JP4849691B2 - 大面積ダイヤモンド結晶基板及びその製造方法 - Google Patents

大面積ダイヤモンド結晶基板及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、単結晶ダイヤモンドからなる大面積を有するダイヤモンド基板及びその製造方法に関する。
半導体として優れた特性を有するダイヤモンドは、高周波・高出力デバイス、受光デバイスなど半導体デバイス用の材料として期待されている。特に、ダイヤモンドを半導体材料として実用化するためには、大面積の均質な単結晶ダイヤモンドからなるウェハが必要である。
従来、単結晶ダイヤモンドの成長は、主に高圧合成法、気相合成法などの方法によって行われている。これらの方法の内で、高圧合成法は、1cm角程度の面積を有する基板の製
造が限界とされており、これ以上の面積を有する単結晶基板を製造する方法としては期待できない。また、5mm角程度以上の面積を有する単結晶ダイヤモンド基板を入手すること
は困難であり、その面積を拡大することも容易ではない。
このため、大面積の単結晶ダイヤモンドを作製する方法として、同一表面上に並べた複数のダイヤモンド結晶上に気相法でダイヤモンド結晶を成長させて接合することによって、大型のダイヤモンド結晶とする、いわゆるモザイク状ダイヤモンドの作製技術が開発されている(下記非特許文献1参照)。
モザイク状ダイヤモンドを製造する際に、接合すべき基材として単結晶ダイヤモンドのみを用いる場合と、単結晶ダイヤモンドと多結晶ダイヤモンド又はそれ以外の材料を用いる場合があるが、いずれの場合にも、これらの基材の上に気相法によってダイヤモンドを成長させることによって、基材となるダイヤモンドを接合している。
これらの方法の内で、単結晶ダイヤモンド基板のみを用い、これを接合して大型の単結晶ダイヤモンドを得る方法としては、例えば、接合しようとする単結晶ダイヤモンド基板の間隔や高さの差を所定の範囲内に収め、その上に一体のダイヤモンド結晶を気相成長させることによって、基板と基板の境界部に成長する異常成長粒子の発生を抑制して大型ダイヤモンド結晶を製造する方法が報告されている(下記特許文献1参照)。
更に、基材とする単結晶ダイヤモンドのオフ角やオフ方向を適切に選択し、この単結晶ダイヤモンドを複数個並べて配置し、その後、気相合成法によって隣り合う単結晶の方向へ優先的にダイヤモンド結晶を拡大し、接合を促す方法も提案されている(下記特許文献2参照)。
更に、接合しようとする側面としてヘキ開面を用いる方法、接合しようとする側面に角度を設ける方法等も知られている(下記特許文献3及び4参照)。
ところで、気相合成法を用いたホモエピタキシャル成長によってダイヤモンド基板上に単結晶ダイヤモンドを成長させる方法は、例えば、半導体グレードの高品質ダイヤモンドの合成に適用されている。しかしながら、気相合成法によるダイヤモンドのエピタキシャル成長においては、多数の異常成長粒子や成長丘などの欠陥が発生し易く、大面積の単結晶ダイヤモンドの合成は容易ではない。
これらの欠陥の発生は、基板成長面のオフ角やオフ方向への強い依存性があり、基板成
長面のオフ角やオフ方向が1°でも変化すると成長層の性質が変化することが報告されて
いる(非特許文献2、非特許文献3等参照)。更に、これらの依存性は合成条件に依っても変化するため、異なるオフ角・オフ方向を有する基板上へ単結晶ダイヤモンド成長させる際、それぞれの基板のオフ角・オフ方向に対応した合成条件を設定しなければ、その成長層の性質は統一できない。
同様に、基板表面上の欠陥は成長層にも引き継がれ、その位置を基板毎に制御することは不可能であるため、成長層の性質を統一することを妨げる原因の1つとなっている。更に、成長層の性質は、成長前の基板中に存在するひずみにも影響を受けることが知られている(下記非特許文献4参照)。
通常、複数のダイヤモンド結晶上に気相法でダイヤモンド結晶を成長させてモザイク状ダイヤモンドを作製する方法では、接合しようとするダイヤモンド基板のオフ角を同一とみなす閾値は最低でも1°以上とされている。しかしながら、1°でもオフ角が異なると同一の条件では成長層の品質が異なるものとなり、この方法で接合されたモザイク基板上には、接合された単結晶領域毎に品質の異なる単結晶層が成長することになる。また、前述したオフ角やオフ方向が異なる基板を積極的に利用し、これら同士を接合してモザイク基板を製造する方法(特許文献2参照)についても同様の問題がある。
前述した通り、ダイヤモンド基板上への気相合成法を用いたホモエピタキシャル成長では、オフ角のみならず、オフ方向、基板中のひずみ及び欠陥といった基板の性質が成長層へ影響するが、従来知られているモザイク基板の製造方法では、接合しようとする基板の性質を一致させる点について、有効な解決方法は提示されていない。
また、ダイヤモンドを半導体デバイス用の材料として用いる際には、通常、不純物を意図的に添加して基板(ダイヤモンドウェハ)上にダイヤモンドを成長させるが、その際の不純物の成長層への取り込み率やそれに伴う結晶性の変化は、基板の性質に依存することが知られている(下記非特許文献5参照)。従って、上記した方法を用いて大面積を有するダイヤモンドウェハが得られたとしても、オフ角、オフ方向、ひずみや欠陥の分布等が不均一なウェハであれば、その上に作製されるデバイスは特性が不均一となることが予想される。従って、このような性質の揃っていないモザイクウェハを基板として使用したとしても、実効的に使用に耐えうるデバイスが取り出される率が極めて低いことは明白である。更に、モザイク状ダイヤモンド基板は、デバイス作製のための処理に耐えうる様に強度を持つ必要があるため、接合した後に更にその上へ積みます必要が生ずる場合がある。その際にも接合すべき基材として用いた単結晶ダイヤモンドの性質が異なると、均質に積みますことが困難となる。
しかも、これまでに述べた様な基板の性質が揃った結晶を所望の枚数入手することは困難である。例えば、単結晶ダイヤモンドを加工して所定の条件を満足するダイヤモンド基板を作製する場合にも、ダイヤモンド結晶の精密加工は非常に難しく、多大な作業時間を必要とする上に、正確に加工された単結晶ダイヤモンド基板を作製することは困難である。特に、特定のひずみや欠陥の分布を任意の基板へ付与することは不可能である。
以上の様な理由から、単結晶ダイヤモンドからなる大面積の基板については、その
要望が高いにも拘わらず、実用に耐え得るものは未だ得られるに至っていない。
特開平7−48198号公報 特開2006−306701号公報 特公平6−53638号公報 EP0687747A1 目黒、西林、今井、SEIテクニカルレビュー163,53 (2003). H. Okushi, Diamond and Related Materials 10 (2001), 281-288. O. Maida, H. Miyatake, T. Teraji, and T. Ito, Diamond and Related Materials 17 (2008), 435-439. P. S. Weiser, S. Prawer, K. W. Nugent, A. A. Bettiol, L. I. Kostidis, D. N. Jamieson, Diamond and Related Materials 5 (1996), 272-275. K. Arima, H. Miyatake, T. Teraji, and T. Ito, Journal of Crystal Growth 309 (2007), 145-152.
