JP7255766B1 - 石炭の粉砕方法および粉砕設備 - Google Patents

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Abstract

粉砕機による粉砕後の石炭の粒度のばらつきのなかで、特にハンマの摩耗等のように粉砕機内に生じた要因による石炭の粒度のばらつきの発生を的確且つ迅速に特定し、それに対する適切な対応を採ることができ、これにより粉砕後の石炭の粒度のばらつきを低減させることができる石炭の粉砕方法および粉砕設備を提供する。粉砕機2a~2cで粉砕された石炭の粒度を計測する粒度計3a~3cを備えた配合槽ラインAで石炭を粉砕するに際し、粉砕機2a~2cで石炭を粉砕する際の粉砕強度と粉砕後の石炭の粒度との関係を予め求めておき、この関係に基づいて、粒度計3a~3cで計測される石炭の粒度が目標粒度となるように粉砕機2a~2cの粉砕強度を調整しつつ石炭の粉砕を行うとともに、粒度計3a~3cで計測される石炭の粒度の目標粒度に対する経時的なばらつきを計測し、石炭の粒度のばらつきが閾値を超えている場合に、粉砕機2a~2c内に生じた要因によりばらつきが閾値を超えているものと判定し、粉砕機2a~2cの粉砕方法を変更する。

Description

本発明は、コークスの製造工程等において、粉砕後の石炭の粒度のばらつきを低減させるための石炭の粉砕方法および粉砕設備に関するものである。
高炉で使用するコークスは、炉内の通気性を確保するために、高強度で品質(粒度および強度)が均一であることが要求される。高強度で品質が均一なコークスを製造するには、石炭をコークス炉で加熱し乾留させる際に石炭粒子間に強固な接触が生じるように、コークス炉に装入する石炭の嵩密度を高める必要がある。そのためにはコークス炉に装入する石炭の粒度を最適化することが重要である。
粒径の大きい粗粒の石炭粒子は、コークス炉内での加熱乾留時に隣接する石炭粒子との収縮率の差により接触界面にひび割れが生じ、コークス強度を低下させる。一方、粒子が小さい細粒の石炭粒子は、コークス炉に装入時時に空気中に舞い、嵩密度を低下させる。したがって、高強度で品質が均一なコークスを製造するためには、石炭を粉砕機で粉砕処理する際に、目標とする粒度となるように粉砕条件を選択し、粒度のばらつきを低減させる必要がある。
粉砕機による石炭の粉砕粒度は、粉砕機のハンマと反撥板(磨砕板)の隙間、粉砕機のモータの電流値、粉砕機のハンマの回転数などにより変わるため、これらを調整することで、粉砕後の石炭の粒度を目標とする粒度に合わせ込む方法が一般的に採られている。
石炭の粉砕方法に関する従来技術としては、例えば、特許文献1~特許文献3に記載された方法がある。特許文献1に記載の方法は、粉砕後の石炭の粒度を測定して粉砕機のハンマと反撥板の隙間を調整するものである。特許文献2に記載の方法は、同じく粉砕機のハンマの回転数を調整するものである。特許文献3に記載の方法は、石炭の粉砕エネルギーと粉砕前後の粒度分布の関係を示す式を用い、粉砕前の石炭の粒度と水分量に応じて粉砕機の電流値を調整するものである。
特開2000-319663号公報 特開2004-16983号公報 特開2016-159196号公報
しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載の方法では、ハンマの摩耗等のように粉砕機内に生じた要因により粉砕粒度のばらつきが生じている場合、その事実や該当する粉砕機を特定することが困難であり、適切な対応を採ることができない。また、特許文献3に記載の方法では、粉砕機のハンマの摩耗等の要因により均一な粉砕条件で石炭を粉砕することが困難である場合でも、粉砕後の石炭の粒度を把握することができないため、ハンマの摩耗等に対応して石炭の粒度を調整することが困難である。
本発明は、以上のような従来技術の課題を解決すべくなされたものである。すなわち、本発明は、粉砕機による粉砕後の石炭の粒度のばらつきのうち、特にハンマの摩耗等のように粉砕機内に生じた要因による石炭の粒度のばらつきの発生を的確且つ迅速に特定できる石炭の粉砕方法および粉砕設備を提供することを目的とする。本発明はさらに、粉砕機内に生じた要因による石炭の粒度のばらつきを低減するために適切な対応を採ることができ、これにより粉砕後の石炭の粒度のばらつきを低減できるようにすることを目的とする。
[1] 石炭を貯留する配合槽と、該配合槽から切り出された石炭を粉砕する粉砕機と、該粉砕機で粉砕された石炭の粒度を計測する粒度計とを備えた配合槽ラインを有する石炭の粉砕設備により石炭を粉砕する石炭の粉砕方法であって、前記粉砕機で石炭を粉砕する際の粉砕強度と粉砕後の石炭の粒度との関係を予め求めておき、前記関係に基づいて、前記粒度計で計測される石炭の粒度が目標粒度となるように前記粉砕機の粉砕強度を調整しつつ石炭の粉砕を行うとともに、前記粒度計で計測される石炭の粒度の目標粒度に対する経時的なばらつきを計測し、前記ばらつきが所定の閾値を超えている場合に、前記粉砕機内に生じた要因により前記ばらつきが前記閾値を超えているものと判定し、前記粉砕機の粉砕方法を変更することにより前記ばらつきを前記閾値以下にする、石炭の粉砕方法。
