JP2004016983A - 石炭粒度の自動制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】迅速なフィードバックを可能にし、それにより、常に目標とする石炭の粒度分布を得ることが可能な石炭粒度の自動制御方法を提供する。
【解決手段】各粉砕機1CR〜4CRで粉砕された石炭は、ベルトコンベアで搬送され、ひとつに混合されてコークス炉に送られる。各ベルトコンベア上には石炭を整粒する整粒板が設けられ、その後にCCDカメラが設けられて、ベルトコンベア上の石炭の画像を撮像する。粒度計測装置は、CCDカメラの画像を取り込み、画像処理により、石炭の粒度分布を測定し、粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を求める。コークスプロセス制御用計算機は、この粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を受け取り、これを目標値に一致させるようにするための各クラッシャーの回転数を演算し、指示調節コントローラに与える。
【選択図】 図1
【解決手段】各粉砕機1CR〜4CRで粉砕された石炭は、ベルトコンベアで搬送され、ひとつに混合されてコークス炉に送られる。各ベルトコンベア上には石炭を整粒する整粒板が設けられ、その後にCCDカメラが設けられて、ベルトコンベア上の石炭の画像を撮像する。粒度計測装置は、CCDカメラの画像を取り込み、画像処理により、石炭の粒度分布を測定し、粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を求める。コークスプロセス制御用計算機は、この粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を受け取り、これを目標値に一致させるようにするための各クラッシャーの回転数を演算し、指示調節コントローラに与える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コークスの製造工程等において、クラッシャーにより粉砕された石炭の粒度を自動的に制御する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の石炭の粒度測定は、コンベアベルト上あるいはコンベアベルトの乗り継ぎ部において、石炭をサンプリングし、乾燥、篩い分け、重量測定、粒度算出といった工程を経て、行われていた。
【0003】
粒度分布を自動的に測定する方法としては、公開昭54−92389号公報に記載されるような技術が知られている。この方法は、連続的に移動する粒状物質をある一定落差で落下させ、その落下途中の状態をテレビカメラで撮影し、粒状物質を静止画像として映出し、その映出された粒子の面積、個数、粒径及び重量比をコンピュータで算出し、粒度分布を測定する方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のように、石炭をサンプリングし、乾燥、篩い分け、重量測定、粒度算出を順に行う方法では、サンプリングから粒度判明まで数時間必要であった。また、連続した測定も不可能であるため、粒度測定値を用いて例えば砕炭機の速度制御などといった整粒アクションをとるには無駄時間が大きく、かつ、きめこまかなアクションが取れなかった。
【0005】
公開昭54−92389号公報に記載される方法を実施するためには、粒状物質を連続的に落下させる装置が必要であり、上記公報ではその一例として、貯留ホッパー、切出し装置、搬送コンベア、受けホッパー、搬入コンベア等を挙げており、設備化に多大な費用を要するという問題があり、かつ、これをクラッシャーにフィードバックする方法が確立されていないため、クラッシャーの調整を手動で行わなければならず、やはり調整に時間を要するという問題点があった。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、迅速に石炭の粒度分布の測定を行い、その結果に基づいてクラッシャーを制御することにより、迅速なフィードバックを可能にし、それにより、常に目標とする石炭の粒度分布を得ることが可能な石炭粒度の自動制御方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するためのする手段】
前記課題を解決するための第1の手段は、クラッシャーにより粉砕され、ベルトコンベアにより搬送される石炭の粒度を自動制御する方法であって、撮像カメラにより、整粒板により均されたベルトコンベア上の石炭の画像を取りこみ、画像処理をすることにより石炭粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を計測し、その値に基づいてクラッシャーの回転数を変化させることを特徴とする石炭粒度の自動制御方法(請求項1)である。
【0008】
本手段においては、クラッシャーにより粉砕され、ベルトコンベアで搬送される石炭をベルトコンベア上で整粒板により均し、その上で撮像カメラにより画像を取り込み、画像処理をすることにより石炭粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を測定する。そして、その値をクラッシャーの回転数にフィードバックさせて、その結果として石炭粒度を変化させ目標値に保つ。よって、迅速なフィードバックが可能となり、石炭粒度を目標値に保つことができる。
【0009】
前記課題を解決するための第2の手段は、前記第1の手段であって、クラッシャーの起動からT1時間経過して後、T2時間毎の計測された石炭粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率の時間平均と、クラッシャーの回転数の時間平均値に基づいて、T2時間が経過する毎に、クラッシャーの回転数を変化させることを特徴とするもの(請求項2)である。
【0010】
本手段においては、クラッシャーが起動してからT1時間の間は、クラッシャーの作動が不安定であったり、クラッシャーから石炭が測定点まで搬送されてこないので制御を行わない。T1時間が経過した後は、測定された石炭粒度の平均値を、T2時間毎に時間平均すると共に、その間のクラッシャーの回転数も時間平均する。そして、これらの値に基づいて、T2時間毎にクラッシャーの回転数を変更する。
【0011】
例えば、石炭粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率の時間平均値と石炭粒度の平均値の目標値、又は所定範囲の粒径の比率の目標値との差を求め、それにPID等の演算を行った値を、測定されたクラッシャーの時間平均回転数に加えたものを新しいクラッシャーの回転数とする。また、周知のサンプリング制御を用いてもよい。
【0012】
本手段においては、T2時間毎の時間平均値に基づいて制御を行っているので、短時間における粒度の変化に起因してクラッシャーの速度がハンチングすることを防止することができ、また、ある程度、クラッシャーから粒度測定点までの輸送遅れを補償することができる。
【0013】
前記課題を解決するための第3の手段は、前記第2の手段であって、クラッシャーの回転数を変化させるタイミングにおいて、今回測定された石炭粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率の時間平均と、前回測定された石炭粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率の時間平均との加重平均値と、今回測定されたクラッシャーの回転数の時間平均値と、前回測定されたクラッシャーの回転数の時間平均値との加重平均値を算出し、これらの加重平均値に基づいてクラッシャーの回転数を変化させることを特徴とするもの(請求項3)である。
【0014】
本手段においては、T2時間毎に計算される石炭粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率の今回値と前回値を加重平均すると共に、クラッシャーの回転数の時間平均値についても今回値と前回値加重平均し、その加重平均値に基づいてT2時間毎にクラッシャーの回転数を変更する。
【0015】