本発明は、上記した従来技術の現状に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、性質の揃った複数の単結晶ダイヤモンド基板を接合して大面積の単結晶基板を製造する方法であって、比較的簡単な操作によって、良質な大面積のモザイク状単結晶ダイヤモンドを作製可能な方法を提供することである。
本発明者は、上記した目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、下記の知見に至った。
まず、単結晶ダイヤモンドを親基板として用い、イオン注入によって該ダイヤモンドの表面近傍に非ダイヤモンド層を形成することによって、非ダイヤモンド層より表面部分を容易に分離できる(以下、分離された該ダイヤモンド層を、「子基板」又は「子基板層」と呼ぶことがある)。この際、後述するイオン注入及びエッチング方法を用いれば、親基板の有する結晶のオフ角や結晶方向が子基板に維持されるので、同一の親基板から分離された子基板層の分離面は、結晶のオフ角や結晶方向が親基板と同一であり、ひずみや欠陥についても親基板と同様の分布を持つものとなる。この方法を繰り返して同一の親基板から複数のダイヤモンドを切り出すことによって、オフ角、結晶面の方向、ひずみや欠陥の分布などが揃った複数の子基板を容易に作製できる。
この様にして得られた複数の単結晶ダイヤモンド(子基板)について、厚さが揃っている場合には、平坦な支持台の上に、親基板からの分離面が表面に露出するようにモザイク状に並べると、モザイクを構成する各単結晶ダイヤモンドについては、表面に露出した面は、全て、親基板におけるオフ角、結晶方向、ひずみや欠陥の分布などが維持されている。よって、この面上に気相合成法で単結晶ダイヤモンドを成長させることによって、各単結晶ダイヤモンドの接合部の境界が均一に被覆され、オフ角、結晶面の方向、ひずみや欠陥の分布等の揃った大面積の単結晶ダイヤモンドを容易に得ることができる。
一方、親基板から分離された複数のダイヤモンド基板の厚みが揃っていない場合には、平坦な支持台の上に、親基板からの分離面が支持台の表面に接するように並べて、この上に気相合成法によってダイヤモンドを成長させる。これによって、台上に並べて載置した複数の単結晶ダイヤモンド基板が、成長したダイヤモンド層によって接合される。次いで、接合されたダイヤモンドを反転させて支持台に載置することによって、親基板からの分離面が表面に露出する。この面では、各単結晶ダイヤモンドは、親基板におけるオフ角、結晶方向、ひずみや欠陥の分布などが維持されており、モザイクを構成する全ての単結晶ダイヤモンドが同一のオフ角、結晶面の方向、ひずみや欠陥の分布等を有するものとなる。引き続き、この面上に気相合成法で単結晶ダイヤモンドを成長させることによって、各単結晶ダイヤモンドの接合部の境界が均一に被覆され、オフ角、結晶面の方向、ひずみや欠陥の分布の揃った大面積の単結晶ダイヤモンドが形成される
更に、この様な方法で作製された大面積の単結晶ダイヤモンド同士を、同一の親基板から分離された子基板の集りに代えて使用して、同様に接合することにより、更なる大面積を有する単結晶ダイヤモンドを作製することも可能となる。
以上の方法によれば、接合する各単結晶ダイヤモンドについて、厚さ、オフ角、結晶面の方向、ひずみや欠陥の分布などを揃えるための煩雑な作業が不要であり、最終的にダイヤモンドを成長させる面は、オフ角、結晶面の方向、ひずみや欠陥の分布などが揃っているために高精度の成長が可能である。また、作製された大面積の基板は、オフ角、結晶面の方向、ひずみや欠陥の分布などが揃っているため、この基板上へデバイスを作製する際にも、これらの性質の分布を気にする必要がなく、一様な性質を持ったデバイスを容易に作製できる。また、欠陥部分が同一であるため、不要部分の特定が容易である。また、作成された大面積の基板は、基板表面全域に亘って同じ性質を持つため、該基板上に更に成長を行うことが容易である。
本発明は、上記した知見に基づいて、更に鋭意研究を重ねた結果、完成されたものである。
即ち、本発明は、下記の単結晶ダイヤモンドからなる大面積基板及びその製造方法を提供するものである。
1.下記の工程を含む単結晶ダイヤモンドからなる大面積基板の製造方法:
(1)単結晶ダイヤモンドからなる親基板にイオン注入を行って、該親基板の表面近傍にグラファイト化した非ダイヤモンド層を形成し、該非ダイヤモンド層をエッチングして、該非ダイヤモンド層より上層の単結晶ダイヤモンド層を分離する工程、
(2)上記(1)工程で用いた親基板に対して、(1)工程の操作を繰り返し行い、(1)工程で分離した単結晶ダイヤモンド層と同一の厚さを有する1個又は2個以上の単結晶ダイヤモンド層を分離する工程、
(3)上記(1)工程及び(2)工程で分離された複数の単結晶ダイヤモンド層を、平坦な支持台上に、互いの側面が接触し、且つ親基板から分離された面が露出する状態で載置する工程、
(4)上記(3)工程で支持台上に載置された複数の単結晶ダイヤモンド層の親基板から分離された面上に、気相合成法で単結晶ダイヤモンドを成長させて、複数の単結晶ダイヤモンド層を接合する工程。
2. 上記(1)工程が、非ダイヤモンド層を形成した後、該非ダイヤモンド層をエッチングする前に、該親基板の表面上に気相合成法で単結晶ダイヤモンド層を成長させる操作を含む方法である、上記項1に記載の方法。
3. 下記の工程を含む単結晶ダイヤモンドからなる大面積基板の製造方法:
(1)単結晶ダイヤモンドからなる親基板にイオン注入を行って、該親基板の表面近傍にグラファイト化した非ダイヤモンド層を形成し、該非ダイヤモンド層をエッチングして、該非ダイヤモンド層より上層の単結晶ダイヤモンド層を分離する工程、