[2] 前記ばらつきが前記閾値を超えている状態が予め設定された時間を超えて続いた場合に、前記粉砕機内に生じた要因により前記ばらつきが前記閾値を超えているものと判定し、前記粉砕機の粉砕方法を変更することにより前記ばらつきを前記閾値以下にする、[1]に記載の石炭の粉砕方法。
[3] 前記ばらつきが前記閾値を超えている状態が石炭配合計画の変更を跨いで続いた場合に、前記粉砕機内に生じた要因により前記ばらつきが前記閾値を超えているものと判定し、前記粉砕機の粉砕方法を変更することにより前記ばらつきを前記閾値以下にする、[1]に記載の石炭の粉砕方法。
[4] 前記石炭の粉砕設備は前記配合槽ラインを2系列以上有し、2系列以上の前記配合槽ラインの各々において前記ばらつきを計測し、2系列以上の前記配合槽ラインの一部のみにおいて、前記ばらつきが前記閾値を超えている場合には、当該配合槽ラインにおける前記粉砕機内に生じた要因により前記ばらつきが前記閾値を超えているものと判定し、当該配合槽ラインの前記粉砕機の粉砕方法を変更することにより前記ばらつきを前記閾値以下にし、2系列以上の前記配合槽ラインの全てにおいて、前記ばらつきが前記閾値を超えている場合には、前記配合槽ラインにおける前記粉砕機内に生じた要因ではなく前記粉砕機に供給される原料自体の要因により前記ばらつきが前記閾値を超えているものと判定し、前記配合槽ラインの前記粉砕機の粉砕方法の変更は行わない、[1]~[3]のいずれかに記載の石炭の粉砕方法。
[5] 前記粒度計は、前記粉砕機で粉砕された後、搬送コンベアで搬送される石炭層の表面を撮像して画像を取得し、該画像に基づいて石炭の粗粒割合を計測するように構成されている、[1]~[4]のいずれかに記載の石炭の粉砕方法。
[6] 前記粉砕機がハンマクラッシャーであり、前記粉砕機の粉砕強度は、前記粉砕機のハンマ回転数である、[1]~[5]のいずれかに記載の石炭の粉砕方法。
[7] 前記粉砕機がハンマクラッシャーであり、前記粉砕機のハンマの回転方向と、前記粉砕機のハンマと反撥板との隙間との少なくとも一方を変更することにより、前記粉砕機の粉砕方法を変更する、[1]~[6]のいずれかに記載の石炭の粉砕方法。
[8] 前記粉砕機がハンマクラッシャーであり、前記粉砕機の粉砕方法の変更として、まず前記粉砕機のハンマの回転方向の変更を行い、該回転方向の変更後も前記ばらつきが前記閾値を超えている場合には、さらに前記粉砕機のハンマと反撥板との隙間の変更を行う、[1]~[6]のいずれかに記載の石炭の粉砕方法。
[9] 石炭を貯留する配合槽と、該配合槽から切り出された石炭を粉砕する粉砕機と、該粉砕機の粉砕強度を調整するコントローラと、前記粉砕機で粉砕された石炭の粒度を計測する粒度計とを備えた配合槽ラインと、前記コントローラを介して前記粉砕機の粉砕強度を制御するとともに、前記粒度計で計測される石炭の粒度に基づいて該粒度のばらつきの判定を行う演算制御装置と、を有する石炭の粉砕設備であって、前記演算制御装置は、予め求められた、前記粉砕機の粉砕強度と粉砕後の石炭の粒度との関係に基づいて、前記粒度計で計測される石炭の粒度が目標粒度となるように、前記コントローラにより前記粉砕機の粉砕強度を制御するとともに、前記粒度計で計測される石炭の粒度の目標粒度に対する経時的なばらつきを計測し、前記ばらつきが所定の閾値を超えている場合に、前記粉砕機内に生じた要因により前記ばらつきが前記閾値を超えているものと判定し、該判定結果を出力するか、または該判定結果に基づいて前記粉砕機の粉砕方法を変更することにより前記ばらつきを前記閾値以下にする指示を出力するように構成されている、石炭の粉砕設備。
[10] 前記演算制御装置は、前記ばらつきが前記閾値を超えている状態が予め設定された時間を超えて続く場合に、前記粉砕機内に生じた要因により前記ばらつきが前記閾値を超えているものと判定するように構成されている、[9]に記載の石炭の粉砕設備。
[11] 前記演算制御装置は、前記ばらつきが前記閾値を超えている状態が石炭配合計画の変更を跨いで続く場合に、前記粉砕機内に生じた要因により前記ばらつきが前記閾値を超えているものと判定するように構成されている、[9]に記載の石炭の粉砕設備。
[12] 前記配合槽ラインを2系列以上有し、前記演算制御装置は、2系列以上の前記配合槽ラインの各々において前記ばらつきを計測し、2系列以上の前記配合槽ラインの一部のみにおいて、前記ばらつきが前記閾値を超えている場合には、当該配合槽ラインにおける前記粉砕機内に生じた要因により前記ばらつきが前記閾値を超えているものと判定し、当該配合槽ラインの前記粉砕機の粉砕方法を変更することにより前記ばらつきを前記閾値以下にし、2系列以上の前記配合槽ラインの全てにおいて、前記ばらつきが前記閾値を超えている場合には、前記配合槽ラインにおける前記粉砕機内に生じた要因ではなく前記粉砕機に供給される原料自体の要因により前記ばらつきが前記閾値を超えているものと判定し、前記配合槽ラインの前記粉砕機の粉砕方法を変更は行わないように構成されている、[9]~[11]のいずれかに記載の石炭の粉砕設備。
[13] 前記粒度計は、前記粉砕機で粉砕された後、搬送コンベアで搬送される石炭層の表面を撮像し、その画像に基づいて石炭の粗粒割合を計測するように構成されている、[9]~[12]のいずれかに記載の石炭の粉砕設備。
