水を含有せしめると冷却効果により良好な使用感が得られる。しかしながら、組成物中に水を含有せしめた場合にはインドメタシンが加水分解により分解され易くなるため、その安定性が特に問題となる。しかるところ、後記試験例に示されるとおり、本発明においては、液状又は半固形状の組成物が含水組成物である場合においてもインドメタシンの安定性が顕著に改善される、という優れた効果を有する。
ここで、組成物中の水の含有量は、特に限定されないが、組成物の使用感、インドメタシンの安定化の観点から、組成物全質量に対し1質量%以上であるのが好ましく、5質量%以上であるのがより好ましく、10~90質量%であるのがさらに好ましく、20~70質量%であるのがさらにより好ましく、30~50質量%であるのが特に好ましい。
また、本発明においては、組成物の使用感の観点から、液状又は半固形状の組成物に、アルコールを含有せしめてもよい。アルコールとしては、低級アルコールが好ましい。ここで、当該「低級アルコール」とは、炭素数1~6の直鎖状又は分岐鎖状の1価のアルコールを意味し、具体的には例えば、エタノール、イソプロパノール、n-プロパノール等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。低級アルコールとしては、エタノール、イソプロパノール及びこれらの混合物が好ましい。
組成物中のアルコールの含有量は、特に限定されないが、組成物の使用感の観点から、組成物全質量に対し5質量%以上であるのが好ましく、10~90質量%であるのがより好ましく、15~70質量%であるのがさらに好ましく、20~60質量%であるのが特に好ましい。
また、本発明の組成物が含水組成物である場合、組成物のpH(25℃)としては、3~7が好ましく、4~6がより好ましい。
本発明において、液状又は半固形状の組成物には、医薬成分として、前記以外の薬物、例えば、鎮痛成分、抗炎症成分、抗ヒスタミン成分、殺菌成分、収れん・保護成分、血行促進成分、温感成分、局所麻酔成分、鎮咳剤、ノスカピン類、気管支拡張剤、去痰剤、催眠鎮静剤、ビタミン類、胃粘膜保護剤、制酸剤、抗コリン剤、生薬類、漢方処方等からなる群より選ばれる1種又は2種以上を含んでいてもよい。
鎮痛成分としては、例えば、アスピリン、アスピリンアルミニウム、アセトアミノフェン、イソプロピルアンチピリン、イブプロフェン、エテンザミド、サザピリン、サリチルアミド、サリチル酸、サリチル酸エチレングリコール、サリチル酸グリコール、サリチル酸ナトリウム、サリチル酸メチル、チアラミド塩酸塩、ラクチルフェネチジン、ロキソプロフェン等が挙げられる。
抗炎症成分としては、例えば、グアイアズレンスルホン酸ナトリウム、グリチルリチン酸及びその誘導体並びにそれらの塩類(例えば、グリチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム等)、グリチルレチン酸、セアプローゼ、セミアルカリプロティナーゼ、セラペプターゼ、プロクターゼ、プロナーゼ、ブロメライン等が挙げられる。
抗ヒスタミン成分としては、例えば、アゼラスチン塩酸塩、アリメマジン酒石酸塩、イソチペンジル塩酸塩、イプロヘプチン塩酸塩、エバスチン、エピナスチン塩酸塩、エメダスチンフマル酸塩、オキサトミド、カルビノキサミンジフェニルジスルホン酸塩、カルビノキサミンマレイン酸塩、クレマスチンフマル酸塩、d-クロルフェニラミンマレイン酸塩、dl-クロルフェニラミンマレイン酸塩、ケトチフェンフマル酸塩、ジフェテロール塩酸塩、ジフェテロールリン酸塩、ジフェニルピラリン塩酸塩、ジフェニルピラリンテオクル酸塩、ジフェンヒドラミン塩酸塩、ジフェンヒドラミンサリチル酸塩、ジフェンヒドラミンタンニン酸塩、セチリジン塩酸塩、トリプロリジン塩酸塩、トリペレナミン塩酸塩、トンジルアミン塩酸塩、フェキソフェナジン、フェネタジン塩酸塩、プロメタジン塩酸塩、プロメタジンメチレン二サリチル酸塩、ベポタスチンベシル酸塩、ホモクロルシクリジン塩酸塩、メキタジン、メトジラジン塩酸塩、メブヒドロリンナパジシル酸塩等が挙げられる。
殺菌成分としては、例えば、塩化ベンザルコニウム等が挙げられる。収れん・保護成分としては、例えば、酸化亜鉛等が挙げられる。血行促進成分としては、トコフェロール、酢酸トコフェロール、ニコチン酸ベンジル、ヘパリン類似物質、ポリエチレンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。温感成分としては、例えば、ノナン酸バニリルアミド、カプサイシン、トウガラシ、トウガラシ軟エキス、トウガラシ乾燥エキス等が挙げられる。局所麻酔成分としては、例えば、リドカイン、ベラドンナエキス等が挙げられる。
鎮咳剤としては、例えば、アロクラミド塩酸塩、エプラジノン塩酸塩、カルベタペンタンクエン酸塩、クロペラスチン塩酸塩、クロペラスチンフェンジゾ酸塩、ジブナートナトリウム、ジメモルファンリン酸塩、チペピジンクエン酸塩、チペピジンヒベンズ酸塩等が挙げられる。