(2)上記(1)工程で用いた親基板に対して、(1)工程の操作を繰り返し行い、更に、1個又は2個以上の単結晶ダイヤモンド層を分離する工程、
(3)上記(1)工程及び(2)工程で分離された複数の単結晶ダイヤモンド層を、平坦な支持台上に、互いの側面が接触し、且つ親基板から分離された面が該支持台面に接する状態で載置する工程、
(4)上記(3)工程で支持台上に載置された複数の単結晶ダイヤモンド層の上に、気相合成法で単結晶ダイヤモンドを成長させて、複数の単結晶ダイヤモンド層を接合する工程、
(5)上記(4)工程で接合された単結晶ダイヤモンド層を支持台上で反転させた後、気相合成法で単結晶ダイヤモンドを成長させて、親基板から分離された面上に単結晶ダイヤモンドを成長させる工程。
4. 上記(1)工程が、非ダイヤモンド層を形成した後、該非ダイヤモンド層をエッチングする前に、該親基板の表面上に気相合成法で単結晶ダイヤモンド層を成長させる操作を含む方法である、上記項3に記載の方法。
5. 非ダイヤモンド層をエッチングする方法が、電気化学エッチング法である上記項1〜4のいずれかに記載の方法。
6. 上記項1〜5のいずれかに記載の方法で得られた単結晶ダイヤモンドからなる大面積基板を親基板として用いる、上記項1〜5のいずれかに記載の単結晶ダイヤモンドからなる大面積基板の製造方法。
7. 上記項1〜5のいずれかに記載の方法で、同一の厚さを有する複数の単結晶ダイヤモンドからなる大面積基板を作製し、次いで、平坦な支持台上に、該大面積基板を、互いの側面が接触し且つ気相合成法で成長させた単結晶ダイヤモンド層が露出する状態で載置した後、気相合成法で単結晶ダイヤモンドを成長させて、複数の大面積基板を接合することを特徴とする単結晶ダイヤモンドからなる大面積基板の製造方法。
8. 上記項1〜7のいずれかの方法で作製された単結晶ダイヤモンドからなる大面積基板。
以下、本発明の単結晶ダイヤモンドからなる大面積基板の製造方法について具体的に説明する。
親基板
本発明では、親基板として単結晶ダイヤモンド基板を用いる。単結晶ダイヤモンドの種類については特に限定はなく、その表面が、エピタキシャル成長が可能な結晶面、又はその結晶面に対して傾斜角、即ち、オフ角を有する単結晶ダイヤモンドを用いることができる。単結晶ダイヤモンドの製造方法についても限定はなく、天然のダイヤモンドの他、高圧合成法などによって合成されたダイヤモンド単結晶、気相合成によって合成された単結晶ダイヤモンドなどを用いることができる。
特に、半導体グレードのダイヤモンドを成長させるためには、通常、単結晶ダイヤモンドの表面が(100)面、(111)面等であるもの、又はこれらの結晶面に対して0.05〜10度程度のオフ角を有するもの等を用いることができる。
イオン注入工程
本発明では、まず、親基板として用いる単結晶ダイヤモンドの一方の表面からイオン注入して、単結晶ダイヤモンドの表面近傍に結晶構造が変質したイオン注入層を形成する。
イオン注入法は、試料に高速のイオンを照射する方法であり、一般的には所望の元素をイオン化して取り出し、これに電圧を印加して電界により加速した後、質量分離して所定のエネルギーを持ったイオンを試料に照射することにより行うが、プラズマの中に試料を浸漬し、試料に負の高電圧パルスを加えることによりプラズマ中の正イオンを誘引するプラズマイオン注入法により行ってもよい。注入イオンとしては、例えば炭素、酸素、アルゴン、ヘリウム、プロトンなどを用いることができる。
イオンの注入エネルギーは、一般的なイオン注入で用いられる10 keV〜10 MeV程度の範囲でよい。注入イオンは、イオンの種類とエネルギー、およびイオン注入される材料の種類によって決まる注入深さ(飛程)を中心に一定の幅を持って分布する。試料の損傷はイオンが停止する飛程近傍が最大になるが、飛程近傍より表面側でもイオンが通過することにより一定程度の損傷を受ける。これら飛程や損傷の度合いは、SRIMコードのようなモンテカルロシミュレーションコードによって計算・予測することができる。
親基板にイオン注入を行うことにより、照射量がある一定量を超えると、イオンの飛程近傍より表面側で結晶構造が変質し、ダイヤモンド構造が破壊されて非ダイヤモンド層が形成される。
形成される非ダイヤモンド層の深さや厚さは、使用するイオンの種類、注入エネルギー、照射量、イオン注入される材料の種類などによって異なるので、これらの条件については、イオンの飛程近傍において分離可能な非ダイヤモンド層が形成されるように決めればよい。通常は、注入されたイオンの原子濃度が最も高い部分について、原子濃度が1x1020
atoms/cm3程度以上であることが好ましく、確実に非ダイヤモンド層を形成するためには1x1021 atoms/cm3程度、すなわちはじき出し損傷量で1 dpa以上であることが好ましい。
例えば、炭素イオンを注入エネルギー3 MeVで注入する場合には、イオンの照射量は、1x1016 ions/cm2〜1x1017ions/cm2程度とすればよい。この場合、イオンの照射量が多く
なりすぎると、表面の結晶性が悪化し、一方、照射量が少なすぎると、非ダイヤモンド層が十分に形成されず、表層部分の分離が困難となる。
上記した方法でイオン注入を行うことによって、親基板の表面近傍に非ダイヤモンド層が形成される。
本発明では、非ダイヤモンド層が形成される部分の深さについては特に限定はないが、深い程、後に分離される表層部分を厚くすることができる。
次いで、イオン注入後、親基板を真空中、還元性雰囲気、酸素を含まない不活性ガス雰囲気等の非酸化性雰囲気中で600℃以上の温度で熱処理することによって、非ダイヤモンド層のグラファイト化を進行させる。これにより、次工程でのエッチングが速く進行する。熱処理温度の上限はダイヤモンドがグラファイト化しはじめる温度となるが、通常、1200℃程度とすればよい。熱処理時間については、熱処理温度などの処理条件により異なるが、例えば、5分〜10時間程度とすればよい。