[14] 前記粉砕機がハンマクラッシャーであり、前記粉砕機の粉砕強度は、前記粉砕機のハンマ回転数である、[9]~[13]のいずれかに記載の石炭の粉砕設備。
[15] 前記粉砕機がハンマクラッシャーであり、前記粉砕機のハンマの回転方向と、前記粉砕機のハンマと反撥板との隙間との少なくとも一方を変更することにより、前記粉砕機の粉砕方法を変更するように構成されている、[9]~[14]のいずれかに記載の石炭の粉砕設備。
本発明の石炭の粉砕方法および粉砕設備によれば、粉砕機による粉砕後の石炭の粒度のばらつきのうち、特にハンマの摩耗等のように粉砕機内に生じた要因による石炭の粒度のばらつきの発生を的確且つ迅速に特定できる。そして、粉砕機内に生じた要因による石炭の粒度のばらつきを低減するために適切な対応を採ることができる。このため、粉砕機による粉砕後の石炭の粒度のばらつきを低減でき、高強度で均一な品質のコークスを製造することができる。
図1は、本発明の石炭の粉砕方法および粉砕設備が適用された、コークス製造用の石炭粉砕設備の一例を模式的に示す説明図である。 図2は、粉砕機による石炭の粉砕強度と粉砕後の石炭の粒度との関係を模式的に示すグラフである。 図3(a)~図3(c)は、図1に示す配合槽ラインA1~A3における粉砕機のハンマ回転数(粉砕強度)と粉砕後の石炭の粗粒割合(石炭の粒度)との関係の例を示すグラフである。 図4は、粉砕機による粉砕後の石炭の粗粒割合(石炭の粒度)の目標粗粒割合(目標粒度)に対するばらつきの推移、および、ばらつきが閾値を超えていると判定するタイミングを模式的に示すグラフである。 図5は、本発明の石炭の粉砕設備における粒度計の一例およびその使用状況を示す説明図である。 図6は、本発明の石炭の粉砕方法および粉砕設備において、粒度計により石炭の粗粒割合(石炭の粒度)を計測する処理フローを示す説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の石炭の粉砕方法および粉砕設備の実施形態について、詳細に説明する。
図1は、本実施形態の石炭の粉砕方法および粉砕設備が適用された、コークス製造用の石炭粉砕設備を模式的に示す説明図である。一般的には、コークス製造用の石炭粉砕設備は、1系列以上の配合槽ライン(石炭粉砕ライン)を有している。図1に示す本実施形態の石炭粉砕設備では、石炭をHGI(ハードグローブ粉砕性指数)の大きさにより3グループ(HGI:大、HGI:中、HGI:小)に分けて別々に粉砕する、3系列の配合槽ラインA1~A3を有している。なお、本実施形態では、複数系列の配合槽ラインAにおいて、HGIの各大きさ毎に石炭の粉砕処理を行っているが、本発明の石炭の粉砕方法および粉砕設備における複数系列の配合槽ラインA1~A3の使用形態はこれに限定されない。
各配合槽ラインA1~A3は、石炭を貯留する複数の配合槽1と、これらの配合槽1から切り出された石炭を粉砕する粉砕機2a~2cと、この粉砕機2a~2cで粉砕された石炭の粒度を計測する粒度計3a~3cとを、それぞれ備えている。
石炭は銘柄別に石炭ヤードに貯留されており、貯留されている石炭のうち使用される石炭が銘柄別に搬送コンベア(ベルトコンベア)で搬送され、配合槽1に貯留される。一般的には、各配合槽ラインAの複数の配合槽1には異なる銘柄の石炭が貯留される。
コークス炉に装入する石炭の配合計画(配合割合計画)が決定されると、この配合計画に合わせて、各配合槽ラインAの複数の配合槽1から所定銘柄の石炭が所定量(単位時間当たりの所定量)切り出される。切り出された石炭は、搬送コンベア4(ベルトコンベア)で粉砕機2a~2cまで搬送され、粉砕機2a~2cで所定の粒度に粉砕される。粉砕機2a~2cで粉砕された石炭は、さらに搬送コンベア5(ベルトコンベア)でコークス炉(その入側設備)まで搬送されるが、この搬送コンベア5で搬送中の石炭について、粒度計3a~3cによる石炭の粒度の計測が継続的に行われる。なお、配合槽ラインA1~A3で粉砕処理された石炭は混合され、必要な処理(調湿処理など)を施した上でコークス炉に装入される。
粒度計3a~3cにより計測される石炭の粒度やその計測方法は特に限定されないが、粒度計3a~3cにより計測される石炭の粒度は、全体の粒度分布ではなく、石炭中の粗粒割合(例えば、粒径6mm以上の粗粒割合)とすることができる。すなわち、この粗粒割合をもって石炭の粒度分布を代表させることができ、後述するように石炭の粗粒割合は粉砕機2a~2cの粉砕強度との高い相関性を有する。また、先に述べたように石炭中の粗粒はコークス強度を低下させるので、粗粒割合を計測して粒度管理することは、コークス強度を確保する上でも意義がある。石炭の粗粒割合は、後述するように搬送コンベア5で搬送中の石炭層表面をCCDカメラ等で撮像し、これを画像処理して粒度を算出することにより、オンラインで簡単且つ高精度に計測することができる。この石炭の粗粒割合の測定方法については、後に詳述する。粒度計3a~3cにより石炭の粗粒割合を計測する場合、一般的には、粒径6mm~50mmの範囲で粒径下限値(例えば6mm)を決め、それ以上の粒径のものを粗粒とし、その割合(石炭全量に対する割合)を求める。ここで、粗粒の粒径下限値を上記の範囲とするのは、その粒径であればカメラ式の測定手段で優位に測定でき、かつ割合が少なく、粗粒どうしが積層する頻度が低いためである。粗粒の粒径下限値を6mm未満とする場合には、測定にレーザー回折法等を用いることが好ましい。