例えば、石炭粒度、又は所定範囲の粒径の比率の加重平均値と石炭粒度、又は所定範囲の粒径の比率の平均値の目標値との差を求め、それに所定係数をかけた値を、測定されたクラッシャーの回転数の加重平均値に加えたものを新しいクラッシャーの回転数とする。これにより、現在の値を大きく評価し、過去の値を小さく評価しながらも、過去の値を考慮した制御を行うことができ、精度のよい制御が可能となる。
【0016】
前記課題を解決するための第4の手段は、前記第3の手段において、配合パターンが変更された際に、記憶されていた同一配合パターンにおける前回の操業終了時における各加重平均値に基づいて、クラッシャーの回転数を決定することを特徴とするもの(請求項4)である。
【0017】
本手段においては、ある配合パターンにおける操業が終了する毎に、そのときの、石炭粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率の時間平均の加重平均値とクラッシャーの回転数の時間平均値の加重平均値を記憶しておく。そして、同じ配合パターンの操業の開始時には、この値に基づいてクラッシャーの回転数を設定する。このようにすれば、前回の操業の続きの状態で操業を開始できるので、最初から目標値に近い石炭の平均粒度、又は所定範囲の粒径の比率が得られる。
【0018】
前記課題を解決するための第5の手段は、前記第1の手段から第4の手段のいずれかであって、石炭粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を計測する方法が、石炭を撮像装置により撮像し、撮像された画像から、当該画像にぼかし処理を行ったぼかし画像を得て、当該ぼかし画像を2値化処理することにより、所定粒径以上の測定対象物の粒径の分布を測定すると共に、前記撮像された画像とぼかし画像の差分により形成された差分画像を2値化処理することにより、所定粒径未満の石炭の粒径の分布を測定し、前記2種類の粒径測定分布の測定結果に基づいて、全体の粒径分布を測定し、これから粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を算出する方法であることを特徴とするもの(請求項5)である。
【0019】
本手段においては、撮像により原画像を得た後、その原画にぼかし処理(スムージング)を行う。ぼかし処理の方法は、隣の画素との平均値や重み付き平均値をとる等の周知の方法を適宜使用することができる。このぼかし処理により、小径粒子の画像は消失し、大径粒子の画像のみが残る。よって、このぼかし処理後の画像に、予め実験により適当と認められた閾値を用いて2値化処理を行うことにより、大径粒子の画像を抽出することができる。2値化処理の対象となる量は、通常は輝度であるが、測定対象物の性質により、他の特定の物理量、例えば特定の色の強さ等を選択することができる。
【0020】
求められた個々の大径粒子の画像について、周知の粒径抽出プログラムにより粒径を求め、それから大径粒子の粒度分布を求める。その際、粒径が所定値未満であるとされた粒子については無視する。
【0021】
次に、ぼかし処理後の画像と原画像との差分をとると、大径粒子の画像が消失し、小径粒子のみの画像が残る。この差分画像に、予め実験により適当と認められた閾値を用いて2値化処理を行うことにより、大径粒子の画像を抽出することができる。このとき用いられる閾値は、当然、前記大径粒子の抽出に用いた閾値とは違うものである。2値化処理の対象となる量は、通常は大径粒子の画像を抽出するときに用いたものと同じものであるが、測定対象によっては異なる物理量を使用してもよい。
【0022】
求められた個々の大径粒子の画像について、周知の粒径抽出プログラムにより粒径を求め、それから大径粒子の粒度分布を求める。その際、粒径が前記所定値以上であるとされた粒子については無視する。
【0023】
そして、大径粒子の粒度分布と小径粒子の粒度分布を総合して、全体の粒度分布を求める。本手段によれば、大径粒子の抽出と小径粒子の抽出に別の閾値を用いているので、粒子径に基づく輝度むら等がある場合でも、粒径分布を正確に測定することができる。よって、石炭の粒度の分布を正確に測定することができるので、石炭の粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を正確に制御することができる。
【0024】
前記課題を解決するための第6の手段は、前記第1の手段から第4の手段のいずれかであって、石炭粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を計測する方法が、石炭を撮像装置により撮像し、撮像された画像から、当該画像にぼかし処理を行ったぼかし画像を得て、当該ぼかし画像を2値化処理することにより、所定粒径以上の測定対象物の粒径の分布を測定すると共に、前記撮像された画像とぼかし画像の差分により形成された差分画像を2値化処理することにより、所定粒径未満の石炭の粒径の分布を測定し、前記2種類の粒径測定分布の測定結果に基づいて、全体の粒径分布を測定し、測定された粒度を、Rosin−Rammlerの式にフィッティングさせることにより、最終的な石炭の粒度分布を求め、これより石炭の粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を求めるものであることを特徴とするもの(請求項6)である。
【0025】
石炭を粉砕した後の粒度分布は、Rosin−Rammlerの式に適合することが常識となっている(第3版 鉄鋼便覧 第II巻 製銑・製鋼 P.192 昭和54年10月15日発行)。Rosin−Rammlerの式は、以下の式で表される。
Wr=100exp(−Dp/a)b
ここで、Dpは石炭粒子の直径、Wrは粒径Dpの石炭粒子の重量割合であり、a、bは定数であって、aはWrが36.8%のときのDp、bは横軸にlogDp、縦軸にlog(log100/Wr)をとって計測値をプロットし、両者を直線近似したときの直線の傾きである。
【0026】
本手段においては、実測値よりlogDpとlog(log100/Wr)を求め、この両者の関係を表す近似直線を求める。近似直線を求める方法としては、最小自乗法等を使用することができる。本手段においては、このようにして実測値のバラツキを補正し、理論的に正確な粒度分布を求めることができる。粒径の個数分布が必要な場合には、フィッティングで求まった関係式と、所定粒径の一つの粒の重さを示す式より、粒径毎の個数分布を求めることができる。
【0027】
よって、サンプリングの誤差を補償した粒径分布が求まるので、石炭の粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を正確に制御することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。図1は本発明を適用する設備の例を示す概要図で、コークス炉用石炭前処理ラインを示すものである。
【0029】
強粘炭、非微粘炭等の石炭は銘柄別に分けて石炭ヤードに貯留されており、それらのうち使用されるものがベルトコンベアを通して配合槽に貯留される。図1に示す例では、3列の配合槽ラインがあり、各配合槽ラインには複数の配合槽が設けられている。コークス炉に供給すべき混合炭の正常が決定されると、コークスプロセス制御用計算機が、各ラインのどの配合槽よりどの銘柄を切り出すかを決定し、それに合わせて配合槽から所定銘柄が時間あたり所定量だけ切り出される。
【0030】
各配合槽ラインに切り出された石炭は、ベルトコンベアにより指定された粉砕機に装入され、所定の粒度に粉砕される。図1に示す例では、粉砕機は1CR〜4CRの4台が用いられ、それぞれ別々に、指示調節コントローラにより指定された回転数で回転するように制御されている。
【0031】
各粉砕機1CR〜4CRで粉砕された石炭は、ベルトコンベアで搬送され、ひとつに混合されてコークス炉に送られる。各ベルトコンベア上には石炭を整粒する整粒板(後述)が設けられ、その後にCCDカメラが設けられて、ベルトコンベア上の石炭の画像を撮像する。粒度計測装置は、CCDカメラの画像を取り込み、周知の画像処理又は後述するような画像処理により、石炭の粒度分布を測定し、粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を求める。
【0032】
コークスプロセス制御用計算機は、この粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を受け取り、これを目標値に一致させるようにするための各クラッシャーの回転数を演算し、指示調節コントローラに与える。このようなフィードバック制御系により、常に石炭の粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率が目標値に一致するように迅速な制御が行われる。