更に、後述するエッチング工程で分離される表層部分が所望の厚みとなる様に、イオン注入後、非ダイヤモンド層のエッチング工程の前に予め親基板上へ単結晶ダイヤモンド層を成長させてもよい。成長の方法については特に限定は無く、例えば、マイクロ波プラズマCVD法、熱フィラメント法、直流放電法など気相合成法の公知の方法を適用できる。特
に、マイクロ波プラズマCVD法によれば、高純度なダイヤモンド単結晶膜を成長させるこ
とができる。具体的な製造条件については特に限定はなく、公知の条件に従って、ダイヤモンド単結晶を成長させればよい。原料ガスとしては、例えば、メタンガスと水素ガスの混合ガスを用いることができ、更に、これに窒素ガスを加えることによって、成長速度を向上させることができる。
具体的なダイヤモンド成長条件の一例を示すと、反応ガスとして、水素、メタン及び窒素の混合気体を用いる場合には、メタンは、水素供給量1モルに対して、0.01〜0.33モル程度となる比率で供給し、窒素は、メタン供給量1モルに対して、0.0005〜0.1モル程度となる比率で供給することが好ましい。
プラズマCVD装置内の圧力は、通常、13.3〜40kPa程度とすればよい。マイクロ波としては、通常、2.45GHz、915MHz等の工業および科学用に許可された周波数のマイクロ波が使用される。マイクロ波電力は、特に限定的ではないが、通常、0.5〜5kW程度とればよい。この様な範囲内において、例えば、基板(単結晶ダイヤモンド子基板)の温度が900〜1300℃程度、好ましくは1000〜1100℃程度、より好ましくは1040〜1060℃程度となるように各条件を設定すればよい。
非ダイヤモンド層のエッチング工程:
上記した方法で非ダイヤモンド層をグラフィト化し、必要に応じて、単結晶ダイヤモンド層を成長させた後、非ダイヤモンド層をエッチングして非ダイヤモンド層より表層部分
を分離する。これにより、表層部分の単結晶ダイヤモンドが分離される。分離面は、親基板の結晶面が維持されたものとなる。よって、親基板がオフ角を有する基板である場合には、分離された結晶(子基板)の分離面は、オフ角及び結晶面の方向が親基板と同一となり、ひずみや欠陥の分布なども維持さる。
非ダイヤモンド層より表層部分を分離する方法については、特に限定的ではないが、例えば、電気化学エッチング、熱酸化、放電加工などの方法を適用できる。
電気化学エッチングによって非ダイヤモンド層を取り除く方法としては、例えば、電解液の中に2個の電極を一定間隔を置いて設置し、非ダイヤモンド層を形成した単結晶ダイヤモンドを電解液中の電極間に置き、電極間に直流電圧を印加する方法を採用できる。電解液としては、純水が望ましい。電極材料は導電性を有するものであれば特に制限はないが、化学的に安定な白金、グラファイトなどの電極が望ましい。電極間隔隔および印加電圧は、最もエッチングが速く進むように設定すればよい。電解液の中の電界強度は通常100〜300 V/cm程度であればよい。
また、電気化学エッチングによって非ダイヤモンド層を取り除く方法において、交流電圧を印加してエッチングを行う方法によれば、大型の単結晶ダイヤモンドであっても、非ダイヤモンド層においてエッチングが結晶の内部にまで極めて速く進行し、非ダイヤモンド層より表面側のダイヤモンドを短時間に分離することが可能となる。
交流電圧を印加する方法についても、電極間隔および印加電圧は、最もエッチングが速く進むように設定すればよいが、通常、印加電圧を電極間隔で割った電解液の中の電界強度は通常50〜10000V/cm程度とすることが好ましく、500〜10000V/cm程度とすることがよ
り好ましい。
交流としては、商用の周波数60または50Hzの正弦波交流を用いるのが簡単であるが、同様の周波数成分をもてば、波形は特に正弦波に限るものではない。
電解液として用いる純水は、比抵抗が高い(即ち、導電率が低い)ほうが高電圧を印加できるので都合がよい。一般の超純水装置を用いて得られる超純水は、18MΩ・cm程度と
いう十分に高い比抵抗を有するので、電解液として好適に使用できる。
また、熱酸化で非ダイヤモンド層を取り除く方法としては、例えば、酸素雰囲気中で500〜900℃程度の高温に加熱し、酸化によって非ダイヤモンド層をエッチングすればよい。この際、エッチングがダイヤモンド内部まで進むと、結晶の外周から酸素が透過しにくくなるため、非ダイヤモンド層を形成するためのイオンとして酸素イオンを選択し、かつエッチングが起こるのに必要な照射量より十分に多量の酸素イオンを注入しておけば、エッチング時に酸素が非ダイヤモンド層の内部からも供給され、非ダイヤモンド層のエッチングをより速く進行させることができる。
さらに、グラファイト化が進んだ非ダイヤモンド層は導電性があるため、放電加工により切断(エッチング)することもできる。
また、上記した方法で非ダイヤモンド層より表層部分を分離した後、必要に応じて、分離面をスカイフ研磨等の研磨を行って仕上げ研磨して、イオン注入による変質層を取り除いてもよい。仕上げ研磨の量は、注入層の厚さと同程度であり、通常数μm以下であるため、極めて短時間のうちに取り除くことができ、また、結晶面のずれは殆ど生じない。
複数の子基板の準備工程
上記した方法で表層部分の単結晶ダイヤモンドが分離された親基板について、再度、上記した方法と同様にして、イオン注入による非ダイヤモンド層の形成と、非ダイヤモンド層のエッチングによる表層部分の分離を繰り返すことによって、必要な枚数の子基板を作製する。
この方法で得られる子基板は、全て、親基板と同一のオフ角、結晶面の方向、ひずみや欠陥の分布を有するものとなる。また、イオン注入の条件を同一とすることによって、同一の厚さの子基板を容易に得ることができる。