粉砕機2a~2cの形式は特に限定されず、例えば、ハンマクラッシャー、インパクトクラッシャー、ロール破砕機などが使用できるが、ハンマクラッシャーが使用される場合が多い。以下の説明でも、主にハンマクラッシャーが使用される場合を例に説明する。
本実施形態の石炭の粉砕方法および粉砕設備において、石炭を粉砕する基本的な形態は、次のとおりである。まず、粉砕機2a~2cで石炭を粉砕する際の粉砕強度と粉砕後の石炭の粒度(好ましくは粗粒割合。以下同様)との関係、すなわち図2に模式的に示すような関係を事前に実施した試験若しくは実操業の結果に基づいて予め求めておく。そして、この関係に基づいて、粒度計3a~3cで計測された石炭の粒度が目標粒度(目標とする粉砕後の粒度。以下同様)と一致するように粉砕機2a~2cの粉砕強度をコントローラ7で調整(制御)しつつ石炭の粉砕を行う。ここで、粉砕機2a~2cで石炭を粉砕する際の粉砕強度とは、例えば粉砕機2a~2cがハンマクラッシャーの場合はハンマ回転数などである。したがって、粉砕強度がハンマ回転数の場合には、粉砕機2a~2cのハンマ回転数と粉砕後の石炭の粒度との関係を予め求めておき、この関係に基づいて、粉砕機2a~2cのハンマ回転数をコントローラ7で上記のように調整(制御)する。
具体的には、演算制御装置6において、粒度計3a~3cで計測された石炭の粒度が目標粒度と比較され、予め求めておいた上述した関係に基づいて、目標粒度とするためのハンマ回転数が求められる。演算制御装置6は、例えば、ワークステーションやパソコン等の汎用コンピュータである。そして、コントローラ7を通じてそのハンマ回転数で粉砕機2a~2cのハンマを回転させ、石炭を粉砕する。
また、粉砕機2a~2cが他の形式の粉砕機である場合の粉砕強度としては、例えば、粉砕機2a~2cがロール破砕機の場合はロール回転数、粉砕機2a~2cがインパクトクラッシャーの場合はロータ回転数などが挙げられる。
また、粉砕機2a~2cの粉砕強度と粉砕後の石炭の粒度との関係は石炭のHGIにより異なる。そこで、図1に示す本実施形態のように配合槽ラインA1~A3においてHGIが異なる石炭を別々に粉砕する場合には、HGI別に粉砕機2a~2cの粉砕強度と粉砕後の石炭の粒度との関係を求めておくのが好ましい。図3(a)~図3(c)は、配合槽ラインA1~A3において、HGIの大きさが大、中、小の各石炭を粉砕する際の粉砕機2a~2cの粉砕強度(ハンマ回転数)と粉砕後の石炭の粒度(石炭の粗粒割合)との関係の例をそれぞれ示すグラフである。ここで、HGIの大、中、小とは、例えば、それぞれHGI:80以上100未満、HGI:60以上80未満、HGI:40以上60未満である。なお、図3(a)~図3(c)に示す粉砕後の石炭の粒度(石炭の粗粒割合)は、粒径6mm以上の粗粒割合である。
本実施形態の石炭の粉砕方法および粉砕設備では、以上のようにして行われる石炭の粉砕処理において、粒度計3a~3cで計測される石炭の粒度の目標粒度に対する経時的なばらつきを計測する。そして、石炭の粒度のばらつきが閾値を超えている場合には、粉砕機2a~2c内に生じた要因により石炭の粒度のばらつきが閾値を超えているものと判定し、粉砕機2a~2cの粉砕方法を変更する。すなわち、石炭の粒度のばらつきが閾値を超えている場合には、粉砕機において適正な粉砕条件が成立していないと判定されるため、粉砕機2a~2cの粉砕方法を変更する。
ここで、石炭の粒度のばらつきが閾値を超えているとは、目標粒度に対するプラス側またはマイナス側のばらつきが閾値を超えていることを意味する。例えば、目標粒度(粗粒割合)が10mass%で閾値が3mass%である場合には、粉砕後の石炭の粒度(粗粒割合)が13mass%超または7mass%未満の場合に、目標粒度に対するばらつきが閾値を超えているということになる。また、粉砕粒度のばらつきが生じる粉砕機2a~2c内に生じた要因とは、粉砕機の粉砕手段(ハンマクラッシャーの場合はハンマや反撥板など)の摩耗や不具合などである。
また、変更する「粉砕機の粉砕方法」とは、石炭を粉砕するための機構上の設定条件や運転方法である。粉砕機2a~2cがハンマクラッシャーである場合には、「粉砕機の粉砕方法」として、例えば、(i)ハンマの回転方向、(ii)ハンマと反撥板(磨砕板)の隙間、などが挙げられる。また、粉砕機2a~2cが他の形式の粉砕機である場合、例えば、ロール破砕機の場合には、「粉砕機の粉砕方法」として、ロール間ギャップ、インパクトクラッシャーの場合には打撃板と衝突版の隙間などが挙げられる。
また、粉砕機2a~2cがハンマクラッシャーである場合には、上記(i)、(ii)の粉砕方法の変更を実施するに際して、まず、(i)を優先して実行し、この粉砕方法の変更後も変更前に対して石炭の粒度のばらつきが解消されない場合に、上記(ii)を実行することが好ましい。これは、粉砕機2a~2cの粉砕方法の変更の形態としては、上記(ii)よりも上記(i)の方が簡便であり、迅速に対応できる利点があるためである。また、粉砕機2a~2cのハンマの摩耗等を要因とする石炭の粒度のばらつきのなかでも、比較的軽微な摩耗等による場合は、上記(i)の対応で解消されることが多いからである。
