JP7256753B2 - 大単結晶ダイヤモンドおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、大単結晶ダイヤモンドおよびその製造方法に関する。
ダイヤモンドは、これらの結晶品質が最も高くかつ物理的、光学的、および誘電特性が極めて高いことで周知である。しかしながら、ダイヤモンドの希少性および一様な品質を備えた大きなダイヤモンドの利用性の制限は常に、種々の用途のための主流リソースとしてのその潜在的可能性の障害となっていた。
希少性は、ダイヤモンド成長業界によって改善された。現時点においては、成長方法の2つの主要な形式としては、高圧高温(HPHT)成長法と化学気相成長または蒸着(CVD)成長方法が挙げられる。
ダイヤモンドの希少性の改善にもかかわらず、一様な品質を備えた大きなダイヤモンドの利用性の制限は、依然として解決されるべきである。これは、大面積単結晶ダイヤモンドが今までのところ1センチメートル(cm)×1cm未満の面積を有するに過ぎないという現代における事実から判断したときに明白である。
大面積CVD単結晶ダイヤモンドを成長させる際の困難な問題のうちの1つは、大単結晶ダイヤモンド基材の非利用性(または利用性の制限)である。この困難な問題を解決するための既知の方法は、ほぼ同じ高さの幾つかの利用可能な単結晶ダイヤモンド基材をモザイクフォーメーションで組み立て、次にCVD成長方法を用いて成長させることである。しかしながら、かかる成長方法は、1つまたは2つ以上の欠陥、例えば非エピタキシャル結晶子、熱分解カーボンおよび/または2つの単結晶ダイヤモンド基材相互間のインターフェースのところのヒロック(hillock)を生じさせる。これら欠陥は、ダイヤモンドの成長につれて数が増え、その結果、2つの単結晶ダイヤモンド基材のインターフェースのところの単結晶ダイヤモンドに大きな応力が加わる(または、多結晶ダイヤモンド材料がさらに劣化する)。成長した大面積CVD単結晶ダイヤモンド上のかかる大きな応力が加わった単結晶インターフェースまたは多結晶インターフェースは、これらダイヤモンドを熱化学的研磨だけに制限する場合があり、しかも機械的研磨を用いた加工を完全にできなくする。
さらに、所望の数の単結晶ダイヤモンド基材がモザイクフォーメーションで配置した後の成長のために一様な基材特性を有する所望の数の単結晶ダイヤモンド基材を得ることもまた困難である。これらの基材が一様な品質およびほぼ同じ厚さのものでない場合、基材相互間の小さな応力を達成することは困難であろう。
上述の理由で、しかも強い技術の追求にもかかわらず、実用的用途向けに採用できる一様な品質を備えた大面積単結晶ダイヤモンドは、依然として利用可能ではない。
本発明の一実施形態によれば、大単結晶ダイヤモンドを製造する方法であって、(i)2つまたは3つ以上の単結晶ダイヤモンド基材をダイヤモンド成長チャンバ内に互いに隣接して配置するステップを含み、各単結晶ダイヤモンド基材は、互いに異なる結晶方位を有する少なくとも2つの互いに隣り合う表面を備え、(ii)ダイヤモンド成長プロセスを用いて単結晶ダイヤモンド基材を上方成長方向ならびに側方成長方向に成長させるステップを含むことを特徴とする方法が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、単結晶化学気相成長(CVD)ダイヤモンドであって、6ミリメートル(mm)を超える少なくとも1つのエッジを備えた表面を有し、表面は、6mmを超える表面のエッジに垂直に延びる少なくとも1つの応力ゾーンを備えていることを特徴とする単結晶CVDダイヤモンドが提供される。
次に、本発明を良好に理解するためそして本発明をどのように実施することができるかについて示すために、添付の図面を参照して本発明を例示としてのみ説明する。
本発明の一実施形態に係る例示の成長したダイヤモンドの例示の平面図および側面図である。 本発明の一実施形態に係る隣り合うダイヤモンド相互間の境界部のところの例示の表面形態実施形態を示す図(A)および本発明の一実施形態に従って6つの互いに異なる箇所における例示の成長ダイヤモンドに関する例示のラマン線幅分析チャートを示す図(B)である。 本発明の一実施形態に従って成長前におけるアレイ状フォーメーションで配列された例示の単結晶ダイヤモンドプレートを示す図である。 本発明の一実施形態に従って一次元アレイ状フォーメーションにおけるダイヤモンド基材の例示の配列状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る例示の単結晶ダイヤモンド基材を示す図である。 本発明の一実施形態に従って断面水平面に沿う2つの基材の成長方向を示す図である。 本発明の一実施形態に従ってそれぞれ{111}および{113}の結晶方位を有する大型基材を示す図(A,B)である。 本発明の一実施形態に係る大きなプレート状単結晶ダイヤモンドを製造する例示の方法の流れ図を示す図である。
