JP2013060329A - ダイヤモンド複合体 - Google Patents

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Abstract

【課題】単結晶ダイヤモンドと多結晶ダイヤモンドの双方の利点を活かしながら、更に板状の構造を可能にするために、多結晶ダイヤモンドの研磨の困難性も回避し、研磨が容易なダイヤモンド複合体を提供すること。
【解決手段】少なくとも2種類の結晶性の異なる結晶からなる構造の複合体であり、その内の第一の結晶は高圧合成法により合成した単結晶ダイヤモンドか、あるいは気相合成法により合成した単結晶ダイヤモンドであり、第二の結晶は欠陥を面内に周期的なパターン形状で含む気相合成法により合成したダイヤモンドであり、該第一の結晶及び第二の結晶はいずれも、主面が平行になるように層状に形成されていることを特徴とするダイヤモンド複合体。
【選択図】図1

Description

本発明は、単結晶ダイヤモンドを利用する分野(切削工具、耐磨工具、精密工具、ヒートシンク、光学部品用金型など)に関するものである。
ダイヤモンドは、非常に硬い、耐摩耗性がある、熱伝導率が非常に大きいというような性能を利用して、切削工具、耐磨工具などの機械工具や、放熱部品などの電子部品に利用されてきた(例えば、特許文献1、2等)。このような産業用のダイヤモンドは均一品質や生産性の点で人工合成のダイヤモンドが有利である。中でも気相合成法は基板サイズを大きくしたり、板状の形状を作製したりすることができる利点を有する。
気相合成法により得られたダイヤモンドには、一般に大きく分けて多結晶ダイヤモンドと単結晶ダイヤモンドがある。単結晶ダイヤモンドは板状のもの全体が一つの結晶方向をもったものであり、多結晶ダイヤモンドは板状内部の構成が複数の単結晶により構成されているものである。多結晶ダイヤモンドというと数百μmのサイズ以下の粒径をもつ集合体であるが、一般に得られる典型的なものは、数μm〜数十μmの粒径のものである。また、面方位はランダムにばらついていることが多い。
単結晶ダイヤモンドは粒界がないので、熱伝導率が多結晶のものよりも大きいという特徴があり、硬度も面方位を選択することで自在に制御でき、均質のものにすることができるという特徴があるが、一方でヘキ開をしやすい特徴ももつ。すなわち、ある特定の方向、結晶方位面で割れやすいという特徴を持つ。これに対し、多結晶ダイヤモンドは粒界があり、各々の結晶は種々の面方位を持っている分、ヘキ開して割れやすいということはないが、熱伝導率が小さくなるとか、耐摩耗性や硬度が粒子によって違っているので、不均一になってしまうという問題があった。
すなわち、単結晶ダイヤモンドと多結晶ダイヤモンドの両者の利点は両立させることができないという問題があった。
特開平07−156003号公報 特開2004−306153号公報
本発明は単結晶ダイヤモンドと多結晶ダイヤモンドの双方の利点を活かしながら、更に板状の構造を可能にするために、多結晶ダイヤモンドの研磨の困難性も回避し、研磨が容易なダイヤモンド複合体を提供することを課題とする。
本発明者等は上記問題に鑑み、単結晶ダイヤモンドの利点と多結晶ダイヤモンドの利点を兼ね備えたダイヤモンドの複合体を提供すべく、次の方法を考えた。
まず、多結晶ダイヤモンド基板を用意して、その上に気相合成法でダイヤモンドを形成することを考えたが、ダイヤモンドは下地となる多結晶ダイヤモンドの結晶方位を引き継いで成長するために、やはり多結晶しか成長しないので、目的の複合体は形成されない。
次に、単結晶ダイヤモンド基板を用意してその上に多結晶ダイヤモンドを形成することを試みると、多少困難ではあるが、単結晶ダイヤモンドの上に微小のダイヤモンド粉末を適当な濃度で塗布したり、微小ダイヤモンド粉末を擦り付けて傷をつけたりする等、前処理を工夫して基板上に細かい凹凸を形成することによって、単結晶ダイヤモンド上に多結晶ダイヤモンドを形成することができた。
しかしながらこの場合、一般的に認識されているように、多結晶表面は面方位がバラバラに形成されてしまい、表面が荒れてしまっていた。このため、その後平坦化するためには研磨を必要とするが、多結晶ダイヤモンドの表面はいろいろな方位を持っているので、非常に硬い方位も研磨しなければならず、単結晶ダイヤモンドの(100)面や(110)面を研磨するようには簡単ではなかった。
さらに、単結晶と多結晶界面も面方位が急にずれているので、界面での割れ、剥離が発生するという課題が残った。