計測した石炭の粒度の目標粒度に対する経時的なばらつきは、一定時間内での経時的なばらつきを時間平均したものでもよい。例えば、粒度計3a~3cにより1回/secの割合で粒度計測がなされ、目標粒度に対するばらつきが求められる場合は、10分毎に10分間のばらつきの平均値を求め、この平均値と閾値を比較するようにしてもよい。
演算制御装置6では、粒度計3a~3cで継続的に計測される石炭の粒度に基づいて、目標粒度に対する経時的なばらつきが算出されて閾値と比較される。石炭の粒度のばらつきが閾値を超えている状態が続く場合には、粉砕機2a~2c内に生じた要因により石炭の粒度のばらつきが閾値を超えているものと判定される。そして、その判定結果が出力されるか、またはその判定結果に基づいて粉砕機2a~2cの粉砕方法を変更することにより石炭の粒度のばらつきを閾値以下にする指示が出力され、この出力がモニタ8等に表示される。この表示に基づいて、操作者等により粉砕機2a~2cの粉砕方法の変更が実施される。または、粉砕機2a~2cの粉砕方法を変更する指示の出力を、直接粉砕機2a~2cに入力することにより、粉砕機2a~2cの粉砕方法の変更が自動的に行なわれるようにしてもよい。
ここで、石炭の粒度の目標粒度に対するばらつきの閾値は、粒度計の精度や石炭のHGIなどに応じて任意に設定すればよいが、例えば、石炭の粗粒割合の場合には、石炭のHGIに応じて1.0~3.0mass%程度の範囲内で閾値を設定することが好ましい。
石炭の粒度のばらつきが閾値を超えているとの判定は、例えば、(1)予め時間(許容時間)を設定し、石炭の粒度のばらつきが閾値を超えている状態がその時間を超えて続いた場合に行うことが好ましい。あるいは、石炭の粒度のばらつきが閾値を超えているとの判定は、(2)石炭の粒度のばらつきが閾値を超えている状態が石炭配合計画の変更を跨いで続いた場合に行うことが好ましい。なお、石炭配合計画の変更とは、製造するコークスの品質や原料費などの観点から、各配合槽ラインAにおいて配合槽1から切り出す石炭の種類(銘柄)や数量を変更することであり、多い場合には1日に複数回行われることもある。
図4(a)および図4(b)に、粉砕機2a~2cによる粉砕後の石炭の粗粒割合(石炭の粒度)の目標粗粒割合(目標粒度)からのばらつきの推移、および、このばらつきが閾値(3.0mass%)を超えているとの判定を行うタイミングを、模式的に示す。図4(a)には、上記(1)により判定を行う場合を、図4(b)には、上記(2)により判定を行う場合を、それぞれ示している。
上記(1)により判定を行う場合には、その時間を超えて石炭の粒度のばらつきが閾値を超えている状態が続けば「粉砕機2a~2c内に生じた要因により石炭の粒度のばらつきが閾値を超えている」と判定してもよい時間(許容時間)を設定する。この許容時間は、一般的には、原料供給側の要因で石炭の粒度の大きなばらつき(閾値を超えるばらつき)が続く場合の最長時間などを考慮して設定する。また、許容時間は、ヤードで貯蓄されている石炭山の切り出しスピードなどによっても異なるため、これを考慮して適時設定すればよく、配合された各銘柄の石炭のうち、石炭山の切り出しに要した時間の最大値を設定することが好ましい。
また、上記(2)により判定を行う場合には、石炭の粒度のばらつきが閾値を超えている状態が石炭配合計画の変更を跨いで続いた場合に、「粉砕機2a~2c内に生じた要因により石炭の粒度のばらつきが閾値を超えている」と判定する。これは、原料供給側の要因で石炭の粒度の大きなばらつき(閾値を超えるばらつき)が続く場合には、石炭配合計画が変更されればそのような大きなばらつきは解消されることが多いためである。
また、図1に示す本実施形態のように石炭粉砕設備が2系列以上の配合槽ラインAを有する場合において、全ての配合槽ラインAにおいて石炭の粒度のばらつきが閾値を超えている場合には、次のような状況が発生している可能性が高い。すなわち、原料供給側の要因(外乱要因)、すなわち石炭がヤードなどに貯留されていた際の要因(例えば、降雨による水分量の増加など)により、石炭の粒度のばらつきが閾値を超えている可能性が高い。このため、原料供給側の要因(外乱要因)により、石炭の粒度のばらつきが閾値を超えていると判定し、「粉砕機2a~2c内に生じた要因による石炭の粒度のばらつき」であるとは判定しないことが好ましい。
上述のような判定を行う場合には、演算制御装置6では、粒度計3a~3cで継続的に計測される石炭の粒度に基づいて、目標粒度に対する経時的なばらつきが算出されて閾値と比較される。そして、配合槽ラインA1~A3のうちの一部の配合槽ライン、すなわち、1つまたは2つの配合槽ラインにおける石炭の粒度のばらつきが閾値を超えている場合は、当該配合槽ラインAにおける粉砕機2a~2c内に生じた要因により、石炭の粒度のばらつきが閾値を超えていると判定される。例えば、石炭の粒度のばらつきが閾値を超えている状態が予め設定された許容時間を超えて続く場合、または、石炭の粒度のばらつきが閾値を超えている状態が石炭配合計画の変更を跨いで続く場合に、そのように判定される。そして、その判定結果が出力されるか、またはその判定結果に基づいて粉砕機2a~2cの粉砕方法を変更することにより石炭の粒度のばらつきを閾値以下にする指示が出力され、この出力がモニタ8等に表示される。この表示に基づいて、操作者等により粉砕機2a~2cの粉砕方法の変更が実施される。