本発明の一実施形態によれば、大単結晶ダイヤモンド(成長ダイヤモンドとも呼ばれる場合がある)を製造する方法であって、2つまたは3つ以上の単結晶ダイヤモンド基材をダイヤモンド成長チャンバ内に互いに隣接して配置するステップを含み、各単結晶ダイヤモンド基材は、互いに異なる結晶方位を有する少なくとも2つの互いに隣り合う表面を備え、この製造方法は、ダイヤモンド成長プロセスを用いて単結晶ダイヤモンド基材を上方成長方向ならびに側方成長方向に成長させるステップをさらに含む。一実施形態では、2つの隣り合う表面は、第1の表面と追加の表面か、第2の表面と追加の表面か、追加の表面と別の追加の表面、もしくは別の表面に隣接した任意の表面かのいずれかと称される場合がある。上述のことに加えて、2つまたは3つ以上の単結晶ダイヤモンド基材の隣り合う表面は、互いに接触状態にある表面と呼ばれる場合がある。
2つまたは3つ以上の単結晶ダイヤモンド基材が単結晶ダイヤモンド基材の1つまたは2つ以上の追加の表面のところで互いに隣接して位置している場合、隣接した側面は、同一の結晶方位または所定の範囲の許容誤差を備えたほぼ同じ結晶方位を有する。追加の表面は、側面であるのが良い。
単結晶ダイヤモンド基材の各々は、単結晶方位を備えた表面を有しかつ成長面として機能する。第1の表面は、頂面であるのが良い。単結晶ダイヤモンド基材の各々は、第2の表面を有し、この第2の表面は、底面であるのが良い。単結晶ダイヤモンド基材の各々は、同一の厚さまたは互いに所定の範囲の許容誤差を備えたほぼ同じ厚さを有する。加うるに、単結晶ダイヤモンド基材の各々は、所定の範囲の表面粗さを有する。
単結晶ダイヤモンド基材を最初に、ダイヤモンド成長プロセスを作動させることができるチャンバ内に配置する。ダイヤモンド成長プロセスは、化学気相成長または蒸着(CVD)ダイヤモンド成長プロセスであるのが良い。単結晶ダイヤモンド基材の少なくとも1つの追加の表面が少なくとも1つの他方の単結晶ダイヤモンド基材の少なくとも1つの追加の表面と接触状態にあるよう単結晶ダイヤモンド基材を配置する。接触状態にある追加の表面を接触状態にはない追加の表面によって境界づけ、追加の表面は、互いに同一の、類似のまたは互いに異なる結晶方位を有する。接触状態にある側面は、「接触」面とも称される場合があり、接触状態にない側面は、「非接触」側面とも称される場合がある。
ダイヤモンド成長プロセス中、単結晶ダイヤモンド基材は、適当な動作条件を受け、かかる条件としては、例えば700℃から1200℃までの温度範囲が挙げられる。単結晶ダイヤモンド基材は、頂面のところで上方成長を生じ、その結果、単一の成長層が互いに隣接させた単一のダイヤモンド基材の頂部上に形成されるようになる。
それと同時に、単結晶ダイヤモンド基材は、側面のところでは側方成長をも生じ、その結果、接触側面は、互いに融合し、その結果、単一の拡大頂面領域ならびに均一の品質を備えた1つの大単結晶ダイヤモンド基材が形成される。接触側面の融合は、接触側面の融合インターフェースに沿って応力パターンを生じさせる。
制御されたダイヤモンド成長プロセスは、sp3結合立方晶ダイヤモンド構造体の形成に有利であるが欠陥(例えば、非エピタキシャル結晶子、熱分解カーボン、ヒロックまたは任意他の結晶成長)の形成には不利である結晶成長形成を考慮に入れている。したがって、2つまたは3つ以上の単結晶ダイヤモンド基材を互いに隣接して配置すると、この制御された成長は、これら基材の融合インターフェースのところに比較的小さな応力を有する大単結晶ダイヤモンドを形成する。かかる比較的小さな応力領域は、単結晶ダイヤモンド基材の融合インターフェースのところでのX線結晶学的測定法および/またはラマン測定法を用いて確認できる。
本発明の別の実施形態によれば、単結晶化学気相成長(CVD)ダイヤモンドは、6ミリメートル(mm)を超える少なくとも1つのエッジを備えた表面(すなわち、頂面)を有し、この表面は、6mmを超える表面のエッジに垂直に延びる少なくとも1つの応力ゾーンを呈する。
応力ゾーンは、少なくとも1つのエッジの長さをNで除算した値のところまで延び、このNの値は、1よりも大きい整数である。この表面のところの応力の測定値は、追加の表面(すなわち、底面)に加わる応力の測定値未満である。この応力は、単結晶CVDダイヤモンドの他の領域と比較して、応力ゾーン周りの方が大きい。この表面および追加の表面は、{100}という結晶方位を有する。単結晶CVDダイヤモンドは、少なくとも0.1mmの厚さを有する。理解されるべきこととして、X線トポグラフィー画像化および交差分極顕微鏡検査から成る選択された画像化方法のうちの一方を用いて提示できる。一実施形態では、応力ゾーン内の応力は、単結晶CVDダイヤモンドに対する機械的研磨を可能にするほど低い。ラマン分析法を用いて測定したときの応力パターンゾーン内の応力は、3.3cm-1から3.8cm-1までの範囲にあるラマン線幅を生じさせる。