このため、本発明者等は更なる鋭意探求を重ね、基板として使用する単結晶ダイヤモンドの表面に予め周期的な溝を形成し、該基板上に気相合成法によりダイヤモンドを成長させること、あるいは、基板として使用する単結晶ダイヤモンド上に、ダイヤモンド相とグラファイト相が混在した層を形成することが有効であることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]少なくとも2種類の結晶性の異なる結晶からなる構造の複合体であり、その内の第一の結晶は高圧合成法により合成した単結晶ダイヤモンドか、あるいは気相合成法により合成した単結晶ダイヤモンドであり、第二の結晶は欠陥を面内に周期的なパターン形状で含む気相合成法により合成したダイヤモンドであり、該第一の結晶及び第二の結晶はいずれも、主面が平行になるように層状に形成されていることを特徴とするダイヤモンド複合体。
[2]前記第一の結晶は、少なくとも転位欠陥が105cm-2以下の高圧合成法により合成した単結晶ダイヤモンドであるかあるいは気相合成法により合成した単結晶ダイヤモンドであることを特徴とする上記[1]に記載のダイヤモンド複合体。
[3]前記周期的なパターン形状が、ライン状あるいは格子状であることを特徴とする上記[1]又は[2]に記載のダイヤモンド複合体。
[4]前記第二の結晶中のラインの周期、あるいは格子を形成するラインの周期が50μm以上、5mm以下であることを特徴とする上記[1]〜[3]のいずれかに記載のダイヤモンド複合体。
[5]少なくとも2種類の結晶性の異なるカーボン材料からなる構造の複合体であり、第一の結晶は高圧合成法により合成した単結晶ダイヤモンドか、あるいは気相合成法により合成した単結晶ダイヤモンドであり、第二の結晶はラマン分光法による評価で1300±100cm-1にピークが現れるダイヤモンド相と1500±100cm-1にピークが現れるグラファイト相が混在したダイヤモンド結晶であり、該第一の結晶及び第二の結晶はいずれも、主面が平行になるように層状に形成されていることを特徴とするダイヤモンド複合体。
[6]前記第一の結晶は、少なくとも転位欠陥が105cm-2以下の高圧合成法により合成した単結晶ダイヤモンドであるかあるいは気相合成法により合成した単結晶ダイヤモンドであることを特徴とする上記[5]に記載のダイヤモンド複合体。
[7]前記第一の結晶の層の厚さが0.2mm以上、1mm未満であることを特徴とする上記[1]〜[6]のいずれかに記載のダイヤモンド複合体。
[8]前記第二の結晶の層の厚さが0.2〜2mmの範囲であることを特徴とする上記[1]〜[7]のいずれかに記載のダイヤモンド複合体。
本発明のダイヤモンド複合体は、従来の単結晶ダイヤモンド基板単体では割れてしまうような形状のものも作製できる。すなわち、非常に薄い単結晶ダイヤモンド基板は持つだけで割れてしまうが、本発明の構造を持つダイヤモンド複合体は容易には割れず、単結晶ダイヤモンドでは実現しなかった大きくて薄い、例えば、10mm角で40μm以下という薄い板状のものも作成することができる。また、厚い板であっても、同様に割れないものを作製できる。
本発明のダイヤモンド複合体は、非常に多量の欠陥が含まれていたり、sp結合を含有していたりするので、黒っぽいダイヤモンドである。このため、他の単結晶ダイヤモンドと混ざってしまっても、容易に区別が付き、探し出すことができる。また、パターニング技術を駆使すれば、字や数字を入れ込むことができ、管理が容易になる効果がある。
本発明の第1の態様の複合ダイヤモンドの構造の一例の概略を示す図である。 単結晶基板上に形成した周期的な溝の上に種々の結晶が成長する様子を説明する図である。 本発明の第1の態様の本発明の複合ダイヤモンドを放熱部品として使用した一例を示す図である。 本発明の第1の態様の複合ダイヤモンドを切削工具として使用した一例を示す図である。 本発明の第2の態様の複合ダイヤモンドの構造の一例の概略を示す図である。 本発明の第2の態様の複合ダイヤモンドを切削工具として使用した一例を示す図である。
本発明に係るダイヤモンド複合体の第1の態様は、少なくとも2種類の結晶性の異なる結晶からなる構造の複合体であり、その内の第一の結晶は高圧合成法により合成した単結晶ダイヤモンドか、あるいは気相合成法により合成した単結晶ダイヤモンドであり、第二の結晶は欠陥を面内に周期的なパターン形状で含む気相合成法により合成したダイヤモンドであり、該第一の結晶及び第二の結晶はいずれも、主面が平行になるように層状に形成されていることを特徴とする(図1参照)。
このようなダイヤモンド複合体を得る方法は以下の通りである。
