JP2008127494A - コークスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コークス原料の石炭の一部を一次粉砕処理し、残部の石炭の少なくとも一部と共に二次粉砕処理してコークスを製造する際に、コークス原料の石炭の全体としての粒度分布を最適化し、コークスの生産性を低下させること無く、コークス強度を十分に向上可能な、コークスの製造方法を提供すること。
【解決手段】コークス原料となる石炭の一部を、第一の粉砕工程により粉砕し、該第一の粉砕工程で粉砕された石炭と前記コークス原料となる石炭の残部の少なくとも一部とを配合する第一の配合工程と、該配合した石炭を粉砕する第二の粉砕工程とにより処理した後にコークス炉に装入するコークスの製造方法において、石炭の銘柄別に前記第一の粉砕工程で用いる粉砕機の回転数と粉砕後の石炭の粒度分布との関係を求め、該関係を用いて前記第一の粉砕工程で用いる粉砕機の回転数を制御することを特徴とするコークスの製造方法を用いる。
【選択図】図1

Description

本発明は、製鉄原料として用いるコークスの製造方法に関する。
製鉄原料として用いるコークスは、高炉内に装入した際に粉化すると高炉の通気性を悪化させるため、高強度を有することが望ましい。高強度のコークスを製造するためにはコークス原料の石炭の粒径は小さいほど好ましいが、一方で粒径の小さい石炭は、コークス炉装入の際にハンドリングが困難になる等の問題があり、生産性が向上しないため、結局粒径が、例えば0.5mm〜6mm程度の範囲の石炭を用いることが好ましいとされている。このような粒径範囲とするために、粉砕処理した石炭を、篩い分けにより0.5mm未満、6mm超のものを除いて0.5mm〜6mmのみの粒径の石炭とすることが可能であるが、6mm超のものは再度粉砕処理してコークス原料として用いるとしても、0.5mm未満のものは好ましい用途も無く処分することになり、処理コストが発生し、歩留向上の点で好ましくなく、コークス炉内での石炭の充填率も低下するので現実的な方法ではない。
コークス炉装入用石炭の粒径の上限のみを規定して、粒度調整する方法として、石炭を所定の粒子径が得られる篩目を有する篩で分級し、篩下部分はそのままコークス用配合原料とするとともに、篩上の粗粒子部分を篩を通過するまで粉砕、分級を繰り返す方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載の方法では、活性成分に富んだ石炭(軟らかい石炭)と活性成分に富まない石炭(硬い石炭)とで篩目を変化させて、活性成分に富まない石炭の粒径をより小さくして配合原料としている。それぞれに粒度調整された石炭は、適宜混合されてコークス炉に装入され、従来よりも高強度のコークスが製造される。
また、コークス炉内での石炭の充填密度を高めることで、生産性を向上させ、かつ高強度のコークスが製造できる技術として、破砕した石炭を大粒径、中粒径、小粒径以下に分級して、分級した大粒径、小粒径以下の石炭を破砕機で破砕し、この破砕炭を先に分級した中粒径の石炭と共にコークス炉に装入するコークス炉装入用石炭の粒度調整方法も知られている(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、特許文献1に記載の方法では、所定の粒径以上の石炭が、所定粒径以下に小さくなるまで繰り返し破砕する必要があり、同じ石炭が何度も篩い分けされ、粉砕処理されるため生産性が低下する。
また、特許文献2に記載の方法は、同一の石炭について破砕回数は最大2回であるが、破砕して得られた小粒径以下の石炭を再度破砕機で破砕するため、微細粒が増加して、コークス炉への充填状態を最密充填とする理想的な石炭の粒度分布状態に近い分布が得られるとしても、実操業上は望ましくない。また、破砕した石炭を大粒径、中粒径、小粒径以下の3段階に分級するため、篩い分けのための設備コストが上昇する。