大面積単結晶ダイヤモンドは、融合インターフェースに沿って応力ゾーンを呈する。かかる応力ゾーンは、単結晶ダイヤモンド基材の隣接の側面を融合させ、そしてこの上にダイヤモンド成長を続行させた結果である。融合インターフェース内の応力は、隣り合う基材のそれぞれの上における単結晶ダイヤモンド成長のバルク内の内部応力値と同じほど低いのが良く、または単結晶ダイヤモンドの隣り合う領域内の応力値よりも高いが単結晶ダイヤモンドの任意の既知の成長後の加工を可能にするほど低いのが良い。特に、この方法は、機械的に研磨される必要のある大面積ダイヤモンドにとって有利である。応力が融合インターフェースのところで小さいので、機械的研磨は、ダイヤモンドの表面上に新たな欠陥を生じさせることはない。
本発明は、追加の実施形態によってさらに理解できる。
一実施形態では、単結晶ダイヤモンド基材は、頂面、底面、および4つの側面で構成されている。頂面および底面は、{100}結晶方位を有する。4つの側面は、{100}結晶方位を有し、4つの側面の各々は、{110}結晶方位を備えた追加の側面によって境界づけられる。4つの側面および追加の側面は、少なくとも0.1mmという単結晶ダイヤモンド基材の厚さを定める。最初に、単結晶ダイヤモンド基材を化学気相成長(CVD)チャンバ内に配置する。単結晶ダイヤモンド基材を単結晶ダイヤモンド基材の少なくとも1つの側面が別の単結晶ダイヤモンド基材の少なくとも1つの側面と接触関係をなすよう配置する。接触側面は、{100}結晶方位を有し、非接触側面は、{110}結晶方位を有する。CVDプロセス中、単結晶ダイヤモンド基材は、適当な成長条件を受ける。非接触側面の{110}結晶方位に起因して、{100}結晶方位を備えた側面は、CVD成長プロセスを受けると、成長して「想像上の」先端部(すなわち、ピラミッド形構造の形成に類似している)に収斂する。換言すると、単結晶ダイヤモンド基材は、{110}の結晶方位を有する側部に平行な方向に成長する。制御されたCVD成長は、sp3結合立方晶ダイヤモンド構造体の形成に有利であるが欠陥(例えば、非エピタキシャル結晶子、熱分解カーボン、ヒロックまたは任意他の結晶成長)の形成には不利である結晶成長形成を考慮に入れている。したがって、2つまたは3つ以上の単結晶ダイヤモンド基材を互いに隣接して配置すると、この制御された成長は、これら基材の融合インターフェースのところに比較的小さな応力を有する大面積単結晶ダイヤモンドを形成する。かかる比較的小さな応力領域は、単結晶ダイヤモンド基材の融合インターフェースのところでのX線結晶学的測定法および/またはラマン測定法を用いて確認できる。
「想像上の」先端部に収斂する仕方での単結晶ダイヤモンド基材の制御成長とは別に、2つの隣り合う単結晶ダイヤモンド基材を融合させるインターフェースのところの応力は、同一のかつ一様な品質の基材を選択することによって減少する。一実施形態では、単結晶ダイヤモンド基材は、その高さ、結晶方位、欠陥密度、欠陥存在場所などの面で一様であるのが良い。理解されるべきこととして、非一様な単結晶ダイヤモンド基材は、2つの隣り合って配置された単結晶ダイヤモンド基材相互間の融合インターフェースのところの応力を悪化させる場合がある。したがって、一実施形態では、単結晶ダイヤモンド基材の選択および調製方法は、本質的に、互いに類似しかつ一様な品質の単結晶ダイヤモンド基材を融合させるのを助けることができる。これら基材は、同一の結晶方位または3°、好ましくは2°、より好ましくは1°の最大許容方位偏差を有するほぼ同じ結晶方位を有する側面の形態をした接触追加表面を有するべきである。結晶方位のかかる測定は、ラウェ法によって達成できる。さらに、単結晶ダイヤモンド基材は、15μm未満、好ましくは10μm未満、より好ましくは5μm未満の各基材相互間の厚さのばらつきを有するに過ぎないのが良い。同一かつ一様な品質の単結晶ダイヤモンド基材の選択はまた、厚手のかつ大面積の単結晶ダイヤモンドを成長させる目的上、必要不可欠である。
図1は、本発明の一実施形態に係る大単結晶ダイヤモンド(成長ダイヤモンド)の平面図および側面図である。一実施形態では、化学気相成長(CVD)プロセスを用いて成長ダイヤモンド110を成長させるのが良い。かかる成長ダイヤモンド110をCVDダイヤモンドとも言う場合がある。成長ダイヤモンド110は、単結晶ダイヤモンドであるのが良い。一実施形態では、成長ダイヤモンド110は、タイプIIa単結晶ダイヤモンドである。