単結晶ダイヤモンドの基板に溝を形成し、再度、気相合成法で溝を埋めるようにダイヤモンドを成長する。その際に(1)削った溝の底に空孔が残る場合、(2)溝は埋まるが欠陥として残る場合、(3)溝に多結晶やsp成分をもったカーボンが埋め込まれる場合などがある。基板に形成する溝は、周期的なライン状あるいは格子状であることが有効である。このような溝を形成した単結晶ダイヤモンド基板を用いて気相合成法により第二の結晶を成長させると、得られた第二の結晶中には、面内に欠陥が集中しており、該欠陥によりライン状あるいは格子状のパターンが形成されている。また、第二の結晶中のラインの周期、あるいは格子を形成するラインの周期は50μm以上、5mm以下であることが好ましい。
上記(1)、(3)の場合は作製した基板を見た場合、黒く溝の跡として見えるので、面内に結晶欠陥が形成したことがわかる。(2)の場合は、目視では見えにくいが、歪として残るので、面内に形成された欠陥を偏光顕微鏡やX線トポグラフィなどで観察することができる。
上記の溝を形成した基板は、もともとは一つの揃った結晶表面なので溝を埋めるようにダイヤモンドを成長させると、最終的に(a)一つのきれいな単結晶となる場合と、(b)そのまま溝の境界に欠陥などを残して仕上がる場合がある。このため、溝が埋められた後に更にダイヤモンドを成長させると、(a)の場合は単結晶基板/溝のパターンを含む単結晶/単結晶エピタキシャル基板の構造となる。(b)の場合は単結晶基板/溝のパターンを含む単結晶という構造となる(図2参照)。
本発明では“溝のパターンを含む単結晶”のことは多結晶とは呼ばない。結晶面方位が揃っており、一つの単結晶に融合することができる要素であること、あるいは既に一つの単結晶の基板から成長しており、エピタキシャルに成長し一体であることなどからである。従って本発明においては、“溝のパターンを含む単結晶”は、“欠陥を多く含む単結晶層”と称することとする。非常に大きな空孔を含むとしても、欠陥の集まりと理解することができるからであり、また、溝の隙間に多結晶ができていたとしても、大部分は単結晶であり、多結晶部分は通常の単結晶でも存在するインクルージョンと理解することができるからである。
上記のように、周期的なパターンの溝を形成した単結晶ダイヤモンド上に気相合成法によりダイヤモンドを成長させるため、第一の結晶と、第二の結晶は、いずれも主面が平行になるように層状に形成される。主面を(100)面とすることにより研磨が容易になり好ましい。
このようなダイヤモンド複合体は、単結晶部分と欠陥を多く含む単結晶層からなるので、前述の単結晶と多結晶の両方の長所を有する。つまり、単結晶の熱伝導率、研磨特性を有し、更に、多結晶に似たヘキ開の進行を止める多くの欠陥を結晶のいたるところに有することとなるので、上記の本発明の課題を解決できる。また、多結晶の欠点だった研磨の困難さも、単結晶との界面は大部分がホモエピタキシャル成長しているので強固であり、面方位がほとんど単結晶であるので、単結晶と同等で全く問題がない。
本発明の複合ダイヤモンドの構造の基板の作製方法を更に具体的に説明する。
その方法は、まず、元となる単結晶ダイヤモンドの基板を準備する。その単結晶ダイヤモンドは高圧合成法による単結晶ダイヤモンドであっても気相合成法による単結晶ダイヤモンドであってもかまわない。この基板として使用する単結晶ダイヤモンドは、本発明の複合ダイヤモンドにおいて、第一の結晶となるものである。このため、当該単結晶ダイヤモンドは高圧合成法によるものであっても、気相合成法によるものであっても、少なくとも転位欠陥が105cm-2以下であることが好ましい。転移欠陥は、103cm-2以下であることがより好ましく、0cm-2が最も好ましい。これにより、ダイヤモンド複合体において、単結晶ダイヤモンドの利点が充分に発揮される。
図3に本発明の複合ダイヤモンドを放熱部品に利用する例を示す。一般に、単結晶ダイヤモンドを放熱部品として使用する場合には、異種材料との接合において、応力がかかったりするため、割れてしまうことがある。これに対し、本発明の複合ダイヤモンドを放熱部品に利用する場合には、図3に示すように、欠陥を多く含む単結晶の層を異種材料との接合面とすることにより、応力を緩和して割れを防止することができる。また、発熱体との接触部(放熱部品の上部)は、熱伝導率を重視すれば、基本的には第一の結晶(単結晶の層)にすることが好ましいが、薄い第二の結晶(欠陥を多く含む単結晶の層)にしてもよい。
本発明の複合ダイヤモンドを放熱部品に利用する場合は、上記基板として使用する単結晶ダイヤモンドは不純物が極力入っていない方が好ましいが、不純物が入っていても、100ppm以下であれば、熱伝導率に与える影響が激減するので、不純物が100ppm以下であることが好ましい。