図1は、本発明の方法によって分離される子基板の状態を模式的に示す断面図である。図1の上図にあるように、親基板上に成長した子基板層は、親基板の有する結晶面のひずみ、欠陥などが維持されており、親基板と同一のオフ角、結晶面の方向、ひずみや欠陥の分布を有するものとなる。図1の下図に示すように、同一の親基板から複数の子基板を分離した場合には、それぞれの子基板は、親基板と同一のオフ角、結晶面の方向、ひずみや欠陥の分布を有するものとなり、これを平面状に並べると、オフ角、結晶面の方向、ひずみや欠陥の分布等の揃った子基板が並んだ状態となる。
尚、子基板を並べる際には、各子基板の側面同士が接触し、結晶面の方向が一致した状態とすることが必要である。従って、各子基板には、他の子基板と側面が接触した状態で並べることができるように、直線状の側面が存在することが必要である。親基板の表面形状が矩形である場合は、該親基板から作製した子基板の表面形状も矩形となるので、この一側面を利用すればよい。この場合には、接合工程において該子基板を載置する際、載置後の該子基板同士で結晶面の方向ができるだけ一致する様に、各子基板の側面同士の成す角度が5度未満となるように載置することが好ましく、1度未満となるように載置することがより好ましい。
また、親基板の表面形状が不定形である場合には、レーザーカットや研磨などを用いて、子基板表面上に直線状の側面を形成して、表面形状が矩形の場合と同様に子基板を載置すればよい。
子基板の接合工程
以下、上記した方法で得られた複数の子基板を接合して単結晶ダイヤモンドからなる大面積基板を製造する方法について、子基板の厚さが同一である場合と子基板の厚さが不均一である場合に分けて説明する。
(1)子基板の厚さが同一である場合
上記した方法で得られた複数の子基板の厚さが同一である場合には、平坦な支持台上に、各子基板の側面同士が接触する状態であって、親基板からの分離面が表面に露出する状態、即ち、分離面が上面となるように載置する。
この場合、子基板の厚さが同一とは、全ての子基板の厚さが完全に同一でなくてもよく、厚さの差が、20μm程度以下の範囲内であれば、同一とみなすことができる。
次いで、並べて載置された子基板の親基板からの分離面上に、気相合成法で単結晶ダイヤモンドを成長させる。これにより、支持台上に載置された複数の子基板が、成長した単結晶ダイヤモンドによって接合される。
この方法では、平坦な支持台上に、厚さの揃った複数の子基板を載置して単結晶ダイヤモンドを成長させており、接合された子基板では、親基板からの分離面の位置は、ほぼ揃った状態となる。しかも、同一の親基板から分離した複数の子基板を用いているので、各
子基板ではオフ角、結晶面の方向、ひずみや欠陥の分布等は全て同一となる。
このため、この分離面上に気相合成法で単結晶ダイヤモンドを成長させることによって、オフ角、結晶面の方向、ひずみや欠陥の分布等が揃った単結晶ダイヤモンドを容易に成長できる。また、各子基板の接合部分についても、均一に単結晶ダイヤモンドが成長するために、境界部分が完全に被覆された状態となる。その結果、オフ角、結晶面の方向、ひずみや欠陥の分布等の揃った単結晶ダイヤモンドからなる大面積基板を得ることができる。
気相合成法については特に限定はなく、例えば、マイクロ波プラズマCVD法、熱フィラ
メント法、直流放電法などの公知の方法を適用できる。
特に、マイクロ波プラズマCVD法によれば、高純度なダイヤモンド単結晶膜を成長させ
ることができる。具体的な製造条件については特に限定はなく、公知の条件に従って、ダイヤモンド単結晶を成長させればよい。原料ガスとしては、例えば、メタンガスと水素ガスの混合ガスを用いることができる。具体的なダイヤモンド成長条件の一例を示すと、反応ガスとして用いる水素及びメタンの混合気体では、メタンは、水素供給量1モルに対して、0.01〜0.33モル程度となる比率で供給することが好ましい。また、プラズマCVD装置内の圧力は、通常、13.3〜40kPa程度とすればよい。マイクロ波としては、通常、2.45GHz、915MHz等の工業および科学用に許可された周波数のマイクロ波が使用される。マイクロ波電力は、特に限定的ではないが、通常、0.5〜5kW程度とればよい。この様な範囲内において、例えば、基板(単結晶ダイヤモンド子基板)の温度が900〜1300℃程度、好ましくは900〜1100℃程度となるように各条件を設定すればよい。
成長する単結晶ダイヤモンドの厚さについても特に限定はなく、子基板間が十分に接合される厚さとすればよく、例えば、100〜1000μm程度とすることができる。
(2)子基板の厚さが不均一な場合
複数の子基板の厚さが不均一な場合には、下記の第一接合工程と第二接合工程を行うことによって、オフ角、結晶面の方向、ひずみや欠陥の分布等の揃った単結晶ダイヤモンドからなる大面積基板を得ることができる。この場合、厚さが同一の複数の子基板に対しても下記の方法を採用できる。
第一接合工程
まず、前述したエッチング工程で得られた子基板を、平坦な支持台に各子基板の側面同士が接触する状態で並べて載置する。この際、支持台には、親基板からの分離面が接する状態とする。
次いで、並べて載置された複数の子基板上に、気相合成法で単結晶ダイヤモンドを成長させる。これにより、支持台上に載置された複数の子基板が、成長した単結晶ダイヤモンドによって接合される。
気相合成法については特に限定はなく、上記した子基板の厚さが揃っている場合と同様に、マイクロ波プラズマCVD法、熱フィラメント法、直流放電法などの公知の方法を適用
できる。特に、マイクロ波プラズマCVD法によれば、高純度なダイヤモンド単結晶膜を成