成長ダイヤモンド110は、寸法を有するそのエッジによって画定される。一実施形態では、成長ダイヤモンド110の平面図は、寸法XおよびYを有するエッジによって画定される。図1では、成長ダイヤモンド110の寸法Xは、6ミリメートル(mm)である。成長ダイヤモンド110の寸法Yは、3mmである。別の実施形態では、成長ダイヤモンドの寸法Xおよび寸法Yは、それぞれ、6mmおよび3mmを超える(図示せず)のが良い。
成長ダイヤモンド110の側面図には、追加の寸法Zが示されている。理解されるべきこととして、寸法Zを成長ダイヤモンド110の厚さとも言う場合がある。図1では、成長ダイヤモンド110の寸法Zは、1mmである。別の実施形態では、成長ダイヤモンドの寸法Zは、0.1mmを超える任意の値であって良い。
図1の平面図はまた、成長ダイヤモンド110内の2つの応力ゾーン120,130を示している。応力ゾーン120は、寸法Yによって定められかつ寸法Xによって定められたエッジから垂直に延びるエッジに平行である。応力パターン線130は、寸法Xによって定められかつ寸法Yによって定められたエッジから垂直に延びるエッジに平行である。
2本の応力パターン線120,130は、4つのダイヤモンド基材が成長ダイヤモンド110を成長させるために用いられたので形成されている。これら4つのダイヤモンド基材は、二次元アレイ状フォーメーション(すなわち、2×2アレイ状フォーメーション)で配置されている。次の図全体を通じてそれ以上の詳細が提供される。理解されるべきこととして、多数の応力パターン線は、多数のダイヤモンド基材が大きなプレート状ダイヤモンドを成長させるために用いられた場合に形成されることがある。かかる応力ゾーンの長さおよび方位は、ダイヤモンド基材の配置状態およびこれらの形状によってのみ限定される。
応力ゾーン120,130は、各ダイヤモンド基材が互いに異なる結晶面(例えば、{100}および{110}結晶方位面)の隣り合う側部を有する。応力ゾーン120,130は、収斂して隣り合う基材の境界部に沿って著しく大きな応力を生じさせるダイヤモンド結晶成長を反映している。
成長ダイヤモンド110の側面図もまた、応力ゾーン120を示している。一実施形態では、応力は、応力ゾーン120に沿って上方成長方向に動くにつれて変化する。例えば、応力ゾーン120に沿って、表面112の近傍の応力は、表面111の近傍の応力よりも大きい。別の実施形態では、これまたこれらゾーン120に沿って、表面111の近傍の応力は、表面112の近傍の応力よりも大きい。応力は、基材が成長に先立って互いに隣接して配置された基材側部の近くの表面(表面111か112かのいずれか)の近傍で最も大きい。しかしながら、最も大きな応力は、依然として、成長後加工、特に機械的研磨を実施可能にするのに足るほど低いであろう。応力は、応力ゾーン120に基材を有する側部から遠ざかってかつZ寸法に沿って(すなわち、上方成長方向に)動くにつれて次第に減少する。応力は、応力が成長ダイヤモンド110のバルクの内部応力にほぼ等しくまたは同一である場合のある値まで減少することがある。理解されるべきこととして、応力のかかる同様な変化は、表面111,112を互いに連結しかつ応力ゾーンに垂直な線(図示せず)についても観察可能である。
一実施形態では、応力が成長ダイヤモンド110のバルクの内部応力にほぼ等しくまたは同一である場合のある点まで応力値がいったん減少すると、成長ダイヤモンド110の応力ゾーン120およびバルクは、本発明の実施形態において開示した方法なしで成長させたダイヤモンドと同一でありまたはほぼ同じである応力を含む場合がある。例示の一実施形態では、応力ゾーン120内の成長方向に沿う結果として得られる結晶品質は、1.5cm-1またはそれどころかこれ以上のラマン線幅を示すことができる。
理解されるべきこととして、応力は、成長ダイヤモンドのバルクが単一ユニットとして現れるよう上方成長方向に沿って次第に減少する場合がある。したがって、一実施形態(ここには図示せず)では、応力ゾーンは、表面111または112のうちの一方だけを介してのみ観察可能である場合がある。
依然として図1を参照すると、成長ダイヤモンド110を横切る応力ゾーン120,130は、対称の形態をなしている。例えば、応力ゾーン120,130は、成長ダイヤモンド110を寸法X,Yによって定められたエッジを横切って均等に分割している。変形例として、応力ゾーンは、別の実施形態では、成長ダイヤモンドを横切って非対称の形態(図示せず)をなしていても良い。例えば、応力ゾーンのうちの一方は、エッジのうちの一方に沿って1/3のところに位置した点から延びていても良い。理解されるべきこととして、非対称応力ゾーンは、非対称ダイヤモンド基材を用いて成長させたダイヤモンドの結果として得られる場合がある。
応力ゾーン120,130は、X線トポグラフィー画像化および交差分極顕微鏡検査により観察できる。