図4に本発明の複合ダイヤモンドを切削工具として利用する場合の構造の一例を示す。図4に示すように、超硬やセラミックスの台(工具)の上に複合ダイヤモンドを貼り付ける場合、必ずしも貼り付けた根元まで単結晶である必要はないので、根元部分は単結晶でなくてもよい。また、根元部分を第二の結晶(欠陥を多く含む単結晶の層)とすることにより、異種材料との接合による応力の発生により割れが生じることを防ぐことができるため好ましい。
また、複合ダイヤモンドを工具とする場合は、単結晶ダイヤモンド中に微量の不純物が入っていることが好ましい。例えば、窒素が0.01〜200ppmの範囲が好ましい。あるいはシリコンが0.01〜50ppmの範囲が好ましい。
次に基板となる単結晶ダイヤモンド上に、ライン状の溝あるいは格子状の溝を一定間隔で周期的に形成する。溝の幅は10μm〜1000μmで、溝の間隔は0.05〜5mm間隔が好ましい。さらに好ましくは溝の幅は50μm〜300μmで、溝の間隔は0.2〜1mmが好ましい。溝の間隔は、一定間隔であると、作製しやすく、更に、後にダイヤモンドを成長しても応力などが均等にかかるので好ましい。応力がかからないようにうまく制御できれば、溝の間隔は上記の範囲でばらついていても問題は無い。精度の悪い方法を用いると周期はばらついてしまうが、バラツキの度合いは少なくとも30%以内であれば問題は無い。
溝の深さは溝の幅に関係し、それぞれのその後のダイヤモンドの合成条件で影響は異なる。溝の幅や深さが小さすぎると欠陥を導入する前に単結晶に修復してしまう。溝の深さより、溝の幅が大きすぎると、溝ではなく、両端で段差と認識されるので、ダイヤモンドの合成条件を適宜選択する必要がある。段差よりも溝の方が研磨をすることが容易なので好ましい。
溝の形成の仕方は、溝を形成したい部分に穴のあいたマスクを単結晶ダイヤモンド上に載せて、イオンやラジカルでエッチングする方法(反応性イオンエッチング法やイオンビームエッチング法)やレーザーによる溝入れ方法が利用できる。また、一般的なフォトリソグラフィ技術を使うこともできる。前者のマスク使う方法ではライン状の穴が所定の間隔で形成されたマスクを使えば、ライン状の溝が形成でき、該マスクを直角に回転して溝入れを2度行えば、格子状の溝が形成できる。交わった部分での溝の深さが異なるが、問題はない。格子状の溝は必ずしも直交している必要は無い。しかしながら、溝の方向は<110>よりも<100>方向が好ましい。すなわち、ヘキ開の起点となることを避けるように形成することが好ましい。
次に、周期的な溝を形成した単結晶ダイヤモンド上に気相合成法によってダイヤモンドをホモエピタキシャル成長させる。成長初期には成長パラメータ(α)が1.7〜3で成長させ、その後、成長パラメータは同じか、あるいは3以上に変更して成長を行うと、溝は徐々に埋まって、一定の平面になる。平面にならない場合は研磨を行うが、面方位が揃っているので、多結晶のように研磨が困難であることはない。
ここで、成長パラメータ(α)は、(100)面方向に成長する速度をV(100)とし、(111)面方向に成長する速度をV(111)として、
α=√3・V(100)/V(111)
で定義された値である。(100)面方向への成長が小さいと、αパラメータは小さくなる。一方、(111)面方向への成長が小さいと、αパラメータは大きくなることになる。
溝の部分はダイヤモンドの成長に従って埋まってゆくが、溝を形成した部分は欠陥として残ってしまう。この残ってしまう欠陥を単結晶ダイヤモンドの内部に形成することが本発明のポイントである。すなわち基板部分の単結晶ダイヤモンドは非常に特性のよい部分として存在し、欠陥の多く発生している部分は多結晶ダイヤモンドのようにヘキ開のようなクラックを止める作用をする。
ただし、基板表面に形成した溝の部分が非常にきれいに埋まってしまう場合は、ほぼ単結晶として再構成されるので、大きなヘキ開を完全に止めることはできない。しかしながら、微細な欠陥は多少なりとも残るので、マイクロクラックのようなものが、大きく進行することを止める働きがある。溝の中の欠陥に多結晶を含むような場合は、よりヘキ開を止めやすいので、本発明の主旨により合致する。
以上のような方法は、単結晶ダイヤモンドと多結晶ダイヤモンドの双方の利点を活かしながら、しかも研磨も容易に板状のダイヤモンド複合体を形成するものである。
本発明に係るダイヤモンド複合体の第2の態様は、少なくとも2種類の結晶性の異なるカーボン材料からなる構造の複合体であり、第一の結晶は高圧合成法により合成した単結晶ダイヤモンドか、あるいは気相合成法により合成した単結晶ダイヤモンドであり、第二の結晶はラマン分光法による評価で1300±100cm-1にピークが現れるダイヤモンド相と1500±100cm-1にピークが現れるグラファイト相が混在したダイヤモンド結晶であり、該第一の結晶及び第二の結晶はいずれも、主面が平行になるように層状に形成されていることを特徴とする(図5参照)。