上記のような問題を解決し、生産性の低下やコストの上昇を抑えながら、コークス原料の石炭の粒度分布を適正範囲とすることで、コークス強度の向上が可能な、コークスの製造方法として、複数の銘柄からなるコークス原料である石炭を、所定の基準よりも硬度が高い銘柄の石炭(X)と、前記所定の基準よりも硬度が低い銘柄の石炭(Y)等とに分類し、前記石炭(X)の少なくとも一部を粉砕する粉砕工程(A)と、該粉砕工程(A)で粉砕された石炭を配合する配合工程(D)と、該配合した石炭を粉砕する粉砕工程(B)とにより処理した後に、コークス炉に装入することを特徴とするコークスの製造方法(例えば、特許文献3参照。)や、コークス原料となる石炭の少なくとも一部を、粒径の大きな石炭と該石炭よりも粒径の小さな石炭とに分級する分級工程と、前記粒径の大きな石炭を粉砕する第一の粉砕工程と、該第一の粉砕工程で粉砕された石炭と前記粒径の小さな石炭とを配合する第一の配合工程と、該配合した石炭を粉砕する第二の粉砕工程とにより処理した後に、前記コークス原料となる石炭の残部と共にコークス炉に装入することを特徴とするコークスの製造方法(例えば、特許文献4参照。)が知られている。
特開昭56−32587号公報 特開平11−302662号公報 特開2005−154737号公報 特開2006−124617号公報
特許文献3、特許文献4に記載の方法は、いずれもコークス原料石炭の一部について粉砕(一次粉砕)後、残部の石炭の少なくとも一部と混合して再度粉砕(二次粉砕)する方法である。特許文献3、特許文献4に記載の方法を用いることで、コストの上昇を抑えながら、コークスの強度を向上させることが可能となる。しかし、特許文献3に記載の方法において、所定の基準よりも硬度が高い銘柄の石炭(X)に分類された石炭(X)の少なくとも一部を粉砕する際や、特許文献4に記載の方法において、粒径の大きな石炭に分級された石炭を粉砕する際に、石炭の銘柄により最適な粉砕条件は変化するものと考えられる。従って、石炭の銘柄により粉砕条件を変化させることでコークスを製造する石炭の粒度分布を、より最適化することが可能である。
したがって本発明の目的は、このような従来技術の課題を解決し、コークス原料の石炭の一部を一次粉砕処理し、残部の石炭の少なくとも一部と共に二次粉砕処理してコークスを製造する際に、コークス原料の石炭の全体としての粒度分布を最適化し、コークスの生産性を低下させること無く、コークス強度を十分に向上可能な、コークスの製造方法を提供することにある。
このような課題を解決するための本発明の特徴は以下の通りである。
(1)コークス原料となる石炭の一部を、第一の粉砕工程により粉砕し、該第一の粉砕工程で粉砕された石炭と前記コークス原料となる石炭の残部の少なくとも一部とを配合する第一の配合工程と、該配合した石炭を粉砕する第二の粉砕工程とにより処理した後にコークス炉に装入するコークスの製造方法において、石炭の銘柄別に前記第一の粉砕工程で用いる粉砕機の回転数と粉砕後の石炭の粒度分布との関係を求め、該関係を用いて前記第一の粉砕工程で用いる粉砕機の回転数を制御することを特徴とするコークスの製造方法。
(2)複数の銘柄からなるコークス原料である石炭を、所定の基準よりも硬度が高い銘柄の石炭(X)と、前記所定の基準よりも硬度が低い銘柄の石炭(Y)とに分類し、前記石炭(X)の少なくとも一部を第一の粉砕工程で粉砕することを特徴とする(1)に記載のコークスの製造方法。
(3)コークス原料となる石炭の少なくとも一部を、粒径の大きな石炭と該石炭よりも粒径の小さな石炭とに分級する分級工程を有し、前記粒径の大きな石炭を第一の粉砕工程で粉砕することを特徴とする(1)または(2)に記載のコークスの製造方法。
(4)第一の配合工程で配合した残部の石炭を、第三の粉砕工程により粉砕した後に、第二の粉砕工程で処理された石炭と共にコークス炉に装入することを特徴とする(1)ないし(3)のいずれかに記載のコークスの製造方法。