ノスカピン類としては、例えば、ノスカピン塩酸塩、ノスカピン等が挙げられる。
気管支拡張剤としては、例えば、トリメトキノール塩酸塩、フェニレフリン塩酸塩、メトキシフェナミン塩酸塩等が挙げられる。
去痰剤としては、例えば、アンモニア・ウイキョウ精、塩化アンモニウム等が挙げられる。
催眠鎮静剤としては、例えば、アリルイソプロピルアセチル尿素やブロムワレリル尿素等が挙げられる。
ビタミン類としては、例えば、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB5、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ヘスペリジン及びその誘導体並びにそれらの塩類等(例えば、チアミン、チアミン塩化物塩酸塩、チアミン硝化物、ジセチアミン塩酸塩、セトチアミン塩酸塩、フルスルチアミン、フルスルチアミン塩酸塩、オクトチアミン、シコチアミン、チアミンジスルフィド、ビスイブチアミン、ビスベンチアミン、プロスルチアミン、ベンフォチアミン、リボフラビン、リボフラビンリン酸エステル、リボフラビン酪酸エステル、リン酸リボフラビンナトリウム、パンテノール、パンテチン、パントテン酸ナトリウム、ピリドキシン塩酸塩、ピリドキサールリン酸エステル、シアノコバラミン、メコバラミン、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カルシウム、ヘスペリジン等)が挙げられる。
胃粘膜保護剤としては、例えば、ゲファルナート、セトラキサート塩酸塩、ソファルコン、テプレノン、メチルメチオニンスルホニウムクロリド等が挙げられる。
制酸剤としては、例えば、アミノ酢酸、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、酸化マグネシウム、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、水酸化アルミナマグネシウム、水酸化アルミニウムゲル、乾燥水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウムの共沈生成物、水酸化アルミニウム・炭酸カルシウム・炭酸マグネシウムの共沈生成物、水酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウムカリウムの共沈生成物、炭酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、沈降炭酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、無水リン酸水素カルシウム、リン酸水素カルシウム、烏賊骨、石決明、ボレイ等が挙げられる。
抗コリン剤としては、例えば、オキシフェンサイクリミン塩酸塩、ジサイクロミン塩酸塩、メチキセン塩酸塩、チペピジウム臭化物、メチルベナクチジウム臭化物、ピレンゼピン塩酸塩、ヨウ化イソプロパミド、ヨウ化ジフェニルピペリジノメチルジオキソラン等が挙げられる。
生薬類としては、例えば、アカメガシワ(赤芽柏)、アセンヤク(阿仙薬)、インヨウカク(淫羊霍)、ウイキョウ(茴香)、ウコン(鬱金)、エンゴサク(延胡索)、オウゴン(黄岑)、オウセイ(黄精)、オウバク(黄柏)、オウヒ(桜皮)、オウレン(黄連)、オンジ (遠志)、ガジュツ(我朮)、カノコソウ(鹿子草)、カミツレ、カロニン(か楼仁)、キキョウ(桔梗)、キョウニン(杏仁)、クコシ(枸杞子)、クコヨウ(枸杞葉)、ケイガイ(荊芥)、ケイヒ(桂皮)、ケツメイシ(決明子)、ゲンチアナ、ゲンノショウコ(現証拠)、コウカ(紅花)、コウブシ(香附子)、ゴオウ(牛黄)、ゴミシ(五味子)、サイシン(細辛)、サンシシ(山梔子)、サンショウ(山椒)、シオン(紫苑)、ジコッピ(地骨皮)、シコン(紫根)、シャクヤク(芍薬)、ジャコウ(麝香)、シャジン(沙参)、シャゼンシ(車前子)、シャゼンソウ(車前草)、獣胆(ユウタン(熊胆)を含む)、ショウキョウ (生姜)、ジリュウ(地竜)、シンイ(辛夷)、セイヨウトチノキ、セキサン(石蒜)、セネガ、センキュウ(川きゅう)、ゼンコ(前胡)、センブリ(千振)、ソウジュツ(蒼朮)、ソウハクヒ(桑白皮)、ソヨウ(蘇葉)、タイサン(大蒜)、チクセツニンジン(竹節人参)、チンピ(陳皮)、トウキ(当帰)、トコン(吐根)、ナンテンジツ(南天実)、ニンジン(人参)、バイモ(貝母)、バクモンドウ(麦門冬)、ハンゲ(半夏)、バンコウカ(番紅花)、ハンピ(反鼻)、ビャクシ(白し)、ビャクジュツ(白朮)、ブクリョウ(茯苓)、ボタンピ(牡丹皮)、ヨウバイヒ(楊梅皮)、ロクジョウ(鹿茸)等の生薬及びこれらの抽出物(エキス、チンキ、乾燥エキス等)等が挙げられる。