長させることができる。具体的な製造条件については特に限定はなく、前述した方法と同様にしてダイヤモンド単結晶を成長させればよい。
成長する単結晶ダイヤモンドの厚さについても特に限定はなく、子基板間が十分に接合
される厚さとすればよく、例えば、100〜1000μm程度とすることができる。
図2は、第一成長工程において、成長した単結晶ダイヤモンド層で接合された状態の子基板を模式的に示す図面である。図2に示す様に、エッチング工程で形成された分離面が支持台面に接するように載置された単結晶ダイヤモンドでは、通常、表面に露出した面は、分離面と比較して粗い状態である。また、各子基板の厚さを厳密に揃えていない場合には、子基板間で段差が生じた状態となる。このため、この表面に気相合成法でダイヤモンドを成長させると、成長したダイヤモンド層は不均一となり、子基板の接合部は、完全に被覆されていない状態となる。
第二接合工程
次いで、ダイヤモンド層によって接合された子基板を反転させて、第一接合工程で成長したダイヤモンド面を支持体面に接触させる。これにより、親基板からの分離面が露出面となる。
次いで、この上に、気相合成法で単結晶ダイヤモンドを成長させる。気相合成法の条件は、上記した第一接合工程と同様とすればよい。
図3は、第二接合工程において、単結晶ダイヤモンド層が成長した状態を模式的に示す図面である。上記した第一接合工程において、平坦な支持台上に、親基板からの分離面が接する状態で子基板を載置して単結晶ダイヤモンドを成長させており、これによって、接合された子基板では、親基板からの分離面の位置は、ほぼ揃った状態となる。更に、同一の親基板から分離した複数の子基板を用いているので、各子基板ではオフ角、結晶面の方向、ひずみや欠陥の分布等が全て同一となる。このため、本工程において、この分離面上に単結晶ダイヤモンドを成長させることにより、オフ角、結晶面の方向、ひずみや欠陥の分布等が揃った単結晶ダイヤモンドを容易に成長できる。また、各子基板の接合部分についても、均一に単結晶ダイヤモンドが成長するために、境界部分が完全に被覆された状態となる。その結果、オフ角、結晶面の方向、ひずみや欠陥の分布等の揃った大面積の単結晶ダイヤモンドを形成することができる。
更に、上記した方法で複数の子基板を接合して得られた大表面積の単結晶ダイヤモンド基板を子基板と見なし、これらの基板を複数個用いて、上記した子基板の厚さが均一な場合の接合工程と同様の接合方法によって、より大面積の単結晶ダイヤモンドを容易に形成することができる。
更に、上記した方法で複数の子基板を接合して得られた大表面積の単結晶ダイヤモンド基板を親基板と見なし、上記したイオン注入工程、非ダイヤモンド層のエッチング工程、及び接合工程を繰り返すことによっても、より大面積の単結晶ダイヤモンドを容易に形成することができる。
本発明の大型単結晶ダイヤモンドの製造方法によれば、複数の単結晶ダイヤモンドを接合して大面積の単結晶ダイヤモンドを製造する際に、各子基板の厚さを揃えるための機械的加工が不要である。更に、モザイク状ダイヤモンドを構成する各子基板は、オフ角、結晶面の方向、ひずみや欠陥の分布が揃っているから、子基板毎にダイヤモンドの成長条件を変化する必要がなく、設定した条件に対しては同一の処理層が得られる。従って、この面上には、気相合成法によって単結晶ダイヤモンドを容易に精度良く成長させることができるため、これらを接合して作製される単結晶ダイヤモンドからなる大面積基板の上記した性質も均質である。
また、本発明方法によれば、オフ角、結晶面の方向、ひずみや欠陥の分布等の揃った大面積の単結晶ダイヤモンドを比較的簡単な製造工程で作製でき、また、得られる大面積のダイヤモンド基板は、性質が均一であるため、その基板上への処理も容易である。従って、この様に作製された単結晶ダイヤモンドからなる大面積の基板上へ性能の揃ったデバイスが一様に作製できる。更に、親基板に欠陥が存在する場合に、得られた大面積の単結晶ダイヤモンドでは、接合した各単結晶基板の欠陥部が同一となるために、デバイスなどの作製の際に、不要部分の特定が容易である。また、デバイスを作成する際の各種プロセスに耐えうる様に、この様に作製された単結晶ダイヤモンドからなる大面積の基板上へさらに単結晶層を積層することも容易である。
よって、本発明方法によれば、特に、単結晶ダイヤモンドを半導体材料として実用化するため適した単結晶ダイヤモンドからなるモザイク状の大面積の基板を、簡単な製造工程によって作製することが可能となる。
以下、実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。
実施例1
大きさが3×3×0.5 mm3の単結晶ダイヤモンド(100)基板を親基板として、以下の方法で、単結晶ダイヤモンド層を作製した。
まず、1.5 MVタンデム型加速器を用いて、注入エネルギー3 MeV、照射量2×1016ions/cm2で、上記した単結晶ダイヤモンド基板に炭素イオンを注入した。注入イオンの注入深さの計算値は約1.6μmであった。この照射により、ダイヤモンド基板の色は透明から黒色
に変化し、非ダイヤモンド層が形成されていることが確認できた。
次いで、市販のマイクロ波プラズマCVD装置を用いて、上記した単結晶ダイヤモンド基板の熱処理を行い、非ダイヤモンド層のグラファイト化を進行させた。熱処理条件は、基板温度1060℃、圧力16 kPa、水素ガス流量500 sccmで、処理時間は5分間とした。この
熱処理後、メタンガスを流量25sccmで導入し、7時間単結晶ダイヤモンド膜の成長を行った。
一方、純水を入れたビーカの中に2本の離れた白金電極を約1cmの間隔を隔てて設置し、その電極間に、上記した方法で単結晶ダイヤモンド膜を成長させた単結晶ダイヤモンド基板を置いた。電極間に実効値5.6 kV、周波数60 Hzの交流電圧を印加して15時間放置し