まず、基板の準備方法は、上記方法と同じである。続いて、第1の態様のように溝を形成するのではなく、気相合成法でダイヤモンドを形成する方法(条件)を変更する。気相合成法においては、ダイヤモンドはメタン濃度の適切な値でのみ形成される。すなわち、一般的には水素中のメタン濃度が20%以下でなければ、ダイヤモンドが形成されない。装置にも依存するが、30%以上であれば、完全にきれいなダイヤモンドは形成されない。
メタンが20%以上、好ましくは33%以上の濃度では、炭素はsp結合とsp結合の混在した膜が形成される。この膜はダイヤモンドというわけではなく、グラファイトというわけでもない。この条件において、上記の基板として用意した単結晶のダイヤモンド上にsp、sp混在膜を形成する。この膜は単結晶ダイヤモンド基板上に非常に平坦に形成され、完全なダイヤモンドではないので、容易に研磨される。また、明確な結晶方位を持たないので、ヘキ開をするというわけではない。
従って、この単結晶ダイヤモンド上にsp、sp混在膜を形成する方法もまた、単結晶と多結晶の双方の利点を活かしながら、しかも研磨も容易に行うことが可能な板状のダイヤモンド複合体を形成するものである。
前記第一の結晶の層の厚さは、0.2mm以上、1mm未満であることが好ましい。より好ましくは、0.3mm以上、0.8mm以下である。基板として使用する単結晶ダイヤモンド(第一の結晶の層)の厚さを0.2mm以上、1mm未満とすることにより、放熱部品等用途に適した本発明のダイヤモンド複合体を得ることができる。
また、第一の結晶の層の厚さは、第二の結晶の層の厚さに応じて変化させることが好ましい。具体的には、第二の結晶の層の厚さを1〜2mmの範囲にするときは、第一の結晶の層の厚さは上限が1mm未満であり、第二の結晶の層の厚さを0.5〜1mmの範囲にするときは第一の結晶の層の厚さの上限を0.8mm未満にすることが好ましく、0.2〜0.5mmの範囲にするときは上限を0.6mm未満にすることが好ましい。この範囲内にすることにより、結晶成長段階において割れるなどの不具合が発生する割合が減少し、好ましい。
また、第二の結晶の層の厚さは0.2〜2mmの範囲であることが好ましい。ダイヤモンド相とグラファイト相が混在する層を形成する際に、その厚さを0.2〜2mmの範囲にすることにより達成することができる。
本発明のダイヤモンド複合体の構造についてより詳細に説明する。
(実施形態1)
まず単結晶ダイヤモンド基板を準備する。その単結晶ダイヤモンドは高圧合成法によるタイプIIa単結晶ダイヤモンドであっても、タイプIb単結晶ダイヤモンドであっても、気相合成法による単結晶ダイヤモンドであってもかまわない。2mm角以上、0.3mm厚さ以上のサイズの板状に形成する。3mm角〜6mm角が標準的に作製しやすい点で好ましいが、8mm角〜12mm角の単結晶ダイヤモンドも作製できたダイヤモンド複合体を利用する観点では利用しやすさの観点で好ましい。また基板は、複数の基板を接合したモザイク状の結晶であっても基本的な考え方は同じなので利用できる。
次に基板となる単結晶ダイヤモンド上に、ライン状の溝あるいは格子状の溝を一定間隔で周期的に形成する。溝を形成する主面は(100)面とすることが好ましい。
前述のように、溝の幅は10μm〜1000μmで、溝の間隔は0.05〜5mm間隔が好ましい。さらに好ましくは溝の幅は50μm〜300μmで、溝の間隔は0.2〜1mmが好ましい。溝を一定間隔にする方が作製しやすくてよい。
溝の作製方法は、穴のあいたマスクを単結晶ダイヤモンドの上にのせて反応性イオンエッチング法でエッチングし、溝を形成する方法が容易で好ましいが、細い溝を狭い間隔で形成する場合は、精度を上げられるフォトリソグラフィ法が好ましい。80〜200μm幅の溝の場合は、レーザー加工はもっとも容易に利用できる方法である。
次に、溝を形成した基板上に気相合成法でダイヤモンドを合成する。これにより溝が埋まり、更にその上にダイヤモンドが成長していくが、溝の深さや溝の幅に関係し、それぞれの合成条件で異なった状態の膜が形成される。
溝の深さが溝の幅の5倍以上の場合には、溝の底に完全に埋めきれられない空孔が形成される。空孔は欠陥が多数集まったものであると考えることができる。溝の深さが幅の2倍未満で、1倍以上ある場合は、ダイヤモンドの成長条件によって、空孔になったり、埋まったりする。溝の深さが幅の1倍未満の場合は、ほとんど空孔がなく、溝を埋める事ができる。