漢方処方としては、例えば、ケイシトウ(桂枝湯)、コウソサン(香蘇散)、サイコケイシトウ(柴胡桂枝湯)、ショウサイコトウ(小柴胡湯)、バクモンドウトウ(麦門冬湯)、ハンゲコウボクトウ(半夏厚朴湯)等が挙げられる。
また、本発明において、液状又は半固形状の組成物には、その剤形、投与方法等に応じて医薬品分野、化粧品分野等において用いられる添加物を配合してもよい。こうした添加物としては、例えば、ゲル化剤、多価アルコール、油脂類、乳化剤、可溶化剤、pH調整剤、抗酸化剤、軟化剤、増粘剤、保湿剤、防腐剤、安定化剤、経皮吸収促進剤、矯味剤・甘味剤、粘着剤、粘着付与樹脂、充填剤、架橋剤、基剤等が挙げられる。
ゲル化剤としては、例えば、カルボキシビニルポリマー等のアクリル酸系高分子;ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、メチルセルロース、エチルセルロース等の水溶性あるいは水膨潤性のセルロース系高分子;ポリビニルアルコール;ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、濃グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、マクロゴール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
油脂類としては、例えば、スクワラン、パラフィン、流動パラフィン、軽質流動パラフィン、ワセリン、ゲル化炭化水素等の炭化水素類;ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル等の脂肪酸エステル類;べへニルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール等の高級アルコール類;ベヘニン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸;カルナウバロウ、鯨ロウ、セラック、ホホバ油、ミツロウ、サラシミツロウ、モンタンロウ、ラノリン、精製ラノリン、還元ラノリン等のロウ類;シリコーン油等が挙げられる。
乳化剤としては、例えば、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル、エチレングリコールモノ脂肪酸エステル、グリセリンモノ脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、メチルグルコシド脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル等の多価アルコール脂肪酸エステル又は多価アルコールアルキルエーテル;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロール、ポリオキシエチレンフィトスタノール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のポリオキシエチレンエーテル;ポリオキシエチレンモノ脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールジ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンメチルグルコシド脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン植物油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール等のエーテルエステル等の非イオン性界面活性剤;ラウリル硫酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウムなどのイオン性界面活性剤;オクチルドデカノール等の高級アルコールなどが挙げられる。
可溶化剤としては、例えば、上記の乳化剤として例示した非イオン性界面活性剤又はイオン性界面活性剤に加え、グリセリン、流動パラフィン、クロタミトン、マクロゴール等が挙げられる。
pH調整剤としては、例えば、クエン酸、クエン酸ナトリウム、無水クエン酸、リンゴ酸、マレイン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、酒石酸ナトリウム、乳酸、乳酸カルシウム、乳酸ナトリウム、酢酸、酢酸ナトリウム、氷酢酸等の有機酸又はその塩;塩酸、硫酸、リン酸、リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機酸又はその塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等の水酸化アルカリ;トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等のアミン類等が挙げられる。