本発明によれば、著しく生産性を低下させること無く、またコストを極端に増加させること無く、非常に効率的に高強度のコークスが得られる。また、安価な石炭の配合量を増やしても、従来と同等の強度のコークスを製造可能であるので、コークスの製造コストを容易に削減できる。
本発明では、コークス原料石炭の一部について粉砕(一次粉砕)後、残部の石炭の少なくとも一部と混合して再度粉砕(二次粉砕)する際に、一次粉砕する石炭の銘柄に応じて最適な粉砕条件を設定することで、二次粉砕後の全コークス原料石炭の粒度分布を最適化するものである。銘柄別の粉砕条件の制御は、粉砕機の回転数を制御することで行なうものとする。予め粉砕機の回転数と粉砕後粒度との関係を求めておき、最適な粒度分布となる粉砕機の回転数を設定する。粉砕後粒度と製造されるコークス強度や生産性との関係は予め求めておくことが好ましい。
まず、本発明で用いる「選択および/または分級粉砕によるコークスの製造方法」を説明する。図1および図2は、本発明で用いるコークスの製造方法の一実施形態を示す概略図である。
図1は、「選択粉砕によるコークスの製造方法」の場合であり、複数の銘柄からなるコークス原料である石炭1、2を、所定の基準よりも硬度が高い銘柄の石炭(X)aと、前記所定の基準よりも硬度が低い銘柄の石炭(Y)bとに分類し、前記石炭(X)の少なくとも一部を粉砕する粉砕工程(A:一次粉砕)4と、該粉砕工程(A)で粉砕された石炭を配合する配合工程(D)5と、該配合した石炭を粉砕する粉砕工程(B:二次粉砕)8とにより処理した後に、コークス炉に装入する方法である。配合工程(D)においては、一次粉砕した残部の石炭a2、bの少なくとも一部の石炭が共に配合されればよい。すなわち、粉砕工程(A)で粉砕された石炭を前記石炭(X)の残部および/または前記石炭(Y)の少なくとも一部と配合するものである。
また、一次粉砕、二次粉砕を行なわない石炭については、別途配合して、粉砕し、二次粉砕を行なった石炭と共にコークス原料11としてコークス炉に装入することが好ましい。なお、本発明において配合とは、配合槽内に原料を装入することを意味し、必ずしも異なる処理を行なった石炭や、異なる銘柄の石炭と混合することを意味するものではない。
所定の基準よりも硬度が高い銘柄の石炭(X)として、HGIが80以下である石炭を用いることが好ましい。または、所定の基準よりも硬度が高い銘柄の石炭(X)として、イナート量が35%以上の石炭を用いることが好ましい。
図2は、「分級粉砕によるコークスの製造方法」の場合であり、図1で示した「選択粉砕によるコークスの製造方法」において、所定の基準よりも硬度が高い銘柄の石炭(X)を一次粉砕処理する替わりに、分級して得られた粒径の大きな石炭について一次粉砕処理を行ない、分級して得られた粒径の小さな石炭とともに二次粉砕を行なうものである。すなわち、コークス原料となる石炭の少なくとも一部aを、粒径の大きな石炭a1と該石炭よりも粒径の小さな石炭a2とに分級する分級工程3と、前記粒径の大きな石炭を粉砕する第一の粉砕工程(一次粉砕)4と、該第一の粉砕工程で粉砕された石炭a1と前記粒径の小さな石炭a2とを配合する第一の配合工程5と、該配合した石炭を粉砕する第二の粉砕工程(二次粉砕)8とにより処理した後に、前記コークス原料となる石炭の残部と共にコークス炉に装入することを特徴とするコークスの製造方法である。第二の粉砕工程8には、分級した石炭の残部(分級しなかった石炭)bを共に配合して第二の粉砕工程8により処理することもできる。分級を行なわなかった、残部の石炭bのうち第二の粉砕工程8で処理しない分については別途配合して、粉砕処理した後に、二次粉砕した石炭と共にコークス炉に装入する。