【0033】
以下、本発明の実施の形態である石炭粒度の自動制御方法の例について説明する。
<第1の実施の形態>
第1の実施の形態においては、クラッシャーの回転数の決定計算を図2に示すように、次回の配合パターンが決定されたタイミング(▲1▼)と、実際にクラッシャーからの払い出しが開始されてT1時間が経過した時点を起点として、以後T2時間が経過する毎に行う(▲2▼、▲3▼、▲4▼)。
【0034】
まず、以下の計算式(1)、(2)により、T2時間毎の石炭粒度、又は所定範囲の粒径の比率の平均値の時間平均の加重平均値と、クラッシャーの回転数の時間平均値の加重平均値を計算する。
Db=αD(n)+(1−α)D(n−1) …(1)
Nb=βN(n)+(1−β)N(n−1) …(2)
ここで、D(n)、D(n−1)は、それぞれ今回、及び前回に測定された石炭粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率の時間平均値であり、N(n)、N(n−1)は、それぞれ、今回、及び前回に測定されたクラッシャーの回転数の時間平均値である。α、βはそれぞれ重み係数で、0.5以上1未満の値である。Dbは石炭粒度、又は所定範囲の粒径の比率の加重平均値、Nbはクラッシャー回転数加重平均値である。
【0035】
図2の▲3▼、▲4▼のタイミングにおいてこの計算が可能であることは容易に理解できるが、▲1▼のタイミングにおいてはD(n)、D(n−1)、N(n)、N(n−1)の値が未測定であり、▲2▼のタイミングにおいてはD(n−1)、N(n−1)の値が未測定である。よって、本実施の形態においては、同じ配合パターンによって操業が行われた前回の実績における最後のD(n)、D(n−1)、N(n)、N(n−1)を記憶しておき、これらを使用するようにしている。即ち、前回の操業と、今回の操業を連続した操業とみなして制御を行うようにしている。これにより、前回操業実績を今回の操業実績に反映させることができ、初めから石炭の粒度分布を目標値に近くすることができる。
【0036】
なお、▲2▼のタイミングにおいてはこのような計算をせず、(1)式、(2)式において、特別にα=β=1として計算を行ってもよく、また、▲1▼のタイミングにおいては、予め決められた標準値を用いるようにしてもよい。
【0037】
また、このような加重平均値の代わりに、指数平滑値を用いるようにしてもよい。その場合は、指数平滑値
Ds(n)=αD(n)+(1−α)Ds(n−1) …(3)
Ns(n)=βN(n)+(1−β)Ns(n−1) …(4)
を計算し、これを加重平均値の代わりに用いる。
【0038】
(3)、(4)式において、Ds(n)、Ds(n−1)は、それぞれ今回、及び前回の石炭粒度、又は所定範囲の粒径の比率の平均値の指数平滑値であり、Ns(n)、Ns(n−1)は、それぞれ、今回、及び前回のクラッシャーの回転数の指数平滑値である。
【0039】
次に、目標とすべきクラッシャーの回転数を以下の(5)式により求める。
NO=(Dp−DO)*k+Nb …(5)
ここで、NOは目標とすべきクラッシャーの回転数、DOは目標石炭平均粒度、又は所定範囲の粒径の比率である。kは制御ゲインである。
【0040】
ただし、(Dp−DO)の値が予め定められた上下限値を超えるときは、その上下限値とし、また、NOの値が予め定められた上下限値を超えるときは、その上下限値とする。
【0041】
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態においては、単純なサンプリング制御を行う。即ち、コークスプロセス制御用計算機は、図3に示すように、一定周期毎に石炭粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を取り込み、それと石炭粒度の平均値の目標値との差をとって、それにPI演算を行ったものを、クラッシャーの回転数の設定値として出力する。
【0042】
以下、本発明の実施の形態において、石炭の粒度分布を正確に求める方法について説明する。
図4は、本発明の実施の形態の例に使用される粒度分布測定方法を実施するための装置の概要を示す図である。
【0043】
石炭1はベルトコンベア2によって搬送されてくるが、その表面は平滑でなく凹凸が形成されている。整粒板3はこのベルトコンベア2上に設置されており、ベルトコンベア2上の石炭1の表面を常に均一に均すようになっている。均一に均された石炭1の表面には凹凸が無く、常に安定したレベルに保たれている。よって、物体の表面と撮像装置との距離が略一定となり、実際の粒度と撮像される像の粒度が対応するので画像処理による正確な粒度測定が可能となる。
【0044】
さらに整粒板3の働きにより、層中に埋もれていた大径の石炭が表面に露出すると共に、大径の石炭の表面に付着していた小径の石炭が大径の石炭から話される。よって、撮像される石炭層の表面の粒度分布が、石炭層全体の粒度分布に近いものとなる。
【0045】
そこで、CCDカメラ4を石炭1表面に近い位置に設置し、小粒径の石炭1に対してより鮮明な画像を得る。得られた画像は画像処理装置5に入力し、画像処理を行なうことにより、粒度分布を測定する。粒度分布測定結果は、リアルタイムでプロセス制御計算機6に送信される。そして、オペレータはモニタ7により粒度分布の監視を行う。
【0046】
整粒板は石炭の表面を均一に均すことができればどのような形状でもよい。しかし、流れてくる石炭の力を考慮すると、図5(a)に示すように、2枚の板3a、3bを石炭1の流れの上流方向に鋭角となるように接合して構成することが好ましい。何れにしろ、石炭1の表面を均一に均すためには、整粒板3は、石炭層中に入り込み、整粒板3の下端より上に位置する石炭1を、整粒板2の外側(コンベア2の左右側)に押し出す機能を有する必要がある。
【0047】
従って、図5(a)に示すように、CCD4カメラの上流側のみに設けてもよいが、この場合、整粒板3で整粒された石炭が、CCDカメラ4に達する前に、再び崩れる(左右から崩れこむ)ことにより、再び凹凸が発生する場合がある。
【0048】
これを避けるために、図5(b)に示すように、整粒板3にスカート部3cを設け、CCDカメラ4に達するまでには、左右から石炭が崩れ込まないようにすることが好ましい。
【0049】
また、整粒板3の表面にSUS材などを使用することにより、特に水分を含んだ石炭が堆積しにくい材質とすることが好ましい。
【0050】
CCDカメラ4は石炭表面の微細粒子が十分確認できる位置に設置する。整粒板3により石炭1の表面が均されているので、CCDカメラ4を石炭層に近づけても、石炭がぶつかることは無いが、安全のために、図4に示すように保護ボックス4aを設けてもよい。CCDカメラ4の設置位置は、0.1mm程度の粒径の粒の画像を目視で確認できる程度の位置が望ましい。すなわち、0.1mm程度の粒径の粒の像が、カメラ画像で4画素程度を占めるようにする。また、カメラのシャッタースピードはベルトコンベアの速度と視野範囲から適合する値を選定する。なお、必要に応じ、撮像される石炭1の表面を照明する照明装置(図示せず)を設けることが好ましい。
【0051】
図6に、画像処理装置5とプロセス制御計算機6が行う処理の概要を示す。ベルト上の石炭の画像をCCDカメラにて撮像し、画像処理装置に転送する。画像処理装置は、画像入力、輝度むら除去を行う。輝度むら除去は、照明の当たり具合や撮像角度によって乗じる画像全体の輝度むらを除去する処理であり、バックグラウンド補正、シェージング補正として画像処理において一般的に使用されている手法が使用できる。
【0052】
その後、粒径選別と2値化を行い、これから、2値化によって得られた粒子画像の面積を個々に算出して、これから面積に対応する粒子径の個数がそれぞれ何個あるかをカウントする(粒子カウント(面積算出))。この処理は、本実施の形態における中心的な処理であるので、後に詳説する。
【0053】
その後、各粒子径の粒子の重さを求め、それと各粒子の数により、その粒子径に対応する石炭の重さの分布を求める(粒度分布(重量換算))。これは、粒子径Dpの粒子数がn個観察されたとすると、その粒子径の石炭の重さWpは、
Wp=nρπDp3/6 …(6)
として求めることができる。ただし、ρは比重である。