一実施形態では、応力ゾーン120,130内の応力は、成長ダイヤモンド110(すなわち、応力パターン線120,130によって覆われていない領域)内の内部応力値と同じほど小さいのが良い。変形実施形態では、応力ゾーン120,130内の応力は、成長後のダイヤモンド110のバルク内に存在することがある内部応力よりも高いが成長後の加工、特に機械的研磨プロセスを可能にするほど低いのが良い。
図2Aは、一実施形態に係る隣り合うダイヤモンド相互間の境界部のところの例示の表面形態の一例を示す図である。一実施形態では、ダイヤモンドは、図1の成長ダイヤモンド110とほぼ同じであるのが良い。成長層は、約2.12mm(すなわち、成長ダイヤモンドの厚さ)である。2つの隣り合うダイヤモンド基材の下に位置する境界部は、ぼやけた水平ダークライン(破線のボックス内)として明確に見える。一実施形態では、ラマン線幅分析は、ダイヤモンドの6つの互いに異なる点、すなわち、点1~6について実施された。点1~6のうちの点5は、スケッチ風に見える断層線のところに位置している。
図2Bは、上述の6つの互いに異なる点、すなわち、点1~6のところにおける成長ダイヤモンドに対するラマン線幅分析チャートを示している。ラマン分析は、0.75、0.4、0.25、および0.1の開口数(N.A.)を有する集束レンズを用いて実施された。理解されるべきこととして、大きなN.A.を有する集束レンズは、拡大焦点深度およびレーザスポットの焦点ボリュームの実現を可能にする。かかる拡大焦点深度およびレーザスポットの焦点ボリュームは、表面下成長の品質を適正に評価することができるようにするのを助けることができる。
この試験で採用される4つのN.A.値の全てに関し、6つの測定スポットの線幅は、狭い広がりを維持した。この例示の実施形態で示されているように、ラマン線幅は、3.3cm-1から3.8cm-1までの範囲にある。かかる範囲は、境界部のところに任意の多結晶成長なしで2つのダイヤモンド基材相互間の完全な融合が得られていることを指示している。スケッチ風に見える断層線についての場合でさえ、ラマン線幅分析は依然として、単結晶ダイヤモンド格子を示している。
図3は、本発明の一実施形態に従って成長前におけるアレイ状フォーメーションに配置された多数の単結晶ダイヤモンド基材を示している(例示であることを意味するものであって本発明を限定するものではない)。ダイヤモンド基材のアレイ300がこれらを1つの大面積単結晶ダイヤモンド(例えば、図1の成長ダイヤモンド110に類似している)に成長させる前における仕方で組み立てられている。
図3の実施形態に示されているように、ダイヤモンド基材のアレイ300は、6つのダイヤモンド基材310A~310Fを含む。一実施形態では、これらダイヤモンド基材310A~310Fをダイヤモンドプレートまたは固有の形を持つダイヤモンド基材とも言う場合がある。ダイヤモンド基材310A~310Fは、アレイ状フォーメーションの状態に配列されている。図3の実施形態に示されているように、ダイヤモンド基材310A~310Fは、2×3アレイ状フォーメーションの状態に配列されている。
注目されるべきこととして、ダイヤモンド基材のアレイは、アレイ状フォーメーションの状態に配列された任意の数のダイヤモンド基材を有するのが良く、これは、図3に示されているような単に6つのダイヤモンド基材には限定されない。例えば、ダイヤモンド基材の別のアレイ(図示せず)は、4つのダイヤモンド基材(図1の成長ダイヤモンド110を成長させる数および構成において類似している)を含むことができる。別の実施形態では、ダイヤモンド基材の別のアレイ(図示せず)は、10個のダイヤモンド基材を含むことができる。
ダイヤモンド基材300は、その全長(寸法Xで示されている)および全幅(寸法Yで示されている)によって画定されるのが良い。例示の一実施形態では、寸法X,Yは、それぞれ、15mmおよび10mmであるのが良い。かかる実施形態では、これらダイヤモンド基材310A~310Fの各々は、約5mm×5mmの寸法を有するのが良い。ダイヤモンド基材のアレイ300の厚さは、ダイヤモンド基材310A~310Fの厚さによって定められる。例示の一実施形態では、ダイヤモンド基材310A~310Fの厚さは、約1mmである。他の例示の実施形態では、ダイヤモンド基材(図示せず)の厚さは、5μm、10μmまたは15μmであるのが良い。
これらダイヤモンド基材310A~310Fは、一実施形態では成長させることができた単結晶ダイヤモンドであるのが良い。例えば、一実施形態では、高圧高温(HPHT)プロセスを用いてこれらダイヤモンド基材310A~310Fを成長させても良い。別の実施形態では、化学気相成長(CVD)プロセスを用いてこれらダイヤモンド基材310A~310Fを成長させても良い。変形例として、これらダイヤモンド基材310A~310Fを大地から採掘したダイヤモンドから得ても良い。これらダイヤモンド基材310A~310Fは、欠陥、例えば、点欠陥、拡張欠陥、亀裂および/または不純物が少なくまたはゼロであるのが良い。これらダイヤモンド基材310A~310Fの各々のそれ以上の細部が図5の一部として提供される。