溝の深さと幅の比にかかわらず、溝の幅が10μm未満の場合は溝が埋まった後の成長最表面は非常に良好な欠陥の少ない単結晶に戻る。しかしながら、50〜100μmの場合は、成長パラメーターに依存して、最表面に欠陥が残ったり、欠陥がほとんどなくなったりする。
溝の深さと溝の幅と成長条件(成長パラメーター)との種々の関係において、溝の部分は、(1)空孔ができる、(2)空孔はできないが欠陥ができる、(3)多結晶やsp結合のカーボンができる、の3通りに大きく分けられる。
また、成長表面は(1)ほとんど欠陥も残らず埋まる、(2)欠陥ができる、(3)多結晶ができる、(4)隙間になる、の4通りに分けられる。
しかし、いずれの場合も、最表面の一番高い位置は、基板として用いた単結晶ダイヤモンドと同じ(100)面を保持し、一定の平面になる。この平面は、多少の凹凸はあるが、(100)面で比較的やわらかいので、容易に研磨を行うことができ、多結晶ダイヤモンドのように研磨が困難であることはない。
こうしてできた板状のものは、単結晶ダイヤモンドと比べて、著しく結晶性が劣っているが、方位の揃ったほぼ単結晶であり、これら2種類の結晶相が層状に重なったダイヤモンド複合体となる。欠陥の部分は外部からは黒く見えるので、ライン状にあるいは碁盤の目の格子状に黒くなったのもとなる。間隔が狭い場合は、真っ黒に見える。
この欠陥として残ってしまった部分は、結晶中でのクラックなどの進行を止める役割を果たし、通常の単結晶ダイヤモンドほどの割れやすさを低減する働きをもつ。得られたダイヤモンド複合体において、通常の単結晶ダイヤモンドの特性は、欠陥として残ってしまった部分以外の残りの層状の部分が受け持つこととなる。
欠陥を多く含む単結晶層がクラックの進行を止める役割を果たすためには、基板の面方位を(100)面とすると、ライン状、碁板の格子状の溝を<001>、<010>方向とすることが肝要であるが、この方向に限定されたものではなく、多少のずれがあっても問題は無い。溝の方向が<011>方向(実際は{111}面であるが、(100)との交線の方向のことを言っている。)であるとヘキ開方向と一致するので、割れやすい方向となってしまうので、このヘキ開の方向からずれていれば、利用できる。
このように欠陥を単結晶の内部に形成することが本発明のポイントである。すなわち基板部分の単結晶部分は非常に特性のよい部分として存在し、欠陥の多く発生している部分は多結晶ダイヤモンドのようにヘキ開のようなクラックを止める作用をさせることが重要である。
欠陥を導入した層の最表面の欠陥を消失させた基板を基の基板単結晶ダイヤモンドとして、同じ欠陥導入を繰り返し、複数層の欠陥を周期的あるいは、非周期でも繰り返し層状に繰り返すことができるし、欠陥を含む層がほぼ中心に一つだけ存在することも可能である。このようなダイヤモンド複合体も同様に本発明の課題を解決するように利用できる。
(実施形態2)
また別の形態として、次のようなものでも本発明の課題を解決できる。
まず実施形態1と同様の単結晶ダイヤモンド基板を準備する。次に炭素の結合状態がspとspがラマン分光で確認されるような合成条件で気相合成法による成長を行う。具体的には、水素とメタンガスを混入してダイヤモンドを合成する条件として、メタン濃度が33〜50%の条件で、850℃〜950℃の基板温度で、Si基板上に合成するとラマン分光法でsp成分がかなり多く検出し、確認される条件を採用する。
この条件でダイヤモンド単結晶基板上にダイヤモンドを合成するとやはり多くのsp成分が検出される。しかしながら、ダイヤモンドのspの成分も十分含まれ、ダイヤモンドと非ダイヤモンドの複合体になる。この複合体中ではダイヤモンド成分はとなりに必ずダイヤモンド構造が存在する構造ではないために、単結晶のような秩序は持っておらず、結晶方位の向きはばらばらである。しかしながら、sp成分のために、ダイヤモンド程の耐磨耗性や硬度はなく、容易に研磨可能である。
ただし、メタン濃度が10%よりも小さくなると、非ダイヤモンド成分が極端に少なくなり、単結晶ダイヤモンド上にはほぼ単結晶を合成することができるようになる。また、メタン濃度が50%以上であると、sp成分が極端に少なくなり(10%以下)、sp成分が極端に多くなる。こうなると、形成される複合体が板状の形状を維持しがたくなるため、本発明には不適である。
このsp成分を含む層を形成する方法は、前述の溝の方法のように多層にはできない。しかしながら、前述の溝の方法で溝を埋める工程のところで、本sp成分を含む層の形成を利用すれば、多層化することができる。溝以外の部分に形成された層は研磨などで除去する必要があり、手間が増えるが本発明の課題解決の同じ効果を得ることができる。