抗酸化剤としては、例えば、亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、エリソルビン酸、塩酸システイン、クエン酸、トコフェロール、酢酸トコフェロール、大豆レシチン、没食子酸プロピル等が挙げられる。
軟化剤としては、例えば、アラントイン、アーモンド油、オリブ油、グリセリン、流動パラフィン、スクワラン、スクワレン、精製ラノリン、中鎖脂肪酸トリグリセリド、ナタネ油、ヒマシ油、プロピレングリコール、ポリブテン等が挙げられる。
増粘剤としては、例えば、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、コロイド性ケイ酸アルミニウム、キサンタンガム、ローカストビーンガム、トラガントガム、グァーガム、ゼラチン、アラビアゴム、アルギン酸、アルブミン等が挙げられる。
保湿剤としては、ヒアルロン酸ナトリウム、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、尿素、ショ糖、エリスリトール、ソルビトール、精製水等が挙げられる。
防腐剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸ベンジル、安息香酸ナトリウム、安息香酸、安息香酸ベンジル、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、アミノエチルスルホン酸等が挙げられる。
安定化剤としては、例えば、アジピン酸、アスコルビン酸、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、塩化ナトリウム、硬化油、システイン、ベンジルアルコール、ジブチルヒドロキシトルエン、軽質無水ケイ酸、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン等が挙げられる。
経皮吸収促進剤としては、例えば、アジピン酸ジイソプロピル等の脂肪酸エステル類が挙げられる。
矯味剤・甘味剤としては、例えば、アセスルファムカリウム、ステビア、ソーマチン、スクラロース、パノース、トレハロース、エリスリトール、ラクチトール、還元パラチノース、カップリングシュガー、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、パラチノースオリゴ糖、ラフィノース、アスパルテーム、果糖、キシリトール、黒砂糖、サッカリン若しくはその塩、ソルビトール、乳糖、白糖、ハチミツ、ブドウ糖、マルチトール、マルトース、マンニトール、水アメ等が挙げられる。
粘着剤としては、例えば、アクリル酸・アクリル酸オクチルエステル共重合体、アクリル酸エステル・酢酸ビニル共重合体、アクリル酸2-エチルヘキシル・ビニルピロリドン共重合体溶液、アクリル酸2-エチルヘキシル・メタクリル酸2-エチルヘキシル・メタクリル酸ドデシル共重合体溶液、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー分散液、アクリル酸メチル・アクリル酸2-エチルヘキシル共重合体樹脂エマルジョン、アクリル樹脂アルカノールアミン溶液、メタクリル酸・アクリル酸n-ブチルコポリマー、アクリル酸シルクフィブロイン共重合樹脂、アクリル酸デンプン300、アクリル酸デンプン1000、アクリル酸ブチル・メタクリル酸2-エチルヘキシル・ジアセトンアクリルアミド共重合体、アクリル酸ブチル・メタクリル酸2-ヒドロキシエチル・ジアセトンアクリルアミド共重合体、アクリル酸ブチル・アクリル酸エチル・メタクリル酸2-ヒドロキシエチル・ジアセトンアクリルアミド共重合体、アクリル酸ブチル・アクリル酸2-エチルヘキシル・メタクリル酸2-ヒドロキシエチル・ジアセトンアクリルアミド共重合体、アクリル酸イソノニル・メタクリル酸2-ヒドロキシエチル・ジアセトンアクリルアミド共重合体、アクリル酸2-エチルヘキシル・メタクリル酸2-ヒドロキシエチル・ジアセトンアクリルアミド共重合体、アクリル酸ブチル・アクリル酸エチル・メタクリル酸3-ヒドロキシプロピル・メタクリル酸2-ヒドロキシエチル・ジアセトンアクリルアミド共重合体、アクリル酸ブチル・アクリル酸エチル・メタクリル酸3-ヒドロキシプロピル・ジアセトンアクリルアミド共重合体等のアクリル系粘着剤;シスイソプレンゴム、スチレンイソプレンゴム、シスポリイソプレンゴム、ハイシスポリイソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、クロロプレンゴム、ポリブテン、天然ゴムラテックス、SBR合成ラテックス等の合成ゴム系粘着剤の他、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸部分中和物、N-ビニルアセトアミド・アクリル酸ナトリウム共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、アラビアゴム等に加えて、これらをアルミニウム、亜鉛、マグネシウム、カルシウム等の金属塩で架橋したもの等のパップ剤基剤が挙げられる。