図4は、本発明の一実施形態に係るダイヤモンド基材の一次元アレイを示している(例示であることを意味するものであって本発明を限定するものではない)。ダイヤモンド基材の一次元アレイは、一実施形態では、図3のアレイ状ダイヤモンド基材300内のダイヤモンド基材の一次元アレイに類似しているのが良い。
しかしながら、図4のダイヤモンド基材は、図3のダイヤモンド基材310A~310Fと比較して異なる数の側面を有している。例えば、図3のダイヤモンド基材310A~310Fは、8個の側面を有し、図4のダイヤモンド基材は、6つの側面を有しているに過ぎない。一実施形態では、ダイヤモンド基材に関する側面の数は、特に造形された成長ダイヤモンドを得るために注意深く選択される。例えば、大面積成長ダイヤモンドを得るためには、8つの側面(すなわち、ダイヤモンド基材310A~310Fに類似している)を有しかつ図3に示されているような仕方で配列されたダイヤモンド基材を用いることが必要不可欠である。変形例として、幅が狭くかつ長いプレート状成長ダイヤモンドの場合、6つの側面しか有しておらずかつ図4に示されているように配列されたダイヤモンド基材を用いることが必要不可欠である。
図4の実施形態は、{100}の結晶面を有する少なくとも1つの表面を示している。これら表面をダイヤモンドの主要面とも言う場合がある。図4では、これら表面は、Aで指示されている。一実施形態では、主要面のうちの一方は、基材ホルダに向いているのが良く、他方の主要面は、成長が行われるようにするために露出されるのが良い。
図4の実施形態もまた、{100}および{110}の結晶面を有する隣り合う側面を示している。図4の実施形態に示されているように、互いに結合されている互いに異なるダイヤモンド基材の接触側面は、{100}の結晶方位を有するのが良い。ダイヤモンド基材のこれら接触側面は、図4の実施形態では、Cで指示されている。変形実施形態では、Cで指示されているこれら接触側面は、他の結晶方位(例えば、{110},{113}および{111})をさらに有しても良い。
例示の一実施形態では、側面の結晶方位は、3°以下の角度を有するのが良い。別の例示の実施形態では、主要面の結晶方位は、2°以下または1°以下の角度を有するのが良い。
さらに、図4の実施形態に開示されているダイヤモンド基材上の{110}の側面は、{100}の結晶方位を有する側面に隣接して位置している。これら非接触側面は、図4の実施形態では、Bで指示されている。変形実施形態では、Bとして指示されているこれら非接触側面は、他の結晶方位(例えば、{113}および{111})をさらに有しても良い。
さらに、2つの主要面(表面A/頂面)に関する結晶方位の軸外角度は、3°を超えてはならず、側面に関する結晶方位の軸外角度は、5°を超えてはならない。
また、ダイヤモンド基材の表面粗さ(Ra)もまた、5nmを超えてはならないことが注目されるべきである。
図5は、本発明の一実施形態に係る単結晶ダイヤモンド基材を示している(例示であることを意味するものであって本発明を限定するものではない)。単結晶ダイヤモンド基材は、図4の一次元アレイまたは図3のマルチアレイの一部として形成されるダイヤモンド基材のうちの1つに類似しているのが良い。単結晶ダイヤモンド基材は、単結晶高圧高温(HPHT)基材であるのが良い。単結晶ダイヤモンド基材は、CVD成長基材であるのが良い。
1つの成長させたまたは採掘したダイヤモンドをレーザ切断して研磨した後に単結晶ダイヤモンド基材を得ることができる。図5に示されているように、主要面(すなわち、頂面および底面)は、{100}の結晶方位を有するのが良い。図4の実施形態で説明したように、主要面のうちの一方をCVDチャンバの基材ホルダ上に配置するのが良く、別の主要面は、成長プロセスを受ける。
さらに、図3および図4と同様、成長前に単結晶ダイヤモンド基材のために互いに触れあう接触側面は、{100},{110},{113}または{111}の結晶方位を有するのが良い。成長前に互いに触れあわないダイヤモンド基材の非接触側面は、{100},{110},{113}または{111}の結晶方位を有するのが良い。
図6は、本発明の一実施形態に従って互いに隣接して配置された2つのダイヤモンド基材の水平面に沿う側方成長方向を示している(例示であることを意味するものであって本発明を限定するものではない)。単結晶ダイヤモンド基材610,620は、図5の単結晶ダイヤモンド基材と類似しているのが良い。図6に示されている側方成長方向は、頂面からの上方成長方向に加えて示されている。