[実施例1]
(ダイヤモンド複合体の作製)
高圧合成のタイプIIa単結晶、タイプIb単結晶および気相合成の単結晶を各2枚ずつ用意した。気相合成の単結晶は、高圧合成の単結晶上に気相合成法でダイヤモンドをエピタキシャルに形成し、元の基板を全て反応性イオンエッチングで除去して、気相合成のみの単結晶を得た。サイズはいずれも、3mm×3mm×0.6mm、および3mm×3mm×0.85mmである。また、それぞれの単結晶ダイヤモンドの転位欠陥は、0〜10-2cm-2、および0〜10-4cm-2であった。
これら基板上に50μmの幅のストライプ状の穴のあいたSUSマスクを置き、反応性イオンエッチング装置でエッチングを行った。反応性イオンエッチングは酸素中にCF4ガスを2%添加した混合ガスを用いて、平行平板型のRFプラズマ装置において、圧力2Pa、RFパワー200Wでダイヤモンドのエッチングを行った。時間を変えて、エッチング深さを30〜250μmとした。基板を取り出し、溝が形成されていることを確認した後、マイクロ波プラズマCVD装置で、ダイヤモンドを合成した。ダイヤモンドの合成条件は表1の通りである。
溝の幅が50μmで、深さが250μmの場合において、合成条件Aで行い、溝がふさがったことを確認して、合成条件Cで合成して、厚板(合計約1.5mm)を形成した。溝は格子状に形成した。最終的な表面には溝は残っていなかったが、割って断面を確認すると、溝を形成したと思われるところに空孔ができていた。すなわち、溝は完全にはふさがらなかった。空孔部分にはグラファイトが付いていたので外からでも黒いラインあるいは点々として確認できた。空孔部分にグラファイトが殆どついていない場合でも、屈折率の関係で境界はわかった。
基板の構造は基板の種類(高圧合成タイプIIa、タイプIb、CVD単結晶)によって変わることはなかった。
成長パラメータ(α)は、前述のように、(100)面方向に成長する速度をV(100)とし、(111)面方向に成長する速度をV(111)として、
α=√3・V(100)/V(111)
で定義された値である。
投入電力は基板温度を制御するために、2kW〜7kWまで種々変更している。また、圧力は、投入電力に合わせて、プラズマがチャンバーに対して大きくなりすぎないように、また、小さくなり過ぎないように60Torr〜200Torrまで種々変更している。しかしながら、基本的には表1にあるパラメータの制御によって整理できた。
(ダイヤモンド複合体の評価)
得られたダイヤモンド複合体の単結晶部分を刃先として精密バイトを作製し、工具性能を評価したところ、耐磨耗性や切削抵抗において、単結晶ダイヤモンドによる切削バイトと遜色ない結果が得られた。
このとき、溝入れを行った後に成長したCVD面を工具の本体に貼り付けるときも割れなどがなく良好であった。また、単一の単結晶ダイヤモンドならばクラックが生じる程の強さで、ダイヤモンド複合体のCVD面から衝撃を加えたが、刃先の単結晶部分までクラックが生じることがなく、途中でクラックが止まった。
この試験では、単結晶ダイヤモンド基板には高圧合成Ibの単結晶ダイヤモンドおよび気相合成法による単結晶ダイヤモンドを用いた。
[実施例2]
(ダイヤモンド複合体の作製)
実施例1と同じ方法でダイヤモンド複合体を形成した。ただし、溝を形成した後の埋め込みのダイヤモンド合成以下は次の通りである。
溝の幅が100μmで、深さが200μmとして実施例1と同じ方法で形成した。ダイヤモンドの合成条件は実施例1の表1の条件Bで行い、溝がふさがったことを確認してから、合成条件Cで合成して、厚板(合計約1.5mm)のダイヤモンド複合体を形成した。
最終的な表面には溝は残っていなかったが、溝のあったところは黒っぽくラインが確認できた。割って断面を確認すると、溝はほぼ埋まっていたが、欠陥が多く集まっているようであった。
(ダイヤモンド複合体の評価)
実施例1と同様に、精密バイトを作製して、評価したが、実施例1と同様、良好な特性が得られた。また、わざとマイクロクラックを発生させる試験についても、クラックがとまる効果があった。
[実施例3]
(ダイヤモンド複合体の作製)
実施例1と同じ方法でダイヤモンド複合体を形成した。ただし、溝を形成した後の埋め込みのダイヤモンド合成以下は次の通りである。
溝の幅が150μmで、深さが300μmとして実施例1と同じ方法で形成した。ダイヤモンドの合成条件は実施例1の表1の条件Cで行い、溝がふさがった後も同条件Cで継続合成して、厚板(合計約1.5mm)のダイヤモンド複合体を形成した。