【0054】
そして、このようにして求まったDpとWpを、前記第6の手段の説明で述べたように、Rosin−Rammlerの式にフィッティングさせることにより、測定値のバラツキを除去した粒度分布を求める。
このデータはプロセス制御計算機に伝送され、データ蓄積とデータ表示が行われる。
【0055】
以上説明した処理のうち、粒径選別処理、2値化処理、粒子カウント処理は以下のようにして行われる。
まず、粒径選別処理においては、原画像の各画素ごとに当該画素の廻りに隣接する画素の平均輝度を当該画素の輝度とするぼかし処理を複数回繰り返す。すなわち、図7に示すような空間フィルタをかける処理を複数回繰り返す。繰り返し回数が少なければ小粒径のみが平滑化され、繰り返し回数が多くなるほど大粒径にまで平滑化が進む。適正な繰り返し回数に設定することにより大粒径のみ強調(中粒径と小粒径カット)、または大粒径と中粒径を強調(小粒径カット)することができる。
【0056】
そして、ぼかし画像の輝度レベルを調整(原画像の輝度レベルに合わせる)後、原画像との差分を求めることにより小粒径のみ強調(原画像から大粒径と中粒径をカット)することができる。同様にこれら画像間の差分により中粒径のみ強調することもできる。こうして輝度むらの影響を受けることなく各粒径の判別が可能となる。次に、各粒径ごとに選別された画像をそれぞれに対応する閾値を用いて2値化して2値化画像を得、2値画像から面積(粒子径に対応)毎に、粒子数をカウントし、重量換算することにより仮の粒度分布を得る。
【0057】
このような処理を受けた画像及び各画像における輝度レベルの分布、2値化により得られた画像を図8に示す。
図8を見ると、原画像においては、輝度レベルの変動が激しく、2値化に際して閾値を低くすると小粒径の複数の粒子が1つにまとまって大粒径の粒子とされてしまい、閾値を高くすると小粒径の粒子が検出できなくなってしまうことが分る。
【0058】
これに対し、ぼかし画像においては、大粒径の粒子に対応する部分でのみ輝度が高くなっており、その他の部分では小粒径の粒子の輝度が平均されたなめらかな輝度となっている。よって、高い閾値を用いて2値化することにより、大粒径の粒子のみを抽出することができる。
【0059】
一方、差分画像においては、大粒径の粒子は消え(その部分の輝度は低くなり)、小粒径の粒子の部分で輝度が高くなっているのみならず、原画像と比べると明らかなように、輝度レベルのバイアスが一定に近くなっている。よって、低い閾値を用いて2値化することにより、小粒径の粒子のみを抽出することができる。
【0060】
これらの処理の際、同じ粒径の粒子が両方の画像から抽出されることがないように、ぼかし画像から抽出された所定径未満の粒子は無視し、差分画像から抽出された前記所定径以上の粒子は無視する必要がある。このようにして、大粒径の粒子、小粒径の粒子が別々に検出されるので、これらを組み合わせて全体の粒子分布とする。
【0061】
実際には、画像処理により求まるのは各粒子の面積であるので、これを粒子径に換算する。すなわち求まった面積をSとすると、
S=πDp2/4 …(7)
の関係より、粒子径Dpが求まり、
W=ρπDp3/6 …(8)
よりその重量Wが求まる。ただし、ρは比重である。
【0062】
以下、これらの測定値をRosin−Rammlerの式にフィッティングさせる方法を説明する。まず、求まった径がDpである粒子の数nより、(8)式を利用して、径がDpである粒子の総重量Wpを求める。そして、石炭の粉砕後粒度はRosin−Rammlerの式にフィッティングさせる。すなわち、横軸にlogDp、縦軸にlog(log100/Wr)をとって計測値をプロットする。その例を図9に示す。図9において、黒丸が観測されたデータに対応する点である。
【0063】
次に、回帰分析により、x=logDpとy=log(log100/Wr)を1次式で表した関係式をと求める。図9では、この回帰式は
y=0.482x−0.2425 …(9)
となっている。そこで、この直線の傾き0.482をRosin−Rammler式のbとする。次に(9)式を基に、Wp=36.8%のときのDpの値を求め、これをRosin−Rammler式式のaとする。
【0064】
このようにして、Rosin−Rammlerの式に従った重量分布が求まる。通常、合計重量割合は100%とならないため、重量割合をもとに過不足分を按分加減する。たとえば粒径1.5mm未満のものが55%、粒径1.5〜2mmのものが17%、粒径3〜6mmのものが16%、粒径6〜10mmのものが5%、粒径10mm超えのものが1%であったとすると、これらの合計は94%となる。よって、不足分これにより、コンベア上の石炭表面の像を代表値とすることによる誤差を補正し、精度を向上させることができる。6%を案分して加える。すなわち各割合に100/94をかけたものを最終割合とする。
実際のフィッティングは、図9のような図を作成することなく、単に回帰計算を行うことにより実施できることは言うまでもない。
【0065】
【実施例】
第1の実施例に示した方法を使用して、石炭粒度の自動制御を行った。その結果を図10に示す。図10において、横軸は時間、縦軸は粒径が6mm以上であるものの比率である。実線は目標値、ジグザグの線は測定値を示す。
【0066】
図の左半分は制御を行わなかった場合を示す比較例、右半分は制御を行った場合の実施例である。実施例においては、3種の異なる配合パターンについて連続操業を行っており、そのため目標値が切り替えられている。
【0067】
配合比率の変動は、比較例においてはσで0.81%であったのに対し、実施例においては、0.40〜0.58%に改善されている。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、これまで十分な粒度管理、粒度制御を行えなかったといった問題を解決することができる。また、きめ細かな整粒アクションを取ることができるようになり、粒度分布のバラツキを低減することが可能となる。さらに、煩雑な管理業務からオペレータを開放し、オペレータによる設定ミスをする危険性が無くなる。よって、石炭配合計画の精度を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する設備の例を示す概要図で、コークス炉用石炭前処理ラインを示すものである。
【図2】クラッシャーの回転数の決定計算を行うタイミングの例を示す図である。
【図3】単純なサンプリング制御を行う装置を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態の例に使用される粒度分布測定方法を実施するための装置の概要を示す図である。
【図5】整粒板の取り付け方法の例を示す図である。
【図6】画像処理装置とプロセス制御計算機が行う処理の概要を示すフローチャートである。
【図7】ぼかし処理に使用する空間フィルタの例を示す図である。
【図8】本発明の画像処理を受けた画像及び各画像における輝度レベルの分布、2値化により得られた画像を示す図である。
【図9】測定データをRosin−Rammlerの式にフィッティングさせる例を示す図である。
【図10】本発明の実施例と比較例における制御結果を示す図である。
【符号の簡単な説明】
1…石炭(石炭層)
2…ベルトコンベア
3…整粒板
3a、3b…板
3c…スカート部
4…CCDカメラ
4a…保護ボックス
5…画像処理装置
6…プロセス制御計算機
7…モニタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、コークスの製造工程等において、クラッシャーにより粉砕された石炭の粒度を自動的に制御する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の石炭の粒度測定は、コンベアベルト上あるいはコンベアベルトの乗り継ぎ部において、石炭をサンプリングし、乾燥、篩い分け、重量測定、粒度算出といった工程を経て、行われていた。
【0003】
粒度分布を自動的に測定する方法としては、公開昭54−92389号公報に記載されるような技術が知られている。この方法は、連続的に移動する粒状物質をある一定落差で落下させ、その落下途中の状態をテレビカメラで撮影し、粒状物質を静止画像として映出し、その映出された粒子の面積、個数、粒径及び重量比をコンピュータで算出し、粒度分布を測定する方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のように、石炭をサンプリングし、乾燥、篩い分け、重量測定、粒度算出を順に行う方法では、サンプリングから粒度判明まで数時間必要であった。また、連続した測定も不可能であるため、粒度測定値を用いて例えば砕炭機の速度制御などといった整粒アクションをとるには無駄時間が大きく、かつ、きめこまかなアクションが取れなかった。