一実施形態では、側方成長方向は、側面の結晶方位で決まる。図6に基づき、{100}の結晶方位を有する側面の側方成長方向は、その側面に垂直である。さらに、{110}の結晶方位を有する側面の側方成長方向は、その側面に平行である。さらに、{111}または{113}の例示の結晶面を有する側面の側方成長方向は、{100}または{110}の結晶方位について示されている方向とは異なっているのが良い。
さらに図6を参照すると、破線は、大単結晶ダイヤモンドを形成するよう収斂するためにある期間にわたる成長の進捗状況を示している。一実施形態では、2つのダイヤモンド基材相互間の物理的境界線(形成されるのが良い図1に示されている応力パターン線からのコントラスト)は、最早存在していないのが良い。大単結晶ダイヤモンドは、一実施形態では、図1の成長ダイヤモンド100に類似しているのが良い。
一実施形態では、ダイヤモンド基材は、隣り合うダイヤモンド基材相互間の隙間が少なくとも目視検査に基づいて無視できるようダイヤモンド基材を傾斜させることによって複数形態に配列される。さらに、2つのダイヤモンド基材相互間の厚さの差は、20μm未満である。変形例として、2つのダイヤモンド基材相互間の厚さの差は、15μm未満、10μm未満または5μm未満であるのが良い。
エピタキシャルダイヤモンド成長は、CVD成長技術を用いて全ての表面(主要面および側面)に沿って起こる。一実施形態では、CVD成長技術としては、マイクロ波プラズマCVD(MPCVD)、プラズマ促進CVD(PECVD)、ホットフィラメントCVD(HFCVD)、DCアークジェットCVD、高周波CVD(RFCVD)などが挙げられる。
理解されるべきこととして、隣り合うダイヤモンド基材の境界部に沿う成長は、エピタキシーおよび成長高さに不一致が存在する場合には大きな応力を受けることになる。したがって、ダイヤモンド基材は、高さが互いに一致しかつダイヤモンド基材相互間の隙間が無視できるほどであるとき、非エピタキシャル成長を基材境界部に沿って著しく抑制することができ、かくして応力を著しく減少させることができる。
図7Aおよび図7Bは、本発明の一実施形態にかかる{111}および{113}の結晶方位を有する大きな基材を示している。
図7Aは、{113}の結晶方位を有するダイヤモンド基材を示している。図7Bは、{111}の結晶方位を有するダイヤモンド基材を示している。図7Aおよび図7Bの両方のダイヤモンドを図1の成長ダイヤモンド100に類似した大きなダイヤモンドから得ることができる。図7Aおよび図7Bに示されているように、面積が10×5.7mm2および10×10.86mm2の寸法を有する相当大きな{111}および{113}ダイヤモンド基材は、結晶方位{100}の主要面および結晶方位{110}の4つの側面を有する10×10×5mm3成長ダイヤモンドからレーザにより切り分けられたものである。
図8は、本発明の一実施形態に係る大きなプレート状単結晶ダイヤモンドを製造する方法の流れ図を示している(例示であることを意味するものであって本発明を限定するものではない)。一実施形態では、大きなプレート状単結晶ダイヤモンドは、図1、図2、図7Aまたは図7Bのダイヤモンドに類似しているのが良い。
ステップ810では、第1および第2の中間CVDダイヤモンド基材を用意する。中間CVDダイヤモンド基材は、図3、図4および図5に記載されているダイヤモンド基材に類似しているのが良い。これら第1および第2の中間CVDダイヤモンド基材の各々は、互いに異なる結晶方位の少なくとも2つの隣り合う側部を有する。中間CVDダイヤモンド基材の側面のうちの一方は、{100}/{110}/{113}/{111}の結晶方位を有し、他方の側面は、これとは異なっており、{110}/{113}/{111}から選択されている。例示の一実施形態では、側面のうちの一方は、{100}の結晶方位を有し、これに隣接した側面は、{110}の結晶方位を有している。
ステップ820では、第1および第2の中間CVDダイヤモンド基材をダイヤモンド成長チャンバ内に互いに隣接して配置する。一実施形態では、配置状態は、図3、図4または図6に類似しているのが良い。理解されるべきこととして、成長チャンバは、単結晶CVDダイヤモンドを成長させるために用いられる成長チャンバに類似しているのが良い。
ステップ830では、第1の中間CVDダイヤモンド基材と第2の中間CVDダイヤモンド基材を互いに隣接して配置し、結晶成長プロセスを用いて単一のCVDダイヤモンドを形成する。一実施形態では、隣接/成長は、図6に類似して起こる。
一実施形態では、一様な品質を有する大面積単結晶ダイヤモンドは、種々の用途に望ましい。例えば、以下が挙げられる。
・機械的用途、例えば研磨雰囲気、切削、および摩耗用途における観察窓。
・光学用途、例えばエタロン、レーザ窓、光学レフレクタ、回折光学素子、アンビルなど。