粘着付与樹脂としては、例えば、ロジン、水素添加ロジングリセリンエステル、エステルガム、マレイン化ロジングリセリンエステル、テルペン樹脂、石油樹脂、脂環族飽和炭化水素樹脂、脂肪族炭化水素樹脂等が挙げられる。
充填剤としては、例えば、カオリン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化鉄、ステアリン酸亜鉛、タルク、炭酸カルシウム、シリカ等が挙げられる。
架橋剤としては、例えば、乾燥水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウムマグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロサルタイト、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート等が挙げられる。
基剤としては、例えば、エチルセルロース、カラギーナン、カルメロースナトリウム、カンテン、キサンタンガム、ベントナイト、モンモリナイト、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、パルミチン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン等が挙げられる。
本発明において、液状又は半固形状の組成物が適用される剤形は特に限定されるものではなく、その利用目的等に応じて、例えば、第十七改正日本薬局方 製剤総則等に記載の剤形から適宜選択できる。こうした剤形としては、具体的には例えば、皮膚等に適用する製剤(外用液剤、スプレー剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、貼付剤等)、経口投与する製剤(経口液剤、シロップ剤、経口ゼリー剤等)などの、第十七改正日本薬局方 製剤総則に記載の剤形が挙げられる。なお、外用液剤としては例えば、リニメント剤、ローション剤等が、スプレー剤としては例えば、外用エアゾール剤、ポンプスプレー剤等が、貼付剤としては例えば、テープ剤、パップ剤等が挙げられる。なお、液状又は半固形状の組成物を具体的な剤形として製剤化する場合においては、剤形に応じて適宜、液状又は半固形状の組成物を容器(例えば、ボトル状容器、チューブ状容器、シート状容器、スプレー剤用容器等)に収容する、液状又は半固形状の組成物を支持体に展延して成形する、噴射剤と混合したうえでエアゾール缶に収容する等、各剤形について公知の手段を適用すればよい。
本発明において、液状又は半固形状の組成物の剤形としては、外用液剤、スプレー剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤及び貼付剤よりなる群から選ばれる剤形であるのが好ましく、リニメント剤、ローション剤、外用エアゾール剤、ポンプスプレー剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、テープ剤及びパップ剤よりなる群から選ばれる剤形であるのがより好ましく、ローション剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤及びパップ剤よりなる群から選ばれる剤形であるのが特に好ましい。
本発明において、液状又は半固形状の組成物の製造方法は特に限定されず、配合する成分の種類や量、組成物の性状、剤形、投与経路や用途等に応じて、例えば第十七改正日本薬局方 製剤総則等に記載の公知の方法により製造することができる。
本発明において、液状又は半固形状の組成物の投与方法・適用方法は特に限定されず、経口及び経皮、経膣等の非経口が挙げられる。本発明においては、液状又は半固形状の組成物の特性(患部の形状に応じて組成物を柔軟に塗布・貼付させ、組成物の患部との確実な接触によって持続的な薬物吸収を可能にする観点)から、非経口が好ましく、経皮投与が特に好ましい。
本発明において、液状又は半固形状の組成物は、NSAIDの一種であるインドメタシン又はその塩を含有することから、医療用医薬品やOTC医薬品として用いることができ、具体的には例えば外用消炎鎮痛剤;解熱鎮痛薬等の内服薬等として有用である。
次に、「方法」の態様の発明について以下に説明する。
本発明は、次の成分(A):
(A)インドメタシン又はその塩;
を含有する液状又は半固形状の組成物に、次の成分(B):
(B)ウサギギク属の植物又はその抽出物;
を含有せしめる工程を含む、組成物中のインドメタシン又はその塩の安定化方法(好適には、組成物中のインドメタシン又はその塩の含量低下の抑制方法)にも関する。
斯かる態様の発明において、成分(A)を配合する工程、成分(B)を配合する工程の順序は特に限定されず、成分(A)及び(B)を含有する液状又は半固形状の組成物が直接的又は間接的に作出されればよい。