また、硬度が高い石炭(X)と該石炭(X)よりも硬度が低い石炭(Y)とを用いてコークスを製造する際に、前記石炭(X)の少なくとも一部を粒径の大きな石炭と該石炭よりも粒径の小さな石炭とに分級する分級工程と、前記粒径の大きな石炭を粉砕する第一の粉砕工程と、該第一の粉砕工程で処理された石炭と前記粒径の小さな石炭および/または前記石炭(X)の残部とを配合する第一の配合工程と、該配合した石炭を粉砕する第二の粉砕工程とにより処理した後に、前記石炭(X)と前記石炭(Y)とをコークス炉に装入する、硬度が高い石炭(X)を分級する、「選択および分級粉砕によるコークスの製造方法」を用いることもできる。硬度が高い石炭(X)と該石炭(X)よりも硬度が低い石炭(Y)とを用いてコークスを製造する方法であって、前記石炭(X)の少なくとも一部を粒径の大きな石炭と粒径の小さな石炭とに分級する分級工程と、前記粒径の大きな石炭を粉砕する第一の粉砕工程と、該第一の粉砕工程で処理された石炭と前記粒径の小さな石炭と石炭(X)の残部と前記石炭(Y)とを配合する配合工程と、該配合した石炭を粉砕する第二の粉砕工程により処理した後にコークス炉に装入する方法や、硬度が高い石炭(X)と該石炭(X)よりも硬度が低い石炭(Y)とを用いてコークスを製造する方法であって、前記石炭(X)の少なくとも一部を粒径の大きな石炭と粒径の小さな石炭とに分級する分級工程と、前記粒径の大きな石炭を粉砕する第一の粉砕工程と、該第一の粉砕工程で処理された石炭と前記粒径の小さな石炭および/または前記石炭(X)の残部とを配合する第一の配合工程と、該配合した石炭を粉砕する第二の粉砕工程とにより処理し、前記石炭(Y)を配合する第二の配合工程と、該配合した石炭を粉砕する第三の粉砕工程により処理した後に、前記石炭(X)と前記石炭(Y)とをコークス炉に装入する方法、硬度が高い石炭(X)と該石炭(X)よりも硬度が低い石炭(Y)とを用いてコークスを製造する方法であって、前記石炭(X)の少なくとも一部を粒径の大きな石炭と粒径の小さな石炭とに分級する分級工程と、前記粒径の大きな石炭を粉砕する第一の粉砕工程と、該第一の粉砕工程で処理された石炭と前記粒径の小さな石炭とを配合する第一の配合工程と、該配合した石炭を粉砕する第二の粉砕工程とにより処理し、前記石炭(X)の残部と前記石炭(Y)を別々に配合する第二の配合工程と、該配合した石炭を別々に粉砕する第三の粉砕工程により処理した後に、前記石炭(X)と前記石炭(Y)とをコークス炉に装入する方法を用いることができる。
さらに、「選択および分級粉砕によるコークスの製造方法」として、上記の硬度が高い石炭(X)と該石炭(X)よりも硬度が低い石炭(Y)の替わりに、イナート量が多い石炭(X’)と該石炭(X’)よりもイナート量が少ない石炭(Y’)とを用いることができる。
分級工程において、石炭を粒径の大きい石炭と粒径の小さい石炭とに分級する際には、1〜20mmの範囲内で設定した粒径で粒径の大きな石炭と粒径の小さな石炭とに分級することが好ましい。分級粒径(分級する際の粒径であり、たとえば、篩を用いて分級する際の篩目に相当)が20mm超であると、粗粒の割合が増加して、コークス強度が低下する。一方で、分級粒径が1mm未満であると、細粒の割合が増加し、分級粒径超の石炭と分級粒径以下の石炭とに分離した後の分級粒径超の石炭の割合が増加して、第一の粉砕工程での処理量が増加するので、生産性も低下する。
上記のような方法でコークスを製造する際に、一次粉砕する石炭の銘柄に応じて最適な粉砕条件を設定することで、二次粉砕後の全コークス原料石炭の粒度分布を最適化する。
銘柄別の粉砕条件の制御は、粉砕機の回転数を制御することで行なうものとする。石炭は銘柄により硬度や粒度分布が異なっている。従来の、所定の割合で各種銘柄の石炭を配合後に、粉砕機で粉砕処理する際にも、粉砕条件の変更は製造されるコークスの強度に影響するが、「選択および/または分級粉砕によるコークスの製造方法」の一次粉砕処理における粉砕機回転数の変更は、コークス強度や生産性に与える影響がより大きいものであった。