たところ、目視では黒色のグラファイト化した非ダイヤモンド層がなくなった。目視できない非ダイヤモンド層が残存している恐れがあるため、更に引き続き、同様の条件で交流電流を24時間印加した。その結果、CVD法による単結晶ダイヤモンド膜が単結晶ダイヤモンド基板から除去された。マイクロメータを用いてCVD法による単結晶ダイヤモンド膜の厚みを計測したところ65μmであった。
上記した方法で表面層を除去した単結晶ダイヤモンド基板に対して、再度、上記した方法と同様にして、炭素イオンの注入および熱処理、単結晶ダイヤモンド膜の成長、並びに電気化学エッチングによる表面層の除去を行った。マイクロメータを用いてCVD法による単結晶ダイヤモンド膜の厚みを計測したところ103μmであった。
次いで、こうして得られた2枚の単結晶ダイヤモンド基板を、分離面を下にして、基板
の側面が目視で平行となる様に基板支持体上に並べて設置し、市販のマイクロ波プラズマCVD装置を用いて、基板温度1000℃、圧力16 kPa、水素ガス流量500 sccm、メタンガスを流量25sccm導入し、7時間単結晶ダイヤモンド膜の成長を行ったところ、基板は一体化
していた。
図4は成長後の接合箇所の表面状態を示す顕微鏡像(上図)と、レーザー顕微鏡により測定した接合部周辺の断面状態を示す写真(下図)である。断面状態を示す写真から明らかなように、基板間で厚みに50μm程度の差があった為、表面層が被覆されず、段差が
生じていることが分かる。
次いで、この一体化した基板の上下を反転して、上記と同様の条件で親基板からの分離面上に単結晶ダイヤモンド膜の成長を行った。図5は、成長後の接合箇所の表面状態を示す顕微鏡像(上図)と、レーザー顕微鏡により測定した接合部周辺の断面状態を示す写真(下図)である。段差無く滑らかに境界表面が被覆され、良好な表面状態が得られることが確認できた。
実施例2
直線状の切欠きを有する大きさがΦ9mm×厚み1 mmの単結晶ダイヤモンド(100)基板を親基板として、以下の方法で、単結晶ダイヤモンド層を作製した。
まず、上記した単結晶ダイヤモンド基板に、実施例1と同様の方法でイオン注入した。次いで、実施例1と同様の方法で市販のマイクロ波プラズマCVD装置を用いて単結晶ダイヤモンド基板の熱処理を行い、非ダイヤモンド層のグラファイト化を進行させた。次いで、基板温度1100℃、圧力15 kPa、水素ガス流量500 sccm、メタンガスを流量25sccm、窒素ガスを流量2sccmで、3時間単結晶ダイヤモンド膜の成長を行った。
その後、実施例1と同様の方法で、電気化学エッチングにより、CVD法による単結晶ダイヤモンド膜を単結晶ダイヤモンド基板から除去した。マイクロメータを用いてCVD法による単結晶ダイヤモンド膜の厚みを計測したところ127μmであった。その後、該ダイヤモンド膜をレーザー切断し、上記した切欠きに並行な直線状の側面を形成した。
上記した方法で表面層を除去した単結晶ダイヤモンド基板に対して、再度、上記した方法と同様にして、炭素イオンの注入および熱処理、単結晶ダイヤモンド膜の成長、並びに電気化学エッチングによる表面層の除去を行った。マイクロメータを用いてCVD法による単結晶ダイヤモンド膜の厚みを計測したところ139μmであった。その後、該ダイヤモンド膜をレーザー切断し、上記した切欠きに並行な直線状の側面を形成した。
次いで、こうして得られた2枚の単結晶ダイヤモンド基板を、分離面を下にして、基板
の側面が目視で平行となる様に基板支持体上に並べて設置し、市販のマイクロ波プラズマCVD装置を用いて、基板温度930℃、圧力15 kPa、水素ガス流量500 sccm、メタンガスを流量25sccm導入し、8時間単結晶ダイヤモンド膜の成長を行ったところ、基板は一体化していた。次いで、この一体化した基板の上下を反転して、上記と同様の条件で親基板からの分離面上に13時間単結晶ダイヤモンド膜の成長を行った。レーザー顕微鏡により成長後の接合箇所の表面状態を測定したところ、段差無く滑らかに境界表面が被覆され、良好な表面状態が得られたことが確認できた。
比較例1
オフ角1.6°を有する大きさが4.5×4.5×0.5 mm3の単結晶ダイヤモンド(100)基板とオ
フ角0.6°を有する大きさが4.5×4.5×0.5 mm3の単結晶ダイヤモンド(100)基板を親基板
として、以下の方法で単結晶ダイヤモンド層を2つ作製した。以下では、上記した単結晶ダイヤモンド基板をそれぞれ親基板1、親基板2と称する。各親基板間でのオフ方向のずれは54°であった。
まず、1.5 MVタンデム型加速器を用いて、注入エネルギー3 MeV、照射量2× 1016ions/cm2で、親基板1に炭素イオンを注入した。注入イオンの注入深さの計算値は約1.6μmであった。この照射により、親基板1の色は透明から黒色に変化し、非ダイヤモンド層が形成されていることが確認できた。
次いで、市販のマイクロ波プラズマCVD装置を用いて、親基板1の熱処理を行い、非ダイヤモンド層のグラファイト化を進行させた。熱処理条件は、基板温度1060℃、圧力15
kPa、水素ガス流量890 sccmで、処理時間は3分間とした。この熱処理後、メタンガスを
流量66sccm、窒素を流量1.5sccmで導入し、6時間単結晶ダイヤモンド膜の成長を行った。
一方、純水を入れたビーカの中に2本の離れた白金電極を約1cmの間隔を隔てて設置し、その電極間に、上記した方法で単結晶ダイヤモンド膜を成長させた親基板1を置いた。電極間に実効値5.6 kV、周波数60 Hzの交流電圧を印加して15時間放置したところ、目視