なお、斯かる態様の発明において、各種文言の意義、各成分の配合量等は全て上記した本発明の「組成物」について説明したのと同様である。
本明細書は、以上の実施形態に関連して、例えば以下に例示される発明を開示するが、これらに何ら限定されるものではない。
[1] 次の成分(A)及び(B):
(A)インドメタシン又はその塩;
(B)ウサギギク属の植物又はその抽出物;
を含有する、液状又は半固形状の組成物。
[2] 成分(A)が、インドメタシンである、[1]記載の組成物。
[3] 成分(B)が、Arnica montana、Arnica chamissonis、Arnica fulgens、Arnica cordifolia、Arnica latifolia、Arnica longifolia及びArnica sachalinensis並びにそれらの抽出物よりなる群から選ばれる1種以上である、[1]又は[2]記載の組成物。
[4] 成分(B)が、アルニカ又はその抽出物である、[1]又は[2]記載の組成物。
[5] 成分(B)が、アルニカ、アルニカチンキ及びアルニカエキスよりなる群から選ばれる1種以上である、[1]又は[2]記載の組成物。
[6] 含水組成物である、[1]~[5]のいずれか記載の組成物。
[7] さらに、低級アルコールを含有する、[1]~[6]のいずれか記載の組成物。
[8] 低級アルコールが、エタノール及びイソプロパノールよりなる群から選ばれる1種以上である、[7]記載の組成物。
[9] さらに、次の成分(C):
(C)テルペン類;
を含有する、[1]~[8]のいずれか記載の組成物。
[10] 成分(C)が、イソボルネオール、イロン、オシメン、カルベオール、カルボタナセトン、カルボメントン、カルボン、カレン、カロン、カンフェン、カンフル、ゲラニオール、サビネン、サフラナール、シクロシトラール、シトラール、シトロネラール、シトロネル酸、シトロネロール、シネオール、シメン、シルベストレン、チモール、イソツジョール、ツジョン、テルピネオール、テルピネン、テルピノレン、トリシクレン、ネロール、ピネン、ピノカンフェオール、ピノール、ピペリテノン、フェランドラール、フェランドレン、フェンチェン、フェンチルアルコール、ペリリルアルコール、ペリルアルデヒド、ボルネオール、ミルセン、メントール、メントン、ヨノール、ヨノン、リナロール及びリモネンよりなる群から選ばれる1種以上である、[9]記載の組成物。
[11] 成分(C)が、メントールである、[9]記載の組成物。
[12] 外用液剤、スプレー剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、貼付剤、経口液剤、シロップ剤及び経口ゼリー剤よりなる群から選ばれる剤形である、[1]~[11]のいずれか記載の組成物。
[13] 外用液剤、スプレー剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤及び貼付剤よりなる群から選ばれる剤形である、[1]~[11]のいずれか記載の組成物。
[14] リニメント剤、ローション剤、外用エアゾール剤、ポンプスプレー剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、テープ剤及びパップ剤よりなる群から選ばれる剤形である、[1]~[11]のいずれか記載の組成物。
[15] ローション剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤及びパップ剤よりなる群から選ばれる剤形である、[1]~[11]のいずれか記載の組成物。
[16] 次の成分(A):
(A)インドメタシン又はその塩;
を含有する液状又は半固形状の組成物に、次の成分(B):
(B)ウサギギク属の植物又はその抽出物;
を含有せしめる工程を含む、組成物中のインドメタシン又はその塩の安定化方法(好適には、組成物中のインドメタシン又はその塩の含量低下の抑制方法)。
[17] 成分(A)が、インドメタシンである、[16]記載の方法。
[18] 成分(B)が、Arnica montana、Arnica chamissonis、Arnica fulgens、Arnica cordifolia、Arnica latifolia、Arnica longifolia及びArnica sachalinensis並びにそれらの抽出物よりなる群から選ばれる1種以上である、[16]又は[17]記載の方法。
[19] 成分(B)が、アルニカ又はその抽出物である、[16]又は[17]記載の方法。
[20] 成分(B)が、アルニカ、アルニカチンキ及びアルニカエキスよりなる群から選ばれる1種以上である、[16]又は[17]記載の方法。
[21] 組成物が、含水組成物である、[16]~[20]のいずれか記載の方法。