最終的な表面には80〜100μmの溝が残っていた。溝のところは黒っぽくラインが確認できた。割って断面を確認すると、溝の底の方はほぼ多結晶ダイヤモンドで埋まっていた。
(ダイヤモンド複合体の評価)
実施例1と同様に、精密バイトを作製して、評価したが、実施例1と同様、良好な特性が得られた。また、わざとマイクロクラックを発生させる試験についても、クラックがとまる効果があった。
[実施例4]
(ダイヤモンド複合体の作製)
実施例1と同様、高圧合成のタイプIIaの単結晶ダイヤモンド、タイプIbの単結晶ダイヤモンドおよび気相合成法により作製した単結晶ダイヤモンドを各2枚ずつ用意した。サイズはいずれも、3mm×3mm×0.6mm、および3mm×3mm×0.85mmである。また、それぞれの単結晶ダイヤモンドの転位欠陥は、0〜10-2cm-2、および0〜10-4cm-2であった。
基板上に、マイクロ波プラズマCVD装置で、spとspを含む膜を合成した。合成条件はダイヤモンドの合成条件とほぼ同じであるが、メタン濃度を30%と高くした。
単結晶ダイヤモンド基板上に黒い膜が基板とあわせて、1.2mm厚合成された。全体的に黒い複合体基板となった。sp結合(ダイヤモンド相に由来)とsp結合(グラファイト相に由来)を含む膜は容易に研磨できた。
これらのダイヤモンド相、グラファイト相は、それぞれ、ラマン分光法により1300±100cm-1、1500±100cm-1の範囲においてピークを検出することができた。
(ダイヤモンド複合体の評価)
得られたダイヤモンド複合体の単結晶部分を刃先として、実施例1と同様に精密バイトを作製した(図6参照)。評価も実施例1と同様、良好な特性が得られた。
また、spとspを含む膜の方からわざとクラックを発生させる条件で衝撃を加えたが、単結晶ダイヤモンドよりもクラックを発生させることは困難であった。へこみが見られ、刃先の単結晶部分へのクッションのような効果となっていた。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、上記の実施の形態に対して種々の変更を加えることができる。

Claims (8)

  1. 少なくとも2種類の結晶性の異なる結晶からなる構造の複合体であり、その内の第一の結晶は高圧合成法により合成した単結晶ダイヤモンドか、あるいは気相合成法により合成した単結晶ダイヤモンドであり、第二の結晶は欠陥を面内に周期的なパターン形状で含む気相合成法により合成したダイヤモンドであり、該第一の結晶及び第二の結晶はいずれも、主面が平行になるように層状に形成されていることを特徴とするダイヤモンド複合体。
  2. 前記第一の結晶は、少なくとも転位欠陥が105cm-2以下の高圧合成法により合成した単結晶ダイヤモンドであるかあるいは気相合成法により合成した単結晶ダイヤモンドであることを特徴とする請求項1に記載のダイヤモンド複合体。
  3. 前記周期的なパターン形状が、ライン状あるいは格子状であることを特徴とする請求項1又は2に記載のダイヤモンド複合体。
  4. 前記第二の結晶中のラインの周期、あるいは格子を形成するラインの周期が50μm以上、5mm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のダイヤモンド複合体。
  5. 少なくとも2種類の結晶性の異なるカーボン材料からなる構造の複合体であり、第一の結晶は高圧合成法により合成した単結晶ダイヤモンドか、あるいは気相合成法により合成した単結晶ダイヤモンドであり、第二の結晶はラマン分光法による評価で1300±100cm-1にピークが現れるダイヤモンド相と1500±100cm-1にピークが現れるグラファイト相が混在したダイヤモンド結晶であり、該第一の結晶及び第二の結晶はいずれも、主面が平行になるように層状に形成されていることを特徴とするダイヤモンド複合体。
  6. 前記第一の結晶は、少なくとも転位欠陥が105cm-2以下の高圧合成法により合成した単結晶ダイヤモンドであるかあるいは気相合成法により合成した単結晶ダイヤモンドであることを特徴とする請求項5に記載のダイヤモンド複合体。
  7. 前記第一の結晶の層の厚さが0.2mm以上、1mm未満であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のダイヤモンド複合体。
  8. 前記第二の結晶の層の厚さが0.2〜2mmの範囲であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のダイヤモンド複合体。
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