【0005】
公開昭54−92389号公報に記載される方法を実施するためには、粒状物質を連続的に落下させる装置が必要であり、上記公報ではその一例として、貯留ホッパー、切出し装置、搬送コンベア、受けホッパー、搬入コンベア等を挙げており、設備化に多大な費用を要するという問題があり、かつ、これをクラッシャーにフィードバックする方法が確立されていないため、クラッシャーの調整を手動で行わなければならず、やはり調整に時間を要するという問題点があった。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、迅速に石炭の粒度分布の測定を行い、その結果に基づいてクラッシャーを制御することにより、迅速なフィードバックを可能にし、それにより、常に目標とする石炭の粒度分布を得ることが可能な石炭粒度の自動制御方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するためのする手段】
前記課題を解決するための第1の手段は、クラッシャーにより粉砕され、ベルトコンベアにより搬送される石炭の粒度を自動制御する方法であって、撮像カメラにより、整粒板により均されたベルトコンベア上の石炭の画像を取りこみ、画像処理をすることにより石炭粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を計測し、その値に基づいてクラッシャーの回転数を変化させることを特徴とする石炭粒度の自動制御方法(請求項1)である。
【0008】
本手段においては、クラッシャーにより粉砕され、ベルトコンベアで搬送される石炭をベルトコンベア上で整粒板により均し、その上で撮像カメラにより画像を取り込み、画像処理をすることにより石炭粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を測定する。そして、その値をクラッシャーの回転数にフィードバックさせて、その結果として石炭粒度を変化させ目標値に保つ。よって、迅速なフィードバックが可能となり、石炭粒度を目標値に保つことができる。
【0009】
前記課題を解決するための第2の手段は、前記第1の手段であって、クラッシャーの起動からT1時間経過して後、T2時間毎の計測された石炭粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率の時間平均と、クラッシャーの回転数の時間平均値に基づいて、T2時間が経過する毎に、クラッシャーの回転数を変化させることを特徴とするもの(請求項2)である。
【0010】
本手段においては、クラッシャーが起動してからT1時間の間は、クラッシャーの作動が不安定であったり、クラッシャーから石炭が測定点まで搬送されてこないので制御を行わない。T1時間が経過した後は、測定された石炭粒度の平均値を、T2時間毎に時間平均すると共に、その間のクラッシャーの回転数も時間平均する。そして、これらの値に基づいて、T2時間毎にクラッシャーの回転数を変更する。
【0011】
例えば、石炭粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率の時間平均値と石炭粒度の平均値の目標値、又は所定範囲の粒径の比率の目標値との差を求め、それにPID等の演算を行った値を、測定されたクラッシャーの時間平均回転数に加えたものを新しいクラッシャーの回転数とする。また、周知のサンプリング制御を用いてもよい。
【0012】
本手段においては、T2時間毎の時間平均値に基づいて制御を行っているので、短時間における粒度の変化に起因してクラッシャーの速度がハンチングすることを防止することができ、また、ある程度、クラッシャーから粒度測定点までの輸送遅れを補償することができる。
【0013】
前記課題を解決するための第3の手段は、前記第2の手段であって、クラッシャーの回転数を変化させるタイミングにおいて、今回測定された石炭粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率の時間平均と、前回測定された石炭粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率の時間平均との加重平均値と、今回測定されたクラッシャーの回転数の時間平均値と、前回測定されたクラッシャーの回転数の時間平均値との加重平均値を算出し、これらの加重平均値に基づいてクラッシャーの回転数を変化させることを特徴とするもの(請求項3)である。
【0014】
本手段においては、T2時間毎に計算される石炭粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率の今回値と前回値を加重平均すると共に、クラッシャーの回転数の時間平均値についても今回値と前回値加重平均し、その加重平均値に基づいてT2時間毎にクラッシャーの回転数を変更する。
【0015】
例えば、石炭粒度、又は所定範囲の粒径の比率の加重平均値と石炭粒度、又は所定範囲の粒径の比率の平均値の目標値との差を求め、それに所定係数をかけた値を、測定されたクラッシャーの回転数の加重平均値に加えたものを新しいクラッシャーの回転数とする。これにより、現在の値を大きく評価し、過去の値を小さく評価しながらも、過去の値を考慮した制御を行うことができ、精度のよい制御が可能となる。
【0016】
前記課題を解決するための第4の手段は、前記第3の手段において、配合パターンが変更された際に、記憶されていた同一配合パターンにおける前回の操業終了時における各加重平均値に基づいて、クラッシャーの回転数を決定することを特徴とするもの(請求項4)である。
【0017】
本手段においては、ある配合パターンにおける操業が終了する毎に、そのときの、石炭粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率の時間平均の加重平均値とクラッシャーの回転数の時間平均値の加重平均値を記憶しておく。そして、同じ配合パターンの操業の開始時には、この値に基づいてクラッシャーの回転数を設定する。このようにすれば、前回の操業の続きの状態で操業を開始できるので、最初から目標値に近い石炭の平均粒度、又は所定範囲の粒径の比率が得られる。
【0018】
前記課題を解決するための第5の手段は、前記第1の手段から第4の手段のいずれかであって、石炭粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を計測する方法が、石炭を撮像装置により撮像し、撮像された画像から、当該画像にぼかし処理を行ったぼかし画像を得て、当該ぼかし画像を2値化処理することにより、所定粒径以上の測定対象物の粒径の分布を測定すると共に、前記撮像された画像とぼかし画像の差分により形成された差分画像を2値化処理することにより、所定粒径未満の石炭の粒径の分布を測定し、前記2種類の粒径測定分布の測定結果に基づいて、全体の粒径分布を測定し、これから粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を算出する方法であることを特徴とするもの(請求項5)である。
【0019】
本手段においては、撮像により原画像を得た後、その原画にぼかし処理(スムージング)を行う。ぼかし処理の方法は、隣の画素との平均値や重み付き平均値をとる等の周知の方法を適宜使用することができる。このぼかし処理により、小径粒子の画像は消失し、大径粒子の画像のみが残る。よって、このぼかし処理後の画像に、予め実験により適当と認められた閾値を用いて2値化処理を行うことにより、大径粒子の画像を抽出することができる。2値化処理の対象となる量は、通常は輝度であるが、測定対象物の性質により、他の特定の物理量、例えば特定の色の強さ等を選択することができる。
【0020】
求められた個々の大径粒子の画像について、周知の粒径抽出プログラムにより粒径を求め、それから大径粒子の粒度分布を求める。その際、粒径が所定値未満であるとされた粒子については無視する。
【0021】