[22] 組成物が、低級アルコールを更に含有するものである、[16]~[21]のいずれか記載の方法。
[23] 低級アルコールが、エタノール及びイソプロパノールよりなる群から選ばれる1種以上である、[22]記載の方法。
[24] さらに、次の成分(C):
(C)テルペン類;
を含有せしめる工程を含む、[16]~[23]のいずれか記載の方法(斯かる態様の発明において、成分(A)を配合する工程、成分(B)を配合する工程、成分(C)を配合する工程の順序は特に限定されず、成分(A)、成分(B)及び成分(C)を含有する液状又は半固形状の組成物が直接的に又は間接的に作出されればよい。)。
[25] 成分(C)が、イソボルネオール、イロン、オシメン、カルベオール、カルボタナセトン、カルボメントン、カルボン、カレン、カロン、カンフェン、カンフル、ゲラニオール、サビネン、サフラナール、シクロシトラール、シトラール、シトロネラール、シトロネル酸、シトロネロール、シネオール、シメン、シルベストレン、チモール、イソツジョール、ツジョン、テルピネオール、テルピネン、テルピノレン、トリシクレン、ネロール、ピネン、ピノカンフェオール、ピノール、ピペリテノン、フェランドラール、フェランドレン、フェンチェン、フェンチルアルコール、ペリリルアルコール、ペリルアルデヒド、ボルネオール、ミルセン、メントール、メントン、ヨノール、ヨノン、リナロール及びリモネンよりなる群から選ばれる1種以上である、[24]記載の方法。
[26] 成分(C)が、メントールである、[24]記載の方法。
以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
[試験例1]保存試験
全量100g当りに表1に示す成分及び分量を含有する液状の組成物を調製した。
得られた各種の組成物をそれぞれガラス瓶に入れ、以下の4条件(条件1:50℃で2週間、条件2:50℃で1ヶ月間、条件3:60℃で2週間、条件4:60℃で1ヶ月間)にて暗所保存した。保存前後の組成物中のインドメタシンの含量を、HPLC装置を用いて内標準法により定量した。得られた測定値より、各種組成物の各保存条件での保存後におけるインドメタシンの含量を、試験開始時における含量を100%としたときの相対値(残存率:%)として評価した。そして、得られた各保存条件におけるインドメタシンの残存率から、熱力学的解析により、25℃で36ヶ月間保存した場合のインドメタシンの残存率を算出した。
結果を表1に示す。
Figure 0007260992000001
表1記載の結果に示されるように、アルニカチンキを配合していない比較例1の組成物では25℃、36ヶ月保存後のインドメタシンの残存率は75.5%であり、インドメタシンの含量が大きく低下しているのに対し、アルニカチンキを配合した実施例1の組成物では残存率が94.2%であり、インドメタシンの含量低下が抑制されていた。
以上の試験結果より、インドメタシン又はその塩を含有する液状又は半固形状の組成物に、さらにアルニカチンキに代表されるウサギギク属の植物又はその抽出物を含有せしめることにより、インドメタシンの経時的な含量低下が抑制されることが明らかとなった。
また、アルニカチンキを配合せず、l-メントールのみ配合した比較例2の組成物では25℃、36ヶ月保存後のインドメタシンの残存率は60.1%であり、アルニカチンキ、l-メントールをともに配合しない比較例1の組成物(75.5%)と比較してもさらにインドメタシンの含量が大きく低下しており、l-メントールのみの配合ではインドメタシンの含量をより低下させることが明らかとなった。
一方、アルニカチンキとl-メントールを組み合わせて配合した実施例2の組成物では25℃、36ヶ月保存後のインドメタシンの残存率は95.7%であり、アルニカチンキのみ配合した実施例1の組成物(94.2%)と比較してもより一層インドメタシンの経時的な含量低下が抑制されることが明らかとなった。
以上の試験結果より、l-メントールに代表されるテルペン類は、そのもの単独ではインドメタシンの含量を低下させるにも拘わらず、ウサギギク属の植物又はその抽出物と組み合わせてインドメタシン又はその塩を含有する液状又は半固形状の組成物に含有せしめた場合には、インドメタシンの経時的な含量低下をより一層抑制することが明らかとなった。
以下に、医薬製剤の製造例を示す。
製造例1(ローション剤)
常法により、下記表2~3に記載の成分及び分量(g)を全量100mL中に含有する液状の組成物(処方例1~8)を製造し、この組成物を、ポリプロピレン製の容器本体の口部にスポンジ状のポリウレタン製塗布部材を装着したボトル容器に収容し、それぞれ製造例1-1~1-8の医薬製剤(ローション剤)とした。
Figure 0007260992000002
Figure 0007260992000003
製造例2(ゲル剤)