これに対し、全ての配合槽ラインA1~A3における石炭の粒度のばらつきが閾値を超えている場合には、原料供給側の要因(外乱要因)により石炭の粒度のばらつきが閾値を超えているものと判定され、その判定結果がモニタ8等に表示されるが、演算制御装置6からの特段の出力は行われない。
表1に、本実施形態における、配合槽ラインA1~A3の各粉砕機2a~2cでの粉砕後の目標粒度(目標粗粒割合)、目標粒度に対するばらつきの閾値、および粒度計3a~3cで測定された計測値(粗粒割合)のある時点での目標粒度に対するばらつきの例を示す。この例では、粒度計3a~3cにより1回/secの割合で計測される石炭の粒度(粗粒割合)を10分毎に時間平均して10分間の平均値を求め、この10分間平均値を石炭の粒度(粗粒割合)の計測値とした。表1に示す例では、ある時点での粉砕後の石炭の粒度のばらつきは、配合槽ラインA1、A2の粉砕機2a、2bでは閾値内に収まっているが、配合槽ラインA3の粉砕機2cでは閾値(3.0mass%)を超えている。
ここで、例えば、上記(2)により判定を行う場合には、表1に示すように、配合槽ラインA3における粉砕後の石炭の粒度のばらつきが閾値を超えている状態が石炭配合計画の変更を跨いで続いた場合に、当該配合槽ラインA3における「粉砕機2c内に生じた要因により石炭の粒度のばらつきが閾値を超えている」と判定され、粉砕機2cの粉砕方法が変更されることになる。
また、全ての配合槽ラインA1~A3における粉砕後の石炭の粒度のばらつきが、表1に示す閾値を超えている状態が石炭配合計画の変更を跨いで続いた場合には、上述したように原料供給側の要因(外乱要因)により石炭の粒度のばらつきが閾値を超えているものと判定する。すなわち、「粉砕機2a~2c内に生じた要因により石炭の粒度のばらつきが閾値を超えている」とは判定せず、演算制御装置6からの特段の出力は行わないことが好ましい。但し、さらに、その後に石炭配合計画が再度変更されても、石炭の粒度のばらつきが閾値を超えている状態が続いた場合には、「粉砕機2a~2c内に生じた要因により石炭の粒度のばらつきが閾値を超えている」と判定するようにしてもよい。
Figure 0007255766000001
また、本実施形態の石炭の粉砕設備は、上述の石炭の粉砕方法を実施するものであって、上述のとおり3系列の配合槽ラインA1~A3を有している。各配合槽ラインA1~A3は、石炭を貯留する複数の配合槽1と、この配合槽1から切り出された石炭を粉砕する粉砕機2a~2cと、粉砕機2a~2cで粉砕された石炭の粒度を計測する粒度計3a~3cとを備えている。また、各配合槽ラインA1~A3には、粉砕機2a~2cの粉砕強度を調整するコントローラ7が備えられている。そして、石炭の粉砕設備は、コントローラ7を介して粉砕機2a~2cの粉砕強度を制御するとともに、粒度計3で計測された石炭の粒度に基づいて石炭の粒度のばらつきの判定を行う演算制御装置6を有している。
演算制御装置6は、予め求められた、粉砕機2a~2cで石炭を粉砕する際の粉砕強度と粉砕後の石炭の粒度との関係に基づいて、粒度計3a~3cで計測された石炭の粒度が目標粒度となるように、コントローラ7を介して粉砕機2a~2cの粉砕強度を制御する。そして、粒度計3a~3cで計測される石炭の粒度の目標粒度に対する経時的なばらつきを計測し、石炭の粒度のばらつきが閾値を超えている場合に、粉砕機2a~2c内に生じた要因により石炭の粒度のばらつきが閾値を超えているものと判定する。そして、この判定結果またはこの判定結果に基づいた粉砕機2a~2cの粉砕方法を変更すべき旨の指示を出力する。この石炭の粉砕設備の構成および機能と使用形態の詳細は、先に述べた通りである。
以下、粒度計3a~3cにより石炭の粒度(粗粒割合)を測定する方法について説明する。
図5に、本実施形態の石炭の粉砕設備における粒度計3a~3cおよびその使用状況を示す。この粒度計3a~3cは、石炭を撮像するCCDカメラ30と、このCCDカメラ30に撮像された画像を画像処理するとともに、その画像に基づいて石炭の粒度(粗粒割合)を算出する粒度算出装置31とを、それぞれ備えている。
CCDカメラ30は、搬送コンベア5で搬送中の石炭層の上方(石炭層表面に近い位置)に設置され、搬送中の石炭層表面を撮像する。CCDカメラ30の設置高さは特に制限はなく、カメラやレンズの性能に応じて、石炭層表面の石炭粒子が十分確認できる位置(例えば、石炭層表面から500mm程度の高さ位置)に設置すればよい。また、カメラのシャッタースピードは、ベルトコンベアの速度と視野範囲などに応じて適宜選択すればよい。