次に、ぼかし処理後の画像と原画像との差分をとると、大径粒子の画像が消失し、小径粒子のみの画像が残る。この差分画像に、予め実験により適当と認められた閾値を用いて2値化処理を行うことにより、大径粒子の画像を抽出することができる。このとき用いられる閾値は、当然、前記大径粒子の抽出に用いた閾値とは違うものである。2値化処理の対象となる量は、通常は大径粒子の画像を抽出するときに用いたものと同じものであるが、測定対象によっては異なる物理量を使用してもよい。
【0022】
求められた個々の大径粒子の画像について、周知の粒径抽出プログラムにより粒径を求め、それから大径粒子の粒度分布を求める。その際、粒径が前記所定値以上であるとされた粒子については無視する。
【0023】
そして、大径粒子の粒度分布と小径粒子の粒度分布を総合して、全体の粒度分布を求める。本手段によれば、大径粒子の抽出と小径粒子の抽出に別の閾値を用いているので、粒子径に基づく輝度むら等がある場合でも、粒径分布を正確に測定することができる。よって、石炭の粒度の分布を正確に測定することができるので、石炭の粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を正確に制御することができる。
【0024】
前記課題を解決するための第6の手段は、前記第1の手段から第4の手段のいずれかであって、石炭粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を計測する方法が、石炭を撮像装置により撮像し、撮像された画像から、当該画像にぼかし処理を行ったぼかし画像を得て、当該ぼかし画像を2値化処理することにより、所定粒径以上の測定対象物の粒径の分布を測定すると共に、前記撮像された画像とぼかし画像の差分により形成された差分画像を2値化処理することにより、所定粒径未満の石炭の粒径の分布を測定し、前記2種類の粒径測定分布の測定結果に基づいて、全体の粒径分布を測定し、測定された粒度を、Rosin−Rammlerの式にフィッティングさせることにより、最終的な石炭の粒度分布を求め、これより石炭の粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を求めるものであることを特徴とするもの(請求項6)である。
【0025】
石炭を粉砕した後の粒度分布は、Rosin−Rammlerの式に適合することが常識となっている(第3版 鉄鋼便覧 第II巻 製銑・製鋼 P.192 昭和54年10月15日発行)。Rosin−Rammlerの式は、以下の式で表される。
Wr=100exp(−Dp/a)b
ここで、Dpは石炭粒子の直径、Wrは粒径Dpの石炭粒子の重量割合であり、a、bは定数であって、aはWrが36.8%のときのDp、bは横軸にlogDp、縦軸にlog(log100/Wr)をとって計測値をプロットし、両者を直線近似したときの直線の傾きである。
【0026】
本手段においては、実測値よりlogDpとlog(log100/Wr)を求め、この両者の関係を表す近似直線を求める。近似直線を求める方法としては、最小自乗法等を使用することができる。本手段においては、このようにして実測値のバラツキを補正し、理論的に正確な粒度分布を求めることができる。粒径の個数分布が必要な場合には、フィッティングで求まった関係式と、所定粒径の一つの粒の重さを示す式より、粒径毎の個数分布を求めることができる。
【0027】
よって、サンプリングの誤差を補償した粒径分布が求まるので、石炭の粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を正確に制御することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。図1は本発明を適用する設備の例を示す概要図で、コークス炉用石炭前処理ラインを示すものである。
【0029】
強粘炭、非微粘炭等の石炭は銘柄別に分けて石炭ヤードに貯留されており、それらのうち使用されるものがベルトコンベアを通して配合槽に貯留される。図1に示す例では、3列の配合槽ラインがあり、各配合槽ラインには複数の配合槽が設けられている。コークス炉に供給すべき混合炭の正常が決定されると、コークスプロセス制御用計算機が、各ラインのどの配合槽よりどの銘柄を切り出すかを決定し、それに合わせて配合槽から所定銘柄が時間あたり所定量だけ切り出される。
【0030】
各配合槽ラインに切り出された石炭は、ベルトコンベアにより指定された粉砕機に装入され、所定の粒度に粉砕される。図1に示す例では、粉砕機は1CR〜4CRの4台が用いられ、それぞれ別々に、指示調節コントローラにより指定された回転数で回転するように制御されている。
【0031】
各粉砕機1CR〜4CRで粉砕された石炭は、ベルトコンベアで搬送され、ひとつに混合されてコークス炉に送られる。各ベルトコンベア上には石炭を整粒する整粒板(後述)が設けられ、その後にCCDカメラが設けられて、ベルトコンベア上の石炭の画像を撮像する。粒度計測装置は、CCDカメラの画像を取り込み、周知の画像処理又は後述するような画像処理により、石炭の粒度分布を測定し、粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を求める。
【0032】
コークスプロセス制御用計算機は、この粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を受け取り、これを目標値に一致させるようにするための各クラッシャーの回転数を演算し、指示調節コントローラに与える。このようなフィードバック制御系により、常に石炭の粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率が目標値に一致するように迅速な制御が行われる。
【0033】
以下、本発明の実施の形態である石炭粒度の自動制御方法の例について説明する。
<第1の実施の形態>
第1の実施の形態においては、クラッシャーの回転数の決定計算を図2に示すように、次回の配合パターンが決定されたタイミング(▲1▼)と、実際にクラッシャーからの払い出しが開始されてT1時間が経過した時点を起点として、以後T2時間が経過する毎に行う(▲2▼、▲3▼、▲4▼)。
【0034】
まず、以下の計算式(1)、(2)により、T2時間毎の石炭粒度、又は所定範囲の粒径の比率の平均値の時間平均の加重平均値と、クラッシャーの回転数の時間平均値の加重平均値を計算する。
Db=αD(n)+(1−α)D(n−1) …(1)
Nb=βN(n)+(1−β)N(n−1) …(2)
ここで、D(n)、D(n−1)は、それぞれ今回、及び前回に測定された石炭粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率の時間平均値であり、N(n)、N(n−1)は、それぞれ、今回、及び前回に測定されたクラッシャーの回転数の時間平均値である。α、βはそれぞれ重み係数で、0.5以上1未満の値である。Dbは石炭粒度、又は所定範囲の粒径の比率の加重平均値、Nbはクラッシャー回転数加重平均値である。
【0035】
図2の▲3▼、▲4▼のタイミングにおいてこの計算が可能であることは容易に理解できるが、▲1▼のタイミングにおいてはD(n)、D(n−1)、N(n)、N(n−1)の値が未測定であり、▲2▼のタイミングにおいてはD(n−1)、N(n−1)の値が未測定である。よって、本実施の形態においては、同じ配合パターンによって操業が行われた前回の実績における最後のD(n)、D(n−1)、N(n)、N(n−1)を記憶しておき、これらを使用するようにしている。即ち、前回の操業と、今回の操業を連続した操業とみなして制御を行うようにしている。これにより、前回操業実績を今回の操業実績に反映させることができ、初めから石炭の粒度分布を目標値に近くすることができる。
【0036】
なお、▲2▼のタイミングにおいてはこのような計算をせず、(1)式、(2)式において、特別にα=β=1として計算を行ってもよく、また、▲1▼のタイミングにおいては、予め決められた標準値を用いるようにしてもよい。
【0037】
また、このような加重平均値の代わりに、指数平滑値を用いるようにしてもよい。その場合は、指数平滑値
Ds(n)=αD(n)+(1−α)Ds(n−1) …(3)
Ns(n)=βN(n)+(1−β)Ns(n−1) …(4)
を計算し、これを加重平均値の代わりに用いる。
【0038】