では黒色のグラファイト化した非ダイヤモンド層がなくなった。目視できない非ダイヤモンド層が残存している恐れがあるため、更に引き続き、同様の条件で交流電流を24時間印加した。その結果、CVD法による単結晶ダイヤモンド膜が親基板1から除去された。マイクロメータを用いてCVD法による単結晶ダイヤモンド膜の厚みを計測したところ235
μmであった。
次に親基板2に対して、再度、上記した方法と同様にして、炭素イオンの注入および熱処理、単結晶ダイヤモンド膜の成長、並びに電気化学エッチングによる表面層の除去を行った。マイクロメータを用いて親基板2から除去された単結晶ダイヤモンド膜の厚みを計測したところ246μmであった。
次いで、こうして得られた2枚の単結晶ダイヤモンド基板を、分離面を下にして、基板
の側面が目視で平行となる様に基板支持体上に並べて設置し、市販のマイクロ波プラズマCVD装置を用いて、基板温度1000℃、圧力15 kPa、水素ガス流量500 sccm、メタンガスを流量25sccm導入し、14時間単結晶ダイヤモンド膜の成長を行ったところ、基板は一体化していた。
次いで、この一体化した基板の上下を反転して、上記と同様の条件で親基板からの分離面上に単結晶ダイヤモンド膜の成長を行った。18時間の成長を行ったが、境界表面は滑らかに被覆されなかった。
本発明方法によって分離される子基板の状態を模式的に示す断面図。 第一接合工程において、成長した単結晶ダイヤモンド層で接合された状態の子基板を模式的に示す図面。 第二接合工程において、親基板からの分離面上に単結晶ダイヤモンド層が成長した状態を模式的に示す図面。 実施例1における第一接合工程後の接合箇所の表面状態を示す顕微鏡像(上図)と、レーザー顕微鏡により測定した接合部周辺の断面状態を示す写真(下図)。 実施例1における第二接合工程後の接合箇所の表面状態を示す顕微鏡像(上図)と、レーザー顕微鏡により測定した接合部周辺の断面状態を示す写真(下図)。

Claims (8)

  1. 下記の工程を含む単結晶ダイヤモンドからなる大面積基板の製造方法:
    (1)単結晶ダイヤモンドからなる親基板にイオン注入を行って、該親基板の表面近傍にグラファイト化した非ダイヤモンド層を形成し、該非ダイヤモンド層をエッチングして、該非ダイヤモンド層より上層の単結晶ダイヤモンド層を分離する工程、
    (2)上記(1)工程で用いた親基板に対して、(1)工程の操作を繰り返し行い、(1)工程で分離した単結晶ダイヤモンド層と同一の厚さを有する1個又は2個以上の単結晶ダイヤモンド層を分離する工程、
    (3)上記(1)工程及び(2)工程で分離された複数の単結晶ダイヤモンド層を、平坦な支持台上に、互いの側面が接触し、結晶面の方向が一致した状態で、且つ親基板から分離された面が露出する状態で載置する工程、
    (4)上記(3)工程で支持台上に載置された複数の単結晶ダイヤモンド層の親基板から分離された面上に、気相合成法で単結晶ダイヤモンドを成長させて、複数の単結晶ダイヤモンド層を接合する工程。
  2. 上記(1)工程が、非ダイヤモンド層を形成した後、該非ダイヤモンド層をエッチングする前に、該親基板の表面上に気相合成法で単結晶ダイヤモンド層を成長させる操作を含む方法である、請求項1に記載の方法。
  3. 下記の工程を含む単結晶ダイヤモンドからなる大面積基板の製造方法:
    (1)単結晶ダイヤモンドからなる親基板にイオン注入を行って、該親基板の表面近傍にグラファイト化した非ダイヤモンド層を形成し、該非ダイヤモンド層をエッチングして、該非ダイヤモンド層より上層の単結晶ダイヤモンド層を分離する工程、
    (2)上記(1)工程で用いた親基板に対して、(1)工程の操作を繰り返し行い、更に、1個又は2個以上の単結晶ダイヤモンド層を分離する工程、
    (3)上記(1)工程及び(2)工程で分離された複数の単結晶ダイヤモンド層を、平坦な支持台上に、互いの側面が接触し、結晶面の方向が一致した状態で、且つ親基板から分離された面が該支持台面に接する状態で載置する工程、
    (4)上記(3)工程で支持台上に載置された複数の単結晶ダイヤモンド層の上に、気相合成法で単結晶ダイヤモンドを成長させて、複数の単結晶ダイヤモンド層を接合する工程、
    (5)上記(4)工程で接合された単結晶ダイヤモンド層を支持台上で反転させた後、気相合成法で単結晶ダイヤモンドを成長させて、親基板から分離された面上に単結晶ダイヤモンドを成長させる工程。
  4. 上記(1)工程が、非ダイヤモンド層を形成した後、該非ダイヤモンド層をエッチングする前に、該親基板の表面上に気相合成法で単結晶ダイヤモンド層を成長させる操作を含む方法である、請求項3に記載の方法。
  5. 非ダイヤモンド層をエッチングする方法が、電気化学エッチング法である請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の方法で得られた単結晶ダイヤモンドからなる大面積基板を親基板として用いる、請求項1〜5のいずれかに記載の単結晶ダイヤモンドからなる大面積基板の製造方法。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の方法で、同一の厚さを有する複数の単結晶ダイヤモンドからなる大面積基板を作製し、次いで、平坦な支持台上に、該大面積基板を、互いの側面が接触し且つ気相合成法で成長させた単結晶ダイヤモンド層が露出する状態で載置した後、気相合成法で単結晶ダイヤモンドを成長させて、複数の大面積基板を接合することを特徴とする単結晶ダイヤモンドからなる大面積基板の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれかの方法で作製された単結晶ダイヤモンドからなる大面積基板。
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