搬送コンベア5で搬送される石炭層の表面は平坦ではなく凹凸があり、高さが一定ではない。そこで、CCDカメラ30に焦点深度が広い範囲のカメラレンズを使用する(すなわち、凹凸による高さ変位に対応した光学設計を行う)とともに、露光時間を短くした上で、瞬間的に発光可能なストロボ光源(図示せず)で光量を与える。これにより、撮像範囲全体にわたって焦点が合った鮮明な画像が得られ、後述する画像処理およびそれに基づく粒度の計算により、粗粒割合を正確に計測することができる。
ここで、層状の粉粒体に振動が加わると、ブラジリアンナッツ効果により粗粒が表層側に集まる傾向があることが知られている。粉砕後、搬送コンベア5に載せられて搬送される石炭は、当初は粗粒が層中に埋もれた状態にあるが、搬送コンベア5で搬送される石炭層には振動が加わるため、ブラジリアンナッツ効果により粗粒が表層側に移動して露出する。これにより、撮像される石炭層表面の粒度分布が、石炭層全体の粒度分布に近いものとなる。なお、ブラジリアンナッツ効果により石炭層中の粗粒が表層側に移動した後に粒度計測を行うようにするために、粒度計3a~3cは粉砕機2a~2cからある程度離れた位置(例えば、1~2m程度離れた位置)の下流側に設置することが好ましい。
CCDカメラ30で得られた石炭層表面の画像は粒度算出装置31に送られる。この粒度算出装置31は、画像処理部310と演算部311を有しており、CCDカメラ30から送られた画像は、画像処理部310で画像処理されることで粗粒が抽出され、演算部311では、この粗粒の抽出に基づいて粗粒割合が算出される。この粗粒割合が石炭の粒度の計測値として演算制御装置6に送られ、粉砕機2a~2cの制御および石炭の粒度のばらつきの判定に用いられる。
図6に、粒度算出装置31において、CCDカメラ30による撮像画像から粗粒割合を算出する処理フローの概要を示す。
CCDカメラ30による撮像画像が粒度算出装置31に入力されると、まず、輝度のむらを除去する処理(輝度むら修正)を行う。この輝度むら除去は、照明のあたり具合や撮像角度によって生じる画像全体の輝度むらを除去する処理であり、シェーディング補正として画像処理において一般的に使用されている手法が使用できる。次いで、画像を2値化処理した後、watershed法により粒界を強調し、画像から粒子を識別する処理(粒子分離)を行う。すなわち、2値化画像のうち、隣接する粒子を識別するために、微小な輝度差に着目したwatershed処理を実施し、隣接する粒子の分離を実施する。この処理で得られた粒子画像の面積を個々に算出して、これらの面積を楕円近似した際の長軸と短軸の粒径を算出する。その後、短軸が閾値以上の粒子のみを識別することで、石炭粒子のうち粒子の大きい粗粒のみを抽出する。この抽出(識別)された粗粒について、その粒径から各粒子の重さを算出し、その総和から石炭のうち粗粒の質量を算出し、その結果から、粗粒割合(石炭の粒度)を算出する。以上のようにして算出された粗粒割合(石炭の粒度)は、リアルタイムで演算制御装置6に送られる。
なお、上記実施形態では、CCDカメラ30による撮像画像を画像処理して粗粒割合を算出する場合について説明したが、3Dカメラのような光学機器を用いて粗粒割合を算出するようにしてもよい。
本発明の石炭の粉砕方法および粉砕設備は、コークスを製造するための石炭の粉砕に好適に使用できるが、これに限定されるものではなく、例えば、高炉操業において羽口から吹き込まれる微粉炭などを得るための石炭の粉砕等にも適用できる。
1 配合槽
2a、2b、2c 粉砕機
3a、3b、3c 粒度計
4、5 搬送コンベア
6 演算制御装置
7 コントローラ
8 モニタ
30 CCDカメラ
31 粒度算出装置
310 画像処理部
311 演算部
A1、A2、A3 配合槽ライン

Claims (15)

  1. 石炭を貯留する配合槽と、該配合槽から切り出された石炭を粉砕する粉砕機と、該粉砕機で粉砕された石炭の粒度を計測する粒度計とを備えた配合槽ラインを有する石炭の粉砕設備により石炭を粉砕する石炭の粉砕方法であって、
    前記粉砕機で石炭を粉砕する際の粉砕強度と粉砕後の石炭の粒度との関係を予め求めておき、
    前記関係に基づいて、前記粒度計で計測される石炭の粒度が目標粒度となるように前記粉砕機の粉砕強度を調整しつつ石炭の粉砕を行うとともに、前記粒度計で計測される石炭の粒度の目標粒度に対する経時的なばらつきを計測し、
    前記ばらつきが所定の閾値を超えている場合に、前記粉砕機内に生じた要因により前記ばらつきが前記閾値を超えているものと判定し、前記粉砕機の粉砕方法を変更することにより前記ばらつきを前記閾値以下にする、石炭の粉砕方法。
  2. 前記ばらつきが前記閾値を超えている状態が予め設定された時間を超えて続いた場合に、前記粉砕機内に生じた要因により前記ばらつきが前記閾値を超えているものと判定し、前記粉砕機の粉砕方法を変更することにより前記ばらつきを前記閾値以下にする、請求項1に記載の石炭の粉砕方法。
  3. 前記ばらつきが前記閾値を超えている状態が石炭配合計画の変更を跨いで続いた場合に、前記粉砕機内に生じた要因により前記ばらつきが前記閾値を超えているものと判定し、前記粉砕機の粉砕方法を変更することにより前記ばらつきを前記閾値以下にする、請求項1に記載の石炭の粉砕方法。
  4. 前記石炭の粉砕設備は前記配合槽ラインを2系列以上有し、
    2系列以上の前記配合槽ラインの各々において前記ばらつきを計測し、