常法により、下記表4~5に記載の成分及び分量(g)を全量100mL中に含有する半固形状の組成物(処方例9~16)を製造した。低密度ポリエチレン製のフィルムを最内層としてその外側(中間層)にアルミニウム箔、さらにその外側に低密度ポリエチレン製のフィルムを積層したラミネートフィルム製のチューブ容器(ラミネートチューブ)を準備し、この容器に上記半固形状の組成物を収容し、それぞれ製造例2-1~2-8の医薬製剤(ゲル剤)とした。
Figure 0007260992000004
Figure 0007260992000005
製造例3(軟膏剤)
常法により、下記表6~7に記載の成分及び分量(g)を全量100g中に含有する半固形状の組成物(処方例17~24)を製造した。高密度ポリエチレン製のフィルムを最内層としてその外側(中間層)にポリエチレンテレフタレート製のフィルム、さらにその外側に高密度ポリエチレン製のフィルムを積層したラミネートフィルム製のチューブ容器(ラミネートチューブ)を準備し、この容器に上記半固形状の組成物を収容し、それぞれ製造例3-1~3-8の医薬製剤(軟膏剤)とした。
Figure 0007260992000006
Figure 0007260992000007
製造例4(クリーム剤)
常法により、下記表8~9に記載の成分及び分量(g)を全量100mL中に含有する半固形状の組成物(処方例25~32)を製造した。低密度ポリエチレン製のフィルムを最内層としてその外側(中間層)にナイロン製のフィルム、さらにその外側に低密度ポリエチレン製のフィルムを積層したラミネートフィルム製のチューブ容器(ラミネートチューブ)を準備し、この容器に上記半固形状の組成物を収容し、それぞれ製造例4-1~4-8の医薬製剤(クリーム剤)とした。
Figure 0007260992000008
Figure 0007260992000009
製造例5(パップ剤)
常法により、下記表10~11に記載の成分及び分量(g)を全量100g中に含有する半固形状の組成物(処方例33~40)を製造し、PETフィルム上に均一に塗工し、ポリエステル製の不織布と貼合して粘着シートを作製した。この粘着シートを、70mm×100mmに裁断しアルミニウム包材にて収容し、それぞれ製造例5-1~5-8の医薬製剤(パップ剤)とした。
Figure 0007260992000010
Figure 0007260992000011
製造例6(テープ剤)
常法により、下記表12~13に記載の成分及び分量(g)を全量100g中に含有する半固形状の組成物(処方例41~48)を製造し、PETフィルム上に均一に塗工し、ポリエステル製の不織布と貼合して粘着シートを作製した。この粘着シートを、70mm×100mmに裁断しアルミニウム包材にて収容し、それぞれ製造例6-1~6-8の医薬製剤(テープ剤)とした。
Figure 0007260992000012
Figure 0007260992000013
製造例7~12
製造例1の各種ローション剤、製造例2の各種ゲル剤、製造例3の各種軟膏剤、製造例4の各種クリーム剤、製造例5の各種パップ剤、製造例6の各種テープ剤において、アルニカチンキの代わりに同量の原生薬換算量のアルニカエキス(アルニカの70%メタノール製エキス)を用いたほかは同様の方法により、製造例7の各種ローション剤、製造例8の各種ゲル剤、製造例9の各種軟膏剤、製造例10の各種クリーム剤、製造例11の各種パップ剤、製造例12の各種テープ剤を製造した。
本発明によれば、液状又は半固形状の組成物中の、インドメタシンの経時的な含量低下を抑制できる。従って、安定性に優れた、インドメタシン又はその塩を含有する医薬を提供することができ、医薬品産業等において好適に利用できる。

Claims (6)

  1. 次の成分(A)及び(B):
    (A)インドメタシン又はその塩;
    (B)ウサギギク属の植物又はその抽出物;
    を含有する、液状又は半固形状の含水組成物。
  2. 成分(B)が、アルニカ又はその抽出物である、請求項1に記載の組成物。
  3. 成分(B)が、アルニカ、アルニカチンキ又はアルニカエキスである、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. さらに、次の成分(C):
    (C)テルペン類;
    を含有する、請求項1~のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 成分(C)が、メントールである、請求項に記載の組成物。
  6. リニメント剤、ローション剤、外用エアゾール剤、ポンプスプレー剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、テープ剤、パップ剤、経口液剤、シロップ剤及び経口ゼリー剤よりなる群から選ばれる剤形である、請求項1~のいずれか1項に記載の組成物。
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