・電子用途、例えば検出器、ヒートスプレッダ(heat spreader )、発電所における大電力スイッチ、高周波電界効果トランジスタ、および発光ダイオードなど。
・マイクロ波用途、例えばウィンドウ‐ジャイロトロン(window-gyrotron)、マイクロ波コンポーネント、アンテナ。
・音響用途、例えば表面弾性波(SAW)フィルタ。
・審美的用途、例えば宝石用原石。
・および他の多くの用途。

Claims (21)

  1. 単結晶ダイヤモンドを製造する方法であって、
    (i)2つまたは3つ以上の単結晶ダイヤモンド基材をダイヤモンド成長チャンバ内に互いに隣接して用意するステップを含み、各単結晶ダイヤモンド基材は、少なくとも、頂面、側面および前記側面に隣接した別の側面を有し、前記側面および前記別の側面の結晶方位を表わす3つの整数のうちの1つだけが異なり、前記各単結晶ダイヤモンド基材の前記側面の結晶方位は互いに等しく、
    (ii)前記同一の結晶方位の側面が互いに接触状態にありかつ前記別の側面が互いに接触状態にはないが、互いに直接隣接し、しかも前記2つまたは3つ以上の単結晶ダイヤモンド基材の収斂成長を助けるような仕方で前記単結晶ダイヤモンド基材を配置するステップを含み、
    (iii)ダイヤモンド成長プロセスを用いて前記単結晶ダイヤモンド基材のダイヤモンド成長を可能にするステップを含む、方法。
  2. 前記単結晶ダイヤモンド基材の各々は、{100}結晶方位を備えた前記頂面を有しかつ成長面として機能する、請求項1記載の方法。
  3. 前記単結晶ダイヤモンド基材の各々は、少なくとも0.1mmの厚さを有する、請求項2記載の方法。
  4. 前記単結晶ダイヤモンド基材相互間の前記厚さのばらつきは、15μm未満である、請求項3記載の方法。
  5. 前記単結晶ダイヤモンド基材の各々は、5nm以下の表面粗さ(Ra)を有する、請求項1~4のうちいずれか一に記載の方法。
  6. 前記ダイヤモンド成長プロセスは、化学気相成長(CVD)ダイヤモンド成長プロセスである、請求項1~5のうちいずれか一に記載の方法。
  7. 接触状態にある前記側面は、{100},{110},{113}または{111}のうちの任意の1つの結晶方位を有する、請求項1~6のうちいずれか一に記載の方法。
  8. 接触状態にはない前記別の側面が{100},{110},{113}または{111}のうちの任意の1つの結晶方位を有する、請求項1~7のうちいずれか一に記載の方法。
  9. 結晶方位の軸外角度は、5°以下である、請求項7または8記載の方法。
  10. 前記ダイヤモンドの側方成長は、接触状態にある前記側面を融合させる、請求項1~9のうちいずれか一に記載の方法。
  11. 接触状態にある前記側面の融合は、融合インターフェースを包囲した応力ゾーンを作り、前記融合インターフェース内の応力は、前記単結晶ダイヤモンド基材の前記頂面上に成長させた単結晶ダイヤモンド内の応力と同じほど低い、請求項10記載の方法。
  12. 前記応力ゾーン内の応力は、前記単結晶ダイヤモンドの任意の既知の成長後加工を可能にするほど低い、請求項11記載の方法。
  13. 前記頂面に関する前記結晶方位の軸外角度は、3°以下である、請求項1~12のうちいずれか一に記載の方法。
  14. 請求項1~13のうちいずれか一に記載の前記方法を用いて成長させた単結晶ダイヤモンド。
  15. 6ミリメートル(mm)を超える少なくとも1つのエッジを備えた表面をさらに有し、前記表面は、6mmを超える前記表面の前記エッジに垂直に延びる少なくとも1つの応力ゾーンを備えている、請求項14記載の単結晶ダイヤモンド。
  16. 側面の形態をした1つまたは2つ以上の追加の表面をさらに有し、前記表面のところの応力の測定値は、前記追加の表面に加わる測定値よりも小さい、請求項15記載の単結晶ダイヤモンド。
  17. 前記応力は、前記単結晶ダイヤモンドの他の領域と比較したときに前記応力ゾーンの周りにおいて大きい、請求項15記載の単結晶ダイヤモンド。
  18. 前記表面および前記追加の表面は、{100}の結晶方位を有する、請求項16記載の単結晶ダイヤモンド。
  19. 前記ダイヤモンドは、少なくとも0.1mmの厚さを有する、請求項16記載の単結晶ダイヤモンド。
  20. 前記応力ゾーン内の応力は、前記単結晶ダイヤモンドに対する機械的研磨を可能にするほど低い、請求項15記載の単結晶ダイヤモンド。
  21. ラマン分析法を用いて測定したときの前記応力ゾーン内の応力は、3.3cm-1から3.8cm-1までの範囲にあるラマン線幅を生じさせる、請求項15記載の単結晶ダイヤモンド。
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