    2系列以上の前記配合槽ラインの一部のみにおいて、前記ばらつきが前記閾値を超えている場合には、当該配合槽ラインにおける前記粉砕機内に生じた要因により前記ばらつきが前記閾値を超えているものと判定し、当該配合槽ラインの前記粉砕機の粉砕方法を変更することにより前記ばらつきを前記閾値以下にし、
    2系列以上の前記配合槽ラインの全てにおいて、前記ばらつきが前記閾値を超えている場合には、前記配合槽ラインにおける前記粉砕機内に生じた要因ではなく前記粉砕機に供給される原料自体の要因により前記ばらつきが前記閾値を超えているものと判定し、前記配合槽ラインの前記粉砕機の粉砕方法の変更は行わない、請求項1~3のいずれかに記載の石炭の粉砕方法。
  5. 前記粒度計は、前記粉砕機で粉砕された後、搬送コンベアで搬送される石炭層の表面を撮像して画像を取得し、該画像に基づいて石炭の粗粒割合を計測するように構成されている、請求項1~のいずれかに記載の石炭の粉砕方法。
  6. 前記粉砕機がハンマクラッシャーであり、前記粉砕機の粉砕強度は、前記粉砕機のハンマ回転数である、請求項1~のいずれかに記載の石炭の粉砕方法。
  7. 前記粉砕機がハンマクラッシャーであり、前記粉砕機のハンマの回転方向と、前記粉砕機のハンマと反撥板との隙間との少なくとも一方を変更することにより、前記粉砕機の粉砕方法を変更する、請求項1~のいずれかに記載の石炭の粉砕方法。
  8. 前記粉砕機がハンマクラッシャーであり、前記粉砕機の粉砕方法の変更として、まず前記粉砕機のハンマの回転方向の変更を行い、該回転方向の変更後も前記ばらつきが前記閾値を超えている場合には、さらに前記粉砕機のハンマと反撥板との隙間の変更を行う、請求項1~のいずれかに記載の石炭の粉砕方法。
  9. 石炭を貯留する配合槽と、該配合槽から切り出された石炭を粉砕する粉砕機と、該粉砕機の粉砕強度を調整するコントローラと、前記粉砕機で粉砕された石炭の粒度を計測する粒度計とを備えた配合槽ラインと、
    前記コントローラを介して前記粉砕機の粉砕強度を制御するとともに、前記粒度計で計測される石炭の粒度に基づいて該粒度のばらつきの判定を行う演算制御装置と、を有する石炭の粉砕設備であって、
    前記演算制御装置は、予め求められた、前記粉砕機の粉砕強度と粉砕後の石炭の粒度との関係に基づいて、前記粒度計で計測される石炭の粒度が目標粒度となるように、前記コントローラにより前記粉砕機の粉砕強度を制御するとともに、前記粒度計で計測される石炭の粒度の目標粒度に対する経時的なばらつきを計測し、前記ばらつきが所定の閾値を超えている場合に、前記粉砕機内に生じた要因により前記ばらつきが前記閾値を超えているものと判定し、該判定結果を出力するか、または該判定結果に基づいて前記粉砕機の粉砕方法を変更することにより前記ばらつきを前記閾値以下にする指示を出力するように構成されている、石炭の粉砕設備。
  10. 前記演算制御装置は、前記ばらつきが前記閾値を超えている状態が予め設定された時間を超えて続く場合に、前記粉砕機内に生じた要因により前記ばらつきが前記閾値を超えているものと判定するように構成されている、請求項9に記載の石炭の粉砕設備。
  11. 前記演算制御装置は、前記ばらつきが前記閾値を超えている状態が石炭配合計画の変更を跨いで続く場合に、前記粉砕機内に生じた要因により前記ばらつきが前記閾値を超えているものと判定するように構成されている、請求項9に記載の石炭の粉砕設備。
  12. 前記配合槽ラインを2系列以上有し、
    前記演算制御装置は、2系列以上の前記配合槽ラインの各々において前記ばらつきを計測し、
    2系列以上の前記配合槽ラインの一部のみにおいて、前記ばらつきが前記閾値を超えている場合には、当該配合槽ラインにおける前記粉砕機内に生じた要因により前記ばらつきが前記閾値を超えているものと判定し、当該配合槽ラインの前記粉砕機の粉砕方法を変更することにより前記ばらつきを前記閾値以下にし、
    2系列以上の前記配合槽ラインの全てにおいて、前記ばらつきが前記閾値を超えている場合には、前記配合槽ラインにおける前記粉砕機内に生じた要因ではなく前記粉砕機に供給される原料自体の要因により前記ばらつきが前記閾値を超えているものと判定し、前記配合槽ラインの前記粉砕機の粉砕方法を変更は行わないように構成されている、請求項9~11のいずれかに記載の石炭の粉砕設備。
  13. 前記粒度計は、前記粉砕機で粉砕された後、搬送コンベアで搬送される石炭層の表面を撮像し、その画像に基づいて石炭の粗粒割合を計測するように構成されている、請求項9~11のいずれかに記載の石炭の粉砕設備。
  14. 前記粉砕機がハンマクラッシャーであり、前記粉砕機の粉砕強度は、前記粉砕機のハンマ回転数である、請求項9~11のいずれかに記載の石炭の粉砕設備。
  15. 前記粉砕機がハンマクラッシャーであり、前記粉砕機のハンマの回転方向と、前記粉砕機のハンマと反撥板との隙間との少なくとも一方を変更することにより、前記粉砕機の粉砕方法を変更するように構成されている、請求項9~11のいずれかに記載の石炭の粉砕設備。
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