(3)、(4)式において、Ds(n)、Ds(n−1)は、それぞれ今回、及び前回の石炭粒度、又は所定範囲の粒径の比率の平均値の指数平滑値であり、Ns(n)、Ns(n−1)は、それぞれ、今回、及び前回のクラッシャーの回転数の指数平滑値である。
【0039】
次に、目標とすべきクラッシャーの回転数を以下の(5)式により求める。
NO=(Dp−DO)*k+Nb …(5)
ここで、NOは目標とすべきクラッシャーの回転数、DOは目標石炭平均粒度、又は所定範囲の粒径の比率である。kは制御ゲインである。
【0040】
ただし、(Dp−DO)の値が予め定められた上下限値を超えるときは、その上下限値とし、また、NOの値が予め定められた上下限値を超えるときは、その上下限値とする。
【0041】
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態においては、単純なサンプリング制御を行う。即ち、コークスプロセス制御用計算機は、図3に示すように、一定周期毎に石炭粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を取り込み、それと石炭粒度の平均値の目標値との差をとって、それにPI演算を行ったものを、クラッシャーの回転数の設定値として出力する。
【0042】
以下、本発明の実施の形態において、石炭の粒度分布を正確に求める方法について説明する。
図4は、本発明の実施の形態の例に使用される粒度分布測定方法を実施するための装置の概要を示す図である。
【0043】
石炭1はベルトコンベア2によって搬送されてくるが、その表面は平滑でなく凹凸が形成されている。整粒板3はこのベルトコンベア2上に設置されており、ベルトコンベア2上の石炭1の表面を常に均一に均すようになっている。均一に均された石炭1の表面には凹凸が無く、常に安定したレベルに保たれている。よって、物体の表面と撮像装置との距離が略一定となり、実際の粒度と撮像される像の粒度が対応するので画像処理による正確な粒度測定が可能となる。
【0044】
さらに整粒板3の働きにより、層中に埋もれていた大径の石炭が表面に露出すると共に、大径の石炭の表面に付着していた小径の石炭が大径の石炭から話される。よって、撮像される石炭層の表面の粒度分布が、石炭層全体の粒度分布に近いものとなる。
【0045】
そこで、CCDカメラ4を石炭1表面に近い位置に設置し、小粒径の石炭1に対してより鮮明な画像を得る。得られた画像は画像処理装置5に入力し、画像処理を行なうことにより、粒度分布を測定する。粒度分布測定結果は、リアルタイムでプロセス制御計算機6に送信される。そして、オペレータはモニタ7により粒度分布の監視を行う。
【0046】
整粒板は石炭の表面を均一に均すことができればどのような形状でもよい。しかし、流れてくる石炭の力を考慮すると、図5(a)に示すように、2枚の板3a、3bを石炭1の流れの上流方向に鋭角となるように接合して構成することが好ましい。何れにしろ、石炭1の表面を均一に均すためには、整粒板3は、石炭層中に入り込み、整粒板3の下端より上に位置する石炭1を、整粒板2の外側(コンベア2の左右側)に押し出す機能を有する必要がある。
【0047】
従って、図5(a)に示すように、CCD4カメラの上流側のみに設けてもよいが、この場合、整粒板3で整粒された石炭が、CCDカメラ4に達する前に、再び崩れる(左右から崩れこむ)ことにより、再び凹凸が発生する場合がある。
【0048】
これを避けるために、図5(b)に示すように、整粒板3にスカート部3cを設け、CCDカメラ4に達するまでには、左右から石炭が崩れ込まないようにすることが好ましい。
【0049】
また、整粒板3の表面にSUS材などを使用することにより、特に水分を含んだ石炭が堆積しにくい材質とすることが好ましい。
【0050】
CCDカメラ4は石炭表面の微細粒子が十分確認できる位置に設置する。整粒板3により石炭1の表面が均されているので、CCDカメラ4を石炭層に近づけても、石炭がぶつかることは無いが、安全のために、図4に示すように保護ボックス4aを設けてもよい。CCDカメラ4の設置位置は、0.1mm程度の粒径の粒の画像を目視で確認できる程度の位置が望ましい。すなわち、0.1mm程度の粒径の粒の像が、カメラ画像で4画素程度を占めるようにする。また、カメラのシャッタースピードはベルトコンベアの速度と視野範囲から適合する値を選定する。なお、必要に応じ、撮像される石炭1の表面を照明する照明装置(図示せず)を設けることが好ましい。
【0051】
図6に、画像処理装置5とプロセス制御計算機6が行う処理の概要を示す。ベルト上の石炭の画像をCCDカメラにて撮像し、画像処理装置に転送する。画像処理装置は、画像入力、輝度むら除去を行う。輝度むら除去は、照明の当たり具合や撮像角度によって乗じる画像全体の輝度むらを除去する処理であり、バックグラウンド補正、シェージング補正として画像処理において一般的に使用されている手法が使用できる。
【0052】
その後、粒径選別と2値化を行い、これから、2値化によって得られた粒子画像の面積を個々に算出して、これから面積に対応する粒子径の個数がそれぞれ何個あるかをカウントする(粒子カウント(面積算出))。この処理は、本実施の形態における中心的な処理であるので、後に詳説する。
【0053】
その後、各粒子径の粒子の重さを求め、それと各粒子の数により、その粒子径に対応する石炭の重さの分布を求める(粒度分布(重量換算))。これは、粒子径Dpの粒子数がn個観察されたとすると、その粒子径の石炭の重さWpは、
Wp=nρπDp3/6 …(6)
として求めることができる。ただし、ρは比重である。
【0054】
そして、このようにして求まったDpとWpを、前記第6の手段の説明で述べたように、Rosin−Rammlerの式にフィッティングさせることにより、測定値のバラツキを除去した粒度分布を求める。
このデータはプロセス制御計算機に伝送され、データ蓄積とデータ表示が行われる。
【0055】
以上説明した処理のうち、粒径選別処理、2値化処理、粒子カウント処理は以下のようにして行われる。
まず、粒径選別処理においては、原画像の各画素ごとに当該画素の廻りに隣接する画素の平均輝度を当該画素の輝度とするぼかし処理を複数回繰り返す。すなわち、図7に示すような空間フィルタをかける処理を複数回繰り返す。繰り返し回数が少なければ小粒径のみが平滑化され、繰り返し回数が多くなるほど大粒径にまで平滑化が進む。適正な繰り返し回数に設定することにより大粒径のみ強調(中粒径と小粒径カット)、または大粒径と中粒径を強調(小粒径カット)することができる。
【0056】
そして、ぼかし画像の輝度レベルを調整(原画像の輝度レベルに合わせる)後、原画像との差分を求めることにより小粒径のみ強調(原画像から大粒径と中粒径をカット)することができる。同様にこれら画像間の差分により中粒径のみ強調することもできる。こうして輝度むらの影響を受けることなく各粒径の判別が可能となる。次に、各粒径ごとに選別された画像をそれぞれに対応する閾値を用いて2値化して2値化画像を得、2値画像から面積(粒子径に対応)毎に、粒子数をカウントし、重量換算することにより仮の粒度分布を得る。
【0057】
このような処理を受けた画像及び各画像における輝度レベルの分布、2値化により得られた画像を図8に示す。
図8を見ると、原画像においては、輝度レベルの変動が激しく、2値化に際して閾値を低くすると小粒径の複数の粒子が1つにまとまって大粒径の粒子とされてしまい、閾値を高くすると小粒径の粒子が検出できなくなってしまうことが分る。
【0058】
これに対し、ぼかし画像においては、大粒径の粒子に対応する部分でのみ輝度が高くなっており、その他の部分では小粒径の粒子の輝度が平均されたなめらかな輝度となっている。よって、高い閾値を用いて2値化することにより、大粒径の粒子のみを抽出することができる。
【0059】
一方、差分画像においては、大粒径の粒子は消え(その部分の輝度は低くなり)、小粒径の粒子の部分で輝度が高くなっているのみならず、原画像と比べると明らかなように、輝度レベルのバイアスが一定に近くなっている。よって、低い閾値を用いて2値化することにより、小粒径の粒子のみを抽出することができる。
【0060】
これらの処理の際、同じ粒径の粒子が両方の画像から抽出されることがないように、ぼかし画像から抽出された所定径未満の粒子は無視し、差分画像から抽出された前記所定径以上の粒子は無視する必要がある。このようにして、大粒径の粒子、小粒径の粒子が別々に検出されるので、これらを組み合わせて全体の粒子分布とする。
【0061】