粉砕機の回転数を制御する方法について以下に説明する。HGIが65である、ある銘柄の石炭について、6mmで分級して得られた粒径の大きな石炭について一次粉砕処理を行なった際の、粒径0.5mm以下の石炭粒子の質量割合と、製造されたコークス強度との関係を図3に、粒径0.5mm以下の石炭粒子の質量割合と、コークス製造の際の生産性との関係を図4に、粒径6mm以上の石炭粒子の質量割合と、製造されたコークス強度との関係を図5に、粒径6mm以上の石炭粒子の質量割合と、コークス製造の際の生産性との関係を図6に示す。細粒の割合が高いと、コークス強度は向上し、生産性は低下する。また、粗粒の割合が高いと、コークス強度は低下し、生産性は向上する。コークス高強度と高い生産性とが両立するのは、図3、図4によれば粒径0.5mm以下の石炭粒子の質量割合が31〜33mass%程度、図5、図6によれば粒径6mm以上の石炭粒子の質量割合が6〜8mass%程度の場合であることが分かる。使用する粉砕機の回転数と粉砕後の粒度との関係を予め求めておくことで、回転数によるコークス強度と生産性の制御行なうことが可能となる。なお、粒径0.5mm以下の石炭粒子の質量割合についての好ましい回転数と、粒径6mm以上の石炭粒子の質量割合の好ましい回転数とが異なる場合は、両者の平均の回転数で粉砕することが好ましい。上記のようにして、予め粉砕後粒度とコークス強度の関係を求めておけば、粉砕機の回転数と粉砕後粒度との関係を求めておくことで、粉砕機の回転数と製造されるコークス強度や生産性との関係を得ることができる。従って、コークス強度と生産性との兼ね合いで、最適な粉砕機の回転数を設定して、コークスの生産性を低下させること無く、コークス強度を十分に向上させることができる。
HGI65の石炭(非微粘炭)80mass%およびHGI85の石炭(強粘結炭)20mass%を用いて、図2に示す設備を用い、コークスの製造を行なった。HGI65の石炭(非微粘炭)のうち、全石炭量の10mass%分について篩い分けして(分級工程)、6mm超の篩上のものについてはインペラー式の第一の粉砕機で出力を100%として回転数680rpmで粉砕(第一の粉砕工程)して、粉砕した全てを篩下である6mm以下の石炭と共に第一の配合槽に投入後、ハンマーヘッド式の第二の粉砕機で出力を100%として570rpmで粉砕(第二の粉砕工程)を行った。残りの非微粘炭と、強粘結炭を別々に配合槽に装入後、複数台のハンマーヘッド式の第三の粉砕機で出力を100%として600rpmで粉砕処理(第三の粉砕工程)して、篩い分けして粉砕処理した非微粘炭とともにコンベア上で混合して、コークス炉に装入して、コークスの製造を行った。
次に第一の粉砕機の出力を制御して、回転数を変化させ、第一の粉砕工程において粉砕された非微粘炭の、粒径0.5mm以下の石炭粒子の質量割合と、製造されたコークス強度との関係、粒径0.5mm以下の石炭粒子の質量割合と、コークス製造の際の生産性との関係、粒径6mm以上の石炭粒子の質量割合と、製造されたコークス強度との関係、粒径6mm以上の石炭粒子の質量割合と、コークス製造の際の生産性との関係を調べた。コークス強度はドラム強度(DI150/15)を測定した。DI150/15はJIS K2151の回転強度試験法により15rpmで150回転した後の粒径15mm以上(+15mm)の質量割合を測定したドラム強度である。生産性は、コークスの単位時間あたりの生産量で評価し、原料石炭の粒度が、粒径0.5mm以下が32mass%の場合を1とした。結果を図3〜6に示す。
コークス高強度と高い生産性とが両立するのは、図3、図4によれば粒径0.5mm以下の石炭粒子の質量割合が32mass%程度、図5、図6によれば粒径6mm以上の石炭粒子の質量割合が7mass%程度の場合であることが分かった。