実際には、画像処理により求まるのは各粒子の面積であるので、これを粒子径に換算する。すなわち求まった面積をSとすると、
S=πDp2/4 …(7)
の関係より、粒子径Dpが求まり、
W=ρπDp3/6 …(8)
よりその重量Wが求まる。ただし、ρは比重である。
【0062】
以下、これらの測定値をRosin−Rammlerの式にフィッティングさせる方法を説明する。まず、求まった径がDpである粒子の数nより、(8)式を利用して、径がDpである粒子の総重量Wpを求める。そして、石炭の粉砕後粒度はRosin−Rammlerの式にフィッティングさせる。すなわち、横軸にlogDp、縦軸にlog(log100/Wr)をとって計測値をプロットする。その例を図9に示す。図9において、黒丸が観測されたデータに対応する点である。
【0063】
次に、回帰分析により、x=logDpとy=log(log100/Wr)を1次式で表した関係式をと求める。図9では、この回帰式は
y=0.482x−0.2425 …(9)
となっている。そこで、この直線の傾き0.482をRosin−Rammler式のbとする。次に(9)式を基に、Wp=36.8%のときのDpの値を求め、これをRosin−Rammler式式のaとする。
【0064】
このようにして、Rosin−Rammlerの式に従った重量分布が求まる。通常、合計重量割合は100%とならないため、重量割合をもとに過不足分を按分加減する。たとえば粒径1.5mm未満のものが55%、粒径1.5〜2mmのものが17%、粒径3〜6mmのものが16%、粒径6〜10mmのものが5%、粒径10mm超えのものが1%であったとすると、これらの合計は94%となる。よって、不足分これにより、コンベア上の石炭表面の像を代表値とすることによる誤差を補正し、精度を向上させることができる。6%を案分して加える。すなわち各割合に100/94をかけたものを最終割合とする。
実際のフィッティングは、図9のような図を作成することなく、単に回帰計算を行うことにより実施できることは言うまでもない。
【0065】
【実施例】
第1の実施例に示した方法を使用して、石炭粒度の自動制御を行った。その結果を図10に示す。図10において、横軸は時間、縦軸は粒径が6mm以上であるものの比率である。実線は目標値、ジグザグの線は測定値を示す。
【0066】
図の左半分は制御を行わなかった場合を示す比較例、右半分は制御を行った場合の実施例である。実施例においては、3種の異なる配合パターンについて連続操業を行っており、そのため目標値が切り替えられている。
【0067】
配合比率の変動は、比較例においてはσで0.81%であったのに対し、実施例においては、0.40〜0.58%に改善されている。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、これまで十分な粒度管理、粒度制御を行えなかったといった問題を解決することができる。また、きめ細かな整粒アクションを取ることができるようになり、粒度分布のバラツキを低減することが可能となる。さらに、煩雑な管理業務からオペレータを開放し、オペレータによる設定ミスをする危険性が無くなる。よって、石炭配合計画の精度を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する設備の例を示す概要図で、コークス炉用石炭前処理ラインを示すものである。
【図2】クラッシャーの回転数の決定計算を行うタイミングの例を示す図である。
【図3】単純なサンプリング制御を行う装置を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態の例に使用される粒度分布測定方法を実施するための装置の概要を示す図である。
【図5】整粒板の取り付け方法の例を示す図である。
【図6】画像処理装置とプロセス制御計算機が行う処理の概要を示すフローチャートである。
【図7】ぼかし処理に使用する空間フィルタの例を示す図である。
【図8】本発明の画像処理を受けた画像及び各画像における輝度レベルの分布、2値化により得られた画像を示す図である。
【図9】測定データをRosin−Rammlerの式にフィッティングさせる例を示す図である。
【図10】本発明の実施例と比較例における制御結果を示す図である。
【符号の簡単な説明】
1…石炭(石炭層)
2…ベルトコンベア
3…整粒板
3a、3b…板
3c…スカート部
4…CCDカメラ
4a…保護ボックス
5…画像処理装置
6…プロセス制御計算機
7…モニタ
Claims (6)
- クラッシャーにより粉砕され、ベルトコンベアにより搬送される石炭の粒度を自動制御する方法であって、撮像カメラにより、整粒板により均されたベルトコンベア上の石炭の画像を取りこみ、画像処理をすることにより石炭粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を計測し、その値に基づいてクラッシャーの回転数を変化させることを特徴とする石炭粒度の自動制御方法。
- 請求項1に記載の石炭粒度の自動制御方法であって、クラッシャーの払い出し開始からT1時間経過して後、T2時間毎の計測された石炭粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率の時間平均と、クラッシャーの回転数の時間平均値に基づいて、T2時間が経過する毎に、クラッシャーの回転数を変化させることを特徴とする石炭粒度の自動制御方法。
- 請求項2に記載の石炭粒度の自動制御方法であって、クラッシャーの回転数を変化させるタイミングにおいて、今回測定された石炭粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率の時間平均と、前回測定された石炭粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率の時間平均との加重平均値と、今回測定されたクラッシャーの回転数の時間平均値と、前回測定されたクラッシャーの回転数の時間平均値との加重平均値を算出し、これらの加重平均値に基づいてクラッシャーの回転数を変化させることを特徴とする石炭粒度の自動制御方法。
- 請求項3に記載の石炭粒度の自動制御方法であって、配合パターンが変更された際に、記憶されていた同一配合パターンにおける前回の操業終了時における各荷重平均値に基づいて、クラッシャーの回転数を決定することを特徴とする石炭粒度の自動制御方法。
- 請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の石炭粒度の自動制御方法であって、石炭粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を計測する方法が、石炭を撮像装置により撮像し、撮像された画像から、当該画像にぼかし処理を行ったぼかし画像を得て、当該ぼかし画像を2値化処理することにより、所定粒径以上の測定対象物の粒径の分布を測定すると共に、前記撮像された画像とぼかし画像の差分により形成された差分画像を2値化処理することにより、所定粒径未満の石炭の粒径の分布を測定し、前記2種類の粒径測定分布の測定結果に基づいて、全体の粒径分布を測定し、これから粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を算出する方法であることを特徴とする石炭粒度の自動制御方法。
- 請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の石炭粒度の自動制御方法であって、石炭粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を計測する方法が、石炭を撮像装置により撮像し、撮像された画像から、当該画像にぼかし処理を行ったぼかし画像を得て、当該ぼかし画像を2値化処理することにより、所定粒径以上の測定対象物の粒径の分布を測定すると共に、前記撮像された画像とぼかし画像の差分により形成された差分画像を2値化処理することにより、所定粒径未満の石炭の粒径の分布を測定し、前記2種類の粒径測定分布の測定結果に基づいて、全体の粒径分布を測定し、測定された粒度を、Rosin−Rammlerの式にフィッティングさせることにより、最終的な石炭の粒度分布を求め、これより石炭の粒度の平均値、又は所定範囲の粒径の比率を求めるものであることを特徴とする石炭粒度の自動制御方法。
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