次に、第一の粉砕機の回転数を変化させた際の、第一の粉砕機において粉砕された非微粘炭の粒度分布を測定した。図7に、粉砕機の回転数と粒径0.5mm以下の石炭粒子の質量割合の関係を、図8に、粉砕機の回転数と粒径6mm以上の石炭粒子の質量割合の関係を示す。なお、回転数は粉砕機の能力の最高回転数に対する割合で示した。
図7、図8によれば、粉砕機の回転数を最高出力の75%程度に設定することで、粒径0.5mm以下の石炭粒子の質量割合を32mass%程度、粒径6mm以上の石炭粒子の質量割合を7mass%程度とすることができ、この粉砕条件により強度約84のコークスを、生産性が1を超えて製造でき、コークス高強度と高い生産性とを両立させたコークスが製造できることが分かった。
さらに、分級工程で篩い分けする石炭の銘柄のみを変更して、コークス高強度と高い生産性とを両立させる粉砕機の回転数を調べて石炭の硬度(HGI)に関して整理し、図9のグラフを得た。これによりコークス原料石炭を変化させた場合にも、高強度と高い生産性とを両立させたコークスを容易に製造することができるようになった。
コークス製造に使用する設備ごとに、図9のグラフを作成すれば、コークス原料石炭を変化させた場合にも、一次粉砕に最適な粉砕機の回転数を即座に設定することができる。
本発明で用いるコークスの製造方法の一実施形態を示す概略図(選択粉砕)。 本発明で用いるコークスの製造方法の一実施形態を示す概略図(分級粉砕)。 粒径0.5mm以下の石炭粒子の質量割合と、製造されたコークス強度との関係を示すグラフ。 粒径0.5mm以下の石炭粒子の質量割合と、コークス製造の際の生産性との関係を示すグラフ。 粒径6mm以上の石炭粒子の質量割合と、製造されたコークス強度との関係を示すグラフ。 粒径6mm以上の石炭粒子の質量割合と、コークス製造の際の生産性との関係を示すグラフ。 粉砕機の回転数と粒径0.5mm以下の石炭粒子の質量割合の関係を示すグラフ。 、図8に、粉砕機の回転数と粒径6mm以上の石炭粒子の質量割合の関係を示すグラフ。 石炭のHGIと粉砕機回転数の関係を示すグラフ。
符号の説明
1 石炭ヤード
2 石炭ヤード
3 篩
4 第一の粉砕機
5 第一の配合槽
6 第二の配合槽
7 第二の配合槽
8 第二の粉砕機
9 第三の粉砕機
10 第三の粉砕機
11 コークス原料
a、a1、a2、b 石炭

Claims (4)

  1. コークス原料となる石炭の一部を、第一の粉砕工程により粉砕し、該第一の粉砕工程で粉砕された石炭と前記コークス原料となる石炭の残部の少なくとも一部とを配合する第一の配合工程と、該配合した石炭を粉砕する第二の粉砕工程とにより処理した後にコークス炉に装入するコークスの製造方法において、石炭の銘柄別に前記第一の粉砕工程で用いる粉砕機の回転数と粉砕後の石炭の粒度分布との関係を求め、該関係を用いて前記第一の粉砕工程で用いる粉砕機の回転数を制御することを特徴とするコークスの製造方法。
  2. 複数の銘柄からなるコークス原料である石炭を、所定の基準よりも硬度が高い銘柄の石炭(X)と、前記所定の基準よりも硬度が低い銘柄の石炭(Y)とに分類し、前記石炭(X)の少なくとも一部を第一の粉砕工程で粉砕することを特徴とする請求項1に記載のコークスの製造方法。
  3. コークス原料となる石炭の少なくとも一部を、粒径の大きな石炭と該石炭よりも粒径の小さな石炭とに分級する分級工程を有し、前記粒径の大きな石炭を第一の粉砕工程で粉砕することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコークスの製造方法。
  4. 第一の配合工程で配合した残部の石炭を、第三の粉砕工程により粉砕した後に、第二の粉砕工程で処理された石炭と共にコークス炉に装入することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のコークスの製造方法。
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